JP2003522844A - パルプ化方法 - Google Patents

パルプ化方法

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JP2003522844A
JP2003522844A JP2001558527A JP2001558527A JP2003522844A JP 2003522844 A JP2003522844 A JP 2003522844A JP 2001558527 A JP2001558527 A JP 2001558527A JP 2001558527 A JP2001558527 A JP 2001558527A JP 2003522844 A JP2003522844 A JP 2003522844A
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    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C1/00Pretreatment of the finely-divided materials before digesting
    • D21C1/04Pretreatment of the finely-divided materials before digesting with acid reacting compounds
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
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Abstract

(57)【要約】 本発明はリグノセルロースを含む材料を化学的パルプ化法の前に脱リグニンガス(そのガスは二酸化塩素を含む)で処理することを特徴とするリグノセルロースを含む材料からのリグニンの除去方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明はリグノセルロースを含む材料を化学的パルプ化法の前に脱リグニンガ
スで処理することを含むリグノセルロースを含む材料からのリグニンの除去方法
に関するものであり、そのガスは二酸化塩素を含む。
【0002】 (背景技術) 化学的パルプ化法では、その目的はリグノセルロースを含む材料中に存在する
リグニンを除去するとともにセルロース繊維及びヘミセルロース繊維の損傷及び
損失を最小にすることである。しばしば蒸解方法とも称される、これらの方法に
おいて、リグノセルロースを含む材料は脱リグニンの特定の程度を行なうのに充
分な時間の期間にわたって高温でパルプ化薬品と反応する。このようなものとし
て、蒸解方法はとりわけ一種以上の蒸解薬品、時間及び温度についての脱リグニ
ンに関する複雑な速度バランスである。これらの変数は最高の強度、最大の歩留
り及び最低のリグニン含量でパルプを製造するようにバランスされる。
【0003】 化学的パルプ化法において、パルプ化薬品がリグノセルロースを含む材料とと
もにダイジェスタに導入され、続いて時間の前もって決められた期間にわたって
特定の蒸解温度に加熱される。蒸解が進行するにつれて、薬品濃度、温度及び蒸
解時間の全てがリグノセルロースを含む材料からのリグニンの除去に影響する。
【0004】 しかしながら、薬品濃度が増大するにつれて、リグニンに代えてセルロース繊
維及びヘミセルロース繊維に対する化学的侵食の傾向が更にある。薬品は炭水化
物と反応し、繊維鎖を分解又は開裂して一層短いポリマー長さ及び総合の一層低
い繊維強度、即ち、減じられた粘度をもたらす。この効果は温度及び反応時間が
増大するにつれて更に増大される。従って、一層多くのセルロース材料がパルプ
化液中に存在する。使用済みのパルプ化液が後洗浄工程でパルプから除去される
場合、これらの材料が失われて一層低いパルプ歩留りをもたらす。
【0005】 蒸解方法における副反応は非常に温度依存性である。リグニン除去は最初に徐
々に進行するが、温度が160℃より上に上昇するにつれて著しく加速する。セル
ロース除去は120-130℃で始まり、最高温度に達する時に安定する。ヘミセルロ
ースは2種の主成分、グルコマンナン及びキシランを含む。グルコマンナン除去
は最初に迅速であり、温度が100℃より上に上昇するにつれて一層大きくなる。
