JP2003519089A - 肺炎球菌表面型蛋白質配合ワクチン - Google Patents

肺炎球菌表面型蛋白質配合ワクチン

Info

Publication number
JP2003519089A
JP2003519089A JP2001502874A JP2001502874A JP2003519089A JP 2003519089 A JP2003519089 A JP 2003519089A JP 2001502874 A JP2001502874 A JP 2001502874A JP 2001502874 A JP2001502874 A JP 2001502874A JP 2003519089 A JP2003519089 A JP 2003519089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antigenic determinant
pspa
psaa
pspc
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001502874A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003519089A5 (ja
Inventor
ヒューブナー、ロバート、シー.
サンプソン、ジャクリン、エス.
カーロン、ジョージ、エム.
アデス、エドウィン
ブリレス、デビット、イー.
Original Assignee
ユーエイビー リサーチ ファウンデーション
アヴェンティス パスツール
センターズ フォー ディズィーズ コントロール アンド プレヴェンション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユーエイビー リサーチ ファウンデーション, アヴェンティス パスツール, センターズ フォー ディズィーズ コントロール アンド プレヴェンション filed Critical ユーエイビー リサーチ ファウンデーション
Publication of JP2003519089A publication Critical patent/JP2003519089A/ja
Publication of JP2003519089A5 publication Critical patent/JP2003519089A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
    • C07K14/315Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Streptococcus (G), e.g. Enterococci
    • C07K14/3156Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Streptococcus (G), e.g. Enterococci from Streptococcus pneumoniae (Pneumococcus)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/04Immunostimulants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/54Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the route of administration
    • A61K2039/541Mucosal route
    • A61K2039/543Mucosal route intranasal
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、PspAおよび/またはPspCおよびまたはPsaA、好適には、PspAおよびPsaAを含む、2種またはそれ以上の肺炎球菌表面型蛋白質を含んでいる相乗的な免疫原性組成物に関する。肺炎球菌の鼻腔内保菌を低下させるために、かかる免疫原の配合物を鼻腔内投与する方法、ならびにS.pneumoniaeの感染の予防および治療における、かかる免疫原の配合物を使用する方法もまた提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (政府による援助の記載) 本研究は、一部、国立保健研究所の研究費供与を受けた。
【0002】 (関連する出願/特許) 本出願は、1999年6月10日出願の米国仮出願第60/138422号お
よび2000年6月6日出願の特許出願に基づき、その優先権を主張する。
【0003】 以下のものを、参照文献とする: 1998年4月23日出願の米国仮出願第60/082728号および1999
年4月23日出願の米国出願第09/298523号の優先権を主張するBri
les等のPCT出願PCT/US99/08895号、国際公開WO99/5
3940「Pneumococcal Surface Protein C(
PspC)...」; 1996年12月4日出願の米国出願第08/759505号の優先権を主張す
るBriles等の1997年12月4日出願のPCT出願第PCT/US97
/22847号、1998年7月11日公開の国際公開WO98/24927「
Compositions and Methods for Adminis
tering...」; Briles等の米国特許第5955089号(1996年9月20日出願の米
国出願第08/710749号)および1997年9月20日出願のPCT出願
第PCT/US97/16761号、1998年3月26日公開の国際公開WO
98/11915「Strain Selection of Pneumoc
occal Surface Proteins」; Briles等の1996年9月16日出願の米国出願第08/714741号
および1995年9月15日出願第08/529055号および1996年9月
16日出願のPCT出願第PCT/US96/14819号、1997年3月2
0日公開の国際公開WO97/09994号「Pneumoccocal Ge
nes、Portions Thereof、Expression Prod
ucts Therefrom、And Uses of Such Gene
s、Portions and Products」; Briles等の1995年6月7日出願(許可)の米国出願第08/4829
81号「Oral Administration...」; 1995年6月2日出願の米国出願第08/458399号、および米国特許第
6004802号(1996年5月30日出願の米国出願第08/657751
号)、1996年5月31日出願のPCT出願第PCT/96IB/01051
号、1996年12月12日公開の国際公開WO96/39113;「Muco
sal Administration...」; Briles等の米国特許第6042838号(1994年5月20日出願の米
国出願第08/246636号の一部継続出願(現在米国特許第5965141
号)としての1995年5月19日出願の米国出願第08/446201号およ
びBriles等の米国特許第6027734号(1994年9月30日出願の
米国出願第08/312949号);Briles等の米国特許第598909
号(1994年5月20日出願の米国出願第08/319795号); Briles等の米国特許第5679768号(現在では廃棄された米国出願第
07/656773号の一部継続出願としての現在では廃棄された1992年2
月12日出願の米国出願のCIP第07/835698号の一部継続出願として
の現在では廃棄された1993年4月20日出願の米国出願第08/04889
6号の継続出願としての1995年6月6日出願の米国出願第08/45674
6号)「Epitopic Regions of Pneumonococc
al Surface Protein A」; Briles等の米国特許第5856170号(1994年5月23日出願の米
国出願第08/247491号の継続出願としての1995年6月6日出願の米
国出願第08/467852号)、米国特許第5476929号(1993年6
月3日出願の米国出願第08/072070号)および米国特許第575346
3号(1995年6月6日出願の米国出願第08/469434号)および第5
728387号(1994年3月14日出願の米国出願第214164号)「S
tructural Gene of Pneumococcal Prote
in」; Briles等の1994年3月17日出願の米国出願第08/214222号
(現在では米国特許第5804193号)「Truncated PspA..
.」; Briles等の米国特許第5997882号(米国出願第08/468985
号);Briles等の米国特許第5871943号(1995年6月6日出願
の米国出願第08/468718号)「Immunoassay Compri
sing a Truncated Pneumococcal Surfac
e Protein A(PspA)」; 1992年5月29日出願の米国出願第08/226844号、1994年7月
5日出願の第08/093907号および1994年7月5日出願の第07/8
89918号;第PCT/US93/05191号;1991年2月15日出願
の米国特許第656773号の優先権を主張するBriles等の1992年2
月12日出願のPCT出願第PCT/US92/00857号、1992年9月
3日公開の国際公開WO92/1448; Briles等の米国特許第5965400号(現在では廃棄された1991年
2月15日出願の米国出願第656773号の一部継続出願として出願された現
在では廃棄された1992年2月12日出願の米国出願第835698号の継続
出願として出願した米国出願第247491号)、1992年2月12日出願の
欧州特許第096119668号、公開EP786521「DNA Encod
ing...」。
【0004】 また、以下ものも参照する:米国特許第4496538号、第4673574
号、第5948900号、第5474905号;および1997年9月18日出
