JP2003522149A - 治療法および診断法において使用される光学活性なナノ粒子 - Google Patents

治療法および診断法において使用される光学活性なナノ粒子

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Abstract

(57)【要約】 本発明は概して、改良された熱の局所的送達方法および生物材料の局所的画像化方法に関する。上記の送達はインビトロでもインビボでもよく、癌、炎症または組織の過剰増殖を伴う他の障害の局所的処置に有用である。また本方法は画像診断にも有用である。本方法では、細胞または組織にナノ粒子を送達し、それらのナノ粒子が熱を放出するような条件で前記ナノ粒子を励起源に曝露することにより、前記細胞または組織で高熱を局所的に誘発する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は、米国仮特許出願第60/181,109号(2000年2月8日出
願)の優先権を主張する。
【0002】 米国特許出願第09/038,377号(1998年4月10日出願)、米国
特許出願第60/222,437号(2000年8月1日出願)および国際特許
出願PCT/US00/19268(2000年7月14日出願)は、明示的お
よび全体的に参考として本明細書中に組み込まれる。
【0003】 本発明は政府援助によりなされた。米国政府は、本発明において一定の権利を
有し得る。
【0004】 (発明の背景) 多くの適用において、局在化された加熱または画像化のために細胞および組織
を標的化することは望ましい。治療効果は、ガン性の細胞および組織を破壊する
ことから、良性腫瘍および他の組織の治療的除去または整形的除去にまで及ぶ。
局在化された正確な加熱および照射を行う技術により、様々な治療的利益および
診断的利益を享受することができ、一方で、付近の細胞および組織に対する付随
的な損傷を最小限にすることができる。細胞および組織のそれぞれの誘導された
高熱療法および画像化を行うインビトロおよびインビボの両方での治療的適用お
よび診断的適用に対してそのような様々な技術を容易に実施できることが望まし
い。
【0005】 そのような技術の潜在的に有用なインビボ適用はガンの処置においてである。
例えば、転移性前立腺ガンはアメリカ男性の主要な死因の1つである。推定によ
り、米国内では11人の男性のうち2人以上の割合で前立腺ガンが発症すること
が示されている。局所的疾患の程度を正確に決定することは困難であることが多
い。局在化した前立腺疾患を正確に検出し、画像化する方法が非常に求められて
いる。さらに、局在化した前立腺ガンは、一般に、根治的前立腺切除または放射
線療法のいずれかによって処置されている。これらの手法はともに、著しい罹患
率によって悩まされている。関連した罹患率が低い最小限の浸襲的処置法を実現
させることが可能であるはずであり、そしてそのような方法は前立腺ガンの治療
を劇的に改善するはずである。
【0006】 数多くの技術が、治療剤および診断剤を腫瘍に指向させるために研究されてい
る。これらには、腫瘍細胞表面分子の標的化、活性化された内皮細胞の様々な領
域を標的化すること、腫瘍に関連した密集した漏出しやすい血管系を利用するこ
と、および腫瘍に関連して高まった代謝活性およびタンパク質分解活性を利用す
ることが含まれる。抗体を標識することが、治療剤および診断剤の細胞選択的標
的化を達成するために広範囲に使用されている。数多くの方法が、治療剤の抗体
標的化のために採用されている。これらには、インターフェロン−α(Ozze
llo他、1998)、腫瘍壊死因子(Moro他、1997)およびサポリン
(Sforzini他、1998)などの薬物に対して抗体をコンジュゲート化
することが含まれる。抗体のコンジュゲート化はまた、放射免疫療法および放射
免疫検出のための放射性同位体を腫瘍に標的化するために使用されている(Zh
u他、1998)。現在、シンチグラフィー標的にコンジュゲート化された、前
立腺特異的膜抗原に対する抗体である、前立腺ガンを検出するための製品(Pr
ostaScint)が市販されている(Gregorakis他、1998)
。免疫リポソームまたはアフィニティーリポソームは、抗体がその表面にコンジ
ュゲート化されているリポソーム薬物キャリアである。これらの薬物キャリアは
、ガン性細胞を破壊するためにドキソルビシンなどの細胞傷害性薬剤とともに負
荷することができる。抗体の標的化はまた、現在、細胞選択的な遺伝子治療につ
いて検討中である。
【0007】 単鎖抗体をその表面に示し、非常に様々な細胞タイプの特異的な標的化を可能
にするウイルス粒子が開発されている(Yang他、1998;Jiang他、
1998;Chu&Dornburg、1997;Somia他、1995)。
活性化された内皮細胞の様々な領域を標的化するために、E−セレクチンに対す
る抗体をその表面に有する免疫リポソームが作製されている。類似した標的化効
率を小さい腫瘍特異的ペプチドにより達成することは可能であり得る(Pasq
ualini他、1997)。最近、腫瘍の画像化が、プロテアーゼによって活
性化される近赤外蛍光プローブを使用して行われている(Weissleder
、1999)。これらの薬剤は全身投与することができ、そして豊富に存在し、
漏出しやすい血管系のために腫瘍に蓄積して、上昇したタンパク質分解酵素によ
って活性化された。
【0008】 本発明の主題であるナノ粒子はこれらのタイプの標的化方法論に適用すること
ができる。ナノ粒子の表面は、抗体、ペプチドまたは他の細胞特異的成分で容易
に修飾することができる。このようなナノ粒子の1つの具体的な実施形態は放射
線の吸収剤として作用する。これらのナノ粒子は調節可能な励起波長を有し、そ
して熱の放射によって基底状態に戻る非放射性崩壊を受ける。この熱を、局所的
な高熱療法を行うために使用することができる。あるいは、これらのナノ粒子は
、吸収剤として作用することに加えて、光を散乱し、それにより、ナノ粒子が存
在する局所的な環境を画像化する手段としての造影剤として作用し得る。同様に
本発明の主題である他のナノ粒子は、強力な可視および赤外の蛍光基である。そ
の強力な放射は画像化適用において使用される。固体金属ナノ粒子(すなわち、
均一組成およびナノメーターの大きさの固体の単一金属球体)は興味深い光学的
性質を有することが知られている。特に、金属ナノ粒子は顕著な光学的共鳴を示
す。金属ナノ粒子は、この点で金属コロイドと類似しており、光に対する金属の
集団的な電子的応答のために強い光学的吸収を示す。金属コロイドは、強い光学
的吸収、および極端に大きく、速い三次の非線形光学的(NLO)偏光性を含む
様々な有用な光学的性質を有する。これらの光学的性質は、電磁場に対する金属
性粒子内の電子の相的応答に起因する。この集団的な電子励起はプラズモン共鳴
として知られている。共鳴時に、薄い金属コロイド溶液は、既知物質の最大の電
子的NLO感受性を有する。しかし、これらの溶液の利用性は、そのプラズモン
共鳴が比較的狭い波長範囲に限定され、そして容易にシフトさせることができな
いために制限されている。例えば、直径が10nmである銀粒子は約355nm
において光を最大に吸収するが、類似したサイズの金粒子は約520nmにおい
て最大の吸収を示す。これらの吸収最大値は、粒子サイズの変化および粒子上の
様々な誘電性コーティングに対して影響されない。しかし、本発明のナノ粒子は
、そのプラズモン共鳴における指向されたシフトをより受けやすく、従って、様
々な吸収波長または散乱波長がこれらの固体金属ナノ粒子を褐色にする。
【0009】 励起したときに熱を発する組成物を治療的に使用するために様々な努力が以前
になされていた。しかし、これらは本発明とは区別することができる。米国特許
第4,983,159号において、Randは、交流磁場に供されたときに加熱
ヒステリスを示す粒子を使用して高温療法を新生物に導入することを記載してい
る。しかし、この' 159号特許において使用された粒子は、より適切にはマイ
クロ粒子として記載され、本明細書中で使用される類似的なナノ粒子よりもはる
かに大きい。米国特許第4,106,488号および同第4,303,636号
(ともにGordon)には、ナノメートルスケールの大きさの粒子が記載され
る。しかし、励起源が、本明細書中で使用される励起源とは異なっており、本発
明の範囲には含まれない。そのため、これらのより以前の研究の基礎をなす物理
的励起機構は本発明の機構とは異なると考えられる。
【0010】 固体金属ナノ粒子の多くの適用を実現することに対する一連の実際的な制限は
、プラズモン共鳴を技術的に重要な波長において存在させることができないとい
うことである。例えば、直径が10nmである固体の金ナノ粒子は、プラズモン
共鳴の中心が520nmにある。このプラズモン共鳴は、粒子直径または特異的
な埋め込み媒体を変化させることによって約30ナノメートルよりも大きく制御
可能なほどにシフトさせることができない。
【0011】 この問題を克服する1つの方法は、小さい非導電性粒子をこれらの金属でコー
ティングすることである。例えば、Au2 S粒子上でのAuの還元(硫化ナトリ
ウムによるクロロ金酸の還元)により、金コロイドの吸収最大値が、Au2 Sコ
アに堆積した金の量およびコアサイズに依存して、520nmから約600nm
〜900nmの間に赤方シフトすることが示されている。Zhou他、(199
4)。コア半径対シェル厚の比は、反応物の濃度を変化させることによって、ま
たは反応を停止させることによって制御することができる。この場合、粒子コア
の直径は、金のプラズモン共鳴を誘導する光の波長における赤方シフトに正比例
する。しかし、硫化金粒子の直径は、薄い金のシェル(5nm未満)とともに約
40nm〜45nmのサイズに制限される。Zhou他の硫化金粒子の制限され
たサイズにより、吸収最大値は900nm以下の波長に制限されている(Ave
ritt他、1997)。
【0012】 Zhou他によって規定されるような粒子のさらなる制限は、コアおよびシェ
ルの両方が1つの化学反応の結果として成長するということであり、従って、コ
ア材料およびシェル材料の選択がそれぞれAu2 SおよびAuに限定されるとい
うことである。さらに、コア半径対シェル厚の比のみが制御され得る。したがっ
て、コア半径およびシェル厚の独立した制御ができない。
【0013】 NedeljkovicおよびPatel(1991)は、臭化銀、銀、ドデ
シル硫酸ナトリウム(SDS)およびエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の混
合物への強いUV照射によって製造される、銀コーティングされた臭化銀粒子を
開示している。Nedeljkovicの粒子は、透過電子顕微鏡によって明ら
かにされるように、サイズが約10nm〜40nmの範囲であり、不規則な形状
である。予測されるように、これらの粒子調製物から得られるスペクトルは極端
に広い。
【0014】 米国特許第5,023,139号において、Birnboim他は、金属コー
ティングされた、半導体性の、サイズがナノメートルの粒子を含有することによ
り、(局所電場増強のために)、コーティングされていない誘電性ナノ粒子に対
する三次の非線形光学的感受性が示されるはずであることを示す理論的計算を開
示している。その静電的計算は仮想的な組成物に基づいていた。金属の外側シェ
ルを実際に提案するBirnboim他により理論的に提案されるそのような実
施形態では、適正に機能させるために使用しなければならない特定の媒体に関す
る条件がさらに必要である。
【0015】 しかし、Birnboimは、開示された仮想的な組成物を調製する方法を開
示していない。さらに、Birnboimの計算は、表面の電子散乱を考慮に入
れていない。表面の電子散乱は、少なくとも1桁小さい見かけの電子平均自由行
程(例えば、室温におけるAuでは、見かけの電子平均自由行程は約40nmで
ある)を有するすべての金属性構造の光学的応答を強く変化させる。この影響は
局所電場増強因子を低下させ、そしてこの因子により、ナノシェルの幾何構造に
関連した共鳴的な三次の非線形光学的感受性が低下する。Averitt他(1
997)を参照のこと。これらの組成物の典型的なシェル厚は40nm未満であ
るので、Bimboim他の理論的計算は、機能的な金属ナノシェルに対する光
学的応答の重要な局面であるこの影響を説明することができない。
【0016】 目的とする対象体(例えば、腫瘍)から赤外光をインビボで発する蛍光プロー
ブを使用して標的化された画像化を行うこともまた可能である(Weissle
der、1999;Pathankar他、1997)。画像化するためには、
蛍光基および散乱剤に注目する必要がある。散乱剤は、画像化を可能にする標的
化組織における散乱係数を劇的に変化させ(従って、光学的造影剤として作用さ
せる)ために使用することができる。吸収剤も、潜在的には、同様に、この適用
に使用することができる。
【0017】 1つの非導電性または半導体性のコア層と、少なくとも1つの導電性シェル層
とを含むナノ粒子であって、シェル層が前記コア層とは独立的に積層化され、前
記シェル層の厚さが前記コア層の半径とは無関係であるナノ粒子を、前記シェル
層の厚さが、シェル層を含む材料の見かけ誘電性関数によって記述されるプラズ
モン共鳴ピーク幅をナノ粒子が有するシェル層の厚さ未満であるという特徴を有
するように製造できることが発見された。同様に、これらのナノ粒子は、シェル
層の厚さとは無関係であるプラズモン共鳴ピーク幅を有するように製造すること
ができる。
【0018】 ナノシェルと呼ばれる金属ナノ粒子の最大共鳴波長をシフトさせるために使用
することができる様々な方法および材料が以前に開示されていた。これらの方法
により、電磁波スペクトルの可視および赤外の範囲において規定された波長の吸
収最大値を有する物質が製造される。特に、そのような金属ナノシェルコンポジ
ットが、シェル材料に対するそのような判断基準とは無関係であるコアの大きさ
、コアの大きさおよびコアの幾何形状を選択することを可能にする様式で組み立
てられている。これらの方法によって製造された組成物は、比較的均質な構造を
有しており、そしてその所望する吸収特性を示すために、特定の媒体に分散させ
ることに依存させる必要はない。本明細書において注目すべきことに、これらの
ナノシェルは、上記に議論された治療的適用および診断的適用を制限している先
行技術の光学的制限を克服している。そのような材料は米国特許出願第09/0
38,277号(1998年4月28日出願;これは明示的および全体的に参考
として本明細書中に組み込まれる)に記載された。
【0019】 (発明の開示) 本発明の目的は細胞および組織療法用の材料および方法を提供することである
。第1の目的は、そのような細胞および組織療法において、標的を絞った局所的
高熱を誘発する方法である。本発明のもう1つの目的は画像診断用の材料および
方法を提供することである。
【0020】 本発明のさらにもう1つの目的は、低侵襲性かつ有効であって全身性副作用を
伴わない上記材料の使用方法を提供することである。
【0021】 治療目的の実施態様として、光に曝露するとインビトロまたはインビボで隣接
環境の局所的加熱を引き起こす粒子を細胞および/または組織に投与する方法を
記載する。好ましい態様では、粒子は誘電性または半導性コアおよび導電性シェ
