JP2004000525A - 便座・便蓋自動開閉装置 - Google Patents

便座・便蓋自動開閉装置 Download PDF

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Abstract

【課題】便座及び/又は便蓋を手動閉した時でも、電力を消費せずに便座・便蓋の便器などへの衝突による衝撃を抑える。
【解決手段】便座及び/又は便蓋と、前記便座及び/又は便蓋の開閉動作を行う開閉手段と、前記便座及び/又は便蓋の開閉角度を検出する角度検出手段と、前記便座及び/又は便蓋へ前記開閉手段を駆動するとともに前記角度検出手段の出力より角速度を演算する制御手段を有する便座・便蓋自動開閉装置のおいて、前記制御手段は前記開閉手段の駆動モータのコイル間を短絡させるブレーキ回路を有し、前記角度検出手段の出力に応じてブレーキ回路をON/OFF制御する。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は便器の便座や便蓋の開閉装置に係り、特に手動動作時に好適な制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より便器の便座・便蓋に手を触れることなく、モータの動力によって自動で便座・便蓋を開放及び閉塞することができる衛生洗浄装置が提案されている。一方、使用者が手で便座及び/又は便蓋を閉塞しようとした場合には完全に閉塞されるまで手で保持しておくことは少なく、閉塞される前に手を離すのが一般的である。従って、前述の衛生洗浄装置においては、手で便座及び/又は便蓋を閉塞しようとした場合に、その途中で便座及び/又は便蓋から手を離すと、便座及び/又は便蓋はその自重や、手によって与えられた慣性モーメントにより急閉してしまう。その結果、便座が便器に、又は便蓋が便座に衝突することによって不快音が生じたり、装置の故障の原因になることがあった。このような問題に対しては、便座及び/又は便蓋が開状態であるときにはショート回路、閉状態であるときはオープン回路になるよう切替えるものが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
又、回動部材が自重回動した際、モータを回動し、アシスト駆動させるといった手段も提案されている。(例えば、特許文献2参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2000−41897号公報(第1−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開平10−9317号公報(第2頁、第5−11頁、第1−6図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−41897号の方法においては、便座あるいは便蓋にカバーが取り付けられる又は大型の便座・便蓋を使用されるなどして慣性質量が大きくなったり、手で勢いよく閉められても、その自重によって急閉して不快音や装置の故障が生じたりしないよう、駆動モータのディテントトルクやギア等によって生ずる抵抗トルク、ショート回路によるブレーキトルクは、通常、便座・便蓋を手で閉められた際に発生する最大回動トルク値を想定して設計されている。従って、カバー等が備えられていなかったり小型で軽い便座や便蓋を使用するなど慣性質量が小さい場合や、手で勢いを与えずに閉められた場合には、便座又は便蓋が開状態から完全に閉状態に至るまで非常に多くの時間がかかることになっていた。そのため、脱臭機能付きの衛生洗浄装置においては、便器内の臭気が便器外へ飛散し易くなって脱臭効果が低下したり、暖房便座機能付きの衛生洗浄装置では便蓋が閉じる迄の間は便蓋による暖房便座の保温ができないため、節電効果が低下する、といった問題点があった。また、特開平10−9317号の方法においても、モータを駆動する為の電力が必要であるため節電効果が低下する上、モータが駆動する際には振動や騒音を生じてしまう、といった問題点を抱えていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、手動閉時の便座・便蓋による衝撃を抑え、尚且つ電力を消費せずに円滑に閉動作を実現する自動開閉装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1は、便座及び/又は便蓋と、前記便座及び/又は便蓋の開閉動作を行う開閉手段と、前記便座及び/又は便蓋の開閉角度を検出する角度検出手段と、前記便座及び/又は便蓋へ前記開閉手段を駆動するとともに前記角度検出手段の出力より角速度を演算する制御部を有する便座・便蓋自動開閉装置のおいて、前記制御部は前記開閉手段のコイル間を短絡させるブレーキ回路を有し、前記角度検出手段の出力に応じてブレーキ回路をON/OFF制御することで、コイルは回転方向に対してブレーキが掛かり、手動閉した時でも、電力を消費せずに便座・便蓋の便器などへの衝突による衝撃を抑えることが可能となり、不快音の発生や装置の故障を防止することが出来る。
