JP2004000737A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 有利な遊技状態になるかどうかというときに従来と異なる興趣性を遊技者に与える。
【解決手段】 まず「残り30秒」と表示されると共に各図柄の変動表示が開始される。当初から7秒後に、1回目の単動作が停止し仮停止図柄として「1」「2」「3」と表示され、「残り23秒」と表示される。そして、仮停止図柄表示領域404に「1」「2」「3」と表示されると共に、各図柄の変動表示が再開される。それから15秒後に、2回目の単動作が停止し仮停止図柄として「7」「7」「7」と表示されると共に「残り8秒」と表示される。そして、仮停止図柄表示領域404に「7」「7」「7」と更新表示されると共に、各図柄の変動表示が再開される。当初から30秒後には、図柄が変動表示されたまま「残り0秒」と表示され、仮停止図柄「7」「7」「7」が停止図柄となる。
【選択図】 図23
【解決手段】 まず「残り30秒」と表示されると共に各図柄の変動表示が開始される。当初から7秒後に、1回目の単動作が停止し仮停止図柄として「1」「2」「3」と表示され、「残り23秒」と表示される。そして、仮停止図柄表示領域404に「1」「2」「3」と表示されると共に、各図柄の変動表示が再開される。それから15秒後に、2回目の単動作が停止し仮停止図柄として「7」「7」「7」と表示されると共に「残り8秒」と表示される。そして、仮停止図柄表示領域404に「7」「7」「7」と更新表示されると共に、各図柄の変動表示が再開される。当初から30秒後には、図柄が変動表示されたまま「残り0秒」と表示され、仮停止図柄「7」「7」「7」が停止図柄となる。
【選択図】 図23
Description
本発明は、遊技機に関する。
従来、図柄表示装置を備えたパチンコ機としては、始動口に遊技球が入ることによって始動条件が成立し、図柄表示装置の図柄が変動を開始し、変動終了後の停止図柄が外れ図柄ならば通常の遊技状態が継続され、変動終了後の停止図柄が大当り図柄ならば遊技者に有利な特別遊技状態になるものが知られている。この特別遊技状態では、アタッカーと呼ばれる大入賞口が開き、この大入賞口に所定数(例えば10個)の遊技球が入ると大入賞口が閉じるのであるが、大入賞口に入った遊技球のうちの少なくとも一つが大入賞口内のVゾーンと呼ばれる領域に入ると再度大入賞口が開き、この動作が予め定められた最大回数(例えば16回)繰り返される。
ところで、始動条件が成立したとき、図柄表示装置の図柄が変動を開始したあと終了し、再度変動を開始したあと終了し、最終的にリーチ即ち大当りになる一歩手前の状態になると、大当りになる期待度が高まるという変動パターンで図柄表示がなされる遊技機が提案されている。
しかしながら、この変動パターンでは変動の開始・終了が複数回行われるものの、結局は従来どおり、大当りになる一歩手前の状態で遊技者に大当りになるんじゃないかという期待感を持たせつつ最後の図柄がどう停止するかによって最終的に大当り図柄になるか否かが決まるため、従来と比べてあまり興趣性が異なるものではなかった。
本発明は、上述した問題に鑑みなされたものであり、有利な遊技状態になるかどうかというときに従来と異なる興趣性を遊技者に与えることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明の遊技機は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。なお、必要に応じてその作用等についても説明する。
手段1.図柄を変動表示可能な図柄表示手段と、
所定の始動条件が成立すると前記図柄表示手段の図柄の変動表示を開始させ、変動表示終了後の停止図柄が当り図柄であることを必要条件として遊技者にとって有利な遊技状態になるよう制御する制御手段と
を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、
前記始動条件が成立したときの前記図柄表示手段の変動パターンとして、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作を予め定められた所定時間内で少なくとも1回以上行い、前記仮停止図柄を前記変動表示が一旦停止するごとに更新表示させ、前記所定時間を経過した時点で表示されている仮停止図柄を停止図柄にするというパターンを有している
遊技機。
所定の始動条件が成立すると前記図柄表示手段の図柄の変動表示を開始させ、変動表示終了後の停止図柄が当り図柄であることを必要条件として遊技者にとって有利な遊技状態になるよう制御する制御手段と
を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、
前記始動条件が成立したときの前記図柄表示手段の変動パターンとして、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作を予め定められた所定時間内で少なくとも1回以上行い、前記仮停止図柄を前記変動表示が一旦停止するごとに更新表示させ、前記所定時間を経過した時点で表示されている仮停止図柄を停止図柄にするというパターンを有している
遊技機。
この遊技機では、始動条件が成立したときの図柄表示手段の変動パターンとして、図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作を予め定められた所定時間内で少なくとも1回以上行い、この仮停止図柄を変動表示が一旦停止するごとに更新表示させ、所定時間を経過した時点で表示されている仮停止図柄を停止図柄にするというパターンが採用されることがある。この変動パターンにおいて、例えば仮停止図柄が当り図柄のときには、次の変動表示が一旦停止する前に所定時間が経過するとその仮停止図柄が停止図柄となり遊技者にとって有利な遊技状態に移行するため、遊技者はそうなるように期待しながら遊技を行う。また、例えば仮停止図柄が外れ図柄のときには、所定時間が経過する前に次の変動表示が一旦停止すると仮停止図柄が更新されて当り図柄に変わる可能性があるため、遊技者はそうなるように期待しながら遊技を行う。このような変動パターンは従来知られていなかったものである。したがって、この遊技機によれば、有利な遊技状態になるかどうかというときに従来と異なる興趣性を遊技者に与えることができる。
ここで、「図柄」とは、視覚的に自他の識別が可能な表示情報であればどのようなものでもよいが、例えば数字、文字、図形、記号、色彩などが挙げられる。また、「制御手段」は一つの制御装置で構成されていてもよいし、複数の制御装置で構成されていてもよい。更に、「所定の始動条件」とは、予め定められた図柄変動表示開始条件をいい、例えば所定の始動口に遊技球が入賞するという条件や、図柄変動中に所定の始動口に遊技球が入賞して保留されたあと図柄変動表示が終了して保留分を消化するという条件などが挙げられる。なお、保留分には、保留回数が上限に達したあと所定の始動口に遊技球が入賞したときに今回抽選して得られたカウンタ値(当り判定用の内部乱数カウンタ値やリーチ判定用のリーチ乱数カウンタ値など)とそれまで保留していたカウンタ値とを書き換えて保留した保留分を含んでいてもよい。手段1記載の遊技機において、前記制御手段は、前記パターンを前記図柄表示手段に表示するに際し、前記動作を前記所定時間内で行う回数と各動作を行う時間の組み合わせとを対応づけたテーブルから前記動作を前記所定時間内で何回行うかに応じて各動作を行う時間の組み合わせを読み出し、該読み出した時間の組み合わせに基づいて前記パターンを前記図柄表示手段に表示してもよい。このとき、前記テーブルは、前記動作を前記所定時間内で行う回数が2回以上の場合にはその回数に対する各動作を行う時間の組み合わせが複数対応づけられ、前記制御手段は、前記パターンを前記図柄表示手段に表示するに際し、前記動作を前記所定時間内で行う回数が2回以上の場合には前記テーブルにおけるその回数に対する各動作を行う複数の組み合わせからランダムに1の組み合わせを読み出し該読み出した時間の組み合わせに基づいて前記パターンを前記図柄表示手段に表示してもよい。
手段2.手段1記載の遊技機であって、前記パターンによる表示を開始してからの経過時間を遊技者に報知する報知手段を備えた遊技機。こうすれば、遊技者は所定時間がどれくらい経過したかを把握しながら遊技することができる。例えば、遊技者は、仮停止図柄が当り図柄のときには次の変動表示が一旦停止する前に所定時間が経過することを期待しながら経過時間の報知を受けることになり、仮停止図柄が外れ図柄のときには所定時間が経過する前に次の変動表示が一旦停止して仮停止図柄が当り図柄に更新されることを期待しながら経過時間の報知を受けることになる。
ここで、「報知手段」は、遊技者の視覚に訴える手段(例えば表示板)であってもよいし、聴覚に訴える手段(例えばスピーカ)であってもよい。また、「経過時間を報知する」際、例えば1秒間隔で報知してもよいし、数秒間隔(例えば5秒間隔)で報知してもよい。更に、数秒間隔で報知する場合、残り時間が少なくなった時点(例えば残り10秒)で時間間隔を短くして(例えば1秒間隔)報知してもよい。
手段3.手段2記載の遊技機であって、前記報知手段は、前記パターンによる変動表示の開始時に前記所定時間を表示しその後時間経過に伴ってゼロになるまでカウントダウンする遊技機。こうすれば、報知手段によって表示された時間がゼロに近づくにつれて遊技者の興趣性が高まる。
