JP2003531230A - ジニトリルおよびジアミンからポリアミドを製造する方法 - Google Patents
ジニトリルおよびジアミンからポリアミドを製造する方法Info
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Abstract
Description
この方法から製造された関連ポリアミド生成物に関する。
る。たとえば、ナイロン6,6は、アジピン酸およびヘキサメチレンジアミンか
ら商業的に製造される。これらの物質に至る代替経路が当技術の範囲内で探究さ
れてきた。たとえば、当技術は、アジポニトリルおよびヘキサメチレンジアミン
からナイロン6,6を製造する方法を教示した。Greenewaltの米国特
許第2,245,129号は、高温高圧でアジポニトリル、ヘキサメチレンジア
ミン、および水を反応させることによりポリアミドを製造する方法を開示してい
る。しかしながら、Greenewalt特許は、2段階法を必要とする。この
方法では、最初の加熱の後、反応液を冷却させるためにプロセスを中断し、次に
、ポリアミドを回収する前に、続いて再度加熱しなければならない。アジポニト
リルをヘキサメチレンジアミンおよび水と反応させる改変された方法が、米国特
許第3,847,876号にOnsagerにより開示されたが、約13.8M
Pa(2000psig)までのきわめて高い圧力であった。
改良された。いくつかの触媒的方法が、たとえば、米国特許第4,490,52
1号、同第4,542,205号、同第4,603,192号、同第4,725
,666号、同第4,749,776号、同第4,436,898号、および同
第4,528,362号に開示されている。このほか、ポリアミドの製造をさら
に促進および強化するために共触媒が導入された。たとえば、アジポニトリル、
ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸、および水からポリアミドを形成する方法
が、Greeneらの米国特許第4,501,881号に記載された。
ジアミンからポリアミドを製造する際に同時に脂肪族ジアミンの二量体がかなり
のレベルで生成するという重大な欠点を有する。ヘキサメチレンジアミンの場合
、生成する二量体はビスヘキサメチレントリアミン(BHMT)であろう。ジア
ミンの二量化は、上記の方法により必要とされる高温高圧によって促進される。
(Shyuの米国特許第4,739,035号、およびLiehrらの米国特許
第5,627,257号を参照されたい)。これらのジアミン二量体すなわちト
リアミン副生物は、線状ポリアミド鎖に対して架橋剤として作用し、製品品質を
かなり劣化させるおそれがある。
035号およびLiehrらの米国特許第5,627,257号により開示され
た方法によって部分的に克服された。Shyuらは2段階法を教示している。こ
の方法の第1の工程は、水、触媒、および反応に必要な全ヘキサメチレンジアミ
ンの0から10重量パーセントまでを用いてアジポニトリルを加水分解すること
を含む。第2の工程は、ヘキサメチレンジアミンの残りの部分を添加してから重
合することを含む。この2段階法は、他の背景技術の教示により見いだされた1
420から1610ppmレベルに対して、560から1300ppmレベルの
トリアミンレベルを与えた。
利用してアジポニトリルをアジピン酸にほぼ完全に加水分解することを含む。共
触媒は、飽和脂肪族または芳香族のジカルボン酸として記載された。第2の工程
は、少なくとも等モル量のジアミンを添加してから重合することを含む。この方
法を用いることにより、彼らは、500と600ppmの間のトリアミンレベル
を達成することができた。しかしながら、この方法は、必要とされる実質量の共
触媒により妨害される。たとえば、Liehrの方法は、アジポニトリルのレベ
ルを基準にして約1から13重量パーセントのレベルのジカルボン酸共触媒を必
要とする。1実施例において、彼らは、487グラムのアジポニトリルを加水分
解する際に73グラムのアジピン酸共触媒を使用することを教示している。
法に起因した固有の問題および背景技術の連続プロセスと比較して著しく長いプ
ロセス長(時間)によっても妨害される。本発明は、実質量の共触媒を必要とす
ることなく低レベルのトリアミン不純物を有するポリアミドを得るための単純化
された連続製造方法を提供し、背景技術の欠点を克服する。
成する工程と、 該反応混合物を約180から約240℃、好ましくは約200から約220℃
の間の第1の高温まで加熱し、該温度を0.10から20時間保持し、かつ任意
に、ガス抜きによりこの加熱工程の圧力を制御する工程と、 次に、該第1の高温を保持した後、続いて該反応混合物を約250から約35
