JP2003525641A - 爪真菌症の治療用感圧接着性マトリックス・パッチ - Google Patents

爪真菌症の治療用感圧接着性マトリックス・パッチ

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クアン、ダニー
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ワトソン ファーマスーティカルズ,インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 足指爪及び手指爪の真菌感染症の治療用デバイスは、閉塞性バッキング層と、有効量の抗真菌薬と任意に化学的促進剤とが均一に分散している感圧接着剤マトリックス層とから構成される。マトリックス層はバッキング層に接着する第1表面と、感染した爪と周囲皮膚領域とに拡散接触するのに適した第2表面とを有する。このデバイスは、貼付時に、皮膚に刺激状態を惹起することなく、又は通常の身体活動を阻害することなく、感染領域に抗真菌薬を連続的に投与しながら、長期間爪と周囲皮膚領域とを被覆し、これらに接着するように形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、爪真菌感染症を治療するための薬剤組成物を投与するためのデバイ
スに関する。特に、このデバイスは、手指の爪、足指の爪及び爪周囲の表皮中へ
の組成物の移動を促進する閉塞性バッキングを有する。
【0002】 (発明の背景) 例えば爪真菌症のような状態は皮膚病学における重大な問題を有する。爪真菌
症は、足指の爪及び手指の爪の真下の変色と、それに伴う、変色部位の近く又は
変色部位に圧力を加えたときの疼痛とによって認識される状態である。この状態
は通常1つより多くの爪を冒す。白色表在性真菌として分類される種々な真菌が
この状態を惹起する。一般人口における爪真菌症の罹患率は2〜13%の範囲内
であるが、40〜60歳の年齢群では約15〜20%に増加する。
【0003】 爪真菌症の現在の治療は3つのカテゴリー:抗真菌薬の全身投与;爪の全体若
しくは一部の外科的除去とその後の露出組織の局所治療;又は感染した爪への慣
用的なクリーム、ローション、ゲル若しくは溶液の局所塗布(これはしばしば爪
上の適所にこれらの投与形を維持するための包帯の使用を含む)に分かれる。こ
れらのアプローチの全ては重大な欠点を有する。
【0004】 爪真菌症の治療のための抗真菌薬の長期間の全身(経口)投与が治療効果を得
るために必要とされる。例えば、抗真菌性化合物、ケトコナゾールによる経口治
療は、有意な治療の利益が見られるまでに6か月間の200〜400mg/日の
投与を典型的に必要とする。このような長期間にわたる、高投与量の全身療法は
重大な副作用を及ぼす可能性がある。例えば、ケトコナゾールは肝臓毒性効果を
及ぼすと報告されており、精巣に対する副作用のために血液中のテストステロン
・レベルを減ずる。患者のコンプライアンスは、このような長期間療法、特に重
大な副作用を内包する療法による問題である。
【0005】 爪の全体若しくは一部の外科的除去とその後の局所治療もまた、重大な欠点を
有する。手術に伴う疼痛及び不快感と、爪及び爪床の好ましくない表面的外観(c
osmetic appearance)とは、特に女性患者又は身体的外観に比較的敏感な患者に
とっては重要な問題を表す。
【0006】 局所療法もまた重要な問題を有する。例えばクリーム、ローション、ゲル等の
ような局所投与形態においては、薬剤は長時間爪と密接に接触させておけない。
薬剤の吸収を強化しようと試みて、薬剤溜め(drug reservoir)を適所に維持する
ために包帯が用いられている。しかし、包帯は厚く、扱い難く、厄介であり、一
般に不良な患者コンプライアンスにつながる。
【0007】 親水性及び疎水性のフィルム形成局所抗真菌性溶液も開発されている。これら
の投与形態は薬剤と爪との間の改良された接触を提供するが、フィルムは閉塞性
ではない。さらに、爪真菌症の治療のための局所製剤は、専ら薬剤を爪を横切る
又は爪を通る拡散によって標的部位(感染した爪床)に投与しようと試みている
【0008】 ヒトの爪は化学的組成と透過性とに関して角質層よりも髪に類似する。窒素が
爪の主要構成要素であり、このことは爪のタンパク質性を実証する。成長した爪
の総脂質含量は0.1〜1.0%であるが、角質層の脂質は約10重量%である
。爪は角質層よりも100〜200倍厚く、抗真菌薬に結合し、保持する非常に
高い親和力と容量とを有する。その結果、爪を通って標的部位(爪床、図4、数
字16を参照)に達する薬剤は(あるとしても)殆どない。これらの理由のため
に、爪真菌症の局所療法は一般的に今まで無効であった。
【0009】 爪真菌症は爪板と爪床との局部的真菌感染症である。爪真菌症の理想的な療法
は爪及び皮膚における抗真菌薬の非常に高い局所組織濃度を維持し、有効量の薬
剤を最小の全身暴露で爪床に局所投与する。マトリックス型皮膚パッチは当該技
術分野において周知であるが、爪真菌症の治療に関するそれらの利点は認識され
ていない。感染した爪及び周囲皮膚上への塗布用に形成されたマトリックス・パ
ッチ・デバイスは、爪真菌症のための慣用的な局所療法の欠点のすべてを克服す
ると考えられる。
【0010】 それ故、さらなる侵襲性感染を阻止するために薬剤組成物の爪中への通過を可
能にするのみでなく、同時に感染症を直接治療するために抗真菌薬の経爪及び経
皮投与を促進するマトリックス・パッチ・デバイスを有することが望ましいと考
えられる。本明細書に述べる本発明はこの目的及び他の目的を達成する。
【0011】 (発明の概要) したがって、充分な量の適当な薬剤を罹患した爪及び周囲組織に経皮/経爪投
与する方法を提供することが、本発明の主要な目的である。 パッチの接着剤層が治療すべき手指に直接拡散接触して維持され、この場合に
該接着剤層が抗真菌薬を感染部位に投与するために適するように、閉塞性パッチ
