JP7319282B2 - マスク要素前駆体およびレリーフ像形成システム - Google Patents

マスク要素前駆体およびレリーフ像形成システム Download PDF

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Description

本発明は、マスク要素を形成するのに使用可能で、さらにはフレキソ印刷版などにおいてレリーフ像を提供するのに有用な像形成材料に関する。像形成材料は、レリーフ形成前駆体要素との密着時に付着性と像形成特性を向上するための特有のアブレーション不能な光熱変換(LTHC)層を有する。そのような像形成材料は、レリーフ像形成システムおよびアセンブリにおいて、レリーフ形成前駆体要素と共に使用されてもよい。
従来、適当なレリーフ形成物質または感光層を備えた感輻射線性を有するレリーフ形成材料が知られている。特許文献1には、従来技術の重要な進歩や、フレキソレリーフ像を作るのに有用な材料について記載されている。同文献には、適当なレリーフ像を有し、マスク要素を形成するために感温性のマスク形成像形成材料を用いるフレキソ印刷版を提供するのに有用な材料と方法が記載されている。
このように、レリーフ像は、例えば、適当なマスキング膜またはマスク要素前駆体に熱的に像形成して所望のパターンを提供することにより(一般に、コンピュータ制御下の赤外線レーザを用いる)、まずマスク要素を作ることで生成され得る。そのようなパターンを介し、一般に紫外線を用いて、光硬化性または感光性の材料が像形成される。特許文献1には、マスク要素や最終的なレリーフ像を形成するための、適当なマスク要素前駆体や感光性材料、ならびにプロセスおよび装置が記載されている。
一般に、マスク要素は、ラミネータ装置もしくは真空ドローダウン、またはその両方を用いて感光性のレリーフ形成前駆体と密着して配置されてもよく、レリーフ形成前駆体の非マスク領域において感光性組成物を硬化するために全体を化学線(例えば、紫外線)にさらされ、そして感光性レリーフ形成前駆体にマスク要素のネガ像が形成される。その後、マスク要素が除去されてもよく、レリーフ形成材料の非硬化領域が現像プロセスを用いて除去されてもよい。乾燥後に得られる像形成されたレリーフ形成前駆体は、フレキソ印刷または活版印刷作業に利用可能なレリーフ像を有する。
マスク要素前駆体の利点が、特許文献3に記載されている。その他の有用なマスク要素前駆体およびその使用プロセスが、特許文献4や特許文献5に記載されている。
米国特許出願公開第2005/0227182号明細書 米国特許第7799504号明細書 米国特許第8198012号明細書 米国特許第9250527号明細書 米国特許第5208135号明細書 米国特許第6569603号明細書 米国特許第6787281号明細書 欧州特許出願公開第1182033号明細書 国際公開第2004/101280号 米国特許第6309792号明細書 米国特許第6264920号明細書 米国特許第6153356号明細書 米国特許第5496903号明細書 米国特許第5496685号明細書 米国特許第5171650号明細書 米国特許第6259465号明細書 米国特許第4323637号明細書 米国特許第4427749号明細書 米国特許第4894315号明細書 米国特許第6368772号明細書 米国特許第7802598号明細書 米国特許第5354645号明細書 米国特許第6162593号明細書 米国特許第5248502号明細書 米国特許第6248502号明細書 米国特許第6582886号明細書 米国特許出願公開第2010/0068651号明細書 米国特許出願公開第2011/0183260号明細書 米国特許第8771925号明細書 米国特許第9005884号明細書 米国特許出願公開第2018/0136561号明細書 米国特許第5759741号明細書
上記の文献に記載されたマスク要素前駆体にフレキソ印刷業界で大きな価値が見いだされている一方、マスク要素を効率的に作るためのプロセスをさらに改良することへのニーズや、積層プロセスを用いる際の像形成における中間層の付着性、マスク要素とレリーフ形成前駆体との密着性、および真空ドローダウンを用いる際のレリーフ形成前駆体に対するマスク要素のより優れたドローダウンを改善することへのニーズが存在する。
本発明は、マスク要素を作るのに有用な像形成材料であって、基本的に(a)透明高分子キャリアシートと、(b)該透明高分子キャリアシート上に直接に設けられるアブレーション不能な光熱変換(LTHC)層と、(c)該LTHC層状に直接に設けられる非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)と、をこの順で備え、かつ必要に応じて(d)前記IL上に直接に設けられる透明高分子オーバーコート層をさらに備え、前記LTHC層は、1μm~5μmの平均乾燥厚みを有し、かつ(i)前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて0.1重量%~5重量%の量の第1赤外線吸収材と、(ii)熱架橋有機高分子バインダ材と、(iii)0.1μm~20μmの平均粒子サイズを有しかつ前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて0.2重量%~10重量%の量で存在する熱アブレーション不能な粒子とを含み、前記ILは、第2赤外線吸収材と、1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材に分散された紫外線吸収材とを含む、像形成材料を提供する。
本発明は、また、レリーフ像形成システムであって、(1)本発明のいずれかの実施形態の像形成材料と、(2)感紫外線層を備えるレリーフ形成前駆体と、(3)前記感紫外線層が溶解可能または分散可能な現像剤とを備える、レリーフ像形成システムを提供する。
また、本発明のレリーフ像形成アセンブリは、感紫外線層を有するレリーフ形成前駆体と完全に光学的に接触するマスク要素を基本的に備え、前記マスク要素は、本発明のいずれかの実施形態の像形成材料を像形成することで得られる。
本発明に係るレリーフ像要素にレリーフ像を作るための方法は、A)本発明のいずれかの実施形態の像形成材料を像形成してマスク要素を形成するステップと、B)前記マスク要素を介して感紫外線層を有するレリーフ形成前駆体を硬化輻射線にさらして、前記感紫外線層に露光硬化領域および非露光領域を有する像形成されたレリーフ形成前駆体を形成するステップと、C)前記マスク要素を除去するステップと、D)前記感紫外線層の前記非露光領域を除去することで前記像形成されたレリーフ形成前駆体を現像し、それによりレリーフ像を有するレリーフ像要素を形成するステップと、をこの順で備える。
本発明は、複数の利点をもたらす。それは、積層プロセスを用いる際の像形成中におけるマスク要素とレリーフ形成前駆体との密着性の改善と、真空ドローダウンプロセスを用いる際のレリーフ形成前駆体に対するマスク要素のより良好な真空ドローダウンとを可能にする像形成材料を提供する。中間層の付着性の改善により、フォトポリマー印刷版における不十分な像形成品質につながり得る望ましくない中間層の付着欠陥が阻止される。マスク要素とレリーフ形成前駆体の密着性やより良好な真空ドローダウンが像形成において改善され、それにより望ましくない成果物が最小限に抑えられる。
また、本発明にしたがって提供されるマスク要素は、改善された中間層付着性を呈し、それによりマスク要素の残留物によるレリーフ像表面の汚染機会が低減される。
これらの利点は、感熱性の非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)の隣に光熱変換(LTHC)層が存在することによりもたらされる。当該LTHC層は、赤外線吸収材と、熱架橋有機高分子バインダと、熱アブレーション不能な粒子とを含む。LTHC層は、像形成赤外線の熱への変換を促し、またマスク像の生成中においてILのより完全なアブレーションを補助する。
本発明の別の利点は、本発明に関する以下の詳しい説明から明らかになるだろう。
本発明に係る像形成材料の一実施形態を示す概略断面図であって、入射赤外線がマスク要素を作るのに有用であることを示す。 図1Aの像形成材料から形成されたマスク要素の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係るレリーフ像形成アセンブリの一実施形態を示す概略断面図であって、レリーフ形成前駆体と完全に光学的に接触する図1Bのマスク要素を備える。 図1Bのマスク要素を介する入射紫外線を用いた、像形成されたレリーフ形成前駆体の形成を示す概略断面図である。 図1Dの像形成と、像形成されたレリーフ形成前駆体の感紫外線層の非露光領域を除去する適当な現像プロセスとを経たレリーフ像要素の概略断面図である。
以下の説明は、本発明の様々な実施形態に向けられており、いくつかの実施形態は、特定の用途に望ましいかも知れない。しかし、開示される実施形態は、本発明の範囲を限定するものと解釈あるいは考慮されるべきではない。また、当業者であれば、以下の開示が特定の実施形態の説明よりも広い用途を有することを理解するであろう。
-定義-
本明細書では、アブレーション不能な光熱変換(LTHC)層、非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)、ならびに本発明の実施につき使用されるその他の材料、層、および成分(例えば、現像剤や処理溶液)の様々な要素を定義するのに使用する場合、特段の事情がない限り、単数表現には1つまたはそれ以上の要素が含まれる(すなわち、複数の指示対象も含まれる)ものとする。
本出願で明確には定義されない各用語は、当業者に広く受け入れられている意味を有すると理解されたい。用語の構成がその文脈上、当該用語を無意味あるいは実質的に無意味なものにする場合、それは標準的な辞書における意味を有すると解釈されたい。
本明細書で特定される様々な範囲の数値の使用は、特段の事情がない限り、述べられる範囲内の最小値と最大値の両方に「約」が付してあるような近似として考慮されたい。このように、述べられる範囲をわずかに上回ったり下回ったりしても、当該範囲内の値と実質的に同様の結果を実現するのに有効であり得る。また、これらの範囲の開示は、最小値と最大値との間の全ての値、ならびに最小値および最大値を含む連続した範囲を意図している。
本明細書において、アブレーション不能な光熱変換層は、LTHC層ともいう。
本明細書において、非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層は、ILともいう。
特に指定しない限り、「像形成材料」の語は、本発明にしたがって準備および使用される実施品に言及するのに使用する。そのような像形成材料は、「マスク膜」、「マスク前駆体」、または「マスキング要素」としても知られる。像形成材料は、適当な熱的(赤外)像形成により「マスク要素」に変えられてもよい。当該マスク要素は、本発明にしたがってレリーフ像を形成するのに利用可能なマスク像を含む。
特段の事情がない限り、百分率は重量による。
本明細書において、「レリーフ形成前駆体」の語は、その中でマスク要素を介した露光によりレリーフ像が生成され得る任意の像形成要素または像形成材料に言及するのに使用する。そのようなレリーフ形成前駆体の例について詳しくは後述するが、あるレリーフ形成前駆体は、フレキソ印刷版前駆体、活版印刷版前駆体、およびプリント回路基板を含む。有用なレリーフ形成材料については、特許文献1に詳しく記載されている。同文献では、レリーフ形成前駆体が、概して「感輻射線要素」として特定されている。
