JP2003510618A - 容量性感知アレイ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
被覆された感知電極のアレイを備える構造を有するような容量性感知アレイ装置
に関する。
図する装置は、米国特許第5325442号に記載されている。該装置は、行及
び列のマトリクスアレイに配列された複数の感知素子を比較する。各感知素子は
、例えば薄膜トランジスタ(TFT)の形態の対応するスイッチング装置に接続
された感知電極からなり、該アレイのスイッチング装置は、基板上に担持される
と共に上記感知電極の間に延在する行及び列のアドレス導体の組を介して周辺駆
動回路に接続されている。各TFTのドレイン電極は、上記感知素子の感知電極
に接続されている。指が誘電体材料の上に置かれると、感知電極と、誘電体材料
の上側層及び個々の指紋部分とがコンデンサを構成する。行アドレス導体は走査
回路に接続されており、該走査回路は各行導体に選択信号を順次供給して、当該
行における感知素子のTFTをオンさせる。選択信号と同時に、上記コンデンサ
を充電するために列アドレス導体に電位が印加される。これらコンデンサの個々
の容量は、当該指紋の峰部又は谷部の存在により決まる該指紋部分の感知電極か
らの離隔に依存し、前記駆動回路に組み込まれた電流又は電荷感知増幅回路を用
いて、これらコンデンサの充電の間に上記列導体を流れる充電電流を感知するこ
とにより測定される。行アドレス期間の終了時に、上記TFTはオフされ、ゲー
ト信号が次の行の導体に供給されて、次の行の感知素子のTFTがオンされる。
このようにして、各行の感知素子は順番にアドレス指定され、指紋の峰部パター
ンにより感知素子のアレイ上に生成される感知容量の変化が当該指紋パターンの
電子的画像又は表現を提供する。上記感知素子アレイは、薄膜技術を用いて、例
えばガラス又はプラスチックの絶縁基板上の薄膜トランジスタ(TFT)を有す
るトランジスタを備えて形成されることに加えて、該アレイは他の例としてシリ
コン基板を用いて集積回路を有することもできる。
造は、指表面との電気的接触を改善する目的で、誘電体層の表面上に設けられる
と共に、格子模様に又は直線状導体として前記感知電極の間の空間に重なるよう
な金属接地導体を含んでいる。
絶縁された電極を誘電体層の表面上に備え、該電極は感知電極と同様の寸法のも
のであると共に該感知電極に重なるように配置されている。これらの第2電極は
、使用時に当該電極上に置かれる人の指の峰部により接触されて接地されること
を意図するもので、これにより、下側の感知電極及び介在する誘電体材料と共に
、当該指紋の峰部の位置において略同一であって、より明確なコンデンサを規定
する。
占め、且つ、感知電極のピッチが増加されているような、上述したものと類似の
種類の装置を、人の指又は針に応答するグラフィックスタブレットのようなタッ
チ入力装置として使用することができる。
知面の近傍に指を持っていく人の身体からの静電電荷が、特に斯様な電荷の影響
を受け易いスイッチング装置を損傷させ得るということである。
感知アレイ装置を提供することにある。
あって、接地導体が前記感知面に隣接すると共に前記感知電極の各々の少なくと
も1つの縁部の側部に沿って延在するように設けられ、前記誘電体層の材料は少
なくとも前記接地導体の領域において非線形電流/電圧特性を持つような半絶縁
体(semi-insulating)材料を有し、これにより、使用時に当該装置構造へ転送
され又は当該装置構造に誘起される静電電荷が該半絶縁材料を介して前記接地導
体に導通されることを特徴とする容量性感知アレイ装置が提供される。
近傍にもっていった場合に、当該装置に対して、特に前記感知電極に関連された
スイッチング装置(例えばトランジスタ)のような部品に対して損傷が生じる危
険性が大幅に低減される。本発明は、米国特許第5325442号に記載された前記感
知面上の導体が、人の指が帯びる電荷を、該指が上記導体に接触した場合に放散
させるよう作用するかも知れないが、特に指が当該装置の近傍にもっていかれた
場合における静電放電の振る舞い及び特に位置が高度に予測不可能であり、また
、上記導体の面積は上記感知電極により占められる面積と比べて比較的小さいの
で、斯様な電荷は例えば上記導体を容易にバイパスし、誘電体層を経て感知電極
へ、更に該電極からスイッチング装置へと通過し得るという認識を有するもので
ある。前記接地導体に隣接する高度に非線形な材料を使用することにより、高電