を治療部位に接着させる方法を提供することが、本発明の他の目的である。
【0012】 上記目的及び他の目的は、塩を含めた、親油性又は親水性である抗真菌性の調
剤上活性な薬剤の経皮及び経爪投与に適した閉塞性デバイスによって達成され得
る。このデバイスは閉塞性バッキング層と、該バッキング層に接着する第1面と
爪及び周囲皮膚領域と拡散接触するのに適した反対側の第2面とを有する感圧性
マトリックス層とを含む。
【0013】 マトリックス型皮膚パッチは当該技術分野に知られているが、爪及び周囲皮膚
領域への適用及び接着用のマトリックス型皮膚パッチは今までに開発されておら
ず、形成されていない。このような抗真菌性感圧接着性マトリックス・パッチが
爪板を全身投与に比べて非常に高濃度の抗真菌薬で飽和させ(最小の全身暴露で
)、しかも爪及び爪の周囲皮膚を介して、爪のみを通して可能となるよりも非常
に高い速度で、標的部位としての爪床に抗真菌薬を投与することを可能にするこ
とが発見された。本発明は、生体適合性感圧接着剤中に溶解した又は生体適合性
感圧接着剤と混合した調剤上活性な薬剤の使用に基づく浸透性経皮/経爪組成物
を提供する。以下でさらに特定的に同定するように、1種類以上の浸透促進剤の
有効量をさらに含めることも有利であり、好ましくさえありうる。
【0014】 薬剤促進剤の組み合わせを、組成物を投与のために皮膚又は爪表面に対して維
持する目的で、閉塞性デバイス中に含有させる。このようなデバイスは、周囲組
織の一部を含めた爪表面に接着するようにマトリックスの形態に形成されたパッ
チである。
【0015】 マトリックス・パッチは、薬剤/促進剤が感圧性接着剤と混合されて、マトリ
ックスを形成しているものである。マトリックス・パッチは、薬剤/接着剤と存
在する場合の促進剤とを流体又は塗り広げられる形態で混合することによって形
成される。混合物を均一な深さ又は厚さで保護ピーラブルリリース・ライナー上
に塗り広げ又は鋳造し、フィルム・バッキングを混合物の反対側に配置して、中
央に薬剤/接着剤/促進剤を有するフィルム・サンドイッチを形成する。次に、
このフィルム・サンドイッチを適当なサイズにダイカット(die cut)して、貼付
するときまで保護ポウチに収容する。使用のためには、ピーラブル・リリース・
ライナーを除去して、薬剤/接着剤/促進剤マトリックスを爪及び周囲皮膚上に
直接貼付する。薬剤と促進剤とは接着剤マトリックス内から爪及び皮膚表面に移
動する。本明細書に提示するような促進剤は、皮膚を通しての薬剤流動を高め、
爪中への及び爪を通しての薬剤浸透を高めるように機能する。重要なことは、パ
ッチの閉塞性バッキングが薬剤を爪及び皮膚に対して維持して、マトリックス・
パッチから爪及び関連皮膚への薬剤移動を増強させることである。
【0016】 (図面の詳細な説明) 図1は、手指12の平面図であり、付随する爪11と本発明のマトリックス・
パッチ10の一実施態様とを有する。とりわけ、マトリックス・パッチが爪の一
部と、あま皮(cuticle)と、爪領域の表皮とを被覆することが好ましい。図1,
2及び3に示した実施態様はパッチサイズと形状とに関して変化を示す3種類の
パッチの実施態様を示しているが、3種類の全ては、薬剤含有マトリックス・パ
ッチの許容される配置を例示する。パッチの許容される配置は治療されるべき感
染した爪の一部又は全て、あま皮及び爪の中央の表皮部分を被覆するように示さ
れる。これらの3部分の全てではないとしても1部分を薬剤投与マトリックス・
パッチと接触させて、薬剤の同時経皮/経爪投与を促進することが重要である。
【0017】 図4は、爪11と、表皮13と、あま皮14と、爪床16とを含む、手指12
の断面図である。この図は、典型的に治療を必要とする爪部分、爪床16と、そ
の直接治療に対する周囲の物理的バリヤー、爪11、表皮13及びあま皮14と
の間の解剖学的関係を実証する。これらの手ごわい解剖学的バリヤーは、前記で
考察したように、爪床及び関連組織の感染症の有意な治療を妨害している。この
図は、表皮13、あま皮14及び爪11と接着的に接触するように適当に配置さ
れた本発明のマトリックス・パッチ10の好ましい実施態様のさらなる図を表す
。図示するように、パッチ10は、薬剤と、存在する場合は促進剤とが均一に分
布されているマトリックス層18の上に横たわる非浸透性バッキング17から成
る。図1の好ましい1実施態様に示されるように、本発明のマトリックス・パッ
チは、治療される手指の幅を超えて所望の量まで伸びる。この付加的な長さはマ
トリックス・パッチが治療される手指の両側と恐らくは下部(爪の反対側)とに
接着されることを可能にする。これは、本発明のマトリックス・パッチと、治療
を必要とする爪を囲む表皮組織との間の付加的な接触を提供する。この方法によ
り、薬剤は多数の方向から同時に感染手指に投与される。したがって、本発明の
マトリックス・パッチは、あま皮と接触する表皮とを通して同時に、爪中に薬剤
を投与することができる。
【0018】 (好ましい実施態様の詳細な説明) 下記定義は、用いるならば、本発明の説明に有用であり、反復して説明する必
要性を除去するであろう。
【0019】 本文において用いる場合に、“促進(enhancement)”、“透過促進”又は“浸
透促進”なる用語は、薬剤が膜を通って浸透する速度を高めるように、薬剤に対
する生物学的膜(即ち、皮膚及び/又は爪)の浸透性を増大することを意味する
。このような促進剤の使用によって生じた、促進された浸透は例えば拡散セル装
置を用いて、動物又はヒトの皮膚を通しての薬剤拡散速度を測定することによっ
て観察することができる。拡散セルはMerrittらの“皮膚透過のための拡
散装置(Diffusion Apparatus of Skin Pene
tration)”、J.of Controlled Release、1(
1984)161〜162頁によって記載されている。
【0020】 “罹患位置(afflicted situs)”とは、異常(pathology)、不快、感染、炎症又