手段4.手段2又は3記載の遊技機であって、前記図柄表示手段は、前記報知手段を兼ねている遊技機。こうすれば、図柄の変動と経過時間は同じ図柄表示手段に表示されることになり遊技者の視野内に収まるため、遊技者は図柄の変動を見ながら経過時間を容易に把握できる。
手段5.手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、前記制御手段は、前記仮停止図柄を更新表示する際に過去の仮停止図柄を前記図柄表示手段に履歴表示する遊技機。こうすれば、遊技者は過去の仮停止図柄を確認することができる。
手段6.手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、前記制御手段は、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作にかかる時間として予め定められた多数の時間長の中から選択して決める遊技機。こうすれば、遊技者は1回の変動表示においていつ変動が停止するのかわかりにくいため、早く止まってほしいとかこのまま止まらないでほしいといった期待感が高まりやすい。
手段7.手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、前記制御手段は、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作にかかる時間を各動作ごとにランダムに決める遊技機。こうすれば、遊技者は1回の変動表示においていつ変動が停止するのかわからないため、早く止まってほしいとかこのまま止まらないでほしいといった期待感が高まりやすい。
手段8.手段1〜7のいずれかに記載の遊技機であって、前記制御手段は、前記パターンを前記図柄表示手段に表示させるよう指示する変動パターンコマンドを送信するメイン制御部と、前記メイン制御部から受信した前記変動パターンコマンドに基づいて前記図柄表示手段を制御する表示用制御部とを備えた遊技機。こうすれば、表示用制御部はメイン制御部から受信した変動パターンコマンドに基づいて図柄表示手段を制御するため、メイン制御部の負担が軽減する。
手段9.手段7に係る手段8に記載の遊技機であって、前記表示制御部は、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作にかかる時間を各動作ごとにランダムに決めて前記図柄表示手段の表示を制御しつつそれに合わせてランプ表示の制御及び音声発生の制御も行う遊技機。こうすれば、図柄の変動表示が開始してから一旦停止するまでにかかる時間がランダムであっても、ランプ表示や音声発生を図柄の表示内容に合わせて適切に制御することができる。
手段10.手段1〜9のいずれかに記載の遊技機であって、前記図柄表示手段は、複数の図柄を変動表示可能な手段であり、前記制御手段は、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作を行うときには前記図柄表示手段の前記複数の図柄のすべてを変動表示させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させる遊技機。こうすれば、有利な遊技状態になるかどうかというときに従来と異なる興趣性を一層遊技者に与えやすい。
手段11.前記遊技機はパチンコ機である手段1〜10のいずれかに記載の遊技機。こうすれば、パチンコ機において、手段1〜10の作用効果が得られる。なお、パチンコ機としては、いわゆる第1種、第2種、第3種と称される機種であってもよいが、これら以外であっても前出の図柄表示手段と制御手段とを備えたものであればよい。
手段12.所定の始動条件が成立すると、図柄を変動表示可能な図柄表示手段の図柄の変動表示を開始させ、変動表示終了後の停止図柄が当り図柄であることを必要条件として遊技者にとって有利な遊技状態になるようコンピュータが制御する遊技制御方法において、
前記コンピュータは、前記始動条件が成立したときの前記図柄表示手段の変動パターンとして、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作を予め定められた所定時間内で少なくとも1回以上行い、前記仮停止図柄を前記変動表示が一旦停止するごとに更新表示させ、前記所定時間を経過した時点で表示されている仮停止図柄を停止図柄にするというパターンを有している
遊技制御方法。
前記コンピュータは、前記始動条件が成立したときの前記図柄表示手段の変動パターンとして、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作を予め定められた所定時間内で少なくとも1回以上行い、前記仮停止図柄を前記変動表示が一旦停止するごとに更新表示させ、前記所定時間を経過した時点で表示されている仮停止図柄を停止図柄にするというパターンを有している
遊技制御方法。
この遊技制御方法では、例えば仮停止図柄が当り図柄のときには、次の変動表示が一旦停止する前に所定時間が経過するとその仮停止図柄が停止図柄となり遊技者にとって有利な遊技状態に移行するため、遊技者はそうなるように期待しながら遊技を行う。また、例えば仮停止図柄が外れ図柄のときには、所定時間が経過する前に次の変動表示が一旦停止すると仮停止図柄が更新されて当り図柄に変わる可能性があるため、遊技者はそうなるように期待しながら遊技を行う。このような変動パターンは従来知られていなかったものである。したがって、有利な遊技状態になるかどうかというときに従来と異なる興趣性を遊技者に与えることができる。
この遊技制御方法の変動パターンにおいて、該パターンによる変動表示を開始してからの経過時間を遊技者に報知してもよい。この経過時間の報知は、変動表示の開始時に所定時間を表示しその後時間経過に伴ってゼロになるまでカウントダウンしてもよいし、図柄表示手段を利用して報知してもよい。更に、仮停止図柄を更新表示する際に過去の仮停止図柄を図柄表示手段に履歴表示してもよい。更にまた、図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作にかかる時間は、予め定められた多数の時間長の中から選択して決めてもよいし、各動作ごとにランダムに決めてもよい。
手段13.所定の始動条件が成立すると、図柄を変動表示可能な図柄表示手段の図柄の変動表示を開始させ、変動表示終了後の停止図柄が当り図柄であることを必要条件として遊技者にとって有利な遊技状態になるようコンピュータに制御させるための遊技制御プログラムにおいて、
前記始動条件が成立したときの前記図柄表示手段の変動パターンの一つとして、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作を予め定められた所定時間内で少なくとも1回以上行い、前記仮停止図柄を前記変動表示が一旦停止するごとに更新表示させ、前記所定時間を経過した時点で表示されている仮停止図柄を停止図柄にするというパターンを前記コンピュータに実行させる
遊技制御プログラム。
前記始動条件が成立したときの前記図柄表示手段の変動パターンの一つとして、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作を予め定められた所定時間内で少なくとも1回以上行い、前記仮停止図柄を前記変動表示が一旦停止するごとに更新表示させ、前記所定時間を経過した時点で表示されている仮停止図柄を停止図柄にするというパターンを前記コンピュータに実行させる
遊技制御プログラム。
この遊技制御プログラムをコンピュータに実行させれば、例えば仮停止図柄が当り図柄のときには、次の変動表示が一旦停止する前に所定時間が経過するとその仮停止図柄が停止図柄となり遊技者にとって有利な遊技状態に移行するため、遊技者はそうなるように期待しながら遊技を行う。また、例えば仮停止図柄が外れ図柄のときには、所定時間が経過する前に次の変動表示が一旦停止すると仮停止図柄が更新されて当り図柄に変わる可能性があるため、遊技者はそうなるように期待しながら遊技を行う。このような変動パターンは従来知られていなかったものである。したがって、有利な遊技状態になるかどうかというときに従来と異なる興趣性を遊技者に与えることができる。
なお、この遊技制御プログラムは、遊技機のコンピュータに実行させてもよいし、汎用パソコンに実行させてもよいし、その他どのようなコンピュータに実行させてもよい。また、この遊技制御プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介して配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。
この遊技制御プログラムにおいて、前記コンピュータに、該パターンによる変動表示を開始してからの経過時間を遊技者に報知させてもよい。この経過時間の報知は、変動表示の開始時に所定時間を表示しその後時間経過に伴ってゼロになるまでカウントダウンしてもよいし、図柄表示手段を利用して報知してもよい。更に、仮停止図柄を更新表示する際に過去の仮停止図柄を図柄表示手段に履歴表示してもよい。更にまた、図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作にかかる時間は、予め定められた多数の時間長の中から選択して決めてもよいし、各動作ごとにランダムに決めてもよい。