願の米国出願第08/932982号の優先権を主張する1998年9月18日
出願のPCT出願第PCT/US98/19740号、1999年3月25日公
開の国際公開WO99/14333; 1998年2月3日出願の米国出願第09/017782号の優先権を主張する
1999年1月14日出願のPCT/US99/00379号、1999年8月
12日公開の国際公開WO99/40200号、1998年3月2日出願の米国
仮出願第60/076565号の優先権を主張する1999年2月26日出願の
PCT/US99/04326号、1999年9月10日公開の国際公開WO9
9/45121; 1991年9月17日出願の第791377号、現在は米国特許第542242
7号の一部継続出願である現在は廃棄された1994年4月4日出願の米国出願
第222179号の一部継続出願として出願された米国特許第5854416号
の優先権を主張する1992年11月16日出願の第PCT/US92/095
22号、1993年5月27日公開の国際公開WO93/10238。
【0005】 これらの出願および特許、並びにこれらの各出願および特許にて引用された各
文書または参照文献(各発行特許の審査段階のものも含む、「出願の引用文献」
)、ならびに、前記の出願および特許のいずれかに対応する、および/または優
先権を主張する各PCTおよび各外国出願または特許、ならびに、各出願の引用
文献中に引用または参照された各文献も、これによって、本明細書中に、参照に
より、そのまま組み入れられる。また、文献または参照文献は、この明細書中、
請求の範囲の前にある参考文献リスト、あるいは、本文中自体にも引用されてい
る。これらの各文献または参照文献(「本文中に引用の文献または参照文献」)
、並びに、かかる本文中に引用の文献または参照文献中にて引用されている各文
献または参照文献も、これによって、本明細書中に、参照により、そのまま組み
入れられる。
【0006】 (発明の分野) 本発明は、 肺炎球菌表面蛋白質C:「PspC」、および/または肺炎球菌表面蛋白質A:
「PspA」、および/または肺炎球菌付着蛋白質A:「PsaA」、ならびに
、異なる分岐系統のPspCおよび/またはPspAおよび/またはPsaAの
抗原決定領域; PspCおよび/またはPspAおよび/またはPsaAの抗原決定領域などの
、PspCおよび/またはPspAおよび/またはPsaAの断片あるいは部分
をコードするDNAのような、単離および/または精製された核酸分子; かかる核酸分子を含み、および/または、例えば、in vitroまたはin
vivoにおいて発現するベクターあるいはプラスミド; ならびに、 PspCおよび/またはPspAおよび/またはPsaAのうち、その少なくと
も2つ、および/またはそれらの一部(PspCおよび/またはPspAおよび
/またはPsaAのうち、その少なくとも2つの、抗原決定領域、および/また
はそのポリポプチドおよび/またはその断片等)、例えば、PsaA(またはそ
の断片)およびPspA(またはその断片)および/またはPspC(またはそ
の断片)および/または、それらの配合物を発現するベクターあるいはベクター
類、かかる配合物を含んでなる、免疫学的な、免疫原性の組成物あるいはワクチ
ン組成物に関する。かかる組成物は、PspCおよび/またはPspAおよび/
またはPsaAのうち、その少なくとも2つの、抗原またはイムノゲン複数、あ
るいは抗原決定基または抗原決定基複数、および/またはこれら免疫原あるいは
抗原決定基等を発現するベクターを含むことができる。本発明は、さらに、予防
接種方法、およびに投与方法、並びに、これらの組成物の製造および調剤方法に
関する。
【0007】 PspCおよび/またはPspAおよび/またはPsaA、あるいは、それら
の断片および/または抗原決定基、ならびに、従って、PspCおよび/または
PspAおよび/またはPsaA、あるいは、それらの断片および/または抗原
決定基、または、かかる免疫原あるいは抗原決定基を発現するベクターを含んで
なる、免疫学的な、免疫原性の、またはワクチン組成物は、同一の経路で、また
、既に述べた、PspAまたはPspCに関しては、ほぼ同量で投与することが
できる。すなわち、本発明は、さらに、PspCおよび/またはPspAおよび
/またはPsaAのうち、その少なくとも2つ、あるいは、その断片および/ま
たは抗原決定基の配合物を投与する方法;PspCおよび/またはPspAおよ
び/またはPsaAのうち、その少なくとも2つ、あるいは、その断片および/
または抗原決定基、または、かかる免疫原または抗原決定基を発現するベクター
を含んでなる、免疫学的な、免疫原性のまたはワクチン組成物;並びに、Psp
Cおよび/またはPspAおよび/またはPsaA、あるいは、その断片または
/および抗原決定基、または、かかる免疫原または抗原決定基を発現するベクタ
ーの、これら組成物等を処方するための使用をも提供する。
【0008】 本発明のその他の形態は、以下の開示において説明されるか、あるいは、(本
発明の技術的範囲に含まれ、かつ)それから明白なものである。
【0009】 (発明の背景) S.pneumoniaeは、中耳炎、髄膜炎、菌血症ならびに肺炎の主要な
原因であり、また、高齢者や、肺疾患、肝疾患、アルコール中毒症、鎌状赤血球
貧血症、脳脊髄液漏出、後天性免疫不全症候群(AIDS)のような、元々治療
を要する健康状態の患者、ならびに、免疫抑制療法を受けている患者における、
死因ともなる感染症の第一位の原因である。これは、さらに、幼児における疾病
の第一位の原因でもある。肺炎球菌感染症は、米国において、毎年、およそ40
000件の死亡を引き起こしている。最も重篤な肺炎球菌感染症は、侵襲性髄膜
炎ならびに菌血症感染症をもたらし、それらは、それぞれ、年間3000症例お
よび50000症例である。
【0010】 抗生物質ならびにワクチンの使用にもかかわらず、肺炎球菌感染症の流行は、
過去25年間ほとんど減少していなく;菌血症の致死率は、一般市民では、15
〜20%、高齢者では、30〜40%、そして、都市部アフリカ系アメリカ人で
は、36%であると報告されている。さほど重篤ではない肺炎球菌疾患の形態は
、米国において、年間500000例ある肺炎、ならびに、米国において、年間
、7000000例が肺炎球菌に起因していると推定されている、小児における
中耳炎である。S.pneumoniaeの薬剤耐性株は、米国ならびに世界中
で、ますます一般的になりつつある。一部の地域では、肺炎球菌の単離株の30
%もが、ペニシリンに対して耐性である。抗生物質耐性の肺炎球菌の増加は、さ
らに、肺炎球菌感染症の予防の必要性を力説するものである。
【0011】 ヒトは、肺炎球菌を、浮遊エーロゾルを介して、または直接接触によって、取
り込む。肺炎球菌は、まず上気道にコロニー形成し、そして、数週間または数ヶ
月間も、鼻粘膜に留まることができる。幼児ならびに高齢者の50%またはそれ
以上もの多数は、保菌している。ほとんどの場合、この保菌は、何らの顕性感染
には至らない(10〜12)。流行株の研究は、病原性の強い株でさえ、疾患を
引き起こされないまま、定着する可能性がある(13〜16)ことを示唆してい
る。しかし、患者によっては、鼻咽頭で繁殖した菌は、症候性の副鼻腔炎あるい
は中耳感染を引き起こす可能性ある。肺炎球菌は、特に、食物粒子または粘液と
共に、肺まで吸い込まれたならば、肺炎を起こすことができる。これらの部位の
感染は、通常、いくらかの肺炎球菌を血中へと流出させ、特に、本来の感染源か
ら、大量に流出が継続された際には、敗血症を誘発する可能性もある。血中の肺
炎球菌は、脳に到達する場合もあり、そこで、髄膜炎を引き起こす可能性がある
。肺炎球菌性髄膜炎は、これらの細菌が原因となるその他の感染症よりは、遥か
に頻度は少ないものの、それは、特に恐ろしいものであり;かかる患者の10%
ほどは死亡し、また、残りの50%より多くは、生涯続く神経性の後遺症がある
(17〜18)。
【0012】 肺炎球菌は、健常者の上気道に無症候的に定着しており;疾患は、しばしば日
和見的な機会に、鼻咽喉から他の組織への微生物の拡散によって起こされる。ヒ
トにおける保菌の頻度は、年齢と環境によって様々である。一般に、小児におけ
る保菌率は、成人のそれより高い。研究によると、就学前児童の38%〜60%
、小学校児童の29〜35%、そして、中学校生徒の9〜25%が、肺炎球菌の
保菌者であることが示されている。成人の間では、家庭に小児のいない者では、
保菌率は6%まで低下し、また、家庭に小児のいる者でも、18〜29%となる
。小児における、成人より高い保菌率が、これらの全個体群における肺炎球菌疾
患の頻度と対応していることは驚くに当たらない。
【0013】 肺炎球菌ワクチン接種の目指すゴールは、ワクチン接種を実施した集団におけ
る保菌率を低下させ、また、それに伴って、肺炎球菌疾患の頻度を減少させるこ
とにある。ワクチン接種による肺炎球菌保菌率の低減は、ワクチン接種者と同様
に、非ワクチン接種者における、疾患発生率をも低下させることができると推測
される。上気道細菌性病原体に対する、ワクチン接種によって引き起こされるこ
の「集団免疫」は、Haemophilus influenzae b型 複
合体ワクチンの使用において、観察されている(20、21、22、23および
24)。
【0014】 ワクチンが肺炎球菌の定着を予防するならば、かかるワクチンは免疫された受
診者において、肺炎球菌感染症の実質的に全てを予防することが期待されよう。
免疫された受診者であっても、他者からの肺炎球菌に感染することもありえるた
め、保菌率を低下させるワクチンは、免疫の低下していない受診者とともに、免
疫の低下した受診者における感染をも低下させるだろう。
【0015】 一般に、S.pneumoniaeへの免疫には、肺炎球菌の莢膜多糖類に対
する特異的抗体が媒介している可能性が認められている。しかし、新生児及び幼
児は、ほとんどの莢膜多糖類抗原に対して適切な免疫反応を発揮することができ
ず、また、同一莢膜血清型を含んでいる感染を繰返すこともありえる。数多くの
被包性細菌に対して乳児を免疫するための1つのアプローチは、莢膜多糖類抗原
をタンパク質と結合させて、免疫原性とすることである。このアプローチは、例
えば、Haemophilus infuluenzae Bに対しては、成功