は病変の局圧化された領域と直接の周囲領域、例えば、手指又は足指の爪及び周
囲領域を意味する。
【0021】 “浸透剤(permeant)”又は“薬剤”なる用語は、“罹患位置”に局所適用する
ことにより所望の生物学的又は薬理学的効果を包含する、経皮又は経爪投与に適
した、任意の化学物質又は化合物を意味する。一般に、これは例えば抗生物質と
抗真菌薬等の治療用薬剤を包含する。“浸透剤”なる用語は、混合物も包含する
よう意図されている。混合物とは、異なるカテゴリーからの浸透剤の組み合わせ
、同一カテゴリーからの浸透剤の混合物、並びに同一又は異なるカテゴリーから
の同一又は異なる浸透剤の遊離塩基と塩の形態の混合物を意味する。
【0022】 薬剤又は浸透剤の“有効”量とは、所望の局所効果を生じるための、非毒性で
あるが充分な量を意味する。本明細書で用いる限り、浸透促進剤の“有効”量は
膜の浸透性の所望の増加、したがって、所望の浸透の深さ、投与速度及び薬剤量
を生ずるように選択される量を意味する。
【0023】 “薬剤送達システム”、“薬剤/促進剤組成物”又は任意の同様な用語は、こ
のような感圧接着剤、透過促進剤、賦形剤又は任意の他の添加剤と組み合わせて
経皮的又は経爪的に投与される薬剤を含有する製剤化組成物を意味する。
【0024】 “マトリックス”又は“マトリックス系”なる用語とは、他の成分を含有して
もしなくてもよい又は促進剤が均質に溶解若しくは懸濁された生体適合性感圧接
着剤中に均質に組み合わされた活性浸透剤を意味する。マトリックス系は通常、
非浸透性フィルム・バッキングと、経皮/経爪投与前の、フィルム・バッキング
の反対側の接着剤表面上のリリース・ライナーとを有する接着剤パッチである。
それ故、マトリックス系は接着剤中の薬剤組成物を、皮膚及び爪との薬剤伝達の
関係に維持するために製剤化された、促進剤及び他の成分をも含有する接着剤担
体中の薬剤組成物の単位投与形態である。
【0025】 上記したように、薬剤投与デバイスは、浸透剤と促進剤とが接着剤層中に混入
されているマトリックス製剤である。促進剤が接着剤中に混入されている製剤で
は、促進剤は一般に約0.1〜30重量%、好ましくは約1〜20重量%、最も
好ましくは約2〜20重量%の範囲内の量で存在する。マトリックス・デバイス
は罹患位置において皮膚及び爪と接触させられ、適当な接着剤によって適所に維
持される。
【0026】 本発明をその好ましい特定の実施態様に関連して説明したが、以下の記載が本
発明を例示するように意図され、本発明の範囲を限定するように意図されていな
いことを理解すべきである。本発明の他の面は、本発明が属する技術分野に熟練
した人々に明らかであろう。
【0027】 マトリックス系では、キャリヤーは主として、促進剤と有効量の活性浸透剤又
は薬剤とが均質に組み合わされている感圧接着剤である。 適当な感圧接着剤はアクリル・コポリマー接着剤又は“アクリル接着剤”(例
えば、National Starch Durotak 80−1196及び
Monsanto Gelva 737)、ゴムベース接着剤又は“ゴム接着剤
”、例えばポリイソブチレン又は“PIB接着剤”(例えば、Adhesive
Research MA−24)及びシリコーンベース接着剤(silicone base
d adhesives)又は“シリコーン接着剤”(例えば、Dow Bio−PSA)を
包含しうる。しかし、用いた場合の活性浸透剤及び促進剤と相容性である、任意
の他の適当な感圧接着剤も使用可能である。
【0028】 適当な促進剤は当該技術分野において周知であり、α−ヒドロキシ酸と脂肪酸
エステル及びこれらのアミド、脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪酸のC1−C8エス
テル、グリセロールのC1−C18エステル等から成る群から選択される代表的な
要素を包含しうる。
【0029】 マトリックス系中に、接着剤は50〜99.75重量%の範囲の量で存在し、
好ましくは約70〜99.5重量%の量で存在する。促進剤も接着剤マトリック
ス中に均質に溶解又は懸濁され、存在する場合は、約0.1〜30重量%の間の
量で存在し、約1〜20重量%の範囲が好ましく、2.0〜15重量%が最も好
ましい。
【0030】 (例と好ましい実施態様) I.皮膚流動方法 改変したFranz非ジャケット付き浸透セルを用いて、in vitroの
ヒト死体皮膚流動試験を行なった。このセルを撹拌モジュール上に配置した循環
水浴中に入れることによって、皮膚表面の温度を32℃に維持した。全厚の皮膚
を60℃の熱に60秒間暴露し、その時間後に角質層と表皮(表皮膜)とを穏や
かに真皮からリリースすることを含むKligmanとChristopher
の熱−分離方法(Arch.Dermatol.88:702(1963))に
よって表皮膜を採取(dermatomed)ヒト死体皮膚から分離した。
【0031】 マトリックス皮膚流動試験のために、熱分離したヒト表皮膜を長方形ストリッ
プに切断した。このマトリックスを0.71cm2円盤に切断した。リリース・
ライナーをはがし、捨て、マトリックス盤を表皮膜の角質層表面上に積層した。
次に、皮膚−マトリックス・サンドイッチを拡散セル上に載せた。皮膚マトリッ
クスサンドイッチの各断片を拡散セルのドナー区画とレシーバー区画との間に、
表皮側がレシーバー区画に面するように装填し、適所にクランプした。次に、レ
シーバー区画に0.02%アジ化ナトリウム水溶液を満たした。この媒質中の薬
剤の溶解度は実験を通してのシンク条件を確実にするために充分である。次に、
皮膚表面温度を32±1℃に維持するように標定した循環水浴中に拡散セルを入
れた。予め定められたサンプリング間隔で、レシーバー区画の全内容物を薬剤定
量のために回収し、レシーバー区画を新鮮なレシーバー溶液により、皮膚/溶液
界面における如何なる気泡をも除去するように注意しながら、満たした。
