JP2003514546A - ヒト樹状細胞において特異的に発現される遺伝子 - Google Patents

ヒト樹状細胞において特異的に発現される遺伝子

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JP2003514546A JP2001538952A JP2001538952A JP2003514546A JP 2003514546 A JP2003514546 A JP 2003514546A JP 2001538952 A JP2001538952 A JP 2001538952A JP 2001538952 A JP2001538952 A JP 2001538952A JP 2003514546 A JP2003514546 A JP 2003514546A
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ホッセ ヤン アデマ,
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Abstract

(57)【要約】 哺乳動物由来のタンパク質をコードする精製された遺伝子、精製タンパク質を含む、それらに関連する試薬、特異的抗体、およびこれらの分子をコードする核酸が提供される。この試薬および診断キットを使用する方法もまた提供される。本発明は、膜タンパク質(例えば、免疫または他の細胞間のシグナルを媒介し得る表面分子である)である種々の哺乳動物タンパク質をコードするアミノ酸配列およびDNA配列を提供する。DC−STAMPまたはDSP−1をコードする種々のcDNAを同定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本願は、1999年11月15日に出願されたUSSN09/439,735
の優先権を主張する米国実用特許出願である。これは、本明細書中に参考として
援用される。
【0002】 (本発明の分野) 本発明は、哺乳動物細胞(例えば、哺乳動物免疫系細胞)の生物学および生理
学を制御することにその機能があるタンパク質に関連する組成物に関する。特に
、これは精製した遺伝子、タンパク質、抗体、および造血細胞を含む種々の細胞
型の活性化、発生、分化および機能の調節に関連した有用な物質を提供する。
【0003】 (本発明の背景) 組換えDNA技術は、一般的に、ドナー供給源からベクターへの遺伝的情報の
組込み技術に続くプロセシング(例えば、宿主への導入を介する)に対して言い
、これによって転移された遺伝子情報が、新しい環境でコピーおよび/または発
現される。一般に、遺伝的情報は、所望のタンパク質産物をコードするメッセン
ジャーRNA(mRNA)由来の相補的DNA(cDNA)の形体で存在する。
しばしば、キャリアは、宿主中で、以後の複製のためのcDNA組込み能を有す
るプラスミドであり、そしていくつかの場合において、実際にcDNAの発現を
制御する能力およびこれにより宿主中でコードされた産物を直接合成する能力を
有する。
【0004】 免疫応答に対して特に重要な細胞系統としてリンパ球の以下の2つの分類が挙
げられる:免疫グロブリン(異物を認識し、そして異物に結合してその除去をも
たらす能力を有するタンパク質)を生成および分泌し得るB-細胞、およびリン
ホカインを分泌し、そしてB細胞および免疫ネットワークを構成する種々の他の
細胞(他のT細胞を含む)を誘導または抑制するT細胞の種々のサブセット。こ
れらのリンパ球は、多くの他の細胞型と相互作用する。
【0005】 樹状細胞(DC)は、免疫系の専門的な抗原提示細胞(APC)である。これ
らは、ネイティブTリンパ球を活性化する独特の能力(例えば、免疫応答の誘導
において重要な役割を果たす能力)を有する。複数の研究は、他のAPC(例え
ば、B細胞およびマクロファージ)を比較した場合に、DCがネイティブT細胞
を初期刺激することに優れていることを示した。Steinman(1991)
、Ann.Rev.Immunol.9:271〜296;Hart(1997
)、Blood 90:3245〜3287;およびLevinら(1993)
、J.Immunol.151:6742〜6750。最近の実験は、別個のD
Cサブセットが、インビボで生成した免疫応答型に対して顕著に異なる影響を有
するDCサブセットに認識され得ることを示唆する。例えば、Rissoanら
(1999)、Science 283、1183〜1186;Pulendr
anら(1999)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 96:
1036〜1041;Maldonado−Lopezら(1999)、J.E
xp.Med.189:587〜592;およびSmithおよびFazeka
s de St.Groth(1999)、J.Exp.Med.189:59
3〜598を参照のこと。
【0006】 DCは、骨髄由来の細胞であり、成熟期にあるDCは、身体全体にわたって散
在しており、そして抗原捕捉に専門化した種々の細胞表面レセプターを介する抗
原取り込みに特に効率的である。Sallustoら(1995)、J.Exp
.Med.182:389〜400を参照のこと。炎症の際に、DCは、リンパ
液または血液を介して二次リンパ器官に移動する。この移動プロセスは、ケモカ
インレセプターのアップレギュレーションとダウンレギュレーションにより調節
されるようである。Sllustoら(1998)、Eur.J.Immuno
l.28:2760〜2769;およびSozzaniら(1998)、J.I
mmunol.161:1083〜1086を参照のこと。
【0007】 T細胞領域に到着の際に、DCは、成熟しそして完全に刺激され、ネイティブ
T細胞を誘引しそしてネイティブT細胞と相互作用するための十分な機能が備え
られる。これらのDCは、一次T細胞応答の誘導を支持する高レベルのMHC分
類I、MHC分類II、接着分子および同時刺激分子を発現する。続いて、DC
4+Tヘルパー細胞との相互作用の後のDC上でのCD40ライゲーションは、
成熟DCの最大の活性化をもたらし、さらにネイティブな細胞毒性Tリンパ球を
刺激するこれらの能力を増強する。Cauxら(1994)、J.Exp.Me
d.180:1263〜1272;Cellaら(1996)、J.Exp.M
ed.184:747〜752;Schoenbergerら(1998)、N
ature 393:480〜483;Ridgeら(1998)、Natur
e 393:474〜478;およびBennettら(1998)、Natu
re 393:478〜480を参照のこと。
【0008】 T細胞、NK細胞、およびマクロファージに加えて、別の重要な細胞系統が肥
満細胞(これは、すべての哺乳動物種で積極的には同定されていなかった)であ
る。肥満細胞は、身体全体にわたる毛細血管の近くに配置された顆粒球を含む結
合組織細胞である。これらの細胞は、肺、皮膚、ならびに胃腸管および尿生殖路
において高濃度で見出される。肥満細胞は、アレルギー関連疾患、特に以下のア
ナフィラキシーにおいて中心的な役割を果たす:選択された抗原が、肥満細胞表
面上のレセプターに結合する免疫グロブリンの1つの分類に架橋する場合、肥満
細胞は、脱顆粒し、そしてメディエーター(例えば、アレルギー反応(例えば、
アナフィラキシー)を引き起こすヒスタミン、セロトニン、ヘパリン、およびプ
ロスタグランジン)を放出する。
【0009】 広範で種々の免疫学的プロセスにおけるDCの役割は示されてきたが、DC分
化、移動および成熟を調節する分子メカニズムは、なお十分に理解されていない
。種々の免疫障害をよりよく理解しかつ処置するための調査は、免疫系細胞をイ
ンビトロで維持することが、一般的に不可能であることにより妨げられていた。
免疫学者は、これらの細胞を培養することが、多くのリンホカインを含む種々の
成長因子を含むT細胞および他の細胞の上清の使用により達せられ得ることを発
見した。
【0010】 前述から、新しい表面抗原の発見および開発が、免疫系細胞および/または造
血細胞を直接または間接的に含む広範な変性状態または異常状態のための新しい
治療に寄与することが明らかである。特に、公知のリンホカインの有益な活性を
増強または可能にするリンホカインの発見および開発は、非常に有益である。本
発明は、新しい組成物および関連した化合物、ならびにこれらの使用方法を提供
する。
【0011】 (発明の要旨) 本発明は、樹状細胞特異的細胞膜貫通タンパク質(DC−STAMP)および
DNAX表面タンパク質と命名された哺乳動物(例えばげっ歯動物、イヌ科、ネ
コ科、霊長類)のタンパク質ならびにこれらの生物学的活性に関する。これは、
ポリペプチド自身をコードする核酸およびこれらの生成方法および使用方法を含
む。本発明の核酸は、本明細書中で開示された相補的DNA(cDNA)配列に
対するこれらの相同性、および/または代表的にこれらの核酸によりコードされ
たポリペプチドに適用された機能的アッセイにより、部分的に特徴付けられる。
生理学または免疫応答に依存する表面タンパク質制御の調節方法または介入方法
が提供される。
【0012】 本発明は、樹状細胞または肥満細胞由来の新規な表面タンパク質の発見に部分
的に基づく。これは、特に霊長類(例えば、ヒト)配列を提供する。有意な配列
相同性を示す機能的等価物は、他の哺乳動物(例えば、ウシ、ウマ、ラット、マ
ウス)、および非哺乳動物(例えば、鳥類を含む温血動物)から入手可能である
【0013】 種々のタンパク質の実施形態において、本発明は以下を提供する:配列番号2
または5または7に対して少なくとも約12アミノ酸長にわたって同一性を示す
実質的に純粋なまたは組替えDC−STAMPポリペプチドまたはDSP−1ポ
リペプチド;配列番号2の天然のDC−STAMP配列;配列番号5または7の
天然のDSP−1配列;およびDC−STAMP配列またはDSP−1配列を含
む融合たんぱく質。特定の実施形態において、セグメントの同一性は、少なくと
も約14、17、または19アミノ酸である。他の実施形態において、表1また
は表2からの配列を含む成熟配列を含むか;または天然のDC−STAMPまた
はDSP−1を区別する翻訳後改変パターンを示すか;またはこのポリペプチド
が:霊長類を含む哺乳動物から選択された温血動物に由来であり;配列番号2ま
たは5または7の少なくとも1つのポリペプチドセグメントを含み;複数のフラ
グメントを示し;DC−STAMPまたはDSP−1の天然の対立遺伝子変異体
であり;少なくとも約30アミノ酸長を有し;霊長類DC−STAMPまたはD
SP−1に特異的な少なくとも2つの非オーバーラップエピトープを示し;霊長
類DC−STAMPまたはDSP−1に対して少なくとも約20アミノ酸長にわ
たる配列の同一性を示し;糖化され;天然の糖化を含む少なくとも30kD分子
量を有し;合成ポリペプチドであり;固体基質に結合され;別の化学的部分に結
合され;天然の配列からの置換が1/5以下であり;または天然の配列からの欠
失または挿入変異体である。好ましい実施形態として以下の組成物が挙げられ得
:滅菌DC−STAMPまたはDSP−1ポリペプチド;またはDC−STAM
PまたはDSP−1ポリペプチドおよびキャリア、ここでキャリアは:水、生理
食塩水、および/または緩衝液を含む水性化合物であり;そして/または経口、
直腸、経鼻、局所、または非経口投与のために処方される。融合タンパク質の実
施形態において、タンパク質は:表1または表2からの成熟ポリペプチド配列;
FLAG、His6、またはIg配列を含む検出または精製タグ;おび/または
Flt3リガンドを含む別のサイトカイン配列またはケモカイン配列を有し得る
【0014】 キットの実施形態は、DC−STAMPまたはDSP−1ポリペプチドを有す
るこれら、および:ポリペプチドを含むコンパートメント;および/またはキッ
ト中の試薬の使用または処置のための説明書を含む。
【0015】 結合化合物の実施形態において、化合物は、抗体由来の抗原結合部位を有し得
、これらは、特に天然のDC−STAMPまたはDSP−1ポリペプチドに結合
する。ここで:DC−STAMPまたはDSP−1は、霊長類のタンパク質であ
り;結合化合物は、Fv、Fab、またはFab2フラグメントであり;結合化
合物は、別の化学的部分に結合し;または抗体は:表1または表2からの成熟ポ
リペプチド部分のペプチド配列に対して惹起され;成熟DC−STAMPまたは
DSP−1に対して惹起され;精製された霊長類DC−STAMPまたはDSP
−1に対して惹起され;免疫選択され;ポリクローナル抗体であり;変性したD
C−STAMPまたはDSP−1に結合し;少なくとも30μMのKdを示し;
ビーズまたはプラスチック膜を含む固体基質に結合され、滅菌組成物中にあり;
または検出可能に標識化される(放射活性標識または蛍光標識を含む)。結合化
合物を含むキットとして以下を有するキットが挙げられる:結合化合物を含むコ
ンパートメント;および/またはキット中の物質の使用および処置のための説明
書。しばしば、キットは、定性分析または定量分析することが可能である。好ま
しい組成物は:滅菌結合化合物;または結合化合物およびキャリアを含む。ここ
で、キャリアは:水、生理食塩水、および/または緩衝液を含む水性化合物であ
り;そして/または経口、直腸、経鼻、局所、または非経口投与に対して処方さ
れる。
【0016】 核酸実施形態は、DC−STAMPまたはDSP−1ポリペプチドまたは融合
タンパク質をコードする単離された核酸または組替え核酸を含む。ここで:DC
−STAMPまたはDSP−1は霊長類由来であり;および/または核酸は:表
1または表2の抗原ペプチド配列をコードし;表1または表2の複数の抗原ペプ
チド配列をコードし;セグメントをコードする天然cDNAに対する同一性を示
し;発現ベクターであり;さらに複製起点を含み;天然の供給源由来であり;検
出可能な標識を含み;合成ヌクレオチド配列を含み;6kb以下、好ましくは3
kb以下であり;ヒトを含む霊長類由来であり;天然のコード配列全長を含み;
DC−STAMPまたはDSP−1をコードする遺伝子のためのハイブリダイゼ
ーションプローブであり;またはPCRプライマー、PCR生成物、または変異
誘発プライマーである。本発明はまた、このような組替え核酸を含む細胞、組織
、または器官を提供し、そして好ましくはこの細胞は:原核生物細胞;真核生物
細胞;細菌細胞;酵母細胞;昆虫細胞;哺乳動物細胞;マウス細胞;霊長類細胞
;またはヒト細胞である。
【0017】 キットの実施形態として、このような核酸を含むこれらおよび:核酸を含むコ
ンパートメント;DC−STAMPまたはDSP−1タンパク質またはポリペプ
チドをさらに含むコンパートメント;および/またはキット中の試薬の使用また
は処置のための説明書を含む。代表的には、このキットは定性分析または定量分
析をすることが可能である。
【0018】 特定の実施形態において、核酸は:30℃および2M以下の塩、または45℃
および/または500mMの塩、または55℃および/または150mMの塩の
洗浄条件下で配列番号1または4または6とハイブリダイズし;または霊長類D
C−STAMPまたはDSP−1に対して少なくとも約30、55、または75
ストレッチにわたって同一性を示す。
【0019】 本発明は、霊長類DC−STAMPまたはDSP−1のアゴニストまたはアン
タゴニストと接触する細胞を含む細胞または組織培養細胞の生理学または発生を
調節する方法を包括する。この方法は:接触がFlt3リガンドのアゴニストま
たはアンタゴニストとの組み合わせにあり;または接触が、DC−STAMPま
たはDSP−1を特異的に結合する抗体結合部位を含む結合組成物を含むアンタ
ゴニストとの接触であるところにあり得る。
【0020】 (参照実施形態の詳細な説明) 本明細書中に列挙されたすべての参考文献は、各々個々の刊行物または特許出
願が明確にそして個々に参考として援用されることが記載されるかのように参考
として本明細書中で援用される。
【0021】 概略 I.概要 II.精製されたDC−STAMPまたはDSP−1 A.物理的性質 B.生物学的性質 III.物理的変異体 A.配列変異体、フラグメント B.翻訳後変異体 1.糖化 2.その他 IV.機能的変異体 A.アナログ、フラグメント 1.アゴニスト 2.アンタゴニスト B.模倣物 1.タンパク質 2.化学物質 V.抗体 A.ポリクローナル B.モノクローナル C.フラグメント、結合組成物 VI.核酸 A.天然の単離物;方法 B.合成遺伝子 C.単離物に対する方法 VII.DC−STAMPまたはDSP−1、模倣物の生成 A.組替え方法 B.合成方法 C.天然の精製 VIII.使用 A.診断 B.治療 IX.キット A.核酸試薬 B.タンパク質試薬 C.抗体試薬 X.DC−STAMPまたはDSP−1のための単離レセプター (I.概要) 本発明は、膜タンパク質(例えば、免疫または他の細胞間のシグナルを媒介し
得る表面分子である)である種々の哺乳動物タンパク質をコードするアミノ酸配
列およびDNA配列を提供する。例えば、Paul(1997)、Fundam
ental Immunology(第3版)、Raven Press、N.
Y.を参照のこと。タンパク質、およびフラグメント、またはアンタゴニストは
、レセプターまたは結合パートナーを発現する細胞の生理学的調節において有用
である.DC−STAMPまたはDSP−1は、造血細胞(例えば、リンパ球(
例えば、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ、樹
状細胞、造血前駆体、肥満細胞)などが挙げられる)に刺激効果または阻害効果
のいずれかを有するらしい。このタンパク質はまた、抗原(例えば、タンパク質
(直線状エピトープおよび立体配座エピトープの両方)上の種々のエピトープに
対する抗体を惹起するための免疫原)として有用である。
【0022】 DC−STAMPまたはDSP−1をコードする種々のcDNAが、同定され
た。DC−STAMPは、ヒト単球由来の樹状細胞から調製されたcDNAから
同定された。DSP−1は、ヒトHEL細胞株由来のcDNAライブラリーから
同定された。
【0023】 Bリンパ球および単核食細胞とともに、樹状細胞(DC)は、専門化した抗原
提示細胞(APC)である。DCは、ネイティブT細胞に対して抗原提示するこ
れらの能力において独特であり、従って、免疫応答の開始において中心的な役割
を果たす。DCに特異的な遺伝子の特徴づけは、これらの強力な抗原提示能力の
根底にあるメカニズム解明のために役立ち得る。単球由来のDCから調製された
cDNAライブラリー由来のクローンのランダム配列決定により単離された新規
な転写物の同定がここに示される。2.3kbのメッセンジャーRNAが、特に
DCにより発現され、そして他の白血球または非造血細胞パネルには存在しない
。さらに、いくつかのヒト器官の組織において、発現が検出されなかった。転写
物は、約470個のアミノ酸のタンパク質をコードし、これは、7個の推定膜貫
通ドメインから構成される。この新規なタンパク質は、樹状細胞特異的膜貫通タ
ンパク質(DC−STAMP)と命名された。293の細胞におけるDC−ST
AMP−GFPタンパク質の発現は、DC−STAMPが細胞表面で発現される
ことを示す。別のタンパク質または多重層膜スパニングレセプターとの相同性は
見出されなかった。DC−STAMPは、膜貫通タンパク質の新しい郡を表す新
規のDC特異的多重層膜スパニングタンパク質であるらしい。
【0024】 分子レベルでDCを特徴付けるために、cDNAライブラリーが、ヒト単球由
来の樹状細胞(DC)から調製され、そしてヌクレオチド配列分析により250
のcDNAクローンにわたって特徴付けられた。Marlandら(1997)
、Ricciardi−Castognoli(編)、Dendritic C
ells in Fundamental and Clinical Imm
unology、第3巻、Plenum Publ.Corp.を参照のこと。
これらのcDNAクローンの1つが、Genbankデータベースに存在しない
独特の配列を含み、そしてその部分的なオープンリーディングフレーム(ORF
)が推定の膜貫通(TM)領域をコードするらしいとしてより詳細に分析された
。この新規のメッセンジャーRNAの発現パターンを決定するために、ノザンブ
ロッド分析が、非刺激のDC由来のRNAならびに新しく分離された白血球集団
およびいくつかのT細胞、B細胞および単球細胞株のパネル由来のRNAを使用
して実施された。2.3kbのメッセージは、DCにおいて具体的に検出された
が、試験されたその他の細胞集団のいくつかにおいては検出されなかった。従っ
て、この新規なタンパク質は、DC−STAMP(DC特異的膜貫通タンパク質
)と命名された。このRNAがDC由来のポリA+RNA画分に富んでいるとい
う知見は、DC−STAMPをコードするmRNAがポリアデニル化されること
を示す。
【0025】 ヒトDC−STAMP遺伝子は、約470個のアミノ酸の膜タンパク質をコー
ドする。表1および配列番号1および配列番号2を参照のこと。DC−STAM
Pは、複数の膜スパンニングタンパク質(例えば、7個の細胞膜貫通レセプター
)のメンバーの構造的モチーフの性質を示す。他の注目すべきモチーフまたは特
徴として、asn168−thr170、asn187−ser188、および
asn357−ser359(推定された3つのNに結合したグリコシル化部位
);およびthr286−lys288(PKCによるリン酸化可能部位);お
よびlys426−ser429およびarg438−ser441(cAMP
依存タンパク質キナーゼに対する可能部位)が挙げられる。
【0026】 ヒトDSP−1は、2つの形体を示すようである。長い形体と命名された1つ
の形体は、約313のアミノ酸の膜タンパク質をコードし、そして短い形体と命
名された他方は、約200のアミノ酸の膜タンパク質をコードする。短い形体は
、長い形体のヌクレオチド94〜433の欠失、およびこのタンパク質の対応す
るアミノ酸から生じるようである。両形体は、長い形体の約leu172〜gl
y188の残基に対応する膜貫通セグメントを有するI型膜タンパク質をコード
するようである。他の注意すべきモチーフまたは特徴として、長い形体の約le
u222〜leu227、val244〜val251、およびleu258〜
val263の残基に対応する3つのITIMモチーフが挙げられる。例えば、
Thomas(1995)、J.Exp.Med.181:1953−xx;お
よびLanier(1997)、Immunity 6:371を参照のこと。
分類的には、チロシンに基く阻害モチーフ免疫レセプターは、細胞内チロシンホ
スファターゼを補充し、そしてこのレセプターは、細胞に対する阻害シグナルを
提供する。このことは、DSP−1抗原が、発現細胞(例えば、単球、T細胞、
NK細胞および/または肥満細胞)においてネガティブ調節シグナル経路に含ま
れることを示唆する。従って、結合パートナー、表面レセプターまたは適切なリ
ガンドは、おそらく単球、T細胞、NK細胞、および/または肥満細胞の脱顆粒
、走化性、またはシグナリングを阻害するらしい。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】 インビトロで多量のDCを生成するために現在利用可能な方法は、DCの詳細
な分子分析を可能にする。例えば、Romaniら(1994)、J.Exp.
