JP2003515974A - 超広帯域データ伝送システム - Google Patents

超広帯域データ伝送システム

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JP2003515974A JP2001540480A JP2001540480A JP2003515974A JP 2003515974 A JP2003515974 A JP 2003515974A JP 2001540480 A JP2001540480 A JP 2001540480A JP 2001540480 A JP2001540480 A JP 2001540480A JP 2003515974 A JP2003515974 A JP 2003515974A
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Abstract

(57)【要約】 超広帯域(UWB)パルスの、位相、周波数、バンド幅、振幅および/又は減衰を調節および/又は変調する波形適応式トランスミッタ。前記トランスミッタは、UWB信号を、通信、測位、および/又はレーダ用途用に、スペクトル限界内に帯域制限する。一実施例は、低レベルUWB源(たとえば、インパルス発生器(100)、又は時間ゲート発振器(106))と、波形アダプタ(たとえば、デジタル又はアナログフィルタ(102)、パルス成形器、および/又は電圧可変減衰器(112))と、電力増幅器と帯域制限および/又は変調UWB信号を放射するアンテナ、とを有する。前記発振器がゼロ周波数を有してDCバイアスを出力する特殊な場合、低レベルインパルス発生器がバンドパスフィルタをインパルス励起して調節可能な中心周波数と、そのフィルタの特性に基く所望のバンド幅を有するUWB信号を生成する。前記UWBトランスミッタは、極めて高いパルス繰返し周波数と、毎秒数百メガビットかそれ以上のデータレートと、所望の場合には周波数ホッピングを可能にするパルス・ツー・パルスベースでの周波数アジリティと、HF以下乃至ミリメータ波の周波数の拡張性、が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、超広帯域通信システムの分野に関する。詳しくは、本発明は、超広
帯域電磁パルスの制御された伝送に関する。
【0002】 レーダ用と通信用の両方の超広帯域(UWB)システムは、従来、超短持続時
間のパルス(通常は、数10ピコ秒から数ナノ秒の持続時間)が、直接、アンテ
ナに供給され、次に、アンテナが、その特性インパルスレスポンスを放射するイ
ンパルス又はショック励起トランスミッタ技術に利用されてきた。この理由に依
り、UWBシステムは、しばしば、「インパルス」レーダ又は通信と呼ばれてき
た。更に、励起パルスは波形が変調又はフィルタリングされたものではない為、
そのようなシステムは、得られるRFスペクトルからはっきりわかるキャリア周
波数が無いという意味で、「キャリア・フリー」とも呼称されてきた。
【0003】 データ通信用に有用であるためには、従来のUWBインパルス又はキャリア・
フリー伝送システムは、ON−OFFキーイング(2値振幅シフトキーイング:
ASK)又はパルス位置変調(PPM)に限定されてきた。なぜなら、その波形
の振幅および/又は位相を制御することは、実行が非常に困難もしくは不可能で
あったからである。加えて、これら従来のシステムは、バンド幅及び周波数が固
定されたものであって、周波数ホッピング又は動的バンド幅制御は出来ない。
【0004】 UWBインパルストランスミッタの出力電力及びパルス繰返し周波数(PRF
)も、又、超短持続時間パルスを発生するために使用されるデバイスの基本的物
理的制約によって制限されてきた。特に、高出力電力と、高PRFとは、そのよ
うなシステムの互いに排他的な特性であった。バルクアバランシェ半導体、高電
圧ブレークオーバデバイス、高電圧ガリウムひ素(GaAs)サイリスタ、プラ
ズマダイオード、ステップリカバリダイオード(SRD)のスタックアレイ等の
、高出力電力インパルス励起源は、適切に作動するために数百ないし数千ボルト
を必要とし、その結果、より高いPRF時に於けるデバイスの加熱の増大と熱的
絶縁破壊の為に、数十キロヘルツのPRFに限定されていた。アバランシェトラ
ンジスタ、低電圧SRD、ツェナーダイオード、等の、低電力デバイスは、数メ
ガヘルツのPRFで動作可能であるが、その出力電力は桁違いに低い。更に、個
々のデバイスは通常低コストではあるが、それらは、多くの場合、特定の動作電
圧レベルに於けるアバランシェ又は故障特性を保証するために手作業で選択され
る必要がある。
【0005】 たとえば、初期のUWBインパルストランスミッタは、通常、数十〜数千ワッ
トのベースバンドインパルス励起電力を使用して約10kHzの最大PRFで、
1ワット以下のピークマイクロ波出力電力を発生するものであった。これら高電
圧源を使用したいくつかの実験モデルが、船舶のドック入れ、自動車用の衝突事
前感知、液位感知、及び侵入検出、を含むレーダ用途用に作られた。これらの技
術は信頼性は高いものであることが判ったが、その電力効率、PRF制限、サイ
ズ及び複雑なアンテナアセンブリによって性能と再現性が限定された。
【0006】 そのようなインパルス式UWB源のもう一つの大きな限界は、周波数の増加に
伴って、その電力レベルが、オクターブ当たり約12dBの率で低下することで
ある。これは、インパルス励起の二重指数関数的性質に依るものである。典型的
なインパルス源からの出力レスポンスは、次のフォームを有する、
【0007】
【数1】 p(t)=(t÷α)×e(1-t÷α)×u-1(t)
【0008】 ここで、αはパルス立上がり時間、そしてu-1(t)は、単位ステップ関数であ
る。図10は、時間に対する出力レスポンスp(t)を図示している。この波形
は、大半のインパルス源から見られる出力に非常に近似している。
【0009】 次に、周波数に対する瞬時パルス電力を次のように計算することができる(振
幅二乗フーリエ変換)、
【0010】
【数2】 p(f)=(e2÷(16×π4))×(1÷(α2×f4))
【0011】 ここで立上がり時間を二倍にすると、所与の周波数に於ける電力は6dB低下
する。同様に、一定のピーク電圧源について、動作周波数を二倍にすれば出力電
力は12dB減少する。
【0012】 一例として、2.5kWピーク電力サイリスタベースのインパルス発生器は、
L周波帯域(1.5GHz帯域)に於いて約1ワットのピーク電力しか出せない
が、その理由は、そのインパルスエネルギの大半がそれよりも遥かに低い周波数
で生成されるからである。この利用されないエネルギは、熱として放散され、作
動回路を加熱、損傷させ、そのソースが確実に動作可能なPRF又はデータレー
トを制限する。図11中の上側のトレースは、従来のサイリスタベースのインパ
ルス源からの、周波数に対する利用可能な電力に於ける急激な低下を示している
【0013】 そのような技術を使用することに於けるもう一つの限界は、規制を満たすため
に放射性放出を精度良く制御することができないことにある。短パルス励起は、
アンテナのインパルスレスポンスを刺激し、又、典型的な広帯域アンテナは、数
オクターブ(周波数のオクターブとは周波数の二倍である)の周波数に渡る周波
数レスポンスを有しているので、放射スペクトルは、極めて広帯域となり、数百
メガヘルツ(MHz)ないし数ギガヘルツ(GHz)以上の瞬時帯域幅をカバー
する。この広域スペクトルは、米国に於いて米国連邦通信委員会(FCC)、又
は外国に於いて他の措置によって別に認可されている多くの動作周波数にオーバ
ラップするかもしれず、従って、平均電力レベルは非常に低いものではあるが、
割り当てられた周波数のオペレータ又はユーザにとって懸念材料となっている。
【0014】 従って、従来のUWB信号生成技術には次の問題がある。
【0015】 (i)高電力動作は、デバイスの加熱により、低いPRFでのみ達成可能であ
る、 (ii)周波数の増加に伴って出力インパルスエネルギがオクターブ当たり1
2dB低下する為、実用動作周波数は、5GHzよりも遥かに低い値に限定され
る、 (iii)アンテナのインパルス励起によって、「キャリア・フリー」信号が
発生し、これが、低エネルギ密度にも拘わらず、そのような使用が規制されてい
る周波数に制御不能にオーバラップしてしまう、そして、 (iv)変調技術はON−OFFキーイングとパルス位置変調に限られ、周波
数ホッピング又は動的バンド幅制御は出来ない。
【0016】 長距離通信用とレーダシステム用には小さな標的の検出用に、より高い出力電
力を達成し、広帯域ビデオ及びデータの伝送のためには高いPRFを引き出し、
十分制御された中心周波数と、より高い動作周波数(たとえばミリメータの波)
へ延出するバンド幅でのUWB伝送を作り出し、より新しくより効率的な変調技
術を可能とすることが求められている。
【0017】 発明の要旨 本発明は、中心周波数および/又は調節可能なバンド幅に適応可能なまたは制
