JP2003500010A - 哺乳動物サイトカイン;関連試薬および方法 - Google Patents

哺乳動物サイトカイン;関連試薬および方法

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Abstract

(57)【要約】 哺乳動物由来のサイトカインをコードする精製遺伝子、精製蛋白、特異的抗体、およびこの分子をコードする核酸を包含する関連試薬が提供される。該試薬の使用方法および診断キットも提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、哺乳動物細胞、例えば、哺乳動物免疫系の細胞の生物学および生理
学の制御において機能する蛋白に関する。詳細には、本発明は、例えば、造血細
胞を包含する種々の細胞タイプの活性化、発達、分化および機能を調節する精製
遺伝子、蛋白、抗体、関連試薬、ならびに有用な方法を提供する。
【0002】 発明の背景 組み換えDNA法は、一般的には、ドナー源からの遺伝学的情報をベクターに
組み込んで、その後、宿主細胞への導入のごとき処理を行うことにより、移送さ
れた遺伝学的情報を新たな環境においてコピーおよび/または発現させることを
いう。通常には、遺伝学的情報は所望蛋白生成物をコードするメッセンジャーR
NA(mRNA)に由来する相補的DNA(cDNA)の形態で存在する。しば
しば担体は、後で宿主中で複製されるcDNAを取り込む能力のあるプラスミド
であり、いくつかの場合には、実際にcDNAの発現を制御し、そのことにより
宿主中においてコードされている生成物の合成を指令する。
【0003】 近年、哺乳動物免疫応答が、「免疫ネットワーク」と呼ばれる一連の複雑な細
胞相互作用の基礎になっていることが知られてきた。例えば、Paul (1998) Fund amental Immunology (4th ed.) Raven Press, NY参照。最近の研究により、この
ネットワークの内的作用についての洞察が得られた。多くの応答が、実際に、リ
ンパ球、マクロファージ、顆粒球および他の細胞のネットワーク様相互作用を引
き起こすが、現在、一般的に免疫学者は、リンホカイン、サイトカインまたはモ
ノカインとして知られる可溶性蛋白がこれらの細胞相互作用の制御において重要
な役割を果たしているという意見を持っている。よって、細胞修飾因子の単離、
特徴付け、および作用機構にはかなりの興味が持たれ、それらの理解は多くの医
学的異常、例えば、免疫系の疾患の診断および治療において有意な進歩をもたら
すであろう。これらの因子のいくつかは造血成長因子、例えば、顆粒球コロニー
刺激因子(G−CSF)である。例えば、Thomson (ed. 1998) The Cytokine Ha ndbook (3d ed.) Academic Press, San Diego; Mire-Sluis and Thorpe (ed. 19
98) Cytokines Academic Press, San Diego; Metcalf and Nicola (1995) The H ematopoietic Colony Stimulating Factors Cambridge University Press; およ
び Aggarwal and Gutterman (1991) Human Cytokines Blackwell Pub.参照。
【0004】 リンホカインは種々の様式で細胞活性を媒介するように思われる。それらは多
能性造血幹細胞が増殖、成長および/または分化して複雑な免疫系を形成する多
様な細胞系統を構成する莫大な数の前駆細胞になることを支持する。細胞成分間
の正しくバランスのとれた相互作用は健全な免疫応答に必要である。リンホカイ
ンが他の作用剤とともに投与された場合、異なる細胞系統はしばしば異なる様式
で応答する。
【0005】 免疫応答に特に重要な細胞系統は2つのクラスのリンパ球を包含する:B細胞
は免疫グロブリン(外来物質を認識し結合してその除去を行う能力がある蛋白)
を産生し分泌することができ、種々のサブセットのT細胞はリンホカインを分泌
し、免疫ネットワークを構成しているB細胞および他の種々の細胞(他のT細胞
を包含)を誘導または抑制する。これらのリンパ球は他の多くの細胞タイプと相
互作用する。
【0006】 種々の免疫疾患をよりよく理解し治療するための研究は、一般的にはインビト
ロにおいて免疫系の細胞を維持することができないことにより妨げられていた。
免疫学者は、T細胞ならびに多くのリンホカインをはじめとする種々の成長因子
を含む他の細胞上清を用いることによりこれらの細胞を培養できることを見出し
た。
【0007】 上で述べたことから、新たなリンホカイン、例えば、G−CSFおよび/また
はIL−6に関連するリンホカインを発見し開発することは、免疫系および/ま
たは造血細胞の直接または間接的に関連している広範な変性的または異常な症状
の新たな治療に貢献しうる。特に、既知リンホカインの有益な活性を促進または
発揮させるリンホカインの発見および開発は非常に有利である。本発明は、新た
なインターロイキン組成物および関連化合物、ならびにそれらの使用方法を提供
する。
【0008】 発明の概要 本発明は、哺乳動物、例えば、霊長類またはげっ歯類のインターロイキン−B
60(IL−B60)およびその生物学的活性に指向される。本発明は、ポリペ
プチド自体wpコードする核酸ならびにそれらの製造方法および使用方法を包含
する。本発明の核酸は、一部には、本明細書開示の相補的DNA(cDNA)配
列に対する相同性により、および/または成長因子様またはサイトカイン様活性
、例えば、G−CSF(Nagata (1994) in Thomson The Cytokine Handbook 2d
ed., Academic Press, San Diego参照)および/またはIL−6(Hirano (1994
) in Thomson The Cytokine Handbook 2d ed., Academic Press, San Diego参照
)に関する機能アッセイにより特徴づけられる。また、ポリペプチド、抗体、な
らびに核酸発現法を含むそれらの使用方法も提供される。成長因子依存性の生理
学または免疫応答の制御におけるモジュレーションまたは介入方法が提供される
【0009】 本発明は、一部には、G−CSFまたはIL−6に対する有意な配列および構
造類似性を示す新たなサイトカイン配列の発見に基づく。詳細には、本発明は、
霊長類、例えば、ヒトおよびげっ歯類、例えばマウスの、約198アミノ酸の成
熟サイズの蛋白をコードする遺伝子を提供する。有意な配列相同性を示す機能的
同等物は他の哺乳動物、例えばウシ、ウマおよびラット種から利用可能であろう
【0010】 そのうえ、本発明は、複合体の第2の関連成分を同定する。複合体中の成分の
組み合わせに関連した組成物が、使用方法とともに提供される。
【0011】 1の具体例において、本発明は、配列番号:2または4の成熟蛋白部分を含む
実質的に純粋なまたは組み換えポリペプチドを提供する。好ましくは、ポリペプ
チドは検出可能に標識されており;糖鎖付加されておらず、変性されており;固
体基材に結合されており;他の化学的部分に結合しており、あるいは滅菌済み組
成物中にある。キット形態としては、ポリペプチドおよびポリペプチド入れるコ
ンパートメント;あるいはキット中の試薬の使用または処分に関する説明書を含
むもの等がある。
【0012】 結合化合物としては、記載されたポリペプチドに特異的に結合する抗体由来の
抗原結合部位を含むものが挙げられる。結合化合物がキット中に含まれていても
よく、該キットは該結合化合物を入れるコンパートメント;あるいはキット中の
試薬の使用または処分に関する説明書を含む。
【0013】 さらに本発明は、適当な条件下で霊長類IL−B60ポリペプチドを、本発明
のポリペプチドに特異的または選択的に結合する抗体と接触させ、そのことによ
り複合体を形成させることを特徴とする、抗原:抗体複合体の製造方法を提供す
る。
【0014】 核酸の具体例は、配列番号:2または4の成熟蛋白部分をコードする単離また
は組み換えポリヌクレオチドを包含する。
【0015】 他の具体例において、本発明は、配列番号:2または4の成熟蛋白部分および
配列番号:12または13の成熟蛋白部分を含む単離可溶性複合体を提供する。
好ましくは、複合体は配列番号:2、4、12、または13の組み換えポリペプ
チドを含み;検出可能に標識されており;緩衝溶液中にあり;滅菌済み溶液中に
ある。かかる複合体ならびに該複合体を入れるコンパートメント;あるいはキッ
ト中の試薬の使用または処分に関する説明書を含むキットが提供される。
【0016】 可溶性複合体に特異的に結合するが配列番号:12または13の成熟ポリペプ
チドには特異的に結合しない抗体由来の抗原結合部位を含む結合化合物が提供さ
れる。該結合化合物ならびに該結合化合物を入れるコンパートメント、あるいは
キット中の試薬の使用または処分に関する説明書を含むキットが提供される。
【0017】 例えば、適当な条件下で、IL−B60およびCLF−1ポリペプチドを含む
霊長類複合体を、配列番号:2または4の成熟蛋白部分ならびに配列番号:12
または13の成熟蛋白部分を含む単離可溶性複合体に選択的または特異的に結合
する抗体と接触させ、そのことにより複合体を形成させることを特徴とする、抗
原:抗体複合体の製造方法が提供される。
【0018】 核酸の具体例は、配列番号:2または4の成熟蛋白部分ならびに配列番号:1
2または13の成熟蛋白部分をコードする単離または組み換え核酸を包含する。
【0019】 また本発明は、下記のものから選択されるものを含む組成物を提供する:配列
番号:2または4のセグメントと同一の少なくとも7個のアミノ酸を含む単離ポ
リペプチド;配列番号:2または4のセグメントと同一の少なくとも5個のアミ
ノ酸の別個の重複していない少なくとも2つのセグメントを含む実質的に純粋な
または組み換えポリペプチド;成熟した配列番号:2または4を含む天然配列ポ
リペプチド;あるいはIL−B60配列を含む融合ポリペプチド。特定の具体例
において、同一性のある別個の重複していないセグメントとしては下記のものが
挙げられる:少なくとも8個のアミノ酸の1つのセグメント、少なくとも5個の
アミノ酸の1つのセグメントおよび少なくとも6個のアミノ酸の第2のセグメン
ト、少なくとも4、5、および6個のアミノ酸の少なくとも3つのセグメント、
あるいは少なくとも12個のアミノ酸の1つのセグメント。他の具体例において
、組成物のポリペプチドは、表1の成熟配列を含むポリペプチド;IL−B60
の糖鎖付加されていな形態であるポリペプチド;ヒトのごとき霊長類に由来する
ポリペプチド;配列番号:2または4の少なくとも17個のアミノ酸を含むポリ
ペプチド;配列番号:2または4の少なくとも7個のアミノ酸の重複していない
少なくとも4個のセグメントを示すポリペプチド;IL−B60の天然対立遺伝
子変種であるポリペプチド;少なくとも約30個のアミノ酸の長さを有するポリ
ペプチド;霊長類IL−B60に特異的な少なくとも2つの重複していないエピ
トープを示すポリペプチド;糖鎖付加されたポリペプチド;天然の糖鎖付加を伴
って少なくとも30kDの分子量を有するポリペプチド;合成ポリペプチドであ
るもの;固体基材に結合されたポリペプチド;別の化学的部分に結合されたポリ
ペプチド;天然配列について5回またはそれ未満置換されているポリペプチド;
天然配列の欠失または挿入変種であるポリペプチド、あるいは下記のものをさら
に含むポリペプチドが挙げられる:配列番号:12または13のセグメントと同
一の少なくとも7個のアミノ酸;配列番号:12または13のセグメントと同一
の少なくとも5個のアミノ酸の別個の重複していない少なくとも2つのセグメン
ト;成熟した配列番号:12または13を含む天然配列ポリペプチド;あるいは
霊長類CLF−1。さらなる好ましい具体例において、組成物は、実質的に純粋
なIL−B60およびCLF−1、配列番号:2または4の成熟蛋白を含む滅菌
済みIL−B60ポリペプチド、あるいは記載されたポリペプチドおよび担体を
含むものであり、ここに担体は、水、セイラインおよび/またはバッファー等の
水性化合物であり、さらに/あるいは組成物は経口、直腸、局所、または非経口
投与用に処方されたものである。本発明は有効ポリペプチドを提供し、該融合ポ
リペプチドは、表1の成熟蛋白配列;FLAG、His6、またはIg配列を包
含する検出または精製タグ;あるいはCLF−1を包含する別のサイトカイン受
容体ファミリーの蛋白の配列を含む。キットの具体例としては、組成物のポリペ
プチドおよび蛋白またはポリペプチドを入れるコンパートメント、あるいはキッ
ト中の試薬の使用または処分に関する説明書を含むもの等がある。
【0020】 さらに本発明は、記載されたポリペプチドの使用方法を提供し、それらの方法
は下記のものである:ポリペプチドを放射活性標識で標識することを特徴とする
ポリペプチドの標識方法;クロマトグラフィーマトリックス上で混合物を移動さ
せ、そのことによりポリペプチドを分離することを特徴とする、混合物中の別の
ポリペプチドからのポリペプチドの分離方法;適当な条件下において化合物をポ
リペプチドとともにインキュベーションし、そのことにより成分をポリペプチド
に結合させることを特徴とする、ポリペプチドに選択的に結合する化合物の同定
方法;あるいはポリペプチドを反応性試薬で誘導体化し、次いで、ポリペプチド
をマトリックスに抱合させることを特徴とする、マトリックスへのポリペプチド
の抱合方法。
【0021】 関連結合化合物は、上記のごとく、天然ポリペプチドに特異的または選択的に
結合する抗体由来の抗原結合部位を含む化合物を包含するものであり、結合化合
物は容器中にあり;IL−B60ポリペプチドはヒト由来のものであり;結合化
合物はFv、Fab、またはFab2フラグメントであり;結合化合物は別の化
学的部分に抱合されたものであり;あるいは該結合化合物は抗体であり、該抗体
は表1の成熟ポリペプチドに対して生起した抗体;成熟IL−B60に対して生
起した抗体;精製ヒトIL−B60に対して生起した抗体;免疫選択された抗体
;ポリクローナル抗体;変性IL−B60に結合する抗体;抗原に対して少なく
とも30μMのKdを示す抗体;ビーズまたはプラスチック膜を包含する固体基
材に結合した抗体;滅菌済み組成物中にある抗体;あるいは放射活性または蛍光
標識を包含する検出可能標識で標識された抗体である。かかる結合化合物ならび
に該結合化合物を入れるコンパートメント;あるいはキットの試薬の使用または
処分に関連する説明書を含むキットが提供される。
【0022】 適当な条件下で、霊長類IL−B60ポリペプチドを記載した抗体と接触させ
、そのことにより複合体を形成させることを特徴とする、抗原:抗体複合体の製
造方法が提供される。好ましくは、該方法において、複合体は他のサイトカイン
から精製され;複合体は他の抗体から精製され;接触はサイトカイン含有試料と
の接触であり;接触は抗原の定量的検出を可能にするものであり;接触は抗体含
有試料との接触であり;あるいは接触は抗体の定量的検出を可能にするものであ
る。
【0023】 もう1つの具体例において、本発明は、上記の滅菌済み結合化合物、または結
合化合物および担体を含む組成物を包含し、ここに担体は、水、セイラインおよ
び/またはバッファー等の水性化合物であり、さらに/あるいは組成物は経口、
直腸、鼻腔、局所、または非経口投与用に処方される。
【0024】 核酸の具体例は、記載したポリペプチドをコードする単離または組み換え核酸
を包含し、ここにIL−B60はヒト形態であり;あるいは表1の1つの抗原性
ペプチド配列をコードする核酸;表1の複数の抗原性ペプチド配列をコードする
核酸;表4の複数の抗原性ペプチド配列をコードする核酸;セグメントをコード
する天然cDNAと同じである少なくとも13個のヌクレオチドを示す核酸;発
現ベクターである核酸;複製開始点をさらに含む核酸;天然ソース由来の核酸;
検出可能標識を含む核酸;合成ヌクレオチド配列を含む核酸;6kb、好ましく
は3kb未満の核酸;霊長類形態の核酸;天然完全長コーディング配列を含む核
酸;IL−B60をコードする遺伝子に対するハイブリダイゼーションプローブ
である核酸;PCRプライマーである核酸;PCR生成物である核酸;あるいは
突然変異プライマーである核酸を包含する。好ましい具体例は、単離または組み
換え核酸が細胞または組織中にある場合を包含する。細胞は原核細胞;真核細胞
;細菌細胞;酵母細胞;昆虫細胞;哺乳動物細胞;マウス細胞;霊長類細胞;ま
たはヒト細胞であってもよい。
【0025】 記載した核酸ならびに該核酸を入れるコンパートメント(コンパートメントに
はさらに霊長類IL−B60ポリペプチドが入っていてもよい);あるいはキッ
ト中の試薬の使用または処分に関する説明書を含むキットが提供される。
【0026】 さらに本発明は、記載したポリヌクレオチドと2本鎖を形成させる方法を提供
し、該方法は、配列番号:1、3のコーディング部分の少なくとも25個の連続
したヌクレオチド、あるいは天然の配列番号:12または13をコードする少な
くとも25個の連続したヌクレオチドにストリンジェントな条件下においてハイ
ブリダイゼーションするプローブにポリペプチドを接触させ、そのことにより2
本鎖を形成させることを特徴とする。
【0027】 さらなる態様において、本発明は、30℃で2M未満の塩において30分の洗
浄条件において配列番号:1のコーディング部分にハイブリダイゼーションする
核酸;あるいは少なくとも約30ヌクレオチドの鎖において霊長類IL−B60
に対する同一性を示す核酸を提供する。好ましい具体例において、45℃および
/または500mMの塩である洗浄条件;あるいは55℃および/または150
mMの塩である洗浄条件;あるいは鎖が少なくとも55ヌクレオチド、例えば少
なくとも75ヌクレオチドである。
【0028】 例えば、細胞または組織培養細胞の生理学または発達をモジュレーションする
方法が提供され、該方法は、哺乳動物IL−B60のアゴニストまたはアンタゴ
ニストに細胞を接触させること;あるいは哺乳動物IL−B60およびCLF−
1を含む複合体のアゴニストまたはアンタゴニストに細胞を接触させることを特
徴とする。さらに、本発明は、CLF−1とともにIL−B60ポリペプチドを
発現させることを特徴とするIL−B60配列の分泌増加方法;あるいはIL−
B60配列とともにCLF−1を発現することを特徴とするCLF−1の分泌増
加方法を提供する。該方法の好ましい具体例において、増加は少なくとも3倍、
5倍、7倍、10倍またはそれ以上であり、あるいは発現はポリペプチドおよび
CLF−1の一方または両方をコードする組み換え核酸の発現である。
【0029】 さらに本発明は、配列番号:2または4の成熟蛋白部分、ならびに配列番号:
12または13の成熟蛋白部分を含む単離可溶性複合体に結合する受容体をスク
リーニングする方法を提供し、該方法は、複合体を受容体に結合させる条件下で
、受容体を発現する細胞に複合体を接触させ、そのことにより検出可能な相互作
用を形成させることを特徴とする。好ましくは、相互作用は細胞において生理学
的応答を生じさせるものである。
【0030】 本発明の他の具体例は、例えば、配列番号:2または4の成熟蛋白部分の少な
くとも6個のアミノ酸;配列番号:12または13の成熟蛋白部分の少なくとも
6個のアミノ酸;あるいはCNTF−Rの成熟蛋白部分の少なくとも6個のアミ
ノ酸を含む単離可溶性複合体である。かかる複合体は、例えば、成熟した配列番
号:2または4の組み換えポリペプチドを含んでいてもよく;成熟した配列番号
:12または13の組み換えポリペプチドを含んでいてもよく;成熟CNTF−
Rの組み換えポリペプチドを含んでいてもよく;成熟した配列番号:2または4
の組み換えポリペプチドならびに成熟した配列番号:12または13の組み換え
ポリペプチドの両方を含んでいてもよく;あるいは成熟した配列番号:2または
4の組み換えポリペプチドならびに成熟CNTF−Rの組み換えポリペプチドの
両方を含んでいてもよい。また、かかる複合体は検出可能に標識されていてもよ
く、緩衝液中にあってもよく、あるいは滅菌済み溶液中にあってもよい。好まし
い具体例としては、成熟IL−B60ポリペプチドを含むもの;成熟CLF−1
ポリペプチドを含むもの;成熟CNTF−Rポリペプチドを含むもの;配列番号
:2または4の少なくとも7個のアミノ酸の重複していない少なくとも4つのセ
グメントを示すもの;霊長類IL−B60および霊長類CLF−1の両方に由来
するエピトープを示すもの;霊長類IL−B60および霊長類CNTF−Rの両
方に由来するエピトープを示すもの;糖鎖付加されていないもの;固体基材に結
合されているもの;別の化学的部分に抱合されているもの;あるいはFLAG、
His6、またはIg配列を包含する検出または精製タグを含むもの等がある。
【0031】 例えば、該複合体ならびに該複合体を入れるコンパートメント、および/また
はキット中の試薬の使用または処分に関する説明書を含むキットが提供される。
【0032】 例えば、下記のものを含む単離または組み換えポリペプチドを含む融合ポリペ
プチドが提供される:配列番号:2または4のセグメントと同一の少なくとも7
個のアミノ酸を含む第1セグメント、および成熟した配列番号:12または13
のセグメントと同一の少なくとも7個のアミノ酸を含む第2セグメント;成熟し
た配列番号:2または4のセグメントと同じ少なくとも5個のアミノ酸の別個の
重複していないセ少なくとも2つのグメント、および成熟した配列番号:12ま
たは13のセグメントと同じ少なくとも7個のアミノ酸を含む第3セグメント;
成熟した配列番号:2または4セグメントと同じ少なくとも7個のアミノ酸を含
む少なくとも1つのセグメント、および成熟した配列番号:12または13のセ
グメントと同じ少なくとも5個のアミノ酸の別個の重複していない2つのセグメ
ント;配列番号:2または4のセグメントを同じ少なくとも7個のアミノ酸を含
む第1のセグメント、および成熟霊長類CNTF−Rのセグメントと同じ少なく
とも7個のアミノ酸を含む第2のセグメント;成熟した配列番号:2または4の
セグメントと同じ少なくとも5個のアミノ酸の別個の重複していない少なくとも
2つのセグメント、および成熟霊長類CNTF−Rのセグメントと同じ少なくと
も7個のアミノ酸を含む第3セグメント;あるいは成熟した配列番号:2または
4のセグメントと同じ少なくとも7個のアミノ酸を含む少なくとも1つのセグメ
ント、および成熟霊長類CNTF−Rのセグメントと同じ少なくとも5個のアミ
ノ酸の別個の重複していない2つのセグメント。特定の具体例としては、同一性
のある別個の重複していないセグメントが下記のものを含む場合等が挙げられる
:少なくとも8個のアミノ酸の1つのセグメント、少なくとも5個のアミノ酸の
1つのセグメントおよび少なくとも6個のアミノ酸の第2のセグメント、少なく
とも4、5、および6個のアミノ酸の少なくとも3つのセグメント、あるいは少
なくとも12個のアミノ酸の1つのセグメント。他の具体例は、成熟IL−B6
0配列を含むもの;成熟CLF−1配列を含むもの;成熟CNTF−R配列を含
むもの;配列番号:2または4の少なくとも7個のアミノ酸の重複していない少
なくとも4つのセグメントを示す配列;少なくとも約30アミノ酸の長さを有す
るもの;霊長類IL−B60および霊長類CLF−1の両方に由来するエピトー
プを示すもの;霊長類IL−B60および霊長類CNTF−Rの両方に由来する
エピトープを示すもの;糖鎖付加されていないもの;少なくとも30kDの分子
量を有するもの;合成ポリペプチドであるもの;固体基材に結合されているもの
;別の化学的部分に抱合されているもの;あるいはFLAG、His6、または
Ig配列を包含する検出または精製タグを含むものを包含する。
【0033】 他の具体例は、実質的に純粋なIL−B60とCLF−1の組み合わせ;実質
的に純粋なIL−B60とCNTF−Rの組み合わせ;上記滅菌済みポリペプチ
ド;あるいは上記ポリペプチドおよび担体を含む組成物を包含し、ここに担体は
、水、セイラインおよび/またはバッファー等の水性化合物であり、さらに/あ
るいは組成物は経口、直腸、鼻腔、局所、または非経口投与用に処方される。記
載したポリペプチドならびに該ポリペプチドを入れるコンパートメント、および
/またはキット中の試薬の使用または処分に関する説明書を含むキットが提供さ
れる。
【0034】 例えば、複合体を用いて動物における免疫応答を誘導することを特徴とする、
記載した複合体を認識する抗体の製造方法;抗体の集団を記載した複合体に接触
させ、次いで、結合した抗体を結合しない抗体から分離することを特徴とする、
抗体の免疫選択方法;あるいは記載した複合体を担体と混合することを特徴とす
る、組成物の処方方法も提供される。
【0035】 例えば、記載した複合体に特異的に結合するが、配列番号:2、4、12、1
3またはCNTF−Rの成熟ポリペプチドのいずれにも特異的に結合しない抗体
の由来する抗原結合部位を含む結合化合物が提供される。特定の具体例は、結合
化合物が容器中にあるもの、Fv、Fab、Fab2フラグメントであるもの;
あるいは別の化学的部分に抱合しているもの;あるいは実質的に純粋なIL−B
60とCLF−1との複合体に対して生起した抗体;実質的に純粋なIL−B6
0とCNTF−Rとの複合体に対して生起した抗体;免疫選択された抗体;ポリ
クローナル抗体;抗原に対する少なくとも30μMのKdを示す抗体;ビーズま
たはプラスチック膜を包含する固体基材に結合された抗体;滅菌済み組成物中に
ある抗体;あるいは放射活性または蛍光標識を包含する標識で検出可能に標識さ
れた抗体であるものを包含する。さらなる具体例は、記載した滅菌済み結合化合
物、あるいは記載した結合化合物および担体を含む組成物を包含し、ここに担体
は水、セイラインおよび/またはバッファー等の水性化合物であり、さらに/あ
るいは組成物は経口、直腸、鼻腔、局所、または非経口投与用に処方される。
【0036】 結合組成物に関連して、記載した結合化合物ならびに該結合化合物を入れるコ
ンパートメント、および/またはキット中の試薬の使用または処分に関する説明
書を含むキットが提供される。また、適当な条件下においてIL−B60および
CLF−1ポリペプチドを含む霊長類複合体またはIL−B60およびCNTF
−Rポリペプチドを含む霊長類複合体を記載した抗体に接触させ、そのことによ
り複合体を形成させることを特徴とする、抗原:抗体複合体の製造方法も提供さ
れる。好ましくは、該方法において、複合体は他のサイトカインから精製され;
該複合体は他の抗体から精製され;接触はサイトカイン含有試料との接触であり
;接触は抗原の定量的検出を可能にするものであり;接触は抗体を含む試料との
接触であり;あるいは接触は抗体の定量的検出を可能にするものである。
【0037】 種々の核酸、例えば、単離または組み換え核酸が提供され、単離または組み換
え核酸は、上記アミノ酸部分をコードするもの;記載したアミノ酸部分をコード
し、配列番号:1または3由来の少なくとも30個の連続したヌクレオチドのセ
グメントを含むものであり;該核酸は配列番号:2または4由来の少なくとも7
個の連続したアミノ酸のセグメント、および配列番号:12または13由来の少
なくとも7個の連続したアミノ酸を同時発現するもの;あるいは配列番号:2ま
たは4由来の少なくとも7個の連続したアミノ酸のセグメント、およびCNTF
−R由来の少なくとも7個の連続したアミノ酸のセグメントを同時発現するもの
である。好ましい核酸は、例えば、ヒト由来のIL−B60をコードするもの;
ヒト由来のCLF−1をコードするもの;ヒト由来のCNTF−Rをコードする
もの;発現ベクターであるもの;さらに複製開始点を含むもの;検出可能な標識
を含むもの;合成ヌクレオチド配列を含むもの;あるいは6kb未満、好ましく
は3kb未満であるものを包含する。組み換え核酸を含む細胞が提供され、例え
ば、細胞は原核細胞;真核細胞;細菌細胞;酵母細胞;昆虫細胞;哺乳動物細胞
;マウス細胞;霊長類細胞;またはヒト細胞である。種々の核酸キットが提供さ
れ、該キットは、例えば、核酸ならびに該核酸を入れるコンパートメント;さら
に霊長類IL−B60ポリペプチドを入れるコンパートメント;さらに霊長類C
LF−1ポリペプチドを入れるコンパートメント;さらに霊長類CNTF−Rポ
リペプチドを入れるコンパートメント;またはキット中の試薬の使用または処分
に関する説明書を含む。例えば、かかる核酸を適当な条件下で相補的核酸と接触
させ、そのことにより2本鎖を形成させることを特徴とする、2本鎖核酸の製造
方法;核酸を発現させ、そのことによりポリペプチドを得ることを特徴とする、
ポリペプチドの発現方法;あるいは細胞を適当な条件下で核酸と接触させ、その
ことにより細胞をトランスフェクションすることを特徴とする、細胞のトランス
フェクション方法も提供される。
【0038】 別の具体例において、本発明は、配列番号:12、13、または霊長類CNT
F−Rの少なくとも5個の連続したアミノ酸をコードする単離または組み換え核
酸;30℃で2M未満の塩において30分の洗浄条件において配列番号:1のコ
ーディング部分にハイブリダイゼーションする単離または組み換え核酸;あるい
は少なくとも約30ヌクレオチドの鎖において霊長類IL−B60に対する同一
性を示す単離または組み換え核酸を提供する。好ましい具体例は下記のものを包
含する:単離核酸の場合には:連続したアミノ酸数が少なくとも8;洗浄条件は
45℃および/または500mMの塩;または鎖が少なくとも55ヌクレオチド
;あるいは組み換え核酸の場合には:連続したアミノ酸数が少なくとも12;洗
浄条件は55℃および/または150mMの塩;または鎖が少なくとも75ヌク
レオチド。
【0039】 特に本発明は、哺乳動物IL−B60およびCLF−1またはCNTF−Rを
