JP2003523310A - 新規インフルエンザウイルスワクチン組成物 - Google Patents

新規インフルエンザウイルスワクチン組成物

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JP2003523310A JP2000569835A JP2000569835A JP2003523310A JP 2003523310 A JP2003523310 A JP 2003523310A JP 2000569835 A JP2000569835 A JP 2000569835A JP 2000569835 A JP2000569835 A JP 2000569835A JP 2003523310 A JP2003523310 A JP 2003523310A
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ウォルフガング ムント,
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バクスター・アクチエンゲゼルシャフト
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Abstract

(57)【要約】 細胞培養物から得たインフルエンザウイルス抗原を、1μg〜5μg/用量の間のインフルエンザウイルス抗原含量で、およびアジュバントとしてのアルミニウムを含むインフルエンザウイルスワクチン、ならびにその調製の方法が記載される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、低減されたインフルエンザウイルス抗原含量、およびアジュバント
としてアルミニウムを含むインフルエンザウイルスワクチン組成物に関する。さ
らに、本発明は、薬物の製造のための、そして高等脊椎動物、特にヒトにおける
効果的な免疫応答の誘導のためのこのワクチンの使用に関する。
【0002】 インフルエンザウイルス感染は、健康、特に高齢者および慢性疾患を患う人の
健康に増大するリスクを課する。なぜなら、これらの群の人における感染は、し
ばしば死亡率における増加に至るからである。1940年代の、感染した胚を有
する(bebruehteten)ニワトリ卵からの不活化ウイルス物質を含む
不活化インフルエンザワクチンの導入以来、このリスクおよび感染の経過が改善
され、そして高齢者における死亡率が減少した。
【0003】 ワクチン用量とIgG抗体応答の間の陽性の関係を与える有効なワクチンにつ
して、健康衛生当局は、用量あたり10μg〜15μgのHA(血球凝集)抗原
のワクチン用量を推奨している。
【0004】 病気が全世界で流行している間の、ワクチンの製造のための大量の抗原の短期
間生産は、特にこれまで用いられている胚を有するニワトリ卵を用いる方法は、
労働集約的であって、かつ大量の卵の提供を必要とするのみならず、うウイルス
型を同定することと、ワクチンを利用可能にすることの間の短い時間間隔に起因
して、ロジスティクス上の浪費を必要とする。将来、さらに、特にリスクを持つ
一群の人々に対し適時にワクチン接種すべきであるという認識が増加することに
起因して、有効なワクチンに対する需要がさらに増加する。
【0005】 現在の推定に基けば、ヒトインフルエンザウイルスワクチンの有効性は、30
%〜80%の範囲にある。この有効性を増加するために、ワクチン用量を増加す
ることが提案されている。しかし、Palacheら(1993、Vaccin
e11、3−9頁)およびPalacheら(1993、Vaccine11、
892−908頁)により実施された研究は、ワクチン用量の増加は、抗体応答
および保護性を高めるには、抗体応答の程度は抗原に非常に高度に依存するので
、必ずしも適切な方法でないことを示している。より高い抗原用量が用いられる
場合、増加した免疫応答に向かう傾向があることが見出されたが、この傾向は、
10μg〜15μgの範囲を越えるとより明白ではなく、そしてしばしば高ワク
チン用量により引き起こされる副作用は正当化されない。