ルからなり、粒子の寸法は数十〜数百ナノメートル程度であり、使用する放射は
赤外放射である。
【0022】 好ましい一態様では本方法を癌の治療に使用する。別の一態様では本方法を非
悪性腫瘍に適用する。どちらの態様でも、本方法は唯一の方法であってもよいし
、本方法を別の治療法と併用してもよい。もう1つの態様として、本方法を美容
増進に使用することもできる。
【0023】 好ましい一態様では、ナノ粒子はシリカコアおよび金シェルからなる。別の一
態様では、ナノ粒子は硫化金コアおよび金シェルからなる。
【0024】 上記一般方法のさらなる一態様では、適当な化学スキームを使ってナノ粒子を
所望の部位にターゲティングする。好ましい態様では、抗原−抗体結合がターゲ
ティングに使用される。
【0025】 診断目的の実施態様として、光に曝露するとインビトロまたはインビボでの隣
接環境の画像化をもたらす粒子を細胞および/または組織に投与する方法を記載
する。好ましい態様では、粒子が、Pr+3、Er+3およびNd+3などの希土類イ
オンをドープした誘電性または半導性コアからなり、粒子の寸法は数十〜数百ナ
ノメートル程度であり、使用する放射は可視または赤外放射である。もう1つの
選択肢として、粒子は誘電性または半導性コアおよび導電性シェルからなっても
よい。
【0026】 好ましい一態様では、ナノ粒子はPr+3イオンをドープしたシリカナノ粒子か
らなる。別の一態様では、ナノ粒子はEr+3またはNd+3をドープしたシリカナ
ノ粒子からなる。もう一つの態様では、ナノ粒子は、吸収材または散乱材として
設計された金シェルを有するシリカコアからなる。
【0027】 診断目的の実施態様でも治療目的の実施態様でも、放射源は好ましくは電磁放
射であるが、もう1つの選択肢として超音波放射などの非電磁放射であってもよ
い。
【0028】 (発明の詳細な説明) 様々な実施形態および改変が、本発明の範囲および精神から逸脱することなく
、本出願において開示される発明に対して行われ得ることは当業者には容易に明
かである。
【0029】 本明細書中で使用される場合、「a」または「an」は1つまたは複数である
ことを意味し得る。請求項において使用される場合、語句「含む」とともに使用
されるときには、語句「a」または「an」は、1または1を越えることを意味
し得る。本明細書中で使用される「別の」は、少なくとももう1つまたはそれ以
上であることを意味し得る。
【0030】 本明細書中で使用される用語の「細胞」、「細胞株」および「細胞培養物」は
、相互に交換可能に使用され得る。これらの用語はすべて、任意およびすべての
その後の世代であるその子孫をも包含する。すべての子孫は、意図的な変異また
は故意でない変異のために同一でなくてもよいことが理解される。
【0031】 本明細書中で使用される用語「標的化された」は、抗原−抗体結合、リガンド
−受容体結合、および他の化学的に結合する相互作用、ならびに直接的な注射な
どの非化学的手段の使用を包含する。
【0032】 本明細書中で使用される「エネルギー源」は、電磁スペクトルの任意の領域お
よびすべての領域、超音波、磁場、電場、マイクロ波照射、レーザー励起などか
らの放射を含む、励起の任意の形態およびすべての形態を包含する。
【0033】 本明細書中で使用される「光」は、電磁放射線を意味する。
【0034】 本明細書中で使用される「電磁放射線」は、電場および磁場が互いに直交して
伝播する放射線として定義され、そして下記にのみさらに限定される:マイクロ
波、赤外、可視、紫外、x線、ガンマ線および宇宙線。本明細書中で使用される
「電磁放射線」は、無線周波数の放射線を含まない。
【0035】 本明細書中で使用される「非細胞非組織材料」は、細胞および組織ではない任
意の生物学的材料であり、プラーク、ウイルス物質などを含み得る。
【0036】 本明細書中で使用される場合、ナノ粒子をある位置に「送達する」は、ナノ粒
子によって生じる何らかの熱をその位置に移動させるようにナノ粒子をその位置
に結合させるか、またはその近くに設置するか、またはそれに十分に接近させて
設置し、そしてナノ粒子による局所的環境の何らかの画像化を行うこととして定
義され、所望する位置の画像化を含む。
【0037】 本明細書中で使用される「照射する」は、対象物を隣接する対象物から弁別す
るか、またはそうでなければ識別し、あるいは1つの対象物内において異なる領
域を弁別するような方法で、電磁放射線または他のエネルギー源を与えることと
して定義される。
【0038】 本明細書中で使用される「ナノ粒子」は、1ナノメートル〜1000ナノメー
トルの直径を有し、任意のサイズ、形状または形態を有する粒子として定義され
る。本明細書中で使用される「ナノシェル」は、異なる誘電性または半導体性の
コア部分が1つまたは複数の導電性シェル層によって囲まれているナノ粒子であ
る。「ナノシェル」は、異なるコア/シェル構造を特徴とするナノ粒子の部分種
である。ナノシェルおよびナノ粒子はともに、Pr+3、Er+3およびNd+3など
のドーパントを含有することができる。
【0039】 本明細書中で使用される「ナノ粒子」は、1つまたは複数のナノ粒子を意味す
る。本明細書中で使用される「ナノシェル」は、1つまたは複数のナノシェルを
意味する。本明細書中で使用される「シェル」は、1つまたは複数のシェルを意
味する。
【0040】 本明細書中で使用される用語「腫瘍」は、任意の膨潤物または腫脹物を含む。
本明細書中で使用される場合、腫瘍はまた新生物をも示す。
【0041】 本明細書中で使用される用語「良性腫瘍」は、転移を形成せず、そして隣接組
織に侵入しないか、または隣接組織を破壊しない腫瘍として定義される。本明細
書中で使用される用語「悪性腫瘍」は、周りの組織に侵入し、通常の場合には転
移を生じさせることができ、除去を試みた後に再発し得る腫瘍として定義される
【0042】 本明細書中で使用される用語「ガン」は、一般に様々な悪性の新生物として定
義される。ガンは、本明細書中では、カルシノーマおよび肉腫と相互に交換可能
である。
【0043】 本明細書中で使用される用語「抗体」は、抗原上の特定のエピトープに特異的
に結合することができる免疫グロブリン分子をいう。本明細書中で使用される場
合、抗体は、IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEなどの任意の免疫学
的な結合性因子を広義には示すものとする。抗体は、天然源または組換え源に由
来する完全な免疫グロブリンであり得るし、そして完全な免疫グロブリンの免疫
反応性の部分であり得る。抗体は、典型的には免疫グロブリン分子の四量体であ
る。本発明における抗体は、例えば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体
、Fv、FabおよびF(ab)2 、ならびに単鎖抗体およびヒト化抗体を含む
様々な形態で存在し得る(Harlow他、1988;Houston他、19
88;Bird他、1988)。
【0044】 本明細書中で使用される「カップリング」は任意の化学的な結合を示し、共有
結合的相互作用および非共有結合的相互作用の両方を含む。
【0045】 本明細書中で使用される用語「自己免疫疾患」は、自己免疫応答から生じる障
害として定義される。自己免疫性は、自己抗原に対する不適切で、過度な応答で
ある。例として、アジソン病、グレーヴズ病、多発性硬化症、粘液水腫、悪性貧
血、リウマチ熱、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデスおよび潰瘍性大腸
炎が挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】 本明細書中で使用される用語「炎症」は、物理的な傷害、感染または局所的な
免疫応答によって開始される、流体、血漿タンパク質および白血球の局所的な蓄
積に対する一般的な用語である。これはまた、炎症性応答として知られている。
炎症性応答をを受けている組織に侵入する細胞は、多くの場合、炎症性細胞また
は炎症性浸潤物と呼ばれる。
【0047】 本明細書中では、略号「IR」は赤外を意味し、略号「UV」は紫外を意味し
、略号「VIS」は可視を意味する。
【0048】 本明細書中で使用される「局在化された」は、存在する場合には、当該領域の
外側の最小限の伝搬のみを伴う所望する領域に実質的に限定されていることを意
味する。
【0049】 本発明の重要な実施形態において、ナノ粒子は、標準的な方法を使用して動物
に投与される。本発明の方法を使用して処置され得る動物には、ヒト、ウシ、ウ
マ、ブタ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、ラット、マウス、トリ、ニワト
リまたは魚類が含まれるが、これらに限定されない。
【0050】 診断的適用および治療的適用のために細胞および/または組織を選択的に画像
化または殺傷する方法が開発されている。粒子は、理想的にはナノメートルスケ
ールの大きさである。そのような方法は、特異的な化学的相互作用(例えば、抗
原−抗体結合など)を伴う標的化スキームを含むことができ、または治療試薬を
所望する領域に単に送達することから構成され得る。治療の方向または標的化は
、対象とする細胞および/または組織の表面に対するものであり得るか、あるい
は他の内部部位に対するものであり得る。近赤外光を放射または散乱し、そして
抗体に容易にコンジュゲート化され得るナノ粒子に基づいて、より特異的で、正
確な画像化技術を提供するいくつかの新しい種類のナノ粒子、ならびにナノ粒子
との光熱的相互作用に基づく非常に局在化され、かつ標的化された最小限の浸襲
的処置法が開発されている。標的化された細胞を殺傷する好ましい実施形態にお
いて、ナノ粒子はナノシェルであり、近赤外光(約800nm〜1300nm)
などの放射線を使用して励起され得る非常に導電性の金属などの物質でコーティ
ングされた、ケイ素などの誘電性材料または不活性な材料のコアを用いて形成さ
れる。励起したときに、ナノシェルは熱を放射する。ナノシェルのシェルおよび
コアの合計した直径は数十ナノメートル〜数百ナノメートルの範囲である。
【0051】 重要なことに、本発明のすべての実施形態において、励起は、高熱療法が誘導
され得る物質の内部にある励起源から行われ得るか、または物質の外側にある励
起源によって行われ得る。インビボ適用では、励起は、身体内または身体外の励
起源によって行われ得る。励起源が身体内にあるインビボ適用では、励起源は対
象物内に存在し得るか、またはその外側に存在し得る。
【0052】 近赤外光は、組織に浸透するその能力のために好都合である。他のタイプの放
射線もまた、ナノ粒子のコーティングおよび標的化された細胞を選択することに
依存して使用することができる。例として、x線、磁場、電場および超音波が挙
げられる。加熱されたプローブ、マイクロ波、超音波、レーザー、灌流、無線周
波数エネルギーおよび放射加熱の使用などの、特にガンの治療において使用され
る高温療法に対する既存の方法に関連した様々な問題が、本明細書中に記載され
るように使用される放射線のレベルは、エネルギーが誘電体上の金属表面によっ
てより効果的に集中するナノ粒子の表面上を除き、高温療法を誘導するには不十
分であるので回避される。粒子はまた、赤外拡散光子画像化方法を特に使用して
、画像化を強化するために使用することができる。標的化用分子は、抗体または
そのフラグメント、特異的な受容体に対するリガンド、あるいは標的化される細
胞の表面に特異的に結合するタンパク質であり得る。
【0053】 様々な材料および方法が、近赤外光を散乱し、吸収し、かつ/または放射する
ナノ粒子を細胞に送達するために;近IR画像化のために細胞を光学的に標識す
る造影剤または放出剤としてこれらを使用するために;これらの特異的に標識さ
れた細胞に基づく赤外断層画像化方法を提供するために、そして近赤外光でナノ
粒子を光学的に励起させることにより個々の細胞の破壊を光熱的に標的化するた
めに記載される。
【0054】 金属ナノシェル 金属ナノシェルは1つまたはそれ以上の金属(例えば、金)層でコーティング
された誘電性(例えば、シリカ)コアからなるナノ粒子の1つの型である。シェ
ル層は好ましくは導電性である金属または金属様物質から形成されるが、誘電定
数がコア物質よりも十分に低い物質を用いることもできる。好ましい金属には金
、銀、銅、プラチナ、パラジウム、鉛および鉄などがある。金が最も好ましい。
金ナノシェルは金コロイドに類似した物理学的特性、とりわけ光に対する金属の
集合性電子応答による強い光吸収性を有する。金コロイドの光吸収により消費者
関連の医療用製品、例えば家庭用妊娠診断試験においてかなり利用されている鮮
やかな赤色を生じる。対照的に金ナノシェルの光応答性ナノ粒子コアの相対的な
大きさおよび金シェルの厚みに劇的に依存する(NeevesおよびBirnb
oim(1989);KreibigおよびVollmer(1995))。相
対的なコアおよびシェルの厚みを変化させることにより金ナノシェルの色を、可
視から近赤外スペクトル領域までの光スペクトルの広い範囲にわたって変化させ
ることができる。
【0055】 光学共鳴の光の波長に相対して粒子の大きさを変化させることにより光を優先
的に吸収させるかまたは散乱させる金ナノシェルを作ることができる。図1では
、40nm金/シリカナノシェルの場合に関するナノシェル組成物の関数として
ナノシェルプラスモン共鳴波長シフトのミー散乱プロットを表す。この図ではナ
ノ粒子のコアおよびシェルを対応する光学共鳴のすぐ下に直接スケールに相対し
て表す。図2では、コア/シェル比対シリカコア/金シェルナノ粒子の共鳴波長
を示す。光学共鳴の極度に鋭敏な波長可変性は金属ナノシェルに完全に特有な特
性である:他のどの分子またはナノ粒子構造も光吸収特性の共鳴を系統的にそれ
ほど容易に「設計」できないのはもちろん、それほど大きな波長範囲を越えて「
設計」することはできない。
【0056】 その他の物質を用いることもできる。有機導電性物質、例えばポリアセチレン
およびドーピングされたポリアナリンを用いることもできる。別の層、例えば非
導電層、導電層、またはかかる層の配列、例えば導電および非導電層の別の配列
をシェル層に結合させることができる。コアは非導電性、例えば誘電物質または
半導体物質で形成されているべきである。実例にはシリコンジオキサイド、チタ
ニウムジオキサイド、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン、
金スルフィド、およびデンドリマーのごときマクロ分子などがある。半導体物質
の例としては、CdSe、CdSおよびGaAsなどがある。物質の性質は粒子
の特性に影響する。例えばシェル層の誘電定数が規定の誘電定数であるコアを有
する粒子に相対して大きい場合、粒子の最大吸収は誘電定数が低いコアを有する
粒子に相対して青色にシフトするであろう。好ましいコア物質はテトラアルコキ
シシランの塩基触媒反応により調製できるコロイド性シリカである。
【0057】 シェル層およびコアを、例えばイオン結合、ローンペア相互作用、水素結合、
またはファンデルワールス相互作用により連結できる。リンカーの例としてはア
ミノプロピルトリエトキシシランがある。
【0058】 典型的な態様では、粒子は生分解性ではないが、網内皮細胞系(RES)によ
る投与の後に一掃される傾向がある。しかしながら、ある態様では生分解性物質