を収めている(Gordonに付与された米国特許第4496538号及びAn
dersonに付与された米国特許第4673574号を参照)。
【0016】 しかし、S.pneumoniaeには、90種を超える既知の莢膜血清型が
あり、それらのうちの23種もが、疾患の約95%の原因となっている。肺炎球
菌多糖−タンパク質結合体が、成功を収める上では、大半の肺炎球菌感染症に対
する原因となっている莢膜型を、適切に免疫原性にしなければならない。このア
プローチは、現在利用可能なワクチンに含まれている23種の多糖類全てを、最
適に免疫原性とはできないので、たとえ成人においても、困難であろう。
【0017】 抗莢膜多糖類抗体反応によって媒介される防御は、その多糖類の型だけに限定
されている。異なる多糖類の型は、ヒト及び他の種において、個別的に病原性を
示すことができる。肺炎球菌ワクチンは、ヒト肺炎球菌疾患の優勢な型を代表す
る、かかる23種の莢膜多糖類を結合することによって開発されてきた。これら
の23の多糖類型は、1983年以降、認可された肺炎球菌ワクチンにおいて使
用されている(19)。認可された23価の多糖類ワクチンは、健常成人におい
て、ワクチン型の肺炎球菌に起因する菌血症の予防に、約60%の有効性がある
と報告されている。
【0018】 しかし、かかるワクチンの有効性は、議論の的となっており、そして、時々、
かかるワクチンの使用の推奨に関して、その正当性が疑問視されている。このワ
クチンの有効性は、23の異なる抗原を結合しなければならないことで、マイナ
スの影響を受けるのではないかと推測されている。単一調製物中に多種類の抗原
を配合すると、抗原競合のため、この混合物中の個々の型に対する抗体反応にマ
イナスの影響を及ぼす可能性がある。有効性はまた、かかる23種の血清型で、
ヒトの感染症および保菌に関連する全ての血清学的型を取り囲もうとしているこ
とによっても影響を受ける。また、2歳未満の小児においては、ほとんどの多糖
類に対して適切に応答する能力がないので、有効ではない(21、22)。
【0019】 小児、ならびに高齢者をも、肺炎球菌感染症から防御するための、代わりのア
プローチは、免疫防御反応を誘起することが可能な、タンパク質免疫原類の利用
を含んでいる。このような肺炎球菌の蛋白質免疫原の一例は、肺炎球菌表面蛋白
質C(PspC)、肺炎球菌表面蛋白質A(PspA)ならびに肺炎球菌表面付
着蛋白質A(PsaA)である。このような蛋白質は、それ自体、ワクチンとし
て役に立つであろうし、あるいは、有利なことに、本明細書で説明するように、
増強された免疫応答を生むために、組み合わせて使用することも可能である。
【0020】 PspAは、病原性要素および防御免疫原として同定された。PspAは、臨
床的な単離株全てで見い出されている、細胞表面分子であり、また、マウスにお
ける、肺炎球菌の完全な病原力には、PspAの発現が必要である(34)。P
spAの生物学的機能は、予備な報告は、補体活性化を阻害する可能性のあるこ
とを示唆しているものの(27)、未だ、十分に明らかにされてはいない。
【0021】 かかるPspA蛋白質型は、莢膜型とは無関係である。環境における、遺伝突
然変異又は交換が、莢膜、PspA、ならびに、おそらく様々な構造を持つ他の
分子に関して、極めて多様性を示す、大きな菌株プールの発展を可能としたと思
われる。種々の菌株に由来するPspAの多様性は、また、67から99kDに
分布している、それらの分子量からも明らかである。かかる観察された差異は、
安定して遺伝性であり、また、蛋白質分解の結果ではない。
【0022】 1995年9月15日出願の米国出願第08/529055号、1995年6
月6日出願の米国出願08/470626号、米国特許第5856170号、米
国特許第5753463号、米国特許第5871943号、米国特許第5965
400号、米国特許第5728387号、米国特許第5728387号、米国特
許第5965141号、米国特許第5980909号、および米国特許第547
6929号を含む、いくつかの米国特許および特許出願は、PspAならびにそ
の断片を含むワクチン、PspAならびにその断片をコードするDNAの発現方
法、PspAおよびその断片をコードするDNA、PspAならびにその断片の
アミノ酸配列、PspAならびにその断片を含む組成物、およびかかる組成物を
使用する方法に関する。これらの出願の教示は、本発明に関連しており、また、
これらの出願は、その中に引用されている参考文献のいずれかおよび全てと共に
、参照して、本明細書に組み入れられる。
【0023】 PspAは、非常に変異性の高い表面蛋白質ではあるが、充分な相同性も同定
されており、肺炎球菌の単離株を、ファミリーまたは分岐群の別個のセットに分
類することを可能としている。この情報、米国特許第5955089号にて見出
されている、かかる教示に基づいて、4〜6個の異なるPspA分子の組み合わ
せが、任意の所与の肺炎球菌株に対する免疫応答を生み出すために、利用できる
【0024】 PspAに関する研究は、現在、PspCおよびpspCと呼ばれている、P
spA様蛋白質ならびにpspA様遺伝子の発見に結びついた。実際、初期の特
許文献はPspCを「PspA様」と呼んでいた。PspCの抗原決定領域、P
spCの抗原決定領域をエンコードしているDNA、および免疫学的、免疫性ま
たは少なくとも1つのPspCを含むワクチン組成物が、1998年4月23日
に出願された米国仮特許出願第60/082728号、および1999年4月2
3日に出願された米国特許出願第09/298523号に特許優先権が与えられ
ている出願番号WO99/53940のPCT出願PCT/US99/0889
5において提供されている。これらの出願の教示は本発明と関連があり、これら
の出願および本明細書で引用されている任意およびすべての参照事項は参照によ
って本明細書に取り込まれている。
【0025】 当該の他の肺炎球菌表面蛋白質はPsaAである。Russell他は肺炎球
菌フィンブリアル(fimbrial)蛋白質A(41)と指定されるS.pn
ueumoniaeからの免疫性の種特異的な蛋白質を記載した。この37kD
aの蛋白質免疫原も米国特許出願第5422427号に記載されており、その教
示は参照によってその全容が本明細書に取り込まれている。以前肺炎球菌フィン
ブリアル蛋白質Aと呼ばれた37kDaの蛋白質は、ごく最近は肺炎球菌表面接
着蛋白質A(PsaA)と指定されている。本出願のために、PsaA、肺炎球
菌表面接着蛋白質A、肺炎球菌フィンブリアル蛋白質Aすなわち37kDaの免
疫原はすべて、Russell他(1990)によって特徴付けられ米国特許出
願第5422427号に記載されている、S.pnueumoniaeからのあ
る種の蛋白質免疫原のことであることを理解されたい。
【0026】 PsaAは23肺炎球菌ワクチン血清型(41)すべてに共通である。Psa
Aをエンコードしている遺伝子をクローン化しシークエンスした(46)。ごく
最近、PsaA遺伝子を被包された菌株6Bからクローン化し、これは係属中の
米国特許出願第08/222179号の主題である。この遺伝子は、臨床的に関
連のある菌株のより代表的なものである。PsaAベースのワクチンの開発にお
いて使用するのに適した組換えリピド化PsaA蛋白質が、係属中の米国特許出
願第09/017782号に記載されている。
【0027】 感染を確かなものにするために、S.pnueumoniaeは粘膜表面を通
って最初に宿主に入らなければならない。粘膜表面における特異的免疫性の主な
決定基は、循環系免疫系の成分から生理学的および機能的分離されている、分泌
型IgA(S−IgA)である。粘膜のS−IgAの応答は共通の粘膜免疫系(
CMIS)(61)によって主に生み出され、この中では集合的に粘膜関連リン
パ組織(MALT)と呼ばれる特化したリンパ上皮構造体によって取り込まれる
。共通の粘膜免疫系という語は、任意の粘膜部位における免疫処置によって、他
のすべての粘膜部位において免疫応答を誘導することができることを意味する。
したがって管中の免疫処置によって、上気道およびその逆において粘膜の免疫性
を誘導することができる。
【0028】 さらに経口免疫処置によって、全身性区画および粘膜IgA抗体(62)にお
いて、免疫原特異的IgGの応答を誘導することができることに留意することが
重要である。
【0029】 世界中のS.pnueumoniaeの保菌者は、ヒト個体群内の鼻咽頭部に
おける保菌者によって維持されている。肺炎球菌は常に保菌者から得られる。大
部分の人々はその人生中に何度も肺炎球菌を運び、非常に多くの場合保菌が疾患
につながることはない。多くの場合、肺炎球菌は鼻咽頭部からより深部の組織内
に侵入し、これが肺炎、菌血症、敗血症、および髄膜炎につながる。保菌毎の侵
入の頻度が低くても、保菌の高い罹病率(個体の5と40%の間)は、S.pn
ueumoniaeに起因する罹病率および死亡率が非常に高いことを意味する
。この国では、肺炎球菌の肺炎により毎年40000人以上が死亡している。
【0030】 鼻咽頭部におけるS.pnueumoniaeの保菌を減らし、時にはなくす
ことができるPspAへの粘膜免疫性が公開されている研究中に示されている。
ごく最近は、PsaAへの免疫性によって保菌に対する保護を誘導することもで
きることが証明されている。しかしながら、蛋白質単独では肺炎球菌の保菌に対
する保護を再現的に誘導することができない。したがって、肺炎球菌の保菌を減
らすことができる免疫原性組成物の必要性が存在する。
【0031】 PspC、PspAおよびPsaAなどの元の蛋白質の免疫原、または免疫原
断片またはこれらの抗原決定基は、宿主に投与されるとき免疫応答を刺激する。
組換え蛋白質は有望なワクチンまたは免疫原性組成物の候補である。なぜなら高
い収率および純度でそれらを生成し、操作して望ましい活性を最大限にし望まし
くない活性を最小限にすることができるからである。しかしながら、これらは免
疫原性が低い可能性があるので、組換え蛋白質に対する免疫応答を高めるための
方法がワクチンまたは免疫原性組成物の開発において重要である。このような免
疫原は、特に組換えによって生成されるときには、アジュバントと共に投与され
