JPS5843093B2 - 歯牙根管充「てん」用ポイント - Google Patents
歯牙根管充「てん」用ポイントInfo
- Publication number
- JPS5843093B2 JPS5843093B2 JP55159803A JP15980380A JPS5843093B2 JP S5843093 B2 JPS5843093 B2 JP S5843093B2 JP 55159803 A JP55159803 A JP 55159803A JP 15980380 A JP15980380 A JP 15980380A JP S5843093 B2 JPS5843093 B2 JP S5843093B2
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- Japan
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- gelatin
- points
- root canal
- point
- canal filling
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はゼラチンを基材とした歯牙根管充填用ポイント
に関する。
に関する。
従来、歯科治療においては、抜髄や根管治療などで生じ
た細い管状の根管空洞内の創傷治癒を促進させたり、空
洞の物理的閉鎖を行なうため、ポイントと称される径約
0.3〜2m7ILの細い棒状ないし針状の根管充填物
が用いられている。
た細い管状の根管空洞内の創傷治癒を促進させたり、空
洞の物理的閉鎖を行なうため、ポイントと称される径約
0.3〜2m7ILの細い棒状ないし針状の根管充填物
が用いられている。
かかるポイントとしては、綿、紙、ガツタパーチャのよ
うな樹脂、銀などを基材としたものが知られており、各
種の薬効剤を含浸、付着させて細長い根管空洞内に挿入
して創傷治癒を促進させたり、他の充填剤と共に挿入し
て固定し、空洞を物理的に閉鎖することなどにより、治
療効果をあげている。
うな樹脂、銀などを基材としたものが知られており、各
種の薬効剤を含浸、付着させて細長い根管空洞内に挿入
して創傷治癒を促進させたり、他の充填剤と共に挿入し
て固定し、空洞を物理的に閉鎖することなどにより、治
療効果をあげている。
しかしながら、これらのポイント、ことに綿や紙製のも
のは空洞内で組織との密着性に欠け、空洞部分を完全に
閉鎖することができず、組織とポイントの間に空隙が生
じ、そこで根管内からの出血、組織液の滲出が起り、こ
れが根管内での感染や変性を惹起して治療の障害となる
ことが多い。
のは空洞内で組織との密着性に欠け、空洞部分を完全に
閉鎖することができず、組織とポイントの間に空隙が生
じ、そこで根管内からの出血、組織液の滲出が起り、こ
れが根管内での感染や変性を惹起して治療の障害となる
ことが多い。
また、これらのポイントを組織内に挿入しすぎた場合、
それ自体が生体にとって異物となり障害をきたすことも
多い。
それ自体が生体にとって異物となり障害をきたすことも
多い。
さらに、綿や紙製のポイントでは、各種の薬効剤を含浸
、付着させて使用すると、薬効剤の量も不正確となり、
また、腰も弱いため空洞深部に挿入することが困難とな
り、適用部位に接触させにくく、ために薬効も奏しがた
く、これが治療の成否に影響するようになる。
、付着させて使用すると、薬効剤の量も不正確となり、
また、腰も弱いため空洞深部に挿入することが困難とな
り、適用部位に接触させにくく、ために薬効も奏しがた
く、これが治療の成否に影響するようになる。
このような事情にかんがみ、本発明者らはこれらの問題
や欠点のない歯牙根管充填用ポイントを得るべく、種々
検討を重ねる間に、意外にも、ゼラチンを用いればその
目的が達せられることを見出し、本発明を完成するにい
たった。
や欠点のない歯牙根管充填用ポイントを得るべく、種々
検討を重ねる間に、意外にも、ゼラチンを用いればその
目的が達せられることを見出し、本発明を完成するにい
たった。
すなわち、本発明は、ゼラチンに水を加え、軟化させ、
棒状ないしは針状に成形、乾燥させてなるゼラチンを基
材とした歯牙根管充填用ポイント(以下、ゼラチンポイ
ントという)を提供するものであり、このゼラチンポイ
ントは、あらかじめ、薬効剤を添加しておくことも、ま
た、後に薬効剤を含浸、付着させることもできる。
棒状ないしは針状に成形、乾燥させてなるゼラチンを基
材とした歯牙根管充填用ポイント(以下、ゼラチンポイ
ントという)を提供するものであり、このゼラチンポイ
ントは、あらかじめ、薬効剤を添加しておくことも、ま
た、後に薬効剤を含浸、付着させることもできる。
本発明のゼラチンポイントは根管空洞のような生体内の
細長い管状組織欠損部分に挿入されると生体組織内の水