【0032】 例示の目的のためにのみ含める局所ゲル試験のために、約10μl/cm2
ゲルの薄フィルムをヒト死体皮膚の水和した断片の角質層表面に貼付した。皮膚
を拡散セルの頂部に、表皮側をレシーバー区画に向けて、載せて、オープン−ト
ップ蓋(open-top lid)で適所にクランプした。ゲルを閉塞しないで、実験室の周
囲条件に暴露させた。予め定められたサンプリング間隔で、レシーバー区画の全
内容物を薬剤定量のために回収した。
【0033】 任意の時点tにおける単位面積当りの浸透薬剤の累積量(Q1,μg/cm2
は次のように算出された: 式中、Cnは対応するサンプル時間のレシーバー・サンプル中の薬剤の濃度(μ
g/ml)であり、Vはレシーバー室中の流体の量(〜6.3cm3)であり、
Aはセルの拡散面積(0.64cm2)である。
【0034】 皮膚中に保有された薬剤量を算出するために、試験期間後にパッチを皮膚から
取り除いた。マトリックス・パッチと接触した面積0.71cm2の円形皮膚を
打ち抜いた。打ち抜いた全ての皮膚断片を36℃のオーブン内で一晩乾燥させ、
秤量し、抽出溶媒として5mlのメタノールを含有するシンチレーション・バイ
アルに移した。シンチレーション・バイアルをジャイロ回転実験室シェーカー(g
yrorotatory lab shaker)内で12時間振とうし、溶液中に抽出された薬剤量を
分析した。
【0035】 II.爪流動方法 改変したFranz非ジャケット付き浸透セルを用いて、in vitroの
ヒト死体皮膚流動試験を行なった。このセルを撹拌モジュール上に配置した循環
水浴中に入れることによって、爪表面の温度を32℃に維持した。ヒト手指爪又
は足指爪は0.02%(w/v)アジ化ナトリウム溶液中に入れて凍結条件下で
貯蔵した。面積が1cm2より大きい爪を流動試験のために用いた。背面がドナ
ー区画に面した爪を密閉セルポリエチレンフォーム・フィルムの2層の間でサン
ドイッチにした。外径2.38cm及び内径0.95cmの環状リングをバッキ
ング・フィルムから切断した。ドーナツ穴の面積(0.97cm2)はレシーバ
ー媒質との完全な接触のためには充分に大きい。このフォーム・バッキング・フ
ィルムの目的は、セル・アセンブリからのレシーバー媒質のいかなる漏出をも防
止することである。レシーバー区画内で0.02%(w/v)アジ化ナトリウム
溶液を用いて、爪を32℃において一晩水和させた。翌朝、0.71cm2円形
マトリックス・パッチを爪の背側に積層した。次に、各爪マトリックス・サンド
イッチを拡散セルのドナー区画とレシーバー区画との間に、爪の腹側がレシーバ
ー区画に面するように装填して、適所にクランプした。
【0036】 爪中に保有された薬剤量を算出するために、試験期間後にパッチを爪から取り
除いた。マトリックス・パッチと接触していた面積0.71cm2の円形爪を打
ち抜いて、試験した。打ち抜いた全ての爪を36℃のオーブン内で一晩乾燥させ
、秤量し、抽出溶媒として5mlジメチルスルホキシドを含有するシンチレーシ
ョン・バイアルに移した。シンチレーション・バイアルをジャイロ回転実験室シ
ェーカー内で12時間振とうし、溶液中に抽出された薬剤量を分析した。爪の残
留部分も乾燥させ、秤量し、ジメチルスルホキシド中に抽出し、薬剤含量に関し
て分析した。抽出した爪を乾燥させ、これらの爪を3mlのジメチルスルホキシ
ド中で12時間再抽出することによって、抽出の完全さを実証した。再抽出した
サンプルを分析したときに、薬剤は見られなかった。
【0037】 III.爪流動試験 例I フルコナゾールは、全身性真菌感染症のために一般的に用いられる抗真菌薬で
ある。爪真菌症の治療のためにフルコナゾールを経口投与することができること
は、臨床試験により既に証明されている。種々な量の抗真菌薬と促進剤とを含有
するマトリックス・パッチを調製して、試験した。これらのマトリックス系は、
医用グレードのアクリルコポリマー接着剤(Durotak 87−2516)
中、2〜10重量%のフルコナゾールと、促進剤としての0〜20重量%のラク
チル酸ラウロイルから構成された。
【0038】 マトリックス製剤を次のように製造した。最初に、予め秤量したアルミニウム
皿中で少量の接着剤溶液を秤量することによって、接着剤の固体含量を測定した
。70℃に維持した対流オーブン内で一晩乾燥させることによって、溶媒を蒸発
させ、残留物(乾燥接着剤)の重量と溶液の固体接着剤含量%とを測定した。固
体含量が測定されたならば、既知重量のアクリルコポリマー接着剤溶液をガラス
ボトルに秤り入れた。接着剤溶液の重量と、固体接着剤含量%とから、溶液中の
接着剤量を算出した。抗真菌薬と促進剤とを所望の最終組成物を得るために必要
な割合でボトルに加えた。次に、ボトルに堅くキャップを施し、パラフィンで密
封してから、全ての成分が完全に溶解して、得られた溶液が目視的に透明になる
まで、一晩回転させた。
【0039】 次に、約8mlの該溶液をシラン化ポリエステルリリース・ライナー上に分配
し、10milギャップ・キャスティング・ナイフ(gap casting knife)を用い
て鋳造した。次に、鋳造物を70℃の対流オーブン内で15分間乾燥させ、溶媒
を蒸発させて、約2.0milの厚さの乾燥したフィルムを得た。3milの厚
さのポリエチレン・バッキング・フィルムを乾燥した接着剤フィルム上にゴムロ
ーラーによって積層した。次に、これらのマトリックス・ラミネートを用いて、
in vitro爪流動試験を前述したように行なった。爪流動実験の結果を表
1と2に示す。
【0040】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(フルコナゾール);E=促進剤(ラクチル酸ラウロイル) **(平均値±SD)、n=4ドナー、4セル
【0041】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(フルコナゾール);E=促進剤(ラクチル酸ラウロイル) **(平均値±SD)、n=4ドナー、6セル