圧における該材料の振る舞いによって、静電電荷は代わりに接地導体に通過する
のを効果的に促進される。該接地導体と放電が発生する領域との間の電位が上昇
するにつれて、これらの間の上記材料のインピーダンスが低下し、これにより、
該電荷が制御された態様で導通除去されるのを可能にする。
n nitride)、シリコン炭化物(silicon carbide)、シリコン酸化物(silicon
oxide)又はシリコン酸化窒化物(silicon oxynitride)のような非化学量論的
(富シリコン)アモルファスシリコン合金、又は他の例としてタンタル酸化物(
tantalum oxide)を有する。この点に関しての斯様な材料の振る舞いは良く知ら
れている。このような材料は薄膜ダイオード(TFD)のような2端子非線形装
置用途に採用されており、該用語は、ここでは、アクティブマトリクス表示装置
等において双方向性2端子スイッチング素子として使用されるMIM(金属−絶
縁体−金属)装置を含むように使用されている。これらの材料は通常は絶縁状態
であるが、それらの導電性は印加される電界の強い関数である。これら材料は、
敷居特性を示し、印加電圧が敷居レベル(何れかの極性の)に一旦到達すると、
導通を開始する。これら材料のうち、非化学量論的(富シリコン)水素添加アモ
ルファスシリコン窒化物が、この材料の高度に制御可能且つ予測可能な非線形特
性の点で特に好ましい。これらの特に言及したもの以外の、同様の目的に使用さ
れ、且つ、或るポリマを含む既知の非線形材料も好適である。
感知電極は感知面上に該感知電極に重なるように担持された第2電極に関連付け
られ、該第2電極の縁部は接地導体に近接され、前記誘電体層における少なくと
も上記接地導体と感知面との間の領域は前記半絶縁体材料を有している。この構
成によれば、所定の敷居レベルを越え、且つ、当該電極に接触し又は接近する電
荷を帯びた指等からの結果としての上記第2電極上の如何なる電圧の振れ(volt
age excursion)も、上記電極と接地導体との間の上記非線形材料のインピーダ
ンスを低下させ、上記電荷が接地導体へ導通されるのを可能にする。好ましくは
、上記第2電極の縁部は接地導体と重なり合うように配置される。該重なり合い
領域において、既知の薄膜ダイオードのものと類似の導体/非線形誘電体/導体
構造が得られ、上記2つの導体の間の非線形材料の厚さは前記誘電体材料の上側
部分(副層)の厚さに相当する。この厚さは上記敷居レベルを決定し、使用され
る付着工程において良好に規定することができるので、これにより形成される薄
膜ダイオード構造の動作特性、特にその敷居レベル、は容易に高度に制御可能且
つ予測可能なものとすることができる。
極と感知面との間の誘電体層の材料は前記半絶縁体材料を有する。この構成にお
いては、上記誘電体層は該層に掛かる電圧が一旦臨界的な敷居値より上昇すると
導通状態となり、従って、人の指上の静電電荷の影響の結果として上記感知電極
上の電圧が過度なレベルにまで増加すると、該電荷は該層を経て接地導体へ導通
除去される。感知電極上の電圧の増加は、静電電荷が感知面に若しくはその近傍
に存在する際の容量結合効果により、又は斯様な電荷が当該電極に通過するのを
許すような上記誘電体材料の実際の降伏(ブレークダウン)により生じ得る。こ
の電荷が接地導体に導通されるレベルは、感知電極に結合されたスイッチング装
置に損傷が生じるレベルよりも低く選定される。
され、結果として、該電極に電気的に接続された部品に損傷が生じる危険性は減
少される。低い電圧においては、上記半絶縁体材料を介しての接地に対するイン
ピーダンスは相対的に非常に高いので、当該装置の通常の動作は影響を受けない
。
きるが、好ましくは、該接地導体は各感知電極が格子部分により囲まれるような
格子の形態で設けられる。
に特に有利であるが、勿論、静電電荷による同様の問題が生じ得るような他の種
類の容量性感知アレイ装置にも有利に適用することができる。
を添付図面を参照して例示として説明する。
符号は全図を通して同一又は類似の部分を示すために使用されている。
号に記載された種類のもので、その構成及び動作の詳細な説明に関しては該米国
特許を参照されたい。要約すると、該装置はアクティブマトリクスによりアドレ
ス指定される感知パッド10を有し、該パッドは、指紋を走査するように動作す
る、各々がc個の感知素子を備えるr行(1からr)からなる規則的に離隔され
た感知素子12のX−Yアレイを有している。簡略化のために数個の行及び列の
