JP2003527356A - 活性物質を歯科部位に制御された状態で投与するシステム - Google Patents

活性物質を歯科部位に制御された状態で投与するシステム

Info

Publication number
JP2003527356A
JP2003527356A JP2001566505A JP2001566505A JP2003527356A JP 2003527356 A JP2003527356 A JP 2003527356A JP 2001566505 A JP2001566505 A JP 2001566505A JP 2001566505 A JP2001566505 A JP 2001566505A JP 2003527356 A JP2003527356 A JP 2003527356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interdental
matrix
site
tooth surface
substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001566505A
Other languages
English (en)
Inventor
アーロン、ジョダイキン
ヒラリー、ジョダイキン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coll Partners Ltd
Original Assignee
Coll Partners Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Coll Partners Ltd filed Critical Coll Partners Ltd
Publication of JP2003527356A publication Critical patent/JP2003527356A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q11/00Preparations for care of the teeth, of the oral cavity or of dentures; Dentifrices, e.g. toothpastes; Mouth rinses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C19/00Dental auxiliary appliances
    • A61C19/06Implements for therapeutic treatment
    • A61C19/063Medicament applicators for teeth or gums, e.g. treatment with fluorides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/02Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
    • A61K8/0241Containing particulates characterized by their shape and/or structure
    • A61K8/0283Matrix particles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0053Mouth and digestive tract, i.e. intraoral and peroral administration
    • A61K9/0063Periodont
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/02Stomatological preparations, e.g. drugs for caries, aphtae, periodontitis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/40Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
    • A61K2800/56Compounds, absorbed onto or entrapped into a solid carrier, e.g. encapsulated perfumes, inclusion compounds, sustained release forms