御された波形を発生することに於いて、UWBデータ伝送に於けるブレークスル
ー(障害除去)を提供するものである。これらの調節は、パルス毎に実行するこ
とが可能であり、UWB周波数ホッピング及び適応可能なバンド幅制御を可能に
する。
【0018】 一好適実施例は、特に、極めて高いパルス繰返し周波数で作動可能な、極めて
広いバンド幅のパルスを生成するために低レベルインパルスゲート制御発振器を
利用する(図1)。既知の安定した周波数を有する発振器を選択することによっ
て、放射周波数が高精度に制御される。前記発振器は、固定周波数型、又は、電
圧制御型発振器(VCO)とすることができ、後者は、特に、UWB周波数ホッ
ピング用である。別の位相変調を作り出すために発振器の位相も制御することが
できる。発振器とミキサーの適当な選択によって、近DC乃至ミリメータ波周波
数の中心周波数を有するUWB信号を作り出すことができる。信号バンド幅は、
バンドパス又はパルス成形フィルタによって制御され、これは、広帯域ミキサー
を駆動するために使用される場合には、出力波形のスペクトル特性を制御する。
出力バンドパスフィルタによって、更に、帯域エネルギが制限され、ゲート制御
電力増幅器を使用して、前記UWB信号を所望のピーク出力レベルへ増幅する。
【0019】 別実施例は、特に、別の発振器及びミキサーを必要とすることなく、低レベル
インパルス発生器とバンドパス又はパルス成形フィルタとを使用する(図2)。
この実施例は、別のゲート制御電力増幅器を駆動するために十分なインパルスエ
ネルギを発生することが可能な、5GHz未満の周波数での非高速(non-agile
)動作用に特に有効である。この方法は、発振器周波数が正確にゼロに選択され
た場合、図1の方法と数学的に等価である。この場合、UWB信号の中心周波数
とバンド幅は、前記バンドパス又はパルス成形フィルタの特性によって直接決ま
る。
【0020】 前記インパルスゲート制御発振器の別のバリエーションは、アナログ又はデジ
タル時間ゲート制御を使用することによって導かれる(図3)。この実施例に於
いて、低レベルインパルス励起は、高速スイッチセットのレスポンスによって近
似される(図4)。これらのスイッチは、発振器出力を非常に短時間ゲートON
する(図5)。そのような時間ゲート制御は、アナログ又はデジタルパルス成形
回路を使用することによっても達成可能である(図6)。
【0021】 本発明の例示的実施例に於いてはL周波帯域(1.5GHz)及びX周波帯域
(10GHz)に於けるVCOを実施したが、その他のタイプ及びその他の周波
数の発振器を使用することも同様に可能である。従来のインパルス又は「キャリ
ア・フリー」技術と異なり、本発明の一態様は、位相及び振幅の独立変調の追加
的能力を備えた、明確で制御可能なキャリア周波数及びバンド幅を有するUWB
信号を提供する。
【0022】 これらのUWBトランスミッタは、それぞれ、非常に高いデータレートで動作
することが可能であり、リアルタイムデジタルビデオ、多重同時デジタル音声チ
ャンネル、又はその他の情報、等の高速データの伝送、更に、レーダ又は測距用
途用の高PRFパルス列の伝送を可能にする。
【0023】 これらUWB源からの出力を高電力にするために、ゲート制御電力増幅器が使
用される(図8)。このゲート制御電力増幅器は、出力効率が高いというユニー
クな特徴を有し、これは、前記電力増幅器が、およそUWBパルスの持続時間に
渡ってのみONされるためである。
【0024】 本発明の一つの課題は、周波数及びバンド幅適応式UWBトランスミッタを提
供することにある。
【0025】 本発明の別の課題は、従来のインパルス及び「ショック励起」UWB信号発生
トランスミッタによって提供されるものよりも優れた制御可能なスペクトル特性
を備えたUWBトランスミッタを提供することにある。
【0026】 本発明の更に別の課題は、従来のシステムのパルス繰返し周波数(PRF)の
限界を除去し、毎秒数百メガビット単位の極めて高いデータレートを可能にする
UWBトランスミッタシステムを提供することにある。
【0027】 本発明の更に別の課題は、RFキャリア及び、インパルスゲート制御又は時間
ゲート制御特性の適当な選択によって、ミリメータ波周波数への周波数拡張性を
有するUWBトランスミッタを提供することにある。
【0028】 更に別の課題は、超広帯域直角振幅変調(QAM)、直角位相シフトキーイン
グ(QPSK)、等の、M元通信波形の発生を可能にするためのデジタル振幅お
よび/又は位相制御を備えたUWBトランスミッタを提供することにある。
【0029】 更に別の課題は、RF発振器の中心周波数の直接デジタル制御(DCC)によ
って、周波数アジリティ(たとえば、周波数ホッピング)を有するUWBトラン
スミッタを提供することによる。
【0030】 更に別の課題は、時間ゲート制御回路パラメータの直接デジタル制御によって
、パルス幅アジリティ、従って、バンド幅アジリティを有するUWBトランスミ
ッタを提供することによる。
【0031】 更に別の課題は、ストリップライン又はマイクロストリップハイブリッド又は
マルチチップモジュール(MCM)回路への組込みを容易にするために、50Ω
インピーダンスを有するUWBトランスミッタを提供することにある。
【0032】 更に別の課題は、アンテナに対し、高効率でかつ正確に制御可能な量のトラン
スミッタ電力を提供するべく、広帯域モノリシックマイクロ波集積回路(MMI
C)電力増幅器の使用を可能にするUWBトランスミッタを提供することにある
【0033】 更に別の課題は、UWBパルスが発生されている短い時間を除いて最小限の電
流を取り出すため、高電力効率を達成するゲート制御電力増幅器を備えたUWB
トランスミッタを提供することにある。UWB波形のデューティサイクルが極め
て低い為、高PRF時であっても、前記ゲート制御電力増幅器は、バッテリ作動
式携帯ラジオ、無人センサ、等の、低電力消費を必要とする構成に於いて、前記
UWBトランスミッタにとって重要である。
【0034】 本発明のこれら及びその他の課題は、以下の記載から容易に明らかになるであ
ろう。但し、本発明は、特に、添付の請求項によって定義される。
【0035】 例示的実施例の詳細説明 本発明を限定することなく、本発明に依る制御可能なスペクトル特性を有する
UWB信号を発生する二つのクラスのUWBトランスミッタについて説明する。
第1クラスのUWBトランスミッタは、インパルスゲート制御発振器(そして、
発振器周波数が正確にゼロである特殊ケースを含む)を有し、第2クラスは、時
間ゲート制御回路が低レベルインパルスのレスポンスを近似する時間ゲート制御
発振器を有する。
【0036】 本発明のマイクロ波コンポーネントは、最大電力伝達を得て、容易に利用可能
なラジオ周波数(RF)コンポーネントを利用し、かつ、従来のマイクロストリ
ップ又はストリップライン回路を使用した製造容易な構成を提供するために、5
0Ωで動作するように構成することができる。
【0037】クラスI:インパルスゲート制御発振器(IGO)UWBトランスミッタ 図1は、UWB出力を作り出すために発振器をゲート制御するのに低レベルイ
ンパルスが使用されるUWBトランスミッタを図示している。
【0038】 低レベルインパルス発生器100は、低レベルインパルスによってオプション
としてのバンドパス又はパルス成形フィルタ102を励起する。低レベルインパ
ルス発生器100は、低電圧SRD、ツェナーダイオード、アバランシェトラン
ジスタ、ブレークオーバデバイス(BOD)、サイリスタ、等を含む任意の数の
デバイス候補から構成することができる。一特定実施例は、駆動用電子装置と共
に、M/A−COM社から市販されているSRD、パーツ番号MA44768−
287を利用した。
【0039】 もしもフィルタ102が利用されない場合には、低レベルインパルスを使用し
て、ミキサー108をスイッチングして発振器出力をバンドパスフィルタ110
の入力へ交互にパス、又はパスさせないようにすることによって、発振器106
を直接的にゲート制御する。L周波帯域、1.5GHz構成用に使用される前記
特定のマイクロ波ミキサー108は、Mini-Circuits Lab社からパーツ番号RM
S−25MHとして市販されているものである。適切な動作の為に、出力UWB
信号パルスとゲート制御信号との間の適切なON/OFF分離を、複数のミキサ
ーを使用することによって達成することができる。約40〜60dBの分離が適
切なセキュリティを提供すると考えられる。
【0040】 前記低レベルインパルス発生器100の振幅を調節して、前記ミキサー108
の出力に於けるUWB信号のパルス幅、その瞬時バンド幅、を変えることができ
る。振幅を増大させることによって、前記ミキサーダイオードが順方向にバイア
スされる時間が増加することにより、ミキサー108の出力に発振器信号が現れ
る時間が長くなる(パルス幅が増大)。反対に、低レベルインパルス発生器出力
