JP2003521897A - 前立腺癌の診断、モニタリング、ステージング、イメージングおよび処置のための新規方法 - Google Patents

前立腺癌の診断、モニタリング、ステージング、イメージングおよび処置のための新規方法

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JP2003521897A JP2001541530A JP2001541530A JP2003521897A JP 2003521897 A JP2003521897 A JP 2003521897A JP 2001541530 A JP2001541530 A JP 2001541530A JP 2001541530 A JP2001541530 A JP 2001541530A JP 2003521897 A JP2003521897 A JP 2003521897A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、前立腺癌の検出、診断、モニタリング、ステージング、予後判定、イメージングおよび処置のための新しい方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の属する技術分野 本発明の一部は、癌、特に前立腺癌の検出、診断、モニタリング、ステージン
グ、予後判定、イメージングおよび処置のための新規に開発されたアッセイに関
する。
【0002】背景技術 皮膚癌を除き、前立腺の癌は、成人男性において最も多く見られる悪性腫瘍で
あり、米国ではますます大きな健康上の問題となっている。1996年には、米
国だけで、41,400人がこの疾患により死亡したと推定されており、同じ人
口集団における最も多い死亡原因として、前立腺癌が肺癌に次いで第2位である
ことを示している。癌がまだ前立腺に限局されているときに、早期に診断、処置
した場合、治癒の可能性は顕著に高くなる。
【0003】 個体についての処置の決定は、その個体に存在する前立腺癌のステージに関連
している。前立腺癌の播種に関する共通分類が、米国泌尿器学会(AUA)で開
発された。AUAのシステムは、前立腺腫瘍をA〜Dの4つのステージに分類す
る。前立腺内の顕微鏡的な癌であるステージAは、さらにステージA1とA2に
下位分類される。サブステージA1は、前立腺内の1箇所に限局した、よく分化
した癌である。処置は、一般的に経過観察、前立腺全摘出術または放射線照射で
ある。サブステージA2は、前立腺内の複数の箇所にある、分化が中程度から低
度の癌である。処置は、前立腺全摘出術または放射線照射である。前立腺内の触
知可能な塊であるステージBもまた、さらにサブステージB1およびB2に下位
分類される。サブステージB1では、癌は前立腺の1つの葉に小結節を形成する
。サブステージB2では、癌は大きなまたは複数の結節を形成するか、もしくは
、前立腺の両葉で発生する。サブステージB1およびB2のための処置は、前立
腺全摘出術か、または、放射線照射である。ステージCは、前立腺の大部分また
は全てに及ぶ大きな癌性の塊であり、これもまたさらに2つのサブステージに下
位分類される。サブステージC1では、癌は連続した塊を形成し、これは前立腺
を越えて拡大していることがある。サブステージC2では、癌は周囲の組織に浸
潤する連続的な塊を形成する。これら両方のサブステージのための処置は、癌に
対する薬剤を伴うまたは伴わない放射線照射である。4番目のステージであるス
テージDは転移性の癌であり、これもまた2つのサブステージに下位分類される
。サブステージD1では、癌は骨盤のリンパ節に出現する。サブステージD2で
は、癌はリンパ節を越えて組織を冒す。これら両方のサブステージのための処置
は、癌ならびに疼痛に対する薬剤の全身投与である。
【0004】 しかしながら、現行の前立腺癌のステージング方法には限界がある。当初A2
、BまたはCとステージングされた前立腺癌の50%程は、現在ステージDの転
移性になっている。転移性の癌を有する患者の予後が悪く、限局した癌の治療と
は明らかに異なる治療を要するので、転移の発見は重要である。限局性の前立腺
癌患者および転移性の前立腺癌患者の5年生存率はそれぞれ93%および29%
である。 したがって、そのような癌が転移したのか否かを決定するために人において癌
をステージングする、そして、人においてまだ転移していない癌の進行を転移の
開始についてモニタリングするための、より高感度でかつ正確な方法が大いに必
要とされている。
【0005】 現在3つの遺伝子が、前立腺癌の診断マーカーとして同定されている。これら
の診断マーカーは、本明細書では、一般的に、癌特異遺伝子(cancer specific g
enes)またはCSG、そしてより具体的にはPro119、Pro121および
Pro124と呼ぶ。Pro119のヌクレオチド配列は、ラットG−タンパク
質共役受容体と91%の相同性を有する(Raming et al. Receptor Channels 19
98 6(2):141-51)。これらのCSGのESTは配列番号1、3および5に、一方
、これらのCSGの全長コンティグ(contig)は配列番号2、4および6にそれ
ぞれ示されている。Pro119(配列番号1または2)によりコードされる代
表的なタンパク質を本明細書では配列番号7として記した。
【0006】 本発明では、本明細書でCSGと呼ぶ癌特異遺伝子を介して前立腺癌を検出、
診断、モニタリング、ステージング、予後判定、イメージングおよび処置するた
めの方法が提供される。本発明に関して、CSGは、中でも、配列番号1、2、
3、4、5または6のポリヌクレオチド配列を含む遺伝子により発現される天然
のタンパク質に関する。Pro119(配列番号1または2)によりコードされ
る代表的なタンパク質をここでは配列番号7として記す。本明細書で「CSG」
はまた、遺伝コードの縮重により、配列番号1〜6に比べて異なる核酸配列を含
むが、なお同じタンパク質をコードしているポリヌクレオチドも意味する。ある
いは、本明細書で用いるCSGにより意味されるものは、配列番号1、2、3、
4、5または6のポリヌクレオチド配列を含む遺伝子によりコードされる天然の
mRNA、配列番号1、2、3、4、5または6のポリヌクレオチド配列を含む
遺伝子のレベル、または、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンス
配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能なポリヌクレ
オチドのレベルである。
【0007】 本発明のその他の目的、特徴、利点および側面は、以下の説明により当業者に
