JP2003512956A - インクジェットプリンタ用のインク槽の製造方法 - Google Patents

インクジェットプリンタ用のインク槽の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本開示は、インク槽(34)において用いてインクをインクジェットプリントヘッド(24)に供給する毛管部材(40)の製造方法に関する。本方法は、三次元の毛管部材(70)を押し出すことを含む。本方法はさらに、押し出したもの(70)を、インク槽(34)の少なくとも1つの寸法に対応する長さに切断することを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願への相互参照】
本発明は、本発明の譲受人に譲渡されている1999年10月29日出願の「I
nk Reservoir For An Inkjet Printer」という名称の米国特許出願番号第
号、代理人整理番号第10991407−1号の一部係属出願である。
【0002】
【発明の背景】
本発明は、インクをインクジェットプリンタに供給するインク容器に関する。
より詳細には、本発明は、熱接合した繊維でできた網状組織を利用して、インク
容器から制御して放出されるインクを保持し供給する、インク容器に関する。
【0003】 インクジェットプリンタは、紙等の印字媒体を横切って左右に動くキャリッジ
に搭載されたインクジェットプリントヘッドを利用することが多い。プリントヘ
ッドが印字媒体を横切って動くとき、制御システムがプリントヘッドを作動して
、インク滴が印字媒体上にデポジットすなわち吐出され、画像およびテキストを
形成する。インクは、キャリッジに保持されているか、あるいはキャリッジとと
もに動くことのない印字システムに搭載されているインク供給容器によって、プ
リントヘッドに供給される。
【0004】 インク供給容器がキャリッジとともに保持されていない場合には、そのインク
供給容器は、管路を用いることによってプリントヘッドと連続的に液通して、プ
リントヘッドを連続的に補充することができる。または、プリントヘッドのイン
ク供給容器への接続を容易にする充填ステーションに近接してプリントヘッドを
配置することによって、プリントヘッドを断続的にインク供給容器に接続しても
よい。
【0005】 インク供給容器がキャリッジとともに保持されている場合には、インク供給容
器は、プリントヘッドと一体的に形成されていてもよい。その場合、インクが枯
渇すると、プリントヘッドおよびインク供給容器の全体が交換される。または、
インク供給容器をキャリッジとともに保持して、プリントヘッドとは別個に交換
可能にしてもよい。インク供給容器が別個に交換可能な場合には、インク供給容
器は枯渇すると交換され、プリントヘッドはプリントヘッドの寿命の終わりに交
換される。印字システム内のどこにインク供給容器が配置されているかにかかわ
らず、インク供給容器がインクジェットプリントヘッドにインクを信頼性高く供
給することが、決定的に重要である。
【0006】 インク供給容器は、インクジェットプリントヘッドにインクを供給することに
加えて、背圧と呼ばれることが多い負圧をインク供給容器およびインクジェット
プリントヘッド内で維持すること等、印字システム内でさらなる機能を提供する
ことが多い。この負圧は、インク供給容器に関連するヘッド圧力が大気圧よりも
低い値に保たれて、インクがインク供給容器からもインクジェットプリントヘッ
ドからも漏れないようにするのに十分でなければならない。このインク漏れは、
垂れ落ちと呼ばれることが多い。インク供給容器は、インクジェットプリンタが
保管中および動作中に受ける広範囲の温度および大気圧にわたって、負圧すなわ
ち背圧を供給する必要がある。
【0007】 これまで用いられてきた負圧発生機構のひとつは、インク吸収部材等の、毛管
力を発生する多孔性部材である。このようなインク吸収部材は、以前は、網状ポ
リウレタンフォームであった。網状ポリウレタンフォームについては、本発明の
譲受人に譲渡されている、1988年9月13日発行のBaker等による「Thermal
Inkjet Pen Body Construction Having Improved Ink Storage and Feed Capabi
lity」という名称の米国特許番号第4,771,295号において説明されてい
る。
【0008】 低コストの材料を利用し、製造が比較的容易で、それによってインク供給コス
トを低減するインク供給容器が、依然として必要とされている。インク供給コス
トが低減すると、その結果、1ページ当たりの印字コストも低減する。さらに、
このようなインク容器は、容積効率が高くて、比較的コンパクトなインク供給容
器を作成し、印字システム全体のサイズを小さくするべきである。さらに、この
ようなインク供給容器は、異なるフォームファクタにおいて製造することができ
、印字システムのサイズを最適化することができるようになっているべきである
。最後に、このようなインク供給容器は、インクジェット印字システムにおいて
用いられるインクに適合して、このようなインクが互いに混入することがないよ
うにするべきである。インクが混入してしまうと、印字品質が低下するとともに
、インクジェットプリントヘッドの寿命が短くなる傾向がある。
【0009】
【発明の概要】
本発明の一態様は、インク槽において用いてインクをインクジェットプリント
ヘッドに供給する毛管部材の製造方法に関する。本方法は、三次元の毛管部材を
押し出すことを含む。本方法は、押し出したものを、インク槽の少なくとも1つ
の寸法に対応する長さに切断することをさらに含む。
【0010】 好ましい一実施形態において、三次元の毛管部材は、インク槽内でインクを保
