JP2003520215A - 生物医学的適用のための調整可能なインドシアニン染料 - Google Patents

生物医学的適用のための調整可能なインドシアニン染料

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JP2003520215A JP2001552798A JP2001552798A JP2003520215A JP 2003520215 A JP2003520215 A JP 2003520215A JP 2001552798 A JP2001552798 A JP 2001552798A JP 2001552798 A JP2001552798 A JP 2001552798A JP 2003520215 A JP2003520215 A JP 2003520215A
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Abstract

(57)【要約】 光学的モダリティーの感度と特異性は、高度に吸光的な染料を造影剤として使用することにより増強される。電磁スペクトルの近赤外領域で吸光および発光する新規インドシアニン染料を開示する。これらの染料は、様々な疾患状態の造影、診断および治療に有用である。特に、本発明の分子は、光学的診断用造影および治療に、腫瘍および他の異常の検出のための内視鏡的応用で、局所治療に、腫瘍のフォトアコースティック造影、検出および治療に、並びに腫瘍の音波蛍光造影、検出および治療に、有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 一般的に本発明は、造影、診断および治療における使用のための新規シアニン
およびインドシアニン染料に関するものである。特に、本発明は、新規の炭素環
式および複素環式部分が染料分子のポリエン部分に組込まれている、シアニンお
よびインドシアニン染料の組成物に関するものである。
【0002】 発明の背景 電磁スペクトルの可視および近赤外線領域における光を吸収および放射する幾
つかの染料は、生物適合性があり、モル吸光率が高く、または蛍光量子収量が高
い故に最近様々な生物医学的適用例に使用されている。造影剤としての染料に関
連した光学モダリティーの高い感度は核医学の場合と相応しており、電離放射線
の望ましくない作用を伴うことなく器官および組織の視覚化が可能となる。近赤
外線(NIR)領域における吸収および放射が強いシアニン染料は、生物組織が
この領域では光学的に透過性であるため特に有用である(B. C. Wilson、Optica
l properties of tissues(「組織の光学特性」)、Encyclopedia of Human Bio
logy、1991、5、587−597)。例えば、NIR領域で吸収および放射
するインドシアニングリーンは、心拍出量、肝機能および肝臓血流量をモニター
するのに使用されており(Y‐L. He, H. Tanigami, H. Ueyama, T. Mashimo, an
d I. Yoshiya、Measurement of blood volume using indocyanine green measur
ed with pulse-spectrometry: Its reproducibility and reliability(「パル
ス分光法で測定される インドシアニングリーンを用いた血液量の測定:その再
現性および信頼性」)、Critical Care Medicine、1998、26(8)、144
6−1451、J. Caesar, S. Shaldon, L. Chiandussiら、The use of Indocya
nine green in the measurement of hepatic blood flow and as a test of hep
atic function(「肝臓血流量測定および肝機能検査におけるインドシアニング
リーンの使用」)、Clin. Sci.1961、21、43−57)、そしてその官能
性誘導体は、診断目的用に生体分子をコンジュゲートするのに使用されている(
R. B. Mujumdar, L. A. Ernst, S. R. Mujumdar ら、Cyanine dye labeling rea
gents: Sulfoindocyanine succinimidyl esters(「シアニン染料標識試薬:ス
ルホインドシアニンスクシニミジルエステル類」)、Bioconjugate Chemistry、
1993、4(2)、105−111、Linda G. Lee および Sam L. Woo. "N-Het
eroaromatic ion and iminium ion substituted cyanine dyes for use as fluo
rescent labels"(「蛍光標識として使用するためのN−複素環式芳香族イオン
およびイミニウムイオンで置換されたシアニン染料」)、米国5,453,50
5; Eric Hohenschuh ら、"Light imaging contrast agents"(「光造影の造影
剤」)、WO98/48846; Jonathan Turner ら、"Optical diagnostic ag
ents for the diagnosis of neurodegenerative diseases by means of near in
fra-red radiation"(「近赤外線放射による神経変性病診断用光学的診断剤」)
、WO98/22146; Kai Licha ら、"In-vivo diagnostic process by nea
r infrared radiation"(「近赤外線放射によるインビトロ診断プロセス」)W
O96/17628; Robert A. Snow ら、Compounds(化合物)WO98/48
838)。
【0003】 シアニン染料誘導体の使用における主たる欠点は、肝臓によるこれらの染料の
急速なクリアランスにより生じる肝胆汁性毒性に関する可能性である(G. R. Ch
errick, S. W. Stein, C. M. Leevy ら、Indocyanine green: Observations on
its physical properties, plasmadecay, and hepatic extraction (「インドシ
アニングリーン:その物理特性、血漿崩壊および肝臓抽出に関する観察」)、J.
Clinical Investigation、1960、39、592−600)。これは、溶解状
態のシアニン染料が凝集体を形成する傾向があり、それらが肝臓のクッパー細胞
により吸収され得ることに関連している。この問題を回避する様々な試みはこれ
までのところあまり有効ではなかった。典型的には、親水性ペプチド、ポリエチ
レングリコールまたはオリゴサッカリドコンジュゲートが使用されたが、これら
は長期循環性産物を生じるため、結局は肝臓によりクリアランスされる。現行の
シアニンおよびインドシアニン染料系に伴なう別の大きな問題点は、これらの染
料の吸収および放射特性における大きな変化を誘発する能力の範囲にそれらが限
界を示すことである。様々なヘテロ原子および環状部分をこれらの染料のポリエ
ン鎖に組込む試みはこれまでに為されているが(L. Strekowski, M. Lipowska,
および G. Patonay、Substitution reactions of a nucleofugal group in heta
methine cyanine dyes(「ヘタメチンシアニン染料における離核基の置換反応」
)、J. Org. Chem.、1992、57、4578−4580、N. Narayanan およ
び G. Patonay、A new method for the synthesis of heptamethine cyanine dy
es:Synthesis of new near infrared fluorescent labels(「ヘプタメチンシ
アニン染料の新規合成方法:新規近赤外線蛍光標識の合成」)、J. Org. Chem.
