JP2003508128A - 生物活性物質及びその調製物を担持する新規多層型材料 - Google Patents

生物活性物質及びその調製物を担持する新規多層型材料

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JP2003508128A JP2001520162A JP2001520162A JP2003508128A JP 2003508128 A JP2003508128 A JP 2003508128A JP 2001520162 A JP2001520162 A JP 2001520162A JP 2001520162 A JP2001520162 A JP 2001520162A JP 2003508128 A JP2003508128 A JP 2003508128A
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イュリ−ウルポ,アンティ
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バイオキシド オサケユイチア
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生物活性物質を担持する、ヒト及び/又は動物における医療上の使用のための材料であって、多層化されている材料、並びにこの材料の用具及びそれを製造するための方法を提供する。当該材料は、本体、任意に完成した用具の形状を有する本体に形成されるコア材料;最初の層のコーティング材料が前記コア材料上に適用され、そして追加の層が先行している層の前記コーティング材料上に適用された、2又はそれ以上のコーティング材料の層;を含んで成り;そして、ここで少なくとも1つの前記層が前記生物活性物質を含んで成る。この材料の特徴は、当該コーティング材料がバイオポリマー、ゾル−ゲル法によって製造されたシリカゲル又は生物活性分子であることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ヒト及び動物における医学的使用のための、任意に解剖学的及び/
又は生理学的機能を有し得る、成形された本体の形をとる新規多層型材料であっ
て、生物活性物質を担持する多層型材料に関する。更に、本発明は、前記生物活
性剤が導入され得る本体に成形された多層型材料に関する。また更に、本発明は
生物活性物質を担持する新規多層型材料の製造方法に関する。
【0002】 背景 例えば、経口又は経皮薬剤の維持放出又は制御放出(例えば米国特許第445
1260号、第5093200号、第5645858号、第5662935号、
第5681583号及び第5332577号)、又は合成皮膚等(例えば米国特
許第4060081号、第5658582号及び第5876742号)を提供す
るための多層型材料の医学的使用が開示されている。
【0003】 生物分解性ポリマー(Pitt et al. 1979, Ye and Chien 1996)及びゾル−ゲ
ル法で処理したシリカキセロゲル(Kortesuo et al., 1999)は、制御される薬
物送達用具(device)において使用されてきたが、それらの組成物はこれ
らの適用において使用されてこなかった。生体活性ガラスが、多くの整形外科的
適用において利用されてきた(Heikkila et al. 1995)。生体活性ガラスは骨形
成を促進すると考えられている。
【0004】 開示されている方法及び材料を用いて、優れた薬物送達特性を有する用具を構
築することは不可能であった。新規な、例えば、多層型材料における上述の生物
分解性材料の組み合わせは、例えば異なるコーティング及び/又はコア材料を用
いることによって送達特性を変化させることが可能である。
【0005】 多層型材料は生体活性ガラス内への生物活性物質の組み込みを可能にする。こ
のことは吸着によってのみ可能であるが、この過程は制御することが困難である
【0006】 本発明の目的 本発明の1つの目的として、ヒト又は動物の身体において使用すべく仕立てら
れた材料から作られ、多層化されている医療用具を提供することがあり、ここで
、当該用具の所望の領域及び/又は層、すなわちコーティングは、所望の生物学
的活性を有する1又は複数の物質を備えている。
【0007】 別の目的として、治療活性物質が充填され、そして前記治療活性物質が制御さ
れた速度で放出されるコーティングを有する医療用具を獲得することがある。
【0008】 本発明の要約 従って、1つの観点に従い、本発明は生物活性物質を担持する、ヒト及び/又
は動物における医療上の使用のための材料であって、 a)本体、任意に完成した用具の形状を有する本体に形成されるコア材料、 b)最初の層が前記コア材料上に適用され、そして追加の層が先行している層
のコーティング材料上に適用された、2又はそれ以上のコーティング材料の層及
び、 c)少なくとも1つのコーティング層に組み込まれている前記生物活性物質、 を含んで成る多層型の材料に関する。
【0009】 当該コーティング材料はバイオポリマー、ゾル−ゲル法で製造されたシリカゲ
ル又は生物活性分子である。
【0010】 別の観点に従い、本発明は生物活性物質を担持するヒト及び/又は動物におけ
る医療上の使用のための材料の用具に仕上げるのに有用な材料であって、 a)本体、任意に完成した用具の形状を有する本体に形成されるコア材料、 b)最初の層が前記コア材料上に適用され、そして追加の層が先行している層
のコーティング材料上に適用された、2又はそれ以上のコーティング材料の層及
び、 c)少なくとも1つのコーティング層に組み込まれている前記生物活性物質、 を含んで成る完成した用具の形状の本体へと多層化され、そして形成される材料