の振幅が低くなればなる程、発振器信号がミキサー108の出力に現れる時間が
短くなる(パルス幅の減少)。その結果得られるUWB信号のバンド幅は、前記
ミキサーへの低レベルインパルス発生器出力の振幅をデジタル制御することによ
ってパルス・バイ・パルスベースで変化させることができる。
【0041】 このように、ミキサー108は、実際には、低レベルインパルス発生器100
からのインパルス励起によって発振器106からの信号出力を振幅調節する高速
スイッチとして作用する。その結果得られるパルスエンベロープは、インパルス
励起の元の時間ドメイン形状を保持している。前記ミキサー108のミキサーダ
イオードを飽和状態にまで駆動するのに、数ミリワットのピーク電力しか必要と
されず、従って、低電圧インパルス源を、極めて高速(毎秒数百ギガビット)の
UWBシグナリングが達成可能であるという利点とともに利用することができる
【0042】 もしもフィルタ102が利用される場合には、前記ミキサーは、前記バンドパ
スフィルタされた又はパルス成形された低レベルインパルス信号を所望の動作中
心周波数にヘテロダイン(周波数変換)するように作用する。次に、前記ミキサ
ー108の出力に於ける前記UWB信号のバンド幅が、前記バンドパス又はパル
ス成形フィルタ102のバンド幅によって決まる。この方法を使用することによ
り、低レベルインパルス発生器100を、広帯域エネルギを所望の帯域に周波数
シフトさせた状態で、より低い周波数で作動させることが可能である。
【0043】 前記UWB信号の中心周波数、及び、その瞬時位相、は、発振器コントロール
104によって制御することができる。これは、単に、発振器106の周波数を
所望のホッピングパターンに従って変化させることによって、周波数高速(agil
e)UWB放出を可能にする。更に、UWBパルスの瞬時位相を、パルス・バイ
・パルスベースで変化させて、様々な形態の位相変調を可能にすることができる
【0044】 前記低レベルインパルス発生器100を前記発振器106に対して位相ロック
することによって、パルス・ツー・パルスにコヒーレントな(パルス間に於いて
可干渉性の)波形を発生させることができる。追加の振幅変調を可能にするため
に、デジタル制御RF減衰器112を使用することができる。位相、周波数、及
び振幅変調の組み合わせによって、UWB直角振幅変調(UWB−QAM)、U
WB M元位相変調(UWB−PSK)等を含む、多様なUWB波形の発生が可
能になる。バンドパスフィルタ110を使用して、ゲート制御電力増幅及び最終
的な伝送の前に、不要又は帯域外の周波数および/又はミキサー生成物を排除す
る。
【0045】 伝送されるUWB波形は、従来のUWBシステムに於けるような「キャリア・
フリー」なものではなく、その代りに、前記発振器106の周波数によって設定
された、明確に定められた制御可能な中心又はキャリア周波数を有する。
【0046】 図2は、低レベルインパルス発生器100を使用して、バンドパス又はパルス
成形フィルタ102をインパルス励起するUWBトランスミッタを図示している
。図2は、発振器106の周波数が正確にゼロに設定された図1の特殊なケース
である。即ち、図1の発振器は、前記低レベルインパルス発生器の振幅のいかん
に拘わらずミキサー108を常にONにするように機能するDC源によって置き
換えられている。図1と異なり、図2の回路は、周波数ホッピング又は位相変調
を容易に可能にするものではない。しかしながら、その利点は、約5GHzまで
の中心周波数用として、回路の実施が単純で廉価であること、そして、図1と同
様、制御可能なスペクトルフィルタリングと成形とを備えた高速動作(高速低レ
ベルインパルス源の使用に依り)が可能である、ことにある。
【0047】 低レベルインパルス発生器及びマイクロ波バンドパスフィルタを使用したUW
Bトランスミッタが構成され、これは、400MHzのバンド幅で3dBの低下
を伴う、1.5GHzの中心周波数でL周波帯域UWB信号を発生した。図12
Aは、この方法によって発生された実際の伝送UWB信号を図示している。図1
2Bは、図12Aに図示されているUWB信号の周波数スペクトルを図示してい
る。使用した具体的なフィルタは、1.5GHzの中心周波数と、400MHz
の1dBバンド幅、500MHzの3dBバンド幅、30dB以上の低下1GH
z以上での排除、及び30dB以上の1.9GHzでの排除、を有するL周波帯
域バンドパスフィルタであった。
【0048】 理論的には、図2に図示された回路がいかに明瞭なキャリアを含むUWB信号
を提供するかを理解するために、我々は、カールソン・エイ・ブルース(Carlson
, A. Bruce) "Communication Systems, An Introduction to Signals and Nois
e in Electrical Communication", McGraw-Hill, New York,第5.1章(1975)を
参照し、この内容をここに参考文献として組み込む。カールソン(Carlson)に依
れば、バンドパスフィルタのインパルスレスポンス:hBP(t)は、以下のよう
に直角キャリア形式で記載することができる。
【0049】
【数3】 hBP(t)=2Re [hLP(t)ejωct]
【0050】 ここで、Reは実部、hLPはhBP(t)のローパス等価物のインパルスレスポ
ンス、そしてωcは、バンドパスフィルタの中心周波数である。従って、バンド
パスフィルタ102のインパルス励起は、ローパススペクトルの形状HLP(f)
を中心周波数ωcにヘテロダインすることと等価である。その結果得られる信号
は、バンドパスフィルタ102の選択された特性形状及びバンド幅のみに依存す
る、極めて広帯域なものとすることができる。更に、前記信号は、見掛けのキャ
リア周波数がバンドパスフィルタ102によって決められるので、従来的な意味
に於ける「キャリア・フリー」ではない。又、従来のUWBトランスミッタに於
けるようなアンテナの直接高電力インパルス励起と異なり、バンドパスフィルタ
102の低レベルインパルス励起は、前記UWBトランスミッタのスペクトル放
出のすべての局面に渡る完全な制御を提供する。これは、そのスペクトル放出が
、バンドパスフィルタ102の特性、たとえば、その中心周波数、バンド幅、帯
域外排除及びスカート(skirt)レスポンス、によって正確に決められるからで
ある。
【0051】 所望の出力電力レベルを達成するために、ゲート制御電力増幅回路(図8)が
使用される。ゲート制御電力増幅器160のゲート制御は、本発明のすべての実
施例に同様に適用可能である。図8に於いて、インパルスゲート制御又は時間ゲ
ート制御UWB源130の出力は、MMIC増幅器列140、142に供給され
る。任意の適切なRF増幅器がMMIC増幅器の代わりに使用されてよい。使用
される具体的なMMIC増幅器は、STANFORD MICRODEVICES社からパーツ番号S
NA−586として市販されており、DCから8GHzで作動する。HFからミ
リメータ波の範囲の周波数用には、その他の増幅器を選択することができる。
【0052】 伝送パルスロジックを備える電力ゲートコントローラ134は、適当にプログ
ラムされた高速フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はプログ
ラマブルロジックデバイス(PLD)によって形成される。前記電力ゲートコン
トローラ134は、前記低レベルインパルス発生器を伝送パルストリガ132を
介してトリガし、必要に応じて前記ゲート制御電力増幅器160に電圧(バイア
スだけでなく、一次又はそれらの両方の)を与えるために適切なタイミング信号
を発生する。前記インパルスゲート制御又は時間ゲート制御UWB発生器130
は、MMIC増幅器列140、142を介してゲート制御電力増幅器160に低
レベルUWB信号を提供する。
【0053】 スイッチ152、156、たとえば、高速電力バイポーラ又はFETスイッチ
、によって、バイアス電圧源150からのバイアス電圧と、一次電圧源154か
らの一次電圧との、それぞれの、ゲート制御電力増幅器160への供給を制御す
る。使用した具体的なゲートスイッチ152、156は、TEXAS INSTRUMENTS社
、パーツ番号IRF7304として市販されている、電力FETであった。DC
サプライへのRFフィードバックを防止するために、使用される具体的なRF電
力デバイスに依っては、ゲートスイッチ152、156とゲート制御電力増幅器
160との間に、RFチョーク162、163を挿入することが必要であるかも
しれない。
【0054】 前記ゲート制御電力増幅器160に於いて、ソースインピーダンスとカップリ
ング容量とによって決まる一次電圧源154のRC時間定数によって、UWBト
ランスミッタがその最大動作電力出力に到達する速度が決まるので、DC電力バ
イパス回路に於ける総容量は最小化された。極めて高速のON、低インピーダン
ススイッチ(たとえば、GaAs MMICスイッチ)のみが使用され、図9に
