JP2003509418A - 新規なフォトクロミックナフトピラン類 - Google Patents

新規なフォトクロミックナフトピラン類

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Abstract

(57)【要約】 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願の相互参照) 本出願は、1999年9月7日出願の米国仮出願番号60/154,429号および1999年11
月10日出願の同60/164,652号の利益主張出願である。
【0002】 (発明の開示) 本発明は、特定の新規なナフトピラン化合物に関する。特に、本発明は新規な
フォトクロミックナフトピラン化合物およびこのような新規なナフトピラン化合
物を含有する組成物および物品に関する。太陽光または水銀灯の光中の紫外線照
射のような紫外線を含有する光放射に露出された場合、幾つかのフォトクロミッ
ク化合物は可逆的な色の変化を示す。紫外線照射が中断されると、このようなフ
ォトクロミック化合物は、その本来の色または無色の状態に戻る。
【0003】 様々な種類のフォトクロミック化合物が合成され、そして太陽光により誘起さ
れる可逆的な変色または暗色化が望まれる用途への使用が示唆されている。 米国特許第3,567,605号(Becker)には、特定のベンゾピラン類およびナフトピラ
ン類を含む1連のピラン誘導体が記載されている。これらの化合物は、クロメン
の誘導体として記載されており、そして約-30℃以下の温度での紫外線照射で、
変色(例えば無色から黄-オレンジ色へ)が起こることが報告されている。可視光
による化合物照射で、または温度を約0℃以上に上げることにより、着色が無色
の状態に逆転することが報告されている。
【0004】 米国特許第5,066,818号は、眼用および他の用途について、望ましいフォトク
ロミック特性、すなわち高度な着色性および許容できる減色を有する、種々の3,
3-ジアリール-3H-ナフト[2,1-b]ピラン類を記載する。また、'818 特許には、
比較例として、異性体の2,2-ジアリール-2H-ナフト[1,2-b]ピラン類が記載され
ており、これには活性化後の減色が許容できないほど長期時間を必要とすると報
告されている。
【0005】 米国特許第3,627,690号は、少量の塩基または弱〜中程度の強さの酸のいずれ
かを含有する、フォトクロミック2,2-ジ-置換-2H-ナフト[1,2-b]ピラン組成物
を記載する。酸または塩基のいずれかのナフトピラン組成物への添加が、着色し
たナフトピラン類の退色速度を増加させ、それによって、サングラスなどの眼用
保護用途において有用にしている、と報告している。さらに、前述添加剤を含ま
ない2H-ナフト[1,2-b]ピラン類の退色速度は、完全に元の状態に戻るまで、数
時間からそれ以上の日数がかかると報告されている。米国特許第5,458,814号は
、2H-ナフト[1,2-b]ピラン類の5-および6-位の置換により、高い着色性のみな
らず適度な速度の減色が得られることを記載する。この化合物は黄〜赤/紫色の
範囲の活性色を示す。
【0006】 一般的な有機フォトクロミック分子の活性化形態は、可視領域を比較的狭い範
囲にわたって吸収する(Van Gemert and Kish, PPG Technology Journal, Vol. 5
, pg. 53-61, 1999)のに対して、2種の吸収バンドを有するナフトピラン類が知
られている。米国特許第5,645,767号は、青/灰活性色を有するフォトクロミック
インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン類を記載する。青/灰色は、420-500nm範囲
の副吸収に加えて可視光の580-620nm範囲の主吸収があると認められるであろう
【0007】 国際特許出願番号WO99/15518号は、緑活性色を有するフォトクロミックインデ
ノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン類を記載する。緑がかった色は、580-620nm範囲
の可視光の主吸収に加えて、400-480nm範囲のおおよそ同等の強さの主吸収があ
ると認められ得る。
【0008】 国際特許出願番号WO98/42693号は、置換基としてナフトピラン環の7-または9-位
にアミノ官能基を有するナフト[1,2-b]ピラン類を記載する。これらの化合物は
褐色または赤/褐色の活性色を示すと記載されている。赤/褐色は、420-500nm範
囲の可視光の主吸収に加えて、520-560nm範囲の副吸収があると認められ得る。
【0009】 国際特許出願番号WO98/04937号は、置換基としてナフトピラン環の7-および9-
位にアルコキシ基を有するナフト[1,2-b]ピラン類を記載する。これらの化合物
の活性化形態は、可視光の範囲で2種の強い吸収バンドを示す。場合によって、
より低い波長で吸収するバンド(バンド"A")の光学濃度が、より高い波長で吸収
するバンド(バンド"B")の光学濃度より高いことが報告されているが、ほとんど
の場合、バンド"A"の光学濃度はバンド"B"のものより低い。
【0010】 国際特許出願番号WO00/35902号は、種々の置換基を有する2H-ナフト[1,2-b]
ピラン類を記載する。置換基が2,2-ジアリール-2H-ナフト[1,2-b]ピランの5炭
素原子で存在する場合、生じた色の強さは、8炭素原子の電子供与性基の配置に
よって高めることができると記載されている。この効果は、7および/または10炭
素原子での別の電子供与性基の配置によってさらに増加され得る。さらに、生じ
た色の強さは9または7炭素原子での電子供与性置換基の配置によって減少できる
と記載されている。これには、複数の吸収バンドを有するナフトピラン類の適用
は記載されておらず、またこのようなバンドの相対強度も記載されていない。
【0011】 幾つかの複合活性色を得ることが可能であることは先の記載から明らかである
が、これらの特許または特許出願の何れにおいても、活性化可視スペクトル内の
吸収バンドの波長および/または強さのコントロールを目的とする、ナフト[1,2-
b]ピランのピラノおよびナフト部分の両方に対する置換基の選択方法は開示され
ていない。
【0012】 本発明は、可視スペクトル内で2種の強いスペクトルバンドを有する2H-ナフ
ト[1,2-b]ピラン類の可視吸収バンドの波長および/または強さのコントロールを
目的とする、どの型の置換基およびどこで置換すればよいかについて開示する。
このような2H-ナフト[l,2-b]ピラン類は、本質的に、8および9位の2種の隣接
した中程度〜強い電子供与置換基、または8および9位の併せて形成される置換基
による1つの縮合ヘテロ環基、および2位の弱〜中程度の電子供与置換基(類)を
特徴とする。本発明の化合物は、5位に置換基をそして所望により6位に置換基を
有する。これらの置換基の選択および配置により、フォトクロミックナフトピラ
ン類が後記の飽和試験での相対的ΔODが少なくとも80の評価を示す。
【0013】 これらの理解から明らかなように、明白な混ざり合った色の褐色、灰色、また
は緑色活性色を含む、化合物が示す色が得られるのみでなく、当業者は十分に活
性化可視スペクトルを調整し、特定の必要を満たすことができる。例えば、本発
明の特定の個々の化合物を使用することにより、2種またはそれ以上の化合物を
組合せる必要なくして、灰色または褐色などの中間色の好ましいシェードまたは
バージョンを得ることができる。加えて、これらの化合物は、紫外(UV)領域で
高いモル吸光率(またはモル吸光係数)を示し、酸または塩基を添加することなく
許容できる退色速度を有し、高い活性化強さそして高い着色速度を有する。これ
らの化合物は、さらに、400〜500ナノメーター範囲で同程度の吸収度を有する他
の化合物より耐疲労性があることが報告されている。
【0014】 (発明の詳細な説明) 近年、フォトクロミックプラスチック材料(特に、光学用途のためのプラスチ
ック材料)は、かなり注目されている。特に、フォトクロミック眼用プラスチッ
クレンズは、ガラスレンズと比較した場合のそれらが与える重量的な利点により
、研究されている。さらに、車および飛行機のような輸送手段におけるフォトク
ロミック透明性は、そのような透明性が与える潜在的な安全性の特徴のために、
関心が高い。
【0015】 本発明により、今回、活性化可視スペクトルの420-500nm領域の"A"バンドお
よび480-620nm領域の"B"バンドを有し、そして飽和試験での相対的ΔODが80
またはそれ以上の評価を有する特定の新規な2H-ナフト[1,2-b]ピラン類が調製
できることが見出された。飽和試験での相対的ΔODは実施例9に記載されてい
る。この試験の評価は、ここでは、バンド"A"の光学濃度を、バンド"B"の光学
濃度で割り、そして100を乗じて得られた結果をいう。80またはそれ以上の評価
を有する化合物は、市販用フォトクロミック眼用アイウェア用の、中間色の灰色
、緑色および褐色を調整するのに最も価値があると考えられる。
【0016】 本発明のナフトピラン類は、少なくとも80、好ましくは少なくとも90、より好
ましくは少なくとも100、最も好ましくは少なくとも130の、飽和試験での相対的
ΔODの評価を有し得る。この評価は、1000未満、好ましくは800未満、より好
ましくは500未満、最も好ましくは300未満が予期される。ナフトピラン類の評価
は、列挙した値、例えば、少なくとも80〜1000未満を含む、これらの値の任意の
組合せの範囲で変化し得る。本発明のナフトピラン類は、2種の吸収バンドが識
別できる場合は、1000を超える評価を有し、そして計算で光学濃度を得ることが
できる。
【0017】 このような化合物の調製は、後記のポテンシャル置換基の効果のバランシング
で実現できる。例えば、ピラン環の8-位に強い電子供与置換基、9-位に中程度の
電子供与置換基、そして2-位に弱〜中程度の電子供与置換基を使用することによ
り、これらの化合物の"A"バンドを"B"バンドに対して高めることができる。。
"A"および"B"バンドについて比較的同程度の強さを有する化合物が、ピラン環
の8-および9-位に比較的同等の強さの電子供与を、そして2-位に弱〜中程度電子
供与を持たせることにより、得ることができる。ピランの2-位のアリール族系上
の強い電子供与は、"A"バンドより"B"バンドを高め得る。ピラン環の2-位での
電子供与の強さまたは強度は、2種のスペクトルバンドの比較強さに効くのみで
なく、それらの位置にも効く。例えばピランの2-位のアリール族系上の強い電子
供与は、両方のバンドを("A"バンドより"B"バンドを)深色的にシフトさせるで
あろう。
【0018】 電子供与基の相対的強度は、よくハメットσ値(特定のσp値)で記載される。
種々の置換基についてのσp定数の標記は、"Exploring QSAR, Hydrophobic, Ele
ctronic, and Steric Constants", C. Hansch, A. Leo, およびD. Hoekman著, T
he American Chemical Society発行, Washington, D.C., 1995年で見られる(こ
の記載を出典明示により本明細書の一部とする)。強い電子供与(ハメットσp
-1.0〜-0.5を有するとして本明細書中で定義され、8-および9-位、またはナフト
ピランのピラノ部分の2-位のアリール族系のパラ位で使用できる)の例として、
アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、モルホリノ、およびピペリジ
ノが含まれる。中程度の電子供与(ハメットσp値-0.49〜-0.20を有するとして
本明細書中で定義され、8-および9-位、またはナフトピランのピラノ部分の2-位
のアリール族系のパラ位で使用できる)の例として、エトキシ、メトキシ、およ
びp-アミノフェニルが含まれる。弱い電子供与(ハメットσp値-0.01〜-0.19を
有するとして本明細書中で定義され、ナフトピランのピラノ部分の2-位で使用で
きる)の例として、メチル、エチル、フェニル、ナフチルおよびトリルが含まれ
る。
【0019】 本発明の化合物は、2H-ナフト[1,2-b]ピラン構造のフォトクロミック化合物
として記載することができ、本質的に、8および9位にそれぞれ中程度〜強い電子
供与基R3およびR4を、または化合物のナフト部分のj側面に縮合したヘテロ環
を、そして2位に弱〜中程度電子供与置換基を有することを特徴とする。化合物
のナフト部分の5位に置換基が存在し、所望により6位にも存在する。これらの化
合物は以下の式Iで表わされ、環構造の外側のa〜nの文字はナフトピラン環の
側面を表わし、そして環構造の中の数字はナフトピランの炭素原子の番号または
環位置を示す:
【化18】 式I中、置換基R4が以下の基(i)であり、そしてR3が、(i)、(ii)、(iii)お
よび(iv)からなる群から選択される: (i)基-OR12、但しR12が水素、C1-C6アルキル、非置換、モノ-およびジ置
換のアリール基、フェニルおよびナフチル、フェニル(C1-C3)アルキル、モノ(
1-C6)アルキル置換フェニル(C1-C3)アルキル、モノ(C1-C6)アルコキシ置
換フェニル(C1-C3)アルキル、C1-C6アルコキシ(C2-C4)アルキル、C3-C7 シクロアルキル、モノ(C1-C4)アルキル置換C3-C7シクロアルキル、C1-C6
クロロアルキル、C1-C6フルオロアルキル、アリルであるか、またはR12が基-
CH(R13)Qであり、但しR13が水素またはC1-C3アルキルであり、Qが-CN
、-CF3または-COOR7(R7は後記定義と同じである)であり、該フェニルお
よびナフチル基置換基のそれぞれがC1-C6アルキルまたはC1-C6アルコキシで
ある; (ii)基-N(R14)R15、但しR14およびR15が、それぞれ、水素、C1-C8アル
キル、フェニル、ナフチル、ヘテロ芳香族基フラニル、ベンゾフラン-2-イル、
ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イル
、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、ベンゾピリジルおよびフルオレニル、
1のC1-C8アルキルアリール基、C3-C20シクロアルキル、C4-C20ビシクロ
アルキル、C5-C20トリシクロアルキルおよびC1-C20アルコキシアルキルから
なる群から選択され、但し該アリール基がフェニルまたはナフチルである; (iii)以下の式で表わされる窒素含有環:
【化19】 式中、Wが、-CH2-、-CH(R16)-、-C(R16)(R16)-、-CH(アリール)-、-
C(アリール)2-、-C(R16)(アリール)-からなる群から選択され、およびGが、
-W-、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O2)-、-NH-、-NR16-および-N-アリー
ルからなる群から選択され、但しR16がC1-C6アルキルであり、アリールがフ
ェニルまたはナフチルであり、mが1、2または3の整数であり、pが0、1、2または
3の整数であり、そしてpがOの場合、GがWである;ならびに (iv)以下の式で表わされる基:
【化20】 式中、R18、R19およびR20が、それぞれ、水素、C1-C5アルキル、フェニル
またはナフチルであるか、または基R18およびR19が環炭素を含んで併せて炭素
数5〜8の1つの飽和または不飽和環を形成してもよい。例えば、R18およびR19 が併せて式IIBで表わされる基上に炭素数6の環を形成する場合、得られた不飽
和基がカルバゾール-9-イルであり、飽和基がテトラヒドロカルバゾール-9-イル
である。R17がC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、フルオロまたはクロロで
ある。
【0020】 あるいは、R3およびR4は併せて以下の式を形成する:
【化21】 式中、JおよびKがそれぞれ酸素または基-NR14-であり;R14、R18およびR19
は前記定義と同じである。
【0021】 好ましくは、R4が以下の基(i)であり;およびR3が下記からなる群から選択
される: (i)基-OR12、但しR12は、水素、C1-C4アルキル、非置換、モノ-またはジ
置換のフェニル、フェニル(C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)アルキル置換フェ
ニル(C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)アルコキシ置換フェニル(C1-C2)アル
キル、C1-C4アルコキシ(C2-C3)アルキル、C3-C5シクロアルキル、モノ(C 1 -C4)アルキル置換C3-C5シクロアルキル、C1-C4クロロアルキル、C1-C4
フルオロアルキル、アリルであり、該フェニル置換基のそれぞれがC1-C3アル
キルまたはC1-C3アルコキシである; (ii)基-N(R14)R15、但しR14およびR15が、それぞれ、水素、C1-C4アル
キル、フェニル、C1-C6アルキルフェニル、C3-C10シクロアルキル、および
1-C10アルコキシアルキルからなる群から選択される;および (iii)式IIAで表わされる窒素含有環、但しWが-CH2-、-CH(R16)-、-C(
16)(R16)-、-CH(アリール)-、-C(アリール)2-、-C(R16)(アリール)-か
らなる群から選択され、Gが-W-、-O-、-NH-、-NR16-および-N-アリール
からなる群から選択され、但しR16はC1-C4アルキルであり、アリールはフェ
