JP2003527115A - 新規のh因子関連タンパク質5及びその抗体 - Google Patents

新規のh因子関連タンパク質5及びその抗体

Info

Publication number
JP2003527115A
JP2003527115A JP2001567785A JP2001567785A JP2003527115A JP 2003527115 A JP2003527115 A JP 2003527115A JP 2001567785 A JP2001567785 A JP 2001567785A JP 2001567785 A JP2001567785 A JP 2001567785A JP 2003527115 A JP2003527115 A JP 2003527115A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
complement
fhr
acid sequence
protein
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001567785A
Other languages
English (en)
Inventor
ブレンダン エフ. マーフィー,
Original Assignee
セント ビンセンツ ホスピタル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セント ビンセンツ ホスピタル filed Critical セント ビンセンツ ホスピタル
Publication of JP2003527115A publication Critical patent/JP2003527115A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2799/00Uses of viruses
    • C12N2799/02Uses of viruses as vector
    • C12N2799/021Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid
    • C12N2799/026Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid where the vector is derived from a baculovirus

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は新規のヒトタンパク質、因子−H関連タンパク質5(FHR−5)、FHR−5と実質的に同一なタンパク質、及びこれらのタンパク質に対する抗体に関する。新規のヒトH因子−関連タンパク質(FHR−5)が開示されている。本発明の範囲にはFHR−5のアミノ酸配列、FHR−5のアミノ酸配列をコードする核酸配列及び実質的にこれらと同一のアミノ酸配列及びヌクレオチド配列が含まれる。本発明のヌクレオチド配列を含むベクター、本発明のヌクレオチド配列を含むトランスジェニック宿主細胞及びFHR−5タンパク質と反応する抗体も本発明の範囲内である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願のクロス−リファレンス) 本出願は、あらゆる目的のために参考としてその全体が本明細書に援用される
2000年3月13日出願の米国仮特許出願第60/188,870号の利益を
主張する。
【0002】 (背景) 本発明は新規のヒトタンパク質、因子−H関連タンパク質5(FHR−5)、
FHR−5と実質的に同一なタンパク質、及びこれらのタンパク質に対する抗体
に関するものである。
【0003】 補体の活動が、抗体が脊椎動物を大部分の細菌感染から防御する第一の手段で
ある。補体は、抗体−抗原複合体または微生物によって活性化されて一連のタン
パク分解反応(その最終結果は膜攻撃複合体の集合である)を受ける血清タンパ
ク質系からなる。これらの複合体は微生物に孔を開け、それによって微生物を破
壊する。同時に、活性化過程に放出されたタンパク分解フラグメントは、血管を
拡張し、食細胞を感染部位に引き付けることによって防御反応を促進する。補体
は攻撃される微生物に対する食細胞の結合、消化、破壊能力も高める。
【0004】 補体は約20の相互作用するタンパク質からなる;そのうち反応性コンポーネ
ントはC1−C9、因子B、因子Dと呼ばれ、残りはH因子タンパク質等の種々
の調節タンパク質を含む。補体コンポーネントは全て可溶性タンパク質である。
それらは主として肝臓で作られ、血中及び細胞外液中を循環する。微生物の侵入
によって直接的にまたは間接的に免疫反応によってトリガーされない限り、それ
らは大部分が不活性である。補体活性化の究極的結果は、後期の補体コンポーネ
ント(C5、C6、C7、C8及びC9)が集合し、微生物細胞溶解を仲介する
大きいタンパク質複合体(膜攻撃複合体)を形成することである。
【0005】 その主な機能は微生物細胞膜の攻撃であるから、補体の活性化は微生物細胞膜
に焦点を合わせる。その細胞膜において補体は上記微生物に結合した抗体または
微生物エンベロープ多糖類のいずれかによって、あるいは初期補体コンポーネン
トを活性化する上記両者によってトリガーされる。明らかに異なる二つの補体活
性化経路に属する二組の初期コンポーネントがある:C1、C2及びC4は抗体
結合によってトリガーされる典型的経路に属し、因子B及び因子Dは微生物多糖
によってトリガーされるもう一つの経路に属する。両経路の初期コンポーネント
類は究極的には最も重要な補体コンポーネントであるC3に作用する。初期コン
ポーネント類及びC3は、限定的タンパク質分解的切断によって逐次活性化され
る酵素前駆体である:その系列の各酵素前駆体が切断されると、それは活性化さ
れてセリンプロテアーゼを発生し、それはその系列の次の酵素前駆体を切断する
、等々。これら切断の多くは小さいペプチドフラグメントを遊離し、膜結合部位
をより大きいフラグメントにさらす。より大きいフラグメントはその新たに露出
した膜結合部位を介して標的細胞マクロファージにしっかりと結合し、その系列
の次の反応の生成を助ける。このようにして補体活性化は、その活性化が始まる
細胞表面にほぼ限定される。
【0006】 切断によるC3の活性化は補体活性化系列の中心的反応であり、典型的経路と
もう一つ別の経路が一点に集まるのは“ここ”なのである。両経路において、C
3はC3変換酵素と呼ばれる酵素複合体によって切断される。異なるC3変換酵
素が各経路で産生され、カスケードのより早い段階で活性化される2つの補体コ
ンポーネントの自発的集合によって形成される。C3変換酵素の両タイプ共、C
3を2つのフラグメントに切断する。これらのうちの大きい方(C3b)は標的
細胞膜に共有結合し、C5と結合する。ひとたび結合すると、上記C5タンパク
質はC3変換酵素(今やC5変換酵素として作用する)によって切断され、後期
コンポーネント(C5からC9まで)の自発的集合を開始し、膜攻撃複合体を形
成する。活性化された各酵素は、連鎖における次にくる多くの酵素前駆体分子を
切断するから、初期コンポーネントの活性化はタンパク質分解カスケードを増幅
し、上記系列の開始時に活性化された各分子は多くの膜攻撃複合体を産生する。
【0007】 後期コンポーネントの集合が始まるのは、すでに標的細胞膜上のC3bにゆる
く結合しているC5が、典型的またはもう一つの別の経路のどちらかのC3変換
酵素によって分割されてC5a及びC5bを与えるときである。今述べたように
、C5aは遊離し、炎症性反応を促進する。C5bはC3bに結合したままにな
り、C6に結合してC56を形成し、それからC7に結合してC567を形成す
る一過性能力を有する。C567複合体はその後C7を介して膜にしっかりと結
合する。この複合体はC8の1分子を付加してC5678を形成し、それはその
後C9の8ないし18分子に結合する。それは部分的に開き、重合して経膜チャ
ンネルを形成する。
【0008】 上記補体カスケードの自己増幅性破壊特性にとって必要なのは、鍵となる活性
化コンポーネントが生成後速やかに不活性化され、上記攻撃が近くの宿主細胞に
絶対に広がらないようにすることである。不活性化は少なくとも二つの方法で実
現する。第一は、血中の特異的インヒビタータンパク質が、タンパク分解性切断
によって活性化された後、或る種のコンポーネントに結合するか、或る種のコン
ポーネントを切断することのいずれかによってそのカスケードを断ち切るという
方法である。インヒビタータンパク質は例えばC1複合体の活性化コンポーネン
トに結合し、それらのその後の働きを阻止し、一方その他のインヒビタータンパ
ク質はC3bを切断し、それによってそれを不活性化する。これらのインヒビタ
ーがなければ、血清C3は全て、相互に代わり得る別の経路によって形成される
正のフィードバックループによって枯渇してしまうかも知れない。
【0009】 H因子(FH)(Ripocheら、Biochem.J.249巻:593
−602ページ:1988)は、染色体1q32上の主要RCA遺伝子集団から
約7Mbの遺伝子によってコードされる液相RCA(補体活性化調節物質)タン
パク質である(Houecadeら、Adv.Immunol.、45巻:38
1−416ページ、1989)。それは20の短いコンセンサス・リピート(S
CR)ドメインから構成され、C3及びC5変換酵素の衰退を加速することによ
り、そして表面結合C3bの因子I仲介性切断の補因子として作用することによ
って、もう一つの補体活性化経路の増幅を阻止するようにはたらく。FHのSC
R1−10及び16−20はC3bのための結合部位を含むと考えられており、
衰退加速活性及び補因子活性はSCR1−5に局在化される(Alsenzら、
Biochem.J.224巻:389−398ページ、1984;Alsen
zら、Biochem.J.232巻:841−850ページ、1985;Go
rdonら、J.Immunol.155巻:348−356ページ、1995
;Kuhnら、J.Immunol.155巻:5663−5670ページ、1
995;KuhnおよびZipfel、Euro.J.Immunol.26巻
:2383−2387ページ、1996;SoamesおよびSim、Bioc
hem.Soc.Trans.23巻:53S、1995;Sharmaおよび
Pangburn、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93巻:
10996−11001、1996)。H因子ファミリーには、交互スプライシ
ングによって生成するHFの比較的短い(SCR1−7)バージョンであるH因
子様タンパク質1(FHL−1)(Schwaebleら、Euro.J.Im
munol.、17巻:1485−1489ページ、1987)、及びSCR4
または5を含む四種類のH因子−関連タンパク質 FHR−1〜FHR−4(Z
ipfelおよびSkerka、Immunol.Today、15巻:121
−126ページ、1994;Skerkaら、J.Biol.Chem.272
巻:5627−5634ページ、1997)も含まれる。これらの代わり得る形
のうち、全てがC3b結合にかかわるSCRを含むとはいえ、補体調節活性を有
するのはFHL−1だけである。
【0010】 糸球体免疫デポジットの新規コンポーネント類を確認するために設計された研
究において、糸球体腎炎のヒト腎臓から得た糸球体基底膜試料でマウスを免疫し
た後、一連のモノクローナル抗体が産生された。生成した抗体の大部分は非構造
性コンポーネントに向けられていたが、数種は終末補体複合体のコンポーネント
類と反応した(Murphyおよびd’Apice、Pathology、20
巻:130−136ページ、1988)。これらには、最初はヒト クラステリ
ン(SC5b−9補体複合体のコンポーネント)と同定された、2種類の抗体が
含まれていた。糸球体免疫デポジットに対するもう一つの抗体、K2.254、
の免疫組織学的反応性のパターンは正常及び糸球体腎炎のヒト組織における終末
補体複合体のコンポーネント類に対する抗体のそれに似ているようにみえた。し
かしこの抗体は既知の補体コンポーネントまたは精製した終末補体C5b−9複
合体とは反応せず、そしてこの抗体は正常なヒト血清とは反応しない。こうして
この抗体は、もともとは、活性化補体C5b−9複合体上の、推定的には活性化
C9タンパク質上の新たに露出したエピトープに結合するか、または糸球体腎症
に特異的な因子上のエピトープに結合すると考えられた。
【0011】 出願人は、抗体がこれまで知られていなかった補体結合タンパク質に結合する
ことを発見した。部分的ペプチド配列決定ならびにcDNAクローニング及び配
列決定によって導き出されたこのタンパク質の推定アミノ酸配列は、それがタン
パク質のH因子−関連ファミリーのメンバーであることを示している。この分野
における現在の命名法にしたがって、この新しいタンパク質をH因子−関連タン
パク質5(FHR−5)と命名した。
【0012】 (概要) 本発明は新規のヒトH因子−関連タンパク質5(FHR−5)、実質的にこれ
と同一のタンパク質類、及びこれらのタンパク質に対する抗体に関するものであ
る。
【0013】 一面において、本発明はアミノ酸配列がFHR−5、配列番号2に一致する実
質的に精製されたタンパク質に関する。その他の実施形態において、本発明はF
HR−5に実質的に同一のタンパク質類にも関する。従って、一実施形態におい
て、このようなタンパク質は、そのタンパク質の配列を配列番号2と整列させ、
マッチするアミノ酸の数を最大にするためにギャップを導入した場合に、配列中
の同一のアミノ酸の数によって測定して、少なくとも90%の配列がFHR−5
と同じ配列(または約495の一致するアミノ酸)であるタンパク質である。別
の実施形態においては、このようなタンパク質はFHR−5と一致する最低95
%の配列(または約523の一致するアミノ酸)を有する。なお別の実施形態に
おいて、このようなタンパク質はFHR−5と一致する最低98%の配列(また
は約539の一致するアミノ酸)を有する。さらにまた別の実施形態では、この
ようなタンパク質はFHR−5に一致する最低99%の配列(または約545の
一致するアミノ酸)を有する。さらなる一実施形態において、このようなタンパ
ク質はFHR−5に一致する最低99.5%の配列(または約548の一致する
アミノ酸)を有する。
【0014】 もう一つの面において、本発明は上記のタンパク質をコードする実質的に単離
された核酸ポリマー類に関する。これらの核酸の一実施形態は、FHR−5の固
有のcDNA配列、配列番号1、配列番号1にハイブリダイズするその補体及び
配列、または高ストリンジェンシー状態下におけるその補体である。これらの核
酸配列のその他の実施形態は、これもまた配列番号2をコードする同義の核酸配
列である。これらの配列は配列番号3の一般配列によってあらわされる。FHR
−5に実質的に同一のタンパク質をコードする核酸ポリマー類もこれらの配列の
実施形態として考慮される。これらの配列は、上記で定義されるように、FHR
−5に最低90%一致するタンパク質をコードするもの、並びにFHR−5に最
低95%一致するタンパク質、98%一致するタンパク質、99%一致するタン
パク質または99.5%一致するタンパク質をコードするものである。当業者は
、遺伝暗号の再分類によって、及び配列番号1の核酸配列を誘導する種々の部位
に特異的な変異誘発技術を利用することによって、このような配列を容易に考案
し、作成し得る。
【0015】 別の面において、本発明はFHR−5または実質的に同一のタンパク質に対す
る抗体にも関する:その際上記抗体はK2.254ではない。この面の好ましい
実施形態は、FHR−5のエピトープに対するK2.254以外の(非−K2.