から作られた用具に関する。
【0011】 当該コーティング材料はバイオポリマー、ゾル−ゲルで製造されたシリカゲル
又は生物活性分子である。
【0012】 更なる観点に従い、本発明は生物活性物質を担持する、ヒト及び/又は動物に
おける医療上の使用のための多層型材料であって、 a)本体、任意に完成した用具の形状を有する本体に形成されるコア材料、 b)最初の層が前記コア材料上に適用され、そして追加の層が先行している層
のコーティング材料上に適用された、2又はそれ以上のコーティング材料の層及
び、 c)少なくとも1つのコーティング層に組み込まれている前記生物活性物質、 を含んで成る材料の製造方法に関するものであり、ここで、前記コーティング材
料はバイオポリマー、ゾル−ゲル法で製造されたシリカゲル又は生物活性分子で
ある。当該方法は、 i)前記コア材料又は先行している層のコーティング材料を、任意に生物活性
物質を含んで成ることがあるコーティング材料でコーティングし、そして ii)任意に生物活性物質を前記コーティングと結合させる、 繰り返しの段階を含んで成る。
【0013】 本発明の詳細な説明 本発明に従い、生物活性物質を担持する多層型材料は用具に成形される。前記
用具は本体、任意に完成した用具の形状を有する本体に形成されるコア材料を含
んで成り、ここで、生物活性物質は当該コア材料又はコーティング材料と結合す
る。前記コア材料及び異なる層のコーティング材料は同一であっても、又は異な
っていてもよく、そして前記コア材料又は前記コーティング材料に含まれ、又は
それらと結合する前記活性物質も同様に同一であっても、又は異なっていてもよ
い。
【0014】 定義及び好ましい態様 用語「生物活性物質」は、in vivoでの価値のある効果、例えば生物活
性効果(すなわち哺乳類の身体に挿入された人工インプラントに対する骨の結合
促進)、治療効果等をもたらす物質として理解されるべきである。
【0015】 ある生物活性物質も、他の生物活性物質と結合する能力を有することに注意す
べきである。例としてシリカゲルが挙げられ、これはそれ自身がその溶解速度、
ナノ多孔度及び特異的領域に依存して、組織の維持又は形成を促進するのに生物
的に活性(すなわち生物活性)であっても又はそうでなくてもよい。更に、シリ
カゲルは生物活性物質(例えば薬物)を充填され、続いてある条件、例えば体液
において放出されるマトリックスとして使用され得る。従って、シリカゲルは治
療活性物質の制御放出に使用され得る。同様に、ポリマーは生物活性分子を放出
するのに使用される担体として作用し得る。ポリマーの機能は分子サイズ及び誘
導体化によって修飾され得る。
【0016】 インプラント可能な用具において特に有用な生物活性物質として、無毒の無機
分子又はそのポリマー;シリカゲル自身又は治療活性物質が充填されたシリカゲ
ルが挙げられる。
【0017】 当該生物活性物質は、生物学的に活性な、任意な有機性、無機性の、又は生体
の物質であってもよい。当該生物活性物質はタンパク質、ポリペプチド、多糖(
例えばヘパリン)、オリゴ糖、単糖又は二糖、有機化合物、3〜84に及ぶ原子
番号を有する任意の元素を含む有機金属化合物又は無機化合物であってもよい。
それは生細胞又は死細胞、細菌、ウイルス又はその一部でもよい。それは生物活
性分子、例えばホルモン、増殖因子、増殖因子産生ウイルス、増殖因子阻害剤、
増殖因子受容体、インテグリンブロッカー(例えばIIa/IIIb 阻害剤)あるい
は治療活性物質の局所送達に適当な発現ベクター又は任意な他の発現ベクターコ
ンストラクトにおけるセンス又はアンチセンス配向の完全又は部分的機能遺伝子
でもよい。生物活性物質は、長期間の治療、例えばホルモン処置、例えば避妊及
びホルモン補充療法、並びに骨粗鬆症、ガン、てんかん、パーキンソン病及び痛
みの様な疾患の処置に特に有用なものを含む。適当な生物活性物質は、抗炎症剤
、抗感染(例えば抗生物質及び抗ウイルス剤)、鎮痛剤及び鎮痛剤の組み合わせ
、抗喘息剤、抗痙攣剤、抗うつ剤、抗糖尿病剤、抗新生物剤、抗ガン剤、抗精神
剤、心疾患に使用される薬剤であってもよい。当該多層型材料は、生物活性物質
又はその中で構成する物質を、in vivo条件において制御された速度で放
出する様に仕立てられ得る。
【0018】 用語「本体」は、ヒト又は動物の身体の一部、例えば耳、鼻、関節に似せて構
築した場合の、任意な定義された構成要素又は連続的な粒子(article)
、例えば顆粒、スフェルライト、シート、フイルム、プレート、スティック、ピ
ン、スクリュー、チューブ、ファイバー、中空系、織物又は不織布等、プラスチ
ック型の充填剤等又はそれらの一部であると理解されるべきである。
【0019】 用語「バイオポリマー」は、生物分解性の、又はそうではない再生可能な原料
を基にしたポリマー、例えばセルロース、あるいは生物分解性の合成ポリマー、
例えばポリラクチド、のいずれかを意味すると理解されるべきである。
【0020】 好ましい態様に従い、当該多層型材料は1つ以上の生物活性物質を担持する。
異なる生物活性物質は、同一の又は異なるコーティング層又はコア材料中で構成
され得る。
【0021】 別の好ましい態様に従い、各生物活性物質はコア材料及び/又は好ましいコー
ティング層若しくは好ましい層に組み込まれ得る。更に生物活性物質は、コアの
所望の領域又は本体の任意なコーティング層において構成される様に設計され得
る。
【0022】 本発明の更に別の好ましい態様に従い、多層型の材料は、異なる臨床上での適
用を務めるためにヒト又は動物の身体の中にインプラントされ得る用具へと形成
される〔例えばステント、インプラント(歯科又は整形外科)、制御される薬物
送達のためのインプラント、骨固定ピン、固定プレート、固定ボルト、再生マト