図示されているようにタイミング精度が、最適効率のためにナノ秒の精度に維持
された。
【0055】 図9は、ゲート制御電力増幅器160のタイミング図を示している。波形(a
)に於いて、ゲート制御電力増幅器160のDC動作パラメータがUWBパルス
の付与の前に安定化するように、電力ストローブ信号134a(図8)が、伝送
パルストリガに先立って、電力ゲートコントローラ134から出力されている。
UWB信号パルスは、極めて持続時間が短い(即ち、僅か数ナノ秒又はサブ・ナ
ノ秒)ので、UWB信号パルスがゲート制御電力増幅器160の入力端子に現れ
る時間と、UWB信号パルスがゲート制御電力増幅器160を介して伝播するの
に必要な追加の時間、との間に、ゲート制御電力増幅器160をONにバイアス
するだけでよい。更に、バイアス供給抵抗とカップリング容量とに関連する浮遊
容量及びRC時間定数の為に、一旦、バイアスがスイッチONされて、ゲート制
御電力増幅器160がそのアクティブ領域に達するまでに更に一定の時間がかか
る。従って、前記伝送パルストリガ132から出力されたトリガ信号132a(
図8)は、少なくとも図9の波形(a)に図示されているバイアスセットアップ
時間遅延され、これによって、低ベルUWB源130からのUWB低レベル励起
が、ゲート制御電力増幅器160がその最大電力を作り出すことが可能なポイン
ト、即ち、ポイント200、に達してから始めて出力されることを可能にしてい
る。
【0056】 図9の波形(a)に図示されている電力ストローブ信号は、ポイント202に
於いて除去され、これによって、UWB信号パルスがゲート制御電力増幅器16
0を介して伝播して始めて(通常は、UWB信号パルスの幅に、ゲート制御電力
増幅器160内部に於ける伝播作用に依る待ち持間をプラスしたもの)、バイア
ス電圧源150と一次電圧源154とによってゲート制御電力増幅器160に与
えられているDC電力バイアス条件が除去される。その後、ゲート制御電力増幅
器160中のバイアスは、ゲート制御出力増幅器160を、そのアクティブ、高
電力ドレイン領域から除去する状態にまで減衰する。
【0057】 UWB信号は、上述したように発生されるので、極めて短い持続時間(たとえ
ば、通常は数百ピコ秒〜数ナノ秒)であるので、ゲート制御電力増幅器160の
全電力バンド幅が、UWB信号のパルスが大きな歪み無く通過するのに十分広い
ものである必要がある。従って、前記ゲート制御電力増幅器160の最大電力バ
ンド幅は、UWB信号のパルス幅の逆数にほぼ等しくするべきである。たとえば
、1ナノ秒のUWB信号パルスの場合、ゲート制御電力増幅器160の最大電力
バンド幅は、少なくとも1GHzにするべきである。
【0058】 更に、最適電力効率の為には、前記電力ストローブ信号の幅は、ゲート制御電
力増幅器160が定常状態に到達し、尚早にシャットダウンすることなく、UW
B信号パルスを通過させることを可能にするのに丁度の幅にすべきである。これ
よりも大きな電力ストローブ幅は、ゲート制御電力増幅器160によって放散さ
れる電力の量を増加させ、従って、UWBトランスミッタによって消費される電
力を増大させる。
【0059】 高効率電力増幅器によって、本発明に依る前記UWBトランスミッタをポータ
ブルデバイスとして実施する可能性が高まる。前記電力増幅器160は必ずしも
ゲート制御される必要はないが、ゲート制御電力増幅器160への電力をゲート
制御することによって、大幅な電力減少が提供され、これは、例えば、携帯UW
Bトランシーバ、バッテリ作動UWBレーダセンサ、等、の一次電力消費が主要
な関心事である、バッテリ作動式UWB用途に特に有用である。
【0060】クラスII:時間ゲート制御発振器(TGO)UWBトランスミッタ このクラスのUWBトランスミッタの基本は、選択されたスペクトル特性を有
するUWB信号を得るために、持続時間の短い制御信号によってマイクロ波発振
器を時間ゲート制御することにある。この時間ゲート制御は、高速作動スイッチ
を利用するか、又は、インパルスを近似する低レベルアナログ又はデジタル信号
によって、マイクロ波信号をON/OFFスイッチングすることによって達成可
能である。
【0061】 図3は、時間ゲート制御発振器源を利用したUWBトランスミッタを図示して
いる。時間ゲート制御回路120は、マイクロ波発振器106の出力を制御可能
にゲート制御して、UWB信号を提供する。次に、この信号は、帯域外エネルギ
を除去するためにバンドパスフィルタ110によってフィルタリングされる。伝
送されるUWB信号の電力レベルは、オプションのデジタル制御減衰器112に
よって制御され、その結果得られる信号は、次に、ゲート制御電力増幅器による
伝送の為に電力増幅される。もしもデジタル制御減衰器112が使用されない場
合には、前記UWB信号は、ゲート制御電力増幅器に直接供給される。
【0062】 発振器106は、固定周波数又は電圧制御発振器(VCO)とすることができ
、後者は、UWB源の中心周波数を、所望に、又は、パルス毎に、変化させるこ
とを可能にする。L周波帯域の実施例に使用される具体的な発振器は、Z−CO
M社からパーツ番号V602MC01として市販されている1.5GHzのVC
Oである。前記マイクロ波発振器106は、この用途に於いて、非コヒーレント
な通信技術が利用される場合には、特にそれほど安定したものである必要はない
。マイクロ波発振器106の周波数および/又は位相は、周波数/位相制御ライ
ン104上の信号によって制御することができる。このようにして、変調スキー
ムの位相成分を、伝送の前にUWB信号に注入することができる。前記発振器1
06の周波数をアクティブに制御することによって、従来のUWBトランスミッ
タでは不可能であった、周波数ホッピングを実行することができる。
【0063】 出力電力の精密な制御は、効率的で予測可能な電力伝達を提供する50オーム
のインピーダンスを有するデジタル制御減衰器112によって実施される。この
実施例に使用される具体的なデジタル制御減衰器112は、M/A-COM社からパー
ツ番号AT-230として市販されている。
【0064】 時間ゲート制御回路120は、発振器106からの連続波(CW)位相および
/又は周波数制御信号を厳格にゲート制御する。発振器106および時間ゲート
回路120は、UWB信号源を構成する。従来のシステムと異なり、本発明に依
る前記UWBトランスミッタは、高電力インパルス信号によってアンテナを直接
に励起しない。むしろ、時間制御ゲートUWB源が、禁止周波数を避けるべく任
意に調節可能な、明確な出力スペクトル特性を提供する。
【0065】 上述したように、ゲート制御電力増幅器は、広帯域アンテナからの提供及び放
射のために前記時間ゲート制御UWB信号を増幅する。前記UWBトランスミッ
タの総所要電力を低減するために、前記ゲート制御電力増幅器に供給される電力
を、時間ゲート制御回路120によって行われる発振器106のゲート制御と同
期してゲート制御する。電力は、時間ゲート制御発振器UWB源のゲート制御時
間と、必要なランプアップ及び呼び出し時間との間だけ、前記ゲート制御電力増
幅器に供給される。従って、前記ゲート制御電力増幅器は、UWBパルスの到着
前の特定時間(たとえば、パルス到着前の数ナノ秒)ONされ、UWB信号が通
過した後はOFFにされる。このようにすることにより、高電力UWB信号を発
生するのに必要なDC電力が最小化される。この実施例に使用される具体的出力
増幅器は、STANFORD MICRODEVICES社からパーツ番号SMM-280-4として市販されて
いる。
【0066】 前記伝送されるUWB波形は、従来のシステムのような「キャリア・フリー」
ではなく、発振器106の周波数によって設定される明確で制御可能な中心又は
キャリア周波数を有する。更に、時間ゲート制御回路120での時間ゲート制御
のパルス幅によって、放射されるUWB信号の瞬時バンド幅が制御される。時間
ゲート制御回路120のパルス幅の調節に対応して、伝送されるUWB信号の瞬
時バンド幅が調節される。
【0067】 時間ゲート制御回路120の一実施例が図4に図示されており、これは、高速
スイッチS1、S2と遅延ラインとを有する。高速スイッチS1、S2は、Ga
As FETスイッチである。但し、どのような適当に高速なスイッチも使用可
能である。X周波帯域、10.0GHzに使用される具体的なGaAs FET
スイッチの実施例は、Daico社からパーツ番号DSW25151として市販されている。
或いは、前記UWB信号は、それが適度に高速である限りに於いて、一つのスイ
ッチによってゲート制御することも可能である。たとえば、ECLロジックは、
一つのGaAs FETスイッチの適度な高速制御を提供する。そのような場合
、前記遅延ライン180は不要となり、UWB信号波形はその単一のスイッチの
立上り及び立ち下がり時間によって決められるものとなるであろう。
【0068】 タップ付き遅延ライン180は、任意の適当に高速な遅延回路であってよい。