254)モノクローナル抗体である。これらは、FHR−5が活性化補体と結合
する際に選択的にあらわれる。この面のその他の好ましい実施形態は、FHR−
5に対する非−K2.254抗体であって、FHR−5に結合すると、上記タン
パク質が活性化補体に結合するために必要なFHR−5の機能を阻害する抗体で
ある。この面のその他の実施形態は、FHR−5または実質的にこれと同一のタ
ンパク質に対するヒト化モノクローナル抗体である。その他の面としては、FH
R−5または実質的に同一のタンパク質に対する組換え及びキメラ抗体ならびに
FHR−5または実質的にこれと同一のタンパク質に対する免疫学的に活性な抗
体フラグメント(例えばFabフラグメント等)がある。
【0016】 もう一つの面において、本発明は本発明の抗体を利用する方法にも関する。F
HR−5が活性化補体と結合するときに選択的にあらわれる、FHR−5のエピ
トープに対する非−K2.254モノクローナル抗体を免疫組織化学的診断試薬
として用いて、生検組織の免疫学的デポジットを検出することができる。さらに
、FHR−5に結合したときに、上記タンパク質が活性化補体と結合するのに必
要なFHR−5の機能を阻害する、FHR−5に対する非−K2.254抗体を
使用して、活性化補体とFHR−5との結合を阻止し得る。
【0017】 また別の面において、本発明は(a)配列番号1のポリヌクレオチド及びその
補体と;(b)0.1X SSPE、0.1%SDS、42℃の洗浄条件下で(
a)のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、抗体
K2.254によって認識されるタンパク質をコードするポリヌクレオチド;と
からなる群から選択される単離されたポリヌクレオチドに関する。その他の実施
形態は、0.1X SSPE、0.1%SDS、42℃の洗浄条件下で本発明の
ポリヌクレオチドのいずれかにハイブリダイズする少なくとも20の核酸のオリ
ゴヌクレオチドを提供する。
【0018】 本発明のこれらの及びその他の特徴、観点、及び利点は下記の説明、添付の特
許請求の範囲及び添付の図によってよりよく理解される。
【0019】 (定義) “実質的に純粋”または“実質的に精製された”は、一般に、該物質にその他
の混入タンパク質、核酸及び元の生物源に由来するその他の生物学的物質がない
ことを意味する。純度は標準的方法によって測定され、普通は最低約40%の純
度、より一般的には最低約50%の純度、概して最低約60%の純度、より一般
的には最低約70%の純度、頻繁には最低約75%の純度、より頻繁には最低約
80%の純度、典型的には最低約85%の純度、より典型的には最低約90%の
純度、好ましくは最低約95%の純度、より好ましくは最低約98%の純度、さ
らにより好ましい実施形態においては最低99%の純度である。分析は秤量で行
われるか、または例えばゲル染色、分光光度法、または末端標識化(termi
nus labeling)等によって評価されるモルパーセントであらわされ
る。
【0020】 “核酸ポリマー”、“ポリヌクレオチド”及び“オリゴヌクレオチド”は交換
可能に用いられ、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドどちらでも
、ヌクレオチドのあらゆる長さのポリマー形態(モノマー2個以上)を指す。ヌ
クレオチドはホスホジエステル結合によって連結するのが普通だが、この用語は
アミノエチルグリシン単位からなる中性アミド主鎖結合を含む重合性ヌクレオチ
ドも含む。この用語は分子の一次構造だけを指す。従ってこの用語は二本鎖及び
一本鎖DNA及びRNAを含む。それは公知の種類の変形、例えば標識、メチル
化、“キャップ”、天然に生成する一つ以上のヌクレオチド類をアナログによっ
て置換すること、ヌクレオチド間変形、例えば電荷をもたない結合(例えばメチ
ルホスホネート類、ホスホトリエステル類、ホスホアミデート類、カルバメート
類等)による変形、例えばタンパク質等のペンダント部分を含む変形(例えばヌ
クレアーゼ、トキシン、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リジン等を含む)
、挿入物(例えばアクリジン、プソラレン等)による変形、キレート化剤(例え
ば金属、放射性金属、ホウ素、酸化性金属等)を含む変形、アルキレーター(a
lkylator)を含む変形、改変結合(例えばアルファアノマー核酸等)に
よる変形、並びにポリヌクレオチドの未変形型も含む。ポリヌクレオチドは、セ
ンス鎖およびアンチセンス鎖の両方を含む。ゲノムDNA、cDNA及びmRN
Aは典型的核酸ポリマーである。
【0021】 用語“ベクター”は関心とする核酸ポリマーを含む物理的または生化学的ビヒ
クルを含むものとする。このビヒクルによってこれら核酸ポリマーは宿主細胞に
移入され、この移入された核酸ポリマーで細胞は形質変換される。ベクターの例
には、DNAプラスミド、ウィルス、及び粒子状ガンペレット等がある。
【0022】 用語“宿主細胞”はベクター形質転換の標的細胞を意味し、移された核酸ポリ
マーはその細胞内で複製されおよび/または発現する。
【0023】 本明細書中で用いる“K2.254”は、特許手続き上の微生物の寄託の国際
承認に関するブダペスト条約の約定のもとでアメリカンタイプカルチャーコレク
ション(ATCC)10801 University Blvd.(マナッサ
ス、バージニア 20110−2209 USA)に2000年12月13日に
寄託された細胞株によって産生され、特許寄託名称PTA−2800を有するモ
ノクローナル抗体を言う。
【0024】 (詳細な説明) 下記の詳細な説明は当業者による本発明の実施に役立つためのものである。だ
がこの詳細な説明は本発明を不当に制限するものではない。それは、当業者はこ
の発明的発見の精神または範囲から逸脱することなく本明細書に述べる実施形態
の変更及び変化をなし得るからである。
【0025】 本出願に記載される全ての特許公報、特許、特許出願、データベース及びその
他の参考文献は、あたかも各個々の特許広報、特許、特許出願、データベースま
たはその他の参考文献が詳細にかつ個々に記載され、参考として援用されたかの
ように、そのまま参考として本明細書に援用される。
【0026】 新規のヒトタンパク質H因子関連タンパク質5(FHR−5)が本明細書に記
載のように単離され、特徴づけられ、組換えによって再生産された。FHR−5
は配列番号2に示す一次アミノ酸配列を有し、配列番号1に示される固有のcD
NA配列によってコードされる。FHファミリーのその他のメンバーと同様に、
FHR−5は肝臓によって合成され、完全にSCRドメインからなる。それは成
熟補体C5b−9複合体と結合することが判明し、補体カスケードに或る役割を
演ずると考えられている。特定の理論によって束縛されるものではないが、その
SCRの、その他のファミリーメンバーの特定のSCRとの相同性(図6)は、
FHR−5がC3b及びヘパリンに結合することを示唆する。FHR−5は、F
HR−1及びFHR−2(Park及びWright、J.Biol.Chem
.271巻:18054−18060ページ、1996)及びFHR−4(Sk
erka、J.Biol.Chem.272巻;5627−5634ページ、1
997)で示されたように、リポタンパク質とも結合するにちがいない。同様に
、その他の補体調節タンパク質(C4結合タンパク質、CD59及びクラステリ
ン)もリポタンパク質結合を示した(Valeva、Immunology、8
2巻:28−33ページ、1994;Meri、Immunologist 2
巻:149−155ページ、1994;Jenneら、J.Biol.Chem
.266巻:11030−11036ページ、1991;Jenne及びTsc
hopp、Trends Biochem.Sci.17巻:154−159ペ
ージ、1992;Funakoshiら、Biochem.Biophys.A
cta 963巻;98−108ページ、1988)。こうしてリポタンパク質
の構成成分としてのFHRタンパク質の役割が示唆され、リポタンパク質と補体
系との機能的相互作用を示すことができた。
【0027】 FHR−5は、それがインビボで終末C5b−9複合体と結合して広く見いだ
されており、正常及び病的ヒト組織両方にこれらの複合体と一緒に局在している
ようにみえるという点で、FHファミリー中では特異である。こうしてFHR−
5タンパク質は終末C5b−9複合体のマーカーとして有用である。一連のヒト
腎生検において、K2.254は補体活性化の高感度のマーカーであるようにみ
える。このようなC5b−9とのインビボ結合にもかかわらず、FHR−5とそ
の他のFHタンパク質との分子構造の類似性は、補体系とC3/C5変換酵素と
の一次相互作用を示唆するものである。
【0028】 表2に列挙せるプライマー及び当業者には周知のDNA増幅法を用いて、当業
者はFHR−5をコードするcDNAを、肝細胞cDNAライブラリーから容易
に分離することができるかも知れない(例えばOriGene Technol
ogies(ロックビル、MD、USA)から提供されるヒト肝Rapid−S
canTM Gene Expression Panel)。このような分離は
実施例2に示される。その後成熟FHR−5タンパク質が真核生物タンパク質の
産生に適した任意の組換え発現系において産生される。実施例2で用いた昆虫細
胞発現系のような真核生物発現系を用いるのが好ましい。動物細胞系の利用はタ
ンパク質の不当なグリコシル化を阻止するために賢明な方法である。
【0029】 分子生物学の技術的現状は今や十分に進歩し、比較的容易に正確に、DNA配
列をごくわずか変化させることができるようになった。中程度に熟練せる実験技
術者は市販の部位特異的突然変異キット(例えばPromega Corp.(
マジソン、ウィスコンシン、USA)によって提供されるGeneEditor TM 等)の一つの使用説明書にしたがってDNAヌクレオチド配列にいかなる数の
変化も起こすことができる。標準的生化学的方法によってトリプレットヌクレオ
チドコドンをアミノ酸配列に翻訳するために利用する遺伝暗号を支配する一般的
規則も周知である。例えば、出願人は、配列番号2のFHR−5のアミノ酸配列
をコードする、配列番号3のコンセンサス配列によって示されるDNA配列の群
は、本発明の範囲内であると考える。コドン使用頻度のような遺伝暗号やGC%
含有量のわずかな変化が若干の門(phyla)では起きるとはいえ、これらの
変化を支配する規則はよく証明されており、分子遺伝学分野の熟練者の合理的技
術の範囲内である。こうして出願人はアミノ酸配列配列番号2をコードするいか
なるその他の核酸配列も本発明の範囲内であると考える。
【0030】 本明細書中に開示されるヌクレオチド配列の特殊の実施形態が配列番号1で与
えられているとはいえ、本発明の核酸配列のその他の生物学的機能的に等価の型
が一般的DNA−DNA及びDNA−RNAハイブリダイゼーション技術を用い
て容易に単離され得ることは当然である。このため本発明は、高ストリンジェン
シー条件下で配列番号1またはその補体にハイブリダイズし、本明細書中に開示
される配列番号2のタンパク質と同じかまたは類似の生物学的活性を示すタンパ
ク質類をコードするヌクレオチド配列も含む。1つの実施形態においては、この
ようなヌクレオチド配列は、高ストリンジェンシー条件下で配列番号1の核酸ま
たはその補体とハイブリダイズする。
【0031】 当業者には周知のように、ストリンジェンシーは生成したハイブリッドのTm
に関係する。核酸ハイブリッドのTm(融点)とは、塩基の50%が塩基対とな
る温度である。例えば、もしもハイブリッドのパートナーの一つが約20塩基の
短いオリゴヌクレオチドであるならば、二重鎖の50%は一般的にはTmでは分
離している鎖である。この場合、Tmはオリゴヌクレオチドの濃度に依存し時間
には依存しない平衡を反映する。これに対して、もしも両方の鎖がより長い場合
は、Tmは、それらの鎖が多分交互に代わる二重鎖及び変性領域を含む構造内に
一緒に保持される状態に対応する。この場合、Tmは時間及びポリヌクレオチド
濃度には依存しない分子間平衡を反映する。
【0032】 当業者には公知のように、Tmはポリヌクレオチドの組成(例えば二重鎖の長
さ、種類、塩基組成、及び正確な塩基対合の程度)及び溶媒の組成(例えば塩濃
度及びホルムアミドのような変性剤の存在等)に依存する。Tmの計算式の一つ
はSambrookら(Molecular Cloning、2版、コールド
スプリング ハーバー プレス、1989)に見いだされ、次のように示される
: Tm=81.5℃−16.6(log10[Na+])=0.41(%G+C)−0
.63(ホルムアミドの%)−600/L 上記式中、Lは塩基対になっているハイブリッドの長さ、Na+濃度は0.01
Mないし0.4Mの範囲で、G+C含有量は30%ないし75%の範囲である。
RNAを含むハイブリッドの等式は同じ文献に見いだされる。これに代わる等式
がDavisら、Basic Methods in Molecular B
iology、2版、Appleton及びLange、1994、6−8章に
見いだされる。
【0033】 ハイブリダイゼーション法及び洗浄法は当業者には周知であり、本明細書に記
載されているような分子生物学の標準的文献に見いだすことができる。概してハ
イブリダイゼーションはTmより低い温度20−25℃で、高イオン強度の溶液
(6X SSCまたは6X SSPE)中で行うのが普通である。高ストリンジ
ェンシー洗浄条件は予備実験で実験的に決定することがよくあるが、通常は塩と
、Tmより低い約12−20℃の温度との組み合わせが関係する。高ストリンジ
ェンシー洗浄条件の一例は60℃における1X SSCである。高ストリンジェ
ンシー洗浄条件のもう一つの例は0.1X SSPE、0.1%SDS、42℃
である(Meinkoth及びWahl、Anal.Biochem.138巻
:267−284ページ、1984)。さらにより高いストリンジェンシー洗浄