図1は本発明の一実施形態であるパチンコ機20を正面から見た外観図であり、図2はパチンコ機20の遊技盤30の構成の概略を示す構成図であり、図3は本実施形態のパチンコ機20の電気的接続を例示するブロック図である。本実施形態のパチンコ機20は、図1に示すように、前面枠22にはめ込まれたガラスに覆われた遊技盤30と、遊技球を貯留する上受け皿24および下受け皿26と、遊技球を遊技盤30へ発射するための発射ツマミ28と、パチンコ機20全体を制御するメイン制御装置70(図3参照)とを備える。
遊技盤30は、図2に示すように、遊技盤30の中央の上部に配置された普通図柄表示装置32と、遊技盤30の左右部に各々配置され遊技球の通過を検知する普通図柄始動口スイッチ36a,36bを有する普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bと、普通図柄表示装置32の下側に配置された特別図柄表示装置40と、特別図柄表示装置40の下側に配置され遊技球の入賞を検知する特別図柄始動口スイッチ44を有する始動口42と、始動口42に取り付けられ開閉可能なチューリップ式の普通電動役物46と、始動口42の下側に配置され開閉可能な大入賞口50と、遊技盤30の左右下部に計4個配置された普通入賞口60a〜60dと、いずれの入賞口にも入らなかった遊技球を回収するアウト口69とを備える。
普通図柄表示装置32は、背後に設けられた図示しないランプの点灯を切り換えることにより変動表示する「○」および「×」の図柄32a,32bと、この「○」および「×」の図柄32a,32bの上側に配置された4個の普通図柄変動保留ランプ33a〜33dとを備える。「○」および「×」の図柄32a,32bは、遊技球が普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bを通過したのを検知したときに変動表示の開始がなされ、所定時間変動表示後に「○」および「×」の図柄32a,32bのいずれかを点灯した状態で変動表示を終了する。普通図柄変動保留ランプ33a〜33dは、普通図柄表示装置32による「○」および「×」の図柄32a,32bの変動表示の最中に遊技球が普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bを通過するごとに左側から順に一つずつ点灯され、普通図柄表示装置32による「○」および「×」の図柄32a,32bの変動表示が開始される毎に点灯とは逆の順に消灯されることにより、変動表示の最中に普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bを通過した回数を最大4回まで保留回数として示す。
始動口42に設けられたチューリップ式の普通電動役物46は、普通図柄表示装置32による変動表示が「○」の図柄32aで停止したときに当りとしてチューリップを所定時間(例えば0.3秒間)開くものとして構成されている。
特別図柄表示装置40は、液晶ディスプレーなどの表示装置として構成されており、図3に示す表示用制御装置90により表示内容が制御されている。特別図柄表示装置40は、図2に例示するように、左,中,右の3個の図柄L,M,Rを表示しており、遊技球が始動口42に入賞するのを検知したときにこの3個の図柄L,M,Rを変動表示させる。そして、所定の変動時間が終了したときに、左図柄L,右図柄R,中図柄Mの順に変動表示が停止し、各図柄L,M,Rが予め定められた大当り図柄で揃ったときに大当り用の特別遊技動画を表示する。なお、変動表示の停止順は特にこの順序に限られるものではなく、別の順序であってもよい。
図4は、表示用制御装置90の構成を中心に示すブロック図である。表示用制御装置90は、メイン制御装置70から入力される表示コマンドなどに基づいて特別図柄表示装置40に表示する画像の処理を実行するCPU91とCPU91の処理に従って特別図柄表示装置40への3個の図柄L,M,Rの変動表示や背景図の表示を制御する画像コントローラとしてのVDP92を中心として構成されており、CPU91で実行される処理プログラムや3個の図柄L,M,Rとして変動表示させるキャラクタ図の色を記憶するプログラムROM93と、データを一時的に記憶するワークRAM94と、特別図柄表示装置40に表示する3個の図柄の番号としてのキャラクタ番号とその色を決定するためのパレット番号を書き込むVRAM95と、3個の図柄L,M,Rとして変動表示させるキャラクタ図や背景図の図柄を記憶するキャラクタROM96と、色データを16個の色番号により構成される32個のパレット番号として書き込み可能なパレットRAM97とを備える。CPU91は、メイン制御装置70からの表示コマンドなどによって起動させる処理プログラムに基づいて3個の図柄を決定しそのキャラクタ番号とパレット番号とをVRAM95に書き込むと共にパレットのデータをVRAM95に書き込んだパレット番号に該当するパレットRAM97の位置に書き込む。VDP92は、VRAM95に書き込まれたキャラクタ番号を参照してキャラクタROM96内の該当するキャラクタから色番号を読み出し、パレット番号と読み出した色番号からパレットRAM97内の該当する色データを読み出して特別図柄表示装置40に出力することにより、特別図柄表示装置40の3個の図柄L,M,Rを表示する。
遊技盤30には、普通図柄表示装置32と特別図柄表示装置40との間に4個の特別図柄変動保留ランプ41a〜41dが設けられている。この特別図柄変動保留ランプ41a〜41dは、特別図柄表示装置40による3個の図柄L,M,Rの変動表示の最中や特別遊技動画を表示している最中に遊技球が始動口42に入賞するごとに左側から順に一つずつ点灯され、特別図柄表示装置40による3個の図柄L,M,Rの変動表示が開始される毎に点灯とは逆の順に消灯されることにより、変動表示の最中や特別遊技動画を表示している最中に始動口42に入賞した球数を最大4個まで保留球数として示す。
大入賞口50は、通常は遊技球を受け入れない閉状態とされており、大当りのときに、図3に示す大入賞口駆動装置52によって遊技球を受け入れやすい開状態と通常の閉状態とが所定の条件に基づいて繰り返されるよう駆動される。大入賞口50には、遊技球の入賞をカウントする10カウントスイッチ54(図3参照)や大入賞口50の右部に設けられたVゾーン56に遊技球が入賞したのを検出するVカウントスイッチ58(図3参照)が取り付けられている。
遊技盤30には、この他、発射された遊技球を円弧上に導くレール62や遊技盤30の中央部に導く左右の肩部に配置されたランプ風車64a,64b,普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bの近傍に配置された風車66a,66b,特別図柄表示装置40の両横に取り付けられた計8個のインジケータ68a〜68hなども取り付けられている。なお、遊技球をガイドしたり弾いたりしてその遊技性を高める複数の釘については図示を省略した。
メイン制御装置70は、図3に示すようにCPU72を中心とするマイクロコンピュータとして構成されており、CPU72には電源を供給する電源回路73の他に、各種処理プログラムを記憶するROM74や一時的にデータを記憶するRAM76,所定周波数の矩形波を出力するクロック回路78,入出力処理回路80がバス82によって接続されている。メイン制御装置70には、普通図柄始動口スイッチ36a,36bからの通過信号や特別図柄始動口スイッチ44からの始動信号,10カウントスイッチ54からのカウント信号,Vカウントスイッチ58からのV信号,普通入賞スイッチや賞球カウントスイッチなどの他の入力装置88からの入力信号などが入出力処理回路80を介して入力されている。また、メイン制御装置70からは、普通図柄表示装置32への駆動信号や大入賞口駆動装置52への駆動信号,普通図柄変動保留ランプ33a〜33dや特別図柄変動保留ランプ41a〜41dへの点灯信号,普通電動役物46への駆動信号、スピーカ86が接続された音声用制御装置84への制御信号,特別図柄表示装置40の表示制御を司る表示用制御装置90への制御信号,賞球の払い出しを司る賞球制御装置などの他の出力装置89への駆動信号などが入出力処理回路80を介して出力されている。表示用制御装置90は、図4に示すブロック構成であり、必要に応じて音声用制御装置84へ制御信号を出力したり図示しない装飾ランプへの点灯信号を出力したりする。なお、インジケータ68a〜68hへの点灯信号は他の出力装置89を介して出力されている。
次に、こうして構成されたパチンコ機20の動作について説明する。図5は、メイン制御装置70により実行されるメインルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、2msec毎)に繰り返し実行される。
メインルーチンが実行されると、メイン制御装置70のCPU72は、図6に例示する始動入賞処理(ステップS100),図7に例示する変動開始処理(ステップS102),図8に例示する変動停止処理(ステップS104),図9に例示するカウンタ更新処理(ステップS106)を実行し、その後、図10に例示する外れ図柄カウンタ更新処理(ステップS108)を残余時間中繰り返し実行する。説明の容易のために、まず、カウンタ更新処理と外れ図柄カウンタ更新処理とを説明し、その後その他の各処理について説明する。
[カウンタ更新処理]