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 口内窩洞の歯表面に物質、特にかかる歯表面に対して所望又は所定の働きを示す物質を巧妙に制御された状態で投与するシステム。詳細に言えば、このシステムは、とりわけ歯間部位、特に接触点/接触領域(隣接部位)へのフッ化物又は他の作用物質の投与を可能にし、それにより齲蝕(うしょく)の予防、治療、診断、排除又は遅滞を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 〔発明の分野〕 本発明は、口内窩洞の歯表面に物質、特にかかる歯表面に対して所望又は所定
の働きを示す物質を巧妙に制御された状態で投与するシステムに関する。より詳
細には、本発明は、齲蝕(うしょく)の予防、治療、診断、排除又は遅滞を可能
にするようなとりわけ歯間部位、特に接触点/接触領域(隣接部位)へのフッ化
物又は他の作用物質の投与に関する。
【0002】 〔発明の背景〕 齲蝕(無機質脱落、むしば)は、単純に人口の90%以上が罹患している現代
社会における発生頻度に鑑みてヒトの疾患の最も重要なものに属し、齲蝕は、罹
患したヒトの数の観点からヒトの慢性疾患のうちでも筆頭に挙げられる。(これ
については、Poole, D.F.G. and Silverstone, L.M.,Hard TissueGrowth, Repa
ir and Remineralisation,pp 35-52 Ciba Foundation Symposium No.11, Elsev
ier Scientific Publishing Company, 1973、Legler D.W. and Menaker, L.,The Biological Basis of DentalCaries,MenakerL. pp 211-225, Harper & Row, 1
980及びWinston, A.E. and Bhaskar S.N.,JADA 129 ”:1579-1587, 1998及びAch
ievements in (US) Public Health,48(41):933, 1999 を参照されたい。) 生命を脅かす潜在的可能性の観点からこの病気の重要性は希な場合に限られる
が、或る幾つかの重要な結果が存在する。齲蝕治療はコストがかかり(高度な技
術及び多大な労力並びに複雑な生体用物質を必要とする)、時間がかかり、しば
しば痛みや不快感を伴い(後遺症と治療の両方の理由による)、見た目を悪くし
、更に、放射線の潜在的危険性、治療及び長年にわたって口内窩洞中でゆっくり
と劣化する歯構成物質に鑑みて、保存修復学的作用を回避し、又は制限する必要
がある(これについては、Nathanson, D. et al. JADA 128:1517-1523, 1997; B
erry, T.C. et al. JADA 129:1547-1556, 1998; Saxe, S.R. et al. JADA 130:1
91-199, 1999; Soderholm, K.J. and Marlott, A. JADA 130:201-209, 1999を参
照されたい)。
【0003】 無機質脱落プロセス(齲蝕)の際に関わる主要な発生要因は、ホストファクタ
ー(歯及び唾液)、微生物叢及び食事の経時的な相互作用である。多くの要因、
例えば口腔衛生、食事の内容、フィッシャーシーラント(裂溝封鎖材)及びフッ
化物が齲蝕を防止することができ、フッ化物の利用は、最も簡単であって時間が
最もかからず、しかも費用効果が最もよい。確かなこととして言えることは、歯
は無機質脱落があるかどうか、或いは再石灰化があるかどうかを判定するイオン
交換を起こすので死んだ組織ではないということである。無機質脱落の結果とし
て軟らかい歯物質はその後多孔性になるが、或る限度内では、歯組織は再石灰化
後その元の硬さを取り戻すことができるということが分かっている。全ての場合
において、再石灰化プロセスは、適当な期間又は頻度によって著しく高められる
(これについては、Ostrom C.A. in the Biological Basis of Dental Caries,
Menaker L. 445-460, Harper & Row, 1980)についてフッ化物イオンの存在(Po
ole,D.F.G. Silverstone, L.M. in Hard Tissue Growth, Repair and Remineral
isation, pp 35-52 Ciba Foundation, 1973;Donty, K.J. et al. JADA 130:817-
825, 1999を参照されたい)。
【0004】 歯の無機質は主として、局所pHが低下すると溶解性を次第に増すようになる
炭酸カルシウムヒドロキシアパタイト(カルシウムヒドロキシアパタイト中のホ
スフェートの一部に代えてカーボネートを用いたもの)から成る。歯は、pHが
低下したときの無機質脱落とプラーク酸が唾液によって中和されるときの再石灰
化の状態が絶えず変化している。再石灰化は、カルシウムイオンとホスフェート
イオンが適当な割合で存在して元の炭酸カルシウムヒドロキシアパタイトよりも
可溶性の低いヒドロキシアパタイトを生じさせた場合に生じる。しかしながら、
フッ化物が存在していると、ヒドロキシアパタイトよりも可溶性の更に低いフル
オロアパタイトが生じ、又フッ化物によりフッ化物塩の混合物の堆積が得られる
と、齲蝕による損傷部の再石灰化が起こる。さらに、フッ化物は、抗菌活性又は
活動度それ自体を有している(これについては、Ostrom, C.A. in the Biologic
al Basis of Dental Caries, Menaker, L. 445-460, Harper & Row 1980; Kauts
ky, M.B. and Featherstone, J.D.B. Caries Res. 27, 373-377, 1993 を参照さ
れたい)。
【0005】 現在におけるフッ化物の局所的塗布の欠点は、毒性があること、唾液の希釈及
び緩衝作用があること、影響を受けやすい全ての部位、特に、歯間部位内へ入り
込むことができないこと(これについてはGuo M.K. et al. J. Dent. Res. 68:4
96-498, 1989を参照のこと)、プラークの深さ全体にわたって浸透できないこと
及び比較的しばしば適応の必要があることが挙げられる。これら欠点は主として
、局所的フッ化物を口の中に保持できる時間が足りないこと及び嵩張った形態で
且つ比較的多量に用いられる活性剤を新しい手法(米国特許第5,770,18
2号)で飲み込んだ場合の潜在的な毒性によって左右されるが、この新手法は、
厄介であって不快であり且つ非衛生的であり、しかもかかる手法によっては歯の
接触野に到達することができない。これら問題のうちの幾つかを解決する試みは
、Rose K. et al J. Dent. Res. IADR Abs. 77:972, 1998によって報告された。
この文献に記載されたウェッジは、物理的に歯の接触点又は接触野には到達せず
、これらは物理的及び化学的な事情により臨床状況では長期間にわたって保持さ
れないということが考えられる。別の方法は、米国特許第6,136,297号
に記載されたものであり、この米国特許も又、接触点又は接触野を直接的に取り
扱ってはおらず、大々的な文献調査(Rawls, H.R. Adv. Dent. Res. 5, 50-55 1
991 )を行ってもこの手法を記載しているものはない。さらに、矯正用バンド(
これは、弧線又はアーチワイヤ(archwire)を矯正用バンドに取付け保持しそし
てフッ化物(米国ではOrtho-Byteとして入手できる)を放出する)は、歯間接触
点/野を特定的には標的にすることはない。それどころか、これらバンドは、フ
ッ化物を唾液中に放出する。
【0006】 図1を参照すると、齲蝕の影響を一層受けやすい主に3つの歯帯域、即ち、符
号Aで示した、符号Bで示した歯間領域の接触点/野(B1)(隣接帯域)、歯
肉縁のところの歯間部位内へ延びることができる符号Cで示した歯頸縁がある。
接触点は、隣り合う歯相互間に存在し、加齢によりこれら接触点は摩耗して僅か
な接触野を形成する。フィッシャーシーラントは、フィッシャーに適度の効果が
あるが、コスト高であってどのような場合でも耐久性があるとは限らず、これら
は一層コストがかかり且つ治療が一層困難な歯間領域には適用できない。局所フ
ッ化物塗布(例えば、米国特許第5,770,182号及び第6,136,29
7号に記載されている)は、老年患者が歯肉の後退(これについては、Mandel,
ID Quintessence Int. 16,81-87 1985を参照のこと)により弱くなった象牙質が
露出した状態で歯の多くをもっているので今日広く見られる歯頸縁のところで効
果がある。しかしながら、顕微鏡的歯頸齲蝕を予防する一層局所化又はターゲッ
ト化された手段が要望されている。
【0007】 齲蝕は、4つの帯域、即ち、感染壊死帯域、感染した表面近くのところの無機
質脱落帯域、影響を受けた表面から深いところの無機質脱落帯域及び過剰無機質
脱落帯域を含む(Massler, M. Dental Clinics of North America pp 663-673,
1967)。バクテリアは表面近くの無機質脱落帯域中でたくさん存在しているが、
希な場合には、十分よく形成された残留管状マトリックスから成る影響を受けた
深いところの無機質脱落帯域中で数個のバクテリアが見受けられる。当然のこと
として、この帯域と健常な象牙質との間の大きな違いは、無機質成分が減少して
いることであるように思われる。この帯域の臨床上の外観は、乾燥した丈夫でし
なやかな象牙質構造の外観であり(これについては、Hoffman, S. in The Biolo
gical Basis of Dental Caries. Menaker, L. pp 226-246, Harper & Row, 1980
を参照のこと)、これは、部分的に変性する恐れのある象牙質コラーゲンである
。現在の歯科治療では、ドリル及び機械的陥凹法を用いてこの層及びより表面近
くの層を機械的に除去する。この侵襲性で痛みを伴う手技を回避する試みとして
は、エアアブレーション、レーザ、無外傷性修復治療、及び化学機械的な齲蝕除
去が挙げられる。これら方法のうち、一連の欠点及び欠陥のために臨床上、十分
に受け入れられたものはない。これにより、効果的な予防方法が一段と要望され
ている。
【0008】 本発明の目的は、従来技術のシステムの欠点を解決し、口内窩洞の歯表面に物
質、特にかかる歯表面に対して所望又は所定の働きを示す物質を巧妙に制御され
た状態で投与するシステムを提供することにある。
【0009】 本発明の別の目的は、特に歯間部位の接触点/野に関するかかるシステムを提
供することにある。
【0010】 本発明の別の目的は、活性物質のキャリヤとしてマトリックスを用いるかかる
システムを提供することにある。
【0011】 本発明の別の目的は、活性物質のマトリックスが生分解性であり、再吸収性で
あり又非再吸収性であるかかるシステムを提供することにある。
【0012】 本発明の別の目的は、少なくとも所定の期間、代表的には、所要量の活性材料
をマトリックスから歯科部位に制御されると共に持続された状態で送ることがで
きるのに十分な期間、歯科部位、特に、歯間接触点/野上及び(又は)その周り
に物理的に固定するのに特に適合したかかるシステムを提供することにある。
【0013】 本発明の別の目的は、マトリックスの固定がマトリックスの物理的性質により
行われ、特に、マトリックスが、歯科部位に受け入れられると口内窩洞内におい
て水和により現場で軟化して膨潤する親水性ポリマーから成るかかるシステムを
提供することにある。
【0014】 本発明の別の目的は、マトリックスの物理的固定が主として、キャリヤ部材に
よって行われ、キャリヤ部材がそれ自体、一方においては、マトリックスを受け
入れてこれを歯科部位と整列させ、他方において、キャリヤをその構成材料の形
状、形態及び弾性/レジリエンスにより歯科部位に固定するようにもなっている
かかるシステムを提供することにある。特に、かかる適応は、マトリックス材料
の十分な弾性及び靱性を含み、これらは、マトリックスを歯相互間に位置決めす
る際の重要な基準である。
【0015】 本発明の別の目的は、歯間部位内に挿入できるのに十分可撓性がありそれと同
時に口内窩洞内での不快源とならないほど十分柔らかい状態で機械的一体性を持
続するのに十分な靱性のものであるかかるシステムを提供することにある。
【0016】 本発明の別の目的は、歯科部位のところで所望の活動度を有し、特にとりわけ
修復物又はプロテーゼで歯表面又は歯インタフェースのところでの齲蝕の予防、
治療、診断、排除又は遅滞を可能にするような複数の化学作用物質及び他の作用
物質のうち何れか1又はこれらの組み合わせを提供することにある。
【0017】 本発明の他の目的及び利点は、以下の説明が進むに連れて明らかになろう。
【0018】 〔発明の概要〕 本発明は、所定の口内活動度を有する少なくとも1つの物質を口腔内の少なく
とも1つの歯表面の歯間部位に制御された状態で投与するシステムであって、上
記物質を含有するマトリックスを有し、上記マトリックスは、上記歯間部位への
上記物質の所定の一部の投与と相関関係にある少なくとも所定の期間の間、上記
歯間部位のところに取り付けられるようになっていることを特徴とするシステム
に関する。歯間部位は、上記歯表面とその隣の歯表面との接触野から成る。
【0019】 好ましくは、マトリックスは、ポリマーマトリックスである。
【0020】 本発明の一実施形態では、マトリックスは、上記歯間部位への嵌込み後に口腔
内での水和により現場で膨潤することによって上記マトリックスを固定できるよ
うにする親水性ポリマーを含んでいる。特に、ポリマーマトリックスは、外面を
