JP2003526344A5 - - Google Patents

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【特許請求の範囲】
【請求項1】
核酸テンプレート鎖上で所望の核酸鎖を合成する加ピロリン酸分解活性化重合(PAP)方法であって、以下のステップ:
(a)非伸長可能3’末端があり、3’末端又はその近くにテンプレート鎖上の対応するヌクレオチドとミスマッチするヌクレオチドがない相補的活性化可能オリゴヌクレオチドPを、オリゴヌクレオチドPがアニールする場合に、非伸長可能3’末端がテンプレート鎖とハイブリダイズするように、テンプレート鎖とアニーリングすること、
(b)加リン酸分解活性があり、ハイブリダイズした非伸長可能3’末端を除去してオリゴヌクレオチドPを活性化する酵素及びピロホスファターゼを用いて、結果として生じた二本鎖を加ピロリン酸分解すること、及び
(c)4のヌクレオシド三リン酸及び核酸ポリメラーゼの存在下で、テンプレート鎖上の活性化オリゴヌクレオチドPを伸長させて重合し、所望の核酸鎖を合成すること、
を連続的に含む、前記方法。
【請求項2】
請求項1記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法であって、以下のステップ:
(d)テンプレート鎖からステップ(c)の所望の核酸鎖を分離すること;及び
(e)所望の核酸鎖の増幅の所望のレベルが達成されるまでステップ(a)〜(d)を繰り返すこと、
によって所望の核酸鎖を増幅することを含む、前記方法。
【請求項3】
請求項2記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法であって、増幅が指数関数的になるように、ステップ(a)で、ステップ(d)の分離された所望の核酸鎖産生物とアニールする第2のオリゴヌクレオチドの存在下で実行され、ここでステップ(c)が、所望の核酸鎖上で第2のオリゴヌクレオチドを伸長することにより重合して核酸テンプレート鎖のコピーを合成することを含み、ステップ(d)が、所望の核酸鎖から合成された核酸テンプレート鎖を分離することを含む、前記方法。
【請求項4】
ステップ(a)〜(c)が、サーモサイクラー上で2又はそれ以上の温度ステージで連続的に行われる、請求項2又は3記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項5】
ステップ(a)〜(c)が、サーモサイクラー上で1の温度ステージで行われる、請求項2又は3記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項6】
アリル特異的増幅に適用される請求項2〜4の加ピロリン酸分解活性化重合方法であって、核酸テンプレート鎖が前記テンプレート鎖とは異なる第2のアリル核酸鎖との混合物中に存在し、ステップ(a)で、オリゴヌクレオチドP非伸長可能3’末端がアリル鎖とはハイブリダイズしないように、活性化可能オリゴヌクレオチドPにはアリル鎖の対応するヌクレオチドをミスマッチする少なくとも1のヌクレオチドが3’末端又はその近くにあり;及び従って、ステップ(b)で、ピロリン酸及び加ピロリン酸分解活性がある酵素は活性化可能オリゴヌクレオチドPからハイブリダイズしなかった非伸長可能3’末端を実質的には除去せず;ステップ(c)で、オリゴヌクレオチドPはアリル鎖上の重合では実質的には伸長せず、それによってテンプレート鎖上で合成される所望の核酸鎖はアリル鎖上合成されるあらゆる核酸鎖よりも選択的に増幅される、前記方法。
【請求項7】
活性化可能オリゴヌクレオチドP及びテンプレート鎖の間のミスマッチが、非伸長可能3’末端又は非伸長可能3’末端から最初若しくは2番目のヌクレオチドで起こる、請求項記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項8】
活性化可能オリゴヌクレオチドP及びテンプレート鎖の間のミスマッチが、非伸長可能3’末端で起こる、請求項記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項9】