るとより強い応答を誘導することができる。アジュバントとは、免疫原の免疫原
性を高める物質である。免疫原を投与の部位の近くに局部的に保持してデポット
効果を生み出し、免疫系の細胞への免疫原の緩慢で持続的な放出を助長すること
によって、アジュバントは作用することができる。アジュバントは免疫系の細胞
を引きつけることもでき、免疫細胞を免疫原デポットに引きつけ、これらの細胞
を刺激して免疫応答を誘導する可能性がある。
【0032】 免疫賦活剤すなわちアジュバントは長年にわたって使用されており、たとえば
ワクチンに対する宿主の免疫応答を改善している。リポ多糖などの内因性アジュ
バントは、正常ではワクチンとして使用される、殺されたまたは弱毒化された成
分である。外因性アジュバントは、典型的には免疫原に非共有的に結合しており
宿主の免疫応答を高めるために調合される免疫賦活剤である。水酸化アルミニウ
ムおよびリン酸アルミニウム(集合的にアルムと呼ばれる)は、ヒトおよび獣用
ワクチンにおいてアジュバントとして日常的に使用される。現在アルムはヒトに
使用する許可のある唯一のアジュバントであるが、コレラ毒素Bなどの何百もの
実験的なアジュバントが試験されている。
【0033】 代替的な免疫学的、免疫原性またはワクチン組成物、および投与のための代替
的な経路または応答のための代替的な経路を提供する、代替的なワクチン戦略が
望ましい。同じ調合物内の多くの考えられる競合免疫原を合わせることなしにさ
まざまな多様化した肺炎球菌菌株の保護を誘導する、免疫学的組成物または予防
接種処方を提供することが有利であるはずである。さらに、たとえばこのような
免疫原および抗原決定基を単独または異なる免疫原と組み合わせて含有するかま
たは含む代替的な組成物を提供するために、免疫学的、免疫原性および/または
ワクチン組成物に使用するための追加の免疫原および抗原決定基を提供すること
は有利である。
【0034】 さらに、肺炎球菌の病原性メカニズムより良い理解を提供することは有利であ
る。というのは、これが改善されたワクチン、診断および治療につながる可能性
があるからである。
【0035】 (発明の形態および概要) 本発明の一形態は、以下のものを1つまたは複数を提供することを含むことが
できる。肺炎球菌表面蛋白質C、「PspC」、および/または肺炎球菌表面蛋
白質A、「PspA」、および/または肺炎球菌表面接着蛋白質A、「PsaA
」、ならびに、異なる分岐群のPspCおよび/またはPspAおよび/または
PsaAの抗原決定領域;PspCおよび/またはPspAおよび/またはPs
aAの抗原決定領域などの、PspCおよび/またはPspAおよび/またはP
saAの断片または部分をエンコードしているDNAなどの単離および/または
精製された核酸分子;かかる核酸分子を含む、および/または発現する、例えば
、生体外の、あるいは、生体内の、ベクターあるいはプラスミド;ならびに、P
spCおよび/またはPspAおよび/またはPsaAの少なくとも二つ、およ
び/またはこれらの一部分(PspCおよび/またはPspAおよび/またはP
saAの少なくとも2つの、抗原決定領域、および/またはこれらのポリペプチ
ドおよび/または断片等)、例えば、PsaA(またはその断片)およびPsp
A(またはその断片)および/またはPspC(またはその断片)の配合物、お
よび/またはこのような配合物を発現するベクターまたはベクター類を含んでな
る免疫学的、免疫原性またはワクチン組成物。かかる組成物は、PspCおよび
/またはPspAおよび/またはPsaAの少なくとも2つの、免疫原または免
疫原複数、または抗原決定基または抗原決定基複数、および/またはかかる免疫
原または抗原決定基を発現するようなベクターを含むことができる。本発明は、
さらに、かかる組成物の生産ならびに調剤の方法と同様に、予防接種ならびに投
与の方法にも関する。
【0036】 従って、本発明は以下のものを含んでなる組成物を提供する。(i)PsaA
またはその抗原決定基、あるいはPsaAまたはその抗原決定基を発現するベク
ター、(ii)(a)PspAまたはその抗原決定基、あるいはPspAまたは
その抗原決定基を発現するベクター、または(b)PspCまたはその抗原決定
基、あるいはPspCまたはその抗原決定基を発現するベクター、または、(c
)PspAまたはその抗原決定基およびPspCまたはその抗原決定基、あるい
はPspAまたはその抗原決定基およびPspCまたはその抗原決定基を発現す
るベクター、またはPspAまたはその抗原決定基を発現する第1ベクターおよ
びPspCまたはその抗原決定基を発現する第2ベクター、あるいは、(iii
)PsaAまたはその抗原決定基と、およびPspAまたはその抗原決定基およ
び/またはPspCまたはその抗原決定基とを発現するベクター。かかる組成物
は担体および/または希釈剤を含むことができる。さらに、かかる組成物はアジ
ュバントを含むことができる。このアジュバントは、アルム(例えば、水酸化ア
ルミニウムおよび/またはリン酸アルミニウム)、例えば、ゲルとして、Spo
nin、Quil A、および油中水型アジュバント、殺された結核菌を含む(
フロイントの完全型)あるいは、バチルス属菌を含んでいない(フロイントの不
完全型)フロイントのアジュバントであってよい。本発明の実施において使用す
ることができるアジュバントに関しては、PCT/US98/23472も参照
のこと。
【0037】 本発明の他の形態は、本発明の組成物、例えば、PspCおよび/またはPs
pAおよび/またはPsaA、またはこれらの断片および/または抗原決定基の
少なくとも2つの配合物;PspCおよび/またはPspAおよび/またはPs
aA、またはこれらの断片および/または抗原決定基の少なくとも2つの配合物
を含む免疫学的、免疫原性またはワクチン組成物、あるいは、かかる免疫原また
は抗原決定基を発現するベクターを投与する方法を、かかる組成物を調合するた
めの、PspCおよび/またはPspAおよび/またはPsaA、またはそれら
の断片および/または抗原決定基、あるいは、かかる免疫原または抗原決定基を
発現するようなベクターの使用とともに、提供することである。
【0038】 本発明の好ましい実施態様では、組換えによって生産されるPspAおよびP
saAを、コレラ毒素B(CTB)のBサブユニットまたはアルムなどのアジュ
バントと共に、調剤する。CTBおよびアルムは、アジュバントとして機能する
。PspAおよび/またはPsaAおよび/またはPspCの配合物は、CTB
および/またはアルムなどのアジュバントとともに、好ましくは、鼻腔内に投与
される。
【0039】 本発明の他の形態は、PspAおよび/またはPsaAおよび/またはPsp
Cのまたはそれらの抗原決定基、あるいは、該蛋白質を発現するようなベクター
の免疫原性組成物を、肺炎球菌の鼻部の保菌を減らすために、使用する方法を提
供することである。鼻部の保菌の減少は、肺炎球菌感染の危険がある個体への肺
炎球菌の伝播の低減にもつながると考えられている。
【0040】 先に参照した出願を含め、本開示中で引用される文献は、かかる組成物用の典
型的な追加成分を提供しており、そして、当業者が、本開示を基に、組成物を調
合する上で、過度の実験は必要としない。好ましくは、かかる組成物は、適切な
応答を誘導するために充分な量の、肺炎球菌PspAおよび/またはPsaAお
よび/またはPspCまたはそれらの抗原決定基、あるいは、該蛋白質をそのよ
うに発現するベクターを含むべきである。該配合物中に使用する、各蛋白質の最
適量の決定は、最小限の実験によって、実験的に決定することができる。例えば
、このような決定は、以下の実施例ならびに本明細書に引用されている文献にお
ける、実験動物に投与される免疫原の量に基づいて行うことができることを当業
者は理解するはずである。
【0041】 「含んでなる」、「含む」、「含んでいる」等の用語は、米国の法律の下で、
これらの用語に帰する意味を有し、「含有してなる」、「含有している」等を意
味することができる。
【0042】 本明細書を通じて、本発明が属する分野の技術状況をより詳細に記載するため
に、さまざまな文献が参照されている。これらの文献、ならびに、これらの文献
によって引用される文献は、いぜれも、参照によって本明細書に組み込まれてい
る。また、これらならびに他の形態、および実施態様は、以下の詳細な説明に記
載され、あるいは、それから明らかであり、かつ、本発明の技術的範囲内にある
【0043】 (詳細な説明) 本発明は、PspCおよび/またはPspAおよび/またはPsaAの少なく
とも2つ、および/またはこれらの一部分(PspCおよび/またはPspAお
よび/またはPsaAの少なくとも2つの、抗原決定領域、および/またはこれ
らのポリペプチドおよび/または断片など)、例えば、PsaA(またはその断
片)およびPspA(またはその断片)および/またはPspC(またはその断
片)の配合物、および/またはこのような配合物を発現するベクターまたはベク
ター複数、および製薬学的に許容可能な担体または希釈剤を、含んでなる免疫学
的、免疫原性またはワクチン組成物を提供する。従って、本発明は以下のものを
含む組成物を提供する。(i)PsaAまたはその抗原決定基、あるいはPsa
Aまたはその抗原決定基を発現するベクター、(ii)(a)PspAまたはそ
の抗原決定基、あるいはPspAまたはその抗原決定基を発現するベクター、ま
たは(b)PspCまたはその抗原決定基、あるいはPspCまたはその抗原決
定基を発現するベクター、または(c)PspAまたはその抗原決定基およびP
spCまたはその抗原決定基、あるいはPspAまたはその抗原決定基およびP
spCまたはその抗原決定基を発現するベクター、またはPspAまたはその抗
原決定基を発現する第1ベクターならびにPspCまたはその抗原決定基を発現
する第2ベクター、または(iii)PsaAまたはその抗原決定基およびPs
pAまたはその抗原決定基および/またはPspCまたはその抗原決定基を発現
するベクター。かかる組成物は、担体および/または希釈剤を含むことができる
。さらに、かかる組成物は、アジュバントをも含むことができる。免疫学的な組
成物は、局所または全身性の免疫応答を誘導する。かかる応答は、必ずしも、そ
うでなくともよいが、保護的なものとできる。肺炎球菌蛋白質の組み合わせを含