ニルまたはナフチルであり、mは1、2または3の整数であり、およびpは0、1、2ま
たは3の整数であり、pがOの場合、GはWである。
【0022】 あるいは、R3およびR4は併せて式IIEを形成し、式中、JおよびKがそれぞれ
酸素または基-NR14-であり;R14、R18およびR19は前記定義と同じである。
【0023】 より好ましくは、R4が以下の基(i)であり;およびR3が下記からなる群から
選択される: (i)基-OR12、但しR12が水素またはC1-C3アルキルである; (ii)基-N(R14)R15、但しR14およびR15が、それぞれ水素またはC1-C3
ルキルである;および (iii)式IIAで表わされる窒素含有環、式中、Wが-CH2-であり、およびGが-
W-および-O-からなる群から選択され、mは1または2の整数であり、pは0、1ま
たは2の整数であり、pがOの場合、GはWである。
【0024】 あるいは、R3およびR4が併せて式IIEで表わされる化合物を形成し、式中、J
およびKがそれぞれ酸素である。
【0025】 式I中、R1は基Tであり得;R2は基Tまたはモノ-T-置換フェニルであり得
る。T基は以下の一般式で表わされる基である:
【化22】 式中、-Eが-C(O)-または-CH2-であり、およびE'がC1-C3アルコキシまた
は重合可能な基、すなわち、重合反応に関与し得る任意の官能基である。本発明
の化合物が関与し得るポリマー形成方法にはラジカル重合が含まれ、このほかの
重合プロセスは、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、"Polymer
ization Processes"、21A巻、305〜428頁に記載されており、この開示は出典明
示により本明細書の一部とする。重合可能な基は、ヒドロキシ、(メタ)アクリル
オキシおよびエポキシ(例えばオキシラニルメチル)からなる群から選択される。
2またはそれ以上の重合可能な基がナフトピラン上にある場合、それらは同一で
も異なっていてもよい。
【0026】 基-(OC24)x-は、ポリ(エチレンオキシド)を表わし;-(OC36)y-は、ポ
リ(プロピレンオキシド)を表わし;そして-(OC48)z-は、ポリ(ブチレンオキ
シド)を表わす。組合せて使用する場合、Tのポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プ
ロピレンオキシド)およびポリ(ブチレンオキシド)基は、T部分中でランダムな
順序であってもブロック順序であってもよい。文字x、yおよびzは、それぞれ、0
〜50の数であり、そしてx、yおよびzの合計が2〜50である。x、yおよびzの合計
は2〜50の範囲内、例えば2、3 . . . 50の任意の数であり得る。合計は2〜50の
範囲内の任意の低い数または高い数で変えてもよく、例えば、6〜50、31〜50で
ある。x、y、およびzの数は平均値であり、部分数、例えば、9.5であってもよい
【0027】 あるいは、式Iの置換基R1またはR2が、T以外の基またはモノ-T-置換フェ
ニルであり得る。R1は、-CH2X、-C(V)2Xまたは-C(O)Yから選択でき、
但し: Xが、水素、C1-C6アルキル、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヒドロキシ、ベン
ゾイルオキシ、C1-C6アルコキシ、C2-C6アシロキシ、アミノ、モノ(C1-C6 )アルキルアミノ、ジ(C1-C6)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、1-イ
ンドリニル、ピロリジル、トリメチルシリルオキシまたは基-OCH(R7)Zであ
る; Vが、C1-C6アルキルまたは非置換、モノ-もしくはジ置換のアリール基、フェ
ニルまたはナフチルであり、該アリール基置換基はC1-C6アルキルまたはC1-
6アルコキシである; Yが、水素、ヒドロキシ、C1-C6アルキル、非置換、モノ-もしくはジ置換のア
リール基、フェニルまたはナフチル、基-OCH(R7)Z、-OR8もしくは-N(R 9 )(R10)、または、1-インドリニル、モルホリノ、ピペリジノ、1-ピロリジル、
1-イミダゾリジル、2-イミダゾリン-1-イル、ピラゾリジル、ピラゾリニルおよ
び1-ピペラジニルからなる群から選択される、1の非置換、モノ-置換もしくは
ジ置換のヘテロ環であり、該フェニル、ナフチルおよびヘテロ環置換基のそれぞ
れは、C1-C6アルキルまたはC1-C6アルコキシである; Zが、-CN、-CF3、クロロ、フルオロ、または-C(O)R11である; R7が、水素またはC1-C6アルキルである; R11が、水素、C1-C6アルキルまたはC1-C6アルコキシである; R8が、水素、C1-C6アルキル、アリル、フェニル(C1-C3)アルキル、モノ(C 1 -C6)アルキル置換フェニル(C1-C3)アルキル、モノ(C1-C6)アルコキシ置換
フェニル(C1-C3)アルキル、(C1-C6)アルコキシ(C2-C4)アルキル、C1-C6 ハロアルキル、または非置換、モノ-もしくはジ置換のアリール基、フェニルま
たはナフチルであり、該フェニルおよびナフチル基置換基のそれぞれがC1-C6
アルキル またはC1-C6アルコキシであり、該ハロ置換基はクロロまたはフルオ
ロである;ならびに R9およびR10は、それぞれ、水素、C1-C6アルキル、C5-C7シクロアルキル
、フェニル、モノ-置換フェニルおよびジ置換のフェニルからなる群から選択さ
れ、該フェニル置換基はC1-C6アルキルまたはC1-C6アルコキシである。
【0028】 好ましくは、R1が、-CH2X、-C(V)2Xまたは-C(O)Yから選択され、但
し: Xが、水素、C1-C4アルキル、ヒドロキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C4アルコ
キシ、C2-C4アシロキシ、アミノ、モノ(C1-C4)アルキルアミノ、ジ(C1-C4 )アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、1-インドリニル、ピロリジルであ
る; Vが、C1-C4アルキルまたは非置換、モノ- もしくはジ置換のアリール基、フ
ェニルまたはナフチルであり、該アリール基置換基はC1-C4アルキルまたはC1 -C4アルコキシである; Yが、水素、ヒドロキシ、C1-C4アルキル、非置換、モノ-もしくはジ置換のフ
ェニル、基-OCH(R7)Z、-OR8、もしくは-N(R9)(R10)、または、1-イン
ドリニル、モルホリノ、ピペリジノ、および1-ピロリジルからなる群から選択さ
れる、1の非置換もしくはモノ-置換ヘテロ環であり、該フェニルおよびヘテロ
環置換基のそれぞれがC1-C4アルキルまたはC1-C4アルコキシである; Zが、-CNまたは-C(O)R11である; R7が、水素またはC1-C4アルキルである; R11が、C1-C4アルキルまたはC1-C4アルコキシである; R8が、水素、C1-C4アルキル、フェニル(C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)ア
ルキル置換フェニル(C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)アルコキシ置換フェニル
(C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)アルコキシ(C2-C3)アルキル、または非置
換、モノ-もしくはジ置換のフェニルであり、該フェニル置換基のそれぞれがC1 -C4アルキルまたはC1-C4アルコキシであり、ならびに R9およびR10は、それぞれ、水素、C1-C4アルキル、C5-C6シクロアルキル
、フェニル、モノ-置換フェニルおよびジ置換のフェニルからなる群から選択さ
れ、該フェニル置換基はC1-C4アルキルまたはC1-C4アルコキシである。
【0029】 より好ましくは、R1が、-CH2X、-C(V)2Xまたは-C(O)Yから選択され
、但し: Xが、水素、C1-C3アルキル、ヒドロキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C3アルコ
キシ、C2-C3アシロキシ、アミノ、モノ(C1-C3)アルキルアミノ、ジ(C1-C3 )アルキルアミノ、モルホリノまたはピペリジノであり; Vが、C1-C3アルキル、または非置換もしくはモノ-置換フェニルであり、該フ
ェニル基置換基はC1-C3アルキルまたはC1-C3アルコキシであり; Yが、水素、ヒドロキシ、C1-C3アルキル、非置換もしくはモノ-置換フェニル
、基-OR8、もしくは-N(R9)(R10)、または、1-インドリニル、モルホリノお
よびピペリジノからなる群から選択される、1の非置換もしくはモノ-置換ヘテ
ロ環であり、該フェニルおよびヘテロ環置換基はC1-C3アルキルまたはC1-C3 アルコキシであり; R8が、水素またはC1-C3アルキルであり;ならびに R9およびR10は、それぞれ、水素、C1-C3アルキル、フェニルおよびモノ-置
換フェニルからなる群から選択され、該フェニル置換基はC1-C3アルキルまた
はC1-C3アルコキシである
【0030】 式IのR2が、水素、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、非置換、モノ-も
しくはジ置換のアリール基、フェニルもしくはナフチル、アミノ、モノ(C1-C6 )アルキルアミノ、ジ(C1-C6)アルキルアミノ、フェニルアミノ、モノ-もしく
はジ-(C1-C6)アルキル置換フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C1-C6)アル
コキシ置換フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C1-C6)ア
ルキル置換ジフェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C1-C6)アルコキシ置換ジフ
ェニルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、ジシクロヘキシルアミノ、またはピロ
リジルから選択することができ、該アリール置換基が、C1-C6アルキル、C1-
6アルコキシ、C3-C6シクロアルキル、ベンジル、アミノ、モノ(C1-C6)ア
ルキルアミノ、ジ(C1-C6)アルキルアミノ、ジシクロヘキシルアミノ、ジフェ
ニルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピリジル、ブロモ、クロロ
、フルオロ、フェニルおよびナフチルからなる群から選択される。
【0031】 好ましくは、R2が、水素、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、非置換、
モノ-もしくはジ置換のアリール基、フェニルまたはナフチル、アミノ、モノ(C 1 -C4)アルキルアミノ、ジ(C1-C4)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ
、またはピロリジルから選択され、該アリール置換基が、C1-C4アルキル、C1 -C4アルコキシ、C3-C5シクロアルキル、ベンジル、アミノ、モノ(C1-C4)ア
ルキルアミノ、ジ(C1-C4)アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、クロロ
、フルオロおよびフェニルからなる群から選択される。 より好ましくは、R2が、水素、C1-C3アルコキシ、C1-C3アルキルまたは
非置換、モノ-もしくはジ置換のフェニルであり、該フェニル置換基がC1-C3
ルキル、C1-C3アルコキシ、クロロまたはフルオロである。
【0032】 式IのBおよびB'は、それぞれ、下記からなる群から選択され得る: (i)モノ-T-置換フェニル; (ii)非置換、モノ-、ジ-、およびトリ-置換のアリール基、フェニルおよびナ
フチル; (iii)9-ジュロリジニル、ならびに非置換、モノ-およびジ置換の芳香族ヘテロ
環基 ピリジル、フラニル、ベンゾフラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、チエ
ニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イル、ジベンゾフラニル、ジベン
ゾチエニル、カルバゾイル、ベンゾピリジル、インドリニルおよびフルオレニル
。 部(ii)および(iii)中の該アリールおよび芳香族ヘテロ環の置換基のそれぞれが
、ヒドロキシ、アリール、モノ(C1-C6)アルコキシアリール、ジ(C1-C6)アル
コキシアリール、モノ(C1-C6)アルキルアリール、ジ(C1-C6)アルキルアリー
ル、クロロアリール、フルオロアリール、C3-C7シクロアルキルアリール、C3 -C7シクロアルキル、C3-C7シクロアルキルオキシ、C3-C7シクロアルキルオ
キシ(C1-C6)アルキル、C3-C7シクロアルキルオキシ(C1-C6)アルコキシ、
アリール(C1-C6)アルキル、アリール(C1-C6)アルコキシ、アリールオキシ、
アリールオキシ(C1-C6)アルキル、アリールオキシ(C1-C6)アルコキシ、モノ
-およびジ-(C1-C6)アルキルアリール(C1-C6)アルキル、モノ-およびジ-(C1 -C6)アルコキシアリール(C1-C6)アルキル、モノ-およびジ-(C1-C6)アルキ
ルアリール(C1-C6)アルコキシ、モノ-およびジ-(C1-C6)アルコキシアリール
(C1-C6)アルコキシ、アミノ、モノ(C1-C6)アルキルアミノ、ジ(C1-C6)ア
ルキルアミノ、ジアリールアミノ、ピペラジノ、N-(C1-C6)アルキルピペラジ
ノ、N-アリールピペラジノ、アジリジノ、インドリノ、ピペリジノ、モルホリ
ノ、チオモルホリノ、テトラヒドロキノリノ、テトラヒドロイソキノリノ、ピロ
リジル、C1-C6アルキル、C1-C6クロロアルキル、C1-C6フルオロアルキル
、C1-C6アルコキシ、モノ(C1-C6)アルコキシ(C1-C4)アルキル、アクリル
オキシ、メタクリルオキシ、ブロモ、クロロおよびフルオロからなる群から選択
され、該アリールまたはヘテロ環式芳香族置換基として記載された各アリール基
はフェニルまたはナフチルである; (iv)非置換もしくはモノ-置換基ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピラ
ゾリニル、イミダゾリニル、ピロリニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル
、フェナジニルまたはアクリジニル。(iv)中の該基の置換基のそれぞれが、C1-
6アルキル、C1-C4アルコキシ、フェニル、フルオロ、クロロおよびブロモか
らなる群から選択される; (v)モノ置換フェニル、但し、パラ位に、結合基、-(CH2)t-または-O-(CH 2 )t-である結合基を有し、tは1、2、3、4、5または6の整数であり、アリール基(
例えばフェニルまたはナフチル)に結合し、これは他のフォトクロミックナフト
ピラン、ナフト[2,1-b]ピランまたはナフト[1,2-b]ピランなどの構成因子である
; (vi)以下の式で表わされる基:
【化23】 式中、Aが、メチレンまたは酸素であり、Dが酸素または置換窒素であるが、但
しDが置換窒素である場合はAがメチレンであることを条件とし、該窒素置換基
は水素、C1-C6アルキル、およびC2-C6アシルからなる群から選択され; R23が、それぞれ、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ヒドロキシ、クロロ
またはフルオロであり; R21およびR22が、それぞれ、水素またはC1-C6アルキルであり;および qが、0、1、または2の整数である; (vii)C1-C6アルキル、C1-C6クロロアルキル、C1-C6フルオロアルキル、
1-C6アルコキシ(C1-C4)アルキル、C3-C6シクロアルキル、モノ(C1-C6)
アルコキシ(C3-C6)シクロアルキル、モノ(C1-C6)アルキル(C3-C6)シクロ
アルキル、クロロ(C3-C6)シクロアルキル、フルオロ(C3-C6)シクロアルキル
およびC4-C12ビシクロアルキル;ならびに (viii) 以下の式で表わされる基:
【化24】 但し、式IIHのLは、水素またはC1-C4アルキルであってもよく、および式IIH
中のMは、ナフチル、フェニル、フラニル、およびチエニルからなる群の、非置
換、モノ-、およびジ置換の構成因子から選択されてもよく、この部(vii)中の該
基の置換基のそれぞれが、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、フルオロまた
はクロロである。
【0033】 あるいは、BおよびB'が併せてフルオレン-9-イリデン、モノ-、もしくはジ
置換のフルオレン-9-イリデンを形成するか、または 飽和C3-C12スピロ-モノ環状炭化水素環、例えば、シクロプロピリデン、シク
ロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン
ン、シクロオクチリデン、シクロノニリデン、シクロデシリデン、シクロウンデ
シリデン、およびシクロドデシリデン、飽和C7-C12スピロ-ビ環状炭化水素環
、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン、すなわちノルボルニリデン、1,7,7-
トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン、すなわちボルニリデン、ビシクロ[3.