【0006】 特に高齢者において、免疫応答を増加する他のアプローチは、付加的なアジュ
バントを用いることを標的にした。従って、ミネラルオイルエマルジョンを含む
抗原調製物は、実際、このアジュバントなしのワクチンの免疫応答に対して改変
された免疫応答を惹起した;しかし、それらはまた、より重篤な副作用を示した
(Fukumiら、1967、In:Symposium Series.Im
munobiology Standard、第5巻、237ff頁、Karg
er、Basel、New York)。ヒトにおける臨床試験では、ヒトでの
使用が許可されている唯一のアジュバントであるアルミニウムは、インフルエン
ザウイルス抗原免疫原性の強化を誘起しなかったが、マウスにおけるこのアジュ
バントでの免疫応答は強化された(Davenportら、1968、J.Im
munol.100、1139−1140、Nicholsonら、1979、
J.Biol.Stand.7、123−136、Bachmayrら、197
6、Split and subunit vaccines.In:Infl
uenza:Virus、Vaccines、Strategy(P.Selb
y編)、Academic Press、New York、149−152、
Jenningsら、1981、J.Hyg.81、1−16頁)。インフルエ
ンザウイルスワクチンに対する免疫応答における増加を調べるために、Skea
ら(1993、Vaccine 11、1018−1026頁)によって実施さ
れた研究はまた、アルミニウム化合物単独では、インフルエンザウイルス抗原に
対する弱いアジュバントではないことを示した。しかし、Skeaら(前述)は
、特異的抗インフルエンザウイルスHA抗体によるアルミニウムへのHA抗原の
接着を増加することにより、アルミニウム単独によるのと比較してマウス中で1
500倍より高い免疫原性、およびウサギ中で5倍より高い免疫原性を惹起し得
た。これを基に、彼らは、アルミニウムのアジュバント活性が、抗原とアジュバ
ントとの間の物理的接着を増大することによりかなり改善され得ると理由付けた
。しかし、現在まで、高等哺乳動物またはヒトにおける実験についてのデータは
、示されていない。
【0007】 受容可能な反応性をもつアジュバントの試験のための多くの実験が実施された
。従って、免疫刺激性複合体(ISCOMSTM)、水中油形アジュバント(Co
ulterら、1998、Vaccine 16、1243−1253)、Va
xcelTM、TiterMaxTM、Syntex、AIPO4、フロイント完全
および不完全アジュバント(Robuccioら、1995、Lab.Anim
al Sci.45、420−426)、ポリ(アミドアミン)デンドリマー(
WO97/28809)、およびMF59(Keitelら、1993、Vac
cine 11、909−913、Matin、1997、Biologica
ls 25、209−213)を、インフルエンザウイルスHA抗原に対するそ
れらのアジュバント活性について試験した。用いたこれらのアジュバントが、異
なる程度で免疫応答を増加することが示された。その一方、用いたアジュバント
濃度に依存して、それらはまた、多かれ少なかれ重篤な副作用を引き起こす。
【0008】 特に、アレルギーを患う人々および喘息をもつ人々のような高リスク個体の群
が、ニワトリ卵からの従来のインフルエンザウイルスワクチンでワクチン接種さ
れるとき、これらの個体が、特に、ニワトリタンパク質に対するアレルギー反応
のような副作用を発症する傾向にあるという事実に関する、さらなる問題が生じ
る。多くの場合、小量のニワトリタンパク質でさえ、生命を脅かす過敏性のアレ
ルギー反応を引き起こすに十分であった。結果として、ワクチンとともに投与さ
れたニワトリタンパク質の量を減少するために、1:10の比率で、インフルエ
ンザウイルスワクチンを希釈することが一般的実務となった。しかし、Guar
nacciaらにより実施された研究(1990、Ann.Allergy 6
5、pp.218−221)は、ふつうに投与された量のインフルエンザウイル
ス抗原の減少はまた、免疫応答のかなりの減少に至ることを示し、そしてそれ故
