JP2003509494A - ムスカリン拮抗薬 - Google Patents

ムスカリン拮抗薬

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Abstract

(57)【要約】 式(I)の1,4−二置換ピペリジン化合物のアミド誘導体またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和化合物(式中、QおよびQ1は各々−CH=であるか、またはQおよびQ1の一つが−CH=で、他の一つが−N=である;Xは−CH2−または(a);YおよびZは−C(R5)=であるか、またはYおよびZの一つが−C(R5)=で、他の一つが−N=である;R1はH、ハロゲンおよびアルコキシから選択される1〜3個の置換基であり;R2およびR5はH、ハロゲン、アルキルおよびアルコキシから選択される1〜3個の置換基であり;そしてR3およびR4はHまたは(C1−C6)アルキルである)はアルツハイマー病等の認識障害の処置に有用なムスカリン拮抗剤である。薬学的組成物および調製方法もまた、開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、認識障害の処置に有用な1,4−二置換ピペリジンのアミド誘導体
、これらの化合物を含む薬学的組成物、これらの化合物を使用する治療方法、お
よびアセチルコリンエステラーゼ阻害剤と組み合わたこれらの化合物の使用に関
する。
【0002】 アルツハイマー病およびその他の認識障害は最近大きな注目を集めているが、
これら疾患の処置は非常に成功しているとは言えない。Melchiorreら
(J.Med.Chem.(1993),36,3734−3737)によると
、M2ムスカリン性レセプターに(特にM1ムスカリン性レセプターに関して)
選択的に拮抗する化合物は認識障害に対して活性を有するはずである。Baum
goldら(Eur.J.of Pharmacol.,251,(1994)
315−317)は、高度に選択的なm2ムスカリン拮抗薬として3−α−クロ
ロインペリアリンを開示する。
【0003】 アルツハイマー病等の認識障害の処置に有用な、ピペリジン誘導ムスカリン拮
抗薬はWO96/26196およびWO98/05292に開示される。特に、
WO98/05292は以下の一般式の化合物を開示する:
【0004】
【化5】 ここで、特に、YはCHであり;ZはNであり;Xは−SO2−であり;Rは、
置換フェニルであり;R1およびR21は各々Hであるかまたは一緒になってエチ
レンジオキシ基を形成し;R3、R4、R26およびR27は水素であり;そしてR2
はN−置換4−ピペリジン誘導体であり、ここでN置換基はアミノ置換ベンゾイ
ルまたはピリジンカルボキシル基である。ベンゼン環がピリジニル環によって置
換されている同様な化合物がPCT/US99/12821に開示される。本発
明の化合物は、WO98/05292およびPCT/US99/12821の選
択発明である。
【0005】 (発明の要旨) 本発明は構造式Iの化合物:
【0006】
【化6】 あるいは薬学的に受容可能な塩、そのエステルまたは溶媒和物に関し、ここで、 QおよびQ1は、各々−CH=であり、あるいはQおよびQ1のうちの一方が−
CH=であり、そして他方が−N=であり; Xは、−CH2−または
【0007】
【化7】 であり; YおよびZは、−C(R5)=からなる群から独立して選択されるか、または
YおよびZのうちの一方が−C(R5)=であり、そして他方が−N=であり; R1は、H、ハロゲンおよび(C1−C6)アルコキシからなる群から独立して
選択される1〜3個の置換基であり; R2およびR5は独立して、H、ハロゲン、(C1−C6)アルキルおよび(C1
−C6)アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基であり;そして R3およびR4は、Hおよび(C1−C6)アルキルからなる群から独立して選択
される。
【0008】 好ましい化合物の一群は、YおよびZの両方が、−C(R5)=であり、ここ
で、R5は、好ましくは、H、メチルまたはハロゲンである。Yが−CH=であ
り、Zが−N=であり、そしてR2が水素である化合物も好ましい。
【0009】 R1は、好ましくは、ハロゲン(より好ましくはクロロ)、またはメトキシで
ある。特に、R1は、3−クロロまたは4−メトキシである。
【0010】 QおよびQ1は、好ましくは、各々−CH=である。
【0011】 好ましいR2置換基は、Cl、Fおよびメチルであり;3−メチルがより好ま
しい。
【0012】 R3およびR4は、好ましくは、各々Hである。
【0013】 WO98/05292またはPCT/US99/12821に詳細に開示され
ている化合物(それらはいずれも2−アミノ−ベンズアミド(すなわちアントラ
ニルアミド)または2−アミノピリジンカルボキサミド部分を含まない)に比較
して、本発明の化合物はm2レセプターに対して驚くほどより大きい選択性を示
し、そしてまた、改善された経口吸収およびインビボ効力をも示す。
【0014】 別の局面において、本発明は薬学的受容可能なキャリア中に式Iの化合物の治
療有効量を含む薬学的組成物に関する。本発明はまた、式Iの化合物または式I
の化合物を含む薬学的組成物を認識疾患または神経変性疾患の処置に使用する方
法に関し、この方法は、このような処置の必要性のある哺乳動物に、有効量の本
発明の化合物または組成物を投与する工程を包含する。
【0015】 なお別の局面において、本発明は認識疾患または神経変性疾患を処置するため
の方法に関し、この方法は、このような処置を必要とする哺乳動物に、有効量の
式Iの化合物とアセチルコリンエステラーゼ阻害剤との組み合わせを投与する工
程を包含する。
【0016】 最後の局面において、本発明は、認識障害または神経変性疾患を処置するため
のキットに関し、このキットは、一つのパッケージの個別の容器に、組み合わせ
使用のための薬学的組成物を含み、一つの容器には薬学的に受容可能なキャリア
中の式I化合物を、第二の容器には薬学的に受容可能なキャリア中のアセチルコ
リンエステラーゼを含んでおり、これらを合わせた量が有効量である。
【0017】 (詳細な説明) 本明細書中で使用される場合、ハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモまたは
ヨードをあらわす。構造式に可変部分(variable)が一つより多くある
場合、例えばR1が2または3個の置換基であるとき、一つより多くあらわれる
各可変部分の同定は、その可変部分の定義のなかから独立して選択される。
【0018】 式Iの化合物は非溶媒和の形態でも、水和形態を含む溶媒和の形態でも存在し
得る。一般に、水、エタノール等の薬学的に受容可能な溶媒との溶媒和形態は、
本発明の目的では非溶媒和形態と同等である。
【0019】 式Iの化合物は有機および無機酸と薬学的に受容可能な塩を形成し得る。塩形
成のために適した酸の例としては、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、マロ
ン酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、アスコルビン酸、マレイン
酸、メタンスルホン酸、および当業者に周知のその他の鉱酸およびカルボン酸が
挙げられる。これらの塩は、遊離塩基形態と十分な量の所望の酸とを接触させ、
従来の様式で塩を生成することによって調製される。上記遊離塩基形態は、上記
塩を適切な希薄塩基水溶液、例えば水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニ
アまたは炭酸水素ナトリウム等の希薄水溶液で処理することによって再生され得
る。遊離塩基形態は幾つかの物理的特性、例えば極性溶媒中の溶解度等ではそれ
ぞれの塩形態とは幾らか異なるが、それ以外では上記塩とそれぞれの遊離塩基形
態とは、本発明の目的のためには同等である。
【0020】 式Iの化合物は当業者には周知の方法を用いて、例えばWO98/05292
に開示された手順によって調製され得る。当業者は、他の手順が適用可能であり
得、そして上記手順を適切に変更して式Iの範囲内の他の化合物を調製し得るこ
とを認識する。
【0021】 上に定義された式Iの化合物は、好ましくは、以下の反応スキームに示される
ように調製される(これらのスキームおよび説明で使用した略号は以後定義する
)。概して、式Iの化合物は式IIのアミンと式IIIのアントラニル酸または
ニコチン酸とをカップリングすることによって調製される:
【0022】
【化8】 この反応は、当該分野で周知の方法を用いて、例えばアミンIIを、CH2
2またはDMFなどの溶媒中でN−メチルモルホリンなどの塩基の存在下で、
酸IIIとEDClおよびHOBtなどの脱水剤とで処理することによって、行
われる。
【0023】 式IIの出発物質は、当該分野で公知の種々のプロセスによって作製される。
以下の反応スキームにおいて、上記出発物質を調製するための典型的手順および
試薬を示すが、当業者は、本発明の化合物の調製が、これらの手順または試薬に
制限されないことを理解する。
【0024】 QおよびQ1が、各々−CH=であり、Xが−CH2−である式IIaの化合物
は、スキームAに従って製造され得る:
【0025】
【化9】 QおよびQ1が、各々−CH=であり、R1がアルコキシであり、そしてXが、
【0026】
【化10】 である式IIbの化合物は、スキームBに従って製造され得る:
【0027】
【化11】 QおよびQ1が、各々−CH=であり、R1がハロゲンであり、Xが
【0028】
【化12】 である式IIcの化合物は、スキームBからのブロモ−フェニル中間体から出発
し、スキームCに従って製造され得る:
【0029】
【化13】 このプロセスは、実質的にスキームBと同じ手順を含むが、フェニルスルホニ
ルフルオリドおよびピペリドンを付加する順序が逆である。
【0030】 Xが−CH2−であり、Qが−CH=であり、そしてQ1が−N=である式II
dの出発物質は、スキームDにより製造され得る:
【0031】
【化14】 Xが−CH2−であり、Qが−N=であり、そしてQ1が−CH=である式II
eの出発物質はスキームEにより製造され得る: (スキームE) あるいは、Q及びQ1が各々−CH=で、Xが−CH2−である式IIaの化合
物類をスキームFにより製造することができる:
【0032】
【化15】 上記の方法において、反応中、幾つかの基を保護することが所望でありおよび
/または必要であることがある。当業者が熟知せる一般的保護基を使用できる。
反応(または複数の反応)後、その保護基を標準的方法によって除去し得る。
【0033】 上記の反応後、もし必要または所望ならば、下記の工程の一つ以上を行う;(
a)生成した上記化合物から任意の保護基を除去し;(b)生成した上記化合物
を薬学的に受容可能な塩、エステルおよび/または溶媒和物に変換し;(c)生
成した式Iにしたがう化合物を式Iに従う別の化合物に変換し、(d)式Iの化
合物を単離する(その際式Iの立体異性体の分離も含める)。
【0034】 前述の反応順序に基づき、当業者は式Iによる任意の化合物の製造に必要な出
発物質を選択することができる。
【0035】 式Iの化合物類は選択的m2および/またはm4ムスカリン拮抗活性を示す。
この活性は認識障害および/またはその症状を治療する薬物効果と関連している
。認識障害の例はアルツハイマー病及び老人性痴呆であり、治療は記憶及び学習
の改善をもたらす。
【0036】 式Iの化合物はm1及びm2ムスカリン拮抗薬活性を示すように設計された試
験法によって薬理学的作用をあらわす。上記化合物類は薬物学的治療量では無毒
性である。下記は上記の試験法の説明である。
【0037】 (ムスカリン結合活性) 目的の化合物の、ヒト クローン化m1、m2、m3、及びm4ムスカリンレ
セプターサブタイプに対する結合を阻止する能力を試験した。これらの研究にお
けるレセプターの原料は各レセプターサブタイプを発現している安定的にトラン
スフェクトしたCHO細胞株から得た膜であった。増殖後、細胞をペレット化し
、その後50容量の冷10mM Na/Kリン酸緩衝液、pH7.4(緩衝液B
)中でポリトロンを用いてホモジナイズした。ホモジネートを4℃、40,00
0×gで、20分間遠心分離した。生成した上澄液を棄て、ペレットを緩衝液B
に再懸濁し、最終濃度20mg湿組織/mlとした。これらの膜を下記のような
結合アッセイに使用するまで−80℃で保存した。
【0038】 クローン化ヒトムスカリンレセプターへの結合は3H−キヌクリジニル ベン
ジレート(QNB)(Watsonら、1986)を用いて行われた。つまり、
膜(m1、m2及びm4含有膜でそれぞれ約8、20、及び14μgのタンパク
質アッセイ)を3H−QNB(最終濃度100−200pM)と共に25℃で9
0分間インキュベートし、最終容量2ml中で未標識薬物の濃度を高めた。非特
異的結合を1μMアトロピンの存在下で試験した。スカトロン濾過装置を用いて
GF/Bガラス繊維フィルター上で真空濾過することによってインキュベーショ
ンを停止し、上記フィルターを冷10mM Na/Kリン酸緩衝液、pH7.4
で洗った。シンチレーションカクテルをそれらフィルターに添加し、バイアルを
一晩インキュベートした。結合放射性リガンドを液体シンチレーションカウンタ
ー(50%効率)で定量した。生成したデータをIC50値(すなわち結合を50
%阻止するのに必要な化合物濃度)に関してEBDAコンピュータープログラム
(McPherson、1985)を用いて分析した。それから下記の式(Ch
eng及びPrusoff、1973)を用いて親和性値(Ki)を測定した;
【0039】
【数1】 したがって、より小さいKi値はより大きい結合親和性を示す。
【0040】 或る化合物のm2レセプターに対する結合の選択性を測定するために、m1レ
セプターにおけるKi値をm2レセプターにおけるKi値で割った。より大きい比
は、m2ムスカリンレセプターに結合する選択性がより大きいことを示す。
【0041】 (ミクロ透析法) 下記の方法を用いて或る化合物がm2拮抗薬として機能することを示す。 手術:これらの研究のために、雄SDラット(250−350g)をペントバル
ビタール ナトリウム(54mg/kg、腹腔内)で麻酔し、脳定位装置に固定
した。頭蓋を露出し、ブレグマの0.2mm前方及び3.0mm側方の硬膜にド
リルで孔を開けた。これらの座標軸で、ドリルで開けた孔を通して硬膜の外側端
にガイド カニューレを置き、垂直に2.5mmの深さまで下げ、歯科用セメン
トで骨らせん(bone screws)に永久的に固定した。手術後、ラット
にアンピシリン(40mg/kg、腹腔内)を投与し、改良ケージ内で1匹づつ
飼った。ミクロ透析法を行うまでに約3ないし7日の回復期間を置いた。 ミクロ透析:インビボミクロ透析を行うために使用する器具及び装置の全てはB
ioanalytical Systems,Inc.(BAS)から入手した
。ミクロ透析法は細い針様の潅流可能プローブ(CMA/12.3mm×0.5
mm)をガイド カニューレを通してガイド端から線条体に深さ3mmまで挿入
することを含む。上記プローブはあらかじめチューブでマイクロインジェクショ
ンポンプ(CMA/100)に結合した。ラットに首輪をつけ、繋ぎ、プローブ
を挿入した後に、敷きわらの材料の入った大きい透明なプレキシガラスのボール
