JP2003530574A - ホモシステインアッセイ - Google Patents

ホモシステインアッセイ

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JP2003530574A JP2001574876A JP2001574876A JP2003530574A JP 2003530574 A JP2003530574 A JP 2003530574A JP 2001574876 A JP2001574876 A JP 2001574876A JP 2001574876 A JP2001574876 A JP 2001574876A JP 2003530574 A JP2003530574 A JP 2003530574A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、体液サンプル中のホモシステイン量の評価/定量の改善された方法を提供する。その方法は、酵素的アッセイを介するものであり、次のうちの1つで処置することによりバックグラウンドシグナルを低減することを含む:還元剤、ピルビン酸塩不活性化剤、加熱またはホモシステイン転換酵素を凍結乾燥するか固定化すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、生物体液中のホモシステインの酵素アッセイおよびその改善に関す
る。 血漿のホモシステインレベルの増加は、心臓血管疾患、たとえば冠状動脈性心
臓疾患、冠状動脈疾患、脳血管疾患、末梢血管障害等の危険性と相関づけられ得
る。実際、ホモシステインレベルの増加は、コレステロールレベルの増加よりも
心臓血管疾患のより良い予測因子であると考えられる。一般に、15μm以下の血
漿レベルは健康であると考えられる(たとえば New England Journal of Medici
ne 1997, 337: 230を参照)。
【0002】 したがって、患者のホモシステインレベルを測定するための信頼できる方法が
必要とされる。 これまで、ホモシステインの直接の定量は困難であると示されていた。なぜな
ら、たとえば生物学的サンプルに存在する他の物質と交差反応を起こさない抗ホ
モシステイン(HCy)抗体を産生することが可能であると見出せなかったからであ
る。
【0003】 しかしながら、たとえばWO 93/15520 (Axis)およびWO 98/07872 (Glasgow)に
は、ホモシステインアッセイが記載され、そこにはホモシステインの酵素的変換
、ならびに酵素媒介変換により生じるホモシステイン変換生成物の測定によるホ
モシステインレベルの測定が含まれている。 このようなアッセイは、共有結合で結合したホモシステインを遊離する還元剤
(たとえばジチオスレイトール)の使用およびホモシステイン転換酵素の使用を
必要とする。それらは良好に機能するが、ノイズに対するシグナルを増加させる
こと(たとえば、バックグラウンドシグナルを減少させること)に関して改善の
余地がある。
【0004】 我々は、驚くべきことに、このような酵素的HCyアッセイの性能を、比較的簡
単な種々の手段により改善できることを見出した。 そのような方策の最初のものは、生物体液サンプルを還元剤で処理して共有結
合で結合したホモシステインを遊離させること(還元剤の例としては、チオール
(特に、ジチオール、たとえばジチオスレイトール(DTT)、ジチオエリスリトー
ル(DTE)またはビス-(2-メルカプトエチル)スルホン)、ホスフィン(たとえば、
トリスカルボキシエチルホスフィン(TCEP)またはトリ-n-ブチル-ホスフィン)、
ヨウ化メチル、チオレドキシン、リポ酸または水素化ホウ素が挙げられる)、ホ
モシステイン転換酵素の添加、次いで還元剤を中和する試薬(たとえば、還元剤
に結合する、還元剤を酸化する、さもなければ還元剤を減殺せしめる試薬、具体
的には、有機ジスルフィド化合物またはジチオール(特に、DTTまたはDTE) 結合
剤)を用いるサンプルの処理を伴うものである。
【0005】 したがって、一つの観点によれば、本発明は生物体液サンプルと還元剤(特に
、DTTまたはDTE)とを接触させ、次いでホモシステインデスルフラーゼと接触さ
せることを含むホモシステインのアッセイ方法を提供し、このアッセイは、前記
サンプルが、前記ホモシステインデスルフラーゼと接触させられた後に、次の薬
剤と接触させられることを特徴としている;その薬剤とは、前記還元剤に結合す
るか、前記還元剤を酸化しまたは減殺する薬剤であり、たとえば、有機ジスルフ
ィドまたはジチオール(特に、DTTまたはDTE)結合剤または減殺剤、具体的には
シスタミンまたはマレイミドである。
【0006】 チオール系還元剤(たとえば、DTTおよびDTE)の好適な結合剤の例として、マ
レイミド、特に環状N-マレイミド、すなわち、必要に応じて3-置換および/また
は4-置換された、N-置換 1-アザ-2,5-ジオキソ-シクロペンテン、とりわけN-置
換がビスマレイミドを生成するような化合物で、しかも環のCおよびNの置換基が
最大25個の炭素数を含む化合物(たとえば、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アラルキル基およびマレイミド基を含む)が挙げられる。特にマレイミド
の例として、N-メチル-マレイミド、N-エチル-マレイミド、1,1'-(3,3'-ジメチ
ル-1,1'-ビフェニル-4,4'-ジイル)-ビスマレイミド、 1,1'-(メチレンジ-4,1-
フェニレン)ビスマレイミド、N-(1-フェニルエチル)マレイミド、1-(2-メトキシ
-5-メチルフェニル)マレイミドおよび2-メチル-N-フェニル-マレイミドが挙げら
れる。これらの化合物の多くは、たとえばシグマ・アルドリッチ社(Sigma Aldr
ich)から、市販されている。他の好適なジチオール減殺剤の例として、シスタ
ミンおよびジチオールの還元能力を減衰させる他の化合物、たとえばDTT、オキ
シラン、アジリジン、ハロゲン化アリール、水銀剤(たとえば、p-クロロメルク
リベンゼンスルホン酸およびヒドロキシメルクリ安息香酸)、ビニル スルホン
類、ハロアセチル化合物(たとえばヨードアセトイミド)、5,5-ジチオ-ビス(2-
ニトロ安息香酸)(すなわち、エルマン試薬(Ellman's Reagent))およびピリ
ジルスルフィド(たとえば4,4-ジピリジル-ジスルフィド)のようなジスルフィ
ド交換剤が挙げられる。
【0007】 上記還元剤(たとえば、DTE、DTTまたはTCEP)は、都合よくは生物体液サンプ
ルに0.5〜5 mMの濃度で、特に好ましくは約1 mMの濃度で添加される。還元剤が
ジチオールではない場合、ジチオール結合剤または減殺剤よりもむしろ有機ジス
ルフィドが用いられる。有機ジスルフィドまたはジチオール結合剤もしくは減殺
剤は、典型的には使用する還元剤濃度の0.05〜20倍、好ましくは0.1〜10倍、具
体的には0.2〜1.0倍、さらに特には0.3〜0.6倍の濃度になるよう添加される。し
たがって、一般にはジチオール結合剤(たとえば、マレイミド)については、0.