カウンタ更新処理では、図9に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、内部乱数カウンタC1,リーチ乱数カウンタC2,大当り図柄カウンタC3,変動パターンカウンタC4の各々のカウンタをインクリメントする処理を実行する(ステップS240)。図11に示すように、内部乱数カウンタC1は、大当りか否かを判定する際に用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜599までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり599)に達した後再び0に戻るループカウンタである。リーチ乱数カウンタC2は、外れ時にリーチ遊技を行うか否かを決定する際に用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜11までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり11)に達した後再び0に戻るループカウンタである。大当り図柄カウンタC3は、大当りのときに特別図柄表示装置40で変動表示している各図柄L,M,Rの変動停止時の図柄(大当り図柄)を決定する際に用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜9までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり9)に達した後再び0に戻るループカウンタである。変動パターンカウンタC4は、特別図柄表示装置40の左図柄L、中図柄M、右図柄Rを変動表示させるパターンを決定する際に用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜99までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり99)に達した後再び0に戻るループカウンタである。こうして各カウンタを更新すると、各カウンタをRAM76の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに格納して(ステップS242)、カウンタ更新処理を終了する。
カウンタ更新処理では、図9に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、内部乱数カウンタC1,リーチ乱数カウンタC2,大当り図柄カウンタC3,変動パターンカウンタC4の各々のカウンタをインクリメントする処理を実行する(ステップS240)。図11に示すように、内部乱数カウンタC1は、大当りか否かを判定する際に用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜599までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり599)に達した後再び0に戻るループカウンタである。リーチ乱数カウンタC2は、外れ時にリーチ遊技を行うか否かを決定する際に用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜11までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり11)に達した後再び0に戻るループカウンタである。大当り図柄カウンタC3は、大当りのときに特別図柄表示装置40で変動表示している各図柄L,M,Rの変動停止時の図柄(大当り図柄)を決定する際に用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜9までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり9)に達した後再び0に戻るループカウンタである。変動パターンカウンタC4は、特別図柄表示装置40の左図柄L、中図柄M、右図柄Rを変動表示させるパターンを決定する際に用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜99までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり99)に達した後再び0に戻るループカウンタである。こうして各カウンタを更新すると、各カウンタをRAM76の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに格納して(ステップS242)、カウンタ更新処理を終了する。
[外れ図柄カウンタ更新処理]
外れ図柄カウンタ更新処理では、図10に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、外れ図柄左カウンタCLをインクリメントする処理を実行する(ステップS250)。図11に示すように、外れ図柄左カウンタCLは、外れのときの左図柄Lの変動停止時の図柄を決定するために用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜9までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり9)に達した後再び0に戻るループカウンタである。続いて外れ図柄左カウンタCLが値0であるかを判定し(ステップS252)、外れ図柄左カウンタCLが値0であるときには、外れ図柄右カウンタCRをインクリメントする(ステップS254)。外れ図柄右カウンタCRは、外れのときの右図柄Rの変動停止時の図柄を決定するために用いられるカウンタであり、本実施形態では外れ図柄左カウンタCLと同様に0〜9までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり9)に達した後再び0に戻るループカウンタである。同様に、外れ図柄右カウンタCRが値0であるかを判定し(ステップS256)、外れ図柄右カウンタCRが値0であるときには、外れ図柄中カウンタCMをインクリメントする(ステップS258)。ここで、外れ図柄中カウンタCMは、外れのときの中図柄Mの変動停止時の図柄を決定するために用いられるカウンタであり、本実施形態では外れ図柄左カウンタCLや外れ図柄右カウンタCRと同様に0〜9までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり9)に達した後再び0に戻るループカウンタである。
外れ図柄カウンタ更新処理では、図10に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、外れ図柄左カウンタCLをインクリメントする処理を実行する(ステップS250)。図11に示すように、外れ図柄左カウンタCLは、外れのときの左図柄Lの変動停止時の図柄を決定するために用いられるカウンタであり、本実施形態では0〜9までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり9)に達した後再び0に戻るループカウンタである。続いて外れ図柄左カウンタCLが値0であるかを判定し(ステップS252)、外れ図柄左カウンタCLが値0であるときには、外れ図柄右カウンタCRをインクリメントする(ステップS254)。外れ図柄右カウンタCRは、外れのときの右図柄Rの変動停止時の図柄を決定するために用いられるカウンタであり、本実施形態では外れ図柄左カウンタCLと同様に0〜9までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり9)に達した後再び0に戻るループカウンタである。同様に、外れ図柄右カウンタCRが値0であるかを判定し(ステップS256)、外れ図柄右カウンタCRが値0であるときには、外れ図柄中カウンタCMをインクリメントする(ステップS258)。ここで、外れ図柄中カウンタCMは、外れのときの中図柄Mの変動停止時の図柄を決定するために用いられるカウンタであり、本実施形態では外れ図柄左カウンタCLや外れ図柄右カウンタCRと同様に0〜9までを順に値1ずつインクリメントし、最大値(つまり9)に達した後再び0に戻るループカウンタである。
外れ図柄カウンタCL,CR,CMをすべてインクリメントするか、ステップS252で外れ図柄左カウンタCLが値0でないと判定されたときか、ステップS256で外れ図柄右カウンタCRが値0でないと判定されたときは、外れ図柄左カウンタCLの値と外れ図柄右カウンタCRの値とが一致するかを判定する(ステップS260)。外れ図柄左カウンタCLの値と外れ図柄右カウンタCRの値とが一致しないときには、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの値をRAM76の所定領域に設定された外れ図柄バッファに格納して(ステップS262)、本ルーチンを終了する。一方、外れ図柄左カウンタCLの値と外れ図柄右カウンタCRの値とが一致するときには、外れ図柄中カウンタCMの値も一致するかを判定する(ステップS264)。外れ図柄左カウンタCLの値と外れ図柄右カウンタCRの値は一致するが外れ図柄中カウンタCMの値は異なるときには、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの値をRAM76の所定領域に設定された外れリーチ図柄バッファに格納して(ステップS266)、本ルーチンを終了する。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの値の全てが一致するときは、外れ図柄ではないから各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの値を外れ図柄バッファや外れリーチ図柄バッファへ格納することなく本ルーチンを終了する。