明らかになるだろう。しかしながら、以下の説明および具体例は、本発明の好ま
しい態様を示しているが、ただ説明のためにのみ与えられていると理解されるべ
きである。本開示発明の精神および範囲内の様々な変化および変更は、以下の説
明を読み、本開示の他の部分を読むことにより、当業者に容易に明らかになるだ
ろう。
【0008】本発明の概要 これらおよびその他の目標のため、本発明の目的は、配列番号1、2、3、4
、5または6のポリヌクレオチドまたはその変異体、配列番号1、2、3、4、
5または6のポリヌクレオチドもしくはタンパク質を発現するその変異体により
発現された、タンパク質、または、配列番号1、2、3、4、5または6のアン
チセンス配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができるポ
リヌクレオチドを含むCSGを提供することにある。 さらに、細胞、組織または体液におけるCSGのレベルを、正常ヒト対照の好
ましくは同種の細胞、組織または体液におけるCSGのレベルと比較した場合の
変化を分析することにより前立腺癌の存在を診断するための方法が提供され、こ
こでは患者におけるCSGレベルの正常ヒト対照に対する変化が前立腺癌に関係
している。
【0009】 転移を有するとは知られていない前立腺癌を有する患者において、転移してい
る前立腺癌を有する疑いのあるヒト患者を特定し、このような患者からの細胞、
組織または体液試料をCSGについて分析し、このような細胞、組織または体液
におけるCSGのレベルを正常ヒト対照の好ましくは同種の細胞、組織または体
液におけるCSGのレベルと比較することにより、転移性の前立腺癌を診断する
方法がさらに提供され、ここでは患者におけるCSGのレベルの正常ヒト対照に
対する増加が転移した前立腺癌に関係している。
【0010】 また本発明により、前立腺癌を有するヒトにおいて、このような癌を有するヒ
ト患者を特定し、このような患者からの細胞、組織または体液試料をCSGにつ
いて分析し、このような細胞、組織または体液におけるCSGのレベルを正常ヒ
ト対照試料の好ましくは同種の細胞、組織または体液におけるCSGのレベルと
比較することにより、前立腺癌をステージングする方法も提供され、ここでは患
者におけるCSGのレベルの正常ヒト対照に対する増加が進行している癌に関係
し、そして、CSGレベルの減少が消退しているまたは寛解期にある癌に関係し
ている。
【0011】 さらに、前立腺癌を有するヒトにおける前立腺癌を、転移の開始についてモニ
タリングする方法が提供される。該方法は、転移を有するとは知られていないこ
のような癌を有するヒト患者を特定し、このような患者からの細胞、組織または
体液試料をCSGについて定期的に分析し、このような細胞、組織または体液に
おけるCSGのレベルを正常ヒト対照試料の好ましくは同種の細胞、組織または
体液におけるCSGのレベルと比較することを含み、ここでは患者におけるCS
Gのレベルの正常ヒト対照に対する増加が転移した癌に関係している。
【0012】 さらに、前立腺癌を有するヒトにおける前立腺癌のステージの変化を、このよ
うな癌を有するヒトのCSGレベルを調べることによりモニタリングする方法が
提供される。該方法は、このような癌を有するヒト患者を特定し、このような患
者からの細胞、組織または体液試料をCSGについて定期的に分析し、このよう
な細胞、組織または体液におけるCSGのレベルを正常ヒト対照試料の好ましく
は同種の細胞、組織または体液におけるCSGのレベルと比較することを含み、
ここで患者におけるCSGのレベルの正常ヒト対照に対する増加が進行している
癌に関係し、そして、CSGのレベルの減少が消退しているまたは寛解期にある
癌に関係する。
【0013】 さらに、癌のイメージングおよび処置に用いるためのCSGを標的にした新し
い治療剤の設計方法が提供される。例えば、1つの態様では、CSGを標的にし
た抗体またはこのような抗体の断片などの治療剤は、疾患または症状を検出また
は診断する目的で、患者におけるCSGの局在を処置、検出またはイメージ化す
るために用いることができる。この態様において、検出された標識抗体の量が正
常組織に比べ増加している場合は、腫瘍の転移または成長の指標となる。このよ
うな抗体は、ポリクローナル、モノクローナルまたはオムニクローナル(omnicl
onal)であることができ、または分子生物学的技術により調製することができる
。ここで、そして、本明細書を通じて用いる場合、「抗体」という用語はまた、
SELEXと呼ばれる当業者によく知られたin vitroでの進化手順(evolution p
rotocol)により誘導されたものなどのアプタマーおよび一本鎖オリゴヌクレオチ
ドを含むこととする。抗体は、放射性同位体および常磁性金属を含むがこれらに
限定されない様々な検出可能な標識で標識することができる。また、CSGの濃
度および/または活性を減少させる小分子および抗体またはそれらの断片などの
治療剤を、CSGの過剰発現を特徴とする疾患の処置に用いることができる。こ
れらの適用において、抗体は放射性同位体、酵素、毒素、薬剤またはプロドラッ
グなどの細胞毒性剤へ誘導体化して使用することも、誘導体化せずに使用するこ
ともできる。
【0014】 本発明のその他の目的、特徴、利点および側面は、以下の説明により当業者に
明らかになるだろう。しかしながら、以下の説明および具体例は、本発明の好ま
しい態様を示しているが、ただ説明のためにのみ与えられていると理解されるべ
きである。本開示発明の精神および範囲内の様々な変化および変更は、以下の説
明を読み、本開示の他の部分を読むことにより、当業者に容易に明らかになるだ
ろう。
【0015】発明の説明 本発明は、ヒト患者におけるCSGのレベルを正常ヒト対照におけるCSGの
レベルと比較することにより、癌の検出、診断、モニタリング、ステージング、
予後判定のための定量的および定性的な診断アッセイおよび診断方法に関する。
本発明に関して、CSGレベルにより意味されることは、中でも、配列番号1、
2、3、4、5または6のポリヌクレオチド配列を含む遺伝子により発現される
天然のタンパク質である。CSG Pro119(配列番号1または2)でコー
ドされる代表的なタンパク質をここでは配列番号7で記す。本明細書で「CSG
」はまた、遺伝子コードの縮重により、配列番号1〜6とは異なる核酸配列を含
むが、なお同じタンパク質をコードしているポリヌクレオチドも意味する。検出
される天然のタンパク質は、完全なもの(whole)でも、分解産物でも、分子の
複合体でもまた化学的に修飾されていてもよい。あるいは、本明細書で用いるC