たとえば、一連のインバータゲートから遅延回路を構成することができる。サブ
・ナノ秒の遅延タップを有する遅延ラインが、蛇行するマイクロストリップライ
ンによって図3に図示されている時間ゲート制御回路120のために使用された
。この場合、回路基板の誘電定数によって、所定の長さを有する導電体を通る信
号の伝播速度が決まる。遅延ライン180は、又、ANALOG DEVICES社からパーツ
番号AD9501として市販されているもの、或いは、10ピコ秒(ps)程度の精度
を有するもの、等のデジタル制御遅延デバイスによって構成することが可能であ
る。
【0069】 使用時に於いて、トリガパルスが、図4に図示されているように、バッファ1
86を介してタップ付き遅延ライン180に送られる。遅延ライン180は、ス
イッチS1を制御するために第1タップ180aに於いてタップされ、スイッチ
S2を制御するために第2タップ180bに於いてタップされている。遅延され
たトリガパルスが第1タップ180aに到達すると、それがバッファ182を駆
動し、このバッファがスイッチS1を開放状態から閉成する。このスイッチS1
の閉成によって、発振器106の出力が時間ゲート制御回路120を介して通過
することが許容される。というのは、スイッチS1が閉成される時点に於いてス
イッチS2は既に閉成されているからである。一定の遅延Δ後、スイッチS1が
まだ閉成されている間に、前記トリガパルスは第2タップ180bに到達し、バ
ッファ184を駆動し、このバッファがスイッチS2を閉成状態から開放するよ
うに制御する。前記トリガパルスは、それが第2ゲート184に到達する時、第
1ゲート182がUWB信号パルスが通過し終わるまで前記トリガパルスに応答
し続けるような、レベル遷移である。スイッチS2のこの開放によって、発振器
106の出力が時間ゲート制御回路120の出力から切り離され、従って、出力
信号は、その時点でゼロにまで低下する。
【0070】 図5は、スイッチS1、S2のレスポンス波形タイミングを図示している。波
形(a)は、スイッチS1が閉成され、これによって、発振器106の出力が時
間ゲート制御回路120を通過することを許容するのを示している。波形(b)
は、スイッチS2が開放され、これによって、発振器106の出力を切り離すこ
とを示している。波形(c)は、スイッチS1、S2のレスポンスの合成結果を
図示している。
【0071】 スイッチS1、S2の立上り時間が一定である(通常は、GaAsスイッチの
場合は数百ピコ秒)ことにより、前記時間ゲート制御発振器UWB出力パルスは
、図5の波形(d)に図示されているように、実質的に三角形である振幅レスポ
ンスを有する。スイッチS1の作動とスイッチS2の作動との間の前記一定遅延
時間Δを調節し、高速立上り時間と密接にマッチングした伝播遅延時間とを有す
るGaAs FETスイッチを選択することによって、数ギガヘルツもの大きな
バンド幅を有するサブ・ナノ秒のマイクロ波のバーストを発生させることができ
る。このバーストが短ければ短いほど、バンド幅は大きくなる。
【0072】 もしも遅延ライン180を形成するためにプログラマブル遅延デバイスが使用
されるならば、前記遅延Δを調節することによって、UWB信号のバンド幅をリ
アルタイムに調節することが可能となる。更に、周波数ホッピング可能な発振器
106を使用することによって、放射されるUWB信号の瞬時バンド幅と中心周
波数とを、パルス毎に変化させることができる。
【0073】 前記UWB源から出力されるバースト周波数波形は、パルス・ツー・パルスベ
ースで非コヒーレントである。これは、瞬時信号エネルギに応答可能なUWBレ
シーバ用には許容可能である。一方で、伝送パルスを、デジタルプリスケーラ及
びデバイダを介して、発振器の周波数からスイッチS1、S2の作動の回数を導
き出すことによってパルス・ツー・パルスでコヒーレントなものにすることがで
きる。従って、位相シフトキーイング(PSK)、又は直角振幅変調(QAM)
の位相成分を実施することができる。パルスの存在又は不在によって、振幅シフ
トキーイング(ASK)を実施したり、或いは、パルス位置変調(PPM)を実
施することができる。位相および/又は振幅を使用したいかなる変調スキームも
実施可能である。
【0074】 図7Aは、図4に図示された実施例に依る、X周波帯域時間ゲート制御発振器
によって発生された実際の伝送UWB信号を図示している。この特定のUWB信
号は、2.5GHz VCOステップリカバリダイオード源を、4倍して10G
Hz源を形成したX周波帯域マイクロ波発振器106によって発生されたもので
ある。500ピコ秒(ps)持続時間の時間ゲート制御パルスを使用した。図7
Aに図示されているように、時間ゲート制御回路102からのパルスは、ほぼ三
角形状であった。その結果得られたX周波帯域UWB信号は、2GHz以上のバ
ンド幅で3dBの低下を有していた。
【0075】 図7Bは、図7Aに図示したUWB信号の周波数スペクトルを図示している。
周波数スペクトルの形状が、時間ゲート制御回路120に於けるレスポンスパル
スの形状によって影響されることに注意する。
【0076】 図6は、高速プログラマブルロジック及びD/Aコンバータが利用可能である
ことによって実用的とされる時間ゲート制御発振器UWBトランスミッタの実施
例を図示している。この実施例に於いて、デジタルエンベロープ発生器回路30
0を使用して、前記時間ゲート制御回路120が形成されている。
【0077】 クロッククリスタル302は、クロックドライバ304を駆動して高速読取り
専用メモリ(ROM)306へ連続アドレスを出力する。前記ROM306は、
理想的には、比較的低速のメモリの速度を連続的に加速するようにトリガされた
ROMのバンクとすることができる。このROMバンク306から出力されるデ
ータの速度は、クロッククリスタル302の速度に対応する。ROM306から
クロック出力されるデータは、高速D/Aコンバータ308によってアナログ信
号に変換され、その後、ゲート制御パルスとしてミキサー108に入力される。
【0078】 ROM306は、所望のUWB波形形状によってプログラムされ、従って、前
記D/Aコンバータ308によってデジタルからアナログに変換されるデータを
有するルックアップテーブルを形成する。現実には、ミキサー108は完全にリ
ニアではなく、従って、前記D/Aコンバータ308からのアナログ励起パルス
を成形することによって出力UWB信号が成形される。ROM306に格納され
る好適な波形形状は、所望のUWB出力スペクトル形状に基いて実験によって決
められる。
【0079】 デジタルエンベロープ発生器回路300は、ミキサー108のためのアナログ
変調機能を提供し、従って、前記発振器106からの「キャリア」信号をAM変
調する。
【0080】 以上、本発明をその例示的好適実施例を参照して記載したが、当業者は、本発
明の真の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な改変を行うことが可能であ
ろう。たとえば、本発明は、用途のために適しておればいかなる周波数の発振器
用にも適用可能である。更に、用途に適している場合には、前記アナログコンポ
ーネントをデジタルとして実施することも本発明の範囲に含まれる。たとえば、
前記発振器、低レベルインパルス発生器、フィルタ、遅延ライン、スイッチおよ
び/又は制御ロジックの代りに適当に高速のデジタル信号プロセッサを使用する
ことが可能である。参照の便宜上、バンド幅、周波数、位相、マルチレベル減衰
/増幅等の設定、調整、制御を含む、低レベルUWB信号又はインパルス源を変
更、調節、適用、フィルタリング、パルス成形、および/又は制御する前記回路
及び方法を、ここでは、波形適合又は順応と称されるか、若しくは波形アダプタ
によって実施される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 UWBトランスミッタがインパルスゲート制御発振器を利用する本発明の第1実
施例を図示している。
【図2】 低レベルインパルス発生器が、ゲート制御電力増幅器の前に、発振器又はミキサ
ーを使用することなく、バンドパス又はパルス成形フィルタを直接に励起する、
本発明のUWBトランスミッタの第2実施例を図示している。この回路は、ゼロ
周波数発振器(即ち、ミキサーに対するDCバイアス)を備えた、図1のものと
等価である。
【図3】 本発明の別実施例のブロック図であり、低レベルインパルスのレスポンスを近似
する時間ゲート制御回路を利用するUWBトランスミッタを図示している。
【図4】 発振器からの出力をゲート制御するために高速スイッチセットを使用する時間ゲ
ート制御回路の第1実施例を図示している。
【図5】 図4のスイッチS1及びS2のレスポンスを示している。
【図6】 デジタルパルス成形を使用する時間ゲート制御UWBトランスミッタの実施例を
図示している。
【図7A】 図4に図示した時間ゲート制御UWBトランスミッタによって発生されたX周波