この外れ図柄カウンタ更新処理は、図5に例示したメインルーチンのフローチャートから解るように、所定時間経過毎にメインルーチンが実行されるまでの空き時間に繰り返し行われる。したがって、内部乱数カウンタC1やリーチ乱数カウンタC2などの他のカウンタはメインルーチンが実行される毎にカウントアップするのに対して、外れ図柄左カウンタCLはメインルーチンが実行される毎に加えて空き時間に繰り返し実行される毎にカウントアップする。
[始動入賞処理]
始動入賞処理では、図6に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、遊技球が始動口42に入賞したか否かを判定する(ステップS200)。この判定は、特別図柄始動口スイッチ44がオンとされたか否かによって行うことができる。遊技球が始動口42に入賞したと判定されると、保留球数Nが4未満であるか否かを調べる(ステップS202)。前述したように、本実施形態では保留上限値が4個だからである。
始動入賞処理では、図6に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、遊技球が始動口42に入賞したか否かを判定する(ステップS200)。この判定は、特別図柄始動口スイッチ44がオンとされたか否かによって行うことができる。遊技球が始動口42に入賞したと判定されると、保留球数Nが4未満であるか否かを調べる(ステップS202)。前述したように、本実施形態では保留上限値が4個だからである。
保留球数Nが4未満のときには、保留球数Nを値1だけインクリメントし(ステップS204)、特別図柄変動保留ランプ41a〜41dを左から順に1つ点灯し(ステップS206)、図9のカウンタ更新処理のステップS242や図10の外れ図柄カウンタ更新処理のステップS262でRAM76のカウンタ用バッファに格納された内部乱数カウンタ値,リーチ乱数カウンタ値、大当り図柄カウンタ値,外れ図柄カウンタ集合値(外れ図柄バッファに一時記憶されている各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの値の集合)を、同じくRAM76の所定領域に設定された保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する(ステップS208)。保留球格納エリアの構造の一例を図12に示す。図示するように、保留球格納エリアは1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とから構成され、各エリアは内部乱数カウンタ値,リーチ乱数カウンタ値,大当り図柄カウンタ値,外れ図柄カウンタ集合値を格納可能である。
各カウンタ値の保留球格納エリアへの格納処理を終了した後や、ステップS200で遊技球が始動口42に入賞していないと判定されたときや、あるいはステップS202で保留球数Nが4未満と判定されなかったときには、保留球数Nが値0より大きいか否かを判定すると共に(ステップS210)、特別図柄表示装置40で左,中,右の3個の図柄L,M,Rを変動表示中であるか否か、あるいは、大当り中であるか否かを判定する(ステップS212)。保留球数Nが値0でなく、特別図柄表示装置40が変動表示中でもなく、大当り中でもないときには、変動許可フラグF1に1をセットして(ステップS214)、本ルーチンを終了し、保留球数Nが値0であったり、特別図柄表示装置40が変動表示中であったり、大当り中であるときには、変動許可フラグF1に1をセットせずに本ルーチンを終了する。なお、変動許可フラグF1は、始動条件の成立の有無を表すフラグであり、1にセットされているとき始動条件が成立していることを表す。
[変動開始処理]
変動開始処理では、図7に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、変動許可フラグF1が値1であるか否かを判定する処理を実行する(ステップS220)。変動許可フラグF1が値1でないときには、保留球数Nが値0であるか特別図柄表示装置40によって左,中,右の3個の図柄L,M,Rが変動表示中であるか、大当り中であるかのいずれかの場合であるので、本ルーチンを終了する。
変動開始処理では、図7に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、変動許可フラグF1が値1であるか否かを判定する処理を実行する(ステップS220)。変動許可フラグF1が値1でないときには、保留球数Nが値0であるか特別図柄表示装置40によって左,中,右の3個の図柄L,M,Rが変動表示中であるか、大当り中であるかのいずれかの場合であるので、本ルーチンを終了する。
変動許可フラグF1が値1のときには、特別図柄変動保留ランプ41a〜41dを右側から順に1つ消灯すると共に(ステップS222)、保留球数Nを値1だけディクリメントし(ステップS224)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトする処理を行う(ステップS226)。このデータシフト処理は、図12に例示する保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側にワンブロックシフトさせる処理である。即ち、保留第1エリアのデータを実行エリアに、保留第2エリアのデータを保留第1エリアに、保留第3エリアのデータを保留第2エリアに、保留第4エリアのデータを保留第3エリアに移動させる処理である。
次に表示コマンドを決定する処理を行う(ステップS227)。表示コマンドは、図13に示すように、特別図柄表示装置40に左,中,右の3個の図柄L,M,Rを変動後停止させたときの図柄を設定する停止図柄コマンドと、特別図柄表示装置40による左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動パターンを設定する変動パターンコマンドとから構成されている。そして、ステップS227で決定した表示コマンドを入出力処理回路80を介して表示用制御装置90に送信し(ステップS228)、変動許可フラグF1に値0をセットして(ステップS229)、本ルーチンを終了する。表示コマンドを受信した表示用制御装置90は、表示コマンドのうちの変動パターンコマンドに従って特別図柄表示装置40の左,中,右の3個の図柄L,M,Rを変動表示すると共に後述する確定コマンドを受信したときに停止図柄コマンドに従って特別図柄表示装置40の左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動表示を停止する。なお、ステップS227の表示コマンド決定処理は、図14に例示するフローチャートを用いて行われる。
[表示コマンド決定処理]
表示コマンド決定処理では、図14に示すようにメイン制御装置70のCPU72は、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている内部乱数カウンタC1の値が大当りか否かを内部乱数カウンタ値と遊技モード(通常モードか確変モードのいずれか)との関係に基づいて判定する(ステップS300)。具体的には、内部乱数カウンタ値は0〜599のいずれかの数値であり、このうち7と307が通常モードでの当り値、60で割ったときの余りが7となる数(7,67,127,…)が確変モードでの当り値と決められている。このため、大当たり判定は、通常モード時には内部乱数カウンタ値が7か307のいずれかであるか否かを判定することにより行われ、確変モード時には内部乱数カウンタ値が7,67,127,…のいずれかであるか否かを判定することにより行われる。また、大当り確率は、前者が1/300、後者が約1/67である。本実施形態では、パチンコ機20は電源投入時に通常モードに設定され、その後予め定められた確変図柄で大当りになるとその後の大当り確率がアップした確変モードになり、確変図柄以外の図柄(通常図柄)で大当りになると通常モードになる。なお、確変とは確率変動の略である。
表示コマンド決定処理では、図14に示すようにメイン制御装置70のCPU72は、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている内部乱数カウンタC1の値が大当りか否かを内部乱数カウンタ値と遊技モード(通常モードか確変モードのいずれか)との関係に基づいて判定する(ステップS300)。具体的には、内部乱数カウンタ値は0〜599のいずれかの数値であり、このうち7と307が通常モードでの当り値、60で割ったときの余りが7となる数(7,67,127,…)が確変モードでの当り値と決められている。このため、大当たり判定は、通常モード時には内部乱数カウンタ値が7か307のいずれかであるか否かを判定することにより行われ、確変モード時には内部乱数カウンタ値が7,67,127,…のいずれかであるか否かを判定することにより行われる。また、大当り確率は、前者が1/300、後者が約1/67である。本実施形態では、パチンコ機20は電源投入時に通常モードに設定され、その後予め定められた確変図柄で大当りになるとその後の大当り確率がアップした確変モードになり、確変図柄以外の図柄(通常図柄)で大当りになると通常モードになる。なお、確変とは確率変動の略である。