、こま抗原の量を減少させることを実行することは推奨していない。なぜなら、
このような減少は、ウイルス感染に対する患者の充分な保護が確保されないから
である。
【0009】 従って、本発明によって解決されるべき課題は、高抗原用量、副作用を引き起
こすアジュバント、またはニワトリタンパク質に対するアレルギー反応のような
、上記の短所を有しない、ワクチン組成物を利用可能にすることである。
【0010】 この課題は、本発明に従って細胞培養から得られたインフルエンザウイルス抗
原を含み、そして1用量あたり最大で1μg〜5μgのインフルエンザウイルス
抗原含量およびアジュバントとしてアルミニウムを有する、インフルエンザウイ
ルスワクチンを利用可能にすることによる、解決される。
【0011】 Guarnacciaら(1990、Ann.Allergy 65、218
−221)により得られた結果からの類推で、1ワクチン用量中のインフルエン
ザ抗原量の減少はまた、マウスにおける減少した免疫応答に至ることを見出した
。また、Davenportら(1968、J.Immunol.100、11
39−1140頁、Hjorthら、1997、Vaccine 15、541
−546頁)により得られた結果と一致して、感染した胚を含むニワトリ卵から
従来の方法により単離されたインフルエンザウイルスを、アジュバントとしてア
ルミニウムを同時に含むワクチン組成物で、HA力価が増加することを示し得た
。しかし、通常適切な、抗原用量(1.5μg)の1/10までかなり減少した
抗原含量のワクチン用量で、アルミニウムの添加は、約10倍の高い抗原量を含
むワクチンと同じ高HA力価に至った(表1)。
【0012】 しかし、驚くべきことに、インフルエンザウイルスに感染した細胞培養から単
離された、同じ量のインフルエンザウイスル株の同じ抗原量が、ニワトリ卵から
単離される抗原と比べ2倍高い抗体力価を誘導したことを見出した。さらに、細
胞培養から単離された抗原を含む調製物へのアルミニウムの添加が、通常の高抗
原用量が投与されたとき、たとえあっても、有意ではない抗原の免疫応答を増加
し、その一方、この抗原のかなり低い用量およびアルミニウムをアジュバントと
して含む調製物を用いる免疫化の間に、HA力価が、より高い高原用量の力価よ
りなお高く(表1)、そしてそれ故増加した免疫応答に至ることが示され得た。
【0013】 従って、細胞培養から単離されたインフルエンザウイルス抗原に対するアジュ
バント活性は、胚を含む卵から単離された抗原に対するよりもかなり高い。これ
は、1用量あたり10μg以下の抗原含量で、免疫応答はかなり減少し(Gua
rnacciaら、1990、Ann.Allergy 65、218−221
)、しかもアルミニウムはインフルエンザ抗原に対して弱いアジュバント効果し
かもたないという点でより一層おどろくべきことであった。
【0014】 さらに、特に細胞培養からの精製された抗原から生成されたインフルエンザウ
イルス抗原調製物、および減少したインフルエンザウイルス抗原含量と、アジュ
バントとしてのアルミニウムとの組み合わせが、アジュバントなしの1用量あた
り10μg以上の抗原の含量の調製物で得られ得る免疫応答よりもかなり高い免
疫応答に至ることは予想されていなかった。ワクチン中の抗原含量の減少および
アジュバントとしてのアルミニウムの存在の結果として、細胞培養から単離され
たインフルエンザウイルス抗原の免疫原性は、10倍上昇され得た。
【0015】 本発明の特別の局面に従えば、本発明によるインフルエンザウイルスワクチン
は、1用量あたり1μg〜2.5μgの含量の抗原を含む。本発明に従うワクチ
ン処方物は、特に好ましくは、1用量あたり1.5μgのインフルエンザウイル
ス抗原を含む。
【0016】 本発明によるインフルエンザウイルスワクチンは、アルミニウムを、好ましく
は水酸化アルミニウム(Al(OH)3)またはリン酸アルミニウム(AlPO4 )の形態で含む。このワクチン処方物において、好ましくは、アルミニウムの濃
度は、0.05%〜0.5%の最終濃度に到達し得る。
【0017】 この調製物の増加した免疫原性に加えて、本発明によるワクチン処方物の特別