Med.180:83〜93を参照のこと。単球由来のDCに由来したcDNA
ライブラリーが分析され、いくつかの目的の遺伝子産物(新規のDC特異的ケモ
カイン、DC−CK1を含む)の同定をもたらした。ZhouおよびTedde
r(1996)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:25
88〜2592を参照のこと。
【0029】 DC−STAMPおよびいくつかの7つのTM亜分類(ClustalW)と
の間で実施されるペアを成すタンパク質配列アラインメントは、20%未満の同
一性を示し、DC−STAMPタンパク質が新規のタンパク質ファミリーを表す
ことを示唆した。しかし、Gタンパク質結合(または連結)レセプター(GPC
R、またはGPLR)のスーパーファミリーのメンバーに対するDC−STAM
Pの構造的相同性は、この分子の関連した機能を示唆する。分類として、これら
のレセプターは、7つの疎水性ドメインを含むアミノ酸配列により特徴付けられ
る内在性膜タンパク質である。例えば、RuffoloおよびHollinge
r(編、1995)、G−Protein Coupled Transmem
brane Signaling Mechanisms、CRC Press
、Boca Raton、FL;WatsonおよびArkinstall(1
994)、The G−Protein Linked Receptor F
actsBook、Academic Press、San Diego、CA
;Peroutka(編、1994)、G Protein−Coupled
Receptors CRC Press、Boca Raton、FL;Ho
uslayおよびMilligan(1990)、G−Proteins as
Mediators of Cellular Signaling Pro
cesses、WileyおよびSons、New York、NY;およびD
ohlmanら(1991)、Ann.Rev.Biochem.60:653
〜688を参照のこと。これらの疎水性ドメインは、タンパク質の膜貫通スパニ
ング領域を表すことが予測される。これらのGPCRは、広範な生物中に見出さ
れ、そして代表的には、細胞内部へのシグナル伝達(例えば、相互作用を介する
(例えば、ヘテロ三量体Gタンパク質との))に含まれる。これらは、広範で多
様な範囲の試薬(脂質アナログ、アミノ酸誘導体、小ペプチド、およびその他の
分子を含む)と反応する。
【0030】 DC−STAMPタンパク質構造の予測されたモデルは、細胞外N末端、細胞
質C末端、3つの細胞質ループ、および3つの細胞外ループ(二次細胞外ループ
上のNに連結したグリコシル化のための2つのコンセンサス配列および三次細胞
外ループ上のNに連結したグリコシル化のための1つのコンセンサス配列を含む
)。
【0031】 DC−STAMPのC末端におけるセリン残基は、リン酸化に対する推定標的
である。いくつかの7回TMタンパク質について、Gタンパク質結合レセプター
キナーゼによるそのレセプターのC末端におけるセリン残基およびスレオニン残
基のリン酸化は、そのGタンパク質由来の活性化レセプターの非結合を生じ、そ
れにより脱感作されることが示されている。Bouhmら(1997)J.Bi
ol.Chem.332:1−18を参照のこと。さらに、発現は実施され、そ
れによってDC−STAMPタンパク質がこれらのセリン残基でリン酸化され得
るか否かを決定し得る。
【0032】 7回TMタンパク質の他の特徴として、一次の2つの細胞外ループにおけるシ
ステイン残基の特性が挙げられる。このループは、ジスルフィド結合を形成し、
そしてタンパク質構造を安定化し得る。SavareseおよびFraser(
1992)J.Biol.Chem.283:1−19を参照のこと。また、カ
ルボキシルテールにおけるシステイン残基は、パルミトイル化に対して強力な部
位であり、そして4次細胞内フープの形成に適する。O’Dowdら(1989
)J.Biol.Chem.283:7564−7569;およびStrand
erら(1994)Ann.Rev.Biochem.63:101−132を
参照のこと。DC−STAMPタンパク質は、TM1およびTM2においてシス
テインの代替の特性を含み、そしてそのC末端においてシステイン残基を有しな
い。7回TMレセプターに対して配列相同性の全くない結合により、DC−ST
AMPタンパク質の記載された特徴は、この新規のタンパク質が、存在する7回
TMサブクラスのいずれにも属さないことを示唆する。DC−STAMPは、新
規の7回TMタンパク質サブクラスを形成するか、または多膜全域(multi
−membrane spanning)タンパク質の新しいファミリーの第1
のメンバーであり得る。
【0033】 DC−STAMP末端の特徴は、その非常に基本的なアミノ酸組成である。細
胞質レセプターテールにおいて正に電荷される残基の膜近傍クラスターが、ER
M(エスリン(ezrin)、ラダキシン(radaxin)、モエシン(mo
esin))ファミリータンパク質に関連し得るいくつかの兆候がある。Bre
tscher(1999)Curr.Op.Cell.Biol.11:109
−116を参照のこと。これらのERMタンパク質は、膜細胞骨格リンカーとし
て意味されるため、このことは、DC−STAMPの細胞骨格への関連を示唆し
得る。DC−STAMPの連結反応は、適切なDC機能に対して本質的な接着ま
たは遊走能力に影響を及ぼし得る。これらは、試験され得る。
【0034】 III型膜タンパク質の構造予測は、約val35〜ala51(TM1);
ser57〜ser75(TM2);asn96〜ile114(TM3);t
yr144〜asp162(TM4);leu214〜phe230(TM5)
;leu295〜val313(TM6);およびpro379〜met398
(TM7)由来の疎水性膜貫通セグメントを示唆する。DC−STAMPの水治
療法分析のためのいくつかのTM予測プログラムの使用は、位置および膜貫通ド
メイン数に関して異なるモデルを生じた。このデータは、DC−STAMPタン
パク質が7回膜貫通ドメインを含むモデルを示唆する。始めに、強力な糖化部位
、推定リン酸化認識因子および細胞内C末端の位置は、このモデルを好む。次に
、一般的に膜貫通領域を攻撃する電荷アミノ酸の存在に基づいて、このモデルは
、外側でDN−STAMPおよび膜の管腔側のC末端を有するIIIb型内在性
膜タンパク質を支持する。最後に、DC−STAMPタンパク質は、TM1とT
M2との間にプロリン残基を含む。プロリンは、らせんを崩壊することが公知で
あり、そしてDC−STAMPにおける56位のプロリン残基は、ループの確立
およびタンパク質の膜への方向付けを助け得る。このことは、できる限りTM1
(膜貫通領域1)およびTM2(それぞれ17アミノ酸長および18アミノ酸長
)のさらなる短い疎水性伸展を補い得る。また、TM1およびTM2は共に、1
対のシステイン残基を含む。このことが、外膜側の近傍でのジスルフィド結合に
よってさらにこの膜内ループを安定化し得る。
【0035】 しかし、TM2、TM3、およびTM4は、さらに弱い領域であるため、代替
のモデルが、5個または4個のTM領域を含むことを除外し得ない。この領域に
おいて、TM1およびTM2は、単一の膜貫通ドメイン形成し、そしてTM3ま
たはTM4のいずれかが存在しない。2つの5TM全域タンパク質のみが、これ
までは記載されている(造血幹細胞によって発現される865アミノ酸AC13
3オーファンレセプター(Miragliaら(1997)Blood 90:
5013−5021)、およびCD47分子(Lindbergら(1993)
J.Cell.Biol.123:485−496))。TM4スーパーファミ
リーは、細胞表面タンパク質の群化および安定化に関与すると考えられるタンパ
ク質をコードするほぼ20遺伝子からなる。しかし、DC−STAMPタンパク
質は、これらのTM4タンパク質またはTM5タンパク質のいずれかに対して重
要な相同性を示さないが、DC−STAMPが新規なタンパク質ファミリーを表
すことを示す。
【0036】 膜貫通セグメントは、典型的に20〜25アミノ酸長である。バクテリオロド
プシンに対するモデルおよびデータに基づいて、これらの領域は、α−ヘリック
スであり、そしてリガンド結合ポケットを形成するように適応されることが予測
される。例えば、Findleyら(1990)Trends Pharmac
ol.Sci.11:492−499を参照のこと。他のデータは、このタンパ
ク質のアミノ末端が細胞外であり、そしてカルボキシ末端が細胞内であることを
示す。例えば、Lodishら(1995)Molecular Cell B
iology第3版,Scientific American,New Yo
rk;ならびにWatsonおよびArkinstall(1994)The
G−Protein Linked Receptor FactsBook
Academic Press,San Diego,CAを参照のこと。リン
酸化カスケードは、これらのレセプターのシグナル伝達経路に影響を与え得る。
【0037】 7回TMレセプターは、ケモカイン、ホルモンおよび光レセプターを含むヘテ
ロ三量体Gタンパク質(Straderら(1994)Ann.Rev.Bio
chem.63:101−132)を介してシグナル伝達する非常に不均質なタ
ンパク質のファミリーを含む。7回TMタンパク質の非常に多数は、結合された
Gタンパク質である。第2の膜貫通領域におけるアスパラギン酸塩およびいわゆ
る「DRYまたはERYモチーフ」の存在は、共にGタンパク質を介するシグナ
ル伝達に関与すると考えられる。SavaregeおよびFraser(199
2)J.Biol.Chem.283:1−19;およびBourne(199
7)Curr.Op.Cell Biol.9:134−142を参照のこと。
DC−STAMPは、これらの配列をいずれも含まないが、このようなモチーフ
は、できる限りこのようには認識され得ない。同様に、7回TMタンパク質(例
えば、赤血球上のダッフィ抗原レセプター(DARC)およびEGF−7TMレ
セプター)はまた、Gタンパク質結合に対する連続配列を欠失し、そしてこれら
のレセプターを介するシグナル伝達は、未だに離礁されていない。Horukら
(1996)J.Leukoc.Biol.59:29−38;ならびにMcK
nightおよびGordon(1996)Immunol.Today 17
:283−287を参照のこと。
【0038】 これらの7回膜貫通レセプターによって媒介される生物学的活性の全スペクト
ルは、十分に決定されていないものの、走化性誘起作用物質効果は、認識される
。ケモカインレセプターは、GPCRファミリーの顕著なメンバーである。例え
ば、Samsonら(1996)Biochemistry 35:3362−
3367;およびRapportら(1996)J.Leukocyte Bi
ology 59:18−23を参照のこと。ケモカイン分子の最も公知な生物
学的機能は、白血球の走化性誘引作用に関する。しかしながら、新規のケモカイ
ンおよびレセプターは、知見され、そして免疫学的応答を司る種々の細胞に対す
るそれらの生物学的効果は、引き続いている研究の主題である。
【0039】 DC−STAMPアゴニスト、またはアンタゴニストもまた、機能的または受
容体アンタゴニストとして作用し得る。例えばそれはDC相互作用または生理学
をブロックし、または反対の作用を媒介する。DCは、T細胞媒介免疫治療およ
びアレルギー応答に影響を及ぼす。逆に、自己免疫疾患および移植拒絶反応状況
において活動しすぎる。従って、DC−STAMP、またはそのアンタゴニスト
は、異常な医学的状態(免疫障害(例えば、免疫不全、慢性炎症、もしくは組織
拒絶反応)を含む)または他の生理学的状態の処置において有用であり得る。免
疫応答の初期における抗原提示の含意は、DC−STAMP関連試薬の使用によ
って影響される適切な状態である。組成物結合DC−STAMPおよび他のDC
作用試薬は、しばしば使用される。以下を参照のこと。
【0040】 DSP−1形態は、マスト細胞において高く発現される。この細胞は、アレル
ギー応答、特にヒスタミンの放出において作用する。例えば、Kalinerお
よびMetcalfe(1992年編)The Mast Cell in H
ealth and Diseaseを参照のこと。DSP−1シグナル伝達の
活性化または非活性化に関連する試薬は、抗原を発現する細胞によって媒介され
る医学的状態において重要であり得る。長(L)形態および短(S)形態は共に
、I型膜タンパク質であり、そして多重ITIMモチーフと共に細胞質ドメイン
を有し、阻害レセプターシグナル伝達の役割を示唆する。例えば、Kungら(
1999)J.Immunol.162:5876−87;Carlyleら(
1999)J.Immunol.162:5917−5923;Nakamur
aら(1997)J.Exp.Med.185:673−684;Olcese
ら(1996)J.Immunol.156:4531−4534;およびDa
eronら(1995)Immunity3:635−646を参照のこと。膜
貫通セグメントは、L型について残基172〜188(166〜198)および
S型の残基59〜75(53〜85)に対してほぼ対応する。しかし、膜貫通セ
グメントの実際の境界は、動態および他の因子で変わるかまたは依存し得る。
【0041】 これらの天然の抗原は、標的細胞において生物学的または生理学的反応を導く
様々な生化学的反応を媒介することができる。本明細書中で特徴付けられる好ま
しい実施形態は、霊長類(例えば、ヒト)由来であるが、他の種の対応物が天然
に存在する。他の哺乳動物種、例えば霊長類、イヌ、ネコ、およびげっ歯類、特
に家畜種におけるタンパク質のさらなる配列も、入手可能であるはずである。下
記を参照のこと。下記の説明は、例示の目的で、ヒトDS−STAMPまたはD
SP−1に向けられるが、他の種由来の関連する実施形態に同様に適用可能であ
る。
【0042】 (II.精製されたDS−STAMPまたはDSP−1) 霊長類、例えばヒトDS−STAMPまたはDSP−1アミノ酸配列を、表1
または2に示す。そのタンパク質をコードする他の天然に存在する核酸を、提供
された配列を用いて標準的な手順、例えばPCR技術によって、またはハイブリ
ダイゼーションによって単離し得る。プライマー伸長またはRACE方法は、メ
ッセージまたはゲノムのいずれかの隣接配列まで伸長し得る。アミノ末端からカ
ルボキシ末端まで提供される、これらのアミノ酸配列は、そのタンパク質抗原を
他のタンパク質および例示する多くの変異体から区別するのを可能にする、タン
パク質の配列情報を提供するのに重要である。さらに、そのペプチド配列はその
ようなセグメントを認識する抗体を産生するペプチドの調製を可能にする、そし
てヌクレオチド配列はオリゴヌクレオチドプローブの調製を可能にする。これら
はどちらも、そのような配列をコードする遺伝子の検出または単離、例えばクロ
ーニングのストラテジーである。
【0043】 本明細書中で使用される場合、「ヒトDS−STAMP」という用語は、タン
パク質の文脈で使用される場合、配列番号2に示したポリペプチドに対応するア
ミノ酸配列を有するタンパク質、またはその重要なフラグメントを含むべきであ
る。好ましい実施形態は、指定された長さの複数の区別できる、例えば重複しな
いセグメントを含む。代表的には、その数は少なくとも2、より通常は少なくと
も3、そして好ましくは5、7、またはそれ以上である。長さの最小値が提供さ
れるが、様々な大きさのより長い長さ、例えば1つの長さ7、および2つの長さ
12が適当であり得る。用語DSP−1ならびに配列番号4および6を用いて同
様である。
【0044】 結合成分、例えば抗体は、代表的には抗原に、例えば少なくとも約100nM
、通常約30nMよりよい、好ましくは約10nMよりよい、そしてより好まし
くは約3nMよりよい、高い親和性で結合する。対応するタンパク質が、ヒト以
外の哺乳動物種、例えば他の霊長類、有蹄動物、またはげっ歯類において見出さ
れる。非哺乳動物種、例えば鳥類または魚類も構造的または機能的に関連する遺
伝子およびタンパク質を有するはずである。
【0045】 本明細書中で使用される場合、「ポリペプチド」という用語は、重要なフラグ
メントまたはセグメントを含み、そして少なくとも約8アミノ酸、一般的には少
なくとも約12アミノ酸、代表的には少なくとも約16アミノ酸、好ましくは少
なくとも約20アミノ酸、そして特に好ましい実施形態では、少なくとも約30
以上のアミノ酸、例えば35、40、45、50等の一連のアミノ酸残基を含む
。そのようなフラグメントは、実質的に全ての位置で始まる、および/または終
わる末端を有し得る。例えば、全ての実際的な組み合わせで、残基1、2、3等
で始まり、そして例えば150、149、148等で終わる。特に興味深いペプ
チドは、構造ドメイン境界、例えば膜貫通セグメントまたは同定されたモチーフ
に対応する末端を有する。表1および2を参照のこと。
【0046】 「結合組成物」という用語は、例えば抗体−抗原相互作用で、DS−STAM
PまたはDSP−1に特異性をもって結合する分子を指す。特異性は多かれ少な
かれ包括的、例えば特定の実施形態に対して、または関連する実施形態、例えば
霊長類、げっ歯類等の群に対して特異的であり得る。それはまた、共有結合また
は非共有結合のいずれか、天然の生理的に関連するタンパク質−タンパク質相互
作用を含んで、DS−STAMPと特異的に結合する化合物、例えばタンパク質
を含む。その分子はポリマー、または化学的試薬であり得る。機能的アナログは
、構造的修飾を有するタンパク質であり得、またはそれは適当な結合決定基と相
互作用する分子の形を有する分子であり得る。その化合物は、受容体結合相互作
用のアゴニストまたはアンタゴニストとして作用し得る。例えば、Goodma
nら(編)Goodman & Gilman’s:The Pharmaco
logical Bases of Therapeutics(最新版)Pe
rgamon Pressを参照のこと。
【0047】 例えばタンパク質の文脈において、実質的に純粋なとは、代表的には、タンパ
ク質がもとの供給源有機体由来の、他の混入タンパク質、核酸、または他の生物
製剤を含まないことを意味する。純度は標準的な方法、代表的には重量によって
アッセイされ得、そして普通少なくとも約40%純粋、一般的には少なくとも約
50%純粋、多くの場合少なくとも約60%純粋、代表的には少なくとも約80
%純粋、好ましくは少なくとも約90%純粋、そして最も好ましい実施形態では
少なくとも約95%純粋である。担体または賦形剤が多くの場合加えられる。
【0048】 ポリペプチドまたはフラグメントの可溶性は、環境およびポリペプチドに依存
する。温度、電解質環境、ポリペプチドのサイズおよび分子の特徴、および溶媒
の性質を含む多くのパラメーターがポリペプチドの可溶性に影響する。代表的に
は、ポリペプチドが使用される温度は約4℃から約65℃の範囲である。通常使
用温度は約18℃より高い。診断的目的のためには、温度は通常約室温であるか
またはより暖かいが、アッセイ中の成分の変性温度より低い。治療的目的のため
には、温度は通常体温、代表的にはヒトおよびマウスでは約37℃であるが、特
定の状況下では、インサイチュまたはインビトロで温度を上昇または下降させ得
る。
【0049】 ポリペプチドのサイズおよび構造は、一般的に、実質的に安定状態であり、そ
して通常変性状態ではない。ポリペプチドは、例えば可溶性を与えるために、4
次構造において他のポリペプチドと、または脂質または界面活性剤と結合し得る
。 溶媒および電解質は通常、生物学的活性の保存のために使用される型の、生
物学的に適合性の緩衝液であり、そして通常生理的水性溶媒に近似する。通常、
溶媒は、代表的には約5および10の間、そして好ましくは約7.5の中性pH
を有する。いくつかの場合には、1つ以上の界面活性剤、代表的には弱い非変性
のもの、例えばCHS(コレステリルヘミスクシナート)またはCHAPS(3
−[3−コラミドプロピル]ジメチルアンモニオ)−1−プロパンスルホナート
)が、またはタンパク質の構造的または生理的性質の有意な崩壊を避けるために
十分低い濃度で加えられる。他の例では、有意な変性を起こすために強い界面活
性剤を使用し得る。
【0050】 (III.物理的改変体) 本発明はまた、DS−STAMPまたはDSP−1抗原のアミノ酸配列と実質
的なアミノ酸配列同一性を有するタンパク質またはペプチドを含む。改変体は種
、多型、または対立遺伝子改変体を含む。
【0051】 アミノ酸配列相同性、または配列同一性は、残基のマッチを最適化することに
よって、もし必要なら必要に応じてギャップを導入することによって決定される
。Needlehamら(1970)J.Mol.Biol.48:443−4
53;Sankoffら(1983)Time Warps,String E
dits, and Macromolecules:The Theory
and Practice of Sequence Comaprisonの
第1章、Addison−Wesley、Reading、MA;およびInt
elliGenetics、Mountain View、CA;およびUni
versity of Wisconsin Genetics Comput
er Group、Madison、WIのソフトウェアパッケージも参照のこ
と。保存的置換をマッチと考えるならば、配列同一性は変化する。保存的置換は
、代表的には以下の群内の置換を含む:グリシン、アラニン;バリン、イソロイ
シン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸;アスパラギン、グルタミン;
セリン、スレオニン;リシン、アルギニン;およびフェニルアラニン、チロシン
。保存は、生物学的特徴、機能的特徴、または構造的特徴に当てはまり得る。相
同的なアミノ酸配列は、代表的にはタンパク質配列の天然の多型または対立遺伝
子および種間のバリエーションを含むように意図される。代表的な相同的タンパ
ク質またはペプチドは、DS−STAMPまたはDSP−1のアミノ酸配列と2
5〜100%の同一性(もしギャップが導入され得るなら)から50〜100%
の同一性(もし保存的置換が含まれるなら)を有する。同一性の測定値は、少な
くとも約35%、一般的に少なくとも40%、多くの場合少なくとも約50%、
代表的には少なくとも約60%、通常少なくとも約70%、好ましくは少なくと
も約80%、そしてより好ましくは少なくとも約90%である。
【0052】 単離されたDS−STAMPまたはDSP−1 DNAは、ヌクレオチド置換
、ヌクレオチド欠失、ヌクレオチド挿入、そして短いヌクレオチド区間の反転に
よって容易に修飾し得る。これらの修飾は、これら抗原、その誘導体、または同
様の生理的、免疫原的、抗原的、または他の機能的活性を有するタンパク質をコ