0℃、好ましくは約270から約300℃の間の第2の高温まで加熱し、該第2
の高温に達する前または達した後、該反応混合物に水を添加し、該水の少なくと
も一部分を抜くことにより第2の加熱工程の圧力を大気圧超に保持し、かつ約0
.10から約10時間、好ましくは約0.10から約4時間にわたり該第2の高
温を保持する工程と、ならびに ポリアミドを回収する工程と、 を含むポリアミドの製造方法に関する。
て等モル±10モルパーセントの量で添加され、かつジニトリルに対して少なく
とも化学量論量の水が添加される。
気圧を超える反応圧力下で行われる。第2の高温を保持した後、次に、反応混合
物を約250から約350℃の第3の温度に任意に保持し、その間、反応圧力を
大気圧以下まで低下させる。この追加の実施形態は、しばしば、アミドのより完
全な重合を可能にし、それによって、より高分子量のポリアミド生成物を生成さ
せる。
ジアミンはヘキサメチレンジアミンである。本発明の方法でアジポニトリルおよ
びジアミンを用いた場合に製造される最終ポリアミドは、ポリ(ヘキサメチレン
アジパミド)(ナイロン6,6)である。
触媒を必要とすることなく、製造することができる。さらに、ポリアミドは、低
レベルのトリアミン不純物を呈することが判明した。
のとなるであろう。
。この方法は、ジニトリルを、ジアミン、水、および任意に触媒と接触させて反
応混合物を形成する工程と、該反応混合物を約180から約240℃の間の第1
の高温まで加熱し、かつ該第1の温度を0.10から20時間保持する工程と、
該反応混合物を約250から約350℃の間の第2の高温まで加熱し、該第2の
高温に達する前または達した後、該反応混合物に水を添加し、次に、続いて該水
の一部分を除去し、かつ約0.10から約10時間、好ましくは0.10から4
時間にわたり該第2の高温を保持する工程と、ならびにポリアミドを回収する工
程とを含む。任意に、ポリアミドを回収する前に、第2の高温と同一であっても
異なっていてもよい約250から約350℃の第3の温度に反応混合物を保持し
てもよい。この際、第3の温度で、反応圧力を大気圧以下まで低下させる。
む加水分解生成物を生じさせるジニトリルの加水分解が挙げられる。次に、加水
分解生成物をジアミンと反応させて、アミド結合を形成する。さらなる重合によ
り最終の所望の生成物を製造する。本発明の方法は、製造されるポリアミドが低
いトリアミン含量を有しかつ実質量の共触媒を用いることなく製造することがで
きるように、これらの反応に関与する条件を利用する。
接触させて反応混合物を形成することである。
るとみなされる。好ましくは、ジニトリルは、2から20個までの炭素を含有す
るであろう。ジニトリルは、直鎖もしくは分枝鎖の脂肪族であってもよいし、ま
たは芳香族であってもよい。ジニトリルは、アルキル、アリール、第三級アミン
、およびスルフェートのようにポリアミド化を妨害しない官能基を含有していて
もよい。本発明の範囲内で有用なジニトリルの具体例としては、アジポニトリル
、スベロニトリル、セバコニトリル、イソフタロニトリル、1,12−ドデカン
ジニトリル、テレフタロニトリル、およびそれらの混合物が挙げられる。好まし
くは、ジニトリルはアジポニトリルである。この方法では、ジニトリルを加水分
解させてカルボン酸を形成する。好ましくは、アジポニトリルの場合、加水分解
から得られるカルボン酸の形態はアジピン酸である。
よい。ジアミンは、2個のアミン官能基を含有する任意の物質を包含する。好ま
しくは、ジアミンは、2から20個の炭素を含有するであろう。ジアミンは、直
鎖もしくは分枝鎖の脂肪族であってもよいし、または芳香族であってもよい。ジ
アミンは、アルキル、アリール、第三級アミンおよびスルフェートのようにポリ
アミド化を妨害しない他の官能基を含有していてもよい。本発明に有用なジアミ
ンの具体例としては、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、1,
12−ドデカンジアミン、p−キシレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタ
ンジアミン、1,8−オクタンジアミン、および1,10−デカンジアミンが挙
げられる。好ましくは、ジアミンは、ヘキサメチレンジアミンである。アミドを
形成するために、ジアミンを加水分解されたジニトリル生成物と反応させる。し
たがって、ジアミンは、加水分解されたジニトリル生成物と反応して所望のアミ
ドを生成させるのに十分な量で添加しなければならない。この量は、一般的には
、ジニトリルを基準にして等モル±10モルパーセントのレベルである。正確な