特段の事情がない限り、「アブレーションの」または「アブレーション」の語は、像形成材料の非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)において急速な局所変化を生じさせ、IL内の材料を当該ILから除去するレーザによる熱像形成に言及する。これは、融解、蒸発、または昇華などの他の物質移動や像形成技術から区別可能である。
「光学的な接触」および「完全に光学的な接触」の語は、同じ意味で用いられ、界面を共有しかつ物理的に密着し、よって接触面間にエアギャップや隙間が実質的になく、「無空気界面」を提供する状態にある2つの層または2つの要素(マスク要素とレリーフ形成前駆体のような)に言及する。より正確には、2つの面は、両者の界面における反射や伝達の特性が、屈折率境界における光の反射や伝達に対するフレネルの法則によって実質的に完全に記述される場合に、光学的に接触していると定義される。
特段の事情がない限り、本明細書で使用する「透明」の語は、衝突(あるいは入射)する輻射線を、例えば200nm~750nmの波長を有する輻射線(すなわち、当該分野で紫外線や可視光線として広く知られるもの)を95%以上透過させられる物質または層の性質を言う。後述する透明高分子キャリアシートやLTHC層は、とりわけこの特性を備える。
所与の乾燥層の「平均乾燥厚み」は、概して、当該層の乾燥断面像における10の異なる測定値の平均である。
-像形成材料-
本発明に係る像形成材料は、「マスク要素前駆体」と見なすこともできる。それは、例えば特許文献2や特許文献4に記載のものを含む、当該分野で公知のものに対する改良である。具体的に、本発明に係る像形成材料は、後述するように必須の層または膜を3つのみ備える。すなわち、順に、(a)透明高分子キャリアシートと、(b)LTHC層と、(c)非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)とである。これら3つの層または膜のみが、マスク像を有するマスク要素を形成するために必須である。しかしながら、後述するように、ある実施形態では、(d)透明高分子オーバーコート層がIL上に直接に設けられてもよいが、この任意の特徴はマスク像を形成または使用するのに必須ではない。ただし、それは、一定の用途において耐摩耗性を付与するのに役立ち得る。
像形成材料は、最終的にレリーフ像の形成に用いられるマスク要素を形成するのに使用される。本発明の一実施形態が、図1Aに像形成材料10として図示されている。像形成材料10は、(a)透明高分子キャリアシート15を備えており、その上には直接に(b)熱アブレーション不能な粒子25(詳しくは後述)を含むLTHC層20が設けられ、LTHC層20上には直接にIL30が設けられる。
以下、本発明に係る像形成層の各構成要素につき、さらに詳しく説明する。
(透明高分子キャリアシート)
透明高分子キャリアシートは、任意の適当な透明な基材または膜であってもよい。有用な透明高分子キャリアシートは、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、およびフッ素ポリエステルポリマーを含むポリエステル、ポリエチレン-ポリプロピレン共重合体、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアクリレート(少なくとも一部が1つまたはそれ以上の(メタ)アクリレートエチレン系不飽和モノマーで形成されるポリマー)、ポリ塩化ビニルなどの塩化ビニルポリマーや一部が塩化ビニルに由来する共重合体、加水分解もしくは非加水分解セルロースアセテートなどの1つまたはそれ以上のポリマー、ならびに当業者に自明なその他の物質からなる透明高分子膜およびシートであってもよいが、これに限られるものではない。透明高分子キャリアシートは、必要な透明度および保護特性が得られる限り、2つまたはそれ以上のポリマー材料の混合物または複合物として構成されてもよい。透明高分子キャリアシートは、単一ポリマー膜として、または複数ポリマー膜の積層体として形成されてもよい。概して、透明高分子キャリアシートは、25μm~250μm、または典型的には75μm~175μmの平均乾燥厚みを有する。
例えば、様々な商業ソースから入手可能な透明ポリ(エチレンテレフタレート)シートが、透明高分子キャリアシートとして適当である。
必要に応じて、透明高分子キャリアシートの表面は、適用される被覆(例えば、LTHC層被覆)に対するぬれ性や付着性を改変するために処理されてもよい。そのような表面処理は、望ましい透明度(上述)が得られる限り、コロナ放電処理や下塗り層の塗布を含むが、これらに限られるものではない。
必要に応じて、透明高分子キャリアシートは、1つまたはそれ以上の「第1」紫外線吸収化合物(LTHC層やILに対して後述)を含んでもよい。1つまたはそれ以上のこの種の化合物は、IL内の紫外線吸収化合物(後述)と同じでも異なってもよい。有用な紫外線吸収化合物の各々は、概して、150nm~450nmの輻射線を吸収する。これらの化合物は、透明高分子キャリアシートの総乾燥重量に基づいて、0.01重量%~0.1重量%、透明高分子キャリアシート内に存在してもよい。
また、透明高分子キャリアシートは、自身と隣のLTHC層との間の付着性を高める1つまたはそれ以上の「付着促進剤」を含んでもよい。有用な付着促進剤は、ゼラチン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ(アクリロニトリル-コ-塩化ビニリデン-コ-アクリル酸)、およびポリエチレンイミンを含むが、これに限られるものではない。
(アブレーション不能な光熱変換(LTHC)層)
本発明の像形成材料は、透明高分子キャリアシート上に配置され、かつ透明高分子キャリアシートとILとの間に直接に設けられたLTHC層を備える。適当なLTHC層の構成は、3つの必須構成要素を含む。すなわち、(i)第1赤外線吸収材と、(ii)熱架橋有機高分子バインダ材と、(iii)熱アブレーション不能な粒子とである。LTHC層は、概して、透明高分子キャリアシート上に比較的均一な(すなわち、実質的に連続していて、かなり均一なウェット厚みを有する)被覆として設けられ、そして組成配合に何らかの溶媒があれば乾燥される。
LTHC層は、概ね透明(この語は、上で定義されている。)である。特に、LTHC層は、後述するように、レリーフ形成前駆体に像形成するのに使用する紫外線に対して透明である。
本明細書では、1つまたはそれ以上の赤外線吸収材をまとめて「第1」赤外線吸収材として特定し、必要に応じて、IL内の第2赤外線吸収材(後述)から区別する。第1および第2赤外線吸収材は、700nm~1500nmの、典型的には750nm~1200nmの電磁波長域において所望のスペクトル吸収特性をもたらすと共に独立した感輻射線性を有する1つまたはそれ以上の染料もしくは顔料、またはそれらの混合物であってもよい。そのような材料は、実際に粒子状であってもよく、後述する(ii)熱架橋有機高分子バインダ材中に分散される。例えば、それらは、カーボンブラック、金属酸化物、および例えば特許文献1に記載のその他の材料といった、黒色の染料または顔料であってもよい。
1つの適当な赤外線吸収顔料は、商業的に入手可能な様々な粒子サイズを伴う多種のものが存在するカーボンブラックである。例として、Columbian Chemicals Co.(Atlanta, GA)から入手可能なRAVEN 450,760やULTRA 890,1020,1250など、ならびにCabot Corporationから入手可能なBLACK PEARLS 170、BLACK PEARLS 480、VULCAN XC72、BLACK PEARLS 1100などが挙げられる。他の有用なカーボンブラックは、可溶化基で表面官能化されている。FX-GE-003(日本触媒製)などの親水性非イオン性ポリマーにグラフトされたカーボンブラック、またはCAB-O-JET(登録商標)200もしくはCAB-O-JET(登録商標)300(Cabot Corporation製)などのアニオン性基で表面官能化されたカーボンブラックも利用可能である。
有用な第1赤外線吸収材として、カチオン性赤外線吸収染料および光熱漂白可能な染料を含む赤外染料が挙げられるが、これに限られるものではない。適当な赤外染料の例として、アゾ染料、スクアリリウム染料、クロコン酸塩染料、トリアリールアミン染料、チアゾリウム染料、インドリウム染料、オキソノール染料、オキサゾリウム染料、シアニン染料、メロシアニン染料、フタロシアニン染料、インドシアニン染料、インドトリカルボシアニン染料、オキサトリカルボシアニン染料、チオシアニン染料、チアトリカルボシアニン染料、メロシアニン染料、クリプトシアニン染料、ナフタロシアニン染料、ポリアニリン染料、ポリピロール染料、ポリチオフェン染料、カルコゲノピリロアリリデンおよびビ(カルコゲノピリロ)ポリメチン染料、オキシインドリジン染料、ピリリウム染料、ピラゾリンアゾ染料、オキサジン染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、キノンイミン染料、メチン染料、アリールメチン染料、スクアリン染料、オキサゾール染料、クロコニン染料、ポルフィリン染料、ならびにこれらの染料クラスの任意の置換型またはイオン型が挙げられるが、これに限られるものではない。適当な染料は、特許文献5、特許文献6、特許文献7、および特許文献8にも記載されている。適当なシアニン染料のあるクラスの一般的な説明が、特許文献9の段落0026に式で示されている。
近赤外線吸収シアニン染料も有用であり、例えば特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13に記載されている。適当な染料は、従来の方法と出発原料を用いて生成してもよいし、あるいはAmerican Dye Source(Baie D’Urfe, Quebec, Canada)およびFEW Chemicals(Germany)を含む様々な商業ソースから入手してもよい。
第1赤外線吸収材は、概して、露光輻射線波長において0.025以上、典型的には0.05以上の透過光密度をもたらすのに十分な量で存在する。概して、これは、LTHC層の総乾燥重量に基づいて、0.1重量%~5重量%、または典型的には0.3重量%~3重量%の含有で実現される。
LTHC層内の第1赤外線吸収材は、後述するようにIL内に組み入れられる第2赤外線吸収化合物と同じまたは異なる化学物質であってもよい。多くの実施形態において、第1および第2赤外線吸収材は、同じ化学物質である。像形成材料における第1および第2赤外線吸収材の量は、同じでも異なってもよい。多くの実施形態において、両者は像形成材料中に異なる量で存在する。
また、LTHC層は、熱架橋性の有機高分子バインダに由来する1つまたはそれ以上の熱架橋有機高分子バインダ材を備える。「熱架橋性」の語は、架橋基が存在しかつ例えばヒドロキシ含有ポリマーを含むことを意味する。特に有用な熱架橋性の有機高分子バインダは、架橋性のニトロセルロース、ヒドロキシ基を含むポリエステルなどの架橋性のポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール、またはそのような架橋性の有機ポリマー材料を2つ以上組み合わせたものを含むが、これに限られるものではない。対応する架橋有機高分子バインダは、上記の熱架橋性の高分子バインダから得られてもよい。
熱架橋有機高分子バインダは、LTHC層内に、LTHC層の総乾燥重量に基づいて、40重量%~90重量%、より好ましくは50重量%~80重量%の量で存在する。
LTHC層の3つ目の必須構成要素は、0.1μm~20μm、または5μm~15μmの平均粒子サイズを有する熱アブレーション不能な粒子である。ここで、「平均」の語は、分散粒子の粒子サイズの測定値に言及するのに用いられ、メーカー仕様から決定してもよいし、あるいは少なくとも10の異なる粒子を測定して平均を取ることで求めてもよい。