一方、キシランはリグニン除去と同じパターンに従い、最初に徐々に始まり、温
度が上昇するにつれて迅速に増大する。
【0006】 繊維源へのパルプ化薬品の浸透及び拡散の速度は蒸解の効率を決定する。あま
りにも短い蒸解時間は非一様な蒸解及び不十分なパルプ製品をもたらし、一方、
過度の蒸解は不十分な粘度を有する過剰蒸解されたパルプを生じる。
【0007】 上記から、リグニン除去を増大するための蒸解方法内の変化は通常製品パルプ
特性に負の影響を有することがわかる。一層高い薬品濃度及び/又は温度は一層
低い強度及び歩留りをもたらす。一層長い蒸解時間はダイジェスタ中の処理量を
低下し、パルプ製造を低下する。
【0008】 所定の程度の脱リグニンを得るために、加熱時間、最高温度及び最高温度にお
ける時間の種々の組み合わせが使用し得る。異なる蒸解条件の比較を簡素化する
ために、パルプ及び紙工業はH-因子を開発していた。この値は蒸解で起こる反応
の相対速度の合計である。H-因子の更に詳細な定義について、Kirk-Othmer, Enc
yclopedia of Chemical Technology, 20巻, 第4編, 535頁(これは参考として
本明細書に含まれる)を参照のこと。H-因子及び蒸解後のカッパー価を使用して
、異なる処理及び蒸解方法が均等基準で比較し得る。例えば、その方法のH-因子
の低下は一層短い蒸解時間を可能にし、既存の装置でパルプ製造を増大し、又は
蒸解が一層低い温度で行なわれることを可能にして改良された歩留り及び強度特
性をもたらす。
【0009】 こうして、上記理由から、その後のパルプ化法でリグニンの除去を促進し、か
つ/又はセルロース繊維及びヘミセルロース繊維に結合されたリグニンを分解し
、軟化するような方法でリグノセルロースを含む材料を前処理することが好まし
い。 パルプ化法が化学的パルプ化法である場合、リグノセルロースを含む材料を本
発明に従って前処理する場合にH-因子が有意に減少し得る。
【0010】 米国特許第4172006号明細書は蒸解液を添加する前の酸素による木材チップの
前処理に関する。 米国特許第4750973号明細書は水酸化ナトリウム及び硫化ナトリウムを使用し
て木材の硫酸パルプ化における炭水化物損失を低減する方法に関するものであり
、木材が水の存在下で酸素ガス及び窒素酸化物で前処理される。
【0011】 GB567774はセルロース原料の処理方法を開示しており、この場合、木材チップ
がチップを亜塩素酸ナトリウムを含む溶液に暴露する前に湿潤剤の水溶液と接触
され、それにより充分な酸を使用して二酸化塩素の遊離を確実にする。
【0012】 WO 8908165はアルカリ脱リグニン操作の前の二酸化硫黄ガスによる木材チップ
の前処理方法に関する。 DE 1049220は亜硫酸蒸解前に木材チップを炭酸に暴露することを含む方法を開
示している。
【0013】 JP 49020241は水溶性セルロース誘導体の存在下で二酸化塩素又は二酸化塩素
と塩素からなる混合物を木材チップと反応させる工程及びその後にとりわけ酸素
化されたリグニンを抽出により除去する工程を含むパルプ化法に関する。
【0014】 米国特許第5474654号明細書は脱リグニン方法に関するものであり、この場合
、二酸化塩素ガスがパルプ化法、例えば、化学的クラフト法、硫化法又はメカニ
カル法から得られたパルプについて使用される。 米国特許第3591451号及び同第3919041号明細書は前処理工程(これはメカニカ
ル、化学的又はこれらの組み合わせであってもよい)後の二酸化塩素ガスの使用
を開示している。
【0015】 (発明の開示) 本発明によれば、驚くことに、リグノセルロースを含む材料のリグニン含量が
特許請求の範囲に記載の方法を提供することにより化学的パルプ化法の前に減少
し得ることがわかった。更に詳しくは、本発明はリグノセルロースを含む材料か
らのリグニンの除去方法に関するものであり、この場合、化学的パルプ化法の前
の材料が二酸化塩素を含む脱リグニンガスで処理される。
【0016】 本発明に従ってリグノセルロースを含む材料をパルプ化法の前に処理すること
による利点はパルプ歩留り及びパルプ特性、例えば、パルプ化法後のパルプ粘度
が所定の(相当する)H-因子で有意に改良されることである。
【0017】 こうして、本発明を既存のパルプ化法で実施することにより、改良されたパル