レベルは、所望の分子量、反応器デザイン、プロセス中のジニトリルの損失、プ
ロセス中のジアミンの損失などの因子により決定されるであろう。
ス助剤として、本発明で使用される。接触工程では、使用される水の量は、ジニ
トリルの加水分解に有効な量でなければならない。典型的には、水のこの量は、
加水分解されるニトリルの量に少なくとも化学量論的に等しい。水は、反応初期
または反応中に水パージング剤として添加される。
をも包含しうる。これは、ジニトリルの加水分解、ポリアミドの重合、アミンと
ニトリルとの反応などに対して背景技術の範囲内で特定される触媒を包含しうる
。このほか、これらの反応方法を促進または強化するために、2種以上の触媒成
分は添加してもよい。触媒の代表的なクラスとしては、酸素含有リン化合物、酸
素含有ホウ素化合物、酸素含有硫黄化合物、銅またはマンガンのような金属を含
有する化合物、脂肪族および芳香族のカルボン酸、ならびにルイス酸が挙げられ
る。触媒の具体例としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、次亜
リン酸ナトリウム水和物、次亜リン酸マンガン(II)一水和物、次亜リン酸カ
ルシウム、硫酸、スルファミン酸、重硫酸ナトリウム、硫酸水素アンモニウム、
リンタングステン酸水和物、リンモリブデン酸水和物、酢酸亜鉛二水和物、硫酸
亜鉛七水和物、酢酸銅(II)一水和物、酢酸カルシウム、グリコール酸、アジ
ピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、トリフルオロ
メタンスルホン酸ランタン、酢酸マンガン(II)四水和物、臭化セチルトリメ
チルアンモニウム、12−モリブドケイ酸水和物、2−ピリジルホスホン酸、お
よびそれらの混合物が挙げられる。
ドの重合、および/またはジニトリルとジアミンとの反応を促進または強化する
ために使用される量であろう。この有効量は、触媒ごとに異なるであろうが、典
型的には、ジニトリル1モルあたり触媒0.10から500ミリモル、好ましく
は1.0から200ミリモル、より好ましくは2.0から10ミリモルの範囲以
内に含まれる。
製造を行うために、本発明で共触媒を使用してもよい。そのような共触媒は、先
に列挙した触媒のいずれを含んでいてもよい。
たとえば、安定化剤(熱安定化剤を含む)、重合触媒、プロセス助剤、顔料、酸
化防止剤などを添加してもよい。
水、および任意の触媒は、一緒に混合されて反応器に添加されるかまたは別々に
反応器に添加され、そしてブレンドされる。任意の所望の反応器を使用すること
ができ、これらは当技術分野で公知である。好適な反応器としては、攪拌オート
クレーブ、非攪拌オートクレーブ、塔反応器、管反応器、およびループ反応器が
挙げられる。
方法により除去しうる。例としては、窒素またはアルゴンのような不活性ガスで
1台または複数台の反応器をパージングし、反応器を減圧して不活性ガスを充填
し、そして不活性ガスで反応器を加圧した後、大気圧までガス抜きすることが挙
げられる。空気を除去するこれらの方法は、所望の回数、繰り返してもよい。
反応器中で約180から240℃、好ましくは190から230℃、より好まし
くは200から220℃の範囲内の第1の高温まで加熱する。この方法の温度範
囲は、反応の速度によって決まる。180℃未満の温度では、反応の速度が一般
に遅すぎるので、経済的に有用でない。240℃超の温度では、トリアミンのよ
うな有意量の副生物が形成される可能性がある。反応温度は、この反応の初めか
ら終わりまで一定であってもよいし、変化させてもよい。
は、この方法を先行技術よりも低い圧力で行うことによりトリアミン副生物の生
成を低減しうることを見いだした。たとえば、この工程の反応圧力は、0.68
9から3.45MPa(100から500psig)、好ましくは1.03から
1.79MPa(125から400psig)、より好ましくは150から26
0psigの範囲内であってもよい。この工程は自生圧力下で行ってもよいし、
ガス抜きを行ってもよい。反応圧力はガス抜き設定により制御しうる。特に、水
の一部分を排出させるようにガス抜き圧力を設定してもよい。好ましくは、水の
大部分は抜き取られることがないように、ガス抜き圧力を設定する。
ロセス設計、反応触媒のタイプおよびレベルなどの関数である。一般的には、反
応混合物を所望の第1の高温まで昇温した後、0.10から20時間、好ましく
は0.10から15時間、より好ましくは0.10から10時間の範囲内でこの
温度を保持する。
高温まで加熱する前に反応混合物を冷却する必要はない。そうではなく、この方