の利点は、(i)減少した抗原含量、および(ii)多年にわたり使用されてお
り、そしてヒトにおいて既に使用が認可されているアジュバントの使用であって
、これは、ほぼ完全に副作用がない、という事実に見られ得る。
【0018】 さらに、ワクチンの1用量に通常要求される抗原用量から、10倍まで多い用
量のワクチンを生成することが可能である(1用量あたり1.5μgに対し、1
用量あたり15μg)。これは、抗原の生産に必要とされる産業的出費が減少す
るのみならず、同時に、たとえ利用可能な数百万用量のワクチンを迅速に製造す
るという世界的流行が起こった場合に生じ得る問題もまた解決する。
【0019】 本発明の範囲では、本発明によるワクチンが、マウスにおいて改良された免疫
応答を誘導するのみならず、チンパンジーを用いる実験においてもまた、本発明
によるワクチン調製物が、高等哺乳動物においても同様に有効であることを示し
得た。これは特に驚くべきことである。なぜなら、(i)免疫吸着剤、すなわち
、アルミニウムが、高等哺乳動物で免疫応答を改善する効果を有すること、しか
も(ii)抗原含量の減少が、チンパンジーにおいてかなりより高い免疫応答を
引き起こすことは予期されなかったからである。同時に、これらの実験はまた、
本発明による調製物は、ほぼ完全にほとんどの副作用がないことを示した。
【0020】 特に、細胞培養から得られた精製インフルエンザウイルス抗原調製物が、すべ
ての有効なウイルスワクチンについて合致されるべきCPMPガイドラインに従
うすべての規準を満たすのみならず、卵からの従来のワクチンと比較して、ワク
チン中の抗原が、かなりより高い免疫原性を有し、そしてさらに、潜在的なアレ
ルギー反応の原因であるニワトリタンパク質を含まないことが見出された。
【0021】 この実験はまた、細胞培養物から単離されたインフルエンザウイルス抗原で免
疫化されたチンパンジーにおけるHA力価の増加が、同じ抗原用量の従来のワク
チンで免疫化された動物におけるよりかなり高いのみならず、より低い量の抗原
(1用量あたり1〜5μgの抗原)およびアジュバントを含むワクチンでの免疫
化の際の免疫応答は、90日後、HA力価が、アジュバントなしでより高い量の
抗原が投与されたときよりも、一部1/3〜ほぼ2倍高かった(表4)。
【0022】 本発明の特別の局面によれば、本発明によるワクチンは、好ましくは、インフ
ルエンザウイルスに感染した細胞培養物から産生かつ単離されるインフルエンザ
ウイルス抗原を含む。この細胞培養物は、無血清または無タンパク質培地で培養
されたVero細胞培養物であり、インフルエンザウイルス抗原は、好ましくは
、国際特許番号WO96/15231に記載された方法に従って得られる。連続
密度勾配遠心分離およびDNase処理による精製の後、この特定の方法を用い
て得られたインフルエンザウイルスを含む溶液は、精製され、濃縮されたウイル
ス抗原調製物として得られる。この濃縮された調製物は、本発明によるワクチン
の次の生産で用いられ得る。
【0023】 本発明の別の局面は、高等哺乳動物、特にヒトのためのインフルエンザワクチ
ンの産生方法に関し、この方法は、以下の工程を包含する。 −細胞培養をインフルエンザウイルスに感染させる工程、 −感染細胞を培養する工程、 −産生されたウイルスを収集する工程、 −このウイルス調製物を精製する工程、 −濃縮ウイルス調製物を製造する工程、 −該ウイルス調製物を、1μg〜5μg/用量の間の抗原含量に希釈し、そして
0.05%〜0.5%の間の濃度でアジュバントとしてアルミニウムを添加する
工程。
【0024】 このワクチン用のインフルエンザウイルス抗原の生産は、好ましくは、WO9
6/15231に記載されたように、無血清または無タンパク質で培養されたV
ero細胞培養中で実施される。インフルエンザウイルスに感染した細胞は、所
望のウイルス力価が得られるまで培養され、そしてウイルスが、培養の上清から
単離される。得られたウイルス調製物の精製が特に重要であることが見出された
。ここで、1つの精製方法が特に適切であることが証明された。この方法は、適
