JP2003529579A - 有機カルボニル化合物および/またはch−酸化合物をオキシム化する方法 - Google Patents

有機カルボニル化合物および/またはch−酸化合物をオキシム化する方法

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ヨエラン シュトルト,
グイド ピーパー,
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物をオキシム化する方法に関し、ここで、液体形態または溶解した形態の少なくとも1種の有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物を、液体形態または溶解した形態の少なくとも1種のオキシム化剤と、少なくとも1つの微小反応器中で混合し、滞留時間の間反応させ、このようにして生成した有機オキシムを、随意に、反応混合物から単離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物をオキシム
化する方法に関する。 有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物のオキシム化は、化学
工業において極めて頻繁に実施されており、この大きい重要性が、また、この主
題についての多くの刊行物に反映されている方法である。
【0002】 しかし、工業規模での有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物
のオキシム化の性能は、安全性の問題および危険と関連する。先ず、しばしば、
比較的大量の高度に毒性の化学物質が用いられ、これは、単独でさえも、人およ
び環境に顕著な危険を示し、第2に、オキシム化は、しばしば、極めて高度に発
熱的に進行し、これは、これらの反応を工業的規模で実施する際に、爆発の増大
した危険があることを意味する。従って、工業的規模における有機カルボニル化
合物および/またはCH−酸性化合物のオキシム化のためのプラントの作動につ
いてのドイツ国連邦放出保護法令(BimschG)に従う公式の承認の達成は
、相当な努力を伴う。
【0003】 従って、本発明の目的は、前述の欠点を回避する、有機カルボニル化合物およ
び/またはCH−酸性化合物をオキシム化する方法を提供することにある。この
目的は、特に、この方法が、人および環境について増大した安全性および良好な
収量で、簡単であり、再現可能な方式で実施され、反応条件を容易に制御可能に
することを可能にするためのものである。
【0004】 この目的は、驚異的なことに、有機カルボニル化合物および/またはCH−酸
性化合物をオキシム化する本発明の方法であって、液体形態または溶解した形態
の少なくとも1種の有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物を、
液体形態または溶解した形態の少なくとも1種のオキシム化剤と、少なくとも1
つの微小反応器(microreactor)中で混合し、滞留時間にわたり反応させ、生成し
た有機オキシムを、所望により、反応混合物から単離することを特徴とする、前
記方法により、達成される。
【0005】 本発明の方法の有利な態様は、従属請求項に記載されている。 本発明において、個別の有機カルボニル化合物、CH−酸性化合物またはこれ
らの化合物の混合物を、クレームされた方法によりオキシム化する。好ましい態
様において、各々の場合において、1種のみの有機カルボニル化合物またはCH
−酸性化合物を、本発明の方法において用いる。
【0006】 本発明の目的のために、微小反応器は、液体および/または溶液を、少なくと
も1回密に混合する、≦1000μlの容積を有する反応器である。反応器の容
積は、好ましくは≦100μl、特に好ましくは≦50μlである。 微小反応器は、好ましくは、互いに連結された薄いシリコン構造から製造され
ている。
【0007】 微小反応器は、好ましくは、小型流動反応器、特に好ましくは静的マイクロミ
キサーである。微小反応器は、極めて特に好ましくは、公開番号WO 96/30113を
有する国際特許出願に記載されている静的マイクロミキサーであり、これを、本
明細書中に、参照により組み込み、開示の一部と見なす。 このタイプの微小反応器は、液体および/または溶液の形態の化学化合物が、
互いに、流動する液体および/または溶液の運動エネルギーにより混合される、
小さいチャネルを有する。
【0008】 微小反応器のチャネルは、好ましくは、10〜1000μm、特に好ましくは
20〜800μmおよび極めて特に好ましくは30〜400μmの直径を有する
。 液体および/または溶液は、好ましくは、これらが、微小反応器を、0.01