条件の一例は0.1X SSPE、0.1%SDS、50−65℃である。具体
的条件は、5X SSPE、1−5X デンハート(Denhardt’s)溶
液、100−200μg/ml変性異種DNA、0.5%SDS、68℃におい
て、ハイブリダイゼーションが行われる十分な時間、例えば数時間ないし一晩、
最初のハイブリダイゼーションを行い、その後2X SSPE、0.1%SDS
中で室温で2回洗浄し、さらに0.1X SSPE、0.1%SDS中で42℃
で15分間2回洗浄し、その後ハイブリダイズ生成物を検出する。当業者にはよ
く認識されているように、因子類の種々の組み合わせが実質的に同等のストリン
ジェンシー条件に導くことがある。このような同等の条件は本発明の範囲内であ
る。
【0034】 FHR−5に加えて、その他の実質的に一致するタンパク質が当業者によって
容易に考案され、合成される。タンパク質生化学分野の理解は分子遺伝学のそれ
と同様に完全でないとはいえ、生化学の当業者は、合理的確実さをもって、タン
パク質の一次アミノ酸配列構造に若干の置換をおこなってもタンパク質構造また
は機能の明白な変化を起こさないことを予言することができる。このような保存
的置換は、配列中のアミノ酸を、同様な電荷、サイズ、及びその他の特徴を有す
る側鎖を含む別のアミノ酸で置換することによって行われる。例えば、アミノ酸
アラニン(これは小さい無極性メチル側鎖を有する)は通常、小さい無極性水素
側鎖を有するアミノ酸であるグリシンに置き換えることができ、その際何ら顕著
な影響はあらわれない。ポリペプチドの生物学的機能的活性を決めるのは、その
ポリペプチドの相互作用し得る能力及び性質であるから、或るアミノ酸配列の置
換をポリペプチド配列に加えることができ、しかも同様な特性を有するポリペプ
チドを得ることができる。
【0035】 このような変化を行う場合、アミノ酸のヒドロパシー指数を考えることができ
る。ポリペプチドに相互作用性生物学的機能を与える際のヒドロパシーアミノ酸
指数の重要性は当業者には一般に理解されている(Kyte及びDoolitt
le、J.Mol.Biol.157巻:105−132ページ、1982)。
或る種のアミノ酸が同様なヒドロパシー指数またはスコアを有するその他のアミ
ノ酸に代わり得ること、そして同様な生物学的活性を有するポリペプチドを生成
し得ることは知られている。各アミノ酸にはその疎水性及び電荷特性に基づいて
ヒドロパシー指数が割り当てられている。これらの指数は:イソロイシン(+4
.5);バリン(+4.2):ロイシン(+3.8):フェニルアラニン(+2
.8);システイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニ
ン(+1.8);グリシン(−0.4);スレオニン(−0.7);セリン(−
0.8);トリプトファン(−0.9);チロシン(−1.3);プロリン(−
1.6);ヒスチジン(−3.2);グルタメート(−3.5);グルタミン(
−3.5);アスパルテート(−3.5);アスパラギン(−3.5);リジン
(−3.9);アルギニン(−4.5)である。
【0036】 アミノ酸の相対的ヒドロパシー特性が、生成するポリペプチドの二次構造を決
め、それはそれでポリペプチドとその他の分子、例えば酵素、基質、受容体、抗
体、抗原等との相互作用を決める考えられている。アミノ酸は同様なヒドロパシ
ー指数を有するその他のアミノ酸によって置換され、それでも機能的に同様のポ
リペプチドを得ることができることは当業者には公知である。このような変化の
場合、ヒドロパシー指数が±2の範囲内であるアミノ酸の置換が好ましく、±1
の範囲内にあるアミノ酸の置換が特に好ましく、±0.5の範囲内のそれらがさ
らに一層好ましい。
【0037】 類似アミノ酸の置換は親水性に基づいても行うことができる。特に、それによ
って作成された生物学的機能的等価のポリペプチドまたはペプチドが免疫学的実
施形態に使用するためのものである場合にはこれが言える。参考として本明細書
に組み込まれる米国特許第4,554,101号は、隣接アミノ酸の親水性によ
って支配されるポリペプチドの最大局部的平均親水性は,その免疫原性及び抗原
性と、すなわちそのポリペプチドの生物学的特性と相関関係にあると述べている
【0038】 米国特許第4,554,101号に詳述されているように、下記の親水性値が
アミノ酸残基に割り当てられている:アルギニン(+3.0);リジン(+3.
0);アスパルテート(+3.0±1);グルタメート(+3.0±1);セリ
ン(+0.3);アルギニン(+0.2);グルタミン(+0.2);グリシン
(0);プロリン(−0.5±1);スレオニン(−0.4);アラニン(−0
.5);ヒスチジン(−0.5);システイン(−1.0);メチオニン(−1
.3);バリン(−1.5);ロイシン(−1.8);イソロイシン(−1.8
);チロシン(−2.3);フェニルアラニン(−2.5);トリプトファン(
−3.4)。或るアミノ酸が同様な親水性値を有する別のアミノ酸に置換され、
なお生物学的に等価の、特に免疫学的に等価のポリペプチドを得ることができる
ことは理解される。このような変化の場合、親水性値が±2の範囲内であるアミ
ノ酸の置換が好ましく、±1の範囲内であるものが特に好ましく、±0.5の範
囲内であるものがさらにより一層好ましい。
【0039】 上に概略したように、保存的アミノ酸置換は概してアミノ酸側鎖置換基の相対
的類似性、例えばそれらの疎水性、親水性、電荷、サイズ等の類似性に基づく。
前記の種々の特徴を考慮する具体的置換は当業者にはよく知られており、次のも
のが含まれる:アルギニンとリジン;グルタメートとアスパルテート;セリンと
スレオニン;グルタミンとアスパラギン;及びバリン、ロイシンとイソロイシン
(下表1を参照されたい)。このため本発明はFHR−5と実質的に同一である
FHR−5の機能的または生物学的等価物を考慮する。これらの等価のタンパク
質類は活性化補体と結合することができ、上記タンパク質の配列を配列番号2と
整列させ、アミノ酸の最多数がマッチするようにギャップを導入した際の、配列
中の一致するアミノ酸の数によって測定して、FHR−5に一致する配列が少な
くとも90%(または約495のマッチするアミノ酸)はあるものである。より
好ましくはこのようなタンパク質が、FHR−5と一致する配列を少なくとも9
5%有し(または約523のマッチするアミノ酸)、より好ましくはこのような
タンパク質がFHR−5と一致する配列を少なくとも98%有し(または約53
9のマッチするアミノ酸)、より好ましくはこのようなタンパク質がFHR−5
と一致する配列を少なくとも99%有し(または約545のマッチするアミノ酸
)、最も好ましくはこのようなタンパク質がFHR−5と一致する配列を少なく
とも99.5%(または約548のマッチするアミノ酸)を有する。これらの等
価のタンパク質は配列番号1に示される固有のcDNA配列から、上述の種々の
部位特異的変異誘発法によって作成される。
【0040】 当業者にはよく理解されているように、“同一性(一致)(identity
)”は配列の比較によって決まる2種類以上のポリペプチド配列間または2種類
以上のポリヌクレオチド配列間の関係である。この分野では、“同一性(一致)
”はこのような配列のストリング(紐、string)間の一致によって決まる
ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の配列関連程度も意味する。“同一
性(一致)”は次のような公知の方法によって容易に計算できる(だがこれらに
方法に制限するものではない):Computational Molecul
ar Biology、Lesk,A.M.編、オックスフォード大学プレス、
ニューヨーク(1988);Biocomputing:Informatic
s and Genome Projects、Smith,D.W.編、アカ
デミックプレス、ニューヨーク、1993;Computer Analysi
s of Sequence Data、第I部、Griffin,A.M.及
びGriffin,H.G.編、ヒューマナプレス、ニュージャーシー(199
4);Sequence Analysis in Molecular Bi
ology、von Heinje,G.、アカデミックプレス(1987);
Sequence Analysis Primer、Gribskov,M.
及びDevereux,J.編、ストックトンプレス、ニューヨーク(1991
);ならびにCarillo,H.及びLipman,D.、SIAM J A
pplied Math,48巻:1073ページ(1988)。同一性を決め
る方法は被検配列間の最大の一致を生み出すようにデザインすることである。さ
らに、同一性を測定する方法は人々が利用できるプログラムに体系化される。2
配列間の同一性を決めるために用いるコンピュータープログラムには非制限的に
次のものがある:“GCG”(Devereuxら、Nucleic Acid
Research、12巻(1号):387ページ(1984);“5BLA
STプログラムからなる一組”、このうち3プログラム(BLASTN、BLA
STX、及びTBLASTX)はヌクレオチド配列の問合わせ(query)に
関して設計され、2プログラム(BLASTP及びTBLASTN)はタンパク
質配列の問合わせに関して設計されたものである(Coulson、Trend
s in Biotechnology、12巻:76−80ページ(1994
);Birrenら、Genome Analysis、1巻:543−559
ページ(1997))。BLASTXプログラムはNational Cent
er for Biotechnology Information(NCB
I)及びその他のソース(BLASTマニュアル、Altschul,S.ら、
NCBI NLM NIH、ベセスダ、MD 20894;Altschul,
S.ら、J.Mol.Biol.215巻:403−410ページ(1990)
)から一般の人々に提供される。よく知られているスミス ウォターマン(Sm
ith Waterman)アルゴリズムも同一性の測定のために用いることが
できる。
【0041】
【表1】 本発明はFHR−5タンパク質のフラグメント、アナログ及び誘導体にも関係
する。本明細書中で用いる用語“フラグメント”、“誘導体”及び“アナログ”
はC3bに結合するポリペプチドであって、活性化補体と結合した際にはモノク
ローナル抗体K2.254によって識別されるポリペプチドを意味する。例えば
アナログには切断されて活性成熟タンパク質を生成するプロタンパクが含まれる
【0042】 実施例2におけるFHR−5の単離の際のK2.254の使用によって示され
るように、FHR−5は少なくとも一つの抗原性エピトープを含み、そのエピト
ープはFHR−5が活性化補体と結合した場合にあらわれ、FHR−5が正常ヒ
ト血清中に存在する場合にはあらわれない。こうしてFHR−5は補体活性化の
マーカーとして役立つ。FHR−5とリポタンパク質との結合が、正常なヒト血
清中でK2.254がFHR−5を検出できないことを説明するかも知れない。
もしもFHR−5がリポタンパク質複合体に組み込まれると、K2.254Ma
b結合部位は隠蔽されるかも知れない。このタンパク質が多分補体の活性化によ
って、その他のタンパク質から解離すると、上記エピトープは多分露出する。F
HR−5が正常ヒト血清においてK2.254Mabで検出できなかったため、
ポリ−ヒスチジンタグを組換えFHR−5に組み入れて分泌されたタンパク質の
検出を確実なものにした。興味深いことに、細胞培養上澄液をウェスターンブロ
ット法によって分析したとき、K2.254Mabも抗ヒスチジン抗体も約67
kDaの生成物を検出した。特定の理論によって束縛されるものではないが、こ
れらのデータは、FHR−5が正常ヒト血清中では培養培地には存在しないその
他の分子に結合し得るという意見を裏づける。こうして、K2.254によって
識別されるエピトープは正常ヒト血清中では露出しないとはいえ、FHR−5が
溶液中で実質的に単離された場合には露出する。このため、実質的に単離された
FHR−5、または同じエピトープを有する実質的に同一のタンパク質を使用し
て、活性化補体の同定のために有用で、正常ヒト血清とは交差反応しない抗体を
生成することができる。
【0043】 当業者に公知の標準法を用いて、FHR−5または実質的に同一のタンパク質
に対する抗体類を生成し得る。上記抗体類はポリクローナル、モノクローナル、
組換え、キメラ、一本鎖および/または二特異性(bispecific)等で
ある。本発明は免疫学的に活性な抗体フラグメント、例えばFab及びFab’
フラグメント等も含む。当該分野で公知の種々の方法を用いて本発明のポリペプ
チド類のエピトープを識別するポリクローナル抗体を産生できる。抗体産生のた
めには種々の宿主動物、例えばウサギ、マウス、ラット、にわとり等(これらに
制限するものではない)をポリペプチド、またはそのフラグメントまたは誘導体
の注入によって免疫することができる。宿主種に応じた種々のアジュバントを用
いて免疫反応を増強してもよい。これらアジュバントには、非制限的に、フロイ
ンドアジュバント、水酸化アルミニウム(alum)等のミネラルゲル類、リゾ
レシチン等の表面活性剤、プルロニックポリオール類、ポリアニオン類、ペプチ
ド類、オイルエマルション類、キーホール・リンペット・ヘモシアニン類、ジニ
トロフェノール、及びBCG(ワクチン)及びコリネバクテリウム パルヴム(
Corynebacterium parvum)等の潜在的に有用なヒトアジ
ュバント類がある。
【0044】 FHR−5または実質的にこれと同一のタンパク質に向けられるモノクローナ
ル抗体の調製のためには、連続培養細胞株によって抗体分子を産生するいかなる
技術も使用できる。例えばNature256巻:495−497ページ(19
75)に記載されている、最初はKohler及びMilsteinによって開
発されたハイブリドーマ法、トリオーマ法、Kozborら(Immunol.