ここで、「熱アブレーション不能」の語は、レーザイメージングアブレーションプロセスによって強く影響される物質に比べて、粒子がレーザイメージングの波長や光度に対して感度が低いことを意味するのに用いる。レーザ熱イメージングアブレーションプロセスに対して感度の高い物質は、イメージングレーザのレーザ波長を強く吸収し、かつ熱分解温度が低い。一方、本発明で使用する粒子は、レーザイメージング波長をあまり吸収せず、かつ熱分解温度がそれほど低くない。熱アブレーション不能な粒子のいくらかは、LTHC層から例えばIL内へ突き出ていてもよい。
LTHC層内で有用な熱アブレーション不能な粒子は、シリカ、二酸化チタン、酸化亜鉛の粒子、またはそのような粒子の2種類以上を組み合わせたものを含むが、これに限られるものではない。本発明の実施において、シリカ粒子が特に有用である。
さらに、そのような熱アブレーション不能な粒子は、LTHC層内に、LTHC層の総乾燥重量に基づいて、0.2重量%~10重量%、または1重量%~7重量%の量で存在してもよい。
必要に応じて、LTHC層は、像形成材料を処理しやすくするための1つまたはそれ以上の熱架橋剤を含んでもよい。そのような任意の熱架橋剤は、LTHC層の塗布および乾燥中に、熱架橋性の有機バインダポリマーの架橋を促進する。マスク要素の形成において、乾燥のために熱を利用可能である。熱架橋剤は、LTHC層の総乾燥重量に基づいて、5重量%~25重量%の量で存在してもよい。そのような物質は、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂、ジアルデヒド、フェノール樹脂、多官能性アジリジン、ポリイソシアネートを含むイソシアネート、および尿素-ホルムアルデヒドエポキシを含むが、これに限られるものではない。
LTHC層は、概して、1μm~5μm、または典型的には1μm~3μmの平均乾燥厚みを有する。
(非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL))
像形成材料に組み入れられるILは、概して、比較的均一な(すなわち、実質的に連続していて、かなり均一なウェット厚みを有する)被覆としてLTHC層上に直接に設けられ、そして配合に何らかの溶媒があれば乾燥される。多くの実施形態において、ILは、単一の被覆または塗布層であるが、他の実施形態では、上述したLTHC層上に直接に設けられるILを構成する複数のサブレイヤやサブコーティングが存在してもよい。
IL内には、ハロゲン化銀が実質的に存在しない。換言すると、ハロゲン化銀が意図的にIL内に添加または生成されていない。
ILは、概して、必須構成要素として1つまたはそれ以上の紫外線吸収材(紫外光吸収材)を含む。これらの化合物は、概して、300nm~450nmの輻射線波長域において、1.5~5の吸光度を有する。概して、有用な紫外線吸収材は、ベンゾトリアゾール、ハロゲン化ベンゾトリアゾール、トリアジン、ベンゾフェノン、安息香酸塩、サリチル酸塩、置換アクリロニトリル、シアノアクリレート、ベンズイリデンマロネート、オキサラニリド、およびそれらの混合物を含むが、これに限られるものではない。
有用な紫外線吸収材の例は、Uvinul(登録商標)(BASF)、Keyplast(登録商標)(Keystone Aniline Corporation)、Sanduvor(登録商標)(Sandoz Chemicals Corp.)、Hostavin(Clariant)、およびTinuvin(登録商標)(BASFまたはCiba)の名称で販売される紫外線吸収染料または紫外線安定剤を含むが、これに限られるものではない。有用な物質の例が、特許文献14に記載されている。
1つまたはそれ以上の紫外線吸収化合物は、IL内に、ILの総乾燥重量に基づいて、10重量%~40重量%、または典型的には15重量%~30重量%の量で存在してもよい。
また、ILは、2つ目の必須構成要素として1つまたはそれ以上の第2赤外線吸収材を含む。第2赤外線吸収材は、LTHC層に関して上述した第1赤外線吸収材と同様に定義され、第1赤外線吸収材と同じでも異なってもよい。1つまたはそれ以上の第2赤外線吸収材は、IL内に、露光波長において0.5以上、典型的には0.75以上の透過光密度をもたらすのに十分な量で存在する。概して、これは、ILの総乾燥重量に基づいて、1つまたはそれ以上の第2感赤外線化合物を3重量%~20重量%含有することで実現される。
ILは、必要に応じて、明瞭で概ね連続しかつ比較的シャープな縁を有する網点(すなわち、画素)の生成を改善するための、1つまたはそれ以上のフルオロカーボン添加剤を含んでもよい。有用なフルオロカーボン添加剤やその量の例は、特許文献1の段落0087~0089に開示されている。
ILの付加的な任意の構成要素は、可塑剤、コーティング助剤または界面活性剤、分散助剤、フィラー、および熱アブレーション不能な着色剤を含むが、これに限られるものではない。例示したものは全て、例えば特許文献1の段落0094~0096に記載されているように、当該分野でよく知られている。
例えば、ILは、1つもしくはそれ以上のフルオロカーボン添加剤、または1つもしくはそれ以上の熱アブレーション不能な着色剤をさらに含んでもよい。
ILに関して上述した必須および任意の構成要素の全てが、合成および天然の両方の高分子材料を含む1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材に分散される。そのような材料は、必須および任意の構成要素をIL中に均一に溶解または分散させることができる。1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材は、ILの総乾燥重量に基づいて、25重量%~75重量%、または典型的には35重量%~65重量%の量で存在してもよい。
有用な熱アブレーション可能な高分子バインダ材は、例えば特許文献1の段落0081~0085に記載の材料を含むが、これに限られるものではない。これらの材料は、例えば特許文献1の段落0081に記載のように、「粘着バインダ」としても知られている。そのような材料の例は、例えばSolution, Inc.(St. Louis, MO)からBUTVAR(登録商標)B-76として入手可能なポリ(ビニルブチラール)などのアセチルポリマーや、Henkel Corp.(Gulph Mills, PA)からMACROMELT 6900として入手可能なアクリルアミドポリマーを含むが、これに限られるものではない。感圧性の粘着ポリマーも、このために利用可能である。
いくつかの実施形態では、容易に熱燃焼可能または熱アブレーション可能であり、かつ200℃未満の温度でガスと揮発性の破片を生成する材料を使用するのが有利である。これらの材料の例は、熱アブレーション可能なニトロセルロース、ポリカーボネート、ポリ(シアノアクリレート)、ポリウレタン、ポリエステル、ポリオルトエステル、ポリアセタール、およびそれらの共重合体である(例えば、特許文献15の第9欄の第41~50行を参照)。
別の有用な材料は、ポリ(ビニルアルコール)やセルロース系ポリマー(例えば、ニトロセルロース)など、特許文献1の段落0082~0084に記載されるヒドロキシ基(あるいはヒドロキシポリマー)を有する。さらに別の有用なポリマーは、非架橋性のポリエステル、ポリアミド、ポリカルバメート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステル、ならびに炭素原子数が1ないし2のアルキル基を有するポリアクリレートおよびポリメタクリレートである。
特に有用な材料は、ポリウレタン、ポリ(ビニルブチラール)、(メタ)アクリルアミドポリマー、ニトロセルロース、ポリアセタール、ポリ(シアノアクリレート)、およびメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレートのいずれかに少なくとも一部が由来するポリマー、またはこれらの材料を2つ以上組み合わせたものを含むが、これに限られるものではない。
ILは、0.5μm~5μm、または典型的には0.8μm~2.5μmの平均乾燥厚みを有してもよい。
(透明高分子オーバーコート層)
いくつかの実施形態では、像形成材料は、必要に応じて、IL上に直接に設けられた透明高分子オーバーコート層を備える。ただし、そのような透明高分子オーバーコート層は、本発明の利点に対して必須ではない。透明高分子オーバーコート層は、概して、1つまたはそれ以上の透明膜形成ポリマーまたは樹脂を含む。そのような透明膜形成ポリマーまたは樹脂は、例えば特許文献16に記載されるように、メタクリル酸共重合体(例えば、メタクリル酸エチルとメタクリル酸の共重合体)とこれに分散された1つまたはそれ以上のフルオロポリマー粒子を含むが、これに限られるものではない。透明高分子オーバーコート層は、フルオロポリマー粒子の存在により、取り扱い中の耐摩耗性を提供し得る。透明高分子オーバーコート層は、マスク要素とレリーフ形成前駆体が完全に光学的に接触する際に、前者から後者への化学的マイグレーションに対する障壁としても機能し得る。
透明高分子オーバーコート層は、存在する場合、ILに直接に付されてもよく、0.05μm~1μmの平均乾燥厚みを有してもよい。
-レリーフ形成前駆体-
特許文献1には、フレキソ印刷版前駆体、活版印刷版前駆体、およびプリント回路基板などの有用なレリーフ形成前駆体の詳細が開示されている。そのようなレリーフ形成前駆体は、適当な寸法的に安定した基体と、少なくとも1つの感紫外線層と、必要に応じて空間(あるいは分離)層、カバーシート、または金属層とを備えてもよい。適当な基体は、寸法的に安定した高分子膜やアルミシートを含む。ポリエステル膜が特に有用である。本発明に係る像形成材料に由来するマスク要素を用いて内部にレリーフ像が生成され得る任意の感紫外線材料または要素が、本発明の実施において有用である。
レリーフ形成前駆体は、ポジティブワーキングでもネガティブワーキングでもよいが、典型的にはネガティブワーキングであり、概して、硬化紫外線への露光による重合または架橋により硬化する紫外線硬化性組成物を含む感紫外線層(あるいは、光硬化層またはレリーフ像形成層)を備える。感紫外線性のレリーフ形成前駆体の様々な組成物の詳細が、特許文献1やその参照文献に開示されている。
いくつかの実施形態のレリーフ形成前駆体は、除去可能なカバーシートと、感紫外線層上に設けられた分離またはスペーサ層(粘着防止層ともいう。)とを備えてもよい。当該分離またはスペーサ層は、カバーシートの除去を助けると共に感紫外線層を指紋やその他の取り扱い時のダメージから保護し、また感紫外線層とカバーシートとの間に配置される。有用な分離層材料は、ポリアミド、ポリ(ビニルアルコール)、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、両性インターポリマー、セルロース系ポリマー、ポリ(ビニルブチラール)、環状ゴム、およびそれらを組み合わせたものを含むが、これに限られるものではない。
多くの実施形態において、感紫外線層は、エラストマー系バインダと、少なくとも1つの重合可能または光硬化性モノマーと、感紫外線性の光重合光開始剤とを含む。適当な光開始剤組成物は、特許文献17、特許文献18、および特許文献19に記載されたものを含むが、これに限られるものではない。
エラストマー系バインダは、水性、半水性、または有機溶剤の現像液(後述)に対して可溶性、膨潤性、または分散可能なポリマーまたは樹脂を含んでもよく、また共役ジオレフィンの天然または合成ポリマー、ブロック共重合体、コアシェルマイクロゲル、およびマイクロゲルと予め形成された高分子ポリマーの混合物を含んでもよいが、これに限られるものではない。エラストマー系バインダは、感紫外線層の総乾燥重量に基づいて、65重量%~90重量%含まれてもよい。そのようなエラストマー系バインダについては、特許文献1の段落0190やその参照文献により詳しく開示されている。