、例えば体内で加水分解されるポリヒドロキシ酸重合体を用いてコア、金属シェ
ルまたは介在層に連結し、一定期間の後に粒子が除去されるのを促進するのが望
ましい。
【0059】 好ましい態様では、粒子は大きさ、分布および形状において均質である。本明
細書では球形の粒子を参考として記載しているが、同一の方法を用いてその他の
形状を作製することができる。不定形な粒子の例としては、シリンダー状、ディ
スク状、およびその他の幾何学的形状がある。典型的には半径は1から10ナノ
メーターの間である。しかしながら、コアは10nmから4ミクロン以上までに
わたってよく、シェル層の厚みは1から100nmにわたってよい。
【0060】 金属ナノシェルの光学特性の包括的な研究はAverittら(1997)お
よびAverittら(1999)により報告されている。ミー散乱理論および
実験的に観察された光学共鳴特性間の量的な一致が得られている。この成功に基
づいて、今では望ましい光学共鳴特性を有する金ナノシェルを予言的に設計し、
次いでこれらの特性を達成するのに必要な半径およびナノスケールの耐性を有す
るナノシェルを作製するのが可能である(Oldenburgら(1998))
【0061】 金属ナノシェルの調製および光物理学的特性 金ナノシェルの作製のための合成プロトコルは分子自己集合および水溶液のコ
ロイド化学の公知の原理に基づいている。方法は概念では簡単である: 1.溶液に分散したシリカナノ粒子、例えばアルドリッヒ・ケミカル・カン
パニー、ミルウォーキー、ウィスコンシン州から入手可能なLUDOX TM−
50コロイドシリカ粒子のごときシリコンジオキサイド粒子を成長させるかまた
は入手する。
【0062】 2.非常に小型の(1から2nm)金属「シード」コロイドを、分子結合を
介してナノ粒子の表面に付着させる;これらのシードコロイドは不連続な金属コ
ロイド層で誘電性ナノ粒子表面を被覆する。
【0063】 3.溶液中の化学的還元によりさらなる金属を「シード」金属コロイド吸着
物上で成長させる。
【0064】 つなぎ留められた金属、イオンまたは原子のクラスタをリンカー分子を介して
コア粒子に連結する。一般に、望ましい厚みの凝集性の金属シェルが形成される
まで、金属はつなぎ留められたクラスタ上に沈着する。これは溶液金属の還元に
よるか、またはコロイド基盤の沈着プロセスによるものであろう。沈着を光化学
的に開始または誘導できる。この研究法を用いてシリカナノ粒子上に金および銀
双方の金属性シェルを成長させている。図3aおよび3bはナノシェル合着の光
学的特徴および異なる2つのナノシェルコア半径の成長を示す。
【0065】 いずれかの規定の粒子では、最大吸収は非導電層の導電シェル層に対する厚み
の比率に依存する。プラスモン共鳴ピークの最大チのスペクトル位置はコア半径
のシェルの厚みに対する比率およびコアおよびシェルの誘電性機能に依存する。
誘電性コアの存在はプラスモン共鳴を、金属シェル物質で独占的に作られた固体
ナノ粒子に相対してより長い波長にシフトさせる。規定のコア半径では、薄いシ
ェルは厚いシェルに相対してより長い波長にシフトされたプラスモンピークを有
する。金属ナノシェルは固体ナノ粒子が欠いている共鳴可変性を提供する。
【0066】 このプロトコルで達成できるコア/シェル比率に基づいて、可視領域から赤外
部のおよそ3ミクロンに広がる光学共鳴を有する金ナノシェルを作製できる。こ
のスペクトル領域には、光学バイオ撮像およびバイオ検出装置に最も適したスペ
クトル領域として示されている生理学的透過性の高い領域である、800から1
300nmおよび1600から1850nmの近赤外部の「水の窓」を含む。
【0067】 生体適合性および生体接合の安易性と合わせた場合、金ナノシェルの光学特性
により、標的化バイオ撮像および治療適用に理想的なこれらのナノ粒子が提供さ
れる。
【0068】 希土類ナノエミッター 放射性希土類(ランタニド)イオン性種をシリカナノ粒子に組み込む方法が開
発されている。希土類イオン例えばネオジミウム、エルビウムおよびプラセオジ
ミウムは強健な赤外線蛍光体であり、市販の近赤外部固体レーザーおよび増幅器
の増幅率媒体として広く使用されている。シリカナノ粒子にうまく組み込まれた
希土類蛍光体を表1に示す。これらのイオン種のいくつかでは励起および放射波
長が双方共に近赤外部、すなわち組織を通過するハイライト透過の領域の「ウォ
ーターウィンドウ」に在り、これによりインビボ適用が容易になる。
【0069】 ナノ粒子に組み込まれた希土類イオン種、およびその(選択された)対応する
励起および放出波長
【表1】 ┌─────┬────────┬──────────────────┐ │ドーパント│励起波長(nm)│ 放射波長(nm) │ ├─────┼────────┼──────────────────┤ │Pr+3 │488,1020│580−750、1260−1350 │ ├─────┼────────┼──────────────────┤ │Er+3 │980,1480│980−1000、1500−1600│ ├─────┼────────┼──────────────────┤ │Nd+3 │795 │900−950、100−1150、 │ │ │ │1320−1400 │ └─────┴────────┴──────────────────┘ 希土類ドーピングされたシリカナノ粒子はバイオ撮像の適用において赤外蛍光
体として普遍的な利用性を示すはずである。これらのシリカナノ粒子表面をより
機能的にし、アミノ化または金シェル層などの種々の方法で、標的化適用に関し
て抗体抱合を促進するのを終わらせることができる。
【0070】 希土類の組み込みはシリカナノ粒子合成を、塩基性から希土類イオンが可溶性
のままであり、従ってそれが成長するときにナノ粒子に組み込まれ得る酸性条件
に変更することにより達成される。形成されたナノ粒子は高度に円形であり、大
きさはおよそ100nmから2ミクロン以上の範囲である。これらのナノ粒子の
単分散分布もまた達成できる。ナノ粒子マトリックスに組み込まれた希土類種全
ては明るい室温の蛍光で達成された。標準的な高温拡散方法により調製されたバ
ルクシリカにおけるPr3+放射と比較して示されるPr3+の典型的な可視領域蛍
光スペクトルを図4に示す。
【0071】 希土類ナノエミッターはシェル層を欠くナノ粒子でよいか、またはコア物質お
よび1つまたはそれ以上のシェル層を有するナノシェルを形成させることができ
ることに留意すべきである。希土類ドーピングされた切片は典型的にはコアであ
るが、シェル層に存在してもよい。
【0072】 ナノシェル重合体複合物における熱移動 その共鳴波長に相対して金ナノシェルの大きさを変化させることにより、ナノ
シェルを選択的に、共鳴光を優先的に吸収させるかまたは優先的に散乱させるこ
とができる。これを図5で1000nmの波長でのナノシェル共鳴に関して説明
する。生物学的撮像に典型的なレーザー強度では、散乱および吸収の双方が生物
学的組織における標的構造の対比および解析の強化において有用であることを証
明し、組織の標的構造の吸収または散乱係数を選択的に増加させる手段を提供す
るはずである。
【0073】 金属ナノシェルは典型的な分子蛍光体ほど光脱色または光誘起損傷の影響を受
けない。ナノシェル共鳴は非放射的に消失するので(典型的な量子効率は数パー
ゼント)、たいていのエネルギーは光吸収のために熱に変換される。このように
高度な吸収性を有する金属ナノシェルの共鳴照明はナノシェルの顕微鏡的環境に
有意な局所加熱を提供し得る。我々は最近、その低い臨界溶解温度(LCST)
、通常45℃を越えて上昇させる場合に、この効果を用いて有意な熱移動を提供
し、相移動を誘起することができることを示した(Serxhenら(1999
))。N−イソプロピル−アクリルアミド共アクリルアミド共重合体(NIPA
Am−co−AAm)を吸収性金ナノシェルの同種的または異種的のいずれかで
ドーピングする場合、ナノシェル共鳴波長で光を照射することにより解膨潤移動
が誘起される(図6)。この観察はナノシェルを含まない共重合体の対照サンプ
ルに対して、照射波長での共重合体の弱い残留吸収が温度上昇、および結果的に
解膨潤移動を誘起するのには不十分であったことが証明された。この局在性の加
熱効果は、連続またはパルス化レーザー供給源のいずれかを用いて相対的な様式
のパワーレベルで、バイオ撮像適用において用いられるよりも著明に弱い強度の
パワーレベルで観察することができる。腫瘍細胞に標的化されたナノシェル抱合
抗体の光誘起の局所加熱、局所的、特異的細胞死に導くはずの方法はこの提案の
治療用分野の焦点である。
【0074】 抗体の産生 用いる抗体なる用語は抗原結合領域を有するいずれかの抗体様分子を意味し、
抗体フラグメント例えばFab' 、Fab、F(ab' )2、単一ドメイン抗体
(DAB)、Fv、scFv(一本鎖Fv)等を含む。種々抗体基盤の構築物お
よびフラグメントを調製および使用する技術は当業界で公知である。抗体を調製
および特徴づけする手段もまた当業界で公知である(例えばAntibodie
s:A Laboratory Manual,Cold Spring Ha
rbor Laboratory(1988);出展明示により本明細書の一部
とする)。
【0075】 モノクローナル抗体(MAb)は特定の、例えば再現性および大容量製造など
の利点を有することが知られており、その使用が一般的に好まれている。従って
本発明はヒト、ネズミ、サル、ラット、ハムスター、ウサギおよびニワトリ起源
の抗体を提供する。
【0076】 しかしながら、ヒト定常および/または可変領域ドメイン、二重特異性抗体、
組換えおよび操作した抗体ならびにそのフラグメントを担持するマウス、ラット
またはその他の種からのキメラ抗体のようなヒト化抗体もまた企図される。患者
の疾患に「特別注文の」抗体を発達させる方法は公知のものと同様であり、特別
注文の抗体もまた企図される。
【0077】 望む場合、濾過、遠心および種々のクロマトグラフィー法、例えばHPLCま
たはアフィニティークロマトグラフィーを用いて抗体をさらに精製してもよい。
本発明の抗体のフラグメントは酵素、例えばペプシンまたはパパインでの消化な
どの方法により、および/または化学的還元によりジスルフィド結合を切断する
ことにより製造されたような抗体から得ることができる。また、本発明に包含さ
れる抗体フラグメントを自動ペプチド合成器を用いて、または全長遺伝子もしく
は遺伝子フラグメントを大腸菌(E.coli)中で発現させることにより合成
することができる。
【0078】 分子クローニング研究法を用いてモノクローナル抗体を作ることができること
も企図される。1つの態様では、コンビナトリアル免疫グロブリンファゲミドラ
イブラリーを免疫動物の脾臓から単離されたRNAから調製し、抗原を発現する
細胞および対照細胞を用いるパニングにより適当な抗体を発現するファゲミドを
選択する。この研究法が従来のハイブリドーマ技術に優る点は1ラウンドでおよ
そ104 倍多い抗体を産生しスクリーニングすることができ、HおよびL鎖組み
合わせにより、適当な抗体を見出すチャンスをさらに増加させる新規な特異性を
生じる点である。
【0079】 レポーター分子に対する抗体の連結 診断または治療剤として抗体分子の効力を増大させるために、少なくとも1つ
の所望の分子または部分を結合または共有結合で結合または複合させることが常
套である。このような分子または部分は、それに限定されないが、少なくとも1
つのエフェクターまたはレポーター分子でありうる。エフェクター分子は、所望
の活性、例えば内毒素活性を示す分子を包含する。本発明のナノ外皮に加えて、
抗原に引きつけられうるエフェクター分子の他の例としては、それに限定されな
いが、トキシン、抗−腫瘍剤、治療用酵素、放射性標識ヌクレオチド、抗ウイル
ス剤、キレート剤、サイトカイン、成長因子、およびオリゴまたはポリヌクレオ
チドが挙げられる。レポーターヌクレオチドは、アッセイを用いて検出されうる
任意の部位として定義される。抗原に連結されたレポーター分子の制限なしの例
は、酵素、放射性標識、ハプテン、蛍光標識、リン酸光分子、化学発光分子、発
色団、ルミネッセント分子、光親和性分子、着色粒子またはビオチンのようなリ
ガンドが挙げられる。
【0080】 本発明に連結される抗体の量を検出するために、数種の免疫検出方法でありう
る。例えば、ある種の免疫検出方法としては、それに限定されないが、免疫溶媒
アッセイ(ELISA)に連結した酵素、放射性免疫アッセイ(RIA)、免疫
ラジオメーターアッセイ、蛍光免疫アッセイ、化学発光アッセイ、バイオルミネ
ッセントアッセイ、および少数を明記するウエスタンブロットが挙げられる。種
々の有用な免疫検出法の段階は、DoolittleMHおよびBen−Zee
v O、1999年;Gulbis BおよびGaland P、1993年;
De Jager Rら、1993年;およびNakamuraら、1987年
のような科学文献に記述されていて、そして各々は、参照してここに組込まれる
【0081】 ナノ外皮およびナノエミッター連結抗体 金ナノ外皮の金属層は、金コロイド合成と同じ化学反応を用いて育成されるの
で、金ナノ外皮の表面は、生物接合用途で普遍に使用される金ナノ粒子の表面で
実質的に化学的に一致する。生物学的用途での金コロイドの使用は、Faulk
およびTaylorが、免疫金染色を発明した1971年に始まった。
【0082】 希土類ドーピング化ナノ粒子は、ナノ外皮・コアとして使用されるシリカナノ
粒子の合成に非常に類似に進行する。ナノ粒子合成に続いて、表面は、水酸基か
ら構成される。これらの粒子は、アミノプロピルトリエトキシシランとの反応を
介して実質的に活発にされ、したがって、抗体接合についてのいくつかの選択肢
を可能にしうる。ある種の例では、金属シェルは、これらのドーピング化ナノ粒
子で成長され、それにより放射性および散乱特性を示す構造を作成しうる。シェ
ル成長および続く抗体の金コロイド層への付着は、ここに記述されるとおりに進
行しうる。代わりに、抗体は、カルボジイミド化学、ジイソシアネートリンカー
、スクシニミジルエステルなどを含めた多様な化学的模式図を介して水酸化され
るかまたは活発化のいずれかのナノ粒子表面に共有結合で固定されうる。さらに
、抗体は、高分子束縛鎖を介して固定されうる。これは、二機能性ポリエチレン
グリコール誘導体で達成されうる。この固定化模式図は、それらの可動性を、し
たがって、それらの標的リガンドとの相互作用するそれらの能力を増強すること
によって、固定化抗体の生物学的活性を増加させうる。抗体固定化の効率は、西
洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識抗体で測定されうる。ナノ粒子−接合
抗体の活性は、HRP標識抗原で、そして抗原被覆表面に対するナノ粒子結合を
試験することによって評価されうる。これらの表面に対するナノ粒子結合は、原
子力顕微鏡(AFM)および蛍光によって定量的に評価されうる。結果は、抗原
表面濃度のELISA測定と比較されうる。
【0083】 医薬組成物 本発明の水性組成物は、医薬上許容しうる担体および/または水性媒体に溶解
および/または分散される本発明の有効量のナノ外皮または化学組成物を包含す
る。
【0084】 語句医薬上および/または薬物動態学上許容しうる、は、適切な場合、動物に
投与されるときに、有害で、アレルギー性および/または他の望ましくない反応
を生じない分子実体および/または組成物に該当する。
