JP2003523738A - 様々な条件下での複数の測定による二本鎖および三本鎖ハイブリダイゼーションの均質測定法 - Google Patents
様々な条件下での複数の測定による二本鎖および三本鎖ハイブリダイゼーションの均質測定法Info
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Abstract
Description
び二本鎖核酸ハイブリダイゼーション複合体を正確に測定する方法に関する。
タリゼーションを行うことができることが理解されている。 電気泳動は生物分子への電場の影響に基づく単離、キャラクタリゼーション技
術のおそらく最もよく知られている一例である。ゲル電気泳動では、均一マトリ
クスまたはゲルは例えばポリアクリルアミドから形成され、これに電場が印加さ
れる。ゲルの一端に適用された混合物はそのサイズおよび電場との相互作用によ
りゲルを通って移動する。移動度は構造、サイズおよび電荷などの物質の独特な
特性に依存する。移動度は、ゲルの細孔サイズを変える、例えば、濃度またはp
H勾配を形成する、または緩衝液の組成(pH、SDS、DOC、グリシン、塩
)を変更することにより影響を受ける。一次元および二次元ゲル電気泳動は大部
分の研究所での日常的な手順となっている。標的物質はゲルを通過することによ
り、あるいはゲルから物理的に抽出されることにより精製することができる。
付与された米国特許第5,824,477号において開示されている。Stan
leyの特許では、試料中の予め決められた核酸配列の有無を検出するためのプ
ロセスが開示されている。このプロセスは(a)電極により溶液中の試料に電圧
を印加することにより試料の二本鎖核酸試料を変性させる工程と、(b)変性し
た核酸を配列決定のためのオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズさせる
工程と、(c)ハイブリダイゼーションが起きたかどうか決定する工程と、を含
む。Stanleyの特許では標的配列を変性させるという限られた目的のため
に測定試料に電場を印加することが開示されている。
である。最も基本的な形式において、蛍光強度に基づく測定法は、通常、蛍光発
色団を含むプローブと標的分子を接触させ、結合プローブから非結合プローブを
除去し、洗浄した試料の蛍光を検出することから成る。均質測定法は、洗浄ステ
ップや非液相支持体の設置を必要としない点で、そのような基本的測定法を改善
している。
団の結合能に基づいて、核酸ハイブリッド形成を検出するインターカレータ(挿
入剤)蛍光発色団を使用しているものもある。
子を検出し定量化する方法およびキットを開示している。好ましい実施形態は、
二本鎖核酸ヘリックスあるいは一本鎖核酸に染料を挿入することに依存している
。染料は挿入後に蛍光を発するが、その強度は試料中に存在する核酸の量の直接
測定値である。Burkeらの方法は、試料中の核酸の量を測定するのに役立つ
と伝えられているが、該方法の基礎となっている挿入剤と核酸間の非特異的結合
は、該方法を(特に標的でない核酸二本鎖が存在する条件下での)特異的結合の
検出に対して非実用的なものとしている。
keらの測定法のような挿入剤と核酸二本鎖間の非特異的相互作用に基づく測定
法や、Ishiguroらによって日本国特許公報第237000号(1993
年)に記述された以前の測定法よりも優れた改良を与える測定法を開示している
。初期の開発は、標的核酸の特定領域がPCRによって増幅する前に試料溶液に
挿入された時に蛍光強度の増大を示す傾向を有する挿入剤蛍光色素を添加するこ
とと、増幅前に標的核酸を検出かつ定量化するために反応溶液からの蛍光強度を
所定の時間間隔で測定することから成っていた。’447特許は、プローブが挿
入剤蛍光色素で標識された一本鎖オリゴヌクレオチドであり、該挿入剤蛍光色素
が標的核酸と一本鎖オリゴヌクレオチドプローブ間の相補的結合部分に挿入され
ることを特徴とする、改良された特異性を有する測定法を与えることにより、以
前の開発より優れた改良を行うことを試みた。
中で、ある研究グループが核酸ハイブリダイゼーション二本鎖の蛍光強度に対す
る電場の影響を分析する工程を含む測定法を開発した。米国特許出願番号第08
/807,901号および08/870,370号(各々1997年2月27日
、1997年6月6日に出願)を参照されたい。その研究者らは、塩基対が1つ
誤対合した二本鎖の蛍光強度は完全に対合した二本鎖の蛍光強度とは異なること
を示した。このように、これらの出願は、検出工程前にまたは検出工程と同時に
液体媒質に電場を印加し、電場の関数としての蛍光放出の強度変化を、プローブ
が完全に相補的なヌクレオチド配列または不完全に相補的なヌクレオチド配列に
ハイブリダイズしたかどうかを示すものとして検出する、ヌクレオチド配列検出
法を開示するものである。
分析するための、単純で、感度が非常に高く、有効で、迅速な方法が当該技術分
野では依然として必要とされている。 本明細書に引用した参考文献はすべて、参照によりその全体が本明細書に組込
まれる。
料を提供する工程と、 前記試験試料に第1刺激を加えて、第1刺激された試験試料を提供する工程と
、 前記第1刺激された試験試料から、前記プローブと前記標的との間の結合親和
性と相関する第1信号を検出する工程と、 前記標識と結合された少なくとも1つの基準プローブを含む基準試料が示す基
準信号に対して前記第1信号を較正する工程であって、前記標的に比べて、前記
プローブおよび前記少なくとも1つの基準プローブの各々は、完全対合、1塩基
誤対合、2塩基誤対合、3塩基誤対合、1塩基欠失、2塩基欠失、3塩基欠失か
ら成る群から選択された異なるメンバーである工程と、 前記較正から、前記プローブと前記標的間の対合程度の第1決定値を決定する
工程と、 前記第1刺激された試験試料に第2刺激を加え、第2刺激された試験試料を提
供する工程と、 前記第2刺激された試験試料から、前記プローブと前記標的間の前記結合親和
性と相関する第2信号を検出する工程と、 前記第2信号の検出工程から、前記プローブと前記標的との間の前記対合程度
の第2決定値を決定する工程と、 前記第1決定値と前記第2決定値とを比較する工程と、から成る方法を提供す
る。
料を提供する工程と、 前記試験試料の第1条件の第1信号を測定し、前記プローブと前記標的間のハ
イブリッド形成に関する第1決定値を提供する工程であって、前記第1信号は前
記プローブと前記標的間のハイブリッド形成に相関する工程と、 前記試験試料の第2条件の第2信号を測定し前記プローブと前記標的との間の
ハイブリダイゼーションに関する第2決定値を提供する工程であって、前記第2
信号は前記プローブと前記標的間のハイブリッド形成に相関し、前記第1条件と
前記第2条件とが類似しているとすれば、前記第1信号の測定後で、かつ前記第
2信号の測定前に、刺激が前記試験試料に加えられ、前記刺激は前記プローブと
前記標的間の不完全に相補的なハイブリッド形成に有意な影響を及ぼすが、前記
プローブと前記標的間の完全に相補的なハイブリッド形成には有意に影響を及ぼ
さない工程と、 前記第1決定値と前記第2決定値とを比較して、それらの間の不一致が再試験
を必要とするものであるかどうかを評価する工程と、から成る方法も提供する。
料を提供する工程と、 前記試験試料に通電前の蛍光強度を測定し、前記プローブと前記標的間のハイ
ブリッド形成に関する第1決定値を提供する工程であって、前記通電前の蛍光強
度は前記プローブと前記標的との間のハイブリッド形成に相関する工程と、 前記試験試料に電圧を印加する工程と、 前記電圧印加中か印加後に前記試験試料の通電後の蛍光強度を測定し、前記プ