05〜200 mM、特には0.2〜15 mM、具体的には0.2〜1.0 mMの濃度に、有機ジスル
フィド(たとえば、シスタミン)については、0.2〜200 mM、特には1〜100 mM、
具体的には5〜15 mMの濃度になるよう添加される。
【0008】 本発明のアッセイに用いられる生物体液サンプルは、都合よくは血液サンプル
または血液に由来のサンプル、たとえば血漿または血清であるけれども、他の生
物体液を必要に応じて用いることもできる。サンプルは、好ましくは無細胞(た
とえば遠心分離、ろ過、または細胞溶解により調製される)である。 本発明のアッセイは、好ましくは、酵素媒介によるホモシステイン転換生成物
が基質である第二の酵素の使用を含む。必要であれば、さらに酵素類または他の
系を用いて直接的に検出可能なアナライトを生成させてもよい。特に、第二の酵
素として乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)が好ましく、これはニコチンアミドアデニ
ンジヌクレオチド(NADH)の存在下でα-ケト酪酸塩をα-オキソ-酪酸塩およびNAD+ に転換する。NAD+は、WO 98/07872 (Glasgow)および下記実施例に記載のように
、発色をもたらすサイクリング反応により検出することができる。
【0009】 このようなHCyアッセイにおけるDTTの中和反応または減殺作用は、バックグラ
ウンドを減少させることにより、アッセイの結果を著しく改善する;もっとも、
さらなる改善の余地がまだある。 かかるHCyアッセイに用いられるホモシステインデスルフラーゼ酵素は、通常
は水溶液中での貯蔵には不安定であり、したがって、一般的には凍結乾燥させた
状態で供給される(たとえば、アルブミン、具体的にはウシ血清アルブミン(BSA
)を凍結/溶解保護物質(cryo/lyoprotectant)として用いる)。我々は、驚くべ
きことに、アッセイのバックグラウンドを、BSAの使用を避けることにより、具
体的にはその代わりにチオールフリーの凍結/溶解保護物質(たとえば、チオー
ルフリーのアルブミン、免疫グロブリン、ポリアルキレンオキシド(たとえばPE
G)またはトレハロースおよびマルトースのような糖類)を用いることにより、
低減することができるということを見出した。
【0010】 したがって、もう一つの観点によれば、本発明は、生物体液サンプルを、ホモ
システイン転換酵素(特に、HDS)を含有する液体試薬に接触させることを含む
ホモシステインアッセイ方法を提供する。ここで、前記試薬は、水性液体を前記
酵素および凍結/溶解保護物質(cryo/lyoprotectant)を含有する凍結乾燥物に
加えることにより製造されるものであり、該凍結乾燥物は、実質的にチオールを
含有する凍結/溶解保護物質を含まないことを特徴とする。
【0011】 本発明のこの観点において、用いられる酵素は、WO 93/15220 (Axis)、WO 98/
07872 (Glasgow)、US-A-5985540 (Anti Cancer)、US-A-5885767 (Biocatalytics
)、US-A-5998191 (Anti Cancer)およびそれらに引用されている刊行物に記載さ
れているような酵素であってもよい。 ホモシステイン転換酵素は、好ましくはHCyのチオール基を除去または転換す
る酵素である。ホモシステイン転換酵素の例として、S-アデノシルホモシステイ
ンヒドロラーゼ(SAHH)、ホモシステイナーゼまたはホモシステインデスルフラー
ゼ(HDS)、ジメチルテチン-ホモシステインメチルトランスフェラーゼ(DHMT)、メ
チオニンシンテターゼ(MS)およびシスタチオニン β-シンテターゼ(CβS)が挙げ
られる。しかしながら、好ましくは、上記酵素はホモシステインデスルフラーゼ
(HDS)であり、これはホモシステインをα-ケト酪酸に転換する。
【0012】 好適な凍結/溶解保護物質(もしくは充填剤または安定化剤として言及される
)の例として、チオールフリーのアルブミン、免疫グロブリン、ポリアルキレン
オキシド(たとえばPEG)、トレハロース、マンニトール、グルコース、マルト
ース、ラフィノースおよびスタキオースが挙げられる。(たとえば、 WO 97/297
82参照)。これらは、従来の凍結乾燥技術における従来の量で用いることができ
る。
【0013】 本発明のこの第2の観点は、特に好ましくは本発明の第1の観点との組み合わ
せにて用いられる。 第二の酵素またはさらなる酵素が凍結乾燥された状態で用いられる場合、これ
らも、好ましくはチオールフリーの低温/凍結乾燥剤を用いて調製される。 あるいは、HDSを含有する試薬は、チオール還元剤(たとえばDTT、DTE、TCEP
等)を含有する液体として、タン白質性安定化剤または非タン白質性安定化剤と
ともに供給されてもよい。その安定化剤の例としては、チオールフリーのアルブ
ミン(具体的には、DTTまたはTCEP処理したアルブミン)または免疫グロブリン
(たとえばIgG、具体的にはウシ・ガンマグロブリン)、ペプトン、あるいはポ
リアルキレンオキシド(たとえばPEG)またはポリオール(特にC6ポリオール)
の脂肪酸エステル(たとえば、C16-22、特にC18脂肪酸)のようなポリオールま
たはそれらのポリオキシエチル化誘導体(たとえば、ツィーン(Tween) 20のよ
うなスパン(Span)またはツィーン系非イオン界面活性剤)、炭水化物または多
糖類である。一般に、タン白質性安定化剤は、最大10% wt、具体的には0.01〜10
%、好ましくは0.01〜1%、より好ましくは0.02〜0.5%の濃度(たとえば0.05〜2 m
g/mL)で用いられる。
【0014】 さらにもう一つの観点によれば、本発明は、生物体液サンプルを、ホモシステ
インデスルフラーゼを含有する液体試薬と接触させることを含むホモシステイン
アッセイ方法を提供し、前記液体試薬は、ホモシステインデスルフラーゼ、チオ
ール還元剤(たとえば、0.05〜20 mM、特に0.05〜15 mM、好ましくは1〜10 mM)
、およびタン白質性安定化剤または非タン白質性安定化剤(たとえば、0.01〜10
% wt、好ましくは0.01〜1%、より好ましくは0.02〜0.5%)を含有する水性液体で
ある。
【0015】 前述した本発明の3つの観点は、バックグラウンドのシグナルレベル(すなわ
ちホモシステイン転換酵素がない場合に、アッセイの実施により発生するシグナ
ル)を減少させることに役立つ。しかしながら、さらなる改善の余地がまだある
。 驚くべきことに、ピルビン酸塩および他のケト酸を除去するよう生物体液サン
プルを処理することにより、バックグラウンドのレベルを、さらになお減少させ
ることができるということを見出した。
【0016】 したがって、別の観点によれば、本発明は、生物体液サンプルをホモシステイ
ン転換酵素と接触させることを含むホモシステインアッセイ方法を提供し、前記
酵素に接触させる前に、前記サンプルを、ピルビン酸塩を不活性化させるように
作用する試薬(たとえば、ピルビン酸塩を固定化する、結合する、または転換す
る)で処理することを特徴としている。
【0017】 ピルビン酸塩を不活性化する試薬の例として、非酵素的試薬(たとえば、チア