また、感紫外線性の像形成層は、エラストマー系バインダと親和性のある1つまたはそれ以上の重合可能モノマーを、クリアで曇りのない感紫外線性の像形成層が作製される程度まで含んでもよい。このための重合可能モノマーは、当該分野でよく知られていて、比較的低い分子量(一般に30,000ダルトン未満)を有するエチレン性不飽和重合性化合物を含む。適当な重合可能モノマーの例は、様々なモノおよびポリアクリレート、イソシアネートのアクリレート誘導体、エステル、ならびにエポキシドを含むが、これに限られるものではない。特定の重合可能モノマーは、特許文献1の段落0191やその参照文献に開示されている。感紫外線層における1つまたはそれ以上の重合可能モノマーの典型的な量は、感紫外線層の総乾燥重量に基づいて、5重量%~25重量%である。
光開始剤は、感紫外線性の単一の化合物または複数の化合物の組合せであって、過度の停止なしに重合可能モノマーの重合を開始させる遊離基を生成する単一の化合物または複数の化合物の組合せであってもよい。光開始剤は、概して、感紫外線層の総乾燥重量に基づいて、約0.001重量%~10重量%の量で存在してもよい。適当な光開始剤の例は、置換または非置換の多核キニーネを含むが、これに限られるものではなく、より詳しくは特許文献1の段落0192やその参照文献に開示されている。
感紫外線層は、様々な特性を付与するその他の添加物を含んでもよい。そのような添加物は、増感剤、可塑剤、レオロジー調整剤、熱重合阻害剤、粘着付与剤、着色剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、およびフィラーなどを当該分野で知られている量で含むが、これに限られるものではない。
感紫外線層の厚みは、望まれるレリーフ形成前駆体のタイプに応じて変化してもよい。いくつかの実施形態において、感紫外線層は、平均乾燥厚みで500μm~6400μmであってもよい。
スペーサ層(あるいは粘着防止層)は、レリーフ像形成アセンブリ(後述)において、マスク要素を介した感紫外線層の硬化中にスペーサ層がマスク要素と感紫外線層との間に位置するように、感紫外線層上に設けられてもよい。多くの実施形態において、スペーサ層は、マスク要素およびレリーフ形成前駆体の感紫外線層の両方と直接に接触して、像形成中の密着を促す。この接触は、概して「連続的」であり、この語は、レーザ像形成アセンブリにおいて2つの要素間にほとんどあるいは全くギャップがないことを意味する。スペーサ層は、像形成されたレリーフ形成前駆体からマスク要素を除去するのを容易にし、当該アセンブリ内の両要素は、露光された硬化領域と非露光領域の両方を内部に形成するための感紫外線層の光硬化の後に互いに剥離されてもよい。
スペーサ層は、0.05μm~2μm、または典型的には0.05μm~0.2μmの平均乾燥厚みを有してもよい。
スペーサ層は、1つまたはそれ以上のポリマーまたは樹脂で構成されてもよい。そのような1つまたはそれ以上のポリマーまたは樹脂は、ポリアミド、ポリ(ビニルブチラール)、(メタ)アクリルアミドポリマー、ニトロセルロース、ポリアセタール、少なくとも部分的にメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレートのいずれかに由来するポリマー、およびメタクリル酸イソブチル、またはこれら高分子材料を2つ以上組み合わせたものを含むが、これに限られるものではない。当該ポリマーは、スペーサ層の総乾燥重量に基づいて、75重量%~100重量%含まれてもよい。様々な添加物が存在してもよく、界面活性剤および可塑剤を含むが、これに限定されるものではない。
本発明に係る一実施形態において、レリーフ形成前駆体は、マスク要素を介して露光されて現像されるとフレキソ印刷版においてレリーフ像を提供する感紫外線層内の適当な紫外線硬化組成物を含むフレキソ印刷版前駆体である。そのようなレリーフ形成前駆体は、概して、適当な基体と、ポリマーまたはプレポリマー(例えば、重合可能なモノマー)を含む感光組成物および光開始剤をそれぞれ含有する1つまたはそれ以上の感紫外線層とを含む。商業的に入手可能なフレキソ印刷版前駆体の例は、Eastman Kodak Companyから入手可能なFLEXCEL NXフレキソ版要素、DuPont(Wilmington, DE)から入手可能なCYREL(登録商標)フレキソ版、BASF(Germany)から入手可能なNYLOFLEX(登録商標)FAR 284版、Macdermid(Denver, CO)から入手可能なFLEXILIGHT CBU版、および旭化成(日本)から入手可能なASAHI AFP XDIを含むが、これに限られるものではない。
また、レリーフ形成前駆体は、マスク要素を介した露光により規定されるパターンで基体上に導電層(「プリント回路」としても知られる。)が形成されるプリント回路基板を形成するために使用されてもよい。プリント回路基板に適当な前駆体は、概して、基体と、金属層と、感紫外線性の像形成層とを含む。適当な基体は、ポリイミドフィルム、ガラス充填エポキシもしくはフェノールホルムアルデヒド、または当該分野で公知の任意の他の絶縁材料を含むが、これに限られるものではない。基体を覆う金属層は、概して、銅などの導電性金属、または合金もしくは金属である。感紫外線性の像形成層は、紫外線硬化樹脂、重合可能モノマー、またはオリゴマー、光開始剤、および高分子バインダを含んでもよい。プリント回路基板については、特許文献1の段落0196~0205により詳しく開示されている。
また、本明細書で開示するマスク要素は、特許文献20に記載のものや、東洋紡からPrintight(登録商標)として、あるいはFlintGroupからNyloprint(登録商標)として商業的に提供されているものなどの活版印刷版を準備するために使用されてもよい。
-マスク要素の形成-
本発明の実施において、マスク要素は、本発明に係る像形成材料のILに露光および非露光領域を生成することで形成されてもよい。像形成メカニズムの選択により、後述するように、マスク像の形成における可能なバリエーションが決定される。
像形成材料の露光は、選択領域において実行されてもよく、「イメージワイズ露光」としても知られる。いくつかの実施形態において、イメージワイズ露光は、コンピュータ制御下で走査またはラスター化される熱または輻射レーザからの熱輻射を用いて実現されてもよい。フラットベッドスキャナ、外部ドラムスキャナ、および内部ドラムスキャナを含む公知の走査装置のいずれかが使用されてもよい。これらの装置では、像形成材料がドラムまたはベッドに固定され、像形成材料に衝突し得るスポットにレーザビームが照射される。2つまたはそれ以上のレーザが、像形成材料の異なる領域を同時に走査してもよい。
例えば、像形成材料は、赤外線、例えば700~1500nmの電磁波長域の赤外線に露光されてもよい。そのような像形成材料は、上述したように、露光赤外線に対する感度をもたらす1つまたはそれ以上の第2赤外線吸収材をIL内に含む。これらの実施形態において、像形成材料は、赤外線イメージャに適切に取り付けられてもよく、コンピュータ制御下で走査され得るダイオードレーザまたはNd:YAGレーザなどの赤外線レーザを用いて赤外線に露光されてもよい。適当な赤外線イメージャは、CTP刷板アプリケーションや像形成フレキソ要素に使用されるEastman Kodak Companyから入手可能なTRENDSETTERイメージセッタおよびThermoFlexフレキソCTPイメージャ、CTP刷板アプリケーションに有用なPresstek(Hudson, NH)から入手可能なDIMENSIONイメージセッタ、Esko-Graphics(Kennesaw, GA)から入手可能なCYREL(登録商標)Digital Imager(CDI SPARK)、および像形成フレキソ要素に有用なMisomex International(Hudson, NH)から入手可能なOMNISETTERイメージャを含むが、これに限られるものではない。
この露光ステップは、いくつかの実施形態に対して、図1Aに図示される。図1Aでは、像形成材料10が、イメージワイズパターンで露光赤外線35に露光され、図1Bに示すマスク要素36において図示の露光領域40と非露光領域42がもたらされる。これらはマスク像に対応する。
また、マスク像の形成ステップは、必要に応じて、露光領域または非露光領域をILから除去するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態において、ILの露光領域は、例えばIL内の露光された材料のアブレーションにより除去される。このメカニズムでは、ILの露光領域は、ガス生成によりマスク要素から除去され、マスク像が残る。素早くガスを生成するための、熱(例えば、赤外線レーザの照射で生成される)にさらされて分解する特定のバインダがIL内に存在してもよい。この作用は、物理的ではなく化学的な変化が、ILの部分的な移動ではなくほぼ完全な移動を生じさせる点で、他の物質移動技術から区別可能である。
不図示の別の実施形態において、マスク像は、IL内に露光および非露光領域を生成して非露光領域を選択的に除去することにより、キャリアシート(およびその上に配置されるLTHC層)上に形成されてもよい。
いくつかの実施形態において、マスク要素のIL内のマスク像は、マスク要素の特性が悪影響を受けない限り、熱処理にかけて硬化されてもよい。熱処理は、様々な手段によって実行されてもよい。そのような手段は、炉内保持、熱風処理、もしくは加熱プラテンとの接触、または加熱ローラ装置の通過を含むが、これに限られるものではない。熱処理は、硬化のために必ずしも実行する必要はない。
さらに別の実施形態において、マスク像は、上述したように形成されてもよく、露光領域は、その後にレリーフ形成前駆体との接触前にマスク要素から除去されるレセプタシートへ移動されてもよい。そのような工程は、当該分野で広く知られている。
ピールアパート像形成メカニズムでは、ILの露光領域が、IL内の特異な付着特性に基づいて、適当なレセプタシートを用いてキャリアシート(およびその上に配置されるLTHC層)から除去されてもよい。像形成材料のイメージワイズ露光の後、レセプタシートがキャリアシートから分離され、露光または非露光領域がマスク要素に残る。
-レリーフ像の形成-
上述のようにマスク要素が形成された後、当該マスク要素は、硬化紫外線に感度をもつ適当なレリーフ形成前駆体(上述)と完全に光学的に接触させられる。これは、より詳しくは後述するように、例えば積層装置およびプロセスを用いて、レリーフ形成前駆体上にマスク要素を、またはマスク要素上にレリーフ形成前駆体を配置することで実現されてもよい。レリーフ形成前駆体上へのマスク要素の真空ドローダウンも、積層を伴ってまたは伴わずに、所望の完全な光学的接触を実現するために実行されてもよい。
本発明に係るいくつかの実施形態は、一連の図1A~図1Eに示される概略図を参照することで理解可能である。上述したように、図1Aは、マスク要素36(図1B)を形成するための露光赤外線35に露光される像形成材料10を示す。
図1Cにおいて、マスク要素36は、レリーフ形成前駆体55と光学的に密着または完全に接触しており、レリーフ像形成アセンブリ50が提供されている。レリーフ形成前駆体55は、典型的には基体65上に担持される感紫外線層60を備える。
そして、露光紫外線70が用いられ(図1D)、マスク要素36の透明高分子キャリアシート15、LTHC層20、およびIL30の露光領域を通過し、レリーフ形成前駆体55の感紫外線層60で光硬化が生じる。