みしか示されていないが、実際には、約2.5平方cmの面積を占める約512
の行及び列の感知素子が存在することができる。
接続された感知電極14を有し、該スイッチング装置はn型の電界効果トランジ
スタ(FET)の形態の3端子スイッチング装置16を有している。該X−Yア
レイの感知素子は、規則的に離隔された行(選択)アドレス導体18の組と、規
則的に離隔された列(感知)アドレス導体20の組とを介してアドレス指定され
るようになっており、個々の感知素子は上記2組の導体の各交点に位置される。
同一の行の全感知素子は、対応する共通の行導体18に接続され、同一の列の全
感知素子は対応する共通の列導体20に接続されている。行導体18は一端にお
いてデジタルシフトレジスタ回路を有する行駆動回路22に接続され、列導体2
0は一端において感知回路24に接続されている。1つの行の各感知素子のFE
T16のゲート電極は共通行導体18に接続され、そのドレインは感知電極14
に接続され、そのソースは共通導体20に接続されている。
ィブマトリクスアドレス式表示装置に使用されているような標準の薄膜技術を用
いて製造され、絶縁基板上での導電、絶縁及び半導体材料の多数の層の付着及び
フォトリソグラフ処理による規定を含むもので、斯様なものであるから、ここで
は該製造の方法を詳細には説明をする必要がないと思量する。電極14並びにア
ドレス導体18及び20の組は金属から形成することができ、FET16は例え
ばガラス、ポリマ又は石英等の適切な絶縁基板を用いてアモルファスシリコン又
は多結晶シリコン薄膜トランジスタ(TFT)として形成することができる。例
えばヨーロッパ特許出願公開第EP-A-0836417号(出願人整理番号PHB34068)に記
載されているように、各感知素子には2以上のスイッチング装置を使用すること
もできる。上記スイッチング装置はFETを有することを要さず、ヨーロッパ特
許出願公開第EP-A-0920669号(出願人整理番号PHB34153)に記載されているよう
に、その代わりに前記行導体と感知電極との間に接続された、例えば薄膜p-i-n
装置又は他の2端子非線形スイッチング装置のようなダイオード構造を有するこ
ともできる。薄膜装置技術を使用することが好ましいが、感知パッド10は他の
例として(Si)半導体ウェファ及び集積回路技術を用いてチップとして製造す
ることもできる。
の近傍にもっていかれる人の身体からの静電電荷により損傷が生じるのを防止す
るように修正される。
の代表的部分の概念的断面図であり、図3は該修正された装置の一部の概念的平
面図である。
の他の感知素子も略同様に構成されている。この区域には見ることができないT
FTスイッチング装置16は、絶縁基板30上において、TFTのチャンネルを
構成するアモルファス又は多結晶シリコン材料の付着層から形成され、例えば窒
化シリコン等の誘電体材料の付着層が該TFTのゲート絶縁層を構成する。規則
的に離隔されると共に等しい寸法にされた方形導電性パッドを有する感知電極1
4と、これらの間に延在するアドレス導体20の組とが、共通に付着された金属
層から規定される。電極14の一体的延長部がTFT16のドレイン接点を各々
形成し、導体20の一体的延長部がTFTのソース接点を形成する。導体18と
20との間には、これらが交差する領域に絶縁材料が設けられる。行導体18の
組(図2では見えない)は付着された金属層から形成され、各行導体は感知電極
14の隣接する行の間に延在すると共に、その長さ方向に沿い離隔されてTFT
16のゲート電極として作用する一体的延長部を有している。
2が基板30上の感知素子アレイ構造を完全に覆うように付着され、これにより
前記基板の面から離隔されると共に該基板面に略平行な連続的な感知面34を設
ける。
定される。例示として、該感知電極は行及び列の両方向において約50ないし1
00マイクロメータのピッチを有することができる。誘電体層32の厚さは、使
用される材料の比誘電率の値を考慮に入れて選定され、例えば、約6なる比誘電
率を持つ材料の場合、感知電極が約50平方マイクロメートルとして約0.1マ
イクロメータの膜厚を使用することができる。
3と、前記感知面に直に隣接すると共に該感知面と前記感知電極のレベルとの間
に延在するような連続した表面副層を提供する上側の比較的薄い膜35とからな
っている。副層35の材料は、高度に非線形な電流/電圧特性を持つ半絶縁体材
料を有している。本例では、該材料は、非化学量論的な富シリコン水素添加アモ