法は、第1から第2の加熱まで連続的である。すなわち、ある時間にわたって第
1の高温を保持した後、次いで反応混合物を250から350℃、好ましくは2
60から325℃、より好ましくは270から300℃の第2の高温範囲まで加
熱し、その間、反応器に水をポンプ送液することにより反応液をパージングし、
かつ追加した水の一部分を抜くことにより除去する。
250℃未満の温度では、反応速度が一般に遅すぎるので、経済的に有用でない
。350℃超の温度では、有意量の副生物が形成される可能性がある。プロセス
温度は、この反応の初めから終わりまで一定であってもよいし、変化させてもよ
い。
剤として反応器に添加する。反応液への水添加の速度は、反応スケール、反応器
サイズ、反応器デザイン、反応温度などに応じて著しく変化しうる。一般的には
、水添加の速度は、アミドの重合を促進するアンモニア除去に役立つ有効な量で
なければならない。典型的には、水のこの量は、ニトリル1モルを基準にして1
時間あたり水0.01から100モルの範囲内であろう。水添加の速度は、ニト
リル1モルを基準にして1時間あたり好ましくは水0.1から75モル、より好
ましくは0.1から10モルの範囲内であろう。さらに、パージング速度をプロ
セス全体にわたって一定にしてもよいし、速度を変化させてもよいし、またはパ
ージングの中断および再開を行ってもよい。水パージングは、加水分解プロセス
の任意の段階で開始しうる。
去しうる。水のすべてを除去する必要はないが、アンモニアを効果的に除去する
ために、この工程で添加された水の少なくとも一部分を除去しなければならない
。
は、約0.172から3.44MPa(25から500psig)の範囲内であ
ってもよい。好ましくは、反応圧力は、約0.689から2.41MPa(10
0から350psig)、より好ましくは0.965から1.79MPa(14
0から260psig)の範囲内である。反応圧力は、ガス抜き設定によって制
御しうる。
ロセス設計、ならびに反応触媒のタイプおよびレベルの関数である。一般的には
、反応混合物を所望の第2の高温まで昇温した後、0.10から10時間、好ま
しくは0.10から8時間、より好ましくは0.10から4時間の範囲内の時間
にわたりこの温度を保持する。
もよいし、第2の高温まで加熱するために変えてもよい。たとえば、第1の高温
用の反応器から第2の反応器に反応混合物を供給してもよい。これは、第2の高
温まで加熱されるオートクレーブまたは塔反応器に反応混合物を供給する管反応
器を具備することにより行いうる。反応器は、当技術分野で公知のものであって
もよく、たとえば、攪拌オートクレーブ、非攪拌オートクレーブ、塔反応器、管
反応器、またはループ反応器が挙げられるが、これらに限定されるものではない
。
段階を任意に含んでいてもよい。第3の任意の工程は、反応圧力を大気圧まで低
下させながら250から350℃の範囲の温度に反応混合物を保持することを含
む。これは、アミドのさらなる重合を可能にし、所望の分子量を有するポリアミ
ド、特に、より高分子量のポリアミドを取得するのに有用なこともある。第3の
段階は、しばしば、仕上げと呼ばれる。
て決まる。特に、ポリマーは溶融されるものでなければならず、温度は、適正な
反応速度を得るのに十分な程度に高くなければならない。しかしながら、温度が
高すぎてポリマーを著しく劣化させるようなことがあってはならない。第3の温
度は、一般的には、約250から350℃、好ましくは260から325℃、よ
り好ましくは270から300℃の範囲であろう。この温度は、約250から約
350℃の範囲内にあるかぎり、第2の高温と同一であっても異なっていてもよ
い。
い。圧力を大気圧以下まで低下させる速度は決定的なものではないが、好ましく
は、経済的に実施できる程度に迅速に行われる。
である。この時間は、特定の反応物、所望の生成物、反応温度、反応圧力などの
関数であろう。一般的には、この工程は、0.1から5時間、好ましくは0.2
5から3時間を要するであろう。
一の反応器デザインであってもよいし異なっていてもよく、公知の好適な反応器
より選択される。
プロセスを中断して反応液を冷却する必要はない。さらに、さまざまな段階で追
加の反応物を添加するためにプロセスを中断する必要はない。したがって、この
方法は、ポリアミドを製造するために継続反応を中断する必要がないので、ポリ
アミドの製造方式を単純化する。
ないトリアミン汚染を有することを見いだした。トリアミン含量は、たとえば、
ポリアミド加水分解物のガスクロマトグラフィーにより測定しうる。たとえば、
ジアミン(ヘキサメチレンジアミン)を本発明の方法で使用した場合、トリアミ
ン(ビスヘキサメチレントリアミン(BHMT))のレベルを測定しうる。トリ