帯域UWB信号を図示している。
【図7B】 図4に図示した時間ゲート制御UWBトランスミッタによって発生されたX周波
帯域UWB信号を図示している。
【図8】 マイクロ波発振器と低レベルインパルス発生器との両方を利用するインパルスゲ
ート制御UWBトランスミッタの実施例を図示している。
【図9】 図8に図示されている回路のタイミング図を示している。
【図10】 従来式インパルス源のUWB信号パルス振幅の時間に対する正規化プロットを示
している。
【図11】 L周波帯域に於けるインパルス信号の電力量が小さいことを説明するために、L
周波数のフィルタ信号と重畳した、インパルスUWB信号の電力スペクトルを図
示している。
【図12A】 低レベルインパルス発生器とマイクロ波バンドパスフィルタとを使用して、40
0MHzのバンド幅が3dB低下する、1.5GHzの中心周波数でL周波帯域
UWB信号を発生する、UWBトランスミッタによって発生された実際の伝送U
WB信号を図示している。
【図12B】 図12Aに図示したUWB信号の周波数スペクトルを図示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA ,ZW (72)発明者 ラーリック,ジェイ,フレデリック アメリカ合衆国 メリーランド 20906 シルヴァー・スプリング アトウッド・ロ ード 1317 Fターム(参考) 5K060 CC04 CC11 DD06 FF06 HH06 HH11 HH16 HH22 LL11 LL16 MM00 【要約の続き】 ティと、HF以下乃至ミリメータ波の周波数の拡張性、 が可能である。

Claims (63)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超広帯域信号の表象(representations)を放射するトランス
    ミッタであって、当該トランスミッタは、 高速低レベル超広帯域パルス列を発生するスイッチトインパルス発生器と、 前記低レベル超広帯域パルスに応答する波形アダプタと、当該波形アダプタは
    、前記低レベルパルスの中心周波数を規定するフィルタを備え、そして、 前記波形アダプタに応答して前記超広帯域信号の表象を放射するアンテナと、
    を有する。
  2. 【請求項2】 請求項1のトランスミッタであって、 前記波形アダプタは、更に、前記低レベルパルスのバンド幅を規定する。
  3. 【請求項3】 選択可能な中心周波数とバンド幅とを有する超広帯域信号を
    発生する信号発生器と、前記信号発生器に応答して前記超広帯域信号の表象を放
    射するアンテナとを備える超広帯域トランスミッタであって、前記発生器は、 発振器と、 前記発振器の出力をゲート制御するための低レベルインパルス信号を発生する
    低レベルインパルス発生器と、 前記発振器の前記出力を受けるRFポート入力と前記低レベルインパルス発生
    器の出力を受けるXポート入力とを備えるミキサーと、そして、 前記ミキサーから出力された信号を、伝送用の増幅レベル信号へ増幅する増幅
    器と、を有し、 前記増幅レベル信号は、前記発振器の少なくとも一つの特性に基く、中心周波
    数とバンド幅とを有する。
  4. 【請求項4】 選択可能な中心周波数を有する超広帯域信号を発生する信号
    発生器と、前記信号発生器に応答して前記超広帯域信号の表象を放射するアンテ
    ナとを備える超広帯域トランスミッタであって、前記信号発生器は選択可能なバ
    ンド幅を有する超広帯域信号を発生するとともに、 発振器と、 前記発振器の出力をゲート制御するための低レベルインパルス信号を発生する
    低レベルインパルス発生器と、 前記低レベルインパルス信号によってインパルス励起されるフィルタと、 前記フィルタから出力される信号を増幅するバッファ増幅器と、 前記発振器の前記出力を受けるRFポート入力と、前記バッファ増幅器の出力
    を受けるXポート入力とを備えるミキサーと、 前記超広帯域信号の伝送の前に、前記ミキサーからの超広帯域出力をフィルタ
    リングするバンドパスフィルタと、そして、 前記バンドパスフィルタから出力された信号を、伝送用の増幅レベル信号へ増
    幅する増幅器と、を有し、 前記増幅レベル信号は、前記発振器の少なくとも一つの特性と、前記フィルタ
    の少なくとも一つの特性とに基く、中心周波数とバンド幅を有する。
  5. 【請求項5】 請求項4の超広帯域トランスミッタであって、前記フィルタ
    の前記少なくとも一つの特性は、 中心周波数と、 バンド幅と、 帯域外排除と、そして、 スカートレスポンスと、から成るグループから選択される。
  6. 【請求項6】 請求項4の超広帯域トランスミッタであって、 前記発振器は電圧制御発振器であり、そして、 前記超広帯域トランスミッタの周波数ホッピングを行うべく、前記発振器の周
    波数は複数の周波数間で選択可能である。
  7. 【請求項7】 請求項4の超広帯域トランスミッタであって、前記増幅器へ
    の電力は、前記フィルタから出力される前記信号のタイミングと同期してゲート
    制御される。
  8. 【請求項8】 請求項4の超広帯域トランスミッタであって、更に、 前記超広帯域信号にデータをエンコードするように構成、配置されたデータエ
    ンコーダを有する。
  9. 【請求項9】 請求項8の超広帯域トランスミッタであって、 前記データは、毎秒100メガビット以上のレートでエンコードされる。
  10. 【請求項10】 選択可能な中心周波数とバンド幅とを有する超広帯域信号
    を発生する信号発生器と、前記信号発生器に応答して前記超広帯域信号の表象を
    放射するアンテナとを備える超広帯域トランスミッタであって、前記信号発生器
    は、 発振器と、 前記発振器の出力をゲート制御するための低レベルインパルス信号を発生する
    低レベルインパルス発生器と、 前記低レベルインパルス発生器から出力される信号を増幅する電圧制御バッフ
    ァ増幅器と、 前記発振器の前記出力を受けるRFポート入力と、前記バッファ増幅器の出力
    を受けるXポート入力とを備えるミキサーと、 前記超広帯域信号の伝送の前に、前記ミキサーからの超広帯域出力をフィルタ
    リングするバンドパスフィルタと、そして、 前記バンドパスフィルタから出力された信号を、伝送用の増幅レベル信号へ増
    幅する増幅器と、を有し、 前記増幅レベル信号は、前記発振器の少なくとも一つの特性に基く中心周波数
    と、前記低レベルインパルス信号と前記電圧制御バッファ増幅器への制御電圧と
    の少なくとも一つの特性に基くバンド幅と、を有する。
  11. 【請求項11】 請求項10の超広帯域トランスミッタであって、 前記増幅器への電力は、前記フィルタから出力される前記信号のタイミングに
    一致してゲート制御される。
  12. 【請求項12】 請求項10の超広帯域トランスミッタであって、 前記発振器は電圧制御発振器であり、そして、 前記超広帯域トランスミッタの周波数ホッピングを行うべく、前記発振器の前
    記周波数は複数の周波数間で選択可能である。
  13. 【請求項13】 請求項10の超広帯域トランスミッタであって、 前記増幅器への電力は、前記フィルタから出力される前記信号のタイミングに
    対応してゲート制御される。
  14. 【請求項14】 請求項10の超広帯域トランスミッタであって、更に、 前記超広帯域信号にデータをエンコードするように構成、配置されたデータエン
    コーダを有する。
  15. 【請求項15】 請求項14の超広帯域トランスミッタであって、 前記データは、毎秒100メガビット以上のレートでエンコードされる。
  16. 【請求項16】 超広帯域信号の表象を放射するトランスミッタであって、 低レベル信号を発生する発振器と、 前記発振器の出力のサブ・ナノ秒帯域時間部分をゲート制御し、これによって
    、低レベル時間ゲート制御超広帯域信号を生成する時間ゲートと、 前記時間ゲート制御超広帯域信号は、前記発振器の周波数に一致する中心周波
    数を有し、 前記時間ゲート制御超広帯域信号に応答して増幅出力を生成する増幅器と、そ
    して、 前記増幅出力に応答して前記超広帯域信号の表象を放射するアンテナと、を有
    する。
  17. 【請求項17】 請求項16のトランスミッタであって、前記時間ゲートは
    、 前記発振器の前記出力の前記小時間部分をゲート制御する、一対の直列に連結
    された連続ファイアドon−off及びoff−onトランジスタスイッチを有
    する。
  18. 【請求項18】 請求項16のトランスミッタであって、 前記時間ゲート制御超広帯域信号は、前記発振器の前記出力の前記ゲート制御
    時間部分のパルス幅に基くバンド幅を有する。
  19. 【請求項19】 請求項18のトランスミッタであって、 前記時間ゲート制御発振器信号の前記バンド幅は、前記発振器の前記出力の前
