JP2004000841A - ペースト材塗布装置及びペースト材塗布方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ノズル洗浄部1に、アルコール塗布部10及び円環状のクリーニングヘッド11を設ける。そして、アルコール塗布部10がクロス4にエチルアルコールを浸透させ、布送り部12がクロス4を一定量移動させ、クロス4のエチルアルコールが浸透された部分がクリーニングヘッド11の開口部11aを覆うように張架する。そして、クリーニングヘッド11を上昇させて、ペーストディスペンサ塗布部16のノズルを開口部11a内に位置させ、ノズルをクロス4に接触させる。この状態で、ノズルに開口部11aの内壁に沿った円運動を行わせる。その後、クリーニングヘッド11を下降させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高粘度のペースト状塗布材料(以下、ペースト材という)を基板上に塗布するペースト材塗布装置及びペースト材塗布方法に関し、特に、ノズルを自動的に且つ確実に洗浄することができるペースト材塗布装置及びペースト材塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(PDP)の製造工程においては、シールフリット材料を、ノズルを介して基板上に吐出することにより、基板上にシールフリット材料を塗布する塗布装置が使用されている。このシールフリット材料の塗布装置においては、シールフリット材料として高粘度のペースト状の塗布材料(ペースト材)を使用し、また、シールフリット層の高さを制御するために、基板とノズル先端との間のギャップを押さえ気味にして塗布するため、吐出したペースト材がノズルの外面に接触する。このため、塗布に伴ってノズルにペースト材が付着する。そして、この付着したペースト材が、ノズルの振動等により基板上に落下し、製品不良を発生させるという問題点がある。
【0003】
このため従来は、PDPの製造ラインにおいて、塗布装置の近傍に常に作業者を配置して、塗布装置が1枚の基板についてシールフリット材料の塗布を終える度に、前記作業者が手作業にてノズルに付着したペースト材を拭き取っていた。この結果、PDPの製造コストが著しく増加していた。
【0004】
そこで、塗布装置のノズルに付着したペースト材の除去を自動化する技術がいくつか提案されている。例えば、特許第2856931号には、ノズルに洗浄液を吹き付けた後、ノズルに対して送風することにより、ノズルを洗浄する技術が開示されている。また、他の従来の技術として、糸状のクリーニング部材をノズルの先端に巻き付けて残留しているペースト材をしごき取る方法、エアブローによりペースト材を吹き飛ばす方法、及びブラシでペースト材をこすり落とす方法等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の技術には以下に示すような問題点がある。上述のノズルに付着したペースト材を洗浄液、糸状のクリーニング部材、エアブロー又はブラシにより除去する技術は、いずれもノズルの洗浄効果が不十分であり、ペースト材を完全に除去することが困難であるという問題点がある。また、ノズルから除去されたペースト材が周囲の環境に拡散し、このペースト材が乾燥することにより粉塵となって、作業環境が劣化すると共に、この粉塵がいずれ製品に付着して、製品不良を発生させてしまうという問題点がある。また、このノズルから除去されたペースト材を回収するための大掛かりな装置を設けると、設備コストが増大するという問題点がある。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、低コストで確実にノズルを洗浄することができ、ノズルから除去されたペースト材を確実に回収できるペースト材塗布装置及びこの塗布装置を使用するペースト材塗布方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るペースト材塗布装置は、基板上にノズルを介してペースト状の塗布材料を塗布すると共に前記ノズルに付着した前記塗布材料を除去洗浄するペースト材塗布装置において、その上面に楕円形の開口部を備えたクリーニングヘッドと、弾性及び保水能力を有するシートを前記開口部に供給してこの開口部上で張架するシート供給手段と、前記シートに有機溶剤を浸透させる有機溶剤供給手段と、前記ノズルに対して前記クリーニングヘッドを相対的に昇降移動させ上昇位置で前記ノズルを前記シートに接触させて前記開口部内に収納させるクリーニングヘッド移動手段と、前記基板上に前記塗布材料を塗布するときは前記ノズルを前記基板に平行に移動させ、前記ノズルを洗浄するときは前記ノズルを前記クリーニングヘッドの開口部の内壁に沿って移動させるノズル移動手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明においては、クリーニングヘッドの上面に楕円形の開口部を形成し、この開口部にシートを張架し、ノズルを開口部の内部に収納する。これにより、張架されたシートがノズルの形状に合わせて撓み、シートがノズルの外面に接触する。この状態で、ノズルを前記開口部の内壁に沿って移動させることにより、ノズルの外面全面がシートにより拭き取られ、ノズルに付着していた塗布材料がシートに転写される。