【0006】
上記課題を解決するために請求項2は、請求項1記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記制御部は前記角度検出手段の出力が便座及び/又は便蓋が自立する角度と全閉角度の角度の間において、前記角度検出手段の出力に応じてブレーキ回路をON/OFF制御することで、手で便座及び/又は便蓋を閉めようとした際に最初はブレーキトルクは働かず、軽い力で閉操作を行うことが可能である。
【0007】
上記課題を解決するために請求項3は、請求項1乃至2記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記制御部は前記角速度が所定の範囲内になるように前記角度検出手段の出力に応じてブレーキ回路をON/OFF制御することで、開状態から完全に閉状態に至るまで円滑な閉動作を電力を消費せずに実現することが可能となり、脱臭機能付きの衛生洗浄装置においては脱臭効果を向上出来、暖房便座機能付きの衛生洗浄装置では節電効果を高めることが可能である。
【0008】
上記課題を解決するために請求項4は、請求項1乃至3記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記開閉手段はバイポーラ駆動方式によって駆動されるステッピングモータとするで、ショート回路を無接点で実現することが出来るため、小型、低コストで信頼性の高いショート回路とすることが出来る。
【0009】
上記課題を解決するために請求項5は、請求項4記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記開閉手段はフライホイールダイオードを備え、前記ブレーキ回路は前記ステッピングモータのコイルと制御部のグランド間にトランジスタで構成することで、ショート回路を無接点で実現することが出来るため、小型、低コストで信頼性の高いショート回路とすることが出来る。
【0010】
上記課題を解決するために請求項6は、請求項5に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記ブレーキ回路は前記コイルの一端と前記グランドとの間に設けられた第一のブレーキ回路と前記コイルの他端と前記グランドとの間に設けられた第二のブレーキ回路により構成され、前記角度検出手段の出力に応じて前記第一及び第二のブレーキ回路をON/OFF制御することで、手動閉時に便座及び/又は便蓋に掛かるブレーキトルクを数段階に調節できるため、複数の便座・便蓋に対してもブレーキ回路をON/OFF制御した時に生ずる便座及び/又は便蓋の脈動を抑えることができ、その結果、便座・便蓋自動開閉装置のギアなど駆動部へ掛かる負荷トルクを軽減でき、自動開閉装置の駆動部の構造を簡単にすることが可能となる。
【0011】
上記課題を解決するために請求項7は、請求項1乃至6に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記ブレーキ回路は前記ブレーキ回路に通電される電流値を制御する電流制御手段を備え、前記制御部は前記角度検出手段の出力に応じて前記電流制御手段を制御することで、開閉手段のコイルの数に関係なく多種類の便座・便蓋に対してブレーキ回路をON/OFF制御した時の便座及び/又は便蓋の脈動を抑えることが可能となる。
【0012】
上記課題を解決するために請求項8は、請求項7に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記電流制御手段は、前記ブレーキ回路に直列に挿入された電流制限抵抗と、前記電流制限抵抗の抵抗値を切り替える抵抗切替手段から構成されることで、抵抗とトランジスタなどの抵抗切替手段といった少ない部品点数で電流制御手段を構成することが出来るため、小型、低コストで信頼性の高い電流制御手段にすることが出来る。