リックス等〕。当該生物活性物質は、当然医薬として許容されるものでなければ
ならない。
【0023】 特に価値のある態様に従い、多層型材料はステントへと形成される。ステント
は、治癒を補助し、又は障害物を取り除くために、管路、管又は血管の内側に、
一時的又は永久的に据えられる副子又はチューブである。ステントは、血管にお
いて、例えばバルーン血管形成において挿入され、ここで、当該バルーンは、バ
ルーンが加圧された場合に膨張する、膨張可能なステント(チューブ)の内側に
据えられる。既知のステントは、典型的に金属性網状組織のチューブである。
【0024】 本発明に従うステントは、生物分解性多層型材料から作られることがあり、あ
るいは、例えばコア及び/又は前記材料の特異的な層のみが生物分解性材料から
作られ、一方、残りのステントは不活性材料から作られる。それは、更に生物分
解性ガラスファイバー又はゾル−ゲル法により製造されたシリカゲルファイバー
であってもよい。当該ファイバーは、本発明に従い多層コーティングによって形
成される。選択された層、例えばチューブの内壁は、生物活性物質、例えば抗凝
固薬物ヘパリンを充填したシリカゲルでコーティングされ得る。シリカゲルは、
グラフトされる単量体上で開裂するアルコキシシリル置換基を介してチューブの
内壁と強力に結合し得る。この方法で作られるシリカゲルコーティングは安定で
、しかも薄く、このことはこの使用分野における重要な特徴である。チューブの
外壁は、所望により他の生物活性物質を備えることがある。
【0025】 特定の価値のある態様に従い、多層化された系のコアは、生物分解性シリカの
本体、例えば生体活性ガラス又はゾル−ゲル法により製造されたシリカゲル、あ
るいはバイオポリマーのいずれでもよく、これらは生物分解性、例えばポリラク
チド、又は不活性、例えばセルロースのいずれでもよい。
【0026】 図1に示す態様において、コア材料1は生体活性ガラス又はゾル−ゲル法によ
り製造されたシリカゲルであり、これらは以下の層:生物分解性ポリマー層2、
ゾル−ゲル法により製造されたシリカゲル又は生物活性分子(例えばヘパリン)
層3及び先行しているポリマー層2と同一の又は異なるポリマーの、別の生物分
解性ポリマー層4でコーティングされる。この配置は、生物活性物質の直接的な
標的送達を可能とする。当該生物活性物質は、ゾル−ゲル法により製造された本
体(例1を参照のこと)又はコーティング層及びポリマー本体又はコーティング
層(例2を参照のこと)の両方で構成され得る。異なる層の付着は、異なる表面
修飾技術、例えば放射線誘導型グラフト(例2)又はシリル化処理(例3)を用
いて改良され得る。全ての層が、必要に応じて異なる生物活性物質を有すること
がある。層、例えば図1の層2,3及び4の厚さは、特異的な必要性に依存して
広く、例えば100nm〜1mmまで変化し得る。
【0027】 図2において概略的に示した態様は、コア材料1′上に適用された累積的な層
2′,3′,4′,5′が、当該態様の特異的な部分のみを覆う様に仕立てられ
得ることを例示しており、この場合はカプセルであるが、例えば、ヒト又は動物
の身体の中にインプラントされ得る任意な用具でもよい。従って、特異的な目的
のために特異的な態様を仕立てることが可能である。異なる場所で、異なる層は
異なる目的のために働き得る。例えば、結果として腸を通過する、経口摂取され
得るカプセルは、腸の異なる位置での異なるpH及び消化酵素によって活性化され
、そして/あるいは溶解されることがあり、そして活性化及び/又は溶解速度は
、それぞれの特異的な層の化学組成及び領域によって影響されることがある。あ
るいは、インプラントされ得る用具は、異なる方向に異なって作用する異なる組
成の非対称層及び/又は、例えばインプラントの位置での最初の炎症の逓減によ
って生じるpHの変化によって引き起こされる当該用具のライフサイクルの異なる
段階でそれらの生物活性物質を放出する層を含んで成ることがある。
【0028】 本発明に従い製造される医療用具は、薬物送達に使用され得る。薬物を含むイ
ンプラントの分解は、pH依存性の過程であっても、又はそうでなくてもよい。本
発明は標的薬物送達を得るために使用され得る。薬物を送達する機能的用具は、
身体から消失する様に、又は消失しない様に、コア及びコーティング材料を選択
することによって作られ得る。本発明に従う医療用具は、骨移植の代用として、
抗生物質を、単独で又は増殖因子を加えて送達することによって骨折の治癒の速
度及び見込みを促進するために使用され得る。例えば脊椎に関する骨折において
、抗炎症剤及び鎮痛剤の組み込みは、治癒過程を遅らせることがある炎症を制御
すべく補助し、そしてその結果治癒過程の間の患者の痛みの緩和に寄与するだろ
う。
【0029】 本発明に従う医薬用具を用いる、ガンの手術後の局所的薬物放出は、標的型の
、かつ長期持続性の疾患の制御を提供し得る。
【0030】 生体人工(bioartificial)組織における血管増殖の誘導(血管
新生)は、本発明に従う医療用具を、血管形成の引き金を引く増殖因子、又は増
殖因子を産生するウイルスでコーティングすることによって刺激され得る。
【0031】 1又は複数の生物活性物質を含む、本発明に従うファイバーで作られた織布又
は不織布マットは、一時的な皮膚代替物又は誘導組織再生に使用され得る。
【0032】 本発明に従う多層型の本体は、任意に複数の薬物を含んで成る、経口使用のた
めの医薬へと設計され得る。特異的材料の複数の層は、例えば1又は複数の薬物
の徐放を達成するために使用されることがあり、そして/あるいはそれは、例え
ばそれぞれの特異的薬物の摂取に最適な消化系の一部において、例えば1又は複
数の制御放出を保証するために使用され得る。
【0033】 本発明の主な分野は、生物活性物質を配備した新規な多層型材料の利用として