、1995、60、2391−2395、E. Fung および R. Rajagopalan、Mon
ocyclic functional dyes for contrast enhancement in optical imaging(光
学的造影における造影強化のための単環式官能性染料)、米国5,732,10
4; R. Rajagopalan および E. Fung、Delta1,6 bicyclo[4,4,0] functional dy
es for contrast enhancement in optical imaging(光学的造影における造影強
化のためのデルタ1,6二環式[4,4,0]官能性染料)、米国5,672,
333; R. Rajagopalan および E. Fung、Tricyclic functional dyes for con
trast enhancement in optical imaging(光学的造影における造影強化のための
三環式官能性染料)、米国5,709,845)、生成した染料系は、特にフォ
トアコースティック診断適用が非常に敏感である830nmを越える、吸収およ
び放射最大値に大した差異は示さない。それらはまた、肝臓吸収を促進する突起
した疎水性コアを有する。さらに、ほとんどのシアニン染料は、生物医学適用に
有用である、デンドリマーの形成能を有していない。
【0004】 従って、溶液における染料凝集を阻止し得、デンドリマーを形成しやすくさせ
、800nmを越えて吸収または放射し得、望ましい光学物理特性を有し、組織
特異的ターゲッティング能力が賦与されている新しい染料の設計が要望される。
【0005】 発明の背景を確認するために、または実施に関してさらに詳細を記すために本
明細書で使用される公報および他の資料は、参照により本明細書の一部とする。
【0006】 発明の概要 本発明は、特に一般式1のシアニン染料を含む新規組成物に関するものである
【化3】 式中、aおよびbは0ないし5で変化し;WおよびXは同一であっても
異なっていてもよくかつ−CR1011、−O−、−NR12、−S−および
−Seからなる群から選択されるものであり;Qは単結合であるかまたは−O
−、−S−、−Se−および−NR13からなる群から選択されるものであり;
およびZは同一であっても異なっていてもよくかつ−(CH−CO H、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−(CH −NH、−CH−(CH−O−CH−CH−NH、−(CH −N(R14)−(CH−COHおよび−(CH−N(R 15 )−CH−(CH−O−CH−CH−COHからなる群から
選択されるものであり;RおよびR10ないしR15は同一であっても異なっ
ていてもよくかつ−水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール、C1
−C10アルコキシル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH(CH −O−CH−CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキル、C
1−C10ポリヒドロキシアリール、−(CH−COH、−CH−(
CH−O−CH−CH−COH、−(CH−NHおよび−
CH−(CH−O−CH−CH−NHからなる群から選択される
ものであり;c、e、g、hおよびiは1ないし10で変化し;d、fおよびj
は1ないし100で変化し;そしてRないしRは同一であっても異なってい
てもよくかつ水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール、ヒドロキシ
ル、C1−C10ポリヒドロキシアルキル、C1−C10アルコキシル、アミノ
、C1−C10アミノアルキル、シアノ、ニトロおよびハロゲンである。
【0007】 本発明はまた、一般式2のインドシアニン染料を含む新規組成物に関するもの
である。
【化4】 式中、aおよびbはaおよびbと同様に定義され;WおよびXはW およびXと同様に定義され;QはQと同様に定義され;R16およびR 10 ないしR15はRおよびR10ないしR15と同様に定義され;YはY と同様に定義され;ZはZと同様に定義され;そしてR17ないしR28 はRないしRと同様に定義される。
【0008】 本発明はまた、一般式3のシアニン染料を含む新規組成物に関するものである
【化5】 式中、aおよびbはaおよびbと同様に定義され;WおよびXはW およびXと同様に定義され;YはYと同様に定義され;ZはZと同
様に定義され;Aは単結合または二重結合であり;Aが単結合ならば、B およびCは同一であっても異なっていてもよくかつ−O−、−S−、−Se−
、−P−、および−NR38からなる群から選択されるものであり、そしてD は−CR3940および−C=Oからなる群から選択されるものであり;A が二重結合ならば、Bは−O−、−S−、−Se−、−P−および−NR38 からなる群から選択されるものであり、Cは窒素または−CR41であり、そ
してDは−CR42であり;R29ないしR37は水素、C1−C10アルキ
ル、C1−C10アリール、ヒドロキシル、親水性ペプチド、C1−C10ポリ
ヒドロキシアルキル、C1−C10アルコキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲンお
よび−NR4344からなる群から選択されるものであり;R38ないしR は同一であっても異なっていてもよくかつ−水素、C1−C10アルキル、C
1−C10アリール、C1−C10アルコキシル、C1−C10ポリアルコキシ
アルキル、−CH(CH−O−CH−CH−OH、C1−C20ポ
リヒドロキシアルキル、C1−C10ポリヒドロキシアリール、−(CH −COH、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−(C
−NHおよび−CH−(CH−O−CH−CH−NH からなる群から選択されるものであり;c、e、g、hおよびiは1ないし10
で変化し;d、fおよびjは1ないし100で変化し;R43およびR44は同
一であっても異なっていてもよくかつ水素、C1−C10アルキル、C1−C1
0アリールからなる群から選択されるものであるか、または共に5、6、もしく
は7員の炭素環式環または場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫
黄原子を含有する5、6、ないし7員の複素環式環である。
【0009】 本発明はまた、一般式4のインドシアニン染料を含む新規組成物に関するもの
であり、式中、aおよびbはaおよびbと同様に定義され;Wおよび
はWおよびXと同様に定義され;YはYと同様に定義され;Z
と同様に定義され;AはAと同様に定義され;B、CおよびD
、CおよびDと同様に定義され;そしてR45ないしR57はR29
いしR37と同様に定義される。
【化6】
【0010】 本発明はまた、一般式5のシアニン染料を含む新規組成物に関するものである
【化7】 式中、aはaと同様に定義され;WおよびXはWおよびXと同様に
定義され;YはYと同様に定義され;ZはZと同様に定義され;A
と同様に定義され;B、CおよびDはB、CおよびDと同様に
定義され;そしてR58ないしR66はR29ないしR37と同様に定義される
【0011】 本発明はまた、一般式6のシアニン染料を含む新規組成物に関するものである
【化8】 式中、aはaと同様に定義され;WおよびXはWおよびXと同様に
定義され;YはYと同様に定義され;ZはZと同様に定義され;A
と同様に定義され;B、CおよびDはB、CおよびDと同様に
定義され;そしてR67ないしR79はR29ないしR37と同様に定義される
【0012】 本発明はまた、固相法によって本発明の染料をペプチドまたは生体分子に結合
させる方法に関連する。
【0013】 本発明はまた、蛍光のクエンチングを防止する方法に関連する。シアニン染料
は一般的に水性溶媒中で凝集体を形成し、蛍光のクエンチングを導くことが知ら
れている。我々は例えば染料の疎水的核の存在が蛍光のクエンチングを導く場合
、1−50%のジメチルスルホキシド(DMSO)のような生物適合性有機溶媒
の添加により凝集が防止されて蛍光が回復し、インビボでの器官の可視化が可能
になることを観察した。
【0014】 発明の詳細な説明 式1ないし6の染料を含む本発明の新規組成物は、現在当分野で記載されてい
るものに対して顕著な利点を呈する。スキーム1ないし6に図解するように、こ
れらの染料は、分子内および分子間の規則正しい疎水的相互作用を防止すること
により、溶液中での凝集を防止するように設計されている。それらはまた、デン
ドリマーの形成を容易にするために、染料の発色団の近傍に複数の結合部位を有
する。固く、延長された発光団バックボーンの存在によって、蛍光量子収量が増
え、かつ最高吸光が800nm以上に拡大される。これらの染料への生体分子の
結合は、容易に達成される。それらは、断層X線撮影法による器官の造影;器官
機能のモニター;冠動脈造影法;蛍光内視鏡検査;腫瘍の検出、造影および治療
;レーザーガイド手術;フォトアコースティックおよび音波蛍光技法などを含む
が、これらに限定されるわけではない、多様な生物医学的適用例において有用で
ある。前述の生物医学的適用例のいくつかを達成する特別な実施態様を下記に示
す。
【0015】 本発明のある実施態様では、本発明の染料は、腫瘍および他の異常の検出と処
置のための、光学的断層X線撮影法、内視鏡検査、フォトアコースティックおよ
び音波蛍光的適用例で有用である。
【0016】 本発明の他の態様では、本発明の染料は、局所治療に有用である。
【0017】 本発明のさらに他の態様では、本発明の染料は、染料の血液クリアランスプロ
ファイルをモニターすることによる、腫瘍および他の異常の存在の検出に有用で
ある。