【0013】
上記課題を解決するために請求項9は、請求項5に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記ブレーキ回路は前記トランジスタのベースに通電されるベース電流値を制御するベース電流制御手段を備え、前記制御部は前記角度検出手段の出力に応じて前記ベース電流制御手段を制御することで、手動閉時に便座及び/又は便蓋に掛かるブレーキトルクを連続的に調節できるため、多種類の便座・便蓋に対しても便座及び/又は便蓋の脈動の発生を防止することが可能となる。
【0014】
上記課題を解決するために請求項10は、請求項9に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記制御部は前記角度検出手段の出力に応じて前記ベース電流制御手段をPID制御することで、多種類の便座・便蓋に対しても便座及び/又は便蓋の脈動の発生を防止しつつ、便座及び/又は便蓋の閉止速度を所望の速度に精度良く制御できることから、便座及び/又は便蓋の脈動の発生や便器などへの衝突を防ぎ、尚且つ脱臭機能付きの衛生洗浄装置の脱臭効果及び、暖房便座機能付きの衛生洗浄装置の節電効果を更に向上させることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成・作用を明らかにするために、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。図1は衛生洗浄装置の便蓋が開放状態になった時の斜視図であり、図1は衛生洗浄装置の上面図、図2は便座・便蓋を開閉制御するための便座・便蓋開閉ユニットの機構部の構成を示したである。
【0016】
図1において、2は衛生洗浄装置の本体部であり、便座3及び便蓋4は便座3及び便蓋4から本体部へ突設された回転軸5によって回動自在に支持されている。また、本体部2には便座開閉ユニット6及び便蓋開閉ユニット7が内蔵されている。便座開閉ユニット6及び便蓋開閉ユニット7には、駆動モータ8と、駆動モータ8の出力軸9に順次結合したギアによる減速手段10、11から成る伝達手段と、最終の減速手段12に結合し、前記回転軸5に同軸上に支持された出力ギア13とが主な構成要素として内蔵されている。
【0017】
また、便座開閉ユニット6及び便蓋開閉ユニット7には、便座3及び便蓋4の開閉角度位置を検出する角度検出手段14a及び14bが備えられておいる。角度検出手段14a及び14bは出力ギア13側にポテンショメーター15を取り付けて構成されている。ここでは、図3〜図5に示すように便座3及び便蓋4の開閉角度0°〜100°に対して、0.5V〜4.5Vの電圧を信号として制御部30へ出力する。ここでは便座3及び便蓋4が全閉位置(水平)の時の角度位置を絶対角度0°とし、全開位置を絶対角度100°としている。従って、制御部30はこのポテンショメータ15から入力される電圧値によって便座3及び便蓋4の開閉角度を判定することができる仕組みになっている。尚、角度検出手段14a及び14bとしては、図6に示すように便座3及び便蓋4に取り付けられた永久磁石16と19便座開閉ユニット6及び便蓋開閉ユニット7に設置されたホールICであっても良い。この場合、開閉角度に応じた14a及び14bの出力は図7に示すように便座3及び便蓋4が全閉位置(水平)の時はホールIC17のみ永久磁石16の磁力を検知してHighを出力しており、便座3及び便蓋4が15°〜30°の範囲になった場合にはホールIC17とホールIC18が永久磁石の磁力を検知してHighを出力する。そして便座3及び便蓋4が30°以上になるとホールIC17は磁力を検知しなくなるためLowを出力する。このように、開閉角度に応じてホールIC17〜19の出力の組み合せを変えることで開閉角度を検出することが可能となる。ここではホールICを3個使用した例で説明しているが、ホールICの個数を増やすことで検出角度の精度を上げることが可能である。
【0018】