Today、4巻:72ページ(1983))によって記載されたヒトB−細胞
ハイブリドーマ法、及びColeら(Monoclonal Antibodi
es and Cancer Therapy、Alan R.Liss、77
−96ページ(1985))によって報告された、モノクローナル抗体を産生す
るためのEBV−ハイブリドーマ法は、全て、本発明によるモノクローナル抗体
の調製に役立つ。その他の方法はMonoclonal Antibodies
:A Manual of Techniques(Heddy Zola(1
987))に述べられている。
【0045】 さらに、FHR−5に対する“ヒト化”抗体及び実質的にこれと同一のタンパ
ク質が当業者に公知の方法を用いて産生できる。このプロセスにより、FHR−
5のエピトープを識別する非−ヒト種の抗体は、キメラまたは分子遺伝学的技術
によってキメラ性の部分的ヒト抗体に転換される。ヒト化プロセスは米国特許第
5,861,155号に徹底的に議論されている。これは参考として本明細書に
組み込まれる。
【0046】 或いは、組換え抗体はファージ・ディスプレー法によって産生できる。ファー
ジディスプレーを用いる抗体の産生及び選択のための方法は当業者にはよく知ら
れており、例えばVaughanらのNature Biotech.16巻:
535−539ページ、1998;Watkins及びOuwehandのVo
x Sanguinis 78巻:72−79ページ、2000;及びそこに記
載の参考文献に見いだされる。
【0047】 ファージディスプレーによる抗体産生は、免疫グロブリンの可変H鎖(VH)
及び可変L鎖(VL)配列の組み合わせライブラリーの産生を含む。これらの配
列はコート(coat)タンパク質をコードするファージ遺伝子に挿入され、V
H及びVL配列は繊維状バクテリオファージのコート上に発現(提示)する。関
心とするVH及びVL領域を発現するファージは一般にはパンニング法と呼ばれ
るアフィニティー選択法によって選別される。
【0048】 VH及びVL配列は、B−細胞を分泌する抗体からmRNAを単離し、免疫グ
ロブリン遺伝子の保存領域に対するプライマーを用いるRT−PCRによって上
記mRNAを増幅するという方法で作製される。mRNAは動物、好ましくは関
心とする抗原で免疫された動物から、または関心とする抗原に対する抗体を産生
するハイブリドーマ細胞から直接得られるB−細胞から得ることができる。得ら
れたならば、そのVH及びVLcDNAをVH及びVL配列の同一ベクターへの
逐次クローニングによって(Huseら、Science、246巻:1275
−1281ページ、1989)、バクテリオファージPIのloxCre部位特
異的組換え系を用いる組合わせ感染によって(Waterhouseら、Nuc
.Acids Res.、21巻:2265−2266ページ、1993)、ま
たはPCRアセンブリーによって(Cracksonら、Nature、352
巻;624−628ページ、1991;Marksら、J.Molec.Bio
l.222巻:581−597ページ、1991)組み換えられる。或いは、例
えばGriffithsら(EMBO J.、13巻:3245−3260ペー
ジ、1994)が記載したように、可変部配列の合成レパートリーを用いること
ができる。
【0049】 ひとたびファージディスプレーライブラリーを構成したならば、反応性抗体を
表現するファージをパンニングによって選択する。一般的には精製抗原をプラス
チック表面またはアフィニティークロマトグラフィーカラムのような固体基質に
付着させる。上記抗原は上記表面に直接、またはストレプトアビジン/ビオチン
系等の中間体を介して結合させることができる。選択すべきファージを抗原と共
にインキュベートし、結合しないファージは洗い流す。選択の一ラウンドで特異
的ファージが20ないし1000倍豊富になる。一般的には数ラウンドの選択が
行われ、特異性及び親和性を高める。ひとたび所望特性の抗体を表現するファー
ジが確認されたなら、それらを適切な細菌宿主中で増やし、上記抗体をコードす
るDNAを単離し、そのDNAの配列決定を行う。その抗原配列をその後適切な
宿主細胞に挿入して発現させることができる。原核細胞、低級真核細胞及び真核
細胞からの抗体を大規模生産する方法は当業者には周知であり、例えばFren
kenら(Res.Immunol.149巻:589−599ページ、199
8)及びそこに記載の参考文献に見いだされる。
【0050】 これらに代わって、上記のヒト化抗体を含むキメラ抗体を用いることができる
。キメラ抗体とは、免疫グロブリン分子の異なる領域が異なるソースに由来する
抗体である。一般的にはキメラ抗体はマウス可変部と、ヒト由来の定常部とを含
む。キメラ抗体の産生は当業者には日常的となり、抗体−抗原相互作用の深い構
造知識を何ら必要としない(Watkins及びOuwehand、Vox S
anguinis、78巻:72−79ページ、2000)。キメラ抗体のもう
一つの形は、“CDRグラフティング”として知られる方法によって産生できる
(Jonesら、Nature、321巻:522−525ページ、1986)
。CDRは免疫グロブリンのひだとして知られる構造の逆平行β−プリーツシー
ツ間の頂点のループである。上記β−プリーツシーツは抗原との相互作用のため
にCDRを正しく方向づけるためのフレームワークを形成する。CDRグラフテ
ィングにおいて、特異抗体のマウスCDRを適したβ−プリーツシーツのフレー
ムワークに移植する。
【0051】 さらに、抗体類をトランスジェニック動物、特にトランスジェニックマウスか
ら得ることができる(Bruggemann及びTaussig、Curr.O
pin.Biotechnol.、8巻:455−458ページ、1997)。
この方法で、内因性マウス免疫グロブリン遺伝子を不活性化し、ヒトからの再配
列していない免疫グロブリン配列で置換する。こうして上記の方法を用いてトラ
ンスジェニックマウスからモノクローナル抗体が産生される。
【0052】 ひとたびFHR−5または実質的にこれと同一のタンパク質に対する抗体が作
られたならば、二、三の所望活性についてそれらをスクリーニングし得る。本発
明の抗体類の一つの好ましい活性は、活性化補体を選択的に識別する能力である
。FHR−5または実質的にこれと同一のタンパク質に対する抗体類をこの活性
に関してスクリーニングするには、先ず最初に、実施例2.3のモルモット赤血
球に生成したような活性化補体とそれらとの反応性を試験する。上記スクリーニ
ングは実施例2.4に記載のように例えばELISAまたはウェスターンブロッ
ト法によって実施できる。その後活性化補体と反応するモノコローナル抗体類に
ついて、その他の補体タンパク質(C3、C5、C6、C7、C8、C9)及び
正常ヒト血清との交差反応性を実施例1.6に記載したようにウェスターンブロ
ットまたはELISAによってスクリーニングする。その他の補体コンポーネン
トまたは正常ヒト血清と交差反応しない抗体類を放射性核種、発蛍光団または蛍
光色素、酵素、ビタミン、ステロイドまたはその他の検出可能部分に結合し、種
々の生検組織、またはその他の生物学的分離物中の活性化補体を確認するために
用いることができる。このような確認のためにこれらの抗体を使用する、ELI
SA及び蛍光顕微鏡法等を含む数種の免疫組織化学的方法は当業者には公知であ
る。このような方法に関するより詳細な説明はAlan Johnston及び
Robin Thorpe編“Immunochemistry in Pra
ctice”、1996、及びMargaret M.Manson編“Imm
unochemical Protocols”、1992に見いだされる。
【0053】 本発明の抗体類のその他の好ましい活性は、FHR−5が活性化補体と結合す
るために必要なFHR−5の生化学的機能を阻止する能力である。抗体類はかな
り大きいかさばった分子であるから、それらが、生物分子の正しい生物学的機能
のために必要な生物分子ドメインの近くのエピトープに結合する際、その生物分
子の正常機能を立体的に妨げる傾向があることは当該分野において周知である。
例えばタンパク質に結合したときにそのタンパク質が活性化補体と結合するため
に必要な生化学的機能を阻害する、FHR−5または実質的にこれと同一のタン
パク質に対する抗体類を産生することができる。この特殊の活性を有する抗体F
HR−5または実質的にこれと同一なタンパク質は、活性化補体とFHR−5と
の結合の阻害をスクリーニングすることによって確認できる。スクリーニングプ
ロセスの第一段階はELISAまたはその他のイムノアッセイ技術によって、よ
り好ましくは上記のように産生したポリクローナル抗体を用いることによって、
正常ヒト血清中のFHR−5濃度を測定することである。正常ヒト血清試薬ロッ
ト中のFHR−5濃度を測定した後、候補となる抗体の化学量論的に意味のある
量をそのロットの一つの血清サンプルに加える。抗体を含まない別の血清サンプ
ルを対照として用いる。実施例2.3に記載される方法により、両血清サンプル
を用いて補体溶解(complement−lysed)モルモット赤血球を生
成する。その後溶解赤血球をK2.254をプローブとして実施例2.4に示す
ようにウェスターンブロット法によって分析することができる。候補サンプルが
生成したモルモット赤血球のK2.254との反応性を対照と比較した際にみら
れる減少は、より少ないFHR−5が活性化補体と結合したこと、及びその抗体
が所望活性を有することを示唆する。
【0054】 本発明は、本発明の実質的に精製された配列とその他の諸配列とを含んでなる
組換えポリヌクレオチドも含む。このような組換えポリヌクレオチドは一般にク
ローニングベクターまたは発現ベクターとして使用される。ただしそれ以外の用
途も可能である。組換えポリヌクレオチドは、異なる生物のポリヌクレオチド配
列が一緒になって単一単位を形成しているものである。クローニングベクターは
DNAセグメントを宿主細胞に移すために役立つ自己複製DNA分子である。ク
ローニングベクターの最も一般的な三つのタイプは、細菌プラスミド、ファージ
、及びその他のウィルス類である。発現ベクターは特定部位に挿入されたコード
配列が転写され、タンパク質に翻訳されるように設計されたクローニングベクタ
ーである。
【0055】 クローニングベクター及び発現ベクターは両方とも、一つ以上の適切な宿主細
胞内でそれらベクターを複製させるヌクレオチド配列を含む。クローニングベク
ターにおいて、この配列は概して、宿主細胞の染色体には無関係にそのベクター
を複製させる配列であり、複製開始点(ori領域)かまたは自己複製配列も含
む。種々の細菌及びウィルス複製開始点は当業者には周知であり、非制限的に、
pBR322プラスミドオリジン、2μプラスミドオリジン、及びSV40、ポ
リオーマ、アデノウィルス、VSV及びBPVウィルスオリジンがある。
【0056】 本発明のポリヌクレオチド配列を用いて、これらの配列を含む組換え発現ベク
ターの使用により、タンパク質を生産することができる。適切な発現ベクターに
は染色体、非染色体及び合成DNA配列、例えばSV40誘導体等;細菌プラス
ミド;ファージDNA;バキュロウィルス;酵母プラスミド;プラスミド及びフ
ァージDNAの組合わせから誘導されるベクター類;及びワクシニア、アデノウ
ィルス、鶏痘ウィルス、シュードラビー(pseudorabies)のような
ウィルスDNAがある。さらに、宿主中で複製でき、生育可能であれば、いかな
る他のベクターも使用できる。
【0057】 関心とするヌクレオチド配列は種々の方法によってベクター内に挿入できる。
最も一般的な方法において、上記配列を適切な制限エンドヌクレアーゼ部位(1
または複数部位)に挿入する。その際当業者には一般的に知られており、例えば
Sambrookら、Molecular Cloning,A Labora
tory Manual、2版、コールドスプリング・ハーバー・プレス(19
89)及びAusubelら、Short Protocols in Mol
ecular Biology、2版、ジョンウィリー&ソンズ(1992)に
詳述されている方法が用いられる。
【0058】 発現ベクターにおいて、関心とする配列を宿主細胞によって識別される適切な
発現コントロール配列またはプロモーターに操作可能に結合させ、mRNA合成
に向ける。プロモーターは、そのコントロール下で核酸配列の転写及び翻訳を調
節する構造遺伝子の開始コドンから上流約100ないし1000塩基対(bp)
に位置する翻訳されない配列である。プロモーターは概ね誘導性かまたは構成性
として分類される。誘導性プロモーターはそのコントロール下で何らかの環境変
化、例えば栄養のあるなしまたは温度変化等に反応してDNAからの転写レベル
の上昇を開始するプロモーターである。これに対し、構成プロモーターは転写レ
ベルを比較的一定に維持する。さらに、有用なプロモーター類は適切な細胞特異
性及び時間特異性も与えることができる。このようなプロモータには発育的に調
節されるプロモーター類、または細胞小器官特異的、組織特異的、または細胞特
異的なプロモーター類が含まれる。
【0059】 核酸配列は、その他の核酸配列と機能的関係に置かれたときは操作可能に結合
する。例えばプレシーケンス(presequence)や分泌リーダー(le
ader)のためのDNAは、それがポリペプチドの分泌に関与するプレプロテ
インとして発現される場合、ポリペプチドのためのDNAに操作可能に結合する
;プロモーターは、コード配列の転写に影響を与える場合は、そのコード配列に
操作可能に結合する;またはリボソーム結合部位は、それが翻訳を容易にするよ
うな位置に置かれると、コード配列に操作可能に結合する。概して、操作可能に
結合する配列は隣接しており、分泌リーダーの場合は隣接して、リーディング相
(reading phase)にある。制限酵素部位の結紮によって連結が行
われる。もしも適切な制限部位が与えられないならば、当業者に公知のように、
合成オリゴヌクレオチド アダプターまたはリンカーを用いることができる。S
ambrookら、Molecular Cloning,A Laborat
ory Manual、2版、コールドスプリング・ハーバー・プレス(198
9)及びAusubelら、Short Protocols in Mole
cular Biology、2版、ジョンウィリー&ソンズ(1992)。
【0060】 発現ベクターに用いられる一般的プロモーター類には、非制限的に、LTRま
たはSV40プロモーター、大腸菌(E.coli)lacまたはtrpプロモ
ーター、及びファージ ラムダPLプロモーターがある。原核または真核細胞の
遺伝子の発現をコントロールすることが知られているその他のプロモーターを用
いることができ、これらは当業者には公知である。発現ベクターは翻訳開始のた