【0018】 本発明のさらなる実施態様では、腹腔鏡による腫瘍の微小転移巣検出用レーザ
ー補助ガイド手術に有用である。
【0019】 本発明のさらに他の態様では、本発明の染料の染料バイオコンジュゲートは、
アテローム性動脈硬化症プラークおよび血液凝塊の診断に有用である。
【0020】 本発明の新規染料は、当分野で周知であり、スキーム1−5に示す方法に従っ
て調製される。そしてバイオコンジュゲートの合成におけるそれらの使用をスキ
ーム6に示す。
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】
【化14】
【0026】 好ましい実施態様では、本発明による染料は一般式1を有し、式中aおよび
は0ないし3で変化し;Qは単結合であり;RないしRは水素であり
;WおよびXは同一であっても異なっていてもよくかつ−C(CH
C((CHzzOH)CH、C((CHzzOH)、C((CHzzCOH)CH、C((CHzzCOH)、C((CH NH)CH、C((CHzzNH、C((CHzzNR pz)CHおよびC((CHzzNRpppzからなる群から
選択されるものであり;YおよびZは同一であっても異なっていてもよくか
つ−(CH−COH、−CH−(CH−O−CH−CH
COH、−(CH−N(R14)−(CH−COHおよび−(
CH−N(R15)−CH−(CH−O−CH−CH−CO Hからなる群から選択されるものであり;RppおよびRpzは同一であって
も異なっていてもよくかつ−(CH−COH、−CH−(CH−O
−CH−CH−COH、−(CH−N(R14)−(CH −COHおよび−(CH−N(R15)−CH−(CH−O−C
−CH−COHからなる群から選択されるものであり;R14およ
びR15は同一であっても異なっていてもよくかつ−水素、C1−C10アルキ
ル、C1−C10アリール、C1−C10アルコキシル、C1−C10ポリアル
コキシアルキル、−CH(CH−O−CH−CH−OH、C1−C
20ポリヒドロキシアルキル、C1−C10ポリヒドロキシアリール、−(CH −COH、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、
−(CH−NHおよび−CH−(CH−O−CH−CH
NHからなる群から選択されるものであり;c、e、g、h、iおよびzzは
1ないし5で変化し;そしてd、fおよびjは1ないし100で変化する。
【0027】 他の好ましい実施態様では、本発明による染料は一般式2を有し、式中、a およびbは0ないし3で変化し;Qは単結合であり;R16ないしR28
水素であり;WおよびXは同一であっても異なっていてもよくかつ−C(C
、C((CHzzOH)CH、C((CHzzOH)、C
((CHzzCOH)CH、C((CHzzCOH)、C((
CHzzNH)CH、C((CHzzNH、C((CH zz NRpppz)CHおよびC((CHzzNRpppz;Y およびZは同一であっても異なっていてもよくかつ−(CH−CO H、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−(CH −N(R14)−(CH−COHおよび−(CH−N(R15
−CH−(CH−O−CH−CH−COHからなる群から選択さ
れるものであり;RppおよびRpzは同一であっても異なっていてもよくかつ
−(CH−COH、−CH−(CH−O−CH−CH−C
H、−(CH−N(R14)−(CH−COHおよび−(C
−N(R15)−CH−(CH−O−CH−CH−CO Hからなる群から選択されるものであり;R14およびR15は同一であっても
異なっていてもよくかつ−水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール
、C1−C10アルコキシル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH (CH−O−CH−CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキ
ル、C1−C10ポリヒドロキシアリール、−(CH−COH、−CH −(CH−O−CH−CH−COH、−(CH−NH
よび−CH−(CH−O−CH−CH−NH;c、e、g、h、
iおよびzzは1ないし5で変化し;そしてd、fおよびjは1ないし100で
変化する。
【0028】 他の好ましい実施態様では、本発明による染料は一般式3を有し、式中、a およびbは0ないし3で変化し;Aは単結合であり;Bは−O−、−S−
および−NR38からなる群から選択されるものであり;Cは−CHまたは
−C=Oであり;Dは−O−、−S−および−NR38からなる群から選択さ
れるものであり;R29は水素、ハロゲン原子、糖類または親水性ペプチドであ
り;R30ないしR37は水素であり;R38は−水素、C1−C10アルキル
、C1−C10アリール、C1−C10アルコキシル、C1−C10ポリアルコ
キシアルキル、−CH(CH−O−CH−CH−OH、C1−C2
0ポリヒドロキシアルキル、C1−C10ポリヒドロキシアリール、−(CH−COH、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−
(CH−NHおよび−CH−(CH−O−CH−CH−N
からなる群から選択されるものであり;WおよびXは同一であっても異
なっていてもよくかつ−C(CH、C((CHzzOH)CH、C
((CHzzOH)、C((CHzzCOH)CH、C((CH zzCOH)、C((CHzzNH)CH、C((CH NH、C((CHzzNRpppz)CHおよびC((CHzzNRpppzからなる群から選択されるものであり;YおよびZ は同一であっても異なっていてもよくかつ−(CH−COH、−CH −(CH−O−CH−CH−COH、−(CH−N(R )−(CH−COHおよび−(CH−N(R15)−CH
(CH−O−CH−CH−COHからなる群から選択されるもので
あり;RppおよびRpzは同一であっても異なっていてもよくかつ−(CH−COH、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−
(CH−N(R14)−(CH−COHおよび−(CH
N(R15)−CH−(CH−O−CH−CH−COHからなる
群から選択されるものであり;R14およびR15は同一であっても異なってい
てもよくかつ−水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール、C1−C
10アルコキシル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH(CH
O−CH−CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキル、C1−
C10ポリヒドロキシアリール、−(CH−COH、−CH−(CH −O−CH−CH−COH、−(CH−NHおよび−CH −(CH−O−CH−CH−NHからなる群から選択されるもの
であり;c、e、g、h、iおよびzzは1ないし5で変化し;そしてd、fお
よびjは1ないし100で変化する。
【0029】 他の好ましい実施態様では、本発明による染料は一般式4を有し、aおよび
は0ないし3で変化し;Aは単結合または二重結合であり;Bは−O−
、−S−、または−NR38からなる群から選択されるものであり;Cは−C
または−C=Oであり;Dは−O−、−S−および−NR38からなる群
から選択されるものであり;R38は−水素、C1−C10アルキル、C1−C
10アリール、C1−C10アルコキシル、C1−C10ポリアルコキシアルキ
ル、−CH(CH−O−CH−CH−OH、C1−C20ポリヒド
ロキシアルキル、C1−C10ポリヒドロキシアリール、−(CH−CO H、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−(CH −NHおよび−CH−(CH−O−CH−CH−NHからな
る群から選択されるものであり;R45は水素、ハロゲン原子、糖類または親水
性ペプチドであり;R46ないしR57は水素であり;WおよびXは同一で
あっても異なっていてもよくかつ−C(CH、C((CHzzOH)
CH、C((CHzzOH)、((CHzzCOH)CH、C
((CHzzCOH)、C((CHzzNH)CH、C((C
zzNH、C((CHzzNRpppz)CHおよびC(
(CHzzNRpppzからなる群から選択されるものであり;Y およびZは同一であっても異なっていてもよくかつ−(CH−CO
、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−(CH
N(R14)−(CH−COHおよび−(CH−N(R15)−
CH−(CH−O−CH−CH−COHからなる群から選択され
るものであり;RppおよびRpzは同一であっても異なっていてもよくかつ−
(CH−COH、−CH−(CH−O−CH−CH−CO H、−(CH−N(R14)−(CH−COHおよび−(CH −N(R15)−CH−(CH−O−CH−CH−CO
から選択されるものであり;R14およびR15は同一であっても異なっていて
もよくかつ−水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール、C1−C1
0アルコキシル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH(CH−O
−CH−CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキル、C1−C
10ポリヒドロキシアリール、−(CH−COH、−CH−(CH −O−CH−CH−COH、−(CH−NHおよび−CH −(CH−O−CH−CH−NHからなる群から選択されるもので
あり;c、e、g、h、iおよびzzは1ないし5で変化し;そしてd、fおよ
びjは1ないし100で変化する。