所望の核酸鎖、テンプレート鎖、及びアリル鎖がDNA鎖であり、活性化可能オリゴヌクレオチドPが2’−デオキシオリゴヌクレオチドであり、3’末端のデオキシヌクレオチドが非伸長可能末端であり、4のヌクレオシド三リン酸が2’−デオキシヌクレオシド三リン酸であり、及び核酸ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、請求項6〜8のいずれか1項記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項10】
所望の核酸鎖、テンプレート鎖、及びアリル鎖がDNA鎖であり、活性化可能オリゴヌクレオチドP及び第2のオリゴヌクレオチドの両方が2’−デオキシオリゴヌクレオチドであり、3’末端のデオキシヌクレオチドが非伸長可能3’末端であり、4のヌクレオシド三リン酸が2’−デオキシヌクレオシド三リン酸であり、核酸ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、請求項6〜8のいずれか1項記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項11】
はn>3の長さのヌクレオチドである3’特異的部分配列があり、そのテンプレート鎖に対する1つ又はそれ以上のミスマッチが3’特異的部分配列内に位置する場合はPは実質的に増幅されないが、3’特異的部分配列内に完全にマッチするテンプレート鎖ではPは実質的に増幅される、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
3’特異的部分配列におけるミスマッチが、Pの3’末端の16ヌクレオチド以内である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
PAPが、1のP又は2のオリゴヌクレオチドで適用される、請求項11記載の方法。
【請求項14】
異なる3’特異的部分配列を備えるPのセットがPAPに適用される、2のDNA配列を比較するための又は遺伝子発現プロファイリングをモニターするための、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
各々のPに3’特異的部分配列がある、請求項14記載の方法。
【請求項16】
のセットが異なる3’特異的部分配列には不完全である、請求項14記載の方法。
【請求項17】
のセットを用いた特異的PAP増幅のリストが記録されて、そして核酸のテンプレート鎖に相補的なDNA配列が3’特異的部分配列を整理することにより決定される、請求項14記載の方法。
【請求項18】
PAPが、1のP又は2のオリゴヌクレオチドを用いて適用される、請求項17記載の方法。
【請求項19】
野生型アリルとの混合物中に存在する変異アリルの指数関数的増幅のための加ピロリン酸分解活性化重合方法であって、アリルごとの一本鎖DNAを作製すること、アリルごとに1の一本鎖DNAをテンプレート鎖とし、他方を相補鎖とすること、次に以下のステップ、
(a)非伸長可能3’末端があり、3’末端又はその近くに変異アリルのテンプレート鎖上で2’−デオキシヌクレオチドとミスマッチする2’−デオキシヌクレオチドはないが、3’末端又はその近くに野生型アリルのテンプレート鎖上で対応する2’−デオキシヌクレオチドとミスマッチする少なくとも1の2’−デオキシヌクレオチドがある相補的な活性化可能2’−デオキシオリゴヌクレオチドPと各アリルのテンプレート鎖が、2’−デオキシオリゴヌクレオチドPがアニーリングする場合、非伸長可能3’末端が変異体テンプレート鎖とはハイブリダイズするが、野生型テンプレート鎖とはハイブリダイズしないように、アニーリングすると同時に、活性化可能2’−デオキシオリゴヌクレオチドP及び第2の2’−デオキシオリゴヌクレオチドが増幅すべき遺伝子の領域に隣接する、第2の相補的2’−デオキシオリゴヌクレオチドと各アリルの相補鎖がアニーリングすること;
(b)ハイブリダイズした非伸長可能3’末端を除去して2’−デオキシオリゴヌクレオチドPを活性化する加リン酸分解活性がある酵素及びピロリン酸を用いて、変異体テンプレート鎖にアニールする活性化可能2’−デオキシオリゴヌクレオチドPを加ピロリン酸分解すること、及び