ミン、アルカリ性過酸化水素、ジクロロメチルエーテル、空気または酸素)また
は求核試薬(たとえば、ヒドラジン、セミカルバジドおよびヒドロキシルアミン
)および酵素類(たとえば、ピルベート酸カルボキシラーゼ、ピルベート酸オキ
シダーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、トランスアミナーゼ、アセト酢酸デカル
ボキシラーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、ピルベートデカルボキシラーゼ、2-ケト
酪酸デヒドロゲナーゼ、アラニントランスアミナーゼ、アセト乳酸シンターゼ、
2-エチルリンゴ酸シンターゼ、ウロカニン酸ヒドララーゼ、シスタチオンリアー
ゼ、メチルアラニンデヒドロゲナーゼ、N5-(カルボキシエチル)-オルニチンシン
ターゼ、メチルマロニル Co-A カルボキシトランスフェラーゼ、グルタミン-ピ
ルベートトランスアミナーゼ、ピリドキサミン-ピルベートトランスアミナーゼ
、セリン-ピルベートトランスアミナーゼ、リシン-ピルベートトランスアミナー
ゼ、ATP:ピルベート 2-O-ホスホトランスフェラーゼ、および特にアラニンア
ミノトランスフェラーゼおよびピルベート酸デヒドロゲナーゼ)が挙げられる。
チアミンはピルビン酸塩の非酵素的脱炭酸を促進する。ヒドラジンはピルビン酸
塩を捕捉することに役立つ。ピルベートデカルボキシラーゼおよび補酵素のチア
ミンピロリン酸はピルビン酸塩をアセトアルデヒドおよびCO2に転換する。アラ
ニンアミノトランスフェラーゼは、グルタミン酸塩およびピリドキシル-5-リン
酸塩とともに、ピルビン酸塩を2-オキソ-グルタル酸塩およびL-アラニンに転換
し、次いでピルビン酸デヒドロゲナーゼはピルビン酸塩をアセチル Co-Aに転換
する。
【0018】 ピルビン酸塩を不活性化することに用いられる試薬が過酸化水素であれば、当
然のことながら、過酸化水素は、サンプルを前記酵素に接触する前に中和させる
必要があることは理解されよう。任意の好適な試薬、すなわち酸化防止剤または
酵素を用いてもよいが、好ましくは、過酸化水素はカタラーゼ(次反応:2H2O2
→ 2H2O + O2を触媒する)を用いて中和する。
【0019】 好ましくは、過酸化水素を、0.01%〜1%、好ましくは0.05%〜0.5% そして最も
好ましくは0.1〜0.3% の最終濃度でサンプルに添加する。カタラーゼは、ピルビ
ン酸塩の除去後、10〜500 U/ml、好ましくは50〜400 U/ml、最も好ましくは80〜
300 U/mlで添加する。 リンゴ酸デヒドロゲナーゼおよびピルベートデヒドロゲナーゼといったピルビ
ン酸塩転換酵素では、それらの作用がNAD依存性であり、したがってホモシステ
インアッセイが、NAD依存性のシグナル発生段階を伴うことは、あまり好ましく
ない。
【0020】 酵素のピルビン酸塩転換剤は、一般にはその相対的な特異性のために非酵素剤
よりも好ましく、結果として、その過剰な試薬は以後のアッセイの手順において
望ましくない効果を起こさないとされる。したがって、たとえば、ヒドラジンが
用いられ、しかもホモシステインアッセイがHDSの使用を伴ってα-ケト酪酸塩を
生成する場合、そのα-ケト酪酸塩は、すべての残留ヒドラジンまたは他の求核
試薬を除去することによって保護されなければならない。それはたとえば、化学
量論的量のケトンまたはより好ましくはアルデヒド(たとえばアセトンまたはホ
ルムアルデヒド)をピルビン酸塩転換工程後に添加することによる。
【0021】 典型的には、生物体液サンプルと以下の物質とを接触させる:0.1〜20 mM ヒ
ドラジン(特には0.1〜15 mM、より特には0.5〜10 mM);20〜150 μMグルタミ
ン酸塩(特には25〜100 μM、より特には30〜80 μM)、1〜100 μM ピリドキシ
ル-5-リン酸塩(特には5〜80 μM、より特には10〜50 μM)および5〜50 IU の
アラニンアミノトランスフェラーゼ;1〜100 mM ピルベートデヒドロゲナーゼ(
特には1〜60 mM、より特には5〜50 mM)および1〜100 μM コエンザイムA(特に
は5〜80 μM、より特には10〜50 μM);または1〜100 mM ピルベートデカルボ
キシラーゼ(特には1〜60 mM、より特には5〜50 mM)および1〜100 μM チアミ
ンピロリン酸塩(特には5〜80 μM、より特には10〜50 μM)。このようなピル
ビン酸塩-不活性化剤の適切な濃度は、ピルビン酸塩を含有する生物体液サンプ
ルのルーチン実験作業により決定される。
【0022】 ピルビン酸塩の除去を、所望するならば数種の試薬および数種の処理工程を用
いて行ってもよい。したがって、このような処理はたとえば以下の工程を伴って
もよい: i)患者のサンプルを酸(たとえば、1M HCl)で前処理した後に遠心分離を行い、 次いで上澄み液をアッセイに用いる。典型的には酸を、上澄み液中で0.1〜 1M、好ましくは0.2〜0.5M、特に0.2〜0.3Mの濃度に添加する; ii)血漿または血清の加熱処理(たとえば、37〜100℃、好ましくは37〜80℃、 より好ましくは40〜60℃にする); iii)ピルビン酸塩のエステル化(たとえば、エタノールおよびHClの添加による ); iv)カルボン酸基の除去(たとえば、0.1〜3 mg/mL、好ましくは0.1〜2 mg/m
L、とりわけ0.5〜1.5 mg/mL EDACおよびトリス緩衝液(たとえば、0.1 mMトリス
、pH 7)の添加による); v)セミカルバジドの添加(たとえば、0.01〜10 mM、好ましくは0.1〜5 mM、と りわけ0.2〜2 mMの濃度にする); vi)ヒドロキシルアミンの添加(たとえば、0.01〜10 mM、好ましくは0.1〜5 mM、とりわけ0.2〜2 mMの濃度にする); vii)LDH(一般には10〜40 μg/mL、好ましくは12〜30 μg/mL、特には15〜25 μg/mLの濃度)およびNADH(一般には20〜80 μM、好ましくは45〜55μM)で
前処理して、ピルビン酸塩を乳酸塩に転換し、次いで熱処理(たとえば、好まし
くは亜硝酸の存在下で上記のように)してNAD+を除去し; viii)β-ナフチルアミンで前処理(一般には0.1〜10 mg/mL、好ましくは0.1
〜5 mg/mL、とりわけ0.2〜1 mg/mLの濃度に)を行い; ix)必要であれば、NADを除去する処理(たとえば、上述したように加熱、酸の 環境で加熱、または紫外線への暴露)を行い;次いで x)排除濾過により患者のサンプルを前処理した後、ピルビン酸塩および他のケト 酸を除去するために遠心分離を行う。任意の好適なフィルターを用いること ができる。
【0023】 ピルビン酸塩の除去は、遠心分離とともに、サイズ排除フィルターを用いて行
ってもよい。任意の好適な排除フィルター、たとえば10 kD〜60 kDの排除フィル
ター、好ましくは20〜50 kD、最も好ましくは30 kDのものを用いてよい。排除濾
過を使用した後、ホモシステイン転換酵素を添加する前に遠心分離を行うことは
、本発明の好ましい観点を形成する。
【0024】 酵素を用いるホモシステインアッセイにおいてバックグラウンドシグナルを除