紫外線露光の後、マスク要素36がレリーフ形成前駆体55から除去されてもよく、現像により感紫外線層60にレリーフ像がもたらされてもよい(図1E)。当該レリーフ像は、レリーフ像山部75とレリーフ像谷部80とを有する。
(積層)
上述したように、マスク要素とレリーフ形成前駆体は、共有界面において無空気界面がもたらされるように、完全に光学的に接触させられてもよい。概して、これは、紫外線露光に先立って無空気または無ギャップ界面を形成するために適当な圧力もしくは熱、または圧力と熱の両方を印加することで、レリーフ形成前駆体の感紫外線層にマスク要素を積層することによって実現される。しかしながら、レリーフ形成前駆体が上述のようにスペーサ(あるいは粘着防止層)を備える場合、積層工程は不用であってもよい。上述したように、レリーフ形成前駆体上へのマスク要素の真空ドローダウンが、その場合に有用であり得る。
熱および均一圧の両方を提供する商業的に入手可能なラミネータが使用されてもよい。そのようなラミネータは、Eastman Kodak Company(Rochester, NY)から入手可能なKODAK model 800XL APPROVAL LAMINATORを含むが、これに限られるものではない。CODOR(Amsterdam, Holland)から入手可能なCODOR LPP650 LAMINATOR、およびFilmsource(Casselbury, FL)から入手可能なLEDCO HDラミネータも有用であり得る。透明高分子オーバーコート層が像形成材料のILに直接に付される場合、それは、マスク要素とレリーフ形成前駆体の完全な光学的接触を形成する積層またはその他の操作の前に除去されてもよい。マスク要素とレリーフ形成前駆体のレリーフ像形成アセンブリは、所望の速度、温度、および圧力でラミネータに送られてもよい。
有用な積層(ラミネータ)装置および当該装置を使用するための方法が、例えば特許文献21に記載されている。同文献で述べられるように、プリプレスフレキソ版ラミネータが、完全な光学的接触を実現しつつ横方向歪みを最小化するための安定して歪みのない最適化された積層力を印加することにより、レリーフ形成前駆体(「プリプレスフレキソ印刷版」)上にマスク要素(「マスキング膜」)を積層するのに使用されてもよい。
一実施形態において、レリーフ形成前駆体は、仕切り、スペーサ、または粘着防止層を有しておらず、圧力だけでも無空気界面を実現するのに十分であり得る。なぜなら、レリーフ形成前駆体の感紫外線層が、重合可能モノマーが存在するために、粘着性を有するかまたは感圧粘着剤として機能するためである。
さらに別の実施形態において、マスク要素は、レリーフ形成前駆体と接触するよう押し付けられるときに無空気界面が形成されるように、感圧粘着を用いて配置されてもよい。感圧粘着剤は、レリーフ形成前駆体の最外層に組み入れられてもよいし、またはスペーサ層(上述)内に配置されてもよい。適当な感圧粘着剤は、当該分野で公知である。
さらに別の実施形態において、マスク要素は、いわゆる「液体フォトポリマープロセス」を用いて転写されてもよい。当該プロセスでは、マスク像を含むマスク要素に、感紫外線化合物が、例えば当該感紫外線化合物をマスク要素と、その後にレリーフ形成前駆体の「支持部」または基体となる透明材料との間に配置することにより、液状またはペースト状で均一に塗布される。例えば、透明材料は、上述の高分子膜であってもよい。
(紫外線露光)
上述のようにマスク要素とレリーフ形成前駆体との間で完全な光学的接触が実現された後、レリーフ形成前駆体は、感紫外線層に露光領域と非露光領域を有する像形成されたレリーフ形成前駆体を形成するために、マスク要素を介して硬化紫外線で露光されてもよい。よって、均一に発される硬化紫外線が、紫外線の一部を好適にブロックするマスク像を介してレリーフ形成前駆体に投写される。非マスク(露光)領域では、硬化紫外線により、IL内の感紫外線化合物が硬化される。したがって、マスク像は、露光または硬化紫外線に対して実質的に不透明である。これは、マスク像が、非露光領域において2以上または典型的には3以上の透過光密度を有することを意味する。非マスク(露光)領域は、実質的に透明である。これは、露光領域が、0.5以下、もしくは0.1以下、さらに典型的には0.5~0.1、または0.1~0.3の透過光密度を有することを意味する。透過光密度は、濃度計、例えばMACBETH TR 927濃度計の適当なフィルタを用いて測定されてもよい。
概して、マスク要素を介したレリーフ形成前駆体の露光は、適当な紫外線照射源からのフラッド露光により実現される。露光は、大気中の酸素の存在下で実行されてもよい。真空での露光は、完全な光学的接触が形成されている場合には必要でない。
フレキソ印刷版などのレリーフ像形成要素の製造において、レリーフ形成前駆体の一方の側面は、薄くて均一な硬化層を感紫外線層の基体側に準備するために、まず透明基体を介して硬化紫外線に露光されてもよい(「背面露光」として知られる。)。そして、レリーフ形成前駆体は、マスク像を含むマスク要素を介して硬化紫外線に露光され、それによりILが非マスク(露光)領域において硬化される。感紫外線層の非露光かつ非硬化領域は、その後、現像プロセス(後述)により除去されてもよく、所定の形状や山部と谷部のサイズの所望パターンのレリーフ像印刷面を規定する硬化領域が残る。背面露光は、マスク要素とレリーフ形成前駆体との間で完全な光学的接触がなされる前と後のどちらで実行されてもよい。
硬化紫外線として適当な波長または波長域は、レリーフ形成前駆体の電磁的感度により規定される。いくつかの実施形態において、硬化紫外線は、150nm~450nm、またはより典型的には300nm~450nmの範囲において1つまたはそれ以上の波長を有してもよい。フラッド露光または全体露光のための紫外線源は、カーボンアーク、水銀蒸気アーク、蛍光灯、電子フラッシュ装置、および写真用フラッドランプを含むが、これに限られるものではない。紫外線は、水銀灯や太陽灯からのものが特に有用である。代表的な紫外線源は、Topbulb(East Chicago, IN)から入手可能な約354nmの中心発光波長を有するSYLVANIA 350 BLACKLIGHT蛍光灯(FR 48T12/350 VL/VHO/180, 115ワット)、およびBurgess Industries, Inc.(Plymouth, MA)から入手可能なBURGESS EXPOSURE FRAME, Model 5K-3343VSII with ADDALUX 754-18017ランプを含む。
他の適当な紫外線源は、レリーフ形成前駆体の露光と、露光後における像形成されたレリーフ形成材料の現像との両方に使用可能な製版機を含む。適当な製版機の例は、Kelleigh Corporation(Trenton, NJ)から入手可能なKELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER、およびGlobal Asia Ltd.(Hong Kong)から入手可能なGPP500F PLATE PROCESSORを含むが、これに限られるものではない。
マスク要素を介した露光の時間は、レリーフ形成前駆体の感紫外線層の性質や厚み、および紫外線源の強度に応じて定まる。例えば、一実施形態において、薄くて均一な硬化層をレリーフ形成前駆体の支持部側に準備するために、Eastman Kodak Companyから入手可能なFLEXCEL-SRH版前駆体が、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER上に取り付けられ、約20秒間にわたって透明支持部を介して紫外線A波に背面露光されてもよい。そして、マスク要素およびレリーフ形成前駆体のレリーフ像形成アセンブリは、マスク要素を介して約14分間、紫外線に露光されてもよい。このようにして、マスク像の情報がレリーフ形成前駆体(例えば、フレキソ版前駆体)に転写される。
概して、当該方法は、露光後であって現像前に、像形成されたレリーフ形成前駆体との完全な光学的接触からマスク要素を取り除くことを含んでもよい。これは、当該2つの要素を剥離するなど、任意の適当な態様を利用してなされてもよい。例えば、これは、像形成されたレリーフ形成前駆体からマスク要素を引き離すことで実現されてもよい。
(現像)
そして、像形成されたレリーフ形成前駆体は、レリーフ像を形成するために適当な現像剤(あるいは、処理液または「ウォッシュアウト液」)で現像される。現像により、感紫外線層の非露光(非硬化)領域が除去され、レリーフ像を規定する露光(硬化)領域が残される。
この処理ステップでは、大部分が塩素化された有機溶媒を含有する公知の現像剤を含む、任意の公知の有機溶媒ベースまたは水ベースの現像剤が使用可能である。しかしながら、他の有用な現像剤は、大部分が塩素化されていない有機溶媒である。「大部分」の語は、現像剤の(重量で)50%以上が、脂肪族炭化水素や長鎖アルコール(すなわち、少なくとも7の炭素原子を含むアルコール)などの1つまたはそれ以上の塩素化されていない有機溶媒を含むことを意味する。現像剤の残部は、この目的のために当該分野で公知の塩素化された有機溶媒であってもよい。
特定の有用な現像剤は、「ペルクロロエチレン代替溶媒」(PAS)として知られているものが主であり、概して、典型的に脂肪族炭化水素と長鎖アルコールの混合物で構成される揮発性有機化合物である。そのような商業的に入手可能な溶媒の例は、Hydrite Chemical Co.(Brookfield, WI)から入手可能なPLATESOLV、BASF(Germany)から入手可能なNYLOSOLV(登録商標)、DuPont(Wilmington, DE)から入手可能なFLEXOSOL(登録商標)、DuPont(Wilmington, DE)から入手可能なOptiSol(登録商標)、およびMacDermid(Denver, CO)から入手可能なSOLVIT(登録商標)QDを含むが、これに限られるものではない。
他の有用な現像剤が、特許文献22に開示されていて、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、酢酸エステルまたはアルコール、カルボン酸エステル、およびアルコキシ置換カルボン酸のエステルのうち1つまたはそれ以上を含む。さらに他の有用な現像剤が、ジイソプロピルベンゼンを含む現像剤を記載した特許文献23、特許文献24、特許文献25に開示されている。
追加的な有用な現像剤が、特許文献26に開示されていて、メチルエステルを単独で、またはメチルエステルとメチルエステルに可溶な様々なアルコールなどの共溶媒の混合物を含む。
特許文献27には、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(DME)を単独で、またはアルコールや脂肪族二塩基酸エーテルなどの様々な共溶媒と組み合わせて含む有用な現像剤が開示されている。
さらに他の有用な現像剤が、特許文献28に開示されている。そのような現像剤は、次のaとbを含む。
a.次の構造(I)および(II)の一方または両方で表される一塩基性カルボン酸の1つまたはそれ以上のエステル。
(I)R1-C(=O)O-(CH2n-Ar1
ここで、R1は1~5の炭素原子を有するアルキル基であり、Ar1は置換または非置換のフェニルまたはナフチル基であり、nは1~3である。
(II)H-C(=O)OR
ここで、Rは6~415の炭素原子を有する炭化水素である。
b.1つもしくはそれ以上の脂肪族アルコール、または1つもしくはそれ以上の脂肪族アルコールと1つもしくはそれ以上の芳香族アルコールとの組み合わせ。
この種の特定の現像剤は、基本的に次のa~cで構成される。
a.約5~70重量%の酢酸ベンジルまたはプロピオン酸。
b.約5~40重量%の2-エチルヘキシルアルコール、オクチルアルコール、またはベンジルアルコール。