に入れた。食物及び水には近づくことができた。プローブを5.5mMグルコー
ス、0.2mM L−アスコルベート、及び1μmネオスチグミン ブロミドを
含むリンゲル緩衝液(NaCl 147mM:KCl3.0mM;CaCl2
.2mM;MgCl21.0mM)(pH7.4)を2μl/minの速度で潅
流した。ベースラインの安定した読みを得るために、フラクションの採取前に、
ミクロ透析を90分間行った。フラクション(20μlづつ)を10分間隔で3
時間にわたって冷却コレクター(CMA/170または200)を用いて採取し
た。4ないし5のベースラインフラクションを集め、その後試験すべき薬物また
は薬物類の組み合わせを動物に投与した。採取が完了した後、各ラットを解剖し
、プローブの位置の正確さを確認した。 アセチルコリン(ACh)分析:集めたミクロ透析液サンプル中のACh濃度を
HPLC/電子化学的検出法を用いて測定した。サンプル類を重合分析HPLC
カラム(BAS、MF−6150)に自動注入し(Waters 712 Re
frigerated Sample Processor)、50mM Na 2 HPO4、pH8.5、で溶出した。細菌の増殖を防ぐため、Kathon C
G試薬(0.005%)(BAS)を移動相に含めた。分離されたAChとコリ
ンを含む、分析カラムからの溶出液を直ちに、上記カラム出口と連結した固定酵
素反応器カートリッジ(BAS、MF−6151)を通した。この反応器は重合
主鎖に共有結合したアセチルコリンエステラーゼ及びコリンオキシダーゼを両方
含んでいた。これらの酵素のACh及びコリンに対する作用が化学量の過酸化水
素を生成せしめ、これを白金電極を備えたWaters 460検出器を用いて
、使用電位500ミリボルトで電気化学的に測定した。データ取得は、ミクロチ
ャンネルIEEEボードを備えたIBM70型コンピューターを用いて行った。
ピークの積分及び定量は“Maxima”クロマトグラフィーソフトウエア(W
aters Corporation)を用いて実施した。1サンプルあたりの
総使用時間は1ml/minの流速で11分であった。アセチルコリン及びコリ
ンの保持時間はそれぞれ6.5及び7.8分であった。クロマトグラフィー中の
検出器感度の起こり得る変化をモニターして補正するために、ACh標準を各サ
ンプルの列の開始、中間及び終わりに挿入した。
【0042】 AChレベルの増加はシナプス前m2レセプター拮抗と一致する。
【0043】 本発明の代表的および/または好適化合物のデータを次に示す(化合物類は1
0mg/kg量を経口投与した。) (試験結果)
【0044】
【表3】 本発明の化合物では、次のようなムスカリン拮抗活性の範囲が認められた: m1:42.8nMないし2071.3nM m2:0.12nMないし9.65nM m3:7.3nMないし3127.5nM m4:5.4nMないし968.9nM m5:2.7nMないし928.0nM 選択性の範囲は次のようである: m1/m2:52ないし2925 m3/m2:6ないし148 m4/m2:4ないし162 m5/m2:4ないし402 ミクロ透析範囲は112ないし194%である。
【0045】 式Iの化合物とアセチルコリンエステラーゼ阻害剤との組み合わせに関する本
発明の局面において、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤の例はE−2020(
Eisai Parmaeuticalから入手可能)及びヘプチルフィゾスチ
グミンである。
【0046】 本発明によって記載される化合物から薬学的組成物を製造する際に、不活性の
薬学的に受容可能なキャリアは固体でも液体でもよい。固体形製品には粉末、錠
剤、分散性顆粒、カプセル、カシェ剤及び坐薬がある。粉末及び錠剤は約5ない
し約95パーセント活性成分を含む。適切な固体キャリアは当業者には公知であ
り、例えば炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖または
ラクトースである。錠剤、粉末、カシェ剤及びカプセルは経口投与に適した固体
投与形として使用できる。薬学的に受容可能なキャリアの例及び種々の組成物の
製法は、A.Gennaro(編)、Remington’s Pharmac
eutical Sciensces 18版(1990)(Mack Pub
lishing Co.,Easton Pennsylvania)に見いだ
され得る。
【0047】 液体形製剤には溶液、懸濁液及び乳濁液がある。一例として非経口注射用の水
または水−プロピレングリコール溶液、または経口溶液、懸濁液及び乳濁液のた
めの甘味料及び着色料の添加が記載され得る。液体形製剤は鼻孔内投与のための
溶液も含み得る。
【0048】 吸入に適したエアロゾル製剤には溶液及び粉末型固体がある。これらは窒素等
の不活性圧縮ガスのような薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて用いられ
得る。
【0049】 経口投与または非経口投与どちらの場合でも、固体形製剤を使用直前に液体形
に変換するものもある。このような液体形には溶液、懸濁液及び乳濁液がある。
【0050】 本発明の化合物は経皮的に投与することもできる。経皮的組成物はクリーム、
ローション、エアゾールおよび/またはエマルションの形をとり、この目的のた
めの技術では一般的な、基質または貯蔵型の経皮的パッチに含むことができる。
【0051】 上記化合物は経口的に投与するのが好ましい。
【0052】 上記薬学的製剤は単位投与型であるのが好ましい。このような形では、上記製
剤は上記活性成分を適切量含む適切な大きさの単位投与量(例えば、所望の目的
を得るために効果的な量)に小分けされる。
【0053】 単位量の製剤中の活性化合物の量は特定の用途に応じ約1mgないし約100
mg、好ましくは約1mgないし約50mg、より好ましくは約1mgないし約
25mgに変動し、または調節され得る。
【0054】 使用する実際の量は患者の必要量及び治療する病状のひどさによって変化し得
る。特殊の状態のための正しい投与法の決定は当業者の技術の範囲内である。簡
単にするために、総一日投与量は必要に基づいて一日中の複数部分に分割され、
投与され得る。
【0055】 本発明の化合物及び/または薬学的に受容可能なその塩類の投与量及び回数は
、患者の年齢、症状及びサイズ並びに治療すべき症状のひどさを考慮して主治医
の判断によって調節される。経口投与のための典型的推奨1日投与量は約1mg
/日ないし約300mg/日、好ましくは1mg/日ないし50mg/日であり
得、これを2ないし4回に分けて投与する。
【0056】 式Iの化合物をアセチルコリンエステラーゼ阻害剤と組み合わせて使用し、認
識障害を治療する場合、これら二つの活性成分は同時に投与しても逐次投与して
もよく、または薬学的に受容可能なキャリア中に式Iの化合物とアセチルコリン
エステラーゼ阻害剤とを含む単一薬学的組成物を投与してもよい。組み合わせる
諸成分はカプセル、錠剤、粉末、カシェ剤、懸濁液、溶液、坐剤、鼻スプレー等
の任意の一般的経口または非経口投与型で個々に、または一緒に投与できる。ア
セチルコリンエステラーゼ阻害剤の投与量は体重1kgあたり0.001ないし
100mgであり得る。
【0057】 本明細書中に開示した発明は下記の製法及び実施例によって例証されるが、こ
れらは本開示の範囲を制限するものではない。代わり得る機械的経路及び類似体
構造は当業者には明らかであり得る。実施例において下記の用語は略語として示
される:室温(RT);トリフルオロ酢酸(TFA);トリフルオロ酢酸無水物
(TFAA);ジメチルホルムアミド(DMF);9−ボラビシクロ[3.3.