次に回路部の構成を図8に示す。トランジスタTr1〜Tr8はステッピングモータ(以下モータ)20を励磁駆動するためのものであり、制御部30から出力される信号によってオン/オフ動作を行う。ダイオードD1〜D8は前記トランジスタTr1〜Tr8がオン→オフした際にモータ20のコイル間に発生する逆起電力を逃がす為のフライホイールダイオードである。また、モータ20はA相とB相の2相のコイルを有したバイポーラ駆動方式により動作するモータであり、A相のコイルを20a、B相のコイルを20bとしている。トランジスタTr9、Tr10はコイル20aのコイル間をショートさせるための素子であり、トランジスタTr9、Tr10がオンの時はコイル20a→Tr9→グランド→D4→コイル20a(矢印41)又はコイル20a→Tr10→グランド→D3→コイル20a(矢印42)の経路でコイル間をショートさせることができる(ショート回路)。同様にトランジスタTr11、Tr12はコイル20bのコイル間をショートさせるための素子であり、トランジスタTr11、Tr12がオンの時はコイル20b→Tr11→グランド→D8→コイル20b(矢印43)又はコイル20b→Tr12→グランド→D7→コイル20b(矢印44)の経路でコイル間をショートさせることができる。
【0019】
次に、便蓋4を使用者が手で閉められた場合の動作を例にとり、図8〜11を用いて説明する。まず、便蓋4が開状態(100°)にある時、角度検出手段14bは4.5Vで一定値となっている。そこで、使用者が便蓋4を手で閉めようと便蓋4に対して閉方向へ力を加えると、便蓋4はその自重によって閉方向へ回動を始め、角度検出手段14bの出力値は4.5Vから低下していく。その後、角度検出手段14bの出力値が3.5V(75°)以下になると、制御部30は角度検出手段14bの単位時間当たりの変化量(つまり角速度:D)を計算する。そこで、前記角速度(D)が予め定められた値以上(例えば0.2deg/msec)であった場合、制御部30はトランジスタTr9〜Tr11を全てオンする信号を出力する。ここで、75°という角度は図10に示すように便蓋4の自重による回動トルク51が駆動モータ8のディテントトルク52とギア等によって生ずる抵抗トルク53の合計と釣り合う角度、つまり、その角度以下であれば便蓋4の自重によって自然に閉塞可能な角度である。駆動モータ8が便蓋4の自重によって回転している間、コイル20a、20bには起電力を生じるが、トランジスタTr9〜Tr11がオン時は前述のようにコイル20a、20bはショート状態にある為、図8に示すように、矢印41又は矢印42の経路と、矢印43又は矢印44の経路で電流が流れる。その結果、コイルは回転方向に対してブレーキが掛かることになり、角度検出手段14bの単位時間当たりの変化量は減少する。その後、角度検出手段14bの角速度(D)が予め定められた値以下(例えば0.18deg/msec)になると、制御部30はトランジスタTr9〜Tr11を全てオフする信号を出力する。すると、コイル間は再びオープンの状態になる為、前記のブレーキは解除され、角度検出手段14bの角速度(D)は再度便蓋4の自重によって増加していく。このような動作を便蓋4が全閉位置に到達するまで繰り返され、その結果、便蓋4は75°→0°へ回転するスピード(角速度:D)は0.20deg/msec〜0.18deg/msecで制御されることになる。ところで、駆動モータ8のディテントトルク52と抵抗トルク53は、トランジスタTr9〜Tr11がオフの時(つまりコイル間がオープン状態の時)に、便座カバー及び便蓋カバーが取り付けられていない最も軽量な便座3及び便蓋4を手で閉められた場合でも、図11に示すように便座3及び便蓋4の角度75°〜0°において回転スピード(角速度:D)が0.18deg/msec以上となるよう設定されている。これにより、手動閉した時でも、電力を消費せずに便座3が便器に又は便蓋4が便座3に衝突することによる衝撃を抑えることが可能となる為、不快音の発生や装置の故障を防止することが出来る。更に、開状態から完全に閉状態に至るまで円滑に閉動作することが可能である為、脱臭機能付きの衛生洗浄装置においては臭気の便器外への飛散を低減でき脱臭効果を向上させることが出来、暖房便座機能付きの衛生洗浄装置では便蓋による暖房便座の保温をすばやく行うことができるため、節電効果を高めることが可能である。更に、便座3及び便蓋4の角度が100°〜75°の間はトランジスタTr9〜Tr11がオフであるので、75°以上の角度から手で閉めようとした際に便座3及び便蓋4にブレーキトルクは働かず、軽い力で閉操作を行うことが可能である。
【0020】
