JP2003510287A - 抗癌剤と癌の治療法 - Google Patents

抗癌剤と癌の治療法

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JP2003510287A
JP2003510287A JP2001526195A JP2001526195A JP2003510287A JP 2003510287 A JP2003510287 A JP 2003510287A JP 2001526195 A JP2001526195 A JP 2001526195A JP 2001526195 A JP2001526195 A JP 2001526195A JP 2003510287 A JP2003510287 A JP 2003510287A
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エドガー、ジョン、アレキサンダー
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コモンウエルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガナイゼーション
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Abstract

(57)【要約】 有効量のフォモプシンを患者に投与することを含む、癌患者の治療法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、癌の治療と、癌の治療に使用される組成物とに関する。
【0002】 抗癌剤の探索は、世界中の医薬品業界、学術機関、政府官庁が努力してきたも
のであり、現在も努力が続いている。多くの癌治療法の大きな問題は、患者と非
癌組織に対する重症の副作用である。
【0003】 我々は、フォモプシンマイコトキシン(phomopsin mycotoxins)(以後フォモ
プシン類(phomopsions)と呼ぶ)とその誘導体が、強力な抗癌活性を示すこと
を見いだした。さらに、フォモプシン類は肝臓を特異的に標的とする傾向のため
、我々は、フォモプシン類は、肝臓癌に対して選択的活性を与えるのに使用でき
ると考えている。フォモプシン類の選択性は、肝臓癌を標的とし他の組織への影
響を最小にできるため、肝臓癌の治療において大きな利点であることは理解され
るであろう。
【0004】 しかしフォモプシン類は、ある型の癌細胞またはある型の癌に対する薬剤の選
択性を増強するフォモプシン類の調製物または誘導体を選択することにより、肝
臓癌以外の癌の治療に使用することができる。モノクローナル抗体との結合体で
あるフォモプシン類の誘導体を作成してもよい。癌細胞に対する選択性を提供す
るために、モノクローナル抗体は公知の方法により産生される。
【0005】 フォモプシン類は、一般式Iの13員環が特徴である:
【0006】
【0007】 式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、任意の置換基であり、水
素、脂肪族、芳香族、ペプチド鎖、およびハロゲンよりなる群から独立に選択さ
れ、 Xは、脂肪族、水素またはハロゲン(好ましくは、水素)であり; Yは、脂肪族、水素またはハロゲン(好ましくは、塩素)であり; 存在する場合、ペプチド鎖は、モノクローナル抗体(Mab)と結合していて
もよい。フォモプシン類は、式Iの化合物の誘導体(例えば、その塩)でもよい
【0008】 好適なフォモプシン類は、式Ia:
【0009】
【0010】 の基を含有する化合物、およびその誘導体から選択される。
【0011】 式IとIaにおいて、R1、R2、R3、R5、R6およびR7は、典型的には水素
および脂肪族から独立に選択され、R4は、一般にペプチドである。ある実施態
様においてR4は、抗体、特にモノクローナル抗体(Mab)に結合したペプチ
ドである。さらに好ましくはR1、R2、R5、およびR6は、低級脂肪族であり、
3とR7は水素である。さらに好ましくは、R1、R2、およびR6は、低級アル
キルであり、R5は低級アルキルまたは低級アルケニルである。最も好ましくは
1はエチルであり、R2はメチルであり、R3は水素であり、R5はイソプロピル
またはイソプロペニルであり、R6はメチルである。本明細書において使用され
る時、低級脂肪族、低級アルキル、および低級アルケニルという用語は、最大6