c.約5~50重量%の石油蒸留物。
他の有用な現像剤が、特許文献29に開示されている。当該現像剤は、ジイソプロピルベンゼンおよび1つまたはそれ以上の有機共溶媒を含み、その1つは脂肪族二塩基酸エステルである。
さらに他の有用な現像剤が、特許文献30に開示されている。当該処理液は、12~18の炭素数を有する飽和脂肪酸のアルカリ金属塩と、12~18の炭素数を有する不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩とを、第1脂肪酸塩と第2脂肪酸塩との重量比が20:80~80:20で含んでもよい。
さらに他の有用な現像剤が、特許文献31に開示されている。そのようなフレキソ現像剤は、a)それぞれ12~20の炭素原子を個別に有する1つまたはそれ以上の飽和もしくは不飽和脂肪酸またはそのアルカリ金属塩からなる脂肪酸組成物であって、0.25重量%~2.0重量%の量で存在し、かつ1つまたはそれ以上のC18モノまたはポリ不飽和脂肪酸またはそのアルカリ金属塩から少なくとも85重量%が構成される脂肪酸組成物と、b)0.05重量%~0.30重量%の量のアミノポリカルボン酸またはそのアルカリ金属塩と、c)05重量%~0.60重量%の量の緩衝剤と、d)水とを含んでもよい。
現像は、例えば、20℃~32℃の温度で1分間~20分間など、公知の条件下で実行されてもよい。使用される現像装置のタイプや特定の現像剤は、特定の現像条件を規定し、また当業者によって適合されてもよい。
像形成されたレリーフ形成前駆体におけるレリーフ像の現像後処理は、いくつかの状況下で適切であり得る。典型的な現像後処理は、余剰の溶媒を除去するために乾燥することと、さらなる硬化または架橋を生じさせるためにレリーフ像を硬化輻射線にさらして後硬化することとを含む。これらのプロセスの条件は、当業者に広く知られている。例えば、レリーフ像は、吸取りもしくは拭取りによって乾燥されてもよいし、または強制空気もしくは赤外炉で乾燥されてもよい。乾燥時間および温度は、当業者にとって明らかだろう。後硬化は、像形成されたマスク材を介してレリーフ形成前駆体を露光するのに使用したのと同じタイプの紫外線を用いて実行されてもよい。
レリーフ像表面になお粘着性が残る場合、粘着除去(あるいは「ライト仕上げ」)が用いられてもよい。そのような処理は、例えば、臭化もしくは塩化溶液を伴う処理によるもの、または紫外線もしくは可視光線の露光によるものであって、当業者に広く知られている。
結果として得られるレリーフ像は、(例えば、感紫外線層が基体上に配置されている場合に)感紫外線層の当初の厚みの2%~100%の深さを有してもよい。フレキソ印刷版に対して、レリーフ像の最大乾燥深さは、150μm~1000μm、または典型的には200μm~500μmであってもよい。プリント回路基板に対して、感紫外線層は、その下の金属層を露出させるように、露光または非露光領域において完全に除去されてもよい。そのような要素において、レリーフ像の最大深さは、感紫外線層の乾燥厚みに依存する。有利には、任意の実施形態において、レリーフ像は、50°よりも大きな肩角を有してもよい。
よって、いくつかの実施形態において、当該方法は、レリーフ形成前駆体が感紫外線性フレキソ印刷版前駆体であり、そのような前駆体を像形成および現像してフレキソ印刷版を提供する場合に実行される。同様に、活版印刷版が、適当な前駆体要素から準備されてもよい。
本発明にしたがって得られるレリーフ像は、その後に適当な基材または受け要素に印刷され得る任意の所望の組成物により適切に「インク付け」され得る。当業者であれば、そのようなインク付けされた要素が、様々な包装材のフレキソ印刷を含む様々な産業で有する様々な用途を容易に見出せるであろう。
本発明は、少なくとも以下の実施形態とその組合せを提供するが、当業者が本開示の内容から認めるように、その他の特徴の組合せも本発明の範囲に属するものと考えられたい。
1.マスク要素を作るのに有用な像形成材料であって、基本的に(a)透明高分子キャリアシートと、(b)該透明高分子キャリアシート上に直接に設けられるアブレーション不能な光熱変換(LTHC)層と、(c)該LTHC層上に直接に設けられる非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)と、をこの順で備え、かつ必要に応じて(d)前記IL上に直接に設けられる透明高分子オーバーコート層をさらに備え、前記LTHC層は、1μm~5μmの平均乾燥厚みを有し、かつ(i)前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて0.1重量%~5重量%の量の第1赤外線吸収材と、(ii)熱架橋有機高分子バインダ材と、(iii)0.1μm~20μmの平均粒子サイズを有しかつ前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて0.2重量%~10重量%の量で存在する熱アブレーション不能な粒子とを含み、前記ILは、第2赤外線吸収材と、1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材に分散された紫外線吸収材とを含む、像形成材料。
2.レリーフ像形成システムであって、(1)像形成材料と、(2)感紫外線層を備えるレリーフ形成前駆体と、(3)前記感紫外線層が溶解可能または分散可能な現像剤とを備え、前記像形成材料は、基本的に(a)透明高分子キャリアシートと、(b)該透明高分子キャリアシート上に直接に設けられるアブレーション不能な光熱変換(LTHC)層と、(c)該LTHC層上に直接に設けられる非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)と、をこの順で備え、かつ必要に応じて(d)前記IL上に直接に設けられる透明高分子オーバーコート層をさらに備え、前記LTHC層は、1μm~5μmの平均乾燥厚みを有し、かつ(i)前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて0.1重量%~5重量%の量の第1赤外線吸収材と、(ii)熱架橋有機高分子バインダ材と、(iii)0.1μm~20μmの平均粒子サイズを有しかつ前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて0.2重量%~10重量%の量で存在する熱アブレーション不能な粒子とを含み、前記ILは、第2赤外線吸収材と、1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材に分散された紫外線吸収材とを含む、レリーフ像形成システム。
3.前記実施形態1または2において、前記IL中の前記1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材は、ニトロセルロース、ポリ(シアノアクリレート)、またはそれらの組合せである。
4.前記実施形態1~3のいずれかにおいて、前記1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材は、前記ILの総乾燥重量に基づいて、前記IL中に25重量%~75重量%の量で存在する。
5.前記実施形態1~4のいずれかにおいて、前記第2赤外線吸収材は、前記ILの総乾燥重量に基づいて、前記IL中に3重量%~20重量%の量で存在する。
6.前記実施形態1~5のいずれかにおいて、前記第1および第2赤外線吸収材の各々は、700nm~1200nmの輻射線波長域において最大の吸光度を有する。
7.前記実施形態1~6のいずれかにおいて、前記紫外線吸収材は、前記ILの総乾燥重量に基づいて、前記IL中に10重量%~40重量%の量で存在する。
8.前記実施形態1~7のいずれかにおいて、前記紫外線吸収材は、300nm~450nmの輻射線波長域において1.5~5の吸光度を有する。
9.前記実施形態1~8のいずれかにおいて、前記ILは、フルオロカーボン添加剤をさらに含む。
10.前記実施形態1~9のいずれかにおいて、前記ILは、1つまたはそれ以上の熱アブレーション不能な着色剤をさらに含む。
11.前記実施形態1~10のいずれかにおいて、前記透明高分子キャリアシートは、1つまたはそれ以上のポリエステル、ポリエチレン-ポリプロピレン共重合体、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、塩化ビニルポリマー、加水分解または非加水分解酢酸セルロース、またはこれらの材料の2つ以上の組合せで構成される。
12.前記実施形態1~11のいずれかにおいて、前記LTHC層中の前記熱アブレーション不能な粒子は、シリカ、二酸化チタン、酸化亜鉛の粒子、またはそのような粒子の2種類以上の組合せからなる。
13.前記実施形態1~12のいずれかにおいて、前記熱アブレーション不能な粒子は、前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて、前記LTHC層中に1重量%~7重量%の量で存在する。
14.前記実施形態1~13のいずれかにおいて、前記LTHC層中の前記熱架橋有機高分子バインダ材は、架橋ニトロセルロース、架橋ポリエステル、またはそのような架橋有機高分子材料の2つ以上の組合せからなる。
15.前記実施形態1~14のいずれかにおいて、前記熱架橋有機高分子バインダ材は、前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて、前記LTHC層中に40重量%~90重量%の量で存在する。
16.前記実施形態1~15のいずれかにおいて、前記LTHC層は、熱架橋剤をさらに含む。
17.前記実施形態1~16のいずれかにおいて、前記第1および第2赤外線吸収材は、同じ材料である。
18.前記実施形態1~17のいずれかにおいて、前記透明高分子キャリアシートは、25μm~250μmの平均乾燥厚みを有する。
19.前記実施形態1~18のいずれかにおいて、前記LTHC層は、1μm~3μmの平均乾燥厚みを有する。
20.前記実施形態1~19のいずれかにおいて、前記ILは、0.5μm~5μmの平均乾燥厚みを有する。
21.前記実施形態1~20のいずれかにおいて、前記透明高分子オーバーコート層は、存在しかつ0.05μm~1μmの平均乾燥厚みを有する。
22.前記実施形態1~21のいずれかにおいて、前記熱アブレーション不能な粒子は、5μm~15μmの平均粒子サイズを有する。
23.レリーフ像形成アセンブリであって、感紫外線層を有するレリーフ形成前駆体と完全に光学的に接触するマスク要素を基本的に備え、前記マスク要素は、前記実施形態1、3~22のいずれかの像形成材料を像形成することで得られる、レリーフ像形成アセンブリ。
24.前記実施形態23のアセンブリにおいて、前記マスク要素および前記レリーフ形成前駆体は、ラミネータと完全に光学的に接触して保持される。
25.前記実施形態23または24のアセンブリにおいて、前記マスク要素および前記レリーフ形成前駆体は、安定して歪みのない最適化された積層力を提供するラミネータと完全に光学的に接触して保持される。
26.前記実施形態23~25のいずれかのアセンブリにおいて、前記マスク要素および前記レリーフ形成前駆体は、真空ドローダウンを用いて完全に光学的に接触させられる。
27.レリーフ像要素にレリーフ像を作るための方法であって、A)前記実施形態1,3~22のいずれかの像形成材料を像形成してマスク要素を形成するステップと、B)前記マスク要素を介して感紫外線層を有するレリーフ形成前駆体を硬化輻射線にさらして、前記感紫外線層に露光硬化領域および非露光領域を有する像形成されたレリーフ形成前駆体を形成するステップと、C)前記マスク要素を除去するステップと、D)前記感紫外線層の前記非露光領域を除去することで前記像形成されたレリーフ形成前駆体を現像し、それによりレリーフ像を有するレリーフ像要素を形成するステップと、をこの順で備える、方法。