持するのに用いる、繊維でできた網状組織である。繊維でできた網状組織は、接
点において熱によって互いに融着して、インクを収容する毛管収容部材を規定す
る。繊維でできた網状組織における少なくとも1つの繊維は、コア材料と、コア
材料を少なくとも部分的に取り囲む外被材料とを有する、2要素繊維である。コ
ア材料はポリプロピレンであり、外被材料はポリエチレンテレフタレートである
【0011】
【好適な実施形態の詳細な説明】
図1は、カバーを開いた状態で示す、印字システム10の例示的な一実施形態
の斜視図である。印字システム10は、本発明の少なくとも1つのインク容器1
2を含む。インク容器12を製造するための本発明の方法について述べる前に、
インク容器についてより詳細に述べることが有用であろう。印字システム10は
プリンタ部14内に取り付けられた少なくとも1つのインクジェットプリントヘ
ッド(図示せず)を含む。インクジェットプリントヘッドは、プリンタ部14か
らの作動信号に応答して、インクを吐出する。インクジェットプリントヘッドは
、インク容器12によってインクを補充される。
【0012】 インクジェットプリントヘッドは、好ましくは、図1に示すように、走査キャ
リッジ18内に取り付けられ、印字媒体に相対して動く。または、インクジェッ
トプリントヘッドは固定されており、印字媒体のほうがプリントヘッドを通って
動いて印字を行う。インクジェットプリンタ部14は、印字媒体22を受け取る
媒体トレイ20を含む。印字媒体22が印字ゾーンを通って進むとき、走査キャ
リッジがプリントヘッドを、印字媒体22に相対して動かす。プリンタ部14は
プリントヘッドを選択的に作動して、インクが印字媒体に付着され、それによっ
て印字が行われる。
【0013】 図1に示す印字システム10は、交換可能なインク容器12を2つ有して示さ
れている。この2つのインク容器は、ブラックのインク用のインク容器12と、
シアン、マゼンタ、およびイエローのインクを収容する3色の仕切りをしたイン
ク容器12とを表し、4色の着色剤での印字ができるようになっている。本発明
の方法および装置は、高精度度印字において等、4色よりも多いまたは少ないイ
ンクのカラーを用いる印字システム等の他の配置を利用する印字システム10に
適用可能である。高精度度においては、典型的には、6色つまたはそれよりも多
くのカラーを用いる。
【0014】 図2は、印字システム10の概略図である。印字システム10は、インク供給
容器すなわちインク容器12と、インクジェットプリントヘッド24と、インク
容器12とプリントヘッド24とを流体的に相互接続する流体相互接続26とを
含む。
【0015】 プリントヘッド24は、ハウジング28と、インク噴出部30とを含む。イン
ク噴出部30は、プリンタ部14による作動信号に応答してインクを噴出し、印
字を行う。ハウジング28は、噴出部30がインクを噴出するのに用いるインク
32を収容する、小さなインク槽を規定する。インクジェットプリントヘッド2
4が、インクを噴出すると、すなわちハウジング28に収容されているインク3
2が減っていくと、インク容器12はプリントヘッド24を補充する。インク供
給容器12内に含まれているインクの量は、典型的には、ハウジング28内のイ
ンク容器の容積よりもかなり大きい。したがって、インク容器12は、プリント
ヘッド24の主要なインク供給源である。
【0016】 インク容器12は、流体出口36と空気入口38とを有する槽34を含む。槽
34内には、接点において熱によって融着して毛管収容部材40を規定する繊維
でできた、網状組織が配置されている。毛管収容部材40は、インクジェット印
字システム10内でいくつかの重要な機能を果たす。毛管収容部材40は、イン
クを保持して、インク容器12を印字システム10に挿入する間、およびそこか
ら取り外す間に槽34からインクが漏れないようにするのに十分な毛管作用を有
していなければならない。この毛管力は、温度および圧力の変化等、幅広く様々
な環境条件にわたってインク槽34からインクが漏れないように、十分大きくな
ければならない。この毛管力は、槽34のすべての方向について、インクをイン
ク容器12内に保持するのに、および取り扱い中にインク容器12が受けるかも
しれない衝撃および振動に耐えるのに、十分であるべきである。
【0017】 いったんインク容器12が印字システム10内に取り付けられ、流体相互接続
26によってプリントヘッドに液通すると、毛管部材40は、インクがインク容
器12からインクジェットプリントヘッド24へと流れることができるようにす
るものとする。インクジェットプリントヘッド24が噴出部30からインクを噴
出すると、背圧と呼ばれることもある負のゲージ圧が、プリントヘッド24内で
作り出される。プリントヘッド24内のこの負のゲージ圧は、毛管部材40内で
インクを保持する毛管力を制圧し、それによって、平衡状態に達するまでインク
がインク容器12からプリントヘッド24内へ流れることができるようにするの
に十分であるものとする。いったん平衡状態に達し、プリントヘッド24内のゲ
ージ圧が、インク容器12内でインクを保持する毛管力と等しくなると、インク
はもはや、インク容器12からプリントヘッド24には流れない。プリントヘッ
ド24内のゲージ圧は、一般的に、インク噴出部30からのインク噴出速度によ
って決まる。印字速度すなわちインク噴出速度が増すにつれて、プリントヘッド
内のゲージ圧は負のゲージ圧のより大きな値になり、より高速度でインクをイン
ク容器12からプリントヘッド24へと流れる。好適な1つのインクジェット印
字システム10において、プリントヘッド24は10水柱インチに等しい最大背
圧、すなわち10水柱インチに等しい負のゲージ圧を作り出す。