含む複合体のアゴニストまたはアンタゴニストに細胞を接触させることを特徴と
する、細胞または組織培養細胞の生理学または発達をモジュレーションする方法
を提供する。また本発明は、例えば、組み換えIL−B60と組み換えCLF−
1またはCNTF−Rとを同時発現させることを特徴とする、記載した複合体の
製造方法;IL−B60ポリペプチドとCLF−1またはCNTF−Rとを発現
させることを特徴とする、IL−B60ポリペプチドの分泌を増加させる方法;
あるいはCLF−1とIL−B60とを発現させることを特徴とする、CLF−
1ポリペプチドの分泌を増加させる方法を提供する。典型的には、増加は少なく
とも3倍であり、発現はポリペプチドとCLF−1の一方または両方をコードす
る組み換え核酸の発現である。
【0040】 また、記載した複合体に結合する受容体のスクリーニング方法も提供され、該
方法は、複合体を受容体に結合させる条件下において、受容体を発現する細胞に
複合体を接触させ、そのことにより検出可能な相互作用を得ることを特徴とする
。好ましくは、相互作用は細胞において生理学的応答を引き起こすものである。
【0041】 好ましい具体例の詳細な説明 本明細書にて引用したすべての文献を、出典明示により本明細書に一体化させ
る。 I.一般的事項 本発明は、例えば、免疫細胞間または他の細胞間のシグナルを伝達しうる分泌
分子であるサイトカインである種々の哺乳動物蛋白をコードするアミノ酸配列お
よびDNA配列を提供する。例えば、Paul (1998) Fundamental Immunology (4t
h ed.) Raven Press, N.Y.参照。完全長サイトカイン、およびフラグメント、ま
たはアンタゴニストは、例えば、受容体を発現する細胞の生理学的モジュレーシ
ョンにおいて有用であろう。例えばT細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)
細胞、マクロファージ、樹状細胞、造血前駆細胞等のごときリンパ細胞を包含す
る造血細胞に対して、IL−B60が刺激または阻害いずれかの効果を有する可
能性がある。該蛋白は、蛋白上の種々のエピトープ(直鎖状およびコンホーメー
ション的エピトープの両方)に対して抗体を生起させるための抗原、例えば免疫
原としても有用である。
【0042】 IL−B60をコードする配列はヒトゲノム配列から同定された。該分子はh
uIL−B60と命名された。げっ歯類配列、例えば、マウス由来のものも記載
する。
【0043】 ヒト遺伝子は約198アミノ酸の小型可溶性サイトカイン様蛋白をコードして
いる。推定シグナル配列はおそらく約17残基であり、MetからAlaまでで
あろう。表1ならびに配列番号:1および2参照。IL−B60は長鎖サイトカ
インのメンバーに特徴的な構造モチーフを示す。例えば、IL−B60、G−C
SFおよびIL−6、Genbankから利用可能な配列を比較のこと。最大の
合致はCT−1、オンコスタチンM、およびCNTFとの間である。表2も参照
【0044】 表1: 霊長類、例えばヒト由来のIL−B60をコードする核酸(配列番号:
1)。推定シグナル開裂部位を示す。ヌクレオチド375はAであるかもしれな
い。翻訳されたアミノ酸配列は配列番号:2である。 ccgagcgaaa aaaacctgcg agtgggcctg gcggatggga ttattaaagc ttcgccggag 60
ccgcggctcg ccctcccact ccgccagcct ccgggagagg agccgcaccc ggccggcccg 120
gccccagccc catggacctc cgagcagggg actcgtgggg g atg tta gcg tgc ctg 176 Met Leu Ala Cys Leu -15 tgc acg gtg ctc tgg cac ctc cct gca gtg cca gct ctc aat cgc aca 224
Cys Thr Val Leu Trp His Leu Pro Ala Val Pro Ala Leu Asn Arg Thr -10 -5 -1 1 ggg gac cca ggg cct ggc ccc tcc atc cag aaa acc tat gac ctc acc 272
Gly Asp Pro Gly Pro Gly Pro Ser Ile Gln Lys Thr Tyr Asp Leu Thr 5 10 15 20 cgc tac ctg gag cac caa ctc cgc agc ttg gct ggg acc tat ctg aac 320
Arg Tyr Leu Glu His Gln Leu Arg Ser Leu Ala Gly Thr Tyr Leu Asn 25 30 35 tac ctg ggc ccc cct ttc aac gag cca gac ttc aac cct ccc cgc ctg 368
Tyr Leu Gly Pro Pro Phe Asn Glu Pro Asp Phe Asn Pro Pro Arg Leu 40 45 50 ggg gca gag act ctg ccc agg gcc act gtt gac ttg gag gtg tgg cga 416
Gly Ala Glu Thr Leu Pro Arg Ala Thr Val Asp Leu Glu Val Trp Arg 55 60 65 agc ctc aat gac aaa ctg cgg ctg acc cag aac tac gag gcc tac agc 464
Ser Leu Asn Asp Lys Leu Arg Leu Thr Gln Asn Tyr Glu Ala Tyr Ser 70 75 80 cac ctt ctg tgt tac ttg cgt ggc ctc aac cgt cag gct gcc act gct 512
His Leu Leu Cys Tyr Leu Arg Gly Leu Asn Arg Gln Ala Ala Thr Ala 85 90 95 100 gag ctg cgc cgc agc ctg gcc cac ttc tgc acc agc ctc cag ggc ctg 560
Glu Leu Arg Arg Ser Leu Ala His Phe Cys Thr Ser Leu Gln Gly Leu 105 110 115 ctg ggc agc att gcg ggc gtc atg gca gct ctg ggc tac cca ctg ccc 608
Leu Gly Ser Ile Ala Gly Val Met Ala Ala Leu Gly Tyr Pro Leu Pro 120 125 130 cag ccg ctg cct ggg act gaa ccc act tgg act cct ggc cct gcc cac 656
Gln Pro Leu Pro Gly Thr Glu Pro Thr Trp Thr Pro Gly Pro Ala His 135 140 145 agt gac ttc ctc cag aag atg gac gac ttc tgg ctg ctg aag gag ctg 704
Ser Asp Phe Leu Gln Lys Met Asp Asp Phe Trp Leu Leu Lys Glu Leu 150 155 160 cag acc tgg ctg tgg cgc tcg gcc aag gac ttc aac cgg ctc aag aag 752
Gln Thr Trp Leu Trp Arg Ser Ala Lys Asp Phe Asn Arg Leu Lys Lys 165 170 175 180 aag atg cag cct cca gca gct gca gtc acc ctg cac ctg ggg gct cat 800
Lys Met Gln Pro Pro Ala Ala Ala Val Thr Leu His Leu Gly Ala His 185 190 195 ggc ttc tgacttctga ccttctcctc ttcgctcccc cttcaaaccc tgctcccact 856
Gly Phe ttgtgagagc cagccctgta tgccaacacc tgttgagcca ggagacagaa gctgtgagcc 916
tctggccctt tcctggaccg gctgggcgtg tgatgcgatc agccctgtct cctccccacc 976
tcccaaaggt ctaccgagct ggggaggagg tacagtaggc cctgtcctgt cctgtttcta 1036
caggaagtca tgctcgaggg agtgtgaagt ggttcaggtt ggtgcagagg cgctcatggc 1096
ctcctgcttc ttgcctacca cttggccagt gcccacccag cccctcaggt ggcacatctg 1156
gagggcaggg gttgaggggc caccaccaca catgcctttc tggggtgaag ccctttggct 1216
gccccactct ccttggatgg gtgttgctcc cttatcccca aatcactcta tacatccaat 1276
tcaggaaaca aacatggtgg caattctaca caaaaagaga tgagattaac agtgcagggt 1336
tggggtctgc attggaggtg ccctataaac cagaagagaa aatactgaaa gcacaggggc 1396
agggacagac cagaccagac ccaggagtct ccaaagcaca gagtggcaaa caaaacccga 1456
gctgagcatc aggaccttgc ctcgaattgt cttccagtat tacggtgcct cttctctgcc 1516
ccctttccca gggtatctgt gggttgccag gctggggagg gcaaccatag ccacaccaca 1576
ggatttcctg aaagtttaca atgcagtagc attttggggt gtagggtggc agctccccaa 1636
ggccctgccc cccagcccca cccactcatg actctaagtg tgttgtatta atatttattt 1696
atttggagat gttatttatt agatgatatt tattgcagaa tttctattct tgtattaaca 1756
aataaaatgc ttgccccaga acaaaaaaaa aaaa 1790 MLACLCTVLWHLPAVPA/LNRTGDPGPGPSIQKTYDLTRYLEHQLRSLAGTYLNYLGPPFNEPDFNPPRLGA
ETLPRATVDLEVWRSLNDKLRLTQNYEAYSHLLCYLRGLNRQAATAELRRSLAHFCTSLQGLLGSIAGVMAA
LGYPLPQPLPGTEPTWTPGPAHSDFLQKMDDFWLLKELQTWLWRSAKDFNRLKKKMQPPAAAVTLHLGAHGF 表1(続き): げっ歯類、例えばマウスのIL−B60(配列番号:3および4): atg tta gct tgc cta tgc acg gtg ctg tgg cac ctc cct gca gtg cca 48
Met Leu Ala Cys Leu Cys Thr Val Leu Trp His Leu Pro Ala Val Pro -15 -10 -5 gct ctt aat cgc aca gga gat cca ggc cct ggc ccc tcc atc cag aaa 96
Ala Leu Asn Arg Thr Gly Asp Pro Gly Pro Gly Pro Ser Ile Gln Lys -1 1 5 10 15 acc tat gac ctc acc cgc tac ctg gag cat caa ctc cgc agc tta gct 144
Thr Tyr Asp Leu Thr Arg Tyr Leu Glu His Gln Leu Arg Ser Leu Ala 20 25 30 ggg acc tac ctg aac tac ctg ggg ccc cct ttc aac gag cct gac ttc 192
Gly Thr Tyr Leu Asn Tyr Leu Gly Pro Pro Phe Asn Glu Pro Asp Phe 35 40 45 aat cct cct cga ctg ggg gca gaa act ctg ccc agg gcc acg gtc aac 240
Asn Pro Pro Arg Leu Gly Ala Glu Thr Leu Pro Arg Ala Thr Val Asn 50 55 60 ttg gaa gtg tgg cga agc ctc aat gac agg ctg cgg ctg acc cag aac 288
Leu Glu Val Trp Arg Ser Leu Asn Asp Arg Leu Arg Leu Thr Gln Asn 65 70 75 tat gag gcg tac agt cac ctc ctg tgt tac ttg cgt ggc ctc aac cgt 336
Tyr Glu Ala Tyr Ser His Leu Leu Cys Tyr Leu Arg Gly Leu Asn Arg 80 85 90 95 cag gct gcc aca gct gaa ctc cga cgt agc ctg gcc cac ttc tgt acc 384
Gln Ala Ala Thr Ala Glu Leu Arg Arg Ser Leu Ala His Phe Cys Thr 100 105 110 agc ctc cag ggc ctg ctg ggc agc att gca ggt gtc atg gcg acg ctt 432
Ser Leu Gln Gly Leu Leu Gly Ser Ile Ala Gly Val Met Ala Thr Leu 115 120 125 ggc tac cca ctg ccc cag cct ctg cca ggg act gag cca gcc tgg gcc 480
Gly Tyr Pro Leu Pro Gln Pro Leu Pro Gly Thr Glu Pro Ala Trp Ala 130 135 140 cct ggc cct gcc cac agt gac ttc ctc cag aag atg gat gac ttc tgg 528
Pro Gly Pro Ala His Ser Asp Phe Leu Gln Lys Met Asp Asp Phe Trp 145 150 155 ctg ctg aag gag ctg cag acc tgg cta tgg cgt tca gcc aag gac ttc 576
Leu Leu Lys Glu Leu Gln Thr Trp Leu Trp Arg Ser Ala Lys Asp Phe 160 165 170 175 aac cgg ctt aag aag aag atg cag cct cca gca gct tca gtc acc ctg 624
Asn Arg Leu Lys Lys Lys Met Gln Pro Pro Ala Ala Ser Val Thr Leu 180 185 190 cac ttg gag gcc cat ggt ttc tga 648
His Leu Glu Ala His Gly Phe 195 表1(続き): MLACLCTVLWHLPAVPA/LNRTGDPGPGPSIQKTYDLTRYLEHQLRSLAGTYLNYLGPPFNEPDFNPPRLGA
ETLPRATVNLEVWRSLNDRLRLTQNYEAYSHLLCYLRGLNRQAATAELRRSLAHFCTSLQGLLGSIAGVMAT
LGYPLPQPLPGTEPAWAPGPAHSDFLQKMDDFWLLKELQTWLWRSAKDFNRLKKKMQPPAASVTLHLEAHGF
【0045】 表2: 霊長類およびげっ歯類のIL−B60具体例の比較、ヌクレオチドおよ
びアミノ酸両方の配列を示す。 hIL-B60 ATGTTAGCGTGCCTGTGCACGGTGCTCTGGCACCTCCCTGCAGTGCCAGCTCTCAATCGC mIL-B60 ATGTTAGCTTGCCTATGCACGGTGCTGTGGCACCTCCCTGCAGTGCCAGCTCTTAATCGC ******** ***** *********** ************************** ****** hIL-B60 ACAGGGGACCCAGGGCCTGGCCCCTCCATCCAGAAAACCTATGACCTCACCCGCTACCTG mIL-B60 ACAGGAGATCCAGGCCCTGGCCCCTCCATCCAGAAAACCTATGACCTCACCCGCTACCTG ***** ** ***** ********************************************* hIL-B60 GAGCACCAACTCCGCAGCTTGGCTGGGACCTATCTGAACTACCTGGGCCCCCCTTTCAAC mIL-B60 GAGCATCAACTCCGCAGCTTAGCTGGGACCTACCTGAACTACCTGGGGCCCCCTTTCAAC ***** ************** *********** ************** ************ hIL-B60 GAGCCAGACTTCAACCCTCCCCGCCTGGGGGCAGAGACTCTGCCCAGGGCCACTGTTGAC mIL-B60 GAGCCTGACTTCAATCCTCCTCGACTGGGGGCAGAAACTCTGCCCAGGGCCACGGTCAAC ***** ******** ***** ** *********** ***************** ** ** hIL-B60 TTGGAGGTGTGGCGAAGCCTCAATGACAAACTGCGGCTGACCCAGAACTACGAGGCCTAC mIL-B60 TTGGAAGTGTGGCGAAGCCTCAATGACAGGCTGCGGCTGACCCAGAACTATGAGGCGTAC ***** ********************** ******************** ***** *** hIL-B60 AGCCACCTTCTGTGTTACTTGCGTGGCCTCAACCGTCAGGCTGCCACTGCTGAGCTGCGC mIL-B60 AGTCACCTCCTGTGTTACTTGCGTGGCCTCAACCGTCAGGCTGCCACAGCTGAACTCCGA ** ***** ************************************** ***** ** ** hIL-B60 CGCAGCCTGGCCCACTTCTGCACCAGCCTCCAGGGCCTGCTGGGCAGCATTGCGGGCGTC mIL-B60 CGTAGCCTGGCCCACTTCTGTACCAGCCTCCAGGGCCTGCTGGGCAGCATTGCAGGTGTC ** ***************** ******************************** ** *** hIL-B60 ATGGCAGCTCTGGGCTACCCACTGCCCCAGCCGCTGCCTGGGACTGAACCCACTTGGACT mIL-B60 ATGGCGACGCTTGGCTACCCACTGCCCCAGCCTCTGCCAGGGACTGAGCCAGCCTGGGCC ***** * ** ******************** ***** ******** ** * *** * hIL-B60 CCTGGCCCTGCCCACAGTGACTTCCTCCAGAAGATGGACGACTTCTGGCTGCTGAAGGAG mIL-B60 CCTGGCCCTGCCCACAGTGACTTCCTCCAGAAGATGGATGACTTCTGGCTGCTGAAGGAG ************************************** ********************* hIL-B60 CTGCAGACCTGGCTGTGGCGCTCGGCCAAGGACTTCAACCGGCTCAAGAAGAAGATGCAG mIL-B60 CTGCAGACCTGGCTATGGCGTTCAGCCAAGGACTTCAACCGGCTTAAGAAGAAGATGCAG ************** ***** ** ******************** *************** hIL-B60 CCTCCAGCAGCTGCAGTCACCCTGCACCTGGGGGCTCATGGCTTCTGA mIL-B60 CCTCCAGCAGCTTCAGTCACCCTGCACTTGGAGGCCCATGGTTTCTGA ************ ************** *** *** ***** ****** 表2(続き): IL−B60の並置比較: 下線は提案されたヘリックスである。一般的には、ヘ
リックスAおよびD中にあり、内側のコアを向かない残基(大部分がAおよびD
ヘリックス中の疎水性残基)は受容体と相互作用する可能性が最も高い残基であ
る。 A hIL-B60 MLACLCTVLWHLPAVPALNRTGDPGPGPSIQKTYDLTRYLEHQLRSLAGT mIL-B60 MLACLCTVLWHLPAVPALNRTGDPGPGPSIQKTYDLTRYLEHQLRSLAGT ************************************************** B hIL-B60 YLNYLGPPFNEPDFNPPRLGAETLPRATVDLEVWRSLNDKLRLTQNYEAY
mIL-B60 YLNYLGPPFNEPDFNPPRLGAETLPRATVNLEVWRSLNDRLRLTQNYEAY *****************************:*********:********** C hIL-B60 SHLLCYLRGLNRQAATAELRRSLAHFCTSLQGLLGSIAGVMAALGYPLPQ
mIL-B60 SHLLCYLRGLNRQAATAELRRSLAHFCTSLQGLLGSIAGVMATLGYPLPQ ******************************************:******* D hIL-B60 PLPGTEPTWTPGPAHSDFLQKMDDFWLLKELQTWLWRSAKDFNRLKKKMQ mIL-B60 PLPGTEPAWAPGPAHSDFLQKMDDFWLLKELQTWLWRSAKDFNRLKKKMQ *******:*:**************************************** hIL-B60 PPAAAVTLHLGAHGF mIL-B60 PPAASVTLHLEAHGF ****:***** ****
【0046】 表3: IL−B60と種々のサイトカインとの比較。ヒトIL−B60は配列
番号:2であり;マウスIL−B60は配列番号:4であり;マウスLIF(m
LIF)は配列番号:5であり受託番号はX06381であり;ヒトLIF(hLIF
)は配列番号:6であり受託番号はM63420 J05436であり;ヒトCT−1(hC
T−1)は配列番号:7であり受託番号はU43030であり;マウスCT−1(mC
T−1)は配列番号:8であり受託番号はU18366であり;ヒトCNTF(hCN
TF)は配列番号:9であり受託番号はX60542であり;マウスCNTF(mCN
TF)は配列番号:10であり受託番号はU05342であり;ヒトDNAX IL-40 (hDIL
-40)は配列番号:11である。 mLIF -MKVLAAGIVPLLLLVLHWKHGAGSPLPI-TPVNATC-AIRHPCHGNLMN hLIF -MKVLAAGVVP-LLLVLHWKHGAGSPLPI-TPVNATC-AIRHPCHNNLMN hCT-1 --MSRREGSLE---D--PQTDSSVSLLPH-LEA-----KIRQT-HS--LA mCT-1 --MSQREGSLE---D--HQTDSSISFLPH-LEA-----KIRQT-HN--LA hIL-B60 -MLACLCTVLW------HLPAVPALNRTG-DPG-PGP-SIQKT-YD--LT mIL-B60 -MLACLCTVLW------HLPAVPALNRTG-DPG-PGP-SIQKT-YD--LT hCNTF ------MAFTE------HSPLTPHR-R---D-L-CSR-SIW-------LA mCNTF ------MAFAE------QSPLTLHR-R---D-L-CSR-SIW-------LA hDIL-40 MTHLSLLGPLPCVRTSQQLPETQQVTTPGKKPVSVGRREVRVP-----GT : . mLIF QIKNQLAQLNGSANALFISYYTAQGEPF--PNNVEK-LCAPNMTDFPSFH hLIF QIRSQLAQLNGSANALFILYYTAQGEPF--PNNLDK-LCGPNVTDFPPFH hCT-1 HLLTKYAEQ------LLQEYVQLQGDPFGLPSFSPPRLPVAGLSAPAPSH mCT-1 RLLTKYAEQ------LLEEYVQQQGEPFGLPGFSPPRLPLAGLSGPAPSH hIL-B60 RYLEHQLRS------LAGTYLNYLGPPFNEPDFNPPRLGAETLPRATVDL mIL-B60 RYLEHQLRS------LAGTYLNYLGPPFNEPDFNPPRLGAETLPRATVNL hCNTF RKIRSDLTA------LTESYVKHQG--LNK---NINLDSADGMPVASTD- mCNTF RKIRSDLTA------LMESYVKHQG--LNK---NISLDSVDGVPVASTD- hDIL-40 ALVPSLLSV------SVLLQLQYQGSPFSDPGFSAPELQLSSLPPATAFF * :. . :. . mLIF ---GNGTEKTKLVELYRMVAYLSASLTNITR-DQKVLNPTAVSLQVKLNA hLIF ---ANGTEKAKLVELYRIVVYLGTSLGNITR-DQKILNPSALSLHSKLNA hCT-1 ---AGLPVHERLRLDAAALAALPPLLDAVCR-RQAELNPRAPRLLRRLED mCT-1 ---AGLPVSERLRQDAAALSVLPALLDAVRR-RQAELNPRAPRLLRSLED hIL-B60 EVWRSLNDKLRLTQNYEAYSHLLCYLRGLN--RQAATAELRRSLAHFCTS mIL-B60 EVWRSLNDRLRLTQNYEAYSHLLCYLRGLN--RQAATAELRRSLAHFCTS hCNTF -QWSELTEAERLQENLQAYRTFHVLLARLLEDQQVHFTPTEGDFHQAIHT mCNTF -RWSEMTEAERLQENLQAYRTFQGMLTKLLEDQRVHFTPTEGDFHQAIHT hDIL-40 KTWHALDDGERLSLAQRAID---PHLQLVED-DQSDLNPGSPILPAQLGA : :* * : : : mLIF TIDVMRGLLSNVLCRLCNKYRV--GHVDVPP-----VPDHSDKE--AFQR hLIF TADILRGLLSNVLCRLCSKYHV--GHVDVTY-----GPDTSGKD--VFQK hCT-1 AARQARALGAAVEALLAALGAANRGPRAEPP--AATASAASATG--VFPA mCT-1 AARQVRALGAAVETVLAALGAAARGPGPEPVTVATLFTANSTAG--IFSA hIL-B60 LQGLLGSIAGVMAALGYPLPQP--LPGTEPT----WTPGPAHS---DFLQ mIL-B60 LQGLLGSIAGVMATLGYPLPQP--LPGTEPA----WAPGPAHS---DFLQ hCNTF LLLQVAAFAYQIEELMILLEYK--IPRNEAD----GMPINVGDGG-LFEK mCNTF LTLQVSAFAYQLEELMALLEQK--VPEKEAD----GMPVTIGDGG-LFEK hDIL-40 ARLRAQGPLGNMAAIMTALGLP--IP-PEED-----TPGLAAFGASAFER . : . * 表3(続き): mLIF KKLGCQLLGTYKQVIS----VVVQAF--------------------- hLIF KKLGCQLLGKYKQIIA----VLAQAF--------------------- hCT-1 KVLGLRVCGLYREWLSRTEGDLGQLLPGGSA---------------- mCT-1 KVLGFHVCGLYGEWVSRTEGDLGQLVPGGVA---------------- hIL-B60 KMDDFWLLKELQTWLWRSAKDFNRLKKKMQPPAAAVTLHLGAHGF-- mIL-B60 KMDDFWLLKELQTWLWRSAKDFNRLKKKMQPPAASVTLHLEAHGF-- hCNTF KLWGLKVLQELSQWTVRSIHDL-RFISSHQTGIPARGSHYIANNKKM mCNTF KLWGLKVLQELSQWTVRSIHDL-RVISSHHMGISAHESHYGA--KQM hDIL-40 KCRGYVVTREYGHWTDRAVRDLALLKAKYSA---------------- * . : . . : :.