備えた3次元の形態をしており、上記外面の少なくとも一部は、上記物質を上記
歯間部位に投与するよう上記歯表面の少なくとも上記歯間部位と接触するように
なっている。マトリックスは、上記物質を上記歯間部位に投与するよう上記歯表
面の少なくとも上記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの実質的に平らな外面
を備えたディスクの形態をしているのがよい。変形例として、マトリックスは、
上記物質を上記歯間部位に投与するよう上記歯表面の少なくとも上記歯間部位と
接触可能な少なくとも1つの実質的に凹状の外面を備えたディスクの形態をして
いてもよい。変形例として、マトリックスは、上記物質を上記歯間部位に投与す
るよう上記歯表面の少なくとも上記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの実質
的に楕円形の外面を備えたペレットの形態をしていてもよい。変形例として、マ
トリックスは、上記物質を上記歯間部位に投与するよう上記歯表面の少なくとも
上記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの実質的に環状の外面を備えたドーナ
ツ形リングの形態をしていてもよい。
【0021】 別の実施形態では、マトリックスは、上記物質を上記歯間部位に投与するよう
上記歯表面の少なくとも上記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの長手方向外
面を備えたウェッジの形態をしている。変形例として、マトリックスは、少なく
とも一方の長手方向端部のところに少なくとも1つのウイング付き部材を備えた
ウェッジの形態をしており、上記ウェッジは、上記物質を上記歯間部位に投与す
るよう上記歯表面の少なくとも上記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの長手
方向外面を有し、上記ウイング付き部材は、上記物質の一部を、上記歯間部位の
近心及び遠心側の上記歯表面の一部及びその隣の歯表面に投与する適当な接触表
面を有していてもよい。
【0022】 本発明の更に別の実施形態では、システムは、上記マトリックスを上記歯間部
位に固定する適当な支持部材を更に有し、上記支持部材は、ネット部分を包囲し
た周囲フレーム部分を有し、上記フレーム部分は、上記支持部材を上記歯間部位
のところに嵌め込んで上記ネット部分をこれに整列させることができる弾性材料
から作られ、上記ネット部分は、上記マトリックスを受け入れ、上記物質を上記
ネット部分から上記歯間部位に投与することができるようになっている。フレー
ム部材はリングの形態をしているのがよく、上記部材は、上記リングの内側凹状
表面に取り付けられている。フレーム部材は、上記歯間部位への上記フレーム部
材の取付けを可能にするよう上記フレーム部材を掴みやすくする少なくとも1つ
のニッチを更に有しているが、このような構成にするかどうかは、任意である。
変形例として、フレーム部材は、上記歯間部位への上記フレーム部材の取付けを
可能にするよう上記フレーム部材を掴みやすくする少なくとも1つのループを更
に有してもよい。任意適当な支持部材は好ましくは、天然ゴムラテックス(シス
1,4ポリイソプレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、ニトリル(アクリロニト
リル及びブタジレン)、ネオプレン(クロロプレン)、プラスチック(ポリエチ
レン)又はタクチロン(スチレンを主成分とするコポリマー)を含む任意適当な
材料で作られている。
【0023】 マトリックスは、実質的に生分解性であってもよく、実質的に再吸収性であっ
てもよく、又は実質的に非再吸収性であってもよい。
【0024】 別の実施形態では、マトリックスは、リボンの形態をしており、リボンは、上
記歯表面及び上記歯間部位を有する歯の周囲を包囲するようループの形態に接合
できる。
【0025】 別の実施形態では、マトリックスは、コードの形態をしており、コードは、上
記歯表面及び上記歯間部位を有する歯の周囲を包囲するようループの形態に接合
できる。コードは、腸線に物理的及び化学的に類似したものであってもよく、任
意適当な材料でつくられたものであってもよい。
【0026】 別の実施形態では、マトリックスは、歯頸コルセットの形態をしており、コル
セットは、上記コルセットを上記歯表面を有する歯に固定するようになった1以
上の拘束ストラップによって上記歯表面及び上記歯間部位に対して固定可能であ
る。ストラップは代表的には、上記歯の少なくとも一部を包囲している。
【0027】 別の実施形態では、マトリックスは、整形外科用歯間“I”器具の形態をして
おり、“I”器具は、上記“I”器具を口内窩洞内に予め固定されていて、上記
“I”器具を上記歯表面を有する歯に固定する整形外科用弧線によって上記歯表
面及び上記歯間部位に対して固定可能である。
【0028】 別の特徴では、本発明は又、所定の口内活動度を有する物質を口腔内の少なく
とも1つの歯表面の咬合部位に制御された状態で投与するシステムであって、上
記物質を含有するマトリックスを有し、上記マトリックスは、上記歯間部位への
上記物質の所定の一部の投与と相関関係にある少なくとも所定の期間の間、上記
咬合部位のところに取り付けられるようになっていることを特徴とするシステム
に関する。一実施形態では、マトリックスは、咬合コルセットの形態をしており
、コルセットは、上記コルセットを上記歯表面を有する歯に固定するようになっ
た1以上の拘束ストラップによって上記歯表面及び上記咬合部位に対して固定可
能である。好ましくは、ストラップは、上記歯の少なくとも一部を包囲する。
【0029】 全ての実施形態に関し、活性物質は、例えば、無機又は有機フッ化物含有化学
薬剤のうちの任意の1つであるのがよい。活性物質は、フッ化ナトリウム、フッ
化第一錫、ヘキサフルオロジルコン酸第一錫、フッ化カルシウム、ジフルオロシ
ラン、フッ化水素、モノフルオロリン酸ナトリウム、三フッ化イッテルビウム、
ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、フッ化アンモニウム、フッ化アミン、フルオ
ロアルミノシリケートガラス及びこれらの混合物のうちの任意の一つである。
【0030】 マトリックスは、合成ポリマー又は天然ポリマーを有するのがよく、天然ポリ
マーは、多糖、脂質、ポリイソプレン、ガム及びタンパク質又はこれらの混合物
のうち任意の一つである。天然ポリマーは、コラーゲン及びゲラチンから選択さ
れたタンパク質であるのがよい。好ましくは、ポリマーは、代表的には、グルタ
ルアルデヒド、ホルムアルデヒド、グリコールジメタクリレート、タンニン酸及
びアリルメタクリレートのうち少なくとも1つで架橋される。
【0031】 マトリックスは、活性物質の放出を促進する促進剤、可塑剤、弾性剤、着色剤
、染色剤、充填剤、軟化剤、防腐剤及び滅菌剤のうち何れか一の補助剤を更に有
するのがよいが、このようにするかどうかは任意である。かかる可塑剤は、ソル
ビトールであるのがよい。
【0032】 本発明は又、所定の口内活動度を有する少なくとも1つの物質を含むポリマー
マトリックスを口腔内の少なくとも1つの歯表面の歯間部位に固定する支持部材
であって、上記支持部材は、ネット部分を包囲した周囲フレーム部分を有し、上
記フレーム部分は、上記支持部材を上記歯間部位のところに嵌め込んで上記ネッ
ト部分をこれに整列させることができる弾性材料から作られ、上記ネット部分は
、上記マトリックスを受け入れ、上記物質を上記ネット部分から上記歯間部位に
投与することができるようになっている。一実施形態では、フレーム部材はリン
グの形態をしており、上記部材は、上記リングの内側凹状表面に取り付けられて
いる。フレーム部材は、上記歯間部位への上記フレーム部材の取付けを可能にす
るよう上記フレーム部材を掴みやすくする少なくとも1つのニッチを更に有する
のがよいが、このような構成にするかどうかは任意である。変形例として、フレ
ーム部材は、上記歯間部位への上記フレーム部材の取付けを可能にするよう上記
フレーム部材を掴みやすくする少なくとも1つのループを更に有する。代表的に
は、支持部材は、天然ゴムラテックス(シス1,4ポリイソプレン)、PVC(
ポリ塩化ビニル)、ニトリル(アクリロニトリル及びブタジレン)、ネオプレン
(クロロプレン)、プラスチック(ポリエチレン)又はタクチロン(スチレンを
主成分とするコポリマー)を含む任意適当な材料で作られている。
【0033】 〔説明〕 本発明の内容は特許請求の範囲の記載に基づいて定められ、特許請求の範囲の
内容は、本明細書の開示内容の範囲内にあるものとして読まれるべきであり、添
付の図面を参照して例示として以下に説明する。
【0034】 本明細書の本文及び特許請求の範囲全体を通じ、文脈上、特段必要でなければ
、「〜を有する(場合によっては、〜から成る)」という用語は、出願明細書に
示された(なお、翻訳文では、明示されていない)整数又はステップ、或いは一
群の整数又はステップを含むが、任意他の整数又はステップ、或いは任意他の群
をなす整数又はステップを排除するものではないということは理解されよう。
【0035】 本発明は、所定の口内活動度を持つ物質を口内窩洞の歯科部位に、代表的には
歯表面又は齲蝕による損傷部、特に、口内窩洞の少なくとも1つの歯表面の歯間
部位の接触点/接触野に制御され又は持続された状態で投与するシステムに関し
、このシステムは、上記物質を含むマトリックスを有している。マトリックスは
、活性物質の制御された又は持続された放出を行うようになっており、更に、歯
科部位、特に歯間部位への上記物質の所定の部分の投与と相関関係をなす少なく
とも所定の期間の間、かかる部位に固定されるようになっている。この期間は代
表的には、活性物質の性状及び治療対象の患者で決まり、例えば本発明の歯間部
位をフッ化物処理の際、約4時間又は約4日にわたることがある。活性物質の放
出速度を定める際の主要な要因はトリマーマトリックスの構造であることは理解
されるべきである。かくして、所望の放出速度は、所望の放出速度をもたらす度
合いまで好ましくは架橋された特定のポリマーを用いることによって達成できる
。架橋の度合いの高いマトリックスは、活性物質をゆっくりと放出し、又その逆
の関係が成り立つ。薬剤及び投与システムの当業者は、かかる事情に精通してお
り、これら事情は多くの論文及び教科書、例えば、Remington's Pharmaceutical
Sciences, Gennarro A.R.ed., Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvan
ia, 1999 に記載されており、かかる文献の内容を本明細書の一部を形成するも
のとしてここに引用する。
【0036】 図1(a)及び図1(b)を参照すると、歯間部位Bは、問題となっている歯
表面、即ち活性物質を投与することが望ましい歯表面とその隣の歯表面との接触
点/接触野B1を有している。歯間部位Bは、隣接の歯が互いに接していない空
間B2を更に有している。本発明によれば、活性物質を接触点/野B1及び(又
は)歯が互いに直接接していない空間B2に投与すると共に隣り合う歯のうちの
何れか一方又はこれら両方に投与することができる。
【0037】 本発明の第1の実施形態では、図2(a)〜図2(g)を参照すると、投与シ
ステムは、活性物質を含有したポリマーマトリックス10と、このポリマーマト
リックス10を所望の歯間部位、代表的には、その接触点/野B1に固定する適
当なキャリヤ又は支持部材20とを有している。支持部材20は、周囲フレーム
22をネット部分24の周りに配置したものである。フレーム部分22は代表的
には、支持部材20を歯間部位Bの対応関係をなす接触野B1のところに嵌め込
むことができ、それにより図2(e)及び図2(f)に示すようにネット部分2
4と接触野B1とを互いに整列させることができるようにする弾性材料で作られ
ている。ネット部分24は、マトリックス10を受け入れて持続し、この中に含
まれた活性物質をマトリックス10から部位Bに投与できるようになっている。
さらに、ネット部分24は又、歯間部位のところへのマトリックスの位置決めを
容易にする。かくして、ネット部分24は、マトリックスを支持部材20に取り
付けるマトリックス用の持続受け入れ容器又は受座として働く。それと同時に、
ネット部分24の複数のアパーチュア又はオリフィスにより、活性物質を図2(
a)〜図2(d)に示すように接触野B1のところで隣り合う歯の両方に投与す
ることもできる。
【0038】 図2(a)を参照すると、支持部材20の第1の形態では、支持部材22は、
実質的にリング状又は環状であり、この場合、ネット部材24は、リングの内側
円筒形又は凹状表面に取り付けられる。第1の形態では、フレーム部材22は、
支持部材20を歯相互間に収納位置決めする目的で1対の直径方向反対側に位置
するニッチ又は隙間26を更に有している。これは、ゴム製のダムペンチ又はや
っとこ(dam pliers)、整形外科ペンチ、特注のペンチのくちばし状部分、デン
タルフロス又は支持部材20を引き伸ばしてこれを歯間で操作する任意他の器具
を配置することによって達成される。
【0039】 図2(b)に示す第1の実施形態の第2の形態は、第1の形態について上述し
た要素と同一の要素に必要な変更を加えたものを有し、第1の形態と異なる点は
、ニッチ26に代えて、第1の形態の場合に、支持部材20を隣り合う歯相互間
に収納配置する目的でフレーム部材22の外リムから延びる1対の直径方向反対
側に位置したループ28を更に有していることにある。しかしながら、ループ2
8は、幅の広いくちばし状部分を用いることができ、しかもこれらにより、支持
部材20を手で引き伸ばすことができるという点で追加の利点を有している。