28.前記実施形態27の方法において、前記ステップB)で、前記マスク要素を前記レリーフ形成前駆体と完全に光学的に接触させる。
29.前記実施形態27または28の方法において、前記ステップB)は、前記マスク要素の前記レリーフ形成前駆体への真空ドローダウンをさらに含む。
30.前記実施形態27~29のいずれかの方法において、現像を、a)それぞれ12~20の炭素原子を個別に有する1つまたはそれ以上の飽和もしくは不飽和脂肪酸またはそのアルカリ金属塩からなる脂肪酸組成物であって、0.25重量%~2.0重量%の量で存在し、かつ1つまたはそれ以上のC18モノまたはポリ不飽和脂肪酸またはそのアルカリ金属塩から少なくとも85重量%が構成される脂肪酸組成物と、b)0.05重量%~0.30重量%の量のアミノポリカルボン酸またはそのアルカリ金属塩と、c)05重量%~0.60重量%の量の緩衝剤と、d)水とを含む処理液を用いて実行する。
31.前記実施形態27~30のいずれかの方法において、前記ステップB)よりも前に、前記マスク要素を前記レリーフ形成前駆体に積層するステップを備える。
32.前記実施形態23~31のいずれかにおいて、前記レリーフ形成前駆体は、前記感紫外線層上に設けられた粘着防止層をさらに有する。
以下の比較例および実施例は、本発明の実施につき例示するためのものであって、限定することを何ら意図しない。
以下の比較例および実施例では、以下の材料を使用した。
Alchemix 2340ポリエステル樹脂は、Alchemixから入手した。
CBlk 15B532ペーストは、カーボンブラックとニトロセルロースの混合物であり、Penn Colorから入手した。
Capstone(登録商標)FS-22は、フッ素系界面活性剤であり、DuPontから入手した。
Capstone(登録商標)FS-3100は、フッ素系界面活性剤であり、DuPontから入手した。
Curcuminは、Cayman Chemicals(Ann Arbor, MI)から入手できる黄色染料である。
114444 FN-D89 Nitroso cyan染料は、Eastman Kodak Company(CAS #4899-82-5)から入手した。
Desmodur(登録商標)ILBA架橋剤は、Convestroから入手した。
Dispersbyk(登録商標)182分散剤は、Byk Chemieから入手した。
EMAXは、Eastman Kodak Company(製造コード10083590)が提供するアクリル溶液である。
Fluoro(商標)AQ-50は、フルオロケミカル分散であって、Shamrock Technologiesから入手した。
Hydrocerf 9174は、ポリテトラフルオロエチレンワックスであって、Shamrock Technologiesから入手した。
IR Dye 1は、赤外線吸収材(830nm感度)で、特許文献32の第5~6段の下部に示される構造を有する。
IR Dye 1421は、赤外線吸収材(1064nm感度、テトラキスアンモニウム型)であって、Adam Gatesから入手した。
IR Dye IRTは、赤外線吸収材(830nm感度)であって、昭和電工(CS番号96233-24-8)から商業的に入手した。
Keyplast(商標)Yellow GCは、黄色染料であって、Keystone Aniline Corporationから入手した。
MEKは、メチルエチルケトンを表す。
MIBKは、メチルイソブチルケトンを表す。
ニトロセルロースE150(MIBK中に5重量%)は、Scholleから入手した。
ポリ(シアノアクリレート)は、Eastman Kodak Companyによる準備された。
「Solv PM」(あるいはArcosolv(登録商標)PM)は、(モノ)プロピレングリコール(モノメチルエーテルを表す。
Solvent Yellow 93は、染料であって、Keystone Aniline Corporationから入手した。
Syloid(登録商標)C-810 PM(「プレ混合」)は、0.46gのSyloid(登録商標)C-810アモルファスシリカ粉末(Graceより)と、0.05gのDisperbyk(登録商標)182分散剤と、9.5gのシクロペンタノンとを含むものであった。
Tyzor(登録商標)AA75は、チタンアセチルアセトナートキレート架橋剤であって、Dorf Ketalから入手した。
塗料に使用されるその他の有機溶媒は、容易に商業的に入手可能である。
(比較例1)
本発明の範囲外の像形成材料を、以下の態様で準備した。当該像形成材料は、以下の層構造を有する。
「バリア層」は、透明高分子キャリアシートとして使用されるポリ(エチレンテレフタレート)膜(PET)上に形成した。このバリア層は、LTHC層として機能し得る。
このバリア層は、8マイヤーバーを用いて80mg/ft2(784mg/m2)で表1の塗料をPETに塗布した後、100℃で2分間乾燥させることで形成した。
Figure 0007319282000001
感紫外線性の、非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)は、乾燥したバリア層上に、14マイヤーバーを用いて165mg/ft2(1617mg/m2)で表2の塗料を塗布して、100℃で2分間乾燥させることで形成した。
Figure 0007319282000002
透明高分子オーバーコート層は、感紫外線性の非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層上に、12マイヤーバーを用いて14mg/ft2(137mg/m2)で表3の塗料を塗布して、100℃で2分間乾燥させることで形成した。
Figure 0007319282000003
(比較例2)
バリア層もLTHC層も含まない像形成材料を、本発明の範囲外で準備した。感紫外線性の非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)は、14マイヤーバーを用いて165mg/ft2(1617mg/m2)で表4の塗料を塗布して、100℃で2分間乾燥させることで、PET膜上に直接に形成した。
Figure 0007319282000004
透明高分子オーバーコート層は、この感紫外線性の非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層上に、12マイヤーバーを用いて14mg/ft2(137mg/m2)で表3の塗料を塗布して、100℃で2分間乾燥させることで形成した。
(実施例1)
透明高分子キャリアシートとしてのPET膜上に本発明に係るLTHC層を形成することで、本発明に係る像形成材料を準備した。LTHC層は、30マイヤーバーを用いて145mg/ft2(1421mg/m2)で表5の塗料を塗布して、100℃で2分間乾燥させることで形成した。
Figure 0007319282000005
感紫外線性の非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)は、このLTHC層上に、比較例2の表4に記載のものと同じ塗料を用いて、100℃で2分間乾燥させることで形成した。
そして、透明高分子オーバーコート層は、IL上に、比較例1の表3に記載のものと同じ塗料を用いて、100℃で2分間乾燥させることで形成した。
(実施例2)
本発明に係る別の像形成材料を準備した。これは、実施例1のものと似ているが、ILを、比較例2で述べたように表6に記載の塗料を塗布して、100℃で2分間乾燥させることで形成した。
Figure 0007319282000006
そして、透明高分子オーバーコート層は、IL上に、比較例1の表3に記載のものと同じ塗料を用いて、100℃で2分間乾燥させることで形成した。
(実施例3)
以下の表7に示すように、塗料の全固形分(および最終的な乾燥層)の17%の量でLTHC層にDesmodur(登録商標)ILBA架橋剤が含まれる点を除き、実施例1と同様の本発明に係る像形成材料を準備した。
Figure 0007319282000007
(実施例4)
以下の表8に示すように、塗料の全固形分(および最終的な乾燥層)の22%の量でLTHC層にAlchemix 2340ポリエステル樹脂が組み入れられる点を除き、実施例3と同様の本発明に係る像形成材料を準備した。
Figure 0007319282000008
(実施例5)
以下の表9に示すように、塗料の全固形分(および最終的な乾燥層)の7%の量でLTHC層にTyzor AA75が組み入れられる点を除き、実施例4と同様の本発明に係る像形成材料を準備した。
Figure 0007319282000009
(実施例6)
ILとLTHC層の両方において2つの異なる赤外染料がIR dye 1421に置き換えられる点を除き、実施例5と同様の本発明に係る像形成材料を準備した。
(像形成試験)
以下で述べる場合を除き、像形成試験は、条件#1~#6のKodak Trendsetterイメージャと、一定のDminを与えるための当該イメージャにおける最適なドラム速度とを用いて、上述した像形成材料に関して実行された。像形成は、700~900mJ/cm2のレーザ出力で実行された。
実施例1~6および比較例2の全ての像形成材料が、3.0を上回るDmaxと約0.10のDminとを有するマスク要素を提供するために使用された。それらは、適当なフレキソ印刷版(レリーフ形成前駆体)の露光レベルを実現して、均一なフロアおよび「ハイライト」印刷版特性をもたらすのに必要とされる、非常に条件にかなったDmaxおよびDminの値である。
ILに粒子を含む比較例2の像形成材料に関して、当該粒子のほとんどが、マスク要素を形成するためのレーザアブレーション像形成において除去された。さらに、本実施形態において、ILのDmaxは、3.0TOD未満に低減した。
実施例6の像形成材料は、1064nmのレーザ波長および1.0~1.2J/cm2のレーザ出力で、ESKO CDIイメージャにおいて像形成された。そのように準備されたマスク要素は、優れた「ハイライト」定着特性を伴う、3.0を上回るDmaxおよび約0.10のDminを示した。
(真空ドローダウン試験)
実施例4で準備した像形成材料を、以下に述べるように、真空ドローダウン試験において、商業的に入手可能なKodak DITR像形成膜と比較した。
ジャーへの真空に対するシールとして、各像形成材料と共に標準的な真空ベルジャーを使用した。像形成材料は、蓋と真空ベルジャーの底部との間に配置した。ジャー表面と蓋は、各像形成材料を試験する前にアセトンで洗浄した。各像形成材料に関して、各試験で均等な真空が提供されるための2.5インチ(6.35cm)径の穴をそれぞれ有する15.5インチ(39.4cm)四方を試験した。約-600mmHg(-23.6インチ)の真空引きを行うために真空ポンプを使用した。真空ホースを真空ゲージで置き換え、10分後の真空の変化を評価した。結果を、以下の表10に示す。
Figure 0007319282000010
実施例4の像形成材料が、商業的な像形成材料よりも大きな真空の変化を示したため、本発明に係る像形成材料は、本発明に係るレリーフ像形成で使用され得る真空フレーム露光プロセスにおいて、より容易にドローダウンされるであろう。
(マスク要素剥離試験)
比較例1および実施例1の像形成材料を用いて、上述したようにマスク要素を準備した。そして、これら2つのマスク要素(それぞれ、C-1およびI-1)を、レリーフ形成前駆体として活版印刷版前駆体(Kodak Rigilon TFPP)を用いて、像形成された活版印刷版を準備するために使用した。露光フレームベッドは、紫外線ランプを用いて40~45℃まで予熱した。また、各レリーフ像形成アセンブリにおける各マスク要素を介した各活版印刷版前駆体の紫外線露光は、300秒間にわたって実行した。