【0047】 関連サイトカイン蛋白に対するIL−B60の構造上の相同性はこの分子の関
連機能を示唆する。IL−B60はIL−6およびG−CSFに対して配列類似
性を示す長鎖サイトカインである。
【0048】 IL−B60アゴニストまたはアンタゴニストは機能的アンタゴニストまたは
受容体アンタゴニストとして作用する可能性があり、例えば、IL−6またはG
−CSFのそれらの受容体への結合をブロックする可能性があり、あるいはその
アンタゴニストは、免疫疾患を包含する異常な医学的症状、例えば、T細胞免疫
不全、慢性炎症または組織拒絶反応、あるいは心臓血管系の症状または神経生理
学的症状の治療において有用である可能性がある。
【0049】 天然の抗原は、標的細胞における生物学的または生理学的応答を導く種々の生
化学的応答を媒介しうる。本発明において特徴づけられる好ましい具体例はヒト
由来のもの、霊長類由来のもの、あるいは天然に存在する他の種のカウンターパ
ートである。他の哺乳動物種、例えば、霊長類、イヌ、ネコおよびげっ歯類にお
ける蛋白に関するさらなる配列も利用可能なはずである。下記参照。以下の説明
はヒトIL−B60についての例示を目的とするが、他の種由来の関連具体例に
も同様に適用できる。
【0050】 詳細には、IL−B60とパートナーとの会合が確認された。IL−B60お
よびCLF−1分子は一緒に進化した可能性があり、種間におけるそれらの相同
性に反映されている。例えば、ヒト/マウスCLF−1と同様にIL−B60の
ヒト/マウス関連性が非常に密接なものであることによりそれらの機能の同時進
化が示唆される。2つの蛋白が機能的に関連している場合、それらはIL−12
の様式で一緒に作用する可能性がある。例えば、Trinchieri (1998) Adv. Immun ol. 70:83-243; Gately, et al.(1998) Ann. Rev. Immunol. 16:495-521; およ
び Trinchieri (1998) Int. Rev. Immunol. 16:365-396参照。
【0051】 しかしながら、それらは複合体として、サイトカイン受容体ファミリー中の2
種の背の高い受容体、例えば、gp130、LIF−R、OSM−R、IL−1
2Rb1、IL−12Rb2、およびNR30と相互作用するであろう。これら
の受容体は可溶性複合体に対する結合に関して試験されるであろう。種々のこれ
らの背の高い受容体を安定に発現する一連のBAF/3細胞が構築されている。
【0052】 同じ細胞におけるIL−B60およびCLF−1の両方(または単一組み合わ
せの構築物)でのトランスフェクション体の上清を用いて種々のこれらのBAF
/3細胞を試験して、増殖または他のシグナリング応答が存在するかどうかを調
べる。そのようなものとして、サイトカインの大部分の生理学的効果は蛋白複合
体によるものである可能性がある。そのようなものとして、サイトカインから生
じる生物学的様相に関する以下の説明の多くは、実際に、サブユニットの組み合
わせを含む複合体により生理学的に引き起こされる可能性がある。
【0053】 表4はCLF−1として知られるIL−B60パートナーの配列を示す。CN
TF受容体(CNTF−R)サブユニットアルファは、例えば、Davis, et al.
(1991) Science 253:59-63により記載されている。GenBank受託番号NM1001842お
よびM73238 (ヒト); AF068615 (マウス); および S54212 (ラット)も参照; 出典
明示によりそれぞれを本明細書に一体化させる。
【0054】 表4:ヒトおよびマウスのサイトカイン様因子1(CLF−1;配列番号:12
および13)の並置比較。Elson, et al. (1998) J. Immunol. 161:1371-1379;
GenBank Accession number AF059293 and NM_004750参照。WO9920755においてDo
uglas J. Hilton (Australia) によっても記載されている。GSG/AHTにお
いて開裂されるヒト形態中の37個のアミノ酸のシグナル配列を示す。。 hCLF-1 MPAGRRGPAAQSARRPPPLLPLLLLLCVLGAPRAGSGAHTAVISPQDPTL mCLF-1 --------------RPLSSLWSPLLLCVLGVPRGGSGAHTAVISPQDPTL ** . * *******.**.**************** hCLF-1 LIGSSLLATCSVHGDPPGATAEGLYWTLNGRRLPPELSRVLNASTLALAL mCLF-1 LIGSSLQATCSIHGDTPGATAEGLYWTLNGRRLP-SLSRLLNTSTLALAL ****** ****:***.****************** .***:**:******* hCLF-1 ANLNGSRQRSGDNLVCHARDGSILAGSCLYVGLPPEKPVNISCWSKNMKD mCLF-1 ANLNGSRQQSGDNLVCHARDGSILAGSCLYVGLPPEKPFNISCWSRNMKD ********:*****************************.******:**** hCLF-1 LTCRWTPGAHGETFLHTNYSLKYKLRWYGQDNTCEEYHTVGPHSCHIPKD mCLF-1 LTCRWTPGAHGETFLHTNYSLKYKLRWYGQDNTCEEYHTVGPHSCHIPKD ************************************************** hCLF-1 LALFTPYEIWVEATNRLGSARSDVLTLDILDVVTTDPPPDVHVSRVGGLE mCLF-1 LALFTPYEIWVEATNRLGSARSDVLTLDVLDVVTTDPPPDVHVSRVGGLE ****************************:********************* hCLF-1 DQLSVRWVSPPALKDFLFQAKYQIRYRVEDSVDWKVVDDVSNQTSCRLAG mCLF-1 DQLSVRWVSPPALKDFLFQAKYQIRYRVEDSVDWKVVDDVSNQTSCRLAG ************************************************** hCLF-1 LKPGTVYFVQVRCNPFGIYGSKKAGIWSEWSHPTAASTPRSERPGPGGGA mCLF-1 LKPGTVYFVQVRCNPFGIYGSKKAGIWSEWSHPTAASTPRSERPGPGGGV *************************************************. hCLF-1 CEPRGGEPSSGPVRRELKQFLGWLKKHAYCSNLSFRLYDQWRAWMQKSHK mCLF-1 CEPRGGEPSSGPVRRELKQFLGWLKKHAYCSNLSFRLYDQWRAWMQKSHK ************************************************** hCLF-1 TRNQ---VLPDKL--------- mCLF-1 TRNQDEGILPSGRRGAARGPAG **** :**.
【0055】 ヒトCLF−1受容体配列の標準的なドメインは、1からほぼ38までのシグ
ナル;ほぼ残基39から130までの第1のIG様ドメイン;ほぼ131からほ
ぼ237までの第2のドメイン;およびほぼ238から最後までの最終ドメイン
に、ほぼ対応する。
【0056】 以下の説明はCLF−1またはIL−B60/CLF−1複合体にも適用でき
る。IL−B60とCLF−1との融合物、例えば、ハイパーIL−6を構築し
てもよい。例えば、Fischer, et al. (1997) Nature Biotechnol. 15:142-145;
Rakemann, et al. (1999) J. Biol. Chem. 274:1257-1266; および Peters, et
al.(1998) J. Immunol. 161:3575-3581参照(出典明示によりこれらを本明細書
に一体化させる)。
【0057】 CNTFの元々の発見および神経細胞の有効な生き残り因子としての特徴づけ
(例えば、Hughes, et al. (1988) Nature 335:70-73; and Stockli, et al. (1
989) Nature 342:920-923参照)により、ダメージを受けたあるいは重篤な運動
ニューロンを迅速に修復しうる分子として(Sendtner, et al. (1990) Nature 3
45:440-441; and Curtis, et al. (1993) Nature 365:253-256)あるいは神経変
性を防止する分子として(Sendtner, et al. (1992) Nature 358:502-504; Emer
ich, et al. (1997) Nature 386:395-399; および Gravel, et al. (1997) Natu re Med. 3:765-770)治療的に使用できる見込みが示唆された。しかしながら、
奇妙なことに、CNTFは分泌シグナルペプチドを持たない蛋白であり、細胞か
ら出てこないように思われる(Stockli, et al., ibid)。さらにそのうえ、処
理による(Masu, et al. (1993) Nature 365:27-32)あるいは天然に存在する(
Takahashi, et al. (1994) Nature Genet. 7:79-84)CNTF遺伝子の破壊は有
害なものではない。対照的に、CNTFの主要受容体(CNTF−Rα)の遺伝
子破壊は生後間もなく致命的なものとなることが証明されている(DeChiara, et
al. (1995) Cell 83:313-322)。まとめると、これらの観察結果は、インビト
ロにおいて観察された、あるいはインビボにおいて必要な、CNTFの機能に生
理学的に応答するCNTF−Rαに対する第2のリガンドの存在を指摘するもの
である。この研究は、複合体サイトカインIL−B60/CLF−1が、以前か
ら捜し求められていた発達において重要な因子である可能性であることを示すも
のであり、それは標的器官から分泌され、運動ニューロンによるそれらの刺激を
指令し、さらに治療上有望なものである。なぜなら、神経トランセクションが、
迅速かつ長期にわたり持続するIL−B60およびCLF−1両方の誘導を引き
起こすからである。このモデルを支持して、CLF−1の遺伝子破壊(Alexande
r, et al. (1999) Curr. Biol. 9:605-608)はCNTF−Rαノックアウトとほ
ぼ類似の表現型である。
【0058】 興味深いことに、IL−B60はシグナルペプチドであるが、説明されている
ようにその分泌はCLF−1との複合体化に厳密に依存したままである。いった
ん分泌されると、IL−B60は、CNTFのものと同じ三分節(tripartite)
受容体システム(2つの普遍的に発現されるシグナル伝達成分gp130および
LIF−R、ならびに特異性決定受容体CNTF−Rαからなる)を介してシグ
ナルを発する。顕著なことに、CLF−1の役割はシャペロンの役割に限定され
ているように思われる。なぜならCNTF−RαへのIL−60のデリバリー後
にそれがシグナリング複合体から捨てられるからである。実際に、CLF−1に
対する必要性は、IL−B60を可溶性形態のCNTF−Rα鎖に直接融合させ
ることにより回避されうる。この新規システムに含まれる3つの蛋白鎖IL−B
60、CLF−1およびCNTF−Rαのすべては、造血サイトカイン/受容体
スーパーファミリーにおいて最も高度に保存された配列を示し、進化的に重要な
相互作用が示唆される。さらにそのうえ、分泌因子および護送者としての造血受
容体の条件的使用はサイトカイン活性に関する新規規範を示す。
【0059】 まとめると、この研究は、CNTF受容体複合体の新規使用を記載することに
より、2つのオーファン(orphan)分子IL−B60およびCLF−1の複雑に
絡まった生物学的機能に光を当てるものである。そうすることにおいて、我々は
、運動ニューロンの発達および再生における重要な生理学的因子として役立つの
はIL−B60/CLF−1サイトカインであると強く論じる。
【0060】 II.精製IL−B60または複合体 配列番号:2中の1の具体例において、ヒトIL−B60アミノ酸配列は知ら
れている。当該蛋白をコードする他の天然に存在する核酸を、示された配列を用
いる標準的方法により、例えば、PCR法またはハイブリダイゼーションにより
単離することができる。アミノ末端からカルボキシ末端まで示されるこれらのア
ミノ酸配列は、他の蛋白と蛋白抗原との識別ならびに種々の変種の例証を可能に
するためのサイトカインに関する配列の情報を提供することにおいて重要である
。そのうえ、ペプチド配列は、ペプチドを調製してかかるセグメントを認識する
抗体を得ることを可能にし、ヌクレオチド配列はオリゴヌクレオチドプローブの
調製を可能にし、いずれも検出または単離のための戦略、例えば、かかる配列を
コードする遺伝子のクローニングのための戦略である。
【0061】 本明細書の用語「ヒト可溶性IL−B60」は、蛋白について使用される場合
、配列番号:2に由来する可溶性ポリペプチドに対応するアミノ酸配列を有する
蛋白を包含する。その重要なフラグメントはしばしば類似の機能、例えば、抗原
性を有する。好ましい具体例は複数の別個の、例えば、重複していない一定長さ
のセグメントである。典型的には、複数のセグメントは少なくとも2個の、より
通常には少なくとも3個の、好ましくは5、7またはそれ以上のセグメントであ
る。長さの最小値を列挙してもよいが、より長い種々のサイズが適当であり、例
えば、1つのものが7残基であり、2つのものが12残基であってもよい。
【0062】。 結合成分、例えば、抗体は、典型的には高いアフィニティー、例えば少なくと
も約100nM、通常には約30nMよりも良好、好ましくは約10nMよりも
良好、より好ましくは約3nMよりも良好なアフィニティーでIL−B60に結
合する。カウンターパート蛋白はヒト以外の哺乳動物種、例えば他の霊長類、有
蹄動物またはげっ歯類において見出されるであろう。非哺乳動物種、例えば、鳥
類または両生類も構造的または機能的に関連した遺伝子および蛋白を有するはず
である。
【0063】 本明細書の用語「ポリペプチド」は、意味のあるフラグメントまたはセグメン
トを包含し、少なくとも8個のアミノ酸残基、一般的には約12個のアミノ酸残
基、典型的には少なくとも約16個のアミノ酸残基、個の約20個のアミノ酸残
基、そして特に好ましい具体例においては少なくとも約30個またはそれ以上の
アミノ酸残基、例えば35、40、45、50個等のアミノ残残基の鎖を包含す
る。かかるフラグメントは実質的にすべての位置において開始および/または終
了する末端を有し、すべての実際的組み合わせにおいて、例えば位置1、2、3
等において開始し、例えば位置150、149、148等において終了する。特
に興味深いペプチドは構造ドメイン境界、例えばヘリックスA、B、Cおよび/
またはDに対応する末端を有する。表1参照。
【0064】 用語「結合成分」は、例えば、抗体−抗原相互作用においてIL−B60に特
異的に結合する分子をいう。特異性とは、多かれ少なかれ、例えば、特定の具体
例または関連具体例のグループ、例えば、霊長類、げっ歯類等に特異的なものを
包含しうる。枯渇(deploetion)または吸収(absorption)は所望選択性を提供
しうる。例えば、天然の生理学的に重要な蛋白−蛋白相互作用において共有結合
または非共有結合にてIL−B60に特異的に結合する化合物、例えば蛋白も提
供される。分子はポリマーであってもよく、あるいは化学試薬であってもよい。
機能的アナログは構造上の修飾を有する蛋白であってもよく、あるいは適当な結
合決定基と相互作用する分子形態を有する分子であってもよい。化合物は受容体
結合相互作用のアゴニストまたはアンタゴニストとして作用するものであっても
よい。例えば、Goodman, et al. (eds.) Goodman & Gilman's: The Pharmacolo gical Bases of Therapeutics (current ed.) Pergamon Press参照。
【0065】 例えば蛋白の場合には、実質的に純粋とは、典型的には、蛋白が起源生物由来
の汚染混入蛋白、核酸または他の生物学的物質を含まないことを意味する。純度
は標準的方法により、典型的には重量によりアッセイされ、通常には、少なくと
も約40%、一般的には少なくとも約50%、しばしば少なくとも約60%、典
型的には少なくとも約80%、好ましくは少なくとも約90%、最も好ましい具
体例において少なくとも約95%の純度である。担体または賦形剤がしばしば添
加される。
【0066】 ポリペプチドまたはフラグメントの溶解度は環境およびそのポリペプチドに依
存する。温度、電解質の環境、ポリペプチドのサイズおよび分子特性ならびに溶
媒の性質を包含する多くのパラメーターはポリペプチドの溶解度に影響する。典
型的には、ポリペプチドが使用される温度は約4℃から約65℃の範囲である。
通常には、使用温度は約18℃よりも高い。診断目的では、温度は、通常にはほ
ぼ室温であるかあるいはそれよりも高いが、アッセイにおける成分の変性温度よ
りも低い治療目的では、温度は、通常には体温であり、典型的にはヒトおよびマ
ウスについては約37℃であるが、特定の状況において温度はインシトゥまたは
インビトロにおいて上下されうる。
【0067】 一般的には、ポリペプチドのサイズおよび構造は実質的に安定な状態であり、
通常には、変性状態ではない。例えば、溶解度を付与するために、4次構造にお
いてポリペプチドを他のポリペプチドと結合させてもよく、あるいは脂質または
界面活性剤と結合させてもよい。
【0068】 通常には、溶媒および電解質は、生物学的活性を提示するために使用されるタ
イプの生物学的に適合するバッファーであり、通常には、生理学的な水性溶媒で
あろう。通常には、溶媒は中性pHであり、典型的には約5ないし10、好まし
くは約7.5である。いくつかの場合には、1またはそれ以上の界面活性剤、典
型的には温和な非変性的界面活性剤、例えば、CHS(コレステリルヘミサクシ
ネート)またはCHAPS(3-[3-コルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-
プロパンスルホネート)であり、蛋白の構造的または生理学的特性の有意な破壊
を避けるような十分に低い濃度である。他の例において、強力な界面活性剤を用
いて有意な変性を起こさせてもよい。
【0069】 例えば配列番号:2のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる一定の免
疫原あるいは配列番号:1の核酸から生じたポリペプチドのような一定の免疫原
に対して生起した抗体、例えばポリクローナル抗体に特異的に結合し、あるいは
特異的に免疫反応性のあるIL−B60ポリペプチドは、典型的にはイムノアッ
セイにおいて決定される。本明細書において構造的または機能的に定義された原
型のIL−B60ポリペプチドに対して生起したポリクローナル抗体に選択的に
結合するポリペプチドをコードする、機能的変種を包含する本明細書記載の核酸
配列は本発明の区画および境界内に包含される。典型的には、イムノアッセイは
、例えば配列番号:2の蛋白に対して生起したポリクローナル抗血清を使用する
。この抗血清は選択または枯渇されて、他の適当な密接な関連を有するファミリ
ーのメンバー、好ましくは同じ種由来のメンバーとの交差反応性が低くなってお
り、かかるいずれの交差反応性も、イムノアッセイにおける使用の前に免疫吸収
または枯渇により除去される。適当な選択的血清調合物を単離し、特徴づけるこ
とができる。
【0070】 イムノアッセイにて使用する抗血清を得るために、蛋白、例えば配列番号:2
の蛋白を本明細書記載のごとく単離する。例えば、哺乳動物細胞系において組み
換え蛋白を得てもよい。適当な宿主、例えば、Balb/cのごとき同系統繁殖
マウス株を、フロイントのアジュバントのごとき標準的なアジュバントおよび標
準的なマウス免疫プロトコル(Harlow and Laneの文献参照)を用いて配列番号
:2の蛋白で免疫する。別法として、本明細書開示の配列に由来する実質的に完
全長の合成ペプチドを免疫原として使用することもできる。ポリクローナル血清
を集め、イムノアッセイ、例えば固体支持体に固定化された免疫原を用いる固相
イムノアッセイにて免疫原蛋白に対して力価を測定する。10またはそれ以上
の力価を有するポリクローナル抗血清を選択し、上記Harlow and Laneの文献の
570−573ページに記載されたような競争結合イムノアッセイを用いて、他
の密接に関連したファミリーのメンバー、例えば、LIF、CT−1、CNTF
、DIL−40、あるいはIL−6ファミリーの他のメンバーに対する交差反応
性に関して試験する。好ましくは、少なくとも2種のIL−6/IL−12ファ
ミリーのメンバーを標的と組み合わせてこの決定に使用する。本明細書記載のご
とく、これらの長鎖サイトカインファミリーのメンバーを組み換え蛋白として生
成させ、標準的分子生物学および蛋白化学的方法を用いて単離することができる
。かくして、IL−B60ファミリーのメンバーのサブセットに対して所望選択
性または特異性を有する抗体調合物を同定または生成させることができる。別法
として、CLF−1を伴うIL−B60を含む複合体に結合する抗体を調製して
もよい。
【0071】 競争結合フォーマットにおけるイムノアッセイを交差反応性の決定に使用する
ことができる。例えば、配列番号:2の蛋白を固体支持体に固定化することがで
きる。アッセイに添加された蛋白は固定化抗原に対する抗血清の結合と競争する
。固定化蛋白に対する抗血清の結合と競争する上記蛋白の能力を配列番号:2の
蛋白と比較する。標準的計算法を用いて上記蛋白の交差反応性のパーセンテージ
を計算する。上記各蛋白に対して10%未満の交差反応性を有する抗血清を選択
し、プールする。次いで、上記蛋白との免疫吸収を用いて交差反応性抗体をプー
ルした抗血清から取る。
【0072】 次いで、免疫吸収されプールされた抗血清を上記競争結合イムノアッセイに使
用して、第2の蛋白を免疫原蛋白と比較する。この比較を行うために、広範な濃
度で2つの蛋白をぞれぞれアッセイし、固定化蛋白への抗血清の結合の50%を
阻害するのに必要な各蛋白量を決定する。必要な第2の蛋白の量が、例えば配列
番号:2の蛋白量の2倍未満である場合、第2の蛋白は、免疫原に対して生起し
た抗体の特異的に結合するといえる。
【0073】 III.物理学的変種 本発明は、IL−B60抗原のアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を
有する蛋白またはペプチドも包含する。変種は種、多型性または対立遺伝子変種
を包含する。
【0074】 必要ならばギャップを導入することにより残基の合致を最適化することによっ
てアミノ酸配列相同性または配列同一性を決定する。Needleham, et al. (1970)
J. Mol. Biol. 48:443-453; Sankoff, et al. (1983) Chapter One in Time Wa rps, String Edits, and Macromolecules: The Theory and Practice of Sequen ce Comparison , Addison-Wesley, Reading, MA; および IntelliGenetics, Moun
tain View, CA; および the University of Wisconsin Genetics Computer Grou
p, Madison, WIからのソフトウェアパッケージも参照。保存的置換を合致とみな
した場合には配列同一性が変化する。典型的には、保存的置換は下記グループ内
での置換を包含する:グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;
アスパラギン酸、グルタミン酸;アスパラギン、グルタミン;セリン、スレオニ
ン;リジン、アルギニン;およびフェニルアラニン、チロシン。保存を生物学的
特徴、機能的特徴、または構造的特徴に適用してもよい。典型的には、相同的ア
ミノ酸配列は蛋白配列の天然の多型または対立遺伝子および種間変種を包含する
。典型的な相同的蛋白またはペプチドは、IL−B60のアミノ酸配列に対して
25ないし100%の同一性(ギャップが導入できる場合)、50ないし100
%の同一性(保存的置換を含める場合)を有するであろう。同一性の測定値は少
なくとも約35%、一般的には少なくとも約40%、しばしば少なくとも約50
%、典型的には少なくとも約60%、通常には少なくとも約70%、好ましくは
少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%であろう。
【0075】 ヌクレオチド置換、ヌクレオチド欠失、ヌクレオチド挿入、および短いヌクレ
オチド鎖の逆転により単離IL−B60 DNAを容易に修飾することができる
。これらの修飾は、これらの抗原、それらの誘導体、または類似の生理学的、免
疫学的、抗原的または他の機能活性を有する蛋白をコードする新規DNA配列を
生じさせる。これらの修飾配列を用いて変異抗原を得て、あるいは発現を促進す
ることができる。促進された発現は遺伝子増幅、転写促進、翻訳促進、および他
の機構を包含する。「変異IL−B60」は、上記IL−B60の配列同一性の
定義の範囲内のポリペプチドを包含するが、欠失、置換または挿入にかかわらず
天然に通常見出されるIL−B60のアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を有
するポリペプチドである。一般的には、この用語は、配列番号:2の配列を有す
る蛋白に対して有意な同一性を有し、それらの配列が種々の生物学的活性、例え
ば、抗原性または免疫原性を共有し、好ましい具体例においては天然の完全長の
開示配列の大部分を含むものである。典型的には、完全長配列が好ましいが、末
端切断バージョンも有用であり、同様に、典型的には、天然源から見出される遺
伝子または蛋白が最も望ましい。類似の概念が、異なるIL−B60蛋白、特に
種々の温血動物、例えば哺乳動物および鳥類に見出されるIL−B60蛋白にあ
てはまる。一般的には、これらの説明はすべてのIL−B60蛋白についてのも
のであるが、詳述した特定の霊長類の具体例に限定するものではない。
【0076】 アミノ酸挿入または欠失を行うことによりIL−B60の突然変異を行うこと
が可能である。置換、欠失、挿入、またはいずれかの組み合わせを行って最終構
築物に到達することができる。挿入はアミノ−またはカルボキシ−末端融合を包
含する。ランダムな突然変異を標的コドンにおいて行うことができ、次いで、発
現された変異体を所望活性に関してスクリーニングすることができる。既知配列
を有するDNA中のあらかじめ決められた部位に置換変異を作成する方法は当該
分野においてよく知られており、例えば、M13プライマー突然変異またはポリ
メラーゼ連鎖反応(PCR)法によるものがある。例えば、Sambrook, et al. (
1989); Ausubel, et al. (1987 および Supplements); および Kunkel, et al.