    記ゲート制御時間部分の前記パルス幅に反比例する。
  20. 【請求項20】 請求項16のトランスミッタであって、 前記発振器は電圧制御発振器から構成され、そして、 前記発振器の前記周波数は、前記超広帯域トランスミッタの周波数ホッピング
    を行うべく、複数の周波数間で変更可能である。
  21. 【請求項21】 請求項16のトランスミッタであって、 前記増幅器への電力は、前記時間ゲート制御発振器信号の前記ゲート制御小時
    間部分のタイミングに一致してゲート制御される。
  22. 【請求項22】 請求項16のトランスミッタであって、更に、 前記時間ゲート制御発振器信号にデータをエンコードするように構成、配置さ
    れたデータエンコーダを有する。
  23. 【請求項23】 請求項22の超広帯域トランスミッタであって、 前記データは、毎秒100メガビット以上のレートでエンコードされる。
  24. 【請求項24】 所望の中心周波数を有する超広帯域信号の表象を放射する
    方法であって、前記方法は、 前記超広帯域信号の所望の中心周波数に一致する周波数を有する低レベル信号
    を発生させ、 前記低レベル信号をインパルスゲート制御してディスクリート超広帯域パルス
    列を発生させ、前記インパルスゲート制御は約5ナノ秒以下であり、 前記ディスクリートパルスを波形適合して波形適合出力を生成し、そして、 前記波形適合出力をアンテナに提供して超広帯域信号の表象を放射する、工程
    を有する。
  25. 【請求項25】 請求項24の超広帯域信号を発生する方法であって、 前記低レベルインパルスゲート制御は、1ナノ秒以下である。
  26. 【請求項26】 請求項24の、中心周波数を有する超広帯域信号を発生す
    る方法であって、更に、 前記インパルスゲート制御工程後に、前記超広帯域パルスを所望の電力レベル
    へ増幅し、そして、 前記増幅パルスを前記キャリア周波数で放射する、工程を有する。
  27. 【請求項27】 請求項24の、中心周波数を有する超広帯域信号を発生す
    る方法であって、更に、 前記信号の前記周波数を、パルス毎に調節する、工程を有する。
  28. 【請求項28】 中心周波数を有する超広帯域信号を発生する方法であって
    、 前記超広帯域信号の所望の中心周波数に一致する周波数を有するソース信号を
    発生させ、 前記ソース信号を時間ゲート制御してディスクリートパルス列を発生させ、前
    記時間ゲート制御は約5ナノ秒以下であり、 前記ディスクリートパルス列を波形適合して、その周波数又はバンド幅が、前
    記ソース信号のフィルタリング、ミキシング、マルチレベル減衰、パルス成形の
    内の少なくとも一つによって決められる波形適合出力を生成し、そして、 前記波形適合出力をアンテナに供給する、工程を有する。
  29. 【請求項29】 請求項27の、超広帯域信号を発生する方法であって、 前記時間ゲート制御は1ナノ秒以下である。
  30. 【請求項30】 請求項28の、中心周波数を有する超広帯域信号を発生す
    る方法であって、更に、 前記超広帯域信号を増幅して、所望の電力レベルの増幅超広帯域信号を生成し
    、そして、 前記増幅超広帯域信号を前記中心周波数で放射する、工程を有する。
  31. 【請求項31】 請求項27の、キャリア周波数を有する超広帯域信号を発
    生する方法であって、更に、 前記信号の前記周波数をパルス毎に調節する、工程を有する。
  32. 【請求項32】 超広帯域トランスミッタを有する測距装置であって、当該
    測距装置は、 選択可能なキャリア周波数を有する超広帯域信号を発生する信号発生器と、 前記信号発生器に応答して、前記超広帯域信号を表わす信号を放射するアンテ
    ナと、そして、 前記放射超広帯域信号を受けるレシーバと、を有する。
  33. 【請求項33】 超広帯域トランスミッタを利用した通信システムであって
    、前記超広帯域トランスミッタは、 選択可能なキャリア周波数を有する超広帯域信号を発生する信号発生器と、 前記信号発生器に応答して、前記超広帯域信号の表象を放射するアンテナと、
    そして、 前記放射超広帯域信号を受けるレシーバと、を有する。
  34. 【請求項34】 トランスミッタを備えた信号通信装置であって、当該信号
    通信装置は、 ディスクリート低レベル超広帯域パルス列を発生するスイッチトインパルス発
    生器と、 前記低レベル超広帯域パルスに応答し、前記超広帯域パルスの中心周波数とバ
    ンド幅とを規定する、波形アダプタと、 前記中心周波数は、前記超広帯域信号の、周波数ミキシング及びフィルタリン
    グのいずれかによって決定され、そして、 前記波形アダプタに応答して、前記超広帯域信号の表象を放射するアンテナと
    、を有する。
  35. 【請求項35】 超広帯域伝送技術を利用して対象物を検出する方法であっ
    て、当該方法は、 選択可能なキャリア周波数を有する超広帯域信号を発生する信号発生器と、 前記信号発生器に応答して、前記超広帯域信号を表わす信号を放射するアンテ
    ナと、そして 前記放射超広帯域信号を受けるレシーバと、を有する。
  36. 【請求項36】 超広帯域技術を使用してデータを伝送する方法であって、
    当該方法は、 UWBインパルス発生器又はパルス励起発振器のいずれかを使用してUWB信
    号パルス列を発生させ、 前記UWB信号パルス列を変調するためのデータエンコーダを提供し、 前記データエンコーダを用いて前記信号パルス列を変調する波形アダプタを提
    供し、ここで、前記変調は、データの表象に応じた、パルス間周波数変更、パル
    ス間位相シフト、及びマルチレベル減衰の少なくとも一つであり、前記変調は、
    位相、バンド幅、周波数、振幅、及び減衰のいずれか一つを制御し、波形を前記
    信号パルスに適合させることによって達成され、 前記変調信号パルスをアンテナに供給し、そして、 前記変調パルスを選択可能な中心周波数で伝送する、工程を有する。
  37. 【請求項37】 超広帯域トランスミッタであって、 選択可能な中心周波数を有する超広帯域信号を発生する信号発生器と、当該信
    号発生器は、 低レベルインパルス信号を発生する低レベルインパルス発生器と、 前記低レベルインパルス信号によってインパルス励起されるフィルタと、を有
    し、そして、 前記フィルタから出力された信号を伝送用の増幅レベル[超広帯域]信号へ増
    幅する増幅器、前記増幅レベル[超広帯域]信号の中心周波数とバンド幅とは、
    前記フィルタの少なくとも一つの特性に基いて選択可能であり、そして、 前記信号発生器に応答して、前記超広帯域信号の表象を放射するアンテナと、
    を有する。
  38. 【請求項38】 請求項37の超広帯域トランスミッタであって、 前記増幅器への電力は、前記フィルタから出力される前記信号のタイミングに
    一致してゲート制御される。
  39. 【請求項39】 デジタルデータを表わすUWBデータ信号列を有する帯域
    制限超広帯域データ伝送の方法であって、当該方法は、 所与の振幅の低レベルインパルススイッチト超広帯域パルス列を発生させ、 前記低レベル超広帯域パルスをフィルタリングして、帯域制限スペクトル域に
    規制されたUWB信号を生成し、 デジタルデータに応じて前記低レベルUWB信号の振幅を変調し、これによっ
    て、振幅変調UWBデータ信号を生成し、そして、 前記振幅変調UWBデータ信号をアンテナに供給する、工程を有する。
  40. 【請求項40】 請求項39の方法であって、更に、前記供給工程の前に、
    前記振幅変調UWBデータ信号を増幅する工程を有する。
  41. 【請求項41】 デジタルデータを表わすUWB信号列を有する超広帯域デ
    ータ伝送の方法であって、当該方法は、 低レベルインパルススイッチト超広帯域パルス列を発生させ、 前記低レベルインパルススイッチト超広帯域パルスを波形適合してスペクトル
    域に規制されたUWB信号を生成し、 デジタルデータに応じて前記スペクトル域に規制された前記低レベルインパル
    ススイッチトUWB信号を変調し、これによって、データ保有UWB信号を生成
    し、そして、 前記データ保有UWB信号をアンテナに供給する、工程を有する。
  42. 【請求項42】 請求項41の方法であって、更に、前記供給工程の前に、
    前記データ保有UWB信号を増幅する工程を有する。
  43. 【請求項43】 デジタルデータを表わすUWBデータ信号列を有する帯域
    規制超広帯域データ伝送の方法であって、当該方法は、 低レベルインパルススイッチト超広帯域パルス列を発生させ、 前記インパルススイッチト超広帯域パルスをフィルタリングして、位相を有し
    、帯域規制スペクトル域内に規制されたUWB信号を生成し、 デジタルデータに応じて前記UWB信号の前記位相を変調し、これによって、