ードする新規DNA配列を産生する。これら修飾配列を、変異抗原を産生する、
または発現を増強するために使用し得る。増強された発現は、遺伝子増幅、増加
した転写、増加した翻訳、および他のメカニズムを含み得る。「変異DS−ST
AMPまたはDSP−1」は、他の点では上記で述べたDS−STAMPまたは
DSP−1の配列同一性の定義にあてはまるが、欠失、置換、または挿入のいず
れかによって天然に通常見出されるDS−STAMPまたはDSP−1とは異な
るアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む。これは一般的には、配列番号2、
4、8、または10の配列を有するタンパク質と有意な同一性を有する、そして
それらの配列と様々な生物学的活性、例えば抗原性または免疫原性を共有する、
そして好ましい実施形態では天然全長開示配列のほとんどを含むタンパク質を含
む。全長配列が代表的には好ましいが、切断されたバージョンも有用であり、同
様に、天然の供給源から見出された遺伝子またはタンパク質が代表的には最も望
ましい。同様のコンセプトが異なるDS−STAMPまたはDSP−1タンパク
質、特に様々な温血動物、例えば哺乳動物および鳥類で見出されるものにあては
まる。これらの記載は一般的に、多くのDS−STAMPまたはDSP−1タン
パク質を含むことを意味し、具体的に議論される特定の霊長類実施形態に制限さ
れない。
【0053】 DS−STAMPまたはDSP−1変異誘発はまた、アミノ酸を挿入または欠
失させることによって行われ得る。置換、欠失、挿入、またはあらゆる組み合わ
せが、最終構築物に到達するために産生される。挿入はアミノまたはカルボキシ
ル末端融合を含む。無作為変異誘発を標的コドンにおいて行い得、そして発現し
た変異体を次いで望ましい活性に関してスクリーニングし得る。例えば、M13
プライマー変異誘発またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術による、公知の
配列を有するDNAにおいて、前もって決定した部位で置換変異を起こす方法は
、当該分野で周知である。例えば、Sambrookら(1989);Ausu
belら(1987および増刊);およびKunkelら(1987)Meth
ods in Enzymol.154:367−382を参照のこと。好まし
い実施形態は、例えば1倍、2倍、3倍、5倍、7倍等の、好ましくは保存的置
換をヌクレオチドまたはアミノ酸レベルで含む。好ましくは、置換は保存された
システインから遠く、そして多くの場合ヘリックス構造ドメインから離れた領域
にある。そのような改変体は、特異的な抗体を産生するために有用であり得、そ
して多くの場合多くのまたは全ての生物学的性質を共有する。
【0054】 本発明はまた、組換えタンパク質、例えばこれらタンパク質由来のセグメント
を使用した異種由来融合タンパク質を提供する。異種由来融合タンパク質は、天
然には通常同じ方法で融合しないタンパク質またはセグメントの融合である。同
様のコンセプトが異種由来核酸配列にあてはまる。
【0055】 それに加えて、新規構築物を、他のタンパク質由来の、同様の機能的ドメイン
を組み合わせることから作成し得る。例えば、標的結合または他のセグメントを
、異なる新規融合ポリペプチドまたはフラグメントの間で「交換」し得る。例え
ば、Cunninghamら(1989)Science 243:1330−
1336;およびO’Dowdら(1988)J.Biol.Chem.263
:15985−15992を参照のこと。
【0056】 BeaucageおよびCarruthers(1981)Tetra.Le
tts.22:1859−1862によって記載されたホスホロアミダイト法は
、適当な合成DNAフラグメントを産生する。二本鎖フラグメントは多くの場合
、相補鎖を合成することおよび適当な条件下で鎖を共にアニーリングすることに
よって、または適当なプライマー配列と共にDNAポリメラーゼを用いて相補鎖
を加えること、例えばPCR技術のいずれかによって得られる。
【0057】 構造分析を、関連遺伝子ファミリー(例えば、GPCR)のメンバーとの比較
において、この遺伝子に適用し得る。特に、β−シートおよびα−ヘリックス残
基は、例えば、RASMOL program(Bazanら(1996)Na
ture 379:591;Lodiら(1994)Science 263:
1762−1766;SayleおよびMilner−White(1995)
TIBS 20:374−376;ならびにGronenbergら(1991
)Protein Engineering 4:263−269を参照のこと
)を使用して、決定し得る。置換のために好ましい残基としては、対構造(co
unterstructure)またはリガンドと相互作用すると予期される、
表面に露出した膜外残基が挙げられる。機能を保存している可能性がある他の残
基は、特に、表面に露出した残基から離れた位置の保存的置換(例えば、膜内残
基)である。
【0058】 (IV.機能的改変体) DC−STAMPまたはDSP−1に対する生理的応答のブロックは、抗原へ
のリガンドまたは対構造の結合の競合的阻害から生じ得る。
【0059】 本発明のインビトロアッセイは、しばしば、単離されたタンパク質、これらの
タンパク質のレセプター結合セグメントを含む可溶性フラグメント、または固相
基板に付着したフラグメントを使用する。これらのアッセイはまた、結合セグメ
ントの変異および改変、またはリガンドの変異および改変のいずれかの作用の診
断的決定を可能にする。
【0060】 本発明はまた、競合的薬物スクリーニングアッセイの使用を意図する。例えば
、ここでは、抗原に対する中和抗体またはレセプター結合フラグメントが、試験
化合物と競合する。
【0061】 DC−STAMPまたはDSP−1抗原の「誘導体」としては、天然に存在す
る形態由来のアミノ酸配列変異体、グリコシル化改変体、および他の化学的部分
との共有結合的結合体または凝集結合体が挙げられる。共有結合誘導体は、例え
ば、標準的手段によって、アミノ酸側鎖またはN末端もしくはC末端に見出され
る基への官能基の連結によって調製され得る。例えば、Lundbladおよび
Noyes(1988)Chemical Reagents for Pro
tein Modification,第1〜2巻,CRC Press,In
c.,Boca Raton,FL;Hugli(1989版)Techniq
ues in Protein Chemistry,Academic Pr
ess,San Diego,CA;ならびにWong(1991)Chemi
stry of Protein Conjugation and Cros
s Linking,CRC Press,Boca Raton,FLを参照
のこと。
【0062】 特に、例えば、ポリペプチドのグリコシル化パターンを、その合成およびプロ
セシングの間、またはさらなるプロセシング工程において改変することによって
作製されるグリコシル化改変が含まれる。例えば、Elbein(1987)A
nn.Rev.Biochem.56.497−534を参照のこと。また、他
の主要ではない改変を有する同じ一次アミノ酸配列を有するペプチドのバージョ
ンが含まれ、これには、リン酸化アミノ酸残基、例えば、ホスホチロシン、ホス
ホセリン、またはホスホスレオニンが挙げられる。
【0063】 DC−STAMPまたはDSP−1と、他の相同性タンパク質または非相同性
タンパク質との間の融合ポリペプチドもまた提供される。多くの7TMレセプタ
ーまたは他の表面タンパク質は多量体(例えば、ホモ二量体性の実体)であり、
そして反復構築物は、種々の利点(タンパク質分解性切断に対する感受性の減少
を含む)を有し得る。代表的な例は、タンパク質のセグメントまたはドメイン(
例えば、レセプター結合セグメント)と、レポーターポリペプチド(例えば、ル
シフェラーゼ)の融合物であり、その結果、融合されたリガンドの存在または位
置は、容易に決定され得る。例えば、Dullら,米国特許第4,859,60
9号を参照のこと。他の遺伝子融合パートナーとしては、細菌β−ガラクトシダ
ーゼ、trpE、プロテインA、β−ラクタマーゼ、αアミラーゼ、アルコール
デヒドロゲナーゼ、酵母α接合因子、および検出または精製タグ(例えば、Hi
s6配列のFLAG配列)が挙げられる。例えば、Godowskiら(198
8)Science 241:812−816を参照のこと。
【0064】 融合ペプチドは、代表的に、組換え核酸方法または合成ポリペプチド方法のい
ずれかによって作製される。核酸操作および発現についての技術は、一般的に、
例えば、Sambrookら(1989)Molecular Cloning
:A Laboratory Manual(第2版),第1〜3巻,Cold
Spring Harbor Laboratory;およびAusubel
ら(1993版)Current Protocols in Molecul
ar Biology,Greene and Wiley,NYにおいて記載
されている。ポリペプチドの合成についての技術は、例えば、Merrifie
ld(1963)J.Amer.Chem.Soc.85:2149−2156
;Merrifield(1986)Science 232:341−347
;Athertonら(1989)Solid Phase Peptide
Synthesis:A Practical Approach,IRL P
ress,Oxford;およびGrant(1992)Synthetic
Peptides:A User’s Guide,W.H.Freeman,
NYに記載されている。リフォールディング方法(例えば、膜との)が、合成タ
ンパク質に対して適用可能であり得る。
【0065】 本発明はまた、アミノ酸配列またはグリコシル化におけるバリエーション以外
のDC−STAMPまたはDSP−1タンパク質の誘導体の使用を意図する。こ
のような誘導体は、化学的部分またはタンパク質キャリアとの共有結合的結合ま
たは凝集結合に関し得る。共有結合的誘導体または凝集誘導体は、免疫原として
、イムノアッセイにおける試薬として、または結合パートナー(例えば、他の抗
原)のアフィニティ精製についてのような精製方法において有用である。DC−
STAMPまたはDSP−1は、抗体または代替的な結合組成物のアッセイまた
は精製において使用するために、当該分野において周知の方法によって、固体支
持体(例えば、臭化シアン活性化SEPHAROSE)に共有結合させることに
よって固定され得るか、またはグルタルアルデヒド架橋を伴ってかまたは伴わず
に、ポリオレフィン表面に吸着され得る。これらのタンパク質はまた、例えば、
診断アッセイにおいて使用するために、検出可能基で標識され得る。抗原の精製
は、固定された抗体または相補的な結合パートナー(例えば、レセプターの結合
部分)によってもたらされ得る。
【0066】 本発明の可溶性フラグメントを、結合について特異的な抗血清または抗体の産
生のために免疫原として使用し得る。精製抗原を、モノクローナル抗体または天
然の抗体の抗原結合フラグメント、例えば、Fab、Fab’、F(ab)2
どを含む抗原結合フラグメントをスクリーニングするために使用し得る。精製D
C−STAMPまたはDSP−1抗原をまた、抗原レベルの上昇の存在に応答し
て産生された抗体を検出するための試薬(これは、異常なまたは特定の生理的状
態または疾患状態に診断的であり得る)として使用し得る。本発明は、配列番号
1または4または6に示されたヌクレオチド配列によってコードされたアミノ酸
配列、またはそれを含むタンパク質のフラグメントに対して惹起された抗体を意
図する。特に、本発明は、特定のドメイン(例えば、細胞外セグメント)に対し
て結合親和性を有するか、または特定のドメイン(例えば、細胞外セグメント)
に対して惹起された抗体を意図する。
【0067】 本発明は、さらなる密接に関連した種改変体の単離を意図する。サザンブロッ
トおよびノーザンブロット分析が、類似の遺伝子実体が他の哺乳動物に存在する
ことを確証する。抗原は、種改変体、例えばげっ歯類、ウサギ目、肉食動物、偶
蹄目、奇蹄目、および霊長類に広く存在する可能性がある。
【0068】 本発明はまた、構造、発現、および機能において独自性および類似性の両方を
示す関連抗原の群を単離する手段を提供する。分子の多くの生理的作用を解明す
ることは、さらなる異なる種またはその多型性改変体の単離および特徴付けによ
って著しく加速される。特に、本発明は、異なる種において、さらなる相同的遺
伝子実体を同定するために有用なプローブを提供する。
【0069】 単離遺伝子は、DC−STAMPの発現もDSP−1の発現も欠く細胞(例え
ば、対応するタンパク質を欠き、かつ負のバックグラウンド活性を示す種の型ま
たは細胞のいずれか)の形質転換を可能にする。これは形質転換されていないコ
ントロール細胞との比較における抗原機能の分析を可能にする。
【0070】 これらの抗原を通して媒介される様々な生理的機能もたらす、重要な構造的エ
レメントの精査は、近代分子生物学の標準的技術を用いて、特に関連するクラス
のメンバーを比較して可能である。例えば、Cunninghamら(1989
)Science 243:1339−1336に記載されたホモログスキャニ
ング変異誘発技術;ならびにO’Dowdら(1988)J.Biol.Che
m.263:15985−15992で使用されたアプローチ、およびLech
leiterら(1990)EMBO J.9:4381−4390において使
用されたアプローチを参照のこと。
【0071】 細胞内機能は、おそらくレセプターシグナル伝達に関する。しかし、タンパク
質のインターナリゼーションが特定の状況下で起こり得、そして細胞内成分と、
リガンドまたはレセプターとの間の相互作用が起こり得る。相互作用している成
分との膜抗原の相互作用の特定のセグメントを、変異誘発または直接的な生化学
的手段、例えば架橋またはアフィニティ方法によって同定し得る。結晶学的また
は他の物理的方法による構造分析もまた適用可能である。シグナル伝達メカニズ
ムのさらなる研究は、アフィニティ方法または遺伝的手段、例えば変異体の補完
分析による、単離可能であり得る結合成分の研究を含む。
【0072】 DC−STAMPまたはDSP−1の発現および制御に関するさらなる研究を
追及する。抗原と結合している制御エレメントは、示差的な生理的パターン、発
生的パターン、組織特異的パターン、または他の発現パターンを示す。上流また
は下流の遺伝子領域、例えば制御エレメントは興味深い。
【0073】 膜抗原の構造研究は、新たな抗原、特に分子に対してアゴニストまたはアンタ
ゴニスト特性を示すアナログの設計へと導く。これは、先に記載した望ましい活
性スペクトルを示す抗原を単離するためのスクリーニング方法と組み合わせられ
得る。
【0074】 (V.抗体) 抗体は、その天然に存在する形態およびその組換え形態の両方における、種改
変体、多型性改変体、または対立遺伝子改変体を含む膜タンパク質およびそのフ
ラグメントの種々のエピトープに対して惹起され得る。さらに、抗体は、ネイテ
ィブまたは変性バージョンを含む、その活性化形態またはその不活性形態のいず
れかのタンパク質に対して惹起され得る。抗イディオタイプ抗体も意図される。
【0075】 抗原の予め決定されたフラグメントに対する抗体(結合フラグメントおよび単
鎖バージョンを含む)は、動物をフラグメントと免疫原性タンパク質との結合体
で免疫することによって産生され得る。モノクローナル抗体を、所望の抗体を分
泌する細胞から調製する。これらの抗体を、正常または欠損性タンパク質への結
合に関してスクリーニングし得るか、または例えば、レセプターによって媒介さ
れるアゴニストまたはアンタゴニスト活性に関してスクリーニングし得る。抗体
は、例えばレセプターへの結合を立体的(sterically)にブロックす
ることによって、アゴニスト性またはアンタゴニスト性であり得る。これらのモ
ノクローナル抗体は、通常少なくとも約1mM、より通常には少なくとも約30
0μM、典型的には少なくとも約100μM、より典型的には少なくとも約30
μM、好ましくは少なくとも約10μM、そしてより好ましくは少なくとも約3
μMまたはそれより小さなKDで結合する。
【0076】 配列番号2のアミノ酸配列からなる免疫原のような、規定された免疫原に対し
て産生された抗体に特異的に結合するか、またはそれと特異的に免疫反応性であ
るDC−STAMPまたはDSP−1タンパク質は、典型的にはイムノアッセイ
において決定される。イムノアッセイは、典型的には、例えば配列番号2のタン
パク質に対して惹起されたポリクローナル抗血清を使用する。この抗血清は、好
ましくは同じ種由来の他の関連タンパク質(例えば、ヒトまたはげっ歯類のDC
−STAMP)に対して低い交差反応性を有するように選択され、そしていかな
るこのような交差反応性も、イムノアッセイに使用する前に免疫吸着によって除
去される。
【0077】 イムノアッセイで使用するための抗血清を産生するために、配列番号2のタン
パク質、またはこれらの組み合せを、本明細書中で記載したように単離する。例
えば、組換えタンパク質を哺乳動物細胞株において産生し得る。適切な宿主(例
えばBalb/cのようなマウスの近交系)を、選択されたタンパク質で、典型
的にはフロイントアジュバントのような標準的なアジュバントおよび標準的なマ
ウス免疫プロトコールを用いて免疫する(HarlowおよびLane、前出を
参照のこと)。あるいは、本明細書中で開示された配列由来であり、かつキャリ
アタンパク質に結合体化された合成ペプチドを、免疫原として使用し得る。ポリ
クローナル血清を回収し、そしてイムノアッセイ、例えば固体支持体に固定され
た免疫原を用いる固相イムノアッセイにおいて免疫原タンパク質に対して滴定す
る。104以上の力価を有するポリクローナル抗血清を選択し、そして他の関連
ファミリーメンバー(例えば、げっ歯類DC−STAMP)に対するその交差反
応性に関して、HarlowおよびLane(前出、570〜573頁)に記載
されているような競合的結合イムノアッセイを用いて試験する。好ましくは、例
えば、霊長類の具現物と組み合わせて、少なくとも1つの他の関連ファミリーメ
ンバーをこの決定に使用する。所望される標的ファミリーメンバーを、本明細書
中で記載されたように、標準的な分子生物学およびタンパク質化学技術を使用し
て、組換えタンパク質として産生し得、そして単離し得る。
【0078】 競合的結合形式のイムノアッセイを、交差反応性決定のために使用し得る。例
えば、配列番号2のタンパク質を、固体支持体に固定化し得る。アッセイに加え
られたタンパク質は、固定された抗原への抗血清の結合と競合する。固定された
タンパク質への抗血清の結合と競合する上記のタンパク質の能力を、配列番号2
のタンパク質と比較する。上記タンパク質についての交差反応性パーセントを、
標準的な計算を用いて計算する。上記に挙げたタンパク質の各々と10%未満の
交差反応性を有する抗血清を、選択し、そしてプールする。次いで、交差反応す
る抗体を、プールした抗血清から上記で挙げたタンパク質を用いる免疫吸着によ
って取り出す。
【0079】 次いで、免疫吸着およびプールされた抗血清を、第二のタンパク質を免疫原タ
ンパク質(例えば、配列番号2のタンパク質)と比較するために、上記のような
競合的結合イムノアッセイにおいて使用する。この比較を行うために、2つのタ
ンパク質をそれぞれ、広範な濃度でアッセイし、そして固定されたタンパク質へ
の抗血清の結合の50%を阻害するために必要とされる各タンパク質の量が決定
される。必要とされる第二のタンパク質の量が、必要とされる選択されたタンパ
ク質のタンパク質量の2倍未満である場合に、この第二のタンパク質は、免疫原
に対して産生された抗体に特異的に結合すると言う。
【0080】 本発明の抗体はまた、診断的適用において有用であり得る。捕捉または非中和
抗体として、それらをレセプターへの結合を阻害することなく抗原に結合する能
力に関してスクリーニングし得る。中和抗体として、それらは競合的結合アッセ
イにおいて有用であり得る。それらはまた、DC−STAMPもしくはDSP−
1タンパク質またはそれらのレセプターを検出または定量するにおいて有用であ
る。例えば、Chan(1987版)Immunology:A Practi
cal Guide、Academic Press、Orlando、FL;
PriceおよびNewman(1991版)Principles and
Practice of Immunoassay、Stockton Pre
ss、N.Y.;およびNgo(1988版)Nonisotopic Imm
unoassay、Plenum Press、N.Y.を参照のこと。交差吸
着、枯渇、または他の手段が、規定された選択性(例えば、固有または共有され
た種特異性)の調製物を提供する。これらは、種々の群の抗原を同定する試験の
基礎となり得る。
【0081】 さらに、抗原結合フラグメントを含む本発明の抗体は、抗原に結合し、そして
例えば、生物学的応答を誘発し得るレセプターへの機能的結合を阻害する強力な
アンタゴニストであり得る。それらはまた、非中和抗体として有用であり得、そ
して抗体が抗原に結合する場合に、例えば、その抗原を表面に発現する細胞が殺
傷されるように、毒素または放射性核種と結合され得る。さらに、これらの抗体
を薬物または他の治療的薬剤に、直接的かまたはリンカーによって間接的かのい
ずれかで結合体化し得、そして薬剤標的化を行い得る。
【0082】 抗原フラグメントを、免疫原として使用される融合または共有結合ポリペプチ
ドとして、他の物質(特に、ポリペプチド)と結合し得る。抗原およびそのフラ
グメントを、例えば、キーホールリンペットヘモシアニン、ウシ血清アルブミン
、破傷風トキソイドなどのような種々の免疫原と融合または共有結合し得る。ポ
リクローナル抗血清を調製する方法の説明に関しては、Microbiolog
y、Hoeber Medical Division、HarperおよびR
ow、1969;Landsteiner(1962)Specificity
of Serological Reactions、Dover Publ
ications、New York;Williamsら(1967)Met
hods in Immunology and Immunochemist
ry、第1巻、Academic Press、New York;ならびにH
arlowおよびLane(1988)Antibodies:A Labor
atory Manual、CSH Press、NYを参照のこと。
【0083】 いくつかの場合には、マウス、げっ歯類、霊長類、ヒトなどのような種々の哺
乳動物宿主からモノクローナル抗体を調製することが望ましい。そのようなモノ
クローナル抗体を調製する技術の説明は、例えば、Stitesら(編)Bas
ic and Clinical Immunology(第4版)、Lang
e Medical Publications、Los Altos、CA、