切には、サッカロース勾配遠心分離、DNase処理、ならびにダイアフィルト
レーションおよび滅菌濾過の工程を包含する。この方法に従って精製された調製
物は、1つの従来のワクチン用量で投与された抗原含量の1/10まで希釈され
、そしてアルミニウムでアジュバント化された後でさえ、アジュバントを含まな
いが、通常、有効であるために必要と考えられる、1用量あたり15μgの抗原
含量を含むワクチン調製物より高い免疫応答を引き起こす。
【0025】 本発明の別の局面は、インフルエンザウイルス感染に対する予防のためのワク
チンの製造、1μg〜5μg抗原/用量の間の最大抗原含量、およびアジュバン
トとしてアルミニウムを含む、インフルエンザウイルス調製物の使用に関する。
【0026】 この意味で、ヒトにおいてインフルエンザウイルス感染を防ぐための本発明に
よる使用は、特に好適である。なぜなら、卵特異的タンパク質の不在に起因して
、これらタンパク質に対するアレルギー反応の可能性が排除され、本発明による
ワクチンは、喘息およびアレルギー罹患者のような高リスク個体である人々の群
、ならびに免疫抑制をもつ人々および高齢者への投与に特に適切である。
【0027】 本発明の文脈で実施されたチンパンジーに対する試験に基き、特に、細胞培養
物から得られたインフルエンザウイルス抗原(アルミニウムでアジュバント化さ
れた)は、より良好な免疫応答を誘導し、そしてそれ故、従来法により調製され
た抗原より良好な免疫原である。さらに、本発明によるワクチンは、ニワトリタ
ンパク質を含まない形態で利用可能であり、そしてそれ故、このタンパク質にと
もなう副作用を有さないという利点を提供する。
【0028】 本発明は、以下の実施例を基礎により詳細に説明されるが、この実施例は限定
は決して意図しない。表は以下を示す: 表1:感染した細胞培養または胚を含む卵から得られたインフルエンザAまた
はBウイルス調製物を用いたワクチン接種後のプールされたマウス血清のHA力
価。
【0029】 表2:異なるインフルエンザウイルスワクチン調製物での免疫化後のチンパン
ジーにおけるセロコンバージョン。
【0030】 表3:異なるインフルエンザウイルスワクチン調製物での免疫化後のチンパン
ジーにおけるHA力価の幾何平均(GMT)。
【0031】 表4:種々のインフルエンザウイルスワクチン調製物での免疫化後のチンパン
ジーにおけるGMTの増加。
【0032】 表5:異なるインフルエンザウイルスワクチン調製物での免疫化後のチンパン
ジーにおける保護力価。
【0033】
【実施例】
(実施例1) インフルエンザウイルスワクチン調製物の生産 インフルエンザウイルスは、国際特許番号WO96/15231に従って、イ
ンフルエンザAまたはBに感染した無タンパク質Vero細胞培養物からか、ま
たは感染した胚を含む卵の尿嚢液から得た。
【0034】 細胞培養からインフルエンザウイルス調製物を生産するために、感染したVe
ro細胞培養の上清液を、ホルマリンと混合し(最終濃度0.025%)、そし
てウイルスを32℃で24時間不活化した。この材料を、0−50%サッカロー
ス連続勾配中のゾーン遠心分離、DNase処理、ダイアフィルトレーション、
および滅菌濾過により精製した。この精製した材料を、−70℃で貯蔵した。最
終産物を、残存汚染物について試験し、そして以下の規準を各用量について決定
した: 血球凝集素含量:1株あたり15μg以上のHA タンパク質含量:250μg以下 サッカロース含量:200μg以下 ホルマリン含量:5μg以下 ベンゾナーゼ含量:5ng以下 残存DNA(Vero):100pg以下 エンドトキシン含量:100EU以下 発熱物質:なし (実施例2) 異なるインフルエンザウイルスワクチン調製物の免疫原性に対
するAl(OH)3の影響。
【0035】 実施例1の単離された抗原調製物を、PBS中に希釈して15μg/mLのH
A抗原含量を得、そして必要に応じてAl(OH)3を用いて0.2%の最終濃
度になるようにアジュバント化した。1.5μgのワクチン調製物を生産するた
めに、この溶液をAl(OH)3を含むPBSで適切に希釈した。
【0036】 各場合において、10匹のマウスを、15μgまたは1.5μgのインフルエ