【0018】 プリントヘッド24は、温度や圧力の変動等の環境変化を補償する調整装置を
含んでいてもよい。このような変動が補償されない場合には、プリントヘッドの
噴出部30から制御されないインク漏れが起こってしまう可能性がある。印字シ
ステム10のいくつかの構成にあっては、プリントヘッド24は調整装置を含ま
ない。その場合に、毛管部材40を用いて、通常の圧力および温度の逸脱を制し
て、プリントヘッド24内の負の背圧を維持する。毛管部材40の毛管力によっ
て、インクが毛管部材から引き戻される結果になり、それによって、プリントヘ
ッド24内でわずかな負の背圧が作り出される。このわずかな負の背圧によって
、圧力変化や温度変化等の環境の変化の間に、噴出部30からインクが漏れたり
垂れ落ちることのない結果につながる。毛管部材40は、通常の保管および動作
の条件の間に垂れ落ちることがないように十分な背圧すなわち負のゲージ圧を、
プリントヘッド24内に供給するものとする。
【0019】 図2における実施形態は、それぞれ別個に交換可能なインク容器12およびプ
リントヘッド24を示す。インク容器12は枯渇すると交換され、プリントヘッ
ド24は寿命の終わりに交換される。本発明の方法および装置は、図2に示すも
の以外の構成を有するインクジェット印字システム10に適用可能である。例え
ば、インク容器12とプリントヘッド24とは、単一の印字カートリッジ内に一
体的に形成してもよい。その場合には、インク容器12とプリントヘッド24と
を含む印字カートリッジは、カートリッジ内のインクが枯渇すると交換される。
【0020】 図2に示すインク容器12およびプリントヘッド24は、単一のカラーインク
を含む。または、インク容器12を、それぞれが異なるカラーインクを含む3つ
の別個のチャンバに仕切ってもよい。この場合には、インク容器12内の異なる
チャンバとそれぞれ液通する、3つのプリントヘッド24が必要である。インク
容器12に関連するチャンバをこれよりも多くさせるか、または少なくさせるこ
と、プリントヘッドを仕切ること、およびプリントヘッドまたは噴出部30の異
なる区画に別個のインクカラーを設けること等、他の構成もまた可能である。
【0021】 図3は、図2に示すインク容器12の組立分解図である。インク容器12は、
インク槽部34と、毛管部材40と、空気がインク槽34に入ることができるよ
うにする空気入口38を有する蓋42とを含む。毛管部材40がインク槽34に
挿入される。図7に関してより詳細に説明するように、槽34はインクで充填さ
れており、蓋42は、インク槽34の上に配置されて槽をシールする。好ましい
実施形態において、それぞれH、W、およびLで示す、高さ寸法、幅寸法、およ
び長さ寸法はすべて、1インチよりも大きくて、大きな容量のインク容器12を
提供している。
【0022】 好ましい実施形態において、本発明の毛管部材40は、接点において熱によっ
て融着した繊維でできた網状組織から形成されている。このような繊維は、好ま
しくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルまたはその共
重合体で形成された外被と、低コスト、低収縮、高強度の熱可塑性ポリマー、好
ましくはポリプロピレンまたはポリブチレンテレフタレート、で形成されたコア
材料とを有する、2要素繊維で形成されている。
【0023】 繊維でできた網状組織は、好ましくは、メルトブローン繊維プロセスを用いて
形成される。このようなメルトブローン繊維プロセスについては、溶融指数が外
被ポリマーの溶融指数と同様のコア材料を選択することが望ましい場合もある。
このようなメルトブローン繊維プロセスを用いる場合、コア材料の主な必要条件
は、押し出すときに結晶するか、または、メルトブローイングプロセス中に結晶
可能であるということである。したがって、高密度ポリエチレンテレフタレート
等の他の高結晶性熱可塑性ポリマーや、ナイロンおよびナイロン66等のポリア
ミドも用いてもよい。ポリプロピレンは、低価格かつ加工容易であるため、好ま
しいコア材料である。さらに、ポリプロピレンでできたコア材料を用いることに
よって、コアが強度を有し、様々なメルトブローイング技術を用いて細い繊維を
製造することができる。コア材料はまた、外被材料への接合を形成することがで
きるものとする。
【0024】 図4Bは、4B−4B線で切った図4Aに示す毛管部材40の非常に拡大した
切り欠き図で示す、毛管部材40を形成する、繊維でできた網状組織の、非常に
簡略化した図である。毛管部材40は、繊維でできた網状組織で構成されており
、個々の繊維46はそれぞれ、接点において他の繊維に、熱接合すなわち熱によ
って融着している。毛管部材40を構成する繊維46でできた網状組織は、繰り
返し折り畳んだ単一の繊維46で形成されていても、複数の繊維46で形成され
ていてもよい。繊維でできた網状組織は、自立構造を形成しており、その繊維の
一般的な向きを矢印44で表す。繊維46でできた網状組織によって規定される
自立構造は、蛇行する、すき間になった経路を形成する、繊維46同士の間の間
隔すなわち間隙を規定する。この、すき間になった経路は、インクを毛管部材4
0内に保持する優れた毛管特性を有するように、形成される。
【0025】 好ましい一実施形態において、毛管部材40はメルトブローイングプロセスを
用いて形成され、それによって個々の繊維46が、一緒に熱接合すなわち溶融し
て、繊維でできた網状組織の全体にわたって、様々な接点において融着する。繊
維でできたこの網状組織は、ダイを通って送られ、冷却されると、硬化して三次
元の自立構造を形成する。
【0026】 図5Aは、図4の5A−5A線断面図を表し、個々の繊維46の断面図を示す
。個々の繊維46はそれぞれ、コア50と外被52とを有する、2要素繊維であ