SGにより意味されるものは、配列番号1、2、3、4、5または6のポリヌク
レオチド配列を含む遺伝子によりコードされる天然のmRNA、配列番号1、2
、3、4、5または6のポリヌクレオチド配列を含む遺伝子のレベル、または、
配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンス配列にストリンジェントな
条件下でハイブリダイズすることが可能なポリヌクレオチドのレベルを意味する
。このようなレベルは好ましくは、細胞、組織および/または体液のうちの少な
くとも1つにおいて決定し、正常および異常レベルの決定を含む。したがって、
例えば、正常対照の体液、細胞または組織試料に比較したCSGの過剰発現を診
断するための本発明による診断アッセイは、前立腺癌の存在の診断に用いること
ができる。
【0016】 本発明の全ての方法は、随意的に、CSGと共に他の癌マーカーのレベルを決
定することを含んでもよい。本発明に有用な、CSG以外の他の癌マーカーは、
当業者に知られており、テストする癌に依存するだろう。
【0017】診断アッセイ 本発明は、ヒト患者からの細胞、組織または体液におけるCSGのレベルの、
正常ヒト対照からの好ましくは同種の細胞、組織または体液におけるCSGのレ
ベルに対する変化を分析することにより、前立腺癌の存在を診断する方法を提供
し、ここで患者におけるCSGのレベルの正常ヒト対照に対する増加が前立腺癌
の存在に関係している。 本発明を限定することなく、定量的診断アッセイにおいては、通常、テストし
た患者が癌を有することを示す陽性結果は、細胞、組織または体液におけるCS
Gなどの癌マーカーのレベルが、正常ヒト対照の好ましくは同じ細胞、組織また
は体液におけるより、少なくとも2倍高い、最も好ましくは5倍高い結果である
【0018】 本発明はまた、まだ転移していない前立腺癌を有する患者において、転移性の
前立腺癌を転移の開始について診断する方法も提供する。本発明の方法では、転
移した可能性のある(しかし、事前に転移したことが知られていない)前立腺癌
を有する疑いのある患者を特定する。これは、当業者に知られた様々な手段によ
って達成される。 本発明において、細胞、組織または体液におけるCSGのレベルを決定するこ
とは、転移していない前立腺癌と転移した前立腺癌とを区別するのに特に有用で
ある。既存の技術は、転移した前立腺癌と転移していない前立腺癌とを区別する
ことが困難であり、適切な処置の選択はしばしばこうした知識に依存している。
【0019】 本発明では、このような細胞、組織または体液において測定された癌マーカー
レベルはCSGであり、正常ヒト対照の好ましくは同種の細胞、組織または体液
におけるCSGレベルと比較される。つまり、観察された癌マーカーがまさに血
清中のCSGである場合、このレベルは好ましくは正常ヒト対照の血清中のCS
Gレベルと比較される。患者におけるCSGの正常ヒト対照に対する増加は、転
移した前立腺癌と関係している。
【0020】 本発明を限定することなく、定量的診断アッセイにおいては、通常、テストし
たまたはモニタリングした患者の癌が転移したことを示す陽性結果は、細胞、組
織または体液におけるCSGなどの癌マーカーのレベルが、正常ヒト対照の好ま
しくは同じ細胞、組織または体液におけるより、少なくとも2倍高い、最も好ま
しくは5倍高い結果である。 ここで用いる正常ヒト対照は、癌のないヒト患者および/または患者からの非
癌性試料を含む。転移の診断またはモニタリングの方法において、正常ヒト対照
はまた、好ましくは、転移していない前立腺癌を有することが信頼できる方法で
決定されたヒト患者からの試料を含んでもよい。
【0021】ステージング 本発明はまた、ヒト患者において癌をステージングする方法も提供する。該方
法は、このような癌を有するヒト患者を特定し、このような患者の細胞、組織ま
たは体液をCSGについて分析することを含む。患者において決定したCSGの
レベルは、次に、正常ヒト対照の好ましくは同種の細胞、組織または体液におけ
るCSGレベルと比較され、ここでヒト患者におけるCSGのレベルの正常ヒト
対照に対する増加が進行している癌に関係し、そして、CSGのレベルの減少(
しかし真の正常レベルよりはなお増加している)が消退しているまたは寛解期に
ある癌に関係する。
【0022】モニタリング さらに提供されるのは、前立腺癌を有するヒト患者における前立腺癌を、転移
の開始についてモニタリングする方法である。該方法は、転移を有するとは知ら
れていないこのような癌を有するヒト患者を特定し、このようなヒト患者からの
細胞、組織または体液をCSGについて定期的に分析し、そして、該ヒト患者に
おいて決定したCSGのレベルを、正常ヒト対照の好ましくは同種の細胞、組織
または体液におけるCSGのレベルと比較することを含み、ここで患者における
CSGのレベルの正常ヒト対照に対する増加が転移した癌に関係する。この方法
では、正常ヒト対照試料はまた、以前の患者試料を含んでもよい。
【0023】 本発明によりさらに提供されるのは、前立腺癌のステージの変化を、このよう
な癌を有するヒト患者においてモニタリングする方法である。該方法は、このよ
うな癌を有するヒト患者を特定し、このような患者からの細胞、組織または体液
をCSGについて定期的に分析し、そして該ヒト患者において決定したCSGの
レベルを正常ヒト対照の好ましくは同種の細胞、組織または体液におけるCSG
のレベルと比較することを含み、ここでヒト患者におけるCSGのレベルの正常
ヒト対照に対する増加がステージの進行している癌に関係し、そして、CSGの
レベルの減少がステージの後退しているまたは寛解期にある癌に関係する。この
方法では、正常ヒト対照試料はまた、以前の患者試料を含んでもよい。
【0024】 患者を転移の開始についてモニタリングする場合は、定期的に、そして好まし
くは年4回を基礎に行なう。しかしながら、癌、特定の患者、および癌のステー
ジによっては、それはより高頻度、または、より低頻度であってもよい。
【0025】予後判定テストおよび臨床試験のモニタリング ここに記載した方法は、さらに、CSGのレベルの増加に関係する疾患または
異常を有するかまたは進行させる危険がある対象を特定するための予後判定アッ
セイに用いることができる。本発明は、テスト試料がCSGが検出されたヒト患
者から得られたものである方法を提供する。正常ヒト対照に比較して高いレベル
のCSGの存在は、該ヒト患者が癌、特に前立腺癌を進行させる危険があるとい
う診断になる。
【0026】 本発明のCSGの発現または活性を減少させる治療剤の有効性はまた、臨床試
験でのヒト患者、または、ヒト細胞などにおけるin vitroのスクリーニングアッ