ローブと前記標的間のハイブリッド形成に関する第2決定値を提供する工程であ
って、前記通電後の蛍光強度は前記プローブと前記標的間のハイブリッド形成に
相関する工程と、 前記第1決定値と前記第2決定値とを比較しそれらの不一致が再試験を必要と
するものであるかどうかを評価する工程と、から成る方法を提供する。
料を提供する工程と、 前記試験試料に電圧を印加する工程と、 前記電圧印加中か印加後に、前記プローブと前記標的との間の結合親和性と相
関する前記試験試料の信号を検出する工程と、 前記標識と結合された少なくとも1つの基準プローブを含む基準試料が示す基
準信号に対して前記第1信号を較正する工程であって、前記標的に比べて、前記
プローブおよび前記少なくとも1つの基準プローブの各々は、完全対合、1塩基
誤対合、2塩基誤対合、3塩基誤対合、1塩基欠失、2塩基欠失、3塩基欠失か
らなる群から選択された異なるメンバーである工程と、 前記較正から、前記プローブと前記標的間の対合の程度を決定する工程と、か
ら成る方法を提供する。
やさしくて、安全な方法を提供する。標的は核酸配列または核酸類似体の配列を
有し、プローブは核酸配列または核酸類似体の配列を有する。
だけでなく、プローブと標的間のハイブリダイゼーションの性質に関する定性的
・定量的情報を提供する。従って、従事者は、完全対合、1つの塩基対誤対合、
2つの塩基対誤対合、3つの塩基対誤対合、1つの塩基対欠失、2つの塩基対欠
失および3つの塩基対欠失を、本発明によって区別することができる。
ば、電流および/または蛍光強度)を、同じ標的と結合した他のプローブによっ
て示された同じ型の信号に対して較正することから成る。ここで、他のプローブ
の各々は、少なくとも1つの塩基だけ、第1のプローブと異なっている。
に低い電圧が印加される。一般に、電圧は不完全に対合したハイブリダイゼーシ
ョン対を不安定にするには十分なほど高く、完全に対合したハイブリダイゼーシ
ョン対を不安定にするほどは高くないように選択される。所定の好ましい実施の
形態では、電圧は約1Vから約20Vまでである。
ーブ間の結合親和性の関数である検量線を生成することが可能である。標的と複
数の異なるプローブ間の結合親和性は、誤対合塩基の数、誤対合の性質(A−G
対A−C対T−G対T−Cなど)、ハイブリダイゼーション複合体の内部の誤対
合の位置等と共に変化するために、本発明の測定方法を、標的の配列決定を行う
ために使用することが可能である。
施の形態では、プローブと標的間の結合親和性は直接信号の大きさと相関する。
すなわち、コンダクタンスはプローブと標的間の対合の程度に伴い、好ましくは
0〜2の誤対合および/または欠失を含む範囲において、より好ましくは0〜3
の誤対合および/または欠失を含む範囲において増加する。
度とすることができる。そのような実施の形態では、蛍光発色団が信号消光ある
いは信号増幅のいずれによりハイブリダイゼーションの信号を送るかにより、プ
ローブと標的間の結合親和性と強度とは正比例または反比例の関係となる。この
ように、挿入剤により発生する蛍光強度はプローブ−標的結合親和性と比例相関
し、プローブに共有結合により結合される挿入されない蛍光発色団を使用する実
施の形態の強度はプローブ−標的結合親和性と反比例相関する。蛍光強度はプロ
ーブと標的との間の対合の程度により、好ましくは0−2の誤対合および/また
は欠失を含む範囲において、より好ましくは0−3の誤対合および/または欠失
を含む範囲において増加する(あるいは非挿入剤では減少する)。
であることを開示している(1999年12月21日に出願された米国特許出願
番号第09/468,679号を参照のこと)。以下の実施例6に示すように、
試料に電場を印加すると測定法の分解能が増大する。
つの信号を測定する工程を含む。第1信号は好ましくは蛍光強度であり、第2信
号は好ましくはいくつかのコンダクタンス測定値から選択される(その逆も可)
。
なっていてもよい。測定した第1および第2信号が同じである場合、第2信号は
第1信号に対し及び/または第1信号を較正するために使用した同じ基準信号に
対し較正することができる。さらに、第1信号を測定した後第2信号を測定する
前に条件変化刺激を試験試料に加えることが好ましい。刺激はプローブと標的間
の不完全に相補的なハイブリダイゼーションにかなり影響するほど十分なもので
あるが、プローブと標的間の完全に相補的なハイブリダイゼーションに影響する
ほどには十分でないことが好ましい。
光強度(すなわち、条件変化電圧を試験試料に印加する前に測定した強度)であ
り、測定した第2信号は通電後蛍光強度(すなわち、条件変化電圧を試験試料に
印加している間または印加後に測定した強度)である。
い結果について直ちに再試験することができる。少なくとも2つの測定値が一致
しないと、典型的には再試験が必要となるであろう。
報は、最適化された結合特性を有するアンチセンス薬を設計することを含めた様
々な用途に有用であり得る。
測定信号の大きさの検出に先立って自由プローブおよび標的からプローブ標的複
合体を分離せずに行うことが可能である。測定はゲル分離ステップを必要としな
いため、試験のスループットの大きな増加を可能にする。定量分析は単純かつ正
確である。従って、結合測定法は、多くの時間と費用を節約し、容易に自動化で
きる。さらに、結合測定法は、緩衝液、pH、イオン濃度、温度、インキュベー
ション時間、プローブ配列と標的配列の相対濃度、挿入剤濃度、標的配列の長さ
、プローブ配列の長さ、および考えられる補因子の必要条件のような結合変数を
、速やかに決定することを可能である。
行することができる。 さらに、本発明の測定法は好ましくは、標的上のまたはプローブ上にシグナル
消光剤を提供せずに行われる。
ダイゼーションを検出し、標的を変性する必要性をなくす。PNA(ペプチド核
酸)プローブは、特定のクラスの標的と共に三本鎖を形成することが知られてい
るが(例えばEgholmら、365 Nature 566 (1993)、
Tomacら、118 J.Am.Chem.Soc. 5544(1996)
参照)、本願発明者は該PNAプローブが一本鎖核酸(例えばssDNAおよび
RNA)プローブと二本鎖核酸(例えばdsDNA)標的との間に形成された三
本鎖を特に測定できることに驚いた。三本鎖の形成および/または安定化は試験
する試料中に挿入剤を存在させると増強する。
、PNA、荷電していないまたは部分的に荷電されたバックボーンを有する他の
核酸類似体が含まれる。特定の実施の形態では逆平行プローブが好ましいが、P
NAプローブは平行とすることもできる。8個から20個までの塩基の長さを有
するプローブ配列が好まれる。なぜならそれが、原始核生物および真核生物のう
ちの最小の固有DNA配列が見出される範囲だからである。12〜18個の塩基
から成るプローブは、ヒトゲノムにおける最小の固有配列の長さであるので、特
に好ましい。ある実施形態では、6〜30塩基から成るプローブが最も好ましい
。しかしながら、ヌクレオチド配列を固有に識別するために結合する複数の非固
有の標的配列を有するヌクレオチド配列を検出するためには、複数のより短いプ
ローブを使用してもよい。プローブの長さは標的の長さと対合するように選択す
ることができる。
使用を必要とせず、常に再生される必要はない。本発明のプローブは、好ましく
は、安全に使用でき、何年も安定している。従って、プローブを多量に作成また
は注文し、保存することが可能である。
態では、プローブに挿入剤が共有結合により結び付けられる。そのような実施形
態では、挿入剤は、プローブのいずれかの端部に好ましくは結び付けられる。
が、非共有結合の様式でプローブに結合するという意味で、挿入剤を測定中にプ
ローブと標的の間に挿入することができる。