む免疫原性の組成物も、必ずしも、そうでなくともよいが、保護的なものとでき
る、同様に局所または全身性の免疫応答を誘導する。ワクチン組成物は、局所ま
たは全身性の免疫応答を誘導する。したがって、「免疫学的組成物」および「免
疫原性組成物」という語は、「ワクチン組成物」を含む(前の2つの用語は保護
的な組成物である可能性があるからである)。
【0044】 対象となる抗原決定基に関しては、本明細書に引用される文献ならびに、Ke
ndrew、THE ENCYCLOPEDIA OF MOLECULAR
BIOLOGY(Blackwell Science Ltd.、1995)
およびSambrook、Fritsch and Maniatis、Mol
ecular Cloning、A Laboratory Manual、2
nd Ed.、Cold Spring Harbor Laboratory
Press、1982を参照する。対象とする抗原決定基は、例えば、対象と
する獣またはヒトの病原体または毒素に由来する、免疫原の免疫学的に関連のあ
る領域または免疫学的に活性のあるその断片である。ペプチドまたはポリペプチ
ドのアミノ酸および対応するDNA配列の知識から、および個々のアミノ酸の性
質(たとえば大きさ、電荷など)およびコドンディクショナリーから、過度の実
験なしで、当業者はペプチドまたはポリペプチドゆえにコードされているDNA
の抗原決定基または主要抗原領域を決定することができる。
【0045】 DNA配列は、抗体の応答またはT細胞の応答を生み出すペプチドの領域を少
なくともエンコードしていることが好ましい。TおよびB細胞の抗原決定基を決
定するための1つの方法は、抗原決定基のマッピングを含む。当該の蛋白質は、
短い重複ペプチド(PEPSCAN)中で合成される。次いで個々のペプチドが
、元の蛋白質に誘導される抗体に結合する能力、またはT細胞およびB細胞の活
性化を誘導する能力を試験される。Janis Kuby、Immunolog
y、(1992)pp.79−80。
【0046】 当該の抗原決定基を決定するための他の方法は、親水性である蛋白質の領域を
選択することである。親水性残基は蛋白質の表面にあることが多く、それゆえ抗
体にアクセス可能な蛋白質の領域であることが多い。Janis Kuby、I
mmunology、(1992)p.81。
【0047】 T細胞の応答を生み出すことができる当該の抗原決定基を選択するための他の
方法は、MHC分子に結合する可能性があることが知られているペプチド配列で
ある、蛋白質配列の潜在HLAアンカー結合モチーフから同定することである。
【0048】 T細胞の応答を生み出すための当該の推定抗原決定基であるペプチドは、MH
C複合体中に存在するはずである。このペプチドはMHC分子に結合するために
適切なアンカーモチーフを含むことが好ましく、免疫応答を生み出すために充分
高い親和性で結合するべきである。
【0049】 ある蛋白質がT細胞の応答を刺激する当該の抗原決定基であるかどうかを決定
するガイドラインには、ペプチドの長さがある。ペプチドはMHCクラスIの複
合体に適応するために少なくとも8または9個のアミノ酸の長さ、およびクラス
IIのMHC複合体に適応するために少なくとも13〜25個のアミノ酸の長さ
でなければならない。この長さは、ペプチドがMHC複合体に結合するための最
小値である。ペプチドはこれらの長さよりも長いことが好ましい。なぜなら、発
現されたペプチドを細胞が切断する可能性があるからである。ペプチドは、それ
を免疫応答を生み出すための充分高い特異性を有するさまざまなクラスIまたは
クラスII分子に結合させることができる、適切なアンカーモチーフを含むべき
である(Bocchia、M.他のSpecific Binding of
Leukemia Oncogene Fusion Protein Pep
tides to HLA Class I Molecules、Blood
85:2680−2684;Englehard、VH、Structure
of peptides associated with class I
and II MHC molecules Ann.Rev.Immunol
.12:181(1994)を参照のこと)。当該の蛋白質の配列とMHC分子
と関係のあるペプチドの公開されている構造を比較することによって、過度の実
験なしにこれを行うことができる。
【0050】 さらに、蛋白質の配列と蛋白質のデータベースに記載されている配列を比較す
ることによって、当業者は当該の抗原決定基を確認することができる。
【0051】 さらに、他の方法によって容易に当該の蛋白質の一部分を生成または発現し、
当該の蛋白質の一部分に対するモノクローナル抗体を生成し、次いでこれらの抗
体がそこから蛋白質が誘導された病原体の増殖を阻害するかどうか生体外で確認
する。この抗体が生体外で増殖を阻害するかどうかに関する分析用に当該の蛋白
質の一部分を生成または発現させるために、本開示および当分野において述べら
れている他のガイドラインを当業者は使用することができる。
【0052】 したがって本発明は、宿主ホ乳類中で免疫応答を誘導する方法も提供し、この
方法は本発明の免疫学的、免疫原性またはワクチン組成物、たとえば肺炎球菌の
蛋白質または免疫原、PspCおよび/またはPspAおよび/またはPsaA
、またはこれらの抗原決定基または断片の組み合わせ、および/またはこのよう
な組み合わせを発現するベクターまたはベクター類、および製薬学的に許容可能
な担体または希釈剤を含む組成物を宿主に投与することを含む。この組成物はア
ジュバントをさらに含むことができ、この方法はアジュバントを投与することを
さらに含むことができる。驚くことに、PspAとPsaAの組み合わせが相乗
作用を引き起こし、いずれかの免疫原単独による免疫処置と比較して免疫応答が
改善され肺炎球菌の保菌が減少する結果となる。
【0053】 本発明の組成物およびこれらの組成物の調製における、肺炎球菌の蛋白質また
は免疫原それぞれ、たとえばPspAおよび/またはPsaAおよび/またはP
spC、および任意選択の追加アジュバントの量の決定は、製薬または獣医学の
分野でよく知られる標準的な技法に従って行うことができる。詳細には、本発明
の組成物中の免疫原およびアジュバントの量および投与される用量は、個々の免
疫原、アジュバント(存在する場合)、個々の動物または患者の年齢、性別、体
重、種類および状態、および投与の経路などの要因を考慮して、医学または獣医
学の分野でよく知られる技法によって決定される。たとえば、その内部の免疫応
答が望まれる適切な宿主用の個々のPspAおよび/またはPsaAおよび/ま
たはPspCの免疫原の用量は、典型的にはそこに投与される任意のアジュバン
トの量と同様に、本開示から当業者によって容易に確認されうる。したがって当
業者は、組成物中および本発明の方法において投与される免疫原および任意選択
のアジュバントの量を容易に決定することができる。典型的には、リン酸バッフ
ァー食塩水中で0.001〜50重量%溶液としてアジュバントが使用されるの
が一般的であり、免疫原は約0.0001〜約5重量%、好ましくは約0.00
01〜約1重量%、最も好ましくは約0.0001〜約0.05重量%などのマ
イクログラムからミリグラムの程度で存在する(たとえば以下の実施例または本
明細書に記載される適用例を参照のこと)。
【0054】 しかしながら典型的には、免疫原は約0.001〜約20重量%、好ましくは
約0.01〜約10重量%、最も好ましくは約0.05〜約5重量%のマイクロ
グラムからミリグラムの程度で存在する。
【0055】 当然ながら、動物またはヒトに投与される任意の組成物(その成分を含めて)
のため、投与の個々の方法のために、たとえば適切な動物モデル、たとえばマウ
スなどのげっ歯類において致死量(LD)およびLD50を決定することによっ
て毒性、たとえばELISA分析によって抗体または免疫原に関する血清の滴定
およびその分析適切な免疫応答を誘導する組成物の用量、その成分の濃度および
その組成物の投与のタイミングを決定することが好ましい。このような決定は当
業者の知識、本開示、および本明細書で引用されている文献からの過度の実験を
必要としない。さらに、過度の実験なしで順次の投与の時期を確認することがで
きる。
【0056】 本発明の組成物の例には、例えば、口、鼻、肛門、膣、口囲、胃などのオリフ
ィス、粘膜(例えば、舌下、歯槽、歯肉、臭覚器または呼吸器の粘膜)への、懸
濁液、シロップ、またはエリキシル剤などの投与、および滅菌懸濁液または乳濁
液などの非経口、皮下、皮内、筋肉内、または静脈内投与用(たとえば注射によ
る投与)の調製物のための液体調製物がある。このような組成物は、適切な担体
、希釈剤、または滅菌水、生理食塩水、グルコースなどの賦形剤と混合して存在
してよい。組成物を凍結乾燥させることもできる。投与の経路および望まれる調
製物に応じて、組成物は湿潤または乳濁剤、pH緩衝剤、ゲル化または粘性促進
添加剤、防腐剤、香料剤、着色剤などの付加的な物質を含むことができる。過度
の実験なしで調製物を調製するために、参照によって本明細書に取り込まれてい
る「REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCE
」、17th edition、1985などの標準テキストを参考にすること
ができる。
【0057】 好都合には本発明の組成物は、たとえば等張水溶液、懸濁液、乳濁液などの液
体調製物、または選択したpHに緩衝することができる粘性組成物として提供さ
れる。消化管による吸収が好ましい場合、本発明の組成物はタイムリリース型で
あるかまたはたとえばゼラチンを覆う液体などの(ゼラチンは腸への送達のため
に胃の中で溶解される)液体充填剤を有する、「固体の」調製物を含めたピル、
錠剤、カプセル、カプレットなどの「固体の」形であってよい。鼻または呼吸器
への(粘膜への)投与が望まれる場合、組成物はある1つの形であり、スクイズ
式スプレーディスペンサー、ポンプディスペンサー、またはエアロゾル・ディス
ペンサーによって調剤することができる。通常エアロゾルは、炭化水素によって
圧力下にある。ポンプディスペンサーは計量した用量または特定の粒子サイズを