μl/分〜100ml/分、特に好ましくは1μl/分〜1ml/分の流量で流
れるように、微小反応器中に圧送する。
【0009】 本発明において、微小反応器は、好ましくは、加熱可能である。 本発明において、微小反応器は、好ましくは、出口を介して、少なくとも1つ
の滞留帯域、好ましくは毛細管、特に好ましくは加熱可能な毛細管に連結されて
いる。微小反応器中で混合された後、液体および/または溶液は、この滞留帯域
または毛細管中に供給されて、これらの滞留時間を延長する。
【0010】 本発明の目的のために、滞留時間は、出発物質の混合と、得られた反応溶液の
、1種または2種以上の所望の生成物の分析または単離のための作業(work-up)
との間の時間である。 本発明の方法において必要な滞留時間は、種々のパラメーター、例えば出発物
質の温度または反応性に依存する。当業者は、滞留時間を、これらの種々のパラ
メーターに整合させ、従って反応の最適な経過を達成することができる。
【0011】 また、少なくとも1つの微小反応器および所望により、滞留帯域を含む、用い
られるシステム中の反応溶液の滞留時間を、用いられる液体および/または溶液
の流量の選択により設定することができる。 反応混合物は、同様に、好ましくは、直列に連結された2つまたは3つ以上の
微小反応器を通過する。これにより、増大した流量においても滞留時間の延長が
達成され、用いられるオキシム化反応成分は、1種または2種以上の所望の有機
オキシムの最適な生成物収量が達成される程度に反応する。
【0012】 他の好ましい態様において、反応混合物は、並列に配置された2つまたは3つ
以上の微小反応器を通過して、処理量を増大する。 本発明の方法の他の好ましい態様において、1つまたは2つ以上の微小反応器
中のチャネルの数および配置を、滞留時間が延長され、同様に、増大した流量に
おいて1種または2種以上の所望の有機オキシムの最適な収量がもたらされるよ
うに、変化させる。
【0013】 微小反応器、適切な場合には微小反応器および滞留帯域における、反応溶液の
滞留時間は、好ましくは≦15時間、特に好ましくは≦3時間および極めて特に
好ましくは≦1時間である。 本発明の方法を、極めて広い温度範囲において実施することができ、これは、
本質的に、微小反応器、すべての滞留帯域および他の構成部材、例えば連結およ
び密封の構造に用いられる材料の耐熱性並びに用いられる溶液および/または液
体の物理的特性により制限される。本発明の方法は、好ましくは、−100〜+
250℃、特に好ましくは−78〜+150℃、極めて特に好ましくは0〜+4
0℃の温度で実施する。
【0014】 本発明の方法を、連続的にまたはバッチ式のいずれかで実施することができる
。これを、好ましくは、連続的に実施する。 有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物をオキシム化するため
の本発明の方法を実施するために、さもなければ微小反応器中に存在するチャネ
ルが遮断されるため、オキシム化反応を、可能な限り固体粒子を含まないかまた
は極めて小さい固体粒子のみを含む均質な液体相において実施することが必要で
ある。
【0015】 本発明の方法におけるオキシム化反応の過程は、当業者に知られており、所要
に応じて調節されている種々の分析方法を用いて進行させることができる。反応
の経過は、好ましくは、クロマトグラフィー、特に好ましくは高圧液体クロマト
グラフィーにより進行し、所要に応じて調節されている。反応の制御は、既知の
方法と比較して、本発明の方法において顕著に改善されている。 反応後、生成した有機オキシムを、所望により単離する。生成した1種または
2種以上の生成物を、好ましくは、反応混合物から、抽出および/または沈殿に
より単離する。
【0016】 用いられる有機カルボニル化合物またはCH−酸性化合物は、当業者に知られ
ており、オキシム化反応のための基質として適する、前述の群の物質からのすべ
ての有機化合物であることができる。有機カルボニル化合物またはCH−酸性化
合物は、好ましくは、脂肪族、芳香族またはヘテロ芳香族アルデヒド、ケトンま
たはCH−酸性化合物から選択される。 用いられる脂肪族アルデヒド、ケトンまたはCH−酸性化合物は、当業者に知
られており、オキシム化反応のための基質として適する、前述の群の物質からの
すべての脂肪族化合物であることができる。これはまた、直鎖状、分枝状、環式
、飽和および不飽和化合物を含む。
【0017】 用いられる芳香族アルデヒド、ケトンまたはCH−酸性化合物は、当業者に知
られており、オキシム化反応のための基質として適する、前述の群の物質からの
すべての芳香族化合物であることができる。従って、本発明の目的のために、こ
れは、単環式および/または多環式ホモ芳香族基本構造または対応する部分を、