プ歩留り及びパルプ粘度が相当するカッパー価で得られる。 別の利点はパルプ化法に由来する流出流が減少されることである。何とならば
、パルプ歩留り及び粘度の如き不特定の性質が減少されたパルプ化薬品用量で得
られる(蒸解操作の一層低いH-因子が使用し得る)からである。
【0018】 本発明の更なる利点は化学的パルプ化法の前のセルロースを含む材料を二酸化
塩素又は二酸化塩素を含むあらゆるガスで前処理することによりパルプのリグニ
ン含量(カッパー価により表される)が同様のH因子を有する化学的パルプ化法
後に著しく減少するとともに二酸化塩素以外の酸化ガスが使用された前処理に対
して粘度を有意に減じないことである。 本発明の更なる利点が明細書から明らかである。
【0019】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明に使用される好適なリグノセルロースを含む材料は天然源、例えば、針
葉樹、広葉樹、ガム、わら、バガス及び/又は竹に由来するあらゆるリグノセル
ロースを含む材料であってもよい。リグノセルロースを含む材料の物理状態は重
要ではないが、脱リグニンガス及び必要により処理薬品の浸透を最大にする大表
面積を与える物理状態が好ましい。好適には、このリグノセルロースを含む材料
はこのプロセス装置及びプロセスパラメーターにより支配されるサイズを有する
チップの形態である。
【0020】 このリグノセルロースを含む材料はリグニンへの繊維源内の脱リグニンガスの
拡散を一層有効にする当業者に知られているあらゆる方法、例えば、スチーム処
理及び/又は真空排気に従って処理されることが好適である。
【0021】 本発明によれば、このリグノセルロース材料が二酸化塩素を含むガス、例えば
、二酸化塩素ガスで処理される。好適には、この二酸化塩素を含む脱リグニンガ
ス混合物は液体を含まないガスである。この二酸化塩素を含むガスはその他のガ
ス、例えば、窒素、酸素、空気もしくはスチーム又はこれらの混合物を含んでも
よい。この二酸化塩素を含むガスはまた少量の塩素を含んでもよいが、このガス
は塩素を実質的に含まないことが好適であり、好ましくは10体積%未満、更に好
ましくは1体積%未満の塩素を有する。このガス中の二酸化塩素の濃度は本発明
に重要ではない。こうして、このリグノセルロースを含む材料は実質的に純粋な
二酸化塩素ガスで処理されてもよい。このガス混合物中に含まれる二酸化塩素の
量の上限は安全性の考慮により単純に決められる。このガス混合物中に含まれる
二酸化塩素の好適な濃度は約0.05体積%から約100体積%まで、更に好ましくは
約0.05体積%から約50体積%まで、最も好ましくは約1体積%から約20体積%ま
でである。
【0022】 二酸化塩素を含む脱リグニンガスはリグニンを選択的に侵食してセルロース繊
維及びヘミセルロース繊維の大半を無傷で残すと考えられる。このリグニンの前
除去は蒸解方法において条件がパルプ歩留り、強度及び製造速度に関して最適化
されることを可能にする。
【0023】 二酸化塩素を含む脱リグニンガスの使用は幾つかの未解決の問題を解消する。
例えば、二酸化塩素を含む溶液によるリグノセルロースを含む材料の処理は繊維
源への溶液中の二酸化塩素拡散、続いてリグニンへの繊維源内の二酸化塩素の拡
散の速度により制限される。その結果は主として繊維源表面に作用する遅い脱リ
グニン方法及び二酸化塩素、溶解された繊維成分及び塩化物を含む水性の流出流
(これは環境上正しい様式で処理し難い)である。
【0024】 二酸化塩素を含むガスは溶液が使用される場合に、この方法を制限する拡散障
害を有しないことがわかった。このガスは繊維源に迅速かつ一様に流入して材料
中の均等な脱リグニンをもたらす。更に、水性の流出流がない。分解されたリグ
ニン及びリグニン副生物がリグノセルロースを含む材料とともに蒸解方法に運ば
れ、そこで付加的な脱リグニンが起こる。次いで合計の溶解されたリグニンが蒸
解方法後の通常の洗浄工程で除去される。
【0025】 二酸化塩素を含むガスは周囲の水溶液を含まないリグノセルロースを含む材料
に適用されることが好ましい。好ましくは、リグノセルロースを含む材料の含水
量はオーブン乾燥材料を基準として約30重量%から約60重量%まで、更に好まし
くは約40重量%から約50重量%までである。
【0026】 本発明に使用される二酸化塩素を含むガスは米国特許第4770868号、同第50911