有する用量を調剤できることが好ましい。本発明の組成物は、特に経口的に投与
される場合、それ自体を魅力的なものにするために製薬学的に許容可能な香味料
および/または色素を含むことができる。粘性組成物はゲル、ローション、軟膏
、クリームなどの形であってよく、典型的には充分な量の増粘剤を含むはずであ
り、したがって粘性は約2500〜6500cpsであるが、10000cps
までのより粘性のある組成物を使用することができる。粘性組成物は2500〜
5000cpsの粘性を有することが好ましい。なぜならこの範囲を超えると投
与するのがより困難になるからである。しかしながら、この範囲を超えると、組
成物は固体またはゼラチンの形に近付くことができ、したがって口から消化する
ために飲み込まれるピルとして容易に投与される。
【0058】 正常では液体調製物は、ゲル、他の粘性組成物、および固体組成物よりも調製
するのが容易である。さらに液体組成物は、特に動物、子供(特に小さな子供)
、およびピル、錠剤、カプセルなどを飲み込むのが困難である可能性があるかま
たは多回投与の状況である他の人たちに、注射でまたは経口的に投与するために
いくらかさらに好都合である。一方で、適切な範囲内で粘性組成物を調合して、
胃または鼻の粘膜の裏張りなどの粘膜とのより長い接触時間を提供することがで
きる。
【0059】 適切な担体および他の添加剤の選択は、明らかに投与の正確な経路および個々
の剤形の性質に依存するはずである。たとえばその剤形とは液体剤形(たとえば
組成物が溶液、懸濁液、ゲルまたは他の液体の形に調合されるかどうか)、また
は固体剤形(たとえば組成物がピル、錠剤、カプセル、カプレット、タイムリリ
ース型または液体充填剤の形に調合されるかどうか)である。
【0060】 溶液、懸濁液、およびゲルは、正常では多量の水(好ましくは精製された水)
および免疫原、および任意選択のアジュバントを含む。pH調整剤(たとえばN
aOHなどの塩基)、乳濁または分散剤、緩衝剤、防腐剤、湿潤剤、ジェル剤(
たとえばメチルセルロース)色素および/または香味料などの少量の他の成分が
存在してもよい。組成物は等張であってよい。すなわち、血液および涙の流体と
同じ浸透圧を有することができる。
【0061】 本発明の組成物の所望の等張性は塩化ナトリウム、デクストローゼ、ホウ酸、
酒石酸ナトリウム、プロピレングリコールあるいは他の無機または有機溶質など
の他の製薬学的に許容可能な試剤を使用して達成することができる。ナトリウム
イオンを含む緩衝液用には、塩化ナトリウムが特に好ましい。
【0062】 製薬学的に許容可能な増粘剤を使用することによって、選択したレベルに組成
物の粘度を維持することができる。容易に経済的に入手可能でそれを用いて作業
するのが容易であるため、メチルセルロースが好ましい。他の適切な増粘剤には
、たとえばキサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロプロピルセル
ロース、カルボマーなどがある。増粘剤の好ましい濃度は、選択される試剤に依
存するはずである。選択した粘性を得るであろう量を使用することが重要なポイ
ントである。粘性組成物は、正常ではこのような増粘剤の添加によって溶液から
調製される。
【0063】 製薬学的に許容可能な防腐剤を使用して組成物の保存期間を延ばすことができ
る。ベンジルアルコールが適切であろうが、たとえばパラベン、チメロサール、
クロロブタノールまたはベンズアルコニウムを含めたさまざまな防腐剤も使用す
ることができる。防腐剤の適切な濃度は全重量に基づいて0.02%〜2%であ
るはずであるが、選択される試剤に応じてかなりの変更形態が存在してもよい。
【0064】 組成物の成分は肺炎球菌の免疫原および任意選択の追加アジュバントに関して
化学的に不活性であるように選択されなければならないことを、当業者は理解す
るはずである。このことは化学および製薬原理において当業者には何の問題もな
いはずである。すなわち、標準テキストを参照するか単純な実験(過度の実験を
伴わない)によって、本開示および本明細書に引用されている文献から容易に諸
問題を避けることができる。
【0065】 一般的に認められている手順に従って成分を混合することによって、本発明の
免疫学的に効果のある組成物が調製される。たとえば選択した成分を配合機また
は他の標準的装置中で単に混合して、濃縮混合物を生成する。次いで水または増
粘剤およびおそらく緩衝液を添加してpHを制御し追加の溶質の毒性を制御する
ことによって、これを最終濃度および粘度に調整することができる。一般にpH
は、約3〜7.5であってよい。個々の動物または患者の年齢、性別、体重、種
類および状態、および投与の経路などの要因、および投与に使用される組成物の
形(たとえば固体または液体)を考慮して、製剤の形および医学および獣医学の
分野でよく知られている技法によって、組成物を投与することができる。当業者
によって、本開示、本明細書に引用されている文献、および以下の実施例から、
ヒトまたは他の動物に関する用量を過度の実験なしで決定することができる(特
に投与および服用はPspAまたはPspCに類似する方法で行うことができる
ので、たとえばマウスに関する実施例および本明細書に引用されている出願から
、たとえば「関連出願」の下で)。
【0066】 最初の投与および用量の増大または順次の投与に関する適切な処方もさまざま
であり、最初の投与に続き順次の投与を含むことができるが、本開示、本明細書
に引用されている文献、および以下の実施例から当業者により確認することがで
きる。組成物は単独で投与することができ、本発明の組成物または他の予防剤ま
たは治療用組成物と共に投与するかこれらと共に順次投与することができる。P
spCおよび/またはPspAおよび/またはPsaAの少なくとも2つの組み
合わせについて計算するために、当業者はPspAまたはPspCに関する知ら
れている濃度を容易に調整することができる。
【0067】 PspCの免疫原(PspCまたはその抗原決定基または断片)、およびPs
pAの免疫原(PspAまたはその抗原決定基または断片)、およびPsaAの
免疫原(PsaAまたはその抗原決定基または断片)を、たとえば大腸菌または
生体内発現または生体外発現用の他のベクターまたはプラスミド内で、組み換え
によって発現させることができる。生体内または生体外のいずれかにおける、P
spCおよび/またはPspAおよび/またはPsaA、またはその抗原決定基
または断片の発現のために、ベクターまたは組み換え体またはプラスミドを作成
および/または投与するための方法は任意の所望の方法であってよい。たとえば
、以下のものに開示される方法かこれらに類似するものであってよい。米国特許
第4603112号、4769330号、5174993号、5505941号
、5338683号、5494807号、4722848号、5942335号
、5364773号、5762938号、5770212号、5942235号
、5756103号、5766599号、6004777号、5990091号
、6033904号、5869312号、5382425号、WO94/167
16、WO96/39491、Paolettiの「Applications
of pox virus vectors to vaccination
:An update、」PNAS USA93:11349−11353、O
ctober 1996、Mossの「Genetically engine
ered poxviruses for recombinant gene
expression、vaccination、and safety、」
PNAS USA93:11341−11348、October 1996、
Smith他の米国特許第4745051号(組み換えバキュロウイルス)、R
ichardson、C.D.(Editor)、Methods in Mo
lecular Biology 39、「Baculovirus Expr
ession Protocols」(1995 Humana Press
Inc.)、Smith他の「Production of Huma Bet
a Interferon in Insect Cells Infecte
d with a Baculovirus Expression Vect
or」、Molecular and Cellular Biology、D
ec.、1983、Vol.3、No.12、p.2156−2165;Pen
nock他の「Strong and Regulated Expressi
on of Escherichia coli B−Galactosida
se in Infect Cells with a Baculoviru
s vector」、Molecular and Cellular Bio
logy、Mar.1984、Vol.4、No.3、p.399−406;E
PA0370/573、1986年10月16日に出願された米国特許出願第9
20197号、欧州特許公開第265785号、米国特許第4768331号(
組み換えヘルペス)、Roizmanの「The function of h
erpes simplex virus genes:A primer f
or genetic engineering of novel vect
ors」、PNAS USA93:11307−11312、October
1996、Andreansky他の「The application of
genetically engineered herpes simpl
ex viruses to the treatment of exper
imental brain tumors」、PNAS USA93:113
13−11318、October 1996、Robertson他の「Ep
stein−Barr virus vectors for gene de
livery to Blymphocytes」、PNAS USA93:1
1334−11340、October 1996、Frolov他の「Alp
havirus−based expression vectors:Str
ategies and applications」、PNAS USA93
:11371−11377、October 1996、Kitson他のJ.