(c)4のヌクレオシド三リン酸及びDNAポリメラーゼの存在下で変異体テンプレート鎖上で活性化オリゴヌクレオチドPを伸長すると同時に変異体及び野生型の相補鎖上で第2の2’−デオキシオリゴヌクレオチドを伸長することにより、重合すること、及び、
(d)ステップ(c)の伸長産生物を分離すること;及び
(e)変異アリルの指数関数的増幅が所望のレベルに達するまでステップ(a)〜(d)を繰り返すこと、
を連続的に含む、前記方法。
【請求項20】
活性化可能2’−デオキシオリゴヌクレオチドP及び野生型テンプレート鎖のミスマッチが、非伸長可能3’末端又は非伸長可能3’末端から最初若しくは2番目の2’−デオキシヌクレオチドで起こる、請求項19記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項21】
活性化可能2’−デオキシオリゴヌクレオチドP及び野生型テンプレート鎖のミスマッチが、非伸長可能3’末端で起こる、請求項20の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項22】
活性化可能2’−デオキシオリゴヌクレオチドPがアリルの相補鎖にアニールし、第2の2’−デオキシオリゴヌクレオチドがテンプレート鎖にアニールする、請求項19〜21のいずれか1項記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項23】
(a)オリゴヌクレオチドPがアニールする場合に、3’末端のヌクレオチドがテンプレート鎖とハイブリダイズするように、非伸長可能3’末端があるがテンプレート鎖上で対応するヌクレオチドとミスマッチするヌクレオチドが3’末端又はその近くにない相補的な活性化可能2’−オリゴヌクレオチドPとテンプレート核酸鎖がアニールすること、
(b)ハイブリダイズした3’末端のヌクレオチドを除去することによりオリゴヌクレオチドPを活性化する加リン酸分解活性がある酵素及びピロリン酸を用いて、結果として生じた二本鎖を加ピロリン酸分解すること、及び
(c)非伸長可能3’−デオキシヌクレオシド三リン酸及び核酸ポリメラーゼの存在下でテンプレート鎖上で活性化オリゴヌクレオチドPを伸長すること、
を連続的に含む、加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項24】
ステップ(c)で、活性化オリゴヌクレオチドP非伸長可能2’,3’−ジデオキシヌクレオシド三リン酸及び4の2’−デオキシ−ヌクレオシド三リン酸の混合物の存在下で伸長する、請求項23記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項25】
ステップ(c)で、活性化オリゴヌクレオチドP非伸長可能3’−デオキシヌクレオシド三リン酸及び4のヌクレオシド三リン酸の混合物の存在下で伸長する、請求項23記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項26】
加ピロリン酸分解活性化重合(PAP)により核酸配列中の未知の配列変異体のスキャンニング又は核酸中の所定の配列を再度配列決定する方法であって、
(a)テンプレート鎖が非伸長可能3’末端と相補的な場合は非伸長可能3’末端がテンプレート鎖とハイブリダイズし、セットの数が配列中のヌクレオチドの数に一致するように、ハイブリダイゼーション条件下で、前記テンプレート鎖とハイブリダイズするのに十分に相補的であるが、各セット内で異なる非伸長可能3’末端がある点で互いに異なる、4の活性化可能オリゴヌクレオチドPの複数セットを核酸のテンプレート鎖と混合すること;
(b)テンプレート鎖にハイブリダイズする非伸長可能3’末端があるオリゴヌクレオチドPのみを加ピロリン酸分解で活性化する加リン酸分解活性がある酵素及びピロリン酸を用いて、結果として生じた二本鎖を処理すること、
(c)4のヌクレオシド三リン酸及び1の核酸ポリメラーゼの存在下でテンプレート鎖上で活性化オリゴヌクレオチドPを伸長することにより重合すること、
(d)ステップ(c)で合成された核酸鎖をテンプレート鎖から分離すること、
(e)増幅が所定のレベルに達するまでステップ(a)〜(d)を繰り返すこと、及び