簡潔に要約することができ、これは生きている組織と接触させた場合に所望の応
答を引き起こすという、ヒト及び動物における医療上の使用のための注文通りの
性質を前記材料に与える。
【0034】 本発明は、以下の実験によって更に詳細に開示される。
【0035】 実験の項目 例1グラフトしたPLLA−co−CLコポリマー上へのヘパリンを充填したシリカ ゲルの適用 この例において、ヘパリンはシリカゲル上に固定化され、そして次にグラフト
したPLLA(ポリ−L−ラクチド)シートをヘパリン化シリカゲルでコーティ
ングする。バルクのヘパリン化シリカゲル試料は、薬物送達能の試験のために入
手した。シリカゲルは薬物送達系として使用され得ることが知られている(Kort
esuo et al., 1999)。
【0036】 シリカ−ゾルの調製 ヘパリンを固定化したシリカ−ゾルは、触媒として酸を用いる2段階のゾル−
ゲル法によって調製した(Brinker and Scherer 1990, Ellerby et al., 1992)
。以下の試薬を使用した:テトラエトキシシラン(TEOS)(Aldrich
)、脱イオン水、エタノール、硝酸(HNO3 )(Merck)及び水酸化アン
モニウム(NH4OH )。r値(水/TEOSのモル比)は3.55であった。
エタノールはより良い粘性(水/エタノールのモル比=0.1)を得るための溶
媒として使用された。NH4OH はpHを4.5まで上昇させるために使用された
。使用したヘパリンは、Orion Corporationから入手したヘパ
リンのナトリウム塩であった(生物活性139I.U./mg)。100mlの加水分解
溶液を得るために、48mgのテトラエトキシシラン(TEOS)、45gの脱イ
オン水、4gのグリセロール及び10.1gの触媒(0.04M HNO3 )を
ガラス容器に加え、そして無機水層及び有機TEOS層が均一になるまで撹拌し
た。
【0037】 薬物送達試験のための小さなバルク断片を得るために、密閉ポリスチレン容器
中で、40℃及び40%の相対湿度で3日間熟成した加水分解溶液をより小さい
試料(V=0.5ml)に分割した。このゲル化処理の後、試料を室温で更に3日
間乾燥させた。1つのゲル断片中のヘパリン含量は、1〜15重量%(乾燥重量
から計算)の間で変化した。 H2O/TEOSのモル比(r値)は14〜16で
あり、そしてpHは4.5であった。同一のゲルは、グラフト化ポリマーをコーテ
ィングした場合に使用した。
【0038】 前記コーティングは浸せき技術によって、加水分解直後にポリ(L−ラクチド
)−co−ε−カプロラクトン(PLLA−co−CL)に適用された。コーテ
ィングの均質性は走査型電子顕微鏡(SEM)測定を用いて試験された。
【0039】 ポリマーの官能化 PLLA及びPCL(ポリカプロラクトン)は、Holmlundによって記
載された方法(Holmlund 1999 )に従いポリマー化された。あらかじめ計量した
ポリマー試料は、Electrocurtain(商標)電子加速器を、空気中
で加速電圧175kVで用いることによって照射された(Sodergard 1998a及びb
)。照射したフイルムを加速器から除き、そして任意なホモポリマー化阻害剤を
用いること無しに、種々の反応時間について、周囲温度でモノマー溶液中に浸さ
れた。 ポリマー:ポリ(L−ラクチド)−co−ε−カプロラクトン(PLLA−co
−CL) モノマー:アクリルアミド(Promega) グラフトの程度:約20% モノマー分布:均一なコーティングとして
【0040】 グラフトの程度は、以下の方程式:
【数1】 (ここで、m0 及びm1 は、それぞれ非グラフト試料及びグラフト試料の重量で
ある)から、重量測定法によって決定された。
【0041】 モノマー溶液は、グラフト過程の間の酵素の存在を最小化するために、グラフ
トの前に少なくとも30分間窒素でパージした。グラフト化フイルムはホモポリ
マーを除去するために数時間イオン交換水で洗浄され、そして恒量になるまで室
温において真空で乾燥された。
【0042】 試験 以下の機能的試験を行った:前記材料の生物学的適合性が培養細胞を用いるこ
とによって試験され、ヘパリン及びシリカの放出が溶解試験によって研究され、
そして結合したヘパリン及び放出されたヘパリンの生物活性がトロンビンアッセ
イによって決定された(Kang et al. 1997)。溶解試験由来のヘパリンは、トル
イジンブルー試験によって決定され(Smith et al. 1980及び Park et al. 1991
)、そしてシリカは分光法によって決定された(Koch and Koch-Dedic 1974)。
走査型電子顕微鏡(SEM)は、シリカゲルコーティングの形態学的特性を研究
するために使用された。材料は、細胞を材料上で培養することによって、そして
材料の細胞毒性を測定することによってin vitroで試験された。
【0043】 溶解試験 SBFは、表1に示すNaCl,NaHCO3 ,KCl,K2HPO4・3H2
O,MgCl2 ・6H2 O,CaCl2 ,Na2SO4,TRIZMA(商標)H
Cl及びTRIZMA(商標)塩基を溶解することによって調製した。液体は生
理的なpH7.40及び温度37℃に調整された。無機イオンの組成はヒトの血漿
のものを模倣した。
【表1】
【0044】 20〜25mgのヘパリン化シリカゲルを、きつい蓋で覆ったポリエチレンボト
ル中の50mlのSBFに浸せきした。2つの並列な試料及び6つの異なる時点を
使用した。全てのボトルを37℃の振盪水槽中に据えた。全ての試料が、イオン
濃度(Si)解析をBoltz and Mellon 1947 に記載の分光法によって実施する前
に濾過された。