このとき、シートには有機溶剤が浸透されているため、シートが塗布材料中の溶剤のみを吸収して塗布材料を硬化させることがなく、むしろ加圧によりこの有機溶剤が染み出して塗布材料を軟化させて、洗浄効果が高まる。これにより、ノズルを確実に洗浄できると共に、拭き取られた塗布材料がシートに転写して回収されるため、塗布材料が周囲の環境に拡散して粉塵となることがない。また、基板上に塗布材料を塗布するためのノズル移動手段を使用して、ノズルをクリーニングヘッドの開口部の内壁に沿って移動させて洗浄しているため、ノズルの洗浄のために、特別にクリーニングヘッドを開口部の内壁に沿って移動させるための手段を設ける必要がない。このため、本発明のペースト材塗布装置は構造が簡略であり、低コストで実現が可能である。なお、本発明において、楕円形とは真円形も含むものとする。
【0009】
また、前記シートの保水能力が250g/m2以下であることが好ましく、50乃至200g/m2であることがより好ましい。前記保水能力を250g/m2以下とすることにより、少量の有機溶剤により、シートの保水限界量に達することができる。この結果、シートを塗布材料に接触させたときに、シートが塗布材料中の溶剤のみを吸収してしまい、塗布材料を硬化させることがない。また、保水能力を50g/m2以上とすることにより、シートがノズルに接触するときに十分な量の有機溶剤が染み出し、塗布材料を軟化させることができる。
【0010】
更に、前記クリーニングヘッドが弾性材料により形成されていることが好ましい。これにより、クリーニングヘッドとシートとの間の摩擦係数が増加し、ノズルがクリーニングヘッドの開口部の内壁に沿って移動しているときに、シートをより確実にクリーニングヘッドに対して固定することができる。これにより、洗浄効果が向上する。
【0011】
更にまた、前記シートが帯状の形状を有し、前記シート供給手段は、前記シートを送出する送出ローラと、前記シートを巻き取る巻取ローラと、前記シートの移動経路に沿って配置され前記シートを保持して前記巻取ローラに向かう方向に移動すると共に前記シートを開放して戻ることにより前記シートを所定量ずつ断続的に移動させる送り部と、を有することが好ましい。これにより、長期間にわたって、ノズルの洗浄の度に、シートの清浄な部分を自動的に且つ効率的にクリーニングヘッドの上面に供給することができる。また、塗布材料が転写されたシートを巻取ローラに巻き取ることにより、拭き取った塗布材料をより確実に回収することができる。
【0012】
更にまた、前記ノズルは塗布材料を保持するタンクの下面に設けられており、前記クリーニングヘッド移動手段が前記クリーニングヘッドを前記上昇位置において前記タンクに向かって押圧し、前記タンクと共に前記シートを挟むことが好ましい。これにより、シートをより確実にクリーニングヘッドに対して固定することができる。
【0013】
更にまた、前記クリーニングヘッド移動手段が前記クリーニングヘッドを前記タンクに向かって押圧する押圧力が、5乃至14Nであることが好ましい。これにより、シートをクリーニングヘッドにより確実に密着させると共に、ノズルをより潤滑に移動させることができる。
【0014】
更にまた、前記シート供給手段が前記シートを張架する張力が、0.1乃至1N/mmであることが好ましい。これにより、シートをクリーニングヘッドにより確実に密着させると共に、ノズルをより潤滑に移動させることができる。
【0015】
本発明に係るペースト材塗布方法は、基板上にノズルを介してペースト状の塗布材料を塗布する塗布工程と、前記ノズルに付着した前記塗布材料を除去洗浄する洗浄工程と、を有し、前記洗浄工程は、弾性及び保水能力を有するシートに有機溶剤を浸透させる工程と、このシートを張架する工程と、前記ノズルの側面の少なくとも一部及び底面が前記張架したシートに接触するように前記シートを前記ノズルに対して押圧しながら、前記ノズルの側面の全体が順次前記シートに接触するように前記ノズルを前記シートに対して相対的に公転運動させる工程と、を有することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
上述の如く、従来のノズルに付着したペースト材を自動的に除去する技術は、いずれも洗浄効果が不十分なものであった。そこで、本発明者等は鋭意実験研究を重ね、人間が手作業にてノズルの清掃を行う際の動作を機械的に実現することにより、極めて効果的な洗浄手段を得るに到った。また、ノズルの洗浄のための動作に、基板上にペースト材を塗布するためのノズル移動手段をそのまま使用することにより、低コストで洗浄手段を実現することができた。
【0017】
以下、本発明の実施例について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施例に係るペースト材塗布装置を示す斜視図であり、図2はノズルを示す部分断面図である。このペースト材塗布装置(以下、単に塗布装置という)は、例えば、PDPの製造工程において背面基板上にペースト状のシールフリット材料を塗布するものである。
【0018】
図1に示すように、本実施例に係る塗布装置においては、基板(図示せず)が前工程から連続的に供給され、シールフリット材料(ペースト材)を塗布する間この基板を保持し、塗布後、後工程へと搬送する基板搬送手段(図示せず)が設けられている。そして、この基板搬送手段に隣接して、ノズル洗浄部1が設けられている。