去または低減するために、モレキュラーシーブ(分子フルイ)に通して生物体液
サンプルを濾過することは、本発明の好ましい観点を形成する。 ピルビン酸塩の不活性化に続いて、サンプルを加熱することは(たとえば37〜
100℃、好ましくは37〜80℃、より好ましくは40〜60℃で、5〜100分間、好まし
くは10〜80分間、より好ましくは15〜60分間)、本発明の好ましい観点を形成す
る。熱処理前に用いられるピルビン酸塩の不活性化剤が過酸化水素であれば、さ
らに好ましい観点を形成する。
【0025】 本発明のアッセイのこの観点は、前記の刊行物に記載されているホモシステイ
ン転換酵素の何れか(特にはHDS)を用いて実施させてもよい。本発明のこの観
点は、好ましくは第1、第2、または第3の観点とともに、特には第1および第2の
観点の両方、または第1および第3の観点の両方とともに用いられる。 好ましくは、マイクロタイタープレートは、本発明の観点の何れかにおいても
用いられる。
【0026】 さらに、固定化ホモシステイン転換酵素の使用により、血清からピルビン酸塩
を除去させることができる。 したがって、もう一つの観点によれば、本発明は、生物体液サンプルと固定化
ホモシステイン転換酵素(特にはHDS)とを接触させることを含むホモシステイ
ンアッセイ方法を提供し、そのアッセイにおいて前記生物体液サンプルは固定化
酵素に接触し(サンプル中のホモシステインを前記酵素に結合させるような時間
および条件下で)、生物体液サンプルはその後アッセイから除去されることを特
徴としている。
【0027】 本発明のこの観点において、用いられる酵素は前述したとおりでもよい。しか
しながら、好ましくは、その酵素はHDSである。 ホモシステイン転換酵素は、任意の好適な公知の技術により固定化させてもよ
い。好ましくは、前記ホモシステイン転換酵素は、任意の好適な結合により、固
体担体に付着させる。ここで用いる“結合(linkage)”とは、ホモシステイン
転換酵素およびその固体担体を結びつけることを可能にする、両者間の任意の相
互作用を意味する。このような相互作用は共有結合のような物理的結合を含めて
もよく、また水素結合、ファンデルワールス力およびイオン相互作用のような、
いわゆる“弱い”相互作用を含んでもよい。あるいは、ホモシステイン転換酵素
は、固体担体に付着する手段で供給されてもよい。このような手段は、たとえば
親和性結合のペア(たとえばビオチン)の一方のパートナーが、固体担体上に与
えられる親和性結合のペアの対応する結合パートナー(すなわちストレプトアビ
ジン)に結合することでなるか、またはそれを含んでもよい。DNA:DNA結合タン
白質および抗体:抗原もまた代わりの結合のペアとして用いることもできる。
【0028】 あるいは、上記固体担体にはホモシステイン転換酵素に結合する手段を与えら
れてもよい。好適な手段としては、固定化抗体またはそれらのフラグメント、ア
ミン結合性リガンドまたはタン白質結合性リガンド、たとえば市販されているキ
レート性ニッケル(Qiagen Ltd, 英国)で塗布されたプレートが挙げられる。ア
ミン結合性の表面を生成するためには、固体担体は、コハク酸イミドで塗布する
ことができるか、または市販されている(Pierce Chemical Company, 米国)コ
ハク酸イミド活性化マイクロタイタープレートでもよい。
【0029】 上記固体担体は、固定化、分離等に現在広く用いられている、または提案され
ている公知の担体または基体の何れでもよい。これらは粒子、シート、ディップ
スティック、ゲル、フィルター、メンブラン、繊維、キャピラリーまたはマイク
ロタイターのストリップ、チューブ、プレート、またはウェル等の形態を取って
もよい。
【0030】 都合よくは、担体は、ガラス、シリカ、ラテックスまたは重合体材料を、具体
的にはニトロセルロース、テフロン(R)、アルギン酸塩、アガロース、ポリス
チレン、ラテックスまたはナイロンとして有してもよい。結合のための高い表面
積を示す材料であることが好ましい。 好ましくは、マイクロタイタープレートを本発明の方法に用いてもよい。
【0031】 ホモシステイン転換酵素の固体担体への付着は、酵素の取扱いを容易にさせる
。したがって、数種の固体担体への付着は、サンプル中の残りの成分(ピルビン
酸塩を含む)からホモシステインの分離を可能にする。このことは、たとえば洗
浄工程を実施することにより達成できる。 ホモシステイン転換酵素の固体担体への付着は、凍結乾燥状態の酵素を用いる
必要性をなくす。
【0032】 好ましくは、生物体液サンプルを、DTT、DTEまたはTCEPといった還元剤で、固
定化ホモシステイン転換酵素に接触させる前に処理する。これは、共有結合で結
合したホモシステインを遊離させるためである。その後、サンプルと固定化酵素
とを、ホモシステインを前記酵素に結合させるような条件(たとえば、0.5〜10
分間、好ましくは1〜8分間、より好ましくは1〜5分間)で接触させる。いったん
ホモシステインがホモシステイン転換酵素に結合したら、生物体液サンプルを除
去するために、その固体担体を洗浄してもよい。固体担体は、任意の好適な液体
、好ましくは緩衝液、最も好ましくはリン酸緩衝液を用いて洗浄される。
【0033】 生物体液サンプルを固定化酵素から除去した後、アッセイを前述したように行
なうことができる。 好ましくは、固定化酵素はHDSである。本発明のこの観点からの方法を容易に
するために、酵素の活性部位または基質結合部位は、任意の好適な手段、たとえ
ば、組換え酵素DNAの遺伝子工学、またはホモシステイン転換酵素の化学的処理
)により巧みに設計され、活性部位または結合部位を化学的に変更させる。HDS
に関しては、固定化酵素と生物体液サンプルとを接触させる前に、固定化酵素を
ヒドラジン処理することにより、その酵素の活性部位からピリドキサール 5 リ
ン酸が取り除かれる。いったん生物体液サンプルが固定化ホモシステインサンプ
ルから取り除かれたならば、ピリドキサール 5 リン酸部分を再導入させること
ができる。HDS酵素の活性部位からピリドキサール 5 リン酸部分を離すことによ
り、ホモシステインはHDSに結合するが、ピリドキサール 5 リン酸部がもとに戻
されるまで反応が起こらない。それゆえ、ホモシステインは結合させるが、さら
に進む酵素反応を抑制させる酵素の工学技術は、本発明の好ましい観点である。
いったんピルビン酸塩が洗浄により取り除かれると、その酵素は反応が進行する
ように処理される。
【0034】 本発明のこの観点は、好ましくは本発明の第1の観点とともに用いられる。 酵素を用いるホモシステインアッセイが行われる生物体液が血清または血漿で
ある場合、バックグラウンド(または、より厳密には患者間のバックグラウンド
の変動)は、血液採取後好ましくは60分以内に、より好ましくは30分以下のうち
に(具体的には25、20、15、10、5分以下のうちに)、細胞が速やかにサンプル
から取り除かれれば、減少させられることも我々は見出した。したがって、ホモ
システインの酵素的アッセイ用の血液サンプルは、採取から60分以内にフィルタ
ーを通して無細胞でなければならない(具体的には、フィルターを備えたニード