−1、臭化エチジウム、エチジウムホモ二量体−1、エチジウムホモ二量体−2
、およびアクリジンが含まれる。一般に、挿入剤は、二本鎖および/または三本
鎖の核酸複合体の鎖の間に挿入可能な部分である。好ましい実施形態では、挿入
剤(またはその構成要素)は、核酸がない条件では本質的に非蛍光性であり、適
切な波長の放射線によって挿入および励起された時には蛍光を発し、二本鎖また
は三本鎖の核酸複合体に挿入された時には100倍〜10,000倍の蛍光の増
強を示す。
た時に、蛍光波長の変化を示し得る。正確な蛍光波長は、挿入される核酸の構造
に依存し得る(例えば、DNA対RNA、二本鎖対三本鎖等)。
日常的な実験および/または慣習的な知識によって)選択され、好ましくは20
0〜1000nmである。挿入剤は200〜1000nmの発光波長を有するよ
うに好ましくは選択される。好ましい実施形態では、400〜540nmの波長
を有する光で蛍光発色団を照射するためには、アルゴンイオンレーザーが使用さ
れ、蛍光の放出は500〜750nmの範囲で検出される。
が可能である。ある先行技術の測定法では、高い温度が必要とされるため、測定
のコストと遅れを増すこととなっている。他方、本発明は室温またはそれより低
い温度(例えば25℃未満の温度)で行うことが可能である。
い。例えば、少なくとも蛍光強度実施形態では、体積が約20μlの試験試料(
約10フェムトモルの標的と約10フェムトモルのプローブを含む)を測定する
ことが可能である。本発明の実施形態は、5×10−9Mの濃度、好ましくは多
くて5×10−10Mの濃度の標的を測定するのに十分な程度に感度が高い。本
発明の実施形態は5×10−9Mの濃度、好ましくは多くて5×10−10Mの
濃度のプローブを使用するのに十分な程度に感度が高い。
標的という少ない量しか含まない試料を識別できる。試料体積を減少させると、
プローブと標的の使用量をさらに減少させることができる。
はないことは言うまでもない。 試験されるプローブおよび標的濃度のそれぞれにおいて広範囲の挿入剤濃度が
許容される。例えば、5×10−10Mのプローブと5×10−10Mの標的と
をハイブリダイズさせる場合、挿入剤YOYO−1の最適濃度は25nMから2
.5nMの範囲である。プローブおよび標的のどちらともが5×10−8Mであ
る場合、好ましいYOYO−1濃度は1000nMから100nMである。
対誤対合プローブ−標的複合体、好ましくは2塩基対誤対合プローブ−標的複合
体と3塩基対誤対合プローブ−標的複合体とを識別することができる。当然、こ
の測定法は十分感度が高く、完全に対合したプローブ−標的複合体と上記誤対合
した任意の複合体とを識別することができる。
知られている任意の従来の媒質であってよい。例えばSambrookら, ”
Molecular Cloning: A Lab Manual,”第2巻
(1989年)を参照されたい。例えば、液体媒質には、ヌクレオチド、水、緩
衝液および標準塩濃縮液が含まれ得る。
緩衝液組成を変化させた、種々の条件下で起こる。そのような条件と、該条件を
適用する方法は、当該技術分野で周知である。
合体を形成することが好まれる。それより長い反応時間は必要でないが、数時間
インキュベーションしたとしてもハイブリダイゼーション複合体には悪影響を及
ぼさないだろう。
、溶液でのハイブリダイゼーションを促進することは可能である。そのような試
薬の好ましい例としては、Rec Aタンパク質、T4遺伝子32タンパク質、
大腸菌(E.coli)一本鎖結合タンパク質、核酸主溝または核酸小溝結合タ
ンパク質;二価イオン;多価イオン;ビオロゲン;ならびに臭化エチジウム、ア
クチノマイシンD、ソラレンおよびアンゲリシン等の挿入物質が含まれる。その
ような促進試薬は、例えば異常なpHレベルや極端な高温下での、極端な操作条
件において有用であることが判明し得る。
な領域を同定したり、ハイブリダイゼーション複合体中の誤対合塩基対の数を決
定したり、ゲノム地図を作成したりするために使用可能である。
間の結合親和性が増加するのに伴い増加する。非挿入蛍光発色団を用いて蛍光強
度を検出する実施の形態では、強度はプローブと標的間の結合親和性が増加する
のに伴い減少する。蛍光発色団が挿入されるかどうかに関わらず、本願にかかる
方法では、蛍光異方性法とは異なり蛍光の偏光を測定する必要がない。
に限定されないことを理解すべきである。 本発明を、同様な参照数字が同様な要素のことを指す以下の図面に関連付けて
説明する。
er ssDNA標的配列(Nature 380 207(1996年))を
、DNA合成装置(Expedite 8909,PerSeptive Bi
osystems)で合成し、HPLCにより精製した。等モルの量の相補的オ
リゴヌクレオチドを95℃で10分間変性し、温度が21℃まで1.5時間にわ
たって冷却されるにつれて、徐々にアニールさせた。二本鎖DNA(dsDNA
)オリゴヌクレオチドを、1 pmole/μlの濃度でddH2Oに溶解した
。
−TGG CAC CAT TAA AGA AAA TAT CAT CTT
TGG TGT TTC CTA TGA TGA ATA TA−3’。
:5’−TAT ATT CAT CAT AGG AAA CAC CAA
AGA TGA TAT TTT CTT TAA TGG TGC CA−3
’。
(下線)を除いて、野生型標的DNA(配列番号1)と同じ50merの変異型
dsDNA標的配列を、配列番号2とした。
CAT TAA AGA AAA TAT CGT CTT TGG TGT
TTC CTA TGA TGA ATA TA−3’。
TT CAT CAT AGG AAA CAC CAA AGA CGA T
AT TTT CTT TAA TGG TGC CA−3’。
2つの塩基対変異(下線)を除いて、野生型標的DNA(配列番号1)と同じ5
0mer変異型dsDNA標的配列を配列番号3とした。
AT TAA AGA AAA TAT ACT CTT TGG TGT T
TC CTA TGA TGA ATA TA−3’。
T CAT CAT AGG AAA CAC CAA AGA GTA TA
T TTT CTT TAA TGG TGC CA−3’。
し、Commonwelth Biotechnologies社(米国バージ
ニア州リッチモンド所在)の質量分析法により確認した。PNAプローブは、最
初、10mg/ml濃度になるよう0.1%TFA(トリフルオロ酢酸)に溶解
し、次に、ddH2Oの追加により1mg/mlまで希釈した。最終PNA溶液
は1pmole/μlの濃度(ddH2O溶液)に調製した。
15ヌクレオチドセグメントに完全に相補的となるよう設計された15mer逆
平行PNAプローブだった。第1番プローブは、アミノ酸505〜510位置(
Nature 380、207(1996年)がオーバラップしている。第1番
プローブは以下の構造(配列番号8)を有していた:5’−H−CAC CAA
AGA TGA TAT−Lys−CONH2−3’。
molesの標的dsDNA、2pmolesのPNAプローブ、0.5X T
BE、および250nMのDNA挿入剤YOYO−1(Molecular P
robes、米国オレゴン州ユージーン所在)。試料を3mmの石英キュベット
に入れ、1また5ボルトのDC(V)を15秒通電した。電流測定法は溶液への
電圧の印加中における電流のモニタリング工程を含む。各溶液中には温度プロー
ブを配置し、電流測定時の温度を測定した。1ボルトでは、通電の最初の2秒中
に電流ピークが観察された。電流はその後13秒にわたり急激に減少した。5ボ
ルトを印加する実験では、電流は全通電期間(15秒)にわたり比較的安定なま
まであった。