ルファスシリコン合金(non-stoichiometric, silicon rich, hydrogenated amo
rphous silicon alloy)、もっと特定的には、下側の回路の薄膜生成と完全に互
換性のある形成方法の窒化シリコン合金(a-SiNx)を有している。斯様な層は、
標準のCVD薄膜付着処理を用いて容易に形成することができる。他の例として
、富シリコンアモルファスシリコン酸化物、シリコン炭化物若しくはシリコン酸
化窒化物又はタンタル(ペント)酸化物若しくは何らかのポリマ等の他の既知の
非線形材料を使用することもできる。この種の材料は、薄膜ダイオード及びAM
LCDでスイッチング装置として使用されるMIM構造において使用されており
、このような目的に使用される斯かる装置の例は、1995年のITG-Fachberich
t真空電子工学及び表示器、VDE-Verlagベルリン第132巻、第291〜298
頁にJ. Shannonにより著された“2端子装置を用いたアクティブマトリクスLC
Dのアドレッシング”なる題名の文献に記載されている。詳細については、該文
献を参照されたい。
けられる。本例においては、該導体ライン構造は付着された金属からなる導電性
格子を有し、該格子の部分は感知素子の行及び列の側部に沿い且つ感知電極14
の間の間隙に重なる層33の表面の領域に延在する一方、各格子セルは対応する
感知電極を完全に取り囲んでいる。しかしながら、他の例として、上記導体ライ
ン構造は、例えば各導体ラインが対応する行及び列のアドレス導体に重なるよう
にして、感知電極の隣接する行又は列の間の間隙上に延在する直線状導体の組と
して設けることもできる。当該装置の動作時には、上記導体ライン構造は当該感
知装置電子回路の接地電位に維持される。
られ、該電極は下側の感知電極14と略類似の形状ではあるが、感知電極14よ
りは僅かに大きく、且つ、該感知電極と垂直方向に位置合わせされている。該第
2電極45は個別の電気的に絶縁された導電性パッドとして形成される。
上に付着された金属又は他の適切な導電性材料の層をフォトリソグラフ的に適切
にパターニングすることにより形成される。
40の部分の上に延在している。代わりに又は同時に、電極45は格子構造40
の隣接する水平腕部上に延在するように配置することもできる。第2電極45と
上記格子構造の部分との間の重なり合う領域の各々において、重なり合う導電性
部分と、これら挟持された半絶縁体膜35の一部とを有する或る形態の薄膜ダイ
オード構造が規定される。典型的には、この層35の厚さは30nmと300nmと
の間にすることができる。このダイオード構造は、第2電極45と接地格子40
との間に高度に非線形なインピーダンスをもたらし、これらの部分の間の電圧差
が或る値(上述した層35の厚さ範囲に対しては、例えば5ボルトと50ボルト
との間の)に到達することに応答して双方向的且つ敷居(スイッチング)的な特
性を呈する。この敷居レベルよりも低い電極45上の低電圧においては、接地に
対するインピーダンスは非常に高く、当該装置の通常の動作は影響を受けること
がない。上記ダイオード構造のスイッチング動作は、完全に可逆的であって、材
料35は電圧を除去すれば、その初期の絶縁状態に戻る。
図2に示すように該指紋の峰部において第2電極45との物理的接触が発生する
が、図2では指の表面37の一部の1つの峰部36が図示されており、該峰が電
極45を接地する。該指紋の輪郭の谷部は面34及び第2電極45からは非常に
大きな距離により離隔されている。従って、峰状の指表面は電極14のアレイか
らは、薄膜32と電極45との厚さにより決まる最小距離だけ離隔される。各感
知電極14と、谷部における指表面の上に重なる部分又は峰部における電極45
の何れかとが、図2に点線で示すように、コンデンサ38の対向するプレートを
形成し、上記指表面部分又は電極45により構成される上側プレートは、通常、
実効的に接地電位となる。これらの個々のコンデンサの容量は指表面と感知面3
4との間の間隔の関数として変化し、大きな容量は指紋峰部が電極45と接触す
る箇所で発生し、小さな容量は指紋の谷部が感知電極45の上に位置する箇所で
発生する。このように、指紋の峰部のパターンにより当該パッド10の感知素子
12のアレイ上で発生される容量の変化は、該指紋表面の電子イメージを提供す
る。
パターンを示す出力が得られる。上記アレイにおける個々の感知素子12の容量
の実際の感知は、前述した特許明細書に記載されたようにして達成され、詳細な