ルに通す)ことが提案される。これは本発明のさらなる観点を形成する。
【0035】 この観点によれば、本発明は、血液サンプル中のホモシステインの酵素的アッ
セイ方法を提供し、この酵素を用いるアッセイでは、前記サンプルが患者から採
取してから60分以内、好ましくは30分以内の濾過した無細胞である(すなわち、
赤血球および白血球のない)ことを特徴としている。 本発明のこの観点にもとづく濾過は、血液サンプルをフィルター(たとえば、
注射針ベースまたはサンプル受入れチューブのフィルター)に通すことにより、
または吸収剤繊維中に吸着させた後に、その湿った繊維を圧搾して無細胞の液体
サンプルを排出させることにより、行われてもよい。
【0036】 酵素使用のホモシステインアッセイにおけるバックグラウンドは、ホモシステ
イン転換酵素を使用しないアッセイを実施することにより、測定してもよい。 本発明のアッセイにおいて、ホモシステイン濃度を、定性的、半定性的、また
は定量的な方式で、具体的には絶対濃度として、または、濃度が閾値よりも上で
あるか下であるかの指標として、あるいは特定範囲の内であるか外であるかの指
標として測定してもよい。一般的には全ホモシステイン濃度を測定されるだろう
;しかしながら、必要に応じて、DTT、DTEまたはTCEPのような還元剤での処理を
省略してもよく、遊離のホモシステインの濃度を代わりに測定してもよい。定量
的測定を可能にするために、アッセイの較正は行なわれなければならず、好まし
くは1つの既知濃度またはより好ましくは一連の既知濃度のホモシステインを含
有する標準物質で実施される。検査される種々のサンプルのバックグラウンドの
シグナルも同様に、好ましくは検出されたシグナルからバックグラウンドのシグ
ナルを差し引くことにより、補正されたシグナルを算出することができるように
測定される。好ましくは、サンプルのシグナル、バックグラウンドのシグナルお
よび較正シグナルは、同一時間間隔のアッセイの実施に続いて、すなわち、シグ
ナルを同一時間、集積させた後)検出する。アッセイの種類毎にシグナルを集積
する最適な時間は、シグナルおよびバックグラウンドの発生についての時間依存
性を辿ることにより容易に決定することができる。このような最適条件は、特に
アッセイが自動化装置で行われる場合には、明らかにシグナルの値とアッセイの
所要時間との釣り合いになるだろう。
【0037】 アッセイにおいて測定されるシグナルは、シグナルを発生することに用いられ
る反応の特質に依存するであろう。したがって、シグナルは一般的には放射線(
たとえば光線)の吸収、発光または散乱である。下記の実施例においては、その
シグナルは無色のテトラゾリウム塩から生成される有色のホルマザン化合物によ
る光吸収(一般的には550 nmで測定される)である。本発明のアッセイのこの特
に好ましい態様において、以下の方法の工程および反応が生じる: 1.血液サンプルを採取して、血漿または血清に分離する。 2.上記サンプルから細胞を、好ましくは60分以内、より好ましくは30分以内に、 たとえば遠心分離または濾過により取り除く。 3.得られた血漿および血清サンプルを、好ましくはピルビン酸塩除去剤(たとえ ば過酸化水素)で処理する。 4.過剰のピルビン酸塩除去剤を取り除く(すなわち、過剰の過酸化水素をカタラ ーゼで取り除く)。 5.好ましくは、サンプルを還元剤、特に好ましくはジチオスレイトール(DTT)、 ジチオエリスリトール(DTE)、またはトリスカルボキシエチルホスフィン(TCE P)で処理して、共有結合で結合したホモシステインを遊離させる。 6.サンプルとHDSとを接触させて、HCyをα-ケト酪酸、H2Sおよびアンモニ アに
転換させる。 7.HDS処理したサンプルを、好ましくは有機ジスルフィド(特に非スルフィド還 元剤が工程(4)で用いられる場合)または酸化剤(たとえば、過塩素酸、ヨ ウ素酸塩、過ヨウ素酸塩)、あるいはより好ましくはDTT結合剤(たとえばマ レイミド)で処理することにより、過剰の還元剤に結合させるかまたはそれを 破壊させる。 8.前記サンプルは、NADHおよび乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)と接触させ、インキ ュベートしてα-ケト酪酸塩およびNADHをα-ヒドロキシ酪酸塩およびNAD+
転換させる。 10.前記サンプルを酸性化して過剰のNADHを除去し、次いで中性pHにする。 11.前記サンプルとエタノール、テトラゾリウム塩、アルコールデヒドロゲナー ゼ(ADH)および酸化剤とを接触させることにより、NAD+/NADHサイクリング 反
応を生じさせ、NAD+およびエタノールはNADHおよびアセトアルデヒドに転 換さ
れる。次いでNADHおよびテトラゾリウム塩がNAD+およびホルマザンに転 換され
る。反応混合物をインキュベートしてから、ホルマザン濃度を550 nmの 光吸収
により測定する(一般には、酸を添加してNADHを破壊し、上記サイクリ ング反
応を停止した後に測定する)。
【0038】 上記に示したスキームにおいて、サンプルは、当該反応スキームの適切な段階
で種々の試薬と接触させるように言及されている。しかしながら、必要となる試
薬溶液の総数を減らすために、一部の試薬は初期の段階で添加してもよく、一般
的にはそのように行われている。 もう一つの観点によれば、本発明はホモシステインアッセイのためのキットを
提供し、そのキットは以下を含む: ホモシステインデスルフラーゼ、好ましくは(i)凍結乾燥された形態にあり
、その凍結乾燥物が実質的にチオール含有の凍結/溶解保護物質を含まないもの
、または(ii)水性液体の形態でさらにジチオール還元剤(たとえばDTT、D
TE、もしくはTCEP)およびタン白質性もしくは非タン白質性の安定化剤を
含有するもの; L-ホモシステイン(ホモシスチン)(またはL-ホモシステイン前駆体)標準物
質、好ましくはL-HCyまたはL-ホモシスチン(または前駆体)を複数の既知濃度
で含有する複数の標準物質; 還元剤、たとえばジチオスレイトール、ジチオエリスリトール、TCEP もしくはヨウ化メチル; 上記還元剤と結合したり、酸化したりまたは減殺する薬剤、たとえば有機ジス
ルフィド、またはジチオール結合剤、好ましくはマレイミド; 必要に応じてHDSのホモシステイン転換産物を、検出可能なアナライト(たと
えば、LDH、NADH、ADH、テトラゾリウム塩、酸化剤、および酸)に転換すること
ができる、1種以上の試薬; 好ましくは、ピルビン酸塩不活性化剤、たとえばヒドラジン、アセト酢酸デカ
ルボキシラーゼ、ピルベートカルボキシラーゼ、過酸化水素またはピルベートデ
ヒドロゲナーゼ; 必要に応じて、ピルビン酸塩不活性化剤を除去/不活性化することができる1種
以上の添加剤(すなわちカタラーゼ); 必要に応じて、血液から赤血球を除去することができるフィルター。
【0039】 本明細書において言及した刊行物は、参照により取り込まれる。 本発明は、図面に関連して、次の限定する趣旨でない実施例によりさらに説明さ
れる。
【0040】
【実施例】
【0041】