ンザウイルスHA抗原の1mLの適切な調製物それぞれで、アジュバントとして
Al(OH)3ありまたはなしの両方で免疫化した。4週間後、マウスから血液
を採り、次いで、マウスはブースター投与を受けた。ブースター投与の2週間後
、この動物を放血した。Palmerら(1977、Advanced lab
oratory technicals for immunological
diagnostic、U.S.Dept.Health Ed.Welfa
re.P.H.S.Atlanta、Immunolgy Ser.No.2、
A Procedural Guide to the Perfomance
of Rubella Hemagglutination Inhibit
ion Tests、3−64頁)に記載の方法による、インフルエンザAおよ
びBウイルス血球凝集試験(HAI力価)を用い、得られた血清を試験した。
【0037】 表1に、Vero細胞培養からのインフルエンザAウイルス株Johanne
sburg(A/H3N2)調製物およびインフルエンザBウイルス株B/Ha
rbin調製物、ならびに尿嚢液からのNIB−34(HG Johannes
burg)を用いた実験の結果が列挙する。各群内の個々のマウスの血清を4週
後に、および6週後に再びプールし、そして抗体力価をHAI試験を用いて測定
した。
【0038】 低抗体用量および高抗体用量の両方で、4週間後にすでにAl(OH)3での
アジュバント化は、力価におけるより高い増加をもたらした。Al(OH)3
アジュバント化した1.5μgのHA抗原の低用量は、15μgの抗原を含む高
用量と同程度の高力価を生じた。
【0039】 免疫化の6週間後、細胞培養から得たワクチン調製物と、15μgの高抗原用
量を含んだワクチン調製物とを、アジュバントありまたはなしの両方でワクチン
接種したマウスは、同じ力価を示した。10倍低い1.5μgの抗原用量および
Al(OH)3を含む調製物は、アジュバントなしの抗原のみならず、アジュバ
ントとのより高い抗原用量と比較したとき、かなりより高い力価に至った。細胞
培養から単離されたより高い用量の抗原を含む調製物においては、アルミニウム
は、免疫応答を改善する効果を有さなかった。尿嚢液から単離された調製物につ
いては、免疫化の6週間後、Al(OH)3は、免疫応答に有意でない影響を示
たに過ぎず、しかるに、力価における増加が、アジュバント化された低抗原用量
のワクチンとともに測定された。
【0040】 従って、Davenportら(1968、J.Immunol.100、1
139−1140頁)により得られた結果と一致して、このデータは、アルミニ
ウムが、尿嚢液からのインフルエンザウイルスに対するマウスの免疫応答を増加
する効果を有するということを示す。
【0041】 しかし、「通常」用量の1/10まで抗原濃度を減少することによって、およ
びAl(OH)3を添加することによって、免疫応答が、10倍高い用量で得ら
れたのと等しく高いであろうこと、および細胞培養から得られた抗原を用いた免
疫化の後、力価がAl(OH)3を含むより高い抗原用量で得られた免疫応答を
越えてさえ増加するであろうことは予期されていなかった。
【0042】 表1.細胞培養からまたは胚を含む卵から得たインフルエンザAまたはBウイ
ルス調製物でのワクチン接種後の、プールされたマウス血清のHA力価
【0043】
【表1】 (実施例3) インフルエンザウイルスワクチンの投与後のチンパンジーの長
期間免疫の試験。
【0044】 実施例2の結果は、減少した抗原含量と、アジュバントとしてAl(OH)3
を含有するワクチン調製物を用いた免疫化の後の、マウスにおける免疫応答の劇
的な増加を示す。この理由により、この効果が高等哺乳動物においてもまた観察
され得るか否かを調査するためにさらなる研究を実施した。これを行うために、
チンパンジーに対する長期間研究を実施した。
【0045】 インフルエンザ完全ウイルスワクチンの投与後のチンパンジーの長期免疫の研
究は、合計44匹のチンパンジーの4つの群を用いて実施した。