【0019】
ノズル洗浄部1においては、床面(図示せず)に対して固定され、逆L字形の形状を有する支持台2が設けられている。この支持台2は、下部の垂直部2a及び上部の水平部2bから構成されている。垂直部2aには、モータ3が取り付けられており、モータ3には、弾性及び保水能力を有するシートとしてのクロス4(洗浄布)を巻き取る巻取ローラ5が連結されており、モータ3及び巻取ローラ5により回収部6が構成されている。また、垂直部2aにおけるモータ3の上方にはモータ7が取り付けられており、モータ7にはクロス4を送出する送出ローラ8が連結されており、モータ7及び送出ローラ8により供給部9が構成されている。
【0020】
また、水平部2bの上部には、アルコール塗布部10及びクリーニングヘッド11が取り付けられており、水平部2bの下部には、布送り部12が設けられている。アルコール塗布部10は、幅がクロス4の幅と略等しいノズルであり、その上端部からエチルアルコールを吐出して、クロス4に浸透させるものである。また、クリーニングヘッド11は円環状の形状を有し、その軸は垂直となっており、軸を含む部分が、上面から下面まで貫通する開口部11aとなっている。クリーニングヘッド11の軸方向(垂直方向)から見て、開口部11aの形状は円形である。クリーニングヘッド11の外径は例えば25mm、内径は例えば15mmである。クリーニングヘッド11は弾性部材により形成されており、例えばウレタンにより形成されている。また、ノズル洗浄部1には、クリーニングヘッド11を垂直方向に移動させるクリーニングヘッド移動手段20が設けられている。布送り部12は、2対の挟圧部材から構成されており、クロス4を挟持又は開放すると共に、一定の領域内を水平方向に往復するものである。
【0021】
更に、支持台2にはクロス4を、送出ローラ8から、アルコール塗布部10の上面、クリーニングヘッド11の上方を経由して、水平部2bの先端部分で折り返し、布送り部12を経由して巻取ローラ5まで案内するガイドローラ13a乃至13eが取り付けられている。供給部9、回収部6及びガイドローラ13a乃至13eにより、クロス供給手段が構成されている。なお、クロス4には保水能力が50乃至200g/m2の布を使用し、例えば、東レ株式会社製のCCクリーンクロスを使用する。
【0022】
更にまた、ノズル洗浄部1には、アルコール塗布部10にアルコールを供給するアルコール供給管(図示せず)が設けられており、このアルコール供給管の一端がアルコール塗布部10に連結されている。また、このアルコール供給管の他端はアルコールタンク(図示せず)に連結されている。更に、アルコール供給管の途中には、電磁弁14が取り付けられている。電磁弁14は開閉することにより、前記管内にアルコールを流通させるか又は流通を停止させるものである。そして、この電磁弁14の動作を制御するアルコールディスペンサコントローラ15が設けられている。アルコール塗布部10、アルコール供給管、アルコールタンク、電磁弁14及びアルコールディスペンサコントローラ15により、有機溶剤供給手段が構成されている。
【0023】
更にまた、この塗布装置には、ペーストディスペンサ塗布部16が設けられている。ペーストディスペンサ塗布部16には、タンク17が設けられ、タンク17の下面には、ノズル18(図2参照)が設けられている。
【0024】
図2に示すように、ノズル18の形状は円錐台形状であり、その軸に沿って開口部18aが形成されている。なお、図2は、ノズル18における各部の寸法の一例を示している。即ち、ノズル18の上端部の外径は例えば7mmであり、下端部の外径は例えば5mmであり、上端部の内径は例えば3.5mmであり、下端部の内径は例えば1.5mmである。但し、これらの寸法は1つの例であり、本発明に係る塗布装置のノズルの寸法はこれに限定されない。
【0025】
更にまた、ペーストディスペンサ塗布部16には、タンク17及びノズル18を移動させるノズル移動手段(図示せず)が設けられている。ノズル移動手段には制御装置が設けられており、ノズル移動手段は、この制御装置に入力されたプログラムに基づいて、タンク17及びノズル18を水平面に沿って移動させる。ペーストディスペンサ塗布部16は、基板上にペースト材を塗布する塗布工程においては、タンク17及びノズル18を基板の上方に位置させ、ノズルに付着したペースト材を除去する洗浄工程においては、タンク17及びノズル18をクリーニングヘッド11の上方に位置させる。
【0026】
更にまた、支持台2の垂直部2aにおける送出ローラ8の近傍には、シート有無センサ19が設けられている。シート有無センサ19は、送出ローラ8に装着されているクロス4の残量を検知し、この残量が基準量よりも少なくなると、アラームを発生させて、クロス4の交換を促すものである。
【0027】
次に、本実施例に係る塗布装置の動作、即ち本実施例に係るペースト材の塗布方法について説明する。図3は本実施例に係る塗布装置の動作を示すフローチャート図であり、図4はこの塗布装置の動作を示す断面図であり、図5(a)はこの塗布装置の動作を示す平面図であり、(b)は断面図である。以下、主として図1及び図3を参照して説明する。
【0028】