1]ノナン(9−BBN);酢酸エチル(EtOAc);テトラヒドロフラン(
THF);エチル(Et);アセチル(Ac);プロピル(Pr);t−ブトキ
シカルボニル(BOC);1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt);1
−(3−ジメチル−アミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(ED
Cl);p−トルエンスルホン酸(p−TSA);ジメチルスルホキシド(DM
SO);3−クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA);2−ジメチルアミノエ
チル クロリド塩酸塩(DEC);ジブロモジメチルヒダントイン(DBDMH
)。
【0058】 (実施例1)
【0059】
【化16】 (1)(3.23g;16.38mmol)に、室温で9−BBN(THF中0
.5M溶液34.40ml)を加えた。生成した溶液を30分間還流加熱し、室
温に冷やし、(2)(4.93g;14.89mmol)、K2CO3(2.05
g)、PdCl2(dppf)(608mg;5mol%)、Ph3As(379
mg)、DMF(25ml)及びH2O(2.68ml)を含む混合物に加えた
。生成した混合物を50℃で1時間加熱し、冷まし、氷水上に注いだ。EtOA
c(3×25ml)で抽出後、合一した有機層をブラインで洗い、MgSO4
で乾燥し、濾過し、蒸発すると、黒っぽい油が得られ、それをカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル;ヘキサン:EtOAc=4:1)で精製すると、適切な
フラクションの蒸発後、中間体(3)が5.24g得られた(79%収率)。こ
れを次の工程に直接用いた。
【0060】 (工程2:)
【0061】
【化17】 冷却(0℃)した(3)(4.74g;10.5mmol)とCH2Cl2(35
ml)とH2O(0.19ml)との混合物に、TFA(7ml)を滴下した。
冷却浴を除去し、混合物を30分間撹拌した。TFA(1.0ml)及びH2
(0.18ml)を加えた。撹拌を2時間続け、揮発性物質を減圧下で除去し、
CH2Cl2(20ml)及び10%NaOH(2ml)を加えた。生成した混合
物を3分間撹拌した。CH2Cl2層を除去し、水層をCH2Cl2で抽出し(3×
5ml)、有機抽出液をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、蒸発すると、(4)が
白色フォーム(3.10g)として88%収率で得られる。mp(TFA塩):
196℃より高い温度で分解する。
【0062】 (工程3:)
【0063】
【化18】 (4)(1.69g)、N−tert−ブトキシピペリドン(4.80g)、C
2Cl2(12ml)及びHOAc(0.28ml)の溶液に、NaB(OAc
3H(1.42g)を4部分に分けて15分にわたり加えた。生成した溶液を
4時間撹拌し、HOAc(0.14ml)及びNaB(OAc)3H(1.42
g)を加えた。室温で16時間撹拌した後、反応物をCH2Cl2(50ml)で
希釈し、2N NaOH(15ml)で塩基性にした。CH2Cl2層を除去し、
水層をCH2Cl2(2×15ml)で抽出した。有機抽出液を合一し、水及びブ
ラインで洗い、MgSO4上で乾燥し、濾過し、蒸発すると粗固体が得られた。
それをシリカゲルクロマトグラフィー(320gシリカ;1:1ヘキサン:ET
OAc、その後76:19:5 ETOAc:ヘキサン:ET3N、溶出液とし
て)によって精製すると生成物(5)がワックス状固体(2.27g)として8
8%収率で得られた。
【0064】 (工程4:) 中間体(5)を、CH2Cl2(10ml)、TFA(2ml)、H2O(0.
046ml)及び(5)(1.37g)を用いて工程(2)と同じ反応条件に供
する。処理後、遊離アミンが澄明油として(0.33g)46%収率で単離され
た。
【0065】 (工程5:) 工程4の生成物(61mg)、DMF(2.0ml)、HOBt(28mg)
、iPr2EtN(0.10ml)及び2−アミノ−3−メチル安息香酸(32
mg)の混合物にEDCl(41mg)を加えた。生成した溶液を室温で16時
間撹拌し、EtOAc(10ml)及び2N NaOH(1ml)で希釈した。
水層をEtOAc(3×4ml)で抽出し、合一した有機抽出液をNa2SO4
で乾燥し、濾過し、蒸発すると黒っぽい油が得られた。それを分取プレートクロ
マトグラフィー(1000μM;シリカ吸着剤;95:5 EtOAc:Et3
N溶出液)によって精製すると、適切なバンドの単離離後、表題化合物が白色フ
ォーム(57mg)として84%収率で得られた。
【0066】 (工程6:) 工程5の生成物(57mg)をEtOAc(2.0ml)に溶解し、0℃に冷
やし、HCl(1,4−ジオキサン中4.0M溶液 50μL)を加えた。生成
した混合物を室温にまで温め、Et2Oで希釈し、遠心分離し、Et2O(2×2
ml)で洗い、真空乾燥すると表題化合物の塩酸塩が白色固体として得られた(
51mg)。
【0067】 同様な方法を用いて、工程1の適切なジアリールスルホン及び工程5の適切な
カルボン酸を置換すると、下記の式であらわされる化合物類が合成された:
【0068】
【化19】 上記式中、可変部分は下表で定義されるものである:
【0069】
【表4】 (実施例2)
【0070】
【化20】 (工程1:) イソニペコチン酸(100g)を0℃に冷やし、TFAA(275ml)を30
分にわたって加えた。生成した混合物を還流下で3.5時間加熱し、その後揮発
性物質を真空下で除去した。残った残渣をEtOAc(800ml)に溶解し、
水(2×600ml)で洗った。上記EtOAc層をMgSO4上で乾燥し、濾
過し、エバポレートすると(6)(174g)が得られた。これを次の工程に直
接用いた。
【0071】 (工程2:) (6)(174g)とSOCl2(1リットル)の溶液を還流下で18時間加
熱し、その後揮発性物質をハウス真空(house vacuum)で蒸留によ
って除去した。ヘキサン(600ml)を加え、その後真空中で除去すると、(
7)(189g)が得られる。それを次の工程に直接用いた。