【0040】 図2(c)に示す第1の実施形態の第3の形態は、第1の形態について上述し
た要素と同一の要素に必要な変更を加えたものを有し、第1の形態と異なる点は
、ネット部材が、第1の形態の場合よりも目が細かく、更にニッチ26を備えて
いないということにある。
【0041】 図2(d)に示す第1の実施形態の第4の形態では、フレーム部材は、中央に
配置された円形のアパーチュアを有するストリップの形態をしており、ネット部
材24は、アパーチュアの内側円筒形又は凹状表面に取り付けられている。第4
の形態では、フレーム部材22は、第1の実施形態に関し支持部材20を隣り合
う歯相互間に収納配置する目的でストリップの長さに沿って整列した1対の直径
方向反対側に位置するニッチを更に有している。しかしながら、ストリップによ
って得られる追加の長さにより、手作業による配置が容易になる。
【0042】 本発明の第1の実施形態では、フレーム部材22は代表的には、ネット部材2
4と一体であり、支持部材20内への活性物質の配置を容易にし、更に支持部材
20を歯相互間に容易に滑り込ませることができる任意適当な材料で成形品とし
て作られたものであるのがよい。かかる適当な材料としては、天然物質、例えば
、天然ゴムラテックス(シス1,4ポリイソプレン)、又は合成材料、例えば、
PVC(ポリ塩化ビニル)、ニトリル(アクリロニトリル及びブタジレン)、ネ
オプレン(クロロプレン)、プラスチック(ポリエチレン)又はタクチロン(Ta
ctylon)(セーフスキン・コーポレイション製のスチレンを主成分とするコポリ
マー)が挙げられる。マトリックス10を含む支持部材20の配置は、支持部材
20を手、フロス、ゴム製ダムペンチ、整形外科ペンチ、又は適当な形状のくち
ばし状部分を備えた特注のペンチを用いて引き伸ばすことにより達成できる。支
持部材20は代表的には、応力を加えていない状態における直径の約4〜5倍に
引き伸ばされる必要があるので、活性材料、特にマトリックス10の物理的性質
は、弾性支持部材20の弾性とマッチする適当な弾性を有することが必要であろ
う。他の形状、例えば、楕円形又は正方形も又本発明の範囲に属する。ネット部
分24は、これによって提供される目の開口面積が様々であってもよく、フレー
ム部材22と同一の材料又はこれとは異なる材料、例えば、トリプル印象用トレ
ーで用いられるネット又は繊維フィルムで作られる。
【0043】 第1の形態及び第3の形態は、代表的には3mm〜9mm、特に約3.8mm
〜4.6mmの外径を有するのがよい。第2の形態の外径は、ループ28を含ま
ない場合にはこれとほぼ同一であるのがよいが、第4の形態の幅についてもそう
である。
【0044】 かくして、第1の実施形態は、視認により又は放射線を用いて検出された歯の
無機質脱落歯間領域を再石灰化するのに使用できる。さらに、プログラムされた
予防法を用いると、歯が萌出する際に歯を巧妙にフッ素化できる。
【0045】 歯の整形外科的分離を行おうとする場合、第1の実施形態は、歯間領域の予防
的フッ素化を行うのに有利に用いることができる。
【0046】 本発明の第1の実施形態によれば、支持部材及びこの中のマトリックスを位置
決めするために整形外科手技を用いて歯を分離することが必要な場合がある。し
かしながら、かかる分離は代表的には、通常の整形外科手技の場合よりも非常に
僅かである。
【0047】 かくして、本発明の第1の実施形態では、支持部材は、歯表面に接触し、その
位置を持続すると共に接触や又は接触点について適当な弾性及び靱性を用いるこ
とにより、標的野内への塗布を容易に行うことができるようにする適当な形状を
とるよう形成されている。それ故、多種多様な形状を、例えば予め設計された型
(例えば、プラスチック製、金属製又はゴム製)で製造することができ、かかる
型内で、化学成分(マトリックス及び活性物質を含む)が、化学的及び(又は)
物理的手段(例えば、化学的相互作用、濃度変化、圧力、温度及び(又は)放射
線)を用いて配置され又は注入され、そして硬化される。別の例は、適当な材料
のシートの製造であり、これから支持部材の所望の形状を切断し又は打ち抜くこ
とができる。例えば、図2(a)〜図2(e)に例示として示すような支持部材
を、個々の部材の形態で製造してもよく、或いは変形例として、1本の又は複数
の「母」枝部に取り付けてもよい。支持部材を含むこれら枝部を次に、活性材料
、例えば、再石灰化材それ自体で処理するのがよく、これを行うには、湿潤又は
液体材料をこれら部材の持続部分に流し込み、次に乾燥させ、又は硬化させるの
がよい。本発明の別の実施形態によれば、任意適当な別法を用いても装置又は材
料を製造することができる。
【0048】 変形例として、第1の実施形態の支持部材は、マトリックスをミクロ規模で運
搬するようになったものであってもよい。かかる形態では、支持部材は、マトリ
ックスを受け入れるネット部分ではなく、マトリックスを受け入れる気孔、細管
又は任意他のミクロ規模構造を有する適当な多孔質材料から作られる。すると、
活性物質は気孔から放出され、歯間部位に至る。かかる気孔/細管は、通常のラ
テックスゴムで作られた支持部材に適用されるレーザ穴あけ法によって得ること
ができる。変形例として、支持部材の製造工程中、空気又は任意適当なガスを適
当な温度/圧力で溶融状態のラテックスゴムに導入し、それにより、細胞状又は
多孔質構造を硬化時にこの中に形成してもよい。
【0049】 第1の実施形態の支持部材は好ましくは、非吸収性材料、例えばラテックスゴ
ムで作られるが、それにもかかわらず、変形例として支持部材を、代表的にはマ
トリックスそれ自体の材料よりも弾性又は耐久性の高い吸収性及び(又は)生分
解性材料で作ってもよい。例えば、支持部材をマトリックスと同一の基本材料で
作ってもよいが、より強固であり、又は一層濃度が高い架橋剤又はマトリックス
を架橋するのに用いられる作用物質以外の作用物質で架橋してもよい。
【0050】 本発明の第2及び第3の実施形態では、又事実第1の実施形態においても、マ
トリックスは、生分解性であってもよく、吸収性であってもよく、又は非吸収性
であってもよいポリマーマトリックスであり、このマトリックスは、マトリック
スを定位置に持続できる親水性ポリマーから成り、歯間部位への収納又は嵌込み
後、口内窩洞内での水和により現場で膨潤することによって表面接触具合を最適
化する。さらに、ポリマーマトリックスは、外面を備えた3次元の形態をしてお
り、この場合、この外面のうち少なくとも一部は、上記活性物質を歯間部位に投
与するよう歯間部位Bの接触点/野B1及び(又は)非接触空間B2のところで
2つの隣り合う歯のうちの一方に接触するようになっている。変形例として、マ
トリックスの3次元形態は、2つの別々の表面、即ち、第1の外面及び第2の外
面を有する。後者の場合、第1の外面の少なくとも一部は、歯間部位Bの接触野
B1及び(又は)非接触空間B2のところで一方の歯の歯表面に接触するように
なっており、第2の外面の少なくとも一部は、活性物質を歯間部位Bのところの
隣り合う両方の歯に投与するよう接触野B1及び(又は)非接触空間B2のとこ
ろでその隣の歯の歯表面に接触するようになっている。第1の実施形態の場合と
同様隣り合う歯は実際には、投与システムが投与位置に固定されると接触野B1
のところで分離される。
【0051】 かくして、第2の実施形態では、図3(a)を参照すると、ポリマーマトリッ
クスは特に、活性物質を接触野B1にもたらすようになっている。
【0052】 第2の実施形態の第1の形態では、図3(a)及び図3(g)を参照すると、
ポリマーマトリックス10は、活性物質を歯間部位に投与するよう歯間部位Bの
ところの隣り合う歯の歯表面の少なくとも接触野B1と接触可能な互いに反対側
に位置した第1の実質的に凹状の外面32及び第2の実質的に凹状の外面34を
備えたディスク30の形態をしている。
【0053】 第2の実施形態の第2の形態では、図3(b)を参照すると、ポリマーマトリ
ックス10は、活性物質を歯間部位に投与するよう歯間部位Bのところの隣り合
う歯の歯表面の少なくとも接触野B1と接触可能な互いに反対側に位置した第1
の実質的に平らな外面及び第2の実質的に平らな外面を備えたディスク30′の
形態をしている。
【0054】 第2の実施形態の第3の形態では、図3(c)を参照すると、ポリマーマトリ
ックス10は、活性物質を歯間部位に投与するよう歯間部位Bのところの隣り合
う歯の歯表面の少なくとも接触野B1と接触可能な互いに反対側に位置した第1
の実質的に環状の外面及び第2の実質的に環状の外面を備えたリング30″の形
態をしている。
【0055】 第2の実施形態の第4の形態では、図3(d)を参照すると、ポリマーマトリ
ックス10は、活性物質を歯間部位に投与するよう歯間部位Bのところの隣り合
う歯の歯表面の少なくとも接触野B1と接触可能な互いに反対側に位置した第1
の実質的に楕円形の外面及び第2の実質的に楕円形の外面を備えた長手方向スト
リップ又はペレット30″′の形態をしている。この細長い形態により、マトリ
ックスを歯間に位置決めするのに手で引き伸ばしやすくなる。
【0056】 必要な場合、歯科医は、システムを隣り合う歯相互間に配置しやすくするため
、例えば木製ウェッジ又は金属製分離器具を用いて隣り合う歯を互いに離すこと
ができる。
【0057】 かくして、本発明の第2の実施形態では、ポリマーマトリックス10は、活性
物質、代表的には、フッ化物及び(又は)他の作用物質をゆっくりと放出するこ
とができるよう図3(e)及び図3(f)に示すように接触点又は接触野に到達
するために歯の歯間解剖学的構造にフィットするよう解剖学的な形をしている。
【0058】 第2の実施形態の第1、第2、第3及び第4の形態では、外径は代表的には、
3mm〜9mm、特に約3.8mm〜4.6mmであるのがよい。また、他の形
状、例えば楕円形又は正方形も又、本発明の範囲に属する。
【0059】 第3の実施形態では、図4(a)〜図4(e)を参照すると、ポリマーマトリ
ックスは特に、活性物質を空間B2にもたらすようになっている。第3の実施形
態の第1の形態では、図4(a)を参照すると、ポリマーマトリックス10は、
図4(d)に示すように活性物質を歯肉に近いところで且つ接触点/野に向かっ
て歯間部位Bに投与するよう歯間部位Bの歯間空間B2のところの隣り合う歯の
少なくとも互いに向かい合った歯表面に接触可能な第1の実質的に長手方向の外
面42及び第2の実質的に長手方向の外面44を備えたウェッジ40の形態をし
ている。
【0060】 第3の実施形態の第2の形態では、図4(b)を参照すると、ポリマーマトリ
ックスは、一方の長手方向端部のところに1対のウイング付き部材46を備えた
ウェッジ40の形態をしている。変形例として、ウェッジ40は、その一方の長
手方向端部のところに設けられていて、2つの隣り合う歯のうちの一方だけに向
いたウイング付き部材46を有してもよい。第1の形態の場合と同様、ウェッジ
40は、活性物質を歯間部位に投与するよう歯間部位Bの歯間空間B2のところ
の隣り合う歯の少なくとも互いに向かい合った歯表面に接触可能な第1の実質的
に長手方向の外面42及び第2の実質的に長手方向の外面44を備えている。ウ
イング付き部材は各々、適当な接触表面を更に有し、これら接触表面は、歯間部
位に対して近心及び遠心側の2つの隣り合う歯の歯頸領域の外方に向いた歯表面
の一部に巻き付いてこれに活性物質の一部を投与する。ウイング付き部材は、図
4(d)及び図4(e)に示すようにそれぞれ対応関係にある歯に巻き付いて次
の歯間部位内へ入るのに十分な長さのものであるのがよいが、このようにするか
どうかは任意である。
【0061】 第3の実施形態の第3の形態は、図4(c)に示すように、第3の実施形態の
第2の形態について説明した全ての要素に適当な変更を加えたものを有している
。さらに、第3の実施形態の第3の形態におけるマトリックスは、ウェッジ40
の他方の長手方向端部のところに第2の対をなすウイング付き部材48を更に有
する。変形例として、ウェッジ40は、その第2の長手方向端部のところに設け
られていて、2つの隣り合う歯のうちの一方だけに差し向けられたウイング付き
部材46を有してもよい。ウイング付き部材48は各々、適当な接触表面を更に
有し、これら接触表面は、歯間部位に対して近心及び遠心側の2つの隣り合う歯
の歯頸領域の外方に向いた歯表面の一部に巻き付いてこれに活性物質の一部を投
与する。かくして、第3の実施形態の第3の形態は、歯間“I”器具の形態をし
ており、この“I”器具は、アーム、即ちウイング付き要素を有し、これらアー
ムは、元の位置に「スプリングバック」する前に歯相互間で滑るよう折り畳まれ
ている。
【0062】 かくして、第2及び第3の実施形態によれば、マトリックスは、小型の適当な
解剖学的形状の形態として形作られている。
【0063】 任意的に本発明の他の実施形態は、本明細書で説明した実施形態の組み合わせ
から成っていてもよい。例えば、本発明の別の実施形態は、第2の実施形態のデ
ィスクに類似したディスクを、第3の実施形態のウェッジ部材に類似していて、
ディスクの円周方向周囲のところに固定されたウェッジ部材と一体に形成して作
られたマトリックスを有していてもよい。かくして、野B1,B2,Cの取り扱
いを同一のマトリックス本体を用いて行うことができる。
【0064】 本発明の第4の実施形態では、マトリックスは、活性物質を含浸させたリボン
又はコードの形態をしており、かかるリボン又はコードは更に、活性物質を口内
生分解により制御された又は持続された状態で放出できるようになっている。
【0065】 第4の実施形態の第1の形態では、図5(a)を参照すると、マトリックスは
、リボン50の形態をしており、このリボンは、歯表面及び治療の標的とされて
いる部位、特に、歯頸領域のところのエナメル質及び(又は)象牙質を有し、更
に図5(c)に示すように歯間領域の一部を含む歯の周囲を包囲するようループ
の形態に一体的に、結び目を用いて、又は任意他の方法で接合されたものである
