JP2003522532A - モノグリコシド化フラボノイドの製造方法 - Google Patents

モノグリコシド化フラボノイドの製造方法

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JP2003522532A JP2001558479A JP2001558479A JP2003522532A JP 2003522532 A JP2003522532 A JP 2003522532A JP 2001558479 A JP2001558479 A JP 2001558479A JP 2001558479 A JP2001558479 A JP 2001558479A JP 2003522532 A JP2003522532 A JP 2003522532A
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ハンス−レオンハルト オーレム,
アヒム シュヴァンムル,
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ルチノシドの酵素的加水分解によりモノグルコシド化フラボノイドを製造する方法に関し、酵素的加水分解のために、該方法においては担体に固定化された酵素を使用する。本発明の方法は、酵素の費用を低減すると同時に、それに関連して高度の自動化と、最適な空間/時間収率を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ルチノシドの酵素的加水分解によりモノグリコシド化(monoglycos
idated)フラボノイドを製造するための方法に関する。この操作の間に、ルチノ
シドのラムノース基は酵素的に開裂される。
【0002】 本発明に関して、ルチノシドは式(I)
【化2】 で表される基がグリコシド結合を介して結合した無糖質部分(aglycosuric comp
onent)を含む化合物であるとみなされる。例えば、ルチノシドは式(I)に示
されたビスグリコシド単位(bisglycosidic unit)を含むフラボノイドである。
【0003】 ラムノースおよび/または対応するグルコピラノシドは、ルチノシドから得る
ことができる。グルコピラノシドは、式(I)で表される基の代わりに、無糖質
部分に結合した式(I*)
【化3】 で表される基を含むルチノシドから誘導される。例えば、ラムノースおよびイソ
ケルセチンの両方を、ルチンから得ることができる。
【0004】 ラムノースは多くの場所で天然に存在するが、多くの場合少量しか存在しない
単糖類である。重要なラムノース源は、例えば、ルチンなどの天然フラボノイド
のグリコシド基を含み、そこからラムノースを、グリコシドの除去により得るこ
とができる。ラムノースは、例えば、フラネオール(furaneol)などの非天然ア
ロマ物質の調製のための出発物質として重要である。
【0005】 イソケルセチンは下記構造式(II)で表されるモノグリコシド化フラボノイ
ドである。
【化4】
【0006】 植物において広く知られた色素であるフラボノイド(ラテン語:flavu=黄)は
、例えば、フラボンの親構造(2−フェニル−4H−1−ベンゾピラノン−4)
を共通に有するフラボンのグリコシドを意味する。 フラボノイドの非糖質部分は、いわゆるアグリコンである。イソケルセチンは
、例えば、アグリコンであるケルセチン(2−(3,4−ジヒドロフェニル)−
3,5,7−トリヒドロキシ−4H−1−ベンゾピラノン−4)のグリコシドで
あり、5個の水酸基の存在によってフラボンとは異なる。イソケルセチンにおい
て、炭水化物基であるグルコースはケルセチンの3位の水酸基に結合している。
イソケルセチンは、例えば、ケルセチン−3−O−β−D−グルコピラノシドま
たは2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−3−(β−D−グルコピラノシル
オキシ)−5,7−ジヒドロキシ−4H−1−ベンゾピラノン−4と表される。
しかしながら、それは例えば、ヒルストリン(Hirsutrin)という商品名でもま
た知られている。
【0007】 フラボノイドまたはフラボノイド混合物は、例えば、食品および化粧品産業に
使用されており、それらはますます重要になっている。特に、イソケルセチンな
どのモノグリコシド化フラボノイドは、人体への良好な吸収により特徴付けられ
る。 ビスグリコシド単位を有する天然に存在するフラボノイドの例はルチンであり
、下記構造式(III)を有する:
【化5】
【0008】 同様に、ルチンは、イソケルセチンのように、アグリコンであるケルセチンの
グリコシドであり、炭水化物基であるルチノースが、ケルセチンの3位の水酸基
に結合している。ルチン中の炭水化物基は、1および6位に結合したグルコース
単位、および末端に結合したラムノースまたは6−デオキシマンノース単位を含
む。ルチンは、例えば、ケルセチン−3−O−β−D−ルチノシドまたは2−(
3,4−ジヒドロキシフェニル)−3−{[6−O−(6−デオキシ−α−マン
ノピラノゾール)−β−D−グルコピラノシル]オキシ)−5,7−ジヒドロキ
シ−4H−1−ベンゾピラノン−4として知られている。しかしまた、それは例
えば、ソフォリン(sophorin)、ビルタン(birutan)、ルタビオン(rutabion
)、タウルチン(taurutin)、フィトメリン(phytomelin)、メリン(melin)
またはルトシドの名で知られている。
【0009】 ルチンは、3分子の結晶水により淡黄色から緑色がかった針状物を形成する。
無水ルチンは、弱酸の特徴を有し、125℃で褐色になり、214〜215℃で
分解する。ルチンは、多くの植物に−しばしばビタミンCの随伴物質(companio
n substance)として−、例えば、柑橘類、黄色パンジー、レンギョウ類および
アカシア類、種々のナス類およびタバコ類、ケイパー、ライムの花、オトギリソ
ウ属、茶などに存在しており、1842年にルータ=グラベオレンス(Ruta gra
veolens)から単離された。ルチンは、ソバの葉および東アジアの染色薬である
槐花(Wie-Fa)(Sophora japonica、マメ科)からも得ることができ、それは1
3〜27%のルチンを含む。
【0010】 ラムノースおよびモノグリコシド科フラボノイドの両方とも、天然原材料、例
えば、ビスグリコシド単位を含有するフラボノイドから調製することが望ましい
。これに関して、例えば、ルチノシドのラムノースへの開裂および対応するグル
コピラノシドが興味深い。 酵素的に触媒されたラムノースの調製は文献に開示されている。例えば、EP
−A0,317,033は、L−ラムノースの製造方法を記載しており、そこで
は、末端位に結合したラムノースを含むグリコシドのラムノシド結合が、酵素的
加水分解で達成されている。この開裂は、通常水性媒体中に懸濁物として存在し
ている基質上で行なわれる。しかしながら、これらの反応は大部分が選択性に乏
しい。例えば、ルチン中の炭水化物基のビスグリコシド構造は、しばしば、グル
コースおよびラムノースの2種の単糖類の混合物をもたらす。また、通常、アグ
リコンであるケルセチンおよび他の望まない副産物が多く形成される。
【0011】 さらにまた、酵素的に触媒されたルチンの開裂は、特開平1−213293号
公報にもまた記載されている。しかしながら、水性溶媒中で行なわれるこのよう
な反応は、同様に通常選択性に乏しい。 上述のこれらの方法は、酵素を溶液中で、すなわち、ネイティブな物質(nati
ve substance)として使用する。この方法は反応溶液へ酵素を直接添加すること
を伴う。これらの方法は実験室規模では行うことができるが、酵素を反応溶液か
ら回収し、再使用することができないので、工業的使用については実現できない
。しかしながら、これらの高価な酵素を一度だけしか使用しないことは、工業的
規模では経済的ではない。
【0012】 酵素は、支持体に結合していれば、工業的に使用できることが知られている。
この手順は「固定化」と呼ばれる。「結合(または固定化)酵素」という用語は