(f)増幅をもたらしたオリゴヌクレオチドPの重複を解析することにより順に核酸鎖を整理すること、
を含む、前記方法。
【請求項27】
ヌクレオチド三リン酸が単一ヌクレオチド伸長のためのDNAポリメラーゼの基質としての、ジデオキシヌクレオチド三リン酸である、請求項26記載の方法。
【請求項28】
3’末端ヌクレオチドが野生型の塩基又は3つの可能性のある単一塩基置換の1つと対応する1のPがある、請求項26記載の方法。
【請求項29】
3’末端にddAMP、ddTMP、ddGMPあるいはddCMPのいずれかが野生型の塩基及び3つの可能性のある単一塩基置換と対応すること以外は同一な配列である4のPがある、請求項26記載の方法。
【請求項30】
4のPが単一スポット上で固定される、請求項29記載の方法。
【請求項31】
のセットを用いた特異的PAP増幅のリストを記録して、そして次に核酸のテンプレート鎖に相補的なDNA配列を、ワトソン−クリック対法則を用いて再構築する、請求項29記載の方法。
【請求項32】
PAPが1のP又は2のオリゴヌクレオチドを用いて適用される、請求項29記載の方法。
【請求項33】
加ピロリン酸分解活性化重合(PAP)により核酸の配列をde novoに決定する方法であって、
(a)ヌクレオチドが全て同数のn個でありヌクレオチドがn個である全ての可能性のある配列から集合的に構成され、全てが非伸長可能3’末端であり、それにより十分に相補的なオリゴヌクレオチドPのいずれかがテンプレート鎖とハイブリダイズし、テンプレート鎖が3’末端の対応する位置で相補的である場合にのみ、非伸長可能3’末端がテンプレート鎖とハイブリダイズするような、複数の活性化可能オリゴヌクレオチドPを核酸のテンプレート鎖とハイブリダイゼーション条件下で混合すること、
(b)テンプレート鎖にハイブリダイズする非伸長可能3’末端があるハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドPのみを活性化する加リン酸分解活性がある酵素及びピロリン酸を用いて、ハイブリダイズした非伸長可能3’末端の加ピロリン酸分解により結果として生じた二本鎖を処理すること、
(c)4のヌクレオシド三リン酸及び1の核酸ポリメラーゼの存在下でテンプレート鎖上で活性化オリゴヌクレオチドPを伸長することにより重合すること、
(d)ステップ(c)で合成された核酸鎖をテンプレート鎖から分離すること、
(e)増幅が所望のレベルに達するまでステップ(a)〜(d)を繰り返すこと、及び
(f)増幅をもたらしたオリゴヌクレオチドPの配列を決定し、次にこれらのオリゴヌクレオチドの重複を解析することにより順に核酸鎖を整理すること、
を含む、前記方法。
【請求項34】
ヌクレオチド三リン酸が単一ヌクレオチド伸長のためのDNAポリメラーゼの基質としての、ジデオキシヌクレオチド三リン酸である、請求項33記載の方法。
【請求項35】
の3’末端のジデオキシヌクレオチドが色素で標識された、請求項33記載の方法。
【請求項36】
異なる3’特異的部分配列があるPのセットがPAPに適用される、請求項33記載の方法。
【請求項37】
2の連続するP が、必要なの数を減らすために、
【数1】
Figure 2003526344
と整理されて積み重ねられる、請求項36記載の方法。
【請求項38】
各Pに3’特異的部分配列がある、請求項36記載の方法。
【請求項39】
のセットが異なる3’特異的部分配列の完全なセット又は異なる3’特異的部分配列の不完全なセットである、請求項36記載の方法。
【請求項40】
のセットを用いた特異的PAP増幅のリストを記録して、そしてワトソン−クリック対法則を用いて3’特異的部分配列を整えることにより核酸のテンプレート鎖と相補的なDNA配列を再構築する、請求項36記載の方法。
【請求項41】
PAPが1若しくは2のP又は2のオリゴヌクレオチドを用いて適用される、請求項36記載の方法。
【請求項42】
核酸テンプレート鎖上で所望の核酸鎖を合成する加ピロリン酸分解活性化重合(PAP)方法であって、以下のステップ、
(a)非伸長可能3’末端があり、テンプレート鎖上の対応するヌクレオチドについて非伸長可能3’末端又は非伸長可能3’末端から最初若しくは2番目のヌクレオチドにミスマッチがある相補的活性化可能オリゴヌクレオチドPをテンプレート鎖とアニーリングすること;