アミン含量が多くなるほど、汚染が増大する。本発明の1実施形態では、本発明
に従って製造されたポリアミドは、低レベルの、たとえば、約1,000ppm
以下のトリアミン含量を有する。本発明の他の実施形態では、ポリアミドは、9
00ppm以下、好ましくは500ppm以下、より好ましくは400ppm以
下、最も好ましくは200ppm以下のトリアミン含量を有する。
れうる。相対粘度とは、25℃の毛管粘度計中で測定される溶液と溶媒の粘度比
を意味する。溶媒は、10重量%の水を含有するギ酸である。溶液は、溶媒に溶
解された8.4重量%のポリアミドポリマーである。この試験は、ASTM標準
試験方法D 789に準拠する。本発明のポリアミドの相対粘度は、一般的には
、10から100、好ましくは15から65の範囲内である。
末端基は、滴定のような公知の方法により、ポリマー100万グラムあたりのモ
ル数で測定される。たとえば、1973年にJohn Wiley & Son
s,Inc.により刊行されたEncyclopedia of Indust
rial Analysisの第17巻、293〜294頁に記載の方法によっ
て、実施例により作製したポリマーを分析した。一般的に、ポリマーは、ポリマ
ー100万グラムあたり150モル未満、好ましくはポリマー100万グラムあ
たり110モル未満の範囲のアミン末端基を有する。さらに、ポリマーは、ポリ
マー100万グラムあたり400モル未満、好ましくはポリマー100万グラム
あたり250モル未満の範囲の酸末端基を有する。
る。たとえば、これらのポリアミドは、繊維、プラスチック、フィルム、および
成形コンパウンドとして使用することができる。
はこれらの実施例に限定されるものではない。いずれの実施例においても、以下
の方法に従って生成物を分析する。アジポニトリル加水分解レベルおよび生成物
は、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)分析により測定し、ポリマーサン
プルの相対粘度(RV)は、90.0%ギ酸中の8.4重量パーセントのポリマ
ー溶液として測定し、ポリアミド末端基分析は、滴定により測定し、そしてビス
ヘキサメチレントリアミン(BHMT)レベルは、ポリアミド加水分解物のガス
クロマトグラフィー(GC)分析により測定した。
240℃の第1の温度まで加熱し、250〜350℃の第2の温度まで加熱する
とともに第2の温度で反応器を水パージングし、250〜350℃の間の温度を
保持し、その間、圧力を大気圧まで低下させることによりポリアミドを製造する
ことについて示す。
2グラムの69.76重量パーセントヘキサメチレンジアミン水溶液(44.0
3グラム当量のヘキサメチレンジアミン)を、300ccステンレス鋼オートク
レーブ中、室温で、0.100グラムの量の85重量パーセントリン酸水溶液(
0.084グラム当量のリン酸)の触媒リン酸と混合した。オートクレーブを窒
素で2.07MPa(300psig)まで加圧し、次に圧力を開放した。この
操作を合計3回行った。
トクレーブを200℃まで加熱した。200℃に達した後、圧力は1.14から
1.71MPa(166〜248psig)の間で変動することがわかった。
グ剤を毎分0.5mLの速度でオートクレーブ中にポンプ送液した。ガス抜きに
より、実験中、反応圧力を1.70から1.72MPa(246〜250psi
g)の間に保持した。
った。大気圧に達した後、さらに45分間オートクレーブを275℃に保持した
。その後、オートクレーブを室温まで冷却させた。
て、オートクレーブの内容物を分析した。
に添加しない場合に得られた結果を示す。次の変更を加えたこと以外は実施例1
の手順を繰り返した。上記と同一量のアジポニトリル、水、ヘキサメチレンジア
ミン、およびリン酸を、室温で300ccステンレス鋼オートクレーブに添加し
た。温度を実施例1のときと同一のレベルまで上昇させたが、水による反応器の
パージングは行わなかった。200℃の第1の温度に達した後、観測された圧力
は、1.10から1.74MPaまで(159〜252psig)の範囲であっ
た。パージングを行うことなく275℃の第2の温度まで到達させた後、圧力は
4.03から4.65MPa(584〜675psig)の間で変動することが
わかった。
ートクレーブのガス抜きを行った。大気圧に達した後、さらに45分間オートク
レーブを275℃に保持した。その後、オートクレーブを室温まで冷却させた。
て、オートクレーブの内容物を分析した。特に、この比較例の方法に従って作製
した生成物は、5,590ppmという高いトリアミン含量を有する生成物を示