【0046】 これらの群は、以下のパターンに従って免疫した: グループI:13匹のチンパンジーを、1株あたり15μgで、Vero細胞培
養からのインフルエンザワクチン調製物を用いて免疫した。 グループII:5匹のチンパンジーを、1株あたり5μgで、Vero細胞培養
からのインフルエンザワクチン調製物およびアジュバントとしてAl(OH)3
を用いて免疫した。 グループIII:13匹のチンパンジーを、1株あたり1.5μgで、Vero
細胞培養からのインフルエンザワクチン調製物およびアジュバントとしてAl(
OH)3を用いて免疫した。 グループIV:13匹のチンパンジーを、1株あたり15μgで、胚を含む卵の
尿嚢液から得たインフルエンザワクチン調製物を用いて免疫した。
【0047】 ワクチン接種の0、10、30、および90日後、この44匹のチンパンジー
の血液をサンプリングした。RDE(レセプター破壊酵素(receptor
destroying enzyme))処理の後、チンパンジーの血清を56
℃で45分間不活化し、そして血球凝集試験により、インフルエンザウイルス野
生型株Texas−36(A/H1N1)、Nanchang(A/H3N2)
、およびB/Harbin(B)に対する抗血球凝集抗体について試験した。解
釈は、CPMPガイドライン(Committee for Propriet
y Medicinal Products(CPMP):Note for
Guidance on Harmonization of Require
ment for Influenza Vaccines(CPMP/BWP
/214/96)、1996年7月17日、20−21頁)に従った。これらの
ガイドラインによれば、有効なワクチンは、最低限、以下の規準の1つに合致し
なければならない: セロコンバージョンのパーセントまたは抗血球凝集力価における有意な増加
(40以上)。(表2において>40%。
【0048】 GMT(幾何平均力価)における増加 2.5を越える(表3および4) 40以上のHAI力価(保護力価)に到達した被検体の部分が70%を越える
べきである(表5)。
【0049】 結果は、表2〜5において要約され、そして尿嚢液から得た従来のワクチンの
ように、Vero細胞培養から得たインフルエンザウイルス調製物は、CPMP
ガイドラインにより要求される3つの規準のすべてに合致することを示す。従っ
て、これらのデータに基づけば、Vero細胞培養物から得たワクチン調製物は
、尿嚢液から得た調製物のように免疫原としてのみならず、それはまた、より高
い免疫原性を有することを示す。
【0050】 さらに、驚くべきことに、Vero細胞培養物から生産され、そして1:3(
1株あたり5μg)または1:10(1株あたり1.5μg)の比に希釈され、
そしてAl(OH)3でアジュバント化された調製物もまた、免疫化の後30日
で始まり、および90日でそれぞれ上記の3つの規準のすべてに合致したことが
見いだされた。
【0051】 従って、特に表2は、免疫化の30日後、細胞培養物から得られた精製インフ
ルエンザウイルスワクチン調製物でワクチン接種したチンパンジーが、尿嚢液か
ら得られた従来法で生産されたワクチンを用いてワクチン接種されたチンパンジ
ーに比較してより高いセロコンバージョンを有していたことを示す。セロコンバ
ージョンは、低抗原用量(5μgおよび1.5μg)およびアジュバントとして
Al(OH)3を含む調製物について最も高かったことを発見したことは、特に
驚きであった。
【0052】 低抗原用量およびアジュバントとしてアルミニウム化合物を含むワクチン調製
物で免疫したチンパンジーにおける免疫応答が、アジュバントなしで「通常の」
高抗原用量を与えた動物におけるより高いという傾向はまた、HA力価における
増加により確証された(表3および4)。従って、30日後、細胞培養物から単
離されたインフルエンザウイルス抗原に対するHA力価の、尿嚢液からの抗原に
比較したときの2倍高い増加が証明されることは明らかであり、そしてこの効果
は、アジュバントを含む低抗原用量でなおより明らかである(表4)。免疫化の
90日後、細胞培養から生産された精製ワクチン調製物についてのGMTにおけ