例えば置換基の形態で有する化合物および/または誘導体を含む。
【0018】 用いられるヘテロ芳香族アルデヒド、ケトンまたはCH−酸性化合物は、当業
者に知られており、オキシム化反応のための基質として適し、少なくとも1つの
ヘテロ原子を含む、前述の群の物質からのすべてのヘテロ芳香族化合物であるこ
とができる。本発明の目的のために、ヘテロ芳香族化合物は、少なくとも1つの
単環式および/または多環式ヘテロ芳香族基本構造または対応する部分を、例え
ば置換基の形態で有するヘテロ芳香族化合物および/またはこれらの誘導体を含
む。ヘテロ芳香族基本構造または部分は、好ましくは、少なくとも1つの酸素、
窒素および/または硫黄原子を含む。
【0019】 本発明の方法において用いることができるオキシム化剤は、当業者に知られて
おり、有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物のオキシム化に適
するすべてのオキシム化剤または少なくとも2種の成分の混合物である。好まし
くは、1種のみのオキシム化剤を、各々の場合において用いる。 さらに好ましい態様において、ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミンOエ
ーテル、亜硝酸の塩、有機亜硝酸塩またはこれらのオキシム化剤の少なくとも2
種の混合物から選択された、少なくとも1種のオキシム化剤を、用いる。 好ましい有機亜硝酸塩の例は、亜硝酸tert−ブチル、亜硝酸n−ペンチル
、亜硝酸イソペンチル、亜硝酸イソプロピルまたはこれらの亜硝酸塩の少なくと
も2種の混合物を含む。
【0020】 用いられる有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物と、用いら
れるオキシム化剤とのモル比は、本発明の方法において、用いられる有機カルボ
ニル化合物、CH−酸性化合物およびオキシム化剤の反応性に依存する。オキシ
ム化剤と、有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物とのモル比は
、好ましくは等モルである。他の好ましい態様において、オキシム化剤を、有機
カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物を基準として、1.2倍〜2
倍モル過剰、特に好ましくは1.3倍〜1.9倍過剰、極めて特に好ましくは1
.4倍〜1.8倍過剰で用いる。
【0021】 反応自体の選択性は、用いられる試薬の濃度に加えて、多数の他のパラメータ
ー、例えば温度、用いられるオキシム化剤のタイプまたは滞留時間に依存する。
当業者は、種々のパラメーターを、1種または2種の所望のオキシム化生成物が
得られるように、それぞれのオキシム化反応に整合させることができる。
【0022】 本発明の方法には、用いられる有機カルボニル化合物、CH−酸性化合物およ
びオキシム化剤が、これら自体液体であるかまたは溶解した形態であることが必
須である。従って、これらの化合物が、すでにこれら自体液体形態ではない場合
には、これらを、本発明の方法を実施する前に好適な溶媒に溶解しなければなら
ない。用いられる溶媒は、好ましくは、水、エーテル、特に好ましくはジエチル
エーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオキ
サン、芳香族溶媒、特に好ましくはトルエン、キシレン、リグロインまたはフェ
ニルエーテル、ハロゲン化溶媒、特に好ましくはジクロロメタン、クロロホルム
、1,2−ジクロロエタンまたは1,1,2,2−テトラクロロエタン、あるい
はこれらの混合物である。
【0023】 また、少なくとも1つの微小反応器において、本発明の方法により製造された
オキシムを酸化して、ニトリルオキシドを得、これをさらに、インサイチュ(in
situ)で、好適な双極子親和体(dipolarophile)または双極子親和基と、複素環式
化合物の生成を伴う分子内または分子間1,3−双極付加環化において反応させ
ることが可能である。 反応した双極子親和体は、1,3−双極付加環化に適する、当業者に知られて
いるあらゆる双極子親和体であることができる。
【0024】 本発明はまた、当業者に知られているすべての有機カルボニル化合物および/
またはCH−酸性化合物の、1,3−双極付加環化において反応することができ
る、少なくとも1つの双極子親和官能基を含むニトリルオキシドへの転化を含む
。ここで、当該有機化合物が、1つのみの双極子親和基または1,3−双極子基
あるいは少なくとも2つの双極子親和または双極子親和基の組み合わせを含むこ
とが可能であり、これは、各々の場合において、同一であるかまたは異なること
ができる。好ましくは、1つのみの1,3−双極子基および1つのみの双極子親