(b)加リン酸分解活性があり、ハイブリダイズした非伸長可能3’末端ヌクレオチドを除去してオリゴヌクレオチドPを活性化する酵素及びピロホスファターゼを用いて、結果として生じた二本鎖を加ピロリン酸分解すること、及び
(c)4のヌクレオシド三リン酸及び1の核酸ポリメラーゼの存在下で、テンプレート鎖上の活性化オリゴヌクレオチドPを伸長させることにより重合して、所望の核酸鎖を合成すること、
を連続的に含む、前記方法。
【請求項43】
請求項42記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法であって、以下のステップ、
(d)テンプレート鎖からステップ(c)の所望の核酸鎖を分離すること、及び
(e)所望の核酸鎖の増幅が所望のレベルに達するまでステップ(a)〜(d)を繰り返すこと、
によって所望の核酸鎖を増幅することを含む、前記方法。
【請求項44】
ステップ(a)で、ステップ(d)で分離された所望の核酸鎖産生物にアニールする第2のオリゴヌクレオチドの存在下で実行される請求項43記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法であって、ここで増幅が指数関数的であるように、ステップ(c)が、所望の核酸鎖上で第2のオリゴヌクレオチドを伸長することにより重合して、核酸テンプレート鎖のコピーを合成することを含み、ステップ(d)が、所望の核酸鎖から合成された核酸テンプレート鎖を分離することを含む、前記方法。
【請求項45】
活性化可能オリゴヌクレオチドP及びテンプレート鎖のミスマッチが、末端3’−デオキシヌクレオチドで起こる、請求項42〜44のいずれか1項に記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項46】
ステップ(a)〜(c)が、サーモサイクラー上で2又はそれ以上の温度ステージで連続的に行われる、請求項42〜45のいずれか1項に記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項47】
活性化可能オリゴヌクレオチドP及びテンプレート鎖のミスマッチが、末端3’−デオキシヌクレオチドで起こる、請求項42〜45のいずれか1項に記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項48】
ステップ(a)〜(c)が、サーモサイクラー上で1の温度ステージで行われる、請求項42〜45のいずれか1項に記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項49】
ステップ(c)で用いられる核酸ポリメラーゼが、耐熱性のTfl若しくはTaq、又は、AmpliTaqFS、ThermoSequenase及びTaqFS中のF667Y変異と同等の活性部位に変異を含むように改変されたDNAポリメラーゼからなる群から選択される遺伝子操作されたDNAポリメラーゼである、請求項1〜48のいずれか1項記載の方法。
【請求項50】
PAP効率が亢進されるか、又はPAP効率がPの3’末端でいかなる種類の非伸長可能3’末端に対してもあまり差異がない、請求項49記載の方法。
【請求項51】
DNAポリメラーゼがまた加ピロリン酸分解活性がある酵素である、請求項1〜50のいずれか1項記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項52】
DNAポリメラーゼが、耐熱性のTfl若しくはTaq、又は、AmpliTaqFS、ThermoSequenase又は、TaqFS中のF667Y変異と同等の活性部位に変異を含むように改変されたDNAポリメラーゼからなる群から選択される遺伝子操作されたDNAポリメラーゼである、請求項51記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項53】
非伸長可能3’末端が非伸長可能3’−デオキシヌクレオチドである、請求項1〜52のいずれか1項記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項54】