めのリボソーム結合部位、及び転写ターミネーターも含むことができる。ベクタ
ーは遺伝子発現の増幅のために役立つ配列も含むことができる。
【0061】 発現ベクター及びクローニングベクターは選択遺伝子または選択マーカーを含
むことができ、これらを含むのが普通である。一般的にはこの遺伝子は、上記ベ
クターで形質転換された宿主細胞の生存または増殖に必要なタンパク質をコード
する。適切なマーカーの例としては、ジヒドロフォレート還元酵素(DHFR)
、または真核細胞のためにはネオマイシン耐性、大腸菌のためにはテトラサイク
リンまたはアンピシリン耐性がある。
【0062】 それに加えて発現ベクターは、マーカーとして使用する付加的タンパク質をコ
ードする、タンパク質のためのヌクレオチド配列に、操作可能に結合するマーカ
ー配列も含むことができる。その結果は二つの結合した異なるタンパク質を含む
ハイブリッドまたは融合タンパク質である。マーカータンパク質は例えば発現ベ
クターによって生産される組換えタンパク質のための免疫学的または酵素マーカ
ーを提供できる。アフィニティークロマトグラフィーによって生成するタンパク
質の精製のために有用なアミノ酸配列をコードする配列をポリヌクレオチド末端
に付加することによってポリヌクレオチド末端を変化させることができる。この
ようなアフィニティー精製部分をタンパク質に付加するための種々の方法が考案
された。代表的例は米国特許第4,703,004号、同第4,782,137
号、同第4,845,341号、同第5,935,824号及び同第5,594
,115号に見いだすことができる。精製部分をコードするヌクレオチド配列の
付加のための当業者に公知のいかなる方法も用いることができる。これらの方法
は例えばInnisら、PCR Protocols、アカデミック・プレス(
1990)及びSambrookら、Molecular Cloning、2
版、コールドスプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(1989)に含ま
れる。
【0063】 より詳細に述べれば、本発明は本発明の分離されたポリヌクレオチド配列を含
んでなる組換え構成物を含む。上記構成物としては、本発明の配列が順方向(f
orward orientation)または逆方向(reverse or
ientation)に挿入されたプラスミドまたはウィルスベクター等のベク
ターがある。上記組換え構成物は、例えば上記配列に操作可能に結合したプロモ
ーター等の調節配列をさらに含む。適切なベクター及びプロモーターの多数が当
業者には公知であり、商業的に販売されている。
【0064】 本発明のポリヌクレオチド配列は、5’から3’の方向に操作可能に結合した
少なくともプロモーター、本発明のポリヌクレオチド、及び宿主細胞内で機能す
る転写終止シグナル配列を含む発現カセットの一部でもある。プロモーターは本
明細書中に述べるタイプのいずれでもよい;例えば組織特異的プロモーター、発
達的調節プロモーター、細胞小器官特異的プロモーター等である。発現カセット
は操作可能に結合するターゲティング配列、産生したタンパク質の輸送を指向で
きる輸送ペプチドまたは分泌ペプチドコード領域をさらに含むことができる。発
現カセットはさらに、選択性マーカーをコードするヌクレオチド配列、及び精製
部分も含むことができる。
【0065】 本発明のその他の実施形態は本発明のポリヌクレオチド配列を含んでなる構成
物を含む形質転換宿主細胞に関係する。上記宿主細胞は哺乳動物細胞等のより高
次の真核細胞、または昆虫細胞または酵母細胞のようなより低次の真核細胞でも
よく、または宿主は細菌細菌のような原核細胞でもよい。構成物の宿主細胞への
導入は、燐酸カルシウム トランスフェクション、DEAE−デキストラン仲介
性トランスフェクション、ポリブレン仲介性トランスフェクション、プロトブラ
スト融合、リポソーム仲介性トランスフェクション、核への直接微量注入法、微
粒子銃(遺伝子銃)デバイス、スクレイプローディング、及びエレクトロポレー
ション等、種々の方法によって達成される。
【0066】 (実施例) 下記の実施例は本発明の出願の説明となるものである。下記の実施例は本発明
の範囲を完全に明確にするものではなく、制限するものでもない。
【0067】 (実施例1) (モノクローナル抗体K2.254の産生) (1.1 ヒト糸球体の分離及び調製) K2.254モノクローナル抗体の産生は既に記載されている(Murphy
及びd’Apice“Pathology”20巻:130−136ページ、1
988)。末期腎不全以外の原因で死亡した糸球体腎炎患者2名から死後の腎臓
を得た。腎皮質の部分をその後の免疫組織学的研究のためにパラホルムアルデヒ
ド−リジン過ヨウ素酸塩(PLP)もしくは水銀ホルマリンに固定し、または新
鮮なまま凍結し、皮質の残りをその後のマウス免疫のために凍結した。新鮮組織
の凍結切片4μmをヒトIgG、IgM、IgA及びC3に対する蛍光標識抗体
で染色し、免疫蛍光顕微鏡で検査した。さらに水銀ホルマリン固定組織の切片を
光顕微鏡検査のために処理した。
【0068】 各々の死後腎臓からの糸球体基底膜(GBM)をさいの目に切り、250μm
篩を加圧濾過して通し、冷0.1M燐酸緩衝化生理食塩水(PBS)で180μ
m篩を通しながら洗い、106μm篩上に糸球体を集めた。糸球体懸濁液を位相
差顕微鏡によって検査し、細管フラグメントの混入が20%より大きい場合には
再び篩を通した。糸球体をPBSで4℃で2回洗い、PBSに12,500/m
l濃度で再懸濁した。
【0069】 糸球体懸濁液の半分をそれからブランソン超音波装置でマイクロチップ及び出
力6を用いて超音波処理した。糸球体の90%以上の破壊には3回、20秒間の
バースト(各バースト間に氷水で1分間冷却)で十分であることが判明した。こ
の方法がGBMの諸成分を損傷し、予想通りGBMに付着した免疫デポジットの
諸成分を剥離したり破壊し得ることが判明したため、最小の超音波処理が必要で
あると考えられた。超音波処理後、その懸濁液を1,500gで遠心分離し、P
BSで2回洗った。
【0070】 (1.2 マウスの免疫) 糸球体懸濁液をほぼ同容量のフロインド完全アジュバントと共に乳化し、齢5
ないし6週の Balb C マウスに上記乳濁液を0.8ml(約5,000
糸球体)づつ皮内注射した。GBM懸濁液も同様に等量のフロインド完全アジュ
バントと共に(懸濁液0.8mlが5,000糸球体の等価量を含むようにした
)乳化し、その他のマウスに皮内注射した。21日後、不完全アジュバントを使
用した同じ乳濁液を用いて注射を繰り返した。各マウスはどちらの場合も同じ腎
臓から採取した腎組織の注射を受けた。さらに14日後、全てのマウスはPBS
中適切なGBM製剤の腹腔内注射(約3,000糸球体の等価量を含む)を受け
た。
【0071】 (1.3 免疫マウスの抗HSA抗体の測定) 腹腔内注射(融合3日前)の前に全てのマウスにおいて目から血を取った。マ
ウス血清の逓減希釈物を1%アガロース中のcarionic及び固有ヒト血清
アルブミン(HSA)に対する放射免疫拡散によって試験した。実施例1.6に
記載のように酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)によってマウス血清の抗−
HSA抗体の定量的推定も行った。
【0072】 (1.4 融合) 融合技術はOi及びHerzenbergの方法(Selected Met
hods in Cellular Immunology、Mishell及
びShiigi編、Freeman、351−372ページ、1980)から採
用した。GBMの腹腔内注射の3日後にポリエチレングリコールの50%(w/
v)溶液の存在のもとでマウス脾臓と107SP2/0骨髄腫細胞とを融合させ
た。融合混合物をHAT培地(グルタミン、ペニシリン、ストレプトマイシン、
ピルビン酸Na、HEPES緩衝液を含むRPMI、及びヒポキサンチン、アミ
ノプテリン及びチミジンを付加した15%ウシ胎児血清)に再懸濁し、あらかじ
めマウス胸腺フィーダー細胞を植え付けた3枚の96ウェル−ミクロタイタート
レー上にプレーティングした。各ウェルからの上澄液をサンプルとして取り、マ
ウス免疫グロブリンの存在をELISA法によって試験した。
【0073】 (1.5 上澄液のスクリーニング) 10日目に全てのウェルについてマウス免疫グロブリンの産生をELISAに
よって試験した。マウス免疫グロブリンを産生しているウェルは2日後に再サン
プリングし、HSAに対する活性をELISAによって試験した。抗HSA活性
を有するウェルからのハイブリドーマをより大きいウェルに取り、マウス胸腺フ
ィーダー細胞を用い、96ウェル−ミクロタイタートレーにおける希釈を制限す
ることによってクローン化した。48時間後に陽性ウェルを再サンプリングし、
免疫組織学的試験を次のように行った: 免疫のために用いた腎臓及び正常腎から採取したPLP固定皮質の3μm凍結
切片をスライド上に互いに隣接するように置いた。それらの切片をハイブリドー
マ上澄液と共にインキュベートし、それから4層イムノペルオキシダーゼ法によ
って染色した。正常腎と免疫腎の両方で同様に反応する抗体を産生するハイブリ
ドーマは棄てた。免疫腎の糸球体免疫デポジットに対して明らかに優先的に反応
する抗体を産生するハイブリドーマをクローン化した。
【0074】 (1.6 “免疫デポジット反応性”モノクローナル抗体の組織学的反応性及
び特徴) 免疫腎の切片をさらに最終的クローン化モノクローナル抗体の各々を用いてイ
ムノペルオキシダーゼによって試験し、糸球体及び糸球体外反応性のパターンを
調べ、記載した。
【0075】 ミクロタイタープレートをPBS中の抗原と共に4℃でプレインキュベートし
、0.5%ツイーン20(ビオ・ラド・ラボラトリーズ、ヘラクレス、CA、U
SA)を含むPBSで洗い、続いてMAb上澄液、マウスIgG及びIgMに対
するアルカリホスファターゼ結合抗体(Kirkegaad and Perr
y Laboratories、Gaithersburg、MD、USA)及
び基質、p−ニトロフェニル燐酸(シグマケミカル、セントルイス、MO、US
A)と共にインキュベートした。ティトレテク(Titretek)マルチ−ス
キャン プレート リーダーを用いて405nmでプレートを読んだ。使用した
抗原は精製ヒトIgG、IgA及びIgM、精製ヒト補体コンポーネント(C3
、C5、C6、C7、C8、C9)及び溶解赤血球から抽出した補体(MAC)
の精製膜攻撃複合体であった。
【0076】 正常ヒト血清が抗原であったELISA研究では、二次抗体はマウス免疫グロ
ブリンに対するホースラディッシュペルオキシダーゼ結合抗体(DAKO、デン
マーク)で、基質はo−フェニレンジアミンであった。プレートを485nmで
読んだ。
【0077】 精製MAC及び精製補体コンポーネント類をドデシル硫酸ナトリウム−ポリア
クリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)にかけた。ビオラド(BioR
ad)トランスブロットセルを用いてタンパク質をニトロセルロースに移し、ニ
トロセルロース片を、モノクローナル抗体上澄液、その後125I−標識(Fab
2ヤギ抗マウス免疫グロブリン(ペル−フリーズ(Pel−Freeze)、
ロジャーズ、AR、USA)をプローブとして分析した。その他のセルロース片
はヒト補体コンポーネントC5、C6、C7、C8及びC9に対する抗血清をプ
ローブとし、その後ヤギ(Kirkegaad and Perry Labo
ratories)またはウサギ(DAKO、デンマーク)免疫グロブリンに対
する125I−標識抗血清をプローブとして分析した。ニトロセルロース片をその
後オートラジオグラフィーにかけた。
【0078】 このやり方で産生したモノクローナル抗体から、糸球体免疫デポジットと反応
するが、精製ヒト補体コンポーネント(C3、C5、C6、C7、C8、C9)
、溶解赤血球または正常ヒト血清から抽出した補体の精製膜攻撃複合体(MAC
)とは反応しない一つの候補が見つかった。この抗体、K2.254、をその後
の実験に用い、糸球体免疫デポジットに結合しているコンポーネントを明らかに
した。
【0079】 (実施例2) (FHR−5タンパク質の分離及びそのアミノ酸配列の解明) (2.1 材料) K562細胞の表面に対するウサギポリクローナル抗原はPaul Morg
an教授(Cardiff、英国)から提供され、重合ヒトC9上のネオ抗原に
対するモノクローナル抗体(Wu−7−2)はReinhardt Wurzn
er博士から提供された(Immunology、74巻:132−138ペー
ジ、1991)。ヒトC9に対するモノクローナル抗体(K2.322)及びア
イソタイプ対合(isotype matched)対照モノクローナル抗体(
K1.431)は前記のようにして産生した。FITC結合ヒツジ抗ヒトアルブ
ミン抗体はシレナス(Silenus)、オーストラリア、から入手した。使用
した二次抗体はFITC結合ウサギ抗マウス免疫グロブリン(DAKO、カルピ
ンテリア、CA、USA)、125Iで標識した(Wurznerら、Immun
ology、74巻:132−138ページ、1991)ウサギ抗マウス及びロ
バ抗ヤギ免疫グロブリン(Kirkegaad and Perry Labo
ratories)、ホースラディッシュペルオキシダーゼ−結合ウサギ抗マウ
ス免疫グロブリン(DAKO)、及びヒツジ抗−蛍光−POD Fabフラグメ
ント(Roche Diagonostics、マンハイム、ドイツ)であった
【0080】 テトラ−Hisモノクローナル抗体(Qiagen、ヒルデン、ドイツ)を用
い、His−タグ化組換えタンパク質発現の検出を行った。
【0081】 (2.2 Mab K2.254とヒト補体攻撃にさらされたK562細胞と
の反応性の測定) ヒトリンパ芽球細胞株K562をアメリカンタイプカルチャーコレクション(
マナッサス、VA、USA)から得た。約100万のK562細胞を0.1mg
/ml抗−K562抗体と共に37℃で2時間インキュベートし、PBSで3回
洗い、PBSで1:2希釈した正常ヒト血清または対照−熱不活性化正常ヒト血
清と共に37℃で4時間インキュベートした。血清と共にインキュベートした後
、細胞をPBSで3回洗い、その試料を分割し、アミノアルキルシラン(AAS
)(シグマ社)で処理した顕微鏡スライド上に延ばし、アセトン中で10分間固
定し、空気乾燥した。それらのスライドをK2.254、抗−C9Mab K2
.322、またはアイソタイプ−対合対照モノクローナル抗体K1.431(抗
体は全て10μg/mlで)と共に室温(RT)で1時間インキュベートし、P
BSで3回洗った。スライドを最後にウサギFITC−抗マウス−マウス免疫グ
ロブリン(1:20)中でRTで30分間インキュベートし、さらに3回洗い、