情報に関しては該特許明細書を参照されたい。
イが大きな電荷を帯びた人により使用される際に、上記感知素子のスイッチング
装置に対して静電的損傷が生じる可能性を防止するか又は少なくとも低減するよ
うに作用する(さもなければ上記電荷は上記スイッチング装置へ放電される可能
性がある)。既知の装置では、人の指上の如何なる電荷も、その指が感知素子ア
レイに接触する又は接近する際に、感知電極へ、従って対応するスイッチ装置へ
放電される傾向にある。斯様な電荷は、代わりに、容量結合を介して上記感知電
極上に高電圧を誘起し得る。図2又は図3に示される構成は、感知電極14上の
如何なる電圧の振れ(voltage excursion)も制限されるのを保証することを意
図する。この目的のため、人の指上の電荷は、層35の薄い上に重なる部分を介
して接地格子40に直接放電されるか、又は第2電極45で収集されるかの何れ
かとされる。第2電極45上の電圧が静電放電により上昇して或るレベルに到達
すると、層35の接地格子40と重なる領域におけるインピーダンスが特に低下
し、上記電荷は、これら領域における層35を介して接地格子構造へ導通除去さ
れ、これにより上記感知電極上の如何なる電圧の振れも制限する。電荷が一旦導
通除去されると、層35は以前の絶縁状態に戻り、該材料には損傷は生じない。
に関しての動作は、主として層35の組成及び厚さにより、高度に制御可能であ
り、従って、電極45からの電荷の導通は高度に信頼性のおける且つ予測可能な
態様で達成することができる。
極は浮動状態であり、当該感知電極14と接地との間の容量は比較的小さい。指
紋の峰部が第2電極45に接触すると、該電極は指のインピーダンスを介して実
効的に接地され、既知の感知装置におけるように接地に対する容量が増加する。
面として概念的に示している。図示のように、誘電体層32としては単一層が使
用され、感知電極14に対して前記実施例のものと概ね同様の構造及び配置の接
地格子構造40が、この層の表面、即ち感知面34上に直に担持されている。こ
の実施例においては、誘電体層32は全体として、前述したもののような半導体
的な高度に非線形な電流/電圧特性の材料から形成され、該材料は感知面34と
感知電極14のレベルとの間に延在する。この感知装置の指紋パターンを感知す
る動作は、前述した特許明細書に記載された装置のものと概ね同様である。
指が上記感知面に接近して電荷が該格子により占められる感知面の領域に飛んだ
場合に、放散するよう作用する。しかしながら、斯様な電荷が上記接地格子によ
り直接導通除去されず、感知電極14に到達してしまった場合は、該電極14と
上記接地格子との間に生じる電圧差が所定の臨界的敷居レベル(該電極14に接
続された部品を損傷し得るものより低い)に向かって上昇するにつれて、介在す
る上記半導体的材料のインピーダンスが低下し、上記電荷は該層を介して上記格
子へ導通除去される。従って、ここでも、静電電荷による感知電極上の電圧の振
れの程度は制限される。層32のスイッチングの性質は完全に可逆的であり、電
荷が導通除去されると共に該非線形材料の間の電圧が消滅すると、該材料は以前
の絶縁状態に戻る。
非線形な材料から副層として形成され、該層32の残部は通常の誘電体材料のも
のとすることもできる。
認識システムを概念的ブロック図の形態で示している。該システムは、上記装置
の感知回路からの出力に応答して、感知された指紋の感知容量に従う特徴データ
を供給する手段と、該特徴データを、1以上の指紋に関する記憶された特徴デー
タと比較する手段とを含んでいる。必要なら、上記感知装置から得られる出力は
、既知の光学指紋感知装置においてイメージセンサにより供給されるビデオ出力
と同等の形で供給されるようにする。従って、当業者には明らかであろうように
、上記感知装置以外の当該システムの構成要素は、概ね、光学感知装置を使用す
るシステムで使用される種類のものとすることができる。上記特徴データは、峰
部の線の向き及び細部の相対位置、即ち線の終端及び分岐に関する情報の形をと
ることができる。特徴データを生成し及び比較する、上記感知装置から得られた
情報の処理は、既知の方法及び技術に従うことができる。検証は、細部の空間的
位置に加えて幾何学構造的特徴を利用することにより得ることができるが、勿論
、より低い精度が許容されるならば、所要の処理を単純化するために二次元的峰
パターンに関する情報のみを利用することもできる。要約すると、適切に前処理