【0030】 他の好ましい実施態様では、本発明による染料は一般式5を有し、aは0な
いし3で変化し;Aは単結合または二重結合であり;Bは−O−、−S−お
よび−NR38からなる群から選択されるものであり;Cは−CHまたは−
C=Oであり;Dは−O−、−S−および−NR38からなる群から選択され
るものであり;R38は−水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール
、C1−C10アルコキシル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH (CH−O−CH−CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキ
ル、C1−C10ポリヒドロキシアリール、−(CH−COH、−CH −(CH−O−CH−CH−COH、−(CH−NH
よび−CH−(CH−O−CH−CH−NHからなる群から選択
されるものであり;R58は水素、ハロゲン原子、糖類または親水性ペプチドで
あり;R59ないしR66は水素であり;WおよびXは同一であっても異な
っていてもよくかつ−C(CH、C((CHzzOH)CH、C(
(CHzzOH)、C((CHzzCOH)CH、C((CHzzCOH)、C((CHzzNH)CH、C((CHzz NH、C((CHzzNRpppz)CHおよびC((CH zz NRpppzからなる群から選択されるものであり;YおよびZ は同一であっても異なっていてもよくかつ−(CH−COH、−CH −(CH−O−CH−CH−COH、−(CH−N(R14 )−(CH−COHおよび−(CH−N(R15)−CH−(
CH−O−CH−CH−COHからなる群から選択されるものであ
り;RppおよびRpzは同一であっても異なっていてもよくかつ−(CH −COH、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−(
CH−N(R14)−(CH−COHおよび−(CH−N
(R15)−CH−(CH−O−CH−CH−COHから選択さ
れるものであり;R14およびR15は同一であっても異なっていてもよくかつ
−水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール、C1−C10アルコキ
シル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH(CH−O−CH −CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキル、C1−C10ポリヒ
ドロキシアリール、−(CH−COH、−CH−(CH−O−CH −CH−COH、−(CH−NHおよび−CH−(CH −O−CH−CH−NHからなる群から選択されるものであり;c、
e、g、h、iおよびzzは1ないし5で変化し;そしてd、fおよびjは1な
いし100で変化する。
【0031】 他の好ましい実施態様では、本発明による染料は一般式6を有し、aは0な
いし3で変化し;Aは単結合または二重結合であり;Bは−O−、−S−お
よび−NR38からなる群から選択されるものであり;Cは−CHまたは−
C=Oであり;Dは−O−、−S−および−NR38からなる群から選択され
るものであり;R38は−水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール
、C1−C10アルコキシル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH (CH−O−CH−CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキ
ル、C1−C10ポリヒドロキシアリール、−(CH−COH、−CH −(CH−O−CH−CH−COH、−(CH−NH
よび−CH−(CH−O−CH−CH−NHからなる群から選択
されるものであり;R67は水素、ハロゲン原子、糖類または親水性ペプチドで
あり;R68ないしR79は水素であり;WおよびXは同一であっても異な
っていてもよくかつ−C(CH、C((CHzzOH)CH、C(
(CHzzOH)、C((CHzzCOH)CH、C((CHzzCOH)、C((CHzzNH)CH、C((CHzz NH、C((CHzzNRpppz)CHおよびC((CH zz NRpppzからなる群から選択されるものであり;YおよびZ は同一であっても異なっていてもよくかつ−(CH−COH、−CH −(CH−O−CH−CH−COH、−(CH−N(R14 )−(CH−COHおよび−(CH−N(R15)−CH−(
CH−O−CH−CH−COHからなる群から選択されるものであ
り;RppおよびRpzは同一であっても異なっていてもよくかつ−(CH −COH、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−(
CH−N(R14)−(CH−COHおよび−(CH−N
(R15)−CH−(CH−O−CH−CH−COHからなる群
から選択されるものであり;R14およびR15は同一であっても異なっていて
もよくかつ−水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール、C1−C1
0アルコキシル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH(CH−O
−CH−CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキル、C1−C
10ポリヒドロキシアリール、−(CH−COH、−CH−(CH −O−CH−CH−COH、−(CH−NHおよび−CH −(CH−O−CH−CH−NHからなる群から選択されるもので
あり;c、e、g、h、iおよびzzは1ないし5で変化し;そしてd、fおよ
びjは1ないし100で変化する。
【0032】 本発明の組成物は、腸管または非腸管投与用の診断用組成物に製剤できる。こ
れらの組成物は、意図する投与のタイプに適する通常の医薬担体および賦形剤と
共に、有効量の染料を含有する。例えば、非腸管製剤は、本発明による染料の滅
菌水性水剤または懸濁剤を含有するのが有利である。非腸管組成物は直接、また
は全身的投与のために多量の非腸管組成物と混合して、注射し得る。そのような
溶液は、医薬的に許容し得る緩衝液および場合により塩化ナトリウムのような電
解質を含有してもよい。
【0033】 腸管投与用の製剤は、当分野で周知のように、多様であり得る。一般に、その
ような製剤は、水性液剤または懸濁剤中に有効量の染料を含む液状薬である。そ
のような腸管組成物は、場合により、緩衝液、界面活性剤、揺変性剤などを含む
。経口投与用の組成物は、その感覚的品質を高めるために、香料および他の成分
も含有してもよい。
【0034】 診断用組成物は、所望の増強を達成するために有効な用量で投与する。そのよ
うな用量は、用いる特定の染料、造影処置の対象である器官または組織、使用す
る造影設備などに応じて、多様であり得る。
【0035】 本発明の診断用組成物は、通常の方法で使用される。該組成物は、典型的には
温血動物である患者に、全身的にか、または造影される器官または組織へ局所的
にかのどちらかで投与され得、その後患者は造影処置を受ける。
【0036】 上記のものの組合せは、多様な光物理学的および化学的性質を有する、新しい
シアニンおよびインドシアニン染料の合成および使用への、重要なアプローチを
表している。本発明の染料は新しく、そして生物医学的適用例で有用である。本
発明は以下の実施例でさらに詳述されるが、それは例示説明の目的で提案されて
いるものであり、いかなる意味においても本発明の範囲を限定することを企図し
ていない。また、染料のいくつかの最高吸光を予測するための、信頼し得るコン
ピューター上の方法も確立された。当分野で周知の標準的な技術、または以下に
特に記した技術を利用する。
【0037】 (実施例) 実施例1 ビス(エチルカルボキシメチル)インドシアニン染料の合成(スキーム1、R 、R=縮合フェニル、A=CH、n=1およびR=R'=COH) 1,2−ジクロロベンゼン(40mL)中1,1,2−トリメチル−[1H]−
ベンゾ[e]インドール(9.1g、43.58ミリモル)および3−ブロモプロ
ピオン酸(10.0g、65.37ミリモル)から成る混合物を12時間110℃
で加熱した。溶液を室温に冷却し、得られた赤色残留物を濾過し、アセトニトリ
ル:ジエチルエーテル(1:1)混合物で洗浄した。得られた固体を真空乾燥す
ると、10g(64%)の明褐色粉末が得られた。この固体の一部(6.0g、
16.56ミリモル)、グルタコンアルデヒドジアニルモノ塩酸塩(2.36g、
8.28ミリモル)および酢酸ナトリウムトリ水和物(2.93g、21.53ミ
リモル)をエタノール(150mL)中で90分間還流させた。溶媒を濃縮後、
40mLの2N HCl水溶液を残留物に加え、混合物を遠心分離し、上清を傾
瀉した。上清がほぼ無色になるまでこの手順を反復した。約5mLの水:アセト
ニトリル(3:2)混合物を固体残留物に加え、凍結乾燥すると、2gの濃緑色
フレークが得られた。化合物の純度は、H−NMRおよびLC−質量分光測定
法により確立された。
【0038】 実施例2 ビス(ペンチルカルボキシメチル)インドシアニン染料の合成(スキーム1、
、R=縮合フェニル、A=CH、n=4およびR=R'=COH) 1,2−ジクロロベンゼン(250mL)中1,1,2−トリメチル−[1H]
−ベンゾ[e]インドール(20g、95.6ミリモル)および6−ブロモヘキ
サン酸(28.1g、144.1ミリモル)から成る混合物を12時間110℃で
加熱した。緑色溶液を室温に冷却し、形成された褐色固体沈澱物を濾過により集
めた。1,2−ジクロロベンゼンおよびジエチルエーテルで固体を洗浄後、得ら
れた褐色粉末(24g、64%)を室温で真空乾燥した。この固体の一部(4.