、欧州バイオテクノロジー連盟(European Federation of Biotechnology)によ
ると、「その再使用を許容する状態で存在する...」全ての酵素を含む(Helmut
Uhlig, Technische Enzyme and ihre Anwendung, Carl Hanser Verlag, Munich/
Vienna 1991, pp 198)。しかしながら、この利点にかかわらず、固定化は全て
の酵素的方法に好適ではなく、これまでは限られた範囲でしか採用されていない
。特に、2つの結合酵素のみが商業的規模で使用されている:グルコースの異性
化のための固定化グルコースイソメラーゼおよびペニシリン−Gの開裂のための
固定化ペニシリンアミダーゼである。しばしば、結合酵素方法は、遊離酵素方法
または化学的方法に対抗できない。酵素または反応条件が固定化に好適でないと
いうことが頻繁に起こる。したがって、固定化のための普遍的な方法は存在せず
、各酵素は個別に考えられなければならない。
【0013】 例えば、酵素の有用性にとって重要な水溶液システムは、ルチノシドが酵素的
加水分解において基質として使用されるときに、溶解性の問題を生じる。したが
って、この反応は、過飽和基質溶液、すなわち、ルチノシド懸濁液の形のものを
使用して行なうのが好ましい。しかしながら、基質が固体として存在する過飽和
溶液は、固定化法の使用を不可能にする。原材料、生成した粒子および結合酵素
間の選択性が欠如している。
【0014】 従って、本発明の目的は、工業的規模で使用でき、高価な酵素費用を回避しな
がら、高度の自動化および高い空間時間収率および高い生産性と選択性を達成す
る、モノグリコシド化酵素の製造のための方法を提供することである。 この目的は、酵素的加水分解に使用されている酵素が、支持体上に固定化され
たものである、ルチノシドの酵素的加水分解によるモノグリコシド化フラボノイ
ドの製造方法により達成される。
【0015】 我々は、驚くべきことに、ルチノシドの溶解性がわずかであるにもかかわらず
、結合酵素を使用した酵素的加水分解が可能であることを見出した。固定化によ
り、方法を連続的にまたはバッチ処理で、ネイティブな酵素を伴う反応に比べて
高度の効率で行うことが可能になった。本発明の方法は、それにより溶媒のフィ
ードバックおよび酵素活性の監視を含む方法全体の高度の自動化が可能になるこ
とで、特に特徴付けられる。
【0016】 本発明の方法に使用するための好適なルチノシドは、無糖質部分またはアグリ
コンとして、式(I)で表される基を3位に有する2−フェニル−4H−1−ベ
ンゾピラノン−4を含み、そのフェニル基が、3位のものを除き、−OHまたは
−O(CH−H(ここで、nは1〜8である)で単置換または多置換され
ていてもよい、親物質を含むものである。nは好ましくは1を表す。 親物質である2−フェニル−4H−1−ベンゾピラノンの、−OHおよび/ま
たは−O(CH−Hによる置換は、好ましくは5、7、3’および/また
は4’位で起こる。
【0017】 式(A)
【化6】 式中、RはH、OHまたはOCHを表す で表されるルチノシドの使用が特に好ましい。
【0018】 RがHを表す化合物は、ケンフェロールルチノシドとして知られ、RがOCH を表すルチノシドは、イソラムネチンルチノシドとして知られている。RがO
Hを示す化合物は、ルチンとして知られている。したがって、本発明の方法は、
ラムノースおよびケンフェロールグルコシドをケンフェロールルチノシドから、
ラムノースおよびイソケルセチンをルチンから、そして、ラムノースおよびイソ
ラムネチングリコシドをイソラムネチンルチノシドから製造することができる。
【0019】 特に好ましいのは、ルチノシドであるルチンの使用である。 本発明の方法で使用する出発物質は、純粋な状態のルチノシドであることがで
き、または、代替的にルチノシドの混合物であることができる。ルチノシドは、
また、反応がマイナスの影響を受けることがない、他のフラボノイド、または、
ルチノシドの製造からの残留物が混入されていてもよい。
【0020】 ルチノシドの酵素的加水分解に使用する酵素は、ルチノシドからラムノース基
を分離することが可能な従来の加水分解酵素であることができる。好ましくは、
Penicillium decumbens株から得た加水分解酵素を使用する。特に好ましくは、
酵素としてα−L−ラムノシダーゼを使用する。それらがラムノース基の加水分
解に対して、高度な選択性を示すからである。好適なα−L−ラムノシダーゼは
、例えば、ヘスペリジナーゼ、ナリンギナーゼおよびKurosawa et al. (1973)
, J. Biochem., Vol. 73: 31-37に記載されているものなどである。酵素ヘスペ
リジナーゼの使用が極めて好ましい。
【0021】 本発明の方法に使用するルチノシドおよび酵素の両方とも、市販製品として入
手することができる。出発物質および酵素をよく知られた方法で単離または調製
することも同様に可能である。 酵素は好適な支持体上に固定刺される。この目的のために、シリカゲルなどの
従来の支持体、例えば、市販の球形または市販の破砕シリカゲル、例えば、Lich
rosorb(登録商標)、Lichroprep(登録商標)、Lichrospher(登録商標)およ
びTrisoperl(登録商標)、および、市販のポリマー性支持体、例えばEupergit
(登録商標)、Fractogel(登録商標)、特にFractogel epoxy(登録商標)、お
よびFractoprep(登録商標)を使用してもよい。シリカゲルは、好ましい支持材
料とみなされ得る。
【0022】 あるいは、磁性粒子を支持体として使用してもよい。これらは好ましくは、磁
性コアを有する支持材料である。このコアは、通常無機酸化物で包まれている。
無機酸化物は好ましくはシリカゲルである。このような磁性支持体の例は、Magn
eSil(登録商標)(Promega Corp., Madison, Wisconsin, US)、MagPrep(登録
商標)(Merck)およびAGOWAmag(登録商標)(AGOWA GmbH, Berlin, DE)を含
む。使用する磁性支持体は、あるいは、磁性ガラス粒子(例えば、MPG(CPG Inc
., Lincoln Park, New Jersey, US))、およびまた、マグネタイトを含有する
顔料(例えば、Microna Matte, Mica Black, Colorona Blackstar(全てMerk社
製))であってもよい。特に好適なのは、無孔の磁性粒子(MagPrep(登録商標
)など)であり、これは、それらが酵素活性の劇的な劣化をもたらすかもしれな
い孔の閉塞を起こすことができないからである。
【0023】 酵素支持体は、通常、次の特徴を有している。支持体の粒子サイズは好ましく
は0.005〜1mm、より好ましくは0.01〜0.5mmである。孔径は、
通常10〜4000nmの範囲であり、30〜100nmの孔径が特に好ましい
。適切に大きなサイズの孔により、酵素が活性の損失なしに支持体に適合するこ
とができることを保証するだろう。粒子表面積は、40〜100m/gが有利
であり、孔の容積は、0.5〜3ml/gの範囲から好ましく選択される。いく
つかのケースでは、2〜20μmの極めて大きな孔径が好適かもしれない。
【0024】 酵素は共有結合または吸着によって結合できる。一般的に、共有結合が好まし
い。共有結合の例は、エポキシ化、カルボジイミド法、シラン処理、臭化シアン
法(bromocyanogen method)、グルタルジアルデヒド架橋(glutaric dialdehyd
e cross-linking)またはジクレシルクロリド法(dicresyl chloride method)
(Biotransformations and Enzyme Reactions, A. S. Bommarius, Biotechnolog
y(2nd Edition), Vol. 3, pp 427-465, G. Stepanopoulos編, VCH Weinheim,
Germany 1993、 D. R. Walt et al., Trends in Analytical Chemistry, Vol. 1