2.1]オクチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イリデン、ビシクロ[4.3.2]ウン
デカン、および飽和C7-C12スピロ-トリ環状炭化水素環、例えば、トリシクロ[
2.2.1.02,6]ヘプチリデン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシリデン、すなわちアダ
マンチリデン、およびトリシクロ[5.3.1.12,6]ドデシリデンからなる群から選択
される1の構成因子を形成し、 該フルオレン-9-イリデンの置換基のそれぞれがC1-C4アルキル、C1-C4アル
コキシ、フルオロおよびクロロからなる群から選択される。
【0034】 好ましくは、BおよびB'が、それぞれ、下記からなる群から選択される: (i)フェニル、モノ-置換フェニル、およびジ置換フェニル(好ましくはメタおよ
び/またはパラ位で置換されたもの); (ii)非置換、モノ-およびジ置換の芳香族ヘテロ環基フラニル、ベンゾフラン-2-
イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イルおよびジベンゾフラニル。部(i)および(i
i)中の該フェニルおよび芳香族ヘテロ環の置換基のそれぞれが、ヒドロキシ、ア
ミノ、モノ(C1-C3)アルキルアミノ、ジ(C1-C3)アルキルアミノ、ピペリジノ
、モルホリノ、ピリル、C1-C3アルキル、C1-C3クロロアルキル、C1-C3
ルオロアルキル、C1-C3アルコキシ、モノ(C1-C3)アルコキシ(C1-C3)アル
キル、フルオロおよびクロロからなる群から選択される; (iii)式IIFおよび式IIGで表わされる基、但しAがメチレンであり、Dが酸素で
あり、R23がC1-C3アルキルまたはC1-C3アルコキシであり、R21およびR22 がそれぞれ水素またはC1-C3アルキルである;およびqが0または1の整数である
; (iv)C1-C4アルキル;および (v)式IIHで表わされる基、但しLが水素またはメチルであり、Mがフェニルまた
はモノ-置換フェニルであり、該フェニルの置換基がC1-C3アルキル、C1-C3
アルコキシ、およびフルオロからなる群から選択される;または (vi)BおよびB'が併せてフルオレン-9-イリデン、モノ-置換フルオレン-9-イリ
デン、または飽和C3-C8スピロ-モノ環状炭化水素環、飽和C7-C10スピロ-ビ
環状炭化水素環、および飽和C7-C10スピロ-トリ環状炭化水素環からなる群か
ら選択される構成因子を形成し、該フルオレン-9-イリデンの置換基は、C1-C3 アルキル、C1-C3アルコキシ、フルオロおよびクロロからなる群から選択され
る。
【0035】 より好ましくは、BおよびB'は、それぞれ、下記からなる群から選択される
: (i)フェニル、モノ-およびジ置換のフェニル、 (ii)非置換、モノ-およびジ置換の芳香族ヘテロ環基フラニル、ベンゾフラン-2-
イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イルおよびジベンゾフラニル、該フェニルお
よび芳香族ヘテロ環の置換基のそれぞれが、ヒドロキシ、C1-C3アルキル、C1 -C3アルコキシ、フルオロおよびクロロからなる群から選択される;および (iii)式IIFで表わされる基、但しAがメチレンであり、Dが酸素であり、R23
、C1-C3アルキルまたはC1-C3アルコキシであり、R21およびR22が、それ
ぞれ水素またはC1-C3アルキルであり、およびqが0または1の整数である;また
は (iv)BおよびB'が併せて、フルオレン-9-イリデン、アダマンチリデン、ボルニ
リデン、ノルボルニリデン、またはビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イリデンを形成す
る。
【0036】 式Iで表わされる化合物で、上記の置換基R1-R4、BおよびB'を有するもの
は、以下の反応A〜Fで調製できる。式I(但しR3がアミノ基であるもの)で表
わされる化合物の製法は、反応Eに含まれる。化合物I(但しR3およびR4が併
せて1つのヘテロ環を形成するもの)の調製は、反応Fに含まれる。
【0037】 R1、R2、Bおよび/またはB'が、ポリアルコキシル化基Tである化合物の調
製方法は、米国特許第5,961,842号に記載される(この開示は出典明示により本明
細書の一部とする)。R1、R2、Bおよび/またはB'が重合可能なポリアルコキ
シル化基Tである化合物の調製方法は、1998年9月11日出願の米国特許出願第09/
151,911号に記載される(この出願を出典明示により本明細書の一部とする。
【0038】 式V、式VA、または式VBで表わされる化合物は、購入するか、または反応
Aに示されるフリーデル-クラフツ法(式IVの適正に置換されたもしくは非置換の
ベンゾイルクロライドを、市販の式IIIの置換もしくは非置換ベンゼン化合物と
使用する)で調製され得る。刊行物フリーデル−クラフツ・アンド・リレイテッ
ド・リアクションズ、ジョージ・エイ・オラー著、インターサイエンス・パブリ
ッシャーズ、1964年、第3巻、第XXXI章(芳香族ケトン合成)、および
イシハラ、ユギら著「1,2,3,4−テトラヒドロキノリンおよび関連する窒
素ヘテロ環の部分選択的フリーデル−クラフツ・アシル化:NH保護基および環
の大きさに対する影響」、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ、パーキ
ン・トランサクションズ1、3401〜3406頁、1992年を参照のこと。
【0039】 反応Aで、式IIIおよび式IVで表わされる化合物は、溶媒(二硫化炭素またはジ
クロロメタンなど)中に溶かし、そしてルイス酸(塩化アルミニウムまたは四塩化
スズなど)の存在下で反応させて、式V(反応BでVA、また反応CでVB)で表
わされる、対応する置換ベンゾフェノンが形成される。RおよびR'は、式Iに
関する上記の可能な置換基を示す。
【化25】
【0040】 反応Bで、式VAで表わされる置換または非置換ケトン(BおよびB'は式Vで
示す置換または非置換フェニル以外の基を表わす)は、適切な溶媒(無水テトラヒ
ドロフラン(THF)など)中、ナトリウムアセチリドと反応させて、式VIで表わ
される、対応するプロパギルアルコールが形成される。 置換および非置換フェニル以外のBまたはB'基を有するプロパギルアルコール
は、市販のケトン類から、またはアシルハライドと置換または非置換ベンゼン、
ナフタレンまたはヘテロ環式芳香族化合物(例えば9-ジュロリジニル)とを反応さ
せて調製したケトン類から調製できる。式IIHで示されるBまたはB'基を有する
プロパギルアルコールは、米国特許第5,274,132号、第2欄、第40〜68行に記載の
方法で調製され得る。
【化26】
【0041】 反応Cで、式VBで表わされる置換ベンゾフェノンまたはベンズアルデヒドを
、式VIIで表わされるコハク酸のエステル(ジメチルスクシネートなど)と反応さ
せる。反応物を、溶媒(例えばトルエン、塩基としてカリウムt-ブトキシドまた
は水素化ナトリウムを含む)に添加して、式VIIIで示されるストッブ縮合半エス
テルを得る。シスおよびトランス半エステル形態の混合物は、その後、無水酢酸
の存在下で脱水環化が起こり、アセトキシナフタレンの混合物を形成する。別個
の異性体IXを単離するためのさらなる精製が必要とされ得る。この生成物を、メ
タノール中で塩酸を用いて加水分解し、式Xで示されるカルボメトキシナフトー
ルを形成する。
【化27】
【0042】 反応Dで、式Xで示されるカルボメトキシナフトールを、式VIで示されるプロ
パギルアルコールと、触媒量の酸(例えばドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA
))の存在下で、溶媒(例えばクロロホルム)中でカップリングし、式IAで示され
るナフトピランを調製する。
【化28】
【0043】 反応Cおよび反応Dに記載した手順に従って反応Eを行ない、アミノ置換ナフ
トピラン類を調製する。反応Eで、式VCで表わされるケトンを、式XIで表わさ
れるアミンのリチウム塩と、溶媒(テトラヒドロフラン(THF)など)中で反応させ
て、式XIIで表わされるアミノ置換ケトンを調製する。化合物XIIをジメチルスク
シネートで処理して対応するエステルを調製し、次いで無水酢酸で環化させ、次
いで反応C手順に記載のとおりメタノール分解し、対応するアミノ置換ナフトー
ルを得る。それから、アミノ置換ナフトールを、反応Dの記載のようにプロパギ
ルアルコールとカップリングさせ、アミノ置換ナフトピラン類を調製する。
【化29】
【0044】 反応Cおよび反応Dに記載した手順に従って反応Fを行ない、縮合したヘテロ
環を有するナフトピラン類を調製する。反応Fで、式XIIIおよびXIVで表わされ
る化合物を、溶媒(二硫化炭素またはジクロロメタンなど)に溶かし、そしてルイ
ス酸(塩化アルミニウムまたは四塩化スズなど)の存在下で反応させ、式XVで表わ
される、対応する置換ベンズアルデヒド、ベンゾフェノン、またはアセトフェノ
ンを形成する。化合物XVをジメチルスクシネートで処理して対応するエステルを
調製し、次いで無水酢酸で環化させ、それから反応C手順に記載のとおりメタノ
ール分解し、対応するヘテロ環縮合ナフトールを調製する。それから、ヘテロ環
ナフトールを、反応Dの記載のようにプロパギルアルコールとカップリングさせ
、ヘテロ環縮合ナフトピラン類を調製する。
【化30】
【0045】 式Iで示される化合物は、光学レンズ(例えば、視力矯正用眼用レンズ、コン
タクトレンズや平面レンズ)、フェースシールド、ゴーグル、遮光板、カメラの
レンズ、窓、自動車のフロントガラス、航空機および自動車用透明物質(例えば
、T−ルーフ、側灯およびバックライト)、プラスチックフィルムおよびシート
、繊維およびコーティング(塗料のようなコーティング組成物)、および保全書
類(例えば、証書の批准または照合が望まれることがある銀行通帳、パスポート
および自動車免許証のような書類)における照合マークのような、有機フォトク
ロミック物質が使用され得る用途において使用することができる。式Iで示され
るナフトピラン類は、無色から橙色/褐色〜緑色への混ざり合った色の変色を示
す。これらの混ざり合った色の変色は、420-500nm領域の1の吸収バンド(バンド
"A")および480-620nm領域の他の吸収バンド(バンド"B")に起因する。
【0046】 手順例以外で、または特記しない限り、ここで使用される、波長、成分量また
は反応条件を表わす全ての数は、「約」という用語により、全ての場合において
変更されると解されるべきである。
【0047】 本発明の範囲において意図されるナフトピラン化合物類の例は以下のものが挙
げられる: (a) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-(3,4-ジメトキシフ
ェニル)-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (b) 2,2-ジフェニル-5-メトキシカルボニル-6-(3,4-ジメトキシフェニル)-8,9-
ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (c) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-8,9-ジメ
トキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (d) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-9,10-ジヒ
ドロ-2H-[1,4]ジオキシノ[2',3':8,9]ナフト[1,2-b]ピラン; (e) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-8-モルホ
リノ-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (f) 2-(4-メトキシフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-8,9-ジメトキ
シ-2H-ナフト[1, 2-b]ピラン; (g) 2,2-ジフェニル-5-メトキシカルボニル-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]
ピラン; (h) 2,2-ジ-(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-8,9-ジメトキシ-2H-
ナフト[1,2-b]ピラン; (i) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-8-ピペリ
ジノ-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (j) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-メチル-8,9-ジメト
キシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;および (k) 2,2-ジフェニル-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-2H-[1,3]ジオキソロ[4
', 5':8,9]ナフト[1,2-b]ピラン
【0048】 本発明の有機フォトクロミックナフトピラン類は、単独で、本発明の他のナフ
トピラン類と組合せて、または、1種以上の他の適切な相補的な有機フォトクロ
ミック物質(すなわち、400〜700ナノメーターの間の範囲内に少なくとも1種の
活性化吸収最大を有する、有機フォトクロミック化合物、またはそれと同じ基を
含有する物質)と組合せて使用でき、使用される重合性有機ホスト材料中に組み
込んで(例えば、溶解または分散で)、活性化されると適切な色相に着色するフォ
トクロミック物品を調製することができると考えられる。
【0049】 相補的な有機ホトクロミック材料には、他の重合可能なフォトクロミック化合
物、例えば米国特許第4,719,296号;5,166,345号;5,236,958号;5,252,742号;
5,359,085号;および同第5,488,199号に記載のものなどが含まれる。さらなる相
補的な有機フォトクロミック化合物の例には、他のナフトピラン類およびインデ
ノナフトピラン類、クロメン類およびオキサジン類、置換2H-フェナントロ[4,3
-b]ピランおよび3H-フェナントロ[1,2-b]ピラン化合物類、ピラン環の2-位に置
換基を有するベンゾピラン化合物類、およびそのようなフォトクロミック化合物
の混合物が含まれる。このようなフォトクロミック化合物類は、米国特許第3,56
2,172号;3,567,605号;3,578,602号;4,215,010号;4,342,668号;4,816,584号
;4,818,096号;4,826,977号;4,880,667号;4,931,219号;5,066,818号;5,238
,981号;5,274,132号;5,384,077号;5,405,958号;5,429,774号;5,458,814号;
5,466,398号;5,514,817号;5,552,090号;5,552,091号;5,565,147号;5,573,7
12号;5,578,252号;5,637,262号;5,645,767号;5,656,206号;5,658,500号;5
,658,501号;5,674,432号および5,698,141号に記載されている。スピロ(インド
リン)ピラン類も、テキストTechniques in Chemistry, 第III巻, "Photochromis
m", 第3章, Glenn H. Brown, 編集, John Willey and Sons, Inc., New York 1
971年にも記載されている。
【0050】 相補的有機フォトクロミック物質は、米国特許第4,719,296号;5,166,345号;
5,236,958号;5,252,742号;5,359,035号;および5,488,119号などに記載の、重
合可能なフォトクロミック化合物類も含有し得る。
【0051】 意図される、他の相補的フォトクロミック物質は、金属-ジチゾネート類、例
えば、水銀ジチゾネート(例えば米国特許第3,361,706号に記載);およびフルギ
ド類およびフルギミド類、例えば3-フリルおよび3-チエニルフルギド類およびフ
ルギミド類(米国特許第4,931,220号、第20欄、5行〜第21欄、38行に記載)である
【0052】 上記特許中のこのようなフォトクロミック化合物に関する開示は、出典明示に
より全体として本明細書に組込まれている。本発明のフォトクロミック物品は、
、1種のフォトクロミック化合物または所望によりフォトクロミック化合物の混
合物を含有し得る。
【0053】 本発明のフォトクロミック化合物は、種々の方法で、重合性有機ホスト材料ま
たは他の基材に関連し得る。すなわち、これらをホスト材料中に溶かすおよび/
または分散させて組込むか、ホスト材料の他の成分と重合させるか、および/ま
たは基材上に適用するコーティング(例えば重合性有機ホスト材料のある表面に
適用される重合性コーティング)に組込む。
【0054】 本明細書中に記載の各フォトクロミック物質は、化合物フォトクロミック化合
物または混合物が会合した有機ホスト材料または基材が、所望の結果色になる(
例えば、フィルター処理されていない太陽光の活性化で実質的な中間色となる)
、すなわち活性化フォトクロミック化合物の可能なある色としてのほぼ中間色を