また、図12〜17に示すように角度検出手段14bの出力値が3.5V(便蓋4の角度:75°)以下である時に、前記角速度(D)に応じてトランジスタTr9〜Tr11の内、半分の2個又は4個全てをオンさせるようにしても良い(第二の実施例)。例えば、使用者が便蓋4を手で閉めようと便蓋4に対して閉方向へ力を加えた時、便蓋4の角度が75°以下で角速度(D)が0.19deg/msecになった時に制御部30はTr9とTr11をオンする信号を出力する。この時、図16に示すように駆動モータ8が便蓋4の自重によって回転している間、コイル20a、20bの起電力によってTr9とTr11には矢印41と矢印43の経路で電流が流れるが、Tr10とTr12はオフのためTr10とTr12には電流が流れない。従って、この時便蓋4に働くブレーキトルクはTr9〜12の全てがオンしているときの1/2となる。そこで便蓋4が質量の少ない小型便蓋であった場合、前記のブレーキトルクでも図12に示すように便蓋4は角速度(D)を緩めながら閉じていく。逆に便蓋4が質量のある大型便蓋でTr9とTr11をオン後も角速度(D)が増加するようであれば、図13に示すように角速度(D)が0.20deg/msecを超えたところで制御部30は残りのTr10及びTr12もオンさせてブレーキトルクを増大させる。その結果、便蓋4の角速度(D)は低下していくことになる。上記の動作は図14、15のフローチャートでも示している。ところで、便蓋4が質量の少ない便蓋の時にブレーキトルクが強すぎると、図17に示すようにTr9〜12のオン/オフが繰り返されることになり、便蓋4が回転方向に脈動を生じる。そのため、便蓋4の出力軸9を始め、減速手段10、11、12、出力ギア13等に大きな負荷トルクが掛かることになるため、出力ギア13等にはそれに耐え得る強度が必要となってくる。しかし、上記のように各速度(D)の値に応じてブレーキトルクを制御することによって、図12に示すとおりTr9〜12のオン/オフの繰り返しを低減することができるため、便蓋4の脈動を抑えて出力ギア13等の構造を簡単なものとすることが可能となってくる。
【0021】
また、便蓋4の角度:75°を下回った時点で角速度(D)が0.20deg/msecを超えていた場合、図18に示すようにまずTr9とTr11をオン、Tr10とTr12をオフとし、その0.5sec後に角速度(D)が0.20deg/msec以上であればTr9〜Tr12を全てオンするようにしても良い(第三の実施例)。こうすることで、便蓋4に急激なブレーキトルクが働くことを防止でき、便蓋4の出力軸9を始め、減速手段10、11、12、出力ギア13等に掛かる負荷を軽減することができる。
【0022】
また、上記ではブレーキトルクをTr9とTr11或いはTr10とTr12をオン/オフすることで2段階に制御するようにしたが、図19〜21に示すようにTr9〜Tr12に直列に挿入された抵抗の抵抗値をTr21〜Tr28で制御するようにしても良い(第四の実施例)。こうすることで、便蓋4が自重で閉じる際にTr9〜Tr12に流れる電流値を増減することができる。便蓋4にかかるブレーキトルクは図22に示すようにTr9〜Tr12に流れる電流に比例するため、これにより便蓋4にかかるブレーキトルクを更に細かく制御することが可能となる。従って、図20、21に示すように多種類の便蓋に対しても便蓋4の脈動を抑えながら予め定められた角速度(D)で便蓋4を閉じることができるようになる。
【0023】
更に、角度検出手段14bの出力値が3.5V(便蓋4の角度:75°)以下の時に、図25及び式(1)〜式(4)に示すようにTr9〜Tr12のベース電流値を便蓋4の角速度(D)に応じてPID制御で変更するようにしても良い(第五の実施例)。
IB=Ibp+Ibi+Ibd     …(式1)
Ibp=Gp(D1−D0)     …(式2)
Ibi=Gi(D1−D0)+Ibi´…(式3)
Ibd=Gd(D1−D1´)    …(式4)
ただし、IB<0の場合はIB=0とする。ここで、
IB:Tr9〜Tr12のベース電流値
D0:狙いの各速度
D1:図15によって算出された各速度
Ibi´:1msec前のIbi
D1´:1msec前のD1
であり、単位はIB、Ibp、Ibi、Ibd、Ibi´がmAで、D0、D1、D1´がdeg/msecとなっている。また、Gp、Gi、Gdは定数で予め次のとおり設定されている。
Gp=100
Gi=10
Gd=50
一方、Tr9〜12の直流電流増幅率(hfe)は1000のトランジスタを使用している。従って、このときTr9〜Tr12のコレクタ電流Icは
Ic=hfe×IB(mA)
で与えられる。
例えば、D0=0.18、D1=0.19、Ibi´=0.20、D1´=0.20 と仮定すると、
Ibp=100(0.19−0.18)=1.00
Ibi=10(0.19−0.18)+0.20=0.30