3, No. 10, 1994、N.H. Park, H.N. Chang; J. Ferment. Technol., Vol. 57(4
), 310-316, 1979、M. Puri et al.; Enz. Microb. Technol., 18, 281-285, 1
996およびH.-Y. Tsen; J. Ferment. Technol., 62(3), 263-267, 1984)を含
む。この方法を実行するために、支持体の表面は適切な官能基で修飾されている
必要がある。官能基は、官能性モノマーとの共重合かまたはポリマー類似変換(
polymer-analogous conversion)のいずれかにより、支持体に適用することがで
きる。アミノ基、アルデヒド基またはエポキシ環による表面修飾、またはジオー
ル修飾が特に好ましい。その後、酵素は、これらの基に共有結合できる。
【0025】 酵素的加水分解は、好適な反応器内で行なわれる。市販の反応塔が、本発明の
方法の連続的な実行に特に好適である。小規模で実施するときは、例えば、予備
HPLCに使用されるような反応塔を使用することができる。反応器、特に反応
塔は、高い水効率(hydraulic efficiency)を示すべきである。これは、理論プ
レート数により定量化することができる。したがって、酵素の効率的な使用を達
成し、高い生産性を得るために、原材料溶液と固定化物(immobilisate)の表面
との緊密な接触を確保することが有利である。上述の予備HPLCカラムは、こ
れらの要求を満足し、同様に適切な技術的手段および周辺装置(ポンプ、バルブ
、制御手段)が備わっている。また、所望であれば、反応によって達成された変
換率(degree of conversion)の測定および制御を自動化することができるよう
に、UVまたはRI検出手段などの検出手段がこの目的のために開発されたこと
も有利なことである。
【0026】 磁性支持体材料が連続的な様式の操作に使用される場合、通常、磁性粒子を安
定した懸濁液に保つための工夫、例えば、磁束線が流行に平行な実質的に均一な
磁場(ヘルムホルツの磁場(helmholtz magnetic field))を発生する電磁コイ
ルを有する管状の反応器が使用される。このような磁気的に安定した流動床(fl
uid bed)反応器(磁気安定化流動化床(MSFB))では、このような目的にもま
た好適な従来の流動化床(fluidized bed)または流動床カラムよりも、実質的
に高い流速を達成することが可能である。この技術はまた、粘性の反応媒体中の
触媒反応に有利に使用することもできる。
【0027】 方法をバッチ式で行なう場合、従来の容器、好ましくは攪拌器が装備されてい
るものが好適である。したがって、攪拌器を装備した丸底フラスコを小規模のも
のに使用することができ、そして、攪拌タンクを大規模のものに使用することが
できる。 固定化物は、反応の前に、反応器の中に従来の方法でパックされる。
【0028】 変換するルチノシドは、反応器、例えば、固定床カラムなどのカラムまたは反
応塔の中に、通常は溶液または懸濁液の形で供給される。使用する反応器が固定
床反応器の場合、ルチノシド溶液は固形物を完全に含まないようにすべきである
。最適な溶解性を達成するために、ルチノシドをタンク中で、好ましくは攪拌お
よび/または加熱により、溶媒で予備溶解するのが有利である。必要な場合は、
全ての固形物を除去するために、溶液の予備濾過を追加で行うことができる。溶
媒は、酵素活性を保証するため、および、可能な変性を防ぐために水溶液が好ま
しい。ルチノシドの溶解を保証するために、さらなる溶媒を添加してもよい。本
発明の方法は、好ましくは、水と少なくとも1種の有機溶媒との混合溶媒の存在
下に行なうのが好ましい。
【0029】 追加の1種または2種以上の有機溶媒は、水混和性有機溶媒および水非混和性
有機溶媒の両方を含む。 本発明の方法に使用する好適な溶媒は、アセトニトリルなどのニトリル、ジメ
チルホルムアミドなどのアミド、酢酸塩、特に酢酸メチルまたは酢酸エチルなど
のエステル、メタノールまたはエタノールなどのアルコール、テトラヒドロフラ
ンまたはメチル−tert−ブチルエーテルなどのエーテル、およびトルエンなどの
炭化水素である。
【0030】 本発明の方法は、好ましくは有機溶媒である酢酸エチル、メタノール、エタノ
ール、メチル−tert−ブチルエーテルまたはトルエンの1種または2種以上の存
在下で行なう。本発明の方法は、極めて好ましくは、水のほかに、1種または2
種以上の酢酸塩の存在下で、特に酢酸メチルの存在下で行なう。 本発明の方法における有機溶媒に対する水の好適な比率は、容量で1:99〜
99:1の比率である。本発明の方法は、好ましくは、容量で20:80〜80
:20の有機溶媒に対する水の比率、特に50:50〜70:30の比率を用い
て行なう。
【0031】 本発明の方法における溶媒または溶媒混合液中に存在するルチノシドの量は、
ルチノシドの溶媒または溶媒混合液への溶解性に支配される。本発明の方法の最
適な実施は、ルチノシドが容易に溶解するときに達成される。この理由のため、
過飽和溶液を使用して行なうことが好ましい。通常、溶媒または溶媒混合液中の
ルチノシドの量は0.001〜5g/l、好ましくは0.05〜2g/l、そして
より好ましくは0.1〜1.5g/lである。 固定化物または酵素に対するルチノシドの比率は、反応塔またはカラム中の酵
素の寿命および固定化された状態でのその活性に依存する。
【0032】 通常、反応は15°〜80℃の温度で行なわれる。30°〜60℃の温度が好
ましく、そして、酵素の破壊のあらゆる可能性を回避しながら、ルチノシドの高
い溶解性を確保するために、40°〜50℃の温度が特に有利である。 反応温度が低すぎる場合、減少した酵素活性により、反応が極度に遅い反応速
度で行なわれるようになる。その上、レチノシドの溶解性が、不必要に多い量の
溶媒が要求される程度にまで減少する。他方、反応温度が高過ぎる場合、タンパ
ク質である酵素は変性し、したがって不活化する。
【0033】 本発明の方法が高められた温度で行なわれる場合、反応器に温度制御手段を提
供することができる。一般的な温度制御手段は、加熱コイルシステムまたは2重
ジャケット(double jacket)を含む。さらにまた、変換するルチノシドおよび
、特に、ルチノシド溶液が、反応器内に入る前に温度制御を受ける場合に有利で
ある。この目的のために、ルチノシド溶液は、通常、反応に要求される温度に維
持された温度制御タンクから供給される。あるいは、供給される溶液は、反応器
内に入る前にその温度を所望の値に合わせるために、加熱したフレキシブルパイ
プを通すことができる。該加熱はまた、ルチノシドの結晶化を妨げることもでき
る。
【0034】 本発明の方法で使用する好適なpHは、pH3〜8である。本発明の方法は、
好ましくはpH3〜7、特にpH3〜6で行なわれる。しかしながら、さらにま
た、好ましいpHは、使用する酵素に依存して、所与の限度内で変化することが
できる。例えば、pH3.8〜4.3は、酵素ヘスペリジナーゼを使用する場合
に極めて好ましい。 好ましくは、該方法は、pHを緩衝系を用いて調節する方法で行なう。理論的
に、上記のpHに合わせるために好適な、一般的に使用される全ての緩衝系を用
いることができる。しかしながら、好ましくは、水性クエン酸緩衝液が用いられ
る。
【0035】 溶液または懸濁液の形態で存在してもよいルチノシド混合物は、酵素的加水分
解を行なうために、固定化物を含む反応器中に設置される。この反応は連続的に
またはバッチ式で行うことができる。 反応をバッチ式で行なう場合は、通常ルチノシド懸濁液が反応器中に設置され
る。変換率は、ルチノシドおよび固定化物の量によって決定される。通常、固定
化物に対するルチノシドの比率は、100:1〜1:1000、好ましくは10
:1〜1:100、そしてより好ましくは1:1〜1:20である。懸濁液の総
容量に対する固定化物の比率は、通常1:1000〜1:1、好ましくは1:1
00〜1:2、そしてより好ましくは1:50〜1:5である。反応器中の滞留