0g、9.8ミリモル)、グルタコンアルデヒドジアニルモノ塩酸塩(1.4g、
5ミリモル)および酢酸ナトリウムトリ水和物(1.8g、12.9ミリモル)を
エタノール(80mL)中で1時間還流させた。溶媒を濃縮後、20mLの2N
HCl水溶液を残留物に加え、混合物を遠心分離し、上清を傾瀉した。上清が
ほぼ無色になるまでこの手順を反復した。約5mLの水:アセトニトリル(3:
2)混合物を固体残留物に加え、凍結乾燥すると、約2gの濃緑色フレークが得
られた。化合物の純度は、H−NMRおよびLC−質量分光測定法により確立
された。
【0039】 実施例3 ビスエチルカルボキシメチルインドシアニン染料の合成(スキーム1、R
=H、A=CH、n=1およびR=R'=COH) この化合物は実施例1と同じ要領で製造されたが、ただし出発材料として1,
1,2−トリメチルインドールを使用した。
【0040】 実施例4 ビス(エチルカルボキシメチル)インドシアニン染料の合成(スキーム1、R 、R=縮合フェニル、A=CH、n=1およびR=R'=COH) この化合物は実施例1と同じ要領で製造されたが、ただし、ブロモプロピオン
酸の代わりにω−ブロモヘキサオキシエチレングリコールプロピオリル酸を使用
し、反応は1,2−ジメトキシプロパン中で行なわれた。
【0041】 実施例5 ビスエチルカルボキシメチルインドシアニン染料の合成(スキーム2、R
=縮合フェニル、A=CH、およびn=0) 50mlのジメチルホルムアミドおよびベンジルブロモアセテート(16.0
g、70ミリモル)の溶液を、100mlの三頚フラスコ中で攪拌した。固体重
炭酸カリウム(7.8g、78ミリモル)を加えた。フラスコをアルゴンにより
パージングし、氷浴で0℃に冷却した。攪拌混合物にエタノールアミン(1.9
g、31ミリモル)および4mlのジメチルホルムアミドの溶液を5分間かけて
滴下した。滴下完了後、混合物を0℃で1時間攪拌した。氷浴を除去し、混合物
を室温で一夜攪拌した。反応混合物を100mlのメチレンクロリドおよび10
0mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液間に分配した。層を分離し、メチレンクロリ
ド層を100mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液で再洗浄した。水層を合わせ、2
5mlのメチレンクロリドで2回抽出した。メチレンクロリド層を合わせ、10
0mlの食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。メチレンクロリドを約
35℃で吸引装置により減圧除去し、そして残存しているジメチルホルムアミド
を約45℃で真空除去した。粗物質を真空ラインで一夜室温で放置した。
【0042】 前工程からの粗物質を100mlのメチレンクロリドに室温で溶かした。トリ
フェニルホスフィン(8.91g、34ミリモル)を加え、攪拌しながら溶かし
た。アルゴンでのパージングを開始し、混合物を氷浴で0℃に冷却した。N−ブ
ロモスクシンイミド(6.05g、34ミリモル)を2分間にわたって分割して
加えた。混合物を0℃で1.5時間攪拌した。メチレンクロリドを真空除去する
と、紫色油状物が得られた。この油状物を一定して手動攪拌しながら200ml
のエーテルで磨砕した。この期間中、油状物は非常に粘稠性になった。エーテル
溶液を傾瀉し、油状物を100mlのエーテルで磨砕した。エーテル溶液を傾瀉
し、油状物を再び100ml分量のエーテルで磨砕した。エーテルを傾瀉し、エ
ーテル溶液を合わせ、約2時間放置することにより、トリフェニルホスフィンオ
キシドを結晶化させた。エーテル溶液を結晶から傾瀉し、固体を100mlのエ
ーテルで洗浄した。体積が約25mlとなるまで合わせたエーテル抽出物の体積
を真空により低減化した。これを0℃で一夜放置した。エーテル(10ml)を
冷混合物に加え、混合して固体を懸濁させた。混合物を45gのシリカゲルのカ
ラムで濾過し、エーテルで溶離し、75mlフラクションを集めた。TLCによ
り測定された、生成物を含むフラクションをプールし、エーテルを真空除去した
。この結果、粗生成物10.1gが得られた。この物質を、9:1ヘキサン:エ
ーテルに変えながら、ヘキサンによるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー
にかけた。生成物含有フラクションをプールし、溶媒を真空除去した。この結果
、7.4g(57%収率)の純粋生成物が得られた。
【0043】 10%パラジウム炭素(1g)および150mlのメタノール中ベンジルエス
テル(10g)の溶液から成る混合物を2時間25psiで水素化分解した。混
合物をセライトで濾過し、残留物をメタノールで洗浄した。溶媒を濃縮すると、
定量的収率で粘稠性油状物が得られた。
【0044】 ブロミドと1,1,2−トリメチル−[1H]−ベンゾ[e]インドールとの反
応を実施例1と同じ要領で実施した。
【0045】 実施例6 ビス(エチルカルボキシメチルジヒドロキシル)インドシアニン染料(スキー
ム3) ヒドロキシ−インドール化合物は、文献上の方法(P. L. Southwick, J. G. C
airns, L. A. Ernst, および A. S. Waggoner、「蛍光性バイオラベル用中間体
としての(2,3,3−トリメチル−3−H−インドール−5−イル)酢酸誘導体
の一ポットフィッシャー合成」(One pot Fischer synthsis of (2,3,3-trimeth
yl-3-H-Iindol-5-yl)-acetic acid derivatives as intermediates for fluores
cent biolabels)、Org. Prep. Proced. Int. Briefs、1988、20(3)、2
79−284)により容易に製造される。室温で30分間および還流温度で1分
間酢酸(50mL)中p−カルボキシメチルフェニルヒドラジン塩酸塩(30ミ
リモル、1当量)および1,1−ビス(ヒドロキシメチル)プロパノン(45ミ
リモル、1.5当量)の反応により、固体残留物として(3,3−ジヒドロキシメ
チル−2−メチル−3−H−インドール−5−イル)酢酸が得られる。実施例5
記載の要領で製造された3−ブロモプロピル−N,N−ビス(カルボキシメチル
)アミンと中間体インドールとの反応および後続のインドール中間体とグルタコ
ンアルデヒドジアニルモノ塩酸塩(実施例1参照)との反応により、目的生成物
が得られる。
【0046】 実施例7 ビス(プロピルカルボキシメチル)インドシアニン染料の合成(スキーム4) 文献に記載(G. A. Reynoldsおよび K. H. Drexhage、「赤外線で吸収する安
定したヘプタメチンピリリウム染料」(Stable heptamethine pyrylium dyes th
at absorb in the infrared)、J. Org. Chem.1977、42(5)、885−
888)の要領で中間体2−クロロ−1−ホルミル−3−ヒドロキシメチレンシ
クロヘキサンを製造した。等量(各々40mL)のジメチルホルムアミド(DM
F)およびジクロロメタンを混合し、溶液をアセトン−ドライアイス浴中で−1
0℃に冷却した。アルゴン雰囲気下、ジクロロメタン中オキシ塩化リン(40m
L)を冷DMF溶液に滴下した。生成した溶液を室温に温まるまで放置し、6時
間還流させた。室温に冷却後、混合物を氷冷水中に注ぎ、12時間4℃で貯蔵し
た。濾過後、黄色粉末約8gが得られた。インドール中間体と環状ジアルデヒド
の縮合は、実施例1記載の要領で実施される。さらにビスイソプロピリデンアセ
タール保護モノサッカリドによる染料の官能化は、文献に記載された方法により
達成された(J. H. Flanagan, C. V. Owens, S. E. Romero ら、時間経過順識別
法を用いたDNA配列決定適用における塩基‐招集(コーリング)用近赤外線重
原子修飾蛍光染料(Near infrared heavy-atom-modified fluorescent dyes for
base-calling in DNA-sequencing application using temporaldiscrimination
)、Anal. Chem.、1998、70(13)、2676−2684)。