    位相変調UWBデータ信号を生成し、そして、 前記位相変調UWBデータ信号をアンテナに供給する、工程を有する。
  44. 【請求項44】 請求項43の方法であって、更に、前記供給工程の前に、
    前記位相変調UWBデータ信号を増幅する工程を有する。
  45. 【請求項45】 デジタルデータを表わすQAM変調UWBデータ信号を生
    成する方法であって、当該方法は、 低レベル信号を発生するマイクロ波発振器を提供し、 前記低レベル信号を数ナノ秒〜サブ・ナノ秒の間隔で時間ゲート制御して時間
    ゲート制御UWB信号出力を発生させ、 デジタルデータに応じて前記時間ゲート制御UWB信号出力を位相及び振幅の
    少なくとも一つに於いて変調し、これによって、データ変調出力を発生させ、そ
    して、 前記データ変調出力をアンテナに供給し、これによって、デジタルデータを表
    わすQAM変調UWBデータ信号を放射する、工程を有する。
  46. 【請求項46】 請求項45の方法であって、更に、前記供給工程の前に、
    前記データ変調出力を増幅する工程を有する。
  47. 【請求項47】 デジタルデータを表わすPSK変調UWBデータ信号を生
    成する方法であって、当該方法は、 低レベル信号を発生するマイクロ波発振器を提供し、 前記低レベル信号を数ナノ秒〜サブ・ナノ秒の間隔で時間ゲート制御してUW
    B信号出力を発生させ、 デジタルデータに応じて前記UWB信号出力をPSK変調し、これによって、
    変調UWB信号出力を発生させ、 前記変調UWB信号出力をアンテナに供給し、これによって、デジタルデータ
    を表わすPSK変調UWBデータ信号を放射する、工程を有する。
  48. 【請求項48】 請求項47の方法であって、更に、前記供給工程の前に、
    前記変調UWB信号出力を増幅する工程を有する。
  49. 【請求項49】 デジタルデータを表わすM元変調UWBデータ信号を生成
    する方法であって、当該方法は、 規定中心周波数を有する低レベル信号を発生するマイクロ波発振器を提供し、 前記低レベル信号を時間ゲート制御して、数ナノ秒〜サブ・ナノ秒の持続時間
    のゲート制御出力を生成し、当該ゲート制御出力は、前記発振器の周波数に一致
    する中心周波数を有し、 デジタルデータに応じて前記ゲート制御出力を、位相、マルチレベル振幅、及
    び周波数の少なくとも一つに於いて変調し、そして、 前記変調工程の前記ゲート制御出力をアンテナに供給する、工程を有する。
  50. 【請求項50】 請求項49の方法であって、更に、前記供給工程の前に、
    前記ゲート制御出力を増幅する工程を有する。
  51. 【請求項51】 デジタルデータを表わすM元変調UWBデータ信号を生成
    する方法であって、当該方法は、 周波数を有する低レベルミリメートル波信号を発生する電圧制御発振器を提供
    し、 前記ミリメートル波信号を時間ゲート制御して、数ナノ秒〜サブ・ナノ秒の持
    続時間のゲート制御出力を生成し、 デジタルデータに応じて前記電圧制御発振器の前記周波数を制御し、これによ
    って、時間ゲート制御、周波数変調UWBデータ信号を生成し、そして、 前記時間ゲート制御、周波数変調UWBデータ信号をアンテナに供給する、工
    程を有する。
  52. 【請求項52】 請求項51の方法であって、更に、前記供給工程の前に、
    前記時間ゲート制御、周波数変調UWBデータ信号を増幅する工程を有する。
  53. 【請求項53】 デジタルデータを表わすUWB信号列を伝送する、帯域制
    限超広帯域データ伝送システムであって、当該システムは、 低レベル超広帯域信号列を発生するスイッチトインパルス発生器と、 前記低レベル超広帯域信号を帯域規制して、それぞれが所与のスペクトル域内
    に規制された複数のサイクルを有する、ミリメートル波信号列を生成するフィル
    タと、 デジタルデータに応じて前記ミリメートル波信号の振幅を変調するデータモジ
    ュレータと、そして、 前記データモジュレータに応答してデジタルデータを表わすUWB信号を放射
    するアンテナと、を有する。
  54. 【請求項54】 請求項53の、帯域制限超広帯域データ伝送システムであ
    って、更に、前記ミリメートル波信号を増幅する増幅器を有する。
  55. 【請求項55】 デジタルデータを表わす信号列を伝送する、位相変調超広
    帯域伝送システムであって、当該システムは、 低レベル超広帯域信号列を発生するスイッチトインパルス発生器と、 前記低レベル超広帯域信号を帯域規制して、それぞれが所与のスペクトル域内
    に規制された複数のサイクルを有する、ミリメートル波信号列を生成するフィル
    タと、 デジタルデータに応じて前記ミリメートル波信号列の位相を変調するモジュレ
    ータと、そして、 前記モジュレータに応答してデジタルデータを表わす信号を放射するアンテナ
    と、を有する。
  56. 【請求項56】 請求項55の、位相変調超広帯域データ伝送システムであ
    って、更に、前記モジュレータに応答する増幅器を有する。
  57. 【請求項57】 デジタルデータを表わすUWB信号列を伝送する、UWB
    データ伝送システムであって、当該システムは、 低レベル超広帯域信号列を発生するスイッチトインパルス発生器と、 前記低レベル超広帯域信号を波形適合して、それぞれが所与のスペクトル域内
    に規制された複数のサイクルを有する、ミリメートル波信号列を生成する波形ア
    ダプタと、当該波形アダプタは、デジタルデータに応じて、前記ミリメートル波
    信号の、中心周波数、振幅、及び位相の内の少なくとも一つを制御し、そして、 前記データモジュレータに応答して、デジタルデータを表わすUWB信号を放
    射するアンテナと、を有する。
  58. 【請求項58】 請求項57のUWBデータ伝送システムであって、更に、
    前記波形アダプタに応答する増幅器を有する。
  59. 【請求項59】 デジタルデータを表わすUWB信号列を伝送する、UWB
    データ伝送システムであって、当該システムは、 低レベル超広帯域信号列を発生するスイッチトインパルス発生器と、 前記低レベル超広帯域信号を帯域規制して、それぞれが所与のスペクトル域内
    に規制された複数のサイクルを有するミリメートル波信号列を生成する波形アダ
    プタと、 デジタルデータに応じて前記ミリメートル波信号を変調するデータモジュレー
    タと、そして、 前記データモジュレータに応答して、デジタルデータを表わすUWB信号を放
    射するアンテナと、を有する。
  60. 【請求項60】 請求項59のUWBデータ伝送システムであって、更に、
    前記データモジュレータに応答する増幅器を有する。
  61. 【請求項61】 デジタルデータを表わす信号列を伝送するQAM変調UW
    Bデータ伝送システムであって、当該システムは、 低レベル信号を発生するマイクロ波発振器と、 前記発振器の数ナノ秒〜サブ・ナノ秒出力を生成する時間ゲートと、 前記時間ゲートの前記出力を、位相、中心周波数、及び振幅の内の少なくとも
    一つに於いて変調するデータモジュレータと、 前記データモジュレータに応答して増幅出力を生成する増幅器と、そして、 前記増幅出力に応答して、デジタルデータを表わす信号を放射するアンテナと
    、を有する。
  62. 【請求項62】 デジタルデータを表わす信号列を伝送するPSK変調UW
    Bデータ伝送システムであって、当該システムは、 低レベル信号を発生するマイクロ波発振器と、 前記低レベル信号からの数ナノ秒〜サブ・ナノ秒出力をゲート制御する時間ゲ
    ートと、 デジタルデータに応じて前記時間ゲートの前記出力の位相をシフトするデータ
    モジュレータと、 前記データモジュレータに応答して増幅出力を生成する増幅器と、そして、 前記増幅出力に応答して、デジタルデータを表わすPSK変調UWB信号を放
    射するアンテナと、を有する。
  63. 【請求項63】 デジタルデータを表わす短いデータ保持信号列を伝送する
    、M元変調UWB信号トランスミッタであって、当該トランスミッタは、 低レベル信号を発生するマイクロ波発振器と、 前記発振器の数ナノ秒〜サブ・ナノ秒出力をゲート制御して、位相、振幅、バ
    ンド幅及び中心周波数の内の少なくとも一つを有する信号を生成する時間ゲート
    と、 デジタルデータに応じて、前記時間ゲートの前記出力を、位相、バンド幅、マ
    ルチレベル振幅、及び中心周波数の内の少なくとも一つに於いて変調するデータ
    モジュレータと、 前記データモジュレータに応答して、増幅出力を生成する増幅器と、そして、 前記増幅出力に応答して、M元変調UWB信号を放射するアンテナと、を有す
    る。
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