【0072】 (工程3:) (7)(189g)とブロモベンゼン(650ml)の溶液にAlCl3(2
07.9g)を30分にわたって少しづつ加えた。AlCl3の添加中に混合物
は発熱して60℃になった。生成した混合物を還流下で4時間加熱し、室温に冷
やし、16時間撹拌し、氷(2.4kg)とHCl水溶液(1リットル)の混合
物中に注いだ。20分間撹拌後、溶液をEtOAc(4リットル、その後2×2
リットル)で抽出し、抽出液を合一して水(2リットル)及びブライン(2リッ
トル)で洗った。上記抽出液をMgSO4で乾燥し、濾過し、エバポレートする
と暗色油(306.1g)が得られた。それをEtOAc(1リットル)に溶解
し、チャコールで処理し、セライトを通して濾過し、エバポレートすると、(8
)(296.6g)が得られる。それを次の工程に直接用いた。
【0073】 (工程4−5:)
【0074】
【化21】 工程4: (8)(296.6g)、トルエン(3.0L)及びp−TSA(9.1g)
の混合物をディーン−スターク装置を用いて、もはや水が集まらなくなるまで還
流下で加熱した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(2リットル)、ブライ
ン(1リットル)で洗い、MgSO4上で乾燥し、濾過し、エバポレートすると
、粗褐色油300gが得られた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカ
4400ml;粗生成物をシリカゲル600ml上に吸着;CH2Cl2溶出液)
によって精製した。適切なフラクションのエバポレート後、(9)が白色固体(
105g)として単離された。それを次の工程に直接用いた。mp:68−70
℃。
【0075】 (工程5:) (9)(39.85g)、EtOH(188ml)及び2N NaOH(94m
l)を混合し、室温で30分間撹拌した。揮発性物質を真空除去し、生成した濃
いスラリーをEtOAc(200ml)で希釈し、冷水(2×50ml)で洗っ
た。合わせた水性部分をEtOAc(2×75ml)で抽出した。有機抽出液を
合一し、ブライン(50ml)で洗い、MgSO4で乾燥した。濾過及びエバポ
レート後、(10)がオフ−ホワイト固体(32.2g)として単離された。そ
れを次の工程に直接用いた。
【0076】 (工程6−7:)
【0077】
【化22】 (工程6:) Et2O(295ml)、10%NaOH(124ml)及び(10)(32
.2g)の冷混合物(0℃)に、ジ−tert−ブチル ジカルボネート(26
g)を10分間にわたって少しづつ加えた。生成した混合物を0℃で5分間、室
温で1時間撹拌し、それからEt2O(100ml)で希釈し、水層を取った。
上記水層をEt2O(2×100ml)で抽出し、Et2O抽出液を合一し、水で
洗い(2×50ml)そしてMgSO4で乾燥した。濾過し、溶媒をエバポレー
トした後、生成した油をトルエン(100ml)で処理し、上記トルエンをエバ
ポレートした。生成した澄明油は放置すると結晶化し、(11)(34.7g)
を与えた。それを次の工程に直接用いた。 元素分析:C1926NO4Br:
【0078】
【表5】 (工程7:) 中間体(11)(5.00g)及びTHF(49ml)の溶液を脱気し(真空
/Arパージサイクルを3回)、−72℃(内部温度)に冷やした。n−BuL
i(ヘキサン中2.5M溶液5.10ml)を、上記内部温度が−65℃以下に
維持されるような速度で加え、それから混合物を7分間撹拌した。パラ−メトキ
シ スルホニル フルオリド(3.00ml)を、内部温度が−60℃以下に維
持されるような速度で加えた。生成した溶液を低温で10分間;−40℃で10
分間;0℃で15分間;22℃で20分間撹拌し、それから氷及び水中に注いだ
。生成した混合物をEtOAc(1×150ml;3×50ml)で抽出し、合
一した有機抽出液をブラインで洗い、MgSO4上で乾燥し、濾過し、エバポレ
ートして金色の粗油を得る(8.35g)。それをシリカゲルクロマトグラフィ
ーによって精製した(210gシリカ;4:1ヘキサン:EtOAc、その後2
:1ヘキサン:EtOAcを溶出液とする)。適したフラクションのエバポレー
ト後、(12)(4.35g)を白色固体として単離した(71%収率)。mp
:184−185℃。
【0079】 (工程8:) (12)(2.27g)をCH2Cl2(29ml)、TFA(5.82ml)、
2O(0.099ml)を用いて実施例1、工程2と同様に処理する。処理後
、脱保護基したピペリジン誘導体が黄色固体(2.27g)として単離された。
これを次の工程に直接用いた。
【0080】 (工程9:) 工程8の生成物(2.27g)をN−tert−ブトキシ ピペリドン(5.
68g)、CH2Cl2(28ml)、HOAc(0.32ml)及びNaB(O
Ac)3H(1.68g)を用いて実施例1、工程3のように処理した。処理及
び精製後、生成物(2.60g)は白色フォームとして収率79%で単離された
。HRMS:理論値:M.H+:C314327S:587.2791;測定値
:587.2805。
【0081】 (工程10:) 工程9の生成物(2.60g)を、CH2Cl2(22ml)、TFA(4.4
3ml)、H2O(0.08ml)を用いて実施例1、工程2のように処理した
。処理後、生成物が白色固体(1.62g)として収率75%で単離された。元
素分析:C263425S・H2O:
【0082】
【表6】 (工程11:) 工程10の生成物(1.20g)を、DMF(6.5ml)、HOBt(50
0mg)、iPr2EtN(1.72ml)、2−アミノ−3−メチル安息香酸
(560mg)及びEDCl(710mg)を用いて実施例1、工程5のように
処理した。処理し、精製した後、表題化合物(1.39g)が遊離塩基形で白色
フォームとして91%収率で単離された。
【0083】 (工程12:) 工程11の生成物(1.39g)を、EtOAc(23ml)、CH2Cl2
1.8ml)及びHCl(1,4−ジオキサン中4.0M溶液 1.25ml)
を用いて実施例1、工程6のように処理した。処理後、生成した白色固体をイソ
プロパノールから再結晶することによって精製した。生成した固体を濾過し、真
空下(1mmHg)で75℃で18時間乾燥すると、表題化合物の塩酸塩(1.