(1987) Methods in Enzymol. 154:367-382参照。好ましい具体例は、例えば、1
回、2回、3回、5回置換等であり、好ましくは、ヌクレオチドまたはアミノ酸
レベルの保存的置換である。好ましくは、置換は保存的システインから離れたも
のであり、しばしばヘリックス構造ドメインから離れた領域で行われる。かかる
変種は特異的抗体の製造に有用であり、しばしば、多くのあるいはすべての生物
学的特性を共有している。表2参照。サイトカイン構造の認識は、受容体相互作
用の所望の変化を起こさせるために修飾されうる残基の構造および位置に関する
重要な洞察を与える。さらに、IL−B60とCLF−1蛋白との相互作用には
相互作用表面における相補的構造特徴が必要にある。
【0077】 また本発明は、組み換え蛋白、例えば、これらの蛋白のセグメントを用いた異
種融合蛋白を提供する。異種融合蛋白は、天然において通常には同じ様式で融合
していない蛋白またはセグメントの融合物である。類似の概念が異種核酸配列に
あてはまる。
【0078】 さらに、他の蛋白由来の類似の機能ドメインを結合することにより新たな構築
物を作成してもよい。例えば、異なる新たな融合ポリペプチドまたはフラグメン
ト間で標的結合または他のセグメントを「入れ換え」てもよい。例えば、Cunnin
gham, et al. (1989) Science 243:1330-1336; および O'Dowd, et al. (1988) J. Biol. Chem. 263:15985-15992参照。
【0079】 Beaucage and Carruthers (1981) Tetra. Letts. 22:1859-1862により記載さ
れたホスホラミダイト(phosphoramidite)法は適当な合成DNAフラグメント
を生じるであろう。相補的な鎖を合成し、適当な条件下において鎖をアニールす
ることにより、あるいは適当なプライマー配列とともにDNAポリメラーゼを用
いて、例えば、PCR法にて、相補的な鎖を付加することにより、2本鎖フラグ
メントがしばしば得られる。
【0080】 IL−6ファミリーのサイトカインとの比較において、構造の分析をこの遺伝
子に適用することができる。ファミリーは、例えばIL−6、IL−12、G−
CSF、LIF、OSM、CNTFおよびObを包含する。ヒトおよびマウスの
IL−B60配列とIL−6ファミリーの他のメンバーとの並置比較は構造的特
徴の定義付けを可能にするはずである。詳細には、例えば、RASMOLプログ
ラムを用いてβ−シートおよびα−ヘリックス残基を決定することができる。Ba
zan, et al. (1996) Nature 379:591; Lodi, et al. (1994) Science 263:1762-
1766; Sayle and Milner-White (1995) TIBS 20:374-376; および Gronenberg,
et al. (1991) Protein Engineering 4:263-269参照。さらに Wilkins, et al.
(eds. 1997) Proteome Research: New Frontiers in Functional Genomics Spri
nger-Verlag, NYも参照。置換に好ましい残基としては、受容体との相互作用が
予想される表面露出残基等が挙げられる。機能を保存している他の残基は、特に
表面露出残基から離れた位置で保存的置換されるであろう。
【0081】 IV.機能変種 IL−B60に対する生理学的応答のブロックは受容体に対するリガンドの結
合の競争的阻害により生じ得る。 本発明のインビトロアッセイは、しばしば、単離蛋白、これらの蛋白の受容体
結合セグメントを含む可溶性フラグメント、または固相基材に結合したフラグメ
ントを使用する。これらのアッセイは、結合セグメントの変異体および修飾体あ
るいはサイトカインの変異体および修飾体、例えば、IL−B60アナログの効
果の診断的決定も可能にする。
【0082】 また本発明は、競争的薬剤スクリーニングアッセイ、例えば、サイトカインに
対する中和抗体、または受容体結合フラグメントが試験化合物と競争するアッセ
イの使用を企図する。
【0083】 IL−B60抗原の「誘導体」は、天然に存在する形態からのアミノ酸配列変
異体、糖鎖付加変種、および他の化学的部分との共有結合または凝集抱合体を包
含する。例えば、標準的方法により、IL−B60アミノ酸側鎖またはN−また
はC−末端に見出される基に官能基を結合させることにより共有結合誘導体を調
製することができる。例えば、Lundblad and Noyes (1988) Chemical Reagents for Protein Modification , vols. 1-2, CRC Press, Inc., Boca Raton, FL; Hu
gli (ed. 1989) Techniques in Protein Chemistry, Academic Press, San Die
go, CA; および Wong (1991) Chemistry of Protein Conjugation and Cross Li nking , CRC Press, Boca Raton, FL参照。
【0084】 詳細には、例えば、ポリペプチド合成中のポリペプチドの糖鎖付加パターンを
修飾することによる、あるいはさらなるプロセッシング工程における糖鎖付加に
よる変化も含まれる。例えば、Elbein (1987) Ann. Rev. Biochem. 56:497-534
参照。また、リン酸化アミノ酸残基、例えば、ホスホチロシン、ホスホセリン、
またはホスホスレオニンを包含する、他の小さな修飾を有する同一の一次アミノ
酸配列を有するペプチドのバージョンも含まれる。
【0085】 IL−B60と他の同種または異種蛋白との間の融合ポリペプチドも提供され
る。多くのサイトカイン受容体または他の表面蛋白は多量体、例えば、ホモダイ
マーであり、繰り返し構造は、蛋白開裂に対する感受性低下等の種々の利点を有
する可能性がある。典型例はレポーターポリペプチド、例えば、ルシフェラーゼ
と蛋白のセグメントまたはドメイン、例えば、受容体結合セグメントとの融合物
であり、その結果、融合リガンドの存在または配置が容易に決定されうる。例え
ば、Dullらの米国特許第4,859,609号参照。他の遺伝子融合パートナーは、細菌
β−ガラクトシダーゼ、trpE、プロテインA、β−ラクタマーゼ、アルファ
アミラーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、酵母α接合因子、ならびにHis6
配列のFLAG配列のごとき検出または精製用タグを包含する。例えば、Godows
ki, et al. (1988) Science 241:812-816参照。
【0086】 典型的には、融合ペプチドは組み換え核酸法または合成ポリペプチド法により
作成される。核酸処理および発現のための方法は一般的に記載されており、例え
ば、Sambrook, et al. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2d
ed.), vols. 1-3, Cold Spring Harbor Laboratory; および Ausubel, et al. (
eds. 1993) Current Protocols in Molecular Biology, Greene and Wiley, NY
記載されている。ポリペプチドの合成方法は、例えば、Merrifield (1963) J. A mer. Chem. Soc. 85:2149-2156; Merrifield (1986) Science 232: 341-347; At
herton, et al. (1989) Solid Phase Peptide Synthesis: A Practical Approac h , IRL Press, Oxford; および Grant (1992) Synthetic Peptides: A User's Guide , W.H. Freeman, NYに記載されている。再生方法を合成蛋白に適用しても
よい。
【0087】 また本発明は、アミノ酸配列または糖鎖付加における変種とは別のIL−B6
0蛋白の誘導体の使用を企図する。かかる誘導体は、化学的部分または蛋白担体
との共有結合または凝集会合物を包含する。共有結合または凝集誘導体は免疫原
として、イムノアッセイの試薬として、または結合パートナー、例えば他の抗原
のアフィニティー精製のごとき精製方法において有用であろう。当該分野におい
てよく知られている方法による、臭化シアン活性化SEPHAROSEのごとき
固体支持体への共有結合によりIL−B60を固定化し、あるいはグルタルアル
デヒド架橋ありまたはなしでポリオレフィン表面上に吸着させて、抗−IL−B
60抗体または別の結合成分のアッセイまたは精製に使用することができる。I
L−B60蛋白を検出可能基で標識して、例えば、診断アッセイに使用すること
ができる。固定化された抗体または相補的結合パートナー、例えば、受容体の結
合部分によりIL−B60の精製を行ってもよい。
【0088】 本発明の可溶化されたIL−B60またはフラグメントを免疫原として使用し
て、結合特異性のある抗血清または抗体を製造することができる。精製抗原を用
いて、モノクローナル抗体または天然抗体の抗原結合フラグメント、例えばFab,
Fab', F(ab)等を包含する抗原結合フラグメントをスクリーニングすることが
できる。精製IL−B60抗原を試薬とし用いて、サイトカインの上昇したレベ
ルの存在に応答して産生された抗体を検出することもでき、それは異常または特
定の生理学的もしくは疾病状態の診断であってもよい。本発明は、配列番号:1
に示すヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列またはそれを含む蛋白
のフラグメントに対して生起した抗体を企図する。詳細には、本発明は、特定ド
メイン、例えばIL−B60のヘリックスA、B、CまたはD、あるいはCLF
−1のIgドメインに対して親和性を有するあるいはそれらに対して生起した抗
体を企図する。
【0089】 本発明は、さらなる密接に関連した種の変種の単離を企図する。サザンおよび
ノーザンブロット分析は、類似の遺伝学的部分が他の哺乳動物に存在することを
確認するであろう。IL−B60は種が異なっても、例えば、げっ歯類、ウサギ
類、食肉類、偶蹄類、奇蹄類、および霊長類においても広く存在する可能性があ
る。
【0090】 また本発明は、構造、発現、および機能における相違および類似性の両方を示
す関連抗原の群を単離するための手段を提供する。分子の多くの生理学的効果の
解明は、さらなる異なった種またはそれらの多型性変種の単離および特徴づけに
より大いに促進されるであろう。詳細には、本発明は、異なる種におけるさらな
る相同的な遺伝学的部分を同定するための有用なプローブを提供する。
【0091】 単離された遺伝子は、IL−B60の発現を欠く細胞、例えば、対応蛋白を欠
き、負のバックグラウンド活性を示す種タイプまたは細胞の形質転換を可能にす
るであろう。このことは、未形質転換対照細胞との比較において、IL−B60
の機能の分析を可能にするであろう。
【0092】 これらの抗原により媒介される種々の生理学的機能に影響する重要な構造エレ
メントの吟味は、関連クラスのメンバーと比較することにおいて、現代的な分子
生物学の標準的方法を用いて可能である。例えば、Cunningham, et al. (1989) Science 243:1339-1336に記載されたホモログ−スキャンニング突然変異法; お
よび O'Dowd, et al. (1988) J. Biol. Chem. 263:15985-15992; および Lechle
iter, et al. (1990) EMBO J. 9:4381-4390において用いられた方法参照。
【0093】 細胞内機能はおそらく受容体シグナリングに関連するものであろう。しかしな
がら、蛋白のインターナリゼーションは特定の環境において起こる可能性があり
、細胞内成分とサイトカインとの間の相互作用が起こりうる。IL−B60と相
互作用成分との相互作用についての特異的セグメントを、突然変異法または直接
的な生化学的手段、例えば、架橋またはアフィニティー法により同定してもよい
。結晶回折像または他の物理的方法による構造の分析も適当可能である。シグナ
ル伝達機構に関するさらなる調査は、アフィニティー法または遺伝学的手段、例
えば、変異体の相補性分析により単離可能な会合成分の研究を包含する。
【0094】 IL−B60の発現および制御に関するさらなる研究が遂行される。抗原に結
合した制御エレメントは生理学上の、発達上の、組織特異的な相違、あるいは他
の発現パターンを示すはずである。上流または下流の遺伝学的領域、例えば、調
節エレメントは興味深いものである。
【0095】 IL−B60抗原の構造の研究により、新たな抗原、特に当該分子に対するア
ゴニストまたはアンタゴニスト特性を示すアナログの設計に至るであろう。これ
を、すでに説明したスクリーニング法と組み合わせて、所望活性スペクトルを示
す抗原を単離することができる。
【0096】 V.抗体 天然に存在する形態および組み換え形態の両方の、種、多型、または対立遺伝
子変種を包含するIL−B60蛋白ならびにそれらのフラグメントの種々のエピ
トープに対して抗体を生成させることができる。さらに、ネイティブ(native)
または変性バージョンを包含する活性形態または不活性形態の、IL−B60に
対して抗体を生成させることもできる。抗−イディオタイプ抗体も企図される。
【0097】 あらかじめ決定された抗原のフラグメントに対する結合フラグメントおよび1
本鎖バージョンを包含する抗体を、該フラグメントと免疫原蛋白との抱合体で動
物を免疫することにより得ることができる。所望抗体を分泌する細胞からモノク
ローナル抗体を調製する。これらの抗体を正常または欠損IL−B60への結合
についてスルリーニングすることができ、あるいは例えば、受容体を介して媒介
されるアゴニストまたはアンタゴニスト活性についてスクリーニングすることが
できる。抗体は、アゴニスト的であってもよく、あるいは例えば、受容体への結
合を立体的にブロックすることによりアンタゴニスト的であってもよい。通常に
は、これらのモノクローナル抗体は少なくとも約1mM、より通常には少なくと
も約300μM、典型的には少なくとも約100μM、より典型的には少なくと
も約30μM、好ましくは少なくとも約10μM、より好ましくは少なくとも約
3μMまたはそれよりも良好なK値で結合する。
【0098】 本発明の抗体は診断用途にも有用である。捕獲または非中和抗体として、受容
体への結合を阻害することなく抗原に結合する能力に関してそれらをスクリーニ
ングすることができる。中和抗体として、それらは競争結合アッセイにおいて有
用でありうる。それらはIL−B60蛋白またはその受容体の検出または定量に
おいも有用でありうる。例えば、Chan (ed. 1987) Immunology: A Practical G uide , Academic Press, Orlando, FL; Price and Newman (eds. 1991) Principl es and Practice of Immunoassay , Stockton Press, N.Y.; および Ngo (ed. 19
88) Nonisotopic Immunoassay, Plenum Press, N.Y.参照。交差吸収(cross abs
orption)または他の試験は、種々の特異性スペクトル、例えば、ユニークまた
は共通した種特異性を示す抗体を同定するであろう。
【0099】 さらに、本発明の抗原結合フラグメントを包含する抗体は、抗原に結合し、例
えば生物学的応答を誘発しうる受容体への機能的結合を阻害する強力なアンタゴ
ニストである可能性がある。それらは非中和抗体として有用である可能性があり
、トキシンまたは放射性核種に結合することができ、抗体が抗原に結合する場合
には、それを例えばその表面に発現する細胞を死滅させる。さらに、リンカーを
用いることによりこれらの抗体を薬剤または他の治療薬に抱合させることができ
、薬剤の標的化を有効ならしめてもよい。
【0100】 抗原フラグメントを他の材料、特にポリペプチドに結合させて、免疫原として
使用される融合または共有結合ポリペプチドとしてもよい。キーホールリムペッ
トヘモシアニン、ウシ血清アルブミン、破傷風トキソイド等のごとき種々の免疫
原に抗原およびそのフラグメントを融合または共有結合させてもよい。ポリクロ
ーナル抗血清の調製方法の説明に関してはMicrobiology, Hoeber Medical Divis
ion, Harper and Row, 1969; Landsteiner (1962) Specificity of Serological Reactions , Dover Publications, New York; Williams, et al. (1967) Method s in Immunology and Immunochemistry , vol. 1, Academic Press, New York;
および Harlow and Lane (1988) Antibodies: A Laboratory Manual, CSH Pres
s, NY参照。
【0101】 いくつかの例において、マウス、げっ歯類、霊長類、ヒト等のごとき種々の哺
乳動物宿主からモノクローナル抗体を調製することが望ましい。かかるモノクロ
ーナル抗体の調製方法に関する記載は、例えば、Stites, et al. (eds.) Basic and Clinical Immunology (4th ed.), Lange Medical Publications, Los Altos
, CA, and references cited therein; Harlow and Lane (1988) Antibodies: A Laboratory Manual , CSH Press; Goding (1986) Monoclonal Antibodies: Pr inciples and Practice (2d ed.), Academic Press, New Yorkにおいて見出され
、特に、Kohler and Milstein (1975) in Nature 256:495-497において見出され
る記載はモノクローナル抗体を得るための1の方法について論じている。
【0102】 他の適当な方法は、抗原性ポリペプチドへのリンパ球のインビトロでの曝露、
あるいはファージまたは同様のベクター中の抗体のライブラリーの選択を包含す
る。Huse, et al. (1989) "Generation of a Large Combinatorial Library of
the Immunoglobulin Repertoire in Phage Lambda," Science 246:1275-1281;
および Ward, et al. (1989) Nature 341:544-546参照。キメラまたはヒト化抗
体を包含する、修飾を有するまたは有しない本発明のポリペプチドおよび抗体を
用いることができる。検出可能なシグナルを提供する物質を共有結合または非共
有結合することによりポリペプチドおよび抗体がしばしば標識される。広範な標
識および結合方法が知られており、科学文献および特許文献に両方に広く報告さ
れている。適当な標識は放射性核種、酵素、基質、コファクター、阻害剤、蛍光
体、化学発光体、磁気粒子等を包含する。かかる標識の使用を教示する特許は米
国特許第 3,817,837; 3,850,752; 3,939,350; 3,996,345; 4,277,437; 4,275,14
9; および 4,366,241 号を包含する。また組み換え免疫グロブリンを得てもよく
、Cabillyの米国特許第 4,816,567 号; Mooreらの米国特許第 4,642,334 号; お
よびQueen, et al. (1989) Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 86:10029-10033参照。
【0103】 蛋白単離におけるアフィニティークロマトグラフィーに本発明の抗体を使用す
ることもできる。抗体を固体支持体に結合させたカラムを調製することができる
。例えば、Wilchek et al. (1984) Meth. Enzymol. 104:3-55参照。逆に、蛋白
を枯渇(depletion)または交差吸収(cross absorption)に使用して選択的特
異的結合組成物を調製することもできる。
【0104】 各IL−B60に対して生起した抗体は抗−イディオタイプ抗体の生成にも有
用である。これらは各抗原の発現に関連した種々の免疫学的症状の検出または診
断において有用であろう。
【0105】 VI.核酸 説明したペプチド配列および関連試薬は、例えば天然源由来のIL−B60を
コードするDNAクローンの検出、単離または同定において有用である。典型的
には、それは哺乳動物からの遺伝子の単離において有用であり、類似の方法が他
の種、例えば、鳥類および哺乳動物のごとき温血動物からの遺伝子の単離に適用
されるであろう。交差ハイブリダイゼーションは上記種または他の種からの、例
えばポリマー変種のようなIL−B60の単離を可能にするであろう。適当な核
酸クローンをうまく単離するために多くの異なるアプローチが利用可能であろう
【0106】 精製蛋白またはポリペプチドは、上記のごとき標準的方法による抗体の生成に
有用である。合成ペプチドまたは精製蛋白を免疫系に提示して、モノクローナル
またはポリクローナル抗体を得ることができる。例えば、Coligan (1991) Curre nt Protocols in Immunology Wiley/Greene; および Harlow and Lane (1989) A ntibodies: A Laboratory Manual , Cold Spring Harbor Press参照。
【0107】 例えば、IL−B60を発現する細胞系から作成された発現ライブラリーのス
クリーニングに特異的結合組成物を使用することができる。種々の染色または免
疫蛍光法により細胞内発現のスクリーニングを行うことができる。結合組成物を
用いて、表面融合蛋白を発現する細胞をアフィニティー精製または分別すること
ができる。
【0108】 ペプチドセグメントを用いて、ライブラリーをスクリーニングするための適当
なオリゴヌクレオチドを予想することもできる。遺伝学的コードを用いて、スク
リーニング用プローブとして有用な適当なオリゴヌクレオチドを選択することも
できる。例えば、配列番号:1参照。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法との組
み合わせにおいて、合成オリゴヌクレオチドはライブラリーからの正しいクロー
ンの選択において有用であろう。相補的配列はプローブ、プライマー、またはア
ンチセンス鎖として使用されるであろう。種々のフラグメントは特にに有用であ
るはずであり、例えば、アンカードベクターまたはポリ−A相補的PCR法また
は他のペプチドの相補的DNAと組み合わせられよう。
【0109】 本発明は、生物学的に活性のある対応IL−B60ポリペプチドをコードする
単離DNAまたはフラグメント、特に、説明した配列の非翻訳部分をコードする
部分を欠くものの使用を企図する。さらに、本発明は、生物学的に活性のある蛋
白またはポリペプチドをコードしており、適当な条件下で本明細書記載のDNA
配列にハイブリダイゼーションできる単離または組み換えDNAを包含する。該