る増加は、従来ワクチンで観察されたそれよりほぼ2倍高かった。
【0053】 胚を含む卵の尿嚢液から単離されたインフルエンザウイルス抗原調製物と、V
ero細胞培養物から単離された調製物で得た免疫原性の比較は、細胞培養物か
ら単離された抗原が、尿嚢液から単離された抗原より2〜4倍高い免疫原性を有
することを示した。
【0054】 表2.異なるインフルエンザウイルスワクチン調製物を用いた免疫化後の、チ
ンパンジーのセロコンバージョン。
【0055】
【表2】 表3.異なるインフルエンザウイルスワクチン調製物を用いた免疫化後の、チ
ンパンジーのHA力価の幾何平均(GMT)。
【0056】
【表3】 表4.種々のインフルエンザウイルスワクチン調製物を用いた免疫化後の、チ
ンパンジーにおけるGMTにおける増加。
【0057】
【表4】 表5.異なるインフルエンザウイルスワクチン調製物を用いた免疫化後の、チ
ンパンジーの保護力価。
【0058】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ムント, ウォルフガング オーストリア国 アー−1080 ウィーン, フロリアニガッセ 57/1/2/6 (72)発明者 ドルナー, フリードリッヒ オーストリア国 アー−1230 ウィーン, ペーターリニガッセ 17 Fターム(参考) 4C085 AA03 BA55 CC01 CC04 CC08 DD86 EE06 FF01 FF02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞培養物から得られたインフルエンザウイルス抗原を、1
    μg〜5μg/用量の間のインフルエンザウイルス抗原含量で、およびアジュバ
    ントとしてアルミニウムとともに含む、インフルエンザウイルスワクチン。
  2. 【請求項2】 1μg〜2.5μg/用量、好ましくは、1.5μg/用量
    の抗原含量を有することを特徴とする、請求項1に記載のインフルエンザウイル
    スワクチン。
  3. 【請求項3】 水酸化アルミニウムまたはリン酸アルミニウムの形態でアル
    ミニウムを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のインフルエンザウ
    イルスワクチン。
  4. 【請求項4】 0.05%〜0.5%の最終濃度でアルミニウムを含むこと
    を特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のインフルエンザウイルスワクチ
    ン。
  5. 【請求項5】 精製されたウイルス抗原を含むことを特徴とする、請求項1
    〜4のいずれかに記載のインフルエンザウイルスワクチン。
  6. 【請求項6】 ヒトにおいてワクチンとして使用するために適切であるとい
    うことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のインフルエンザウイルス
    ワクチン。
  7. 【請求項7】 インフルエンザウイルスワクチンの調製方法であって、 細胞培養物をインフルエンザウイルスに感染させる工程、 感染細胞を培養する工程、 産生されたウイルスを収集する工程、 ウイルス調製物を精製する工程、 濃縮されたウイルス調製物を調製する工程、 該ウイルス調製物を、1μg〜5μg/用量の間の抗原含量に希釈する工程、
    および0.05%〜0.5%の間の濃度でアジュバントとしてアルミニウムを添
    加する工程を包含する、方法。
  8. 【請求項8】 1μg〜5μg抗原/用量の間の抗原含量で、細胞培養物か
    ら得られかつ単離されたインフルエンザウイルス抗原、およびアジュバントとし
    てアルミニウムを含むインフルエンザウイルス調製物の、インフルエンザウイル
    ス感染に対する予防のためのワクチンを調製するための、使用。
  9. 【請求項9】 ヒトにおいて、インフルエンザウイルス感染を阻害するため
    の、請求項8に記載の使用。
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