JP2004001134A - 切断用ブレード - Google Patents

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JP2004001134A
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cutting blade
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Yukihiro Yoshida
吉田 幸弘
Itsuo Sato
佐藤 五夫
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Koki Holdings Co Ltd
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Hitachi Koki Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は切断用ブレードに関するものであり、切断中に発生する摩擦熱を放熱させることで、刃先部の硬度低下による摩耗の進行を抑制し、切断性能を長時間にわたって維持させることを課題とする。
【解決手段】切断用ブレードを構成する本体2にフィン4を一体に取り付け、フィン4は熱伝導率の優れた銅、アルミニウム、金、銀、亜鉛またはこれらの合金とし、切断中に発生する摩擦熱を放熱させ、刃先部1の温度上昇を抑えることで軟化を防ぎ、耐摩耗性を維持することで初期形状を長時間にわたって保持し、切断性能の低下を抑制する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金属、木材、石材、セラミックス等を切断する切断用ブレードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属、セラミック、木材、石材等を切断する切断用ブレードは、帯状の金属の板厚側面を歯切りして刃部としている。難切断材の切断や高速切断の際には、この切断用ブレードを電動工具であるジグソー、セーバソー、バンドソー等に取り付け、往復運動させながら被切断材に刃部を切り込ませることで切断を行う。そのため、刃部の材料としては、鋼材が主に使用されており、その中でも耐摩耗性のすぐれた高速度工具鋼が多く使われている。
【0003】
一般に、この種の切断用ブレードにおける特性の劣化としては、切断速度の低下があげられる。切断中に刃部が繰り返し被切断材と接触するため刃先部の摩耗が生じ、切断速度が低下する現象である。切断中には、刃先部の温度は600℃以上となるため、刃部材料の硬度低下が摩耗の大きな要因の一つとなっている。特に、被切断材がステンレスのような難切断材の場合、被切断材の熱伝導率が低いことで放熱が十分に行われないため、刃先部の温度上昇が著しく、この部分の硬度低下により早期に摩耗してしまうという問題がある。
【0004】
このような問題に対応するためには、水、油等の冷却剤あるいはエアで刃部を冷却する方式がある。しかし、これらの方式は、ブレード駆動本体に機能を付加する必要があるため、構造的な複雑さをまねくこととなり、簡便には実現できないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題に対応するため、簡便に切断用ブレードを冷却する方法として、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛またはこれらの合金のように熱伝導率の優れた金属やその合金で被覆する方法を提案した。
【0006】
また、刃部の冷却効果を更に高めるため、切断用ブレードの断面形状が波状である部分を設けることで、板状に比べ表面積を増加させ、放熱効果を高める方法を提案した。
【0007】
更に、刃部の冷却効果を高めるため、切断用ブレードの側面に複数の貫通穴あるいは非貫通穴を設け、これら貫通穴あるいは非貫通穴に切断用ブレード本体よりも熱伝導が優れた金属を充填する方法も提案した。
【0008】
これらの提案した方法は、切断中の刃先部の温度上昇抑制に効果があり、かつ、構造の複雑さをまねくことがないため、切断用ブレードの切断特性を長時間にわたり維持するための有効な方法となっている。しかし、この種の切断用ブレードによる切断は重切断であるため、刃部の温度上昇は著しいことから、更に簡便でかつ効率の良い冷却方法の発明が望まれていた。
【0009】
本発明の目的は、初期の切断特性を長時間にわたって持続させるために、高効率の冷却性能を持った切断用ブレードを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、ブレード本体と一体となるフィンを設け、これらフィンの材料を熱伝導性の優れた銅、アルミニウム、金、銀、亜鉛またはこれらの合金とすることにより達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下実施の形態を示す図面を参照して本発明を説明する。図1にステンレス切断用ジグソーブレードの外観を示す。切断用ブレードは、刃先部1、本体2、取り付け部3及びフィン4により構成されている。フィン4は、純銅製で円柱の側面に円周方向に沿った溝が切られ、本体2とは例えばロウ付けにより結合されて一体となっている。
【0012】
切断中の切断用ブレードの刃先部1、本体2は、被切断材との摩擦熱により温度が上昇するが、フィン4が取り付けられていることで、摩擦熱の放熱が促進され、切断用ブレードの温度上昇が抑えられる。よって、温度上昇による刃先部1の軟化が抑制されることで摩耗が減少し、切断用ブレードの初期の切断速度が長時間にわたって維持される。
【0013】
フィン4の取り付け位置を取り付け部3に近い位置としたのは、刃先部1が設けられた位置では、切断用ブレードの摺動中に被切断材と衝突してしまうためである。よって、フィン4の位置は、被切断材と衝突しない位置であれば、切断用ブレードの先端部周辺であっても何等支障はない。更に、被切断材の厚さが薄くなると被切断材との衝突が生じないため、この場合は刃先部1の任意の位置でもよい。
【0014】
フィン4の材質を純銅としたのは、実用金属の中では熱伝導率が高く、放熱効果が大きいためである。アルミニウム、金、銀、亜鉛等の純金属やその合金であってもよい。
【0015】
フィン4の形状を、円柱側面の円周方向に溝を切ったものとしたのは、表面積を大きくすることで放熱効果を高めるためである。ファン4の形状は、任意でよいが、放熱が目的であるため、できるだけ表面積が大きくなる形状が好ましく、突起や溝等から成っていることが望ましい。
【0016】
フィン4をロウ付けにより本体2と一体化してあるが、圧入、ネジ止め、半田付け、接着剤による接着、溶接であってもよい。
【0017】
図2に本発明切断用ブレードを使用して厚さ2mmのステンレス鋼板を切断した場合の試験結果を示す。切断用ブレードは、被切断材に衝突しない刃先の部位にフィン4を取り付けた図1に示すものを用いた。従来のブレードには、フィン4は設けられていないが、その他の形状は本発明切断用ブレードと同じである。初期切断速度は、従来及び本発明ブレードともほぼ同じ速度を示すが、切断時間の経過とともに両者に差があらわれ、本発明ブレードは切断速度の低下が従来のブレードに比較して緩やかになる傾向がみられた。このことより、本発明ブレードの場合、本体2の放熱効果により刃先部1の性能維持がされているものと考えられる。また、切断距離が長くなると、本発明ブレードにおいても刃先部1の機械的摩耗の進行により、放熱の効果があっても従来ブレードと同じ傾向を示す。本結果より、切断初期段階における本発明ブレードは、従来ブレードに比べ摩耗を遅らせる効果が得られることを確認した。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、熱伝導性に優れたフィンの放熱効果により、切断中に発生する摩擦熱の放熱が促進されることで刃先部の温度上昇が抑えられ、その結果、初期の切断特性を長時間にわたって維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明切断用ブレードの模式図。
【図2】本発明ブレードの切断試験結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1は刃先部、2は本体、3は取り付け部、4はフィン。

Claims (2)

  1. 金属、木材、石材、セラミックス等を切断する切断用ブレードであって、
    ブレード本体に放熱用フィンを複数取り付け、フィンとブレード本体を一体としたことを特徴とする切断用ブレード。
  2. 前記フィンを、銅、アルミニウム、金、銀、亜鉛またはこれらの合金で形成したことを特徴とする請求項1記載の切断用ブレード。
JP2002160099A 2002-05-31 2002-05-31 切断用ブレード Withdrawn JP2004001134A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021532862A (ja) * 2018-07-27 2021-12-02 ストライカー・コーポレイション 外科用鋸ブレード及び熱管理システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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