つの炭素原子、最も好ましくは最大4つの炭素原子を含有する基を含む。
【0012】 式Iaの化合物の好適な立体構造は、式Ibで示される:
【0013】
【0014】 好ましくは少なくとも60重量%のフォモプシン成分は、立体構造1bを有す
るであろう。
【0015】 基R4は、ペプチドであり、好ましくは、モノクローナル抗体のような抗体に
任意に結合したジ−またはトリ−ペプチドである。好適な基R4は、式IIを有し
、すべての立体異性体を含む:
【0016】
【0017】 式中、点線は、任意の2重結合を示し; R8とR9は、水素と低級アルキルから独立に選択され、さらに好ましくはR8
はメチルであり、かつR9はエチルであり、かつR11とR10は、水素であるかま
たは一緒に2重結合を形成し;
【0018】 R12は、アミノ、モノ置換アミノ、ジ置換アミノ、およびアミノ酸残基、特に
式IIIの基:
【0019】
【0020】 (式中、R13とR14は、水素であるかまたは一緒に2重結合を形成し、R15
、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、または抗体、特にMabから選択される)
よりなる群から選択される。
【0021】 R15が、抗体であるか、または抗体に結合している場合、R13とR14は、2重
結合を形成して、デヒドロアスパラギン酸残基を与えることが好ましい。そのよ
うな場合、式IIIの残基中の炭素−窒素結合は比較的弱く、いったん癌細胞に結
合すると式Ia(ここで、式IIの基において、R12はアミノである)の活性フォ
モプシンがMAbから放出されることが可能になる。すなわち、デヒドロアスパ
ラギン酸残基は、Mab結合体を介してフォモプシン類の送達を促進すると予測
される。
【0022】 最も好適なフォモプシン化合物は、フォモプシンA(phomopsion A)、オクタ
ヒドロフォモプシンA(octahydrophomopsion A)、イソ−フォモプシンA(iso
-phomopsion A)およびフォモプシナミンA(phomopsionamine A)から選択され
る。これらの化合物は、以下の式を有する:
【0023】
【0024】 患者は、フォモプシン類の混合物で治療され、本願明細書と請求の範囲におけ
るフォモプシンとは、フォモプシン類の混合物を含むことを理解されたい。
【0025】 1つの面で本発明は、癌、好ましくは肝臓癌の治療のための、フォモプシン化
合物もしくはその誘導体、またはフォモプシン類もしくは誘導体の薬剤学的に許
容される塩、および薬剤学的に許容される担体を含む、医薬組成物を提供する。
【0026】 フォモプシン類の塩(例えば、アルカリ金属塩)は、水溶性であることが妥当
である。フォモプシン類を希塩基(例えば、水酸化ナトリウム)中に溶解して、
中性溶液を提供して、水溶液を作成することができる。
【0027】 別の面で本発明は、癌患者に、フォモプシン化合物もしくはその誘導体、また
はフォモプシンもしくは誘導体の薬剤学的に許容される塩を投与することを含む
、癌患者の治療法を提供する。
【0028】 フォモプシン化合物は、経口投与を含む種々の方法で、シロップ剤、カプセル
剤、錠剤などの形で、注射または静脈内注入により投与される。
【0029】 化合物は、静脈内注入により投与されることが好ましい。
【0030】 さらなる面において本発明は、癌および特に肝臓癌の治療のための医薬組成物
の調製について前記したフォモプシン化合物の使用を提供する。
【0031】 フォモプシン化合物は、ディアポルテ・トキシカス(Diaporte toxicus)(正
式には、フォモプシス・レプトストロミフォルミス(Phomopsis leptostromifor
mis))およびフォモプシス・エミシス(Phomopsis emicis)を含むいくつかの
真菌から産生されるか、またはこれらの天然の生成物から得られる。
【0032】 フォモプシン類の活性は、一部はこの化合物のチューブリンへの強い結合に帰
因すると考えられている。これは、チューブリン生成を阻害することにより、細
胞有糸分裂を妨害し、生成した微小管の脱重合を引き起こす。ある場合には、1
つ以上の他の抗癌剤または治療法との併用治療法でフォモプシン類を使用するこ
とが好ましい。フォモプシン類と組合せて使用される薬剤は、微小管への結合に
おいて相補的活性を提供することにより、結果を増強するように選択される。フ
ォモプシン類と組合せて使用される可能な薬剤の例には、パクリタキセル、ビン