エピフルオレッセンス顕微鏡で検査した。
【0082】 Mab K2.254は未処理K562細胞、抗−K562抗体にさらしたK
562細胞及び熱不活性化ヒト血清、または新鮮ヒト血清にさらした未感作K5
62細胞の表面とは反応しなかった。しかし抗−K562抗体及び新鮮なヒト血
清の両方にさらした後、上記細胞は補体ダメージの形態的証拠をあらわし、C9
(Mab K2.322)及びK2.254抗原に対する強い細胞表面染色を示
した(図1)。新鮮ヒト血清をモルモットまたはウサギ血清に代えると、K56
2細胞は形態的ダメージを示したが、K2.254との細胞表面反応性はなかっ
た。これらのデータは、K2.254のためのエピトープが、補体の活性化によ
ってヒト血清由来抗原上に発現することを示唆する。
【0083】 (2.3 補体溶解ヒト及びモルモット赤血球ゴーストの生成) モルモット赤血球(GPE)を、新鮮な正常ヒト血清を用いる反応性溶解によ
って直接溶解した。洗浄したGPEを0.9%塩化ナトリウム溶液に1:10(
v:v)に懸濁し、この試料5mlを正常ヒト血清20mlと共に37℃で一晩
インキュベートした。GPEゴーストが遠心分離によって回収され、これを上澄
液が澄明になるまで生理的食塩液中で3−5回洗った。
【0084】 ヒト赤血球(HE)(ABO血液型A)を20%高いタイターのヒト抗−血液
型A血清と共にインキュベートすることによって(21℃、30分間)抗体を感
作させた。HEをその後一回洗い、GPEについて述べたように、正常ヒト血清
と共にインキュベートした。陰性対照赤血球ゴーストを生成するために、洗浄し
たGPE及びHEの1:10懸濁液5mlを10ml蒸留水の添加によって浸透
圧的に溶解し、赤血球ゴーストを回収し、上記のように洗った。
【0085】 (2.4 ウェスターン ブロッティング) 活性血清から精製した正常ヒト血清、SC5b−9複合体(Wurznerら
、Immunology、74巻:132−138ページ、1991)、赤血球
ゴースト及びアフィニティー精製K2.254抗原を生成し、7.5%または4
−16%勾配SDS−PAGEゲル上で電気泳動にかけ(Laemmli、Na
ture、227巻:680−685ページ、1970)、Bio−Radトラ
ンスブロットセルを用いて(Burnette、Anal.Biochem.1
12巻:195−203ページ、1981)ニトロセルロースに移し(Tran
s−Blot(登録商標)伝達培地、Bio−Rad、ヘラクレス、CA、US
A)、PBS(燐酸緩衝化生理食塩水)中5%ドライミルクでRTで1時間ブロ
ックし、それから適切なモノクローナル及びポリクローナル抗体をプローブとし
て用いた。膜をPBS+0.05%ツイーン20で5分間5回洗い、その後125
I標識二次抗体またはウサギ抗マウスHRP(1:100)と共にRTで1時間
インキュベートした。洗浄後、既述のように放射性バンドをオートグラフィーに
よって検出し、HRP標識バンドをSuperSignal(登録商標)Wes
t Pico Chemiluminescent Substrate(ピア
ース、ロックフォード、IL、USA)を用いて検出した。
【0086】 K2.254によって識別される抗原をさらに分析するために、ヒト血清で溶
解したモルモットまたはヒト赤血球からの膜をウェスターン・イムノブロッティ
ングによって試験した(図2)。K2.254は補体溶解HE及びGPE膜(レ
ーン1、2、3)に約65kDのバンドを確認したが、対照−水溶解膜(レーン
4)には確認しなかった。
【0087】 正常ヒト血清はC9を含んでいた(図3A)が、Mab K2.254とは反
応しなかった(図3B)。上記血清をチモサンで前処理して補体を活性化した後
、二量体C9が検出され、補体の活性化を示したが、この際もK2.254との
反応性は認められなかった。同様に精製SC5b−9のウェスターンブロッティ
ングはK2.254によって識別される抗原を確認できなかった。
【0088】 (2.5 K2.254抗原のアフィニティー精製) 補体溶解GPEゴーストを0.1M PBS中1%ジギトニン(シグマ)5m
lで4℃で一晩抽出した。アフィニティークロマトグラフィーはメーカーのイン
ストラクションにより、臭化シアン−活性化セファロース4Bの10mlカラム
(Amersham Biotech、アップザラ、スウェーデン)を用い、そ
れにK2.254Mab 50mgを加えることによって行った。5mlのジギ
トニン抽出液を上記カラムを通過させ、集めた。その後上記カラムを0.01%
トリトンX−100を含むPBS200容量(PBS/トリトン)で洗い、0.
05Mジエチルアミン、pH11.5、10mlで溶出した。サンプルを1Mト
リス−HCl(pH7.0)1ml中に溶出した。各5ml抽出液をカラムを2
回通し、3サンプルからの溶出液(6通過)を集め、PBS/トリトンに対して
広く透析し、それから0.5mlに濃縮した(YM30膜及びCentrico
n30;アミコン、ビバリー、MA、USA)。濃縮した溶出液をその後上記の
ようにSDS−PAGE及びウェスターン・ブロッティングにかけた。
【0089】 K2.254とヒト補体−溶解GPEとの強い反応性により、ジギトニンで抽
出したGPEゴーストを用いて関連タンパク質を抽出し、アフィニティー精製し
た。その際K2.254アフィニティーカラムを用いた。アフィニティー精製し
た材料はウェスターン・ブロット法でK2.254と反応したが、C9及びヒト
血清アルブミン(HSA)で汚染されており(図4)、さらなる精製が必要であ
った。
【0090】 (2.6 逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)) HSA及びC9からの分離は逆相HPLCによって行われた。K2.254と
反応するがヒトC9またはHSAとは反応しない物質を含むフラクションを集め
、凍結乾燥し、その後ペプチド配列決定のために用いた。濃縮したアフィニティ
ーカラム溶出液のサンプルを10%トリクロロ酢酸(TCA)で沈殿させ、80
%エーテル/20%エタノール溶液で洗い、6M塩酸グアニジン、0.1Mトリ
ス、pH8.0(HCl)+0.05%トリフルオロ酢酸(TFA)100μl
に再溶解し、2.1mmID×250mm Brownlee RP300 7
オングストロームのC8カラムを用いるファルマシアSMART HPLC装置
で逆相HPLCにかけた。(溶媒A:0.1%TFA、溶媒B:60%アセトニ
トリル 0.1%TFA、流速100マイクロリットル/分)。60分間に0−
100%Bの勾配を用い、ピークを280nmにおいてモニターし、手動で集め
た。フラクションをウェスターン・ブロットによって分析し、個々のコンポーネ
ントの溶出を検出し、K2.254結合活性を含むフラクションを集めて凍結乾
燥した。
【0091】 (2.7 ペプチド配列分析) HPLCから得られた凍結乾燥フラクションをSDSサンプル緩衝液で再構成
し、10%SDS PAGE上を移動させた。バンドを切り取り、還元し、ピリ
ジルエチル化し、Achrombacter Lys−C エンドプロテイナー
ゼ(ワコー)によるゲル内(in−gel)消化を行った(Mitchelhi
llら、J.Biol.Chem.、272巻:24475−24479ページ
、1997)。抽出されたペプチド混合物を1mmID×250mm、SGE3
00ミクロン、5オングストローム、C18 GLTカラムを用いるファルマシ
アSMART装置でHPLCにかけた。(溶媒A:0.1%TEA、溶媒B:6
0% アセトニトリル 0.075%TFA、流速40ミクロリットル/分)。
150分間0−100%B勾配で行い、214、254及び280nmのピーク
をモニターし、個々のペプチドを手動で集めた。ペプチドの相同性及び質量をP
erseptive Biosystems Voyager DE MALD
I質量計で確認し、アミノ酸配列をヒューレットパッカードG1000Aタンパ
ク質シーケンサーで決定した。ホモロジー検索は、重複しないタンパク質データ
ベース(Genbank CDS翻訳+PDB+Spundate+PIR)と
ESTデータベースの6翻訳を用いて行った。
【0092】 ゲル内タンパク質分解及びペプチドのHPLC分離後、13の精製ペプチド配
列が得られた。これらペプチドの全てはタンパク質のH因子(FH)ファミリー
のメンバーに関して若干の相同性を示した。表3はこれらのペプチド配列を示し
、それらが最も強い相同性を示したペプチドを列挙している。
【0093】 (2.8 RNAの作製) 肝切除中の一患者から得た一片の正常、非侵潤ヒト肝から全RNAを抽出した
。その組織をホモジナイズし、RNAをメーカーのインストラクションによって
TRIZOL試薬(Life Technologies、グランドアイランド
、NY、USA)で単離した。全RNA 10μgをDNaseで処理し、混入
ゲノムDNAを除去し、ポリ(A)+RNAをオリゴテックス(Oligote
x)mRNAキット(Qiagen、ヒルデン、ドイツ)を用いて単離した。
【0094】 (2.9 cDNA合成及びクローニング) 二本鎖cDNAをヒト肝ポリ(A)+RNA2μgから、オリゴ(dT)また
はランダムプライマーのどちらかと、Superscript II RNas
eH逆転写酵素(Life Technologies)を用いてメーカーのイ
ンストラクションにしたがって合成した。
【0095】 遺伝子特異的プライマー類(GSP−1及びGSP−2、表2参照)を用いて
、ヒト肝cDNAからの最初の生成物を増幅した。DNA Engine熱サイ
クラー(MJ Research、ウォータタウン、MA、USA)中でアニー
リング温度70℃から65℃でタッチダウンPCRを40サイクル行った。3’
及び5’RACE(cDNA末端の急速増幅法)(参照:Innisら、PCR
Protocols、アカデミックプレス、28−38ページ、1990)を
、GSP、Advantage DNAポリメラーゼ及びMarathon c
DNA増幅キット(Clontech Laboratories、パロアルト
、CA、USA)を用いて行った。ヒト肝ポリ(A)+RNAから、TCAP−
Fプライマー(表2)及びMarathonキットと共に供給されたAP1プラ
イマーを用いて、全長cDNAを上記のように増幅した。
【0096】 PCR生成物をゲル精製し(Qiagenゲル抽出キット)、pGEM−T
Easyにクローン化した(Promega、マジソン、WI、USA)。オリ
ゴヌクレオチド プライマーはLife Technologiesで合成され
た。
【0097】
【表2】 (2.10 DNAの作製及び配列決定) プラスミドDNAを、Qiagen Plasmid Mini Kitを用
いて細菌培養物から作製した。クローンフラグメントの正確な同定が配列決定、
PCR、及び制限酵素分析によって確認された。DNA配列決定反応は、オース
トラリア ゲノム研究所(メルボルン、オーストラリア)によってBIGDYE
Terminator Cycle Sequencing Ready R
eaction(PE Applied Biosystems、フォスターシ
ティー、CA、USA)及び電気泳動を用いて行われた。cDNAクローンの両
方の鎖とも、標準ベクタープライマー及び表2に記載されている内プライマー数
種を用いて配列決定された。
【0098】 cDNA単離のためのプライマーを設計するために、ペプチドとヒトFHとの
アラインメントを利用した。FH遺伝子ファミリーのメンバーが肝臓に発現する
ので、ヒト肝をRNAのソースとして選んだ。2種類の変性プライマー、254
−F1(5’−GGNGARTGYCAYGTNCCNAT、配列番号26)及
び254−R1(5’−CARTCNACYTCNGGRTTCCA、配列番号
27)を用いて709bp生成物を増幅した。このPCR生成物の配列決定は、
ヒトFHのアミノ酸549から785までに55.5%一致する部分的タンパク
質配列をコードする一つのオープンリーディングフレーム(ORF)を明らかに
した。導きだ出されたアミノ酸配列はペプチドH1113、H1114、H11
16及びH1117との完全な一致を含んでいた(表3)。この新しいタンパク
質はFHに似てはいるが同一ではなかったから、それはH因子−関連タンパク質
5(FHR−5)と命名された。
【0099】 3’及び5’RACEをその後行い、それぞれ1072bp及び2248bp
生成物を得た。これらのクローンの配列決定は肝RNAからの単一全長FHR−
5cDNAの増幅を可能にした。図5は2823bp cDNAを生成するため
のこれらクローンの位置及び重なりを示す。PCRで発生する誤差の可能性を最
小にするために、少なくとも2回の同一PCRから生成したクローンから、全配
列を得た。
【0100】 (2.11 ノザーン・ブロット分析) 全RNA10μgまたはポリ(A)+RNA1μgをホルムアルデヒド含有1
%アガロースゲル上で電気泳動にかけ、標準法によって(Sambrookら、
Molecular Cloning、2版、コールドスプリング ハーバー
ラボラトリー プレス、1989)ナイロン膜GeneScreen Plus
(NENTM−Life Science Products、ボストン、MA、
USA)に移した。UV Stratalinker(登録商標)1800(S
tratagene、ラジョラ、CA、USA)を用いてRNAを膜にクロスリ
ンクさせ、ブロットをRapis−hyb緩衝液(Amersham Biot
ech、アップザラ、スウェーデン)中で65℃、1時間プレハイブリダイズし
た。Megaprime DNA標識装置(Amersham Biotech
)を用いて32P−αで標識した特異的プローブとのハイブリダイゼーションを6
5℃で2時間行った。膜を2X SSC+0.1%SDS、65℃、1X SS
C+0.1%SDS、65℃、そして0.1X SSC+0.1%SDS、室温
、で15分間洗い、フィルターを−70℃に一晩さらした。
【0101】 ヒト肝RNAのノザーン・ブロットを709bp FHR−5 PCRフラグ
メントをプローブとして分析し、ヒトFH711bp PCRフラグメントを同
じ領域から増幅した。FHR−5フラグメントは推定サイズ3.0キロベースを
有する単一のmRNA種にハイブリダイズした(図7)。他のmRNA種との交
差反応性はなかった。同じブロットをFHプローブを用いて分析した際、2種類
のmRNAが4.4及び5.0キロベースに見いだされた。このような2種につ
いては既に述べた。上記FHプローブはFHR−5mRNAとはクロス−ハイブ
リダイズせず、特異的FHR−5mRNAの同定がさらに確認された。
【0102】 (2.12 バキュロウィルス発現のためのプラスミドの構成) 完全cDNA配列は配列番号1に示され、導き出だされたアミノ酸配列は配列
番号2に示される。塩基94から1800までのORFがあり、開始コドンの領