10g)が白色固体として77%収率で得られた。mp:167.5−169℃
【0084】 同様な方法を用いて、工程6の適切なスルホニル フルオリド及び工程11の
適切なカルボン酸を置き換えるによって、下記の式の化合物が合成された
【0085】
【化23】 上記式中、可変部分は下記の表に定義されるものである:
【0086】
【表7】 (実施例3)
【0087】
【化24】 (工程1:) 10(25.03g)を、N−tert−ブトキシ ピペリドン(59g)、
CH2Cl2(185ml)、HOAc(4.22ml)及びNaB(OAc)3
H(22g)を用いて実施例1、工程3のように処理した。処理し、精製した後
、(13)(31.0g)が白色粉末として85%収率で単離され、次の工程に
直接用いられた。
【0088】 (工程2:) (13)(3.49g)とTHF(28ml)との冷却(内部温度−75℃)
溶液に、内部温度を−75℃に維持するような速度でn−Buli(ヘキサン中
2.5M溶液 2.96ml)を加え、それから20分間撹拌した。メタ−クロ
ロベンゼンスルホニル フルオリド(1.10ml)を、内部温度が−72℃以
下であるような速度で加えた。生成した溶液を徐々に室温まで温め、室温で16
時間撹拌し、氷と水の中に注いだ。生成した混合物をEtOAc(50ml)で
抽出し、水層のpHを固体NaOH(4g)で11に調節し、生成した水層をE
tOAc(3×25ml)で抽出した。合一した有機抽出液をブラインで洗い、
MGSO4上で乾燥し、濾過し、エバポレートすると、粗油が得られる。それを
シリカゲルクロマトグラフィーによって精製した(179gシリカ;溶出液とし
て76:19:5 ヘキサン:EtOAc:Et3N;47.5:47.5:5
ヘキサン:EtOAc:Et3N;76:19:5 EtOAc:ヘキサン:
Et3N)。適切なフラクションのエバポレート後、生成物(1.78g)が白
色固体として43%収率で単離された。これを次の工程に直接用いた。
【0089】 (工程3:) 工程2の生成物(0.32g)を、CH2Cl2(3ml)、TFA(0.6m
l)、H2O(9.6μL)を用いて実施例1、工程2と同様に処理した。処理
後、生成物は澄明油(193.5mg)として73%収率で単離された。これを
次の工程に直接用いた。
【0090】 (工程4−5:)
【0091】
【化25】 (工程4:) 3,5−ジフルオロ安息香酸(1.0g)にHNO3(90%発煙硝酸;3m
l)を加えた。上記均質溶液を室温で20時間撹拌し、その後氷水(150ml
)に注いだ。この溶液をCH2Cl2で抽出し、合一したCH2Cl2層をNa2
4で乾燥した。濾過及び濃縮により、所望の中間体(435mg)が白色固体
として34%収率で得られた。これを次の工程に直接用いた。
【0092】 (工程5:) 工程4の生成物(435mg)、NH4OAc(100mg)及び濃NH4OH
(10ml)を混合し、Zn(1.0g)を少しづつ加えた。(注意:Znを上
記混合物に加えた後、発熱が認められた!)。数分後、生じた混合物を還流下で
1時間加熱した。溶液を冷却し、濾過し、濃縮するとベージュ色の固体が得られ
た。その固体を熱水と共にすり砕き、集め、トルエン(3×10ml)と共沸さ
せて乾燥すると所望生成物(200mg)が白色固体として54%収率で得られ
た。これを次の工程に直接用いた。
【0093】 (工程6:) 工程3の生成物(100mg)を、DMF(0.75ml)、HOBt(41
mg)、iPr2EtN(0.14ml)及び工程5の生成物(55.5mg)
及びDEC(58mg)を用いて実施例1、工程5のように処理した。処理し、
精製した後、表題化合物(96mg)が遊離塩基、白色フォームとして74%収
率で単離された。
【0094】 (工程7:) 工程6の生成物(96mg)を、EtOAc(1.5ml)及びHCl(1,
4−ジオキサン中4.0M溶液 56μL)を用いて実施例1、工程6のように
処理した。処理後、表題化合物が塩酸塩として(80.4mg)、白色固体とし
て79%収率で単離された。mp:>155℃、分解を伴う。
【0095】 同様な方法を用いて下記の式の化合物類を合成する:
【0096】
【化26】 上記式中、可変部分を下表に示す:
【0097】
【表8】 (実施例4)
【0098】
【化27】 実施例2、工程10の生成物(44mg)、CH3CN(0.5ml)、TH
F(0.25ml)、iPr2EtN(0.10ml)及びN−メチルイサト酸
無水物(33mg)を一緒に混合し、室温で24時間撹拌した。全ての揮発性物
質の除去後、生成した残留物を分取プレートクロマトグラフィー(500μM;
シリカ吸着剤;95:5 EtOAc:ET3N溶出液)によって精製すると、
表題化合物が遊離塩基の形態で(42.1mg)75%収率で得られる。
【0099】 上記表題化合物の遊離塩基形態を実施例1、工程6のように処理すると塩酸塩
の形態となる:mp:168℃より高い温度で分解する。
【0100】 (実施例5)
【0101】
【化28】 (工程1−2:)
【0102】
【化29】 (工程1:) NaH(鉱油中60%分散体 2.32g)をヘキサン(3ml)で洗い、そ
れからDMSO(21ml)を加えた。生成した混合物を0℃に冷やし、3−ク
ロロチオフェノール(4.90ml)を滴下し、生成した混合物を0℃で5分間
、室温で1時間撹拌した。2,5−ジブロモピリジン(10.0g)を一度に加
え、生成した混合物を80℃で1時間加熱した。反応混合物をEtOAc(20
0ml)で希釈し、冷水で洗った。水層をEtOAc(2×50ml)で抽出し
、合一したEtOAc抽出液をブラインで洗い、MgSO4で乾燥し、濾過し、
エバポレートすると、固体残留物が得られた。これをカラムクロマトグラフィー
(シリカ吸着剤;30:1ヘキサン:EtOAc溶出液)によって精製した。適
切なフラクションのエバポレーション後、(14)が固体(3.74g)として
30%収率で分離され、これを次の工程に直接用いた。
【0103】 (工程2:) (14)(2.95g)及びCH2Cl2(49ml)の冷(0℃)溶液にmC
PBA(4.35g)を3分間にわたって少しづつ加えた。生成混合物を0℃で
5分間撹拌し、それから室温で18時間撹拌した。このときmCPBA(2.1
8g)及びCH2Cl2(5ml)を加えた。室温で18時間撹拌後、10%Na 223を加え、CH2Cl2層を除去した。水層をCH2Cl2で抽出し、CH2
2抽出液を合一し、ブラインで洗い、MgSO4上で乾燥し、濾過し、10%N
aOHで洗った。CH2Cl2抽出液をMgSO4上で乾かし、濾過し、エバポレ
ートすると固体残留物が得られた。これをさらにカラムクロマトグラフィーによ
って精製した(シリカ吸着剤;8:1ヘキサン:EtOAc、それから4:1ヘ
キサン:EtOAc溶出液)。適切なフラクションのエバポレーション後、(1
5)が白色固体(1.52g)として47%収率で分離され、これを次の工程に
直接用いた。
【0104】 (工程3:)
【0105】
【化30】 脱気した(1)の試料(2.77ml)に、9−BBN(THF中0.5M溶
液 32.4ml)を加えた。生成した溶液を1時間還流した。室温まで冷やし
た後、生成した溶液の一部(11.9ml)を室温で、15(1.52g)、P
d(dppf)Cl2(112mg)、DMF(9ml)、水(0.99ml)
及びK2CO3(0.76g)の混合物に加えた。生成した混合物を60℃で2.