【0085】 ここで使用される場合、医薬上許容しうる担体は、任意および/または全ての
溶媒、分散媒体、コーティング、抗細菌および/または抗真菌剤、等張および/
または吸収遅延剤および/または同等物が挙げられる。このような媒体および/
または医薬上活性な物質のための剤の使用は、当業者によく知られている。任意
の従来の媒体および/または剤が、渇し得成分と合致しない限りを除けば、治療
組成物でのそれの使用は、意図される。補足活性成分も、その組成物に組込まれ
うる。投与のために、製品は、生物学標準のFDA事務局によって要求されると
おり滅菌性、発熱性、全般的安全性および/または純度標準に合致しなければな
らない。
【0086】 生物学的材料は、集中的に透析されて、望ましくない小さな分子量の分子を除
去および/または適切な場合、所望のヘビクルにいっそう容易な配合のために凍
結乾燥されるべきである。活性化合物は、一般に、非蛍光のために配合され、例
えば静脈内、筋肉内、皮下、病変内、および/または腹腔内経路でさえを介した
注射用に調合される。活性成分および/または成分として有効量のナノ外皮組成
物を含む水性組成物の製造は、本開示の点で当業者に知られている。典型的には
、このような組成物は、液体溶液および/または懸濁液としてのいずれかで注射
可能なものとして製造されうる;注射の前の液体の添加により、溶液および/ま
たは懸濁液を製造するために使用するための固形形態も製造されうる;および/
または製品も、乳化されうる。
【0087】 注射用用途として適切な医薬形態は、滅菌水性溶液および/または分散液;ご
ま油、落花生油および/または水性プロピレングリコールを包含する配合;およ
び/または滅菌注射用溶液および/または分散液の即席製品のための滅菌粉末が
挙げられる。全ての場合に、形態は、滅菌でなければならず、および/または容
易なシリンジ通過性が存在しうる範囲まで流動性でなければならない。製造およ
び/または保存の条件下で安定性でなければならず、および/または細菌および
/または真菌のような微生物の混入作用に対して保存されなければならない。
【0088】 遊離塩基および/または薬理学的に許容しうる塩として活性化合物の溶液は、
ヒドロキシプロピルセルロースのような界面活性剤と適切に混合される水中で製
造されうる。分散液は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、および/
またはその混合物および/または油中で製造されうる。保存および/または使用
のための日常的な条件下で、これらの製品は、微生物の成長を避けるために保存
性のものを包含する。
【0089】 本発明のナノ外皮組成物は、中性および/または塩形態で組成物に配合されう
る。医薬上許容しうる塩としては、酸付加塩(タンパク質の遊離アミノ酸基から
形成される)および/または例えば塩酸および/またはリン酸のような無機酸、
および/または酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸、および/または同等物の
ような有機酸で形成されるものが挙げられる。遊離カルボキシル基で形成される
塩は、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウムのような無機
塩基および/または硫酸第二鉄、および/または、イソプロピルアミン、トリメ
チルアミン、ヒスチジン、プロカインおよび/または同等物のようなこのような
有機塩基から誘導される。
【0090】 担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロ
ピレン、プロピレングリコール、および/または液体ポリエチレングリコール、
および/または同等物)を含む溶媒および/または分散媒体、その適切な混合物
および/または植物油でもありうる。適切な流動性は、例えば、レシチンのよう
なコーティングの使用によって、分散の場合では必要とされる粒子サイズの維持
によって、および/または界面活性剤の使用によって維持されうる。微生物の作
用の防止は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、
チメロサール、および/または同等物のような種々の抗細菌および/または抗真
菌剤によって起りうる。多くの場合には、等張剤、例えば糖および/または塩化
ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成物の長期吸収は、吸収を遅延させ
る剤の組成物、例えばアルミニウムモノステアレートおよび/またはゼラチンで
の使用により行われ得る。
【0091】 滅菌注射用溶液は、上に記述される種々の他の成分と一緒に、適切な溶媒中で
、要求される量で活性化合物を組込むことによって、要求される場合、続いて濾
過滅菌によって製造されうる。一般に、分散液は、基本的分散媒体および/また
は上に記述されるものから得られる望まれる要求される他の成分種々の滅菌活性
成分を、滅菌ベヒクルに組込むことによって製造されうる。滅菌注射用溶液の製
造のための本発明の滅菌粉末の場合には、好ましい製造の方法は、活性成分の粉
末プラス、先に滅菌濾過されたその溶液から得られる任意の別の所望の成分を生
じる真空乾燥および/または凍結乾燥技術である。溶媒としてDMSOの使用が
、極端に迅速な浸透を生じ、そして小さな腫瘍領域に高濃度の活性剤を送出され
ることが構想されるときに、直接注射のためのいっそう多くのおよび/または高
い濃度の溶液の製造も、意図される。
【0092】 配合物により、溶液は、投与量配合物に匹敵する手段で投与され、および/ま
たはこのような量は、治療上効果がある。配合物は、上に記述される注射用法益
の型のような多様な投与形態で容易に投与されるが、しかし薬剤放出はカプセル
および/または同等物も使用される。
【0093】 非蛍光投与のために、例えば溶液は、必要な場合、適切に緩衝されるべきであ
り、および/または液体希釈剤は、第一に、十分な整理食塩水および/またはグ
ルコースで等張にされる。これらの特定の水性溶液は、特に、静脈内、筋肉内、
皮下および/または腹腔内投与に適する。この濃度で、使用されうる滅菌水性媒
体は、本開示の点で、当業者に知られる。例えば、一回用量は、1mlの等張N
aCl溶液に溶解されうるか、および/または1000mlの皮下注入流動体に
添加するか、および/または注入の提案された部位に注射されるかのいずれかで
ある(例えば、「レミントンの薬学化学」、15版、1035−1038頁およ
び/または1570−1580頁参照)。投与量におけるある程度の変動は、処
置されるべき対象の症状によって必然的に起る。投与に責任のあるヒトは、あら
ゆる場面で、個人的対象について適切な用量を決定する。
【0094】 静脈内および/または筋肉内注射のような非経口投与のために処方される成分
に加えて、他の医薬上許容しうる形態としては、例えば、経口投与のための錠剤
および/または他の固形、リポソーム配合物;時間放出カプセル;および/また
はクリームを含めて最近使用される任意の他の形態が挙げられる。
【0095】 当業者は、本発明の鼻用溶液および/またはスプレー、エアゾルおよび/また
は吸入剤をも使用しうる。鼻内溶液は、液滴および/またはスプレーでの鼻内経
路に投与されるべきように設計される通常の水性溶液である。鼻用溶液が、製造
され、その結果、それらは、鼻用分泌に多くの点で類似であり、その結果、正常
な毛様体作用が維持される。したがって、水性鼻内溶液は、一般に、5.5から
6.5までのpHを維持するために、等張であり、および/またはわずかに緩衝
される。さらに、眼の製品のために使用されるものに類似の抗微生物保存剤、お
よび/または必要な適切な薬剤安定化剤は、必要である場合、その処方に含まれ
うる。
【0096】 投与の他の態様に適切でありうる別の処方は、膣内坐薬および/またはペッサ
リーを含む。直腸ペッサリーおよび/または坐剤も使用されうる。坐剤は、直腸
、膣および/または尿道に挿入するための通常に介在される種々の重量および/
または形状の固形剤形である。挿入後、坐剤は、軟化し、溶融し、および/また
は空隙流動体に溶解される。一般に、坐剤については、従来の結合剤および/ま
たは担体は、例えば、ポリリアルキレングリコール、および/またはトリグリシ
ジルを包含しうる;このような坐剤は、0.5%から10%まで、好ましくは1
%−2%までの活性成分を含む混合液から形成されうる。
【0097】 経口処方としては、例えば、医薬等級のマンニトール、ラクトース、スターチ
、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、セルロース、炭酸カルシ
ウムおよび同等物のとしてこのような正常に使用される賦形剤が挙げられる。こ
れらの組成物は、溶液、懸濁液、錠剤、丸剤、カプセル剤、持続放出処方および
粉末の形態をとりうる。特定の定義された具体例では、経口医薬組成物は、不活
性希釈剤および/または同化の食用担体を包含し、および/またはそれらは、硬
質および/または軟質シェルゼラチンカプセルで開示され得て、および/または
そららは、錠剤に圧縮され得て、および/またはそれらは、食事の職人に直接組
込まれうる。経口治療投与については、活性化合物は、賦形剤に組込まれ得て、
および/または摂取性錠剤、頬用錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁
液、スプレー、ワッフル、および/または同等物の形態で使用されうる。このよ
うな組成物および/または製品は、少なくとも0.1%の活性部位を含むにちが
いない。組成物および/または製品のパーセントは、もちろん、変化しうるか、
および/または都合よく、単位の約2から約75%の重量の間であり得て、およ
び/または好ましくは、25−60%の間である。このような治療上有効な組成
物の活性化合物の量は、適切な投与量が得られるようなものである。
【0098】 錠剤、トローチ、丸剤、カプセルおよび/または同等物は、以下のものを含み
うる:トラガカントゴム、アカシア、コーンスタートのようなゴム、および/ま
たはゼラチンのような結合剤;リン酸ジカリウムのような賦形剤;コーンスター
チ、ジャガイモ澱粉、アルギン酸および/または同等物のような崩壊剤;ステア
リン酸マグネシウムのような滑剤;ショ糖、ラクトースおよび/またはサッカリ
ンのような甘味料は、添加され得て、および/またはペパーミント、ウインター
グリンの油、および/またはチェリー風味のような風味剤。投与量単位形状が、
カプセルである場合、それは、上記型の材料に加えて、液体媒体を含みうる。種
々の他の材料は、コーティングとして存在しうるか、さもなければ投与量形態の
物理的形態を改質する。例えば、錠剤、丸剤、および/またはカプセルは、シェ
ラック、糖および/または両方で被覆されうる。エリキシルのシロップは、甘味
剤メチルとして活性化合物ショ糖をおよび/または保存剤としてプロピルパラベ
ンを、チェリーおよび/またはオレンジ風味のような染料および/または風味を
含みうる。
【0099】 上に記述される医薬製品の具体例としては、単に例示であって、専有的ではな
く、本発明のナノ粒子は、最も一般的な医薬製品に機敏に反応する。
【0100】 脂質およびリポソーム方法 本発明の他の送出法は、少なくとも1つのナノ外皮に関連した1つまたはそれ
以上の脂質を包含する新規組成物を包含する。脂質は、水に特徴的に不溶性であ
り、そして有機溶媒で抽出可能である物質である。脂質としては、例えば当業者
によく知られる化合物のクラスと同様に、脂肪酸、アルコール、アミン、アミノ
アルコール、および無水物のような長鎖脂肪族炭化水素およびそれらの誘導体を
含む細胞質で自然に生じる脂質液滴を包含する物質を包含する。もちろん、脂質
として、当業者によって理解されるここに特定に記述されるもの以外の化合物は
、本発明の組成物および方法によっても包含される。本発明は、宿主細胞は、中
でも、王冠エーテル、シクロデストリン、ミセルでありうるもののような他の宿
主ゲズト複合化模式図をも包含する。
【0101】 脂質は、自然に生じるか、合成でありうる(すなわち、ヒトによって設計され
るか、産生される)。しかし、脂質は、通常に生物学的物質である。生物学的脂
質は、当業者によく知られており、そして例えば、中性脂質、リン脂質、ホスホ
グリセリド、ステロイド、テルペン、リソリピド、グリコスフィゴリピット、糖
脂質、スルファチド、エーテルおよびエステル結合脂肪酸および合成可能な脂質
およびその組合せが挙げられる。
【0102】 特定の具体例では、脂質は、リポソームを包含する。リポソームは、包含され
る脂質二層または凝集体の発生によって形成される多様な単独および多ラメラ脂
質ベヒクルを包含する包括的語句である。リポソームは、二層膜を有する小胞構
造を有すると特徴づけられ得て、そして一般に、リン脂質、および一般に水性組
成物を包含する内部媒体を包含する。
【0103】 多ラメラリポソームは、水性媒体によって分離される多重脂質層を有する。そ
れらは、リン脂質を含む脂質が、過剰な水性溶液に浮遊されるときに自発的に形
成する。脂質濃度は、閉鎖構造の形成の前に自己転位を受け、そして水を補足し
、そして脂質二層の間の溶質を溶解した(GhoshおよびBachhawat
、1991年)。親油性分子または親油性領域を有する分子も、脂質二層に溶解
されるか、またはに結合しうる。
【0104】 特定の具体例では、脂質および/またはナノ外皮は、例えば、リポソームの水
性内部で包含されて、リポソームの脂質二層内に散在され、リポソームとナノ外
皮の両方に結合される連結分子を介してリポソームに付着され、リポソームに捕
捉され、リポソームと複合化されうる。
【0105】 本発明によって使用されるリポソームは、当業者に知られるものと異なる方法
によって製造されうる。リン脂質は、水に分散されるときに、脂質対水のモル比
によって、リポソーム以外の多様な構造を形成しうる。低い比率では、リポソー
ムは、好ましい構造である。
【0106】 リポソームは、他の公知ライブラリー手段によって製造されうる(例えば、B
anghamら、1965年;Gregoriadis、1979年;Deam
erおよびUster1983、SzokaおよびPapahadjopoul
os、1978年、各々、関連部分で参照してここに組込まれる。)。これらの
方法は、水性材料を捕捉するそれらの各々の能力およびそれらの各々の水性空間
対脂質比で異なる。
【0107】 リポソームのサイズは、合成の方法によって変化する。本発明でのリポソーム
は、多様なサイズでありうる。特定の具体例では、リポソームは、小型、例えば
内部直径で、約100nm未満、約90nm、約80nm、約70nm、約60
nm、または約50nm未満である。このようなリポソームを製造する上で、こ
こに記述される任意のプロトコール、または当業者に知られるとおり、使用され
うる。リポソームを製造する別の制限無しの例は、米国特許番号第4,728,
578号、第4,728,575号、第4,737,323号、第4,533,
254号、第4,162,282号、第4,310,505号および第4,92
1,706号;国際出願PCT/US85/01161号およびPCT/US8
9/05040号;英国特許出願GB2193095A号;Mayerraら,
1986年;Hopeら、1985年;Mayhewら、1987年;Mayh
ewら、1984年;Chengら、1987年;およびLiposome T