先ず、基板上にペースト材を塗布する塗布工程を実施する。図3に示すステップS1がこの塗布工程を示す。ステップS1においては、前工程から基板搬送手段(図示せず)に基板が供給され、保持される。そして、ノズル移動手段(図示せず)が基板の上方でペーストディスペンサ塗布部16(図1参照)を仮想上の水平面に沿って移動させ、ノズル18(図2参照)が下方に向かってペースト材を吐出することにより、基板上の所定の位置にペースト材を塗布する。このとき、ノズル18の外面には不可避的にペースト材が付着する。
【0029】
1枚の基板についてペースト材を塗布した後、ノズルに付着したペースト材を除去する洗浄工程を実施する。図3に示すステップS2乃至S8がこの洗浄工程を示す。先ず、図3のステップS2に示すように、アルコールディスペンサコントローラ15が電磁弁14を開き、アルコール塗布部10にエチルアルコールを供給する。これにより、アルコール塗布部10がクロス4におけるアルコール塗布部10及びクリーニングヘッド11の上方に位置する部分にエチルアルコールを浸透させる。また、ノズル移動手段(図示せず)がペーストディスペンサ塗布部16をクリーニングヘッド11の上方に移動させる。
【0030】
次に、図3のステップS3に示すように、モータ7が送出ローラ8を一定量回転させ、モータ3が巻取ローラ5を一定量回転させ、布送り部12がクロス4を保持したまま支持台2の垂直部2aに向かう方向に一定量移動することにより、クロス4を、送出ローラ8から巻取ローラ5に向かって一定量移動させる。これにより、クリーニングヘッド11の上方に、クロス4の清浄な部分が供給される。なお、この後、布送り部12はクロス4を開放し、当初の位置に戻る。
【0031】
次に、図3のステップS4及び図4に示すように、布送り部12(図1参照)がクロス4を挟持し、布送り部12と送出ローラ8とによりクロス4に張力を付加する。この張力の大きさは、例えば0.1乃至1N/mmとする。
【0032】
次に、図3のステップS5に示すように、クリーニングヘッド移動手段20がクリーニングヘッド11を上昇させる。これにより、クロス4がクリーニングヘッド11の上面に密着し、開口部11aを覆う。更に、クリーニングヘッド移動手段20がクリーニングヘッド11をクロス4と共に上昇させることにより、ノズル18が開口部11aの内部に位置するようになる。このとき、クロス4にノズル18が接触してクロス4が撓み、クロス4がノズル18の側面の一部及び底面に接触する。そして、クリーニングヘッド移動手段20はクリーニングヘッド11を上方、即ち、ノズル18を含むペーストディスペンサ塗布部16に向かう方向に、例えば5乃至14N、例えば9Nの押圧力で押圧する。
【0033】
次に、図3のステップS6並びに図5(a)及び(b)に示すように、ノズル移動手段(図示せず)がノズル18を、クリーニングヘッド11の開口部11aの内壁に沿って円運動を1周させる。このとき、ノズル移動手段に、ノズル18に移動させたい軌跡(円)における任意の3点の座標を入力することにより、ノズル移動手段は円弧補間動作によりノズル18に公転運動である円運動を行わせる。ノズルの移動速度は、例えば10mm/秒とする。これにより、ノズル18の側面の全体が順次クロス4に接触する。
【0034】
次に、図3のステップS7に示すように、クリーニングヘッド移動手段20がクリーニングヘッド11を下降させ、クロス4をノズル18から引き離す。
【0035】
次に、図3のステップS8に示すように、ステップS2乃至S7を実施した回数nをカウントし、nが3未満である場合は、ステップS2乃至S7に示す工程を繰り返す。即ち、洗浄工程においては、ステップS2乃至S7に示す工程を3回繰り返す。
【0036】
そして、ステップS2乃至S7に示す工程を3回繰り返した後、図3のステップS9に示すように、一連の動作を終了する。そして、塗布装置には次の基板が供給され、再び、塗布工程及び洗浄工程を実施する。
【0037】
以下、本発明の各構成要件における数値限定理由について説明する。
【0038】
クロスの保水能力:250g/m 2 以下
クロスの保水能力が250g/m2より大きいと、少量の有機溶剤をクロスに浸透させることにより、クロスの保水限界量に到達させることが困難になる。クロスをノズルに接触させる際に、クロスが保水限界量に達していないと、クロスがノズルに付着したペースト材中の溶剤のみを吸収してしまい、ペースト材を硬化させてしまう。この結果、洗浄効果が低下する。従って、クロスの保水能力は250g/m2以下であることが好ましい。より好ましくは、50乃至200g/m2である。保水能力を50g/m2以上とすることにより、クロスがノズルに接触するときに十分な量の有機溶剤が染み出し、ペースト材を軟化させ、洗浄効果を向上させることができる。
【0039】
クリーニングヘッド移動手段がクリーニングヘッドに印加する押圧力:5乃至14N
前記押圧力が5N未満であると、クロスとクリーニングヘッドとの間の密着性が低下して、ノズルの移動に伴ってクロスがずれてしまい、洗浄効果が低下することがある。また、前記押圧力が14Nを超えると、クロスがノズルを拘束する力が大きくなり過ぎ、ノズルの潤滑な移動が妨げられることがある。従って、前記押圧力は5乃至14Nであることが好ましい。
【0040】
クロス供給手段がクロスに印加する張力:0.1乃至1N/mm