【0042】 表1は、爪を横切るフルコナゾールの浸透が96時間まで存在せず、1週間後
にごく低量が浸透することを示す。このことは、爪が透過に対する手ごわいバリ
ヤーであり、少量のみのフルコナゾールが爪を通じての浸透によって爪床に達す
ることができるに過ぎないことを例証する。さらに、表2からも、有意な量の薬
剤が爪中に透過して、爪中に保有されることを知ることができ、このことは、薬
剤と結合して、薬剤を保有する爪の能力を例示する。爪中に保有されるフルコナ
ゾール量は製剤中の薬剤濃度の上昇に伴って増加する。しかし、本発明によると
パッチ貼付の144時間後に爪を通じての抗真菌薬の若干の浸透が観察されたこ
とが注目される。
【0043】 例II 爪中へのフルコナゾールの平衡時間を評価した。各時点において、爪の単位乾燥
重量当りの爪中の薬剤量(Q)とレシーバー媒質中の薬剤量とを測定した。爪を
横切るフルコナゾールの流動はなかった。爪中に保有された薬剤量は以下の表に
示す。
【0044】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(フルコナゾール);E=促進剤(ラクチル酸ラウロイル) **(平均値±SD)、n=4ドナー、4セル
【0045】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(フルコナゾール);E=促進剤(モノオレイン酸ソルビタン) **(平均値±SD)、n=4ドナー、6セル
【0046】 表3と4から、爪中に分配されるフルコナゾール量が24時間内に平衡値に達
することがわかる。文献は、50mg/日のフルコナゾールを14日間まで経口
投与した場合に、爪中のフルコナゾール量が1日目に1.31μg/g、14日
目に1.81μg/gであったことを報告している(“皮膚及び爪におけるフル
コナゾールの薬剤動態学的評価(Pharmacokinetic evaluation of fluconazole i
n skin and nails)”、Hay R.J.、International Jo
urnal of Dermatology、1992、31(付録2)、6〜
7頁)。明らかに、本例におけるデータは、経口投与後の爪中のフルコナゾール
の報告量に比べて、約1000〜2000倍大きい、パッチ貼付の48時間後の
爪中のフルコナゾール量を示す。
【0047】 例III テルビナフィン塩酸塩は爪真菌症及び他の真菌感染症の治療に認められている
、もう1つの抗真菌薬である。例Iと同様にマトリックス系を製造した。マトリ
ックス・パッチからの爪を横切るテルビナフィン塩酸塩の流動と爪中の薬剤量も
評価した。結果は表5〜6に示す。
【0048】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(テルビナフィン−HCl);E=促進剤(トリアセチン) **(平均値±SD)、n=2ドナー、2セル
【0049】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(テルビナフィン−HCl);E=促進剤(トリアセチン) **(平均値±SD)、n=2ドナー、2セル
【0050】 表5中の結果は、爪を横切るテルビナフィンの浸透が96時間まで存在しない
ことを示す。しかし、表6に示すように、有意な量の薬剤が爪中に透過して、爪
中に保有される。爪の単位乾燥重量当りの爪中に保有される薬剤量を測定した。
文献は、250mg/日のテルビナフィンを14日間まで経口投与した場合に、
爪中のテルビナフィン量が7日目に0.22μg/g、14日目に0.52μg
/gであったことを報告している[“7日間及び14日間1日1回250mgの
テルビナフィンの経口投与の間及び後の血漿、角質層、真皮−表皮(角質層含ま
ず)、皮脂、髪及び爪中のテルビナフィンのレベル(Levels of terbinafine in
plasma, stratum corneum, dermis-epidermis (without stratum corneum), seb
um, hair, and nails during and after 250mg terbinafine orally once daily
for 7 days and 14 days)”、Faergemann J.、Zehender
H.、Millerious L.、Clinical and Exper
imental Dermatology、1994:19、121〜126頁
]。明らかに、表6からの結果は、報告された経口投与後の爪中のテルビナフィ
ン量に比べて、約100〜1000倍大きい、48時間パッチ貼付後の爪中のテ
ルビナフィン量を示す。
【0051】 例IV この例は再び例Iの方法に従う。もう一つの一般的な抗真菌薬、クロトリマゾ
ールのマトリックス・パッチからの爪を横切る流動と、爪中の薬剤量をも評価し
た。結果は表7〜8に示す。
【0052】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(クロトリマゾール);E=促進剤(ラウラミドジエタノールアミン) **(平均値±SD)、n=3ドナー、3セル
【0053】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(クロトリマゾール);E=促進剤(ラウラミドジエタノールアミン) **(平均値±SD)、n=3ドナー、3セル
【0054】 表7における結果は、爪を横切るクロトリマゾールの浸透が96時間まで存在
しないことを示す。しかし、表8は、有意な量の薬剤が爪中に透過して、爪中に
保有されることを示す。パッチの48時間貼付後に、爪の単位乾燥重量当りの爪
中に保有される薬剤量は500μg/gより大きかった。
【0055】 IV.皮膚流動試験 例V 上記で概略を述べた方法に従って、ヒト死体皮膚を横切るフルコナゾールの流