時間は、通常1時間〜10日、好ましくは8時間〜4日、そしてより好ましくは
1〜2日の範囲である。
【0036】 反応を連続的に行なう場合は、通常ルチノシド溶液が、反応器、好ましくは反
応塔またはMSFB反応器に、好適なポンプによって間断なく運ばれる。流速を
適切に設定することにより、所望の任意の変換率を達成することが可能である。
通常、使用される流速は、反応塔またはカラムの空の管断面(empty tube cross
-section)に基づき、0.001〜1mm/秒である。 システム中の酵素活性は、時間と共に低下することが見出されている。したが
って、固定化物を一定の間隔で、完全にまたは部分的に交換する必要がある。酵
素の活性低下を補うために、UVまたはRI検出により変換率を評価することが
有利であり、組成に変化があった場合に、ポンプ出力を介した制御により対処す
ることができる。
【0037】 反応溶液が反応器を離れたら、得られた生成物を分離することができる。反応
の完了時には、反応混合物は、主に溶媒、未変換ルチノシド、ラムノース、所望
のモノグリコシド化フラボノイド、および、場合によっては緩衝物質などのさら
なる添加物からなる。モノグリコシド化フラボノイドは、通常、溶解限度に達す
ると沈殿し、そして次第に固形物として堆積する。
【0038】 磁性支持体材料の使用を伴うバッチ操作の場合、結合した酵素は、反応完了時
に、磁気分離装置を用いて、簡単な方法で生成物の懸濁液から分離することがで
きる。実験室規模では、平型の強力な永久磁石をこの目的で使用することができ
る。より大きな分離装置が存在するが、しかしながら、それらは多様な工業用途
のために開発されており、多くはHGMS原理(高勾配磁気分離)に基づいて作
動する。このようなプラントは、例えば細いステンレススチールワイヤのパッキ
ングを含む縦型の流管からなってもよい。好適に配置された電磁コイルは、ワイ
ヤに沿って高い磁束勾配を発生し、それにより、ナノメートルの程度の大きさの
極めて小さな粒子でさえも、非常に効率的に分離されることが意味される。磁性
粒子が超常磁性である、すなわち、外部の磁場が存在しないと残留磁気を示さな
い場合、それらは、磁場を切った後に水で繰返し洗い流すことにより分離装置か
ら容易かつ完全に除去することができる。
【0039】 所望の反応生成物の単離は、従来の仕上げ設備を伴う一般的に使用されている
方法により行うことができる。 好ましくは、生成物は濃縮により沈殿させる。少なくとも1種の有機溶媒を含
む溶媒混合液を含む場合、有機溶媒は減圧下での蒸留により除去することが好ま
しい。結晶化モノグリコシド化フラボノイドは、通常、サイフォニングまたは減
圧下濾過などの固体−液体分離、または、沈殿した結晶の遠心分離により、残り
の反応混合物から分離される。次に、固形物を、好ましくは水で洗浄し、そして
その後に乾燥させる。
【0040】 あるいは、最初に、反応器内容物の全体をすべて濾過することもできる。生成
物を含む濾過ケーキを、次に、生成物が溶解性である溶媒または緩衝溶媒の混合
物で処理する。この操作の間、反応生成物が濾過ケーキから抽出される。 バッチ操作においては、触媒である、混合物に不溶性の固定化物が残る。溶媒
または緩衝溶媒混合液は、酵素に有害な効果を有さない必要がある。結合した酵
素、例えばナリンギナーゼまたはヘスペリジナーゼが、ある緩衝溶媒混合液また
は弱アルカリ性の条件下において、もはや活性を有しないか、または、本来の活
性のわずかを有するが、この活性は、酵素がその後pH4〜6の範囲の緩衝溶液
で入念にすすいだ場合にほぼ完全に回復できることが見出された。したがって、
ここでの活性損失は単に一時的なものであって、酵素の非可逆的な変性とは異な
る。
【0041】 この手順において、特にわずかに上昇した温度で使用した場合に、極めて好適
な抽出剤はテトラヒドロフラン緩衝混合液であり、好ましくは10〜25%のテ
トラヒドロフラン含量を有するものである。他の好適な抽出用成分は、例えば、
1−プロパノール、2−プロパノール、1,4−ジオキサンおよび酢酸メチルで
ある。生成物は、減圧下での蒸留により溶媒を除去した後、生成物を含む水溶液
を0°〜10℃に冷却することにより、極めて容易に抽出物から回収することが
できる。反応生成物は、母液から極めて高い純度で結晶化する。
【0042】 溶媒/緩衝液混合液の代わりとして、希釈アンモニアまたはソーダ溶液を抽出
剤として使用してもよい。これは、反応生成物がフェノール性のOH基を有して
おり、これが弱い塩基性の媒体中で脱プロトン化されるからである。反応生成物
のアニオンは、比較的良好な溶解性を示すが、抽出物が黄色から茶色に次第に脱
色することから分かるように、それはまた極めて酸化しやすい。したがって、こ
の変法は極めて迅速に行なう必要があり、すなわち、抽出を10分〜6時間、好
ましくは20分〜2時間の間に完了すべきである。操作は、好ましくは、保護ガ
ス層の下で(under a blanket of protective gas)行なう。
【0043】 さらに、アルカリ金属または酢酸、シュウ酸、クエン酸、リン酸、ホウ酸もし
くは炭酸のアンモニウム塩の水溶液、または、アルキルアミン、ピペリジンまた
はピリジンの水溶液などの弱塩基性の抽出剤での処理は、酵素活性の損失をもた
らさない。反応生成物は、抽出物の酸化および0〜10℃での冷却により再沈殿
できる。 得られたモノグリコシド化フラボノイドの純度は、純粋なルチノシドを使用し
た場合は、通常94%より大きい。さらなる精製を達成するために、最終生成物
を、例えば、好適な溶媒から、例えば、水、または、トルエンおよびメタノール
を含む溶媒混合液、または、水および酢酸メチルから、再結晶化してもよい。
【0044】 反応後に残った溶媒は、本発明の方法の経済的価値を維持するために、好まし
くは回収される。このような再循環は、通常、連続的かつ自動的に行なわれる。
この目的で利用可能なのは、適切な制御手段を有する市販の蒸発プラントである
。使用する溶媒が水と少なくとも1種の有機溶媒との溶媒混合液である場合、有
機溶媒の蒸留により溶媒の比率が変化するので、通常は蒸留物を直ちに方法に再
利用することはできない。自動品質管理および修正を行なうことにより、溶媒を
適切に再循環させることで、所望の溶媒比率を回復することが可能である。
【0045】 さらにまた、濃縮は膜方法またはナノ濾過を伴ってもよい。これらの方法にお
いては、溶媒混合液はその組成を変えることなしに分離される。 以下の例は本発明を説明することを意図している。しかしながら、それらはい
かなる意味でも限定的と考えるべきではない。
【0046】例1 酵素ヘスペリジナーゼのシリカゲル支持体上への固定化 1)固定化前の支持体表面のコンディショニング 1.1)支持体の特性 シリカゲルLiChrospher 直径=15〜40μm 孔径=300Å 粒子表面積=80m/g 孔容積=0.73ml/g 密度=2g/ml
【0047】 1.2)シリカゲルの活性化 1lの容積を有するフラスコにて、250gのシリカゲルを十分なHCl(7
%)と混合し、シリカゲルを潤すために、1晩放置する。 その後、シリカゲル懸濁液を塩素がなくなるまで脱塩水で洗浄する。この目的
のために、脱離液を硝酸および硝酸銀で試験しなければならない。シリカゲル粒
子の特性により、洗浄は直径約24cmのセラミック製漏斗にて行なう。
【0048】 1.3)アミノ基による表面修飾 2lの容積を有し、還流冷却器および滴下漏斗を備えた3口フラスコにて、酸
処理シリカゲルを十分な水と混合し、攪拌できるようにする。室温で十分混合し
ながら、3−アミノプロピルトリメトキシシランを含む1mmol/gの支持体
を、毎秒約5滴の速度で、シリカゲル懸濁液に滴下して加える(250gのシリ
カゲルには135mlの溶液が要求されます)。次に、懸濁液を90℃で2時間
攪拌する。その後、懸濁液を氷冷する。 脱離液は、3−アミノプロピルトリメトキシシランの可能な残留物について、
pHを測定することにより、検査しなければならない。ビーズ懸濁液は、pHが
一定になるまで脱塩水で洗浄する。
【0049】 1.4)グルタルジアルデヒドによるコーティング 得られたシリカゲル懸濁液に、グルタルジアルデヒド(GDA)を1mmol/