前記張力が0.1N/mm未満であると、クロスとクリーニングヘッドとの間の密着性が低下して、ノズルの移動に伴ってクロスがずれてしまい、洗浄効果が低下することがある。また、前記張力が1N/mmを超えると、クロスがノズルを拘束する力が大きくなり過ぎ、ノズルの潤滑な移動が妨げられることがある。従って、前記張力は0.1乃至1N/mmであることが好ましい。
【0041】
前述の如く、本実施例においては、クリーニングヘッド11の上面に円形の開口部11aを形成し、この開口部11aにクロス4を張架し、ノズル18が開口部11aの内部に収納されるように、クリーニングヘッド11をペーストディスペンサ塗布部16に向かって押圧している。この結果、開口部11aを覆うクロス4がノズル18の形状に合わせて撓み、クロス4がノズル18の外面に接触する。この状態で、ノズル18を開口部11aの内壁に沿って円運動させることにより、ノズル18の外面全面がクロス4により拭き取られ、ノズル18に付着していたペースト材がクロス4に転写される。このとき、クロス4にはエチルアルコールが浸透しているため、クロス4がペースト材中の溶剤のみを吸収してペースト材を硬化させることがないと共に、このエチルアルコールが染み出してペースト材を軟化させて、洗浄効果を高める。これにより、ノズル18を確実に洗浄できる。
【0042】
また、拭き取られたペースト材がクロス4に転写され、このクロス4が巻取ローラ5に巻き取られて回収されるため、ペースト材が周囲の環境に拡散することを防止できる。
【0043】
更に、塗布工程において基板上にペースト材を塗布するためのノズル移動手段を使用して、洗浄工程においてノズル18を円運動させているため、ノズル18の円運動のために、特別な手段を設ける必要がない。このため、本実施例の塗布装置は簡略な構成により、低コストで実現することができる。これに対して、仮に、塗布装置の構造をノズルを固定してクリーニングヘッドを回転させるような構造とすると、クリーニングヘッドを精度よく回転させるための手段が必要となり、塗布装置のコストが増大する。
【0044】
更にまた、クリーニングヘッド11がウレタンにより形成されているため、クリーニングヘッド11とクロス4との間の摩擦係数が高く、比較的小さい押圧力をクリーニングヘッド11に印加することで、クロス4をクリーニングヘッド11に対して固定することができる。これにより、ノズル18が円運動を行っているときに、クロス4がずれることがなく、良好な洗浄効果を確保できる。
【0045】
更にまた、クロス4がロール状であるため、長期間にわたって、ノズルの洗浄の度に、クロスの清浄な部分を自動的にクリーニングヘッドの上面に供給することができる。
【0046】
なお、本実施例においては、アルコール塗布部10をクリーニングヘッド11とは異なる位置に設ける例を示したが、アルコール塗布部10の幅をクリーニングヘッド11の開口部11aの直径よりも小さくして、開口部11aの内部に設けてもよい。また、本実施例においては、開口部11aの形状を円形としたが、開口部11aは楕円形であってもよい。更に、クリーニングヘッド11を形成する材料はウレタンに限定されず、弾性材料でありクロスとの摩擦係数を確保できる材料であれば、いかなる材料であってもよい。また、クリーニングヘッド11とクロス4との間の摩擦係数が小さくても、クリーニングヘッド11に印加する押圧力を大きくすれば、必要な摩擦力を確保することができる。更にまた、本実施例においてはクロス4にエチルアルコールを浸透させる例を示したが、エチルアルコールに代わって他の有機溶剤を浸透させてもよい。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施例の効果について、その特許請求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明する。
【0048】
試験例1
試験例1においては、前述の実施例において示した塗布装置を使用して、ノズル又はクリーニングヘッドに種々の動作をさせ、その洗浄効果を評価した。評価方法及び評価結果を表1に示す。図6(a)及び(b)は表1に示すNo.3の動作を示す平面図であり、図7(a)及び(b)は表1に示すNo.4の動作を示す平面図であり、図8(a)及び(b)は表1に示すNo.5の動作を示す平面図であり、各図の(a)はノズルの動作を示し、(b)はクリーニングヘッドの形状及び動作を示す。表1に示すNo.1は、前述の実施例において説明した動作と同様な動作を実施した。即ち、ノズル18をクリーニングヘッド11の開口部11aの内壁に沿って、同方向に3回転させた。なお、各回転の間にはクロスの移動及びエチルアルコールの浸透を行った。No.2は、ノズル18を開口部11aの内壁に沿って正方向に1回転させた後、逆方向に1回転させ、その後、正方向に1回転させた。なお、各回転の間にはクロスの移動及びエチルアルコールの浸透を行った。No.1及び2の動作は、図5(a)及び(b)に示すとおりである。
【0049】