セイおけるCSGの発現レベルを分析することによりモニタリングできる。この
ように、遺伝子発現パターンは、ヒト患者、または、場合によっては細胞の、テ
ストされた剤への生理学的反応を示すマーカーとして利用できる。
【0027】遺伝子の損傷または突然変異の検出 本発明の方法は、CSGにおける遺伝子損傷または突然変異を検出し、それに
より遺伝子損傷を有するヒトが前立腺癌の危険を有するか、または、前立腺癌を
有するか決定することにも用いることができる。遺伝子の損傷は、例えば、本発
明のCSGからの1個または2個以上のヌクレオチドの欠失および/または付加
および/または置換の存在、CSGの染色体再構成の存在、CSGの異常修飾(
ゲノムDNAのメチル化パターンなど)、CSGのmRNA転写物の非野生型ス
プライシングパターンの存在、CSGの対立遺伝子の欠失、および/またはCS
Gタンパク質の不適切な翻訳後修飾の存在を確認することにより検出できる。本
発明のCSGにおけるこのような損傷を検出する方法は、当業者に知られている
【0028】アッセイ技術 ヒト由来の試料において、本発明のCSGなどの遺伝子発現レベルを決定する
のに用いることができるアッセイ技術は、当業者によく知られている。このよう
なアッセイ方法は、ラジオイムノアッセイ、逆転写酵素PCR(RT‐PCR)
アッセイ、免疫組織化学アッセイ、in situハイブリダイゼーションアッセイ、
結合蛋白競合アッセイ、ウェスタンブロット分析、ELISAアッセイおよびプ
ロテオミクスアプローチ(proteomic approache)、2次元ゲル電気泳動(2D電
気泳動)および質量分析またはタンパク質相互作用プロファイリングなどのゲル
に基づかないアプローチを含む。これらの中で、ELISAが、生物学的液体に
おける遺伝子の発現タンパク質の診断に好まれることが多い。
【0029】 もし商業的に容易に入手できない場合、ELISA分析は、最初に、CSGに
特異的な抗体、好ましくはモノクローナル抗体の調製を含む。さらに、一般的に
、CSGに特異的に結合するレポーター抗体が調製される。レポーター抗体は、
放射性試薬、蛍光試薬または例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素またはアル
カリホスファターゼなどの酵素試薬などの検出可能な試薬に付着している。
【0030】 ELISAを行なう場合、CSGに特異的な抗体は、例えばポリスチレンディ
ッシュなどの、抗体を結合する固形支持体上でインキュベートされる。次に、デ
ィッシュ上の任意の遊離タンパク質結合部位(free protein binding sites)は
、ウシ血清アルブミンなどの非特異的タンパク質とインキュベートすることによ
り被覆される。次に、分析される試料は、CSGがポリスチレンディッシュに付
着した特異抗体に結合する時間中、ディッシュ内でインキュベートされる。非結
合試料はバッファーで洗い流される。CSGを特異的に指向し、西洋ワサビペル
オキシダーゼなどの検出可能な試薬を連結したレポーター抗体がディッシュ内に
設置され、該レポーター抗体がCSGに結合した任意のモノクローナル抗体に結
合する。次に非付着レポーター抗体が洗い流される。比色基質を含むペルオキシ
ダーゼ活性のための試薬が、次にディッシュに加えられる。CSG抗体に連結し
た、固定化したペルオキシダーゼが着色反応産物を産生する。所定の時間内に発
生した色素の量は、試料中のCSGタンパク質の量に比例している。量的な結果
は、通常標準曲線を参照して得られる。
【0031】 競合アッセイもまた用いることができ、そこでは、CSGの特異抗体が固形支
持体に付着しており、標識したCSGおよび患者またはヒト対照に由来する試料
が固形支持体上を通過する。固形支持体に付着した検出標識量を試料中のCSG
の量に相関させることができる。
【0032】 本発明のCSGの核酸配列の全てまたは一部をハイブリダイゼーションプロー
ブとして用いた核酸法もまた、特に前立腺癌において、癌のマーカーとしてのC
SGのmRNAを検出するのに用いることができる。ポリメラーゼ連鎖反応(P
CR)、およびリガーゼ連鎖反応(LCR)および核酸配列をもとにした増幅(
NASABA)などのその他の核酸法を、様々な悪性腫瘍を診断およびモニタリ
ングするための悪性細胞の検出に用いることができる。例えば、逆転写酵素PC
R(RT‐PCR)は、特定のmRNA集団の存在を、何千ものその他のmRN
A種の複雑な混合物の中で検出するために用いることができる強力な技術である
。RT‐PCRにおいては、1種類のmRNAが、酵素である逆転写酵素を用い
て最初に相補DNA(cDNA)に逆転写され、次に該cDNAが標準的なPC
R反応と同様に増幅される。このように、RT‐PCRは、増幅により、単一種
のmRNAの存在を明らかにすることができる。したがって、該mRNAがそれ
を産生する細胞に高度に特異的である場合、RT‐PCRは、特定の種類の細胞
の存在を同定するのに用いることができる。
【0033】 固形支持体に配列(つまりグリッディング)されたクローンまたはオリゴヌク
レオチドへのハイブリダイゼーションは、その遺伝子の発現の検出および発現レ
ベルの定量の両方に用いることができる。この手法では、CSG遺伝子をコード
するcDNAが基材に固定される。基材は、ガラス、ニトロセルロース、ナイロ
ンまたはプラスチックを含むがこれらに限定されない任意の好適な種類であって
もよい。CSG遺伝子をコードするDNAの少なくとも一部を基材に付着させ、
次に、当該組織から単離したRNAまたはRNAのコピーである相補DNA(c
DNA)であってもよい検体とインキュベートする。基材に結合したDNAと検
体とのハイブリダイゼーションは、検体またはハイブリッド検出用の二次分子を
放射性標識または蛍光標識することを含むがこれらに限定されないいくつかの手
段で検出し定量することができる。遺伝子の発現レベルの定量は、検体からの信
号の強度を、既知の標準から決定したレベルと比較することによってなされる。
標準は、標的遺伝子のin vitroでの転写、収量の定量化、そして、この材料を用
いて標準曲線を作成することにより得ることができる。
【0034】 プロテオミクスアプローチでは、2次元電気泳動が当業者によく知られた技術
である。血清などの試料からの個別のタンパク質の単離は、通常ポリアクリルア
ミドゲル上での、タンパク質の異なる特性による配列決定的な分離(sequential
separation)を用いて達成される。最初に、タンパク質は電流を用いて大きさ
により分離される。電流は全てのタンパク質に均等に作用し、それにより、小さ
いタンパク質は大きいタンパク質よりもゲル上で早く移動する。第2次元では、