【0047】 実施例8 ビス(エチルカルボキシメチル)インドシアニン染料の合成(スキーム5) これらの染料は、実験7記載の要領で製造される。これらの染料は赤外線領域
で吸収する。スキーム5に示された典型的な実例は、1036nmでの予測吸収
最大値を有する。
【0048】 実施例9 ペプチドの合成 下記方法は、オクトレオテートの合成を目的とする。他のペプチドは、場合に
よっては軽微な修飾を伴ない得る類似方法により製造された。これらのペプチド
を、バイオコンジュゲート調製へ本発明の染料を使用することの容易さを例示説
明するために用いる。
【0049】 オクタペプチドは、アプライド・バイオシステムズ(432AモデルのSYN
ERGYペプチド・シンセサイザー)から市販されているペプチド合成装置を用
いた自動フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)固相ペプチド合成法によ
り製造された。最初のペプチドカートリッジは、25マイクロモル割合でFmo
c−Thrによる前荷重ワン樹脂を含んでいた。後続のカートリッジは、次のア
ミノ酸:Cys(Acm)、Thr(t−Bu)、Lys(Boc)、Trp(
Boc)およびTyr(t−Bu)に関する側鎖保護基を伴うFmoc保護アミ
ノ酸を含んでいた。アミノ酸カートリッジをペプチド合成装置に置き、C−末端
からN−末端位置へ生成物を合成させた。カップリング反応は、2−(1H−ベ
ンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサ
フルオロホスフェート(HBTU)/N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HO
Bt)の存在下において75マイクロモルの保護アミノ酸により実施された。ジ
メチルホルムアミド中20%ピペリジンによりFmoc保護基を除去した。合成
完了後、チオール基をトリフルオロ酢酸タリウムにより閉環し、6時間トリフル
オロ酢酸(85%):水(5%):フェノール(5%):チオアニソール(5%
)を含む開裂混合物により固体支持体から生成物を開裂した。ペプチドをt−ブ
チルメチルエーテルにより沈澱させ、水:アセトニトリル(2:3)混合物によ
り凍結乾燥した。ペプチドをHPLCにより精製し、LC/MSにより分析した
【0050】 オクトレオチドのアミノ酸配列は、D−Phe−Cys'−Tyr−D−Tr
p−Lys−Thr−Cys'−Thr(ただし、Cys'は2個のシステインア
ミノ酸間における分子内ジスルフィド結合の存在を示す)である。オクトレオチ
ドは、同じ手順により製造された。
【0051】 オクトレオチド、D−Phe−Cys'−Tyr−D−Trp−Lys−Th
r−Cys'−Thr−OH(ただし、Cys'は2個のシステインアミノ酸間に
おける分子内ジスルフィド結合の存在を示す)は、同じ手順により製造された。
【0052】 ボンベシン類似体は同じ手順により製造されたが、トリフルオロ酢酸タリウム
による閉環は必要とされなかった。側鎖脱保護および樹脂からの開裂は、各々5
0μLのエタンジチオール、チオアニソールおよび水、および850μLのトリ
フルオロ酢酸により実施された。2種の類似体が製造された:Gly−Ser−
Gly−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−
NHおよびGly−Asp−Gly−Gln−Trp−Ala−Val−Gl
y−His−Leu−Met−NH
【0053】 コレシストキニンオクタペプチド類似体は、閉環段階を伴わずにオクトレオテ
ートの場合と同じ要領で製造された。3種の類似体が製造された:Asp−Ty
r−Met−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH、Asp−Ty
r−Nle−Gly−Trp−Nle−Asp−Phe−NH、およびD−A
sp−Tyr−Nle−Gly−Trp−Nle−Asp−Phe−NH
【0054】 ニューロテンシン類似体は、閉環段階を伴わずにオクトレオテートと同様にし
て製造された:D−Lys−Pro−Arg−Arg−Pro−Tyr−Ile
−Leu。
【0055】 実施例10 ペプチド−染料コンジュゲートの合成 下記方法は、オクトレオテートコンジュゲートの合成に関するものであるが、
他のペプチド−染料コンジュゲートの合成にも類似方法が使用される。
【0056】 オクトレオテートは実施例6記載の要領で製造されたが、ペプチドは固体支持
体から開裂されず、PheのN−末端Fmoc基は保持されていた。チオール基
はトリフルオロ酢酸タリウムにより閉環され、Pheを脱保護することにより遊
離アミンが脱離された。ビスエチルカルボキシメチルインドシアニン染料(53
mg、75マイクロモル)が、DMSO(375μL)中HBTU/HOBtの
0.2モル溶液、およびDMSO(375μL)中ジイソプロピルエチルアミン
の0.2モル溶液から成る活性化試薬に加えられた。約30分で活性化は完了し
、樹脂結合ペプチド(25マイクロモル)を染料に加えた。室温で3時間カップ
リング反応を実施した。混合物を濾過し、固体残留物をDMF、アセトニトリル
およびTHFで洗浄した。緑色残留物を乾燥後、ペプチドが樹脂から開裂され、
85%トリフルオロ酢酸、2.5%水、2.5%チオアニソールおよび2.5%フ
ェノールの混合物により側鎖保護基が除去された。樹脂を濾過し、冷t−ブチル
メチルエーテル(MTBE)を用いて染料−ペプチドコンジュゲートを沈澱させ
、これをアセトニトリル:水(2:3)混合物に溶かし、凍結乾燥した。生成物
をHPLCにより精製すると、モノオクトレオテート−ビスエチルカルボキシメ
チルインドシアニン染料(サイテート1、80%)およびビスオクトレオテート
−ビスエチルカルボキシメチルインドシアニン染料(サイテート2、20%)が
得られた。モノオクトレオテートコンジュゲートは、反応時間を2時間に減らす
ことによりビスコンジュゲートに対しほぼ独占的(>95%)に得られる。しか
しながら、これはまた、不完全反応を誘発するため、非染料コンジュゲートペプ
チドによる受容体の飽和を回避するためには染料コンジュゲートから遊離オクト
レオテートを注意深く分離しなければならない。
【0057】 オクトレオテート−ビスペンチルカルボキシメチルインドシアニン染料は、若
干の修正を加えながらも上記と同じ要領で製造された。ビスペンチルカルボキシ
メチルインドシアニン染料(60mg、75マイクロモル)が、DMSO(40
0μL)中HBTU/HOBtの0.2モル溶液、およびDMSO(400μL
)中ジイソプロピルエチルアミンの0.2モル溶液から成る活性化試薬に加えら
れた。約30分で活性化は完了し、樹脂結合ペプチド(25マイクロモル)を染
料に加えた。室温で3時間反応を実施した。混合物を濾過し、固体残留物をDM
F、アセトニトリルおよびTHFで洗浄した。緑色残留物を乾燥後、ペプチドが
樹脂から開裂され、85%トリフルオロ酢酸、2.5%水、2.5%チオアニソー
ルおよび2.5%フェノールの混合物により側鎖保護基が除去された。樹脂を濾
過し、冷t−ブチルメチルエーテル(MTBE)を用いて染料−ペプチドコンジ
ュゲートを沈澱させ、これをアセトニトリル:水(2:3)混合物に溶かし、凍
結乾燥した。生成物をHPLCにより精製すると、オクトレオテート−1,1,2
−トリメチル−[1H]−ベンゾ[e]インドールプロピオン酸コンジュゲート
(10%)、モノオクトレオテート−ビスペンチルカルボキシメチルインドシア
ニン染料(サイテート3、60%)およびビスオクトレオテート−ビスペンチル
カルボキシメチルインドシアニン染料(サイテート4、30%)が得られた。
【0058】 本発明は好ましい実施態様の詳細を参照して開示されるが、開示は限定的意味
よりもむしろ例示説明を企図しており、本発明の精神および付記した特許請求の
範囲の内で、当業者は容易に改変を行うであろうことが予期されていると理解す
べきである。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ビスカルボン酸シアニン染料の合成に関する反応経路を示す。
【図2】 テトラカルボン酸シアニン染料の合成に関する反応経路を示す。
【図3】 ポリヒドロキシカルボン酸染料の合成に関する反応経路を示す。