示す量(または割合)で使用できる。中間灰色および中間褐色が好ましい。中間色
のさらなる研究および色の記述方法は、米国特許第5,645,767号、 第12欄、66行
〜第13欄、19行で見出される。
【0055】 適用されるまたは、コーティング組成物もしくはホスト材料中に組込まれるフ
ォトクロミックナフトピラン類の量は、活性化の際に裸眼で区別できるフォトク
ロミック効果を生じるために十分な量が使用されるのであれば、重要ではない。
一般的には、このような量は、フォトクロミック量として記載され得る。使用さ
れる特定の量は、しばしば、その照射の際の所望される色の強さに依存し、そし
てフォトクロミック物質を組み込むかまたは適用するのに使用される放射線や方
法に依存することがある。通常、適用されるかまたは組み込まれるフォトクロミ
ック化合物が多いほど、特定の限度までの色の強さが大きくなる
【0056】 上記のフォトクロミックの化合物の相対的な量は変えることができ、そしてこ
のような化合物の活性化された種の色の相対的な強さや所望の結果色、およびホ
スト材料または物質に適用される方法にある程度依存する。一般的には、フォト
クロミック光学的ホスト材料中に組み込まれるかまたはそれに適用されるフォト
クロミック化合物の全量は、フォトクロミック物質が組み込まれるかまたは適用
される表面1平方センチメートルあたり約0.05〜約2.0mg(例えば0.2〜約1.0mg
)の範囲であり得る。コーティング組成物中に組込まれるフォトクロミック材料
の量は、液体コーティング組成物の重量に対して0.1〜40重量%の範囲であり得
る。
【0057】 本発明のフォトクロミックナフトピラン類は、当該分野で示される種々の方法
によって、ホスト材料に関連し得る。例えば、米国特許第5,645,767号、第13欄
、40行〜58行参照。フォトクロミック化合物類の水性または有機溶液を使用して
、フォトクロミック化合物を重合性有機ホスト材料または他の物質(例えば繊維)
、および重合性コーティング組成物類中に組込むことができる。米国特許第3,97
1,872号(この記載を出典明示により本明細書の一部とする)などに記載のコーテ
ィングプロセスを使用して、重合性コーティング組成物を基材に適用してもよい
【0058】 重合性コーティングの用途は、コーティング技術、例えば、スプレーコーティ
ング、スピンコーティング、散布コーティング、カーテンコーティング、ディッ
プコーティング、キャスティングまたはロールコーティングなどを使用する任意
の方法、およびオーバーレイの調製に使用される方法(米国特許第4,873,029号(
出典明示により本明細書の一部とする)に記載の型の方法など)などがある。選
択される適用方法は、硬化コーティングの厚さにも依存する。1〜50ミクロンの
範囲の厚さを有するコーティングは、コーティング技術で使用される通常の方法
で適用され得る。50ミクロン以上の厚さのコーティングは、オーバーレイで通常
使用される造型法が必要とされるであろう。好ましいコーティング組成物は、有
機ポリオール(類)およびイソシアネートから調製されるポリウレタンである。本
発明のフォトクロミック物質を、ポリウレタンコーティングの有機ポリオール成
分またはイソシアネート成分中に溶かすかまたは分散させるかして、ポリウレタ
ン形成成分の混合物中に加えることができる。
【0059】 ホスト材料は、通常透過性であるが、半透過性または不透過性であってもよい
。ホスト材料は、フォトクロミック物質を活性化する電磁スペクトルのその部分
、すなわち、自由なまたは着色の形態のフォトクロミック物質を生成する紫外線
(UV)の波長や、そのUV活性化形態(すなわち、自由な形態)のフォトクロ
ミック物質の吸収最大波長を含む可視スペクトルの部分にのみ透過性である必要
がある。好ましくは、ホストの色は、活性化形態のフォトクロミック化合物の色
を隠すものであってはならない。すなわち、それによって、色の変化が、観察者
に容易に観察される。米国特許第5,645,767号、第13欄、59行〜第14欄、3行に記
載のように、融和色をホスト材料に適用してもよい。
【0060】 最も好ましくは、ホスト材料物品は、固体の透明物質のまたは光学的に透明な
材料、例えば、平面レンズ、眼鏡およびコンタクトレンズ、窓、ウィンドシール
ドのような自動車用透明物質、航空機用透明物質、プラスチックシーチング、ポ
リマーフィルム等のような光学的用途に好適な材料である。
【0061】 本明細書中に記載のフォトクロミック化合物と共に使用できる重合性有機ホス
ト物質の例には:ビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジ
メタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、エトキシル化ビ
スフェノールAジメタクリレートモノマー、エチレングリコールビスメタクリレ
ートモノマー、ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレートモノマー、エトキ
シル化フェノールビスメタクリレートモノマー、アルコキシル化多価アルコール
アクリレートモノマー(エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート
モノマーなど)、ウレタンアクリレートモノマー(米国特許第5,373,033号に記載
のものなど)、およびビニルベンゼンモノマー(米国特許第5,475,074号に記載の
ものなど)およびスチレンの、ポリマー、すなわちホモポリマーおよびコポリマ
ー;モノ-またはポリ官能性(例えばジ-または多官能性)アクリレートおよび/ま
たはメタクリレートモノマー、ポリ(C1-C12アルキルメタクリレート)(ポリ(メ
チルメタクリレート)など)、ポリ(オキシアルキレン)ジメタクリレート、ポリ(
アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、三酢酸セルロー
ス、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酪酸セルロース、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ
(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリウレタン
、ポリチオウレタン、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ(エチレ
ンテレフタレート)、ポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、コポリ(スチレ
ン-メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニル
ブチラールのポリマー、すなわちホモポリマーおよびコポリマー、およびジアリ
リデンペンタエリトリトールのポリマー(すなわち、ホモポリマーおよびコポリ
マー)が含まれ、特に、ポリオール(アリルカーボネート)モノマー(例えば、ジ
エチレングリコールビス(アリルカーボネート))やアクリレートモノマー(例
えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート)とのコポリマーが挙げられる
。重合性有機ホスト物質のさらなる例は、米国特許第5,753,146号、第8欄、62行
〜第10欄、34行に記載されている(出典明示により本明細書の一部とする)。
【0062】 透過性コポリマーおよび透過性ポリマーの混合物も、ホスト材料として好適で
ある。好ましくは、ホスト材料は、熱可塑性ポリカーボネート樹脂、例えばレク
サン(LEXAN)という商標で市販されている、ビスフェノールAとホスゲンから誘
導されるカーボネート結合樹脂;ポリエステル、例えばマイラー(MYLAR)という
商標で市販されている材料;ポリ(メチルメタクリレート)、例えばプレクシグラ
ス(PLEXIGLAS)という商標で市販されている材料;ポリオール(アリルカーボネー
ト)モノマーの重合体(前記モノマーは特に、CR-39という商標で市販されている
ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート))、およびポリオール(アリル
カーボネート)(例えば、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート))と
他の共重合性モノマー材料とのコポリマー(例えば、酢酸ビニルとのコポリマー
)などの重合物、例えば80〜90%のジエチレングリコールビス(アリルカーボネ
ート)と10〜20%の酢酸ビニルとのコポリマー、特に80〜85%のジエチレングリ
コールビス(アリルカーボネート)と15〜20%の酢酸ビニルとのコポリマー、およ
び米国特許第4,360,653号および同第4,994,208号に記載の末端ジアクリレート官
能基を有するポリウレタンとのコポリマー;および米国特許第5,200,483号に記
載の、末端基にアリルまたはアクリリル官能基を含有する脂肪族ウレタンとのコ
ポリマー;ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、ポリチオ
ウレタン、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニル
ベンゼンモノマー、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレートモノマー、
エチレングリコールビスメタクリレートモノマー、ポリ(エチレングリコール)
ビスメタクリレートモノマー、エトキシル化フェノールビスメタクリレートモノ
マーおよびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから
なる群の構成因子のポリマー;酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸
セルロース、酢酪酸セルロース、ポリスチレンおよびスチレンとメチルメタクリ
レート、酢酸ビニルおよびアクリロニトリルとのコポリマー、から調製される光
学的に透明な、重合した有機材料である。
【0063】 特に、光学的に透明なコーティングおよび重合体を製造するのに使用される光
学有機樹脂モノマー(例えば、眼鏡用のレンズなど、例えば平面レンズまたは眼
用レンズ、またはコンタクトレンズ用)を含む本発明のフォトクロミックナフト
ピランの使用が考えられる。光学的に透明な重合体は、約1.35〜約1.75の範囲
(例えば、約1.495〜約1.66)の屈折率を有していてよい。
【0064】 光学樹脂の重合体としては、ピー・ピー・ジー・インダストリーズ・インコー
ポレイテッドから、例えばCR-307やCR-407などのCR−シリーズとして市販され
ているもの、およびハートまたはソフトコンタクトレンズとして調製された重合
体が特に挙げられる。両タイプのコンタクトレンズの製造方法は、米国特許第5,
166,345号、第11欄、52行〜第12欄、52行に記載されている(出典明示により本明
細書の一部とする)。意図される、本発明のフォトクロミックヒドロキシル化/カ
ルボキシル化ナフトピラン類として使用される別の重合体は、高含水量のソフト
コンタクトレンズ(米国特許第5,965,630号に記載)および長期間装用コンタクト
レンズ(米国特許第5,965,631号に記載)の形成に使用される重合体である(両開示
とも出典明示により本明細書の一部とする)。
【0065】 特に、光学的に透明なコーティングおよび重合体を製造するのに使用される光
学有機樹脂モノマー(すなわち、平面レンズおよび眼用レンズ、窓および自動車
用透明物質のような光学用途に適した材料)を含む本発明のフォトクロミックナ
フトピランの使用が考えられる。そのような光学的に透明な重合体は、約1.48
〜約1.75の範囲(例えば、約1.495〜約1.66)の屈折率を有していてよい。光学
樹脂としては、ピー・ピー・ジー・インダストリーズ・インコーポレイテッドか
ら、例えばCR-307やCR-407などの市販されているものが特に挙げられる。
【0066】 多くの変更や修正が当業者に明らかであるため、本発明を、例示の目的のみと
しての以下の実施例により更に説明する。
【0067】 実施例1 ステップ1 1,2-ジメトキシベンゼン(74.5 g)および、ジクロロメタン 500(mL)中3,4-ジメ
トキシベンゾイルクロライド(98.2 g)溶液を、固体添加漏斗を備えた反応フラス
コに、窒素雰囲気下で加えた。固体の無水塩化アルミニウム(71.8 g)を、時折反
応混合物を氷/水浴中で冷却しながら、反応混合物に少しずつ加えた。反応混合
物 を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を氷および1N塩酸 1:1混合物 300
mL中に注ぎ入れ、15分間強く撹拌した。混合物をジクロロメタン 100 mLで2度
抽出した。有機層を併せ、10重量%水酸化ナトリウム 50 mL、次いで水 50 mLで
洗浄した。溶媒をロータリーエバポレーションで取り除き、黄色固体を得た。95
%エタノールから再結晶し、融点146-147℃の針状晶(127 g)を得た。核磁気共鳴
(NMR)スペクトルから、生成物が3,3',4,4'-テトラメトキシベンゾフェノンと
一致する構造であることが解った。
【0068】 ステップ2 カリウムターシャリーブトキシド(55.4 g)およびステップ1の生成物 100.0 g
を、窒素雰囲気下で、トルエン 600 mLを含む反応フラスコに加えた。この混合
物を加熱還流し、ジメチルスクシネート(193 g)を1時間かけて滴下した。混合
物を5時間還流し、それから室温まで冷却した。得られた析出物を減圧濾過で集
め、新鮮なトルエンで洗浄し、粉末 143 gを得た。粉末を水 約200 mLに溶かし
、4N塩酸を用いてpH2に酸性化した。酸性溶液をジクロロメタン 50 mLで5
回抽出した。有機抽出物を併せて、ロータリーエバポレーションで濃縮し、濃褐
色オイル 102 gを得た。NMRスペクトルは、所望生成物が4,4-ジ(3,4-ジメト
キシフェニル)-3-メトキシカルボニル-3-ブテン酸と一致する構造であることを
示した。この材料はさらなる精製をせずに、直接次のステップに使用した。
【0069】 ステップ3 ステップ2の粗半エステル(100 g)、無水酢酸 60 mL、およびトルエン 300 mL
を、窒素雰囲気下で反応フラスコに加えた。反応混合物を110℃、6時間加熱し、
室温まで冷却し、それから溶媒(トルエンおよび無水酢酸)をロータリーエバポレ
ーションで除去した。残渣をジクロロメタン 300 mLおよび水 200 mLに溶かした
。固体のナトリウムカーボネートを2相混合物に起泡がなくなるまで加えた。層
を分離し、水層をジクロロメタン 50mL部で2度抽出した。有機層を併せて、溶
媒(ジクロロメタン)をロータリーエバポレーションで除去し、濃赤色オイルを得
た。このオイルを温メタノールに溶かし、0℃で2時間冷却した。得られた結晶を
減圧濾過で集め、冷メタノールで洗浄し、融点176-177℃を有する生成物 38.9 g
を得た。NMRスペクトルは、生成物が1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキ
シカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレンと一致する構造であるこ
とを示した。
【0070】 ステップ4 ステップ3の1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキ
シ-6,7-ジメトキシナフタレン(5 g)、12M塩酸 5 mLおよびメタノール 30 mL
を反応フラスコ中で併せ、1時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、得られた
析出物を減圧濾過で集め、冷メタノールで洗浄し、融点213-214℃の針状晶 2.1
gを得た。NMRスペクトルは、生成物が1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキ
シカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレンと一致する構造であるこ
とを示した。
【0071】 ステップ5 ステップ4の1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキ
シ-6,7-ジメトキシ-ナフタレン(1.0 g)、1,1-ジ(4-メトキシフェニル-2-プロピ
ノ-1-オール(0.9 g)、ドデシルベンゼンスルホン酸(約10 mg)、およびクロロホ
ルム 50 mLを反応容器中で併せて、室温で1時間撹拌した。溶媒をロータリーエ
バポレーションで取り除き、得られた褐色固体を熱2-プロパノールで再結晶した
。針状晶(1.17 g、融点202-204℃)を減圧濾過で集めた。NMR分析は、生成物
が2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-(3,4-ジメトキシフェ
ニル)-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造であることを示
した。
【0072】 実施例2 1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメ
トキシナフタレン 500 mL(実施例1、ステップ4)を使用し、1,1-ジ(4-メトキシ
フェニル)-2-プロピノ-1-オールの代わりに1,1-ジフェニル-2-プロピノ-1-オー