echnology 1984年に記述され、各々は、参照してここに組込まれ
る)。
【0108】 リポソームは、4つの異なる機構を介して剤を送出する細胞と相互作用する。
マクロファージおよび/または神経網のようなレチノール内皮の食作用細胞によ
るエンドサイトーシス;非特異的な弱い疎水性および/または静電気力によって
、および/または細胞表面成分との特異的相互作用によるかのいずれかによる細
胞表面の吸着;細胞質へのリポソーム内容物の同時放出を伴う、原形質膜へのリ
ポソームの脂質二層の挿入による血漿細胞膜との融合;および/またはリポソー
ム内容物のあらゆる結合なしに、細胞および/または小細胞膜へのリポソーム脂
質の移行により、および/またはその逆。1つ以上が、同時に操作しうるが、リ
ポソーム形成を変化することは、その機構が操作的であるものを改変しうる。
【0109】 標的送出は、多量のナノ外皮を送出するこれらのリポソーム送出の能力を調節
することなしに、リガンドの添加によって達成される。これは、特異的細胞、組
織および臓器に送出できることが意図される。リガンド基本の送出系の標的特異
性は、様々の細胞型でのリガンドレセプターの分布に基づく。標的リガンドは、
脂質複合体と非共有結合で、または共有結合でのいずれかで結合され得て、そし
て多様な方法によってリポソームに接合されうる。
【0110】 標的リガンドは、複合体の疎水性部分に固定されるか、複合体の親水性部分の
反応性末端基に付着されるかのいずれかでありうる。標的リガンドは、例えば、
親水性高分子の遠方末端で、反応性基への連結を介して、リポソームに付着され
うる。好ましい反応性基としては、アミノ基、カルボキシル基、ヒドラジン基、
およびチオール基が挙げられる。親水性高分子への標的リガンドの結合は、当業
者に知られる有機化学の標準法によって行われうる。特定の具体例では、標的リ
ガンドの総濃度は、約0.01から約10%モルまででありうる。
【0111】 標的リガンドは、標的領域の特徴的成分に特異的である任意のリガンドである
。好ましい標的リガンドとしては、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体、
抗体断片、またはキメラ抗体、酵素またはホルモンのようなタンパク質、または
モノ−、オリゴ−、およびポリサッカライドのような糖が挙げられる(Heat
hら、1986年参照)。例えば、ジスイアロガンギリオシドGD2は、神経芽
腫、メラノーマ、小型細胞肺性癌腫、グリオマおよび特定の肉腫のようなニュー
ロ外胚葉起源腫瘍を同定した腫瘍抗原である(Mujooら、1986年、Sc
hulzら、1984年)。リポソーム含有抗ジスアロガングリオシドGD2モ
ノクローナル抗体は、腫瘍抗原を発現する細胞へのリポソームの標的化を支援す
るために使用された(Montaldoら、1999年;Paganら、199
9年)。別の制限なしの例では、乳癌および婦人科の癌の抗原特異的抗原は、米
国特許番号第5,939,277号に記述されており、そして参照してここに組
込まれる。別の制限なしの例では、精巣癌特異的抗体は、米国特許番号第6,1
07,090号に開示されており、参照してここに組込まれる。したがって、こ
こに開示されるか、または当業者に知られている抗体が、本発明の組成物および
方法と組合せて、特異的組織および細胞型を標的にするために使用されうる意図
される。本発明の特定の具体例では、意図される標的リガンドは、インテグリン
、プロテオグリカン、糖タンパク質、レセプターまたは輸送体と相互作用する。
適切なリガンドとしては、標的臓器の細胞に、または腫瘍のような局所病理学の
結果として循環にさらされる標的臓器の構造に特異的であるいずれかのものが挙
げられる。
【0112】 本発明の特定の具体例では、標的細胞の形質導入を増加させるか、または望ま
しくない細胞の形質導入を制限するかのための細胞の形質導入を増強するために
、抗体または嚢性ペプチド部分(リガンド)は、脂質複合体に結合される。この
ような方法は、当業界で知られている。例えば、リポソームは、哺乳類中枢神経
系の細胞を特異的に標的にするさらに記述された(米国特許番号第5,786,
214号、参照してここに組込まれる)。リポソームは、神経膠に特異的なモノ
クローナル抗体が、リポソームに接合されることを特徴とする、N−グルタリル
ホスファチジルエタノールアミン、コレステロールおよびオレイン酸から基本的
に構成される。モノクローナル抗体または抗体断片は、例えば脳、心臓、肺、肝
臓などのような動物での細胞、組織、または臓器に特異的に標的送出するために
使用されうることが意図される。
【0113】 さらになお、ナノ外皮は、レセプター介在送出を介して標的細胞に送出され、
および/または脂質またはリポソームを包含するベヒクルを標的にしうる。これ
らは、標的細胞で起るレセプター介在エンドサイトーシスにより巨大分子の選択
摂取の利点を取る。種々のレセプターの細胞型特異的分布の観点で、この送出法
は、別の程度の本発明に対する特異性を加える。
【0114】 したがって、本発明の特定の態様で、リガンドは、標的細胞集団で特異的に発
現されるレセプターに対応して選択される。特異的ナノ外皮送出および/または
標的ベヒクルは、リポソームと組合せて、特異的結合のリガンドを包含しうる。
送出されるべきナノ外皮は、リポソーム内に収納され、そして特異的結合リガン
ドは、リポソーム膜に機能的に組込まれる。したがって、リポソームは、標的細
胞のレセプター(複数)に特異的に結合し、そして細胞に含有物を送出する。こ
のような系は、例えば、上皮成長因子(EGF)が、EGFレセプターの上方調
節を示す細胞への核酸のレセプター介在送出で使用されることを特徴とする系に
よって機能性であることが示された。
【0115】 さらに別の具体例では、特異的結合リガンドは、細胞特異的結合を指示する1
つまたはそれ以上の脂質または糖タンパク質を包含しうる。例えば、ラクトシル
セラミド、ガラクトース末端、アシアルガングリオシドは、リポソームに組込ま
れ、そして肝細胞によりインシュリン遺伝子の摂取における増加が観察された(
Nicolanら、1987年)。末端ガラクトシル残渣を含むアシアログリコ
タンパク質であるアシアロフェツインも、肝臓に対する標的リポソームを示した
(SpanjerおよびScherphof、1983年;Haraら、199
6年)。ポリペプチドの骨格に結合した糖マンノシル、フコシルまたはN−アセ
チルグルコサミンは、高い親和性のマンノースレセプターを結合する(米国特許
番号第5,432,260号、その全体でここに参照して組込まれる)。本発明
の細胞または組織特異的形質転換構築物が、同様の手段で、標的細胞または組織
に特異的に送出されうることが意図される。
【0116】 別の具体例では、アポリポタンパク質E3(「ApoE」)のようなLDLレ
セプター関連タンパク質を標的にするラクトシルセラミドおよびペプチドは、肝
臓に対してリポソームを標的にする上で有用であった(SpanjerおよびS
cherphof、1983年;WO98/0748号)。
【0117】 ホレートおよびホレート・レセプターは、細胞標的のために有用であるとも記
述された(米国特許番号第5,871,727号)。この実施例では、ビタミン
ホレートは、複合体に結合される。コレート・レセプターは、それのリガンドに
ついての高い親和性を示し、そして肺、胸部、および脳腫瘍を含めた、数種の悪
性セルラインの本発明油面に過剰発現される。メトトレキセートのような抗−ホ
レートも、標的リガンドとして使用されうる。トランスフェリン介在送出系は、
トランスフェリンレセプターを発現する広範な置換細胞を標的にする(Gill
ilandら、1980年)。
【0118】 培養細胞への抱合型ナノ粒子の結合 ナノ粒子(吸収剤/散乱剤および発光射出剤)は、特定組織あるいは細胞型、
特に癌性前立腺上皮細胞に対して、注射可能なナノ粒子製剤の標的結合を起こさ
せるために、細胞特異性抗体あるいはペプチドに結合させることができる。ナノ
シェルおよびナノエミッタは、前立腺特異性膜抗体に対して向けられる抗体など
の界面細胞特異性抗体により調製することができる。ナノ粒子抱合型結合の標的
であるか、あるいは非特異性対照として役立つかのいずれかである培養細胞は、
ナノ粒子懸濁液に曝され、その後に非結合微粒子を取り除くために、完全に洗浄
される。細胞表面に結合するナノ粒子は、環境制御型電子顕微鏡(ESEM)に
よって評価されうる。
【0119】 インビトロおよびインビボの処理手順 熟練した技術を有する同業者であれば、本発明のナノシェルは、さまざまなタ
イプの実験処理手順に用いることができるが、例えば、インビトロあるいはイン
ビボの実験処理手順には限定されないことは理解されよう。
【0120】 手短に言うと、インビトロアッセイは、実施するには、速く、安価でまた簡単
なアッセイである。こうしたアッセイは一般的には、細胞などの分離分子を使用
し、また、素早くかつ非常に多数のもので実施することができ、それによって短
い期間に得ることができる情報量を増加することができる。試験管、プレート、
皿およびその他の表面を含むさまざまな容器が、そうしたアッセイを実施するの
に使用されうる。
【0121】 この目的のために細胞特異的に遺伝子工学的に処理されたさまざまな細胞系統
をこうしたアッセイには使用することができる。非常に数多くの細胞系統と培養
培地が使用するのに入手可能であり、またそれらは、生体培養と遺伝子材料に関
するアーカイブとして役立っている1つの組織である、米国菌株保存機関(AT
CC)を通じて入手することができる(www.atcc.org)。ある種の
実施態様では、細胞は少なくとも1つの皮膚、骨、神経単位、軸索、軟骨、血管
、角膜、筋肉、顔面、脳、前立腺、乳房、子宮内膜、肺、膵臓、小腸、血液、肝
臓、精巣、卵巣、子宮頸部、大腸、皮膚、胃、食道、脾臓、リンパ腺、骨髄、腎
臓、末梢血、胚細胞あるいは腹水細胞、また、それらすべての癌細胞から成るが
、それらには限定されない。
【0122】 そのアッセイによるが、細胞の培養が必要になることがある。細胞は異なる、
数多くの生理学的アッセイのうちのいずれかを使用して調べられる。こうしたパ
ラメータには、アポトーシス、毒性および細胞死の測定が含まれる。こうした測
定は、同業者には周知のものであり、また使用されている標準的な技術を用いて
実施される。代替的には、例えば、タンパク質の発現、mRNA発現(全細胞あ
るいはポリA RNAの較差的な表示を含む)を見て、分子分析を行いうる。
【0123】 さらなる実施態様では、組織は本発明のナノシェルにより形質転換される1つ
の細胞あるいは複数の細胞から成る。その組織は生物の一部かあるいは分離され
たものであることが多い。ある種の実施態様では、組織は、脂肪細胞、肺胞細胞
、エナメル芽細胞、軸索、基底細胞、血液(例えば、リンパ細胞)、血管、骨、
骨髄、脳、乳房、軟骨、子宮頸部、大腸、角膜、胚細胞、子宮内膜、内皮細胞、
上皮細胞、食道、顔面、線維芽細胞、濾胞細胞、神経節細胞、神経膠細胞、杯細
胞、腎臓、肝臓、肺、リンパ腺、筋肉、神経単位、卵巣、膵臓、末梢血、前立腺
、皮膚、皮膚、小腸、脾臓、幹細胞、胃、精巣、腹水組織、また、それらすべて
の癌細胞から成るが、それらには限定されない。
【0124】 付加的なインビボアッセイには、特定の欠陥を有するように遺伝子工学的に処
理されたトランスジェニック動物を含むさまざまな動物モデル、あるいは、その
生物内に異なる細胞あるいは組織を生じる本発明のナノシェルの能力を測定する
のに使用することができるキャリーマーカーの使用も含まれる。その大きさ、操
作性の容易さ、およびそれらの生理学的および遺伝子構造に関する情報のため、
マウスは好適な実施態様であり、トランスジェニックは特にそうである。しかし
、ラット、ウサギ、ハムスター、モルモット、スナネズミ、マーモット、ネコ、
イヌ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウマ、およびサル(チンパンジー、テナガザ
ル、ヒヒを含む)を含む、その他の動物もまた適当なものである。
【0125】 こうしたアッセイでは、本発明のナノシェルの1つあるいはそれ以上の成分は
、動物に投与され、また、細胞増殖、細胞毒性、および/またはアポトーシスを
改変するそのナノシェルの能力がそのナノシェルにより処理されていない同様の
動物と比較される。
【0126】 ナノシェルによるこうした動物の処理には、その動物に対して、適切な形態で
そのナノシェルを投与することが含まれる。投与は、皮内、皮下、筋内、腹腔内
、あるいは静脈内注射を含む、臨床上あるいは非臨床的目的のために使用するこ
とができるいずれかの経路によるものとなるが、それらに限定されない。特に企
図されている経路は、全身静脈内注射、血液あるいはリンパ供給を介した局所投
与、あるいは罹患部位に直接投与である。
【0127】 治療方法 分子蛍光体とは異なり、金属ナノシェルは一般的には、光退色あるいは光に誘
発される損傷を受けることはない。ナノシェル共振は、無放射的には減衰するこ
とはない(数パーセントの典型的な量子効率)ので、光吸収によるエネルギーの
大半は熱に変換される。したがって、高度な吸収性を有する金属ナノシェルの共
振照度は、そのナノシェルの顕微鏡的環境に対して有意な局所加熱をもたらすこ
とができる。これに関する図示説明では、その効果は、その下限臨界溶解温度(
LCST)、すなわち、45℃よりも上に上昇したときに突然収縮する転移を起
こすポリマーである、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)
において相転移を誘発するよう有意な熱伝達をもたらすのに使用することができ
る(Sershenら、1999)。そのコポリマーが、吸収性金ナノシェルに
より、均質にか、あるいは不均質にかのいずれかでドープされる場合は、その収
縮転移がそのナノシェル共鳴波長で光により照射されることにより誘発される(
図6aと6b)。その照射波長でのコポリマーの弱い残留吸収力では温度上昇と
その結果生じる収縮転移を誘発するのには不十分であったことを確認するため、
この観察結果が、ナノシェルを使用しない場合のコポリマーの対照サンプルに対
して証明された。この局所加熱効果は、連続レーザー源かあるいはパルスレーザ
ー源かのいずれかを使用して比較的適度の電力レベルで、バイオイメージング適
用において使用されるそうしたものよりも有意に弱い電力レベルで、観察するこ
とができる。したがって、細胞(腫瘍あるいは非腫瘍細胞など)を標的としてい
る抗体に抱合されているナノシェルの光により誘発される局所加熱は、局所的な
ものであり、特異的な細胞死につながる。このタイプの阻害は、これらに限定さ
れるわけではないが、例えば、腫瘍(悪性あるいは良性)炎症性反応あるいは自
己免疫疾患、といったさまざまな臨床的な症状に有用でありうる。
【0128】 さらに一般的に言うと、本発明の本ナノシェルは、癌細胞の増殖の勢いをそぐ
あるいは阻害するのに効果的な用量で使用することができる。このプロセスには
、所望される治療の恩恵を生み出すために、本発明の本ナノシェルを細胞(複数
)、組織あるいは生物に接触させることを含めることが可能である。これは、本
ナノシェルと1つあるいはそれ以上の薬剤を含む単一成分あるいは薬理学的製剤
を、その細胞、組織あるいは生物に接触させることにより、あるいは、1つの成
分にはナノシェルが含まれ、また他のものには1つあるいはそれ以上の薬剤が含