はPNAが存在しない時(対照標準)、または野生型配列番号1、変異型配列番
号2もしくは変異型配列番号3が第1番の逆平行PNAプローブと反応した時に
観察された。図1A,1Bはそれぞれの実験におけるコンダクタンスに対し得ら
れたデータをプロットしたものである。図1Aは1Vの印加における結果、図1
Bは5Vの印加における結果を示したものである。完全に相補的な配列(配列番
号1+第1番のプローブ)から成る二本鎖DNA:PNAハイブリッド三本鎖は
、最大のYOYO−1挿入を許容し、これにより1Vの印加15秒間全体を通し
て最も高いコンダクタンス値(図において負の電流値として示した)が生じた。
電圧印加の最初の1秒間では、逆平行PNAプローブと1塩基対誤対合のdsD
NA(配列番号2+第1番プローブ)および2塩基対誤対合のdsDNA(配列
番号3+第1番プローブ)との三本鎖ハイブリダイゼーションに対する正規化ピ
ークコンダクタンスはそれぞれ、完全に対合したdsDNA:PNA三本鎖ハイ
ブリッド(配列番号1+第1番プローブ)において観察されたものより79%、
96%だけ低かった(図1A)。全15秒の電圧印加にわたりコンダクタンス値
を平均すると、完全に相補的な三本鎖と塩基対の誤対合を含む三本鎖との間では
、同様の割合のコンダクタンスの減少が見られた。図1Aでは、1塩基対および
2塩基対誤対合のdsDNA:PNAハイブリッドの平均コンダクタンス値がそ
れぞれ、完全に対合したdsDNA:PNAハイブリッドに対する平均コンダク
タンス値よりも65%、91%だけ低いという結果が得られた。図1Aに示した
実験は全て室温(23℃)で実行した。プローブと二本鎖標的間の誤対合の程度
が増加するにつれて、YOYO−1による挿入のレベルは減少し、コンダクタン
スのレベルが低下した。上述した実験を繰り返し、より高い電圧(5V)を印加
した場合にもこの関係が観察された。5V印加中、1塩基対誤対合のdsDNA
:PNA三本鎖(配列番号2+第1番プローブ)および2塩基対誤対合のdsD
NA:PNA三本鎖(配列番号3+第1番プローブ)の正規化した平均コンダク
タンス値はそれぞれ、完全に対合したdsDNA:PNA三本鎖(配列番号3+
第1番プローブ)で観察された値よりもそれぞれ52%、67%だけ低かった(
図1B)。図1Bに示した実験は室温(23℃)で実行した。
値が観察された。50℃で、完全に対合したdsDNA:PNA三本鎖(配列番
号1+第1番プローブ)に1Vを15秒間印加すると、−0.25μAmpの平
均電流が得られ、1塩基対誤対合のdsDNA:PNA三本鎖(配列番号2+第
1番プローブ)では−0.15μAmp(40%の減少)、2塩基対誤対合のd
sDNA:PNA三本鎖(配列番号3+第1番プローブ)では−0.06μAm
p(76%の減少)であった(図1C)。65℃では、1Vの電気を15秒印加
すると同様のことが観察された。完全に対合した核酸ハイブリッドでは−0.3
7μAmpの平均電流が得られ、1塩基対および2塩基対誤対合のハイブリッド
ではそれぞれ−0.16μAmp(57%の減少)、−0.01μAmp(97
%の減少)が得られた(図1C)。高温で5V印加すると類似した結果が得られ
た。50℃で実験を行うと、生じる平均電流は、完全に対合したハイブリッドで
は−0.27mAmp、1塩基対誤対合のハイブリッドでは−0.13mAmp
(52%の減少)、2塩基対誤対合のハイブリッドでは−0.08mAmp(7
0%の減少)であった。65℃で実験を行うと、生じた平均電流は、完全に対合
したハイブリッドでは−0.31mAmp、1塩基対誤対合のハイブリッドでは
−0.14mAmp(55%の減少)、2塩基対誤対合のハイブリッドでは−0
.10mAmp(68%の減少)であった(図1D)。前述した実験全てにおい
て、dsDNAは第1番の逆平行PNAプローブとの三本鎖ハイブリダイゼーシ
ョン前には変性させなかった。
の実験を様々な温度で実行した。室温(23℃)まで冷却した後、完全に対合し
た試料(配列番号1+第1番プローブ)に1Vを15秒間印加すると、−0.1
8μAmpの平均電流が得られた。比較すると、1塩基対誤対合のdsDNA:
PNA三本鎖ハイブリッド(配列番号2+第1番プローブ)では−0.06μA
mp(67%の減少)、2塩基対誤対合のdsDNA:PNA三本鎖ハイブリッ
ド(配列番号3+第1番プローブ)では−0.05μAmp(72%の減少)が
得られた(データは示さない)。試料を65℃から50℃まで冷却した場合、そ
の後1Vを15秒間印加すると同様な観察がなされた。完全に対合した試料(配
列番号1+第1番プローブ)では−0.23μAmpの平均電流が得られた。対
照的に、1塩基対誤対合の試料では−0.11μAmp(52%の減少)、2塩
基対誤対合の試料では−0.01μAmp(96%の減少)が得られた(データ
は示さない)。23℃または50℃まで冷却した後5Vを印加すると、完全に対
合した三本鎖ハイブリッド(配列番号1+第1番プローブ)、1塩基対誤対合の
三本鎖ハイブリッド(配列番号2+第1番プローブ)、および2塩基対誤対合の
三本鎖ハイブリッド(配列番号3+第1番プローブ)において発生した平均電流
はそれぞれ、23℃では−0.15mAmp、−0.09mAmp(40%の減
少)、−0.07mAmp(53%の減少)、50℃では−0.23mAmp、
−0.09mAmp(61%の減少)、−0.09mAmp(61%の減少)で
あった(データは示さない)。
配列のTm)でハイブリダイゼーション混合物の前処理を行いその後冷却しても
、(65℃で予め加熱せず)23℃または50℃で直接測定した完全に相補的な
dsDNA:PNA三本鎖と1塩基対または2塩基対の誤対合を含む三本鎖との
間で観察されたコンダクタンスの差にはそれほど影響しなかった。明らかにDN
A挿入剤YOYO−1の存在下では逆平行PNAプローブはdsDNA標的と三
本差構造を形成できた。低レベルの電気(例えば1Vまたは5V)を印加すると
、完全に対合したdsDNA:PNA三本鎖配列を1塩基対または2塩基対の変
異を含む三本鎖配列から予め変性せずに区別することができた。
平行方向に使用した場合に、完全対合dsDNA:PNA三本鎖ハイブリッドと
、1,2塩基対誤対合を含むdsDNA:PNA三本鎖ハイブリッドとを区別す
ることもできることを実証する。第2番プローブは第1番プローブと配列が同じ
15 mer PNAプローブであるが、従来の逆平行方向ではなく、標的DN
A配列の平行方向で対合するように合成した。第2番プローブは以下の構造(配
列番号9)を有していた:5’−H−TAT AGT AGA AAC CAC
−Lys−CONH2−3’
述したのと同じ測定条件を用いて実験を行った。1Vを印加すると、1塩基対誤
対合のdsDNA:PNA三本鎖(配列番号2+第2番プローブ)、連続する2
塩基対誤対合のdsDNA:PNA三本鎖(配列番号3+第2番プローブ)の平
均電流はそれぞれ、完全対合のdsDNA:PNA三本鎖(配列番号1+第2番
プローブ)の対合温度で観察された値よりも、23℃で25%、32%、50℃
で28%、53%だけ低かった(図2A)。
全対合のdsDNA:PNAハイブリッドで発生した平均電流は23℃、50℃
、65℃でそれぞれ−0.15mAmp、−0.24mAmpおよび−0.17
mAmpであった(図2B)。1塩基対誤対合および2塩基対誤対合の不完全に
相補的な三本鎖で発生した平均電流は完全対合のハイブリッド試料により達成さ
れた値よりも、それぞれ、23℃では27%(−0.11mAmp)および53
%だけ低く(−0.07mAmp)、50℃では21%(−0.19mAmp)
および46%だけ低く(−0.13mAmp)、65℃では変わらない(−0.