5時間加熱した。室温まで冷まし、水中に注いだ後、10%NaOHでpHを1
1に調節し、上記混合物をEtOAc(3×25ml)で抽出した。合一した有
機抽出液をブラインとMgSO4で乾燥し、濾過し、エバポレートさせた。得ら
れた粗生成物をさらにカラムクロマトグラフィー(177gシリカ吸着剤;1:
2EtOAc:ヘキサン溶出液)によって精製し、(16)を白色フォーム(1
.57g)として76%収率で得た。
【0106】 (工程4:) (16)(1.52g)をCH2Cl2(17ml)、TFA(3.4ml)、
2O(0.060ml)を用いて実施例1、工程2のように処理した。処理後
、所望アミンが油(1.17g)として99%収率で単離された。
【0107】 (工程5:) 工程4の生成物(1.09g)を、N−tert−ブトキシピペリドン(2.
47g)、CH2Cl2(10ml)、HOAc(0.18ml)及びNaB(O
Ac)3H(0.92g)を用いて実施例1、工程3のように処理した。処理及
び精製後、生成物(1.17g)を白色フォームとして71%収率で単離した。
HRMS:理論値:MH+:C273734SCl:536.2164;測定値
:536.2153。
【0108】 (工程6:) 工程5の生成物(1.06g)を、CH2Cl2(10ml)、TFA(2ml
)及びH2O(0.036ml)を用いて実施例1、工程2のように処理した。
処理後、生成物を油として(1.24g)単離した。これを工程7に直接用いた
【0109】 (工程7:) 工程6の生成物(0.10g)を、DMF(0.75ml)、HOBt(41
mg)、iPr2EtN(0.14ml)、2−アミノ−4−フルオロ安息香酸
(50mg)及びDEC(58mg)を用いて実施例1、工程5のように処理し
た。処理及び精製後、表題化合物(83mg)が遊離塩基形態として、フォーム
として91%収率で単離された(2工程で)。
【0110】 (工程8:) 工程7の遊離塩基(83mg)を、CH2Cl2(1.0ml)及びHCl(1
,4−ジオキサン中4.0M溶液 0.12ml)を用いて実施例1、工程6の
ように処理した。処理及び精製後、表題化合物の塩酸塩(57mg)が白色固体
として67%収率で単離された。mp:153℃より高温で分解。
【0111】 (実施例6)
【0112】
【化31】 (工程1:)
【0113】
【化32】 実施例5、工程3の方法により、9−BBN(92ml)、2,5−ジブロモ
ピリジン(10g)、DMF(95ml)、H2O(9.1ml)、K2CO3
7.62g)及びPd(dppf)Cl2(1.03g)を用いて(1)(7.
93ml)を処理した。精製後、(17)が固体(14.3g)として96%収
率で単離された。mp:66℃。
【0114】 (工程2−3:)
【0115】
【化33】 (工程2:) NaH(油中60%分散体 1.01g)をヘキサン(6.0ml)で洗った
。N,N−ジメチルアセトアミド(8.4ml)を加え、生成混合物を氷浴中で
冷やし、3−クロロチオフェノール(2.94ml)を滴下した。室温で15分
間撹拌後、(17)(3.00g)及びCul(4.82g)を一度に加え、生
成した混合物を120℃で12時間、その後140℃で4時間加熱した。室温に
冷やし、EtOAc(150ml)を加え、混合物を濾過し、EtOAcですす
いだ。合一したEtOAc部分を水及びブラインで洗い、MgSO4上で乾燥し
、濾過し、エバポレートすると粗油(4.77g)が得られた。これをさらにカ
ラムクロマトグラフィーによって精製した(シリカ吸着剤;225g;1:8
EtOAc:ヘキサン;1:4 EtOAc:ヘキサン;1:2EtOAc:ヘ
キサン溶出液)。適切なフラクションのエバポレート後、(18)(1.87g
)がワックス状固体として53%収率で単離された。
【0116】 (工程3:) (18)(1.00g)をCH2Cl2(24ml)に溶解し、生成した溶液を
0℃に冷やし、次いで、mCPBA(1.21g)を10分間にわたって加えた
。生成混合物を室温で24時間撹拌し、CH2Cl2で希釈し、2N NaOHで
塩基性(pH=11)にし、CH2Cl2層を除去した。有機層を水及びブライン
で洗い、MgSO4上で乾燥し、濾過し、エバポレートすると、油(700mg
)が得られる。これをさらにカラムクロマトグラフィーによって精製した(シリ
カ吸着剤;1:8EtOAc:ヘキサン;1:4EtOAc:ヘキサン;1:2
EtOAc:ヘキサン溶出液)。適切なフラクションのエバポレーション後、(
19)(196mg)がフォームとして18%収率で単離された。
【0117】 (工程4:) (19)(186mg)を、CH2Cl2(2.15ml)、TFA(0.43m
l)及びH2O(7.8μL)を用いて処理した。処理後、所望アミンが油(1
75mg)として単離された。これを次の工程に直接用いた。
【0118】 (工程5:) 工程4の生成物(175mg)を、N−tert−ブトキシピペリドン(39
9mg)、CH2Cl2(2.5ml)、HOAc(29μL)及びNaB(OA
c)3H(148mg)を用いて実施例1、工程3のように処理した。処理及び
精製後、BOC−保護化合物(67mg)が褐色固体として25%収率で単離さ
れた。これを次の工程に直接用いた。
【0119】 (工程6:) 工程5の生成物(67mg)を、CH2Cl2(3.0ml)、TFA(0.6
ml)及びH2O(2.3μL)を用いて実施例1、工程2のように処理した。
処理後、所望アミンが油(42ml)として単離された。これを次の工程に直接
用いた。
【0120】 (工程7:) 工程6の生成物(21mg)をDMF(0.10ml)、HOBt(9mg)
、iPr2EtN(28μL)、2−アミノ−3−メチル安息香酸(11mg)
及びDEC(12mg)を用いて実施例1、工程5のように処理した。処理及び
精製後、表題化合物(15mg)がその遊離塩基形態でフォームとして54%収
率で単離された。HRMS:理論値:MH+:C303543SCl:567.