まれている、2つあるいはそれ以上の区別の付く成分あるいは製剤をその細胞に
接触させることにより、達成される可能性がある。
【0129】 細胞、組織あるいは生物に適用される場合、接触させるあるいは曝すという用
語は、本明細書では、例えば、化学療法あるいは放射線療法用薬剤などの本発明
および/または別の薬剤の治療用ナノシェルが、標的細胞、組織あるいは生物に
デリバリーされる、あるいはその標的細胞、組織あるいは生物に直接並置して置
かれる、そのプロセスを説明するのに、使用される。細胞殺傷あるいは静止を達
成するためには、本ナノシェルおよび/または付加的な薬剤(複数)をその細胞
(複数)を殺傷するあるいは分裂しないように防ぐのに効果的な用量で、1つあ
るいはそれ以上の細胞にデリバリーする。
【0130】 本ナノシェルと1つあるいはそれ以上の薬剤とのさまざまな併用療法が採用さ
れる可能性がある。成分であるナノシェルが「A」であり、また、薬剤は「B」
である、こうした併用の非限定的な実施例を以下に示す。すなわち、 A/B/A B/A/B B/B/A A/A/B A/B/B B/A/A A/B/B/B B/A/B/B B/B/B/A B/B/A/B A/A/B/B A/B/A/B A/B/B/A B/B/A/A B/A/B/A B/A/A/B A/A/A/B B/A/A/A A/B/A/A A/A/B/A この成分ナノシェルの細胞、組織あるいは生物への投与は、もし何らの毒性が
あれば、その毒性を考慮に入れて、化学療法薬剤の投与に関する一般的なプロト
コルに従うのが良い。その治療サイクルは、必要である場合には、繰り返される
ことが考えられる。特定の実施態様では、さまざまな付加的な薬剤を、本発明と
の何らかの併用方法において適用することが企図されている。
【0131】 本発明と併用して使用される可能性がある化学療法薬剤には、5−フルオロウ
ラシル、ブレオマイシン、ブスルファン、カンプトテシン、カルボプラチン、ク
ロルアンブシル、シスプラチン(CDDP)、シクロホスファミド、ダクチノマ
イシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エストロゲン受容体結合薬剤、エト
ポシド(VP16)、ファネシルタンパク質転移酵素阻害剤、ゲンシタビン、イ
ホスファミド、メクロエタミン、メルファラン、ミトマイシン、ナベルビン、ニ
トロソウレア、プリコマイシン、プロカルバジン、ラロキシフェン、タモキシフ
ェン、タキソール、テマゾロミド(DTICの水性形態)、トランスプラチナ、
ビンブラスチン、メトトレキサート、ビンクリスチン、あるいは前者の何らかの
類似あるいは誘導変異体が含まれるが、これらに限定されるわけではない。こう
した薬剤あるいは薬物は、細胞内の活性の形態により、例えば、どの段階でその
細胞サイクルに影響を与えるのかどうかにより、範疇分けされる。代替的には、
薬剤は、核酸合成に影響を与えることにより、DNAに直接的に架橋結合する、
DNAの中に挿入する、あるいは染色体あるいは分裂異常を誘導する能力に基づ
いて特徴付けられることが可能である。大部分の化学療法薬剤は、以下の範疇に
入る。すなわち、アルキル化剤、抗代謝剤、抗腫瘍抗生物質、コルチコステロイ
ドホルモン、分裂阻害剤、ニトロソウレア、ホルモン薬剤、その他の薬剤、およ
びそれらの何らかの類似あるいは誘導変異体。
【0132】 化学療法薬剤ならびに投与、用量などの諸方法は、当業者には周知のものであ
り(例えば、「医師机上参考書」、GoodmanとGilmanの「治療薬剤
の薬理学的基礎」、「Remingtonの製薬科学」、「メルクインデックス
」第11版を参照。これらは、該当箇所に参考文献として本明細書に組み込まれ
ている)、また、本明細書の開示物に照らして、本発明と組み合わせることが可
能である。用量の何らかの変動が、治療を受けている対象者の症状により、必然
的に起こる。投与に責任を負っている人は、どんな事があっても、個々の対象者
に対する適切な投与方法を決定することになる。特定の化学療法薬剤と投与療法
計画の実施例もまた、本明細書に説明されている。もちろん、本明細書に説明さ
れているこうした投与量と薬剤はすべて、限定的なものではなく、例示的なもの
であり、また、その他の投与薬剤あるいは薬剤は、特定の患者あるいは適用に対
して、熟練した技術を有する者により使用されるのが良い。こうした上限下限間
のいずれかの投与用量あるいはそこから推論できる投与範囲もまた、本発明のお
いては用いることが考えられる。
【0133】 本明細書に説明されている一般的な方法もまた、タンパク質の標的化変性が望
ましい場合には有用である。こうした適用では、本ナノシェルは論議されている
標的化の諸方法のいずれかによって、関心の対象であるタンパク質に向けられる
。過熱療法の局所的な誘発がその後に変性に影響を与えることになる。他のより
激しい変性プロセスは加熱の程度により可能であるが、その変性は主に、水素結
合の解消とその他の非共有結合相互作用により進む。その変性はインビボかある
いはインビトロかのいずれかで実施されうる。
【0134】 前述の全ての計画を吟味することができる、もう1つの治療上の適用は、高度
に局在性を有する過熱療法の急速誘発である。その熱サイクルは、1回の励起照
射で開始することができ、強力な高度に局所性の加熱を起こし、また、周囲の大
きな組織には非常にわずかな加熱しか起こらない。このように、副次的な損傷は
最少限度に押えられる。こうしたアプローチは、冠状動脈斑などの非細胞非組織
物質を取り除くのに使用することができる。その一般的な方法は、美容上向上さ
せる領域で付加的に使用されてきた。強力な局所性過熱療法は、その他の潜在的
な美容上の適用の中でも、脂肪細胞を殺傷するのに使用することができ、あるい
は、見苦しい皮膚形成を取り除くのに使用することができる。
【0135】 ナノシェルは、熱をデリバリーし、また、他の主療法を効果的なものにする副
次的な療法として使用することができる。例えば、その箇所での加熱および加熱
そのものの値が細胞死を起こすには不十分であることがある。しかし、上昇した
温度により、化学療法あるいは遺伝子療法などの他の治療法を容易なものにする
、あるいは一段と強める可能性がある。
【0136】 診断の諸方法 赤外線拡散光線によるバイオメディカル画像に関するさまざまな技術が模索さ
れてきた(Hebden,1997)。弾道あるいは擬似弾道軌道を経てサンプ
ルを横切るもの以外、すべてのフォトンを拒絶する時間ゲート制御の諸方法は、
考え方として単刀直入なものであるが、それらの諸方法は厚さほんの数ミリメー
トルのサンプルを画像化するのには好都合である。厚さ数センチメートルの生物
学的サンプルに関しては、レーザー光がその組織を通過した後に、被変調レーザ
ー光を検出することを含む周波数領域アプローチは特に受け入れられている。そ
の結果生じる拡散フォトン密度波(DPDW)は、変調計画を用いて検出され、
分析され、広い範囲の諸方法を用いて再構築される(Jiangら、1995;
Liら、1997;O' Learyら、1995;Trombergら、199
7)。このタイプの画像化用サンプル検出器の幾何学的配置には、そのサンプル
の断面の周囲に一定の線源検出器距離を保持している複数の線源検出器アレイが
含まれる。データ取得を簡素化し、また総体的なコストを軽減する単一固定光源
とスキャン検出器とから成る幾何学的配置は、このアプローチの極めて魅力的な
簡素化の賜物である(Yangら、1997)。
【0137】 ナノシェルに基づく画像化 現行の赤外線拡散フォトン画像化の諸方法の感受性は、悪性と正常組織の吸収
および散乱係数の間の対照的な差異に基づいている。吸収と散乱係数にみられる
典型的な差異は、患者により、それぞれ33%から66%まで、また、6%から
30%まで変化する(Tromberg、同上、1997)。これらの小さな差
異が画像のコントラストを決め、また、したがって、画像解像度は、典型的には
1cmよりもちょっと下であるが、患者により変化する。そのため、1つのタイ
プの組織を選択的に標的化し、また、そのコントラストを向上させ、また、した
がって、その断層撮影法画像の解像度を向上させる特定の造影剤の使用に多いに
関心が集まる。MRIやPETなどのバイオメディカル画像化の諸方法における
通例のアプローチではあるが、近赤外線画像化には適当な造影剤が非常に数少な
い。そのもっともよく知られている構成要素がインドシアニングリーン(カルデ
ィオグリーン)であるトリカルボキシシアニンのみが、ヒトへの使用を承認され
ている(Chance,1993)。
【0138】 インドシアニングリーンとは対照的に、金ナノシェルは、消光性では百万倍向
上させた性能を有している。すなわち、ナノ粒子(100nm直径)当たり10 -9 〜10-10 cm2 に比較して、分子当たり10-15 〜10-16 cm2 である。
さらに、インドシアニン染料に関しては、その消光性はほとんど純粋に吸収性の
ものであり、一方、金ナノシェルは、必要であれば、いずれにしても適切に係数
を向上させるために、散乱剤としてか、あるいは吸収剤としてかのいずれかで製
造することができる。
【0139】 ナノエミッタに基づく画像化 正常組織から患部組織を鑑別するため、造影剤として蛍光染料の使用にかなり
の関心が集まっている。近赤外線で励起しまた射出する染料が開発されたが、そ
れは、原則的には、体内深くにある患部組織の蛍光画像化を用にするものであっ
たが、低い摂取と急速な光退色などの問題により、その有用性に関する問題が顕
著に提示されている。しかし、組織特性と蛍光寿命を相関させる潜在能力が、結
果的に生じる蛍光に基づく画像の重要な局所情報を提供する可能性があるため、
これに対するかなりの関心がまだ消えずに残っている(Paithankarら
、1997)。実質的には、非蛍光赤外線断層撮影法で使用されているそうした
ものに類似の変調技術が許容される主に早い蛍光寿命(1〜100ナノ秒)のた
め、この分野での関心はすべて、分子蛍光体に集中していた。
【0140】 希土類元素でドープされたナノエミッタは、分子蛍光体とは対照的ないくつか
の特性を有している。シリカナノ粒子マトリックス中の放射性イオンのカプセル
化により、そのナノ粒子が存在しているその局所の環境は、遊離分子蛍光体に対
する場合と同様に、そのナノエミッタ蛍光特性には影響を与えない。シリカナノ
粒子内にある希土類エミッタの濃度(典型的には数パーセント)は、その濃度が
蛍光体の自己消光が起こるのに十分なものになるまで、増加させることができる
。その高いドーパント密度のため、そのナノエミッタは、さらに非常に輝かしい
蛍光として、分離希土類イオン種に典型的なものであるものよりも、より大きな
吸収力を示すことになる。
【0141】 分子蛍光体とは対照的に、希土類イオンは、極めて長い蛍光寿命を有しており
、多くの場合、数百マイクロ秒を持続時間で有する。この特性によって、励起レ
ーザーの入力ビームを変調することにより、そのナノ粒子の蛍光を変調する可能
性が排除される。しかし、混濁した媒体中の散乱光の超音波変調の最近のデモン
ストレーションにより、ナノエミッタ蛍光を変調するための有用な方法が提示さ
れている(L.V.Wang,1998)。超音波変調を付加したことにより、
ナノシェルの実験の中で用いられている周波数変調検出の方策が、希土類ナノエ
ミッタにより、蛍光画像化の中で使用することができる。
【0142】 標的化ナノエミッタの蛍光に基づく画像化は、従来からの赤外線断層撮影法画
像化の諸方法に比して解像度の増加をもたらして然るべきものなのである。それ
は、実際の光源、すなわち、ナノエミッタ自体が、画像化されるべき異質性の中
に、あるいはその上に存在していることになるからである。混濁媒体中の対象解
像度が、その光学経路の長さにより直線的に計測されるため、そのサンプル内に
その起源を発する散乱光から得られるその光学経路の長さは当然、従来の透過画
像化幾何学配置における光学経路の長さよりも短い。これにより、透過性画像に
わたって2倍の解像度という平均増加率という結果を生じうる。さらに、解像度
の増加は、ナノエミッタが存在することによるμa およびμs における変化によ
り、得ることが可能になる。
【0143】 シャドウィング効果を取り除くために、蛍光画像では、さまざまな方向、また
、複数源、複数検出器幾何学から、サンプルの励起が必要となる。このタイプの
実験的な幾何学的配置では、陽電子射出断層撮影法(PET)に通常適用される
方策である発光射出性の画像と、標準的な透過性の画像の両方ともを関心の対象
となっているサンプル上で行うことにより、再構築画像品質を改善することがで
きる(Tungら、1992)。
【0144】 金ナノシェルを用いた治療方法 適度なレーザー照射の下で、金ナノシェルは、その局所環境の中で有意な温度
上昇を誘発することができる。ポリNIPAAmマトリックスでは、局所加熱が
、およそ8度の温度上昇に相当する、収縮転移を開始するには十分である。この
温度上昇は、水の中に入れた金ナノシェルの溶液の中で直接測定されたものであ
り、また、図7に図示してある。この実験では、850nmで共振させた金ナノ
シェルのピコモル溶液が、500mWの連続発振Ti:サファイアレーザーによ
る共振の上、全部で20分間、照射された。照射の最初の10分間の後、9度の
温度上昇が観察された。周囲に対する熱損失により、連続照射上にあるサンプル
のさらなる加熱が防止された。同じやり方で照射された水性対照溶液は、検出可
能な温度上昇はまったく示さなかった。
【0145】 金ナノシェルの近傍でのこの局所選択的加熱は、癌細胞の熱的破壊に適用する
ことができる。抗c−erB−2(またはHER2)抗体を用いて特異的に癌腫
細胞を標的化するために金シリカナノシェルを使用することができる実験が行わ
れた。この抗体は、数多くのヒト乳房上皮癌腫の表面でよく発見される過剰発現
HER2チロシンキナーゼ受容体を標的とする。この抗体を用いてこうした癌腫
細胞に近IR吸収ナノシェルを結合させた後、われわれは、近IR光でサンプル
を照射し、そのナノシェルを加熱し、また、その近傍にある癌腫を破壊する。
【0146】 以下の実施例は本発明の好適な実施態様を提示するために含められる。実施例
は単に説明的なものであって、本発明の諸適用について論じ尽くすようなもので
はない。熟練した技術を有する当業者であれば、以下に続く実施例に開示されて
いる技術とは、本発明の実施時にうまく機能するよう本発明者によって発見され
た技術のことを言っていることは理解して然るべきであり、したがって、その実
施に関する好適な形態を構成するように考慮することができる。しかし、熟練し
た技術を有する当業者であれば、本開示に照らして、開示されている特定の実施
態様では、数多くの変更例を作り出すことができ、また、本発明の精神と範囲か
ら逸脱することなく、同様のもの、あるいは同様な結果を得ることができること
は、理解して然るべきである。
【0147】 実施例1 金属ナノシェルコロイドをベースとした全般的な合成方法 定められたサイズのナノ粒子コアと金属シェルを合成するための、融通性を備
えた方法が開発され、それらの方法が以下で説明されている。一般的に、その方
法は、以下のステップを含んだ: 1.誘電体または半導体のナノ粒子コアを得、溶液に分散させた; 2.1−2nmの金属様「シード」コロイドを、分子結合により、そのナノ
粒子コアの表面に取り付け、不連続的な金属コロイド層でそのコア表面を覆った
; 3.付加的な金属を、溶相化学還元反応により、その金属様吸着物質に析出