17mAmp)のと18%だけ低かった(−0.14mAmp)(図2B)。
と、完全対合のdsDNA:PNA三本鎖と1塩基対または2塩基対誤対合を含
むdsDNA:PNA三本鎖との間で得られる導電率の差は第1番逆平行プロー
ブを用いて得られる差(図1)より顕著ではない。
却した後に5Vを印加する実験では、電流測定により、完全対合のdsDNA:
PNA三本鎖と1塩基対または2塩基対誤対合のdsDNA:PNA三本鎖との
間の信号の差が増強されることが証明されている。完全対合のハイブリッド(配
列番号1+第2番プローブ)、1塩基対誤対合のハイブリッド(配列番号2+第
2番プローブ)、2塩基対誤対合のハイブリッド(配列番号3+第2番プローブ
)で得られた平均コンダクタンス値はそれぞれ、23℃では−0.19mAmp
、−0.08mAmp、−0.06mAmp、50℃では−0.17mAmp、
−0.09mAmp、−0.07mAmp、65℃では−0.23mAmp、−
0.13mAmp、−0.08mAmpであった。これは言い換えると、完全に
相補的な試料で得られる値と比べると、1塩基対および2塩基対誤対合の試料で
はそれぞれ、導電率が23℃では58%および68%、50℃では47%および
59%、65℃では43%および65%減少したことになる(図2C)。
相補的なdsDNA:PNA三本標的と1塩基対または2塩基対変異を含む不完
全に相補的なdsDNA標的との間の区別を行うことができる。
向が同じ15 mer ssDNAプローブであった(配列番号8)。第3番プ
ローブは以下の構造を有していた:5’−CAC CAA AGA TGA T
AT−3’
び変異dsDNA標的配列とを反応させることにより、電流測定法の特異性につ
いてさらに試験した。測定条件は実施例1に記述したのと同一にした。
30℃から65℃の間で形成された。1Vで処理すると、配列番号1+第3番プ
ローブからなる完全対合のDNA三本鎖ではもっとも高い導電率値が得られた(
図3A)。対照的に、1塩基対誤対合(配列番号2+第3番プローブ)と連続2
塩基対誤対合(配列番号3+第3番プローブ)が形成される不完全に相補的なプ
ローブと標的の組合せでは、平均コンダクタンス値がそれぞれ、対合温度におい
て完全に相補的な配列で観察される値に比べ23℃では14%および64%だけ
低く、50℃では30%および70%低く、65%では25%および72%だけ
低かった(図3A)。これらの試料により高い電圧(5V)を印加すると、完全
対合の試料と誤対合の試料間で観察される電流測定差が1Vで得られたものより
大きくなった(特に、温度がより低い場合そうであった)。5Vで15秒間処理
した後では、1塩基対誤対合のDNA三本鎖と2塩基対誤対合のDNA三本鎖に
対する平均電流はそれぞれ、対合温度で完全対合のDNA三本鎖で観察された値
に比べ23℃では54%および78%だけ低く、50℃では68%および70%
だけ低く、65℃では33%および61%だけ低かった。
の温度で維持するか、あるいは1Vまたは5V印加する前に直ちに50℃または
23℃まで冷却した。完全対合のDNA三本鎖配列(配列番号1+第3番プロー
ブ)を1Vで15秒間処理すると、23℃、50℃および65℃で最も高いコン
ダクタンス値が得られた(図3A)。1塩基対誤対合または2塩基対誤対合を含
むDNA三本鎖(それぞれ、配列番号2+第3番プローブ、配列番号3+第3番
プローブ)は導電性がそれぞれ、23℃では21%および63%だけ低く、50
℃では18%および74%だけ低く、65℃では12%および106%だけ低か
った(図3A)。同様に、予め加熱した試料に5Vを15秒間印加すると、1塩
基対誤対合のDNA三本鎖と2塩基対誤対合のDNA三本鎖の平均コンダクタン
ス値はそれぞれ、完全対合のDNA三本鎖で得られた平均コンダクタンス値に比
べ、23℃では24%および104%だけ、50℃では42%および44%だけ
、65℃では38%および102%だけ減少した(図3B)。
流測定法において同様の様式であるという観察から、プローブとして使用した核
酸全体のバックボーンは特に重要ではないことが示唆された。YOYO−1が存
在すると、dsDNA標的およびssDNAプローブは溶液中の標的とプローブ
間の配列相補性のレベルに依り異なる電荷を生じさせることができる三本鎖へリ
ックス構造を形成することができた。プローブと標的との間の誤対合の程度が増
加するに伴い、コンダクタンスのレベルは減少した。これにより予め変性せずに
天然のDNAプローブを使用した場合の電流測定法の信頼性が証明された。
ハイブリダイゼーション混合物を含む溶液に添加した。YOYO−1の挿入によ
りdsDNA:PNA三本鎖およびdsDNA:ssDNA三本鎖の形成が容易
になった。電流測定法においてssDNAプローブと共有結合によりつながれた
挿入剤部分を使用する可能性について実施例4で評価した。
とができ、このため三本鎖へリックス構造が安定化される。例えば、Kukre
tiらの「三本鎖へリックス形成のために有効なDNA配列範囲の拡張:アクリ
ジン含有オリゴヌクレオチドによる誤対合した三本鎖の安定化」、25 Nuc
liec Acids Research 4264−4270(1997)を
参照のこと。3’端に共有結合により結合されたアクリジン分子を含むssDN
Aプローブ(Glen Research、米国バージニア州スターリング所在
)をDNA合成装置(Expedite 8909,PerSeptive B
iosystems)で合成し、HPLCにより精製した。
mer ssDNAプローブであり、そのため15merの逆平行PNA第1番
プローブ(配列番号8)とも配列および方向が同じであったが、3’位置にアク
リジンが追加された。第4番プローブは5’−CAC CAA AGA TGA
TAT−アクリジン−3’の構造を有していた。
moleの標的dsDNA、2pmoleの第4番ssDNAプローブおよび0
.5X TBE。試料を3mm石英キュベットに入れ、23℃で、5V DCを
11秒間通電した。電流および温度を実施例1で説明したようにモニタした。
つけられたアクリジン部分が安定して挿入されるため50mer の完全対合し
たdsDNA標的(配列番号1)とハイブリダイズすることができ、−0.53
mAmpの平均電流が生じた。対照的に、1塩基対誤対合(配列番号2+第4番
プローブ)または2塩基対誤対合(配列番号3+第4番プローブ)を含む安定性
のより低いDNA三本鎖の平均電流はそれぞれ、対照標準(標的DNAを含まな
い第4番プローブ)に対し正規化すると、完全対合のDNA配列三本鎖で得られ
た平均電流に比べ52%および66%だけ低かった。
て標的とプローブ間の配列相補性のレベルに応じて異なる電流を発生させる三本
鎖DNAへリックスを形成する場合に、結合のないYOYO−1と同じくらい有
効であった。
er ssDNA標的配列を、実施例1で説明したように合成し、精製し、アニ
ールした。dsDNAオリゴヌクレオチドを、1pmole/μlの濃度でdd
H2Oに溶解した。
号1に由来する15mer dsDNA標的配列であった。 野生型標的DNA(配列番号4)のセンス鎖の配列は5’−ATA TCA