和官能基が存在する。
【0025】 これらの基は、分子内1,3−双極付加環化または、例えば立体的理由により
、分子内反応が可能ではない場合には、複素環式化合物の生成を伴う分子間付加
環化において、反応することができる。 この経路により生成した、種々の複素環式化合物を、組み合わせ化学による新
規な薬学的に活性な成分の探索のための出発物質として極めて高度に好適である
有機化合物の合成において、用いることができる。
【0026】 オキシムのニトリルオキシドへの転化のための酸化体は、前述の反応において
酸化体として用いることができる、当業者に知られているすべての化合物を含む
。酸化体は、純粋な形態または混合物の形態のいずれかで用いることができる。
好ましくは、各々の場合において、1種のみの酸化体を、本発明の方法において
用いる。
【0027】 他の好ましい態様において、用いられるオキシム酸化体は、N−ハロゲン化ス
クシンイミド、特に好ましくは、Cl、BrまたはI原子により置換されている
スクシンイミド、あるいは遊離ハロゲン、特に好ましくはCl、Brまたは
、あるいは次亜ハロゲン酸の塩、特に好ましくは次亜塩素酸ナトリウム、あ
るいは前述の化合物の混合物である。
【0028】 さらに、オキシム化反応を実施した1または2以上の微小反応器を、少なくと
も1つの微小反応器に直接連結することができ、ここで、得られたオキシムの、
対応するニトリルオキシドへの酸化および、複素環式化合物の生成を伴う1,3
−双極子付加環化が、中間体として生成したオキシムを単離せずに行われる。
【0029】 本発明の方法において、逃散する化学物質により生じる人および環境への危険
は、顕著に低減し、従って、危険物質の取り扱いの間の安全性が増大する。脂肪
族、芳香族またはヘテロ芳香族有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性
化合物の、本発明の方法によるオキシム化により、さらに、従来の方法において
可能であるよりも、反応条件、例えば反応継続時間および反応温度の良好な制御
が可能になる。さらに、極めて高度に発熱的なオキシム化反応における爆発の危
険は、本発明の方法を用いる際に、顕著に低減する。温度を、システムの各々の
個別の容積単位において、選択し、一定に保持することができる。オキシム化反
応の経過を、本発明の方法において、極めて迅速かつ精密に調節することができ
る。従って、得られたオキシム化された生成物を、極めて良好かつ再現可能な収
量で得ることができる。
【0030】 また、本発明の方法を、連続的に実施することができることは、特に有利であ
る。これにより、方法が、従来の方法と比較して、一層迅速に、かつ安価になり
、任意の所望の量のオキシム化された有機化合物を、大きな測定および調節の複
雑さを伴わずに製造することが可能である。オキシムを、複素環式化合物に、少
なくとも1つの他のマイクロミキサーにおいて、第1の反応段階において生成し
たオキシムの単離の後に、または中間の単離を伴わないこのオキシムの直接の反
応により、極めて選択的に、かつ高い純度で転化することができる。種々のこれ
らの複素環式化合物は、コンビナトリアルケミストリによる新規な活性成分の探
索に極めて高度に適する化合物の合成のための重要な前駆体である。
【0031】 本発明を、以下に、例を参照して説明する。これらの例は、単に、本発明を説
明する役割を有し、一般的な本発明の思想を限定しない。
【0032】 例 例15−ブロモ−2−アリルオキシベンズアルデヒドの5−ブロモ−2−アリルオキ シベンズアルドキシムへのオキシム化 5−ブロモ−2−アリルオキシベンズアルデヒドのヒドロキシルアミン塩酸塩
によるオキシム化を、40mm×25mm×1mmの物理的大きさを有し、各々
が0.125μlの容積を有する合計で11の混合段階を有する静的マイクロミ
キサー(Technical University of Ilmenau, Faculty of Machine Construction,
Dr. Norbert Schwesinger, Postfach 100565, D-98684 Ilmenau)中で実施した
。合計の圧力損失は、約1000Paであった。
【0033】 静的マイクロミキサーを、出口およびオムニフィット(Omnifit)中圧HPLC
コネクター(Omnifit, 英国)を介して、0.49mmの内径および0.5mの長
さを有するテフロン(登録商標)毛細管に連結した。反応を、室温において、ま
たは10℃において実施した。後者の場合においては、静的マイクロミキサーお
よびテフロン(登録商標)毛細管の温度を、10℃に恒温にした、エタノールを
充填した二重壁容器において制御した。
【0034】 2mlの使い捨てシリンジを、0.8g(12mmol)のヒドロキシルアミ