66号、同第5091197号及び同第5380517号(これらは参考として全て含まれる)に
記載された二酸化塩素生成方法を使用して製造されることが好適である。
【0027】 二酸化塩素を含むガスは一般に所望の程度へのリグニンの除去に適している量
で適用される。通常、ガス(混合物)中に含まれる二酸化塩素の増大された適用
量は脱リグニンの程度を増大する。二酸化塩素の仕込みはオーブン乾燥材料1ト
ン当り約0.5kg/トンから約300kgの活性Cl2まで、更に好ましくはオーブン乾燥材
料1トン当り約2kgから約100kgの活性Cl2まで、最も好ましくはオーブン乾燥材
料1トン当り約30kg/トンから約50kgの活性Cl2までである。
【0028】 本発明は化学的パルプ化法の前のあらゆる位置で行なわれてもよい。リグノセ
ルロースを含む材料はあらゆる型の装置中で二酸化塩素を含むガスで処理されて
もよい。実用的な理由のために、本装置は気密であるべきである。二酸化塩素を
含むガスによる処理はまたその後のパルプ化法に使用されるのと同じ装置(容器
)中で行なわれてもよい。
【0029】 好適には、この処理は水溶液を実質的に含まない容器の如き装置中で行なわれ
、即ち、この処理は水溶液の不在下で行なわれる。水溶液を実質的に含まないこ
とは、リグニンの除去効率が有意に損なわれない限り、即ち、リグノセルロース
を含む材料への二酸化塩素を含むガスの総合の拡散(処理される材料の合計に関
するガスの拡散)が有意に損なわれない限り、少量の水溶液が二酸化塩素を含む
ガスによる処理中に存在し得ることを意味する。
【0030】 この脱リグニンガスは大気圧、大気圧以下の圧力又は大気圧以上の圧力を含む
あらゆる好適な圧力である装置中でリグノセルロースを含む材料と混合されるこ
とが好適である。好適には、この脱リグニンガスによる処理は約10kPaから約500
kPaまで、好ましくは約50kPaから約250kPaまでの範囲の圧力で行なわれる。最も
好ましい圧力は約80kPaから約120kPaまでの範囲である。
【0031】 本発明の処理中の温度は重要ではなく、周囲温度を含む驚く程低い温度で行な
い得る。処理の上限温度レベルは経済的考慮及び安全性考慮により決められる。
温度は約10℃から約400℃まで、好適には約15℃から約200℃まで、更に好ましく
は約20℃から約95℃まで、最も好ましくは約25℃から約90℃までの範囲であって
もよい。好適な温度範囲はまた上記範囲の低温レベルのいずれかを高温レベルの
いずれかと組み合わせることにより得られる温度範囲である。
【0032】 本発明の一つの好ましい実施態様によれば、リグノセルロースを含む材料が二
酸化塩素を含むガスに暴露される前に前処理される。この前処理は二酸化塩素を
含むガスに使用されたのと同じ装置中で行なわれてもよいが、前処理はまた脱リ
グニンガスによる処理の上流に配置されたあらゆる好適な装置中で行ない得る。
好適には、この前処理は種々のスチーム処理方法及び/又は真空排気方法を含む
。この前処理はリグノセルロースを含む材料の格子構造を開放し、それにより材
料への脱リグニンガスの拡散を改良すると考えられる。
【0033】 リグノセルロースを含む材料からのリグニンの除去は化学的パルプ化法の前に
行なわれる。当業者に知られているあらゆる化学的パルプ化法が本発明の範囲内
で使用でき、亜硫酸法、重亜硫酸法、クラフト(硫酸)法、ソーダ法、ソーダア
ントラキノン(ソーダAQ)法もしくは有機溶剤法又はこれらの改良及び/又は組
み合わせにより例示される。好適な化学的パルプ化法がRydholm, Pulping Proce
sses, Interscience Publischer and Ullman's Encyclopedia of Industrial Ch
emistry,第5編, A18巻, 568頁及び569頁に更に開示されており、これらの書類
の全てが参考として含まれる。
【0034】 本発明の好ましい実施態様によれば、二酸化塩素を含む脱リグニンガスによる
リグノセルロースを含む材料の処理はソーダアントラキノン(ソーダAQ)パルプ
化法の前に行なわれる。ソーダAQ化学的パルプ化法における蒸解液は悪臭を放つ
化合物、即ち、硫黄化合物を生じる主な化合物である硫黄含有化合物を実質的に
含まない。それ故、この実施態様による本発明による一つの更なる利点は悪臭を
放つ化合物の最小化である。 本方法はバッチ様式又は連続様式で操作されてもよい。