支持体gの濃度で添加する(250gの支持体に、50%の濃度のGDA溶液1
3mlが要求される)。懸濁液(少量の水を追加)を、1lの容量を有するフラ
スコにて、室温で2時間の間回転させる。懸濁液は、始め黄色に着色しているが
、本手順の最後には暗赤色となる。 各洗浄後に得られた脱離液は、ジニトロフェニルヒドラジンとの沈殿反応によ
り、グルタルジアルデヒドの残留物について検査する。懸濁液は、試験が陰性に
なるまで入念に洗浄する。
【0050】 2)固定化 2.1)ヘスペリジナーゼ 最初のタンパク質添加 3.8gのヘスペリジナーゼを500mlのクエン酸/リン酸緩衝混合液(p
H6.0)中で攪拌する。溶解を促進するため、300μlの界面活性剤(Tw
een20)を添加する。次に、酵素溶液を濾過する。 1lの容量を有するフラスコにて、1.4)に記載されたようにして得た約2
30gのシリカゲル懸濁液を、酵素溶液に混合する。次に、酵素支持体懸濁液を
室温で約40時間の間回転させる。
【0051】 第2のタンパク質添加 約0.76gのヘスペリジナーゼ(Amano)を、60μlの界面活性剤を含む
120mlのクエン酸/リン酸緩衝混合液(pH6.0)中で攪拌し、次いで濾
過する。 酵素溶液を1lの容量を有する上記のフラスコ内に注入し、酵素溶液を室温で
回転させる。 2.2)BSA(分離試験用) 0.3のBiomex BSA(ウシ血清アルブミン粉末)を、100mlのクエン酸/リ
ン酸緩衝混合液(pH6.0)中で攪拌する。0.5lの容量を有するフラスコ
にて、1.4)に記載されたようにして得たシリカゲル懸濁液約20gを、タン
パク質溶液と混合し、そして60μlのProClin 300を添加する。
【0052】 3)タンパク質の量および活性の決定 3.1)タンパク質の量(ml当たりのタンパク質のmg) 溶液のタンパク質含量をブラッドフォード試験(Bradford test)により決定
する。標準的なアッセイを行なう。これは、20μlの試料を1mlのブラッド
フォード染色試薬(1:5希釈)に混合し、15分後に595nmにて光度の読
み取りを行なうことにより実行する。 極めて低いタンパク質濃度は、マイクロアッセイの使用を要する。これは、0
.8mlの試料を0.2mlのブラッドフォード染色試薬(濃縮)に混合し、1
5分後に595nmにて光度の読み取りを行なうことを含む。
【0053】 3.2)活性 溶液の活性を、代替基質との反応により測定する。 各試料につき以下を使用した。 88μlのクエン酸/リン酸緩衝混合液(pH=4.0) 100μlの試料 20μlの試料 20μlの代替基質:p−ニトロフェニル−α−L−ラムノシド(ラムノシダ
ーゼ活性) p−ニトロフェニル−α−L−グルコシド(グルコシダーゼ活性)
【0054】 この1mlの溶液をエッペンドルフ反応容器中で混合する。振盪機にて40℃
でそれぞれ2分および5分の間インキュベートしたのち、各100μlの反応混
合物を1mlの1Mソーダ溶液と混合する。次に、p−ニトロフェノールの濃度
を、400nmで光度的に測定する。活性は、単位時間当たりのp−ニトロフェ
ノールの濃度変化から計算する。 酵素の活性は単位(U)(=分当たりの変換された基質のμmol)で与えら
れる。
【0055】 4)結果
【表1】 Hesp0:最初のタンパク質添加 Hesp1:第2のタンパク質添加 試料1〜6:脱離液
【0056】
【表2】
【0057】例2 固定化物を使用した酵素的加水分解によるルチンからのイソケルセチンの製造 4.5mの容量を有する加熱された攪拌タンク(1)中に、3200lの脱
塩水および800lの1−プロパノールを入れる。混合液を、蒸気入口(2)か
ら約50〜60℃に加熱する。8000gのルチン、DABを溶液に激しく攪拌
しながら添加する。混合液をルチンが完全に溶解するまで攪拌する。次に、pH
を循環ポンプおよびインラインpHメータ(3a)を介してモニタし、必要な場
合はpHを4.0〜4.5に合わせる。試料は、検査の目的および濃度の決定の
ために、手動バルブ(4)を介して採取してもよい。
【0058】 反応を開始するために、溶液をバッグフィルター(5)およびチューブフィル
ター(6)を通して、ピストン型の注入ポンプに供給する。バッグフィルターは
、不溶性成分の主要な量を阻止するためのものであり、一方、チューブフィルタ
ーは溶液を0.2μmの微細度に清浄化する。 ピストン型注入ポンプ(7)は、溶液を、溶液の温度を温度計を介してカラム
の入り口で40℃に調節する、加熱可能なフレキシブルチューブを通して移送し
、カラム(9)(100x400mm)での流速は1l/分である。カラムは1
.5kgの固定化物を含む。電気的に加熱されたフレキシブルチューブは溶液を
冷却することができないので、攪拌タンク(1)内の温度は、したがって、ポン
プへの途中で生じる冷却により、ポンプの最大移送時において、40℃までの温
度となるように設定する。
【0059】 試料は、溶液から、カラムを通して浸出した後に、手動バルブ(10)を介し
て採取することができ、それにより、温度および反応により達成された変換率を
オフラインで測定することができる。測定した変換率が要求したものより低い場
合は、ポンプの出力を適切に減少させる。 溶液がカラム内を通過したら反応は完全に終了し、溶液が回収容器(11)に
進むことができるようになる。そこでは、溶液は冷却器(12)を介して、容量
にして約10〜20%減少する。これにより、プロパノールの含量は著しく減少
し、これは、イソケルセチンの溶解度が急激に低下することを意味する。引き続
く冷却により、溶解度はさらに低下し、生成物が沈殿し、そして、バッグフィル
ター(13)にて分離できるようになる。ここから、それを乾燥のために乾燥器
(14)に通す。母液および蒸留された復水は、共に、攪拌タンク(1)で再使
用するためにリサイクルされる。
【0060】例3 1.アルデヒド基によるシリカゲル粒子の修飾およびこの粒子上へのナリンギナ
ーゼの固定化 密封可能な容器中で、400mlの10%の濃度のHClを250gのシリカ
ゲル(例えばLiChrospher Si 300, Merck, Darmstadt)上に注
いだ後、容器を10分間超音波で脱脂し、室温で24時間の間放置した。次に、
シリカゲルを濾過し、数リットルの脱塩水で、pHが>4.5になるまで、そし
て、濾液中にもはや塩素イオンが検出されなくなるまで(酢酸中のAgNO
液による斑点反応)洗浄する。
【0061】 酸で処理した湿潤シリカゲルを、4lの容量を有し、精密ガラス攪拌器、還流
冷却器および100mlの滴下漏斗を備えた3口フラスコ中に設置し、その中で
3lの脱塩水によりスラリー化した。100mlのアミノプロピルトリメトキシ
シラン(ABCR、Karlsruhe)を攪拌しながら、15分間にわたり、滴下漏斗
から添加した。次に、懸濁液を加熱し、そして、90℃で90分間攪拌した。冷
却した懸濁液を濾過し、毎回1lの脱塩水で8回洗浄した。
【0062】 アミノ活性化(aminoactivated)シリカゲルを3lの水に懸濁し、4lの容量
を有し、精密ガラス攪拌棒および100mlの滴下漏斗を備えた3口フラスコ中
で、超音波により脱脂した。pHは、数滴の2M酢酸によりpH8.0に下げた
。次に、100mlの50%の濃度のグルタルジアルデヒド溶液(Merck, Darms
tadt)を1時間にわたり滴下して加え、懸濁液をさらに2.5時間、室温で攪拌
した。活性化シリカゲルを再濾過し、氷冷脱塩水で、グルタルジアルデヒドが洗
水中に検出できなくなるまで洗浄した(硫酸中の2,4−ジニトロフェニルヒド
ラジン溶液による斑点反応)。
【0063】 アルデヒド基で修飾されたシリカゲルを、500mlの脱塩水中に、4lの容
量を有するフラスコ内で、精密ガラス攪拌器による攪拌により懸濁した。13g
のナリンギナーゼ(Sigma, Deisenhofen)を2.5lの0.25Mリン酸緩衝液
、pH8.0に溶解した。酵素溶液をシリカゲル懸濁液に添加し、室温で96時
間攪拌した。次に、固定化物を濾過し、まず最初に0.2M塩化ナトリウム溶液