る。繊維46のサイズと、外被52とコア50の関係する部分とは、説明をわか
りやすくするために、非常に誇張している。コア材料は、好ましくは、繊維全体
の含有量の少なくとも30重量パーセントから90重量パーセントまでを含む。
好ましい実施形態において、個々の繊維46はそれぞれ、平均して、直径が12
ミクロン以下である。
【0027】 図5Bは、他の繊維46を表す。図5Bにおける繊維46は、断面が円形であ
る代わりに断面が十字すなわちX型であるということを除けば、図5Aに示す繊
維46と同様である。図5Bに示す繊維46は、非円形すなわち十字のコア50
と、コア材料50を完全に覆う外被52とを有する。少数の例を挙げれば、3葉
型やY型の繊維、または断面がh型の繊維等、さまざまな他にとり得る断面も、
用いてもよい。非円形の繊維を用いることによって、繊維表面の表面積が増大す
る結果となる。繊維46でできた網状組織の毛管圧と吸収性とは、濡れ性のある
繊維表面と正比例して増大する。したがって、非円形の繊維を用いることによっ
て、毛管部材40の毛管圧と吸収性とが改善される結果につながる。
【0028】 毛管圧と吸収性とを改善する他の方法は、繊維46の直径を小さくすることで
ある。繊維のかさ密度または重量が一定であれば、より細い繊維46を用いるこ
とによって、繊維の表面積が改善される。繊維46をより細くすると、保持力が
より均一になる結果になる。したがって、繊維46の形状を変えるのと同様に繊
維46の直径を変えることによって、印字システム10の所望の毛管圧を達成す
ることができる。
【0029】 図6は、個々の繊維46の熱による融合すなわち熱による融着を示す。図6は
、2つの個々の繊維の接点における、6−6線断面図である。個々の繊維46は
それぞれ、コア50と外被52とを有する。この2つの繊維46の接点において
、外被材料52は、隣接する繊維46の外被材料とともに溶融すなわち融着して
いる。個々の繊維の融着は、接着剤や結合剤を使用せずに行われる。さらに、個
々の繊維46は、いかなる保持手段も必要とせずに一体保持されており、それに
よって自立構造を形成している。
【0030】 図7は、本発明のインク容器12内にインクを充填するプロセスの概略図であ
る。インク容器12は、槽34に毛管部材40を挿入した状態で示されている。
蓋42は取り外して示されている。供給インク56を内部に含むインク容器54
によって、インクが槽34に供給される。流体管路58によって、インクがイン
ク供給容器54から槽34に流入することができる。インクは、槽に流入すると
き、繊維40でできた網状組織の繊維46同士のすき間になったスペース48内
に、この繊維でできた網状組織の毛管作用によって引き込まれる。いったん毛管
部材40が、もはやインクを吸収することができなくなると、インク容器54か
らのインクの流れが止まる。次に、蓋42をインク槽34上に配置する。
【0031】 インク槽34を充填するこの方法は、図7に示すように蓋42なしで行われる
が、槽34を、同様に他の方法で充填してもよい。例えば、代替的に、槽は、蓋
42が所定位置にある状態で充填してもよく、インクは、インク供給容器54か
ら、蓋42からのエアベントを通って、槽内へと供給される。または、槽34を
逆にして、インクをインク供給容器54から流体出口36を通ってインク槽34
内へと充填してもよい。いったん槽34内に入ると、インクは毛管部材40によ
って吸収される。製造時のインク槽34の最初の充填中に、いったんインクが枯
渇するとインク容器12を再充填する方法として、本発明の方法を用いてもよい
【0032】 好ましくはポリプロピレンでできたコアとポリエチレンテレフタレートででき
た外被とを有する2要素繊維である、本発明の毛管材料40を用いることによっ
て、インク容器を充填するプロセスが非常に簡単になる。本発明の毛管材料40
は、本発明の譲受人に譲渡されている1988年9月13日発行のBaker等によ
る「Thermal Inkjet Pen Body Construction Having Improved Ink Storage and
Feed Capability」という名称の米国特許番号第4,771,295号において開
示されているもの等の、熱インクジェットペンにおいて吸収材料としてこれまで
用いられてきたポリウレタンフォームよりも親水性が高い。ポリウレタンフォー
ムは、未処理状態においては、インク接触角が大きく、したがって、フォームを
濡らすために真空充填等の高価かつ時間のかかる段階を用いることなく、ポリウ
レタンフォームを中に含むインク容器を充填することは、困難になっている。ポ
リウレタンフォームは、インク接触角を改善するすなわち小さくするように処理
することができる。しかし、この処理をすると、製造のコストが上がり製造が複
雑になることに加えて、インク内に不純物が加わる結果となり、それによって、
プリントヘッドの寿命が短くなったり、プリントヘッドの品質が低下する結果と
なってしまう。本発明の毛管部材40を用いると、インク接触角は比較的小さく
、それによって、毛管部材40を処理する必要なしに、インクを毛管部材40に
容易に吸収させることができる。
【0033】 図8は、動作中のインクジェット印字システム10を示す。インク容器12を
インクジェット印字システム10内に適切に取り付けた状態で、流体管路26を
通ってインク容器12とインクジェットプリントヘッド24との間に液通が確立
される。滴噴出部30を選択的に作動してインクを噴出することによって、イン
クジェットプリントヘッド24内に負のゲージ圧が作り出される。この負のゲー
ジ圧によって、毛管収容部材40内の繊維46同士の間のすき間になったスペー