【0035】 本発明の方法に続いて、得られたパルプは脱リグニンされ、あらゆる利用でき
る技術、例えば、完全に塩素を含まない漂白(TCF)、元素状塩素を含まない漂白(
ECF)又は好ましくないが塩素を含む漂白順序を使用して漂白されてもよい。パル
プはまたパルプ化法に続いて酸素脱リグニンにかけられてもよい。 本発明を更に説明するために、下記の実施例が示される。全ての部及び%は特
に明記しない限り重量基準である。温度は℃である。
【0036】 (実施例)実施例1 商用パルプ供給業者から得られた南部マツ針葉樹チップを使用した。実験の前
に特別な取扱、分離又は分類がなかった。
【0037】 木材チップの一部を一定H因子を含むクラフトパルプ化条件下で蒸解してその
方法の基準線を確立した。全てのクラフト蒸解を170℃で22%有効のアルカリを
用いて4.55:1の液対木材比で行なった。種々のH因子における蒸解後の未処理木
材チップのカッパー価を表1に要約する。
【0038】
【表1】 未処理木材チップ
【0039】 二酸化塩素を含むガスを2.7体積%で約50℃の温度及び約100kPaの圧力で異な
る時間期間で使用して、木材チップのサンプルをバッチ様式で処理した。次いで
夫々のバッチを600のH因子でクラフトパルプ化条件下で蒸解した。蒸解後に得
られるカッパー価を表2に示す。
【0040】
【表2】 カッパー価結果
【0041】実施例2 夫々のバッチをその後にクラフトパルプ化条件下で1200のH因子で蒸解した以
外は、実施例1の操作を繰り返した。蒸解後に得られるカッパー価を表3に示す
【0042】
【表3】 カッパー価結果
【0043】実施例3 二酸化塩素ガスを5.5体積%で約50℃の温度及び約100kPaの圧力で30分間にわ
たって使用して、実施例1の木材チップのサンプルをバッチ様式で処理した。次
いで処理チップをクラフトパルプ化条件下で600のH因子で蒸解した。蒸解後に
得られるカッパー価は38であった。
【0044】実施例4 二酸化塩素ガスを2.5体積%で約50℃の温度及び約100kPaの圧力で60分間にわ
たって使用して、木材チップのサンプルをバッチ様式で処理した。次いで処理チ
ップをソーダ-アントラキノン条件下で1600のH因子まで蒸解した。蒸解後に得
られるカッパー価は37に等しかった。1600のH-因子で同ソーダ-AQ条件下で蒸解
した未処理チップは64の最終カッパー価を有していた。こうして、パルプの42%
のカッパー価減少が得られた。
【0045】 上記実施例から、蒸解後のカッパー価はリグノセルロースを含む材料が蒸解方
法の前に二酸化塩素を含むガスで前処理された場合に一定H因子で実質的に低か
ったことが明らかである。
【0046】 これはまた蒸解後の所定のカッパー価が本発明に従って二酸化塩素で前処理さ
れたリグノセルロースを含む材料を使用する場合に未処理チップと較べて低いH
因子(とりわけ蒸解薬品の少ない用量)で得られることを意味する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年4月29日(2002.4.29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
請求項2】 二酸化塩素の仕込みがオーブン乾燥リグノセルロースを含む
材料1トン当り約0.5kgの活性Cl2からオーブン乾燥リグノセルロースを含む材料
1トン当り約300kgの活性Cl2までであることを特徴とする請求の範囲第1項に記
載の方法。
請求項3】 二酸化塩素の仕込みがオーブン乾燥リグノセルロースを含む
材料1トン当り約2kgの活性Cl2からオーブン乾燥リグノセルロースを含む材料1
トン当り100kgの活性Cl2までであることを特徴とする請求の範囲第2項記載の方
法。
請求項4】 二酸化塩素の濃度が約0.05体積%から約100体積%までであ
ることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の方法。
請求項5】 二酸化塩素の濃度が約0.05体積%から約50体積%までである
ことを特徴とする請求の範囲第4項記載の方法。
請求項6】 脱リグニンガスによる処理における圧力が約10kPaから約500
kPaまでであることを特徴とする請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1項に記