動を異なる試験で評価した。フルコナゾールの皮膚流動と皮膚中に保有される薬
剤量とに対する薬剤濃度上昇の影響もまた評価した。結果は以下の表9〜11に
示す。
【0056】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(フルコナゾール);E=促進剤(モノオレイン酸ソルビタン) **(平均値±SD)、n=10皮膚、40セル
【0057】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(フルコナゾール);E=促進剤(ラクチル酸ラウロイル) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル
【0058】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(フルコナゾール);E=促進剤(モノオレイン酸ソルビタン) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル
【0059】 例Iと比較したときに、表9に示したフルコナゾールの皮膚流動は、爪流動よ
りも非常に高い。表10から、6%(w/w)のフルコナゾールを含有する製剤
によって最適皮膚流動が観察されることがわかる。24時間の流動後に皮膚中に
保有されるフルコナゾール量を表11に示す。文献は、50mg/日のフルコナ
ゾールを14日間まで経口投与した場合に、皮膚中のフルコナゾール量が1日目
に11.70μg/g、14日目に24.15μg/gであることを報告してい
る(“皮膚及び爪におけるフルコナゾールの薬剤動態学的評価”、Hay R.
J.、International Journal of Dermatol
ogy、1992、31(付録2)、6〜7頁)。明らかに、本例中のデータは
、文献に報告されたような、経口投与後の1日目の皮膚中のフルコナゾール量に
比べて、約500〜600倍大きい、24時間目における皮膚中のフルコナゾー
ル量を示す。フルコナゾールの皮膚流動に対する異なる促進剤の影響と、異なる
接着剤による流動をも評価した。これらの結果は表12〜14に要約する。
【0060】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(フルコナゾール);E=促進剤(ラウリンジエタノールアミド) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル
【0061】 *A=接着剤(TSR、アクリルポリマー);D=薬剤(フルコナゾール);E
=促進剤(ラクチル酸ラウロイル) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル
【0062】 *A=接着剤(Gelva−737、アクリルポリマー);D=薬剤(フルコナ
ゾール);E=促進剤(ラクチル酸ラウロイル) **(平均値±SD)、n=2皮膚、8セル
【0063】 表12〜14に示した結果は、促進剤の有無に拘わらず、種々な感圧接着剤を
用いたフルコナゾールの高い皮膚流動を例証する。促進剤なしの場合にも、ある
程度有効であることを示した、充分な流動が存在する。しかし、例えばラウロイ
ル乳酸又はラウリンジエタノールアミドのような促進剤の存在は、各種類の接着
剤中の流動を有意に高める。高い皮膚流動と皮膚保持力とが薬剤の爪床中への横
方向拡散を生じると思われる。
【0064】 例VI フルコナゾールの皮膚流動に対する閉塞の効果も評価した。閉塞性又は非閉塞
性バッキング・フィルムを有する同一組成のマトリックス系を皮膚に載せた。鋳
造を5milギャップ・キャスティング・ナイフによって行ったこと以外は、例
Iの方法に従った。結果は以下の表15に示す。
【0065】 *A=接着剤(Durotak 2516、アクリルポリマー);D=薬剤(フ
ルコナゾール);E=促進剤(ラクチル酸ラウロイル) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル
【0066】 平均偏差を考慮しないならば、促進剤を含有しない製剤では、閉塞性バッキン
グ・フィルムを有する製剤からの皮膚流動は、非閉塞性バッキング・フィルムを
有する製剤による速度の約2倍の速度を示す。促進剤を含有する製剤では、閉塞
性製剤の流速度(flux rate)は、非閉塞性の同等物の速度の約5倍に上昇する。
【0067】 例VII フルコナゾールの局所調製物を10ml規模で製造した。65重量部のエタノ
ールと、20重量部の水と、15重量部とのグリセリンとからなる10mlの溶
液をベースとして用いた。バイアル中でこれに600mgのフルコナゾールを加
えて、このバイアルにキャップを施し、バイアルを超音波処理して、薬剤を完全
に溶解させた。次に、300mgのヒドロキシプロピルメチルセルロース(Me
thocel E10M)をゲル化剤として加え、内容物を完全に混合して、穏
やかに一晩回転させて、ゲル化剤を完全に溶解させた。これは約94/6のゲル
/薬剤(G/D)重量組成を有するゲルを生じた。局所ゲルを試験するために上
記方法に従い、そして閉塞性ではない局所ゲルからの皮膚流動を、ほぼ同じ薬剤
濃度を有するマトリックス・パッチと比較した。結果を表16に示す。
【0068】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(フルコナゾール) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル 表16に示すように、マトリックス系からの流動は局所製剤からの流動よりも約
3倍大きかった。
【0069】 例VIII 上記例からの方法に従って、ヒト死体皮膚を横切るテルビナフィン塩酸塩の流
動を異なる試験で評価した。テルビナフィン塩酸塩の皮膚流動に対する薬剤濃度
上昇及び促進剤濃度上昇の効果を評価した。1日間パッチを貼付した後の皮膚に
保有された薬剤量をも測定した。結果は以下の表17〜19に示す。