No.3は、図6(a)及び(b)に示すように、上面にL字形の溝21aが形成されたクリーニングヘッド21を用意し、この溝21aに嵌合してノズル18を移動させた。No.4は、図7(a)及び(b)に示すように、内径がノズル18の外径よりもやや大きい開口部22aが形成されたクリーニングヘッド22を用意し、このクリーニングヘッド22をノズル18の周囲で自転させた。No.5は、図8(a)及び(b)に示すように、幅がノズル18の外径よりもやや大きい直線状の溝23aが形成されたクリーニングヘッド23を用意し、この溝23aの端部23bにノズル18を位置させてクリーニングヘッド23を自転させた後、ノズル18を溝23aに嵌合させて移動させた。なお、いずれの例においても、ノズルとクリーニングヘッドとの間には、エチルアルコールを浸透させたクロスを介在させた。本試験例における上記以外の条件は前述の実施例の条件と同様である。
【0050】
表1において、ペースト材を完全に除去できた場合は評価を「○」とし、ペースト材をある程度除去できたものの多少の残留が認められた場合は評価を「△」とし、ペースト材の除去が全く不可能であった場合は評価を「×」とした。なお、この表記は、後述する表2乃至5においても同様である。
【0051】
【表1】
【0052】
表1に示すNo.1及び2は本発明の実施例である。実施例No.1及び2は開口部11aの内壁に沿ってノズル18を円運動させたため、ペースト材を完全に除去できた。
【0053】
これに対して、No.3乃至5は比較例である。比較例No.3は、ペースト材がノズル外面におけるクロスが接触していない部分に回り込んで固着し、L字動作を3回以上繰り返しても、ペースト材を除去できなかった。比較例No.4及び5は、ノズル外面全面にペースト材が固着し、全く除去できなかった。
【0054】
試験例2
試験例2においては、クロスにエチルアルコールを浸透させた状態でノズルの円運動を行う場合と、クロスにエチルアルコールを浸透させない状態でノズルの円運動を行う場合とを比較した。表2にその評価結果を示す。本試験例における上記以外の条件は前述の実施例の条件と同様である。
【0055】
【表2】
【0056】
表2に示すNo.6は本発明の実施例である。実施例No.6は、クロスにエチルアルコールを浸透させたため、ペーストを完全に除去することができた。これに対して、No.7は比較例である。比較例No.7においては、クロスにエチルアルコールが浸透されていないため、クロスがペースト材中の溶剤を吸収してしまい、ペースト材が固着して除去できなくなった。また、ノズル底面にペースト材がなすりつけられたように広がって付着した。
【0057】
試験例3
試験例3においては、クロスの特性と洗浄性能との関係を調査した。クロスとして相互に特性が異なる5種類のクロスを使用して、洗浄性能を評価した。表3にその評価結果を示す。本試験例における上記以外の条件は前述の実施例の条件と同様である。
【0058】
【表3】
【0059】
表3に示すNo.8乃至12は本発明の実施例である。実施例No.8は、クロスの保水能力が100g/m2であるため、洗浄性能が極めて優れていた。実施例No.9及び10は、クロスの保水能力が夫々230及び240g/m2であるため、実施例No.8と比較すると洗浄能力がやや劣っていた。実施例No.11及び12は、クロスの保水能力が250g/m2を超えていたため、洗浄能力が更に劣っていた。但し、アルコール塗布部10(図1参照)、アルコール供給管(図示せず)、アルコールタンク(図示せず)、電磁弁14及びアルコールディスペンサコントローラ15により構成される有機溶剤供給手段を改良し、より多量のエチルアルコールをクロスに対して供給できるようにすれば、実施例No.9乃至12においても、良好な洗浄性能が得られる。
【0060】
試験例4
試験例4においては、クリーニングヘッドを形成する材料と洗浄性能との関係を調査した。具体的には、クリーニングヘッドをウレタン及びポリアセタールにより形成し、その洗浄性能を評価した。ウレタンは軟質で弾性に富む材料であり、ポリアセタールは硬質で弾性が乏しい材料である。表4にその評価結果を示す。本試験例における上記以外の条件は前述の実施例の条件と同様である。
【0061】
【表4】
【0062】
表4に示すNo.13及び14は本発明の実施例である。実施例No.13は、クリーニングヘッドをウレタンにより形成しているため、クリーニングヘッドとクロスとの間の摩擦係数が高く、ノズルの円運動時にクロスをクリーニングヘッドに対して確実に固定することができた。このため洗浄能力が優れていた。実施例No.14は、クリーニングヘッドをポリアセタールにより形成しているため、クリーニングヘッドとクロスとの間の摩擦係数が低く、ノズルの円運動時にクロスとクリーニングヘッドとの間にずれが生じた。この結果、洗浄能力が劣っていた。但し、実施例No.14においても、クリーニングヘッドに印加する押圧力を増加させれば、クロスとの間の摩擦力が増加し、洗浄能力を高めることができる。
【0063】
試験例5
試験例5においては、クリーニングヘッドに印加する押圧力と洗浄性能との関係を調査した。表5にその評価結果を示す。本試験例における上記以外の条件は前述の実施例の条件と同様である。
【0064】
【表5】
【0065】