した。この高いトリアミン含量は、著しく汚染され不純な生成物を意味する。
記と同一のタイプおよび量のジアミン、水、ジニトリル、およびリン酸を用いて
実施例1の手順に従った。しかしながら、攪拌しながらオートクレーブを240
℃まで加熱した。240℃で観測された自生圧力は、2.10から3.14MP
a(304〜455psig)の範囲内にあった。240℃で70分後、オート
クレーブを260℃まで加熱した。260℃で観測された自生圧力は、3.63
から4.08MPaまで(526〜592psig)の範囲であった。260℃
で80分後、30分間かけて大気圧まで圧力を抜いた。大気圧に達した後、反応
混合物を260℃に15分間保持した。オートクレーブを室温まで冷却させて内
容物を分析した。
マー100万グラムあたり222.3〜232.8モルのアミン末端基を有する
生成物を形成することを示している。この多量のアミン基は、不十分なアジポニ
トリル加水分解を意味する。したがって、アジポニトリルの不十分な加水分解が
みられる。これは、酸末端基の生成がみられないことを示す分析結果によっても
さらに実証される。最後に、得られた生成物は、1,684ppmのBHMTレ
ベルによって示されるように高レベルの不純物を有していた。
場合に得られた結果を示す。0.0836グラムの量の亜リン酸を触媒として用
いたこと以外は実施例1の手順に従った。混合物の入ったオートクレーブを窒素
で2.07MPa(300psig)まで加圧し、そして圧力を開放した。この
手順を3回行ってから、攪拌しながら、圧力ベントを1.72MPa(250p
sig)に設定してオートクレーブを275℃まで加熱した。275℃に達した
後、水パージング剤を毎分0.5mLの速度でオートクレーブ中にポンプ送液し
た。ガス抜きにより、実験中、反応圧力を1.67から1.74MPa(240
〜253psig)の間に保持した。275℃で1時間後、水パージングを中断
し、1時間かけて大気圧までオートクレーブのガス抜きを行った。大気圧でオー
トクレーブを室温まで冷却させ、内容物を分析した。
39ppmであったので、比較例3の方法が多量のトリアミン含量を有する生成
物を形成したことを示している。
6グラムの亜リン酸を触媒として用いたこと以外は実施例1の手順に従った。さ
らに、この手順は、200℃の圧力が0.918から1.01MPa(132〜
147psig)の間であったという点が実施例1と異なっていた。200℃で
3時間後、温度を275℃まで上昇させた。圧力ベントを1.72MPa(25
0psig)に設定して反応液を275℃で1時間攪拌した。水によるパージン
グは行わなかった。1時間かけて大気圧までオートクレーブのガス抜きを行った
。さらに45分間オートクレーブを275℃に保持し、次に、室温まで冷却させ
た。
量のアミン末端基を有する生成物を形成したことを示している。これは不十分な
アジポニトリル加水分解を意味する。表1はさらに、ポリマー100万グラムあ
たり22.2モルの酸末端基含量を示している。これは所望のポリアミドの不十
分な生成を意味する。さらに、2,709ppmのBHMT含量は多量のトリア
ミン含量を意味する。
パーセントヘキサメチレンジアミン水溶液(43.42グラム当量のヘキサメチ
レンジアミン)を使用し、かつ触媒(亜リン酸)を0.0836グラムの量で使
用した。200℃の温度で、圧力は、1.12から1.72MPa(163〜2
50psig)の間で変動することがわかった。275℃のこの第2の温度で、
実験中、ガス抜きにより反応圧力を1.69から1.78MPa(245〜25
8psig)の間に保持した。オートクレーブの内容物は、表1に記載されてい
るように分析された。
パーセントヘキサメチレンジアミン水溶液(43.63グラム当量のヘキサメチ
レンジアミン)を使用し、かつ触媒(亜リン酸)を0.0836グラムの量で使
用した。200℃の温度で、圧力は、1.17から1.58MPa(170〜2
29psig)の間で変動することがわかった。275℃の第2の温度で、反応
圧力は0.965から1.74MPa(140〜253psig)の間であった
。オートクレーブの内容物は、表1に記載されているように分析された。
ラムの量で使用した。200℃の温度で、圧力は、1.17から1.58MPa
(170〜229psig)の間で変動することわかった。275℃の第2の温
度で、反応圧力は0.965から1.74MPa(140〜253psig)の
間であった。オートクレーブの内容物は、表1に記載されているように分析され
た。
に従った。0.0205グラムの亜リン酸と0.0075グラムの次亜リン酸カ
ルシウムとの触媒混合物を使用した。200℃の温度で、圧力は、1.12から