【実施例1】アッセイ用試薬類 A) ピルビン酸塩およびケト酸の除去剤 0.47%過酸化水素水(0.47%〜10%で使用できる) B)酵素試薬1 ホモシステインデスルフラーゼ 0.02 U/mL 乳酸デヒドロゲナーゼ 20.8 μg/mL NADH 50 μM 凍結/溶解保護物質* 0.8 重量% リン酸緩衝液(pH8.0) 0.1M カタラーゼ 300 U/mL 全容量 1.5 mL * トレハロース、ゼラチン、マルトース、デキストラン、マンニトール、ツィ
ーン20 またはカゼイン 本試薬は、凍結乾燥された形態であり、1.5mLのRo級の水で戻すことができ
る。その場合、8時間安定である。 C)ブランク試薬1 ホモシステインデスルフラーゼを含まない酵素試薬1として用意する。 D)還元剤 2.5mMクエン酸水溶液、pH3.0中にある20mMジチオスレイトール E)試薬2 0.55重量% ノニデット(Nonidet)P40、1.5mM マレイミドおよび5.5%エ
タノールを含む190mM塩酸 F)試薬3 963mMトリス緩衝液、pH7.6中にある16μM MPMS(1-methoxy-5- met
hyl-phenazinium methyl sulfate);144μM NBT、26U/ml ADH 1%スクロース(マルトースもしくはトレハロース)(32mg)、23.7 U/ml
ADH(alcohol dehydrogenase)および23.9U/ml MPMS(1-methoxy- 5-m
ethyl-phenazinium methyl sulfate)を含む0.1Mリン酸緩衝液、pH7.0、3.25
mL (Ro級の水にリン酸水素二ナトリウム0.026g、リン酸二水素ナトリウム
1水和物0.016g)。このものは凍結乾燥し、144μm NBT(nitroblue tetraz
olium)の1.15M Trizma、pH7.6溶液、13mlで戻す。 G) カリブレーター(Calibrator) カリブレーター、1 mlとするために L-ホモシステイン 0.86mg 6M 塩酸 0.50μl ミリ(Milli)−Ro水 9.50μl このものは、リン酸緩衝化生理食塩水(0.0027M KCl、0.137M NaClを含む
0.01M リン酸緩衝液、pH7.4)990μlに加えられる。これはさらにリン酸緩衝
化生理食塩水で希釈され、2.5μM、5μM、10μMおよび20μM L-ホモシステ
イン(5、10、20および40μMのL-ホモシステインに相当する)の安定な標定液
を与える。 H) 停止溶液 6M 塩酸
【0042】
【実施例2】アッセイプロトコル ヒト血液を、クエン酸塩を含む真空採血管に集めた。血漿を、2〜8℃で1000×
g、10分間の遠心分離により細胞から分離した。 サンプル10μlをミクロタイタープレート上で、0.47%過酸化水素、10μlと混
合し、3分間室温でインキュベートする。酵素試薬1、25μlを加えて37℃で30
分間、インキュベートする。同じサンプル10μlを0.47%過酸化水素、10μlと混
合し、3分間室温でインキュベートする。ブランク試薬1、25μlを添加して37
℃で30分間インキュベートする。このインキュベーション後、試薬2、85μlを
各々に加えて混合後、室温でさらに3分間、インキュベートする。
【0043】 試薬2はDTT結合剤を含み、その酸が過剰のNADHを破壊する。試薬3を
125μl加えて、37℃で15分間インキュベートする。試薬3は、反応のpHをpH
7.0に移行させ、ADHによりエタノールをアセトアルデヒドに転換させて、N
ADHを生成する。 そのNADHは、次にNAD+に転換されるとともに、無色のテトラゾリウム
塩が有色生成物に転換され、これは酸化剤のMPMSにより促進される。この反
応は、6M塩酸、15μlの添加により停止され、サンプルは550nmでデータを読み
取られる。ブランク試薬1で処理したサンプルについて得られた読み取りデータ
を酵素試薬1で処理されたサンプルについての読み取りデータから差し引く。
【0044】 カリブレーターは同様の方法によりアッセイされ、Δ読み取り(ブランク試薬
1の存在下でアッセイしたカリブレーターについて得られた読み取りデータが、
酵素試薬1の存在下でアッセイされた同一カリブレーターについての読み取りデ
ータから差し引かれる)を用いて、カリブレーターの既知濃度に対してプロット
することにより検量線を作成する。サンプルについて得られるΔ読み取りがその
標準直線から読み取られ、ホモシステイン濃度が決められる。
【0045】
【実施例3】バックグラウンドの除去 サンプルの1セットについて、サンプルを過酸化水素で前処置することと試薬
1にカタラーゼが存在しないことを除き、実施例2と同様にアッセイを行なった
。表1は、H2O2/カタラーゼの存在下および非存在下でアッセイしたサンプルを
示している。各サンプルは、酵素試薬1を用いて4回、ブランク試薬1を用いて4
回アッセイした。各サンプルのホモシステイン濃度は、酵素試薬1の存在下でア
ッセイしたサンプルの各々について得られたそれぞれの読み取りデータから、ブ
ランク試薬1を使用してアッセイしたサンプル各々について得られた読み取りデ
ータの平均値を差し引くことにより得られた。表1に示された結果は、サンプル
が過酸化水素およびカタラーゼの存在下でアッセイされた場合には、バックグラ
ウンドが減少することを表している。バックグラウンドの減少が、パーセンテー
ジCV(変動係数)を低下させることによりアッセイの精度を向上させてきた。
【0046】
【表1】
【0047】 表1 サンプルのバックグラウンドおよび過酸化水素/カタラーゼが存在しない
ことにより得られる精度 表1に示される結果は、またアボット社のImx(R)ホモシステインアッセイに
よっても測定された。これらのサンプルについて得られたそのホモシステイン濃
度は、表2に示されている。H2O2/カタラーゼが存在しない場合、相関係数はR2 =0.89であり、H2O2/カタラーゼの存在下では、相関係数はR2=0.99であった。
【0048】
【表2】
【0049】 表2 アボット Imxアッセイにより定量されたサンプルのホモシステイン濃度
【0050】
【実施例4】現行手法と比較したアッセイ・パーフォーマンス アッセイは実施例2と同様に行なった。クエン酸化もしくはEDTAのいずれ
かの真空採血容器に集められた、腎不全の患者からのサンプル、2箇所からの健
常志願者からのサンプルを含む血漿サンプルの一揃いが、H2O2/カタラーゼの存
在下でアッセイされた。各サンプルは、酵素試薬1を用いて4回、ブランク試薬
1を用いて4回アッセイした。各サンプルのホモシステイン濃度は、酵素試薬1の
存在下でアッセイしたサンプルの各々について得られたそれぞれの読み取りデー
タから、ブランク試薬1を使用してアッセイしたサンプル各々について得られた
読み取りデータの平均値を差し引くことにより得られた。得られた濃度は、アボ
ット社のIMX(R)ホモシステインアッセイで得られたものと相関づけられた。相
関係数はR2=0.96であり、これらの結果は、表3に示されている。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】 表3-ホモシステイン濃度、H2O2/カタラーゼで処置したサンプルの%CV 得られた値とImxで得られた値との間の相関係数は、図2にプロットされてい
る。
【0054】