およびそこで引用される参考文献;HarlowおよびLane(1988)A
ntibodies:A Laboratory Manual、CSH Pr
ess;Goding(1986)Monoclonal Antibodie
s:Principles and Practice(第2版)、Acade
mic Press、New York;および特にモノクローナル抗体を産生
する1つの方法を考察している、Nature 256:495−497のKo
hlerおよびMilstein(1975)において見出され得る。
【0084】 他の適切な技術は、抗原性ポリペプチドへのリンパ球のインビトロの曝露、あ
るいはファージベクターまたは類似のベクターにおける抗体ライブラリーの選択
を含む。Huseら(1989)「Generation of a Larg
e Combinatorial Library of the Immun
oglobulin Repertoire in Phage Lambda
」Science 246:1275−1281;およびWardら(1989
)Nature 341:544−546を参照のこと。本発明のポリペプチド
および抗体(キメラ抗体およびヒト化抗体を含む)を、改変を伴ってかまたは伴
わずに使用し得る。しばしば、ポリペプチドおよび抗体は、検出可能なシグナル
を提供する物質を共有結合かまたは非共有結合かのいずれかで結合することによ
って標識される。広範な種々の標識および結合技術が公知であり、そして科学文
献および特許文献の両方において広範囲に報告されている。適切な標識としては
、放射性核種、酵素、基質、補因子、インヒビター、蛍光部分、化学発光部分、
磁気粒子などが挙げられる。そのような標識の使用を教示する特許としては、米
国特許第3,817,837号;同第3,850,752号;同第3,939,
350号;同第3,996,345号;同第4,277,437号;同第4,2
75,149号;および同第4,366,241号が挙げられる。また、組換え
免疫グロブリンを産生し得る。Cabilly、米国特許第4,816,567
号;Mooreら、米国特許第4,642,334号;およびQueenら(1
989)Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 86:10029
−10033を参照のこと。
【0085】 本発明の抗体をまた、タンパク質の単離におけるアフィニティークロマトグラ
フィーに使用し得る。抗体が固体支持体に結合されたカラムを調製し得る。例え
ば、Wilchekら(1984)Meth.Enzymol.104:3−5
5を参照のこと。抗体を精製するためにこの逆が使用され得る。
【0086】 DC−STAMPまたはDSP−1に対して惹起された抗体はまた、抗イディ
オタイプ抗体を惹起するために有用である。これらは、個々の抗原の発現に関連
する種々の免疫学的状態を検出または診断するにおいて有用である。
【0087】 (VI.核酸) 記載されたペプチド配列および関連する試薬は、例えば、天然の供給源からD
C−STAMPまたはDSP−1をコードするDNAクローンを検出、単離、ま
たは同定するにおいて有用である。典型的には、これらは哺乳動物から遺伝子を
単離するにおいて有用であり、そして同様の手順を、他の種、例えば鳥類および
哺乳動物のような温血動物から遺伝子を単離するのに適用する。クロスハイブリ
ダイゼーションは、同一種(例えば、多型性改変体)または他の種からDC−S
TAMPを単離することを可能にする。適切な核酸クローンを首尾良く単離する
ために、多くの異なるアプローチが利用可能である。
【0088】 精製タンパク質または規定されたペプチドは、上記のように、標準的な方法に
よって抗体を産生するために有用である。合成ペプチドまたは精製タンパク質を
、免疫系に提示して、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を産生し得
る。例えば、Coligan(1991)Current Protocols
in Immunology、Wiley/Greene;ならびにHarl
owおよびLane(1989)Antibodies:A Laborato
ry Manual、Cold Spring Harbor Pressを参
照のこと。
【0089】 例えば、特異的結合組成物を、DC−STAMPを発現する細胞株から作製さ
れた発現ライブラリーをスクリーニングするために使用し得る。細胞内発現のス
クリーニングを、種々の染色または免疫蛍光手順によって実施し得る。結合組成
物を、アフィニティ精製または表面融合タンパク質を発現する細胞を分類するた
めに使用し得る。
【0090】 ペプチドセグメントをまた、ライブラリーをスクリーニングするための適切な
オリゴヌクレオチドを予測するために使用し得る。遺伝暗号を、スクリーニング
のためのプローブとして有用な適切なオリゴヌクレオチドを選択するために使用
し得る。例えば、配列番号1または4または6を参照のこと。ポリメラーゼ連鎖
反応(PCR)技術と組み合わせて、合成オリゴヌクレオチドは、ライブラリー
から正しいクローンを選択するにおいて有用である。相補配列もまた、プローブ
、プライマー、またはアンチセンス鎖として使用する。種々のフラグメントが、
例えば、アンカーベクターもしくはポリA相補的PCR技術と組み合わせてか、
または他のペプチドの相補的DNAと組み合わせて、特に有用である。
【0091】 本発明は、抗原性または生物学的に活性な、対応するポリペプチド、特に記載
した配列の非翻訳5’部分をコードする部分を欠くものをコードする、単離DN
Aまたは単離フラグメントの使用を意図する。それに加えて、本発明は生物学的
に活性なタンパク質またはポリペプチドをコードし、そして適切な条件下で、本
明細書中で記載されたDNA配列とハイブリダイズすることができる、単離DN
Aまたは組換えDNAを含む。上記の生物学的に活性なタンパク質またはポリペ
プチドは、インタクトな抗原、またはフラグメントであり得、そして例えば配列
番号2または5または7で開示されたアミノ酸配列を有し、特に成熟した分泌ポ
リペプチドを有する。さらに、本発明は、膜DC−STAMPまたは膜DSP−
1と高い同一性を示すタンパク質をコードする、単離もしくは組換えのDNA、
またはそれらのフラグメントの使用を含む。単離DNAは、5’および3’隣接
部にそれぞれ調節配列、例えばプロモーター、エンハンサー、ポリA付加シグナ
ルなどを有し得る。あるいは、発現は、コードセグメントを異種プロモーターに
作動可能に連結することによって(例えば、内因性遺伝子から上流にプロモータ
ーを挿入することによって)実施し得る。
【0092】 「単離」核酸は、核酸(例えば、RNA、DNAまたは混合ポリマー)であり
、それは自然にネイティブな配列に付随する他の成分(例えば、リボソーム、ポ
リメラーゼ、および/またはもとの種由来の隣接するゲノム配列)から実質的に
分離している。その用語は、その天然に存在する環境から取り出された核酸配列
を含み、そして組換え体またはクローン化DNA単離物および化学的に合成され
たアナログまたは異種由来の系によって生物学的に合成されたアナログを含む。
実質的に純粋な分子は、分子の単離された形を含む。一般的に、核酸はベクター
中または約50kbより短い、通常約30kbより短い、典型的には約10kb
より少ない、そして好ましくは約6kbより短いフラグメントである。
【0093】 単離核酸は、一般的には分子の均一な組成物であるが、ある実施形態では、少
ない不均一性を含む。この不均一性は、典型的にはポリマー末端または望ましい
生物学的機能または活性に重要でない部分に見出される。
【0094】 「組換え」核酸は、その産生方法またはその構造のいずれかによって定義され
る。その産生方法、例えばある過程によって産生される産物に関して、その過程
は、ヌクレオチド配列におけるヒトの介入、典型的には選択または産生を含む、
組換え核酸技術の使用である。あるいは、それは、天然にはお互いに隣接しない
2つのフラグメントの融合を含む配列の産生によって産生される核酸であり得る
が、天然の産物、例えば天然に存在する変異体を除くことを意味する。従って、
任意の合成オリゴヌクレオチド過程を用いて誘導された配列を含む核酸と同様に
、例えば任意の天然に存在しないベクターを用いて細胞を形質転換することによ
って生成した産物が含まれる。このようなことは、同じかまたは保存的アミノ酸
をコードする縮退コドンでコドンを置換するためにしばしば行われるが、典型的
には配列認識部位を導入または除去することが行われる。
【0095】 あるいは、通常入手可能な天然の形で見出されない、所望の機能の組み合わせ
を含む単一の遺伝子(genetic entity)を産生するために、所望
の機能の核酸セグメントを一緒に結合させるためにそれを行う。制限酵素認識部
位は、しばしばそのような人工的操作の標的であるが、他の部位特異的標的、例
えばプロモーター、DNA複製部位、調節配列、コントロール配列、または他の
有用な特徴を設計に組み込み得る。同様のコンセプトが組換え(例えば、融合)
ポリペプチドについて意図される。遺伝コードの重複性によって、これら抗原の
フラグメントに類似したポリペプチドをコードする合成核酸、および様々な異な
る種または多型変異体由来の配列の融合が特に含まれる。
【0096】 核酸関連における有意な「フラグメント」は、少なくとも約17ヌクレオチド
、一般的に少なくとも約22ヌクレオチド、普通少なくとも約29ヌクレオチド
、より多くの場合少なくとも約35ヌクレオチド、典型的には少なくとも約41
ヌクレオチド、通常少なくとも約47ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約5
5ヌクレオチド、そして特に好ましい実施形態では少なくとも約60以上のヌク
レオチド(例えば、67、73、81、89、95等)の連続セグメントである
【0097】 DC−STAMPタンパク質またはDSP−1タンパク質をコードするDNA
は、関連するかまたは同様のタンパク質をコードする遺伝子、mRNA、および
cDNA種、および異なる種由来の相同的タンパク質をコードするDNAを同定
するのに特に有用である。霊長類、げっ歯類、イヌ、ネコ、鳥類、および魚類を
含む他の種においてホモログが存在する。様々なDC−STAMPタンパク質ま
たはDSP−1タンパク質が相同的であり、そして本明細書中に含まれる。しか
し、抗原に対してより遠い進化上の関係を有するタンパク質でさえ、それらが十
分相同性であるならば、これらの配列を用いて適切な条件下で容易に単離し得る
。霊長類膜タンパク質が特に興味深い。
【0098】 例えばイントロンを含むゲノム配列に由来する組換えクローンは、例えばトラ
ンスジェニック細胞およびトランスジェニック生物を含むトランスジェニック研
究、および遺伝子治療に有用である。例えば、Roitt(編)Encyclo
pedia of Immunology、Academic Press、S
an Diego、1502−1504頁のGoodnow(1992)「トラ
ンスジェニック動物」;Travis(1992)Science 256:1
392−1394;Kuhnら(1991)Science 245:707−
710;Capecchi(1989)Science 244:1288;R
obertson(編、1987)Teratocarcinomas and
Embryonic Stem Cells:A Practical Ap
proach、IRL Press、Oxford;Rosenberg(19
92)J.Clinical Oncology 10:180−199;およ
びCournoyerおよびCaskey(1993)Ann.Rev.Imm
unol.11:297−329を参照のこと。あるいは、発現は、例えば、内
因性遺伝子から上流にプロモーターを挿入することによって、コードセグメント
を異種由来のプロモーターに、作動可能に連結することによって実施され得る。
例えば、Trecoら、WO96/29411またはUSSN08/406,0
30を参照のこと。
【0099】 核酸配列比較関係における実質的な相同性(例えば、同一性)は、比較したと
き、適切なヌクレオチド挿入または欠失を伴って最適に整列した場合、そのセグ
メント、またはその相補鎖のいずれかが、少なくとも約50%のヌクレオチド、
一般的に少なくとも約58%、普通少なくとも約65%、多くの場合少なくとも
約71%、典型的には少なくとも約77%、通常少なくとも約85%、好ましく
は少なくとも約95から98%またはそれより多く、そして特定の実施形態では
約99%またはそれ以上のヌクレオチドで同一であることを意味する。あるいは
、そのセグメントが、選択的ハイブリダイゼーション条件下で、鎖、またはその
相補鎖に、典型的には例えば配列番号1または4または6のDC−STAMPま
たはDSP−1の配列を用いて、ハイブリダイズする場合、実質的な相同性が存
在する。典型的には、少なくとも約30ヌクレオチドの区間にわたり少なくとも
約55%、好ましくは約25ヌクレオチドの区間にわたり少なくとも約75%、
そして最も好ましくは約20ヌクレオチドにわたり少なくとも約90%の同一性
が存在する時、選択的ハイブリダイゼーションが起こる。Kanehisa(1
984)Nuc.Acids Res.12:203−213を参照のこと。記
載したように、同一性比較の長さは、より長い区間にわたり得、そしてある実施
形態では少なくとも約17ヌクレオチド、通常少なくとも約28ヌクレオチド、
典型的には少なくとも約40ヌクレオチド、そして好ましくは少なくとも約75
〜100またはそれ以上のヌクレオチドの区間にわたる。
【0100】 ハイブリダイゼーション関連の相同性に関して、ストリンジェントな条件は、
塩、温度、有機溶媒、および他のパラメーター、典型的にはハイブリダイゼーシ
ョン反応において調節される条件の、ストリンジェントな組み合わせた条件であ
る。ストリンジェントな温度条件は、通常、約30℃を超える、通常約37℃を
超える、典型的には約55℃、60℃、または65℃を超える、そして好ましく
は約70℃を超える温度を含む。ストリンジェントな塩条件は、普通約1000
mMより少なく、通常約400mMより少なく、典型的には約250mMより少
なく、好ましくは、約150mMより少なく、約100mM、50mM、または
20mMさえも含む。しかし、パラメーターの組み合わせが、任意の1つのパラ
メーターの計測値よりはるかに重要である。例えば、WetmurおよびDav
idson(1968)J.Mol.Biol.31:349−370を参照の
こと。ストリンジェントな条件下でのハイブリダイゼーションは、バックグラウ
ンドに対して少なくとも2倍、好ましくは少なくとも3−5倍またはそれ以上の
バックグラウンドを与える。
【0101】 配列比較に関して、典型的には1つの配列が、試験配列が比較される参照配列
として作用する。配列比較アルゴリズムを用いて、試験および参照配列がコンピ
ューターに入力される時、もし必要ならサブシークエンス座標が指定され、そし
て配列アルゴリズムプログラムパラメーターが指定される。配列比較アルゴリズ
ムは次いで、参照配列に関連する試験配列について配列同一性パーセントを、指
定されたプログラムパラメーターに基づいて計算する。
【0102】 比較のために配列の最適なアラインメントを、例えばSmithおよびWat
erman(1981)Adv.Appl.Math.2:482の局所相同性
アルゴリズムによって、NeedlemanおよびWunsch(1970)J
.Mol.Biol.48:443の相同性アラインメントアルゴリズムによっ
て、PearsonおよびLipman(1988)Proc.Nat’l A
cad.Sci.USA 85:2444の類似性探索法によって、これらアル
ゴリズムのコンピューター化された実行によって(Wisconsin Gen
etics Software PackageのGAP、BESTFIT、F
ASTA、およびTFASTA、Genetics Computer Gro
up、575 Science、Madison博士、WI)、または視覚的な
観察によって(一般的にはAusubelら、前出を参照のこと)行い得る。
【0103】 有用なアルゴリズムの1つの例は、PILEUPである。PILEUPは、累
進的な対のアラインメントを使用して、関連する配列の群から多重配列アライン
メントを作成し、関係および配列同一性パーセントを示す。それはまた、アライ
ンメントを作成するために使用された密集する関係を示すツリーまたは系統樹を
プロットする。PILEUPは、FengおよびDoolittle(1987
)J.Mol.Evol.35:351−360の累加アラインメント法の簡約
化を使用する。その使用される方法は、HigginsおよびSharp(19
89)CABIOS 5:151−153により記載された方法と同様である。
そのプログラムは、それぞれ最長5,000ヌクレオチドまたはアミノ酸の、3
00の配列までを整列し得る。多重アラインメント手順は、2つの整列した配列
の集団を産生する、2つの最も類似した配列の対のアラインメントから始まる。
この集団を次いで、次に最も関連した配列または整列配列の集団に対して整列さ
せる。2つの配列の集団を、2つの個々の配列の、対のアラインメントの単純な
拡張によって整列させる。最終的なアラインメントを、一連の連続した対のアラ
インメントによって達成する。そのプログラムは、配列比較の領域に関して特定
の配列およびそのアミノ酸またはヌクレオチド座標を指定することによって、お
よびプログラムパラメーターを指定することによって実行される。例えば、参照
配列を他の試験配列と比較して、以下のパラメーターを使用して配列同一性パー
セントの関係を決定し得る:デフォルトギャップ重量(default gap
weight)(3.00)、デフォルトギャップ長重量(default
gap length weight)(0.10)、および重量末端ギャップ
(weighted end gaps)。
【0104】 配列同一性パーセントおよび配列類似性を決定するのに適切な、他のアルゴリ
ズムの例は、Altschulら(1990)J.Mol.Biol.215:
403−410に記載されているBLASTアルゴリズムである。BLAST分
析を行うためのソフトウェアは、National Center for B
iotechnology Information(http:www.nc
bi.nlm.nih.gov/)を通して公に入手可能である。このアルゴリ
ズムは、まず問合せ(query)配列中で長さWの短いワードを同定すること
によって、ハイスコア配列対(high scoring sequence
pairs)(HSPs)を同定することを含む。これは、データベース配列に
おいて同じ長さのワードと整列した場合に、ある正の値の閾値スコアTに一致す
るかまたは満たす。Tは隣接ワードスコア閾値(neighborhood w
ord score threshold)と呼ばれる(Altschulら、
前出)。これら最初の隣接ワードヒット(neighborhood word
hits)は、それらを含むより長いHSPsを発見する探索を開始する種と
して作用する。ワードヒットを次いで、累積アラインメントスコアが増加し得る
限り、各配列にそって両方向に拡張する。各方向へのword hitsの拡張
は、以下の場合に停止される:累積アラインメントスコアがその最大達成値より
X量だけ減少する場合;1つ以上のネガティブスコア残基アラインメントの蓄積
に起因して、累積スコアがゼロまたはそれ以下になる場合;またはいずれかの配
列の末端に達した場合。BLASTアルゴリズムパラメーターW、T、およびX
は、アラインメントの感受性およびスピードを決定する。BLASTプログラム
は、デフォルトとして11のワード長(wordlength)(W)、50の
BLOSUM62スコア付けマトリックス(scoring matrix)(
HenikoffおよびHenikoff(1989)Proc.Nat’l
Acad.Sci.USA 89:10915を参照のこと)アラインメント(
B)、10の期待値(E)、M=5、N=4、および両鎖の比較を使用する。
【0105】 配列同一性パーセント計算することに加えて、BLASTアルゴリズムはまた
、2つの配列間の、類似性の統計学的分析を行う(例えば、Karlinおよび
Altschul(1993)Proc.Nat’l Acad.Sci.US
A 90:5873−5787を参照のこと)。BLASTアルゴリズムによっ
て提供される類似性の1つの測定値は、最少和可能性(smallest su
m probability)(P(N))である。これは、2つのヌクレオチ
ドまたはアミノ酸配列間のマッチが偶然に起こる可能性の指標を示す。例えば、
試験核酸の参照核酸に対する比較におけるsmallest sum prob
abilityが約0.1より低い、より好ましくは約0.01より低い、そし
て最も好ましくは約0.001より低いならば、核酸は参照配列と類似している
と判断される。
【0106】 ポリペプチドの2つの核酸配列が実質的に同一であることのさらなる指標は、
下記で記載するように、最初の核酸によってコードされるポリペプチドが、2番
目の核酸によってコードされるポリペプチドと免疫学的に交差反応性であること
である。従って、例えば2つのペプチドが保存的置換によってのみ異なる場合、
ポリペプチドは、典型的には第2のポリペプチドと実質的に同一である。2つの
核酸配列が実質的に同一であることの他の指標は、下記で記載するように、2つ
の分子がストリンジェントな条件下でお互いにハイブリダイズすることである。
【0107】 他の哺乳類種由来のDC−STAMPまたはDSP−1を、密接に関連する種
の種間ハイブリダイゼーションによってクローニングおよび単離し得る。相同性
は、遠く関連する種の間では比較的低くあり得、従って比較的密接に関連した種
のハイブリダイゼーションが賢明である。あるいは、あまり種特異性を示さない
抗体調製物の調製が、発現クローニングアプローチに有用であり得る。
【0108】 (VII.DC−STAMPまたはDSP−1の作成;模倣物) DC−STAMPもしくはDSP−1またはそのフラグメントをコードするD
NAを、化学的合成、cDNAライブラリーのスクリーニング、または広範な種
々の細胞系統または組織サンプルから調製したゲノムライブラリーのスクリーニ
ングによって得ることができる。例えば、OkayamaおよびBerg(19
82)Mol.Cell Biol.2:161−170;Gublerおよび
Hoffman(1983)Gene 25:263−269;およびGlov
er(編、1984)DNA Cloning:A Practical Ap
proach、IRL Press、Oxfordを参照のこと。あるいは、本
明細書中で提供される配列は、有用なPCRプライマーを提供するか、または、