で、そして、その後は50mMクエン酸緩衝液、pH4.0で、多数回洗浄した
。固定化物のラムノシダーゼ活性は、p−ニトロフェニル−L−α−ラムノピラ
ノシド(Sigma, Deisenhofen)を基質として、Kurosawa法により決定した。活性
は120U/gであった。
【0064】 2. Eupergit(登録商標)C上へのヘスペリジナーゼの固定化 50gのEupergit(登録商標)(Rohm, Weiterstadt)を、ネジ蓋を有する5
00mlのガラス瓶中で、300mlの0.8Mリン酸カリウム緩衝液、pH8
.5と混合し、30分放置した。次に、5.0gのヘスペリジナーゼ(Amano)
を添加し、バッチをローリングミキサー上で室温にて120時間攪拌した。Eupe
rgit(登録商標)は、焼結ガラスフィルターにより濾過し、毎回、最初の1回は
0.2M塩化ナトリウム溶液で、次の2回は1lの0.1Mクエン酸緩衝液、p
H4.0で、多数回洗浄した。固定化物のラムノシダーゼ活性は、p−ニトロフ
ェニル−L−α−ラムノピラノシド(Sigma, Deisenhofen)を基質として使用し
、Kurosawa法により決定した。活性は、乾燥固定化物を基礎にすると15U/g
、湿潤固定化物を基礎にすると4.2U/gであった。
【0065】 3.攪拌タンク反応器における、Eupergit(登録商標)上に固定化されたヘスペ リジナーゼを使用したルチンのイソケルセチンへの変換と、それに引き続く、テ トラヒドロフラン/緩衝液混合液による生成物の抽出 2000mlの容量を有する丸底フラスコ中で、1000mlの50mMクエ
ン酸緩衝液、pH4.0、Eupergit(登録商標)上に固定化され、4.2U/g
の活性を有する100g(湿重量)のナリンギナーゼ、および、10gのルチン
(Merck, Darmstadt)を、一緒に、40℃で、精密ガラス攪拌器を使用して攪拌
した。変換率は、HPLC分析により連続的に決定した。合計96時間の後、反
応器内容物をブフナー漏斗(Buchner filter)で濾過した。濾過ケーキを丸底フ
ラスコに戻し、400mlの50mMクエン酸緩衝液、pH4.0、および、1
00mlのテトラヒドロフランの混合物中で、40℃にて30分攪拌し、この操
作の間、イソケルセチンの大部分が溶解した。混合物を温間濾過し、濾過ケーキ
を500mlの緩衝液/テトラヒドロフラン混合液で30分再抽出した。
【0066】 濾過に続き、2つのイソケルセチン抽出物を最初の濾液と合わせ、テトラヒド
ロフランを回転蒸発器を用いて除去した。生成物を完全に沈殿させるために、イ
ソケルセチン水溶液を、4℃に冷却した。濾過およびデシケーターでの乾燥の後
、5.8gの生成物の収量が得られ、それは、98%のイソケルセチンおよび2
%のルチンを含んだ。 湿潤Eupergit(登録商標)は、冷却テトラヒドロフラン緩衝混合液で1回洗浄
し、次に、50mMクエン酸緩衝液、pH4.0で、テトラヒドロフランの匂い
がわずかにしか認識されないようになるまで、繰返し洗浄した。酵素の活性は、
それにもかかわらず3.6U/gであり、これは14%の活性損失に相当する。
【0067】 4.攪拌タンク反応器における、Eupergit(登録商標)上に固定化されたヘスペ リジナーゼによるルチンのイソケルセチンへの変換と、それに引き続く、アルカ リ性緩衝液による生成物の抽出 2000mlの容量を有する丸底フラスコ中で、1000mlの50mMク
エン酸緩衝液、pH4.0、Eupergit(登録商標)上に固定化され、4.2U/
gの活性を有する100g(湿重量)のナリンギナーゼ、および、10gのルチ
ン(Merck, Darmstadt)を、一緒に、40℃で、精密ガラス攪拌器を使用して攪
拌した。変換率は、HPLC分析により連続的に決定した。合計96時間の後、
反応器内容物をブフナー漏斗(Buchner filter)で濾過した。湿潤ケーキを丸底
フラスコに戻し、300mlの50mM炭酸ナトリウム緩衝液、pH10.0中
、室温で5分攪拌し、この操作の間に、イソケルチンの部分が溶解し、濃い黄色
を呈した。懸濁液を濾過し、濾過ケーキを直ちに炭酸緩衝液で再抽出した。
【0068】 合計7回の抽出サイクルの後、Eupergit(登録商標)は実質的に無色になり、
イソケルセチンはほぼ完全に溶解した。抽出物を合わせ、希塩酸でpHがほぼ3
になるまで注意深く酸性化し、次に、混合液を4℃に冷却した。濾過およびデシ
ケーターでの乾燥の後、4.9gの生成物の収量が得られ、それは、98%のイ
ソケルセチンおよび2%のルチンを含んでいた。 湿潤Eupergit(登録商標)は、50mMクエン酸緩衝液で2回洗浄し、その後
、さらなる反応に用いることができようになった。酵素の活性は、未だ3.9U
/gであったが、これは7%の活性損失に相当する。
【0069】例4 1.アルデヒド基による磁性シリカ粒子の修飾およびこの粒子上へのナリンギナ ーゼの固定化 1lの容量を有し、精密ガラス攪拌棒、滴下漏斗および還流冷却器を備えた3
口フラスコ内に、600mlの水中の30gの磁性シリカ粒子(MagPrep(登録
商標), Merck, Darmstadt)の懸濁液を入れた。20mlのアミノプロピルトリ
エトキシシラン(ABCR, Karlsruhe)と20mlのイソプロパノールとの混合液
を、30分の間にわたって、攪拌しながら、滴下して加えた。次に、混合物を8
5℃に加熱し、この温度で1時間攪拌した。
【0070】 冷却後、懸濁液をビーカーに入れ、粒子を強力な永久磁石を用いて容器の底に
集め、脱離液を静かに注いだ。粒子は、洗液のpHが一定に止まるまで、脱塩水
で繰返し洗浄した。次に、粒子を600mlの水に再懸濁し、pHを、数滴の酢
酸で、約8に調節した。24mlの50%の濃度のグルタルジアルデヒド溶液の
添加後、懸濁液を室温で4時間攪拌し、次に、粒子をグルタルジアルデヒドが洗
液にもはや検出できなくなるまで、脱塩水で洗浄した(硫酸中の2,4−ジニト
ロフェニルヒドラジン溶液による斑点反応)。
【0071】 アルデヒド誘導粒子を、1lの容量を有する丸底フラスコ内で、600mlの
0.2Mリン酸カリウム緩衝液、pH9中に再懸濁した。100mlの50mM
塩化ナトリウム溶液中の1gのナリンギナーゼ(Sigma, Deisenhofen)溶液の添
加後、混合物を、精密ガラス攪拌器で、2日の間にわたり、室温で攪拌した。次
に、粒子を永久磁石を用いて分離し、まず最初に0.2M塩化ナトリウム溶液で
、その後は、50mMクエン酸緩衝液、pH4.0で、繰返し洗浄した。固定化
物のラムノシダーゼ活性は、Kurosawa法により、p−ニトロフェニル−L−α−
ラムノピラノシド(Sigma, Deisenhofen)を基質として用いて決定した(Kurosa
wa, Ikeda, Egami, J. Biochem. 73, 31-37 (1973): α-L-rhamnosidase of t
he liver of Turbo cornutus and Aspergillus niger)。活性は162U/gであ
った。
【0072】 2.エポキシド環による磁性シリカ粒子の修飾およびこの粒子上へのナリンギナ ーゼの固定化 1lの容量を有し、精密ガラス攪拌棒、滴下漏斗および還流冷却器を備えた3
口フラスコ内に、600mlの50mM酢酸ナトリウム溶液中の30gの磁性シリ
カ粒子(MagPrep(登録商標), Merck, Darmstadt)の懸濁液を入れた。20m
lの(3−グリシドオキシプロピル)トリメトキシシラン((3-glycidoxypropy
l)trimethoxysilane))(ABCR, Karlsruhe)と20mlのイソプロパノールと
の混合液を、30分の間にわたって、攪拌しながら滴下して加え、次に、混合物
を85℃に加熱し、この温度で1時間攪拌した。
【0073】 冷却後、懸濁液をビーカーに入れ、粒子を強力な永久磁石を用いて容器の底に
集め、脱離液を静かに注いだ。粒子は、洗液のpHが一定に止まるまで、脱塩水
で繰返し洗浄した。エポキシド環を定量するために、約0.5gの材料の試料を
メタノールで繰返し洗浄し、その後、乾燥器にて約70℃で恒量に達するまで乾