TCT TTG GTG−3’であった。
AA AGA TGA TAT−3’であった。 dsDNA(配列番号4)の予想融点(Tm)は40.0℃である。 配列番号5は、配列TTTをTATに変更した1塩基対の変化(下線)を除い
て野生型標的DNA(配列番号4)と同一な、15merの変異型dsDNA標
的配列であった。
TCT ATG GTG−3’であった。 変異型標的DNA(配列番号5)のアンチセンス鎖の配列は5’−CAC C
AT AGA TGA−3’であった。
除いて野生型標的DNA(配列番号4)と同一な、15merの変異型dsDN
A標的配列であった。
AA AGC CGA TAT−3’であった。
3塩基対の変化(下線)を除いて野生型標的DNA(配列番号4)と同一な、1
5merの変異型dsDNA標的配列であった。配列ATC、TCTおよびTG
GをそれぞれACC、TATおよびTAGに変更した。
TAT TTA GTG−3’であった。 変異型標的DNA(配列番号7)のアンチセンス鎖の配列は5’−CAC T AA ATA TGG TAT−3’であった。
2pmolesの標的dsDNA、2pmolesの第2番平行PNAプローブ
、0.5X TBEおよび250nMのDNA挿入剤YOYO−1。反応混合物
を95℃で5−10分間インキュベートし変性させ、その後測定まで65℃で維
持した。試料を石英キュベットに入れ、488nmの波長を有するアルゴンイオ
ンレーザービームで照射し、65℃における蛍光放出についてモニタした。試料
の同時温度測定は、各試料内に直接配置された、ソフトウェア制御の温度プロー
ブにより達成された。最大蛍光強度は536nmの波長で得られ、PNA:DN
Aハイブリッド中へのYOYO−1の挿入が示された。第2の測定として、各試
料に最初のレーザ照射を行った後、同じ試料に1V DCを4秒間通電した。通
電の最終秒中に、試料の2度目の照射をアルゴンイオンレーザーを用いて行い、
65℃における蛍光放出についてモニタした。分析した各試料に対し、蛍光強度
を波長の関数としてプロットした。
NAハイブリッドにおいて最大のYOYO−1の挿入が可能となり、もっとも高
い蛍光強度が得られた(図5A)。1塩基対誤対合のssDNA:PNAハイブ
リッド(配列番号5+第2番プローブ)、連続2塩基対誤対合のssDNA:P
NAハイブリッド(配列番号6+第2番プローブ)、不連続の3塩基対誤対合の
ssDNA:PNAハイブリッド(配列番号7+第2番プローブ)の蛍光強度は
すべて、65℃で、完全対合のssDNA:PNAハイブリッドにおいて観察さ
れた蛍光強度よりも低かった(図5およびデータは示さない)。プローブと標的
との間の誤対合の程度が増加するにつれ、YOYO−1の挿入のレベルが減少し
、蛍光強度のレベルが減少した。DNAおよびPNAが存在しない(YOYO−
1のみである)と蛍光のバックグラウンドレベルのみが観察された(図5A)。
加しても、蛍光強度はかなり一定のままで、2%だけ減少した(図5A)。対照
的に、1塩基対誤対合(図5B)、2塩基対誤対合(図5C)、および3塩基対
誤対合(図示しない)を含む不完全に相補的な二本鎖に1Vを印加すると、得ら
れた蛍光強度はそれぞれ、通電なしで照射した同じ試料で達成された値よりも1
8%、39%および71%だけ低かった。低レベルの電気(例えば1V)で処理
すると、さらに塩基対誤対合を含むssDNA:PNAハイブリッドの安定性が
減少した。プローブと標的との間の配列相補性の程度が減少するにつれ、電気が
存在すると蛍光強度が著しく減少し、このため、完全対合の配列と1塩基対、2
塩基対または3塩基対変異を含む配列とを区別できる信頼性の高い正確な第2の
測定法が提供される。
行され、dsDNA標的の融点(Tm)より高い温度でssDNA:PNAハイ
ブリッド形成が測定された。実施例6は、予め変性を行わずに、電気が存在する
場合および存在しない場合において、完全対合と塩基対誤対合とを区別する蛍光
強度測定法の信頼性を証明するものである。
4pmolesの標的dsDNA、4pmolesの第1番逆平行PNAプロー
ブ、0.5X TBEおよび250nMのDNA挿入剤YOYO−1。試料を石
英キュベットに入れ、488nmの波長を有するアルゴンイオンレーザービーム
で80msec間照射し、23℃における蛍光放出についてモニタした。試料の
同時温度測定は、各試料内に直接配置された、ソフトウェア制御の温度プローブ
により達成された。最大蛍光強度は536nmの波長で得られ、PNA:DNA
ハイブリッド中へのYOYO−1の挿入が示された。第2の測定として、各試料
に最初のレーザ照射を行った後、同じ試料に20V DCを4秒間通電した。3
秒通電した後直ちに、試料の2度目の照射をアルゴンイオンレーザーを用いて8
0msec間行い、23℃における蛍光放出についてモニタした。分析した各試
料に対し、蛍光強度を波長の関数としてプロットした。
成された。野生型50mer dsDNA標的配列(配列番号1)が15mer
第1番逆平行PNAプローブとハイブリダイズされた場合最も高い蛍光強度が
達成された(図6)。対照的に、1塩基対誤対合のdsDNA:PNA三本鎖(
配列番号2+第1番プローブ)および連続2塩基対誤対合dsDNA:PNA三
本鎖(配列番号3+第1番プローブ)に対する蛍光強度はそれぞれ、完全対合の
dsDNA:PNA三本鎖に対し23℃で観察された蛍光強度よりも60%、9
1%だけ低かった(図6)。YOYO−1を含む反応混合物中にDNAおよびP
NAが存在しないと、蛍光のバックグラウンドレベルのみが観察された。
度の差は、完全対合の二本鎖と不完全に相補的な二本鎖との間で達成される差よ
りもかなり大きかった(図5および6を比較せよ)。明らかに、三本鎖形成の蛍
光強度測定法では、塩基対誤対合を検出する識別能力が増強した。
となった。完全対合のdsDNA:PNA三本鎖を3秒間20Vで処理すると、
電気処理を行っていない同じ試料で達成されたものと視覚的に同一な蛍光強度ス
ペクトルが得られた(図6)。しかしながら、1塩基対誤対合および2塩基対誤
対合を含む不完全に相補的な三本鎖に20Vを3秒間印加すると、得られた蛍光
強度はそれぞれ、電気無しで照射した同じ試料で得られた蛍光強度よりも23%
および71%だけ低かった(図6)。20Vの電気処理では、完全に相補的な三
本鎖の安定性は影響されなかったが、プローブと標的間の配列相補性の程度に依
存するレベルで塩基対誤対合を含むdsDNA:PNA三本鎖の安定性は弱くな
った。そのため、蛍光強度測定法に電気印加を適用すると、配列を予め変性させ
ずに、野生型配列と1塩基対または2塩基対の変異を含む配列とを識別するより
信頼性の高い測定法が提供された。
種々の変更および改変を、本発明の範囲の精神及び範囲から逸脱せずに行い得る
ことが明らかである。
Claims (61)
- 【請求項1】配列特異的なハイブリッド形成を測定する方法であって、 少なくとも1つの核酸配列を有する標的を提供する工程と、 核酸または核酸類似体の配列を有するプローブを提供する工程と、 前記プローブおよび前記標的をハイブリダイゼーション媒質に加えて、試験試
料を提供する工程と、 前記試験試料に第1刺激を与えて、第1刺激された試験試料を提供する工程と