【図4】 非凝集性シアニン染料の合成に関する反応経路を示す。
【図5】 長波長吸収性染料の合成に関する反応経路を示す。
【図6】 シアニン染料バイオコンジュゲートの合成に関する反応経路を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 35/00 4C204 C09B 23/00 C09B 23/00 L 4H056 // C07D 209/60 C07D 209/60 405/14 405/14 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 リチャード・ビー・ドーショー アメリカ合衆国63146ミズーリ州セント・ ルイス、ニーハウス・レイン11977番 (72)発明者 ジョゼフ・イー・ブガジュ アメリカ合衆国63303ミズーリ州セント・ チャールズ、ケッタリング・ドライブ2916 番 Fターム(参考) 4C061 AA24 BB01 CC00 DD01 HH51 WW17 4C063 AA01 AA03 BB05 CC06 CC78 DD06 EE01 EE05 4C076 AA95 CC27 EE59F FF16 FF65 4C085 HH01 HH11 JJ02 KA27 KB55 KB56 KB57 LL01 LL11 4C086 AA01 AA03 BA07 BC13 GA01 GA02 GA07 NA14 ZB26 4C204 BB01 CB03 CB13 DB03 DB13 DB15 EB10 FB16 FB17 GB01 GB17 4H056 CA01 CB02 CB06 CC02 CC08 CE03 CE06 DD03

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式のインドシアニン染料を含む組成物。 【化1】 式中、aおよびbは0ないし5で変化し;WおよびXは同一であっても
    異なっていてもよくかつ−CR1011、−O−、−NR12、−S−および
    −Seからなる群から選択されるものであり;YおよびZは同一であっても
    異なっていてもよくかつ−(CHc−COH、−CH−(CH−O−
    CH−CH−COH、−(CH−NH、−CH−(CH −O−CH−CH−NH、−(CH−N(R14)−(CH−COHおよび−(CH−N(R15)−CH−(CH−O−
    CHj−CH−COHからなる群から選択されるものであり;Aは単
    結合または二重結合であり;Aが単結合ならば、BおよびCは同一であっ
    ても異なっていてもよくかつ−O−、−S−、−Se−、−P−、および−NR 38 からなる群から選択されるものであり、そしてDは−CR3940およ
    び−C=Oから選択されるものであり;Aが二重結合ならば、Bは−O−、
    −S−、−Se−、−P−および−NR38からなる群から選択されるものであ
    り、Cは窒素および−CR41から選択されるものであり、そしてDは−C
    42であり;R45ないしR57は同一であっても異なっていてもよくかつ−
    水素、C1−C10アルキル、親水性ペプチド、C1−C10アリール、ヒドロ
    キシル、C1−C10ポリヒドロキシアルキル、C1−C10アルコキシル、シ
    アノ、ニトロ、ハロゲンおよび−NR4344からなる群から選択されるもの
    であり;R38ないしR42は同一であっても異なっていてもよくかつ−水素、
    C1−C10アルキル、C1−C10アリール、C1−C10アルコキシル、C
    1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH(CH−O−CHc−CH
    −OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキル、C1−C10ポリヒドロキシ
    アリール、−(CH−COH、−CH−(CH−O−CH
    CH−COH、−(CH−NHおよび−CH−(CH−O−C
    −CH−NHからなる群から選択されるものであり;c、e、g、
    hおよびiは1ないし10で変化し;d、fおよびjは1ないし100で変化し
    ;そしてR43およびR44は同一であっても異なっていてもよくかつ水素、C
    1−C10アルキルおよびC1−C10アリールからなる群から選択されるもの
    であるか、または共に5、6、もしくは7員の炭素環式環または場合により1も
    しくはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する5、6もしくは7員の
    複素環式環である。
  2. 【請求項2】 aおよびbが0ないし3で変化し;Aが単結合であり
    ;Bが−O−、−S−および−NR38からなる群から選択されるものであり
    ;Cが−CHおよび−C=Oから選択されるものであり;Dが−O−、−
    S−および−NR38からなる群から選択されるものであり;R45が水素、ハ
    ロゲン原子、糖類および親水性ペプチドからなる群から選択されるものであり;
    46ないしR57が水素であり;WおよびXが同一であっても異なってい
    てもよくかつ−C(CH、C((CHzzOH)CH、C((CHzzOH)、C((CHzzCOH)CH、C((CHzzCO
    、C((CHzzNH)CH、C((CHzzNH、C((
    CHzzNRpppz)CHおよびC((CHzzNRpppzからなる
    群から選択されるものであり;YおよびZが同一であっても異なっていても
    よくかつ−(CHc−COH、−CH−(CH−O−CH−C
    −COH、−(CHg−N(R14)−(CH−COHおよ
    び−(CH−N(R15)−CH−(CH−O−CHj−CH
    −COHからなる群から選択されるものであり;RppおよびRpzが同一であっ
    ても異なっていてもよくかつ−(CHc−COH、−CH−(CH
    O−CH−CH−COH、−(CHg−N(R14)−(CH
    −COHおよび−(CH−N(R15)−CH−(CH−O−
    CHj−CH−COHからなる群から選択されるものであり;c、e、
    g、h、iおよびzzが1ないし5で変化し;d、fおよびjは1ないし100
    で変化し;そしてR14およびR15が同一であっても異なっていてもよくかつ
    水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール、C1−C10アルコキシ
    ル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH(CH−O−CHc
    −CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキル、C1−C10ポリヒド
    ロキシアリール、−(CH−COH、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−(CH−NHおよび−CH−(CH
    O−CH−CH−NHからなる群から選択されるものである、請求項
    1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 aおよびbが3であり;Aが二重結合であり;B
    −O−であり;CおよびDがCHであり;R46ないしR57が水素であり
    ;WおよびXが同一であっても異なっていてもよくかつ−C((CHzz OH)、C((CHzzCOH)およびC((CHzzNRpppz からなる群から選択されるものであり;YおよびZが同一であってかつ−
    (CHc−COH、−CH−(CH−O−CH−CH−CO
    Hおよび−(CHg−N(R14)−(CH−COHからなる群
    から選択されるものである、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 下式のインドシアニン染料組成物の有効量を個体に投与する
    ことを含む診断処置または治療処置を実施する方法。 【化2】 式中、aおよびbは0ないし5で変化し;WおよびXは同一であっても
    異なっていてもよくかつ−CR1011、−O−、−NR12、−S−および