ル(285 mg)を使用し、そして反応容器中でジクロロメタン 15 mLを併せて、室温
で一晩撹拌したこと以外は、実施例1のプロセスに従った。反応混合物をジクロ
ロメタン(30 mL)で稀釈し、1N NaOH水溶液 5 mLで、そして水(10 mL)で洗
浄した。生成物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液をロータリーエバ
ポレーションで濃縮した。得られた褐色固体を、熱2-プロパノールで再結晶した
。減圧濾過し、融点232-234℃の黄色ロゼット 293 mg を集めた。NMRスペク
トルは、生成物が2,2-ジフェニル-5-メトキシカルボニル-6-(3,4-ジメトキシフ
ェニル)-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造であることを
示した。
【0073】 実施例3 ステップ1 1,2-ジメトキシベンゼン 92.5 g を使用し;3,4-ジメトキシベンゾイルクロラ
イドの代わりにベンゾイルクロライド(84.3 g)を使用し、そして塩化アルミニウ
ム 89.7 g を使用したこと以外は、実施例1、ステップ1のプロセスに従った。
生成物(147 g)は融点103-105℃であった。NMRスペクトルは、生成物が3,4-ジ
メトキシベンゾフェノンと一致する構造であることを示した。
【0074】 ステップ2 3,3',4,4'-テトラメトキシベンゾフェノンの代わりに3,4-ジメトキシベンゾフ
ェノン(90 g)を使用し、ジメチルスクシネート(トルエン 300 mLに溶かした) 14
4.8 g、カリウムt-ブトキシド 62 g、およびトルエン 700 mLを使用したこと以
外は、実施例1、ステップ2のプロセスに従った。析出物の単離の代わりに、水
300 mLを反応混合物に加え、20分間強く撹拌した。層を分離し、有機相を水 10
0 mL部で3回抽出し、併せた水層をクロロホルム 50 mL部で3回洗浄した。水層
を6N塩酸を用いてpH2に酸性化し、析出物を形成した。水層をクロロホルム
100 mL部で3回抽出した。有機抽出物を併せて、ロータリーエバポレーション
で濃縮した。得られたオイルのNMRスペクトルは、生成物が4-(3,4-ジメトキ
シフェニル)-4-フェニル-3-メトキシカルボニル-3-ブテン酸の混合物(EおよびZ)
と一致する構造であることを示した。
【0075】 ステップ3 実施例1、ステップ3のプロセスを、(EおよびZ)4-(3,4-ジメトキシフェニル)
-4-(フェニル)-3-メトキシカルボニル-3-ブテン酸(8.6 g)を含有するオイルを使
用して行ない、無水酢酸(5 mL)およびトルエン(50 mL)を含有する反応フラスコ
に加えた。NMRスペクトルは、回収した固体生成物が1-(3,4-ジメトキシフェ
ニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシナフタレンおよび1-フェニル-2-メト
キシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレンの混合物と一致する構
造であることを示した。生成物混合物を、さらに精製することなく次の反応に使
用した。
【0076】 ステップ4 1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシナフタレン
および1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタ
レンの混合物を使用すること以外は、実施例1、ステップ4のプロセスに従った
。生成物を、溶出溶媒としてヘキサン:酢酸エチル 2:1混合物を使用するシリカ
ゲルのプラグに通して濾過精製した。濾液をロータリーエバポレーションで濃縮
し、淡褐色固体 3.3 gを得た。NMRスペクトルは、生成物が1-(3,4-ジメトキ
シフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシナフタレンおよび1-フェニル-
2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレンの混合物と一致
する構造であることを示した。
【0077】 ステップ5 ステップ4の1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキ
シナフタレン および1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-ヒ
ドロキシナフタレンの混合物(3.0 g)、1,1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピノ
イ-1-オール(2.3 g)、ドデシルベンゼンスルホン酸(約10 mg)、およびクロロホ
ルム 50 mLを、反応容器中で併せて、室温で1時間撹拌した。溶媒をロータリー
エバポレーションで除去し、得られた褐色固体をシリカゲル上のクロマトグラフ
にかけた(溶出溶媒として、ヘキサン:酢酸エチル 3:1混合物を使用)。エタノー
ル(95%)からの再結晶により、融点185-186℃の第1生成物 1.15 g、および110-1
15℃の範囲の融点を有する第2生成物 846 mgを得た。NMRスペクトルは、第
1回収生成物が2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル
-8,9-ジメトキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造であることを示した
。NMRスペクトルは、第2回収生成物が、2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メ
トキシカルボニル-6-(3,4-ジメトキシフェニル)-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一
致する構造であることを示した。第2生成物を単離し、後記の比較例2で使用し
た。
【0078】 実施例4 ステップ1 2,3-ジヒドロベンゾ[b](1,4)ジオキシン(50 g)および、ジクロロメタン 300 m
L中、ベンゾイルクロライド(55 g)溶液を、窒素雰囲気下で、固体添加漏斗を備
えた反応フラスコに加えた。固体の無水塩化アルミニウム(54 g)を、反応混合物
に、時折反応混合物を氷/水浴中で冷却しながら加えた。反応混合物を室温で3時
間撹拌した。得られた混合物を氷および1N塩酸の1:1混合物 300 mLに加え、15
分間強く撹拌した。混合物をジクロロメタン 100 mLで2度抽出した。有機層を
併せ、10重量%水酸化ナトリウム 50 mL、次いで水 50 mLで洗浄した。溶媒をロ
ータリーエバポレーションで除去し、黄色固体を得た。ヘキサンからの再結晶に
より、白色固体 70 gを得た。核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、生成物が2,3-
ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル-フェニル-1-メタノンと一致する構
造であることを示した。
【0079】 ステップ2 カリウムt-ブトキシド(30 g)およびステップ1の生成物 50.0 gを、トルエン
300 mLを含む反応フラスコに、窒素雰囲気下で加えた。混合物を加熱還流し、ジ
メチルスクシネート(75 g)を、1時間かけて滴下して加えた。この混合物を5時
間還流し、室温まで冷却した。水 500 mLを加え、混合物を30分間撹拌した。水
層を分離し、トルエンで洗浄した。水層を、4N塩酸を用いてpH2に酸性化し
た。酸性溶液をジクロロメタン 50 mLで5回抽出した。有機抽出物を併せ、ロー
タリーエバポレーションで濃縮し、濃褐色オイル 70 gを調製した。NMRスペ
クトルは、生成物が4-フェニル-4-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-
イル)-3-メトキシカルボニル-3-ブテン酸と一致する構造であることを示した。
この材料を、さらに精製することなく直接次のステップで使用した。
【0080】 ステップ3 ステップ2の粗半エステル(70 g)、無水酢酸 120 mLを、反応フラスコ中に、
窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を4時間加熱還流し、室温まで冷却し、溶媒
(無水酢酸)をロータリーエバポレーションで除去し、濃色オイルを得た。NMR
スペクトルは、生成物が1-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-2-
メトキシカルボニル-4-アセトキシナフタレンおよび9-フェニル-8-メトキシカル
ボニル-6-アセトキシ-2,3-ジヒドロナフト[2,3-b][1,4]ジオキシンの混合物と一
致する構造であることを示した。この材料を、さらに精製することなく、次のス
テップに直接使用した。
【0081】 ステップ4 ステップ3の粗アセトキシ混合物、12M塩酸 5 mL、およびメタノール 200
mLを反応フラスコ中で併せ、1時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、得られ
た析出物を減圧濾過で集め、冷メタノールで洗浄し、淡黄色固体 15 gを得た。
NMRスペクトルは、生成物が9-フェニル-8-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ
-2,3-ジヒドロナフト[2,3-b][1,4]ジオキシノ-6-オールと一致する構造であるこ
とを示した。
【0082】 ステップ5 反応フラスコに、ステップ4の9-フェニル-8-メトキシカルボニル-6-ヒドロキ
シ-2,3-ジヒドロナフト[2,3-b][1,4]ジオキシノ-6-オール(2.0 g)、1,1-ジ(4-メ
トキシフェニル-2-プロピノ-1-オール(0.9 g)、p-トルエンスルホン酸(約10 mg)
、およびクロロホルム 50 mLを入れ、混合物を室温で4時間撹拌した。溶媒をロ
ータリーエバポレーションで除去し、得られた褐色固体をジエチルエーテルから
再結晶した。結晶(1.17 g、融点210-212℃)を減圧濾過で集めた。NMR分析は
、生成物が2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-9,1
0-ジヒドロ-2H-[1,4]ジオキシノ[2',3':8,9]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構
造であることを示した。
【0083】 実施例5 ステップ1 2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシンの代わりに2-フルオロアニソールを使
用したこと以外は、実施例4、ステップ1に従った。所望生成物を、溶媒として
ヘキサン:ジエチルエーテル混合物(1:1)を用いる結晶化で分離した。得られた収
量は30 gであった。NMRスペクトルは、生成物が3-フルオロ-4-メトキシベン
ゾフェノンと一致する構造であることを示した。
【0084】 ステップ2 ステップ2の3-フルオロ-4-メトキシベンゾフェノン(25 g)、4-モルホリニル
リチウム 20 g、無水テトラヒドロフラン 100 mlを、反応フラスコに、窒素雰囲
気下で加えた。反応混合物を4時間加熱還流し、室温まで冷却した。得られた混
合物を氷および5%塩酸 1:1混合物 300 mL中に注ぎ、15分間強く撹拌した。混
合物をジクロロメタン 100 mLで2度抽出した。有機層を併せて、水 50 mLで洗
浄した。溶媒をロータリーエバポレーションで除去し、白色固体を得た。ヘキサ
ンから再結晶し、白色固体 20 gを得た。核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、生
成物が3-モルホリノ-4-メトキシベンゾフェノンと一致する構造であることを示
した。
【0085】 ステップ3 ステップ2、3中、2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル-フェニル
-1-メタノンの代わりに2, 3-モルホリノ-4-メトキシベンゾフェノンを使用した
こと以外は、実施例4、ステップ2〜ステップ5に従った。得られた結晶 1.5 g
は、融点188〜190℃であった。核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、生成物が2,2-
ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-8-モルホリノ-9-メ
トキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造であることを示した。
【0086】 実施例6 ステップ1 メカニカルスターラーを備えた反応フラスコ中でカリウムt-ブトキシド(15.0
g)を検量し、窒素雰囲気下にした。トルエン 100 mLを加え、反応混合物を還流
温度まで加熱した。トルエン 80 mL中3,4-ジメトキシベンズアルデヒド(16.6 g)
およびジメチルスクシネート(18.1 g)の混合物を、30分間かけて加え、強く撹拌
し、反応混合物を加熱した。添加後、反応混合物の温度を還流温度に90分間維持
した。反応混合物を室温まで冷却した後、水 500 mLに注ぎ入れ、トルエン層を
分離した。水層をトルエン(200 mL)で抽出し、濃塩酸で酸性化した。褐色がかっ
た油状固体析出物が形成し、それを酸性化した水層から回収した。回収した油状
固体を、それぞれ酢酸エチル 200 mLを用いて3回抽出した。有機層を併せ、飽
和NaCl溶液(300 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をロー
タリーエバポレーションで除去し、褐色がかった油状固体生成物 25 gを得た。
核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、生成物が(EおよびZ)4-(3,4-ジメトキシフェ
ニル)-3-メトキシカルボニル-3-ブテン酸の混合物と一致することを示した。こ
の材料をさらに精製することなく、直接次のステップで使用した。
【0087】 ステップ2 ステップ1のEおよびZ異性体を含む油状固体を、反応フラスコ中に入れた。無
水酢酸(40 mL)および酢酸ナトリウム 3.9 gを加えた。反応混合物を還流温度で
2時間加熱し、0℃まで冷却した。黄色固体が形成し、それを濾過で回収した。
回収した生成物を減圧下で乾燥し、生成物 8.3 gを得た。NMRスペクトルは、
、生成物が2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレンと一
致することを示した。この材料をさらに精製することなく、直接次のステップで
使用した。
【0088】 ステップ3 ステップ2の2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレン
(8.0 g)、およびメタノール 100 mLを反応フラスコ中に入れた。濃塩酸(1.5 mL)
を反応フラスコ中に加えた。反応フラスコ中の中身を、窒素雰囲気下で3時間加
熱還流した。反応混合物を0℃まで冷却した。黄色結晶が形成し、それを濾過し
て回収した。回収した結晶を減圧下で乾燥させ、生成物 6.2 gを得た。NMRス
ペクトルは、生成物が2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフ
タレンと一致することを示した。この材料をさらに精製することなく、直接次の
ステップで使用した。
【0089】 ステップ4 ステップ3の2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレン
(1.70 g)、1-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-2-プロピノ-1-オール(1.5 g)、
ドデシルベンゼンスルホン酸(約20 mg)、およびジクロロメタン 100 mLを、反応
容器に入れ、室温で2時間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーションで除去
した。残った褐色固体を、アセトンからの再結晶で精製し、白色固体生成物 2.1
gを得た。NMR分析は、生成物が2-(4-メトキシフェニル)-2-フェニル-5-メト
キシカルボニル-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1, 2-b]ピランと一致する構造であ
ることを示した。
【0090】 実施例7 1-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-2-プロピノ-1-オールの代わりに1,1-ジ
フェニル-2-プロピノ-1-オール(0.95 g)を使用し、2-メトキシカルボニル-4-ヒ
ドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレン 1.2 gおよびジクロロメタン 80 mLを使用
したこと以外は、実施例6、ステップ4のプロセスに従った。溶媒をロータリー
エバポレーションで除去した。得られた褐色がかった固体を、アセトンからの再
結晶で精製し、白色固体生成物 1.5 gを得た。NMR分析は、生成物が2,2-ジフ
ェニル-5-メトキシカルボニル-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致