生物学的に活性のある蛋白またはポリペプチドはインタクト(intact)な抗原ま
たはフラグメントであってよく、例えば配列番号:2に開示したアミノ酸配列を
有し、特に、成熟分泌ポリペプチドである。さらに、本発明は、分泌IL−B6
0に対して高い同一性を示す蛋白をコードする単離または組み換えDNA、また
はそのフラグメントの使用を包含する。単離DNAはそれぞれの調節配列を5’
および3’隣接部位に有していてもよく、それらは例えば、プロモーター、エン
ハンサー、ポリ−A付加シグナル等である。あるいはまた、例えば内在性遺伝子
の上流にプロモーターを挿入することにより、コーディングセグメントを異種プ
ロモーターに作動可能に連結することによって発現を行わせてもよい。
【0110】 「単離」核酸は、例えばRNA、DNA、または混合ポリマーであり、本来的
にはネイティブな配列に随伴している他の成分、例えば、元の種のリボソーム、
ポリメラーゼ、および/または隣接ゲノム配列から実質的に分離されているもの
である。該用語は、その天然に存在する環境から除去されており、組み換えまた
はクローン化DNA単離体および化学合成アナォグまたは異種の系にて生物学的
に合成されたアナログを包含する核酸配列も含む。実質的に純粋な分子は、当該
分子の単離形態を包含する。一般的には、核酸はベクター中にあるか、あるいは
約50kb未満、通常には約30kb未満、典型的には約10kb未満、好まし
くは約6kb未満のフラグメント中にある。
【0111】 一般的には、単離核酸は分子の均質な組成物であるが、いくつかの具体例にお
いては少量の異種物質を含む。典型的には、この異種物質はポリマー末端または
所望生物学的機能または活性にとり重要でない部分において見出される。
【0112】 「組み換え」核酸は、その製造方法またはその構造により定義される。その製
造方法についていえば、一定のプロセスにより作成された生成物であり、例えば
、組み換え核酸法により、例えば、ヌクレオチド配列を人為的に操作することに
より、典型的には選択または製造を行うことにより得られたものである。あるい
はまた、その用語は、天然においては互いに隣接していない2個のフラグメント
の融合物を含む配列を得ることにより作成された核酸であってもよいが、天然の
生成物、例えば、天然に存在する変異体を排除することを意味する。よって、例
えば、天然に存在しないベクターで細胞を形質転換することにより得られる生成
物が包含され、合成オリゴヌクレオチド法を用いて得られた配列を含む核酸も同
様に包含される。そのようなことは、コドンを同じまたは保存的アミノ酸をコー
ドする余分なコドンに置きかえるためにしばしば行われるが、典型的には配列認
識部位を導入または除去するために行われる。
【0113】 あるいはまた、所望機能の核酸セグメントを結合して、通常に利用できる天然
形態においては見出されない所望の機能の組み合わせを含む単一の遺伝学的物質
を得るために、そのようなことが行われる。制限酵素認識部位はしばしばかかる
人為的操作の標的であるが、他の部位特異的標的、例えば、プロモーター、DN
A複製部位、調節配列、制御配列、または他の有用な特徴部位を設計により含ま
せてもよい。類似の概念が組み換え、例えば融合ポリペプチドに適用される。特
に、遺伝学的コーの縮重によりこれらの抗原のフラグメントに類似しているポリ
ペプチドをコードする合成核酸、種々の異なる種に由来する配列の融合物または
多型変種をコードする合成核酸が包含される。
【0114】 核酸中の重要な「フラグメント」は、少なくとも約17ヌクレオチド、一般的
には少なくとも約22ヌクレオチド、通常には少なくとも約29ヌクレオチド、
より頻繁には少なくとも約35ヌクレオチド、典型的には少なくとも約41ヌク
レオチド、普通には少なくとも約47ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約5
5ヌクレオチドが連続したセグメントであり、特に好ましい具体例においては少
なくとも約60またはそれ以上のヌクレオチド、例えば、67、73、81、8
9、95個等のヌクレオチドが連続したセグメントである。
【0115】 IL−B60蛋白をコードするDNAは、関連または類似蛋白をコードする遺
伝子、mRNA、およびcDNA種、ならびに異なる種由来の相同的蛋白をコー
ドするDNAを同定するのに特に有用である。霊長類、げっ歯類、イヌ、ネコ、
および鳥類を包含する他の種においてホモログが存在するであろう。種々のIL
−B60蛋白はホモログであるはずであり、本発明に包含される。しかしながら
、抗原に対してより離れた進化的関連性を有する蛋白でさえ、それらが十分に相
同的である場合には、適当な条件下においてこれらの配列を用いて容易に単離す
ることができる。霊長類IL−B60蛋白は特に興味深いものである。
【0116】 ゲノム配列の組み換えクローン、例えば、イントロンを含むクローンは、トラ
ンスジェニック細胞および生物を包含する遺伝子導入の研究ならびに遺伝子治療
に有用であろう。例えば、Goodnow (1992) "Transgenic Animals" in Roitt (ed
.) Encyclopedia of Immunology, Academic Press, San Diego, pp. 1502-1504;
Travis (1992) Science 256:1392-1394; Kuhn, et al. (1991) Science 254:70
7-710; Capecchi (1989) Science 244:1288; Robertson (ed. 1987) Teratocarc inomas and Embryonic Stem Cells: A Practical Approach , IRL Press, Oxford
; および Rosenberg (1992) J. Clinical Oncology 10:180-199参照。
【0117】 核酸配列の比較における実質的相同性、例えば、同一性は、セグメントまたは
それらの相補的な鎖を比較した場合において、それらが適当なヌクレオチド挿入
または欠失を伴って最適に並置された際に、少なくとも約50%のヌクレオチド
において、一般的には少なくとも約58%のヌクレオチドにおいて、通常には少
なくとも約65%のヌクレオチドにおいて、しばしば少なくとも約71%のヌク
レオチドにおいて、典型的には少なくとも約77%のヌクレオチドにおいて、通
常には少なくとも約85%のヌクレオチドにおいて、好ましくは少なくとも約9
5%ないし98%またはそれ以上のヌクレオチドにおいて、特に好ましい具体例
においては約99%またはそれ以上のヌクレオチドにおいて同一であることを意
味する。あるいはまた、典型的には、例えば配列番号:1のIL−B60配列を
用いた場合に、選択されたハイブリダイゼーション条件下でセグメントがその鎖
またはその相補鎖にハイブリダイゼーションする場合には、実質的な相同性が存
在する。典型的には、少なくとも約30個のヌクレオチドの鎖について少なくと
も約55%の同一性がある場合に、好ましくは約25個のヌクレオチドの鎖につ
いて少なくとも約75%の同一性がある場合に、最も好ましくは約20個のヌク
レオチドの鎖について少なくとも約90%の同一性がある場合に、選択的ハイブ
リダイゼーションが起こるであろう。Kanehisa (1984) Nuc. Acids Res. 12:203
-213参照。説明した同一性比較の鎖長さはより長いものであってもよく、特定の
具体例においては少なくとも約17ヌクレオチドの鎖、通常には少なくとも約2
8ヌクレオチドの鎖、典型的には少なくとも約40ヌクレオチドの鎖、好ましく
は少なくとも約75ないし100ヌクレオチドまたはそれ以上の鎖に関するもの
であろう。
【0118】 ハイブリダイゼーションにおける相同性に関して、ストリンジェントな条件は
、塩、温度、有機溶媒、および他のパラメーター、典型的にはハイブリダイゼー
ション反応を制御するパラメーターを組み合わせたストリンジェントな条件であ
る。ストリンジェントな温度条件は、通常には、約30℃を超える温度、普通に
は約37℃を超える温度、典型的には約55℃を超える温度、好ましくは約70
℃を超える温度である。ストリンジェントな塩条件は、通常には約1000mM
未満、通常には約400mM未満、典型的には約250mM未満、好ましくは約
150mM未満であり、約100mM、50mM、または20mMさえも包含す
る。しかしながら、パラメーターの組み合わせは単一パラメーターの基準よりも
重要である。例えば、Wetmur and Davidson (1968) J. Mol. Biol. 31:349-370
参照。ストリンジェントな条件下でのハイブリダイゼーションはバックグラウン
ドの少なくとも2倍以上、好ましくは少なくとも3−5倍またはそれ以上のバッ
クグラウンドを与えるはずである。
【0119】 配列比較のためには、典型的には1の配列が対照配列として役立ち、それに対
して試験配列が比較される。配列比較アルゴリズムを用いる場合、試験配列およ
び対照配列がコンピューターにインプットされ、必要な場合には後続座標が選定
され、配列アルゴリズムプログラムのパラメーターが選定される。次いで、配列
比較アルゴリズムが、選定されたプログラムのパラメーターに基づいて対照配列
に対する試験配列の配列同一性パーセントを計算する。
【0120】 例えば、Smith and Waterman (1981) Adv. Appl. Math. 2:482の局部的相同性
アルゴリズムにより、Needleman and Wunsch (1970) J. Mol. Biol. 48:443の相
同性並置アルゴリズムにより、Pearson and Lipman (1988) Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 85:2444の類似性検索方法により、これらのアルゴリズムのコンピュー
ター実行(the Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Gro
up, 575 Science Dr., Madison, WI 中の GAP, BESTFIT, FASTA, および TFASTA
)により、あるいは視覚による検査(一般的には Ausubel らの上記文献参照)
により、比較のための配列の最適な並置を行うことができる。
【0121】 通常のアルゴリズムの一例はPILEUPである。PILEUPは発展的な対
合方式の並置比較を用いて一群の関連配列から複数の配列並置比較を創生して、
関連性および配列同一性パーセントを示すものである。それは並置比較を行うた
めに使用されるクラスター化関連性を示す樹形図またはデンドログラムもプロッ
トする。PILEUPはFeng and Doolittle (1987) J. Mol. Evol. 35:351-360
の発展的並置比較法を単純化したものを使用する。使用される方法はHiggins an
d Sharp (1989) CABIOS 5:151-153により記載された方法と類似のものである。
該プログラムは300個までの配列を並置比較でき、各配列の最大長は5000
ヌクレオチドまたはアミノ酸である。複数の並置比較手順により、2つの最も類
似した配列の対合式並置比較が開始され、2つの並置比較された配列のクラスタ
ーが得られる。次いで、このクラスターが、次に最も関連のある配列または並置
配列のクラスターに対して並置比較される。2つの個々の配列を対合式に並置比
較したものを単純に引き伸ばしたものによって配列のクラスターが並置比較され
る。一連の発展的な対合式並置比較によって最終並置比較が行われる。配列比較
領域に関して特定の配列ならびにそれらのアミノ酸またはヌクレオチド座標を選
定することによって、そしてプログラムのパラメーターを選定することによって
、プログラムが実行される。例えば、以下のパラメーターを用いて対照配列を他
の試験配列と比較して、配列同一性関連性パーセントが決定される:デフォール
トギャップウェイト(3.00)、デフォールトギャップレングスウェイト(0
.10)、およびウェイテッドエンドギャップ。
【0122】 配列同一性パーセントおよび配列類似性パーセントの決定に適したアルゴリズ
ムのもう1つの例はBLASTアルゴリズムであり、それはAltschul, et al. (
1990) J. Mol. Biol. 215:403-410に記載されている。BLAST分析を実行す
るためのソフトウェアはthe National Center for Biotechnology Information
(http:www.ncbi.nlm.nih.gov/)から公に利用可能である。このアルゴリズムは、
問題となる配列中の長さWのショートワード(short word)を同定することによ
り高スコアの配列ペアー(HSP)を最初に同定することを含み、ショートワー
ドはデータベース配列中の同じ長さのワードと並置比較された場合にある程度の
正の値のスレッショルドスコアTにマッチするかあるいはこれを満足するもので
ある。Tは隣接ワードスコアスレッショルドといわれる(Altschulらの上記文献
)。これらの初期隣接ワードヒットは、それらを含むより長いHSPを見つける
ための検索を開始するための種として作用する。次いで、積算並置比較スコアが
増加するかぎりワードヒットを各配列の両方向に伸長させる。以下の場合に各方
向におけるワードヒットの伸長は停止させられる:積算並置比較スコアがその最
大達成値よりもXだけ低下した場合;1またはそれ以上の負のスコアの残基の並
びの蓄積によって積算スコアがゼロまたはそれ未満になった場合;あるいはいず
れかの配列の末端に達した場合。BLASTアルゴリズムのパラメーターW、T
、およびXは並置比較の感度および速度を決定する。BLASTプログラムはデ
フォールトとしてワード長(W)11、BLOSUM62スコアリングマトリッ
クス(Henikoff and Henikoff (1989) Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 89:10915参
照)アラインメント(B)50、期待値(E)10、M=5、N=4、ならびに
両鎖の比較を使用する。
【0123】 配列同一性パーセントの計算のほかに、BLASTアルゴリズムは2つの配列
間の類似性の統計学的分析も行う(例えば、Karlin and Altschul (1993) Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 90:5873-5787参照)。BLASTアルゴリズムにより提
供される類似性の1の測定値は最小全可能性(P(N))であり、それは2つの
ヌクレオチドまたアミノ酸配列間の合致が偶然に起こる確率を指示するものであ
る。例えば、試験核酸と対照核酸との比較における最小全可能性が約0.1未満
、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満である場合
に、核酸は対照配列と類似であるとみなされる。
【0124】 2つのポリペプチドの核酸配列が実質的に同一であるというさらなる指示は、
後で説明するように、第1の核酸によりコードされるポリペプチドが第2の核酸
によりコードされるポリペプチドと免疫学的に交差反応性を有するということで
ある。よって、典型的には、例えば、2つのペプチドが保存的置換によってのみ
異なる場合には、1のポリペプチドはもう1つのポリペプチドと実質的に同一で
ある。2つの核酸配列が実質的に同一であるというもう1つの指示は、後で説明
するように、ストリンジェントな条件下で2つの分子が互いにハイブリダイゼー
ションするということである。
【0125】 密接に関連した種の交差−種ハイブリダイゼーションにより、他の哺乳動物種
由来のIL−B60をクローン化し、単離することができる。関連性の小さい種
間においては相同性が比較的低いかもしれず、よって、比較的密接に関連した種
のハイブリダイゼーションが推奨される。別法として、比較的低い種特異性を示
す抗体調合物の調製は発現クローニングアプローチにおいて有用であるかもしれ
ない。
【0126】 VII.IL−B60または複合体の製造;模倣体 IL−B60またはそのフラグメントをコードするDNAを、化学合成、cD
NAライブラリーのスクリーニング、または種々の細胞系または組織試料から調
製されたゲノムライブラリーのスクリーニングにより得ることができる。例えば
、Okayama and Berg (1982) Mol. Cell. Biol. 2:161-170; Gubler and Hoffman
(1983) Gene 25:263-269; および Glover (ed. 1984) DNA Cloning: A Practi cal Approach , IRL Press, Oxford参照。あるいはまた、本発明において提供さ
れる配列は有用なPCRプライマーを提供し、あるいは天然に存在する具体例を
包含するIL−B60をコードする適当な遺伝子の合成調合または他の調合を可
能にする。
【0127】 種々の宿主細胞においてこのDNAを発現させて、完全長IL−B60または
フラグメントを合成することができ、次いで、例えば、それらを用いて、結合の
研究用、修飾分子の構築および発現用、ならびに構造/機能の研究用にポリクロ
ーナルまたはモノクローナル抗体を得ることができる。
【0128】 本発明に使用するベクターはプラスミド、ウイルス、バクテリオファージ、組
み込み可能DNAフラグメント、ならびにDNAフラグメントの宿主ゲノム中へ
の組み込みを可能にする他の担体を包含する。例えば、Pouwels, et al. (1985
and Supplements) Cloning Vectors: A Laboratory Manual, Elsevier, N.Y.;
および Rodriguez, et al. (eds. 1988) Vectors: A Survey of Molecular Clon ing Vectors and Their Uses , Buttersworth, Boston, MA参照。
【0129】 本発明の目的のために、DNA配列が互いに機能的に関連している場合にはD
NA配列を作動可能に連結する。例えば、プレ配列または分泌リーダーがプレ蛋
白として発現されるか、あるいはポリペプチドを細胞膜に指向することまたはポ
リペプチドの分泌に関与している場合には、プレ配列または分泌リーダーに関す
るDNAをポリペプチドDNAに作動可能に連結する。プロモーターがポリペプ
チドの転写を制御する場合には、プロモーターをコーディング配列に作動可能に
連結する。翻訳を可能にするためにリボソーム結合部位を置く場合には、リボソ
ーム結合部位をコーディング配列に作動可能に連結する。通常には、作動可能に
連結は、連続して読み枠内にて連結されることを意味するが、リプレッサー遺伝
子のごときある種の遺伝学的エレメントは連続的に連結されないが、オペレータ
ー配列に結合されて発現を制御する。例えば、Rodriguez, et al., Chapter 10,
pp. 205-236; Balbas and Bolivar (1990) Methods in Enzymology 185:14-37;
および Ausubel, et al. (1993) Current Protocols in Molecular Biology, G
reene and Wiley, NY参照。
【0130】 適当な発現ベクターの典型例はpCDNA1; pCD(Okayama, et al. (1985) Mol. C ell Biol. 5:1136-1142参照); pMC1neo Poly-A(Thomas, et al. (1987) Cell
51:503-512参照); および pAC 373 または pAC 610 のごときバキュロウイルス
ベクター(例えば、Miller (1988) Ann. Rev. Microbiol. 42:177-199参照)を
包含する。
【0131】 特異的または一定の糖鎖付加パターンを提供する系においてIL−B60ポリ
ペプチドを発現させることがしばしば好ましい。例えば、Luckow and Summers (
1988) Bio/Technology 6:47-55; および Kaufman (1990) Meth. Enzymol. 185:4
87-511参照。
【0132】 IL−B60、またはそのフラグメントを、ホスファチジルイノシトール(P
I)により細胞膜に結合するように処理してもよいが、ホスファチジルイノシト
ール開裂酵素、例えば、ホスファチジルイノシトールホスホリパーゼ−Cでの処
理により膜から除去されうるものである。これにより生物学的に活性な形態の抗
原が遊離され、蛋白化学の標準的方法による精製が可能になる。例えば、Low (1
989) Biochim. Biophys. Acta 988:427-454; Tse, et al. (1985) Science 230:
1003-1008; および Brunner, et al. (1991) J. Cell Biol. 114:1275-1283参照
【0133】 IL−B60を特徴づけたならば、ペプチド合成のための慣用的方法によりそ
のフラグメントもしくは誘導体を調製することができる。これらの方法はStewar
t and Young (1984) Solid Phase Peptide Synthesis, Pierce Chemical Co., R
ockford, IL; Bodanszky and Bodanszky (1984) The Practice of Peptide Synt hesis , Springer-Verlag, New York; Bodanszky (1984) The Principles of Pep tide Synthesis , Springer-Verlag, New York; および Villafranca (ed. 1991)
Techniques in Protein Chemistry II, Academic Press, San Diego, Caに記載
されたような方法を包含する。
【0134】 VIII.使用 本発明は、本明細書の他の個所にて説明するような、あるいは診断用キットに
ついて後で説明するように、IL−B60により媒介される症状の診断用途が見
出される試薬を提供する。遺伝子は、げっ歯類とヒトとを識別するような法科学
(forensic sciences)において有用であり、あるいは発現または修飾パターン
を示す異なった細胞を識別するためのマーカーとして有用である。提供される組
成物は、例えば、インビトロアッセイ、科学的研究、および核酸、ポリペプチド
または抗体の合成または製造のための有用な試薬である。
【0135】 また本発明は、重大な商業的および/または治療的ポテンシャルを有する試薬
を提供する。IL−B60(天然に存在するもの、あるいは組み換えのもの)、
そのフラグメント、およびそれに対する抗体、ならびにIL−B60に対する結
合アフィニティーを有するものとして同定される化合物は、分子生物学、免疫学
、または生理学の教授法のための試薬として有用なはずである。例えば、蛋白、
抗体の製造または使用、クローニング方法、組織学等において実際的な研究室で
使用される、該試薬を含む適当なキットを製造してもよい。
【0136】 該試薬は、炎症性の症状を包含する異常な生理学または発達に関連した症状の
治療においても有用であろう。それらは、特定の治療戦略の成功と相関関係があ
るかもしれない相互作用成分の存在または不存在に関するインビトロでの試験に
おいて有用でありうる。詳細には、本発明において提供される組成物を用いる治
療のための適当な方法により、種々の生理学、例えば、造血細胞またはリンパ球
の生理学のモジュレーションが行われるであろう。例えば、Thomson (1994; ed.