燥させた。エポキシド環の決定は、Pribyl法(Prbyl, Fresenius Z. Anal. Chem
. 303, 113-116 (1980): Bestimmung of Epoxydendgruppen in modifizierten
chromatographischen Sorbentien and Gelen)で行ない、250μmol/g
の値を得た。
【0074】 150mlの20%の濃度(w/v)のエポキシ誘導磁性粒子懸濁液を、1lの
容量を有する丸底フラスコ中で、350mlの1Mリン酸カリウム緩衝液、pH
9.0と混合した。15mlの50mM塩化ナトリウム溶液中の1.5gのナリン
ギナーゼ(Sigma, Deisenhofen)溶液の添加後、混合物を精密ガラス攪拌器で、
40℃にて16時間攪拌した。次に、粒子を永久磁石を用いて分離し、まず最初
に0.2M塩化ナトリウム溶液で、その後は、50mMクエン酸緩衝液、pH4
.0で、繰返し洗浄した。固定化物のラムノシダーゼ活性は、Kurosawa法により
、p−ニトロフェニル−L−α−ラムノピラノシド(Sigma, Deisenhofen)を基
質として用いて決定した。活性は102U/gであった。
【0075】 3.カルボキシル基による磁性シリカ粒子の修飾およびこの粒子上へのナリンギ ナーゼの固定化 1lの容量を有し、精密ガラス攪拌器、滴下漏斗および還流冷却器を備えた3
口フラスコ内に、600mlの水中の30gの磁性シリカ粒子(MagPrep(登録
商標), Merck, Darmstadt)の懸濁液を入れた。28mlの3−(トリエトキシ
シリル)プロピルサクシニルアンヒドリド(3-(triethoxysilyl)propylsuccin
yl anhydride)(ABCR, Karlsruhe)と28mlのイソプロパノールとの混合液
を、30分の間にわたって、攪拌しながら、滴下して加え、次に、反応混合物の
pHを、10%の濃度の水酸化ナトリウム溶液を滴下して加えることにより、9
.0に調整した。混合物を80℃に加熱し、この温度で2時間攪拌した。この操
作の間、pHは定間隔で点検し、必要な場合はアルカリの添加により修正した。
冷却後、懸濁液をビーカーに入れ、粒子を強力な永久磁石を用いて容器の底に集
め、脱離液をデカントした。粒子は、脱塩水で3回、2M酢酸溶液で1回、そし
てその後、洗液のpHが一定に止まるまで脱塩水で繰返し洗浄した。
【0076】 150mlの20%の濃度(w/v)のカルボキシル誘導磁性粒子懸濁液を、1
lの容量を有する丸底フラスコ中で、300mlの0.4Mリン酸カリウム緩衝
液、pH5.0、および、150mlの50mM塩化ナトリウム溶液中の1.5g
のナリンギナーゼ溶液(Sigma, Deisenhofen)と混合した。8mlの1%の濃度
(w/v)のEDC(N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミドヒドロクロリド, Merck, Darmstadt)水溶液の添加後、混合物を室温で20
時間攪拌した。次に、粒子を永久磁石を用いて分離し、まず最初に0.2M塩化
ナトリウム溶液で、その後は、50mMクエン酸緩衝液、pH4.0で、繰返し
洗浄した。固定化物のラムノシダーゼ活性は、Kurosawa法により、p−ニトロフ
ェニル−L−α−ラムノピラノシド(Sigma, Deisenhofen)を基質として用いて
決定した。活性は71U/gであった。
【0077】 4.アルデヒド基による磁性マイカ顔料の修飾およびこれら粒子上へのヘスペリ ジナーゼの固定化 1lの容量を有し、精密ガラス攪拌器、滴下漏斗および還流冷却器を備えた3
口フラスコ内に、300mlの水中の30gの磁性マイカ顔料(「Colorona Bla
ckstar Green」, Merck, Darmstadt)の懸濁液を入れた。20mlのアミノプロ
ピルトリエトキシシラン(ABCR, Karlsruhe)と20mlのイソプロパノールと
の混合液を、30分の間にわたって、攪拌しながら滴下して加えた。次に、混合
物を85℃に加熱し、この温度で1時間攪拌した。
【0078】 冷却後、懸濁液をビーカーに入れ、粒子を永久磁石を用いて容器の底に集め、
脱離液を静かに注いだ。粒子は、洗液のpHが一定に止まるまで、脱塩水で繰返
し洗浄した。次に、粒子を300mlの水に再懸濁し、pHを、数滴の酢酸で、
約8に調節した。25mlの50%の濃度のグルタルジアルデヒド溶液の添加後
、懸濁液を室温で4時間攪拌し、次に、粒子をグルタルジアルデヒドが洗水にも
はや検出できなくなるまで、脱塩水で洗浄した(硫酸中の2,4−ジニトロフェ
ニルヒドラジン溶液による斑点反応)。
【0079】 30gのアルデヒド誘導マイカ顔料「Colorona Blackstar Green」を、1lの
容量を有する丸底フラスコ内で、300mlの0.2Mリン酸カリウム緩衝液、
pH7.5に再懸濁した。20mlの0.2mMリン酸カリウム緩衝液、pH7
.5中の1gのヘスペリジナーゼ(Amano)溶液の添加後、混合物を、精密ガラ
ス攪拌棒で、3日の間にわたり、室温で攪拌した。次に、粒子を永久磁石を用い
て分離し、まず最初に0.2M塩化ナトリウム溶液で、その後は、50mMクエ
ン酸緩衝液、pH4.0で、繰返し洗浄した。固定化物のラムノシダーゼ活性は
、Kurosawa法により、p−ニトロフェニル−L−α−ラムノピラノシド(Sigma,
Deisenhofen)を基質として用いて決定した。活性は10U/gであった。
【0080】 5.攪拌タンク反応器における固定化ナリンギナーゼによるルチンからイソケル セチンへの変換および永久磁石による磁性生物触媒の単離 500mlの容量を有する二重壁(double-walled)攪拌反応器内で、400
mlの50mMクエン酸緩衝液、pH5.0、磁性シリカ粒子に固定化され、10
2U/gの活性を有する20gのナリンギナーゼ、および10gのルチン(Merck, D
armstadt)を40℃で、一緒に攪拌した。変換率は、間隔をおいてHPLC分析で決
定した。
【0081】 24時間後、反応器内容物をビーカーにポンプで注入し、触媒を、板磁石(Ba
kker, 200 mT)を用いて、容器の底に集めた。脱離液をポンプを用い真空下(in
vacuo)で直ちに濾過し、磁性粒子を、接着した固形イソケルセチンの最後の残
留物を洗い流すために、毎回100mlの緩衝液で多数回洗浄した。回収したイ
ソケルセチンは濾過し、少量の氷冷水で多数回洗浄し、デシケーターにて乾燥さ
せた。収量は6.5gであった。HPLC分析により、構成はイソケルセチン96%
、ケルセチン2%、そしてルチン2%であった。変換後の固定化物の活性は、そ
れにもかかわらず92U/gであった。これは10%の活性損失に相当する。
【0082】 6.攪拌タンク反応器における、固定化ナリンギナーゼによるルチンからイソケ ルセチンへの変換および電磁分離器による磁性生物触媒の分離(図1) 500mlの容量を有する二重壁攪拌反応器内で、300mlの50mMクエン
酸緩衝液、pH5.0、磁性シリカ粒子に固定化され、102U/gの活性を有す
る10gのナリンギナーゼ、および5gのルチン(Merck, Darmstadt)を40℃で
、一緒に攪拌した。変換率は、HPLC分析で連続的に決定した。24時間後、反応
器内容物を25ml/分の流速を発生する蠕動ポンプを用いて電磁HGMSプラント
に通し、それにより、磁性粒子は、ワイヤマトリクス上に完全に分離された(分
離プラントの技術データ:20mmの内径および200mmの長さを有するガラスパ
イプ、容量65ml、SS合金のワイヤパッキング重量15g、4個の直列接続コ
イル、電流強度6A、ヘルムホルツ磁場の磁界強度25mT)。
【0083】 磁場を作動させ、磁性粒子を洗い流すために、クエン酸緩衝液を、ポンプで2
回、毎回100mlの量をカラムに通した。生成物の懸濁液を合わせたものを濾
過し、イソケルセチンを氷冷水で洗浄し、デシケーターにて乾燥させた。収量は
3.1gであった。HPLC分析により、構成はイソケルセチン97%、ケルセチン
2%、そしてルチン1%であった。 触媒を再生するために、磁場を切り、100mlのクエン酸緩衝液、pH5.