の非伸長可能3’末端で非伸長可能3’末端がジデオキシヌクレオチドか又はアシクロヌクレオチドである、請求項53記載の方法。
【請求項55】
非伸長可能3’−デオキシヌクレオチド三リン酸が放射性あるいは蛍光標識で標識される、請求項1〜54のいずれか1項記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項56】
ジデオキシヌクレオチド三リン酸が色素で標識されている、請求項1〜54のいずれか1項記載の加ピロリン酸分解活性化重合方法。
【請求項57】
4のヌクレオシド三リン酸及び1の核酸ポリメラーゼの存在下で核酸テンプレート上でオリゴヌクレオチドを伸長することにより核酸を増幅する第2の反応と、除去しなければテンプレート上でオリゴヌクレオチドの伸長を妨げるような3’末端ブロックを除去することによりオリゴヌクレオチドを活性化する第1の反応の、2の反応の連続的な結合を含むプロセスであって、(i)3’末端ブロックが前記オリゴヌクレオチドの3’末端が非伸長可能3’−デオキシヌクレオチドであり、3’末端ブロックが加ピロリン酸分解により除去されるか、又は、(ii)3’末端ブロックが非メチル化標的鎖とハイブリダイズするオリゴヌクレオチド中のメチル化認識配列であり、3’末端ブロックがメチル化依存性制限エンドヌクレアーゼ切断により除去される、前記プロセス。
【請求項58】
メチル化エンドヌクレアーゼ認識配列がGATCである、請求項57のプロセス。
【請求項59】
制限エンドヌクレアーゼがDpnIである、請求項58のプロセス。
【請求項60】
核酸を検出する方法であって、以下のステップ:
(a)核酸とオリゴヌクレオチドP とアニーリングすることであって、オリゴヌクレオチドP には非伸長可能3’末端があり、オリゴヌクレオチドP の非伸長可能3’末端は加ピロリン酸分解により除去される;
(b)オリゴヌクレオチドP の非伸長可能3’末端を加ピロリン酸分解により除去すること;及び
(c)除去されたオリゴヌクレオチドP の非伸長可能3’末端を検出すること;
を含む、前記方法。
【請求項61】
オリゴヌクレオチドP の非伸長可能3’末端が標識され、オリゴヌクレオチドP から除去された非伸長可能3’末端の検出をオリゴヌクレオチドP の標識が減少したことを検出することにより行う、請求項60記載の方法。
【請求項62】
オリゴヌクレオチドP から除去された非伸長可能3’末端の検出を、
(a)ヌクレオチドを核酸ハイブリッドに組み込むことを触媒する酵素及び1又はそれ以上のヌクレオチドを用いてブロックされていないオリゴヌクレオチドを伸長すること;及び
(b)伸長したオリゴヌクレオチドを検出することにより核酸の存在を検出すること;
により行う、請求項60記載の方法。
(b)ピロリン酸および加ピロリン酸分解活性を有する酵素を用いたアニールされた活性化可能オリゴヌクレオチドPの加ピロリン酸分解。これは、ハイブリダイズされた末端3’−デオキシヌクレオチドの除去によりオリゴヌクレオチドPを活性化する。
(b)ピロリン酸および加ピロリン酸分解活性を有する酵素を用いた、変異鎖に対してアニールされる活性化可能2'-デオキシオリゴヌクレオチドP*の加ピロリン酸分解。これは、ハイブリダイズした末端2',3'-デオキシヌクレオチドを除去することにより変異鎖に対してアニールされる2'-デオキシオリゴヌクレオチドP*を活性化する。それは、変異鎖に対してアニールされる2'-デオキシオリゴヌクレオチドP*を実質的には活性化しない。なぜなら非ハイブリダイズ末端2',3'-デオキシヌクレオチドが加ピロリン酸分解により実質的には除去されないためである。
PAPは、DNA配列決定の新規方法において使用できる。PAPにおいて、DNAポリメラーゼによる加ピロリン酸分解および重合は、3'ジデオキシ末端オリゴヌクレオチドであるP*により連続的に連結される。この原則はPAPの特異性、および次には3'特異的部分配列の塩基対の特異性に基づいている。3'特異的部分配列のこの特性は、未知の配列変化のスキャンニング、de novo DNA配列の決定、2つのDNA配列の比較、および大きいスケールでの遺伝子発現プロファイリングのモニターに応用することができる。P*アレイはこれらの方法において可能である。すなわち、P*の各々は、別々のドットあるいは2次元固体支持体において固定化することができ、従って、全てのPAP反応を同時にプロセスできる。