された装置60の出力は、指紋の特徴的フィーチャを検出するようにプログラム
された解析回路61に供給される。該回路61からのデータは、コンピュータ6
2に供給され、該コンピュータは、標準のアルゴリズムにより上記データを、当
該システムが識別の目的に使用されるか又は単なる検証の目的に使用されるかに
依存して、記憶装置63に保持された複数の指紋又は単一の指紋に関するデータ
と比較すると共に、一致が見つかったか否かに従う出力を供給する。
より、既知の光学感知装置から得られるものと同様の二値イメージに似た、二次
元峰パターンを表すような特別な情報を使用するようにプログラムされる。
う。斯様な変形例は、指紋感知及びその構成部分の分野で既に知られ、並びにこ
こで既述した特徴の代わりに又は斯かる特徴に加えて使用することができる他の
特徴を含むことができる。
的断面図である。
図である。
図の形で示す。
Claims (11)
- 【請求項1】 基板上に担持されると共に、感知面を規定する誘電体材料の
層により被覆された感知電極のアレイを備えるような構造を有する容量性感知ア
レイ装置であって、接地導体が前記感知面に隣接すると共に前記感知電極の各々
の少なくとも1つの縁部に沿って延在するように設けられ、前記誘電体層の材料
は少なくとも前記接地導体の領域において非線形な電流/電圧特性を持つ半絶縁
体材料を有し、これにより、使用時に当該装置の構造に転送され又は当該装置の
構造において誘起される静電電荷が、前記半絶縁体材料を介して前記接地導体へ
導通されることを特徴とする容量性感知アレイ装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の容量性感知アレイ装置において、前記接地
導体は前記感知面の下に設けられ、前記感知電極の各々は、前記感知面上に当該
感知電極に重なるように且つ縁部が接地導体に近接するように担持された第2電
極に関連付けられ、前記誘電体層の少なくとも前記接地導体と前記感知面との間
の領域が前記半絶縁体材料を有していることを特徴とする容量性感知アレイ装置
。 - 【請求項3】 請求項2に記載の容量性感知アレイ装置において、前記第2
電極の縁部が接地導体と重なり合うように配置されていることを特徴とする容量
性感知アレイ装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載の容量性感知アレイ装置において、前記接地
導体は前記感知面上に担持され、前記誘電体層の前記感知電極と前記感知面との
間の材料が前記半絶縁体材料を有していることを特徴とする容量性感知アレイ装
置。 - 【請求項5】 請求項1ないし4の何れか一項に記載の容量性感知アレイ装
置において、前記非線形な半絶縁体材料が非化学量論的な富シリコンアモルファ
スシリコン合金を有していることを特徴とする容量性感知アレイ装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし4の何れか一項に記載の容量性感知アレイ装
置において、前記非線形な半絶縁体材料がタンタル酸化物を有していることを特
徴とする容量性感知アレイ装置。 - 【請求項7】 請求項1ないし6の何れか一項に記載の容量性感知アレイ装
置において、前記接地導体が、各感知電極が格子部分により囲まれるような格子
の形態で設けられることを特徴とする容量性感知アレイ装置。 - 【請求項8】 請求項1ないし7の何れか一項に記載の容量性感知アレイ装
置において、前記感知電極の各々が、前記基板上に前記誘電体材料の層の下に担
持されると共に接地導体の下に位置するアドレス導体に接続されたスイッチング
装置に結合されていることを特徴とする容量性感知アレイ装置。 - 【請求項9】 請求項8に記載の容量性感知アレイ装置において、前記スイ
ッチング装置が薄膜ダイオード又は薄膜トランジスタを有していることを特徴と
する容量性感知アレイ装置。 - 【請求項10】 請求項1ないし9の何れか一項に記載の容量性感知アレイ
装置において、該感知アレイ装置が指紋感知装置であることを特徴とする容量性
感知アレイ装置。 - 【請求項11】 請求項10に記載の指紋感知装置と、該感知装置からの出
力に応答して感知された指紋の特徴データを供給する手段と、前記特徴データを
1以上の指紋に関する記憶された特徴データと比較する手段とを有していること
を特徴とする指紋感知システム。
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