Ibd=50(0.19−0.20)=−0.50
より、
IB=1.00+0.30−0.50=0.80(mA)
Ic=hfe×IB=1000×0.80=800(mA)
となる。こうすることによって、便蓋4が自重で閉じる際にその各速度が狙いの各速度(D0)になるようTr9〜Tr12のベース電流(IB)しいてはTr9〜Tr12のコレクタ電流が制御できる。従って、更に多種類の便蓋に対しても便蓋4が脈動することなく予め定められた狙いの各速度(D0)で便蓋4を閉じることが可能となる。尚、Tr9〜Tr12のベース電流(IB)は制御部30のD/A出力ポートより出力されるが、その値はTr10のベース電流を例にとると、図23より次式で与えられる。
IB=(Vad−Vbe)/R10
Vad:D/A出力ポート出力電圧
Vbe:Tr10のベースエミッタ間電圧
【0024】
また、Tr9〜Tr12のベース電流(IB)は図24、図26に示すように、汎用出力ポートから5V/0Vの電圧をPWMで出力し、PWM出力のパルスの時比率を増減することでを制御するようにしても良い(第六の実施例)。このときのベース電流は図24より次式で与えられる。
IB=(Vo−Vbe)/R10
Vbe:Tr10のベースエミッタ間電圧
【0025】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
【0026】
手動閉した時でも、電力を消費せずに便座・便蓋の便器などへの衝突による衝撃を抑えることが可能となる為、不快音の発生や装置の故障を防止することが出来る。更に、開状態から完全に閉状態に至るまで円滑な閉動作を行うことが可能になる為、脱臭機能付きの衛生洗浄装置においては脱臭効果を向上出来、暖房便座機能付きの衛生洗浄装置では節電効果を高めることが可能である。更に、便座及び便蓋を手で閉める際にも、軽い力で閉操作を行うことが可能である。
【0027】
上記に加え、複数のブレーキ回路を各々制御したり、ブレーキ回路に流れる電流値を制御することで便座・便蓋を手動閉した時の便座・便蓋が脈動を抑えることができるため、便座・便蓋の自動開閉装置のギアなど駆動部へ掛かる負荷トルクを軽減でき、自動開閉装置の駆動部の構造を簡単にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるトイレ装置の斜視図
【図2】本発明における便座・便蓋開閉ユニットの機構部の構成図
【図3】本発明におけるポテンショメーターによる角度検出手段の概略回路図
【図4】本発明におけるポテンショメーターによる角度検出手段の出力特性図
【図5】本発明における便蓋角度の詳細を示す便蓋角度説明図
【図6】本発明におけるホールICによる角度検出手段の構成図
【図7】本発明におけるホールICによる角度検出手段の出力特性図
【図8】本発明における便座・便蓋自動開閉装置の概略回路図
【図9】本発明における便蓋の手動閉時のフローチャート
【図10】本発明における便蓋の手動閉時の動作波形図
【図11】本発明における便蓋カバーが取り付けられていない最も軽量な便蓋4を手動閉時の動作波形図
【図12】本発明の第二の実施例における軽量の便蓋を手動閉した時の動作波形図
【図13】本発明の第二の実施例における重量のある便蓋を手動閉した時の動作波形図
【図14】本発明の第二の実施例における便蓋の手動閉時のフローチャート
【図15】本発明の第二の実施例角度変化量D(deg/msec)算出のフローチャート
【図16】本発明の第二の実施例におけるの便座・便蓋自動開閉装置の概略回路図
【図17】本発明の第二の実施例における軽量の便蓋を手動閉した時にTr9〜Tr12をオンしてブレーキをかけた場合の動作波形図
【図18】本発明の第三の実施例における便蓋を手動閉時の動作波形図
【図19】本発明の第四の実施例における便座・便蓋自動開閉装置の概略回路図
【図20】本発明の第四の実施例における重量のある便蓋を手動閉した時の動作波形図
【図21】本発明の第四の実施例における軽量の便蓋を手動閉した時の動作波形図
【図22】本発明におけるTr9〜Tr12に流れる電流値と便蓋のブレーキトルクの関係を示すグラフ
【図23】本発明の第五の実施例におけるTr10部の概略回路図
【図24】本発明の第六の実施例におけるTr10部の概略回路図
【図25】本発明の第五の実施例における便座・便蓋自動開閉装置の概略回路図
【図26】本発明の第六の実施例における便座・便蓋自動開閉装置の概略回路図
【符号の説明】