) The Cytokine Handbook (2d ed.) Academic Press, San Diego; Metcalf and
Nicola (1995) The Hematopoietic Colony Stimulating Factors Cambridge Uni
versity Press; および Aggarwal and Gutterman (1991) Human Cytokines Blac
kwell Pub参照。
【0137】 例えば、異常な発現またはIL−B60による異常なシグナリングに関連した
疾病または疾患は、アゴニストまたはアンタゴニストのための標的である可能性
がある。新たなサイトカインは、造血細胞、例えば、炎症および/または自己免
疫疾患のごとき免疫学的応答に影響するリンパ球の調節または発達において役割
を果たすはずである。あるいはまた、それは血管の生理学または発達、あるいは
神経に影響する可能性がある。
【0138】 詳細には、サイトカインは種々の状況において、細胞による細胞の合成、増殖
等を媒介するはずである。天然に存在する形態のIL−B60のミューテイン変
種のごときIL−B60のアンタゴニストまたはブロッキング抗体は、免疫応答
、例えば、炎症または自己免疫応答のような状況をブロックするための選択的か
つ強力な方法を提供する可能性がある。Samter, et al. (eds.) Immunological Diseases vols. 1 and 2, Little, Brown and Coも参照。
【0139】 さらに、ある種の組み合わせ組成物、例えば、他の炎症モジュレーターとの組
み合わせ組成物も有用であろう。かかる他の分子は、ステロイド類、種変種また
はウイルスホモログを含むIL−6および/またはG−CSFの他のバージョン
、ならびにそれらの個々のアンタゴニストを包含しうる。
【0140】 ノーザンブロット分析によりIL−B60 mRNAを産生する各細胞タイプ
における種々の異常な状態が知られている。Berkow (ed.) The Merck Manual of Diagnosis and Therapy , Merck & Co., Rahway, N.J.; Thorn, et al. Harriso n's Principles of Internal Medicine , McGraw-Hill, N.Y.; および Weatheral
l, et al. (eds.) Oxford Textbook of Medicine, Oxford University Press, O
xford参照。他の多くの医学的状態および疾病にはマクロファージまたは単球の
活性化が関与しており、これらの多くが本発明において提供されるアゴニストま
たはアンタゴニストによる治療に応答するであろう。例えば、Stites and Terr
(eds.; 1991) Basic and Clinical Immunology Appleton and Lange, Norwalk,
Connecticut; および Samter, et al. (eds.) Immunological Diseases Little,
Brown and Co参照。これらの問題は、本発明において提供される組成物を用い
る予防または治療に感受性があるはずである。膵島における局在化は糖尿病との
関連性の可能性を示唆する。
【0141】 IL−B60、アンタゴニスト、抗体等を精製し、次いで、患者、家畜または
ヒトに投与することができる。治療用に、例えば慣用的な医薬上許容される担体
または希釈剤、例えば、免疫原性アジュバント中において、生理学的に無害な安
定化剤、賦形剤または保存料とともに、これらの試薬をさらなる活性または不活
性成分と組み合わせることができる。これらの組み合わせ物を滅菌濾過し、バイ
アル中で凍結乾燥されるような剤形中に入れ、あるいは安定化された水性調合物
中で保存される。また本発明は、相補的な結合をしない形態を含む、抗体または
その結合フラグメントの使用を企図する。
【0142】 IL−B60またはそのフラグメントを用いて薬剤スクリーニングを行って、
IL−B60に対する結合アフィニティーあるいはIL−B60機能に対して他
の重要な生物学的影響を有する化合物を同定することができ、関連化合物の単離
もできる。その後の生物学的アッセイを用いて、化合物が固有の刺激活性を有し
、それゆえそれがサイトカインの活性をブロックするという点においてブロッカ
ーまたはアンタゴニストであるかどうかを決定することができる。同様に、固有
の刺激活性を有する化合物はシグナル経路を活性化でき、かくしてそれはIL−
B60の活性を刺激するという点でアゴニストである。さらに本発明は、IL−
B60に対するブロッキング抗体のアンタゴニストとしての使用ならびに刺激抗
体のアゴニストとしての使用を企図する。このアプローチは他のIL−B60種
変種に関して特に有用なはずである。
【0143】 有効な治療に必要な試薬の量は、投与手段、標的部位、患者の生理学的状態、
および他の投与医薬を包含する多くの異なる因子に依存するであろう。よって、
治療用量を検定して安全性および有効性を最適化すべきである。典型的には、イ
ンビトロにて使用される用量はこれらの試薬のインシトゥ投与での使用量の有用
な指針を提供しうる。個々の疾患の治療に関する有効用量についての動物試験は
ヒトへの投与についてのさらなる予想を提供するであろう。種々の考慮事項が記
載されており、例えば、Gilman, et al. (eds. 1990) Goodman and Gilman's: The Pharmacological Bases of Therapeutics , 8th Ed., Pergamon Press; およ
Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed. (1990), Mack Publishing
Co., Easton, Penn参照。投与方法はそれらの中および以下において、例えば、
経口、静脈内、腹腔内、または筋肉内投与、経皮拡散等について議論されている
。医薬上許容される担体は、水、セイライン、バッファー、および例えばthe Me rck Index , Merck & Co., Rahway, New Jerseyに記載された他の化合物を包含す
る。通常には、用量範囲は、適当な担体を伴って濃度1mMよりも低く、典型的
には濃度約10μM未満、通常には濃度約100nM未満、好ましくは濃度約1
0pM(ピコモラー)未満、最も好ましくは濃度約1fM(フェトモラー)未満
である。連続または長期間投与のために除放性処方、または除放装置がしばしば
使用されるであろう。例えば、Langer (1990) Science 249:1527-1533参照。
【0144】 IL−B60、そのフラグメント、およびそれに対する抗体またはそのフラグ
メント、アンタゴニスト、およびアゴニストを、治療すべき宿主に直接投与して
もよく、あるいは化合物のサイズに応じて、それらを投与する前にオボアルブミ
ンまたは血清アルブミンのごとき担体蛋白に抱合させるのが望ましいかもしれな
い。治療処方を多くの慣用的剤形として投与することができる。有効成分を単独
投与することは可能であるが、それを医薬処方として投与することが好ましい。
典型的には、処方は、1またはそれ以上の許容される担体とともに上記の少なく
とも1の有効成分を含む。各担体は、他の成分に適合し、患者に対して有害でな
いという意味において医薬上および生理学上許容されるべきものである。処方は
、経口、直腸、鼻腔、局所または非経口(皮下、筋肉内、静脈内および皮内を包
含)投与に適したものを包含する。慣用的には、処方を単位剤形として提供し、
製薬分野においてよく知られたいずれの方法によっても処方を調製できる。例え
ば、Gilman, et al. (eds. 1990) Goodman and Gilman's: The Pharmacologica l Bases of Therapeutics , 8th Ed., Pergamon Press; and Remington's Pharma ceutical Sciences , 17th ed. (1990), Mack Publishing Co., Easton, Penn.;
Avis, et al. (eds. 1993) Pharmaceutical Dosage Forms: Parenteral Medicat ions , Dekker, New York; Lieberman, et al. (eds. 1990) Pharmaceutical Dos age Forms: Tablets , Dekker, New York; および Lieberman, et al. (eds. 199
0) Pharmaceutical Dosage Forms: Disperse Systems, Dekker, New York参照。
本発明の治療薬を他の剤、例えば、IL−6またはG−CSFを包含する他のサ
イトカインまたはそれらの個々のアンタゴニストと組み合わせてもよく、あるい
はそれらと関連づけて使用してもよい。
【0145】 本発明のIL−B60の天然に存在する形態および組み換え形態は、当該蛋白
への結合活性に関して化合物をスクリーニングできるキットおよびアッセイ方法
において特に有用である。アッセイ自動化のいくつかの方法は近年開発されて、
数万種の化合物のスクリーニングが短時間で可能となった。例えば、Fodor, et
al. (1991) Science 251:767-773参照、それには固体基材上で合成された一定の
複数のポリマーにより結合アフィニティーを測定する手段が記載されている。大
量の精製された、可溶性の、本発明により提供されるようなIL−B60の利用
可能性により、適当なアッセイの開発が大いに容易となりうる。
【0146】 他の方法を用いてIL−B60−IL−B60受容体相互作用における重要受
容体を決定することができる。突然変異による分析を行うことができ、例えば、
相互作用および・またはシグナリングにおける特異的重要残基を決定するにはSo
moza, et al. (1993) J. Exptl. Med. 178:549-558参照。PHD(Rost and San
der (1994) Proteins 19:55-72)およびDSC(King and Sternberg (1996) Pr otein Sci. 5:2298-2310)はα−ヘリックス(H)、β−鎖(E)、またはコイ
ル(L)の二次構造予想が可能である。ヘリックスAおよびDは受容体相互作用
において重要ではないが、Dヘリックスはより重要な領域である。表2参照。
【0147】 例えば、通常には、例えば三次構造データにより抗原が構造的に特定された場
合にアンタゴニストを見出すことができる。精製IL−B60を用いる高度に自
動化されたアッセイ方法の開発により、潜在的な相互作用アナログの試験が現在
可能である。詳細には、本明細書記載のスクリーニング法を用いることにより新
たなアゴニストおよびアンタゴニストが発見されるであろう。一定範囲のIL−
B60分子に対する複合的な結合アフィニティーを有することが判明した化合物
、例えば、IL−B60の種変種に対するアンタゴニストとして役立ちうる化合
物は特に重要である。
【0148】 薬剤スクリーニングのための1の方法は、IL−B60を発現する組み換えD
NA分子で安定に形質転換された真核または原核宿主細胞を用いるものである。
他の分子からの単離においてIL−B60を発現する細胞を単離してもよい。か
かる細胞は、生きた形態であれ、固定化形態であれ、標準的な結合パートナー結
合アッセイに使用することができる。Parce, et al. (1989) Science 246:243-2
47; and Owicki, et al. (1990) Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 87:4007-4011も
参照、これらには細胞応答の高感度検出方法が記載されている。
【0149】 薬剤スクリーニングのためのもう1つの方法は、IL−B60に対する適当な
結合アフィニティーを有する化合物に関する高処理量スクリーニングを提供する
アプローチを含むものであり、1984年9月13日公開の、Geysenの欧州特許
出願第84/03564号に詳述されている。先ず、多数の異なった小型ペプチ
ド試験化合物を固体基材上、例えばプラスチックピンまたは他の適当な表面上で
合成する。Fodor, et al. (1991)参照。次いで、すべてのピンを、可溶性で未精
製の、あるいは可溶性で精製されたIL−B60と反応させ、洗浄する。次工程
は結合IL−B60の検出を含む。
【0150】 合理的な薬剤設計はIL−B60および他のエフェクターまたはアナログの分
子形状の構造的研究に基づくものであってもよい。エフェクターは、結合に応答
して他の機能を媒介する他の蛋白、あるいは通常にはIL−B60と相互作用す
る他の蛋白、例えば受容体であってもよい。いずれの部位が特異的な他の蛋白と
相互作用するのかを決定するための1の手段は、物理的な構造決定、例えば、X
線結晶回折像または二次元NMR法である。これらは、例えば他のサイトカイン
−受容体モデルに対してモデルを設計した場合に、いずれのアミノ酸残基が分子
接触領域を形成しているのかについての指針を提供するであろう。蛋白の構造決
定に関する詳細な説明については、例えばBlundell and Johnson (1976) Protei n Crystallography , Academic Press, New York参照。
【0151】 IX.キット 本発明は、種々の診断キットならびに別のIL−B60または結合パートナー
の存在を検出するための方法におけるIL−B60蛋白、そのフラグメント、ペ
プチド、およびそれらの融合生成物の使用も企図する。典型的には、キットは、
特定されたIL−B60ペプチドまたは遺伝子のセグメントあるいは1または他
の例えばIL−B60フラグメントまたは抗体を認識する試薬の入ったコンパー
トメントを有するであろう。
【0152】 IL−B60への試験化合物の結合アフィニティーを決定するためのキットは
、典型的には、試験化合物;標識化合物、例えば、IL−B60に対する既知の
結合アフィニティを有する結合パートナーまたは抗体;IL−B60(天然に存
在するものまたは組み換えによるもの)の源;ならびに分子を固定化するための
固相のごとき遊離標識化合物から結合化合物を分離するための手段を含む。化合
物をスクリーニングしたならば、抗原に対する適当な結合アフィニティーを有す
る化合物を当該分野でよく知られた適当な生物学的アッセイにおいて評価して、
それらがIL−B60シグナリング経路に対するアゴニストまたはアンタゴニス
トとして作用するかどうかを決定することができる。組み換えIL−B60ポリ
ペプチドの利用可能性は、かかるアッセイをキャリブレーションするための十分
に特定された標準物質も提供する。
【0153】 例えば、試料中のIL−B60の濃度を決定するための好ましいキットは、典
型的には、標識化合物、例えば、抗原に対する既知結合アフィニティーを有する
結合パートナーまたは抗原、サイトカイン(天然に存在するものまたは組み換え
によるもの)の源ならびにならびに分子を固定化するための固相のごとき遊離標
識化合物から結合化合物を分離するための手段を含む。通常には、試薬の入った
コンパートメント、および説明書が提供される。
【0154】 IL−B60またはフラグメントに特異的な、抗原結合フラグメントを包含す
る抗体は、IL−B60および/またはそのフラグメントの上昇したレベルの存
在を検出するための診断用途において有用である。かかる診断アッセイは、溶解
物、生きた細胞、固定化細胞、免疫蛍光物質、細胞培養物、体液を用いることが
でき、さらに血清中の抗原に関連した抗原等の検出を含む。診断アッセイは均一
なもの(遊離試薬と抗原結合パートナー複合体との間の分離工程がない)であっ
ても不均一なもの(分離工程あり)であってもよい。種々の市販アッセイが存在
し、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(E
LISA)、酵素イムノアッセイ(EIA)、酵素増倍イムノアッセイ法(EM
IT)、基質−標識蛍光イムノアッセイ(SLFIA)等がある。例えば、Van
Vunakis, et al. (1980) Meth Enzymol. 70:1-525; Harlow and Lane (1980) An tibodies: A Laboratory Manual , CSH Press, NY; および Coligan, et al. (e
ds. 1993) Current Protocols in Immunology, Greene and Wiley, NY参照。
【0155】 抗−イディオタイプ抗体を同様に使用して、IL−B60に対する抗体の存在
を診断してもよい。例えば、IL−B60の過剰産生は種々の免疫学的反応を生
じさせる可能性があり、それらは異常な生理学的状態、特に、癌または異常な活
性化もしくは分化のごとき増殖性の細胞の状態の診断となる可能性がある。その
うえ、利用可能な分布パターンは、サイトカインが膵島で発現されるという情報
を提供し、サイトカインが当該器官の機能、例えば、糖尿病に関連した医学的症
状に関与している可能性を示唆する。
【0156】 しばしば、アッセイの感度を最適化するために診断アッセイのための試薬がキ
ットに提供される。本発明に関しては、アッセイ、プロトコル、および標識の性
質に応じて、標識または未標識抗体または結合パートナー、あるいは標識IL−
B60が提供される。通常には、バッファー、安定化材、酵素基質のごときシグ
ナル生成に必要な材料等のごとき他の添加物とともにかかる物質が提供される。
好ましくは、キットは正しい使用および使用後の内容物の処分に関する説明書も
含むであろう。典型的には、キットは各有用試薬のためのコンパートメントを有
する。望ましくは、試薬は凍結乾燥粉末として提供され、試薬を水性媒体中で復
元して適当濃度とし、アッセイを行ってもよい。
【0157】 薬剤スクリーニングおよび診断アッセイの上記構成成分の多くは修飾せずに使
用でき、あるいは種々の方法で修飾することもできる。例えば、検出可能なシグ
ナルを直接または間接的に提供する部分を共有結合または非共有結合により結合
することにより標識を行ってもよい。これらのアッセイのいずれにおいても、結
合パートナー、試験化合物、IL−B60、またはそれに対する抗体を直接また
は間接的に標識することができる。直接標識が可能なものとしては下記のグルー
プが挙げられる:125Iのごとき放射性標識、ペルオキシダーゼおよびアルカ
リ性ホスファターゼのごとき酵素、ならびに蛍光強度の変化、波長シフトまたは
蛍光分極をモニターすることのできる蛍光標識(米国特許第3940475号)
。間接標識が可能なものとしては、1の構成成分のビオチン化、次いで、上記標
識グループの1つにカップリングしたアビジンへの結合が挙げられる。
【0158】 遊離IL−B60から結合IL−B60を分離する、あるいは遊離試験化合物
から結合試験化合物を分離する方法も多く存在する。IL−B60を種々のマト
リックス上に固定化し、次いで、洗浄することができる。適当なマトリックスは
、ELISAプレートのごときプラスチック、フィルター、およびビーズを包含
する。例えば、Coligan, et al. (eds. 1993) Current Protocols in Immunolog y , Vol. 1, Chapter 2, Greene and Wiley, NY参照。他の適当な分離法は、Ratt
le, et al. (1984) Clin. Chem. 30:1457-1461に記載されたフルオレセイン抗体
帯磁可能粒子法、および米国特許第 4,659,678 号に記載されたような二重抗体
磁性粒子分離を包含するが、これらに限らない。
【0159】 蛋白またはそれらのフラグメントを種々の標識に結合させる方法は文献におい
て広く報告されており、ここでは詳細な議論を要しない。多くの方法は、カルボ
ジイミドまたは活性エステルを用いてペプチド結合を形成することによる活性化
カルボキシル基の使用、クロロアセチルのごとき活性化ハロゲンとメルカプト基
との反応によるチオエーテルの形成、あるいは結合のためのマレイミドのごとき
活性化オレフィンの使用等を包含する。融合蛋白はこれらの適用例においても有
用であることがわかるであろう。
【0160】 本発明のもう1つの診断の態様は、IL−B60の配列から取られたオリゴヌ
クレオチドまたはポリヌクレオチド配列の使用を包含する。異常な症状、例えば
、炎症または自己免疫を有する疑いのある患者からの試料中のIL−B60メッ
セージのレベルを検出するためのプローブとしてこれらの配列を使用することが
できる。サイトカインは活性化のマーカーまたはメディエイタである可能性があ
るので、例えば、効果が現れて有意なものとなるまでに予防的な様式でさらなる
治療が必要な場合には、活性化細胞数を決定することは有用でありうる。RNA
およびDNAヌクレオチド配列の調製、配列の標識、および配列の好ましいサイ
ズについては文献中に多くの説明や議論がある。例えば、Langer-Safer, et al.