、 前記第1刺激された試験試料から、前記プローブと前記標的間の結合親和性と
相関する第1信号を検出する工程と、 前記標的と結合された少なくとも1つの基準プローブを含む基準試料が示す基
準信号に対して前記第1信号を較正する工程であって、前記標的に比べて、前記
プローブおよび前記少なくとも1つの基準プローブの各々は、完全対合、1塩基
誤対合、2塩基誤対合、3塩基誤対合、1塩基欠失、2塩基欠失および3塩基欠
失から成る群より選択された異なるメンバーである工程と、 前記較正から、前記プローブと前記標的間の対合の程度の第1決定値を決定す
る工程と、 前記第1刺激された試験試料に第2の刺激を加えて、第2刺激された試験試料
を提供する工程と、 前記第2刺激された試験試料から、前記プローブと前記標的間の前記結合親和
性と相関する第2信号を検出する工程と、 前記第2信号の前記検出から、前記プローブと前記標的間の対合の程度の第2
決定値を決定する工程と、 前記第1決定値と前記第2決定値を比較する工程と、から成る方法。 - 【請求項2】前記結合親和性を定量化する工程をさらに含む、請求項1に記
載の方法。 - 【請求項3】前記標的を前もって変性せずに行われる均質測定法である、請
求項1に記載の方法。 - 【請求項4】前記標的をPCR増幅せずに行われる均質測定法である、請求
項1に記載の方法。 - 【請求項5】前記試験試料はさらに挿入剤を含み、前記標的はdsDNAで
あり、前記プローブは前記標的と特異的にハイブリダイズして三本鎖を形成する
、請求項1に記載の方法。 - 【請求項6】前記プローブはssDNAまたはRNAである、請求項1に記
載の方法。 - 【請求項7】前記プローブは部分的に荷電したバックボーンを有する、請求
項1の方法。 - 【請求項8】前記プローブは非荷電のバックボーンを有する、請求項1に記
載の方法。 - 【請求項9】前記プローブはssPNA配列を有する、請求項8に記載の方
法。 - 【請求項10】前記プローブは平行合成によって調製されたssPNAであ
る、請求項1に記載の方法。 - 【請求項11】前記プローブと前記標的は同じ長さである、請求項1に記載
の方法。 - 【請求項12】前記プローブは6〜30ヌクレオチド長である、請求項1に
記載の方法。 - 【請求項13】ウェル内の溶液中または不浸透性表面上で行われる、請求項
1に記載の方法。 - 【請求項14】バイオチップ上で行われる、請求項1に記載の方法。
- 【請求項15】前記第2刺激の前記適用の前に、前記第1刺激された試験試
料の条件を変化させる工程であって、前記変化が、前記プローブと前記標的間の
不完全に相補的なハイブリッド形成に有意な影響を及ぼすには十分であり、かつ
前記プローブと前記標的間の完全に相補的なハイブリッド形成に有意な影響を及
ぼすには不十分である工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。 - 【請求項16】前記変化は前記第1刺激された試験試料に電圧を印加するこ
とから成り、前記結合親和性は、前記第1信号と前記第2信号間の差と直接相関
している、請求項15に記載の方法。 - 【請求項17】前記電圧は約1〜約20ボルトである、請求項16に記載の
方法。 - 【請求項18】前記電圧は直流または交流のいずれかである、請求項16に
記載の方法。 - 【請求項19】前記第1信号または前記第2信号は電気的コンダクタンスで
ある、請求項1に記載の方法。 - 【請求項20】前記電気的コンダクタンスは、前記プローブと前記標的間の
対合の程度を示す、請求項19に記載の方法。 - 【請求項21】前記電気的コンダクタンスは、前記プローブと前記標的を加
える前の、前記ハイブリダイゼーション媒質の基準電気的コンダクタンスと比較
される、請求項20に記載の方法。 - 【請求項22】達成された最大の初期アンペア数が測定される、請求項20
に記載の方法。 - 【請求項23】前記最大の初期ピークアンペア数からのアンペア数の下降率
が測定される、請求項22に記載の方法。 - 【請求項24】前記電圧の前記印加の期間にわたるアンペア数が測定される
、請求項20に記載の方法。 - 【請求項25】前記方法は1塩基対誤対合プローブ−標的複合体を、2塩基
対誤対合プローブ−標的複合体から区別するのに十分に感度が高い、請求項20
に記載の方法。 - 【請求項26】前記方法は完全に相補的なプローブ−標的複合体を、1塩基
対誤対合プローブ−標的複合体ならびに2塩基対誤対合プローブ−標的複合体か
ら区別するのに十分に感度に高い、請求項20に記載の方法。 - 【請求項27】前記試験試料は挿入剤をさらに含み、前記標的はdsDNA
であり、前記プローブは前記標的と特異的にハイブリダイズして三本鎖を形成す
る、請求項20に記載の方法。 - 【請求項28】前記プローブはssDNAである、請求項20に記載の方法
。 - 【請求項29】前記プローブはPNAである、請求項20に記載の方法。
- 【請求項30】前記試験試料中に蛍光発色団を提供する工程と、 前記第2信号を第2の基準信号に対して較正する工程とをさらに含み、 (a)前記第1刺激は電圧であり、前記第1信号は電気的コンダクタンスであ
り、前記第2刺激は励起放射線であり、前記第2信号は蛍光強度であるか、また
は (b)前記第1刺激は励起放射線であり、前記第1信号は蛍光強度であり、前
記第2刺激は電圧であり、前記第2信号は電気的コンダクタンスである、請求項
1に記載の方法。 - 【請求項31】前記蛍光発色団は、前記蛍光発色団が隣接する塩基の間に入
らないように前記プローブに共有結合によって取り付けられ、前記強度は前記プ
ローブと前記標的増加間の対合の程度が増加するにつれて減少する、請求項30
に記載の方法。 - 【請求項32】前記蛍光発色団は挿入剤であり、前記強度は前記プローブと
前記標的間の対合の程度と共に増加する、請求項30に記載の方法。 - 【請求項33】前記蛍光発色団は前記プローブに共有結合で結び付けられた
挿入剤である、請求項30に記載の方法。 - 【請求項34】前記蛍光発色団は、前記プローブも前記標的もない形式で前
記ハイブリダイゼーション媒質に加えられた挿入剤である、請求項30に記載の
方法。 - 【請求項35】前記試験試料は挿入剤をさらに含み、前記標的はdsDNA
であり前記プローブは前記標的と特異的にハイブリダイズして三本鎖を形成する
、請求項30に記載の方法。 - 【請求項36】前記試験試料中に蛍光発色団を提供する工程をさらに含み、
前記変化は、前記第1刺激された試験試料に電圧を印加することから成り、前記
第1刺激および前記第2刺激は励起放射線であり、前記第1信号および前記第2
信号は蛍光強度である、請求項15に記載の方法。 - 【請求項37】前記第2信号を前記第1信号に対して較正し、前記プローブ
と前記標的間の対合の程度を決定する工程をさらに含む、請求項36に記載の方
法。 - 【請求項38】前記蛍光発色団は、前記蛍光発色団が隣接する塩基の間に入
らないように前記プローブに共有結合によって取り付けられ、前記強度は前記プ
ローブと前記標的増加間の対合の程度が増加するにつれて減少する、請求項36