スに保持されているインクが引き出される。インク容器12によってインクジェ
ットプリントヘッド24に供給されるインクが、インクジェットプリントヘッド
24を補充する。インクが流体出口36を通って槽を離れるとき、空気がベント
穴38を通って入り、ある体積のインクと入れ替わって槽34を出て、それによ
って、槽34内で負圧すなわち負のゲージ圧が上がらないようにしている。
【0034】 図9は、本発明のインク供給容器12を製造する本発明の装置の概略図である
。プロセスは、繊維形成装置60による、1つまたはそれよりも多い繊維の形成
で始まる。次に、この繊維を用いて、インク槽34に挿入する毛管部材40を形
成する。好ましい実施形態において、繊維形成装置60は、コア材料と外被材料
とを有する、2要素繊維を形成する。この好ましい実施形態において、コア材料
はポリプロピレンのコアであり、外被はポリエステルの外被、好ましくはポリエ
チレンテレフタレートである。繊維形成装置60において概略的に表すように、
コア形成材料62は、外被形成材料64で包まれて、図5Aおよび5Bにおいて
示すもののような、この2要素繊維を形成する。好ましい実施形態において、繊
維形成装置60は、2要素繊維のメルトブローイングを行う装置である。2要素
繊維は、高速の空気流内に押し出され、この空気流によって繊維が細くなり、細
い2要素繊維を形成することができる。繊維46は、コンベアベルト等の運搬装
置66上に置かれる。個々の繊維46はいくぶん絡まっているが、繊維の全体的
な向きは、矢印44で表す運搬方向に沿っている。
【0035】 2次元においていくぶん不揃いな向きであるクモの巣状の繊維46が集められ
て、形成ダイ68に挿入され、図10に示すような押し出したもの70を形成す
る。好ましい実施形態における形成ダイ68は、個々の繊維46を加熱して所望
の押し出し形状になるように形成する、高温の空気またはスチームのダイである
。図10に示す押し出したものは、短形の形状であり、「h」および「w」で表
す関連する高さおよび幅を有する。押し出したもの70は、インク槽34に挿入
するのに適切な形状を有するべきである。したがって、インク槽34は、押し出
し可能ないかなる形状に形成してもよい。形成ダイ68は個々の繊維46を加熱
して、接点において個々の繊維が互いに熱接合すなわち溶融して接合するように
なっている。
【0036】 次に、押し出したもの70を冷却装置72によって冷却して繊維46の接合を
限定し、それによって、図4Bに示すように十分なすき間になったスペース48
が確実に存在するようにする。好ましい一実施形態において、冷却装置72は、
水や空気等の冷却剤を噴霧する。
【0037】 次に、押し出したものを所要の長さに切断する切断装置76に、冷却した押し
出したもの70を供給する。切断装置は、のこぎり、刃、または押し出したもの
70を切断する何らかの従来技術の切断装置である。図10に示すように、長さ
「L」に切断された押し出したものは、対応する長さ寸法を有するインク槽34
内にぴったり入るように合っている。押し出したもの70がインク槽34内にぴ
ったり入るということは、概して、毛管部材40を圧縮して毛管部材40内で毛
管作用の勾配を設けることが望ましいかどうかによって決まる。したがって、圧
縮が必要な場合には、押し出したもの70は、毛管槽34の長さよりもわずかに
大きく切断され、圧縮が不要な場合には、毛管槽34の長さと等しくまたはそれ
よりもわずかに小さく切断される。
【0038】 切断された押し出したものは、切断がインク槽34に合った寸法の場合には、
毛管部材40を表す。次に、挿入装置78を用いて、毛管部材40をインク槽3
4に挿入する。次に、図7に関して説明したものと同様の技術を用いて、インク
槽34をインクで充填する。
【0039】 形成ダイ68によって形成される押し出したもの70は、インクを収容する均
一な空隙およびスペースを形成する、均一に分散した繊維で形成してもよい。ま
たは、繊維は、押し出したものの方向にそって向いていて、押し出したもの70
の中心から外周へと、密度勾配がわずかに増大してもよい。このように密度勾配
が増大すると、インクが押し出したもの70の中心から引き出され、外周に集中
する結果になる。押し出したものすなわち毛管部材40内の、このような増大す
る密度勾配は、以下のラプラス方程式によってモデル化することができる。
【0040】 式1:
c = Twpγ(cosθ)/A0 ただし、γはインクの比重量を表し、Pcは毛管圧を表し、Twpは繊維の総潤辺
長を表し、θはインクの個々の繊維への接触角を表し、A0は開口断面積を表す
。開口断面積は、式2による面積に関係する。
【0041】 式2:
0 = E × 面積 Eは毛管部材40の多孔度を表す。多孔度は、式3による繊維の質量と繊維の全
体積とに関係する。
【0042】 式3:
E = 多孔度 = 1−(繊維の質量/繊維の密度・全体積) 繊維の質量は毛管部材40の全質量を表し、繊維の密度は、繊維材料自体の密度
、すなわち、用いるすべてのポリマーの実効結合単位密度であり、全体積は、毛
管部材40全体の体積である。さらに、多孔度は、式4による繊維の密度とかさ
密度とに関係する。式4は、式3の分子および分母を毛管部材40の全体積で割
ることによって導かれる。
【0043】 式4:
E = 1−(かさ密度/繊維の密度) 式4におけるかさ密度は、毛管収容部材40全体の密度、すなわち、毛管収容部
材40の質量を毛管収容部材40の体積で割ったもの、すなわち単位体積当たり
の質量を表す。
【0044】 毛管圧は、毛管収容部材40内のインクに働く、引張り力である。式1から、
開いている断面積が小さくなるにつれて、毛管圧は増大し、インクは引っ張り力
がより強い領域へと移動する、ということがわかる。毛管収容部材40に密度勾