(1982) Proc. Nat'l. Acad. Sci. 79:4381-4385; Caskey (1987) Science 236:
962-967; and Wilchek et al. (1988) Anal. Biochem. 171:1-32参照。
【0161】 他の分子の発現を定性的または定量的に試験する診断キットも企図される。診
断または予後は、マーカーとして使用される多数の徴候の組み合わせに依存する
可能性がある。よって、キットはマーカーの組み合わせに関して試験するもので
あってもよい。例えば、Viallet, et al. (1989) Progress in Growth Factor R es. 1:89-97参照。他のキットを用いて他の細胞サブセットを評価してもよい。
【0162】 X.IL−B60受容体の単離 特異的リガンド−受容体相互作用のリガンドが単離されたならば、受容体を単
離するための方法が存在する。Gearing, et al. (1989) EMBO J. 8:3667-3676参
照。例えば、受容体への結合を妨害することなくIL−B60サイトカインを標
識する手段を決定することができる。例えば、アフィニティー標識をリガンドの
アミノ−またはカルボキシル−末端に融合させることができる。かかる標識はF
LAGエピトープまたは例えばIgもしくはFcドメインであってもよい。かか
る結合成分を発現する下位集団を検出するための細胞ソーティングまたは他のス
クリーニングにより、サイトカインの特異的結合に関して発現ライブラリーをス
クリーニングすることができる。例えば、Ho, et al. (1993) Proc. Nat'l Acad . Sci. USA 90:11267-11271; and Liu, et al. (1994) J. Immunol. 152:1821-2
9参照。別法として、パンニング法を用いてもよい。例えば、Seed and Aruffo (
1987) Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 84:3365-3369参照。
【0163】 IL−B60サイトカインの結合パートナーを単離するために、標識を用いた
蛋白架橋法を適用することができる。この方法は、リガンド−受容体様の様式で
サイトカインと特異的に相互作用する蛋白の同定を可能にするであろう。
【0164】 既知のIL−6またはG−CSF受容体成分がIL−B60に対する応答にお
いて関与しているかどうかを決定するために、初期の実験が行われるであろう。
これらの機能的受容体複合体が多くのまたはすべての成分を、すなわち特定の受
容体サブユニットまたはアクセサリー受容体サブユニットをIL−B60受容体
複合体と共有しているということは有り得る。
【0165】 本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明に対する多くの修飾およ
び変更がなされ得るし、かかる修飾および変更は当業者に明らかである。本明細
書に記載した特定の具体例は例示だけのために提供され、本発明は添付した請求
の範囲のよってのみ限定されるべきであり、かかる請求の範囲の均等物の全範囲
が含まれる。
【0166】 実施例 I.一般的方法 下記の標準的な方法の多くは、例えば、Maniatisら、(1982) Molecular Cloni
ng, A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbo
r Press, NY; Sambrookら、(1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual
(第2版)Vol. 1-3, CSH Press, NY; Ausubelら、Biology Greene Publishing
Associates, Brooklyn, NY; Ausubelら、(1987および増刊)Current Protocols i
n Molecular Biology Wiley/Greene, NY; Innisら、(1990年度版) PCR Protocol
s: A Guide to Methods and Applications Academic Press, NY; Bonifacinoら
、Current Protocols in Cell Biology Wiely, NY; およびDoyleら、Cell and T
issue Culture: Laboratory Protocols Wiley, NYにおいて、記載または言及さ
れている。蛋白質精製方法は、硫酸アンモニウム沈殿、カラムクロマトグラフィ
ー、電気泳動、遠心分離、結晶化およびその他のような方法を包含する。例えば
、Ausubelら、(1987および定期的な増刊); Deutscher (1990) "Guide to Prote
in Purification", Methods in Enzymology vol. 182およびこのシリーズの他の
巻; Coliganら、(1995および増刊)Current Protocols in Protein Science Joh
n WileyおよびSons, New York, NY; Matsudaira (1993年度版) A Practical Gui
de to Protein and Peptide Purification for Microsequencing, Academic Pre
ss, San Diego, CA; および蛋白質精製産物の使用における製造者の文献、例え
ば、Pharmacia, Piscataway, NJまたはBio-Rad, Richmond, CAを参照のこと。組
換え技術との併用は、例えば、プロテアーゼ−除去可能な配列を介して、適当な
セグメント(エピトープタグ)、例えば、FLAG配列または融合できる等価物
への融合を可能にする。例えば、Setlow (編) Genetic Engineering, Principle
and Methods 12: 87-98, Plenum Press, NY におけるHochui (1990) "Purifica
tion of Recombinant Protein with Metal Chelate Absorbent"; およびCroweら
、(1992) QIAexpress: The High Level Expression & Protein Purification Sy
stem QUIAGEN, Inc., Chatsworth, CAを参照のこと。
【0167】 例えば、University of Wisconsin Genetics Computer Group (GCG), Madison
, WI, the NCBI at NIHおよびGenBank, NCBI, EMBOおよび公共の配列の他のソー
ス由来のソフトウェアを包含する入手可能なソフトウェアプログラムを用いて、
コンピューター配列分析を行う。他の分析ソースは、例えば、RASMOLプロ
グラム(Bazanら、(1996) Nature 379:591; Lodiら、(1994) Science 263: 1762
-1766; SayleおよびMilner-White (1995) TIBS 20: 374-376;およびGronenberg
ら、(1991) Protein Engineering 4: 263-269参照)およびDSC(KingおよびS
ternberg (1996) Protein Sci. 5: 2298-2310参照)を包含する。また、Wilkins
ら、(1997年度版) Proteome Research: New Frontiers in Functional Genomics
Springer-Verlag, NY; Salzbergら、(1998年度版) Computational Methods in
Molecular Biology Elsevier, NY;およびBirrenら、(1997年度版) Genome Analy
sis: A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, N
Yを参照のこと。
【0168】 標準的な免疫学的技術は、例えば、Hertzenbergら、(1996年度版) Weir's Han
dbook of Experimental Immunology vols. 1-4, Blackwell Science; Coligan (
1991および改訂)Current Protocols in Immunology Wiley/Greene, NY; および
Methods in Enzymology vols. 70, 73, 74, 84, 92, 93, 108, 116, 121, 132,
150, 162および163に記載されている。サイトカインアッセイは、例えば、Thoms
on (1994年度版) The Cytokine Handbook(第二版)Academic Press, San Diego
; MetcalfおよびNicola (1995) The Hematopoietic Colony Stimulating Factor
s Cambridge University Press;およびAggarwal およびGutterman (1991) Human
Cytokines Blackwell Pub.に記載されている。
【0169】 脈管の生物学的活性についてのアッセイは当該分野でよく知られている。それ
らは、腫瘍における脈管形成および脈管静止活性、または他の組織、例えば、動
脈平滑筋増殖(例えば、Koyomaら、(1996) Cell 87: 1069-1078参照)、脈管上
皮への単球の接着(McEvoyら(1997) J. Exp. Med. 185: 2069-2077参照)などを
包含するであろう。また、Ross (1993) Nature 362: 801-809; RekhterおよびGo
rdon (1995) Am. J. Pathol. 147: 668-677; Thybergら(1990) Atherosclerosis
10: 966-990; およびGumbiner (1996) Cell 84: 345-357を参照のこと。
【0170】 神経細胞生物学的活性についてのアッセイは、例えば、Wouterlood (1995年度
版) Neuroscience Protocols modules 10, Elsevier; Methods in Neuroscience
s Academic Press; およびNeuromethods Humana Press, Totowa, NJに記載され
ている。発生系の方法は、例えば、Meisami (編)Handbook of Human Growth an
d Developmental Biology CRC Press;およびChrispeels (編)Molecular Techni
ques and Approaches in Developmental Biology Interscienceに記載されてい
る。 FACS分析は、Melamedら、(1990) Flow Cytometry and Sorting Wiley-Lis
s, Inc., New York, NY; Shapiro (1988) Practical Flow Cytometry Liss, New
York, NY; およびRobinsonら、(1993) Handbook of Flow Cytometry Methods W
iley-Liss, New York, NYに記載されている。
【0171】 II.ヒトIL−B60のクローニング 遺伝子の配列を表1に提供する。配列はゲノムヒト配列由来である。これらの
配列は、遺伝子の細胞分布を決定するためのPCRプライマーまたはプローブの
調製を可能にする。配列は、メッセージをコード化しているゲノムDNAの単離
を可能にする。 プローブまたはPCRプライマーを用いて、種々の組織または細胞型をプロー
ブして細胞分布を決定する。PCR産物は、例えば、TAクローニングキット(
Invitrogen)を用いてクローン化する。得られたcDNAプラスミドは、自動シ
ークエンサー(Applied Biosystems)において両末端から配列決定する。
【0172】 III.IL−B60の細胞発現 霊長類IL−B60をコードしているcDNAに特異的な適当なプローブまた
はプライマーを調製する。典型的に、プローブは、例えば、ランダムプライミン
グによって標識される。発現は、おそらく、記載された細胞タイプにおいて起こ
り、ことによると膵島においても起こるかもしれない。
【0173】 リーダー配列の存在が、哺乳動物細胞において発現した場合に分泌されるIL
−B60を見出すという予想を導いた。タグを付加した形態のhIL−B60(
hIL−B60−Etag)での293T細胞のトランスフェクションは、IL
−B60の有効な分泌をもたらさなかった。代わりに、IL−B60は、単に、
トランスフェクト細胞溶解物から免疫沈降されることができた。IL−B60が
IL−12(p34/p40)のような混成因子であり、よって、分泌のパート
ナーを必要とするという可能性を調べた。IL−6ファミリーの非シグナリング
受容体のなかで、近年記載され、これまではオーファン(orphan)の受容体CL
F−1(NR6)もまた、ヒトとネズミの形態の間に高レベルの相同性を示した
(>95%アミノ酸同一性)。これらの観察に基づいて、IL−B60とCLF
−1がパートナーであるという仮説が生まれた。
【0174】 サザン分析:一次増幅cDNAライブラリー由来のDNA(5μg)を適当な
制限酵素で消化してインサートを解離し、1%アガロースゲル上で泳動し、ナイ
ロン膜(Schleicher and Schuell, Keene, NH)に転写した。 ヒトmRNA単離のための試料は、例えば、休止している末梢血単核細胞(単
球、T細胞、NK細胞、顆粒球、B細胞)(T100);抗−CD3で2、6、
12時間活性化されたプールした末梢血単核細胞(T101);休止しているT
細胞、TH0クローンMot72(T102);抗−CD28および抗−CD3
で3、6、12時間活性化されたプールしたT細胞、TH0クローンMot72
(T103);特異的ペプチドで2、7、12時間処理したアネルギー性のプー
ルしたT細胞、TH0クローンMot72(T104);休止しているT細胞、
TH1クローンHY06(T107);抗−CD28および抗−CD3で3、6
、12時間活性化されたプールしたT細胞、TH1クローンHY06(T108
);特異的ペプチドで2、6、12時間処理したアネルギー性のプールしたT細
胞、TH1クローンHY06(T109);休止しているT細胞、TH2クロー
ンHY935(T110);抗−CD28および抗−CD3で2、7、12時間
活性化されたプールしたT細胞、TH2クローンHY935(T111);休止
しているT細胞腫瘍系統JurkatおよびHut78(T117);休止して
いるプールしたT細胞クローンAD130.2、Tc783.12、Tc783
.13、Tc783.58、Tc782.69(T118);休止しているT細
胞ランダムγδT細胞クローン(T119);CD28−T細胞クローン;休止
している脾臓細胞(B100);抗−CD40およびIL−4で活性化された脾
臓細胞(B101);休止しているプールしたB細胞EBV系統WT49、RS
B、JY、CVIR、721.221、RM3、HSY(B102);PMAお
よびイノマイシンで1、6時間活性化されたプールしたB細胞系統JY(B10
3);休止しているプールしたNK20クローン(K100);PMAおよびイ
ノマイシンで6時間活性化されたNK20クローン(K101);IL−2処理
したLGL白血病患者の末梢血由来のNKLクローン(K106);PMAおよ
びイノマイシンで1、6時間活性化されたプールした造血前駆系統TF1(C1
00);休止しているU937単球前駆細胞系統(M100);PMAおよびイ
ノマイシンで1、6時間活性化されたプールしたU937単球前駆細胞系統(M
101);LPS、IFNγ、抗−IL−10で1、2、6、12、24時間活
性化されたプールした水簸した単球(M102);LPS、IFNγ、IL−1
0で1、2、6、12、24時間活性化されたプールした水簸した単球(M10
3);LPS、IFNγ、抗−IL−10で4、16時間活性化されたプールし
た水簸した単球(M106);LPS、IFNγ、IL−10で4、16時間活
性化されたプールした水簸した単球(M107);LPSで1時間活性化された
水簸した単球(M108);LPSで6時間活性化された水簸した単球(M10
9);CD34+ GM−CSF、TNFα 12日由来の休止しているDC70
%CD1a+(D101);CD34+ GM−CSF、TNFα 12日由来の
PMAおよびイノマイシンで1時間活性化されたDC70%CD1a+(D10
2);CD34+ GM−CSF、TNFα 12日由来のPMAおよびイノマイ
シンで6時間活性化されたDC70%CD1a+(D103);CD34+ G
M−CSF、TNFα 12日由来のPMAおよびイノマイシンで6時間活性化
されたDC95%CD1a+(D103);CD34+ GM−CSF、TNF
α 12日由来のFACSソートされた、PMAおよびイノマイシンで1、6時
間活性化されたプールしたDC95%CD1a+(D104);CD34+ G
M−CSF、TNFα 12日由来のFACSソートされた、PMAおよびイノ
マイシンで1、6時間活性化されたプールしたDC95%CD14+(D105
);CD34+ GM−CSF、TNFα 12日由来のFACSソートされた、
PMAおよびイノマイシンで1、6時間活性化されたプールしたDC CD1a
+ CD86+(D106);単球GM−CSF、IL−4 5日由来の休止して
いるDC(D107);単球GM−CSF、IL4 5日由来の休止しているD
C(D108);単球GM−CSF、IL4 5日由来のLPSで4、16時間
活性化されたプールしたDC(D109);単球GM−CSF、IL4 5日由
来のTNFα、単球スープ(supe)で4、16時間活性化されたプールしたDC
(D110);刺激されない上皮細胞;IL−1β活性化された上皮細胞;PM
Aおよびイノマイシンで1、6時間活性化されたプールした肺繊維芽細胞肉腫系
統MRC5(C101);PMAおよびイノマイシンで1、6時間活性化された
プールした腎臓上皮肉腫細胞系統CHA(C102)を包含することができる。
IL−B60転写産物の発現は、LPS、IFNγ、抗−IL−10で4、16
時間活性化し、プールした水簸した単球(M106);LPS、IFNγ、抗−
IL−10で1、2、6、12、24時間活性化し、プールした水簸した単球(
M102);LPSで6時間活性し水簸した単球(M109);およびLPSで
1時間活性化した水簸した単球(M108)において非常に高かった。
【0175】 マウスmRNA発現のための試料は、例えば、休止マウス繊維芽細胞L細胞系
統(C200);Braf:ER(エストロゲン受容体へのBraf融合)トラ
ンスフェクト細胞、対照(C201);脾臓由来の休止しているMel14+天
然T細胞(T209);TH1細胞に極性化するためにIFNγ、IL−12お
よび抗IL−4で刺激した、IFNγおよびIL−4に6、12、24時間曝露
し、プールした脾臓由来のMel14+天然T細胞(T210);Th2細胞に
極性化するためにIL−4および抗INFγで刺激した、IL−4および抗IF
Nγに6、13、24時間曝露し、プールした脾臓由来のMel14+天然T細
胞(T211);TH1に極性化したT細胞(IFN−γおよび抗IL−4で7
日間極性化された脾臓由来のMel14ブライト、CD4+細胞;T200);
TH2に極性化したT細胞(IL−4およびIFN−γで7日間極性化された脾
臓由来のMel14ブライト、CD4+細胞;T201);トランスジェニック
Balb/C由来の3倍大きくTH1に極性化したT細胞(Openshawら(1995) J
. Exp. Med. 182: 1357-1367参照; 抗−CD3で2、6、24時間活性化し、プ
ールした;T202);トランスジェニックBalb/C由来の3倍大きくTH
2に極性化したT細胞(抗−CD3で2、6、24時間活性化し、プールした;
T203);トランスジェニックC57 b1/6由来の3倍大きくTH1に極
性化したT細胞(抗−CD3で2、6、24時間活性化し、プールした;T21
2);トランスジェニックC57 b1/6由来の3倍大きくTH2に極性化し
たT細胞(抗−CD3で2、6、24時間活性化し、プールした;T213);
大きくTH1に極性化したT細胞(IFNγ、IL−12および抗−IL−4で
3倍極性化した、トランスジェニックBalb/C由来の天然CD4+ T細胞
;IGIF、IL−12および抗IL−4で6、12、24時間刺激し、プール
した);胸腺由来のソートされたCD44− CD25+T細胞前駆体(T20
4);抗原での最後の刺激後3週間休止しているTH1 T細胞クローンD1.
1(T205);10μg/ml ConAで15時間刺激された、TH1 T細
胞クローンD1.1(T206);抗原での最後の刺激後3週間休止しているT
H2 T細胞クローンCDC35(T207);10μg/mlConAで15
時間刺激された、TH2 T細胞クローンCDC35(T208);刺激されな
いB細胞系統CH12(B201);刺激されない成熟B細胞白血病細胞系統A
20(B200);脾臓由来の刺激されないラージB細胞(B202);LPS
活性化された全脾臓由来のB細胞(B203);脾臓由来の休止しているメトリ
ザミド豊富な樹状細胞(D200);骨髄由来の休止している樹状細胞(D20
1);抗B220、抗CD3および抗クラスIIで涸渇した、GM−CSFおよ
びIL4中で培養された刺激されない骨髄由来の樹状細胞(D202);抗B2
20、抗CD3および抗クラスIIで涸渇した、GM−CSFおよびIL−4中
で培養し、抗CD40で1、5日間刺激され、プールした骨髄由来の樹状細胞(
D203);LPSで4時間活性化された単球細胞系統RAW264.7(M2
00);GMおよびM−CSFで誘導された骨髄マクロファージ(M201);
GM−SCFで誘導された、LPS、IFNγおよびIL−10で24時間刺激
された骨髄マクロファージ(M205);GM−CSFで誘導された、LPS、
IFNγおよび抗IL−10で24時間刺激された骨髄マクロファージ(M20
6);腹膜マクロファージ(M207);休止しているマクロファージ細胞系統
J774(M202);0.5、1、3、6、12時間でプールしたマクロファ
ージ細胞系統J774+LPS+抗−IL−10(M203);0.5、1、3
、5、12時間でプールしたマクロファージ細胞系統J774+LPS+IL−
10(M204);刺激されないマスト細胞系統MC−9およびMCP−12(
M208);脳微小血管内皮細胞由来の、刺激されない不死化した内皮細胞系統
(E200);脳微小血管内皮細胞由来の、TNFαで一晩刺激された不死化し
た内皮細胞系統(E210);脳微小血管内皮細胞由来の、TNFαで一晩刺激
された不死化した内皮細胞系統(E202);脳微小血管内皮細胞由来の、TN
FαおよびIL−10で一晩刺激された不死化した内皮細胞系統(E203);
wt C57b1/6マウス由来の全大動脈;5ヶ月ApoE KOマウス由来の
全大動脈(X207);12ヶ月ApoE KOマウス由来の全大動脈(X20
7);wt胸腺(O214);全胸腺、rag−1(O208);全腎臓、ra
g−1(O209);全腎臓、NZ B/Wマウス;および全心臓、rag−1
(O202)を包含することができる。
【0176】 ヒトIL−B60は、T細胞;Th0クローンMot72(活性化された);
活性化されたPBL;単球;樹状細胞;胎児肺およびヘビースモーカーの肺試料
において発現されることが見出された。 CLF−1は、樹状細胞;脾臓細胞;Th1細胞;胎児肺;および肺試料にお
いて発現されることが見出された。この分布は、該複合体が免疫機能、例えば、
樹状細胞および免疫細胞、および肺生理機能において重要であることと一致する
【0177】 CLF−1はインビトロでIL−B60分泌に必要なので、種々のヒトおよび
マウスcDNAライブラリーを両方のmRNAの同時発現についてスクリーンし
た。両方の最も高い発現は、成人ヒト脾臓細胞、T細胞、活性化された単球およ
び樹状細胞において、ならびに胎児肺および子宮において見出された。マウスラ
イブラリーにおいて、同時発現は、成人肺において最も強かった。
【0178】 IV.IL−B60の染色体マッピング IL−B60をコードしている単離したcDNAを用いる。染色体マッピング
は、標準的な技術である。例えば、BIOS Laboratories (New Haven, CT) および
PCRでのマウス体細胞ハイブリッドパネルを用いるための方法を参照のこと。 ヒトIL−B60遺伝子は、ヒト染色体11に局在していた。
【0179】 V.IL−B60蛋白質または複合体の精製 多数のトランスフェクト細胞系統を他の細胞と比べて高いレベルでサイトカイ
ンを発現するものについてスクリーニングする。別法では、両方のサブユニット
を有する組換え構築物を作成できる。種々の細胞系統を取り扱いにおけるそれら
の好都合な特性についてスクリーニングおよび選択する。天然のIL−B60は
、天然起源から単離でき、または適当な発現ベクターを用いる形質転換細胞から
の発現によって単離することができる。発現した蛋白質または複合体の精製は、
標準的な手法によって行うか、または、高い効率で細胞溶解物または上清から有
効に精製するための工学的方法と組み合わせてもよい。FLAGまたはHis6
セグメントをかかる精製に用いることができる。別法では、アフィニティークロ
マトグラフィーを特異的抗体と共に用いてもよい(下記参照)。 蛋白質は、所望により、coli、昆虫細胞または哺乳動物発現系において生
産される。
【0180】 VI.相同性IL−B60遺伝子の単離 IL−B60 cDNAまたは他の種の相対配列は、所望の起源由来のライブ
ラリー、例えば、霊長類細胞cDNAライブラリーをスクリーンするためのハイ
ブリダイゼーションプローブとして用いることができる。プローブを用いて、ゆ
るやかなハイブリダイゼーションに必要なストリンジェンシーおよび存在の両方
について、多くの異なる種をスクリーンすることができる。交差ハイブリダイゼ
ーションの特異性を示すクローンについて選択するために、適当なハイブリダイ
ゼーション条件が用いられるであろう。
【0181】 ペプチド配列に基づく縮重プローブを用いるハイブリダイゼーションによるス
クリーニングもまた、適当なクローンの単離を可能にするであろう。別法では、
PCRスクリーニングに適当なプライマーの使用が、豊富な適当な核酸クローン
を生じるであろう。 同様な方法が、種、多型または対立遺伝子変種のいずれかを単離するために適
用できる。種変種は、プローブとして1の種からの全長単離物またはフラグメン
トの単離に基づく交差−種ハイブリダイゼーション技術を用いて単離される。
【0182】 別法では、ヒトIL−B60に対して生じた抗体を用いて、適当な、例えば、
cDNAライブラリーから交差−反応性蛋白質を発現する細胞についてスクリー
ンする。精製蛋白質または特定されたペプチドは、上記のように、標準的な方法
によって抗体を生じるのに有用である。合成ペプチドまたは精製蛋白質は、モノ
クローナル抗体またはポリクローナル抗体を生じるために免疫系に与えられる。
例えば、Coligan (1991) Current Protocols in Immunology Wiley/Greene; お
よびHarlow およびLane (1989) Antibodies: A Laboratory Manual Cold Spring
Harbor Pressを参照のこと。得られた抗体は、所望により、スクリーニング、
精製または診断に用いられる。
【0183】 VII.IL−B60または複合体に特異的な抗体 合成ペプチドまたは精製蛋白質は、モノクローナルまたはポリクローナル抗体
を生産するために免疫系に与えられる。例えば、Coligan (1991) Current Proto
cols in Immunology Wiley/Greene; およびHarlow およびLane (1989) Antibodi
es: A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Pressを参照のこと。ポリクロー
ナル血清またはハイブリドーマを調製してもよい。適当な状況において、結合試
薬を上記のように、例えば、蛍光または別の方法で標識するか、またはパンニン
グ法のための基質に固定する。免疫選択、免疫涸渇および関連の技術は、所望に
より、例えば、IL−B60単独または2つのサブユニット間の複合体のための
選択試薬を調製するために利用できる。
【0184】 VIII.IL−B60およびCLF−1共沈 CLF−1−FLAG構築物を発現ベクターにおいて調製した。IL−B60
Etag(タグを付加したエピトープ)構築物もまた調製した。IL−B60E
たg構築物単独か、CLF−1−FLAG構築物単独か、または両方を一緒に用
いて、COS細胞中へ一時的トランスフェクションを行った。細胞は、35Sメ
チオニンで標識された。上清および細胞を収集した。
【0185】 IL−B60−Etagおよび可溶性受容体CLF−1−Flagでの細胞の
同時トランスフェクションにおいて、リガンドおよび可溶性受容体の両方の分泌
が大いに増加した。両方とも、リガンド(抗Etag)または受容体(抗Fla
g)のいずれかに対する抗体と免疫沈降することができ、IL−B60およびC
LF−1がIL−12(p35/p40)に類似する可溶性サイトカイン/受容
体複合体を形成することを示す。Gublerら、(1991) Proc. Nat'l Acad. Sci. US
A 88: 4143-4147; Wolfら、(1991) J. Immunol. 146: 3074-3081を参照のこと。
したがって、正しいパートナーとの同時発現は、遺伝子産物の分泌に劇的な増加
をもたらすであろう。IL−B60とEbi3(Devergneら、(1996) J. Virol.