1…衛生洗浄装置
2…衛生洗浄装置の本体部
3…便座
4…便蓋
5…回転軸
6…便座開閉ユニット
7…便蓋開閉ユニット
8…駆動モータ
9…出力軸
10、11、12…減速手段
13…出力ギア
14a…角度検知手段(便座)
14b…角度検知手段(便蓋)
15…ポテンショメーター
16…永久磁石
17…ホールIC1
18…ホールIC2
19…ホールIC3
20…ステッピングモータ
20a…A相コイル
20b…B相コイル
30…制御部
41…電流経路a
42…電流経路a’
43…電流経路b
44…電流経路b’
51…便蓋4の自重による回動トルク
52…駆動モータ8のディテントトルク
53…ギア等によって生ずる抵抗トルク

Claims (10)

  1. 便座及び/又は便蓋と、前記便座及び/又は便蓋の開閉動作を行う開閉手段と、前記便座及び/又は便蓋の開閉角度を検出する角度検出手段と、前記便座及び/又は便蓋へ前記開閉手段を駆動するとともに前記角度検出手段の出力より角速度を演算する制御部を有する便座・便蓋自動開閉装置のおいて、前記制御部は前記開閉手段のコイル間を短絡させるブレーキ回路を有し、前記角度検出手段の出力に応じてブレーキ回路をON/OFF制御することを特徴とする便座・便蓋自動開閉装置。
  2. 請求項1記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記制御部は前記角度検出手段の出力が便座及び/又は便蓋が自立する角度と全閉角度の角度の間において、前記角度検出手段の出力に応じてブレーキ回路をON/OFF制御することを特徴とする便座・便蓋自動開閉装置。
  3. 請求項1乃至2記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記制御部は前記角速度が所定の範囲内になるように前記角度検出手段の出力に応じてブレーキ回路をON/OFF制御することを特徴とする便座・便蓋自動開閉装置。
  4. 請求項1乃至3記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記開閉手段はバイポーラ駆動方式によって駆動されるステッピングモータであることを特徴とする便座・便蓋自動開閉装置。
  5. 請求項4記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記開閉手段はフライホイールダイオードを備え、前記ブレーキ回路は前記ステッピングモータのコイルと制御部のグランド間にトランジスタで構成されたことを特徴とした便座・便蓋自動開閉装置
  6. 請求項5に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記ブレーキ回路は前記コイルの一端と前記グランドとの間に設けられた第一のブレーキ回路と前記コイルの他端と前記グランドとの間に設けられた第二のブレーキ回路により構成され、前記角度検出手段の出力に応じて前記第一及び第二のブレーキ回路をON/OFF制御することを特徴とする便座・便蓋自動開閉装置。
  7. 請求項1乃至6に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記ブレーキ回路は前記ブレーキ回路に通電される電流値を制御する電流制御手段を備え、前記制御部は前記角度検出手段の出力に応じて前記電流制御手段を制御することを特徴とする便座・便蓋自動開閉装置。
  8. 請求項7に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記電流制御手段は、前記ブレーキ回路に直列に挿入された電流制限抵抗と、前記電流制限抵抗の抵抗値を切り替える抵抗切替手段からなることを特徴とする便座・便蓋自動開閉装置。
  9. 請求項5に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記ブレーキ回路は前記トランジスタのベースに通電されるベース電流値を制御するベース電流制御手段を備え、前記制御部は前記角度検出手段の出力に応じて前記ベース電流制御手段を制御することを特徴とする便座・便蓋自動開閉装置。
  10. 請求項9に記載の便座・便蓋自動開閉装置において、前記制御部は前記角度検出手段の出力に応じて前記ベース電流制御手段をPID制御することを特徴とする便座・便蓋自動開閉装置。
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