第1次元に対して直角に電流をかけ、タンパク質を大きさに基づいてではなく、
各タンパク質が有する特定の電荷に基づいて分離する。異なる配列の2つのタン
パク質で大きさおよび電荷の両方に関して同一なものは存在しないため、2次元
分離の結果は、各タンパク質が固有のスポットを占有する正方形のゲルとなる。
該スポットの化学的プローブまたは抗体プローブによる分析、またはそれに引き
続くタンパク質のマイクロシーケンスにより、所定のタンパク質の相対的な存在
度を明らかにし、試料中のタンパク質の同定をすることができる。
【0035】 上記のテストは、組織生検材料および検死解剖材料を含む患者から得られた様
々な細胞、体液および/または組織抽出物(ホモジネートまたは可溶化した組織
)に由来する試料について行なうことができる。本発明に有用な体液は、血液、
尿、唾液または任意のその他の体分泌物またはそれらの派生物を含む。血液は、
全血、血漿、血清、または任意の血液の派生物を含む。
【0036】CSGのin vivoでのターゲティング/前立腺癌治療 CSGの同定はまた、癌、そして特に前立腺癌のイメージングおよび処置のた
めの新しい治療法の合理的な設計にとって有用である。例えば、1つの態様では
、CSGに特異的に結合する抗体を作製し、癌を患っている疑いのある患者にin
vivoで用いることができる。CSGに特異的に結合する抗体は、癌を有する疑
いのある患者に、診断および/または治療の目的で、注射することができる。in
vivoでの診断のための抗体の調製および使用は当該分野でよく知られている。
たとえば、インジウム−111で標識した抗体−キレーターが、癌胎児性抗原を
発現している腫瘍のラジオイムノシンチグラフィーによるイメージングでの使用
に関して記述されている(Sumerdon et al. Nucl. Med. Biol. 1990 17:247-254
)。特にこれらの抗体‐キレーターは、再発性の結腸直腸癌を有する疑いのある
患者において腫瘍を検出するのに用いられた(Griffin et al. J. Clin. Onc. 1
991 9:631-640)。磁気共鳴イメージングで用いる標識としての常磁性イオンを
有する抗体もまた記述されている(Lauffer, R.B. Magnetic Resonance in Medi
cine 1991 22:339-342)。CSGに対する抗体も同様に用いることができる。C
SGに特異的に結合する標識された抗体を、前立腺癌を有する疑いのある患者に
、該患者の疾患の状態の診断またはステージングの目的で注射することができる
。用いる標識は、用いるイメージングの様式に応じて選択できる。例えば、イン
ジウム‐111、テクネチウム‐99mまたはヨウ素‐131などの放射性標識
は、平面スキャンまたはシングルフォトン断層撮影に用いることができる。フッ
素‐18などのポジトロン放出標識をポジトロン断層撮影に用いることができる
。ガドリニウム(III)またはマンガン(II)などの常磁性イオンを磁気共
鳴イメージングに用いることができる。標識の局在性は、癌の播種の決定を可能
にする。また、器官または組織内の標識の量により、その器官または組織におけ
る癌の存在または欠如を決定することができる。
【0037】 癌、そして特に前立腺癌と診断された患者にとって、CSGに特異的に結合す
る抗体の注射もまた、治療上有益なことがある。抗体は単独でその治療効果を発
揮するかもしれない。あるいは、該抗体を薬剤、毒素または放射性核種などの細
胞毒性剤と結合させ、その治療効果を増強することができる。モノクローナル抗
体薬剤は、当該分野において、例えばGarnett and Baldwin, Cancer Research 1
986 46:2407-2412により記載されている。また、様々な癌の治療のために毒素を
結合したモノクローナル抗体を使用することは、Pastan et al. Cell 1986 47:6
41-648により記載されている。イットリウム−90標識モノクローナル抗体が、
正常組織への毒性を制限しながら腫瘍に送達される用量を最大化することが記載
されている(Goodwin and Meares Cancer Supplement 1997 80:2675-2680)。銅−
67、ヨウ素−131およびレニウム−186を含むがそれらに限定されないそ
の他の細胞毒性放射性核種もまた、CSGに対する抗体の標識に用いることがで
きる。
【0038】 in vivoでの方法に用いることができる抗体は、ポリクローナル、モノクロー
ナルおよびオムニクローナル抗体、および分子生物学的技術により調製した抗体
を含む。SELEXと呼ばれる、当業者によく知られた進化手順に由来するもの
などの抗体断片およびアプタマーおよび一本鎖オリゴヌクレオチドもまた用いる
ことができる。
【0039】スクリーニングアッセイ 本発明はまた、CSGタンパク質に結合する調節物質、または、CSGタンパ
ク質の発現または活性に関して調節効果を有する調節物質を同定する方法も提供
する。CSGタンパク質の発現または活性を減少させる調節物質は、前立腺癌の
処置に有用と思われる。このようなスクリーニングアッセイは、当業者に知られ
ており、細胞に基づくアッセイおよび細胞を用いないアッセイを含むが、これら
に限定されない。
【0040】 コンピューターイメージングによりCSGの領域に特異的に結合すると予測さ
れた小分子もまた、前立腺癌のイメージングおよび処置に用いるために設計し、
合成し、そしてテストすることができる。さらに、ここで同定されたCSGへの
分子の結合能力を調査することにより、潜在的な抗癌剤について分子ライブラリ
ーをスクリーニングすることができる。ライブラリーにおいて、CSGに結合で
きると同定された分子は、前立腺癌の処置に用いるためのさらなる評価への重要
な候補である。好ましい態様では、これらの分子は、細胞におけるCSGの発現
および/または活性を下方調節することができる。
【0041】養子免疫療法およびワクチン 癌の養子免疫療法は、抗腫瘍反応性を有する免疫細胞を腫瘍保有宿主に投与し
、該細胞が直接または間接に、定着した腫瘍の消退を誘導することを目的とする
治療的手法に関する。リンパ球、特にTリンパ球の移入はこの部類に該当し、国
立癌研究所(National Cancer Institute)(NCI)の研究者は、いくつかの
ヒトの癌の処置に、末梢血リンパ球または、皮下リンパ節の生検からのT細胞を
培養した腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の自家輸血を用いた(Rosenberg, S. A.,
米国特許第4,690,914号、1987年9月1日発行;Rosenberg, S. A.