ブラスチンおよびビンクリスチンがある。
【0033】 本発明を、以下の例を参照して説明する。例は、本発明を例示するためのもの
であって、決して本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【0034】 (例) アメリカ合衆国の国立癌研究所(National Cancer Institute)が行った抗癌
活性のインビトロおよびインビボ評価について、フォモプシンA、イソ−フォモ
プシンA、フォモプシナミンAおよびオクタヒドロフォモプシンAは、シー・ク
ルベノール(C. Culvenor)、ジェイ・エドガー(J.Edgar)及びエム・マッカイ(
M. Mackay)によるTetrahedron 45巻、8号、2351頁(1989)、および、ジェ
イ・エドガー(J. Edgar)、ジェイ・フラーン(J. Frahn)、ピー・コックルム
(P. Cockrum)およびジェイ・クルベノール(J. Culvenor)の論文「ルピノシ
ス(Lupunosis).フォモプシン類の化学と生化学」、Mycotoxins and Phycotox
ins、マイコトキシンとフィコトキシンに関する第6回IUPACシンポジウム
、プレトリア共和国、南アフリカ、1985年7月22〜25日で発表された論文を集め
たものに記載された方法、または本明細書に記載の方法により得られた。
【0035】 (フォモプシンAの単離) 背景: 本抽出法は、難しさとコストを最小にするように設計される。発酵した種子を
、15%メタノール:水を、インラインのXAD(スチレンジビニルベンゼンコ
ポリマー)カラムを循環させて連続的に抽出する。XADへのフォモプシンAの
吸着に必要な時間は非常に長いが、オペレータが費やす時間は最少である。この
工程のタイミングは重要でなく、従って操作条件に合うように変更される。
【0036】 フォモプシンAは、15%メタノール中で比較的低い溶解度を有する。この方
法は、発酵した種子中のフォモプシンAの溶解度平衡を解離の方向に向ける、X
AD樹脂へのフォモプシンAの吸着に依存する。この方法は、溶媒の使用、扱う
容量、および可燃性の危険を低下させる。再循環を使用しない抽出の代替法は、
最初の抽出に150+リットルの純粋なメタノールを使用し、さらに濃縮工程(
または、メタノール抽出物の900+Lへの希釈)を、次にXADへの吸着を含
む。現在の方法は、12Lのメタノールを使用し、吸着相に最少の操作しか必要
でなく、はるかに少ない溶媒(900+Lではなく総容量85L)を使用する。
【0037】 カラムからの濃縮フォモプシンAの溶出は、80〜90%の純度の結晶性フォ
モプシンAを産生するための3段階の単離の最初の工程である。
【0038】 水中の15%メタノールで予備洗浄した後、100%メタノールを使用してフ
ォモプシンAをカラムから溶出する。精製のためにシリカゲルフラッシュクロマ
トグラフィーを使用してもよい。5:95のアンモニア:イソプロパノールと、
20:65:15のアンモニア:イソプロパノール:水の最少量に溶解した濃縮
物を使用して、カラムを調整する。この3溶媒組合せを使用して、フォモプシン
Aを溶出する。沸騰氷酢酸からの再結晶化は、80〜90%の純度のフォモプシ
ンAを与える。
【0039】 (イソ−フォモプシンAの調製) 材料: 0.5M HgCl2:2mlのH2O(+50μlの10M HCl)に溶解し
た280mgのHgCl2。 0.01M フォモプシンA:2mlのH2O(一吹きのNH3を含む)に溶解し
た18.3mgのPhA。 1M HCl
【0040】 方法: 0.01MのフォモプシンA(2.0ml)を0.5MのHgCl2(1ml)お
よび1M HCl(200μl)と混合し、総量3.2mlとし、室温で5時間放
置した。溶液を水で8mlに希釈し、次に、調製したC18マキシクリーン(Maxi
clean)SPEカートリッジ(900mg)中を通過させ、7〜8mlのH2Oで洗浄
した。次に、吸着したイソ−フォモプシンAを8〜9mlのMeOHで溶出した。
第1のC18カートリッジからの溶出液を、第2のC18カートリッジ中を通過
させて再処理して、第1のカートリッジが過剰添加であったかどうかをチェック
した。第2のカートリッジからのMeOH溶出液は、乾燥するとほとんど残渣が
無く、さらなる処理には含めなかった。
【0041】 10mlにしたメタノール溶出液をHPLCで分析し、次に蒸発乾固させて、分