させた。
【0148】 このナノ粒子構築方法は、シリカナノ粒子と金コロイドを用いて実施された。
商業的に入手可能なシリカナノ粒子と、現場(in situ)で成長させたシ
リカナノ粒子との両者が成功裏に使用された。そのナノ粒子コアに、オルガノシ
ラン結合分子4−アミノプロピルトリエトキシシランを吸収させた。次いで、そ
れらのコア粒子を含有する溶液に金コロイドを導入した。それらの金コロイドナ
ノ粒子は、上述のオルガノシランリンカー分子に結合し、不連続的な金属クラス
ター層でそれらのシリカコアを覆った。その後、金・金属原子を、溶液からの還
元により、上述の拘束された金属クラスター上に析出させた。
【0149】 実施例2 コア粒子の合成 最初に、ナノ粒子用のコア材料を調製した。この材料は、形状が球形で、サイ
ズは略一様であった。以下の手順で製造されたそれらのシリカ粒子は、10%未
満の標準偏差を有していた(4%をルーチン的に達成可能)。
【0150】 単分散酸化ケイ素粒子コアを製造するため、そのような方法が開示されている
範囲までが参照により本明細書に組み入れられる、Stoberら(1968年
)の方法が用いられた。但し、他の方法も適用することができる。オルトケイ酸
テトラエチル(TEOS)99.999%はAldrich Chemical
Co.から入手し、水酸化ナトリウムはFluka Chemical Co
.から入手し、そして、高純度精製水は、「MILLIQUV」及び「MILLI
RO」フィルターを含めたMillipore「TOTALQ」システムから得
た。すべてのガラス容器は、クロム酸溶液で清浄化し、「TOTALQ」水で徹
底的にすすいだ。
【0151】 様々なサイズの単分散シリカ球を製造するため、水、塩基濃度、及びTEOS
濃度における様々なバリエーションを用いた。温度及び電解質濃度も、それらの
粒子の最終的な直径に影響を及ぼした。一般的に、以下の濃度範囲を使用した:
0.1ないし0.5MのTEOS、0.5ないし17MのH2 O、及び、0.5
ないし3.0Mのアンモニア。更に、溶媒として種々のアルコールを使用したが
、エタノールが好適であった。アンモニアの濃度を高くすればするほど、粒子の
サイズが大きくなる。
【0152】 透過型電子顕微鏡(TEM)で測定したときに120nmの直径を有する均一
な粒子を以下の方法により調製した。約50ミリリットル(ml)の乾性(10
0%)エタノールと4mlのNH4 OH(水中における25%のNH3 )をガラ
ス製ビーカー内で攪拌した。この溶液に、少なくとも99.999%の純度を有
する、2.2mlのオルトケイ酸テトラエチルを加え、少なくとも8時間攪拌し
た。他の数あるファクターの中でもとりわけ、NH4 OH、水、及びケイ酸塩の
濃度を変えることにより、シリカ粒子のサイズを、直径約20nmから500n
mまで変えた。それより大きいコア粒子は、既に形成されているシリカ粒子に付
加的なTEOSと水を加えるシード添加(seeded)成長技法を用いて成長
させた。少量の付加的反応物を何回も加えることにより、単分散コア粒子を4ミ
クロンの大きさにまで成長させることができた。
【0153】 実施例3 リンカー分子の付着 内層の周囲に金属のシェルを構築するためには、しばしば、リンカー分子の使
用を必要とした。これらの分子は、内層に化学的に結合され、導電性シェルの原
子群、イオン群、及び、原子性または分子性クラスターをその内層に結合する働
きをした。それらのリンカーに結合された上述の導電性シェル原子は、シェルを
完成させるため、上述の付加的な原子または分子を還元するための核形成部位と
して使用された。金粒子を二酸化ケイ素に付着するために使用した一つの方法は
、それらの粒子をアミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)で処理する
ものであった。APTES分子のシラノール末端基は、粒子表面の新たな末端と
してそれらのアミン基を外向きに伸ばしているシリカコアに共有結合で付着する
【0154】 この方法では、先ず、実施例IIIで調製されたもの等のシリカ粒子懸濁液1
0mlを、50mlのガラスビーカーに加えた。次いで、その溶液に、純粋なア
ミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)を加えた。見積もりに基づき、
充分量のシランを加え、それらの粒子を多層のシランでコーティングした。例え
ば、直径が120nmの粒子の場合には、40μLの非希釈APTESを用いた
。その溶液を2時間攪拌し、200mlにまで希釈した後、沸騰するまで4時間
加熱した。その加熱ステップは、シラノール基のSi−O−Si結合への反応を
促進し、そして、シランのシリカへの付着を強化する。この混合物を、2000
×gで30分間遠心分離した。得られた上清をデカントして取り除き、そのペレ
ットを超音波により再分散させた。
【0155】 アミノプロピルトリエトキシシラン以外の多くのリンカー分子も、この手順で
使用するのに適している。例えば、アミノプロピルトリメトキシシラン、ジアミ
ノプロピルジエトキシシラン、あるいは、4−アミノブチルジメチルメトキシシ
ラン等を使用することができる。更に、その表面を、金属クラスターを介してで
はなく、その表面にある金属原子の直接的な還元が可能なリンカーで終えること
もできる。他の実施態様では、テトラヒドロチオフェン(AuCl)と、ジフェ
ニルトリエトキシシランでコーティングされたシリカコアとを反応させて、塩化
金イオンで終わる表面を残し、これにより、付加的な金還元用の部位を提供する
ことができる。また、他の実施態様では、シリカ粒子の外面に成長させた、Cd
SまたはCdSe等の別の非金属材料でできた薄いシェルにより、ナノ粒子の表
面に金属シェルを直接還元することができる。更に、別の実施態様では、導電性
ポリマーの官能基化されたオリゴマーを、コアナノ粒子の官能基化された表面、
もしくは、官能基化されていない表面に、溶液中で付着させ、続いて、熱または
光により誘発される化学的な方法により、橋かけすることができる。
【0156】 実施例4 金属クラスターの付着 誘導体化されたコア粒子を金属コロイド浴に浸すことにより、コア上のリンカ
ー分子に金属クラスターを付着させた。コロイドの形態で作成できるどんな金属
も、金属クラスターとして付着させることができた。例えば、銀、白金、パラジ
ウム、鉛等を使用することができた。それらに加え、金属様有機分子も適してい
る。そのような化合物は、ポリアセチレン及びポリアニリンを含む。そのような
方法が開示されている範囲までが参照により本明細書に組み入れられる、Duf
fにより記述されている還元反応を用いて、直径が1−3nmの金クラスターを
成長させた。45mlの水、300μLの1M・NaOH、及び、1mLの新た
に希釈された塩化テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム(THPC)の
1%水溶液からなる溶液を、100mlの平底ビーカー内で、パイレックス(登
録商標)コーティング磁気攪拌棒を用いて攪拌した。2分後、2mlのクロロ金
酸(25mMの暗所保管(dark−aged)保存溶液、Aldrich社か
ら入手したテトラクロロ金(III)酸三水和物99.999%)を加えた。こ
の反応混合物を用いて、溶液中で、平均粒径が1−2nmの金粒子を形成した。
それより高い濃度の塩化金を用いることにより、それらの粒子のサイズを大きく
することができた。このような仕方で調製した粒子を、超微小金粒子または(U
G)と名付けた。
【0157】 一般的に、そのUG溶液は、コア粒子表面を理論的に5倍から10倍カバーす
ると考えられる量でシリカ粒子と混合された。その溶液を、穏やかな攪拌下にお
いて、3時間反応させた。好適な実施態様では、作成してから5−30日後にそ
の金を使用した。
【0158】 典型的には、3時間後、1000RCFで遠心分離することにより、金装飾シ
リカ粒子から未反応の金コロイドを分離した。粒子のコアレッセンスを避けるた
め、分離を果たすのに必要な最小量の遠心力を用いた。再懸濁及び遠心分離によ
り、粒子を2回洗った。
【0159】 本発明者らは、付加的な安定化化合物の不在下における遠心分離及び再分散後
に、それらの金装飾粒子が凝集しなかった、という驚くべき発見をした。この発
見により、シリカに付着した金を化学的に反応性の状態に保ったまま、コロイド
状の金から上述の装飾シリカを都合よく分離することが可能になった。後に行わ
れる粒子の再懸濁を促進するため、遠心分離の前に、種々の保護剤を加えること
ができた。これらの保護剤は、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール
、またはホスフィン配位子、及び、チオールで終わるカルボン酸結合を含む。再
懸濁は、上述の遠心分離ステップで最小量の力を用いたときに容易に達成され、
そして、音波処理により、粒子のあらゆる凝集体を再分散させることができた。
広く知られた標準的な方法に従って動的光散乱測定装置を用いることにより、そ
れらの粒子が分散していたことを確かめた。それらの分散粒子を10mlにまで
希釈し、完全な金属シェルの成長に対する保存溶液として使用した。
【0160】 実施例5 シェルの成長 塩酸ヒドロキシルアミン、水素化ホウ素ナトリウム、及びホルムアルデヒド等
の様々な還元剤を用いて金を析出させることにより、それらの金属クラスターを
大きくした。中でもホルムアルデヒドが好適であった。1.5mlの25mM・
クロロ金酸溶液(PCG)を含有する100mlの水に、25mgの無水炭酸カ
リウムの溶液を加えた。この溶液を、暗所で1日間エージングした。2−5ml
の金クラスター形成シリカ溶液と共に、約10ml+/−5mlのPCGを急速
に攪拌した。次いで、100μLアリコートの新たに調製されたホルムアルデヒ
ド溶液(水中における、容量で2%の溶液)をゆっくりと加えた。
【0161】 金属クラスターを大きくする前には、粒子に付着された金属クラスターは、そ
れらの天然のコロイド状形態と同じUV−可視吸収スペクトルを有していた。そ
れらのクラスター上に付加的な金属が析出されると、図3の下側の曲線で示され
ているように、その粒子の最大吸光度は長波長側へシフトした。その金シェルが
完成したときには、上述の粒子の最大吸光度は、その幾何学的形状、特には、内
側の非導電性層の厚みと外側の導電性層の厚みとの比率に関係した。導電性層が
厚くなると、図3の上側の曲線で示されているように、その粒子の最大吸光度は
短波長側へシフトした。この反応の進行度を分光測光法で追跡し、所望の最大吸
光度波長が得られたときに、反応の進行を終結させた。典型的には、10分以内
に色変化が生じた。直径110nmのコア粒子の場合、典型的には、仄かな褐色
から紫、青、緑、または黄色への、可視の色変化が見られる。光学的な吸収スペ
クトルに影響を及ぼした幾つかの他のファクターは、コアのサイズ、シェルの粗
さ、コアの形、還元中にコア内に組み込まれ得る、溶液中の付加的な反応物、シ
ェルの連続性、及び、粒子の凝集度である。
【0162】 一旦、核形成部位が適所にできると、多くの異なる方法を用いて金属シェルを
完成させることができる。当技術分野における熟練者であれば、ある金属コロイ
ドをそれよりもっと大きな金属コロイドへ発達させるために使用できるあらゆる
方法により、成功裏にシェルを成長させ得ることが理解されよう。例えば、Na
noprobes,Inc.から商業的に入手可能なLI銀等の銀溶液を都合よ
く使用することができよう。更に、拘束されるシード粒子がシェル材料と同じ材
料である必要はない。一つの実施態様では、UGでコーティングされたシリカ上
に硝酸銀が還元される。これは、還元剤としてのホルムアルデヒドを伴う塩基性
溶液中で行われ、銀シェルをもたらす。また、調製されたナノ粒子表面への光誘
導による金属シェルの析出も可能である。
【0163】 非導電性コア上への直接的な銀の還元は、CdS半導体層に直接的に銀を還元
することにより果たすことができる。20nmより大きな直径を有するCdSを
構築するためには、最初に、シリカコア上にCdS層を成長させることが必要で
あった。これは、例えば油中水型ミクロエマルジョンを用いて果たすことができ
る。一つの実施態様では、AgNO3 とNH4 の溶液に粒子を加え、次いで、そ
のシェルを発達させるため、NH3 OHCl溶液をゆっくりと加えることにより
、シリカ/CdS粒子上に銀を還元させた。
【0164】 実施例6 20mLの2mM・HAuCl4 と28mLの1mM・Na2 Sを化合するこ
とにより、直径37nmの硫化金コアと厚さ4nmの金シェルを有する金ナノシ
ェルを形成した。その反応の進行度は、UV−可視分光光度計を用いて、400
−1050nmの範囲のその溶液の吸収スペクトルを観察することにより、監視
することができる。ナノシェルが形成されると、その吸収スペクトルは、IRへ
赤側シフトしたピークを呈し、次いで、休止した後、可視スペクトルへ青側シフ
トし始めた。この状況が生じると、ピークは、幅が狭くなり、大きさが増大する
。ピークを為す吸収の中心が1050nm付近に位置したときに、(金シェルの
成長を停止させることにより)このシフトを止めるため、メルカプトプロプリオ
ン酸(3.5μL)を加える。次いで、その溶液を、1MのNaOHでpH10
.5にし、3000RPMで20分間、4回遠心分離し、4℃で保存する。結果
として得られるナノシェルのサイズ及び多分散性は、一滴のナノシェル溶液を銅
格子上のカーボンフィルム上で蒸発させ、透過型電子顕微鏡でそのナノシェルを
観察することにより決定することができる。
【0165】 実施例7 ナノ技術を用いた熱管理材料及びコーティング 本出願は、地表に達する太陽の最大放射力が、電磁スペクトルの可視域及び赤
外域にわたって広く分配されているという事実と、ナノ粒子の混合物が、そのス
ペクトル全体を通じるエネルギーを吸収するか散乱するかのいずれかにより発達
することができるという事実を利用するものである。本技術は、太陽の発光スペ
クトルの全範囲にわたる放射の吸収または散乱を系統的にコントロールするため
の唯一の知られた方法である。これらの粒子の混合物は、太陽のスペクトル全体
にわたる放射を吸収することができる。
【0166】 そのような混合物は、当技術分野において良く知られた標準的な方法により、
高分子材料や、ガラス、塗料、エポキシ樹脂、あるいは他のコーティングマトリ
ックスに組み込むことができる。更に、これらの材料の熱特性を、その混合物の
波長範囲にわたる、太陽エネルギーあるいは何らかのソースの電磁放射線の吸収
及び散乱に依存する適当な適用分野で利用することができる。
【0167】 実施例8 金シリカナノシェルを使用する、ヒト乳癌の光熱的誘発細胞死 ステップ1: 抗体溶液の調製 2種類の抗体をこの実験に使用する。実験処置において、HTB−30ヒト乳
房上皮癌細胞系におけるオンコプロテインを標的とする抗c−erB−2抗体(
Dako、A0485)を使用する。非特異性対照に関して、我々はロバ抗ヒツ
ジIgG抗体(Sigma、S2763)を使用し、該抗体は、非特異性対照と
して作用しなければならず、HTB−30細胞表面に結合してはならない。両方
の抗体溶液を、脱イオン水(pH7.6)中に100μg/mLの濃度で調製し
た。
【0168】 ステップ2: ナノシェルの製造および抗体との結合 以前に記載された方法(Oldenberg, 1998)を使用して、2.