さて、大当りと判定されると、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当り図柄カウンタC3の値を図13の表示コマンドの停止図柄コマンドに設定する(ステップS310)。本実施形態では、大当り図柄カウンタ値は0〜9のいずれかの数値であり、その数値がそのまま図柄となる。また、0〜9のうち奇数の図柄が確変図柄であり、偶数の図柄は通常図柄である。ステップS310で大当り図柄カウンタC3の値を停止図柄コマンドに設定したあと、図15に例示する大当り時変動パターンコマンド決定処理を行って(ステップS312)、本ルーチンを終了する。大当り時変動パターンコマンド決定処理では、RAM76の所定領域に設定されたバッファに格納されている変動パターンカウンタC4の値を調べ(ステップS340)、変動パターンカウンタC4が20未満のときにはパターンBを図12の表示コマンドの変動パターンコマンドに設定し(ステップS342)、変動パターンカウンタC4が20以上60未満のときにはパターンCを変動パターンコマンドに設定し(ステップS344)、変動パターンカウンタC4が60以上のときにはパターンDを変動パターンコマンドに設定する(ステップS346)。各パターンについては後述する。
一方、ステップS300において大当りではないと判定されると、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC2の値がリーチありか否かを判定する(ステップS302)。本実施形態では、リーチ乱数カウンタC2は0〜11のいずれかであり、例えば「7」であるか否かを判定することによりリーチありか否かの判定が行われる。リーチありと判定されると、RAM76の外れリーチ図柄バッファ(図11参照)に格納されている外れ図柄左カウンタCL,外れ図柄中カウンタCM,外れ図柄右カウンタCRの各値を停止図柄コマンドに設定し(ステップS320)、図16に示す外れリーチ時変動パターンコマンド決定処理を行って(ステップS322)、本ルーチンを終了する。外れリーチ時変動パターンコマンド決定処理では、RAM76の所定領域に設定されたバッファに格納されている変動パターンカウンタC4の値を調べ(ステップS350)、変動パターンカウンタC4が50未満のときにはパターンBを変動パターンコマンドに設定し(ステップS352)、変動パターンカウンタC4が50以上90未満のときにはパターンCを変動パターンコマンドに設定し(ステップS354)、変動パターンカウンタC4が90以上のときにはパターンDを変動パターンコマンドに設定する(ステップS356)が、このパターンDの設定については更に後述する。なお、ステップS302でリーチなしと判定されると、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている外れ図柄カウンタCL,CM,CRの値を停止図柄コマンドに設定し(ステップS330)、パターンAを変動パターンコマンドに設定して(ステップS332)、本ルーチンを終了する。
本実施形態では、各変動パターンは次のように設定されている。パターンAは、特別図柄表示装置40による左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動表示を開始した後、7秒後に左図柄Lを停止し、8秒後に右図柄Rを停止し、9秒後に中図柄Mを停止するパターンとして設定されている。パターンBは、特別図柄表示装置40による左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動表示を開始した後、7秒後に左図柄Lを停止し、8秒後に右図柄Rを停止し、中図柄Mを低速度で7秒間変動表示した後停止するいわゆるノーマルリーチのパターンとして設定されている。パターンCは、パターンBの中図柄Mの停止タイミングで中図柄Mの変動表示を停止することなく高速度で更に5秒間変動表示した後に停止するいわゆるスーパーリーチのパターンとして設定されている。パターンDは、変動表示を開始したあと一旦停止して仮停止図柄を表示するという動作(以下「単動作」という)を予め定められた所定時間(ここでは30秒間)内で少なくとも1回以上行い、単動作が停止するごとに仮停止図柄の表示を更新し、30秒経過した時点で表示されている仮停止図柄を停止図柄にするというパターンとして設定されている。なお、パターンDも、便宜上、リーチの一種として説明する。
[変動停止処理]
変動停止処理では、図8に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、大当り中であるか否かを判定する(S230)。ここで、大当り中には、大当りの際に特別図柄表示装置40で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。特別遊技終了後の所定時間は、例えばパチンコ機20の各状態を整えるのに要する時間などとして設定される。大当り中ではないと判定されると、変動パターンにおける変動時間が終了しているか否かを判定する(S232)。この処理は、変動開始処理で説明したように各変動パターンはパターン毎に変動時間が設定されているから、その時間を経過したかを判定することにより行われる。変動時間が終了であるときには、変動表示の停止と確認のために設定されている停止図柄を確定コマンドとして表示用制御装置90に送信する(S234)。すると、確定コマンドを受信した表示用制御装置90は、特別図柄表示装置40の変動を停止させて停止図柄を表示する。続いて、メイン制御装置70のCPU72は、大当りか否かを判定して(S236)、大当りのときには大当り実行コマンドを表示用制御装置90や大入賞口駆動装置52などに送信して(S238)、本ルーチンを終了する。大当り実行コマンドを受信した表示用制御装置90は、停止図柄表示後、ラウンド数と大入賞口への入賞数を表示すると共に特別遊技動画を表示する。また、大入賞口駆動装置52は、大入賞口50の開閉駆動を行う。ここで、S236の大当りの判定は、変動開始処理におけるS227の表示コマンド決定処理(図14)で行われているからその判定結果を用いるものとしてもよいし、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている内部乱数カウンタC1の値を用いて判定するものとしてもよい。なお、S230で大当り中と判定されたときやS232で変動時間が終了していないと判定されたとき、あるいはS236の大当り判定で大当りでないと判定されたときには、判定後に本ルーチンを終了する。
変動停止処理では、図8に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、大当り中であるか否かを判定する(S230)。ここで、大当り中には、大当りの際に特別図柄表示装置40で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。特別遊技終了後の所定時間は、例えばパチンコ機20の各状態を整えるのに要する時間などとして設定される。大当り中ではないと判定されると、変動パターンにおける変動時間が終了しているか否かを判定する(S232)。この処理は、変動開始処理で説明したように各変動パターンはパターン毎に変動時間が設定されているから、その時間を経過したかを判定することにより行われる。変動時間が終了であるときには、変動表示の停止と確認のために設定されている停止図柄を確定コマンドとして表示用制御装置90に送信する(S234)。すると、確定コマンドを受信した表示用制御装置90は、特別図柄表示装置40の変動を停止させて停止図柄を表示する。続いて、メイン制御装置70のCPU72は、大当りか否かを判定して(S236)、大当りのときには大当り実行コマンドを表示用制御装置90や大入賞口駆動装置52などに送信して(S238)、本ルーチンを終了する。大当り実行コマンドを受信した表示用制御装置90は、停止図柄表示後、ラウンド数と大入賞口への入賞数を表示すると共に特別遊技動画を表示する。また、大入賞口駆動装置52は、大入賞口50の開閉駆動を行う。ここで、S236の大当りの判定は、変動開始処理におけるS227の表示コマンド決定処理(図14)で行われているからその判定結果を用いるものとしてもよいし、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている内部乱数カウンタC1の値を用いて判定するものとしてもよい。なお、S230で大当り中と判定されたときやS232で変動時間が終了していないと判定されたとき、あるいはS236の大当り判定で大当りでないと判定されたときには、判定後に本ルーチンを終了する。