    −Seからなる群から選択されるものであり;YおよびZは同一であっても
    異なっていてもよくかつ−(CHc−COH、−CH−(CH−O−
    CH−CH−COH、−(CH−NH、−CH−(CH −O−CH−CH−NH、−(CH−N(R14)−(CH−COHおよび−(CH−N(R15)−CH−(CH−O−
    CHj−CH−COHからなる群から選択されるものであり;Aは単
    結合または二重結合であり;Aが単結合ならば、BおよびCは同一であっ
    ても異なっていてもよくかつ−O−、−S−、−Se−、−P−、および−NR 38 からなる群から選択されるものであり、そしてDは−CR3940およ
    び−C=Oから選択されるものであり;Aが二重結合ならば、Bは−O−、
    −S−、−Se−、−P−および−NR38からなる群から選択されるものであ
    り、Cは窒素および−CR41から選択されるものであり、そしてDは−C
    42であり;R45ないしR57は同一であっても異なっていてもよくかつ−
    水素、C1−C10アルキル、親水性ペプチド、C1−C10アリール、ヒドロ
    キシル、C1−C10ポリヒドロキシアルキル、C1−C10アルコキシル、シ
    アノ、ニトロ、ハロゲンおよび−NR4344からなる群から選択されるもの
    であり;R38ないしR42は同一であっても異なっていてもよくかつ−水素、
    C1−C10アルキル、C1−C10アリール、C1−C10アルコキシル、C
    1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH(CH−O−CHc−CH
    −OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキル、C1−C10ポリヒドロキシ
    アリール、−(CH−COH、−CH−(CH−O−CH
    CH−COH、−(CH−NHおよび−CH−(CH−O−C
    −CH−NHからなる群から選択されるものであり;c、e、g、
    hおよびiは1ないし10で変化し;d、fおよびjは1ないし100で変化し
    ;そしてR43およびR44は同一であっても異なっていてもよくかつ水素、C
    1−C10アルキルおよびC1−C10アリールからなる群から選択されるもの
    であるか、または共に5、6、もしくは7員の炭素環式環または場合により1も
    しくはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する5、6もしくは7員の
    複素環式環である。
  5. 【請求項5】 aおよびbが0ないし3で変化し;Aが単結合であり
    ;Bが−O−、−S−または−NR38からなる群から選択されるものであり
    ;Cが−CHおよび−C=Oから選択されるものであり;Dが−O−、−
    S−および−NR38からなる群から選択されるものであり;R45が水素、ハ
    ロゲン原子、糖類および親水性ペプチドからなる群から選択されるものであり;
    46ないしR57が水素であり;WおよびXが同一であっても異なってい
    てもよくかつ−C(CH、C((CHzzOH)CH、C((CHzzOH)、C((CHzzCOH)CH、C((CHzzCO
    、C((CHzzNH)CH、C((CHzzNH、C((
    CHzzNRpppz)CHおよびC((CHzzNRpppzからなる
    群から選択されるものであり;YおよびZが同一であっても異なっていても
    よくかつ−(CHc−COH、−CH−(CH−O−CH−C
    −COH、−(CHg−N(R14)−(CH−COHおよ
    び−(CH−N(R15)−CH−(CH−O−CHj−CH
    −COHからなる群から選択されるものであり;RppおよびRpzが同一であっ
    ても異なっていてもよくかつ−(CHc−COH、−CH−(CH
    O−CH−CH−COH、−(CHg−N(R14)−(CH
    −COHおよび−(CH−N(R15)−CH−(CH−O−
    CHj−CH−COHからなる群から選択されるものであり;c、e、
    g、h、iおよびzzが1ないし5で変化し;d、fおよびjは1ないし100
    で変化し;そしてR14およびR15が同一であっても異なっていてもよくかつ
    水素、C1−C10アルキル、C1−C10アリール、C1−C10アルコキシ
    ル、C1−C10ポリアルコキシアルキル、−CH(CH−O−CHc
    −CH−OH、C1−C20ポリヒドロキシアルキル、C1−C10ポリヒド
    ロキシアリール、−(CH−COH、−CH−(CH−O−CH−CH−COH、−(CH−NHおよび−CH−(CH
    O−CH−CH−NHからなる群から選択されるものである、インド
    シアニン染料組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項4に記載の診
    断処置または治療処置を実施する方法。
  6. 【請求項6】 aおよびbが3であり;Aが二重結合であり;B
    −O−であり;CおよびDがCHであり;R46ないしR57が水素であり
    ;WおよびXが同一であっても異なっていてもよくかつ−C((CHzz OH)、C((CHzzCOH)およびC((CHzzNRpppz からなる群から選択されるものであり;YおよびZが同一であってかつ−
    (CHc−COH、−CH−(CH−O−CH−CH−CO
    Hおよび−(CHg−N(R14)−(CH−COHからなる群
    から選択されるものである、インドシアニン染料組成物の有効量を個体に投与す
    ることを含む、請求項4に記載の診断処置または治療処置を実施する方法。
  7. 【請求項7】 該処置が、350−1300nmの領域における波長の光を
    利用するものである、請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該診断処置が、光学的断層X線撮影法である、請求項4に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 該診断処置が、蛍光内視鏡検査である、請求項4に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 さらに該バイオコンジュゲートの血液クリアランスプロフ
    ァイルを蛍光、吸収または光散乱によってモニターすること、但し350−13
    00nmの領域における波長の光を利用するものである、を含む、請求項4に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 該処置が、さらに造影および治療段階を含み、該造影およ
    び治療が吸収、光散乱、フォトアコースティックおよび音波蛍光技法からなる群
    から選択されるものである、請求項4に記載の方法。
  12. 【請求項12】 該処置がアテローム性動脈硬化症プラークおよび血液凝塊
    診断目的のものである、請求項4に記載の方法。
  13. 【請求項13】 該処置が局所治療を施すことをさらに含む、請求項4に記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 該治療処置がフォトダイナミック療法を含むものである、
    請求項4に記載の方法。
  15. 【請求項15】 該治療処置が、微小転移巣検出用レーザー補助ガイド手術
    (LAGS)を含む、請求項4に記載の方法。
  16. 【請求項16】 該染料を固相合成によりペプチドまたはバイオ分子とコン
    ジュゲートさせることを含む、請求項1の組成物製法。
  17. 【請求項17】 診断用または治療用染料分子組成物に、生物適合性有機溶
    媒を1ないし5パーセント添加することによる、インビボまたはインビトロの蛍
    光クエンチング防御方法。
  18. 【請求項18】 該染料分子を、ジメチルスルフォキシド(DMSO)1な
    いし50パーセントを含む媒体中に溶解させる、請求項17に記載の方法。
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