【0070】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(テルビナフィン−HCl);E=促進剤(トリアセチン) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル
【0071】 表17に示した結果は、促進剤の存在する場合と存在しない場合のアクリル感
圧接着剤を用いた、テルビナフィン−HClの流動を例証する。促進剤なしの場
合にさえも、充分な流動が存在する。しかし、促進剤、トリアセチンの存在は流
動を有意に高める。
【0072】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(テルビナフィン−HCl);E=促進剤(トリアセチン) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル
【0073】 表18に示した結果は、促進剤の存在する場合と存在しない場合のアクリル感
圧接着剤を用いた、テルビナフィン−HClの流動を例証する。促進剤なしの場
合にさえも、ある程度有効であることを示した、充分な流動が存在する。しかし
、促進剤、トリアセチンの存在は流動を有意に高める。
【0074】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(テルビナフィン−HCl);E=促進剤(トリアセチン) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル 表19の結果は、トリアセチン濃度の上昇によって、皮膚流動も一致して上昇
することを示す。
【0075】 例IX 促進剤を含む場合及び含まない場合のマトリックス製剤中の他の典型的な抗真
菌薬、即ち、クロトリマゾール、ケトコナゾール及びミコナゾールの流動を表2
0〜23において評価した。
【0076】 *A=接着剤(TSR、アクリルコポリマー);D=薬剤(クロトリマゾール)
;E=促進剤(グリコール酸) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル ***Q1≦3μg/cm2/tである検出限界未満
【0077】 これらの結果は、促進剤が無い場合のクロトリマゾール流動が検出限界未満で
あることを示す。しかし、促進剤としてのグリコール酸の存在下では、マトリッ
クスからの有意な流動が存在した。
【0078】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(クロトリマゾール);E=促進剤(ラウラミド−ジエタノールアミン) **(平均値±SD)、n=5皮膚、20セル
【0079】 表21に示した結果は、促進剤の存在する場合と存在しない場合のアクリル感
圧接着剤を用いた、クロトリマゾールの流動を例証する。促進剤なしの場合にも
、測定可能な流動が存在するが、促進剤、ラウラミド−DEAの存在は流動を有
意に高める。
【0080】 *A=接着剤(Durotak 87−2516、アクリルポリマー);D=薬
剤(ケトコナゾール);E=促進剤(ラウラミド−ジエタノールアミン) **(平均値±SD)、n=3皮膚、12セル
【0081】 表22に示した結果は、促進剤の存在する場合と存在しない場合のアクリル感
圧接着剤を用いた、ケトコナゾールの流動を例証する。促進剤なしの場合にも、
若干の流動が存在するが、促進剤、ラウラミド−DEAの存在は流動を倍増させ
る。
【0082】 *A=接着剤(TBR、アクリルポリマー);D=薬剤(ミコナゾール);E=
促進剤(トリアセチン) **(平均値±SD)、n=5皮膚、20セル
【0083】 表23に示した結果は、促進剤の存在する場合と存在しない場合の、感圧接着
剤としてTSRを用いた、ミコナゾールの流動を例証する。促進剤なしの場合に
も、若干の流動が存在するが、促進剤、トリアセチンの存在は流動を有意に増加
させる。
【0084】 これらの例は、本発明のマトリックス・パッチが如何にして表皮を横切る有意
な薬剤流動を促進し、同時に爪中の所望の薬剤の濃度を高めることができるかを
実証する。この同時投与は、感染症を根治するための二重経路の作用を提供する
。爪中への抗真菌薬の投与は真菌類がさらに爪中に移動し、さらに増殖すること
を阻止し、爪周囲の皮膚中への抗真菌薬の投与は感染領域へのより直接的な適用
を容易にする。このようにして、マトリックス・パッチは抗真菌薬を感染爪と爪
周囲の皮膚との両方に投与して、感染領域への薬剤投与を今までに知られた手法
、方法及び組成物に比べて強化する。
【0085】 例証のためにある一定の抗真菌薬、感圧接着剤及び促進剤を主として用いたが
、経皮/経爪流動と薬剤保有とを生じる、他の活性剤、添加剤及び促進剤も使用
可能である。
【0086】 例X 足の足指爪と各足指の周囲皮膚領域とを被覆するために充分な、種々の表面面
積を有する、図2に示すようなマトリックス・パッチ・デバイスを調製する。各
デバイスは非浸透性閉塞性バッキング層と、アクリル接着剤(Durotak
87−2516)、フルコナゾール及びラクチル酸ラウロイル促進剤の、表2に
示す組成を有するマトリックス層とから成る。被験者の足指の爪と、周囲皮膚と
にパッチを貼付し、被験者は通常の活動を制限することなく、4日間までの期間
パッチを着用する。パッチは試験期間にわたって、皮膚刺激状態を惹起すること
なく、通常の活動に影響を与えることなく、注目に値する不快なしに足指に接着
することが示される。薬剤の皮膚流動又は爪の薬剤保有を測定することは試みら
れていない。
【0087】 本明細書に提示したガイドラインの範囲内で、当業者は最適製剤を得るための
ある程度の量の実験を実施することができる。重要なのは、治療される指の爪及
び周囲皮膚領域を被覆するようにマトリックス系を形成しなければならないこと
である。周囲皮膚被覆の程度と距離とは、指の機能性によってのみ限定される。