70: 1143-1153)、IL−12 p40およびsCNTFR(Davisら、(1991) S
cience 253: 59-63)を包含する他の可溶性受容体との同時発現は、リガンドの
有効な分泌をもたらさなかった。
【0186】 上清は、抗−FLAG M2(CLF−1を沈殿する)または抗−Etag A
b(IL−B60を沈殿する)と一緒に免疫沈降された。IL−B60Etag
トランスフェクト細胞単独において、抗Etag抗体を用いて検出された上清中
の発現レベルは非常に低かった。対照的に、二重トランスフェクト細胞において
、IL−B60Etagおよび第2の標識バンドが免疫沈降された。第2のバン
ドは、CLF−1に対応する。よって、Etag抗体は、両方の蛋白質を免疫沈
降し、例えば、それらは複合体を形成する。単一トランスフェクト細胞CLF−
1FLAGにおいて、わずかなCLF−1FLAG蛋白質が抗−FLAG M2
Abと共に免疫沈降する。この結果は、例えば、IL−12のp40成分に対す
る他の可溶性受容体と一致する。しかしながら、二重トランスフェクト細胞にお
いて、より多くのCLF−1が見出されるだけでなく、そのとき、IL−B60
も見出される。免疫沈降は両方向において作用する。
【0187】 IX.IL−B60はCNTFRに結合する IL−B60/CLF−1のシグナリング受容体を同定するために、hIL−
B60およびmCLF−1同時トランスフェクトした293T細胞由来の馴化培
地を、ヒトgp130単独または各々、hIL−6R、hOSMR、hLIFR
またはhLIFRおよびhCNTFRと組み合わせたhgp130と安定にトラ
ンスフェクトしたBA/F3細胞に加えた。gp130、LIFRおよびCNT
FRを発現しているBA/F3細胞だけがIL−B60/CLF−1での刺激に
おいて増殖応答を示した。CNTFR/gp130またはCNTFR/LIFR
のみよりなるシグナリング複合体の可能性を分析するために、フレキシブルリン
カーを介してCNTFRまたはCLF−1のいずれかをIL−B60に連結して
いる2つの可溶性融合蛋白質を設計した。同様ないわゆるハイパーサイトカイン
は、サイトカインおよび可溶性受容体が別々に加えられるよりも細胞上で100
−1000倍活性であることが示された。Fischerら、(1997) Nature Biotechno
l. 15: 142-145を参照のこと。ハイパーCNTFR−IL−B60は、BAF/
gp130細胞ではなくてBAF3/gp130/LIFR細胞の増殖を誘導す
ることができ、それは、LIFRがシグナリング複合体の成分であることを示す
。ハイパーCLF−1−IL−B60での細胞の刺激は、いずれの細胞系統の増
殖ももたらさなかった。これは、IL−B60分泌に必要であるが、CLF−1
が活性なシグナリング受容体複合体のサブユニットではないことを示した。
【0188】 活性な受容体複合体におけるgp130の関連は、完全にこの応答を遮断した
gp130に対する抗体の中和によって示された。さらに、gp130、LIF
RおよびCNTFRを発現しているBA/F3細胞由来の溶解物中におけるシグ
ナル伝達物質の分析は、STAT3が、CLF−1−IL−B60融合ではなく
、同時発現したIL−B60およびCLF−1のいずれか、またはCNTFR−
IL−B60融合蛋白質での刺激後にのみ、リン酸化されることを示した。
【0189】 X.生物学的機能の幅の評価 IL−B60または複合体の生物学的活性を例えば、IL−B60およびIL
−6およびG−CSFの間の配列および構造的相同性に基づいて試験する。最初
に、IL−6またはG−CSFの生物学的活性を示したアッセイを調べる。
【0190】 A.座骨神経傷害後のIL−B60およびCLF−1のレギュレーション マウス脊髄におけるIL−B60およびCLF−1発現を座骨神経の片側横断
面において分析し、次いで、近位および遠位神経断端を分離し、よって、再生を
防止した。種々の時点で、横断面領域由来の組織を収集し、定量的PCRによっ
てIL−B60およびCLF−1の発現について分析した。座骨神経の横断面は
、急速かつ長く持続するリガンドおよび受容体のアップレギュレーションをもた
らした。6時間後、IL−B60およびCLF−1がアップレギュレートされた
。発現は、非傷害または偽傷害神経と比べて、横断後20日間上昇した。軸策(
破砕した神経)の再生において、IL−B60およびCLF−1の両方が12時
間後にダウンレギュレートされるが、一方、IL−B60発現は、20日後に非
傷害神経のレベルにほとんど到達し、CLF−1レベルは20日後にピークに達
する。これは、おそらく2週間後に開始する再髄鞘形成における、CLF−1の
付加的な機能を示す可能性がある。神経におけるGM−CSFおよびマクロファ
ージ応答を欠くマウスにおける座骨神経の横断は、4日後のIL−B60発現が
正常なマウスと比べて変化しないことを示す。しかしながら、それらのマウスに
おけるCLF−1レベルは、正常な同腹子と比べて変化がないものから発現がほ
ぼ4倍増加するまでの範囲で不均一である。
【0191】 B.細胞の増殖に対する影響 種々の細胞型の増殖に対する影響を種々の濃度のサイトカインを用いて評価し
た。関連するサイトカインIL−6、G−CSFなどと組み合わせて、用量応答
分析を行う。細胞代謝および成長を検出する細胞センサー機(Molecular Device
s, Sunnyvale, CA)を用いてもよい。
【0192】 C.ヒト単球における細胞表面分子の発現に対する影響 単球を正常な健康なドナーの末梢血単核細胞から陰性選択によって精製する。
簡単に言うと、3x10個のフィコールバンド化単核細胞を氷上で、例えば、
200μlのαCD2(Leu−5A)、200μlのαCD3(Leu−4)
、100μlのαCD8(Leu2a)、100μlのαCD19(Leu−1
2)、100μlのαCD20(Leu−16)、100μlのαCD56(L
eu−19)、100μlのαCD67(IOM67;Immunotech, Westbrook,
ME)よりなるモノクローナル抗体(Becton-Dickinson; Mountain View,CA)お
よび抗−グリコホリン抗体(10F7MN, ATCC, Rockville, MD)のカクテルと一緒
にインキュベートする。抗体結合細胞を洗浄し、次いで、20:1のビーズ対細
胞比でヒツジ抗−マウスIgG結合磁性ビーズ(Dynal, Oslo, Norway)と一緒
にインキュベートする。磁場の適用によって抗体結合細胞を単球から分離する。
次いで、ヒト単球を1%ヒトAB血清を含有するYssel培地(Gemini Biopr
oducts, Calabasas, CA)中、IL−B60、IL−6、G−CSFまたはその
組み合わせの不在下あるいは存在下で培養する。
【0193】 細胞表面分子の発現の分析は、直接的な免疫蛍光法によって行うことができる
。例えば、2x10個の精製したヒト単球を1%ヒト血清を含有するリン酸緩
衝化セーライン(PBS)中において、氷上で20分間インキュベートする。細
胞を200xgでペレット化する。細胞を20mlPEまたはFITC標識化m
Ab中に再懸濁する。さらに20分氷上でインキュベーションした後、細胞を1
%ヒト血清を含有するPBS中で洗浄し、次いでPBS単独で2回洗浄する。細
胞を1%パラホルムアルデヒドを含有するPBS中で固定し、FACScanフ
ローサイトメーター(Becton Dickinson; Mountain View, CA)で分析する。典
型的なmAb、例えば、Becton-DickinsonのCD11b(抗−macl)、CD
11c(a gp150/95)、CD14(Leu−M3)、CD54(Le
u54)、CD80(抗−BB1/B7)、HLA−DR(L243)およびC
D86(FUN1;Pharmingen)、CD64(32.2;Medarex)、CD40
(mAb89;Schering-Plough France)を使用する。
【0194】 D.ヒト単球によるサイトカイン生産に対するIL−B60または複合体の影
響 ヒト単球を記載のように単離し、1%ヒトAB血清を含有するYssel培地
(Gemini Bioproducts, Calabasas, CA)中、IL−B60(1/100希釈バ
キュロウイルス発現材料)の不在下または存在下で培養する。さらに、単球をI
L−B60の不在下または存在下でLPS(E.coli 0127:B8 Difco)で刺激し
、細胞培養上清中のサイトカイン(IL−1β、IL−6、TNFα、GM−C
SFおよびIL−10)濃度をELISAによって決定する。
【0195】 サイトカインの細胞質内染色のために、IL−B60およびLPS(E.col 01
27: B8 Difco)の不在下または存在下のYssel培地および10mg/mlブ
レフェルディンA(Brefeldin A)(Epicentre technologies Madison WI)中で
単球(百万/ml)を12時間培養する。細胞をPBS中で洗浄し、2%ホルム
アルデヒド/PBS溶液中で室温にて20分間インキュベートする。次いで、細
胞を洗浄し、浸透化緩衝液(PBS/BSA(0.5%)/アジド(1mM)中
における0.5%サポニン(Sigma))中に再懸濁し、室温で20分間インキュ
ベートする。細胞(2x10)を遠心分離し、浸透化緩衝液中で1:10希釈
した20mlの直接結合した抗−サイトカインmAb中に室温で20分間、再懸
濁する。下記の抗体を使用することができる:IL−1α−PE(364−3B
3−14);IL−6−PE(MQ2−13A5);TNFα−PE(MAb1
1);GM−CSF−PE(BVD2−21C11);およびIL−12−PE
(C11.5.14;Pharmingen San Diego, CA)。次いで、細胞を浸透化緩衝
液中で2回およびPBS/BSA/アジド中で1回洗浄し、FACScanフロ
ーサイトメーター(Becton Dickinson; Mountain View, CA)で分析する。
【0196】 E.ヒト末梢血単核細胞(PBMC)の増殖に対するIL−B60の影響 全PBMCを記載のように(Boyumら)フィコール−ハイパーク(Ficoll-hypa
que)による遠心分離によって、正常な健康なドナーの軟膜から単離する。PB
MCを96ウェルプレート(Falcon, Becton-Dickinson, NJ)中においてIL−
B60の不在下または存在下で、1%ヒトAB血清を含有する200μlのYs
sel培地(Gemini Bioproducts, Calabasas, CA)中で培養する。細胞を培地
のみまたは100U/ml IL−2(R&D Systems)との組み合わせにおいて1
20時間培養する。培養の最後の6時間に3H−チミジン(0.1mCi)を加
え、液体シンチレーションカウンティングによって3H−チミジンの取り込みを
測定する。
【0197】 多くの他の生物学的アッセイ系において、例えば、T細胞、B細胞、NK、マ
クロファージ、樹状細胞、造血前駆細胞などにおいて、天然、組換えおよび融合
蛋白質がアゴニストおよびアンタゴニスト活性について試験されたであろう。I
L−6およびG−CSFの構造的関係のため、その活性に関するアッセイが分析
されるべきである。 IL−B60は、IL−6またはG−CSF受容体を発現するトランスフェク
ト細胞および対照におけるアゴニストまたはアンタゴニスト活性について評価さ
れる。例えば、Hoら、(1993) Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 90, 11267-11271; H
oら、(1995) Mol. Cell. Biol. 15: 5043-5053;およびLiuら、(1994) J. Immuno
l. 152: 1821-1829を参照のこと。
【0198】 IL−B60は、マクロファージ/樹状細胞活性化および抗原提示アッセイ、
抗原または同種異系刺激に応答するT細胞サイトカイン生産および増殖における
影響について評価される。例えば、de Waal Malefytら、(1991) J. Exp. Med. 1
74: 1209-1220; de Waal Malefytら、(1991) J. Exp. Med. 174: 915-924; Fior
entinoら、(1991) J. Immunol. 147, 3815-3822; Fiorentinoら、(1991) J. Imm
unol. 146: 3444-3451; およびGrouxら、(1996) J. Exp. Med. 184: 19-29を参
照のこと。
【0199】 IL−B60はまた、NK細胞刺激に対する影響について評価されるであろう
。アッセイは、例えば、Hsuら、(1992) Internat. Immunol. 4: 563-569; およ
びSchwarzら、(1994) J. Immunother. 16: 95-104に基づいていてもよい。 B細胞成長および分化作用は、例えば、IgG2およびIgA2スイッチ因子
アッセイを包含するDefranceら(1992) J. Exp. Med. 175:671-682; Roussetら(1
992) Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 89: 1890-1893; において記載される方法に
よって分析されるであろう。注目すべきは、COS7上清とは異なり、NIH3
T3およびCOP上清は明らかに、ヒトB細胞アッセイに干渉しないことである
【0200】 F.IL−B60およびCLF−1は神経伝達物質特性におけるスイッチを誘
導する コリン性交感神経ニューロンは、少なくとも3つの異なる標的:汗腺、骨格筋
の脈管構造、および骨膜を刺激する。交感神経ニューロンの成熟した神経感応は
、出産後の最初の週の最後に始まり、コリンの特性の出現によって特徴付けられ
る。交感神経ニューロンの培養物を、コリン作用性表現型を特定する異なる神経
調節物質の誘導について分析した。コレシストキニン(CCK)、血管作用性腸
ポリペプチド(VIP)、物質P(SP)およびソマトスタチン(SOM)は、
IL−B60/CLF−1同時トランスフェクト細胞由来の馴化培地またはCN
TFR−IL−B60融合蛋白質でのニューロンの刺激後にアップレギュレート
される。したがって、複合体は、有意な発生生物学機能を示し、神経発達のある
特定の態様を誘導するのに有効であるかもしれない。
【0201】 XI.遺伝的に改変された動物の生産および分析 トランスジェニックマウスを標準的な方法によって生産することができる。か
かる動物は、特定組織またはその生物全体における遺伝子の過剰発現の影響を決
定するのに有用である。かかる動物は、種々の段階における動物または特定組織
の発達に興味深い洞察を与えうる。さらに、生物学的ストレスに対する種々の応
答に対する影響を評価することができる。例えば、Hoganら(1995) Manipulating
the Mouse Embryo: A Laboratory Manual (第2版)Cold Spring Harbor Labor
atory Pressを参照のこと。
【0202】 アデノウイルス技術は、種々の細胞および器官における遺伝子の発現に利用で
きる。例えば、Hittら(1997) Adv. Pharmacol. 40: 137-195; およびQuantum Bi
otechnologies, Montreal, Canadaからの文献を参照のこと。動物は、種々の発
生的または生理的に機能的な動物系における遺伝子の影響を決定するために有用
でありうる。 マウスIL−B60のためのゲノム構造が決定された。IL−B60ノックア
ウトマウスを生産するための策法を開発することができ、適当な構築物が作られ
た。
【0203】 本明細書に引用した全文献は、個々の出版物または特許出願が特定して個々に
全目的のために完全に出典明示により本明細書の一部とされることが意図された
場合と同じ範囲まで、出典明示により本明細書の一部とされる。
【0204】 当業者に明らかなように、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本
発明に多くの修飾および変更を加えることができる。本明細書に記載した特定の
具体例は単に例示目的で与えられるものであって、本発明は、付随の請求の範囲
およびその請求の範囲が関連する同等物の全範囲によってのみ制限される。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/52 C07K 16/00 4C084 14/715 17/00 4H045 16/00 19/00 17/00 C12N 1/15 19/00 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12Q 1/02 5/10 G01N 33/15 Z C12P 21/02 33/50 Z C12Q 1/02 33/53 N G01N 33/15 P 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/53 5/00 B A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,L T,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,U A,UZ,VN,YU,ZA (72)発明者 ジャクリーン・シー・ティマンズ アメリカ合衆国94043カリフォルニア州マ ウンテン・ビュー、キャナ・コート1538番 (72)発明者 ロバート・エイ・カステライン アメリカ合衆国94062カリフォルニア州レ ッドウッド・シティ、サミット・ドライブ 463番 (72)発明者 ジェイ・フェルナンド・バザン アメリカ合衆国94025カリフォルニア州メ ンロ・パーク、ユニバーシティ・ドライブ 775番 Fターム(参考) 2G045 AA34 BB50 BB51 CB01 FB02 FB03 FB08 FB12 4B024 AA01 AA11 BA02 BA03 BA21 BA26 BA63 CA04 HA17 4B063 QA01 QA08 QQ08 QR77 QX01 4B064 AG02 AG03 AG20 CA19 DA01 DA13 4B065 AA90X AA93X AA93Y AB01 CA24 CA44 CA46 4C084 AA02 AA07 AA17 AA20 BA01 BA08 BA18 BA19 BA22 BA23 BA44 CA53 DA12 MA02 MA52 MA55 MA59 MA60 NA14 ZB011 ZB012 ZC021 ZC022 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 CA40 DA01 DA02 DA51 EA20 EA50 FA74

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:2または4の成熟蛋白部分の少なくとも6個のア
    ミノ酸、ならびに下記のものを含む単離可溶性複合体: a)配列番号:12または13の成熟蛋白部分の少なくとも6個のアミノ酸;
    または b)CNTF−Rの成熟蛋白部分の少なくとも6個のアミノ酸。
  2. 【請求項2】 該複合体が a)成熟した配列番号:2または4の組み換えポリペプチドを含む; b)成熟した配列番号:12または13の組み換えポリペプチドを含む; c)成熟CNTF−Rの組み換えポリペプチドを含む; d)成熟した配列番号:2または4の組み換えポリペプチド、および成熟した
    配列番号:12または13の組み換えポリペプチドの両方を含む; e)成熟した配列番号:2または4の組み換えポリペプチド、および成熟CN
    TF−Rの組み換えポリペプチドの両方を含む; f)検出可能に標識されている; g)緩衝溶液中にある;あるいは h)滅菌済み溶液中にある 請求項1の複合体。
  3. 【請求項3】 a)成熟IL−B60ポリペプチドを含む; b)成熟CLF−1ポリペプチドを含む; c)成熟CNTF−Rポリペプチドを含む; d)配列番号:2または4の少なくとも7個のアミノ酸の重複していない少な
    くとも4つのセグメントを示す; e)霊長類L−60および霊長類CLF−1の両方に由来するエピトープを示
    す; f)霊長類L−60および霊長類CNTF−Rの両方に由来するエピトープを
    示す; g)糖鎖付加されていない; h)固体基材に結合されている; i)別の化学的部分に抱合されている;あるいは j)FLAG、His6、またはIg配列を包含する検出または精製タグを含
    む 請求項1の複合体。
  4. 【請求項4】 請求項1の複合体、および下記のものを含むキット: a)該複合体を入れるコンパートメント;または b)該キット中の試薬の使用または処分に関する説明書。
  5. 【請求項5】 下記のものを含む単離または組み換えポリペプチド: a)配列番号:2または4のセグメントと同じ少なくとも7個のアミノ酸を含
    む第1のセグメント、および配列番号:12または13のセグメントと同じ少な
    くとも7個のアミノ酸を含む第2のセグメント; b)成熟した配列番号:2または4のセグメントと同じ少なくとも5個のアミ
    ノ酸の別個の重複していない少なくとも2つのセグメント、および成熟した配列
    番号:12または13のセグメントと同じ少なくとも7個のアミノ酸を含む第3
    のセグメント; c)成熟した配列番号:2または4のセグメントと同じ少なくとも7個のアミ
    ノ酸を含む少なくとも1つのセグメント、および成熟した配列番号:12または
    13のセグメントと同じ少なくとも5個のアミノ酸の別個の重複していない少な
    くとも2つのセグメント; d)配列番号:2または4のセグメントと同じ少なくとも7個のアミノ酸を含
    む第1のセグメント、および成熟霊長類CNTF−Rのセグメントと同じ少なく
    とも7個のアミノ酸を含む第2のセグメント e)成熟した配列番号:2または4のセグメントと同じ少なくとも5個のアミ
    ノ酸の別個の重複していない少なくとも2つのセグメント、および成熟霊長類C
    NTF−Rのセグメントと同じ少なくとも7個のアミノ酸を含む第3のセグメン
    ト;あるいは f)成熟した配列番号:2または4のセグメントと同じ少なくとも7個のアミ
    ノ酸を含む少なくとも1つのセグメント、および成熟霊長類CNTF−Rのセグ
    メントと同じ少なくとも5個のアミノ酸の別個の重複していない2つのセグメン
    ト。
  6. 【請求項6】 同一性のある該別個の重複していないセグメントが a)少なくとも8個のアミノ酸の1つのセグメントを含む; b)少なくとも5個のアミノ酸の1つのセグメントおよび少なくとも6個のア
    ミノ酸の第2のセグメントを含む; c)少なくとも4、5、および6個のアミノ酸の少なくとも3つのセグメント
    を含む;あるいは d)少なくとも12個のアミノ酸の1つのセグメントを含む 請求項5のポリペプチド。
  7. 【請求項7】 a)成熟IL−B60配列を含む; b)成熟CLF−1配列を含む; c)成熟CNTF−R配列を含む; d)配列番号:2または4の少なくとも7個のアミノ酸の重複していない少な
    くとも4つのセグメントを示す; e)少なくとも約30個のアミノ酸の長さを有する; f)霊長類IL−B60および霊長類CLF−1の両方に由来するエピトープ
    を示す; g)霊長類IL−B60および霊長類CNTF−Rの両方に由来するエピトー
    プを示す; h)糖鎖付加されていない; i)少なくとも30kDの分子量を有する; j)合成ポリペプチドである; k)固体基材に結合されている; l)別の化学的部分に抱合されている;あるいは m)FLAG、His6、またはIg配列を包含する検出または精製タグを含
    む 請求項5のポリペプチド。
  8. 【請求項8】 a)実質的に純粋なIL−B60およびCLF−1の組み合
    わせ; b)実質的に純粋なIL−B60およびCNTF−Rの組み合わせ; c)請求項5の滅菌済みポリペプチド;または d)請求項5のポリペプチドおよび担体 を含み、該担体が i)水、セイライン、および/またはバッファーを包含する水性化合物であり
    ;そして/あるいは ii)経口、直腸、鼻腔、局所、または非経口投与用に処方されている ものである組成物。
  9. 【請求項9】 請求項5のポリペプチド、および下記のものを含むキット: a)該ポリペプチドを入れるコンパートメント b)該キット中の試薬の使用または処分に関する説明書。
  10. 【請求項10】 a)請求項1の複合体を用いて動物において免疫応答を誘
    発させることを特徴とする、請求項1の複合体を認識する抗体の製造; b)請求項1の複合体に抗体の集団を接触させ、次いで、結合しない抗体から
    結合する抗体を分離することを特徴とする、抗体の免疫選択;あるいは c)請求項1の複合体を担体と混合することを特徴とする、組成物の処方 のための方法。
  11. 【請求項11】 請求項2dまたは2eの複合体には特異的に結合するが、
    配列番号:2、4、12、13、またはCNTF−Rの成熟ポリペプチドのいず
    れにも特異的に結合しない抗体に由来する抗原結合部位を含む結合化合物。
  12. 【請求項12】 a)該結合化合物が i)容器中にある; ii)Fv、Fab、またはFab2フラグメントである;あるいは iii)別の化学的部分に抱合している ものであるか;あるいは b)該抗体が i)実質的に純粋なIL−B60とCLF−1との複合体に対して生起した
    もの; ii)実質的に純粋なIL−B60とCNTF−Rとの複合体に対して生起
    したもの; iii)免疫選択されたもの; iv)ポリクローナル抗体であるもの; v)抗原に対して少なくとも30μMのKdを示すもの; vi)ビーズまたはプラスチック膜を包含する固体基材に結合されているも
    の; vii)滅菌済み組成物中にあるもの;あるいは viii)放射活性または蛍光標識を包含する標識にて検出可能に標識され
    ているもの である、請求項11の結合化合物。
  13. 【請求項13】 a)請求項12の滅菌済み結合化合物、または b)請求項12の結合化合物および担体 を含み、該担体が i)水、セイライン、および/またはバッファーを包含する水性化合物であり
    ;そして/あるいは ii)経口、直腸、鼻腔、局所、または非経口投与用に処方されている ものである組成物。
  14. 【請求項14】 請求項11の結合化合物、および下記のものを含むキット
    : a)該結合化合物を入れるコンパートメント b)該キット中の試薬の使用または処分に関する説明書。
  15. 【請求項15】 適当な条件下において、 a)IL−B60およびCLF−1ポリペプチド;または b)IL−B60およびCNTF−Rポリペプチド を含む霊長類複合体を請求項11の抗体と接触させ、そのことにより抗原:抗体
    複合体を形成させることを特徴とする、抗原:抗体複合体の製造方法。
  16. 【請求項16】 a)該複合体が他のサイトカインから精製される; b)該複合体が他の抗体から精製される; c)該接触がサイトカインを含む試料との接触である; d)該接触が該抗原の定量的検出を可能にする; e)該接触が該抗体を含む試料との接触である;あるいは f)該接触が該抗体の定量的検出を可能にする ものである請求項15の方法。
  17. 【請求項17】 a)請求項5の該アミノ酸部分をコードしている; b)請求項5の該アミノ酸部分をコードしており、配列番号:1または3に由
    来する少なくとも30個の連続したヌクレオチドのセグメントを含む; c)配列番号:2または4に由来する少なくとも7個の連続したアミノ酸のセ
    グメント、および配列番号:12または13に由来する少なくとも7個の連続し
    たアミノ酸のセグメントを同時発現する;あるいは d)配列番号:2または4に由来する少なくとも7個の連続したアミノ酸のセ
    グメント、およびCNTF−Rに由来する少なくとも7個の連続したアミノ酸の
    セグメントを同時発現する 単離または組み換え核酸。
  18. 【請求項18】 a)ヒト由来のIL−B60をコードしている b)ヒト由来のCLF−1をコードしている; c)ヒト由来のCNTF−Rをコードしている; d)発現ベクターである; e)複製開始点をさらに含む; f)検出可能標識を含む; g)合成ヌクレオチド配列を含む;あるいは h)6kb未満、好ましくは3kb未満である 請求項17の核酸。
  19. 【請求項19】 請求項18の組み換え核酸を含む細胞。
  20. 【請求項20】 a)原核細胞; b)真核細胞; c)細菌細胞; d)酵母細胞; e)昆虫細胞; f)哺乳動物細胞; g)マウス細胞; h)霊長類細胞;または i)ヒト細胞 である請求項19の細胞。
  21. 【請求項21】 請求項18の核酸、および下記のものを含むキット: a)該核酸を入れるコンパートメント; b)さらに霊長類IL−B60ポリペプチドを入れるコンパートメント; c)さらに霊長類CLF−1ポリペプチドを入れるコンパートメント; d)さらに霊長類CNTF−Rポリペプチドを入れるコンパートメント;また
    は e)該キット中の試薬の使用または処分に関する説明書。
  22. 【請求項22】 a)適当な条件下において請求項17の核酸を相補的核酸
    と接触させ、そのことにより2本鎖を形成させることを特徴とする、2本鎖核酸
    の製造; b)請求項17の核酸を発現させ、そのことによりポリペプチドを得ることを
    特徴とする、ポリペプチドの発現;あるいは c)適当な条件下において細胞を請求項17の核酸と接触させることを特徴と
    する、細胞の形質転換 のための方法。
  23. 【請求項23】 配列番号:12、13、または霊長類CNTF−Rの少な
    くとも5個の連続したアミノ酸をコードしており、 a)30℃で30分かつ2M未満の塩である洗浄条件下において配列番号:1
    のコーディング部分にハイブリダイゼーションする;あるいは b)少なくとも約30個のヌクレオチドの鎖において霊長類IL−B60に対
    して同一性を示す 単離または組み換え核酸。
  24. 【請求項24】 a)該連続したアミノ酸数が少なくとも8である; b)該洗浄条件が45℃および/または500mMの塩である;あるいは c)該鎖が少なくとも55個のヌクレオチドである 請求項23の単離核酸。
  25. 【請求項25】 a)該連続したアミノ酸数が少なくとも12である; b)該洗浄条件が55℃および/または150mMの塩である;あるいは c)該鎖が少なくとも75個のヌクレオチドである 請求項23の組み換え核酸。
  26. 【請求項26】 哺乳動物IL−B60および a)CLF−1;または b)CNTF−R を含む複合体のアゴニストまたはアンタゴニストに細胞を接触させることを特徴
    とする、細胞または組織培養細胞の生理学または発達をモジュレートする方法。
  27. 【請求項27】 a)組み換えIL−B60と組み換えCLF−1もしくは
    CNTF−Rとを同時発現させることを特徴とする、請求項1の複合体の製造; b)IL−B60ポリペプチドをCLF−1とともに発現させることを特徴と
    する、IL−B60ポリペプチドの分泌増加;あるいは c)IL−B60とともにCLF−1を発現させることを特徴とする、CLF
    −1ポリペプチドの分泌増加 のための方法。
  28. 【請求項28】 a)該増加が少なくとも3倍である;あるいは b)該発現がIL−B60ポリペプチドおよびCLF−1の一方または両方を
    コードする組み換え核酸の発現である 請求項27の方法。
  29. 【請求項29】 請求項1の複合体に結合する受容体をスクリーニングする
    方法であって、該受容体に該複合体を結合させる条件下において該受容体を発現
    する細胞に該複合体を接触させ、そのことにより検出可能な相互作用を生じさせ
    ることを特徴とする方法。
  30. 【請求項30】 該相互作用が該細胞における生理学的応答を生じさせるも
    のである請求項29の方法。
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