(b)ピロリン酸、およびテンプレート鎖とハイブリダイズする3'末端非伸長可能ヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドP*のみを加ピロリン酸分解により活性化するための加ピロリン酸分解活性を有する酵素を用いた、結果として生じた二本鎖の処理。
(b)ピロリン酸、およびテンプレート鎖とハイブリダイズする3'末端非伸長可能ヌクレオチドを有するハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドP*のみを、それらのハイブリダイズされる3'末端非伸長可能ヌクレオチドの加ピロリン酸分解によって活性化するための加ピロリン酸分解活性を有する酵素を用いた、結果として生じた二本鎖の処理。
ピロリン酸分解活性化重合
TU:UT二本鎖テンプレート内の469-bp領域を、オリゴヌクレオチドP*およびU、あるいは唯一P*のみを用いたPAPにより増幅した(表1および図1A)。PU:UP二本鎖産生物は、GenBank X55760におけるヌクレオチド204から672に対応しており、G+G含量は55.6%である。言及しない場合は、PAP反応混合物はTfl DNAポリメラーゼのために25μlの総量:75 mM KCl、20 mM Tris/HCl(pH 7.4)、1.5 mM MgCl2、各々40μlの4つのdNTP(dATP、dTTP、dGTPおよびdCTP)、0.2μM P*、0.05μMUオリゴヌクレオチド、300μM Na4PPi(20 MMストック液はHClによりpH 8.0に調節した)、1μCiの[α-32P]-dCTP(3000 Ci/nmole、Amersham)、1 UのTfl DNAポリメラーゼ(Promega)および2 ngのTU:UTを含有した。Taq DNAポリメラーゼのために、反応混合物は50 mM KCl、10 mM Tris/HCl(pH 7.4)、2.0 mM MgCl2および1 UのTaq DNAポリメラーゼ(Boehringer Mannheim)以外は同様であった。PCRおよびその他の対照の混合物は、加えたプライマー以外は同様であった。サイクリング条件は:94℃で15秒間、55℃で1分間、および72℃まで1分間のランピング(ramping)および72℃で2分間、全15サイクルを含んだ。
ピロリン酸分解活性化重合
TU:UT二本鎖テンプレート内の445から469 bpまでの領域を、オリゴヌクレオチドP*およびU、あるいはP*のみを用いたPAPにより増幅した。PU:UP二本鎖産生物は、GenBank X55760におけるヌクレオチド204-228から672に対応しており、そのG+G含量は56%である。PAP反応混合物は25μlの総量:50 mM KCl、10 mM Tris/HCl(pH 7.6)、1.5 mM MgCl2、各々100μlの4つのdNTP(dATP、dTTP、dGTPおよびdCTP)、0.1μM P*、0.1μMUオリゴヌクレオチド(TCATACCGGA AAGGGCTGGA GATA(SEQ ID NO:2)、300μM Na4PPi、2%のDMSO、1μCiの[α-32P] dCTP(3000 Ci/nmole、Amersham)、1 UのAmpliTaqFS DNAポリメラーゼ(PE Applied Biosystems)あるいはおのおの0.5 UのAmpliTaqFSおよびTaq DNAポリメラーゼ、および10 ngのTU:UTを含有した。ThermoSequenase(Amersham Pharmacia)もまた、8 UのThermoSequenaseあるいは4 UのThermoSequenaseに0.5 U Taqおよび2.5 mM MgCl2を加えること以外は同条件下でテストした。サイクリング条件は:94℃で10秒間の変性、60℃(ThermoSequenaseでは55℃)で1分間のアニーリング、および72℃で2分間の伸長、全15サイクルを含んだ。

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