この露光の後、マスク要素C-1が、当該マスク要素C-1内の様々な層の剥離(あるいは分離)なくして、露光されたレリーフ形成前駆体から除去できないこと、よってC-1からのバリア層材料が、像形成されたレリーフ形成前駆体上に残ることがわかった。一方、マスク要素I-1は、像形成されたレリーフ形成前駆体から容易に除去することができ、よって当該マスク要素をさらなるレリーフ像形成に再利用することができた。
この結果は、像形成材料が本発明に係るLTHC層を有することの利点を示している。マスク要素C-1における「バリア層」の組成や構造は、層剥離を阻止するのに十分でなかった。
(有機溶媒耐性試験)
本発明の像形成材料の様々なLTHC層を溶媒耐性について比較するための試験を行った。この試験では、試験用有機溶媒を含ませた綿棒で、各像形成材料を前後に10回こすった。結果を、以下の表11に示す。
Figure 0007319282000011
これらの結果は、実施例3~5で示されるように、LTHC層中の架橋度の増大に伴って化学的耐性が向上することを示している。しかしながら、これは、実施例1の像形成材料がレリーフ像を提供するのに有用でないことを意味するものではない。これらのデータは、LTHC層の組成の適切な変更により、像形成材料に様々な物性を持たせ得ることを示すに過ぎない。
(積層試験)
実施例5の像形成材料を、Kodak Flexcel NXラミネータを用いた積層試験において、(比較例1のような)LTHC層内に粒子を含まない像形成材料と比較した。実施例5の像形成材料は、レリーフ形成前駆体としての商業的に入手可能なKodak Flexcel NXH 170版に対して容易に積層できた。しかしながら、比較例1の像形成材料は、レリーフ形成前駆体に容易には積層できず、レリーフ像形成アセンブリ内で界面に気泡形成が見られた。これらの気泡は、レリーフ像形成アセンブリの積層要素を手で複数回ならしても除去するのが困難であった。このように、完全な光学的接触が実現されなかった。
これらの結果は、本発明にしたがって準備された像形成材料が、レリーフ像の形成中に優れた積層特性(例えば、完全な光学的接触)を呈することを示している。
10:像形成材料
15:透明高分子キャリアシート
20:アブレーション不能な光熱変換(LTHC)層
25:熱アブレーション不能な粒子
30:非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)
35:露光赤外線
36:マスク要素
40:露光領域
42:非露光領域
50:レリーフ像形成アセンブリ
55:レリーフ形成前駆体
60:感紫外線層
65:基体
70:露光紫外線
75:レリーフ像山部
80:レリーフ像谷部

Claims (31)

  1. マスク要素を作るのに有用な像形成材料であって、
    (a)透明高分子キャリアシートと、
    (b)前記透明高分子キャリアシート上に直接に設けられるアブレーション不能な光熱変換(LTHC)層と、
    (c)前記LTHC層上に直接に設けられる非銀ハロゲン化物の熱アブレーション可能な像形成層(IL)と、をこの順で基本的に備え、
    必要に応じて、(d)前記IL上に直接に設けられる透明高分子オーバーコート層をさらに備え、
    前記LTHC層は、
    1μm~5μmの平均乾燥厚みを有し、かつ
    (i)前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて0.1重量%~5重量%の量の第1赤外線吸収材と、
    (ii)熱架橋された有機高分子バインダ材と、
    (iii)0.1μm~20μmの平均粒子サイズを有しかつ前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて0.2重量%~10重量%の量で存在する熱アブレーション不能な粒子と、を含み、
    前記ILは、
    第2赤外線吸収材と、
    1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材に分散された紫外線吸収材と、を含む、像形成材料。
  2. 前記IL中の前記1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材は、ニトロセルロース、ポリ(シアノアクリレート)、またはそれらの組合せである、請求項1に記載の像形成材料。
  3. 前記1つまたはそれ以上の熱アブレーション可能な高分子バインダ材は、前記ILの総乾燥重量に基づいて、前記IL中に25重量%~75重量%の量で存在する、請求項1または2に記載の像形成材料。
  4. 前記第2赤外線吸収材は、前記ILの総乾燥重量に基づいて、前記IL中に3重量%~20重量%の量で存在する、請求項1~3のいずれか1項に記載の像形成材料。
  5. 前記第1および第2赤外線吸収材の各々は、700nm~1200nmの輻射線波長域において最大の吸光度を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の像形成材料。
  6. 前記紫外線吸収材は、前記ILの総乾燥重量に基づいて、前記IL中に10重量%~40重量%の量で存在する、請求項1~5のいずれか1項に記載の像形成材料。
  7. 前記ILは、1つもしくはそれ以上のフルオロカーボン添加剤をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の像形成材料。
  8. 前記ILは、1つもしくはそれ以上の熱アブレーション不能な着色剤をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の像形成材料。
  9. 前記透明高分子キャリアシートは、1つまたはそれ以上のポリエステル、ポリエチレン-ポリプロピレン共重合体、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、塩化ビニルポリマー、加水分解または非加水分解酢酸セルロース、またはこれらの材料の2つ以上の組合せで構成される、請求項1~のいずれか1項に記載の像形成材料。
  10. 前記LTHC層中の前記熱アブレーション不能な粒子は、シリカ、二酸化チタン、酸化亜鉛の粒子、またはそのような粒子の2種類以上の組合せからなる、請求項1~のいずれか1項に記載の像形成材料。
  11. 前記熱アブレーション不能な粒子は、前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて、前記LTHC層中に1重量%~7重量%の量で存在する、請求項1~10のいずれか1項に記載の像形成材料。
  12. 前記LTHC層中の前記熱架橋された有機高分子バインダ材は、架橋性のニトロセルロース、架橋性のポリエステル、ポリビニルアルコール、またはポリビニルアセタールのうち少なくとも1つの熱架橋により形成される、請求項1~11のいずれか1項に記載の像形成材料。
  13. 前記熱架橋された有機高分子バインダ材は、前記LTHC層の総乾燥重量に基づいて、前記LTHC層中に40重量%~90重量%の量で存在する、請求項1~12のいずれか1項に記載の像形成材料。
  14. 前記LTHC層は、熱架橋剤をさらに含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の像形成材料。
  15. 前記第1および第2赤外線吸収材は、同じ材料である、請求項1~14のいずれか1項に記載の像形成材料。
  16. 前記透明高分子キャリアシートは、25μm~250μmの平均乾燥厚みを有する、請求項1~15のいずれか1項に記載の像形成材料。
  17. 前記LTHC層は、1μm~3μmの平均乾燥厚みを有する、請求項1~16のいずれか1項に記載の像形成材料。
  18. 前記ILは、0.5μm~5μmの平均乾燥厚みを有する、請求項1~17のいずれか1項に記載の像形成材料。
  19. 前記透明高分子オーバーコート層は、存在しかつ0.05μm~1μmの平均乾燥厚みを有する、請求項1~18のいずれか1項に記載の像形成材料。
  20. 前記熱アブレーション不能な粒子は、5μm~15μmの平均粒子サイズを有する、請求項1~19のいずれか1項に記載の像形成材料。
  21. レリーフ像形成システムであって、
    (1)請求項1~20のいずれか1項に記載の像形成材料と、
    (2)感紫外線層を備えるレリーフ形成前駆体と、
    (3)前記感紫外線層が溶解可能または分散可能な現像剤と、
    を備える、レリーフ像形成システム。
  22. レリーフ像形成アセンブリであって、
    感紫外線層を有するレリーフ形成前駆体と完全に光学的に接触するマスク要素を基本的に備え、
    前記マスク要素は、請求項1~20のいずれか1項に記載の像形成材料を像形成することで得られる、レリーフ像形成アセンブリ。
  23. 前記マスク要素および前記レリーフ形成前駆体は、ラミネータと完全に光学的に接触して保持される、請求項22に記載のアセンブリ。
  24. 前記マスク要素および前記レリーフ形成前駆体は、安定して歪みのない最適化された積層力を提供するラミネータと完全に光学的に接触して保持される、請求項22または23に記載のアセンブリ。
  25. 前記マスク要素および前記レリーフ形成前駆体は、真空ドローダウンを用いて完全に光学的に接触させられる、請求項2224のいずれか1項に記載のアセンブリ。
  26. レリーフ像要素にレリーフ像を作るための方法であって、
    A)請求項1~20のいずれか1項に記載の像形成材料を像形成してマスク要素を形成するステップと、
    B)前記マスク要素を介して感紫外線層を有するレリーフ形成前駆体を硬化輻射線にさらして、前記感紫外線層に露光硬化領域および非露光領域を有する像形成されたレリーフ形成前駆体を形成するステップと、
    C)前記マスク要素を除去するステップと、
    D)前記感紫外線層の前記非露光領域を除去することで前記像形成されたレリーフ形成前駆体を現像し、それによりレリーフ像を有するレリーフ像要素を形成するステップと、
    をこの順で備える、方法。
  27. 前記ステップB)で、前記マスク要素を前記レリーフ形成前駆体と完全に光学的に接触させる、請求項26に記載の方法。
  28. 前記ステップB)は、前記マスク要素の前記レリーフ形成前駆体への真空ドローダウンをさらに含む、請求項26または27に記載の方法。
  29. a)それぞれ12~20の炭素原子を個別に有する1つまたはそれ以上の飽和もしくは不飽和脂肪酸またはそのアルカリ金属塩からなる脂肪酸組成物であって、0.25重量%~2.0重量%の量で存在し、かつ1つまたはそれ以上のC18モノまたはポリ不飽和脂肪酸またはそのアルカリ金属塩から少なくとも85重量%が構成される脂肪酸組成物と、
    b)0.05重量%~0.30重量%の量のアミノポリカルボン酸またはそのアルカリ金属塩と、
    c)05重量%~0.60重量%の量の緩衝剤と、
    d)水と、を含む処理液を用いて現像を実行する、請求項2628のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記ステップB)よりも前に、前記マスク要素を前記レリーフ形成前駆体に積層するステップを備える、請求項2629のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記レリーフ形成前駆体は、前記感紫外線層上に設けられた粘着防止層をさらに有する、請求項2630のいずれか1項に記載の方法。
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