Virol.65、3068−3075、1991;米国特許第5591439
号、5552143号(組み換えアデノウイルス)、Grunhaus他、19
92、「Adenovirus as cloning vectors」Se
minars in Virology(Vol.3)p.237−52、19
93、Ballay他のEMBO Journal、vol.4、p.3861
−65、Graham、Tibtech 8、85−87、April、199
0、Prevec他のJ.Gen Virol.70、429−434、PCT
WO91/11525、Felgner他(1994)、J.Biol.Ch
em.269、2550−2561、Science、259:1745−49
、1993およびMcClements他の「Immunization wi
th DNA vaccines encoding glycoprotei
n D or glycoprotein B、alone or in co
mbination、induces protective immunit
y in animal models of herpes simplex
virus−2 disease」、PNAS USA93:11414−1
1420、October 1996、およびとりわけDNA発現ベクターに関
する米国特許第5591639号、5589466号、および55580859
号。また、以下のものも参照のこと。WO98/33510;Ju他、Diab
etologia、41:736−739、1998(レントウイルスの発現シ
ステム;)Sanford他の米国特許第4945050号(生きている細胞お
よびその組織および器官に物質を運ぶための方法);Fischbach他(I
ntracel)、WO90/01543(トランスフェクトされた細胞による
ヘテロ蛋白質の遺伝発現のための方法);Robinson他、seminar
s in IMMUNOLOGY、vol.9、pp.271−283(199
7)(DNAワクチン);Szoka他の米国特許第4394448号(生きて
いる細胞内にDNAを挿入する方法);およびMcCormick他の米国特許
第5677178号(腫瘍形成の治療および予防のための細胞変性ウイルスの使
用法)。
【0068】 たとえば患者に投与するための組成物を調製するために、本発明においてベク
ターまたは組み換え体によって生み出された発現生成物を、感染したかあるいは
トランスフェクトされた細胞から任意選択で単離および/または精製することも
できる。しかしながらいくつかの場合、たとえば細胞またはその一部がPspA
および/またはPsaAおよび/またはPspCの効果を増大させるときは、発
現生成物を細胞から単離および/または精製しないことが有利である可能性があ
る。
【0069】 PspC、またはその抗原決定基または断片、および/またはPspA、また
はその抗原決定基または断片、および/またはPsaA、またはその抗原決定基
または断片を発現する本発明のベクターまたは組み換え体を任意の適切な量だけ
投与して、適切な用量レベル、たとえば前述の用量レベル(当該の免疫原または
抗原決定基が直接存在している)と類似の用量レベルで発現を得ることができる
。本発明のベクターまたは組み換え体を、少なくとも約103pfu、より好ま
しくは約104pfu〜約1010pfu、たとえば約105pfu〜約109pf
u、たとえば約106pfu〜約108pfuの量、患者または感染したかあるい
はトランスフェクトされた細胞に投与することができる。プラスミド組成物に関
しては、プラスミドに組成物と類似の応答を誘導させ、PspC、またはその抗
原決定基または断片、および/またはPspA、またはその抗原決定基または断
片、および/またはPsaA、またはその抗原決定基または断片が直接存在し、
またはプラスミドがこのような組成物中の製剤と類似の発現をし、またはプラス
ミドが組み換え体組成物によって生体内で得られる発現と類似の発現をするほど
、用量は充分な量でなければならない。たとえば、プラスミド組成物中のプラス
ミドDNAの適切な量は1μg〜100mg、好ましくは0.1〜10mg、た
とえば500マイクログラムであってよいが、0.1〜2mgまたは好ましくは
1〜10μgなどの低レベルが使用されてもよい。当業者は、DNAプラスミド
ベクターに関して本明細書に引用されている文献を参考にして、過度の実験なし
でDNAプラスミドベクター組成物に関する他の適切な用量を確認することがで
きる。
【0070】 以下の例示的で、非制限的な実施例によって、本発明をさらに記載する。
【0071】 実施例 実施例1 この実施例は、肺炎球菌の保菌に関するマウスのモデルの使用を示す。S.p
nueumoniaeの3つの異なる菌株(L82016、BG9163および
BG8826)を、20μlマイクロピペットからの緩慢な送達を使用して数分
間かけてCBAマウスの鼻孔に12μl容量接種した。7日後、マウスを殺し、
その気管を咽頭部の上部で切断した。50μlの流体を点滴し、鼻孔全体を洗浄
した。洗浄したこの鼻孔は、咽頭および鼻の組織である。これらの菌株はそれぞ
れ、付随の敗血症または菌血症なしで、この組織中での保菌を確かなものにする
ことができた。これらの結果を以下の表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】 注釈:マウスにはCFU i.n.の示される接種をし、8日後に殺した。50
μlの鼻孔洗浄液、1mlの肺ホモジェネート、または50μlの血液中のCF
Uとしてデータを示した。107個のL82016に感染したCBAマウスi.
p.は必ず死に至る。
【0074】 感染の第1日後、ごく少数のネズミの肺および血液中で、肺炎球菌の数がいく
らか減少しているのを観察した。この感染の後、肺炎球菌は鼻孔洗浄液からのみ
回復可能であった。少なくとも3週間、定着化が安定していたようである。
【0075】 鼻孔洗浄液からの肺炎球菌を同定するために、それらをゲンタマイシンプレー
ト上で平板培養した。鼻中で見られるたいていの細菌を殺し、肺炎球菌の成長に
悪影響は与えないのでこの抗生物質を選択した。次いでそれぞれの鼻孔洗浄液か
らの個々のコロニーを集め、オポトチン(optochin)ディスクを用いて
再び平板培養してそれらが肺炎球菌であることを確認した。マウスに接種するた
めに使用したタイプの細菌によってその同一性を確認するために、細菌が莢膜タ
イプである場合もあった。細菌を受け取らなかったコントロールのマウスは、0
.2%ゲンタマイシンプレート上で生育した細菌は生み出さず、オポトチンに対
して感受性があった。わずか2×107個の細菌のチャレンジによって、マウス
はすべて保菌するはずである。103まで低下した用量では大部分のマウスで比
較可能な保菌があったが、この低用量を接種した1/4〜1/3ものマウスが1
週間後に肺炎球菌を保菌していなかった。したがって、これらの実験を行うため
に適切な用量は、L81905の107と106CFUの間であるようである。他
の菌株についての適切な用量を、前述した同じ一般的な方法を使用して容易に決
定することができる。
【0076】 実施例2 PspAとPsaAの組み合わせの、S.pnueumoniaeの菌株L8
2016(莢膜タイプ6B)による鼻咽喉の保菌を減少させる能力 菌株の菌株Rxl/D39ファミリーからPspAおよびPsaAの遺伝子を
クローン化し、大腸菌内で蛋白質を発現させた。rRspA(pUAB055)
、PsaA(ロット11.12.98)、およびこの両者またはいずれでもない
組み合わせを用いてマウスを免疫処置した。乳酸化したリンガーの溶液10マイ
クロリットル容積中の500ngの用量として、両方の蛋白質を別々に投与また
は一緒に混合した。マウスは3週間続けて、毎週月曜日と金曜日に免疫処置した
。最初の2週間、商業的に得られるコレラ毒素Bのサブユニット4マイクログラ
ム、粘膜性アジュバント[Wu、1997#1101]を各免疫処置ごとに投与
した。免疫処置の第3週中は、コレラ毒素Bのサブユニットを与えなかった。コ
ントロールのマウスには、最初の2週間はリンガーの注射およびCTBを与え、
第3週中はリンガーの注射のみを与えた。感染から14日後、マウスを菌株L8
2016の4650000のコロニー形成ユニットでi.n.チャレンジした。
L82016はS.pneumoniaeの莢膜タイプ6B菌株である。
【0077】 マウスの感染から2週間後、それぞれのマウスから唾液および血清を回収して
、抗体の誘導を評価した。その結果を以下の表2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】 実施例3 肺炎球菌表面蛋白質PspAとPsaAの組み合わせの、S.pnueumo
niae菌株C134による鼻咽喉部チャレンジに対する防御能力 チャレンジ物が1000000のコロニー形成ユニット、S.pnueumo
niaeの莢膜タイプ23Sからなること以外は、実施例1とまったく同様にこ
の実験を行った。その結果を以下の表3に示す。
【0080】
【表3】
【0081】 実施例4 鼻部の保菌に対する免疫処置の影響 実施例2とほぼ同様にこの実験を行った。その結果を以下の表4に示す。
【0082】
【表4】
【0083】 実施例5 アジュバントとしてアルムを使用し免疫原をsub−qに投与したこと以外は
、実施例2と同様にこの実験を行った。その結果を以下の表5に示す。
【0084】
【表5】
【0085】 本発明の好ましい実施形態をこのように詳細に記載してきたが、添付の特許請
求の範囲によって定義される本発明は前の記載において述べられている個々の詳
細に限られないことを理解されたい。なぜなら、本発明の明らかな変更形態が、
本発明の精神または範囲から逸脱することなく可能だからである。
【0086】 参照文献
【0087】
【表6】
【0088】
【表7】
【0089】
【表8】
【0090】
【表9】
【0091】
【表10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 A61K 35/76 // A61K 35/76 C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 センターズ フォー ディズィーズ コン トロール アンド プレヴェンション CENTERS FOR DISEASE CONTROL AND PREVEN TION アメリカ合衆国 30333 ジョージア州 アトランタ メール ストップ イー67 エヌイー クリフトン ロード 1600 (72)発明者 ヒューブナー、ロバート、シー. アメリカ合衆国 18960−1941 ペンシル ベニア州 ストラウドバーグ クイーン ストリート 860 (72)発明者 サンプソン、ジャクリン、エス. アメリカ合衆国 30349 ジョージア州 カレッジ パーク グリーンツリー レイ ン 4220 (72)発明者 カーロン、ジョージ、エム. アメリカ合衆国 30087 ジョージア州 ストーン マウンテン サンディー ショ ールズ レイン 5243 (72)発明者 アデス、エドウィン アメリカ合衆国 30327 ジョージア州 アトランタ ホワイトウォーター クリー ク ロード 4432 (72)発明者 ブリレス、デビット、イー. アメリカ合衆国 35222 アラバマ州 バ ーミンガム リンウッド ロード 760 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA31 CA04 DA02 EA02 GA11 HA17 4C084 AA13 MA02 MA59 NA14 ZA591 ZB351 4C085 AA03 BA14 CC07 CC32 EE03 EE06 FF02 FF19 4C087 AA02 BC83 MA02 MA59 NA14 ZA59 ZB35

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製薬学的に許容される担体または希釈剤と、免疫活性成分と
    を含んでなる、免疫学的な配合組成物であって、 前記免疫活性成分は、 (i)肺炎球菌表面付着性蛋白質A(PsaA)またはその抗原決定基、あるい
    は、PsaAまたはその抗原決定基を発現するベクター、および (ii) (a)肺炎球菌表面蛋白質A(PspA)またはその抗原決定基、あるいは、
    PspAまたはその抗原決定基を発現するベクター、または (b)肺炎球菌表面蛋白質C(PspC)またはその抗原決定基、あるいは、
    PspCまたはその抗原決定基を発現するベクター、または (c)PsaAまたはその抗原決定基およびPspCまたはその抗原決定基、
    あるいは、PsaAまたはその抗原決定基を発現する第1ベクターおよびPsp
    Cまたはその抗原決定基を発現する第2ベクター を含んでなるか、 あるいは、 前記免疫活性成分は、 (iii)PsaAまたはその抗原決定基、ならびに、PspAまたはその抗原
    決定基、および/またはPspCまたはその抗原決定基を含含んでなるかである