1.73MPa(163〜251psig)の間で変動することわかった。27
5℃の第2の温度で、反応圧力は1.66から1.72MPa(241〜224
9psig)の間であった。オートクレーブの内容物は、表1に記載されている
ように分析された。
.0075グラムの次亜リン酸カルシウムとの触媒混合物を使用した。200℃
の温度で、圧力は、1.12から1.73MPa(163〜251psig)の
間で変動することわかった。275℃の第2の温度で、反応圧力は1.66から
1.72MPa(241〜249psig)の間であった。実施例1に記載の1
時間後の代わりに275℃で2時間後、水パージングを中断し、1時間かけて大
気圧までオートクレーブのガス抜きを行い、さらに45分間オートクレーブを2
75℃に保持した。オートクレーブの内容物は、表1に記載されているように分
析された。
240℃の第1の温度まで、次に、250〜350℃の第2の温度まで加熱する
とともに、第2の温度において2つの異なる速度で反応器の水パージングを行う
ことにより、ポリアミドを製造することについて示す。
ムの69.76重量パーセントヘキサメチレンジアミン水溶液(43.42グラ
ム当量のヘキサメチレンジアミン)、および0.0836グラムの亜リン酸を、
室温で300ccステンレス鋼オートクレーブに添加した。オートクレーブを窒
素で2.07MPa(300psig)まで加圧し、次に圧力を開放した。この
操作を合計3回行った。
トクレーブを200℃まで加熱した。200℃に達した後、圧力は1.16から
1.54MPa(168〜223psig)の間で変動することがわかった。
水パージング剤を毎分5.0mLの速度でオートクレーブ中にポンプ送液した。
ガス抜きにより、実験中、反応圧力を1.71から1.74MPa(248〜2
52psig)の間に保持した。
75℃で40分後、水パージングを中断した。275℃の反応温度を保持しつつ
、1時間かけて大気圧までオートクレーブのガス抜きを行った。大気圧に達した
後、さらに45分間オートクレーブを275℃に保持した。その後、オートクレ
ーブを室温まで冷却させた。
度については250〜350℃の範囲内の種々の温度で、パージングを行いなが
ら、ジニトリル、ジアミン、水、および触媒の混合物を加熱することにより、ポ
リアミドを製造することについて示す。
ムの69.76重量パーセントヘキサメチレンジアミン水溶液(43.42グラ
ム当量のヘキサメチレンジアミン)、および0.0836グラムの触媒(亜リン
酸)を、室温で300ccステンレス鋼オートクレーブ中で混合した。オートク
レーブを窒素で2.07MPa(300psig)まで加圧し、次に圧力を開放
した。この操作を合計3回行った。圧力ベントを1.72MPa(250psi
g)に設定し、攪拌しながらオートクレーブを220℃まで加熱した。220℃
に達した後、圧力は1.59から1.73MPa(230〜251psig)の
範囲で変動した。220℃で3時間後、温度を275℃まで上昇させた。この第
2の温度で、水パージング剤を毎分0.5mLの速度でオートクレーブ中にポン
プ送液した。ガス抜きにより、実験中、反応圧力を1.71から1.74MPa
(248〜252psig)の間に保持した。275℃で1時間後、水パージン
グを中断し、1時間かけて大気圧までオートクレーブのガス抜きを行った。大気
圧に達した後、さらに45分間オートクレーブを275℃に保持してから、室温
まで冷却させた。
Claims (16)
- 【請求項1】 (a)ジニトリル、ジアミン、水、および任意に触媒を接触
させて反応混合物を形成する工程と、 (b)該反応混合物を約180から約240℃の間の第1の高温まで加熱し、
該温度を約0.10から約20時間保持し、かつ任意に、水を抜くことにより圧
力を制御する工程と、 (c)該第1の高温の反応混合物を約250から約350℃の間の第2の高温
まで加熱し、該第2の高温に達する前または達した後、該反応混合物に水を添加
し、該水の少なくとも一部分を抜くことにより工程(c)の圧力を大気圧超に保
持し、かつ約0.10から約10時間にわたり該第2の高温を保持してポリアミ
ドを製造する工程と、 を含むことを特徴とするポリアミドの製造方法。 - 【請求項2】 工程(a)で、前記ジアミンが前記ジニトリルを基準にして
等モル±10モルパーセントの量で添加され、さらに工程(a)で、前記水がジ
ニトリルに対して少なくとも化学量論量で添加されることを特徴とする請求項1
に記載の方法。 - 【請求項3】 工程(c)の後、前記反応混合物が約250から約350℃
の第3の温度に保持され、その間、反応圧力が大気圧以下まで低下されることを
特徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 前記第1の高温が約200から約220℃の間であり、かつ
前記第2の高温が約270から約300℃の間である、請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 前記ジアミンが、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレン
ジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,12−ドデカンジアミ
ン、p−キシレンジアミン、1,8−オクタンジアミン、および1,10−デカ
ンジアミンからなる群より選択され、かつ前記ジニトリルが、アジポニトリル、
スベロニトリル、セバコニトリル、イソフタロニトリル、1,12−ドデカンジ
ニトリル、テレフタロニトリル、およびそれらの混合物からなる群より選択され
る、請求項1に記載の方法。 - 【請求項6】 前記ジアミンがヘキサメチレンジアミンであり、かつ前記ジ
ニトリルがアジポニトリルであることを特徴とする請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 工程(a)で、触媒が使用される、請求項1に記載の方法。
- 【請求項8】 前記触媒が、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、
次亜リン酸ナトリウム水和物、次亜リン酸マンガン(II)一水和物、次亜リン
酸カルシウム、硫酸、スルファミン酸、重硫酸ナトリウム、硫酸水素アンモニウ
ム、リンタングステン酸水和物、リンモリブデン酸水和物、酢酸亜鉛二水和物、
硫酸亜鉛七水和物、酢酸銅(II)一水和物、酢酸カルシウム、グリコール酸、
アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、トリフル
オロメタンスルホン酸ランタン、酢酸マンガン(II)四水和物、臭化セチルト
リメチルアンモニウム、12−モリブドケイ酸水和物、2−ピリジルエチルホス
ホン酸、およびそれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求
項7に記載の方法。 - 【請求項9】 前記触媒がリン酸または亜リン酸であることを特徴とする請
求項8に記載の方法。 - 【請求項10】 工程(b)で、圧力が0.689から3.44MPa(1
00から500psig)であり、かつ工程(c)で、圧力が0.172から3
.44MPa(25から500psig)であることを特徴とする請求項1に記
載の方法。 - 【請求項11】 工程(b)で、圧力が1.03から1.79MPa(15
0から260psig)であり、かつ工程(c)で、圧力が0.965から1.
79MPa(140から260psig)であることを特徴とする請求項10に
記載の方法。 - 【請求項12】 前記第1の高温が約200から約220℃の間であり、前
記第2の高温が約270から約300℃の間であり、工程(c)の後、前記反応
混合物が約250から約350℃の第3の温度で保持され、その間、反応圧力が
大気圧まで低下され、該第3の温度が該第2の高温と同一であるかまたは異なる
ことができ、かつ前記ジアミンがヘキサメチレンジアミンであり、前記ジニトリ
ルがアジポニトリルであることを特徴とする請求項9に記載の方法。 - 【請求項13】 請求項1に記載の方法に従って製造されたポリアミド。
- 【請求項14】 請求項12に記載の方法に従って製造されたポリアミド。
- 【請求項15】 (a)ジニトリル、ジアミン、水、および任意に触媒を接
触させて反応混合物を形成する工程と、 (b)該反応混合物を約200から約220℃の間の第1の高温まで加熱し、
かつ該温度を0.10から10時間保持する工程と、 (c)該反応混合物を約270から約300℃の間の第2の高温まで加熱し、
該第2の高温に達する前または達した後、該反応混合物に水を添加し、続いてガ
ス抜きにより添加された該水の一部分を除去し、かつ約0.10から約4時間に
わたり該第2の高温を保持する工程と、 (d)該反応混合物を約275から約300℃の間の第3の温度まで加熱し、
かつ該第2の高温と同一であっても異なっていてもよい該第3の温度を保持し、
その間、反応圧力を大気圧以下まで低下させてポリアミドを製造する工程と、 を含むことを特徴とするポリアミドの製造方法。 - 【請求項16】 請求項15に記載の方法に従って製造されたポリアミド。
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