に記載の方法。 - 【請求項39】前記蛍光発色団は挿入剤であり、前記強度は前記プローブと
前記標的間の対合の程度と共に増加する、請求項36に記載の方法。 - 【請求項40】前記蛍光発色団は前記プローブに共有結合で結び付けられた
挿入剤である、請求項36に記載の方法。 - 【請求項41】前記蛍光発色団は、前記プローブも前記標的もない形式で前
記ハイブリダイゼーション媒質に加えられた挿入剤である、請求項36に記載の
方法。 - 【請求項42】前記挿入剤は、YOYO−1、TOTO−1、臭化エチジウ
ム、エチジウムホモ二量体−1、エチジウムホモ二量体−2およびアクリジンか
ら成る群より選択されたメンバーである、請求項36に記載の方法。 - 【請求項43】前記試験試料は挿入剤をさらに含み、前記標的はdsDNA
であり、前記プローブは前記標的と特異的にハイブリダイズして三本鎖を形成す
る、請求項36に記載の方法。 - 【請求項44】前記方法が、前記標的上または前記プローブ上で信号消光剤
を与えずに行われた均質測定法である、請求項36に記載の方法。 - 【請求項45】前記励起放射線はアルゴンイオンレーザーから約200nm
〜約1000nmの波長で放射される、請求項36に記載の方法。 - 【請求項46】5〜85℃の範囲の温度で行われる、請求項36に記載の方
法。 - 【請求項47】25℃より低い温度で行われる、請求項36に記載の方法。
- 【請求項48】前記方法の信頼性が、プローブまたは標的の塩基配列とは無
関係であり、かつ、プローブまたは標的のグアニンおよびシトシン含量とも無関
係である、請求項36に記載の方法。 - 【請求項49】前記試験試料は、約10フェムトモルの標的と約10フェム
トモルのプローブを含む約20マイクロリットルの体積を有する、請求項36に
記載の方法。 - 【請求項50】前記試験試料は、約1ピコモルの標的と約1ピコモルのプロ
ーブを含む約40マイクロリットルの体積を有する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項51】前記試料中の前記標的の濃度は多くて5×10−10Mであ
る、請求項36に記載の方法。 - 【請求項52】前記試料中の前記プローブの濃度は多くて5×10−10M
である、請求項51に記載の方法。 - 【請求項53】前記蛍光発色団は挿入剤であり、前記挿入剤が蛍光を発する
波長は、挿入時に蛍光を発すると共に第2波長に遷移し、前記波長と前記第2波
長間の差は、前記プローブと前記標的間の複合体が二本鎖であるか三本鎖である
か、ならびに、前記標的がDNAであるかRNAであるかを示す、請求項36に
記載の方法。 - 【請求項54】ハイブリッド形成を測定する方法であって、 少なくとも1つの核酸配列を有する標的を提供する工程と、 核酸または核酸類似体の配列を有するプローブを提供する工程と、 前記プローブおよび前記標的をハイブリダイゼーション媒質に加えて、試験試
料を提供する工程と、 前記試験試料の第1条件の第1信号を測定し、前記プローブと前記標的間のハ
イブリッド形成に関する第1決定値を提供する工程であって、前記第1信号は前
記プローブと前記標的間のハイブリッド形成に相関する工程と、 前記試験試料の第2条件の第2信号を測定し、前記プローブと前記標的間のハ
イブリッド形成に関する第2決定値を提供する工程であって、前記第2信号は前
記プローブと前記標的間のハイブリッド形成に相関し、前記第1条件と前記第2
条件が類似しているとすれば、前記第1信号の測定後で、かつ前記第2信号の測
定前に、刺激が前記試験試料に加えられ、前記刺激は前記プローブと前記標的間
の不完全に相補的なハイブリッド形成に有意な影響を及ぼすが、前記プローブと
前記標的間の完全に相補的なハイブリッド形成には有意に影響を及ぼさない工程
と、 前記第1決定値と前記第2決定値を比較して、それらの間の不一致が再試験を
必要とするものであるかどうかを評価する工程と、から成る方法。 - 【請求項55】前記第1信号は蛍光の発光であり、前記第2信号は電気的コ
ンダクタンスである、請求項54に記載の方法。 - 【請求項56】前記第1信号の測定前か測定中に、前記試験試料に電圧を印
加する工程をさらに含む、請求項54に記載の方法。 - 【請求項57】前記第1決定値が前記第2決定値と異なる場合に、前記試験
試料を再試験することをさらに含む、請求項54に記載の方法。 - 【請求項58】ハイブリッド形成を測定する方法であって、 少なくとも1つの核酸配列を有する標的を提供する工程と、 核酸または核酸類似体の配列を有するプローブを提供する工程と、 前記プローブおよび前記標的をハイブリダイゼーション媒質に加えて、試験試
料を提供する工程と、 前記試験試料の通電前の蛍光強度を測定し、前記プローブと前記標的間のハイ
ブリッド形成に関する第1決定値を提供する工程であって、前記通電前の蛍光強
度は前記プローブと前記標的間のハイブリッド形成に相関する工程と、 前記試験試料に電圧を印加する工程と、 前記電圧の印加中か印加後に前記試験試料の通電後の蛍光強度を測定し、前記
プローブと前記標的間のハイブリッド形成に関する第2決定値を提供する工程で
あって、前記通電後の蛍光強度は前記プローブと前記標的間のハイブリッド形成
に相関する工程と、 前記第1決定値と前記第2決定値を比較して、それらの間の不一致が再試験を
必要とするものであるかどうかを評価する工程と、から成る方法。 - 【請求項59】前記試験試料に印加された前記電圧は、完全に相補的なプロ
ーブ−標的複合体が測定された時には通電前の強度と前記通電後の強度とが相対
的に一定であり、不完全に相補的なプローブ−標的複合体が測定された時には前
記通電後の強度が通電前の強度とは異なっており、通電前の強度と前記通電後の
強度の差は、前記プローブと前記標的間の誤対合の程度を示す、請求項58に記
載の方法。 - 【請求項60】前記標的がホモ接合型またはヘテロ接合型の対立遺伝子を含
むかどうかを検出する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。 - 【請求項61】配列特異的なハイブリッド形成を測定する方法であって、 少なくとも1つの核酸配列を有する標的を提供する工程と、 核酸または核酸類似体の配列を有するプローブを提供する工程と、 前記プローブおよび前記標的をハイブリダイゼーション媒質に加えて、試験試
料を提供する工程と、 前記試験試料に電圧を印加する工程と、 前記電圧の印加中か印加後に、前記プローブと前記標的間の結合親和性と相関
する前記試験試料の信号を検出する工程と、 前記標的と結合された少なくとも1つの基準プローブを含む基準試料が示す基
準信号に対して前記第1信号を較正する工程であって、前記標的に比べて、前記
プローブおよび前記少なくとも1つの基準プローブの各々は、完全対合、1塩基
誤対合、2塩基誤対合、3塩基誤対合、1塩基欠失、2塩基欠失および3塩基欠
失から成る群より選択された異なるメンバーである工程と、 前記較正から、前記プローブと前記標的間の対合の程度を決定する工程と、か
ら成る方法。
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