【0045】 細胞増殖及び細胞毒性の試験 以下の材料を試験した:コポリマー自体、両方の方法でグラフトしたPLLA
、CL、コポリマー及びバルクのヘパリン化シリカゲル。当該材料は、細胞を材
料上で培養し、そして材料の細胞毒性を測定することによってin vitro
で試験した。この目的は、グラフト法及びグラフト化材料が生きている組織にと
って完全であるか否かを評価すること、そして更にはin vivoでの試験に
とっての最良の候補を選択することにある。ヒト歯肉線維芽細胞(Hakkinen 199
5 )は、10%(v/v)ウシ胎児血清アルブミン(FCS, Kibbutz Beit Haemek
, Israel)、4,500mg/Lグルコース、3.7g/L NaHCO3 及び1
ml/Lのペニシリン−ストレプトマイシン溶液(Gibco BRL 、生理食塩水中で1
0,000U/ml及び10,000mg/ml)を含むダルベッコ改変イーグル培地
で慣習通りに培養された。細胞は、+37℃及び5%CO2 雰囲気で、ペトリ皿
(直径10cm)上で培養した。当該培地は一日おきに交換し、そして細胞はコン
フルエント時に採集した。ほぼコンフルエントな皿由来の細胞のみが実験に使用
された。
【0046】 細胞培養に使用した材料は、20%エタノール及び滅菌脱イオン水で洗浄した
。次に、それらをシリコングリースを用いて培養皿に接着させた。試料の材料当
たりの細胞量は、コンフルエントなペトリ皿の約1/6であった。培地は一日お
きに交換し、そして細胞増殖を顕微鏡で追いかけ、そして研究した。
【0047】 材料の細胞毒性は乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)法の改良法を用いて評価し
た(Korzeniewski and Callewaert 1983)。材料は抽出物として試験した。標準
的な6穴プレート(Nunc)を使用した。試験につき1つのコンフルエントな
ペトリ皿(直径10cm)を使用した。細胞は最初に4mlのEDTA溶液〔pH7.
4のリン酸緩衝液(PBS)中〕で洗浄し、そして次に4mlのトリプシンEDT
A溶液(40/0.4)中で、37℃で5分間インキュベートした〔トリプシン
保存液=標準的な緩衝液中で2.5%(w/v)、Gibco BRL〕。脱離
した細胞を15mlの遠心管に移し、そして800rpm で5分間遠心した。最終的
に、細胞を5mlの培地中で懸濁した。この懸濁液から穴当たり200μlを加え
た。細胞は、穴当たり2mlの培地を用いる前に、培養物がコンフルエントに達す
るまで一日おきに交換して、上述の様にこれらのプレートにおいて培養した。
【0048】 全ての培養物がほぼコンフルエントに達した場合、試験材料を抽出した。材料
(約0.5cm2 )を20%エタノール中に浸し、そして滅菌脱イオン水ですすい
だ。次に、それらを滅菌エッペンドル管に投じ、そして1mlの培地を加えた。こ
れらの管を37℃で24時間インキュベートした。この後、試験プレートの穴の
中の培地を除去し、そして0.02重量%EDTA溶液で死細胞を脱離させた。
次に、1mlの新鮮な培地を各穴に加えた。前記抽出物を加え、そして穴の中に、
自然発生的なLDHの放出のために、1mlの培地を加えた。最大のLDH放出の
穴のために、200μlの10%Triton X−100及び1mlの培地を加
えた。この試験系は、細胞培養条件(前述したもの)において24時間インキュ
ベートした。
【0049】 24時間後、500μlの試料をそれぞれの穴から採集した。LDHの測定は
室温(20〜25℃)で行った。溶液Aは、432μlの30mMピルビン酸ナト
リウム(Sigma)/Tris−Cl緩衝液(TRIZMA(商標)、Sig
ma)、pH7.4及び432μlの6.6mM HADH(Fluka Chem
)/同一の緩衝液をピペッティングすることによって調製した。当該試薬は続い
て2550μlの同一の緩衝液中で希釈された。調合した溶液Aは、一回の測定
の間暗室で維持され、そして使用前に慎重にボルテックスされた。
【0050】 前記試料は、200mlの試料を700mlのTris緩衝液(上文のものと同一
)と混合することによって希釈した。それらをボルテックスし、そしてキュベッ
トに移した。測定は340nmの波長のShimazuUV/Vis 分光光度計を用い
て行った。反応は、100μlの溶液Aを、試料を含むキュベット中に加えるこ
とによって開始し、そして反応は7分間続けられた。傾きは最初の120秒間測
定され、そして培地中に放出されたLDHの量の指標のために使用した。細胞毒
性(%D)は、方程式:
【数2】 A=試料の傾き B=自然発生的な放出の穴の傾き及び C=Triton X−100の穴の傾き を用いて計算した。
【0051】 結果 シリカゲルの溶解速度及びヘパリンの放出速度は共に、ゾル−ゲル技術によっ
て調製したバルクのゲルを用いることによって試験した。理論的な乾燥重量から
計算された、最大15%のヘパリンが、酸触媒型の加水分解反応によって製造し
たシリカゲルに連続的に固定化された。
【0052】 24日間で、充填されたヘパリンのうち45%が放出された。理論的な乾燥重
量から計算された1〜15質量%の、使用したそれぞれのヘパリン濃度は、類似
の放出プロファイルを有していた。ヘパリン濃度は、トルイジンブルー法(Smit
h et al. 1980及びPark et al. 1991 )によって研究された。放出されたヘパリ
ンは、HEPRN(商標)法によって試験した場合に、抗凝固剤としてのその生
物活性を維持した。
【0053】 SEMの研究から得られた情報に従い、均一なシリカゲルコーティングが、ア
クリルアミドをグラフトしたPLLA−co−CLシートの表面上で得られた。