ン塩酸塩および75mlの1N水酸化ナトリウム溶液の溶液の一部で充填し、他
の2mlシリンジを、2.2g(9mmol)の5−ブロモ−2−アリルオキシ
ベンズアルデヒドを75mlのジオキサンに溶解した溶液の一部で充填した。そ
の後、2つのシリンジの内容物を、静的マイクロミキサー中に、計測ポンプ(Har
vard Apparatus Inc., Pump 22, South Natick, Massachusetts, USA)により移
送した。反応を実施する前に、実験的配置を、滞留時間のポンプ流量への依存性
に関して校正した。ポンプ速度を、5、10または20分の滞留時間が達成され
るように設定した。反応を、Merck Hitachi LaChrom HPLC機器の補助により監視
した。この反応により得られた出発物質:生成物比率を、同様に、前述の機器上
のHPLCの補助により決定した。
【0035】 例25−ブロモ−2−アリルオキシベンズアルドキシムの5−ブロモ−2−アリルオ キシベンゾニトリルオキシドへの酸化および8−ブロモ−3α,4−ジヒドロ− 3H−[1]−ベンゾピラノ[4,3−c]イソオキサゾールへの1,3−双極 付加環化 例1において製造した5−ブロモ−2−アリルオキシベンズアルドキシムを、
次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いて、例1に示す特性を有する微小反応器におい
て、室温、10℃および0℃の各々において酸化し、分子内1,3−双極付加環
化において反応させた。2種の後者の温度の場合において、静的マイクロミキサ
ーおよびテフロン(登録商標)毛細管の温度を、10℃または0℃に恒温にした
、エタノールを充填した二重壁容器において、制御した。
【0036】 2mlの使い捨てシリンジを、0.5g(2mmol)の5−ブロモ−2−ア
リルオキシベンズアルドキシムおよび10mlのジクロロメタンの溶液の一部で
充填し、他の2mlシリンジを、約10%の水性次亜塩素酸ナトリウム溶液で充
填した。その後、2つのシリンジの内容物を、静的マイクロミキサー中に、計測
ポンプ(Harvard Apparatus Inc., Pump 22, South Natick, Massachussets, USA
)により移送した。滞留時間の関数としての収量の決定は、アルドキシムの対応
するニトリルオキシドへの酸化が、極度に急速に進行したため、この反応の場合
においては可能ではなかった。所望の生成物の収量および純度を、Merck Hitach
i LaChrom HPLC機器上のHPLCにより決定した。
【0037】 例35−ブロモ−2−アリルオキシベンズアルデヒドの5−ブロモ−2−アリルオキ シベンズアルドキシムへの組み合わせたオキシム化、5−ブロモ−2−アリルオ キシベンゾニトリルオキシドへの酸化および8−ブロモ−3α,4−ジヒドロ− 3H−[1]−ベンゾピラノ[4,3−c]−2−イソキサゾリンへの1,3− 双極付加環化 オキシム化を、室温で例1に示したように実施した。ポンプ速度を、25分の
滞留時間が得られるように設定した。反応器に連結した出口毛細管を、第2の静
的マイクロミキサーの第1の入口に連結した。第2の入口を、シリンジに連結し
、これを、例2に記載したように、次亜塩素酸ナトリウム溶液で充填した。溶液
を、前述のタイプの他のポンプにより、第2の反応器中に移送した。このポンプ
速度を、第1のポンプのポンプ速度より2倍高い値に設定した。直列に連結され
た2つの反応器についての技術的データは、例1と同様であった。 所望の生成物の収量および純度を、Merck Hitachi LaChrom HPLC機器上のHP
LCにより決定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 ヴュルツィガー, ハンス ドイツ連邦共和国 64291 ダルムシュタ ット、グラインシュトラーセ 7ベー (72)発明者 シュトルト, ヨエラン ドイツ連邦共和国 64331 ヴァイテルシ ュタット、クロイツシュトラーセ 11 (72)発明者 ピーパー, グイド ドイツ連邦共和国 68199 マンハイム、 アドラーシュトラーセ 57 (72)発明者 シュヴェジンガー, ノルベルト ドイツ連邦共和国 98693 イルムナウ、 シュトゥルムハイデ 10 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC59 BC10 BC18 BC31 BE36 BE90 BW19 BW30

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物をオ
    キシム化する方法であって、液体形態または溶解した形態の少なくとも1種の有