する構造であることを示した。
【0091】 実施例8 1-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-2-プロピノ-1-オールの代わりに1,1-ジ(
4-メトキシフェニル-2-プロピノ-1-オール(0.95 g)を使用し、2-メトキシカルボ
ニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレン 0.93 gおよびジクロロメタン 50
mLを使用したこと以外は、実施例6、ステップ4のプロセスに従った。溶媒を
ロータリーエバポレーションで除去した。得られた褐色がかった固体をアセトン
からの再結晶で精製し、白色固体生成物 1.2 gを得た。NMR分析は、生成物が
2,2-ジ-(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-8,9-ジメトキシ-2H-ナフ
ト[1,2-b]ピランと一致する構造であることを示した。
【0092】 比較例1−3 ナフトピラン環の7-および8-、8-および9-、または9-および10-位で隣接した
置換基の対が欠損する、3種のナフト[1,2-b]ピラン類を、実施例1−5と同様
のプロセスで調製した。比較例の化合物を測定したところ: (1) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-(4-メトキシフェニ
ル)-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (2) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-(3,4-ジメトキシフ
ェニル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;および (3) 2-(4-メトキシフェニル)-2-(4-ジメチルアミノフェニル)-5-メチル-7,9-ジ
メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、 であった。
【0093】 実施例9 パートA 以下の方法で、実施例1〜8および比較例1〜3において調製したフォトクロ
ミック化合物について試験を行った。1.5×10−3モル溶液が得られるよう
に計算した各フォトクロミック化合物の量を、エトキシル化ビスフェノールAジ
メタクリレート(BPA 2EO DMA)4部、ポリ(エチレングリコール)
600ジメタクリレート1部、および2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオ
ニトリル)(AIBN)0.033重量%のモノマー混合物50gを含有するフ
ラスコに添加した。各フォトクロミック化合物を、攪拌および(必要であれば)穏
やかに加熱することによって、モノマー混合物中に溶解させた。透明な溶液が得
られた後で、それを、2.2mm×6インチ(15.24cm)×6インチ(1
5.24cm)の内径を有する平たいシート鋳型に注入した。鋳型を封入し、そ
れを、5時間かけて40℃から95℃の温度に上昇させ、95℃の温度で3時間
保持し、2時間かけて60℃までにそれを低下させ、次いで60℃で16時間保
持するようにプログラムされた水平気流型プログラム可能なオーブン中に配置し
た。鋳型を開いた後、ポリマーシートを、2インチ(5.1cm)の正方形試料
にダイヤモンド刃を使用して切断した。
【0094】 パートB パートAで調製したフォトクロミック正方形試料を、光学ベンチ上で、フォト
クロミック応答について試験した。光学ベンチ上での試験の前に、フォトクロミ
ック正方形試料を、フォトクロミック化合物を活性化するための状態、すなわち
365nmの紫外線に約15分間暴露し、次いで、フォトクロミック化合物を消
色または不活化させるために76℃のオーブンの中に約15分間置いた。次いで
、正方形試料を、室温まで冷却し、少なくとも2時間蛍光室内光に曝した後、7
2°F(22.2℃)に維持した光学ベンチ上で試験する前に少なくとも2時間
、カバーして放置した。光学ベンチに、250ワットのキセノンアークランプ、
リモートコントロール付きシャッター、アークランプ用の熱シンクとして作用す
る硫酸銅浴、スコットWG−320nmのカットオフフィルター(これは、短い波
長の放射線を除去する);中密度フィルターおよびサンプルホルダー(これに、
試験される正方形試料が挿入される)を取り付けた。光学ベンチの出力(すなわ
ち、サンプルレンズが曝される光量)は、参照標準として使用したフォトクロミ
ック正方形試料を用いて衡正した。これにより、1平方センチメートルあたり0
.15から0.20mW(mW/cm)までの範囲の出力とした。出力の測定
は、UV−A検出器(シリアルNo.22411)またはこれに相当する検出器
を備えた、グラスビー(GASEBY)オプトロニクスモデルS−371ポータブル光
量計(シリアルNo.21536)を使用して行った。UV−A検出器は、サン
プルホルダー内に配置して、光の出力を測定した。出力の調節は、ランプのワッ
ト数を増減させるか、あるいは光路内に中密度フィルターを加えるかまたは除去
することによって行った。
【0095】 モニタリングした、タングステンランプからの光の平行光線を、正方形試料に
対し、垂直より少し小さい角度(約30°)で正方形試料を通過させた。正方形
試料を通過した後、タングステンランプからの光を、測定するフォトクロミック
化合物の予め決定された可視のλ最大値に設定された、スペクトラル・エナージ
ー・コーポレーション製GM−200モノクロメーターを通過させて検出器に向
けた。検出器からの出力シグナルを、線量計によって処理した。
【0096】 光学濃度の変化(ΔOD)は、サンプルホルダー中に脱色状態の正方形試料を
挿入し、透過率目盛を100%に調節し、キセノンランプからのシャッターを開
いて紫外線を提供して、正方形試料を消色された状態から活性化状態(すなわち
、暗状態)に変化させ、活性化状態における透過率を測定し、以下の式に従って
光学濃度の変化を計算することによって決定した。 ΔOD=log(100/%Ta) (ここで、%Taは、活性化状態における透過率(%)であり、そして底10に
対するものである。)
【0097】 正方形試料におけるフォトクロミック化合物の光学的特性を、表1に報告する
。ΔOD/分(これは、UV光に対するフォトクロミック化合物の応答感度を示
す)を、UV照射の最初の5秒間にわたって測定し、次いで、1分毎に示した。
飽和光学濃度(ΔOD@飽和)は、UV照射を15分間継続したことを除いて、
ΔOD/分と同一の条件下で測定した。
【0098】 λ最大値(可視)は、正方形試料中で活性化された(着色した)形態のフォト
クロミック化合物の最大吸収が起こる、可視スペクトル中の波長である。表1に
示すλ最大値(可視)波長は、ヴァリアン・キャリー(Varian Cary)3UV−
可視分光光度計において、パートAのフォトクロミック正方形試料の重合物を試
験することによって決定した。消色速度(T 1/2)は、正方形試料中のフォ
トクロミック化合物の活性化された形態の吸収についての、活性化光源の除去後
に室温(72°F、22.2℃)で最も高い吸収の二分の一に到達するまでの時
間間隔(秒)である。
【0099】 実施例および比較例の化合物はそれぞれ、別の色領域で、可視スペクトル内で
2つのピーク吸収[λ最大値(可視)]を示した。実施例および比較例の化合物につ
いてのそれぞれのλ最大可視、対応する光学濃度(ΔOD/分およびΔOD飽和)
を、それぞれの化合物のピーク吸収2つのバンド(AおよびB)について、表1に
作表した。表1には、バンドAで測定した各化合物の消色速度(T 1/2)も含まれ
ている。実施例および比較例それぞれのバンドAおよびBについての飽和試験で
の相対的ΔOD評価を以下のように計算した: ΔOD飽和(バンドA)/ΔOD飽和(バンドB) ×100 それぞれの化合物の飽和試験での相対的ΔOD評価を表2に示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【0100】 表1および表2に示されるデータは、本発明の試験化合物は、それぞれ、可視
スペクトル中に2種の吸収ピークを有し、飽和試験での相対的ΔODで80を超え
る評価である。
【0101】 このデータは、本発明の化合物は単一で混ざり合った色の活性色相を示すこと
を示している。所望の活性色相を有するフォトクロミック物品の調製で、それぞ
れ活性化可視吸収最大を有する相補的フォトクロミック化合物類の組合せを使用
してもよい。種々の化合物の活性化可視吸収最大の混合により、所望の活性色が
達成される。2つの活性化可視吸収最大を有する本発明の化合物の調製により、
別の化合物の混合の必要をほとんどなくして、所望の活性色相(例えば中間色)を
調製するための、活性化可視吸収最大の混合が達成される。加えて、本発明の化
合物の混ざり合った色の活性色相は、褐色活性色相を有するフォトクロミック物
品での使用に特に適している。バンドA(420-500 nm)の光学濃度がバンドB(480
-620 nm)の光学濃度より大きいためである。
【0102】 本発明は、特定の実施態様の具体的な詳細に関して記載したが、そのような詳
細は、請求の範囲に記載されている以外は、本発明の範囲を制限するものである
と見なすべきではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/656,509 (32)優先日 平成12年9月6日(2000.9.6) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 デイビッド・ビー・ノールズ アメリカ合衆国15613ペンシルベニア州ア ポロ、ブルーベリー・ドライブ1006番 (72)発明者 バリー・バン・ジェマート アメリカ合衆国15668ペンシルベニア州マ リーズビル、ハイ・ポイント・コート2004 番 (72)発明者 アニル・クマー アメリカ合衆国15239ペンシルベニア州ピ ッツバーグ、ダーラン・ヒル・ドライブ 251番 Fターム(参考) 2H123 AA00 AA08 AA17 4C062 HH55 4C071 AA01 AA08 BB01 BB06 CC13 EE08 FF17 GG01 GG03 HH28 JJ01 KK11

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飽和試験での相対的ΔODが少なくとも80の評価を示すこと
    を条件とし、以下を有することを特徴とする、2H-ナフト[1,2-b]ピラン構造の
    ナフトピラン化合物: (a)8位に、以下からなる群から選択される基R3: (i)基-OR12、但しR12は水素、C1-C6アルキル、非置換、モノ-およびジ
    置換のアリール基、フェニルおよびナフチル、フェニル(C1-C3)アルキル、モ
    ノ(C1-C6)アルキル置換フェニル(C1-C3)アルキル、モノ(C1-C6)アルコキ
    シ置換フェニル(C1-C3)アルキル、C1-C6アルコキシ(C2-C4)アルキル、C3 -C7シクロアルキル、モノ(C1-C4)アルキル置換C3-C7シクロアルキル、C1-
    6クロロアルキル、C1-C6フルオロアルキル、アリルであるか、またはR12
    基-CH(R13)Qであり、但しR13が水素またはC1-C3アルキルであり、Qが-
    CN、-CF3、または-COOR7であり、但しR7は水素またはC1-C6アルキル
    であり、該アリール基置換基のそれぞれがC1-C6アルキルまたはC1-C6アルコ
    キシである; (ii)基N(R14)R15、但しR14およびR15が、それぞれ、水素、C1-C8
    ルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロ芳香族基フラニル、ベンゾフラン-2-イル
    、ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イ
    ル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、ベンゾピリジルおよびフルオレニル
    、1のC1-C8アルキルアリール基、C3-C20シクロアルキル、C4-C20ビシク
    ロアルキル、C5-C20トリシクロアルキルおよびC1-C20アルコキシアルキルか
    らなる群から選択され、但し該アリール基がフェニルまたはナフチルである; (iii) 以下の式で表わされる窒素含有環: 【化1】 式中、Wが、-CH2-、-CH(R16)-、-C(R16)(R16)-、-CH(アリール)-、-
    C(アリール)2-、-C(R16)(アリール)-からなる群から選択され、およびGが、
    -W-、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O2)-、-NH-、-NR16-および-N-アリー
    ルからなる群から選択され、但しR16がC1-C6アルキルであり、該アリールが
    フェニルまたはナフチルであり、mが1、2または3の整数であり、pが0、1、2また
    は3の整数であり、そしてpがOの場合、GがWである;および (iv)以下の式で表わされる基: 【化2】 式中、R17がC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、フルオロまたはクロロであ
    り、R18、R19およびR20がそれぞれ水素、C1-C5アルキル、フェニルまたは
    ナフチルであるか、または基R18およびR19が環炭素を含んで併せて炭素数5〜8
    の1つの環を形成してもよい;ならびに (b)9位に、前記(i)で定義されている基R4;または (c)併せて以下の式を形成するR3およびR4: 【化3】 式中、JおよびKは、それぞれ、酸素または基-NR14-であり;R14、R18および
    19は前記定義と同じである;および (d)2位に、弱〜中程度電子供与置換基。
  2. 【請求項2】 該ナフトピランが以下の式で表わされる: 【化4】 式中、 (a)R1が以下の式で表わされるTである: 【化5】 式中、-E-が-C(O)-またはCH2-であり、E'がC1-C3アルコキシまたは重合
    可能な基であり、x、yおよびzが、それぞれ、0〜50の数であり、そしてx、yおよ
    びzの合計が2〜50である;R2は基Tまたはモノ-T-置換フェニルであり;但し
    、R1が基TでないかまたはR2が基Tもしくはモノ-T-置換フェニルでない場合
    は: (b)R1が-CH2X、-C(V)2Xまたは-C(O)Yからなる群から選択され、但
    し: Xが、水素、C1-C6アルキル、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヒドロキシ、ベン
    ゾイルオキシ、C1-C6アルコキシ、C2-C6アシロキシ、アミノ、モノ(C1-C6 )アルキルアミノ、ジ(C1-C6)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、1-イ
    ンドリニル、ピロリジル、トリメチルシリルオキシまたは基-OCH(R7)Zであ
    り; Vが、C1-C6アルキルまたは非置換、モノ-もしくはジ置換のアリール基、フェ
    ニルまたはナフチルであり; Yが、水素、ヒドロキシ、C1-C6アルキル、非置換、モノ-もしくはジ置換のア
    リール基、フェニルまたはナフチル、基-OCH(R7)Z、-OR8もしくは-N(R 9 )(R10)、または、1-インドリニル、モルホリノ、ピペリジノ、1-ピロリジル、
    1-イミダゾリジル、2-イミダゾリン-1-イル、ピラゾリジル、ピラゾリニルおよ
    び1-ピペラジニルからなる群から選択される、非置換、モノ-置換もしくはジ置
    換のヘテロ環であり; Zが、-CN、-CF3、クロロ、フルオロ、または-C(O)R11であり; R7が、水素またはC1-C6アルキルであり; R11が、水素、C1-C6アルキルまたはC1-C6アルコキシであり; R8が、水素、C1-C6アルキル、アリル、フェニル(C1-C3)アルキル、モノ(C 1 -C6)アルキル置換フェニル(C1-C3)アルキル、モノ(C1-C6)アルコキシ置換
    フェニル(C1-C3)アルキル、(C1-C6)アルコキシ(C2-C4)アルキル、C1-C6 ハロアルキル、または非置換、モノ-もしくはジ置換のアリール基、フェニルま
    たはナフチルであり、該ハロ置換基はクロロまたはフルオロであり;および R9およびR10は、それぞれ、水素、C1-C6アルキル、C5-C7シクロアルキル
    、フェニル、モノ-置換フェニルおよびジ置換のフェニルからなる群から選択さ
    れ、 該フェニル、ナフチルおよびヘテロ環の置換基のそれぞれが、C1-C6アルキル
    またはC1-C6アルコキシである; (c)R2が、水素、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、非置換、モノ-もし
    くはジ置換のアリール基、フェニルもしくはナフチル、アミノ、モノ(C1-C6)
    アルキルアミノ、ジ(C1-C6)アルキルアミノ、フェニルアミノ、モノ-もしくは
    ジ-(C1-C6)アルキル置換フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C1-C6)アルコ
    キシ置換フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C1-C6)アル