分を吸収して膨潤し、組織と密着し、欠損部分を完全に
閉鎖でき、出血や組織液の滲出を充分に防止すると共に
、細菌や汚染物質などの外部からの異物の生体内への侵
入も防止する。
細長い管状組織欠損部分に挿入されると生体組織内の水
分を吸収して膨潤し、組織と密着し、欠損部分を完全に
閉鎖でき、出血や組織液の滲出を充分に防止すると共に
、細菌や汚染物質などの外部からの異物の生体内への侵
入も防止する。
また、従来のポイントと異なり、ゼラチンは生体にとっ
て有害性が少なく、組織親和性も良好で、吸収されてし
まうことが医学的に確認されており、異物として障害を
きたすこともない。
て有害性が少なく、組織親和性も良好で、吸収されてし
まうことが医学的に確認されており、異物として障害を
きたすこともない。
さらに、薬効剤の添加あるいは含浸、付着が定量的に行
なえ、治療に必要な薬効剤の量を的確に使用でき、しか
も、適当な硬さ、弾性を有するので、従来の綿や紙製の
ポイントと異なり、深部への挿入も容易に、かつ、確実
に行なえる。
なえ、治療に必要な薬効剤の量を的確に使用でき、しか
も、適当な硬さ、弾性を有するので、従来の綿や紙製の
ポイントと異なり、深部への挿入も容易に、かつ、確実
に行なえる。
かくして、本発明のゼラチンポイントの基材となるゼラ
チンとしては、種々のグレードのものが使用できるが、
日本薬局方のゼラチンや精製ゼラチンに該当するものが
好ましい。
チンとしては、種々のグレードのものが使用できるが、
日本薬局方のゼラチンや精製ゼラチンに該当するものが
好ましい。
また、添加する薬効剤としては、殺菌、消毒剤、各種治
療用薬剤、また、ポイント自体のX線造影性を向上させ
るための造影剤などが挙げられ、例えば、塩酸テトラサ
イクリン、ヨードホルム、フッ化物、酸化ビスマス、硫
酸バリウムなどを添加できる。
療用薬剤、また、ポイント自体のX線造影性を向上させ
るための造影剤などが挙げられ、例えば、塩酸テトラサ
イクリン、ヨードホルム、フッ化物、酸化ビスマス、硫
酸バリウムなどを添加できる。
これらの添加量は特に限定するものではなく、所望の効
果に応じて添加できるが、ゼラチンポイントの物性等の
観点から、多くてもポイント中、20重量%程度とする
ことが好ましい。
果に応じて添加できるが、ゼラチンポイントの物性等の
観点から、多くてもポイント中、20重量%程度とする
ことが好ましい。
さらに、フッ化ジアンミン銀液のような不安定な薬効剤
も使用直前にゼラチンポイントに含浸あるいは付着させ
て用いることができる。
も使用直前にゼラチンポイントに含浸あるいは付着させ
て用いることができる。
本発明のゼラチンポイントを製造するには、例えば、ゼ
ラチン1部(重量部、以下同じ)に水0.5〜3部を加
え、所望により薬効剤を添加し、60〜90℃に調整し
た攪拌機または真空攪拌機にて20分〜1時間混線、軟
化させ、曳糸、押出などの方法で径約0.3〜2間程度
の太さで適当な長さに延伸、成形し、風乾、真空乾燥な
どで乾燥する。
ラチン1部(重量部、以下同じ)に水0.5〜3部を加
え、所望により薬効剤を添加し、60〜90℃に調整し
た攪拌機または真空攪拌機にて20分〜1時間混線、軟
化させ、曳糸、押出などの方法で径約0.3〜2間程度
の太さで適当な長さに延伸、成形し、風乾、真空乾燥な
どで乾燥する。
本発明のゼラチンポイントは従来のポイントと同様に使
用でき、使用に際しては、延伸したものを適宜所定の長
さに切断する。
用でき、使用に際しては、延伸したものを適宜所定の長
さに切断する。
ゼラチンポイントに添加した殺菌、消毒剤、各種治療用
剤は挿入後、徐々に溶出し、長期間その効果を保つこと
ができる。
剤は挿入後、徐々に溶出し、長期間その効果を保つこと
ができる。
つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
実施例 1
ゼラチン 100部水
200部これらを80〜90℃
に調整した攪拌機にて30分間練込み、消泡後、径約0
.3mmの太さに延伸し、風乾してゼラチンポイントを
得た。
200部これらを80〜90℃
に調整した攪拌機にて30分間練込み、消泡後、径約0
.3mmの太さに延伸し、風乾してゼラチンポイントを
得た。
得られたゼラチンポイントを注射筒の針取付部に挿入し
、水中に1時間放置して膨潤させた後、筒内に色素液を
入れ、針取付部からの色素液漏洩を観察したところ、2
4時間後も漏洩はなかった。
、水中に1時間放置して膨潤させた後、筒内に色素液を
入れ、針取付部からの色素液漏洩を観察したところ、2
4時間後も漏洩はなかった。
このことは、ゼラチンポイントが根管空洞の閉鎖にきわ
めて適していることがわかる。
めて適していることがわかる。
このゼラチンポイントは根管空洞の長さに対応する適当
な長さに切断して使用でき、また、用時、フッ化ジアン
ミン銀液などの不安定な薬剤をポイントの先に付着させ