    機カルボニル化合物および/または少なくとも1種のCH−酸性化合物を、液体
    形態または溶解した形態の少なくとも1種のオキシム化剤と、少なくとも1つの
    微小反応器中で混合し、滞留時間にわたり反応させ、生成した有機オキシムを、
    所望に応じて、反応混合物から単離することを特徴とする、前記方法。
  2. 【請求項2】 微小反応器が、小型流動反応器であることを特徴とする、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 微小反応器が、静的マイクロミキサーであることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 微小反応器を、出口を介して、毛細管、好ましくは加熱可能
    な毛細管に連結することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 微小反応器の容積が、≦100μl、好ましくは≦50μl
    であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 微小反応器が、加熱可能であることを特徴とする、請求項1
    〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 微小反応器が、10〜1000μm、好ましくは20〜80
    0μm、特に好ましくは30〜400μmの直径を有するチャネルを有すること
    を特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 反応混合物が、微小反応器を通って、0.01μl/分〜1
    00ml/分、好ましくは1μl/分〜1ml/分の流量で流れることを特徴と
    する、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 微小反応器において用いられる化合物、適切な場合には微小
    反応器および毛細管において用いられる化合物の滞留時間が、≦15時間、好ま
    しくは≦3時間、特に好ましくは≦1時間であることを特徴とする、請求項1〜
    8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 方法を、−100〜+250℃、好ましくは−78〜+1
    50℃、特に好ましくは0〜+40℃の温度で実施することを特徴とする、請求
    項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 反応の経過が、クロマトグラフィー、好ましくは高圧液体
    クロマトグラフィーを経て進行し、所要に応じて調節されることを特徴とする、
    請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 有機カルボニル化合物が、脂肪族、芳香族またはヘテロ芳
    香族アルデヒドまたはケトンから選択されることを特徴とする、請求項1〜11
    のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 CH−酸性化合物が、脂肪族、芳香族またはヘテロ芳香族
    化合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 用いられるオキシム化剤が、ヒドロキシルアミン、ヒドロ
    キシルアミンOエーテル、亜硝酸の塩、有機亜硝酸塩またはこれらのオキシム化
    剤の混合物から選択された少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、請
    求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 用いられる有機亜硝酸塩が、亜硝酸tert−ブチル、亜
    硝酸n−ペンチル、亜硝酸イソペンチル、亜硝酸イソプロピルまたはこれらの混
    合物であることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 オキシム化剤と、有機カルボニル化合物および/またはC
    H−酸性化合物とのモル比が、等モル量であるか、またはオキシム化剤を、有機
    カルボニル化合物および/またはCH−酸性化合物を基準として、1.2倍〜2
    倍モル過剰、特に好ましくは1.3倍〜1.9倍過剰、極めて特に好ましくは1
    .4倍〜1.8倍過剰で用いることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに
    記載の方法。
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