    ことを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 前記肺炎球菌表面蛋白質型免疫原は、組換え生産されること
    を特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 PsaAおよびPspAを含むことを特徴とする請求項1に
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】 さらにアジュバントを含むことを特徴とする請求項3に記載
    の組成物。
  5. 【請求項5】 前記アジュバントが、コレラ毒素のBサブユニットまたはア
    ルムであることを特徴とする請求項4に記載の免疫学的組成物。
  6. 【請求項6】 動物に、請求項4、5のいずれか1つに記載の免疫学的な組
    成物を投与する段階を含んでなる、動物に免疫学的応答を誘発する方法。
  7. 【請求項7】 前記投与は、鼻腔内によることを特徴とする請求項6に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 宿主を、肺炎球菌感染に対して免疫する方法であって、 免疫学的に有効量のPspAを、免疫学的に有効量のPsaAとともに、宿主に
    同時投与することを含んでなる方法。
  9. 【請求項9】 前記投与は、鼻腔内によることを特徴とする請求項8に記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 S.pneumoniaeの鼻咽頭内でのコロニー形成に
    対する防御免疫応答を誘発する目的で、肺炎球菌を保菌し易い宿主に対する鼻腔
    内投与用の免疫原性組成物であって、 肺炎球菌表面蛋白質型免疫原の2種以上の配合物を免疫量含み、その際、前記配
    合物は、PspAおよびPsaA、あるいは、それらの免疫原性断片を含んでい
    ることを特徴とする組成物。
  11. 【請求項11】 前記肺炎球菌表面蛋白質型免疫原は、組換え生産されるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の免疫原性組成物。
  12. 【請求項12】 さらにアジュバントを含むことを特徴とする請求項11に
    記載の組成物。
  13. 【請求項13】 前記アジュバントは、コレラ毒素B(CTB)またはアル
    ムであることを特徴とする請求項12に記載の組成物。
JP2001502874A 1999-06-10 2000-06-09 肺炎球菌表面型蛋白質配合ワクチン Pending JP2003519089A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13842299P 1999-06-10 1999-06-10
US60/138,422 1999-06-10
US58783300A 2000-06-06 2000-06-06
US09/587,833 2000-06-06
PCT/US2000/040176 WO2000076541A1 (en) 1999-06-10 2000-06-09 Pneumococcal surface protein combination vaccine

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003519089A true JP2003519089A (ja) 2003-06-17
JP2003519089A5 JP2003519089A5 (ja) 2005-11-17

Family

ID=26836182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001502874A Pending JP2003519089A (ja) 1999-06-10 2000-06-09 肺炎球菌表面型蛋白質配合ワクチン

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP1189632A4 (ja)
JP (1) JP2003519089A (ja)
AU (1) AU6121000A (ja)
BR (1) BR0011478A (ja)
CA (1) CA2379327A1 (ja)
MX (1) MXPA01012721A (ja)
WO (1) WO2000076541A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150140509A (ko) * 2014-06-05 2015-12-16 한국생명공학연구원 PspA를 유효성분으로 포함하는 퇴행성 뇌질환의 예방 또는 치료용 약학 조성물

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7078042B2 (en) * 1995-09-15 2006-07-18 Uab Research Foundation Pneumococcal surface protein C (PspC), epitopic regions and strain selection thereof, and uses therefor
GB0022742D0 (en) * 2000-09-15 2000-11-01 Smithkline Beecham Biolog Vaccine
EP1477802A1 (en) * 2003-05-16 2004-11-17 Erasmus Universiteit Rotterdam Method for selecting and producing vaccine components and vaccines based thereon
WO2008022298A2 (en) * 2006-08-17 2008-02-21 The Uab Research Foundation Immunogenic pcpa polypeptides and uses thereof
RU2510281C2 (ru) * 2012-06-22 2014-03-27 Общество с ограниченной ответственностью "Эпитоп" (ООО "Эпитоп") ВАКЦИНА ПРОТИВ ПНЕВМОНИИ, ВЫЗЫВАЕМОЙ Streptococcus pneumoniae, НА ОСНОВЕ ГИБРИДНОГО БЕЛКА
GB201318170D0 (en) * 2013-10-14 2013-11-27 Univ Edinburgh Proteins with Diagnostic and Therapeutic Uses

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5854416A (en) * 1991-11-14 1998-12-29 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Streptococcus pneumoniae 37-KDA surface adhesin a protein and nucleic acids coding therefor
AU5958594A (en) * 1992-12-24 1994-07-19 Med Immune, Inc. Method of protection against (streptococcus pneumoniae) with transformed mycobacteria
CA2326408A1 (en) * 1998-03-02 1999-09-10 The Government Of The United States Of America, Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services Epitope peptides immunogenic against streptococcus pneumoniae
AU770378B2 (en) * 1998-04-23 2004-02-19 Uab Research Foundation Pneumococcal surface protein C(PspC), epitopic regions and strain selection thereof, and uses therefor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150140509A (ko) * 2014-06-05 2015-12-16 한국생명공학연구원 PspA를 유효성분으로 포함하는 퇴행성 뇌질환의 예방 또는 치료용 약학 조성물
KR101627285B1 (ko) 2014-06-05 2016-06-07 한국생명공학연구원 PspA를 유효성분으로 포함하는 퇴행성 뇌질환의 예방 또는 치료용 약학 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
EP1189632A1 (en) 2002-03-27
CA2379327A1 (en) 2000-12-21
AU6121000A (en) 2001-01-02
EP1189632A4 (en) 2002-08-21
MXPA01012721A (es) 2004-10-14
WO2000076541A1 (en) 2000-12-21
BR0011478A (pt) 2002-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI118591B (fi) Immunologiset yhdistelmäkoostumukset ja niiden käyttö
ES2284285T3 (es) Adyuvante que contiene peptidos n-formilmetionilicos para vacunas.
US8182821B2 (en) Flu vaccine admixture of mannan and flu antigen
JP2002524031A (ja) アレルギーの予防および/または治療のための化合物と方法
AU2005202236A1 (en) Compositions and methods for transepithelial molecular transport
JP2003509473A (ja) ワクチン
JP2001510169A (ja) B型髄膜炎菌性ポーリンおよびH.influenzae多糖体を含む免疫原性結合体
US9200259B2 (en) Canine coronavirus vaccine
JP2001523729A (ja) Ltbアジュバントを含むワクチン
US20050260225A1 (en) Intranasal recombinant Salmonella vaccine encoding heterologous polysaccharide antigens
PT1320542E (pt) Ácidos nucleicos de estreptococo de grupo b, polipéptidos, composições terapêuticas e vacinas correspondentes
WO2022110099A1 (en) Coronavirus vaccines and uses thereof
ES2334185T3 (es) Proteina psaa lipidada recombinante, procedimientos de preparacion y uilizacion.
Bastien et al. Complete protection of mice from respiratory syncytial virus infection following mucosal delivery of synthetic peptide vaccines
AU698724B2 (en) Mucosal administration of pneumococcal antigens
JP2003519089A (ja) 肺炎球菌表面型蛋白質配合ワクチン
CN109069424A (zh) 脂质体疫苗
US20140161836A1 (en) Carious tooth vaccine and preparation method
US7255867B2 (en) Vaccine
JP2003525208A (ja) 肺炎連鎖球菌感染症に対する抗体に基づく治療
Schoolnik Molecular concepts of bacterial pathogenesis

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040427

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070510

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070514