, et al., 1988, N. England J. Med. 319:1676-1680)。
【0042】 本発明は、ヒトにおける原発性および転移性前立腺癌の予防および/または処
置のための、熱ショックタンパク質(hsp)の非共有複合体(non-covalent c
omplexes)を含むまたは含まない抗原性のCSGタンパク質に対して感作したマ
クロファージを用いた養子免疫療法の組成物および方法に関する。CSGの抗原
性または免疫原性は、CSGタンパク質またはその断片の、抗体を産生し、また
は、ナイーブなエフェクター細胞を感作し、次いで抗原(またはエピトープ)を
発現する標的細胞を溶解する能力により容易に確認された。癌細胞は、その定義
からして異常であり、正常な組織に存在しないために免疫系が外来性と認識する
タンパク質を含んでいる。しかしながら、免疫系はしばしばこの異常を無視する
ようであり、腫瘍の攻撃に失敗する。癌細胞により産生された外来性のCSGタ
ンパク質は、それらの存在を明らかにするのに用いることができる。CSGは腫
瘍抗原と呼ばれる短い断片に崩壊し、細胞表面に現れる。これらの腫瘍抗原は、
クラスIおよびIIの2つの種類があるMHCと呼ばれる分子により細胞表面に
支持または提示される。MHCクラスI分子に関する腫瘍抗原は細胞傷害性T細
胞に認識されるが、抗原‐MHCクラスII複合体は、ヘルパー細胞と呼ばれる
T細胞の2番目のサブセットにより認識される。これらの細胞は、腫瘍の成長を
遅延または停止させるサイトカインを分泌し、他の種類の白血球であるB細胞が
、腫瘍細胞に対する抗体を産生するのを補助する。
【0043】 養子免疫療法では、T細胞またはその他の抗原提示細胞(APC)は、体の外
(ex vivo)で、腫瘍特異的CSG抗原を用いて刺激される。刺激された細胞は
、次に患者へ自家輸血され、そこで癌細胞を攻撃する。研究により、細胞傷害性
T細胞とヘルパーT細胞の両方を用いた方が、どちらか一方のサブセットだけを
用いるのに比べはるかに有効であることが示された。さらに、米国特許第5,9
85,270号に記載されているように、APCを刺激するためにCSG抗原は
熱ショックタンパク質と複合体化してもよい。
【0044】 APCは、マクロファージ、樹状細胞、Bリンパ球およびこれらの組合せを含
むがこれらに限定されない、当業者に知られたこれらの抗原提示細胞の中から選
択することができ、好ましくはマクロファージである。好ましい使用においては
、細胞はその個体の自家細胞であり、リンパ球、マクロファージまたはその他の
APCなどの自家免疫細胞が、養子移植のための免疫細胞のドナーとして誰を選
択するかという問題を回避するために用いられる。自家免疫細胞の使用によって
回避できるその他の問題は、移植片対宿主病であり、これは処置に失敗すると致
命的となることがある。
【0045】 遺伝子治療を伴う養子免疫療法では、従来の遺伝子治療と同様にCSGのDN
Aをエフェクター細胞に導入することができる。これにより、エフェクター細胞
の腫瘍細胞に対する細胞傷害性を、それらを抗原性タンパク質を産生するように
操作しているために向上することができ、それにより養子免疫療法の改善がもた
らされる。
【0046】 この発明のCSG抗原は、前立腺癌ワクチンの成分としてもまた有用である。
ワクチンは、免疫刺激量(immunogenically stimulatory amount)のCSG抗原
を含む。免疫刺激量とは、レシピエントに、前立腺癌の改善または処置のために
所望する免疫反応を惹起することが可能な抗原の量のことをいう。有効な量は、
当業者によく知られた標準的な手順により経験的に決定してもよい。
【0047】 CSG抗原は、例えば抗体および/または細胞媒介性の所望する種類の免疫反
応を誘導するための多くの任意のワクチン製剤に提供されてもよい。このような
製剤は当該分野に知られており、米国特許第5,585,103号に記載されて
いるような製剤を含むが、それらに限定されない。免疫反応を刺激するのに用い
られる本発明のワクチン製剤はまた、薬学的に許容し得るアジュバントを含むこ
とができる。
【0048】 本発明を、以下の例でさらに説明する。当該例は、特定の態様の参照により単
に本発明を説明するためだけに提供される。この例示は、本発明のある側面を説
明するが、該開示発明の限定を記述するものでも、また、その範囲を制限するも
のでもない。 本明細書に概説する全ての例は、別段詳細に記載されている場合を除き、当業
者によく知られ、定法となっている標準的な技術を用いて行なった。以下の例の
定法による分子生物学的技術は、Sambrook et al., MOLECULAR CLONING: A LABO
RATORY MANUAL, 2nd Ed.; Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring
Harbor, N.Y. (1989)などの標準的な実験手引書に記載されている通りに行なう
ことができる。
【0049】遺伝子発現の相対定量 蛍光Taqmanプローブによるリアルタイム定量PCRは、Taq DNA
ポリメラーゼの5’−3’ヌクレアーゼ活性を用いた定量検出システムである。
この方法は、5’レポーター色素および下流側の3’クエンチャー色素でラベル
された内部蛍光オリゴヌクレオチドプローブ(internal fluorescent oligonucl
eotide probe)(Taqman)を用いる。PCR中、Taq DNAポリメラ
ーゼの5’−3’ヌクレアーゼ活性はレポーターを放出し、その蛍光はModel 77
00 Sequence Detection System(PE Applied Biosystems, Foster City, CA, US
A)のレーザー検出器で検出できる。
【0050】 反応に加えたRNA試料の量を標準化し、逆転写酵素の効率を正規化するのに
内在性対照の増幅を用いる。シクロフィリン、グリセルアルデヒド−3−リン酸
デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、ATPaseまたは18SリボソームRNA
(rRNA)のいずれかをこの内在性対照として用いる。調査した全試料間の相
対定量を計算するために、1つの試料の標的RNAレベルを比較結果(キャリブ
レータ)の基礎として用いた。「キャリブレータ」に関する定量は、標準曲線法
または比較法を用いて得ることができる(User Bulletin #2: ABI PRISM 7700 S
equence Detection System)。
【0051】 正常および癌組織の各例について標的遺伝子の組織分布およびレベルを評価し
た。全RNAを、正常組織、癌組織、および癌とその対応する隣接組織から抽出
した。次に、逆転写酵素により第一鎖cDNAを調整し、各標的遺伝子に特異的
なプライマーおよびTaqmanプローブを用いてポリメラーゼ連鎖反応を行っ
た。結果をABI PRISM 7700 Sequence Detectorで分析した。無名数は、キャリブ
レータ組織と比較した特定の組織における標的遺伝子の相対発現レベルである。
【0052】クローンID824430(Pro119)の発現 CSG Pro119について、以下のプライマーを用いてリアルタイム定量
PCRを行なった。 フォワードプライマー: 5'-GGGCTTGTCACAGTCTCTACTGTT-3'(配列番号8) リバースプライマー: 5'-GCCAGAACATTGTGAGCACAC-3'(配列番号9) 表1に示した無名数は、12の異なる正常組織におけるPro119と呼ばれて
いるCSGの相対発現レベルである。すべての数値は正常前立腺(キャリブレー
タ)と比較してある。これらのRNA試料は、異なる個体からの特定組織のプー
ル試料に由来する、商業的に入手可能なプールである。