ここで、パターンDの表示画面の一例を図17に示す。特別図柄表示装置40には、変動表示を開始してから終了するまでの様子を表示する主表示領域402と、変動表示が一旦停止するごとに仮停止図柄を更新して表示する仮停止図柄表示領域404と、このパターンDの残り時間を表示する残り時間表示領域406とが設けられている。また、パターンDには、所定時間内に単動作を1回行うパターンD1から、所定時間内に単動作を5回行うパターンD5までの5つのパターンが存在する(Dの後の数字は単動作回数を表す)。このため、大当り時変動パターンコマンド決定処理ではステップS346においてパターンDに設定するに際し図18(a)に示すようにC4に基づいてパターンD1〜D5のいずれかに設定し、外れリーチ時変動パターンコマンド決定処理ではステップS356においてパターンDに設定するに際し図18(b)に示すようにC4に基づいてパターンD1〜D5のいずれかに設定する。図18からわかるように、パターンD1〜D5には重み付けがされており、パターンD3(単動作回数が中間値)が確率的に最も設定されやすく、パターンD1(単動作回数が最小値)やパターンD5(単動作回数が最大値)が確率的に最も設定されにくい。なお、重み付けはこれ以外にどのように設定してもよく、また重み付けせず均等配分としてもよい。
表示用制御装置90は、図19に示すように、パターンDを実行するために第1〜第5時間割カウンタTDC1〜TDC5を備えており、第k時間割カウンタは所定時間内にk回の単動作を行うときの各回の単動作に要する時間を決めるために用いられる。なお、ここでは単動作に要する時間の最低時間を5秒とする。第1時間割カウンタTDC1は、0〜25までを順に値1ずつインクリメントし最大値である25に達した後再び0に戻るループカウンタである。このとき1回目の単動作に要する時間t1は5秒〜30秒の整数秒であり、カウンタ値0〜25はそれぞれ5秒〜30秒の整数秒に1対1で対応している。また、第2時間割カウンタTDC2は、1回めの単動作に要する時間t1と2回目の単動作に要する時間t2がそれぞれ5〜25秒の整数秒でt1+t2≦30秒となる組合せ総数のカウンタ値を取り得るループカウンタである。カウンタ値は図20に示すようにそれぞれ各回に要する秒数の組合せに1対1で対応している。具体的には、カウンタ値が0のときにはt1=5秒、t2=5秒という組合せに対応し、カウンタ値が1のときにはt1=5秒、t2=6秒という組合せに対応し、カウンタ値が2のときにはt1=5秒、t2=7秒という組合せに対応している、といった具合である。第3時間割カウンタTDC3は、各回の単動作に要する時間t1,t2,t3が5〜20秒の整数秒でt1+t2+t3≦30秒となる組合せ総数のカウンタ値を取り得るループカウンタであり、第4時間割カウンタTDC4は、各回の単動作に要する時間t1〜t4が5〜15秒の整数秒でt1+t2+t3+t4≦30秒となる組合せ総数のカウンタ値を取り得るループカウンタであり、第5時間割カウンタTDC5は、各回の単動作に要する時間t1〜t5が5〜10秒の整数秒でt1+t2+t3+t4+t5≦30秒となる組合せ総数のカウンタ値を取り得るループカウンタである。第3〜第5時間割カウンタTDC3〜TDC5においても、第2時間割カウンタTDC2と同様、カウンタ値はそれぞれ各回に要する秒数の組合せに1対1で対応している。なお、30秒前にすべての動作が終了したときの残りの時間は変動表示し続けることになる。また、表示用制御装置90は、メイン制御装置70の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRと同様の図柄カウンタDCL,DCM,DCRを有している。このうち、図柄左カウンタDCLは仮停止図柄の左図柄を決めるためのカウンタであり、図柄中カウンタDCMは仮停止図柄の中図柄を決めるためのカウンタであり、図柄右カウンタDCRは仮停止図柄の右図柄を決めるためのカウンタである。
表示用制御装置90のCPU91は、パターンDを実行するための準備として、所定時間毎(例えば数msec毎)にプログラムROM93からパターンD関連カウンタ更新処理プログラムを読み出してこれを実行する。図21はパターンD関連カウンタ更新処理のフローチャートである。このパターンD関連カウンタ更新処理が開始されると、CPU91は、まず第1〜第5時間割カウンタTDC1〜TDC5の値を1だけインクリメントして更新し(ステップS500)、各時間割カウンタの値をワークRAM94の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに格納する(ステップS502)。次に、図柄左カウンタDCLをインクリメントし(ステップS504)。続いてその図柄左カウンタDCLが値0であるかを判定し(ステップS506)、図柄左カウンタDCLが値0であるときには、図柄右カウンタDCRをインクリメントし(ステップS508)。続いてその図柄右カウンタDCRが値0であるかを判定し(ステップS510)、図柄右カウンタDCRが値0であるときには、図柄中カウンタDCMをインクリメントする(ステップS512)。そして、図柄カウンタDCL,DCR,DCMをすべてインクリメントするか、ステップS506で図柄左カウンタDCLが値0でないと判定されたときか、ステップS510で図柄右カウンタDCRが値0でないと判定されたときには、各図柄カウンタDCL,DCM,DCRの値をワークRAM94のカウンタ用バッファ内の図柄バッファに格納して(ステップS514)、本ルーチンを終了する。カウンタ用バッファの図柄バッファは、図19に示すように第1〜第4の図柄カウンタ集合値を格納可能であり、このパターンD関連カウンタ更新処理を行うのが電源投入後初回のときには第1の図柄カウンタ集合値に格納し、2度目のときには第2の図柄カウンタ集合値に格納し、3度目のときには第3の図柄カウンタ集合値に格納し、4度目のときには第4の図柄カウンタ集合値に格納し、その後このパターンD関連カウンタ更新処理を行うごとに順次第1〜第4の図柄カウンタ集合値を更新していく。なお、本実施形態では、図柄カウンタ集合値を4つ設けたが、これはパターンDにおいて所定時間内つまり30秒以内に最大5回の単動作を実行するため仮停止図柄が最大4つ必要になるからである。
次に、表示用制御装置90は、メイン制御装置70から受信した表示コマンドの変動パターンコマンドがパターンDつまりパターンD1からパターンD5のいずれかだったときには、CPU91がプログラムROM93からパターンD対応処理プログラムを読み出しこれを実行する。図22はパターンD対応処理のフローチャートである。このパターンD対応処理が開始されると、CPU91は、まず所定時間内に実行する単動作の回数を認識する(ステップS600)。即ち、変動パターンコマンドがパターンD1からパターンD5のいずれであるかを認識し、パターンD1であれば単動作1回、パターンD2であれば単動作2回、といった具合に認識する。続いて、単動作の回数に応じた時間割カウンタ値をカウンタ用バッファから読み出し、その時間割カウンタ値に応じて各回の単動作に要する時間を読み出し、それらを図19のパターンD用格納エリア内の時間割エリアに設定する(ステップS602)。例えば単動作2回であれば第2時間割カウンタ値を読み出し、図20のテーブルを参照してその第2時間割カウンタ値に応じた各回の単動作に要する時間t1,t2の組合せを読み出し、それらを時間割エリアに設定する。続いて、単動作の回数に応じた数の図柄カウンタ集合値をカウンタ用バッファの図柄バッファから読み出し、図19のパターンD用格納エリア内の図柄エリアの仮停止図柄に格納する(ステップS604)。この図柄エリアには、メイン制御装置70から受信した停止図柄コマンドに対応した停止図柄が格納されており、これに加えて、図柄カウンタ集合値に対応した仮停止図柄が格納される。例えば単動作1回であれば、停止図柄だけで足りるため図柄カウンタ集合値を読み出すことはせず、単動作2回であれば、仮停止図柄が1つ必要となるため第1の図柄カウンタ集合値を読み出し、単動作3回であれば、仮停止図柄が2つ必要となるため第1及び第2の図柄カウンタ集合値を読み出す、といった具合である。続いて、このパターンD用格納エリアの時間割エリア及び図柄エリアに格納されたデータに基づいて、特別図柄表示装置40の表示制御を行うと共に、表示に合わせて音声用制御装置84に制御信号を出力して音声制御を実行したり図示しない装飾ランプにオンオフ信号を出力してランプ制御を実行し(ステップS606)、本ルーチンを終了する。
次に、パターンDの具体例を説明する。ここでは、表示コマンドがパターンD2、ワークRAM94のカウンタ用バッファにおける第2時間割カウンタ値が「52」、第1の図柄カウンタ集合値が「1」「2」「3」、停止図柄が「7」「7」「7」の場合を例に挙げて説明する。まず、表示用制御装置90は、図22のステップS600でパターンD2であるから単動作の回数を2回と認識し、ステップS602で単動作2回に対応する第2時間割カウンタ値「52」を読み出し、図20のテーブルを参照して「52」に応じたデータ即ち時間t1=7秒,t2=15秒という組合せを読み出し、図19のパターンD用格納エリア内の時間割エリアに格納する。続くステップS604で単動作2回のときには仮停止図柄が1つ必要となるため第1の図柄カウンタ集合値「1」「2」「3」を読み出し、図19のパターンD用格納エリア内の図柄バッファの仮停止図柄に格納する。この図柄バッファの停止図柄には「7」「7」「7」が格納される。そして、ステップS606でこのパターンD用格納エリアのデータに基づいて表示制御、音声制御、ランプ制御を行う。