【実施例5】BSAおよびDTTの存在/非存在下での比較アッセイ・パーフォーマンス ホモシステイン・アッセイについてのバックグラウンド・シグナルは、遠心分
離したがフィルターを通していない血漿サンプルについて、3つの異なるアッセ
イ条件のもと、実施例1および2のLDHとテトラゾリウム/フォルマザン系を
用いて測定した。 (A)ブランク酵素試薬1は、凍結/溶解保護物質としてBSAを含み、グルタ
ミン酸塩、アラニンアミノトランスフェラーゼ、ピリドキシル−5−ホスフェー
トおよびマレイミドは使用しなかった。 (B)凍結/溶解保護物質としてBSAを含むブランク酵素試薬1、グルタミン
酸塩、アラニンアミノトランスフェラーゼおよびピリドキシル−5−ホスフェー
トは使用しなかった。 (C)ブランク酵素試薬1はBSAを含まない非凍結乾燥の溶液形態で使用され
、試薬グルタミン酸塩、アラニンアミノトランスフェラーゼ、ピリドキシル−5
−ホスフェートおよびマレイミドは使用しなかった。 (A)◆(B)■(C)▲について、15〜40分間のインキュベーション時間のバ
ックグラウンドシグナルが、添付図面の図1に示されている。
【0055】
【実施例6】アッセイプロトコル アッセイは実施例2の場合と同様にして行なったが、過酸化水素を用いるサン
プルの前処置および試薬1にカタラーゼを含めることの代わりに、サンプルはピ
ルベートカルボキシラーゼで前処置した。
【0056】 サンプルは次の組み合わせの試薬と混合する;100mM trizma塩基、pH7.5
、1mM ATP(アデノシントリホスフェート)、5mM塩化マグネシウム、15
mM炭酸水素ナトリウム(もしくはカリウム)、0.1mMアセチルコエンザイム
A、0.117U/ml ピルベートカルボキシラーゼ。そして37℃で90分間インキュベ
ートした。
【0057】 そうした測定の1つの結果が、図3にグラフとして表されている。0〜100μM
で変化するホモシステイン濃度のシグナルが示されている。
【0058】
【実施例7】アッセイプロトコル アッセイは実施例2の場合と同様にして行なったが、過酸化水素を用いるサン
プルの前処置および試薬1にカタラーゼを含めることの代わりに、血漿または血
清サンプルは、30kD排除フィルターに通して濾過し、10,000×gで10分間遠心
分離した。次いでアッセイは前と同様に進めた。表4にバックグラウンドシグナ
ルの減少を表す結果が示されている。
【0059】
【表5】
【0060】 表4 濾過前後のバックグラウンドシグナルのレベル
【0061】
【実施例8】アッセイプロトコル アッセイは実施例2の場合と同様にして行なったが、過酸化水素を用いるサン
プルの前処置および試薬1にカタラーゼを含めることの代わりに、サンプルは、
ピルベートオキシダーゼで前処置した。
【0062】 サンプルは、15U/mlピルベートオキシダーゼ、5mM塩化マグネシウム、0.1
mMチアミンピロホスフェート、0.1mMフラビンアデニンジヌクレオチドと、1
:1の割合で混合し、そして37℃で30分間インキュベートした。
【0063】
【実施例9】バックグラウンドの除去 アッセイは実施例2と同様にして行なったが、サンプル、特に血清サンプルの
前処置に加えて、サンプルを40〜60℃で15〜60分間、加熱処理する。この工程の
後、アッセイは前記と同様に進められる。この追加の工程は、ピルビン酸塩およ
びケト酸の除去の後に残っているバックグラウンドをいくらか除去する。結果が
表5に示されている。
【0064】
【表6】
【0065】 表5 加熱処理の前後におけるバックグラウンドシグナルのレベル
【0066】
【実施例10】間接的なコーティング方法 HDSを0.1M NaClを含む0.1Mリン酸緩衝液と混合した。この溶液、50μl
〜300μlをマイクロタイタープレートに加えて、2時間インキュベートする。次
いでそのマイクロタイタープレートを3回同じ緩衝液で洗浄し、トンネル式ドラ
イヤーで乾燥する。安定性の向上のために、スクロース(1〜10%)を含むリン
酸緩衝液(0.1M〜0.5M)からなる上塗りを添加する。固定化HDSを用いるアッセイ サンプル、カリブレーターまたは対照に1mMDTTを加えて、結合パートナ
ーからホモシステインを開裂する。次に処置サンプルを上記プレートに加えて、
3分間インキュベートする。次いで該プレートは、リン酸緩衝液で洗浄する。
【0067】 アッセイは実施例2の場合と同様に行なうが、試薬1はHDSがプレート上に結
合されているためにそれを含まない。
【0068】
【実施例11】アッセイプロトコル アッセイは実施例2の場合と同様にして行なったが、過酸化水素を用いるサン
プルの前処置および試薬1にカタラーゼを含めることの代わりに、血漿または血
清サンプルは、20.8μg/ml LDHおよび1mM NADHで前処理し、37℃で3
0分間インキュベートする。生成するNAD+は亜硝酸で処理することにより破壊
するか、100U/ml ADHおよび5% エタノールを用いてNADHに転換する。
【0069】 ADHは、サンプルと混合する前に、セファロース担体上に固定化することが
でき、それゆえ遠心分離(2分間、2000×g)によって血漿または血清から除去
することができる。(あるいは、もしADHがセファロース担体に結合しないな
らば、過剰のその活性は阻害剤(たとえば、テトラメチルチウラムジスルフィド
、酵母ADHの阻害剤)により除去することができる。) 固定化ADHを用いて得られた結果は、表6に示されている。バックグラウン
ドシグナルの減少は、スロープにおける減少で速度論的に表される。
【0070】
【表7】
【0071】 表6 バックグラウンドへのLDH前処置およびNAD+除去の効果
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、時間(分単位)に対する平均OD550nmとのプロットとして、
マレイミドおよびBSAの使用、不使用によるバックグラウンドシグナルの比較
を示す。実施例5から得られたデータを表す3つのプロットが示されている。 (A)◆ マレイミド(なし)プラス BSA (B)■ マレイミド プラス BSA (C)▲ マレイミド プラス BSA(なし) 実験条件は、実施例5に規定されている。
【図2】 図2は、実施例6からのホモシステイン含有サンプルから得られた、
IMXでの読み取りの結果と酵素的方法による結果との相関性を、IMX値対酵
素的アッセイにより算出した濃度(μM)のプロットで示す。実験条件は、実施
例6,7および8に規定されている。
【図3】 図3は、実施例6の結果であり、ピルベートカルボキシラーゼを用い
るピルベートの除去効果を、OD550nm対ホモシステイン濃度(μm)のプロット
として表す。4つのプロットが示されている。 ◆:炭酸水素ナトリウム、ATPおよびピルベートカルボキシラーゼ ■:炭酸水素ナトリウム、ATP、ピルベートカルボキシラーゼ(不使用) ▲:炭酸水素カリウム、ATP、ピルベートカルボキシラーゼ X:炭酸水素カリウム、ATP、ピルベートカルボキシラーゼ(不使用)