    キル置換ジフェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C1-C6)アルコキシ置換ジフェ
    ニルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、ジシクロヘキシルアミノ、またはピロリ
    ジルから選択され、該アリール置換基が、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ
    、C3-C6シクロアルキル、ベンジル、アミノ、モノ(C1-C6)アルキルアミノ、
    ジ(C1-C6)アルキルアミノ、ジシクロヘキシルアミノ、ジフェニルアミノ、ピ
    ペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピリジル、ブロモ、クロロ、フルオロ、フ
    ェニルおよびナフチルからなる群から選択される; (d)R3が、以下からなる群から選択される: (i)基-OR12、但しR12が水素、C1-C6アルキル、非置換、モノ-およびジ
    置換のアリール基、フェニルおよびナフチル、フェニル(C1-C3)アルキル、モ
    ノ(C1-C6)アルキル置換フェニル(C1-C3)アルキル、モノ(C1-C6)アルコキ
    シ置換フェニル(C1-C3)アルキル、C1-C6アルコキシ(C2-C4)アルキル、C3 -C7シクロアルキル、モノ(C1-C4)アルキル置換C3-C7シクロアルキル、C1-
    6クロロアルキル、C1-C6フルオロアルキル、アリルであるか、またはR12
    基-CH(R13)Qであり、但しR13が水素またはC1-C3アルキルであり、Qが-
    CN、-CF3または-COOR7であり、該アリール基置換基のそれぞれがC1-C 6 アルキルまたはC1-C6アルコキシである; (ii)基-N(R14)R15、但しR14およびR15が、それぞれ、水素、C1-C8
    ルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロ芳香族基フラニル、ベンゾフラン-2-イル
    、ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イ
    ル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、ベンゾピリジルおよびフルオレニル
    、1のC1-C8アルキルアリール基、C3-C20シクロアルキル、C4-C20ビシク
    ロアルキル、C5-C20トリシクロアルキルおよびC1-C20アルコキシアルキルか
    らなる群から選択され、但し該アリール基がフェニルまたはナフチルである; (iii):以下の式で表わされる窒素含有環: 【化6】 式中、Wが、-CH2-、-CH(R16)-、-C(R16)(R16)-、-CH(アリール)-、-
    C(アリール)2-、-C(R16)(アリール)-からなる群から選択され、およびGが、
    -W-、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O2)-、-NH-、-NR16-および-N-アリー
    ルからなる群から選択され、但しR16がC1-C6アルキルであり、該アリールが
    フェニルまたはナフチルであり、mが1、2または3の整数であり、pが0、1、2また
    は3の整数であり、そしてpがOの場合、GがWである;および (iv)以下の式で表わされる基: 【化7】 式中、R18、R19およびR20が、それぞれ、水素、C1-C5アルキル、フェニル
    またはナフチルであるか、または基R18およびR19が併せて炭素数5〜8の1つの
    環を形成し、およびR17が、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、フルオロま
    たはクロロであり; (e)R4が、前記定義の基(d)(i)であり;または (f)R3およびR4が併せて以下の式を形成する: 【化8】 式中、JおよびKは、それぞれ、酸素または基-NR14-である;および (g)BおよびB'は、それぞれ、下記からなる群から選択される: (i)モノ-T-置換フェニル; (ii)非置換、モノ-、ジ-、およびトリ-置換のアリール基、フェニルまたは
    ナフチル; (iii)9-ジュロリジニル、ならびに非置換、モノ-およびジ置換の芳香族ヘテ
    ロ環基ピリジル、フラニル、ベンゾフラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、チエ
    ニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イル、ジベンゾフラニル、ジベン
    ゾチエニル、カルバゾイル、ベンゾピリジル、インドリニルおよびフルオレニル
    、ここで(g)の(ii)および(iii)中の該アリールおよび芳香族ヘテロ環の置換基
    のそれぞれが、ヒドロキシ、アリール、モノ(C1-C6)アルコキシアリール、ジ(
    1-C6)アルコキシアリール、モノ(C1-C6)アルキルアリール、ジ(C1-C6)ア
    ルキルアリール、クロロアリール、フルオロアリール、C3-C7シクロアルキル
    アリール、C3-C7シクロアルキル、C3-C7シクロアルキルオキシ、C3-C7
    クロアルキルオキシ(C1-C6)アルキル、C3-C7シクロアルキルオキシ(C1-C6 )アルコキシ、アリール(C1-C6)アルキル、アリール(C1-C6)アルコキシ、ア
    リールオキシ、アリールオキシ(C1-C6)アルキル、アリールオキシ(C1-C6)ア
    ルコキシ、モノ-およびジ-(C1-C6)アルキルアリール(C1-C6)アルキル、モノ
    -およびジ-(C1-C6)アルコキシアリール(C1-C6)アルキル、モノ-およびジ-(
    1-C6)アルキルアリール(C1-C6)アルコキシ、モノ-およびジ-(C1-C6)アル
    コキシアリール(C1-C6)アルコキシ、アミノ、モノ(C1-C6)アルキルアミノ、
    ジ(C1-C6)アルキルアミノ、ジアリールアミノ、ピペラジノ、N-(C1-C6)ア
    ルキルピペラジノ、N-アリールピペラジノ、アジリジノ、インドリノ、ピペリ
    ジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラヒドロキノリノ、テトラヒドロイソ
    キノリノ、ピロリジル、C1-C6アルキル、C1-C6クロロアルキル、C1-C6
    ルオロアルキル、C1-C6アルコキシ、モノ(C1-C6)アルコキシ(C1-C4)アル
    キル、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、ブロモ、クロロおよびフルオロから
    なる群から選択され、該アリール基はフェニルまたはナフチルである; (iv)非置換もしくはモノ-置換基ジアリールアミノ、ピラゾリル、イミダゾ
    リル、インドリル、ピリジル、ピラゾリニル、イミダゾリニル、ピロリニル、フ
    ェノチアジニル、フェノキサジニル、フェナジニル、アクリジニルまたはカルバ
    ゾリル、ここで該アリール基はフェニルまたはナフチルであり、該置換基のそれ
    ぞれが、C1-C6アルキル、C1-C4アルコキシ、フェニル、フルオロ、クロロお
    よびブロモからなる群から選択される; (v)モノ置換フェニル、但しパラ位に結合基-(CH2)t-または-O-(CH2)t-
    である置換基を有し、tは1、2、3、4、5または6の整数であり、アリール基に結
    合し、これは他のフォトクロミックナフトピランの構成因子である; (vi)以下の式で表わされる基: 【化9】 式中、Aがメチレンまたは酸素であり、Dが酸素または置換窒素であるが、但し
    Dが置換窒素である場合はAがメチレンであることを条件とし、該窒素置換基は
    水素、C1-C6アルキル、およびC2-C6アシルからなる群から選択され; R23が、それぞれ、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ヒドロキシ、クロロ
    またはフルオロであり; R21およびR22が、それぞれ、水素またはC1-C6アルキルであり;および qが、0、1、または2の整数である; (vii)C1-C6アルキル、C1-C6クロロアルキル、C1-C6フルオロアルキル
    、C1-C6アルコキシ(C1-C4)アルキル、C3-C6シクロアルキル、モノ(C1-C 6 )アルコキシ(C3-C6)シクロアルキル、モノ(C1-C6)アルキル(C3-C6)シク
    ロアルキル、クロロ(C3-C6)シクロアルキル、フルオロ(C3-C6)シクロアルキ
    ルおよびC4-C12ビシクロアルキル;ならびに (viii) 以下の式で表わされる基: 【化10】 但し、Lが水素またはC1-C4アルキルであり、およびMが、ナフチル、フェニ
    ル、フラニル、およびチエニルからなる群の、非置換、モノ-、およびジ置換の
    構成因子から選択され、該基の置換基のそれぞれが、C1-C4アルキル、C1-C4 アルコキシ、フルオロまたはクロロである;または (h)BおよびB'が併せてフルオレン-9-イリデン、モノ-、もしくはジ置換の
    フルオレン-9-イリデンを形成するか、または、飽和C3-C12スピロ-モノ環状炭
    化水素環、飽和C7-C12スピロ-ビ環状炭化水素環、および飽和C7-C12スピロ-
    トリ環状炭化水素環からなる群から選択される1の構成因子を形成し、該フルオ
    レン-9-イリデンの置換基のそれぞれがC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、
    フルオロおよびクロロからなる群から選択される、 請求項1記載のナフトピラン化合物。
  3. 【請求項3】 (a)R1が、-CH2X、-C(V)2Xまたは-C(O)Yから選択
    され、但し: Xが、水素、C1-C4アルキル、ヒドロキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C4アルコ
    キシ、C2-C4アシロキシ、アミノ、モノ(C1-C4)アルキルアミノ、ジ(C1-C4 )アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、1-インドリニル、ピロリジルであ
    る; Vが、C1-C4アルキルまたは非置換、モノ- もしくはジ置換のアリール基、フ
    ェニルまたはナフチルである; Yが、水素、ヒドロキシ、C1-C4アルキル、非置換、モノ-もしくはジ置換のフ
    ェニル、基-OCH(R7)Z、-OR8、もしくは-N(R9)(R10)、または、1-イン
    ドリニル、モルホリノ、ピペリジノ、および1-ピロリジルからなる群から選択さ
    れる、非置換もしくはモノ-置換ヘテロ環である; Zが、-CNまたは-C(O)R11である; R7が、水素またはC1-C4アルキルである; R11が、C1-C4アルキルまたはC1-C4アルコキシである; R8が、水素、C1-C4アルキル、フェニル(C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)ア
    ルキル置換フェニル(C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)アルコキシ置換フェニル
    (C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)アルコキシ(C2-C3)アルキル、または非置
    換、モノ-もしくはジ置換のフェニルであり、該ハロ置換基はクロロまたはフル
    オロである;および R9およびR10は、それぞれ、水素、C1-C4アルキル、C5-C6シクロアルキル
    、フェニル、モノ-置換フェニルおよびジ置換のフェニルからなる群から選択さ
    れ、該フェニル、ナフチルおよびヘテロ環の置換基のそれぞれがC1-C4アルキ
    ルまたはC1-C4アルコキシである; (b)R2が、水素、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、非置換、モノ-もし
    くはジ置換のアリール基、フェニルまたはナフチル、アミノ、モノ(C1-C4)ア
    ルキルアミノ、ジ(C1-C4)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、または
    ピロリジルから選択され、該アリール置換基が、C1-C4アルキル、C1-C4アル
    コキシ、C3-C5シクロアルキル、ベンジル、アミノ、モノ(C1-C4)アルキルア
    ミノ、ジ(C1-C4)アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、クロロ、フルオ
    ロおよびフェニルからなる群から選択される; (c)R3が、以下からなる群から選択される; (i)基-OR12、但しR12は、水素、C1-C4アルキル、非置換、モノ-もしく
    はジ置換のフェニル、フェニル(C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)アルキル置換
    フェニル(C1-C2)アルキル、モノ(C1-C4)アルコキシ置換フェニル(C1-C2)
    アルキル、C1-C4アルコキシ(C2-C3)アルキル、C3-C5シクロアルキル、モ
    ノ(C1-C4)アルキル置換C3-C5シクロアルキル、C1-C4クロロアルキル、C1 -C4フルオロアルキルまたはアリルであり、該フェニル置換基のそれぞれがC1-
    3アルキルまたはC1-C3アルコキシである;および (ii)基-N(R14)R15、但しR14およびR15が、それぞれ、水素、C1-C4
    ルキル、フェニル、C1-C6アルキルフェニル、C3-C10シクロアルキル、およ
    びC1-C10アルコキシアルキルからなる群から選択される;および (iii)式 【化11】 で表わされる窒素含有環、但し、 Wが、-CH2-、-CH(R16)-、-C(R16)(R16)-、-CH(アリール)-、-C(ア
    リール)2-、-C(R16)(アリール)-からなる群から選択され、Gが、-W-、-O-
    、-NH-、-NR16-および-N-アリールからなる群から選択され、但しR16はC 1 -C4アルキルであり、該アリールはフェニルまたはナフチルであり、mは1、2ま
    たは3の整数であり、pは0、1、2または3の整数であり、そしてpがOの場合、Gは
    Wである; (d)R4が、上記定義の基(c)(i)である;または (e)R3およびR4が併せて以下の式を形成する: 【化12】 式中、JおよびKは、それぞれ、酸素または基-NR14-である;および (f)BおよびB'は、それぞれ、下記からなる群から選択される: (i)フェニル、モノ-置換フェニル、およびジ置換フェニル; (ii)非置換、モノ-およびジ置換の芳香族ヘテロ環基フラニル、ベンゾフラ
    ン-2-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イルおよびジベンゾフラニル、ここで(
    f)の(i)(ii)中の該フェニルおよび芳香族ヘテロ環の置換基は、ヒドロキシ、ア
    ミノ、モノ(C1-C3)アルキルアミノ、ジ(C1-C3)アルキルアミノ、ピペリジノ
    、モルホリノ、C1-C3アルキル、C1-C3クロロアルキル、C1-C3フルオロア
    ルキル、C1-C3アルコキシ、モノ(C1-C3)アルコキシ(C1-C3)アルキル、フ
    ルオロおよびクロロからなる群から選択される; (iii)以下の式 【化13】 で表わされる基、但し、 Aがメチレンであり、Dが酸素であり、R23がC1-C3アルキルまたはC1-C3
    ルコキシであり、R21およびR22がそれぞれ水素またはC1-C3アルキルである
    ;およびqが0または1の整数である; (iv)C1-C4アルキル;および (v)以下の式 【化14】 で表わされる基、但し、 Lが水素またはメチルであり、Mがフェニルまたはモノ-置換フェニルであり、
    該フェニルの置換基がC1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、およびフルオロか
    らなる群から選択される;または (g)BおよびB'が併せてフルオレン-9-イリデン、モノ-置換フルオレン-9-イ
    リデン、または飽和C3-C8スピロ-モノ環状炭化水素環、飽和C7-C10スピロ-
    ビ環状炭化水素環、および飽和C7-C10スピロ-トリ環状炭化水素環からなる群
    から選択される1の構成因子を形成し、該フルオレン-9-イリデンの置換基のそ
    れぞれが、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、フルオロおよびクロロからな
    る群から選択される、 請求項2記載のナフトピラン。
  4. 【請求項4】 (a)R1が、-CH2X、-C(V)2Xまたは-C(O)Yから選択
    され、但し: Xが、水素、C1-C3アルキル、ヒドロキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C3アルコ