2197;測定値:567.2189。
【0121】 同様な方法を用いて下記の化合物6Aを合成した:
【0122】
【化34】 HRMS:理論値:MH+:C293343SClF:571.1946;測定
値:571.1939。
【0123】 (実施例7:)
【0124】
【化35】 (工程1:)
【0125】
【化36】 CH2Cl2(1.5リットル)中(20)(202g、1.15moles)
の溶液に30分にわたってTFAA(216ml、1.53moles)を滴下
し、処理する。混合物を室温でさらに90分間攪拌し、その後氷浴中で0℃に冷
やす。これにCH3SO3H(306ml)を少しづつ加え、その後DBDMH(
171g、0.6moles)を少しづつ加える。混合物を一晩撹拌し、その間
室温に戻り、それから再び氷浴中で冷やす。飽和Na223水溶液(1.8リ
ットル)を30分間にわたって添加することにより反応を停止させる。水層を分
離し、CH2Cl2(2×2リットル)で洗う。合一した有機層をMgSO4上で
乾燥し、濾過し、真空中で濃縮する。残留物をシリカゲル(2.5kg)上クロ
マトグラフィーによって精製し、ヘキサン(16リットル)で溶出し、5%Et
OAc−ヘキサン(16リットル)、及び10%EtOAc−ヘキサンで溶出す
ると(21)が105g得られる。
【0126】 (工程2−3:)
【0127】
【化37】 (工程2:) 工程1の生成物(105g)をCH3OH(1.7リットル)に溶解した溶液
をK2CO3(90g)及び脱イオン水(300ml)で処理する。混合物を室温
で3(時間)撹拌し、真空中で濃縮する。残留物を2N NaOH(2リットル
)で処理し、CH2Cl2(2×2リットル)で抽出する。合一した有機層をMg
SO4上で乾燥し、濾過し、エバポレートすると、所望生成物が部分的に結晶化
する油として76g得られる。
【0128】 (工程3:) CH2Cl2(1リットル)中工程2の生成物の不完全溶液をN−t−ブトキシ
カルボニル−4−ピペリドン(64g、0.32moles)、氷酢酸(38m
l)、及びNaBH(OAc)3(192.12g、0.9moles)で処理
する。混合物を一晩室温で攪拌し、その後2N NaOH(2リットル)に注ぐ
。30分撹拌後、層を分離し、水層をEtOAc(2×2リットル)で抽出する
。合一した有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過し、エバポレートする。残留物
をフラッシュ−グレード シリカゲル(2kg)上でクロマトグラフィーにかけ
、EtOAc(40リットル)で溶出すると約50%純粋の生成物54.4gが
得られ、その後純粋生成物が30.2g得られる。
【0129】 (工程4:)
【0130】
【化38】 乾燥THF(35ml)中に工程3の生成物(8.8g、0.02moles
)を溶解した溶液を−78℃に冷やし、ヘキサン中2.5Mのn−BuLi(8
.05ml、0.02moles)で、その後THF(20ml)中3−クロロ
ベンゼンスルホニルフルオリド(3.92g、0.02moles)溶液で処理
する。混合物を−78℃で2時間撹拌し、それから一晩、室温まで温める。混合
物を水でクエンチし、真空下で濃縮する。残留物をEtOAcと10%Na2
3と間で分配する。有機層を水で洗い、MgSO4上で乾燥し、エバポレートす
る。残留物をシリカゲル上で精製し、5%CH3OH−EtOAcで溶出する。
精製した残留物をEtOAcから再結晶すると所望生成物が3.03g得られる
【0131】 (工程5−7:) 工程4の生成物を実施例1、工程4−6のように処理し、表題化合物を得た。
【0132】 同様な方法を用いて、工程4で適切なスルホニル フルオリドに、そして工程
5で適切なカルボン酸に置き換えることによって下記の式であらわされる化合物
が得られた
【0133】
【化39】 上記式中、可変部分は下表に規定される:
【0134】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 405/14 C07D 405/14 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KG,KR,KZ,L C,LK,LR,LT,LU,LV,MA,MD,MG ,MK,MN,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,TZ,UA,UZ,VN,YU,ZA (72)発明者 クレイダー, ジョン ダブリュー. アメリカ合衆国 ニュージャージー 07016, クランフォード, ノース ユ ニオン アベニュー 428 (72)発明者 コズロウスキ, ジョセフ エイ. アメリカ合衆国 ニュージャージー 08543, プリンストン, ピー.オー. ボックス 7391 (72)発明者 マッコンビー, スチュアート ダブリュ ー. アメリカ合衆国 ニュージャージー 07006, キャルドウェル, ハンフォー ド プレイス 28 (72)発明者 ミラー, マイケル ダブリュー. アメリカ合衆国 ニュージャージー 07090, ウエストフィールド, サウス アベニュー 1017 (72)発明者 ヴァイス, スーザン エフ. アメリカ合衆国 ニュージャージー 07092, マウンテンサイド, ソーミル ロード 1144 Fターム(参考) 4C054 AA02 CC04 DD01 EE01 FF15 FF28 4C063 AA03 BB01 BB02 CC12 CC81 DD10 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 BC21 GA02 GA08 GA12 MA01 MA04 NA14 ZA01 ZA15 ZA16 ZC42

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の構造式を有する化合物: 【化1】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であって、ここで、 QおよびQ1は各々−CH=であるか、またはQおよびQ1のうちの一方が−C
    H=であり、そして他方が−N=であり; Xは、−CH2−または 【化2】 であり; YおよびZは、−C(R5)=からなる群から独立して選択されるか、または
    YおよびZの一方が、−C(R5)=であり、そして他方が−N=であり; R1は、H、ハロゲンおよび(C1−C6)アルコキシからなる群から独立して
    選択される1〜3個の置換基であり; R2およびR5は独立して、H、ハロゲン、(C1−C6)アルキルおよび(C1
    −C6)アルコキシからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり
    ;そして R3およびR4はHおよび(C1−C6)アルキルからなる群から独立して選択さ
    れる、化合物。
  2. 【請求項2】 YおよびZの両方が−C(R5)=である、請求項1記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】 Yが=CH−であり、そしてZが−N=である、請求項1記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】 QおよびQ’が各々−CH=である、請求項1記載の化合物
  5. 【請求項5】 以下の式の化合物: 【化3】 ここで、可変部分が以下の表: 【表1】 に定義されるとおりである、化合物、および 以下の式の化合物: 【化4】 ここで、可変部分が以下の表: 【表2】 に定義されるとおりである、化合物、 からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 薬学的に受容可能なキャリアと組合せて、治療有効量の請求
    項1に記載の化合物を含む、薬学的組成物。
  7. 【請求項7】 認識疾患または神経変性疾患を処置するための医薬を製造す
    るための、単独またはアセチルコリンエステラーゼ阻害剤と組み合わせての、請
    求項1に記載の化合物の使用。
  8. 【請求項8】 認識疾患または神経変性疾患を処置するためのキットであっ
    て、該キットは、単一パッケージ中の個別の容器中に、組み合わせ使用のための
    薬学的化合物を含み、ここで、一方の容器には請求項1に記載の化合物を、別の
    容器にはアセチルコリンエステラーゼ阻害剤を含んでおり、該化合物および阻害
    剤は、各々薬学的に受容可能なキャリア中にあり、そして該化合物および阻害剤
    を合わせた量が有効量である、キット。
  9. 【請求項9】 認識疾患または神経変性疾患を処置するための方法であって
    、該方法は、該疾患に罹患する患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与
    する工程を包含する、方法。
  10. 【請求項10】 認識疾患または神経変性疾患を処置するための方法であっ
    て、該方法は、該疾患に罹患する患者に、有効量の、請求項1に記載の化合物と
    アセチルコリンエステラーゼ阻害剤との組合せを投与する工程を包含する、方法
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