このとき実行される表示制御について図23に基づいて説明する。まず、特別図柄表示装置40の仮停止図柄表示領域404にはブランク「−」「−」「−」が表示され、残り時間表示領域406には「残り30秒」と表示され、主表示領域402では各図柄L,M,Rの変動表示が開始される(図23(a)参照)。つまり、1回目の単動作が開始される。当初から7秒後に、主表示領域402には1回目の単動作が停止し仮停止図柄として「1」「2」「3」と表示され、残り時間表示領域406には「残り23秒」と表示される(図23(b)参照)。その後、仮停止図柄表示領域404に「1」「2」「3」と表示されると共に、各図柄L,M,Rの変動表示が再開される(図23(c)参照)。つまり、2回目の単動作が開始される。その後、1回目の単動作が停止してから15秒後に、主表示領域402には2回目の単動作が停止し仮停止図柄として「7」「7」「7」と表示され、残り時間表示領域406には「残り8秒」と表示される(図23(d)参照)。その後、仮停止図柄表示領域404に「7」「7」「7」と更新表示されると共に、各図柄L,M,Rの変動表示が再開される(図23(e)参照)。つまり、3回目の単動作が開始される。そして、当初から30秒後には、主表示領域402には3回目の単動作が停止せず図柄変動が表示され続け、残り時間表示領域406には「残り0秒」と表示される(図23(f)参照)。そして、当初から30秒経過した時点での仮停止図柄「7」「7」「7」が停止図柄となって拡大表示され、仮停止図柄表示領域404及び残り時間表示領域406が画面から消える(図23(g)参照)。なお、3回目の単動作は開始されるものの停止しないため、このパターンD2の単動作回数は2回である。
このようなパターンDが表示されるパチンコ機20で遊技している遊技者は、図23(b)の画面を見たとき、外れ図柄のため、“早く変動表示が再開してくれ、そして残り0秒になる前に大当り図柄で揃ってくれ”、と思い、その後図23(d)の画面を見たとき、大当り図柄のため、“あとは変動しっぱなしで停止することなく残り0秒になってしまえ”、と思う。このように、パターンDが表示されたときには、従来のリーチアクションとは異なる興趣性をもって遊技を行うことができる。
以上詳述した本実施形態のパチンコ機20によれば、パターンDにおいて、例えば単動作の停止後の仮停止図柄が大当り図柄のときには、次の単動作が停止する前に残り時間がゼロになるとその仮停止図柄が停止図柄となり遊技者にとって有利な遊技状態つまり大当り状態に移行するため、遊技者はそうなるように期待しながら遊技を行うし、また、単動作の停止後の仮停止図柄が外れ図柄のときには、残り時間がゼロになる前に次の単動作が停止すると仮停止図柄が更新されて大当り図柄に変わる可能性があるため、遊技者はそうなるように期待しながら遊技を行う。このパターンDのような変動態様は従来知られていなかったものであるため、有利な遊技状態になるかどうかというときに従来と異なる興趣性を遊技者に与えることができる。
また、パターンDを開始してからの経過時間を「残り時間」として特別図柄表示装置40に表示して遊技者の視覚に報知するため、遊技者は時間がどれくらい経過したかを把握しながら遊技することができるし、残り時間がゼロに近づくにつれて遊技者の興趣性が高まる。
更に、各時間割カウンタTDC1〜TDC5を数msごとに更新しそのカウンタ値に応じて各回の単動作に要する時間を決めるため、各回の単動作に要する時間はランダムに決められる。したがって、遊技者は1回の単動作がいつ停止するのかわからないため、早く止まってほしいとかこのまま止まらないでほしいといった期待感が高まりやすい。
更にまた、表示用制御装置90はメイン制御装置70から受信した変動パターンコマンドがパターンDのとき仮停止図柄や単動作に要する時間を表示用制御装置90自身が決定し表示制御を実行するため、メイン制御装置70の負担が重くならない。そのうえ、表示用制御装置90はランプ表示の制御や音声発生の制御も行うため、単動作に要する時間がランダムであってもランプ表示や音声発生を図柄の表示内容に合わせて適切に制御することができる。
なお、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、パターンDを開始してからの経過時間を特別図柄表示装置40に表示して遊技者に報知したが、これに代えて又はこれに加えて、スピーカ86を通じて音声によって経過時間を遊技者に伝えてもよい。あるいは、特別図柄表示装置40以外に表示板を設けてその表示板に経過時間を表示してもよい。
また、上述した実施形態では、残り時間を1秒間隔で報知したが、数秒間隔で報知してもよく、あるいは、残り時間が多いときには数秒間隔で報知し残り時間がわずかになったときに時間間隔を短くして1秒間隔で報知してもよい。
更に、上述した実施形態では、仮停止図柄表示領域404の仮停止図柄を単動作が停止するごとに更新表示したが、これに代えて、過去の仮停止図柄を時系列順に仮停止図柄表示領域404に履歴表示してもよい。例えば、図23(e)に代えて、図24のように「123」と「777」とを仮停止図柄表示領域404に併記して表示してもよい。
更にまた、上述した実施形態では、各回の単動作に要する時間を表示用制御装置90がランダムに決めたが、メイン制御装置70が多数の時間長の中から選択して決めてもよい。例えば、単動作1回のパターンD1につき、パターンD11、パターンD12を用意し、パターンD11では単動作に要する時間を10秒、パターンD12では単動作に要する時間を20秒と時間長を決めておき、図18(a)のテーブルにおいて変動パターンカウンタC4の値が「60」か「61」のときにパターンD11、「62」か「63」のときにパターンD12を選択する、という具合に決めてもよい。こうすれば、単動作1回の場合でも単動作に要する時間が複数の時間長の中から選択して決められるため、遊技者は1回の変動表示においていつ変動が停止するのかわかりにくい。したがって、単動作に要する時間をランダムに決めるときと同様、早く止まってほしいとかこのまま止まらないでほしいといった期待感が高まりやすい。なお、単動作2回、単動作3回、…についてもこれと同様に決めてもよい。
そしてまた、上述した実施形態では、所定時間の経過時と変動表示の終了時とが一致していなかったが、所定時間の経過時と変動表示の終了時とが一致してもよい。例えば第2時間割カウンタ値が「60」の場合には図20からt1=7秒、t2=23秒となるため、所定時間の経過時と2回目の単動作の停止時とが一致する。このとき、図23(d)のように2回目の単動作が停止したときには「残り0秒」となり、その後図23(g)の画面表示となる。
そして更に、上述した実施形態では、パチンコ機20に本発明を適用した場合を例示したが、スロットマシンやスロットマシンとパチンコ機との融合機やその他の遊技機に本発明を適用してもよい。
20…パチンコ機、30…遊技盤、32…普通図柄表示装置、40…特別図柄表示装置、41a〜41d…特別図柄変動保留ランプ、42…始動口、44…特別図柄始動口スイッチ、46…普通電動役物、50…大入賞口、52…大入賞口駆動装置、70…メイン制御装置、84…音声用制御装置、90…表示用制御装置、402…主表示領域、404…仮停止図柄表示領域、406…残り時間表示領域、C1…内部乱数カウンタ、C2…リーチ乱数カウンタ、C3…大当り図柄カウンタ、C4…変動パターンカウンタ、CL…外れ図柄左カウンタ、CM…外れ図柄中カウンタ、CR…外れ図柄右カウンタ、DCL…図柄左カウンタ、DCM…図柄中カウンタ、DCR…図柄右カウンタ、L…左図柄、M…中図柄、R…右図柄、TDC1〜TDC5…第1〜第5時間割カウンタ。
Claims (3)
- 図柄を変動表示可能な図柄表示手段と、
所定の始動条件が成立すると前記図柄表示手段の図柄の変動表示を開始させ、変動表示終了後の停止図柄が当り図柄であることを必要条件として遊技者にとって有利な遊技状態になるよう制御する制御手段と
を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、前記始動条件が成立したときの前記図柄表示手段の変動パターンとして、前記図柄表示手段で変動表示を開始させたあと一旦停止させて仮停止図柄を表示させるという動作を予め定められた所定時間内で少なくとも1回以上行い、前記仮停止図柄を前記変動表示が一旦停止するごとに更新表示させ、前記所定時間を経過した時点で表示されている仮停止図柄を停止図柄にするというパターンを有している、
遊技機。 - 前記制御手段は、前記パターンを前記図柄表示手段に表示するに際し、前記動作を前記所定時間内で行う回数と各動作を行う時間の組み合わせとを対応づけたテーブルから前記動作を前記所定時間内で何回行うかに応じて各動作を行う時間の組み合わせを読み出し、該読み出した時間の組み合わせに基づいて前記パターンを前記図柄表示手段に表示する、
請求項1に記載の遊技機。 - 前記テーブルは、前記動作を前記所定時間内で行う回数が2回以上の場合にはその回数に対する各動作を行う時間の組み合わせが複数対応づけられ、
前記制御手段は、前記パターンを前記図柄表示手段に表示するに際し、前記動作を前記所定時間内で行う回数が2回以上の場合には前記テーブルにおけるその回数に対する各動作を行う複数の組み合わせからランダムに1の組み合わせを読み出し該読み出した時間の組み合わせに基づいて前記パターンを前記図柄表示手段に表示する、
請求項2に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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2003
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