表5に示すNo.15乃至17は本発明の実施例である。実施例No.16は、押圧力が5乃至14Nの範囲にあるため、クロスとクリーニングヘッドとの間の密着性が良好であり、且つ、ノズルの円運動が潤滑であったため、洗浄性能が優れていた。実施例No.15は、押圧力が5N未満であったため、クロスとクリーニングヘッドとの間の密着性がやや不足し、ノズルの円運動に伴ってクロスが多少ずれてしまい、実施例No.16と比較して洗浄性能が劣っていた。実施例No.17は、押圧力が14Nを超えていたため、ノズルの円運動がやや妨げられ、実施例No.16と比較して洗浄性能が劣っていた。但し、実施例No.15及び17においても、クロスの張力又はクリーニングヘッドの材料を最適に調整することにより、洗浄性能を向上させることができる。
【0066】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、ノズルをクロスに接触させた状態で、クリーニングヘッドの開口部の内壁に沿って移動させることにより、ノズルに付着したペースト材を確実に除去することができる。また、ノズルから除去したペースト材がクロスに転写されることにより、このペースト材を確実に回収することができる。更に、洗浄工程におけるノズルの移動を、塗布工程において使用するノズル移動手段により行うことにより、塗布装置の構成を簡略なものとすることができる。これにより、低コストで確実にノズルを洗浄することができ、ノズルから除去されたペースト材を確実に回収できるペースト材塗布装置及びペースト材塗布方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るペースト材塗布装置を示す斜視図である。
【図2】本実施例の塗布装置におけるノズルを示す部分断面図である。
【図3】本実施例に係る塗布装置の動作を示すフローチャート図である。
【図4】この塗布装置の動作を示す断面図である。
【図5】(a)はこの塗布装置の動作を示す平面図であり、(b)は断面図である。
【図6】(a)及び(b)は表1に示すNo.3の動作を示す平面図であり、(a)はノズルの動作を示し、(b)はクリーニングヘッドの形状及び動作を示す。
【図7】(a)及び(b)は表1に示すNo.4の動作を示す平面図であり、(a)はノズルの動作を示し、(b)はクリーニングヘッドの形状及び動作を示す。
【図8】(a)及び(b)は表1に示すNo.5の動作を示す平面図であり、(a)はノズルの動作を示し、(b)はクリーニングヘッドの形状及び動作を示す。
【符号の説明】
1;ノズル洗浄部
2;支持台
2a;垂直部
2b;水平部
3;モータ
4;クロス
5;巻取ローラ
6;回収部
7;モータ
8;送出ローラ
9;供給部
10;アルコール塗布部
11;クリーニングヘッド
11a;開口部
12;布送り部
13a〜13e;ガイドローラ
14;電磁弁
15;アルコールディスペンサコントローラ
16;ペーストディスペンサ塗布部
17;タンク
18;ノズル
18a;開口部
19;シート有無センサ
20;クリーニングヘッド移動手段
21、22、23;クリーニングヘッド
21a、23a;溝
22a;開口部
23b;端部
Claims (24)
- 基板上にノズルを介してペースト状の塗布材料を塗布すると共に前記ノズルに付着した前記塗布材料を除去洗浄するペースト材塗布装置において、その上面に楕円形の開口部を備えたクリーニングヘッドと、弾性及び保水能力を有するシートを前記開口部に供給してこの開口部上で張架するシート供給手段と、前記シートに有機溶剤を浸透させる有機溶剤供給手段と、前記ノズルに対して前記クリーニングヘッドを相対的に昇降移動させ上昇位置で前記ノズルを前記シートに接触させて前記開口部内に収納させるクリーニングヘッド移動手段と、前記基板上に前記塗布材料を塗布するときは前記ノズルを前記基板に平行に移動させ、前記ノズルを洗浄するときは前記ノズルを前記クリーニングヘッドの開口部の内壁に沿って移動させるノズル移動手段と、を有することを特徴とするペースト材塗布装置。
- 前記基板がオンラインで供給され、前記クリーニングヘッドが前記基板の移動域から外れた領域に配置されており、前記ノズル移動手段は、前記ノズルを前記基板上に位置させてこの基板上に前記塗布材料を塗布すると共に、前記ノズルを前記クリーニングヘッドの上方に位置させて洗浄することを特徴とする請求項1に記載のペースト材塗布装置。
- 前記開口部の形状が略真円形であり、前記ノズル移動手段は前記ノズルを前記開口部の内壁に沿って円運動させて洗浄することを特徴とする請求項1又は2に記載のペースト材塗布装置。
- 前記ノズル移動手段は、予め前記ノズルを移動させる予定の軌道上にある任意の3点の座標が入力されることにより、円弧補間動作により、前記ノズルに前記円運動をさせることを特徴とする請求項3に記載のペースト材塗布装置。
- 前記シートの保水能力が250g/m2以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のペースト材塗布装置。
- 前記シートの保水能力が50乃至200g/m2であることを特徴とする請求項5に記載のペースト材塗布装置。
- 前記有機溶剤がアルコールであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のペースト材塗布装置。
- 前記クリーニングヘッドが弾性材料により形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のペースト材塗布装置。
- 前記クリーニングヘッドがウレタンにより形成されていることを特徴とする請求項8に記載のペースト材塗布装置。