    キシ、C2-C3アシロキシ、アミノ、モノ(C1-C3)アルキルアミノ、ジ(C1-C3 )アルキルアミノ、モルホリノまたはピペリジノである; Vが、C1-C3アルキル、または非置換もしくはモノ-置換フェニルである; Yが、水素、ヒドロキシ、C1-C3アルキル、非置換もしくはモノ-置換フェニル
    、基-OR8、もしくは-N(R9)(R10)、または、1-インドリニル、モルホリノお
    よびピペリジノからなる群から選択される、1の非置換もしくはモノ-置換ヘテ
    ロ環である; R8が、水素またはC1-C3アルキルである;および R9およびR10は、それぞれ、水素、C1-C3アルキル、フェニルおよびモノ-置
    換フェニルからなる群から選択され、該フェニルおよびヘテロ環の置換基のそれ
    ぞれがC1-C3アルキルまたはC1-C3アルコキシである; (b)R2が、水素、C1-C3アルコキシ、C1-C3アルキルまたは非置換、モノ-
    もしくはジ置換のフェニルであり、該フェニル置換基がC1-C3アルキル、C1-
    3アルコキシ、クロロまたはフルオロである; (c)R3が、以下からなる群から選択される; (i)基-OR12、但しR12が水素またはC1-C3アルキルである; (ii)基-N(R14)R15、但しR14およびR15が、それぞれ水素またはC1-C3 アルキルである;および (iii)以下の式 【化15】 で表わされる窒素含有環、但し、 Wが-CH2-であり、およびGが-W-および-O-からなる群から選択され、mは1
    または2の整数であり、pは0、1または2の整数であり、そしてpがOの場合GはW
    である; (d)R4が上記定義の(c)(i)である;または (e)R3およびR4が、併せて、式 【化16】 で表わされる化合物を形成し、式中、JおよびKがそれぞれ酸素である; (f)BおよびB'は、それぞれ、 フェニル、モノ-およびジ置換のフェニル、非置換、モノ-およびジ置換の芳香族
    ヘテロ環基フラニル、ベンゾフラン-2-イル、チエニル、およびベンゾチエン-2-
    イル、該フェニルおよび芳香族ヘテロ環の置換基のそれぞれが、ヒドロキシ、C 1 -C3アルキル、C1-C3アルコキシ、フルオロおよびクロロからなる群から選択
    される、および式 【化17】 で表わされる基、但し、 Aがメチレンであり、Dが酸素であり、R23が、C1-C3アルキルまたはC1-C3 アルコキシであり、R21およびR22が、それぞれ水素またはC1-C3アルキルで
    あり、およびqが0または1の整数である;または (g)BおよびB'が併せて、フルオレン-9-イリデン、アダマンチリデン、ボル
    ニリデン、ノルボルニリデン、またはビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イリデンを形成
    する、 請求項3記載のナフトピラン化合物。
  5. 【請求項5】 (a) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-
    (3,4-ジメトキシフェニル)-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (b) 2,2-ジフェニル-5-メトキシカルボニル-6-(3,4-ジメトキシフェニル)-8,9-
    ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (c) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-8,9-ジメ
    トキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (d) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-9,10-ジヒ
    ドロ-2H-[1,4]ジオキシノ[2',3':8,9]ナフト[1,2-b]ピラン; (e) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-8-モルホ
    リノ-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (f) 2-(4-メトキシフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-8,9-ジメトキ
    シ-2H-ナフト[1, 2-b]ピラン; (g) 2,2-ジフェニル-5-メトキシカルボニル-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]
    ピラン; (h) 2,2-ジ-(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-8,9-ジメトキシ-2H-
    ナフト[1,2-b]ピラン; (i) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-8-ピペリ
    ジノ-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン; (j) 2,2-ジ(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-メチル-8,9-ジメト
    キシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;および (k) 2,2-ジフェニル-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-2H-[1,3]ジオキソロ[4
    ', 5':8,9]ナフト[1,2-b]ピラン、 からなる群から選択されるナフトピラン化合物。
  6. 【請求項6】 重合性有機ホスト材料および請求項1記載のナフトピラン化
    合物のフォトクロミック量とを含有する、フォトクロミック物品。
  7. 【請求項7】 重合性有機ホスト材料が、ポリ(C1-C12アルキルメタクリ
    レート)、ポリ(オキシアルキレン)ジメタクリレート、ポリ(アルコキシル化フェ
    ノールメタクリレート)、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸プロピオン
    酸セルロース、酢酪酸セルロース、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)
    、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ
    エステル、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリ(エチレンテレフタレート)、
    ポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、コポリ(スチレン-メチルメタクリレ
    ート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニルブチラール、および、
    ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、ポリ官能性アクリレートモノマー、
    ポリ官能性メタクリレートモノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモ
    ノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、エトキシル化ビスフェノールAジ
    メタクリレートモノマー、エチレングリコールビスメタクリレートモノマー、ポ
    リ(エチレングリコール)ビスメタクリレートモノマー、エトキシル化フェノール
    メタクリレートモノマー、アルコキシル化多価アルコールアクリレートモノマー
    およびジアリリデンペンタエリスリトールモノマーからなる群の構成因子のポリ
    マー、からなる群から選択される、請求項6記載のフォトクロミック物品。
  8. 【請求項8】 重合性有機ホスト材料が、ポリ(メチルメタクリレート)、
    ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレート、ポリ(エトキシル化ビスフェ
    ノールA)ジメタクリレート、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)
    、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ならびにジエチレ
    ングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメ
    タクリレートモノマー、エトキシル化フェノールメタクリレートモノマー、ジイ
    ソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキシル化トリメチロールプロパントリ
    アクリレートモノマーからなる群の構成因子のポリマー、からなる群より選択さ
    れる固体の透明なポリマーである、請求項7記載のフォトクロミック物品。
  9. 【請求項9】 フォトクロミック化合物が、フォトクロミック物質(類)が組
    み込まれるかまたは適用される有機ホスト材料の表面1平方センチメートルあた
    り約0.05〜2.0 mgで存在する、請求項8記載のフォトクロミック物品。
  10. 【請求項10】 物品がレンズである、請求項9記載のフォトクロミック物
    品。
  11. 【請求項11】 ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコール)
    ビスメタクリレート、ポリ(エトキシル化ビスフェノールA)ジメタクリレート、
    熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウ
    レタン、ポリチオウレタン、ならびにジエチレングリコールビス(アリルカーボ
    ネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、エトキシ
    ル化フェノールメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーお
    よびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーからなる群
    の構成因子のポリマー、からなる群から選択される重合性有機ホスト材料、およ
    び請求項2記載のナフトピラン化合物のフォトクロミック量とを含有する、フォ
    トクロミック物品。
  12. 【請求項12】 ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコール)
    ビスメタクリレート、ポリ(エトキシル化ビスフェノールA)ジメタクリレート、
    熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウ
    レタン、ポリチオウレタン、ならびにジエチレングリコールビス(アリルカーボ
    ネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、エトキシ
    ル化フェノールメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーお
    よびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーからなる群
    の構成因子のポリマー、からなる群から選択される重合性有機ホスト材料、およ
    び請求項4記載のナフトピラン化合物のフォトクロミック量とを含有する、フォ
    トクロミック物品。
  13. 【請求項13】 光学有機樹脂モノマーの重合体および請求項1記載のナフ
    トピラン化合物のフォトクロミック量とを含有する、フォトクロミック物品。
  14. 【請求項14】 重合体の屈折率が約1.48〜約1.75である、請求項13記載
    のフォトクロミック物品。
  15. 【請求項15】 重合体が光学素子である、請求項13記載のフォトクロミ
    ック物品。
  16. 【請求項16】 光学素子が眼用レンズまたはコンタクトレンズである、請
    求項15記載のフォトクロミック物品。
  17. 【請求項17】 固体透過性重合性有機ホスト材料と、それぞれフォトクロ
    ミック量の(a)請求項1記載のナフトピラン化合物 少なくとも1種、および(b)
    約400〜700nmの範囲内に少なくとも1の活性化吸収最大を有する、他の有機フォ
    トクロミック化合物 少なくとも1種、との組合せを含有する、フォトクロミッ
    ク物品。
  18. 【請求項18】 重合性有機ホスト材料が、ポリ(メチルメタクリレート)、
    ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレート、ポリ(エトキシル化ビスフェノ
    ールA)ジメタクリレート、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポ
    リビニルブチラール、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ならびにジエチレング
    リコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリ
    レートモノマー、エトキシル化フェノールメタクリレートモノマー、ジイソプロ
    ペニルベンゼンモノマーおよびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリ
    レートモノマーからなる群の構成因子のポリマー、からなる群から選択される固
    体透過性ホモポリマーまたはコポリマーである、請求項17記載のフォトクロミ
    ック物品。
  19. 【請求項19】 有機フォトクロミック化合物(b)が、ナフトピラン、ベン
    ゾピラン、フェナントロピラン、インデノナフトピラン、オキサジン、金属-ジ
    チゾネート、フルギド、フルギミド、およびこれらのフォトクロミック化合物の
    混合物からなる群から選択される、請求項17記載のフォトクロミック物品。
  20. 【請求項20】 フォトクロミック化合物が、フォトクロミック物質(類)が
    組み込まれるかまたは適用される有機ホスト材料の表面1平方センチメートルあ
    たり約0.05〜2.0 mgで存在する、請求項19記載のフォトクロミック物品。
  21. 【請求項21】 物品が眼用レンズまたはコンタクトレンズである、請求項
    20記載のフォトクロミック物品。
  22. 【請求項22】 ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコール)
    ビスメタクリレート、ポリ(エトキシル化ビスフェノールA)ジメタクリレート、
    熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウ
    レタン、ポリチオウレタン、ならびにジエチレングリコールビス(アリルカーボ
    ネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、エトキシ
    ル化フェノールメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーお
    よびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーからなる群
    の構成因子のポリマー、からなる群から選択される重合性有機ホスト材料と、 それぞれフォトクロミック量の(a)請求項2記載のナフトピラン化合物 少なくと
    も1種、および(b)約400〜700nmの範囲内に少なくとも1の活性化吸収最大を有
    する、他の有機フォトクロミック化合物 少なくとも1種、との組合せを含有す
    る、フォトクロミック物品。
  23. 【請求項23】 ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコール)
    ビスメタクリレート、ポリ(エトキシル化ビスフェノールA)ジメタクリレート、
    熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウ
    レタン、ポリチオウレタン、ならびにジエチレングリコールビス(アリルカーボ
    ネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、エトキシ
    ル化フェノールメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーお
    よびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーからなる群
    の構成因子のポリマー、からなる群から選択される重合性有機ホスト材料と、 それぞれフォトクロミック量の(a)請求項4記載のナフトピラン化合物 少なくと
    も1種、および(b)約400〜700nmの範囲内に少なくとも1の活性化吸収最大を有
    する、他の有機フォトクロミック化合物 少なくとも1種、との組合せを含有す
    る、フォトクロミック物品。
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