取用HPLCを使用して精製した。
【0042】 (フォモプシナミンAの調製) フォモプシンA(15.3mg)を、最少量の1M HClに溶解し、室温で2
8時間放置した。反応混合物を水で8mlに希釈し、次に強陰イオン交換カートリ
ッジ(SAX、600mg)中を通過させて、未反応のフォモプシンAを除去した
(溶液のpHは約1.52と予測される)。非吸着化合物の水溶液、およびSA
Xカラムの水洗浄液を、C18カートリッジ(900mg)中を通過させた。C1
8カートリッジをH2O(10ml)で洗浄し、次にメタノール(10ml)でフォ
モプシナミンAを溶出した。
【0043】 メタノール溶出液をHPLC分析し、次に蒸発乾固して、分取用HPLCを使
用してフォモプシナミンAを精製した。
【0044】 5〜6時間後、24時間後、および28〜30時間後に、反応混合物をサンプ
リングして、この方法を変更した。すべての洗浄液と溶出液をHPLCで測定し
て、フォモプシンAからフォモプシナミンAへの変換を追跡してもよい。
【0045】 (フォモプシン類の抗癌活性) インビトロスクリーニングアッセイ: フォモプシンA、オクタヒドロフォモプシンA、イソ−フォモプシンAおよび
フォモプシナミンAの抗癌活性を、インビトロで60個のヒト癌細胞株に対して
測定した。抗癌活性を評価するために使用した方法は、アメリカ合衆国の国立癌
研究所(National Cancer Institute、NCI)が、抗癌活性を有する化合物を
発見するために1次スクリーニングとして使用したものである(ボイド(Boyd)
及びポール(Paull)、Drug Development Research, 34, 91-109, 1995)。
【0046】 細胞株の増殖パーセント(PG)における化合物の測定された作用は、現在以
下の2つの式のいずれかに従って計算されている:
【0047】 もし(平均ODtest−平均ODtzero)≧0なら、 PG=100×(平均ODtest−平均ODtzero)/(平均ODctrl−平均O
Dtzero) もし(平均ODtest−平均ODtzero)<0なら、 PG=100×(平均ODtest−平均ODtzero)/(平均ODtzero) ここで: 平均ODtzero=細胞を試験化合物に暴露する直前のSRB由来の色の光学密度
測定値の平均 平均ODtest=細胞を試験化合物に暴露して48時間経過した後のSRB由来の
色の光学密度測定値の平均 平均ODctrl=細胞を試験化合物に暴露することなく48時間経過した後のSR
B由来の色の光学密度測定値の平均
【0048】 (結果) 種々の濃度の試験化合物について60個の細胞株のそれぞれの計算したPGを
表1aと4bに示す。試験は、各化合物について2回行い、この化合物、フォモ
プシンA(表1aと1b)、オクタヒドロフォモプシンA(表2aと2b)、イ
ソフォモプシンA(表3aと3b)、およびフォモプシナミンA(表4aと4b
)の試験結果は、フォモプシンA、イソ−フォモプシンA、オクタヒドロフォモ
プシンA、およびフォモプシナミンAに対して試験したほとんどの癌細胞株の用
量依存性応答を示している。特に得られたデータは、インビボ試験に対する評価
方法の進行を支持した。
【0049】
【0050】 (インビボの中空糸スクリーニングアッセイ) デベロプメンタルセラピューティクスプログラム(Developmental Therapeuti
cs Program)の生物試験部(Biological Testing Branch)は、大規模インビト
ロ細胞スクリーニングにより同定される化合物の潜在的な抗癌活性を評価するた
めの予備的インビボスクリーニング手段を採用した(ホリングスヘッド・エム・
ジー(Hollingshead MG)ら、Life Sciences, 57, 131-141, 1995)。これらの
アッセイについて、ヒト腫瘍細胞をフッ化ポリビニリデン(PVDF)中空糸中
で培養し、各細胞株の試料を、マウス中の2つの生理的コンパートメント(腹腔
内および皮下)のそれぞれに移植する。このプロトコールは、中程度から顕著な
抗癌活性を有する化合物を同定し、感受性腫瘍株と、標準的なインビボ固形腫瘍
モデルの以後の試験の適切な処理法の同定を促進する。
【0051】 方法: 各試験マウスに、3つの別個の癌細胞株を示す全部で6個の繊維(3つは腹腔
内および3つは皮下)を投与する。3匹のマウスを、抗癌化合物候補でQD×4
処理スケジュールを使用して、腹腔内経路により2つの試験用量のそれぞれで処