域は翻訳開始のためのコザク(Kozak)コンセンサス配列と良く一致してい
る。上記ORFは18−アミノ酸シグナル配列と成熟タンパク質の551アミノ
酸をコードしていた。上記ORFに続いて、2705−2710の位置のコンセ
ンサス ポリアデニル化シグナル及びポリA+テイル(tail)を含む100
0bpの3’非翻訳配列があった。
【0103】 成熟FHR−5は推定分子量(非グリコシル化)が〜62,650Daであり
、108及び382の位置に、可能性のある二つのN−結合グリコシル化部位を
有する。配列番号2を参照されたい。
【0104】 FHR−5の分泌型は9つの短いコンセンサスリピート(SCR)のドメイン
を含む。各SCRは4個の特徴的システイン(C)残基(図9のボックス)及び
その他の保存アミノ酸(図9に整列)を含む。単離された全てのペプチドフラグ
メントは成熟タンパク質とすることができた。
【0105】 FHR−5のSCRはFHファミリーのメンバーに対して種々の相同性をあら
わす(図10)。FHR−5のSCR1及び2はFHR−1及びFHR−2のS
CR1及び2に相同であり、SCR3−7はFHのSCR10−14にわたって
相同性を示し、SCR8及び9はFH及び全てのFHRタンパク質の最後の2S
CRに対して相同性を示す。SCRアラインメントの略図が図6に示される。
【0106】 1,672bpフラグメントを全長(3.0kb)cDNAから、Pfu D
NAポリメラーゼ(Roche Diagnostics、マンハイム、ドイツ
)を用いるPCR(タッチダウン56℃−50℃)によって増幅した。前方プラ
イマー(Mlu1−F、表2参照)は、シグナルペプチドをコードする領域の直
ぐ下流をアニールするように設計され、5’末端にMlu1制限部位を含んでい
た。逆プライマー(Sall−R、表2参照)はオープンリーディングフレーム
(ORF)の直ぐ下流をアニーリングし、5’末端にSall制限部位を挿入し
た。PCR生成物をMlu1/Sallで消化し(Promega、マジソン、
WI、USA)、pFASTBAC1−His10+ベクターにクローン化した;
上記ベクターはMlu1で一部分消化され、ゲル精製され、それからXho1で
処理されていた。pFASTBAC1の変形物であるpFASTBAC1−Hi
10+(Life Technologies)はSVIMRのDr Bret
t Cromerから好意的に提供された。これは効率的分泌を確実にするgp
67シグナルペプチドと、検出及び精製のための10−ヒスチジンN−末端エピ
トープタグとをコードする。上記挿入物(insert)及びその結合の完全配
列が配列決定によって確認された。
【0107】 (2.13 昆虫細胞におけるFHR−5の組換え発現及び精製) Bac−to−Bacバキュロウィルス発現システムプロトコル(Life
Technologies)の一変法を利用して精製組換えバキュロウィルスを
得た。組換えpFastBac1−His10+ベクターをDH10Bac−コン
ピテント細胞に移入し、ゲンタマイシン、テトラサイクリン及びカナマイシンを
含むS.O.C.培地4ml中で一晩培養した。プラークアッセイ分析の必要な
しに純粋な組換えウィルス種を得るために、組換えBacmid DNAを上記
のように分離し、エレクトロポレーション(2.5kvolt、25μFD、2
00ohm)によってDH10コンピテント細胞(Life Technolo
gies)に導入した。トランスフェクトした細胞を5−ブロモ−4−クロロ−
3−インドイルβ−D−ガラクトシド(X−Gal)、イソプロピルβ−D−チ
オガラクトシド(IPTG)、カナマイシン及びゲンタマイシンを含むルリア(
Luria)寒天プレート上で24時間培養した。純粋な組換えBacmid
DNAを含むコロニーをブルー/ホワイトスクリーニングによって選択し、全D
NAを生成し、これを用いてSf9細胞にトランスフェクトした。
【0108】 Spodoptera frugiperda細胞(Sf9)を、10%ウシ
胎児血清(FCS、Life Technologies)を補充したグレース
(Grace)の昆虫培地(Invitrogen、カールスバード、CA、U
SA)に27℃で維持した。細胞はスピナーフラスコ中で懸濁培養として増殖さ
せるか、または組織培養フラスコ中で単層培養として増殖させた。組換え発現プ
ラスミドでトランスフェクションする前に、HyQ(登録商標)SFX−昆虫血
清フリー細胞培養培地(Progen、Ipswich、Qld、オーストラリ
ア)を用いて細胞を無血清条件に適応させた。
【0109】 Sf9細胞を106/35−mmウェルで1回、播種し、メーカーの操作法に
したがってBac−to−Bacバキュロウィルス発現系を用いてトランスフェ
クトした。3−4日後に培養上澄液を集め、組換えタンパク質の合成をウェスタ
ーン・ブロット法によって分析した。昆虫細胞培養培地15μlを4X非還元ま
たは4X還元サンプル緩衝液5μlに加え、20μlサンプルを7.5%SDS
−PAGEゲル上で電気泳動し、既述のようにニトロセルロースにトランスフェ
クトした。ブロットをK2.254または抗−テトラHis Mab(1:10
00)(Qiagen)をプローブとして、そして陰性対照として抗ヒトH因子
Mab(1:1000)(Serotec、英国)をプローブとして分析した
。二次抗体はウサギ抗マウス−HRP(DAKO)であった。
【0110】 組換えウィルスをトランスフェクションの3日後に培養培地から分離し、ウィ
ルス ストックを確立した。組換えタンパク質の精製のために、40ml Hy
Q培地中の1×106Sf9/High Five細胞に精製組換えウィルスを
感染させた。感染4日後、組換えタンパク質をNi2+−NTAアガロース(Qi
agen)クロマトグラフィーを用いて既述のように精製した(Kuhn及びZ
ipfel、Euro.J.Immunol,、26巻:2383−2387、
1995)そしてウェスターンブロットによって分析した(図8)。
【0111】 C−末端にポリヒスチジンエピトープタグを組み込んだFHR−5の組換えバ
ージョンをバキュロウィルス発現系を用いて昆虫細胞に発現させた。テトラ−H
is抗体を用いるウェスターンブロット(図8、レーン3)は感染昆虫細胞の細
胞培養培地に65kD分子を検出した。還元で、〜90kDのバンドが見られ(
図8、レーン4)、生成したタンパク質がSCR含有分子に特徴的な内部ジスル
フィド結合を含むことが確認された。K2.254抗体もウェスターンブロット
法に用い、非還元サンプルに同一バンドを確認した(図8、レーン1)。多分二
量体形成を示唆する、より高次のタンパク質バンドも〜140kDaのMrに検
出された;ただしこれは抗−His抗体では検出されなかった。K2.254で
試験した還元サンプルではバンドは全然見られなかった。これはジスルフィド結
合の還元後には上記エピトープが消失することを示唆している。
【0112】
【表3】 関連ペプチドと最も強い相同性を有するタンパク質領域のアミノ酸対応配列を
コラム3に示す。大部分のペプチドがヒトFHと高い相同性を示したが、H11
18及びH1119はFHR−及びFHR−2に最も近い関連性を示した。ペプ
チドH1120及びH1121はタンパク質のFHファミリーに顕著な相同性を
示さなかったが、後にFHR−5タンパク質に指定された。
【0113】 (実施例3) (組換えFHR−5とのインビトロ結合研究) 組換えFHR−5またはH因子(シグマ)を0.1Mカルボネート緩衝液、p
H9.3で1:2に逓減希釈した。ミクロタイタープレートの二重ウェルを、5
0pmol/ウェルから0.4pmol/ウェルまでのFHR−5またはH因子
希釈液と共にインキュベートした。プレートをブロックし、ウェルを10μg/
ウェルのヒトC3b、C5b−6またはHSAと共にインキュベートした。C3
bはポリクローナル ウサギ抗−C3抗体(1:1000希釈)とのインキュベ
ーション、その後ペルオキシダーゼ結合ブタ抗ウサギ抗体(1:2000希釈)
とのインキュベーションによって検出した。C5b−6及びHSAはそれぞれK
1.115(抗C6)及び抗HSAモノクローナル抗体を用い(1:500希釈
)、その後ペルオキシダーゼ結合ウサギ抗マウス抗体(1:2000希釈)を用
いて検出した。ELISAはO−フェニレンジアミン二塩酸で発現させた。その
反応を4M H2SO4で停止し、溶液の光学密度をBehring EL31ミ
クロプレートリーダーを用い波長492nmで測定した。
【0114】 結果を図11に示す。H因子(パネルB、図11)のように、C3bは用量依
存的及び飽和可能にFHR−5に結合した(パネルA、図11)。ヒトC5b−
6複合体もHSAもFHR−5またはH因子への結合を示さなかった。
【0115】 (結論) 本発明の詳細な説明及び上に示した実施例によって、本発明のいくつかの面が
達成されることを認めることができる。
【0116】 その他の当業者に本発明、その原理、及びその実際的利用を知らせるために、
本発明を具体的説明及び実施例によって詳細に記載したことが理解されるべきで
ある。本発明の特定の処方及びプロセスは、示される特異的実施形態の記載によ
って制限されるものでなく、むしろ上記の記述及び実施例は添付の特許請求の範
囲及びその同等物に関連して考慮しなければならない。上記の実施例及び記述の
若干は本発明が機能する方法に関する結論を幾つか含むとはいえ、発明者はこれ
らの結論及び機能によって束縛されることは意図せず、それらを可能性のある説
明として提供するに過ぎない。
【0117】 示された本発明の特殊な実施形態は本発明を余すところなく網羅しているもの
でも、制限するものでもなく、当業者には前記の実施例及び詳細な説明によって
多くの変更、修正及び変化が可能であることも理解すべきである。よって本発明
は添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内に入る全てのこのような変更、修正及
び変化を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、K562Mabで染色した抗体感受性、正常ヒト血清処理K562細
胞の免疫蛍光を示す図である。細胞を抗−K562ポリクローナル及び正常ヒト
血清と共に徐々にインキュベートし、K2.254及びFITC−標識二次抗体
を用いてK2.254抗原結合を検出する。倍率、X400。
【図2】 図2は、補体−溶解HE及びGPEからの膜のウェスターン・ブロットを示す
。このブロットをK2.254Mab及び125I標識二次抗体をプローブとして
分析した。〜67kDのバンド(矢印)がヒト補体溶解ヒト赤血球(レーン1お
よび2)及びモルモット赤血球(レーン3)に検出されたが、浸透圧によって溶
解したヒト赤血球(レーン4)では検出されなかった。
【図3】 図3は、正常(N)及びチモサン活性化(Z)ヒト血清のウェスターン・ブロ
ットを示す図である。ブロットを抗−native C9Mab K2.322
、K2.254Mabをプローブとして、または陰性対照として二次125I抗体
のみをプローブとして分析した。Mrマーカータンパク質類のシフトが左に示さ
れる。K2.322(図3A)はZ及びNヒト血清両方のモノマーC9(矢印)
を検出し、Zヒト血清のダイマーC9(矢印の頭)を検出し、補体活性化が起き
たことを示した。K2.254(図3B)は両血清試料で特異的反応性を示さな
い。
【図4】 図4は、補体溶解GPEから抽出したアフィニティー精製タンパク質のウェス
ターン・ブロットを示す図である。アフィニティー精製試料は、K2.254抗
原(レーン1)の他に混入C9(レーン2)及びHSA(レーン3)を含んでい
た。Mrマーカーを左に示す。
【図5】 図5は、FHR−5 cDNAの概略図である。ORFはボックス化され、シ
グナルペプチドが斜線を引いていない領域をコードする。RT−PCRによって
生成したcDNAクローンが示される。
【図6】 図6は、ヒトFHファミリー内の相同性を示す図である。(Zipfelおよ
びSkerka、Immunol.Today、15巻:121−126ページ
、1994から採用)。個々のタンパク質のSCRに連続番号をつけた。関連S
CRは縦の整列によって示され、ギャップは破線であらわされる。明確なSCR
及びSCR内の明確な配列は黒色で示され、それらの縦の整列も相同性を示す。
提案の機能性ドメインは水平の棒であらわされる:(A)、衰退加速と補因子活
性;(B)、C3b結合;(C)、ヘパリン結合。RGD配列はFH及びFHL
−1のSCR4に局在化された。
【図6A】 図6は、ヒトFHファミリー内の相同性を示す図である。(Zipfelおよ
びSkerka、Immunol.Today、15巻:121−126ページ
、1994から採用)。個々のタンパク質のSCRに連続番号をつけた。関連S
CRは縦の整列によって示され、ギャップは破線であらわされる。明確なSCR
及びSCR内の明確な配列は黒色で示され、それらの縦の整列も相同性を示す。
提案の機能性ドメインは水平の棒であらわされる:(A)、衰退加速と補因子活
性;(B)、C3b結合;(C)、ヘパリン結合。RGD配列はFH及びFHL
−1のSCR4に局在化された。
【図7】 図7は、ヒト肝RNAに関するノザーン・ブロット分析を示す図である。総細
胞RNA及びmRNAをヒト肝組織から単離した。全RNA10μg及びmRN
A2μgを変性アガロースゲル上で分離し、ニトロセルロース膜に移した。FH
R−5に特異的な32P−標識cDNAプローブを用い、推定サイズ3.0キロベ
ースのmRNA種にハイブリダイズした。同じ膜をはがし、FHに特異的なcD
NAプローブで分析した。このプローブは特徴的な4.4キロベースmRNAと
より大きい5.0キロベース種を検出したが、3.0kb種とはクロス−ハイブ
リダイズしなかった。
【図8】 図8は、組換えFHR−5(rFHR−5)を発現するSf9昆虫細胞からの
培養培地のウェスターン・ブロット分析を示す図である。タンパク質を7.5%
SDS−PAGEゲル上で非還元条件及び還元条件下で分離し、ニトロセルロー
ス膜に移し、ウェスターン・ブロットを行った。rFHR−5タンパク質の発現
を検出するために、ブロットをK2.254(レーン1、非還元条件及びレーン
2、還元条件)または抗−Tetra−his 抗体(レーン3、非還元条件及
びレーン4、還元条件)をプローブとして分析した。抗C9モノクローナル、K
2.254、を陰性対照として用いた。これはレーン5(非還元条件)及びレー
ン6(還元条件)に示される。Mrマーカーが左に示される。
【図9】 図9は、FHR−5のSCR構造を示す図である。これらの配列はSCR構造
によりそれらの保存アミノ酸に基づいて並べられた。特徴的なシステイン残基は
ボックス内に囲み、保存配列は整列している。
【図10】 図10は、FHR−5のSCRとその他のファミリーメンバーとを整列させた