DC−STAMPもしくはDSP−1をコードする適切な遺伝子の合成または他
の調製を可能にし、これらには、天然に存在する実施形態が挙げられる。
【0109】 次に例えばポリクローナルまたはモノクローナル抗体を産生するために使用さ
れ得る全長DC−STAMPもしくはDSP−1またはフラグメントの合成のた
めに;結合研究のために;修飾分子の構築および発現のために;そして構造/機
能研究のために、このDNAを広範な種々の宿主細胞に発現し得る。
【0110】 本明細書中で使用される場合、ベクターは、プラスミド、ウイルス、バクテリ
オファージ、組み込み可能なDNAフラグメント、および宿主ゲノムへのDNA
フラグメントの組み込みが可能な他のビヒクルを含む。例えば、Pouwels
ら(1985および補遺)Cloning Vectors:A Labora
tory Manual、Elsevier、N.Y.;およびRodrigu
ezら(編、1988)Vectors:A Survey of Molec
ular Cloning Vectors and Their Uses、
Buttersworth、Boston、MAを参照のこと。
【0111】 本発明の目的のために、DNA配列は、それらが互いに機能的に関連している
時、作動可能に連結されている。例えば、シグナルペプチド(preseqen
ce)または分泌リーダーのDNAは、それがプレタンパク質として発現される
か、または細胞膜へのポリペプチドの方向付けに関与するかまたはポリペプチド
の分泌に関与する場合、ポリペプチドに作動可能に連結されている。プロモータ
ーは、それがポリペプチドの転写を調節する場合、コード配列と作動可能に連結
しており;リボソーム結合部位は、それが翻訳を可能にするように位置する場合
、コード配列と作動可能に連結されている。通常、作動可能に連結されて(して
)いるとは、隣接およびリーディングフレーム内であることを意味するが、リプ
レッサー遺伝子のようなある遺伝子エレメントは、隣接して連結していないが依
然として次に発現を調節するオペレーター配列に結合する。例えば、Rodri
guezら、第10章、205−236頁;BalbasおよびBolivar
(1990)Methods in Enzymology 185:14−3
7、およびAusubelら(1993)Current Protocols
in Molecular Biology、Greene and Wil
ey、NYを参照のこと。
【0112】 適切な発現ベクターの代表的な例としては、pCDNA1;pCD(Okay
amaら(1985)Mol.Cell Biol.5:1136−1142を
参照のこと);pMC1neo Poly−A(Thomasら(1987)C
ell 51:503−512を参照のこと);およびpAC373またはpA
C610のようなバキュロウイルスベターが挙げられる。例えば、Miller
(1988)Ann.Rev.Microbiol.42:177−199を参
照のこと。
【0113】 特異的または規定されたグリコシル化パターンを提供するシステムでDC−S
TAMPポリペプチドを発現することが、多くの場合望ましい。例えば、Luc
kowおよびSummers(1988)Bio/Technology 6:
47−55;およびKaufman(1990)Meth.Enzymol.1
85:487−511を参照のこと。
【0114】 DC−STAMPもしくはDSP−1またはそのフラグメントは、細胞膜に結
合したホスファチジルイノシトール(PI)へ操作され得るが、ホスファチジル
イノシトール切断酵素(例えば、ホスファチジルイノシトールホスホリパーゼC
)を用いた処理によって膜から除取り出され得る。これは、抗原を生物学的に活
性な形で放出し、そしてタンパク質化学の標準的手順による精製を可能にする。
例えば、Low(1989)Biochem.Biophys.Acta 98
8:427−454;Tseら(1985)Science 230:1003
−1008;およびBrunnerら(1991)J.Cell Biol.1
14:1275−1283を参照のこと。
【0115】 ここで、DC−STAMPまたはDSP−1が特徴付けられ、そのフラグメン
トまたは誘導体を、ペプチド合成の従来の処理によって調製し得る。これらは、
StewartおよびYoung(1984)Solid Phase Pep
tide Systhesis、Pierce Chemical Co.、R
ockford、IL;BodanszkyおよびBodanszky(198
4)The Practice of Peptide Systhesis、
Springer−Verlag、New York;Bodanszky(1
984)The Principles of Peptide Systhe
sis、Springer−Verlag、New York;およびVill
afranca(編、1991)Techniques in Protein
Chemistry II、Academic Press、San Die
go、Caで記載されているような手順を含む。 (VIII.使用) 本発明は、例えばDC細胞、T細胞、NK細胞または肥満細胞が媒介する状態
、または下記の診断キットの記載において、本明細書中の他の箇所で記載される
ように、診断的適用において用途を見出す試薬を提供する。その遺伝子は、例え
ば、げっ歯類をヒトと区別するために、または異なる発現または修飾パターンを
示す、異なる細胞間を区別するマーカーとして、法科学において有用であり得る
【0116】 本発明はまた、有意な商業および/または治療的可能性を有する試薬を提供す
る。DC−STAMPまたはDSP−1(天然に存在するまたは組換えの)、そ
のフラグメント、およびそれに対する抗体は、DC−STAMPまたはDSP−
1に結合親和性を有すると同定された化合物とともに、分子生物学、免疫学、ま
たは生理学の技術を教える試薬として有用である。適切なキットを、例えばタン
パク質、抗体、クローニング法、組織学等の産生または使用の実際的な研究室実
習において、試薬で調製し得る。
【0117】 その試薬はまた、炎症性状態を含む異常な生理学または発症に関連する状態の
処置に有用である。それらは、相互作用する成分の存在または非存在に関するイ
ンビトロ試験に有用であり得る。それは特定の治療ストラテジーの成功と相関し
得る。特に、様々な、例えば造血またはリンパ性細胞の生理機能の調節を、本明
細書中で提供される組成物を用いる適切な治療法によって達成する。例えば、T
homson(編、1988)The Cytokine Handbook(
第3版)Academic Press、San Diego;Metcalf
およびNicola(1995)The Hematopoietic Col
ony Stimulating Factors、Cambridge Un
iversity Press;およびAggarwalおよびGutterm
an(1991)Human Cytokines、Blackwell Pu
bを参照のこと。
【0118】 例えば、異常な発現またはDC−STAMPによる異常なシグナル伝達に関連
する疾患または障害は、アゴニストまたはアンタゴニストについての標的である
ようである。その新規膜タンパク質は造血細胞(例えばリンパ球)の調節または
発生において役割を果たし、造血細胞は免疫学的反応(例えば、炎症および/ま
たは自己免疫疾患)に影響を与える。あるいは、これは血管生理学または発生、
または神経効果に影響を与え得る。
【0119】 特に、DC−STAMPは、DC機能を媒介する際に重要であるようである。
DCは、T細胞およびB細胞に細胞を提示する専門の抗原であり、そしてT細胞
媒介免疫応答において重要である。T細胞免疫性の増加は、例えば、腫瘍免疫治
療、アレルギー状態、およびワクチンアジュバントにおいて重要である。重要な
腫瘍としては、例えば癌(肺癌、結腸癌、前立腺癌および癌乳癌、ならびに黒色
腫を含む)が挙げられる。例えば、Bertinoら(編,1996) Enc
yclopedia of Cancer,Academic Press;D
evitaら(編,1997)Cancer:Principles & Pr
actice of Oncology,Lippincott,Willia
msおよびWilkins;Devita(1997)Principles
and Practice of Oncology Lippincott
Williams and Wilkins;Cavalliら(1996)
Textbook of Medical Oncology,Dunitz
Martin Ltd;Horwich(編,1995)Oncology:A
Multidisciplinary Textbook,Lippinco
tt−Raven;Peckhamら(編,1995)Oxford Text
book of Oncology,Oxford Univ.Press;M
endelsohnら(1995)The Molecular Basis
of Cancer Saunders,Philadelphia;ならびに
McArdle(1990)Surgical Oncology:Curre
nt Concepts and Practice,Butterworth
−Heinemannを参照のこと。例えば、Th2ヒト応答からTh1細胞性
応答へのシフトが示される、アレルギー状態としては、ぜん息、花粉症、医薬ア
レルギー、食物アレルギー、ハウスダストダニアレルギーなどが挙げられる。例
えば、LockeyおよびBukantz(編,1998)Allergen
Immunotherapy;and Patterson(編,1997)A
llergic Diseases:DiagnosisおよびManagem
entを参照のこと。その結果、T細胞免疫性の減少は、例えは、自己免疫状態
または移植拒絶状況において重要である。自己免疫疾患としては、例えば、真性
糖尿病、乾癬および多発性硬化症が挙げられる。例えば、Morrow(編,1
999)Autoimmune Rheumatic Disease,Wee
tman(編,1998)Endocrine Autoimmunitv a
nd Associated Conditions;RoseおよびMack
ay(編,1998)The Autoimmune Diseases(第3
版)Academic Press,San Diego;Kay(編,199
7)Allercy and Allergic Diseases Blac
kwell Science,Malden MA;Samterら(編)Im
munological Diseases 第1巻および第2巻,Littl
e,Brown and Co.;ならびにCoutinhoおよびKazat
chkine(編,1993)Autoimmunitv:Phvsiolog
y and Diseaseを参照のこと。移植片拒絶および処置は、例えば、
Racusen(編,1998)Kidney Transplant 5 R
ejection;KelsoおよびClouston(1996)Cytok
ines in Transplantation;ならびにSolezら(編
,1996)Solid Organ Transplant Rejecti
onを参照のこと。状態の症状を処置するために使用される別の治療剤(例えば
、Flt3リガンド、G、CSF、照射療法または化学療法、抗ヒスタミン、I
L−10、Terg1細胞、シクロスポリンまたはインターフェロン)と、DC
−STAMPシグナル伝達またはDSP−1シグナル伝達に関与する治療薬とを
組み合わせて、併用治療が使用され得た。
【0120】 同様に、DSP−1治療試薬は、単球媒介性状態、T細胞媒介性状態、NK細
胞媒介性状態または脂肪細胞媒介性状態の機能を調節するために有用であり得る
。DSP−1治療試薬は、脂肪細胞マーカーとして有用であり、これらの細胞上
に存在し、そして同様に、これらの細胞でかまたはこれらの細胞によりシグナル
伝達を媒介する。
【0121】 例えば、ノーザンブロット分析によるmRNA発現によって評価されるように
、DC−STAMPを産生する異なる細胞型における、様々な異常な状態が公知
である。Berkow(編)The Merck Manual of Dia
gnosis and Therapy、Merck&Co.、Rahway、
N.J.;Thornら、Harrison’s Principles of
Internal Medicine、McGraw−Hill、N.Y.;
およびWeatherallら(編)Oxford Textbook of
Medicine、Oxford University Press、Oxf
ordを参照のこと。多くの他の医学的状態および疾患が、T細胞による活性化
を含み、そしてこれらの多くが、本明細書中で提供されるアゴニストまたはアン
タゴニストによる治療に反応性である。例えば、StitesおよびTerr(
編、1991)Basic and Clinical Immunology
、Appleton and Lange、Norwalk、Connetic
ut;およびSamterら(編)Immunological Diseas
es、Little,Brown and Coを参照のこと。これらの問題は
、本明細書中で提供される組成物を使用する予防または治療の影響を受けやすい
【0122】 DC−STAMPまたはDSP−1、アンタゴニスト、抗体等は、精製し次い
で患者、獣医的またはヒトに投与し得る。これらの試薬を、治療的使用のために
、例えば伝統的な薬剤学的に受容可能な担体または希釈剤、例えば免疫原性アジ
ュバント中で、生理学的に無害な安定化剤、賦形剤、または保存剤とともに、さ
らなる活性または不活性成分と組み合わせ得る。これらの組み合せを滅菌濾過し
、そして投薬バイアル中における凍結乾燥によるように投薬形式に配置、または
安定化水性調製物中で保存し得る。本発明はまた、補体結合をしない形態を含む
、抗体またはその結合フラグメントの使用を企図する。
【0123】 DC−STAMPもしくはDSP−1またはそのフラグメントを用いた薬剤の
スクリーニングを、結合親和性を有する、またはDC−STAMP機能に対して
他の関連する生物学的効果を有する化合物を同定(関連する成分の単離を含む)
するために実施し得る。次いで続く生物学的アッセイを、その化合物が内因性の
刺激活性を有するかどうか、および従ってDC−PTAMPシグナル伝達または
DSP−1シグナル伝達の活性を阻害する阻害剤またはアンタゴニストであるか
どうかを決定するために利用し得る。同様に、内因性刺激活性を有する化合物は
、シグナル伝達経路を活性化し得、そして従ってDC−STAMPシグナル伝達
またはDSP−1シグナル伝達の活性を刺激するアゴニストである。抗体は、例
えば、抗原依存性細胞媒介性細胞障害性(補体結合)を媒介して、診断標識とし
て、酵素または不活性なプロ毒(pro−toxine)を極在化させるための
他の手段に使用され得るか、またはエネルギーを吸収して抗体が結合する近位に
細胞を除去する化合物に結合体化され得る。
【0124】 本発明はさらに、アンタゴニストとしてのこれらの抗体に対する阻害抗体、お
よびアゴニストとしての刺激抗体の治療的使用を企図する。このアプローチは、
他のDC−STAMP種変異体またはDSP−1種変異体で特に有用であるはず
である。
【0125】 有効な治療に必要な試薬の量は、投与手段、標的部位、患者の生理的状態、お
よび投与される他の薬剤を含む、多くの異なる因子に依存する。従って、治療投
与量は、安全性および有効性を最適化するために滴定されるべきである。代表的
には、インビトロで使用される投与量が、これらの試薬のインサイチュ投与に有
用な量の、有用な指標を提供し得る。特定の障害の治療に関する有効な投与量の
動物試験は、ヒト投与量のさらに予期される指標を提供する。例えば、Gilm
anら(編)Goodman and Gilman’s:The Pharm
acological Bases of Therapeutics、最新版
、Pergamon Press;およびRemington’s Pharm
aceutical Sciences、最新版、Mack Publishi
ng Co.、Easton、Pennに様々な考慮事項が記載されている。投
与方法は、例えば経口、静脈内、腹腔内、または筋肉内投与、経皮拡散などに関
して、その中および以下で議論される。薬剤学的に受容可能な担体は、水、生理
食塩水、緩衝液、および例えばMerck Index、Merck&Co.、
Rahway、New Jerseyで記載されている他の化合物を含む。投与
量範囲は、適切な担体とともに、普通1mM濃度より低い、代表的には約10μ
M濃度未満、通常約100nM未満、好ましくは約10pM(ピコモル)未満、
そして最も好ましくは約1fM(フェムトモル)未満であることが予期される。
徐放性の処方または徐放性の装置が、連続的または長期投与のために多くの場合
利用される。例えばLanger(1990)Science 249:152
7−1533を参照のこと。
【0126】 DC−STAMPもしくはDSP−1、そのフラグメント、およびそれに対す
る抗体またはそのフラグメント、アンタゴニスト、およびアゴニストを、治療さ
れる宿主へ直接投与し得るか、または化合物の大きさに依存して、投与の前にそ
れらを卵アルブミンまたは血清アルブミンのような担体タンパク質に結合体化さ
せることが望ましくあり得る。治療的処方を、多くの伝統的な投薬処方で投与し
得る。活性成分を単独で投与することが可能であるが、それを薬剤学的処方とし
て提供することが好ましい。処方は、代表的には上記で定義されたような少なく
とも1つの活性成分を、1つ以上のその受容可能な担体とともに含む。各担体は
、他の成分と適合性であり、そして患者に有害でないという意味で、薬剤学的に
もおよび生理学的にも受容可能であるべきである。処方は、経口、直腸内、鼻腔
内、局所、または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、および皮内を含む)投与に適
切なものを含む。処方は、単位投薬形式で簡便に提供され得、そして薬学の分野
で周知のあらゆる方法によって調製され得る。例えば、Gilmanら(編、1
990)Goodman and Gilman’s:The Pharmac
ological Bases of Therapeutics、第8版、P
ergamon Press;およびRemington’s Pharmac
eutical Sciences、第17版(1990)、Mack Pub
lishing Co.、Easton、Penn.;Avisら(編、199
3)Pharmaceutical Dosage Forms:Parent
eral Medications、Dekker、New York;Lie
bermanら(編、1990)Pharmaceutical Dosage
Forms:Tablets、Dekker、New York;およびLi
ebermanら(編、1990)Pharmaceutical Dosag
e Forms:Disperse Systems、Dekker、New
Yorkを参照のこと。本発明の治療は、他の薬剤、記載される徴候の症状の処
置のための他の医薬と組み合わせ得る、またはそれと共同して使用し得る。
【0127】 本発明のDC−STAMPまたはDSP−1の天然に存在する形態および組換
え形態は両方とも、化合物をそのタンパク質への結合活性に関してスクリーニン
グすることができるキットおよびアッセイ方法で特に有用である。自動化アッセ
イのいくつかの方法が近年開発され、その結果、短い期間で何万もの化合物のス
クリーニングを可能にした。例えば、Fodorら(1991)Science
251:767−773を参照のこと。それは固体基板上で合成された複数の
規定されたポリマーによる、結合親和性の試験手段を記載している。適切なアッ
セイの開発は、本発明によって提供されるような、大量の精製、可溶性抗原のア
ベイラビリティーによって非常に促進され得る。
【0128】 DC−STAMPまたはDSP−1の対レセプターまたはリガンド相互作用に
おいて重要な残基を決定するために、他の方法を使用し得る。相互作用および/
またはシグナル伝達において重要な特定の残基を決定するために、突然変異分析
を行い得る。例えば、Somozaら(1993)J.Exptl.Med.1
78:549−558を参照のこと。PHD(RostおよびSander(1
994)Proteins 19:55−72)およびDSC(Kingおよび
Sternberg(1996)Protein Sci.5:2298−23
10)は、αヘリックス(H)、β鎖(E)またはコイル(L)の2次構造の予
測を提供し得る。表面の曝された残基は、リガンドまたはレセプター結合に影響
し、一方、埋没した残基は、全体的な構造に影響を与える。
【0129】 例えば、一旦抗原が構造的に定義されれば、例えば3次構造データによって、
アンタゴニストは普通見出され得る。可能性のある相互作用アナログの試験は、
精製DC−STAMPまたはDSP−1を用いた高度に自動化されたアッセイ方
法の開発によって現在可能である。特に、新規アゴニストおよびアンタゴニスト
が、本明細書中で記載されるスクリーニング技術を用いて発見される。ある範囲
のDC−STAMP分子に対してあわせた結合親和性を有することが見出された
化合物、例えばDC−STAMPの種変異体に対してアンタゴニストとして作用
し得る化合物が特に重要である。
【0130】 薬剤スクリーニングの1つの方法は、DC−STAMPまたはDSP−1を発
現する組換えDNA分子で安定に形質転換した真核または原核宿主細胞を利用す
る。他の分子と離れて抗原を発現する細胞を単離し得る。そのような細胞を、生
存可能なまたは固定された形式のいずれかで、標準的な結合パートナー結合アッ
セイで使用し得る。Parceら(1989)Science 246:243
−247;およびOwickiら(1990)Proc.Nat’l Acad
.Sci.USA 87:4007−4011も参照のこと。それは細胞反応を
検出する鋭敏な方法を記載している。
【0131】 薬剤スクリーニングの別の技術は、抗原に対して適当な結合親和性を有する化
合物のハイスループットスクリーニングを提供するアプローチを含み、そしてそ
れは1984年9月13日に公開されたGeysen、欧州特許出願第84/0
3564号に詳しく記載されている。まず、多くの異なる小さなペプチド試験化
合物を固体基板、例えばプラスチックピンまたは他の適当な表面上に合成する。
Fodorら(1991)を参照のこと。次いで全てのピンを可溶化未精製DC
−STAMPまたはDSP−1、または可溶化精製DC−STAMPと反応させ
、そして洗浄する。次の工程は、結合したDC−STAMPを検出することを含
む。
【0132】 合理的な薬剤設計も、DC−STAMPまたはDSP−1および他のエフェク