のがよい。リボン50は、以下に説明するように任意適当な材料で作られる。
【0066】 第4の実施形態の第2の形態では、図5(b)を参照すると、マトリックスは
、コード50′の形態をしており、このコードは、図5(c)及び図5(d)に
示すように歯表面及び歯間部位を有する歯の周囲を取り巻くようループの形態に
代表的にはコードの両端を互いに結び付けることにより接合できる。コード50
は、以下に説明するように腸線(ガット)に類似したものであってよく、或いは
、任意適当な材料で作られたものであってもよい。
【0067】 代表的には、第4の実施形態では、リボン50又はコード50′を、そのロー
ルから所望長さに切断されたものであってもよく、寸法形状、断面プロフィール
等が様々なものであってよい。
【0068】 本発明の図5の実施形態では、マトリックスは、コルセット、代表的には、歯
頸コルセット60又は咬合コルセット60′の形態をしていると共にこれに固定
されたストラップ62の形態をしている。これらコルセット及びストラップは、
任意適当な材料で作られたものであってよく、これらコルセット及びストラップ
により、この中に含まれた活性材料を所望の表面に持続された又は制御された状
態で放出することができる。
【0069】 第5の実施形態の第1の形態では、図6(a)を参照すると、歯頸コルセット
60が、歯肉の後退の有無を問わず、歯の頸部の周りに配置できるよう構成され
ている。歯頸コルセット60を、歯表面を有する歯に固定するようになった1以
上の持続ストリング又はストラップ62により歯頸コルセット60を歯表面及び
歯間部位に対して固定するのがよい。ストラップ62は、図6(c)に示すよう
に、特に隣り合う歯の歯間領域Bを通って歯の少なくとも一部を包囲している。
ストラップは代表的には、以下に説明するように任意適当な材料で作られたもの
であり、活性物質を歯間部位B及び歯頸部位Cに投与するマトリックスとして働
く。
【0070】 本発明の第5の実施形態の第2の形態では、図6(b)を参照すると、マトリ
ックスは、図6(d)に示すように吻合部位Aの活性物質のうち所定部分の投与
と相関関係にある少なくとも所定期間にわたって咬合部位Aに固定できるように
なった咬合コルセット60′の形態で設けられている。第5の実施形態の第1の
形態の場合と同様、咬合コルセット60′は、以下に説明するように任意適当な
材料で作られたものであってよく、典型的には、テーブルリボンの形態をしてい
る。咬合コルセット60を、1以上の持続ストリング又はストラップ62によっ
て歯表面及び咬合部位に対して固定するのがよい。ストラップ62は、咬合コル
セットを歯表面を有する歯に固定するようになっており、代表的には、図6(d
)に示すようにその歯の少なくとも一部及び(又は)その隣の歯の少なくとも一
部を包囲している。ストラップ62は代表的には、以下に説明するように任意適
当な材料で作られ、活性物質を歯間部位Bに投与するマトリックスとしても働く
【0071】 かくして、第5の実施形態では、活性物質を含む互いに同一の側に位置するス
トリング又はストラップは、咬合コルセットを定位置に持続することに加えて、
歯間領域をフッ素化するよう歯間領域を通って結び付けられている。咬合コルセ
ット60′及び歯頸コルセット60を、適当な使用法に合わせて所定寸法通りに
切断され、更に例えば適当な歯の解剖学的構造にフィットするよう形作ることが
できる長いロール状リボンテープ(中間に周囲穴を備えている)から調製又は作
製できる。明らかなこととして、ストリングを、ロールとして製造してもよく、
バンドの外面を内面よりも耐分解性が高いように製造してもよい。
【0072】 第1及び第2の実施形態のシステムは、特定の従来型齲蝕用ステイン及び(又
は)器具を取り外し、損傷部の修復インタフェース又は亀裂を水で洗浄した後、
ステインを吸い取る吸取り剤を用いないで又は用いて使用され(これについては
、Rawls, H.R., et al., Microbiological Abs Suppl. 261, 1978;Jodaikin, A.
, et al., J. Oral Path 15, 1986, pp 415-418を参照のこと。その目的は、レ
ントゲン写真を用いたのでは問題が生じたままである歯間齲蝕又は漏れ診断を向
上させることにある(これについては、Duncan et al. JADA 126:873, 1995を参
照のこと))、照射を不要にする光で活性化されるステイン(例えば、蛍光性)
を更に有するのがよいが、このようにするかどうかは任意である。
【0073】 本発明の第6の実施形態では、図7(a)を参照すると、マトリックスは、整
形外科用器具を、例えば、整形外科用弧線と関連して用いられる歯間用“I”器
具80の形態をしている。この“I”器具80を、整形外科用弧線90の使用に
より位置決めすることにより、歯の表面及び歯間部位に対して固定するのがよく
、これら整形外科弧線90は、図7(b)に示すように予め口内窩洞内に取り付
けられている。“I”器具80の垂直方向部分82は、隣り合う歯相互間の歯間
野を標的にし、横方向頂部及び底部84は任意的に用いられ、それにより、歯の
外側部分を標的にすることができる。この“I”器具80は、適当な形状に特注
でき、或いは変形例として、以下に説明するように任意適当な材料のリボンで作
って所望の寸法形状に合わせて切断してもよい。
【0074】 上述の実施形態は、元々の歯表面への使用のために制限されず、かくして、歯
の「歯表面」という用語は、歯のプロテーゼ及び修復縁をも含む。かくして、図
8に示すように、第4の実施形態の第2の形態及び第3の実施形態の第3の形態
は、歯のアマルガム98又は歯プロテーゼの冠インタフェース95に関して例と
して挙げられている。
【0075】 これら用途は、器具には限定されず、上述の治療方式にも限定されない。例え
ば、これら用途を歯の冠表面をフッ素化するために萌出中の歯の歯肉フラップの
下に配置することができる。別の例では、第3の実施形態を用いると、歯内手技
及び修復手技中、根管をフッ素化することができる。
【0076】 この場合も又、当然のことながら本発明は上述の実施形態には限定されず、そ
の全ての変形例を含むものである。また、当業者であれば、一般的毒性、アレル
ギー反応及び歯髄反応が、提案された方法を臨床的に適用する前に検査すること
が必要であることは明らかである。
【0077】 本発明のシステムでは、活性物質によって得られる口内作用は、医学的治療、
例えば、フッ素化又は再石灰化及び(又は)美観上の処置、例えば、ブレスフレ
ッシュナー(breath freshener=息をさわやかにする薬剤)及び(又は)任意他
の所望の作用をもたらすものである。
【0078】 かくして、本発明のマトリックスの異種成分は、以下に記載する機能を持つ範
囲の化学物質を有するのがよい。
【0079】 1次活性フッ素化及び(又は)再石灰化剤又は化学薬剤 本明細書に記載したマトリックスは、フッ化物イオンを生じさせる1次活性再
石灰化剤を有する。この再石灰化剤は、無機又は有機のフッ化物を含有した薬学
的に認可された化学物質のうちどれか1つまたは任意の組み合わせであってよい
。これら再石灰化剤としては、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫、ヘキサフルオ
ロジルコン酸第一錫、フッ化カルシウム、ジフルオロシラン、フッ化水素、モノ
フルオロリン酸ナトリウム、三フッ化イッテルビウム、ヘキサフルオロケイ酸ナ
トリウム、フッ化アンモニウム及びフッ化アミンが挙げられるが、これらには限
定されない。好ましくは、活性再石灰化剤は、フッ化水素又はフッ化アミンであ
る。
【0080】 フッ化物イオンの別の源は、模造ガラスイオノマーセメントフッ化物、即ち、
フルオロアルミノシリケートガラスである。
【0081】 フッ化物放出剤は、本発明のポリマーマトリックス内に埋め込まれ、これから
制御された又は持続された状態で放出される。
【0082】 フッ化物(例えば、フッ化第一錫、フッ化アンモニウム、フッ化チタン及びフ
ッ化アミノ)のpH及び塩の種類のばらつきの結果として、フッ化物はフッ化カ
ルシウムとして異なる滞留状態が生じる。例えば、良好な結果は、pHが4.4
のフッ化アンモニウムを用いて達成された(これについては、Jenkins, G.N. Th
e Physiology and Biochemistry of the Mouth p. 495, 1978, Blackwell Scien
tific Publishingを参照されたい)。
【0083】 フッ化物Fの急性致死量は、33mgF/Kg体重であり、慢性毒性は、0.
1mgF/Kgである。かくして、フッ化物濃度範囲の決定は、使用される装置
のサイズ及び数又は使用される物質の量、物質又は装置を適用する持続時間、フ
ッ化物イオンの放出速度及び患者の体重で決まる。かくして、濃度は、約7〜0
.2%であるのがよい。(これについては、A guide to the use of fluorides
JADA 113:504-564, 1986, prepared by the National Fluoride Task force of
the NFDHを参照されたい) 再石灰化フッ化物剤(ヌープ硬さが180から300に増加)で無機質脱落さ
せた(ヌープ硬さが、300から180に低下)エナメル質表面の再硬化速度は
、約4時間である(これについては、Koulourides, T., Art and Science of De
ntal Caries Research pp. 355-378, 1968; Poole, D.F.G. and Silverstone, L
.M., Hard tissue Growth Repair and Remineralisation, pp. 35-52, Ciba Fon
dation Symposium No.11, Elsevier Scientific Publishing Company, 1973を参
照されたい)。明らかなこととして、必要なフッ素化期間は、本明細書において
説明した物質又は装置のタイプ及びそのフッ化物濃度並びに治療対象の表面又は
損傷部の性状で決まる。さらに、フッ素化を長時間にすることは有利な場合があ
る。
【0084】 フッ化物は今日に至るまで最も有効な再石灰化剤であるが、本発明及び本発明
の仕様は、フッ化物だけには限定されず、任意他の再石灰化剤又はその組み合わ
せ、例えば、溶解合成ヒドロキシアパタイトを含んでもよい。
【0085】 活性化又は他の活性剤 活性化剤をマトリックス(例えば、クロルヘキシジン及びジカルシウムホスフ
ェートジヒドレート)及び他の活性剤(例えば、硫酸ラウリルナトリウム(表面
張力の減少のため)及びキシリトール)に添加するのがよい。
【0086】 pH調整のための酸性化又は緩衝剤 エッチング剤又は緩衝剤をマトリックスに添加してフッ化物イオンによる再石
灰化を促進させるのがよい(例えば、0.98%正リン酸pH〜3、くえん酸、
多少の酸味をもたせたホスフェート0.1モル/1 HPOpH〜3−
4)。ナトリウムイオン及び塩素イオンは、場合によってはフッ素化pHの安定
性及び範囲を増大させることができる。さらに、緩衝剤は、マトリックスの架橋
を促進するのに必要な場合がある(例えば、pH6.8のホスフェート緩衝剤)
。当業者であれば、緩衝の2以上の段階が、所要の段階、例えば架橋又は硬化を
容易にするために最終生成物の製造に先立って必要な場合があることは理解され
よう。さらに、最終生成物のpHも又、再石灰化にとって重要である。
【0087】 マトリックス マトリックスの役割は、1次活性フッ素化剤又は任意他の促進又は活性剤を運
び、塗布のための所要の粘度をもたらすと共に(或いは)活性剤及び任意の補助
剤の投与のために所要の安定性又は分解性(例えば、口内酵素生分解性又は自己
生成的分解性)をもたらすことにあり、その目的は、歯の表面のイオン又は化学
的衝撃の最適速度及びタイムスパンをもたらすと共にフッ化物イオン及び(又は
)他の化学物質が歯の表面に到達する移動環境をもたらすことにある。当業者で
あれば、濃度を変えたり、硬化又は架橋の度合い及び架橋のタイプ又はこれらの
組合せを変えることによって分解性を変えることができる。
【0088】 利用可能なマトリックスのタイプは多様である。かかるマトリックスタイプと
しては、未使用の歯科治療用作用物質及び例えば義歯安定材、印象用材料、一時
的修復、仮修復又は永久修復、縫合糸、歯周包帯又は外科用パック及び歯周剤と
して使用できる作用物質が挙げられる(これについては、Dental Therapeutics
Digest Odontos Pub Inc.:Kay L.W. Drugs in Dentistry, Bristol 1972; O'Bri
en, W.J. and Ryge, G. An Outline of Dental Materials, Saunders 1978; Ste
ingerg, D et al., J. Dent Res. 67-208 Abstract No.767, 1988; US Patent N
os. 5,324,519; 4,938,763; 5,278,201; 5,077,049; 5,739,176;5,733,950 を参
照されたい)。マトリックス材料は、天然産物と合成産物に下位分類できる。
【0089】 天然産物 多糖ポリマー(例えば、澱粉、セルロース、寒天、アルギン酸塩及び浸水亜麻
抽出物)、脂質(リピド)、ポリイソプレン(例えば、ラテックスゴム及びグタ
ペルカ)、樹脂及びガム(例えば、ドラガカント及びストラックス)並びにタン
パク質(例えば、コラーゲン又はゲラチンの形態をした変性コラーゲン)が例と
して挙げられる。
【0090】 精製コラーゲンをその耐消化性を促進するために固定剤で処理してもよく、或
いは処理しなくてもよい(これは、腸線による外科縫合糸の製造に類似している