換言すると、皮膚層を通って爪床までの薬剤流動を生じるために充分な、但し指
の屈曲性を阻害しないような、皮膚面積被覆が存在すべきである。このことは治
療される指のサイズによって容易に判定されうる。同じ足又は手の1本以上の指
を同時に治療することができる。それ故、本発明は特許請求の範囲とその機能的
同等物とによってのみ、範囲が限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 爪の付いた指及び本発明のマトリックス・パッチの一実施態様の上部からの図
である。
【図2】 パッチの第二実施態様を示す、図1と同様な上部からの図である。
【図3】 パッチの第三実施態様を示す、図1と同様な上部からの図である。
【図4】 指、即ち足指の断面図であり、抗真菌薬の最適投与のための、爪、爪床、爪の
他の解剖学的部分及び周囲皮膚領域を例示する;本発明のマトリックス・パッチ
も外側閉塞性バッキングと、薬剤を含有し、薬剤を組織に投与するマトリックス
部分とを有して、断面図で示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4164 A61K 31/4164 31/4174 31/4174 31/4196 31/4196 31/496 31/496 C09J 7/02 C09J 7/02 Z 11/06 11/06 133/00 133/00 175/04 175/04 183/04 183/04 201/00 201/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 クアン、ダニー アメリカ合衆国 ユタ、 ソールト レー ク シティー、 サウス メガン サーク ル 4156 Fターム(参考) 4C076 AA72 AA76 AA94 CC31 DD43N DD46N DD47N DD52N EE03H EE09H FF21 4C086 AA01 AA02 BA12 BC38 BC50 BC60 GA02 GA06 GA12 MA32 MA70 NA11 NA12 ZB35 4C206 AA01 AA02 FA07 MA52 NA11 NA12 ZB35 4J004 AA05 AA10 AA11 AA14 AB01 CB03 CC02 FA09 4J040 DA141 DL031 EF001 JA09 JB09 MA10 NA02 PA23

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)閉塞性バッキング層と; (b)第一表面及び、第一表面の反対側の第二表面を有する
    マトリックス層であって、第一表面は該バッキング層に接着し、第二表面は爪及
    び周囲皮膚に拡散接触するように適応されていて、該マトリックス層が、(i)
    感圧接着剤及び(ii)前記接着剤中に均一に含有される治療有効量の抗真菌薬
    を含有する、前記マトリックス層と; を含む、爪の感染症の治療用デバイスであって、 爪に貼付したときに、該マトリックス層の第二表面が爪及び周囲皮膚領域に接
    着的に固定され、該爪及び周囲皮膚領域を被覆するように形成されている、前記
    デバイス。
  2. 【請求項2】 該抗真菌薬がマトリックス層の約1重量%〜約10重量%の
    範囲内の量で存在する、請求項1記載のデバイス。
  3. 【請求項3】 該マトリックス層がさらに、有効量の皮膚浸透促進剤を均一
    に含有する、請求項2記載のデバイス。
  4. 【請求項4】 該促進剤がマトリックス層の約0.1重量%〜約30重量%
    の範囲内の量で存在する、請求項3記載のデバイス。
  5. 【請求項5】 該抗真菌薬がフルコナゾール、テルビナフィン、クロトリマ
    ゾール、ミコナゾール及びケトコナゾール並びにこれらの塩から成る群から選択
    される要素である、請求項4記載のデバイス。
  6. 【請求項6】 感圧接着剤がアクリル、ウレタンゴム及びシリコーン接着剤
    から成る群から選択された要素である、請求項5記載のデバイス。
  7. 【請求項7】 手又は足の感染した爪の抗真菌薬による経皮/経爪治療方法
    であって、 (a)閉塞性バッキング層と; (b)片面が該バッキング層に接着し、他方の面が該感染した爪及び周囲皮膚
    に拡散接触するマトリックス層であって、(i)感圧接着剤及び、 (ii)前記接着剤中に均一に含有される治療有効量の抗真菌薬を含有する前
    記マトリックス層と; を含む接着性デバイスを爪及び前記爪の周囲皮膚領域に拡散固定することを含
    み、該マトリックス層が爪及び隣接周囲皮膚領域に、有効量の前記抗真菌薬を感
    染症領域に投与するために充分な時間、接着固定される、前記方法。
  8. 【請求項8】 該抗真菌薬がマトリックス層の約1重量%〜約10重量%の
    範囲内の量で存在する、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 該マトリックス層がさらに有効量の皮膚浸透促進剤を均一に
    含有する、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 該促進剤がマトリックス層の約0.1重量%〜約30重量
    %の範囲内の量で存在する、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 該抗真菌薬がフルコナゾール、テルビナフィン、クロトリ
    マゾール、ミコナゾール及びケトコナゾール並びにこれらの塩から成る群から選
    択される要素である、請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 感圧接着剤がアクリル、ウレタンゴム及びシリコーン接着
    剤から成る群から選択される要素である、請求項11記載の方法。
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