ターまたはアナログの分子形の構造的研究に基づき得る。エフェクターは、結合
に反応して他の機能を媒介する他のタンパク質、または通常DC−STAMPま
たはDSP−1と相互作用する他のタンパク質、例えば受容体であり得る。特定
の他のタンパク質とどの部位が相互作用しているか決定する1つの方法は、物理
的構造決定、例えばX線結晶学、または2次元NMR技術である。これらは、例
えば他のサイトカイン−受容体モデルに対してモデルを作ったときに、どのアミ
ノ酸残基が分子接触領域を形成するかに関して指標を提供する。タンパク質構造
決定の詳しい記載に関しては、例えば、BlundellおよびJohnson
(1976)Protein Crystallography、Academ
ic Press、New Yorkを参照のこと。
【0133】 (IX.キット) 本発明はまた、別のDC−STAMPまたはDSP−1または結合パートナー
の存在を検出するための、様々な診断キットおよび方法において、DC−STA
MPまたはDSP−1タンパク質、そのフラグメント、ペプチド、およびその融
合産物の使用を企図する。代表的には、キットは、規定されたDC−STAMP
またはDSP−1ペプチドもしくは遺伝子セグメントのいずれか、またはどちら
か1つ(例えばDC−STAMPまたはDSP−1フラグメントもしくは抗体)
を認識する試薬を含む区画を有する。
【0134】 試験化合物のDC−STAMPへの結合親和性を決定するキットは、代表的に
は試験化合物;標識化合物、例えばDC−STAMPに対して公知の結合親和性
を有する結合パートナーまたは抗体;DC−STAMPの供給源(天然に存在す
るものまたは組換え体);および分子を固定化する固相のような、遊離標識化合
物から結合したものを分離する手段を含む。試薬、および指示が含まれる区画が
、通常は供給される。一旦試験化合物をスクリーニングすると、抗原に対して適
当な結合親和性を有するものを、当該分野で周知であるような適当な生物学的ア
ッセイで評価して、それらがDC−STAMPシグナル伝達経路に対してアゴニ
ストまたはアンタゴニストとして作用するかどうか決定し得る。組換えDC−S
TAMPポリペプチドが入手可能であることはまた、そのようなアッセイを較正
する、よく規定された標準を提供する。
【0135】 DC−STAMPまたはDSP−1またはフラグメントに特異的な、抗原結合
フラグメントを含む抗体は、上昇したレベルの抗原および/またはそのフラグメ
ントの存在を検出する診断的適用に有用である。そのような診断的アッセイは、
溶解物、生きた細胞、固定細胞、免疫蛍光、細胞培養物、体液を採用し得、そし
てさらに血清等におけるその抗原に関連する抗原の検出を含み得る。診断アッセ
イは、同種(遊離試薬および抗原−結合パートナー複合体間の分離工程なし)ま
たは異種(分離工程あり)であり得る。ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素
結合イムノソルベント検定法(ELISA)、エンザイムイムノアッセイ(EI
A)、酵素増幅免疫測定法(EMIT)、基質標識蛍光イムノアッセイ(SLF
IA)等のような様々な市販のアッセイが存在する。例えば、Van Vuna
kisら(1980)Meth.Enzymol.70:1−525;Harl
owおよびLane(1980)Antibodies:A Laborato
ry Manual、CSH Press、NY;およびColiganら(編
、1993)Current Protocols in Immunolog
y、GreeneおよびWiley、NYを参照のこと。
【0136】 抗イディオタイプ抗体を、様々な異常状態の診断になり得るので、DC−ST
AMPまたはDSP−1に対する抗体の存在を診断するために同様に使用し得る
。例えば、DSP−1の過剰産生は、特にアレルギー状態において、異常な生理
的状態の診断となり得る様々な免疫反応の産生を引き起こし得る。
【0137】 多くの場合、アッセイの感受性を最適化するために、診断アッセイの試薬はキ
ットで供給される。本発明のために、アッセイの性質に依存して、プロトコール
、および標識、標識化もしくは未標識化抗体または結合パートナーのいずれか、
または標識化抗原が提供される。これは普通、緩衝剤、安定化剤、酵素の基質の
ようなシグナル産生に必要な材料等のような、他の添加剤と組み合わせられる。
好ましくは、キットはまた、適当な使用および使用後の内容物の廃棄に関する指
示を含む。代表的には、キットは各有用な試薬のための区画を有する。望ましく
は、試薬は凍結乾燥粉末として提供される。ここで試薬は、アッセイを行うのに
適当な試薬濃度を提供する水性溶媒中で再構築され得る。
【0138】 薬剤スクリーニングおよび診断アッセイの、多くの前述の成分は、修飾無しで
使用し得る、または様々な方法で修飾し得る。例えば、標識は、直接または間接
的に検出可能なシグナルを提供する部分と共有または非共有結合させることによ
って達成し得る。いかなるこれらのアッセイにおいても、結合パートナー、試験
化合物、抗原、またはそれに対する抗体は、直接または間接的に標識し得る。直
接標識の可能性は、標識群:125Iのような放射性標識、ペルオキシダーゼおよ
びアルカリホスファターゼのような酵素(米国特許第3,645,090号)、
および蛍光強度の変化、波長の変化、または蛍光の偏光をモニターすることがで
きる蛍光標識(米国特許第3,940,475号)を含む。間接的標識の可能性
は、1つの成分のビオチン化、続く上記の標識群の1つと結合したアビジンへの
結合を含む。
【0139】 遊離抗原から結合したものを、あるいは遊離試験化合物から結合したものを分
離する多くの方法も存在する。抗原を様々なマトリックスに固定化、続いて洗浄
し得る。適当なマトリックスは、ELISAプレートのようなプラスチック、フ
ィルター、およびビーズを含む。例えば、Coliganら(編、1993)C
urrent Protocols in Immunology、第1巻、第
2章、Greene and Wiley、NYを参照のこと。他の適当な分離
技術は、制限無しに、Rattleら(1984)Clin.Chem.30:
1457−1461で記載されたフルオレセイン抗体磁化可能粒子法、および米
国特許第4,659,678号で記載されたような二重抗体磁気粒子分離を含む
【0140】 タンパク質またはそのフラグメントを様々な標識に結合させる方法は、周知で
ある。その技術の多くは、結合のために、ペプチド結合を形成するためにカルボ
ジイミドまたは活性エステルの使用による活性化カルボキシル基の使用、メルカ
プト基のクロロアセチルのような活性化ハロゲンまたはマレイミドのような活性
化オレフィンとの反応によるチオエーテルの形成等を含む。融合タンパク質もこ
れらの適用において使用される。
【0141】 本発明の別の診断的局面は、DC−STAMPまたはDSP−1の配列から取
られたオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド配列の使用を含む。これらの
配列を、異常な状態、例えば炎症または自己免疫を有することが疑われる患者由
来の試料中で、抗原メッセージのレベルを検出するプローブとして使用し得る。
RNAおよびDNAヌクレオチド配列の両方の調製、配列の標識、および配列の
好ましいサイズは、文献において豊富に記載および議論されている。例えば、L
anger−Saferら(1982)Proc.Nat’l.Acad.Sc
i.79:4381−4385;Caskey(1987)Science 2
36:962−967;およびWilchekら(1988)Anal.Bio
chem.171:1−32を参照のこと。
【0142】 他の分子の定性または定量的発現を試験する診断キットもまた企図される。診
断または予後はマーカーとして使用される複数の指標の組み合わせに依存し得る
。従って、キットはマーカーの組み合わせに関して試験し得る。例えば、Via
lletら(1989)Progress in Growth Factor
Res.1:89−97を参照のこと。キットは、他の細胞サブセットを評価
するために追加の試薬を含み得る。
【0143】 (X.DC−STAMPまたはDSP−1リガンドまたは受容体の単離) DC−STAMPおよびDSP−1の両方は細胞表面抗原であり、これらはリ
ガンドまたは他の表面抗原に対する受容体であり得る。そのような相互作用の1
つの成分が単離されたなら、リガンドまたは結合受容体パートナーを単離する方
法が存在する。Gearingら(1989)EMBO J.8:3667−3
676を参照のこと。例えば、そのパートナーへの結合を阻害することなく抗原
を標識する手段を決定し得る。例えば、親和性標識をリガンドのアミノ末端また
はカルボキシル末端のいずれかに融合し得る。そのような標識は、FLAGエピ
トープタグ、または、例えばIgまたはFcドメインであり得る。発現ライブラ
リーを、例えば細胞分類、または他のスクリーニングによって、抗原に対する特
異的な結合に関してスクリーニングして、そのような結合成分を発現する部分集
団を検出し得る。例えば、Hoら(1993)Proc.Nat’l Acad
.Sci.USA 90:11267−11271;およびLiuら(1994
)J.Immunol.152:1821−29を参照のこと。あるいは、パニ
ング法を使用し得る。例えば、SeedおよびAruffo(1987)Pro
c.Nat’l Acad.Sci.USA 84:3365−3369を参照
のこと。
【0144】 標識とのタンパク質架橋技術を適用して、DC−STAMPまたはDSP−1
サイトカインの結合パートナーを単離し得る。これは、例えばリガンド−受容体
、または受容体−受容体の様式でサイトカインと特異的に相互作用するタンパク
質の同定を可能にする。
【0145】 当業者に明らかであるように、本発明の多くの修飾および変化が、その意図お
よび範囲から逸脱することなく行われ得る。本明細書中で記載された特定の実施
形態は、例示のためにのみ提供され、そして本発明は、このような請求が権利を
与えられる同等物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ
制限される。
【0146】 (実施例) (I.一般方法) 以下の多くの標準方法は、例えば、Maniatisら(1982)Mole
cular Cloning,A Laboratory Mannual,C
old Spring Harbor Laboratory,Cold Sp
ring Habor Press,NY;Sambrookら(1989)M
olecular Cloning:A Laboratory Manual
(第2版)第1〜3巻,CSH Press,NY;Ausubelら,Bio
logy,Greene Publishing Associates,Br
ooklyn,NY;もしくはAusubelら(1987および補遺)Cur
rent Protocols in Molecular Biology,
Wiley/Greene,NY;Innisら(1990編)PCR Pro
tocols:A Guide to Methods and Applic
ations,Academic Press,NYに記載されるか、または援
用される。タンパク質精製のための方法としては、例えば、硫酸アンモニウム沈
殿、カラムクロマトグラフィー、電気泳動、遠心分離、結晶化等の方法が挙げら
れる。例えば、Ausubelら、(1987および定期補遺);Deutsc
her(1990)「Guide to Protein Purificat
ion」,Methods in Enzymology 第182巻,および
このシリーズにおける他の巻;Coliganら(1995および補遺)Cur
rent Protocols in Protein Science,Jh
on WileyおよびSons,New York,NY;P.Matsud
aira(1993編)A Practical Guide to Prot
ein and Peptide Purification for Mic
rosequencing, Academic Press,San Die
go,CA;ならびにタンパク質精製製品の使用における製造業者の印刷物、例
えば、Pharmacia,Piscataway,NJ,またはBio−Ra
d,Richmond,CAを参照のこと。組み換え技術との組み合せは、適切
なセグメント(エピトープタグ)との融合を可能にする(例えば、FLAG配列
との融合、または、例えば、プロテアーゼ除去配列を経て融合され得る等価物と
の融合)。例えば、Hochuli(1989)Chemische Indu
strie,12:69−70;Hochuli(1990)「Pulific
ation of Recombinant Proteins with M
etal Chelate Absorbent」Stelow(編)Gene
tic Engineering,Principle and Method
s 12:87−98,Plenum Press,NY;ならびにCrowe
ら(1992)QIAexpress:The High Level Exp
ression & Protein Purification Syste
m,QUIAGEN,Inc.,Chatsworth,CAを参照のこと。
【0147】 標準免疫学技術は、例えば、Hertzenbergら,(1996編)We
ir’s Handbook of Experimental Immuno
logy 第1〜4巻,Blackwell Scince;Coligan(
1991)Current Protocols in Immunology
,Wiley/Greene,NY;ならびにMethods in Enzy
mology 第70巻,第73巻,第74巻,第84巻,第92巻,第93巻
,第108巻,第116巻,第121巻,第132巻,第150巻,第162巻
,および第163巻において記載される。サイトカインアッセイは、例えば、T
homson(1998編)The Cytokine Handbook(第
3版)Academic Press,San Diego;Mire−Slu
isおよびThorpe(1998)Cytokines Academic
Press,San Diego;MetcalfおよびNicola(199
5)The Hematopoietic Colony Stimulati
ng Factors,Cambridge University Pres
s;ならびにAggarwalおよびGutterman(1991)Huma
n Cytokines,Blackwell Pub.において記載される。
【0148】 脈管の生物学的活性に関するアッセイは、当該分野において周知である。これ
らのアッセイは、腫瘍における脈管形成活性および血管拡張活性、または他の組
織(例えば、動脈の平滑筋)の増殖(例えば、Koyomaら(1996)Ce
ll 87:1069−1078を参照のこと)、脈管上皮に対する単球接着(
例えば、McEvoyら(1997)J.Exp.Med.185:2069−
2077を参照のこと)等を包含する。また、Ross(1993)Natur
e 362:801−809;RakhterおよびGordon(1995)
Am.J.Pathol.147:668−677;Thybergら(199
0)Atherosclerosis 10:966−990;ならびにGum
biner(1996)Cell 84:345−357を参照のこと。
【0149】 神経細胞の生物学的活性に関するアッセイは、例えば、Wouterlood
(1995編)Neuroscience Protocols,モジュール1
0,Elsevier;Methods in Neurosciences
Academic Press;およびNeuromethods,Human
a Press,Totowa,NJにおいて記載される。発生系の方法論は、
例えば、Meisami(編)Handbook of Human Grow
th and Developmental Biology,CRC Pre
ss;およびChrispeels(編)Molecular Techniq
ues and Approaches in Developmental
Biology,Interscienceにおいて記載される。
【0150】 FACS分析は、Melamedら(1990)Flow Cytometr
y and Sorting,Wiley−Liss,Inc.,New Yo
rk,NY;Shapiro(1988)Practical Flow Cy
tometry,Liss,New York,NY;およびRobinson
ら(1993)Handbook of Flow Cytometry Me
thods,Wiley−Liss,New York,NYにおいて記載され
る。
【0151】 (II.ヒトDC−STAMPおよびDSP−1のクローニング) 霊長類(例えば、ヒト)DC−STAMP遺伝子の配列は、表1に示される。
この配列は、樹状細胞から単離されたcDNAクローンの配列から誘導される。
この配列は、この遺伝子の細胞分布を測定するためのPCRプライマー、または
プローブの調製を可能にする。この配列は、このメッセージをコードするゲノム
DNAの単離を可能にする。
【0152】 DC−STAMPのORFは、推定分子量およそ53kDおよび等電点9.4
1を有する470アミノ酸のタンパク質を予測する。このタンパク質のアミノ終
端は、疎水性アミノ酸の短ストレッチで始まり、これは、非切断シグナル配列を
予測する(pSORT,Osaka University,Japan)。配
列の疎水性分析では、18〜20アミノ酸のである5つの強い疎水性ストレッチ
および2つの弱い疎水性ストレッチを示し、これは、DC−STAMP分子が複
数回膜を架橋していることを示唆している。BCMサーチランチャー(BCM
Search Launcher)(K.HofmanおよびW.Hofman
)由来のTM予測プログラムは、DC−STAMPタンパク質が、N末端が膜の
外側に位置し、C末端が膜のルミナール側(luminal side)に位置
するのにともなう、7回膜貫通架橋領域を含むことをトポロジーモデル(top
ology model)において示唆している。
【0153】 興味深いことに、DC−STAMPタンパク質は、2組のシステイン残基を含
み、一方は、第1膜貫通ドメイン(TM1)で開始し、他方は第2膜貫通ドメイ
ン(TM2)で終止する。これらのシステインは、膜の外側付近でジスルフィド
架橋を形成し得、そしてタンパク質の構造を安定化し得る。タンパク質の前部位
(prosite)解析は、3つの可能性のあるグリコシル化部位(2つは第2
推定細胞外ループおよび1つは第3推定細胞外ループ)を示した。さらに、プロ
テインキナーゼCによる第5膜貫通領域および第6膜貫通領域の間でのリン酸化
のためのコンセンサス配列が存在しており、これは、提示されたトポロジーに従
った第2細胞内ループである。DC−STAMPの72アミノ酸の細胞質下端は
、いくつかのセリン残基を含み、このうちの2つは、リン酸化のための標的とし
ての役割を果たし得る。興味深いことに、DC−STAMPタンパク質のC末端
は、正に帯電した残基に驚くほど富み、これは、25%の下端を含み、そして全
体で正電荷(+14)を与えている。
【0154】 DSP−1遺伝子を、ヒトHEL細胞より作製したcDNAライブラリーから
単離した。
【0155】 プローブまたはPCRプライマーを使用して、種々の組織または細胞型を探索
して、細胞分布を測定する。PCR産物を、例えば、TAクローニングキット(
Invitrogen)を用いてクローン化する。生じるcDNAプラスミドを
、自動シーケンサー(Applied Biosystems)で両終端からシ
ークエンスする。
【0156】 (白血球調製) PBMCを、健常なドナー(donor)由来の血液の白血球除去法により得
、2時間の接着で、非接着PBL画分を得た。単球を、逆流遠心分離によりPB
MCから洗い分け、85%より多いCD14+である細胞集団を得た。画分は、
5%のFCSおよび1%の抗生物質/抗真菌剤を補充したIscove’s培地
(Life Technologies Inc.,Grand Island
,NY)で培養した。非接着PBLおよび全PBLの両方を、フィトヘムアグル
チニン(PHA;1μg/ml;Murex Diagnostic Ltd、
Dartford,England)およびrIL−2(200U/ml;Ce
tus Corp.,Emeryville,CA)で16時間刺激した。洗い
分けられた単球を、2μg/mlのLPSで刺激した。
【0157】 DCを、所望の方法の改変を使用して単球からインビトロで生成した。例えば
、Ridgeら(1998)Nature 393:474−478;およびB
ennettら(1998)Nature 393:478−480を参照のこ
と。単球を、5%胎児ウシ血清を補充し、800U/mlのGM−CSFおよび
500U/mlのIL−4(両方とも、Schering−Plough,Th
e Netherlands由来)が存在するAIM−V培地(Life Te
chnologies Ltd,Paisly,Scotland)で、5〜7
日間培養した。得られたDCを、直接収集するか、あるいは16時間LPS(2
μg/ml)で刺激、または、TNFα(10ng/ml、24時間)および一
般にDNAXにより提供される活性化抗CD40抗体 MAB89(Palo
Alto,CA(1.5μg/ml、24時間))を連続添加、のいずれかの後
で収集した。精製された扁桃腺Bリンパ球を、Falkoffら(1982)J
.Immunol.Methods 50:39−49により記載される方法に
従って、単離した。
【0158】 (cDNAライブラリー調製) 相補DNAライブラリーを、調製した。Marlandら(1997)Ric
ciardi−Castognoli(編)Dendric Cells in
Fundamental and Clinical Immunology
,第3巻,Plenum Publ.Corporation;およびAdem
aら(1997)Nature 387:713−717を参照のこと。ヌクレ
オチド配列を、BLASTプログラムを使用して、非重複性のGenBankお
よびEMBLデータベースに対して分析した。Altschulら(1990)
J.Mol.Biol.215:403−410を参照のこと。
【0159】 (DC−STAMPに関するノーザンブロット分析) 全RNAを、DC培養物から単離した。例えば、単球由来のDCを、IL−4
およびGM−CSF中で7日間培養し、新たにチオシアン酸グアニジン/塩化セ
シウム製法を使用してリンパ球および細胞株を単離した。Poly(A)+RN
Aを、アフィニティークロマトグラフィー(Oligotex,Qiagen)
によりDC画分から単離した。サンプルに対して20μgの全RNAまたは2μ