)。変性コラーゲンをクロム塩で含浸させるとその引張強度を高めると共にその
吸収性を遅らせるのがよい。好ましいポリマーマトリックスは、ゲラチンマトリ
ックスであるが、当業者であれば、ゲラチンの溶解方法は、腕前で非常に左右さ
れ、用いられる方法は、ゼリー状から濃い及び「ローピィ(ropey =ねばついた
状態)」までの状態をとる生成物の肌理に相当大きな差をもたらす場合がある。
さらに、コラーゲンのようにゲラチンをグルタルアルデヒドとリシン架橋するの
がよい(これまたヒトの大動脈弁インプラント及び歯髄治療に用いられているオ
ルガネラ防腐剤;Kopel, H.M. et al., J. of Dent, for Child 47: 425-430, 1
980 参照)。他の使用可能な架橋剤は、ホルムアルデヒドであり、これは種々の
アミノ酸と分子内及び分子間メチレンブリッジを形成する。別の例は、タンニン
酸及びヘキサメチレンジイソシアネートである。この場合も又、これら作用物質
の生体適合性を例えこれらが臨床的に用いられていても注意深く検査しなければ
ならない。ゲラチンは、任意の源、例えば、ウシ又は非哺乳動物のゲラチンのも
のであってよい。剛性の高いマトリックスが必要な場合、ウシのゲラチンを用い
ることが好ましい。
【0091】 架橋を行わないゲラチンの完全に天然のマトリックスも又、適当なカバー(例
えば、第1の実施形態について説明したような支持部材であって、主として、1
,4−ポリイソプレンで構成されているのがよい)と共に使用できるということ
に注目することは賢明である。さらに、天然架橋剤、例えば、カルシウム及びヒ
ドロキシリシノールロイシン、ジヒドロキシリシノン又はロイシン(Traub W.,
and Piez, K., A. Adv. Protein Chem. 25:243-352, 1971)及びデヒドロジヒド
ロキシリシノール(Bailey, A.J. et al., Biechem. Biophys. Res. Commun. 35
:663-671 1969 )も又利用可能である。
【0092】 合成産物 本発明のマトリックスに役立つ可能性のある合成産物の範囲に属する候補物質
は恐らくは、縮合、追加の陰イオン、陽イオン及び(又は)触媒重合システムに
よって形成された分子量範囲の広いホモポリマー又はコポリマーである。例とし
ては、シノアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステルウレ
タンジメタクリレート、ポリカプロラクトン、エチルトリグリシドメタクリレー
ト、ポリスルフィド、ポビドン、ポリアクリルメタクリル酸、アクリル系誘導体
及び変性剤、例えば、少量のエチルブチル又は他のアルキルメタクリレート及び
(又は)他のカルボマーで変性させたポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)
、ポリ(メチルメタクリレート)が挙げられる。これらのうち幾つかは、歯科用
製品及び他の製品(例えば、Eudragit(登録商標) Rohm )の持続されると共に
制御された放出を可能にする事実市販されている製品、例えば、水性メタクリレ
ートポリマー配合物である。これらポリマーは、活性剤及び架橋剤(以下に示す
)を必要とする場合がある。しかしながら、他の作用物質、例えば、遅延剤、例
えば、ヒドロキノン及びオイゲノールが必要とされることが時々ある。他の別の
例としては、オイゲノール化亜鉛、ペトロラテウム及びステアリルアルコールが
挙げられる。
【0093】 架橋剤 例としては、アミノ酸(リシン及びアルギニン)、ペプチド、タンパク質、多
糖(例えば、デキストラン)、脂質(リピド)(例えば、ソディウムドキュサー
ト(sodium docusate ))、カルシウム、ストロンチウム、グルタルアルデヒド
、ホルムアルデヒド、グリコールジメタクリレート、タンニン酸及びアリルメタ
クリレートが挙げられる。架橋の度合いが活性及び(又は)補助剤の放出速度に
とって重要な意味を持つものであることは理解されるべきである。ポリマーマト
リックスの架橋の度合いをどのようにするかは、薬剤業界の当業者が適宜決定で
きる。
【0094】 液状ビヒクル 液状ビヒクルが、特に、マトリックスを調製する際用いるのがよい。例として
は、水、エチルアルコール又はグリセリン(グリセロール)単独又は任意の組み
合わせが挙げられ、水が好ましい。
【0095】 可塑剤及び弾性剤 可塑剤及び弾性剤を用いると、必要な場合や望ましい場合にマトリックスの機
械的性質を変えることができる。例としては、ポリエチレングリコール、ジブチ
ルフタレート、グリセロール、ソルビトール、無機塩、オリーブ油、あまに油、
軽油、エチレンプロピレン、スチレンブタジエンのポリマー、ビニルエチレンア
セテートコポリマー、ブタジレンイソプレン、ガムベース及びエラスチン(リガ
メンタム・ニューカエ社市販の天然ゴムタンパク質)が挙げられる。好ましい可
塑剤は、ソルビトールである。
【0096】 本発明の第1及び第2の実施形態によれば、マトリックスを、弾性剤、例えば
ソルビトール及び(又は)ガムベースとの組み合わせで上述したような任意適当
な材料、例えばゲラチンから作るのがよく、ゲラチンは、任意適当な材料、例え
ば、グルタルアルデヒド及び(又は)タンニン酸を用いて架橋されることが好ま
しい。かかるマトリックスは、適当な可塑性を備え、それと同時に、歯間空間内
に取り付けられるとシールの機械的一体性を維持するのに十分な靱性を備えてい
る。
【0097】 本発明の第3の実施形態によれば、マトリックスは好ましくは、ウェッジ部分
について剛性であり、かくして代表的には、第1の実施形態の可塑物質が無い。
それにもかかわらず、この実施形態のウイング付き部材は好ましくは弾性が高く
、かくして、可塑剤及び(又は)弾性剤を有するのがよい。
【0098】 第4、第5及び第6の実施形態によれば、マトリックスは、コルセット、スト
ラップ及び“I”部材の形態をしていて、第1の実施形態について説明したもの
に必要な変更を加えたものに類似しているのがよく、異なる点は、これらの実施
形態では、マトリックス中に用いられる弾性材料が少ないか、或いは全く無いと
いうことにある。
【0099】 充填剤及び軟化剤 マトリックスは、充填剤及び(又は)軟化剤を更に含むのがよく、例えば、マ
スチック(乳香)、小麦粉、カオリン(珪酸アルミニウム)、酸化マグネシウム
、二酸化シリコン又は他の種々の無機分子が例として挙げられる。或る特定のイ
オンが場合によっては再石灰化を阻害することがあり(例えば、P
HCO,SiO,CrO,Mg,Zn)、或る幾つかの無機充填剤
を撥水結合剤、例えばビニルシランで被覆するのがよいことは注目されるべきで
ある。軟化剤の例としては、レシチン及びワックス(ろう)が挙げられる。
【0100】 着色又は染色剤 これらとしては、適用されたマトリックスの見栄えをよくする作用物質及び上
述のように齲蝕検出性を高めるために放出される染料が挙げられる。例としては
、フクシン又はプロピレングリコール中の酸レッド52(acid red 52 )が挙げ
られる。これら診断用染料としては、従来型組織学的ステイン、臨床的崩壊検出
剤及び検出性が光、例えば、蛍光剤、UV光又は視覚的スペクトル内の強烈な光
によって活性化される他の作用物質で高めることができる作用物質、又は、器具
又は材料を取り除き、歯の表面を濯ぎ洗いした後に創部の吸取りにより吸い込ま
れる作用物質が挙げられる。
【0101】 フレーバ剤及びブレスフレッシュナー 種々のフレーバ剤、例えばメンソール、ソディウムサッカリン(sodium sacch
arin)、ソルビトール、アスパルテーム、塩化ナトリウムをマトリックスに添加
するのがよい。また、ブレスフレッシュナー、例えば、パセリの種、ヒマワリ油
及びペパーミント油をマトリックスに添加するのがよい。
【0102】 防腐剤及び滅菌剤 防腐剤及び滅菌剤を追加することは、これらが種々の微生物、例えばバクテリ
ア、菌類及び酵母菌の成長を阻害するので特に長期停動マトリックスについては
有利な場合がある。防腐剤の例としては、フェノール、メチルパラベン及びソル
ビン酸が挙げられ、滅菌剤の例としては、沃素、カリウム及びアルコールが挙げ
られる。
【0103】 止血剤 止血剤としては、血管収縮剤(例えば、アドレナリン)、吸収性作用物質(例
えば、酸化セルロース、フィブリン、アルギン酸カルシウム)、トロンボプラス
チック剤(thromboplastic agents )(例えば、トロンビン)、化学薬剤(例え
ば、タンニン酸、塩化第二鉄、塩化亜鉛、みょうばん、過酸化水素)又は物理的
プラッギング(例えば、この器具は骨ろうを含む)が挙げられる。止血剤の役割
は、出血が歯肉によって引き起こされた領域のフッ素化又は化学的治療を阻害す
る出血又は他の出血を止めることにある。
【0104】 マトリックスは好ましくは、ホスト酵素、バクテリア又は唾液又は飲料の溶解
性により唾液中で再吸収可能であり且つ(或いは)生分解可能な物質、例えば、
タンニン酸及び(又は)グルタルアルデヒドによって架橋されたゲラチンで作ら
れる。それにもかかわらず、変形例として、マトリックスを、これ又標的野に送
られる活性物質を放出する非再吸収性物質で作ってもよい。例えば、マトリック
スを、ゴムラテックス、ポリマー又は多種多様な糖類、脂質、核酸又は例えばホ
スト酵素により口の中で放出されるフッ化アミンに結合されたゴムラテックス中
に見受けられる他のタンパク質のうち何れか1で作ってもよい。
【0105】 本発明のマトリックス及び器具並びにその製造方法は、上述の化学的成分に限
定されず、これらの変形例を全て含み、又、例だけを上述したので他の化学物質
をも含む。さらに、これら作用物質の生体適合性及びこれらの相互作用は、臨床
用途に先だって注意深く検査して試験する必要がある。
【0106】 上記は、本発明の数種類の特定の実施形態を詳細に説明したものに過ぎず、当
業者であれば、本発明はこれらには限定されず、特許請求の範囲に記載された本
発明の範囲及び精神又はその均等例から逸脱しないで形態及び細部における他の
変形例を想到できることは理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は齲蝕の影響を特に受けやすい3つの歯帯域を示す前歯の唇側部分
の側面図である。 図1bは齲蝕の影響を特に受けやすい3つの歯帯域を示す奥歯の頬側部分の側
面図である。
【図2】 図2(a)は本発明の第1の実施形態の一形態を示す正面図である。 図2(b)は本発明の第1の実施形態の別の形態を示す正面図である。 図2(c)は本発明の第1の実施形態の別の形態を示す正面図である。 図2(d)は本発明の第1の実施形態の別の形態を示す正面図である。 図2(e)は前歯の一部側面図であり、種々の歯間帯域に対して現場で固定さ
れた図2(a)〜図2(d)の形態を示す図である。 図2(f)は奥歯の一部の側面図であり、種々の歯間帯域に対して現場で固定
された図2(a)〜図2(d)の形態を示す図である。 図2(g)は図2(a)の実施形態のX−Χ矢視横断面図である。
【図3】 図3(a)は本発明の第2の実施形態の一形態を示す正面図である。 図3(b)は本発明の第2の実施形態の別の形態を示す正面図である。 図3(c)は本発明の第2の実施形態の別の形態を示す正面図である。 図3(d)は本発明の第2の実施形態の別の形態を示す正面図である。 図3(e)は前歯の一部側面図であり、種々の歯間帯域に対して現場で固定さ
れた図3(a)及び図3(b)の形態を示す図である。 図3(f)は奥歯の一部の側面図であり、種々の歯間帯域に対して現場で固定
された図3(c)の形態を示す図である。 図3(g)は図3(a)の実施形態のY−Y矢視横断面図である。
【図4】 図4(a)は本発明の第3の実施形態の一形態を示す正面図である。 図4(b)は本発明の第3の実施形態の別の形態を示す正面図である。 図4(c)は本発明の第3の実施形態の別の形態を示す正面図である。 図4(d)は本発明の第3の実施形態の別の形態を示す正面図である。 図4(e)は前歯の一部側面図であり、種々の歯間帯域に対して現場で固定さ
れた図4(a)、図4(b)及び図4(c)の形態を示す図である。
【図5】 図5(a)は本発明の第4の実施形態の一形態の斜視図である。 図5(b)は本発明の第4の実施形態の別の形態の斜視図である。 図5(c)は前歯の一部の側面図であり、種々の歯頸帯域及び歯間帯域に対し
て現場で固定された図5(a)の形態を示す図である。 図5(d)は奥歯の一部の側面図であり、種々の歯頸帯域及び歯間帯域に対し
て現場で固定された図5(b)の形態を示す図である。
【図6】 図6(a)は本発明の第5の実施形態の一形態の斜視図である。 図6(b)は本発明の第5の実施形態の別の形態の斜視図である。 図6(c)は前歯の一部の側面図であり、種々の歯頸帯域及び歯間帯域に対し
て現場で固定された図6(a)の形態を示す図である。 図6(d)は奥歯の一部の側面図であり、種々の歯頸帯域及び歯間帯域に対し
て現場で固定された図6(b)の形態を示す図である。
【図7】 図7(a)は本発明の第6の実施形態の正面図である。 図7(b)は唇側歯表面に対して現場で固定された図7(a)の実施形態を示
す前歯の一部の側面図である。
【図8】 奥歯の一部の側面図であり、種々の歯間帯域及び歯頸領域に対して現場で固定
された図4(b)及び図5(b)の形態を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/02 A61P 1/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C076 AA36 AA39 AA51 BB23 CC09 DD37 DD38 EE03 EE04 EE04A EE05 EE12 EE13 EE18 EE30A EE41A EE42A EE43A EE47A EE48 EE58A FF02 FF31 FF68