理する。ビヒクル対照は、化合物希釈剤のみを投与した6匹のマウスからなる。
繊維の培養物を、処理の最後の日の翌日に採取する。抗癌作用を評価するために
、生存活性のある細胞マスを、ホルマザン色素(MTT)変換アッセイを使用し
て各細胞株について測定する。ここから、化合物処理試料の平均光学密度をビヒ
クル対照の平均光学密度で割って、%T/Cを計算することができる。さらに細
胞マス中の正味の増加を、マウスへの移植の日の生存活性のある各マウスについ
て評価される繊維培養物の試料として、各試料について測定することができる。
こうして、試験化合物の静細胞および殺細胞性能力を評価することができる。
【0052】 一般に各化合物は、最少で12個のヒト癌細胞株に対して試験される。各実験
は3つの細胞株を含むため、これは全部で4つの実験を示す。データは、腹腔内
および皮下試料について計算された別々の値を有する細胞株のそれぞれに対して
2化合物用量のそれぞれについて、%T/Cとして報告される。
【0053】 評価: 化合物は、いくつかの中空糸アッセイ基準に基づいて、標準的皮下異種移植片
モデル中のさらなるインビボ試験について選択される。これらは、(1)48の
可能な試験組合せ(12細胞株×2部位×2化合物用量)のうちの10では、%
T/Cが50またはそれ以下;(2)24の可能な組合せのうちの最少4である
距離で活性(腹腔内薬剤/皮下培養物);および/または(3)移植部位の1つ
以上の細胞株の正味の細胞の死滅;を含む。評価を単純化するために、ある化合
物の活性の迅速な評価を可能にするポイントシステムが採用されている。このた
めに、各化合物用量に2の値が採用され、これは、生存活性のある細胞マスで5
0%またはそれ以上の低下を引き起こす。腹腔内および皮下試料を別々にスコア
化して、基準(1)と(2)を評価することができる。IP+SCスコアの合計
が≧20、SCスコア≧8すなわち1つ以上の細胞株の正味に細胞死滅である化
合物は、異種移植片試験のために参照される。これらの基準は、中空糸アッセイ
と異種移植片試験の>80のランダムに選択した化合物の活性結果を比較するこ
とにより、統計的に証明した。この比較は、中空糸アッセイを初期のインビボス
クリーニング手段として使用したならば、活性化合物を逃す可能性は非常に低い
ことを示した。これらの基準に加え、他の要因(例えば、独特の構造、作用機構
)についても、これらの基準を満たす化合物以外の、標準的異種移植片試験のた
めの化合物を参照した。
【0054】 結果: 表5に種々の細胞株について%T/C結果で示すように、フォモプシンAにつ
いて得られたデータは、有意な細胞増殖阻害と細胞死滅活性を示した。
【0055】
【0056】 データは、移植した細胞株に対し繰り返して測定した結果である。 IP=腹腔内 SC=皮下
【0057】 最後に、本発明の精神と範囲を逸脱することがなければ、前述の組成物および
/または工程の組合せに、種々の変更、修正および/または付加を加えてもよい
ことを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 癌患者に、有効量のフォモプシンを投与することを含む、癌
    患者の治療法。
  2. 【請求項2】 患者が、一般式Iの化合物およびその誘導体から選択される
    化合物で治療される、請求項1に記載の方法: 式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、任意の置換基であり; Xは、脂肪族、水素およびハロゲンよりなる群から選択され;そして Yは、脂肪族、水素およびハロゲンよりなる群から選択される。
  3. 【請求項3】 患者が、式Iの化合物およびその誘導体と塩から選択される
    化合物により治療される、請求項2に記載の方法であって、式Iの化合物におい
    て、置換基Xは、水素であり、Yは、塩素であり、R1、R2、R3、R4、R5
    6およびR7は、水素、脂肪族、芳香族、ペプチド鎖、およびハロゲンよりなる
    群から独立に選択され、結合体は、ペプチド鎖とモノクローナル抗体の間で形成
    される、上記方法。
  4. 【請求項4】 患者が、有効量の、式Iaの化合物またはその誘導体もしく
    は塩により治療される、請求項1に記載の方法: 式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、水素および脂肪族から独