生成したコーティングの厚さは0.3mmであり、そして曲げた後のそのひび割れ
は最小であった。
【0054】 ヒト歯肉線維芽細胞が、細胞培養条件下、小さなシリカゲル粒子無しに、そし
てそれらと一緒にカバーガラス上で増殖した場合、細胞増殖がゲルの存在によっ
て影響されないことが明らかとなった。細胞は分裂し、そして正常に広がり、そ
して最終的には、たとえシリカゲル粒子が基層表面から組織分布的に上昇しても
、それらを覆った。in vitroでの試験の結果から、シリカゲルは、前記
材料と接触して増殖する線維芽細胞に対して毒性又は他の有害作用を全く有して
いないことが明らかであろう。本結果は、シリカゲルが生物学的に適合性のある
材料であり、そして生物活性分子の送達にとっての溶解可能な担体を約束してい
ることを示唆するこれまでの結果と一致する。前記ゲルは、in vivoでの
試験結果からも見ることができる様に、生きている組織に対して全く有害な作用
を有していない(Ahola et al., 1997及びKortesuo et al., 1999)。
【0055】 例2グラフトによってポリマー担体の化学的反応性(官能性)を変化させることによ る当該担体への生物活性分子(ヘパリン)の保持の制御 この例において、分解性ポリマー(PLLA)は生物活性物質でコーティング
される。ポリ−L−ラクチド(PLLA)(Neste Ltd.)及びポリマー−ε−カ
プロラクトン(PCL)(Sigma Co. )のコポリマー(PLLA/PCL=50
/50)の表面特性は、電子ビーム(EB)照射によって、PLLA−co−C
Lの表面上にアクリルアミド(Promega Co.)をグラフトすることによって変化
させた(Holmlund 1999)。グラフトしたポリマーシートは、エタノール及び脱イ
オン水で徹底的に洗浄した。その結果、グラフトした表面は、シリカゲル又は生
物活性分子、例えばヘパリンに付着することが可能となった。
【0056】 グラフト化ポリマーをヘパリン溶液(0.025mgヘパリン/5mlインキュベ
ーション溶液)と反応させた。ヘパリンのナトリウム塩はOrion Phar
maから入手した(生物活性139I.U./mg)。溶液のpHは、ヘパリン添加の前
に、酢酸緩衝液(pH4.5)及びTris−又はリン酸緩衝液(pH8)によって
調整した。ポリマーシートはこのヘパリン溶液とインキュベートされた。インキ
ュベーション時間は2〜96時間の間で変化し、そしてインキュベーションは2
5〜37℃で行った。接着したヘパリンを有するシートを脱イオン水で徹底的に
洗浄した。
【0057】 ヘパリンを固定化したシリカ−ゾルは、触媒として硝酸を用いる2段階のゾル
−ゲル法によって調製した(Ellerby et al. 1992)。以下の試薬を使用した:
TEOS(Aldrich)、脱イオン水、硝酸(HNO3 )(Merck)、
水酸化アンモニウム(NH4OH )及びヘパリンナトリウム塩(Orion、生
物活性139I.U./mg)。100mlの加水分解溶液を得るために、48gのTE
OS、45gの脱イオン水及び10.1gの触媒(0.04M HNO3 )をガ
ラスビーカーに加え、そして当該成分が均一な溶液を形成するまで撹拌した。シ
リカゲルコーティングは、グラフト化ポリマーシートを、均一な加水分解溶液に
浸すことによって適用した。
【0058】 以下の機能的試験を行った:前記材料の生物学的適合性が培養細胞を用いるこ
とによって試験され、ヘパリン及びシリカ放出が溶解試験によって研究され、そ
して結合したヘパリン及び放出されたヘパリンの生物活性がトロンビンアッセイ
によって決定された(Kang et al. 1997)。溶解試験由来のヘパリンはトルイジ
ンブルー試験によって研究され(Smith et al. 1980及び Park et al. 1991)、
そしてシリカが分光法によって研究された(Koch and Koch-Dedic 1974)。SE
Mは、シリカゲルコーティングの形態学的特性を研究するために使用された。
【0059】 結果及び考察 細胞培養試験、細胞毒性試験(Korzeniewski and Callewaert 1983)由来の結
果は、アクリルアミドのグラフトがPLLA−co−CLの生物学的適合性を変
えないことを示唆している。接触及び抽出試験が共に行われ、そしてこれらの結
果の間に有意な差異は観察されなかった。
【0060】 ヘパリンの直接的固定化 反応条件、例えばインキュベーション溶液の反応時間又は温度及びpHを変化さ
せることは、グラフト化PLLA−co−CL上に固定化されるヘパリンの量を
変えることがある。ヘパリンの接着は、酸性条件(pH4.5、酸性)を使用した
場合に最も良かった(表1)。最大98μg/cm2 のヘパリンが、PLLA−c
o−CLグラフトポリマーの表面上に固定化された。結果は、脱イオン水のみを
溶媒として利用するよりもむしろ良かった。インキュベーション溶液が塩基性で
ある場合、緩衝溶液の化学的構造に気を配らなければならない。TRIZMA
HCl:トリス〔ヒドロキシメチル〕アミノメタン塩酸塩(HOCH23CNH 2 ・HCl(Sigma Ultra/99.9%)及びTRIZMA塩基:トリス〔ヒド
ロキシメチル〕アミノメタン(HOCH23CNH2 (Sigma Ultra/99.9
%)の混合溶液であるTRIS緩衝液は、TRISがヘパリンと反応してポリマ
ーへの接着を妨げ得るので、避けるべきである。リン酸緩衝液を用いることによ
って、ヘパリンの接着が可能となり、その結果、ポリマー上での、ヘパリンの不
在が、TRISを用いる場合にpH単独の問題とはならない。結局、表面に対する
ヘパリンの接着は、塩基性条件よりも酸性条件においてより良かった。
【表2】