【0053】
【表1】
【0054】 表1の発現の相対レベルは、Pro119mRNAの発現が前立腺において(
1.0)、分析した他の全ての正常組織に比べ高いことを示している。分析した
他の全ての組織は、1より少ないPro119mRNAの相対発現を示した。 表1の無名数は、異なる個体からの特定組織の試料プールを分析して得た。こ
れらを単一の個体の組織試料から得たRNAに由来する表2の無名数と比較する
ことはできない。
【0055】 表2に示した無名数は、49組の対応試料および15の対応していない(unma
tched)試料におけるPro119の相対発現レベルを示している。すべての数
値は正常前立腺(キャリブレータ)と比較してある。対応ペアは、特定組織の癌
試料から得られたmRNAと、同一個体のその同一組織についての正常隣接組織
からのmRNAにより形成した。
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】 対応試料の分析において、最も高い発現レベルは前立腺においてであり、前立
腺組織に対する高度の組織特異性を示している。16の前立腺対応試料のうち1
1がPro119mRNA発現の上方調節を示している。前立腺とは異なる分析
した全ての試料の中で、前立腺におけるmRNA発現に匹敵する発現レベルを示
した他の癌または正常組織試料はなかった。これらの結果は、正常プール試料の
パネルで得られた高度の組織特異性を確認するものである(表1)。
【0060】 さらに、mRNAの発現レベルを、癌試料と同一個体からの同系の正常隣接組
織とで比較した。この比較は、癌の特異性についての指標を提供する(例えば、
正常隣接組織に比較した、癌試料におけるmRNAの高い発現レベル)。表2は
、16の原発性前立腺癌組織のうちの11における、それらのそれぞれの正常隣
接組織に比べたPro119の過剰発現を示している。したがって、テストした
前立腺対応試料の68.75%の癌組織に過剰発現があった。 つまり、高度の組織特異性に加え、テストした前立腺対応試料の68.75%
におけるmRNAの過剰発現は、Pro119が前立腺癌の診断マーカーである
ことを示すものである。
【0061】クローンID788274(Pro121)の発現 CSG Pro121について、以下のプライマーを用いてリアルタイム定量
PCRを行なった。 フォワードプライマー: 5'-CGCCCATTTCTCAGATCAAG-3'(配列番号10) リバースプライマー: 5'-CGCCCAGTAGATGTTTCAAAG-3'(配列番号11) 表3に示した無名数は、12の異なる正常組織におけるCSG Pro121
の相対発現レベルである。すべての数値は正常精巣(キャリブレータ)と比較し
てある。これらのRNA試料は、異なる個体からの特定組織のプール試料に由来
する、商業的に入手可能なプールである。
【0062】
【表5】
【0063】 表3の発現の相対レベルは、Pro121mRNAの発現が前立腺において(
1612.4)、分析した他の全ての正常組織に比べ有意に高いことを示している。分
析した他の全ての組織が示すところでは、子宮(1.5)、精巣(1.0)、筋肉(0.
2)および小腸(0.14)を除き、Pro119mRNAの相対発現は0であった
。 表3の無名数は、異なる個体からの特定組織の試料プールを分析して得た。こ
れらを単一の個体の組織試料から得たRNAに由来する表4の無名数と比較する
ことはできない。
【0064】 表4に示した無名数は、50組の対応試料および16の対応していない試料に
おけるPro121の相対発現レベルを示している。すべての数値は正常精巣(
キャリブレータ)と比較してある。対応ペアは、特定組織の癌試料から得られた
mRNAと、同一個体のその同一組織の正常隣接組織からのmRNAにより形成
した。
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】
【0067】
【表8】
【0068】
【表9】
【0069】 対応試料の分析において、最も高い発現レベルは前立腺においてであり、前立
腺組織に対する高度の組織特異性を示している。前立腺とは異なる分析した全て
の試料のうち、2つの癌試料だけが(癌試料の膀胱3が1823.8、および、結腸2
が1308.8)前立腺におけるmRNA発現に匹敵する発現を示した。いくらかの発
現を示した他の癌組織は、癌試料の結腸1(377.3)、精巣3(189.7)、胃3(
78.42)、胃2(37.79)、精巣1(34.27)、膀胱2(5.58)および正常隣接組
織試料の膀胱1(31.64)、および膀胱2(7.52)であった。残りの全ての組織
試料のPro121mRNAの相対発現レベルは、5より少なかった。これらの
結果は、正常プール試料のパネルで得られた高度の組織特異性を確認するもので
ある(表3)。
【0070】 さらに、mRNAの発現レベルを、癌試料と同一個体からの同系の正常隣接組
織とで比較した。この比較は、癌の特異性についての指標を提供する(例えば、
正常隣接組織に比較した、癌試料におけるmRNAの高い発現レベル)。表4は
、16の原発性前立腺癌組織のうちの12における、それらのそれぞれの正常隣
接組織に比べたPro121の過剰発現を示している。したがって、テストした
前立腺対応試料の75%の癌組織に過剰発現があった。 つまり、高い組織特異性に加え、テストした前立腺対応試料の75%における
mRNAの過剰発現は、Pro121が前立腺癌の診断マーカーであることを示
すものである。
【0071】クローンID832357(Pro124)の発現 CSG Pro124について、以下のプライマーを用いてリアルタイム定量
PCRを行なった。 フォワードプライマー: 5'-AAGGGAATGGTATAGAATTGGAGAG-3'(配列番号12) リバースプライマー: 5'-CCTGCTCAAATACCACCACTTC-3'(配列番号13) 表5に示した無名数は、12の異なる正常組織におけるCSG Pro124
の相対発現レベルである。すべての数値は正常精巣(キャリブレータ)と比較し
てある。これらのRNA試料は、異なる個体からの特定組織のプール試料に由来
する、商業的に入手可能なプールである。
【0072】
【表10】
【0073】 表5の発現の相対レベルは、Pro124mRNAの発現が前立腺において(
117.38)、分析した他の全ての正常組織に比べ極めて高いことを示している。肝
臓においていくらかの発現が見られたが(9.19)、他の全ての正常組織は、1ま
たはそれより低い発現レベルであった。 表5の無名数は、異なる個体からの特定組織の試料プールを分析して得た。こ
れらを単一の個体の組織試料から得たRNAに由来する表6の無名数と比較する
ことはできない。
【0074】 表6に示した無名数は、63組の対応試料および35の対応していない試料に
おけるPro124の相対発現レベルを示している。すべての数値は正常精巣(
キャリブレータ)と比較してある。対応ペアは、特定組織の癌試料から得られた
mRNAと、同一個体のその同一組織の正常隣接組織からのmRNAにより形成
した。
【0075】
【表11】
【0076】
【表12】
【表13】
【0077】
【表14】
【0078】 対応試料の分析において、最も高い発現レベルは前立腺においてであり、前立
腺組織に対する高度の組織特異性を示している。前立腺とは異なる分析した全て
の試料のうち、肝臓組織の試料(肝臓2〜肝臓7)および膵臓組織の試料(膵臓
2)だけが、前立腺におけるmRNA発現に匹敵する発現を示した。残りの全て
の組織試料のPro124mRNA相対発現レベルは、10より少なかった(10
.82であった腎臓癌試料7を除く)。これらの結果は、正常プール試料のパネル
で得られた高度の組織特異性を確認するものである(表5)。
【0079】 さらに、mRNAの発現レベルを、癌試料と同一個体からの同系の正常隣接組