図である。同一アミノ酸は点(dot)によって示される。個々のラインはFH
R−5のSCR及び40%より大きい相同性を示すFHファミリーのSCRをあ
らわす。
【図11A】 図11は、組換えFHR−5のインビトロ結合を示す図である。C3b、C5
b−6及びHSAの、組換えFHR−5(パネルA)またはH因子(パネルB)
への結合をELISAによって明らかにした。
【図11B】 図11は、組換えFHR−5のインビトロ結合を示す図である。C3b、C5
b−6及びHSAの、組換えFHR−5(パネルA)またはH因子(パネルB)
への結合をELISAによって明らかにした。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12N 7/00 5/10 G01N 33/53 Y 7/00 33/577 B G01N 33/53 C12P 21/08 33/577 C12N 15/00 ZNAA // C12P 21/08 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 BA44 BA61 BA80 CA04 CA07 CA09 CA12 CA20 DA01 DA02 DA05 DA06 DA12 DA20 EA02 FA02 FA07 GA11 GA14 GA18 HA03 HA13 HA14 HA15 4B064 AG27 CA01 CA10 CA19 CA20 CC01 CC24 DA01 DA13 4B065 AA01X AA58X AA72X AA90X AA93Y AA98X AB01 AC14 BA02 BB01 BC03 CA24 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 BA41 CA40 DA76 DA86 EA20 EA50 FA71 FA72 FA74 GA26

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に精製されたH因子関連タンパク質5であって、 (a)配列番号2; (b)配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列
    ; からなる群から選択される一次アミノ酸配列を含む、実質的に精製されたH因子
    関連タンパク質5。
  2. 【請求項2】 配列番号2のフラグメントを含んでなる実質的に精製された
    H因子関連タンパク質5フラグメントであって、該フラグメントは補体コンポー
    ネントC3bに結合し、活性化補体と結合した場合にはモノクローナル抗体K2
    .254によって識別される、実質的に精製されたH因子関連タンパク質5フラ
    グメント。
  3. 【請求項3】 下記の群から選択される核酸配列を含む実質的に単離された
    ポリヌクレオチド: (a)配列番号2をコードする核酸配列; (b)配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列
    をコードする核酸配列; (c)配列番号2のフラグメントをコードする核酸配列であって、該フラグメン
    トは補体コンポーネントC3bに結合し、活性化補体と結合した場合にはモノク
    ローナル抗体K2.254によって識別される、核酸配列; (d)配列番号1またはその補体; (e)配列番号3またはその補体; (f)洗浄条件0.1X SSPE、0.1% SDS、42℃、のもとで(a
    )の核酸配列にハイブリダイズし、そして補体コンポーネントC3bに結合し、
    活性化補体と結合した場合にはモノクローナル抗体K2.254によって識別さ
    れるタンパク質をコードする、核酸配列; (g)洗浄条件0.1X SSPE、0.1%SDS、42℃のもとで(a)の
    核酸配列にハイブリダイズする少なくとも20ヌクレオチドの核酸配列; (h)洗浄条件0.1X SSPE、0.1%SDS、42℃のもとで(b)の
    核酸配列にハイブリダイズし、そして補体コンポーネントC3bに結合し、活性
    化補体に結合した場合にはモノクローナル抗体K2.254によって識別される
    タンパク質をコードする、核酸配列;及び (i)洗浄条件0.1X SSPE、0.1%SDS、42℃のもとで(b)の
    核酸配列にハイブリダイズする少なくとも20ヌクレオチドの核酸配列。
  4. 【請求項4】 請求項3のポリヌクレオチドを含む組換えベクター。
  5. 【請求項5】 前記ベクターがクローニングベクターである請求項4に記載
    の組換えベクター。
  6. 【請求項6】 前記ベクターが発現ベクターである請求項4に記載の組換え
    ベクター。
  7. 【請求項7】 プロモーター、請求項3に記載のポリヌクレオチド、及び転
    写終止配列を含んでなる発現カセット。
  8. 【請求項8】 請求項4のベクターを含む宿主細胞。
  9. 【請求項9】 前記宿主細胞が細菌細胞、バクテリオファージ、酵母細胞、
    昆虫細胞、植物細胞、及び動物細胞からなる群から選択される請求項8に記載の
    宿主細胞。
  10. 【請求項10】 請求項7の発現カセットを含む宿主細胞。
  11. 【請求項11】 前記宿主細胞が細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、植物細胞
    、及び動物細胞からなる群から選択される請求項10に記載の宿主細胞。
  12. 【請求項12】 請求項1のH因子関連タンパク質5に特異的に結合する抗
    体であって、モノクローナル抗体K2.254ではない、抗体。
  13. 【請求項13】 前記抗体がポリクローナル抗体である、請求項12に記載
    の抗体。
  14. 【請求項14】 前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項12に記載
    の抗体。
  15. 【請求項15】 前記抗体が組換え抗体である、請求項12に記載の抗体。
  16. 【請求項16】 前記抗体がキメラ抗体である、請求項15に記載の抗体。
  17. 【請求項17】 前記抗体がヒト化抗体である、請求項16に記載の抗体。
  18. 【請求項18】 前記抗体が免疫学的に活性な抗体フラグメントである、請
    求項12に記載の抗体。
  19. 【請求項19】 H因子関連タンパク質5が活性化補体と結合した場合、前
    記抗体がH因子関連タンパク質5に結合する、請求項12に記載の抗体。
  20. 【請求項20】 請求項2に記載のH因子関連タンパク質5フラグメントに
    特異的に結合する抗体であって、モノクローナル抗体K2.254ではない抗体
  21. 【請求項21】 前記抗体がポリクローナル抗体である、請求項20に記載
    の抗体。
  22. 【請求項22】 前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項20に記載
    の抗体。
  23. 【請求項23】 前記抗体が組換え抗体である、請求項20に記載の抗体。
  24. 【請求項24】 前記抗体がキメラ抗体である、請求項23に記載の抗体。
  25. 【請求項25】 前記抗体がヒト化抗体である、請求項24に記載の抗体。
  26. 【請求項26】 前記抗体が免疫学的に活性な抗体フラグメントである、請
    求項20に記載の抗体。
  27. 【請求項27】 前記H因子−関連タンパク質5フラグメントが活性化補体
    に結合した場合、前記抗体が該H因子−関連タンパク質5フラグメントに結合す
    る、請求項12に記載の抗体。
  28. 【請求項28】 前記H因子−関連タンパク質5フラグメントが活性化補体
    と結合した場合、前記抗体が該H因子−関連タンパク質5フラグメントに結合す
    る、請求項20に記載の抗体。
  29. 【請求項29】 細胞または組織を請求項12に記載の抗体と接触させる工
    程、および該抗体の該細胞または組織に対する結合を検出する工程を含む、C5
    b−9補体複合体の検出法。
  30. 【請求項30】 細胞または組織を請求項20に記載の抗体と接触させる工
    程、および該抗体の該細胞または組織に対する結合を検出する工程を含む、C5
    b−9補体複合体の検出法。
JP2001567785A 2000-03-13 2001-03-13 新規のh因子関連タンパク質5及びその抗体 Withdrawn JP2003527115A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US18887000P 2000-03-13 2000-03-13
US60/188,870 2000-03-13
PCT/US2001/007868 WO2001068695A2 (en) 2000-03-13 2001-03-13 Factor-h related protein 5 (fhr-5) and antibodies thereto

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003527115A true JP2003527115A (ja) 2003-09-16

Family

ID=22694893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001567785A Withdrawn JP2003527115A (ja) 2000-03-13 2001-03-13 新規のh因子関連タンパク質5及びその抗体

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20030049831A1 (ja)
EP (1) EP1218409A2 (ja)
JP (1) JP2003527115A (ja)
KR (1) KR20020034080A (ja)
AU (1) AU2001249163A1 (ja)
CA (1) CA2373414A1 (ja)
MX (1) MXPA01011563A (ja)
WO (1) WO2001068695A2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10152677A1 (de) * 2001-10-19 2003-05-08 Aventis Behring Gmbh Antikörper zum spezifischen Nachweis von pathogenen Prionen humanen Ursprungs und damit durchgeführten Nachweisverfahren
GB201800620D0 (en) 2018-01-15 2018-02-28 Univ Manchester C3b Binding Polypeptide

Also Published As

Publication number Publication date
US20030049831A1 (en) 2003-03-13
CA2373414A1 (en) 2001-09-20
EP1218409A2 (en) 2002-07-03
AU2001249163A1 (en) 2001-09-24
MXPA01011563A (es) 2004-09-27
KR20020034080A (ko) 2002-05-08
WO2001068695A2 (en) 2001-09-20
WO2001068695A3 (en) 2002-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5723858B2 (ja) 骨リモデリングのプロセスと関係があるポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列
Dehan et al. Loss of type IV collagen alpha 5 and alpha 6 chains in human invasive prostate carcinomas.
WO2010011952A2 (en) Highly potent peptides to control cancer and neurodegenerative diseases
JPH10179175A (ja) 新規m蛋白質
US11007248B2 (en) Suppression of allergic lung inflammation and hyperreactivity
US20100330070A1 (en) Methods Of Making An Antibody And Compositions Thereof
JPH06510521A (ja) 合成CDw52(CAMPATH−1)ペプチド抗原
JP2002526418A (ja) 血管形成を阻害するための組成物と方法
JPH10165187A (ja) 新規唾液結合蛋白質
JP2003527115A (ja) 新規のh因子関連タンパク質5及びその抗体
JP4429269B2 (ja) アポトーシス誘導遺伝子およびその利用
JPH09194502A (ja) 新規コンドロイチン硫酸プロテオグリカン、そのコア蛋白質、それをコードするdnaおよびそれに対する抗体
JPH05506981A (ja) ガストリン放出ペプチド受容体
JP4315257B2 (ja) 新規コンドロイチン硫酸プロテオグリカン、そのコア蛋白質、それをコードするdnaおよびそれに対する抗体
EP0972200A1 (en) Screening and treatment using complement regulator or receptor proteins
JP4712692B2 (ja) 癌の診断と治療において有用な新規ポリペプチド
JP4474543B2 (ja) 魚類由来のエンテロペプチダーゼ
KR20230016576A (ko) 섬유화 질환의 예방 또는 치료용 신규 항체
JP2000232884A (ja) 結合組織増殖因子に対するモノクローナル抗体及びその医薬用途
JPH10179176A (ja) 新規IgAFc結合タンパク質
JP2001275681A (ja) アポトーシス関連蛋白質、その抗体及びそのdna
JPH11235182A (ja) 新規化合物
JPWO2003038097A1 (ja) 脳に存在するユビキチン特異的プロテアーゼ及びそれをコードするdna
WO2000015800A2 (en) Rac-like genes and methods of use
JP2006265102A (ja) TGFβ由来アポトーシス調節方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080513