【0061】 トロンビン試験に従い、固定化されたヘパリンは、トロンビンの形成に対して
その生物活性を保持する。トルイジンブルー試験によって表面上に観察される、
少なくとも76%のヘパリンが同様の生物活性を示した。溶解試験において、3
7℃でシミュレーションされた体液中で一週間、ヘパリンがなおも固定化されて
いたのは、ヘパリンがトルイジンブルー試験又はトロンビン試験によって推定さ
れるほど放出されないためである。
【0062】 シリカゲルに固定化されたヘパリンコーティング グラフト化表面のSEM写真は、均一な、約0.3μmの厚さのシリカゲルコ
ーティングが浸せき技術で得られることを示した。シートを複数回90°に折り
曲げた後のシリカゲル層のひび割れは最小であった。溶解試験の間のシリカゲル
コーティングから放出されたヘパリンは、その抗凝固活性を保持していた。ヘパ
リンの放出速度は、固定化されたヘパリンが放出されてから1週間後にシリカゲ
ルについて観察されたものに続く。
【0063】 例3生体活性ガラスの表面に対するポリマー層の接着 この例において、生体活性ガラス−13(組成:6% Na2O,12% K2
,5% MgO,20% CaO,4% P25及び53% Si22)(Brink 19
97)は、カップリング剤として有機修飾型シランを用いることによって、生物学
的に適合性のある、分解性ポリカプロラクトンポリマーでコーティングされる。
【0064】 繊維のシリル化 生物分解性ガラス−13ファイバーは、延伸(drawing)技術によって
溶解(約1100℃)したガラスから調製した。室温にまで冷却した後、当該フ
ァイバーを小片(約10cmの長さ)に切断した。これらのファイバーを50mlの
ファルコンチューブに据え、そして当該チューブをシリル化試薬(2%ジクロロ
ジメチルシラン(C26Cl2Si)/トリクロロメタン(CHCl3)溶液)で
満たした。シリル化は10分間続けた。当該ファイバーを脱イオン水で慎重に洗
浄する前に、シリル化コーティングを24時間安定させた。洗浄したシリル化フ
ァイバーを、更に24時間真空デシケーターにおいて乾燥させた。
【0065】 ファイバーのポリマーコーティング ポリカプロラクトン(PCL)をテトラヒドロフラン(THF)中で溶解し(
100mgのTHF当たり4.149gのPCL)、そしてシリル化ガラスファイ
バーを当該溶液に浸せきした。浸せき後、当該ファイバーを室温で乾燥させた。
【0066】 結果及び結論 ガラスファイバー上に形成したポリマーコーティング層は均一であり、そして
上文で説明した方法はガラスファイバーを修飾するのに容易な方法である。
【表3】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は多層型材料の杆状体の略断面図を示す。
【図2】 図2は多層型材料のカプセルの略断面図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 31/00 A61L 31/00 T Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 セイリュノヤ,エイヤ フィンランド国,エフイーエン−20810, ケプュティエ 2 ベー 48 (72)発明者 ソデルゴールド,アンデルース フィンランド国,エフイーエン−20610 トゥルク,パロメトセンティエ 9 (72)発明者 イュリ−ウルポ,アンティ フィンランド国,エフイーエン−20660 リットイネン,ベルッティネカトゥ 17 Fターム(参考) 4C059 AA08 4C081 AB04 AB05 AB06 AB24 AB37 AC09 BA05 BA12 CA252 CD022 CD062 CD29 CF041 CF131 DA01 EA06

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物活性物質を担持する、ヒト及び/又は動物における医学
    的使用のための材料であって、 a)本体、任意に完成した用具の形状を有する本体に形成されるコア材料、 b)最初の層が前記コア材料上に適用され、そして追加の層が先行している層
    の前記コーティング材料上に適用された、2又はそれ以上のコーティング材料の
    層、及び c)少なくとも1つの前記コーティング層に組み込まれた前記生物活性物質、 を含んで成り、 前記コーティング材料がバイオポリマー、ゾル−ゲル法によって製造されたシ
    リカゲル又は生物活性分子であることを特徴とする、多層化されている材料。
  2. 【請求項2】 前記コア材料が生物分解性シリカ本体、例えば生体活性ガラ
    ス又はゾル−ゲル法により製造されたシリカゲル、あるいはバイオポリマー、例
    えばポリラクチド又はセルロースであることを特徴とする、請求項1に記載の材
    料。
  3. 【請求項3】 前記コーティング材料がバイオポリマー、例えばポリラクチ
    ド又はセルロースであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の材料。
  4. 【請求項4】 前記コーティング材料がゾル−ゲル法により製造されたシリ
    カゲルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の材料。
  5. 【請求項5】 前記コーティング材料がヘパリンであることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の材料。
  6. 【請求項6】 生物活性物質がゾル−ゲル法により製造されたシリカゲル本
    体又はゾル−ゲル法により製造されたシリカゲルコーティング層、あるいはバイ
    オポリマー本体又はバイオポリマーコーティング層中に構成されていることを特
    徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の材料。
  7. 【請求項7】 前記コア材料及び全てのコーティング材料が生物分解性であ
    ることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の材料。
  8. 【請求項8】 ヒト又は動物の身体の一部、例えば耳、鼻、関節等又はその
    一部に似せて構築した場合に、顆粒(granule)、スフェルライト、シー
    ト、フィルム、プレート、スティック、ピン、スクリュー、チューブ、ファイバ
    ー、中空系、織物又は不織布等の形状にあることを特徴とする、請求項1〜7の
    いずれか1項に記載の材料。
  9. 【請求項9】 ヒト又は動物の身体の一部、例えば耳、鼻、関節等又はその
    一部に似せて構築した場合に、ステント、歯科又は整形外科用インプラント;制
    御薬物送達のためのインプラント;骨固定ピン、固定プレート、再生マトリック
    ス等へと成形されることを特徴とする、請求項8に記載の材料。
  10. 【請求項10】 前記生物活性物質がポリペプチド、タンパク質、多糖、オ
    リゴ糖、単糖若しくは二糖、有機化合物、3〜84に及ぶ原子番号を有する任意
    の元素を含む有機金属化合物又は無機化合物であることを特徴とする、請求項1
    〜9のいずれか1項に記載の材料。
  11. 【請求項11】 前記生物活性物質が − 無機イオン又はそのポリマー、 − シリカゲル自身又は治療剤を充填されたシリカゲル、 − ヘパリン又はその誘導体、 − 増殖因子、 − 増殖因子産生ウイルス − 増殖因子阻害剤、 − インテグリンブロッカー(例えばIIa/IIIb阻害剤)、 − オリゴヌクレオチドあるいは − 適当な発現ベクター又は任意な他の発現ベクターコンストラクトにおける
    センス又はアンチセンス配向の完全又は部分的機能遺伝子、 であることを特徴とする、前記生物活性物質の局所送達のための、請求項10に
    記載の材料。
  12. 【請求項12】 ステントに成形され、この内壁が、 − 無機イオン又はそのポリマー、 − シリカゲル自身又は治療剤を充填されたシリカゲル、 − ヘパリン、 − 増殖因子、 − 増殖因子産生ウイルス、 − 増殖因子阻害剤 − インテグリンブロッカー(例えばIIa/IIIb阻害剤)、 − オリゴヌクレオチドあるいは − 適当な発現ベクター又は任意な他の発現ベクターコンストラクトにおける
    センス又はアンチセンス配向の完全又は部分的機能遺伝子であり;そして in vivo条件で制御された速度で放出される生物活性物質を備えているこ
    とを特徴とする、請求項9に記載の材料。
  13. 【請求項13】 ヒト及び/又は動物における医療上の使用のための材料の
    用具に仕上げるために有用であり、生物活性物質を担持し、又はそれと結合する
    ことができる材料であって、 a)本体、任意に完成した用具の形状を有する本体に形成されるコア材料、 b)最初の層が前記コア材料上に適用され、そして追加の層が先行している層
    の前記コーティング材料上に適用された、2又はそれ以上のコーティング材料の
    層、及び c)前記生物活性物質が結合することができる、少なくとも1つのコーティン
    グ材料の層、 を含んで成る、完成した用具の形状の本体へと多層化され、そして形成される材
    料から作られる用具であって、前記コーティング材料がバイオポリマー、ゾル−
    ゲル法により製造されたシリカゲル又は生物活性分子であることを特徴とする、
    用具。
  14. 【請求項14】 生物活性物質を担持する、ヒト及び/又は動物における医
    療上の使用のための多層型材料であって、 a)本体、任意に完成した用具の形状を有する本体に形成されるコア材料、 b)最初の層が前記コア材料上に適用され、そして追加の層が先行している層
    の前記コーティング材料上に適用された、2又はそれ以上のコーティング材料の
    層、及び c)少なくとも1つのコーティング層に組み込まれる前記生物活性物質、 を含んで成る材料の製造方法であって、 前記コーティング材料がバイオポリマー、ゾル−ゲル法によって製造されたシ
    リカゲル又は生物活性分子であり、 i)前記コア材料又は先行している層のコーティング材料を、任意に生物活性
    物質を含んで成ることがあるコーティング材料でコーティングし、そして ii)任意に生物活性物質を前記コーティングに結合させる、段階を繰り返すこ
    とを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 前記コア材料が本体、任意に完成した用具の形状を有する
    本体に形成され、コーティングがコア材料又は本体の所望の領域上の先行してい
    る層のコーティング材料上で生成することを特徴とする、請求項14に記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 コーティング層の付着が、コートされるべき表面、すなわ
    ちコア表面又は先行しているコーティング層の表面の表面修飾技術を用いること
    によって向上する、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 使用される表面修飾技術が照射誘導型グラフト又はシリル
    化処理であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
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