て用いることもできる。
な長さに切断して使用でき、また、用時、フッ化ジアン
ミン銀液などの不安定な薬剤をポイントの先に付着させ
て用いることもできる。
実施例 2
ゼラチン 80部硫酸バリウム
20部水
200部これらの成分を実施例1と同様
に混線、延伸、乾燥してX線造影剤入りのゼラチンポイ
ントを得た。
20部水
200部これらの成分を実施例1と同様
に混線、延伸、乾燥してX線造影剤入りのゼラチンポイ
ントを得た。
このポイントの空洞閉鎖性をイヌの小臼歯を用いて観察
したところ、組織との密着性がきわめてよく、顕微鏡所
見でも血液滲出が見られず、良好な閉鎖性が認められた
。
したところ、組織との密着性がきわめてよく、顕微鏡所
見でも血液滲出が見られず、良好な閉鎖性が認められた
。
実施例 3
ゼラチン 80部酸化ビスマス
20部水
200部実施例1と同様にしてX線造
影剤入りのゼラチンポイントを得た。
20部水
200部実施例1と同様にしてX線造
影剤入りのゼラチンポイントを得た。
実施例 4
ゼラチン 999部フッナトリ
ウム 1部水
100部実施例1と同様にして、う蝕
予防効果を有するゼラチンポイントを得た。
ウム 1部水
100部実施例1と同様にして、う蝕
予防効果を有するゼラチンポイントを得た。
実施例 5
ゼラチン 98部ヨードホルム
2部水
200部実施例1と同様にして、ただし
、練込みを60〜70℃で行なって、防腐、鎮痛および
殺菌効果を有するゼラチンポイントを得た。
2部水
200部実施例1と同様にして、ただし
、練込みを60〜70℃で行なって、防腐、鎮痛および
殺菌効果を有するゼラチンポイントを得た。
実施例 6
ゼラチン 99部塩酸テトラサ
イクリン 1部水
200部実施例1と同様にして、ただし
、練込みを、真空攪拌機を用い、60〜70°Cで弱い
真空下に消泡を早めながら行なって、各種感染菌に対す
る殺菌効果および感染予防効果を有するゼラチンポイン
トを得た。
イクリン 1部水
200部実施例1と同様にして、ただし
、練込みを、真空攪拌機を用い、60〜70°Cで弱い
真空下に消泡を早めながら行なって、各種感染菌に対す
る殺菌効果および感染予防効果を有するゼラチンポイン
トを得た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ゼラチンに水を加え、軟化させ、棒状ないしは針状
に成形し、乾燥させてなることを特徴とするゼラチンを
基材とした歯牙根管充填用ポイント。 2 有効量の薬効剤を添加して棒状ないしは針状に成形
した前記第1項のポイント。 3 成形、乾燥後に薬効剤を含浸させた前記第1項のポ
イント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55159803A JPS5843093B2 (ja) | 1980-11-12 | 1980-11-12 | 歯牙根管充「てん」用ポイント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55159803A JPS5843093B2 (ja) | 1980-11-12 | 1980-11-12 | 歯牙根管充「てん」用ポイント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5782304A JPS5782304A (en) | 1982-05-22 |
JPS5843093B2 true JPS5843093B2 (ja) | 1983-09-24 |
Family
ID=15701591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55159803A Expired JPS5843093B2 (ja) | 1980-11-12 | 1980-11-12 | 歯牙根管充「てん」用ポイント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5843093B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0377596U (ja) * | 1989-11-28 | 1991-08-05 |
-
1980
- 1980-11-12 JP JP55159803A patent/JPS5843093B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0377596U (ja) * | 1989-11-28 | 1991-08-05 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5782304A (en) | 1982-05-22 |
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