83x109 粒子/mLの濃度において、64nmコアー半径および14nm厚
みの金シェルを有する、820nmにおいてピーク吸収を有するナノシェルを製
造した。
【0169】 ナノシェルを脱イオン水で洗浄した後、それらは抗体との結合に使用できる。
抗体のようなタンパク質は、水性条件下に金ナノ粒子表面に容易に吸収されるこ
とが充分に文書で証明されており(Horisberger, 1981)、従
って、金ナノシェルと抗体との結合は、2つの成分を混合するだけでよい。
【0170】 4つの試験管に1〜4のラベルを付けた。2.7mLのナノシェル保存溶液を
試験管1〜3に添加し、3.0mLのダルベッコ燐酸緩衝生理食塩水(DPBS
)を試験管4に添加した。300μLの抗c−erB−2ストック、抗ヒツジス
トックおよびDI水を、試験管1、2および3にそれぞれ添加した。全ての試験
管を混合し、2〜4℃で一晩インキュベーションした。
【0171】 ナノシェル表面における付加的タンパク質吸収部位をブロックするために、試
験管1および2において、ウシ血清アルブミン(BSA)を添加して、最終濃度
3%(wt)にする。試験管3または処置3にはBSAを添加しない;この処置
は、細胞と一緒にインキュベーションした場合に、正の対照としての役割をし;
それの露出金表面は、HTP−30細胞の表面タンパク質へのナノシェルの強い
吸収を生じ、その結果、細胞上に高密度のナノシェルを生じる。
【0172】 次に、DPBSを試験管1〜3に添加して、溶液を、接触する細胞試料と等浸
透圧性にする。
【0173】 ステップ3: ナノシェルと細胞とのインキュベーション 10%ウシ胎児血清(FBS)を含有するMaCoy5a細胞増殖培地を使用
して、HTB−30癌細胞を、2つの12穴トレーでほぼ集密に増殖させた。試
験管1〜4を37℃に加熱し、細胞をDPBSで1回洗浄し、各試験管の含有物
0.5mLを各トレーの3つの穴に添加した。ナノシェル処置物(treatm
ents)を、オービタルシェーカーにおいて37℃で1時間にわたって細胞上
でインキュベーションした。
【0174】 この時点以降、実験は並行した2つの分離経路をとる。1つのトレーは、銀増
加染色を受け、この方法は、細胞表面に結合したナノシェル上に付加的銀を成長
させて、4つの各処置におけるナノシェル結合の量を視覚化する。他のトレーは
、近赤外線レーザーで処理し、次に、染色して、光熱的に誘発された細胞死を測
定する。
【0175】 レーザー処置 ステップ4: 細胞表面からのナノシェルの洗浄 全ての穴をDPBSで3回洗浄し、次に、無血清McCoy5a培地と取り替
える。
【0176】 ステップ5: 細胞の照射 各処置(1〜4)における3穴のうち2つを、821nmで発光するCohe
rentTMダイオードレーザーによって、37W/cm2 の線量で10分間にわ
たって照射する。照射の終了時に、細胞を37℃でさらに2時間インキュベーシ
ョンする。
【0177】 ステップ6: 生存率染色の実施 生存率染料、Calcein AMは、生きた細胞において緑色の蛍光を発す
る(生きた細胞におけるエステラーゼ活性によって蛍光生成物に変換する)。順
相対照影像(normal phase contrast images)(
全細胞を観察する)とCalcein AM染料(生きた細胞のみを検出する)
とを比較することによって、試料における生きた細胞と死んだ細胞とを区別する
ことができる。
【0178】 細胞をDPBSで1回洗浄し、Calcein AMの1μM溶液と一緒に室
温で45分間インキュベーションした。次に、細胞を蛍光および相対照鏡検法に
よって検査し、細胞の生存率を評価した。
【0179】 銀染色 ステップ4a: 細胞表面からのナノシェルの洗浄および固定 過剰のナノシェルを細胞表面から洗浄する。残留するナノシェル/細胞を、2
.5%のグルタルアルデヒドを使用して15分間にわたって適所に固定する。次
に、試料をDI水で洗浄して、次のステップの間に銀の発生を妨げる過剰の塩を
除去する。
【0180】 ステップ5a: 銀増加 銀増加キットをSigma(SE−100)から購入した。増加試薬Aと試薬
Bとを同容量で混合し、試料に添加する。ナノシェルにおける銀の発生と共に、
試料が黒色になる。充分な発生が生じた際に(約20分間)、試料をDI水で洗
浄し、次に、2.5%のチオ硫酸ナトリウムを添加して銀の成長を停止させる。
【0181】 ステップ6a: Mayerヘマトキシリンでの対抗染色 ヘマトキシリンは、下にある細胞を青色に染色し、それによって、ナノシェル
および下にある細胞の位置を比較することができる。5分間で数滴を試料に添加
する。次に、それらをDI水で洗浄し、37mM水酸化アンモニウムで5分間処
理する。次に、細胞をDakoグリセルゲルに入れ、ガラスオーバースリップで
カバーし、相対照鏡検法によって検査する。
【0182】 実施例9 生体内における、レーザー励起ナノシェル法を使用する熱誘発組織破壊 Wistarラットの腕三頭筋の腕筋肉から、皮膚を除去した。ナノシェル処
置を受ける場合、生理食塩水中の金/シリカナノシェル懸濁液を筋肉注射した(
1x1010/mLにおいて50μL)。対照試料は注射しなかった。次に、筋肉
をダイオードレーザー(832nm発光)を使用して、3mmのスポット直径で
照射した(16.7W/cm2 )。対照試料(非ナノシェル)は7分間照射した
。ナノシェル処置試料は30秒間照射した。
【0183】 結果 ナノシェルの不存在下のレーザーへの暴露は、可視組織損傷を誘発しなかった
。しかし、レーザー光への暴露の前にナノシェルを注射した組織は、広範囲な組
織損傷を受けた。この電力において30秒以内の照射で組織は炭化し、従って、
7分間の暴露目標の前に照射を停止した。図8aは、7分間のレーザー照射の暴
露された対照試料を示す。図8bは、ナノシェルの存在下に近赤外線レーザーに
暴露した後の、組織の肉眼外見(gross appearance)を示す。
炭化し、凝固した組織の環状領域は、図8bにおいて容易に見ることができる。
【0184】 引用文献 明細書に記載した全ての特許および公表物は、本発明が関係する技術の熟練者
のレベルを示すものである。各公表物が特に、および個々に、引用によって援用
されるのと同じ程度に、全ての特許および公表物を引用によりここに援用する。
【0185】 Ozzelloら、Breast Cancer Res. Treat.
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【0186】 本発明を充分に適合させて、目的を遂行し、記載した結果および利益、ならび
に本発明に本質的な結果および利益を得ることを、当業者は容易に理解する。本
明細書に記載したタンパク質、ペプチドフラグメント、スプライス変形、ベクタ
ー、方法、手順および技術は、現在の好ましい実施態様の典型であり、例示する
ことを意図するものであって、本発明の範囲を限定することを意図するものでは
ない。それらの変更および他の使用は当業者が気付くものであり、それらは本発
明の趣旨の範囲であるか、または特許請求の範囲によって限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 金シェル−シリカコアナノシェルの光共鳴(減光、任意単位)を
コア/シェル比の関数として表すグラフである。矢印はコア半径60nm、シェ
ル厚20nmおよび5nmのナノシェルに関する値を示している。
【図2】 金/シリカナノシェルに関してコア/シェル比を共鳴波長(ミク
ロン)の関数として表すグラフである。
【図3】 直径120nm(図3a)および340nm(図3b)のシリカ
ナノ粒子上での金シェルの成長に関する減光(任意単位)対波長(nm)のグラ
フである。金層の合着が進行するにつれて光吸収の漸進的な変化が起こり、下側
のスペクトル曲線を与える。いったんシェルが完成すると、ピーク吸光度は短波
長側にシフトする。対応する理論ピークを波線で示す。ピークシフトは、シェル
厚が大きいものに関して機器表示領域中に認められる中央曲線部のショルダーだ
けをみると、さらに顕著である。
【図4】 シリカナノ粒子に組み込まれたPr+3のルミネセンス(任意単位
)スペクトル(可視領域)のグラフである。ナノ粒子発光;バルクPr+3:シリ
カ発光。
【図5】 (a)コア直径1000nm、シェル4nmおよび(b)コア直
径200nm、シェル11nmの寸法を持つ金ナノシェルに関して、1000n
mでの総減光量、吸収および散乱を示す、断面積(任意単位)対波長(nm)の
グラフである。
【図6】 1064nmのNd:YAGレーザー(164mJ/パルス、パ
ルス長7ns、繰返し数10Hz)による照射中および照射後のNIPAAm−
co−AAmヒドロゲル(菱形)およびナノシェル複合ヒドロゲル(正方形)の
崩壊および膨潤を示すグラフである。
【図7】 波長850nm、出力レベル500mWでの照射による金ナノシ
ェル溶液共鳴体(正方形)および対照水溶液(菱形)の温度上昇のグラフである
【図8】 ナノシェルを用いたインビボでの組織破壊実験の結果を表す図で
ある。図8aは対照であり、図8bはナノシェルを使って処理した試料である。
実験方法および実験結果は実施例8に記載する。
【図9】 ナノシェルの存在下で近赤外光に曝露することによって誘発され
た熱傷を持つ組織の組織切片を示す図である。図9aは倍率200倍の組織切片
を示す。図9bは倍率400倍の組織切片を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ハーシュ レオン アール. アメリカ合衆国 77027 テキサス州 ヒ ューストン、ミッドレーン シャープエフ 1、2303 Fターム(参考) 4C084 AA17 NA14 ZB261 4C085 HH03 JJ11 KB07 KB31 LL18 4C086 AA01 AA02 HA01 HA06 MA01 MA04 MA41 NA14 ZB26 ZC02

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞または組織で局所的高熱を誘発する方法であって、前記
    細胞または組織にナノ粒子を送達する工程、および前記ナノ粒子を電磁放射に前
    記ナノ粒子が前記電磁放射への曝露時に熱を放出するような条件で曝露する工程
    を含む方法。
  2. 【請求項2】 ナノ粒子がナノシェルであり、ナノシェルのコア材は誘電性
    または半導性でありシェル材は導電性である請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 ナノ粒子がナノシェルであってシリカコアを有し、かつシェ
    ルが金属である請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 ナノ粒子が希土類発光体をドープしたシリカからなる請求項
    1の方法。
  5. 【請求項5】 ナノ粒子がナノシェルであって、硫化金からなるコアおよび
    金からなるシェルを有する請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 電磁放射が紫外、可視および赤外放射からなる群より選択さ
    れる請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 電磁放射が赤外放射である請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 前記ナノ粒子が前記放射を吸収する請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 前記細胞または組織に特異的に結合する分子を前記ナノ粒子
    に連結する工程をさらに含む請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 前記結合が抗原抗体複合体の形成によってなされる請求項
    9の方法。
  11. 【請求項11】 前記細胞が癌細胞である請求項1の方法。
  12. 【請求項12】 細胞または組織で局所的高熱を誘発する方法であって、前
    記細胞または組織にナノシェルを送達する工程、および前記ナノシェルを超音波
    、磁場および電場からなる群より選択される放射に前記ナノシェルが前記放射へ
    の曝露時に熱を放出するような条件で曝露する工程を含む方法。
  13. 【請求項13】 細胞または組織で局所的高熱を誘発する方法であって、動
    物にナノシェルを投与する工程、および前記ナノシェルを電磁放射に前記ナノシ
    ェルが前記電磁放射への曝露時に熱を放出するような条件で曝露する工程を含む
    方法。
  14. 【請求項14】 前記動物がヒトである請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 細胞または組織で局所的高熱を誘発する方法であって、前
    記細胞または組織にナノシェルを送達する工程、および前記ナノシェルを紫外、
    可視または赤外およびそれらの任意の組合わせからなる群より選択される放射に
    前記ナノシェルが前記放射への曝露時に熱を放出するような条件で曝露する工程
    を含む方法。
  16. 【請求項16】 非細胞非組織物質で局所的高熱を誘発する方法であって、
    前記非細胞非組織物質にナノシェルを送達する工程、および前記ナノシェルを紫
    外、可視または赤外およびそれらの任意の組合わせからなる群より選択される放
    射に前記ナノシェルが前記放射への曝露時に熱を放出するような条件で曝露する
    工程を含む方法。
  17. 【請求項17】 前記非細胞非組織物質プラークである請求項16の方法。
  18. 【請求項18】 タンパク質を変性させる方法であって、前記タンパク質に
    ナノ粒子を送達する工程と前記ナノ粒子を電磁放射源に前記ナノ粒子が前記電磁
    放射への曝露時に熱を放出するような条件で曝露する工程とを含む局所的高熱を
    誘発する工程を含む方法。
  19. 【請求項19】 細胞または組織の画像診断方法であって、前記細胞または
    組織にナノ粒子を送達すること、および前記ナノ粒子を電磁放射に前記ナノ粒子
    が前記細胞または組織を照射するような条件で曝露することを含む方法。
  20. 【請求項20】 前記電磁放射が紫外、可視および赤外放射からなる群より
    選択される請求項19の方法。
  21. 【請求項21】 前記ナノ粒子が前記放射を吸収または散乱する請求項20
    の方法。
  22. 【請求項22】 前記電磁放射が赤外放射である請求項20の方法。
  23. 【請求項23】 前記ナノ粒子が前記放射に関して造影剤として働く請求項
    19の方法。
  24. 【請求項24】 ナノ粒子が誘電性または半導性であるコアおよび導電性で
    あるシェルを有する請求項19の方法。
  25. 【請求項25】 ナノ粒子がシリカコアを有し、導電性シェルが金属である
    請求項24の方法。
  26. 【請求項26】 ナノ粒子が硫化金からなるコアおよび金からなるシェルを
    有する請求項24の方法。
  27. 【請求項27】 ナノ粒子が希土類発光体をドープしたシリカからなる請求
    項19の方法。
  28. 【請求項28】 希土類発光体がPr+3、Er+3またはNd+3である請求項
    27の方法。
  29. 【請求項29】 前記ナノ粒子が前記放射を吸収するか、蛍光を発するか、
    または散乱する請求項19の方法。
  30. 【請求項30】 前記細胞または組織に特異的に結合する分子を前記ナノ粒
    子に連結する工程をさらに含む請求項19の方法。
  31. 【請求項31】 前記結合が抗原抗体複合体の形成によってなされる請求項
    30の方法。
  32. 【請求項32】 細胞または組織の画像診断方法であって、希土類発光体を
    ドープしたシリカからなるナノ粒子を前記細胞または組織に送達する工程、およ
    び前記ナノ粒子を紫外、可視もしくは赤外放射またはそれらの任意の組合わせに
    前記ナノ粒子が前記細胞または組織を照射するような条件で曝露する工程を含む
    方法。
  33. 【請求項33】 細胞または組織の画像診断方法であって、前記細胞または
    組織にナノ粒子を送達する工程、および前記ナノ粒子を超音波、磁場および電場
    からなる群より選択される放射に曝露する工程を含む方法。
  34. 【請求項34】 非細胞非組織物質の画像診断方法であって、前記非細胞非
    組織物質にナノ粒子を送達する工程、および前記ナノ粒子を超音波および電場か
    らなる群より選択される放射に曝露する工程を含む方法。
  35. 【請求項35】 前記非細胞非組織物質プラークである請求項34の方法。
  36. 【請求項36】 細胞または組織の画像診断方法であって、動物にナノ粒子
    を投与する工程、および前記動物の細胞または組織が前記ナノ粒子によって照射
    されるように前記ナノ粒子を電磁放射に曝露する工程を含む方法。
  37. 【請求項37】 前記動物がヒトである請求項36の方法。
  38. 【請求項38】 非細胞非組織物質の画像診断方法であって、動物にナノ粒
    子を投与する工程、および前記動物の非細胞非組織物質が前記ナノ粒子によって
    照射されるように前記ナノ粒子を電磁放射に曝露する工程を含む方法。
  39. 【請求項39】 前記動物がヒトである請求項38の方法。
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