- 前記シートが帯状の形状を有し、前記シート供給手段は、前記シートを送出する送出ローラと、前記シートを巻き取る巻取ローラと、前記シートの移動経路に沿って配置され前記シートを保持して前記巻取ローラに向かう方向に移動すると共に前記シートを開放して戻ることにより前記シートを所定量ずつ断続的に移動させる送り部と、を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のペースト材塗布装置。
- 前記ノズル移動手段が、前記ノズルを前記クリーニングヘッドの開口部の内壁に沿って複数周させて洗浄し、この複数周の1周毎に前記クリーニングヘッド移動手段が前記クリーニングヘッドを下降させ、前記シート供給手段が前記シートを前記クリーニングヘッドに対して相対的に移動させ、前記有機溶剤供給手段が前記有機溶剤を前記シートに浸透させ、前記クリーニングヘッド移動手段が前記クリーニングヘッドを上昇させて、前記開口部上に有機溶剤が浸透されたシートを新たに供給することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のペースト材塗布装置。
- 1回の前記洗浄工程において、前記ノズル移動手段が前記ノズルを前記クリーニングヘッドの開口部の内壁に沿って3周させて洗浄することを特徴とする請求項11に記載のペースト材塗布装置。
- 前記ノズルは塗布材料を保持するタンクの下面に設けられており、前記クリーニングヘッド移動手段が前記クリーニングヘッドを前記上昇位置において前記タンクに向かって押圧し、前記タンクと共に前記シートを挟むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のペースト材塗布装置。
- 前記クリーニングヘッド移動手段が前記クリーニングヘッドを前記タンクに向かって押圧する押圧力が、5乃至14Nであることを特徴とする請求項13に記載のペースト材塗布装置。
- 前記シート供給手段が前記シートを張架する張力が、0.1乃至1N/mmであることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のペースト材塗布装置。
- プラズマディスプレイパネルのシールフリットを塗布するディスペンサ装置であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のペースト材塗布装置。
- 基板上にノズルを介してペースト状の塗布材料を塗布する塗布工程と、前記ノズルに付着した前記塗布材料を除去洗浄する洗浄工程と、を有し、前記洗浄工程は、弾性及び保水能力を有するシートに有機溶剤を浸透させる工程と、このシートを張架する工程と、前記ノズルの側面の少なくとも一部及び底面が前記張架したシートに接触するように前記シートを前記ノズルに対して押圧しながら、前記ノズルの側面の全体が順次前記シートに接触するように前記ノズルを前記シートに対して相対的に公転運動させる工程と、を有することを特徴とするペースト材塗布方法。
- 前記洗浄工程において、前記ノズルを前記シートに対して相対的に公転運動させる工程を複数回繰り返すことを特徴とする請求項17に記載のペースト材塗布方法。
- 前記洗浄工程は前記シートを前記ノズルに対して相対的に移動させて前記シートにおける清浄な部分を前記ノズルに接触する位置に供給する工程を有し、このシートを供給する工程は、1回又は複数回の前記ノズルを前記シートに対して相対的に公転運動させる工程毎に実施されることを特徴とする請求項17又は18に記載のペースト材塗布方法。
- 前記シートの保水能力が250g/m2以下であることを特徴とする請求項17乃至19のいずれか1項に記載のペースト材塗布方法。
- 前記シートの保水能力が50乃至200g/m2であることを特徴とする請求項20に記載のペースト材塗布方法。
- 前記有機溶剤がアルコールであることを特徴とする請求項17乃至21のいずれか1項に記載のペースト材塗布方法。
- 前記シートを張架する工程において、前記シートを張架する張力は、0.1乃至1N/mmであることを特徴とする請求項17乃至22のいずれか1項に記載のペースト材塗布方法。
- プラズマディスプレイパネルのシールフリットを塗布するディスペンサ塗布方法であることを特徴とする請求項17乃至23のいずれか1項に記載のペースト材塗布方法。
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KR100700394B1 (ko) * | 2004-01-22 | 2007-03-28 | 세이코 엡슨 가부시키가이샤 | 와이핑 장치, 이를 구비한 묘화 장치, 전기 광학 장치의제조 방법, 전기 광학 장치 및 전자기기 |
KR101763620B1 (ko) | 2010-12-20 | 2017-08-02 | 주식회사 탑 엔지니어링 | 노즐세정장치 및 노즐세정장치가 구비되는 페이스트 디스펜서 |
-
2002
- 2002-05-31 JP JP2002159900A patent/JP2004000841A/ja active Pending
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