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年6月13日(2002.6.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ブラディー ジェフ 英国 ダンディ ディーディー2 1エッ クスエー ザ テクノロジー パーク ル ナ プレイス アクシス−シールド ピー エルシー Fターム(参考) 2G045 AA25 BA01 BA13 BB04 BB05 BB10 BB36 BB51 CA25 CA26 DA20 DA36 DA77 FA29 FB01 FB07 FB11 2G054 AA07 AB02 AB05 BA01 BB02 BB13 BB20 CA23 CD04 CE08 EB01 GA03 JA09 JA10 JA11 4B063 QA19 QQ03 QQ38 QR02 QR03 QR04 QR20 QR53 QR65 QS02 QX04

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物体液サンプルを還元剤に、次いでホモシステインデスルフラーゼに接触さ
    せることを含み、該サンプルが該ホモシステインデスルフラーゼに接触させられ
    た後に、薬剤(この薬剤は、該還元剤に結合し、酸化しまたは減殺する)と接触
    させられることを特徴とする、ホモシステインのアッセイ方法。
  2. 【請求項2】 生物体液サンプルを、ホモシステイン転換酵素を含有する液体試薬に接触させ
    ることを含み、該試薬は水性液体を該酵素および凍結/溶解保護物質を含有する
    凍結乾燥物に加えることにより製造されものであり、該凍結乾燥物が実質的にチ
    オールを含有する凍結/溶解保護物質を含まないことを特徴とする、ホモシステ
    インのアッセイ方法。
  3. 【請求項3】 生物体液サンプルを、ホモシステインデスルフラーゼを含有する液体試薬に接
    触させることを含み、該液体試薬がホモシステインデスルフラーゼ、チオール還
    元剤およびタン白質性もしくは非タン白質性の安定化剤を含有する水性液体であ
    ることを特徴とする、ホモシステインのアッセイ方法。
  4. 【請求項4】 生物体液サンプルを、ホモシステイン転換酵素に接触させることを含み、該酵
    素との接触の前に、該サンプルが、たとえばピルビン酸塩を固定化させたり、転
    換させたり、またはピルビン酸塩に結合することによりピルビン酸塩を不活性化
    させるように作用する薬剤と処理されることを特徴とする、ホモシステインのア
    ッセイ方法。
  5. 【請求項5】 生物体液サンプルを、固定化ホモシステイン転換酵素に接触させることを含み
    、該生物体液サンプルは、サンプル中のホモシステインが該酵素に結合するよう
    な時間および条件のもとに、該固定化酵素と接触させ、次いで該生物体液サンプ
    ルがアッセイから除かれることを特徴とする、ホモシステインのアッセイ方法。
  6. 【請求項6】 生物体液サンプルを、ホモシステイン転換酵素に接触させることを含み、該サ
    ンプルは、該酵素との接触の前に、ピルビン酸塩を除去するために排除フィルタ
    ーを通して濾過され、そして遠心分離されることを特徴とする、ホモシステイン
    のアッセイ方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のうち、少なくとも2つにおいて記載されたアッセイ方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のうち、少なくとも3つにおいて記載されたアッセイ方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のうち、少なくとも4つにおいて記載されたアッセイ方法。
  10. 【請求項10】 請求項1、2および4において記載されたアッセイ方法。
  11. 【請求項11】 請求項1、3および4において記載されたアッセイ方法。
  12. 【請求項12】 ピルビン酸塩を不活性化させるように作用する薬剤が過酸化水素であることを
    特徴とする、請求項4に記載のアッセイ方法。
  13. 【請求項13】 上記過酸化水素が上記サンプルと上記ホモシステイン転換酵素と接触させる前
    に、カタラーゼを用いて中和されることを特徴とする、請求項12に記載のアッ
    セイ方法。
  14. 【請求項14】 上記サンプルが、上記薬剤で処理された後、上記ホモシステイン転換酵素と接
    触させる前に、40〜60℃で15〜60分間、加熱されることを特徴とする、請求項4
    、12または13のいずれかに記載のアッセイ方法。
  15. 【請求項15】 ピルビン酸塩を不活性化させるように作用する上記薬剤がピルベートカルボキ
    シラーゼであることを特徴とする、請求項4に記載のアッセイ方法。
  16. 【請求項16】 ピルビン酸塩を不活性化させるように作用する上記薬剤がピルベートオキシダ
    ーゼであることを特徴とする、請求項4に記載のアッセイ方法。
  17. 【請求項17】 ピルビン酸塩を不活性化させるように作用する上記薬剤が乳酸デヒドロゲナー
    ゼであることを特徴とする、請求項4に記載のアッセイ方法。
  18. 【請求項18】 上記サンプルが、30kD排除フィルターで濾過されることを特徴とする、請
    求項6に記載のアッセイ方法。
  19. 【請求項19】 上記ホモシステイン転換酵素がHDSであり、NAD+/NADHサイクリン
    グ反応が有色化合物を生成するように用いられ、その有色化合物の濃度が、最初
    の生物体液サンプル中のホモシステイン濃度に関係づけられ得ることを特徴とす
    る、請求項1〜18のいずれかに記載のアッセイ方法。
  20. 【請求項20】 ホモシステインデスルフラーゼ、好ましくは(i)凍結乾燥された形態にあり
    、その凍結乾燥物が実質的にチオール含有の凍結/溶解保護物質を含まないもの
    、または(ii)水性液体の形態でさらにジチオール還元剤(たとえばDTT、D
    TE、もしくはTCEP)およびタン白質性もしくは非タン白質性の安定化剤を
    含有するもの; ホモシステイン(ホモシスチン)標準物質、好ましくは、HCyまたはホモシ
    スチンを複数の既知濃度で含む複数の標準物質; 還元剤、たとえばジチオスレイトール、ジチオエリスリトール、TCEP もしくはヨウ化メチル; 上記還元剤と結合したり、酸化したりまたは不活性化させる薬剤、たとえば有
    機ジスルフィド、またはジチオール結合剤、好ましくはマレイミド; 必要に応じてホモシステインデスルフラーゼのホモシステイン転換産物を、検
    出可能なアナライトに転換することができる、1以上の試薬; 好ましくは、ピルビン酸塩不活性化剤、たとえばヒドラジン、アセト酢酸デカ
    ルボキシラーゼ、ピルベートカルボキシラーゼ、過酸化水素またはピルベートデ
    ヒドロゲナーゼ; 必要に応じてピルビン酸塩を除去するためのフィルター、すなわち分子フルイ
    ;および 必要に応じて、血液から赤血球を除去することができるフィルター; を含むホモシステインアッセイ用のキット。
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