配を形成することによって、毛管部材40の中心よりも周辺に向かって、より高
い繊維密度が作り出される。このようにより繊維密度を高くすることによって、
周辺に向かって断面積が小さくなる。したがって、インクは、毛管収容部材40
の内部から、毛管収容部材40の外側すなわち周辺に向かって引き出される結果
となる。流体出口36を毛管収容部材40の周辺に配置することによって、イン
クを、毛管圧がより低い内部の位置から、流体出口36が配置されている周辺近
くの毛管圧がより高い領域へと引き出すことができる。したがって、毛管収容部
材40の内部位置においてインクが取り残されることなく、インク槽34からイ
ンクを効率的にくみ出すことができる。
【0045】 繊維の密度勾配は、毛管収容材料40を圧縮することによっても達成すること
ができる。圧縮を行うと、圧縮領域において開口断面積を小さくする結果となり
、したがって、その領域において毛管圧が増大し、その領域に優先的にインクが
充填される。流体出口近くの毛管収容部材40を局所的に圧縮することによって
、毛管作用が増大する結果となり、その結果、インクが流体出口36に向かって
引き出される。個々の繊維46から形成された毛管収容部材40を用いることの
利点は、多孔度に著しい影響を与えることなしに、単に個々の繊維46の直径を
変更することによって、毛管圧を変更することができることである。式1および
式4を参照して、繊維の直径を小さくし、単位体積当たりの繊維の数を多くする
ことによって、繊維の総潤辺長が増大し、したがって、毛管圧は高くなるが、か
さ密度および多孔度は変化しないままにすることができる。これとは対照的に、
ポリウレタンをフェルト状にしてその毛管圧を高くすると、単位体積当たりの固
体材料の量が増大し、かさ密度が高くなって多孔度が低くなる。
【0046】 好ましい一実施形態において、インク槽34は引っ張った幾何学的形状すなわ
ちテーパーを有するように形成され、インク槽の開口部の周辺のほうが、底部の
周辺よりも大きくなるようになっている。流体出口36は、インク槽34の底部
に形成される。次に、毛管収容部材40が、インク槽34の開口部にぴったり入
って、挿入中にインク容器底部の側面に当たって圧縮されるように形成される。
インク槽34の底部における干渉量によって、局所的な圧縮の量が決定される。
毛管収容部材40の、インク槽34の底部に隣接するこの圧縮の結果、増大した
毛管作用が作り出され、インクがインク槽40の底部に向かって引き出され、そ
こでインクは流体出口36から流れることができる。
【0047】 図11は、本発明のインク容器12を製造する方法全体を表す。ステップ80
で表すように、インク槽40は、長さ寸法、幅寸法、および高さ寸法を有して形
成される。このような長さ寸法、幅寸法、および高さ寸法は、インクジェット印
字システム10に適切なように選択される。ステップ82で表すように、毛管収
容部材40において用いるように、繊維が形成される。ステップ84で表すよう
に、これらの繊維が一緒に融着して、幅寸法および高さ寸法を有する長方形の押
し出したものを形成する。押し出したもの70内の繊維が、接点において一緒に
熱によって溶融すなわち熱によって融着する。次に、ステップ86で表すように
、押し出したもの70を冷却して自立構造を形成する。ステップ88で表すよう
に、押し出したもの70を長さ寸法に切断する。ステップ90で表すように、切
断した押し出したもの70を、インク槽34に挿入する。最後に、ステップ92
で表すように、インク槽34をインクで充填する。
【0048】 本発明の方法および装置は、毛管収容部材40としてポリウレタンフォームを
用いる等、いくつかの以前に用いられている技術を用いることよりも優れた、重
要な利点をいくつか有する。押し出された熱によって融着した繊維を用いること
は、ポリウレタンフォームよりもインク槽34への挿入が容易である。ポリマー
繊維材料は、大部分のフォームよりも摩擦係数が低く、したがって、自動化装置
を用いての材料の取り扱いがより容易になる。フォーム等の摩擦係数が高い材料
は、長方形の面をもつ容器内に挿入すなわち充填するのが困難である。フォーム
が容器の壁に接触するといつでも、角や縁がめくれ上がる結果となり、したがっ
て隅まで充填することができないからである。隅々までフォームで充填すること
ができなければ、そういった隅にインクが取り残され、それによって、インクの
使用効率が下がってしまう。これとは対照的に、ポリマー繊維材料を用いると、
インク槽34の隅へと容易に滑り込み、完全に充填する結果になる。さらに、ポ
リマー繊維材料を用いることによって、挿入動作をはるかに簡単にすることがで
き、したがって、大量生産に適合している。
【0049】 毛管収容部材40に用いるポリエステル繊維材料はまた、取り扱いがより容易
である。この材料は、バーストックと呼ばれる長い押し出したものの形で送り込
むことができるからである。この押し出したものを、次に切断してインク槽34
に挿入する。さらに、毛管収容部材40としてポリエステル繊維を用いることに
よって、より広範囲のサイズおよび形状のインク容器を用いることができる。イ
ンク槽34の形状は、押し出すことができるものであればほとんどいかなる形状
であってもよい。
【0050】 本発明のポリエステル繊維の収容部材40は、寸法が2インチ以上であっても
よい。これとは対照的に、毛管収容部材40としてフォーム材料を用いると、フ
ェルト状にしてより高い毛管圧を達成する必要がある。フェルト状にする動作に
よって、フォームが平らになる結果となり、孔がより小さくなる。フェルト状に
するプロセスによって、フォームの厚さが1インチよりも薄くに限定される結果
になる。1インチよりも厚い厚さを貫くのに必要な熱および圧力であれば、フォ