0を10分間、100ml/分の流速で、分離プラント内を、ポンプで、流れの
方向を多数回変えて循環させた。次に、触媒懸濁液を攪拌タンク内にポンプで戻
し、沈降分離装置内にまだ残っている触媒を再度、毎回100mlのクエン酸緩
衝液で2回洗い流した。変換後の固定化物の活性は、未だ94U/gであった。こ
れは8%の活性損失に相当する。
【0084】 7.攪拌タンク反応器における、マイカ粒子上に固定化したヘスペリジナーゼに よるルチンからイソケルセチンへの変換および板磁石による磁性生物触媒の単離 500mlの容量を有する二重壁攪拌反応器内で、400mlの50mMクエン
酸緩衝液、pH5.0、「Colorona Blackstar」に固定化され、10U/gの活性
を有する30gのヘスペリジナーゼ、および5gのルチン(Merck, Darmstadt)を
40℃で、一緒に攪拌した。変換率は、HPLC分析で連続的に決定した。
【0085】 24時間後、反応器内容物をビーカーにポンプで注入し、触媒を、板磁石(Ba
kker, 200 mT)を用いて、容器の底に集めた。脱離液をポンプを用い真空下で直
ちに濾過し、磁性粒子を、接着した固形イソケルセチンの最後の残留物を洗い流
すために、毎回100mlの緩衝液で多数回洗浄した。回収したイソケルセチン
は濾過し、少量の氷冷水で多数回洗浄し、デシケーターにて乾燥させた。収量は
3.3gであった。HPLC分析により、構成はイソケルセチン96%、そしてルチ
ン4%であった。変換後の固定化物の活性は、まだ9.7U/gであった。これは
3%の活性損失に相当する。
【0086】 8.MSFB反応器における、磁性シリカゲル粒子上に固定化されたナリンギナーゼ によるルチンのイソケルチンへの変換 受け入れフラスコ(receiving flask)内で、5gのルチン、900mlの50
mMクエン酸緩衝液、pH5.0、および100mlの酢酸メチルの混合液を、明
らかな凝集塊を含まないほぼ均一な懸濁液が得られるまで、40℃で攪拌した。
反応器には、温度制御装置を備えた。室温における溶解度および再溶解速度を増
加させ、ケルセチンの形成を防ぐために、酢酸メチルを添加した。
【0087】 その間に、磁性シリカ粒子上に固定化され、162U/gの活性を有する6gの
ナリンギナーゼの、60mlの50mMクエン酸緩衝液、pH5.0中の懸濁液を
、磁場を切った状態のMSFB反応器のチューブ内にポンプで注入した。磁場を20
mTにセットし、新鮮なクエン酸緩衝液を、まず最初に、粒子が磁場内で安定した
状態に達するまで、精密な定量のために設計されたピストンポンプを用いて、5
ml/分の流速で上流へ向けて導入した。次に、ルチン懸濁液を室温で3.5時
間にわたり、ポンプでMSFB反応器内に通した。まず最初に酢酸メチルを回転膜乾
燥機にて生成物の混合物から除去し、そして次に、生成物を濾過し、氷冷水で多
数回洗浄し、デシケーターにて乾燥させた。収量は2.9gであった。生成物は
、イソケルセチン86%、そしてルチン14%を含んでいた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法の例として、ルチンからのイソケルセチンの連続的
な製造を示した図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年2月20日(2002.2.20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 式中、RはH、OH、またはOCHを示す、 で表されるルチノシドの酵素的加水分解によりモノグリコシド化フラボノイドを
製造する方法であって、該酵素的加水分解が、支持体上に固定化された酵素を用
いて行なわれる、前記方法。
【請求項8】 反応がpH3〜8で行なわれる、請求項1〜7のいずれかに
記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月10日(2002.10.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】 同様に、ルチンは、イソケルセチンのように、アグリコンであるケルセチンの
グリコシドであり、炭水化物基であるルチノースが、ケルセチンの3位の水酸基
に結合している。ルチン中の炭水化物基は、1および6位に結合したグルコース
単位、および末端に結合したラムノースまたは6−デオキシマンノース単位を含
む。ルチンは、例えば、ケルセチン−3−O−β−D−ルチノシドまたは2−(
3,4−ジヒドロキシフェニル)−3−{[6−O−(6−デオキシ−α−マン
ノピラノシル)−β−D−グルコピラノシル]オキシ)−5,7−ジヒドロキシ
−4H−1−ベンゾピラノン−4として知られている。しかしまた、それは例え
ば、ソフォリン(sophorin)、ビルタン(birutan)、ルタビオン(rutabion)
、タウルチン(taurutin)、フィトメリン(phytomelin)、メリン(melin)ま
たはルトシドの名で知られている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】 第2のタンパク質添加 約0.76gのヘスペリジナーゼ(Amano)を、60μlの界面活性剤を含む
120mlのクエン酸/リン酸緩衝混合液(pH6.0)中で攪拌し、次いで濾
過する。 酵素溶液を1lの容量を有する上記のフラスコ内に注入し、酵素溶液を室温で
回転させる。 2.2)BSA(分離試験用) 0.3gのBiomex BSA(ウシ血清アルブミン粉末)を、100mlのクエン酸/
リン酸緩衝混合液(pH6.0)中で攪拌する。0.5lの容量を有するフラス
コにて、1.4)に記載されたようにして得たシリカゲル懸濁液約20gを、タ
ンパク質溶液と混合し、そして60μlのProClin 300を添加する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】 4.攪拌タンク反応器における、Eupergit(登録商標)上に固定化されたヘスペ リジナーゼによるルチンのイソケルセチンへの変換と、それに引き続く、アルカ リ性緩衝液による生成物の抽出 2000mlの容量を有する丸底フラスコ中で、1000mlの50mMク
エン酸緩衝液、pH4.0、Eupergit(登録商標)上に固定化され、4.2U/
gの活性を有する100g(湿重量)のヘスペリジナーゼ、および、10gのル
チン(Merck, Darmstadt)を、一緒に、40℃で、精密ガラス攪拌器を使用して
攪拌した。変換率は、HPLC分析により連続的に決定した。合計96時間の後
、反応器内容物をブフナー漏斗(Buchner filter)で濾過した。湿潤ケーキを丸
底フラスコに戻し、300mlの50mM炭酸ナトリウム緩衝液、pH10.0
中、室温で5分攪拌し、この操作の間に、イソケルチンの部分が溶解し、濃い黄
色を呈した。懸濁液を濾過し、濾過ケーキを直ちに炭酸緩衝液で再抽出した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 オーレム, ハンス−レオンハルト ドイツ連邦共和国 64342 ユーゲンハイ ム、グーテンベルクシュトラーセ 6 ア ー (72)発明者 シュヴァンムル, アヒム ドイツ連邦共和国 64283 ダルムシュタ ット、ホルツシュトラーセ 1 Fターム(参考) 4B064 AF52 CA21 CB07 CC06 CC07 CD09 DA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルチノシドの酵素的加水分解によるモノグリコシド化フラボ
    ノイドの製造方法であって、該酵素的加水分解が、支持体上に固定化された酵素
    を使用して行なわれる、前記方法。
  2. 【請求項2】 用いるルチノシドが、式(A) 【化1】 式中、RはH、OH、またはOCHを示す、 で表されるルチノシドである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 用いるルチノシドがルチンである、請求項1または2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 用いる酵素がα−L−ラムノシダーゼである、請求項1〜3
    のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 用いる酵素がヘスペリジナーゼである、請求項1〜4のいず
    れかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 酵素がシリカゲル上に固定化されている、請求項1〜5のい
    ずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 酵素的加水分解が、水と少なくとも1種の有機溶媒との混合
    溶媒の存在下で行なわれる、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 反応が、15℃〜80℃の反応温度で行なわれる、請求項1
    〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 反応がpH3〜8で行なわれる、請求項1〜8のいずれかに
    記載の方法。
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