gのPoly(A)+RNAを、ホルムアルデヒドゲル上に一晩散らし、キャピ
ラリーブロッティングによりナイロン膜に移した。ハイブリダイゼーションを、
Church溶液(0.5MのNaHPO4,pH 7.2;7% SDS;0
.5MのEDTA)中で一晩65℃で実施した。複数組織のノーザンブロット#
7780−1(Clontech,Palo Alto,CA)を、探索し、製
造業者の推奨に従ってストリンジェントな条件下で洗浄した。ノーザンブロット
はどちらも、DC−STAMPの3’UTRの一部を含み、ランダムに32Pで標
識された444bpのSalI−RcaIフラグメントで探索した(T7 Qu
ickPrime Kit,Pharmacia)。
【0160】 (RT−PCR) 全RNAを、Trizol試薬(Gibco BRL)を用いて単離し、DN
Aseを含まないRNAse(Boehringer Mannheim)で処
置した。1μgのRNAを、oligodTプライマーおよびSuperscr
ipt II逆転写酵素(RT,Gibco BRL)を用いてcDNAに転写
した。半分のcDNAを使用し、標準PCRプロトコールに従って、DC−ST
AMPメッセージを増幅した(24サイクル)。プライマーを、ほとんどDC−
STAMP ORFの3’部分に位置づけて、334bpの特異的産物を得た。
RNAの品質のためにコントロールとして、もう半分のDNAを使用して、32
8bpのβアクチン産物を増幅した(18サイクル)。PCR産物のサザンブロ
ット分析を、32P端(32P−end)標識した内部のオリゴヌクレオチド(DC
−STAMPまたはβアクチンのどちらか由来)(Klenow polyme
rase,Boehringer Mannheim)を使用して実施した。R
T無しのサンプルは常にネガティブであった。
【0161】 (ライブラリースクリーニングおよび5’RACE PCR) プローブとして本来936bpのcDNAクローン由来のランダムに標識化し
た444bp RcaI/SalIフラグメントを使用して、無刺激性のDC由
来のcDNAライブラリーからの100,000個のコロニーを、スクリーニン
グした。DC−STAMP cDNAの大部分の5’末端を、5’RACE P
CRによって単離した。簡潔には、全DC RNAの1μgを、DC−STAM
P特異的な5’RACE−1 プライマーを使用して、cDNA(Supers
cript II 逆転写酵素、Gibco BRL)に転写した。このcDN
AをQIAQuick PCR精製キット(Qiagen)で精製し、そして、
引き続いて、dCTP(5μM)および0.75mM CaCl2(15分、3
7℃)の存在下で、末端転移酵素(Boehringer Mannheim)
の50Uを使用してテーリングした。このテーリング化cDNAを、一度フェノ
ール/クロロホルムで抽出し、そしてグリコーゲン(50μg)を使用して、沈
殿させた。テーリング化cDNAの5%を、cDNAのCテールにアニーリング
するネスト化(nested)DC−STAMP特異的プライマー5’RACE
−2および5’プライマーを使用して、半ネスト化(hemi−nested)
PCR反応を行った。PCRの30サイクルは、標準プログラム(1分 94℃
、1分 58℃、1分 72℃、10分 72℃で伸長)を使用して行った。得
られたPCR産物を、ゲル精製し、そしてTAクローニングベクターpGEM(
Promega)にクローニングした。重複cDNAフラグメントを、ALF発
現自動化シーケンサー(Pharmacia Biotech)で、ジデオキシ
鎖反応(自動読み込み(AutoRead)配列決定キット、Pharmaci
a Biotech)によって配列決定をした。DC−STAMPの完全ORF
を、エキスパンドロング(Expand Long)テンプレートPCRシステ
ム(30サイクル、Boehringer Mannheim)を使用して、オ
リゴdt転写cDNA(Superscript II、Gibco BRL)
で増幅し、そしてpGEM−T Easyにクローニングした。いくつかのクロ
ーンの配列分析は、5’RACE PCRによって得られた配列と一致した。
【0162】 (470アミノ酸 多重膜(multimembrane)架橋分子をコード
するDC−STAMP cDNA) DC−STAMPの発現は、DCにおいて特異的に検出されるので、DC c
DNAライブラリーを、全長翻訳物を得るため、DC−STAMPのための特異
的プローブでスクリーニングした。いくつかのDC−STAMP cDNAクロ
ーン(1.4kbの挿入物を含む最も長いクローン)は、単離され、その3’末
端での本来のクローンに一致する。5’RACE PCRは、DC−STAMP
メッセンジャーの大部分の5’領域のクローニングに起因する。プローブとして
この5’DC−STAMPフラグメントに使用したノザンブロット分析は、上記
(単鎖cDNAに属する両フラグメントを示す)の同じ2.3kbに起因する。
DC−STAMPをコードするこのcDNAは、1945bpの全長を有する。
これは、ノザンブロット(約350bpのポリAテールを示唆する)の2.3k
bのメッセンジャーにぴったり一致する。このcDNAは、ヌクレオチド52で
最初のATGコドンで始まる1410のヌクレオチドの単長ORFを含む。これ
は、転写開始のための適切な配列コンテクスト(Kozak(1987) Nu
cleic Acid.Res.15:8125−8148)であり、そして4
90−ヌクレオチド3’UTRに続く。ポリAテールは、単配列ATTAAAの
ポリアデニル化より前に行なわれる。表1を参照のこと ジーンバンク/EMBLデータベースにおける公知の配列のヌクレオチド配列
とDC−STAMPアミノ酸配列の比較は、dbEST(ヒト皮膚腫瘍およびヒ
ト神経内分泌肺カルチノイド(それぞれ、受入番号AA380009およびAI
268407)由来)における未公開のESTフラグメントに一致する2つのヌ
クレオチドを除いて、無相同性を明らかにした。
【0163】 霊長類(例えば、ヒト)の配列である、DSP−1遺伝子は、表2に提供され
る。この配列は、ヒトHFL細胞から単離されたcDNAの配列に由来する。
【0164】 (III 抗原の細胞内発現) 適切なプローブまたは霊長類の抗原をコードするcDNAのための特異的なプ
ライマーを調製した。代表的には、このプローブは、標識化される(例えば、ラ
ンダムプライミングによって)。
【0165】 サザン分析:一次増幅されたcDNAライブラリーからのDNA(5μg)を
、挿入物を遊離するために適切な制限酵素で切断し、1%アガロースゲルに泳動
し、そしてナイロン膜に転写した(SchleicherおよびSchuell
、Keene、NH)。
【0166】 ヒトmRNA単離物のサンプルは、以下を含み得る:末梢血単核細胞(単球、
T細胞、NK細胞、顆粒球、B細胞)、休止(T100);末梢血単核細胞、2
、6、12時間抗CD3で活性化してプール(T101);T細胞、TH0クロ
ーンMot72、休止(T102);T細胞、TH0クローンMot72、3、
6、12時間抗CD28および抗CD3で活性化してプール(T103);T細
胞、TH0クローンMot72、2、7、12時間特異的ペプチドでアネルギー
処理してプール(T104);T細胞、TH1クローンHY06、休止(T10
7);T細胞、TH1クローンHY06、3、6、12時間抗CD28および抗
CD3で活性化してプール(T108);T細胞、TH1クローンHY06、2
、6、12時間特異的なペプチドでアネルギー処理してプール(T109);T
細胞、TH2クローンHY935、休止(T110);T細胞、TH2クローン
HY935、2、7、12時間抗CD28および抗CD3で活性化してプール(
T111);T細胞腫瘍株JurkatおよびHut78、休止(T117);
T細胞クローン、プールしたAD130.2、Tc783.12、Tc783.
13、Tc783.58、Tc782.69、休止(T118);T細胞ランダ
ムγδT細胞クローン、休止(T119);CD28−T細胞クローン;脾臓細
胞、休止(B100);脾臓細胞、抗CD40およびIL−4で活性化(B10
1);B細胞EBV株、プールしたWT49、RSB、JY、CVIR、721
.221、RM3、HSY、休止(B102);B細胞株JY、1、6時間PM
Aおよびイオノマイシンで活性化してプール(B103);プールしたNK20
クローン、休止(K100);プールしたNK20クローン、6時間PMAおよ
びイオノマイシンで活性化(K101);NKLクローン、LGL白血病患者の
末梢血由来、IL−2処理(K106);造血前駆細胞株TF1、1、6時間P
MAおよびイオノマイシンで活性化してプール(C100);U937前単球株
、休止(M100);U937前単球株、1、6時間PMAおよびイオノマイシ
ンで活性化してプール(M101);溶出(elutriate)単球、1、2
、6、12、24時間LPS、IFNγ、抗IL−10で活性化してプール(M
102);溶出単球、1、2、6、12、24時間LPS、IFNγ、IL−1
0で活性化してプール(M103);溶出単球、4、16時間LPS、IFNγ
、抗IL−10で活性化してプール(M106);溶出単球、4、16時間LP
S、IFNγ、IL−10で活性化してプール(M107);溶出(elutr
iate)単球、1時間LPSで活性化(M108);溶出単球、6時間LPS
で活性化(M109);DC70% CD1a+、CD34+ GM−CSF由
来、TNFα 12日間、休止(D101);DC70% CD1a+、CD3
4+ GM−CSF由来、TNFα 12日間、1時間PMAおよびイオノマイ
シンで活性化(D102);DC70% CD1a+、CD34+ GM−CS
F由来、TNFα 12日間、6時間PMAおよびイオノマイシンで活性化(D
103);DC95% CD1a+、CD34+ GM−CSF由来、TNFα
12日間、FACS分類、1、6時間PMAおよびイオノマイシンで活性化し
てプール(D104);DC95% CD14+、ex CD34+ GM−C
SF、TNFα 12日間、FACS分類、1、6時間PMAおよびイオノマイ
シンで活性化してプール(D105);DC CD1a+ CD86+、CD3
4+ GM−CSF由来、TNFα 12日間、FACS分類、1、6時間PM
Aおよびイオノマイシンで活性化してプール(D106);単球GM−CSF由
来DC、IL−4 5日間、休止(D107);単球GM−CSF由来DC、I
L−4 5日間、休止(D108);単球GM−CSF由来DC、IL−4 5
日間、4、16時間LPSで活性化してプール(D109);単球GM−CSF
由来DC、IL−4 5日間、4、16時間TNFα、単球スープ(supe)
で活性化してプール(D110);上皮細胞、未刺激;上皮細胞、IL−1β活
性化;肺線維芽細胞肉腫株MRC5、1、6時間PMAおよびイオノマイシンで
活性化してプール(C101);腎臓上皮癌細胞株CHA、1、6時間PMAお
よびイオノマイシンで活性化してプール(C102)。
【0167】 げっ歯類の対応物(例えば、マウス)は、同定され、そしてそれらの分布は、
同様に評価される。マウスmRNA単離のためのサンプルは、以下を含む:休止
マウス線維芽L細胞株(C200);Braf:ER(エストロゲンレセプター
に融合したBraf)トランスフェクト細胞、コントロール(C201);脾臓
由来Mel14+未処理T細胞、休止(T209);脾臓由来Mel14+未処
理T細胞、TH1細胞へ分極化(polarized)させるためにIFNγ、
IL−12、および抗IL−4で刺激、6、12、24時間IFNγおよびIL
−4へ曝露してプール(T210);脾臓由来Mel14+未処理T細胞、Th
2細胞へ分極化させるためにIL−4および抗IFNγで刺激、6、13、24
時間IL−4および抗IFNγへ曝露してプール(T211);T細胞、TH1
分極化(脾臓由来のMel14光(bright)CD4+細胞、IFNγおよ
び抗IL−4で7日間分極化;T200);T細胞、TH2分極化(脾臓由来の
Mel14光CD4+細胞、IL−4および抗IFNγで7日間分極化;T20
1);T細胞、トランスジェニックBalb/C由来の高度にTH1分極化3×
(Openshawら(1995)J.Exp.Med.182:1357−1
367を参照のこと;2、6、24時間抗CD3で活性化してプール;T202
);T細胞、トランスジェニックBalb/C由来の高度にTH2分極化3×(
2、6、24時間抗CD3で活性化してプール;T203);T細胞、トランス
ジェニックC57bl/6由来の高度にTH1分極化3×(2、6、24時間抗
CD3で活性化してプール;T212);T細胞、トランスジェニックC57b
l/6由来の高度にTH2分極化3×(2、6、24時間抗CD3で活性化して
プール;T213);T細胞、高度にTH1分極化(トランスジェニックBal
b/C由来の未処理CD4+T細胞、IFNγ、IL−12、および抗IL−4
で分極化3×;6、12、24時間IGIF、IL−12、および抗IL−4で
刺激、プール);CD44− CD25+ 前駆T細胞、胸腺から分類(T20
4);TH1 T細胞クローンD1.1、抗原による最後の刺激から3週間休止
(T205);TH1 T細胞クローン D1.1、15時間 10μg/ml
のConA刺激(T206);TH2 T細胞クローンCDC35、抗原による
最後の刺激から3週間休止(T207);TH2 T細胞クローンCDC35、
15時間 10μg/mlのConA刺激(T208);未刺激B細胞株CH1
2(B201);未刺激成熟B細胞白血病細胞株A20(B200);脾臓由来
の未刺激ラージB細胞(B202);全脾臓由来のB細胞、LPS刺激(B20
3);脾臓由来メトリザマイド濃縮樹状細胞、休止(D200);骨髄由来樹状
細胞、休止(D201);抗B220、抗CD3、および抗クラスIIで枯渇し
た未刺激骨髄由来樹状細胞、GM−CSFおよびIL−4中で培養(D202)
;抗B220、抗CD3、および抗クラスIIで枯渇した骨髄由来樹状細胞、G
M−CSFおよびIL−4中で培養、1、5時間抗CD40で刺激、プール(D
203);LPSで4時間活性化した単球細胞株RAW264.7(M200)
;GMおよびM−CSFで得た骨髄マクロファージ(M201);GM−CSF
で得た骨髄マクロファージ、24時間LPS、IFNγ、およびIL−10で刺
激(M205);GM−CSFで得た骨髄マクロファージ、24時間LPS、I
FNγ、および抗IL−10で刺激(M206);腹腔マクロファージ(M20
7);マクロファージ細胞株J774、休止(M202);0.5、1、3、6
、12時間のマクロファージ細胞株J774+LPS+抗IL−10、プール(
M203);0.5、1、3、5、12時間のマクロファージ細胞株J774+
LPS+IL−10、プール(M204);未刺激肥満細胞株MC−9およびM
CP−12(M208);脳微小血管内皮細胞由来の不死化内皮細胞株、未刺激
(E200);脳微小血管内皮細胞由来の不死化内皮細胞株、TNFαで一晩刺
激(E201);脳微小血管内皮細胞由来の不死化内皮細胞株、TNFαで一晩
刺激(E202);脳微小血管内皮細胞由来の不死化内皮細胞株、TNFαおよ
びIL−10で一晩刺激(E203);wtC57bl/6マウス由来の全大動
脈;5ヶ月齢ApoE KO マウス由来の全大動脈(X207);12ヶ月齢
ApoE KO マウス由来の全大動脈(X207);wt胸腺(O214);
全胸腺、rag−1(O208);全腎臓、rag−1(O209);全腎臓、
NZ B/Wマウス;および全心臓、rag−1(O202)。
【0168】 DC−STAMPの発現パターンの更なる分析のために、新しく単離した休止
している白血球集団または活性化している白血球集団、ならびに造血および非造
血起源のいくつかの細胞株のパネルからのRNAに対して、RT−PCRを行っ
た。PCR産物をサザンブロットし、そして特定のDC−STAMPオリゴヌク
レオチドとハイブリダイズした。予期した大きさの明瞭なバンドを、LPSまた
はTNFαおよび活性化している抗−CD40抗体の組み合わせのいずれかで刺
激した、未成熟DCおよび成熟DC中で検出した。対照的に、新しく単離した単
球は、LPSで一晩刺激した後でさえも、DC−STAMPのRNAを発現しな
かった。全PBMC中で低い発現が検出され(それは、汚染しているDCの存在
によって説明され得た)、そして前単球細胞株U937中でも低い発現が検出さ
れた。βアクチンmRNAコントロールは、全てのサンプルにおいて同様であり
、このことはRT−PCRに対して等量のRNAが使用されたことを示している
【0169】 DC−STAMP特異的プローブとの12のヒト組織(Clontech M
TN 番号 7780−1)由来のmRNAを含むノーザンブロットのハイブリ
ダイゼーションは、数日間のブロットの暴露の後でさえ、検出可能ないかなるシ
グナルをも生じなかった。試験された12の異なるヒト組織において、DC−S
TAMPの検出可能な発現がないということは、DCにおける比較的低い発現に
矛盾しない。
【0170】 DSP−1に関する、初期分布(initial distribution
)の研究は、抗原が主に、単球、肥満細胞、T細胞およびNK細胞において発現
することを示唆する。従って、そのレセプターは、これらの細胞型に対して負の
調節の役割を有するようである。
【0171】 (IV.融合タンパク質構築物) DC−STAMP ORFを、EcoRIまたはBglII部位をそれぞれ含
んでいる適切なプライマーを用いて、Pwo DNAポリメラーゼ(Boehr
inger Mannheim)で増幅しこれは、DC−STAMP終止コドン
を欠失していた。このPCR産物を、EcoRI/BglIIフラグメントとし
て、pN3−EGFP発現ベクター(Clontech,Palo Alto,
CA)へクローン化し、EcoRIおよびBamHIで消化し、強化緑色蛍光タ
ンパク質(EGFP)をコードしている転写物の、DC−STAMP cDNA
のN末端を挿入した。CCR1分子を、RT−PCRによって、単球からの全R
NAおよび公開された配列(Ademaら(1997)Nature 387:
713−717;およびFalkoffら(1982)J.Immunol.M
ethods 50:39−49を参照のこと)に基づくプライマーを使用して
、増幅し、そして同様のアプローチを用いて、GFP融合タンパク質としてクロ
ーン化した。プライマーは、NotIまたはBamHI制限酵素認識部位を含ん
でいた。消化されたPCR産物を、NotI−BamHI消化したpBlues
cript SK-ベクター(Stratagene、La Jolla、CA
)へクローン化し、そして次いで、SacI−BamHIフラグメントとして、
発現ベクターpN3−EGFPへクローン化した。
【0172】 同様の構築物を、DSP−1配列を用いて作製し得る。
【0173】 (V.DC−STAMPの細胞局在) DC−STAMPの細胞局在を決定するため、DC−STAMP−EGEP(
Enhanced Green Fluorescent Protein(強
化緑色蛍光タンパク質))融合タンパク質を、分析にかけた。この構築物は、D
C−STAMP ORFのC末端へ融合されたEGFP配列を有していた。29
3細胞を、この構築物を用いてトランスフェクションし、そして共焦点レーザー
走査顕微鏡(Confocal Laser Scan Microscopy
(CLSM)によって分析した。多膜間タンパク質(multimembran
e spanning proteins)は非常に疎水性でありかつ複雑なタ
ンパク質であるから、CCR1分子(細胞膜で発現している7 TMケモカイン
レセプター)を、コントロールとして比較した。CCR1−EGFPの、293
細胞へのトランスフェクションは、しばしば細胞質(あるいはゴルジを代表して
いる)内における更に強い蛍光スポットを伴い、鮮明な膜の蛍光を生じた。DC
−STAMP−EGFP構築物の、一時的かつ安定な形質導入体の分析は、CC
R1−EGFPに対して見られたパターンと同様の蛍光染色パターンを示し、こ
のことはDC−STAMPが細胞表面においてもまた、発現され得ることを表し
ている。EGFPタンパク質単独を発現している形質導入体は、鮮明な細胞質の
蛍光を示し、特定の細胞構造に局在化していなかった。
【0174】 DC−STAMP−EGFPタンパク質のC末端の局在を、透過化前または透
過化後のいずれかにおいて、ポリクローナル抗−GFP血清を用いて、DC−S
TAMP−EGFPの一時的形質導入体を染色することによって、決定した。細
胞スピン染色(cytospin staining)は、EGFPが透過化後
のみに検出され得たことを示し、このことはDC−STAMPが細胞内のC末端
を有していることを表している。陽性細胞の量は、FACS分析によって観察さ
れたような、一時的にトランスフェクションされたバルク集団中のGFP陽性細
胞のパーセンテージ(30%)に矛盾しなかった。抗−GFP血清と共にプレイ
ンキュベーションした後に、陽性に染色された少数の細胞は、死んだ細胞への抗
体の漏れ(leakage)に起因していた。
【0175】 (VI.DC−STAMPおよびDSP−1の染色体マッピング) 抗原をコードしている、単離されたcDNAを使用する。染色体マッピングは
標準的な技術である。例えばBIOS Laboratories(New H
aven,CT)およびPCRを用いてマウス体細胞ハイブリッドパネル(hy
brid panel)を使用する方法を参照のこと。
【0176】 (VII.DC−STAMPまたはDSP−1タンパク質の精製) 他の細胞に比べて高いレベルで、所望される抗原を発現しているものについて
、多重トランスフェクションされた(multiple transfecte
d)細胞株をスクリーニングする。種々の細胞株をスクリーニングし、取り扱い
において、有利な特性について選択する。天然の抗原を、天然の供給源から単離
し得るか、あるいは適切な発現ベクターを使用して形質転換した細胞からの発現
によって単離し得る。発現されたタンパク質の精製を、標準の手順により達成す
るかあるいは、細胞の溶解産物または上澄みから高い効率で、効果的に精製する
ための改変された方法と組み合わせ得る。FLAGまたはHis6セグメントは
、このような精製の特徴のために使用され得る。あるいは、アフィニティークロ
マトグラフィーを、特定の抗体を用いて使用し得る(以下を参照のこと)。所望
の場合、タンパク質を腸細菌(coli)、昆虫細胞、または哺乳動物発現系に
おいて産生する。
【0177】 ヒト胎児性腎臓(Human Enbryonic Kidney)(HEK
)293細胞を、LipofectAMINE(Gibco BRL)を使用し
て、3μgのDC−STAMP DNAを用いてトランスフェクションした。L
anierら、(1994)J.Immunol.153:2417−2428