ームを壊してしまう結果になり、もはや毛管収容部材40として適さなくしてし
まうからである。
【0051】 インク容器12は、好ましくはポリプロピレンでできたコアとポリエチレンテ
レフタレートでできた外被とから成っている、比較的低コストの2要素繊維46
を利用している。個々の繊維は、接点において熱接合されて、良好な毛管作用特
性を有する、支持なしで立っている構造を形成する。繊維46の材料は、生来的
にインクジェットのインクを吸いやすいよう選択される。この特定の繊維46の
材料は、インクジェットのインクの表面張力よりも大きい表面エネルギーを有す
るよう選択される。生来的に親水性の毛管収容部材40を用いることによって、
ポリウレタンフォーム等のより水を吸いにくい材料においてよく用いられている
特別な真空充填技術を必要とすることなく、槽34により速くインクを充填する
ことができる。より水を吸いにくい材料であれば、インクに界面活性剤を添加ま
たは毛管収容部材を処理して濡れ性または親水性を改善する必要があることが多
い。界面活性剤は、インクの組成を最適の組成から変更する結果になってしまう
【0052】 さらに、毛管収容部材40用に選択される繊維46の材料は、この用途におい
てよく用いられる他の材料よりも、インクジェットのインクへの反応性が低い。
インクの成分が毛管収容部材と反応する場合には、最初にフォームに入れられる
インクは、フォームから移してプリントヘッド24を補充するインクとは異なっ
てしまう。インクへのこのような混入の結果、プリントヘッドの寿命が短くなり
印字品質が低くなる傾向がある。
【0053】 最後に、本発明の毛管収容部材は、フォームタイプの槽よりも製造コストが低
い、押し出し成形のポリマーを利用する。さらに、このような押し出し成形のポ
リマーは、これまで用いられてきたフォームタイプの収容部材よりも、より環境
にやさしく、製造時に消費されるエネルギーが少ない傾向にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインク容器を組み込んだインクジェットプリンタの例示的な一実施形
態の図である。
【図2】 本発明のインク容器と、インク容器からインクを受け取って印字を行うインク
ジェットプリントヘッドとの、概略図である。
【図3】 インク槽と、槽に挿入する、融着した繊維でできた網状組織と、槽を入れる槽
カバーとを示す、本発明のインク容器の組立分解図である。
【図4A】 図3に示す、融着した繊維でできた網状組織を示す図である。
【図4B】 図3に示すインク槽に挿入した、図4Aに示す融着した繊維でできた網状組織
の、4B−4B線で切った、非常に拡大した斜視図である。
【図5A】 単一の繊維の、図4の5−5線断面図である。
【図5B】 十字のすなわちx型のコア部を有する、図4に示す繊維の他の実施形態の図で
ある。
【図6】 接点において融着した1対の繊維の、図4に示される6−6線での断面図であ
る。
【図7】 図3に示すインク供給容器を充填する、本発明の方法の簡略図である。
【図8】 インクジェットプリントヘッドに液通した、図3に示すインク容器の、概略図
である。
【図9】 図3に示す本発明のインク容器を製造する本発明の方法の概略図である。
【図10】 切断されて毛管収容部材を形成する前の、遠近法で示す、本発明の押し出した
ものの斜視図である。
【図11】 本発明のインク容器を製造する本発明の方法を示すフロー図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年11月9日(2001.11.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ピュウ ジェフリー ケイ アメリカ合衆国 オレゴン97034 レイク オスウィゴ メリールクリーク ドライ ヴ 17754 (72)発明者 ジョンソン デイビッド シー アメリカ合衆国 オレゴン97212 ポート ランド エヌイー 36番 アベニュー 3902 Fターム(参考) 2C056 EA23 EA24 KC02 KC10 KC12 KC16 KC25 4L047 AB03 BA08 BA23 BD02 CA15 CC16

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク槽(34)において用いてインクをインクジェットプ
    リントヘッド(24)に供給する毛管部材(40)の製造方法において、 三次元の毛管部材(70)を押し出すことと、 該押し出したもの(70)を、インク槽(34)の少なくとも1つの寸法に合
    う長さに切断する段階と、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 長さ寸法、幅寸法、および高さ寸法を有するインク槽(34
    )を形成することをさらに含み、前記三次元の毛管部材を押し出したもの(70
    )は、前記インク槽(34)の前記幅寸法および前記高さ寸法に等しい第1およ
    び第2の寸法を有し、前記押し出したものの長さは、前記インク槽(34)の前
    記長さ寸法に合う、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記毛管部材(40)は、接点において自らに接合されて自
    立構造を形成する、少なくとも1つの連続する繊維(46)によって規定される
    、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記三次元の毛管部材(70)を押し出すことの前に、前記
    少なくとも1つの連続する繊維(46)を、接点において熱によって自らに融着
    した状態で、押し出したもの(70)に形成し、冷却されると前記自立構造を形