Claims (56)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の口内活動度を有する少なくとも1つの物質を口腔内の少なくとも1つの
    歯表面の歯間部位に制御された状態で投与するシステムであって、前記物質を含
    有するマトリックスを有し、前記マトリックスは、前記歯間部位への前記物質の
    所定の一部の投与と相関関係にある少なくとも所定の期間の間、前記歯間部位の
    ところに取り付けられるようになっていることを特徴とするシステム。
  2. 【請求項2】 前記歯間部位は、前記歯表面とその隣の歯表面との接触野から成ることを特徴
    とする請求項1記載のシステム。
  3. 【請求項3】 前記マトリックスは、ポリマーマトリックスであることを特徴とする請求項2
    記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記マトリックスは、前記歯間部位への嵌込み後に口腔内での水和により現場
    で膨潤することによって前記マトリックスを固定できるようにする親水性ポリマ
    ーを含んでいることを特徴とする請求項3記載のシステム。
  5. 【請求項5】 前記ポリマーマトリックスは、外面を備えた3次元の形態をしており、前記外
    面の少なくとも一部は、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面の少
    なくとも前記歯間部位と接触するようになっていることを特徴とする請求項4記
    載のシステム。
  6. 【請求項6】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面の少
    なくとも前記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの実質的に平らな外面を備え
    たディスクの形態をしていることを特徴とする請求項5記載のシステム。
  7. 【請求項7】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面の少
    なくとも前記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの実質的に凹状の外面を備え
    たディスクの形態をしていることを特徴とする請求項5記載のシステム。
  8. 【請求項8】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面の少
    なくとも前記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの実質的に楕円形の外面を備
    えたペレットの形態をしていることを特徴とする請求項5記載のシステム。
  9. 【請求項9】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面の少
    なくとも前記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの実質的に環状の外面を備え
    たドーナツ形リングの形態をしていることを特徴とする請求項5記載のシステム
  10. 【請求項10】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面の少
    なくとも前記歯間部位と接触可能な少なくとも1つの長手方向外面を備えたウェ
    ッジの形態をしていることを特徴とする請求項5記載のシステム。
  11. 【請求項11】 前記マトリックスは、少なくとも一方の長手方向端部のところに少なくとも1
    つのウイング付き部材を備えたウェッジの形態をしており、前記ウェッジは、前
    記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面の少なくとも前記歯間部位と接
    触可能な少なくとも1つの長手方向外面を有し、前記ウイング付き部材は、前記
    物質の一部を、前記歯間部位の近心及び遠心側の前記歯表面の一部及びその隣の
    歯表面に投与する適当な接触表面を有していることを特徴とする請求項5記載の
    システム。
  12. 【請求項12】 前記ポリマーマトリックスは、第1の外面及び第2の外面を備えた3次元の形
    態をしており、前記第1の外面の少なくとも一部は、前記物質を前記歯間部位に
    投与するよう前記歯表面の少なくとも前記歯間部位と接触するようになっており
    、前記第2の外面の少なくとも一部は、前記物質を前記歯間部位に投与するよう
    前記隣の歯表面の少なくとも前記歯間部位と接触するようになっていることを特
    徴とする請求項3記載のシステム。
  13. 【請求項13】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面及び
    前記隣の歯表面の少なくとも前記歯間部位とそれぞれ接触可能な互いに反対側に
    位置した第1及び第2の実質的に平らな外面を備えたディスクの形態をしている
    ことを特徴とする請求項12記載のシステム。
  14. 【請求項14】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面及び
    前記隣の歯表面の少なくとも前記歯間部位とそれぞれ接触可能な互いに反対側に
    位置した第1及び第2の実質的に凹状の外面を備えたディスクの形態をしている
    ことを特徴とする請求項12記載のシステム。
  15. 【請求項15】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面及び
    前記隣の歯表面の少なくとも前記歯間部位とそれぞれ接触可能な互いに反対側に
    位置した第1及び第2の実質的に楕円形の外面を備えたペレットの形態をしてい
    ることを特徴とする請求項12記載のシステム。
  16. 【請求項16】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面及び
    前記隣の歯表面の少なくとも前記歯間部位とそれぞれ接触可能な互いに反対側に
    位置した第1及び第2の実質的に環状の外面を備えたドーナツ形リングの形態を
    していることを特徴とする請求項12記載のシステム。
  17. 【請求項17】 前記マトリックスは、前記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面及び
    前記隣の歯表面の少なくとも前記歯間部位とそれぞれ接触可能な第1及び第2の
    実質的に長手方向の外面を備えたウェッジの形態をしていることを特徴とする請
    求項12記載のシステム。
  18. 【請求項18】 前記マトリックスは、少なくとも一方の長手方向端部のところに少なくとも1
    対のウイング付き部材を備えたウェッジの形態をしており、前記ウェッジは、前
    記物質を前記歯間部位に投与するよう前記歯表面及び前記隣の歯表面の少なくと
    も前記歯間部位とそれぞれ接触可能な第1及び第2の実質的に長手方向の外面を
    備え、前記ウイング付き部材は、前記物質の一部を、前記歯間部位の近心及び遠
    心側の前記歯表面の一部及びその隣の歯表面の一部にそれぞれ投与する適当な接
    触表面を有していることを特徴とする請求項12記載のシステム。
  19. 【請求項19】 前記システムは、前記マトリックスを前記歯間部位に固定する適当な支持部材
    を更に有し、前記支持部材は、ネット部分を包囲した周囲フレーム部分を有し、
    前記フレーム部分は、前記支持部材を前記歯間部位のところに嵌め込んで前記ネ
    ット部分をこれに整列させることができる弾性材料から作られ、前記ネット部分
    は、前記マトリックスを受け入れ、前記物質を前記ネット部分から前記歯間部位
    に投与することができるようになっていることを特徴とする請求項3記載のシス
    テム。
  20. 【請求項20】 前記フレーム部材はリングの形態をしており、前記部材は、前記リングの内側
    凹状表面に取り付けられていることを特徴とする請求項19記載のシステム。
  21. 【請求項21】 前記フレーム部材は、前記歯間部位への前記フレーム部材の取付けを可能にす
    るよう前記フレーム部材を掴みやすくする少なくとも1つのニッチを更に有して
    いることを特徴とする請求項20記載のシステム。
  22. 【請求項22】 前記フレーム部材は、前記歯間部位への前記フレーム部材の取付けを可能にす
    るよう前記フレーム部材を掴みやすくする少なくとも1つのループを更に有して
    いることを特徴とする請求項20記載のシステム。
  23. 【請求項23】 前記任意適当な支持部材は、天然ゴムラテックス(シス1,4ポリイソプレン
    )、PVC(ポリ塩化ビニル)、ニトリル(アクリロニトリル及びブタジレン)
    、ネオプレン(クロロプレン)、プラスチック(ポリエチレン)又はタクチロン
    (スチレンを主成分とするコポリマー)を含む任意適当な材料で作られているこ
    とを特徴とする請求項19記載のシステム。
  24. 【請求項24】 前記マトリックスは実質的に生分解性であることを特徴とする請求項1記載の
    システム。
  25. 【請求項25】 前記マトリックスは実質的に再吸収性であることを特徴とする請求項1記載の
    システム。
  26. 【請求項26】 前記マトリックスは、実質的に非再吸収性であることを特徴とする請求項1記
    載のシステム。
  27. 【請求項27】 前記マトリックスは、リボンの形態をしていることを特徴とする請求項2記載
    のシステム。
  28. 【請求項28】 前記リボンは、前記歯表面及び前記歯間部位を有する歯の周囲を包囲するよう
    ループの形態に接合できることを特徴とする請求項27記載のシステム。
  29. 【請求項29】 前記マトリックスは、コードの形態をしていることを特徴とする請求項2記載
    のシステム。
  30. 【請求項30】 前記コードは、前記歯表面及び前記歯間部位を有する歯の周囲を包囲するよう
    ループの形態に接合できることを特徴とする請求項29記載のシステム。
  31. 【請求項31】 前記コードは、腸線から作られていることを特徴とする請求項30記載のシス
    テム。
  32. 【請求項32】 前記マトリックスは、歯頸コルセットの形態をしていることを特徴とする請求
    項2記載のシステム。
  33. 【請求項33】 前記コルセットは、前記コルセットを前記歯表面を有する歯に固定するように
    なった1以上の拘束ストラップによって前記歯表面及び前記歯間部位に対して固
    定可能であることを特徴とする請求項32記載のシステム。
  34. 【請求項34】 前記ストラップは、前記歯の少なくとも一部を包囲していることを特徴とする
    請求項33記載のシステム。
  35. 【請求項35】 前記マトリックスは、整形外科用歯間“I”器具の形態をしていることを特徴
    とする請求項2記載のシステム。
  36. 【請求項36】 前記“I”器具は、前記“I”器具を口内窩洞内に予め固定されていて、前記
    “I”器具を前記歯表面を有する歯に固定する整形外科用弧線によって前記歯表
    面及び前記歯間部位に対して固定可能であることを特徴とする請求項35記載の
    システム。
  37. 【請求項37】 所定の口内活動度を有する物質を口腔内の少なくとも1つの歯表面の咬合部位
    に制御された状態で投与するシステムであって、前記物質を含有するマトリック
    スを有し、前記マトリックスは、前記歯間部位への前記物質の所定の一部の投与
    と相関関係にある少なくとも所定の期間の間、前記咬合部位のところに取り付け
    られるようになっていることを特徴とするシステム。
  38. 【請求項38】 前記マトリックスは、咬合コルセットの形態をしていることを特徴とする請求
    項37記載のシステム。
  39. 【請求項39】 前記コルセットは、前記コルセットを前記歯表面を有する歯に固定するように
    なった1以上の拘束ストラップによって前記歯表面及び前記咬合部位に対して固
    定可能であることを特徴とする請求項38記載のシステム。
  40. 【請求項40】 前記ストラップは、前記歯の少なくとも一部を包囲していることを特徴とする
    請求項39記載のシステム。
  41. 【請求項41】 少なくとも1本の前記ストラップが、隣の歯の少なくとも一部を包囲している
    ことを特徴とする請求項40記載のシステム。
  42. 【請求項42】 前記活性物質は、無機又は有機フッ化物含有化学薬剤のうちの任意の1つであ
    ることを特徴とする請求項1〜41のうち何れか1に記載のシステム。
  43. 【請求項43】 前記活性物質は、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫、ヘキサフルオロジルコン
    酸第一錫、フッ化カルシウム、ジフルオロシラン、フッ化水素、モノフルオロリ
    ン酸ナトリウム、三フッ化イッテルビウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、
    フッ化アンモニウム、フッ化アミン、フルオロアルミノシリケートガラス及びこ
    れらの混合物のうちの任意の一つであることを特徴とする請求項42記載のシス
    テム。
  44. 【請求項44】 前記マトリックスは、合成ポリマー又は天然ポリマーを有し、天然ポリマーは
    、多糖、脂質、ポリイソプレン、ガム及びタンパク質又はこれらの混合物のうち
    任意の一つであることを特徴とする請求項1〜41のうち何れか一に記載のシス
    テム。
  45. 【請求項45】 前記天然ポリマーは、コラーゲン及びゲラチンから選択されたタンパク質であ
    ることを特徴とする請求項44記載のシステム。
  46. 【請求項46】 前記マトリックスは、合成ポリマー又は天然ポリマーから成り、前記ポリマー
    は、多糖、脂質、ポリイソプレン、ガム及びタンパク質又はこれらの任意の混合
    物のうちの任意の1つであることを特徴とする請求項43記載のシステム。
  47. 【請求項47】 前記天然ポリマーは、コラーゲン及びゲラチンから選択されたタンパク質であ
    ることを特徴とする請求項46記載のシステム。
  48. 【請求項48】 前記ポリマーは、架橋されていることを特徴とする請求項46記載のシステム
  49. 【請求項49】 前記ポリマーは、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、グリコールジメタ
    クリレート、タンニン酸及びアリルメタクリレートのうち少なくとも1つで架橋
    されていることを特徴とする請求項48記載のシステム。
  50. 【請求項50】 前記マトリックスは、活性物質の放出を促進する促進剤、可塑剤、弾性剤、着
    色剤、染色剤、充填剤、軟化剤、防腐剤及び滅菌剤のうち何れか一の補助剤を更
    に有していることを特徴とする請求項44記載のシステム。
  51. 【請求項51】 前記可塑剤は、ソルビトールであることを特徴とする請求項50記載のシステ
    ム。
  52. 【請求項52】 所定の口内活動度を有する少なくとも1つの物質を含むポリマーマトリックス
    を口腔内の少なくとも1つの歯表面の歯間部位に固定する支持部材であって、前
    記支持部材は、ネット部分を包囲した周囲フレーム部分を有し、前記フレーム部
    分は、前記支持部材を前記歯間部位のところに嵌め込んで前記ネット部分をこれ
    に整列させることができる弾性材料から作られ、前記ネット部分は、前記マトリ
    ックスを受け入れ、前記物質を前記ネット部分から前記歯間部位に投与すること
    ができるようになっていることを特徴とする支持部材。
  53. 【請求項53】 前記フレーム部材はリングの形態をしており、前記部材は、前記リングの内側
    凹状表面に取り付けられていることを特徴とする請求項52記載の支持部材。
  54. 【請求項54】 前記フレーム部材は、前記歯間部位への前記フレーム部材の取付けを可能にす
    るよう前記フレーム部材を掴みやすくする少なくとも1つのニッチを更に有して
    いることを特徴とする請求項52記載の支持部材。
  55. 【請求項55】 前記フレーム部材は、前記歯間部位への前記フレーム部材の取付けを可能にす
    るよう前記フレーム部材を掴みやすくする少なくとも1つのループを更に有して
    いることを特徴とする請求項42記載のシステム。
  56. 【請求項56】 前記支持部材は、天然ゴムラテックス(シス1,4ポリイソプレン)、PVC
    (ポリ塩化ビニル)、ニトリル(アクリロニトリル及びブタジレン)、ネオプレ
    ン(クロロプレン)、プラスチック(ポリエチレン)又はタクチロン(スチレン
    を主成分とするコポリマー)を含む任意適当な材料で作られていることを特徴と
    する請求項52〜55のうち何れか一に記載の支持部材。
JP2001566505A 2000-03-14 2001-03-14 活性物質を歯科部位に制御された状態で投与するシステム Pending JP2003527356A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
IL135061 2000-03-14
IL13506100A IL135061A0 (en) 2000-03-14 2000-03-14 Strategic targeted fluoridation and chemical treatment of teeth
PCT/IL2001/000243 WO2001068038A2 (en) 2000-03-14 2001-03-14 System for the controlled delivery of an active material to a dental site