を参照のこと。トランスフェクションの2日後、細胞を回収し、共焦点レーザー
走査顕微鏡(Confocal Laser Scanning Micros
copy(CLSM)に対して使用した。発現を、FITCチャネルでのFAC
Scan分析(Becton Dickinson & CO.,Oxnard
,CA)によって確認し、そして通常、細胞の30〜60%が発現について陽性
であった。安定した大量の集団を得るために、G418(1mg/ml;Lif
e Technologies Ltd,Paisley,Scotland)
を、トランスフェクションの2日後に培養培地に加えた。1〜2週間後、細胞を
、Coulter Epics Elite(Coulter,Hialeah
,FL)上で、GFP発現について分類し、そして生じた大量の集団を、CLS
Mのために使用した。細胞スピンの調製前、または調製後のいずれかに、細胞を
ウサギポリクローナル抗−GFP血清(E.Cuppen,Dept.of C
ell Biology and Histology,University
of Nijmegen,The Netherlandsによって、好意的
に提供された)を用いて染色した。細胞スピンを10分間アセトンで固定し、ウ
マ抗−マウスビオチン化抗体とインキュベートし、そして陽性細胞を、免疫ペル
オキシダーゼ染色(Vactastain Elite ABC kit,Ve
ctor Laboratories,Burlingame,USA;AEC
Substrate Kit,Zymed Laboratories,CA
)によって、視覚化した。 (共焦点レーザー走査顕微鏡) 細胞を、ポリ−1−リジンでコーティングしたスライドガラスに付着させ、そ
の後、GFP融合タンパク質の分布を測定した後、クリプトン/アルゴンレーザ
ー(Biorad 1000,Hercules,CA)を用いて488nmで
、共焦点レーザー走査顕微鏡(Confocal Laser Scannin
g Microscopy)(CLSM)によって、決定した。CSLMの設定
は、レンズ、60倍;ゲイン、1100〜1350;ピンホール、1.5μm;
および倍率、60倍であった。
【0178】 (VIII.相同遺伝子の単離) DC−STAMP cDNAまたはDSP−1 cDNA、あるいはそれに対
応する他の種の配列を、所望される供給源からのライブラリー(例えば、霊長類
細胞のcDNAライブラリー)を、スクリーニングするためのハイブリダイゼー
ションプローブとして使用し得る。簡単なハイブリダイゼーションのために必要
なストリンジェンシー、およびプローブを使用する存在の両方について、多くの
異なる種をスクリーニングし得る。適切なハイブリダイゼーション条件を、交差
ハイブリダイゼーションの特異性を示すクローンに対する選択のために使用する
【0179】 ペプチド配列に基づく縮重プローブを使用するハイブリダイゼーションによる
スクリーニングはまた、適切なクローンの単離を可能にする。あるいは、PCR
スクリーニングに適切なプライマーの使用が、適切な核酸クローンの豊富さをも
たらす。
【0180】 同様の方法を、種改変体、多型改変体、または対立遺伝子改変体のいずれかを
単離するために、適用し得る。プローブとしての、ある種からの全長単離物また
はフラグメントの単離に基づく、交差種(cross−species)ハイブ
リダイゼーション技術を使用して、種改変体を単離する。
【0181】 あるいは、ヒト抗原に対して惹起した抗体を、交差反応性タンパク質を発現す
る細胞について、適切なライブラリー(例えばcDNAライブラリー)から、ス
クリーニングするために使用する。精製されたタンパク質または規定されたペプ
チドは、上記に記載したような標準的な方法によって抗体を生成するために有用
である。合成ペプチドまたは精製タンパク質を、モノクローナル抗体またはポリ
クローナル抗体を生成するための免疫系へ提示する。例えば、Coligan(
1991)Current Protocols in Immunology
Wiley/Greene;およびHarlowおよびLane(1989)
Antibodies:A Laboratory Manual Cold
Spring Harbor Press。生じた抗体を、記載したように、ス
クリーニング、精製、または診断に使用する。
【0182】 (9.抗原に対する特異的抗体の調製) 合成ペプチドまたは精製タンパク質は、モノクローナル抗体またはポリクロー
ナル抗体を産生するために免疫系に提示される。例えば、Coligan(19
91)Current Protocols in Immunology W
iley/Greene;ならびにHarlowおよびLane(1989)A
ntibodies:A Laboratory Manual Cold S
pring Harbor Pressを参照。ポリクローナル血清またはハイ
ブリドーマを調製し得る。適切な条件において、結合試薬は、上記のように例え
ば蛍光またはその他でラベルされるか、またはパニング方法のための基質への固
定化のいずれかがなされる。免疫選択、吸収、および関連する技術を、例えば結
合選択性に望ましいスペクトルを提示する選択的試薬を調製するために利用可能
である。
【0183】 (10.生物学的機能の範囲の評価) DC−STAMPは、潜在的に成長因子または成長ホルモンの受容体として役
立ち、それは活性状態においてDCへの分化を誘導し、またはT細胞応答を志向
することによりDC機能を修飾する。もう一つの可能性は、免疫系へ神経内分泌
系をつなげる受容体としてのDC−STAMPの推定上の役割である。様々な刺
激による分化、成熟の効果の分析、およびDC−STAMPの発現レベルにおけ
るT細胞との共培養は、このDC上の新規の多重膜表面受容体の特異的機能への
見識をさらに提供する。
【0184】 最近、腫瘍抗原でのDCパルスは、黒色腫患者における抗腫瘍T細胞活性の誘
導に、インビボで首尾よく使用された。Nestleら(1998)Nat.M
ed.4:328−332。したがってこれらの試薬でのDC処置は、例えば細
胞移送またはインビトロ細胞処置などの細胞に基づいた治療に有用であり得る。
【0185】 抗原に対する抗体の生物学的活性は、部分的にDC−STAMPと他の膜タン
パク質の間の配列上および構造上相同性に基づいて試験される。最初に、7TM
受容体の生物学的活性を示すアッセイが実施される。DSP−1については、単
球、T細胞、NK細胞および/またはマスト細胞の機能に関連する生物学的活性
ついて試験される。したがって、抗原を有する細胞に影響を与えるアンタゴニス
ト抗体を含むようなポリクローナル抗体の効果についてのアッセイが試験される
。主なアッセイは、様々な細胞型(例えば、単球、T細胞、NK細胞および/ま
たはマスト細胞)についての遊走アッセイを含む。マスト細胞特異的アッセイは
、例えばIgE介在脱顆粒アッセイ、マスト細胞遊走アッセイおよびマスト細胞
増殖により誘導されるSCF/.IL‐6の影響アッセイを含む。同様にT細胞
、NK細胞または単球における影響についてのアッセイが試験される。
【0186】 (A.前駆細胞の増殖/分化における影響) 様々な細胞型の増殖/分化における影響を抗体の様々な濃度で評価する。用量
応答分析を実施する。
【0187】 特に、抗体を、それらが臍帯血細胞の初期の前駆体細胞の増殖または分化への
効果を有するか否かをみるため、臍帯血細胞について試験する。好ましくは細胞
は、初期の前駆細胞であり、例えば幹細胞(例えば、臍帯血、骨髄、胸腺、膵臓
またはCD34+前駆細胞に由来するもの)である。抗体をB細胞前駆細胞を含
めた、骨髄前駆細胞および/または赤血球前駆細胞への影響を試験する。
【0188】 (B.増殖における抗体の効果) 全てのPBMCを記述されるように(Boyumら)フィコール−ハイパーク
により遠心することにより正常な健常人ドナーのバフィーコートから単離した。
PBMCを1%ヒトAB血清を含有するYssel培地(Gemini Bio
products、Calabasas、CA)の200μl中、抗体の存在下
または抗体の不在下について96ウェルプレート(Falcon、Becton
‐Dickinson、NJ)において培養する。細胞を培地のみにおいて、ま
たは100U/mlのIL−2(R&D Systems)を培地と合わせて、
120分間培養する。3H−Thymidine(0.1mCi)を培養の最後
の6時間の間において加え、そして3H−Thymidineの取り込みを液体
シンチレーション計測によって決定する。
【0189】 抗体は、多くの他の生物学的アッセイ系(例えば、T細胞、B細胞、NK細胞
、マクロファージ、樹状細胞、マスト細胞、造血系前駆体細胞などについての)
においてシグナル活性阻害について試験される。
【0190】 抗体をマクロファージ/樹状細胞活性における効果について評価し、そして抗
原提示アッセイ、抗原または同種異形の刺激に対する応答でのT細胞サイトカイ
ン産性または増殖における効果について評価する。例えば、de Waal M
alefytら(1991)J.Exp.Med.174:1209〜1220
;de Waal Malefytら(1991)J.Exp.Med.174
:915〜924;Fiorentinoら(1991)J.Immunol.
147、3815〜3822;Fiorentinoら(1991)J.Imm
unol.146:3444〜3451;およびGrouxら(1996)J.
Exp.Med.184:19〜29を参照。抗体は、マスト細胞の脱顆粒、遊
走などへ影響する能力について試験される。
【0191】 抗体はまた、NK細胞刺激における効果についても評価される。アッセイは、
例えば、Hsuら(1992)Internat.Immunol.4:563
〜569;およびSchwarzら(1994)J.Immunother.1
6:95〜104に基づき得る。その他のアッセイを細胞毒性T細胞およびLA
K細胞への効果を評価するために適応する。例えばNamienおよびMire
−Sluis(1998)を参照。
【0192】 B細胞の増殖および分化の効果は、例えば、Defranceら(1992)
J.Exp.Med.175:671〜682;Roussetら(1992)
Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 89:1890〜1893
;に記載される方法論(IgG2およびIgA2スイッチ因子アッセイを含む)
によって分析される。COS7上清と異なり、NIH3T3およびCOP上清は
、明らかにヒトB細胞アッセイの妨げないことに留意すること。
【0193】 (C.ヒト単球の細胞表面分子の発現における効果) 単球を正常健常人ドナーの末梢血単球細胞から陰性選択により単離する。簡潔
には、フィコールでバンドにされた3×108単球細胞を、例えば、200μl
のαCD2(Leu−5A)、200μlのαCD3(Leu−4)、100μ
lのαCD8(Leu−2a)、100μlのαCD19(Leu−12)、1
00μlのαCD20(Leu−16)、100μlのαCD56(Leu−1
9)、100μlのαCD67(IOM 67;Immunotech、Wes
tbrook、ME)、および抗グリコホリン抗体(10F7MN、ATCC、
Rockville、MD)を含むモノクローナル抗体(Becton−Dic
kinson;Mountain View,CA)のカクテルと氷上でインキ
ュベートする。抗体結合細胞を洗浄し、次いでヒツジ抗マウスIgG結合磁気ビ
ーズ(Dynal、Oslo、Norway)と、ビーズと細胞の比が20:1
の割合にてインキュベートする。抗体結合細胞を磁場を与えることによって単球
から単離する。続いて、ヒト単球を1%ヒトAB血清を含むYssel培地(G
emini Bioproducts、Calbasas、CA)中、抗体の存
在または不在において培養した。
【0194】 細胞表面分子の発現の分析は、直接の免疫蛍光によって実施され得る。例えば
、2×105単離ヒト単球を1%ヒト血清を含むリン酸緩衝化生理食塩水(PB
S)中、氷上で20分間インキュベートする。細胞を200×gでペレットにす
る。細胞を20mlのPEまたはFITCラベルされたmAb中に懸濁する。さ
らに氷上で20分間インキュベートした後、細胞を1%ヒト血清を含んだPBS
中で洗浄し、PBSのみで2回洗浄する。細胞を1%パラホルムアルデヒドを含
むPBSで固定し、FACScanフローサイトメーター(Becton Di
ckenson;Moutain View、CA)で分析する。典型的なmA
b(例えば:CD11b(抗mac1)、CD11c(gp150/95)、C
D14(Leu−M3)、CD54(Leu 54)、CD80(抗BB1/B
7)、HLA‐DR(L243)(Becton−Dickinson由来)お
よびCD86(FUN 1;Pharmingen)、CD64(32.2;M
edarex)、CD40(mAb89;Scering−plough Fr
ance)を用いる。
【0195】 (D.ヒト単球によるサイトカイン産生における抗体の効果) ヒト単球を記述したように単離し、1%ヒトAB血清を含むYssel培地(
Gemini Bioprodcts、Calabasas、CA)中、抗体の
存在または不在において培養する。さらに、単球をLPS(E.coli 01
27:B8 Difco)で、抗体の存在下または不在下において刺激し、そし
て細胞培養液上清におけるサイトカイン(IL−β、IL−6、TNFα、GM
‐CSFおよびIL−10)の濃度をELISAによって測定する。
【0196】 さらに、アッセイは、骨の再構築、軟骨細胞、神経、脂肪細胞、胃腸上皮、ま
たは気管上皮の領域において試験される。
【0197】 (11.遺伝的改変動物の作製と分析) トランスジェニックマウスを標準的な方法によって作製し得る。そのような動
物は、特定の組織において、または生物の全身において、その遺伝子の欠損の影
響を判定するのに有用である。それらは、動物または特定の組織の、様々な発達
段階において興味ある見解を提供し得る。さらには、生物学的ストレスに対する
様々な応答における影響を評価し得る。例えば、Hoganら(1995)Ma
nipulating the Mouse Embryo:A Labora
tory Manual(第2版)Cold Spring Harbor L
aboratory Pressを参照。
【0198】 本明細書中で引用された全ての参考文献は、個々の出版物または特許出願それ
ぞれが、全体として全ての目的のために参考文献に援用されると明確にそして個
々に示されたように同じ程度、本明細書中で参考文献に援用される。
【0199】 当業者に明らかであるように、本発明の多くの修飾および改変が、その意図お
よび範囲から逸脱することなく行われ得る。本明細書中で記載された特定の実施
態様は、例示のためにのみ提供され、そして本発明は、このような請求が権利を
与えられる同等物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ
制限される。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12P 21/02 C 5/06 C12Q 1/68 A 5/10 C12N 15/00 ZNAA C12P 21/02 5/00 A C12Q 1/68 E (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KG,KR,K Z,LC,LK,LR,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MX,MZ,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SE,SG,SI,SK,SL,T J,TM,TR,TT,TZ,UA,UZ,VN,YU ,ZA (72)発明者 ズロト, コンスタンス エイチ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94133, サン フランシスコ, ナンバー6, フィルバート ストリート 949 (72)発明者 アデマ, ホッセ ヤン オランダ国 エヌエル−6561 エーデー フルースベーク, ハイドンストラート 53 (72)発明者 フフドル, カール オランダ国 エヌエル−5211 デーデー デン ボシュ, ヴェストヴァル 54 (72)発明者 フィリップス, ジョセフ エイチ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94303, パロ アルト, ウォルナット ドライ ブ 1511 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA31 BA80 CA04 CA09 DA02 DA03 EA04 GA11 HA12 4B063 QA01 QQ41 QR32 QR56 QS34 4B064 AG01 AG31 CA01 CA10 CA19 CC24 DA01 4B065 AA93X AA94Y AB01 AC14 BA02 BD50 CA24 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 BA10 CA40 DA86 EA20 EA22 FA72 FA74

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2に記載されるアミノ酸配列、または配列番号5も
    しくは7に記載される配列からの少なくとも17個連続したアミノ酸を含む、抗
    原性ポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチドまたは組換えポリ
    ヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 配列番号5または7からの成熟ポリペプチドをコードする、
    請求項1に記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 配列番号1、4または6のコード部分に、55℃、500m
    M塩未満および50%ホルムアミドでハイブリダイズする、請求項1に記載のポ
    リヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号4または6のコード部分の少なくとも35個連続し
    たヌクレオチドを含む、請求項3に記載のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のポリヌクレオチドを含む、発現ベクター。
  6. 【請求項6】 真核生物細胞を含む、請求項5に記載の発現ベクターを含む
    、宿主細胞。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の組換えポリヌクレオチドを発現する工程を
    包含する、抗原性ポリペプチドを作製する方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のポリヌクレオチドと二重鎖を形成するため
    の方法であって、該方法は、該ポリヌクレオチドを、配列番号1、4または6の
    コード部分の少なくとも25個連続したヌクレオチドにストリンジェントな条件
    下でハイブリダイズするプローブと接触させ;これにより該二重鎖を形成させる
    工程を包含する、方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のポリヌクレオチドの検出のためのキットで
    あって、該キットは、請求項1に記載のポリヌクレオチドの少なくとも17個連
    続したヌクレオチドにストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイ
    ブリダイズするポリヌクレオチドを備える、キット。
  10. 【請求項10】 前記プローブが検出可能に標識されている、請求項9に記
    載のキット。
  11. 【請求項11】 配列番号2、5または7からの少なくとも17個連続した
    アミノ酸に特異的に結合する抗体結合部位を含む、結合化合物。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の結合化合物であって、ここで: a)該抗体結合部位は: 1)配列番号2、5または7のポリペプチドと特異的に免疫反応性であるか
    ; 2)精製されたかもしくは組換え産生されたヒトDC−STAMPもしくは
    DSP−1タンパク質に対して誘起されるか;または 3)モノクローナル抗体において、Fab、もしくはF(ab)2であり;
    あるいは b)該結合化合物は: 1)抗体分子であるか; 2)ポリクローナル抗血清であるか; 3)検出可能に標識されるか; 4)滅菌であるか;または 5)緩衝化組成物中に存在する、 結合化合物。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の結合化合物を使用する方法であって、
    該方法は、抗原を含む生物学的サンプルと該結合化合物とを接触させる工程を包
    含し、ここで、該接触させる工程は、結合化合物:抗原複合体の形成を生じる、
    方法。
  14. 【請求項14】 前記生物学的サンプルがヒト由来であり、そして前記結合
    化合物が抗体である、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載の化合物、および: a)該検出のための該検出化合物の使用のための指示物質;または b)該結合化合物の分離を提供する区画、 を備える、検出キット。
  16. 【請求項16】 霊長類DC−STAMPまたはDSP−1のアゴニストま
    たはアンタゴニストと該細胞とを接触させる工程を包含する、細胞または組織培
    養細胞の生理学または発達を調節する方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の方法であって、ここで: a)前記細胞はまた、Flt3リガンドのアゴニストまたはアンタゴニストと
    接触されるか;または b)該細胞は、DC−STAMPまたはDSP−1を特異的に結合する抗体結
    合部位であるアンタゴニストと接触される、 方法。
  18. 【請求項18】 配列番号1、4および6からなる群より選択されるヌクレ
    オチド配列を含む、単離されたポリヌクレオチド。
  19. 【請求項19】 配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号5もしくは配
    列番号7からの少なくとも17個連続したアミノ酸を含む、単離されたポリペプ
    チド。
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