織とで比較した。この比較は、癌の特異性についての指標を提供する(例えば、
正常隣接組織に比較した、癌試料におけるmRNAの高い発現レベル)。表6は
、15の原発性前立腺癌組織のうちの10における、それらのそれぞれの正常隣
接組織に比べたPro124の過剰発現を示している。したがって、テストした
前立腺対応試料の66.66%の癌組織に過剰発現があった。 テストした前立腺対応癌試料の66.66%におけるmRNAの過剰発現は、Pr
o124が前立腺癌の診断マーカーであることを示すものである。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/395 A61K 49/00 C 49/00 C07K 16/18 51/00 C12Q 1/68 A C07K 16/18 G01N 33/15 Z C12Q 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/566 33/50 33/574 D 33/566 Z 33/574 33/58 Z C12N 15/00 ZNAA 33/58 A61K 49/02 A (72)発明者 レシポン,ハーヴ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94115、サン フランシスコ、フォーチュ ナ アベニュー 85 (72)発明者 スン,ヨンミン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95128、サン ホセ、エス.ウィンチェス ター ブルバード 869、アパートメント 260 Fターム(参考) 2G045 AA26 AA40 CA25 CA26 CB01 CB02 CB03 CB07 DA12 DA13 DA14 DA36 DA78 FB02 FB03 FB08 FB12 4B024 AA11 BA36 CA04 HA12 4B063 QA19 QA20 QQ08 QQ43 QQ58 QR08 QR42 QR56 QS25 QS34 QX07 4C085 AA03 AA13 AA14 AA27 BB01 DD62 HH03 HH07 KA03 KA04 KA29 KB07 LL18 4H045 AA11 AA30 BA71 CA41 DA75 EA31 FA72

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号1、2、3、4、5または6のポリヌクレオ
    チドもしくはその変異体、 (b)配列番号1、2、3、4、5または6のポリヌクレオチドもしくはその変
    異体により発現されたタンパク質、または、 (c)配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンス配列にストリンジェ
    ントな条件でハイブリダイズできるポリヌクレオチドを含む、CSG。
  2. 【請求項2】 配列番号7のタンパク質を含む、請求項1に記載のCSG。
  3. 【請求項3】 患者における前立腺癌の存在を診断する方法であって、 (a)患者の細胞、組織または体液におけるCSGのレベルを決定すること、お
    よび (b)決定したCSGのレベルと、正常ヒト対照からの細胞、組織または体液に
    おけるCSGのレベルとを比較することを含み、該患者における決定したCSG
    レベルの正常ヒト対照に対する変化が前立腺癌の存在に関係している、前記方法
  4. 【請求項4】 患者における前立腺癌の転移を診断する方法であって、 (a)転移したことが知られていない前立腺癌を有する患者を特定すること、 (b)該患者からの細胞、組織または体液の試料におけるCSGのレベルを決定
    すること、および (c)決定したCSGレベルと、正常ヒト対照の細胞、組織または体液における
    CSGのレベルとを比較することを含み、患者における決定したCSGレベルの
    正常ヒト対照に対する増加が転移した癌に関係している、前記方法。
  5. 【請求項5】 前立腺癌を有する患者における前立腺癌のステージングの方
    法であって、 (a)前立腺癌を有する患者を特定すること、 (b)該患者からの細胞、組織または体液の試料におけるCSGのレベルを決定
    すること、および (c)決定したCSGレベルと、正常ヒト対照の細胞、組織または体液における
    CSGのレベルとを比較することを含み、該患者における決定したCSGレベル
    の正常ヒト対照に対する増加が進行している癌に、そして決定したCSGレベル
    の低下が消退している癌または寛解期の癌に関係している、前記方法。
  6. 【請求項6】 患者において、転移の開始について前立腺癌をモニタリング
    する方法であって、 (a)転移したことが知られていない前立腺癌を有する患者を特定すること、 (b)該患者からの細胞、組織または体液の試料におけるCSGのレベルを定期
    的に決定すること、および (c)定期的に決定したCSGレベルと、正常ヒト対照の細胞、組織または体液
    におけるCSGのレベルとを比較することを含み、患者における任意の定期的に
    決定したCSGレベルの正常ヒト対照に対する増加が転移した癌に関係している
    、前記方法。
  7. 【請求項7】 患者における前立腺癌のステージの変化をモニタリングする
    方法であって、 (a)前立腺癌を有する患者を特定すること、 (b)該患者からの細胞、組織または体液の試料におけるCSGのレベルを定期
    的に決定すること、および (c)定期的に決定したCSGレベルと、正常ヒト対照の細胞、組織または体液
    におけるCSGのレベルとを比較することを含み、該患者における任意の定期的
    に決定したCSGレベルの正常ヒト対照に対する増加がステージの進行している
    癌に、そして低下がステージの後退している癌または寛解期の癌に関係している
    、前記方法。
  8. 【請求項8】 前立腺癌のイメージングおよび処置に用いる潜在的な治療剤
    を特定する方法であって、CSGへの結合能力を減少させる能力について分子を
    スクリーニングすることを含み、分子のCSGへの結合能力を減少させる能力が
    、当該分子の前立腺癌のイメージングおよび処置における有用性を示す、前記方
    法。
  9. 【請求項9】 CSGを特異的に結合する抗体。
  10. 【請求項10】 CSGが配列番号1、2、3、4、5、6または7を含む
    、請求項9に記載の抗体。
  11. 【請求項11】 患者に請求項9に記載の抗体を投与することを含む、患者
    において前立腺癌をイメージングする方法。
  12. 【請求項12】 抗体が常磁性イオンまたは放射性同位体で標識されている
    、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 患者に請求項9に記載の抗体を投与することを含む、患者
    において前立腺癌を処置する方法。
  14. 【請求項14】 抗体が細胞毒性剤と結合している、請求項13に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 患者にCSGの発現または活性を下方調節する分子を投与
    することを含む、患者において前立腺癌を処置する方法。
  16. 【請求項16】 ヒト患者に免疫刺激量のCSGタンパク質を、標的細胞に
    対して免疫反応が起こるように送達することを含む、CSGを発現している標的
    細胞に対して免疫反応を誘導する方法。
  17. 【請求項17】 CSGを含む、前立腺癌を処置するためのワクチン。
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