    立に選択され、R4は、随時抗体と結合したペプチドである。
  5. 【請求項5】 R1、R2、R5、およびR6は低級脂肪族であり、R3とR7
    水素である、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 R1はエチルであり、R2はメチルであり、R3は水素であり
    、R5はイソプロピルまたはイソプロペニルであり、R6はメチルであり、R7
    水素である、請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 式Iaのフォモプシンが立体構造Ibの化合物を含む、請求
    項4〜6のいずれか1項に記載の方法:
  8. 【請求項8】 存在する少なくとも60重量%のフォモプシン類は、立体構
    造Ibである、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 R4が、抗体に任意に結合したジまたはトリペプチドである
    、請求項2〜7のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 R4が、すべての可能な立体構造の変化を有する式IIを有
    する、請求項8に記載の方法: 式中、点線は、任意の2重結合であり; R8とR9は、水素と低級アルキルから独立に選択され;R10とR11は、水素で
    あるかまたは一緒に2重結合を形成し、R12は、アミノ、モノ置換アミノ、ジ置
    換アミノ、およびアミノ酸残基よりなる群から選択される。
  11. 【請求項11】 R12が式IIIである、請求項10に記載の方法: 式中、R13とR14は、水素であるかまたは一緒に2重結合を形成し、R15は、
    ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、またはモノクローナル抗体よりなる群から選
    択される。
  12. 【請求項12】 患者が、フォモプシンA、オクタヒドロフォモプシンA、
    イソ−フォモプシンA、フォモプシナミンA、これらの塩、およびこれらの2つ
    以上の混合物よりなる群から選択されるフォモプシンで治療される、請求項1に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 患者が肝臓癌に罹っている、請求項1〜12のいずれか1
    項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 フォモプシンまたはその誘導体が、薬剤学的に許容される
    担体を有する医薬組成物で投与される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 患者が、フォモプシンと組合せた1つ以上の他の抗癌剤に
    よっても治療される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 フォモプシンの投与が、正常細胞に対する有害な細胞障害
    作用無しに抗癌活性を示す投与量である、請求項1〜15のいずれか1項に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 式Iの化合物またはその誘導体および薬剤学的に許容され
    る担体を含む、癌の治療のための医薬組成物: 式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、任意の置換基であり、 Xは、脂肪族、水素およびハロゲンよりなる群から選択され;そして Yは、脂肪族、水素およびハロゲンよりなる群から選択される。
  18. 【請求項18】 式Iaの化合物またはその塩を含む、癌の治療のための医
    薬組成物: 式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、水素および脂肪族から独
    立に選択され、R4は、抗体と任意に結合したペプチドである。
  19. 【請求項19】 フォモプシンまたはその誘導体が、フォモプシンA、オク
    タヒドロフォモプシンA、イソフォモプシンA、フォモプシナミンA、これらの
    塩、およびこれらの2つ以上の混合物よりなる群から選択される、請求項17に
    記載の医薬組成物。
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