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003527356A true JP2003527356A (ja) 2003-09-16

Family

ID=11073938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001566505A Pending JP2003527356A (ja) 2000-03-14 2001-03-14 活性物質を歯科部位に制御された状態で投与するシステム

Country Status (9)

Country Link
US (1) US7118376B2 (ja)
EP (1) EP1263347B1 (ja)
JP (1) JP2003527356A (ja)
AT (1) ATE362348T1 (ja)
AU (1) AU2001239528A1 (ja)
CA (1) CA2403345C (ja)
DE (1) DE60128449T2 (ja)
IL (1) IL135061A0 (ja)
WO (1) WO2001068038A2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010535573A (ja) * 2007-08-08 2010-11-25 コール、パートナーズ、リミテッド 歯科部位に固定する再形成可能な装置
WO2011111481A1 (ja) * 2010-03-10 2011-09-15 オリンパス株式会社 薬剤導入シートおよびキット
KR20160085780A (ko) * 2013-10-17 2016-07-18 다니엘 연일 정 치아 보철물을 제조하는 방법
JP2019536754A (ja) * 2016-10-18 2019-12-19 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 口腔ケア粒子及び該粒子の投与のためのシステム

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7328706B2 (en) 2002-05-06 2008-02-12 Dynamic Mouth Devices Llc Therapeutic and protective dental device useful as an intra-oral delivery system
GB0327274D0 (en) * 2003-11-24 2003-12-24 Retractotop Ltd Dental device and method for its use
NZ538805A (en) * 2005-03-14 2007-10-26 Otago Innovation Ltd Site specific intra-oral application apparatus
US20070048347A1 (en) * 2005-08-26 2007-03-01 Laura Bardach Intra-oral device for treating obesity
GB0613552D0 (en) * 2006-07-07 2006-08-16 Univ Heriot Watt Resorbable insert
US20090117522A1 (en) * 2007-11-02 2009-05-07 Yaneav Cohen System to whiten interproximal surfaces of adjacent teeth
WO2009100283A2 (en) * 2008-02-08 2009-08-13 Colgate-Palmolive Company Tooth sealant
BRPI0822655A2 (pt) 2008-06-04 2015-06-30 Colgate Palmolive Co Implemento e sistema para cuidado oral
US20110117524A1 (en) * 2009-11-16 2011-05-19 Tri-Dent Innovations Limited Universal dental crown and system and method of restoring a tooth using a universal dental crown
EP2547310B1 (en) * 2010-03-16 2018-05-23 DENTSPLY SIRONA Inc. Compositions for endodontic instruments
US8551525B2 (en) 2010-12-23 2013-10-08 Biostructures, Llc Bone graft materials and methods
US20120223043A1 (en) * 2011-03-04 2012-09-06 Sharon Snyder Apparatus and composition for inhibiting dental caries
US8757405B2 (en) 2012-03-01 2014-06-24 Drinknrinse, Llc Apparatus and composition for inhibiting dental caries
US9668844B2 (en) 2013-11-06 2017-06-06 Colldent Y.A Ltd Device for fixation at a dental site
GB2522237B (en) * 2014-01-18 2018-03-07 Ahmed Thofah Oral fragrance device
CN104382976B (zh) * 2014-10-27 2017-10-17 福州品行科技发展有限公司 一种辅助改善牙龈健康的咀嚼片及其制备方法
USD759817S1 (en) * 2014-12-18 2016-06-21 Colldent Y.A Ltd Oral device
US10575976B2 (en) 2015-04-30 2020-03-03 Dynamic Mouth Devices, L.L.C. Method and apparatus for weight management utilizing an intra-oral device
US20180243175A1 (en) * 2015-09-10 2018-08-30 The University Of Florida Research Foundation, Inc. Arginine-containing restorative dental materials and methods of preventing and controlling caries associated with dental work
US11351010B2 (en) * 2016-10-06 2022-06-07 Burton Dental Innovations, Llc Dental wedges and matrix bands for use in direct composite restoration techniques
EP4014926A1 (de) * 2020-12-16 2022-06-22 Ivoclar Vivadent AG Dentalobjekt zum befestigen an einem zahn
CA3207964A1 (en) 2021-02-10 2022-08-18 Tyler FERRIS Dental medicament applicator
RU2761719C1 (ru) * 2021-03-22 2021-12-13 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования «Приволжский исследовательский медицинский университет» Министерства здравоохранения Российской Федерации (ФГБОУ ВО "ПИМУ" Минздрава России) Устройство для доставки лекарственного вещества в патологические очаги твердых тканей зубов и способ его изготовления

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2835628A (en) * 1957-04-01 1958-05-20 Jacob A Saffir Means for treating teeth
JP2001163768A (ja) * 1999-12-10 2001-06-19 Lion Corp 歯間部挿入用徐放性スティック状製剤

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3754332A (en) * 1970-09-09 1973-08-28 L Warren Treatment member
US3923939A (en) * 1974-06-07 1975-12-02 Alza Corp Process for improving release kinetics of a monolithic drug delivery device
US4772325A (en) * 1981-06-01 1988-09-20 Kerr Manufacturing Company Fluorine-containing dental materials
US4685883A (en) * 1983-09-12 1987-08-11 Jernberg Gary R Local delivery of chemotherapeutic agents for the treatment of periodontal disease
US4741700A (en) 1986-07-16 1988-05-03 Barabe David J Dental breath freshening device
US4892483A (en) 1988-08-15 1990-01-09 The University Of Kentucky Research Foundation Oral drug retaining device
US5137449A (en) * 1989-03-20 1992-08-11 Johnson & Johnson Consumer Products, Inc. Intraoral medication releasing system
US5776493A (en) * 1989-07-14 1998-07-07 Alza Corporation Oral osmotic device for delivery of nystatin with hydrogel driving member
US5376006A (en) 1990-03-22 1994-12-27 Ultradent Products, Inc. Dental bleaching compositions and methods for bleaching teeth surfaces
US5074786A (en) * 1990-03-30 1991-12-24 Johnson & Johnson Consumer Products, Inc. Intraoral medication releasing system
US5197882A (en) * 1990-05-14 1993-03-30 Gary R. Jernberg Periodontal barrier and method for aiding periodontal tissue regeneration agents
JPH06509955A (ja) * 1991-08-23 1994-11-10 ザ、ジレット、カンパニー 口腔に適用する持続性放出マトリックス
CZ292360B6 (cs) * 1994-05-06 2003-09-17 Pfizer Inc. Dávkovací forma s řízeným uvolňováním obsahující azithromycin a způsob její výroby
US5770782A (en) * 1996-02-08 1998-06-23 Huntsman Petrochemical Corporation Process and system for alkylation of aromatic compounds
HU224035B1 (hu) * 1996-05-13 2005-05-30 Novartis Consumer Health S.A. Bukkális adagolórendszer
US6136297A (en) 1997-06-06 2000-10-24 The Procter & Gamble Company Delivery system for an oral care substance using a strip of material having low flexural stiffness

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2835628A (en) * 1957-04-01 1958-05-20 Jacob A Saffir Means for treating teeth
JP2001163768A (ja) * 1999-12-10 2001-06-19 Lion Corp 歯間部挿入用徐放性スティック状製剤

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6011032843; 日本歯科医師会雑誌 第52巻第11号, 20000210, 134ページの74 *

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010535573A (ja) * 2007-08-08 2010-11-25 コール、パートナーズ、リミテッド 歯科部位に固定する再形成可能な装置
WO2011111481A1 (ja) * 2010-03-10 2011-09-15 オリンパス株式会社 薬剤導入シートおよびキット
KR20160085780A (ko) * 2013-10-17 2016-07-18 다니엘 연일 정 치아 보철물을 제조하는 방법
KR101699706B1 (ko) 2013-10-17 2017-01-25 다니엘 연일 정 치아 보철물을 제조하는 방법
JP2019536754A (ja) * 2016-10-18 2019-12-19 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 口腔ケア粒子及び該粒子の投与のためのシステム
JP7510757B2 (ja) 2016-10-18 2024-07-04 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 口腔ケア粒子及び該粒子の投与のためのシステム

Also Published As

Publication number Publication date
EP1263347B1 (en) 2007-05-16
CA2403345A1 (en) 2001-09-20
US20030165792A1 (en) 2003-09-04
WO2001068038A3 (en) 2002-03-28
DE60128449D1 (de) 2007-06-28
EP1263347A2 (en) 2002-12-11
WO2001068038A2 (en) 2001-09-20
DE60128449T2 (de) 2008-02-14
US7118376B2 (en) 2006-10-10
CA2403345C (en) 2009-06-09
AU2001239528A1 (en) 2001-09-24
ATE362348T1 (de) 2007-06-15
IL135061A0 (en) 2001-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2403345C (en) System for the controlled delivery of an active material to a dental site
US7850453B2 (en) Reshapable device for fixation at a dental site
US20050175959A1 (en) System for the controlled delivery of an active material to a dental site
JP2010535573A5 (ja)
EP1392364B1 (en) Liquid polymer composition for prevention and treatment of the oral cavity diseases
US9668844B2 (en) Device for fixation at a dental site
CN112023123B (zh) 一种用于口腔修复的抑菌凝胶材料及其制备方法
US11439489B2 (en) Dental medicament applicator
CA2510152C (en) Temporary, pharmacologically-inactive dental coating for the in situ protection of dental therapeutic agents from saliva and abrasion from chewing
US10441513B2 (en) Oral delivery system
US20240197456A9 (en) Dental medicament applicator
CN114344559B (zh) 一种软质可降解牙周塞治剂及其制备方法
RU163909U1 (ru) Способ лечения хронического деструктивного периодонтита на фоне дисбактериоза полости рта iii степени
CA3210217A1 (en) Dental medicament applicator
JPS5843093B2 (ja) 歯牙根管充「てん」用ポイント

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110624

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110926

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20111003

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20111024

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20111031

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20111118

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20111128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111222

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20120117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120302

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120531

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120903

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130104