    成することをさらに含む、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記毛管部材(40)を前記インク槽(34)に挿入するこ
    とをさらに含む、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記インク槽(34)内にインクを充填して、前記毛管部材
    (40)がその中にインクを引き込むようにすることをさらに含む、請求項5記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 前記インク槽(34)は、頂部と、流体出口(36)を配置
    した底部とを有し、前記三次元の毛管部材(40)は、繊維の向きを有する繊維
    (46)でできた網状組織から形成されており、前記繊維の向きが前記流体出口
    (36)に直交する状態で前記三次元の毛管部材を前記インク槽(34)に挿入
    することをさらに含む、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記三次元の毛管部材(40)を押し出すことの前に、2要
    素繊維(46)でできた網状組織を形成することであって、それぞれの繊維は、
    外被材料(52)で取り囲まれたコア材料(50)を有し、前記繊維(46)で
    できた網状組織は、繊維の向きの軸(44)を有することと、前記2要素繊維(
    46)でできた網状組織を加熱して、接点において個々の繊維を互いに融着させ
    ることとをさらに含む、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 加熱されて押し出したものの形状に合致する、前記2要素繊
    維(46)でできた網状組織で形成された前記三次元の毛管部材(40)を押し
    出すことの後に、前記三次元の毛管部材(40)を冷却して、互いに通じるすき
    間になったスペース(48)を有する自立構造を形成することをさらに含む、請
    求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記三次元の毛管部材(40)は、前記インク槽(34)
    内でインクを保持するのに用いる、繊維(46)でできた網状組織であり、該繊
    維(46)でできた網状組織は、接点において熱によって互いに融着して、イン
    クを収容する毛管収容部材(40)を規定し、前記繊維(46)でできた網状組
    織の少なくとも1つの繊維は、コア材料(50)と、該コア材料(50)を少な
    くとも部分的に取り囲む外被材料(52)とを有する、2要素繊維であり、前記
    コア材料(50)はポリプロピレンであり、前記外被材料(52)はポリエチレ
    ンテレフタレートである、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 インクをインクジェットプリントヘッド(24)に供給す
    るインク容器(12)の製造方法において、 接点において熱によって互いに融着して、インクを収容する毛管収容部材(4
    0)を規定する、繊維(46)でできた網状組織を形成することと、 該繊維(46)でできた網状組織をインク槽(34)に挿入することと、 該槽(34)内にインクを充填して、前記繊維(46)でできた網状組織内の
    すき間になったスペースにインクが引き込まれることと、 を含む方法。
  12. 【請求項12】 前記繊維(46)でできた網状組織を形成することは、 外被材料(52)で取り囲まれたコア材料(50)を有する、2要素繊維(4
    6)を形成することと、 該2要素繊維(46)を集めて、繊維(40)でできた網状組織にすることと
    、 前記2要素繊維(46)を加熱して、接点において融着させることと、 前記2要素繊維(46)を冷却して、三次元の自立構造を形成することと、 を含む、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記繊維(40)でできた網状組織は、コア材料(50)
    と該コア材料(50)を少なくとも部分的に取り囲む外被材料(52)とを有す
    る2要素繊維である、少なくとも1つの繊維(46)を含み、前記コア材料(5
    0)はポリプロピレンであり、前記外被材料(52)はポリエチレンテレフタレ
    ートである、請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 インクをインクジェットプリントヘッド(24)に供給す
    るインク容器(12)の製造方法において、 長さ寸法、幅寸法、および高さ寸法を有するインク槽(34)であって、イン
    クが前記インク槽(34)から前記高さ寸法に沿って流れることができるように
    する流体出口(36)を有する、インク槽を形成することと、 押し出したものの長さ寸法に直交する、押し出したものの幅寸法および高さ寸
    法を有する、毛管材料(40)を押し出すことであって、前記押し出したものの
    幅は、前記インク槽(34)の前記幅寸法に合うことと、 前記押し出したものを、前記インク槽(34)の前記長さ寸法に合う別個の長
    さに切断することと、 を含む方法。
  15. 【請求項15】 前記押し出したものの長さ寸法が前記流体出口(36)に
    直交する状態で、前記切断した押し出した毛管部材(70)を前記インク槽(3
    4)に挿入することをさらに含む、請求項14記載の方法。
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