載の方法。
請求項7】 脱リグニンガスによる処理における温度が約10℃から約400
℃までであることを特徴とする請求の範囲第1項〜第6項のいずれか1項に記載
の方法。
請求項8】 温度が約15℃から約200℃までであることを特徴とする請求
の範囲第7項記載の方法。
請求項9】 脱リグニンガスによる処理の前のリグノセルロースを含む材
料をスチーム処理及び/又は真空排気にかけることを特徴とする請求の範囲第1
項〜第8項のいずれか1項に記載の方法。
請求項10】 脱リグニンガスによる処理をバッチ様式又は連続様式で操
作することを特徴とする請求の範囲第1項〜第9項のいずれか1項に記載の方法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4L055 AA02 AB13 BA01 BA08 BA19 BA20 BA21 BA33 EA20 EA23 EA25 EA32 FA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リグノセルロースを含む材料を化学的パルプ化法の前に脱リ
    グニンガスで処理することを含むリグノセルロースを含む材料からのリグニンの
    除去方法であって、前記ガスが二酸化塩素を含むことを特徴とするリグニンの除
    去方法。
  2. 【請求項2】 リグノセルロースを含む材料が周囲溶液を実質的に含まない
    ことを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】 化学的パルプ化法がクラフトパルプ化法、ソーダアントラキ
    ノン(ソーダ-AQ)パルプ化法又は亜硫酸パルプ化法であることを特徴とする請
    求の範囲第1項または第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】 二酸化塩素の仕込みがオーブン乾燥リグノセルロースを含む
    材料1トン当り約0.5kgの活性Cl2からオーブン乾燥リグノセルロースを含む材料
    1トン当り約300kgの活性Cl2までであることを特徴とする請求の範囲第1項〜第
    3項のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 二酸化塩素の仕込みがオーブン乾燥リグノセルロースを含む
    材料1トン当り約2kgの活性Cl2からオーブン乾燥リグノセルロースを含む材料1
    トン当り100kgの活性Cl2までであることを特徴とする請求の範囲第4項記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 二酸化塩素の濃度が約0.05体積%から約100体積%までであ
    ることを特徴とする請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 二酸化塩素の濃度が約0.05体積%から約50体積%までである
    ことを特徴とする請求の範囲第6項記載の方法。
  8. 【請求項8】 脱リグニンガスによる処理における圧力が約10kPaから約500
    kPaまでであることを特徴とする請求の範囲第1項〜第7項のいずれか1項に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 脱リグニンガスによる処理における温度が約10℃から約400
    ℃までであることを特徴とする請求の範囲第1項〜第8項のいずれか1項に記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 温度が約15℃から約200℃までであることを特徴とする請
    求の範囲第9項記載の方法。
  11. 【請求項11】 脱リグニンガスによる処理の前のリグノセルロースを含む
    材料をスチーム処理及び/又は真空排気にかけることを特徴とする請求の範囲第
    1項〜第10項のいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 脱リグニンガスによる処理をバッチ様式又は連続様式で操
    作することを特徴とする請求の範囲第1項〜第11項のいずれか1項に記載の方
    法。
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