JP2003506173A - 希ガスの核スピンを過偏極させるための高圧ポーラライザー - Google Patents

希ガスの核スピンを過偏極させるための高圧ポーラライザー

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広帯域および狭帯域レーザーが最適な方式で等しく使用できる、希ガスのためのポーラライザーを提供すること。 【解決手段】 本発明は、ガラスを含む試料セルと該試料セルが配置される圧力室を備えた希ガスのためのポーラライザーに関するものである。高圧および付随する広帯域または狭帯域レーザーが、最適な方法で同様に提供され得る。ゆえに、このポーラライザーは30バールおよびそれ以上の圧力で操作される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料セル中の希ガスを偏極させるためのガラスを含む器具を備える
装置に関するものである。さらに本発明は、当該装置を操作する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】
偏極した希ガスを用いる磁気共鳴断層撮影法(MRT)および磁気共鳴分光法(NMR)
における近年の発達は、医学、物理学および物質科学における用途への期待を導
いた。希ガスの核スピンの高レベル偏極は、刊行物「Happer et al, Phys.Ref.A
, 29, 3092(1984)」から理解できるように、アルカリ金属原子による光ポンピン
グによって達成できる。現在のところ、典型的にはアルカリ金属原子ルビジウム
が、希ガスおよび窒素の存在下で使用されている。この方法により、希ガスキセ
ノン(129Xe)の核スピン偏極を約20パーセント達成することが可能である。係る
レベルの核スピン偏極は、臨床的磁気共鳴断層撮影写真の平衡偏極の約100,000
倍の大きさである。これに関わっているシグナル−ノイズ比の劇的な増大は、医
学、科学および技術において将来新たな用途の可能性が何故期待されるかを物語
っている。
【0003】 偏極(polarization)という語は、原子核または電子のスピンの配向(orient
ation)の程度(序列)を示すために使用する。100パーセントの偏極とは、例えば
全ての核または電子が同じように配向していることを意味する。核または電子の
偏極は磁気モーメントを含む。
【0004】 偏極させたキセノンを、例えば人間に吸入させまたは注射する。10ないし15秒
後、この偏極キセノンは脳に集まる。脳におけるこの希ガスの分布は、磁気共鳴
断層撮影法によって検出する。この結果をさらなる分析法に使用する。 希ガスの選択は使用状況に依存する。129キセノンは大きな化学シフトを持っ
ている。キセノンが例えば表面上に吸着されると、その共鳴周波数は著しく変化
する。また、キセノンは脂肪を好む(即ち親油性の)液体に溶解する。この種の性
質が望まれる場合はキセノンを使用する。
【0005】 希ガスヘリウムは液体に殆ど溶解しない。故にアイソトープ3ヘリウムは、空
洞が含まれる場合に通常使用する。人間の肺はこのような空洞の一例である。 上に言及したもの以外でも、幾つかの希ガスは価値ある性質を有する。即ち、
アイソトープ83クリプトン、21ネオンおよび131キセノンは、例えば基礎研究ま
たは表面物理学の実験において興味が持たれる四重極モーメントを有する。しか
しながらこれらの希ガスは極めて高価であり、その結果、比較的多くの量を使用
する用途には適さない。
【0006】 刊行物「B.Driehuys et al., Appl.Phys.Lett. 69,1668(1996)」から、以下の
ような方法でポーラライザー中で希ガスが偏極されることが知られている。 レーザー、即ち光子の回転インパルスまたはスピンが全て同一方向を向いてい
る光、により、円偏光した光が得られる。光子の回転パルスはアルカリ金属原子
の自由電子に伝達される。そのためアルカリ金属原子の電子スピンは、熱平衡か
らの大きな偏位を持つ。その結果このアルカリ金属原子は偏極する。アルカリ金
属原子と希ガス原子との衝突により、電子スピンの偏極は、アルカリ金属原子か
ら希ガス原子へと移行する。これが偏極した希ガスを作る。
【0007】 アルカリ金属原子は光と相互作用する高い光双極子モーメントを有するため、
使用される。加えて、アルカリ金属原子は各々自由電子を持っており、その結果
、1原子につき2およびそれ以上の電子の間に望ましくない相互作用が起こり得な
い。
【0008】 セシウムは、ルビジウムに対して上に指摘した効果を達成するのに優れた、特
に良く適合したアルカリ金属原子である。しかしながら現時点では、セシウムに
よるキセノンの偏極に要する充分高レベルのパワーを伴うレーザーは得られてい
ない。しかし、将来、セシウム波長でパワーレベル100ワット前後のレーザーが
開発される公算がある。その場合、キセノンガスの偏極には恐らくセシウムが好
ましく使用されるであろう。
【0009】 現行技術に従うと、典型的には7ないし10バールの圧力下で気体混合物を円筒
形ガラスセルに徐々に通す。この気体混合物は、例えば98パーセントの4ヘリウ
ム、1パーセントの窒素および1パーセントのキセノンを含む。気体混合物の典型
的な速度は毎秒数ccmである。
【0010】 この気体混合物は、最初にルビジウム約1グラムの入った容器(以後「供給容器
」と称する)を通過する。ルビジウムの入った供給容器を、隣接するガラスセル
と共に摂氏約100ないし150度に加熱する。この温度が供給されたことによりルビ
ジウムは蒸発する。気相にある蒸発したルビジウム原子の濃度は、供給容器中の
温度により決定される。気体の流れは、蒸発したルビジウム原子を供給容器から
円筒形試料セル中へと運搬する。強力な円偏光レーザー(連続操作で100ワット出
力)で、一般には円筒形ガラスセルである試料セルを軸方向に照射し、ルビジウ
ム原子を高度偏極状態へと光ポンピングする。この場合、レーザーの波長はルビ
ジウム原子の光吸収線に合致していなければならない(D1-線)。換言すると、光
の偏極をアルカリ金属原子に最適に移行させるためには、光の周波数は光学的転
移の共鳴周波数と一致せねばならない。試料セルは数十ガウスの静磁場B0にあり
、これはコイル、特にいわゆるへルムホルツコイル対によって作り出す。磁場の
方向は、試料セルの円筒形態の軸と平行に、またはレーザー光線方向と平行に延
びている。この磁場は、偏極した原子を導く役割を有する。
【0011】 レーザー光によって光学的に高度に偏極したルビジウム原子は、ガラスセル中
で、とりわけキセノン原子と衝突し、高レベルの偏極をキセノン原子に伝える。
試料セルからの流出口で、ルビジウムは他の気体の融点と比較して高融点である
ために、壁に沈着する。偏極したキセノンまたは残留気体混合物を、試料セルか
ら冷凍ユニットに導く。これは、末端を液体窒素中に浸漬させたガラスフラスコ
を含む。このガラスフラスコをさらに1000ないし2000ガウスの強度の磁場に配置
する。高度に偏極したキセノンガスは、冷凍ユニットのガラス内壁に氷の形態で
沈着する。ニードル弁によって冷凍ユニットの流出口に残留ガス(ヘリウムおよ
び窒素)を流し、最終的に排出する。
【0012】 装置全体における流速は、ニードル弁によって制御でき、測定機器を用いて測
定できる。流速が過度に甚だしく上昇すると、ルビジウム原子からキセノン原子
への偏極効果の移行のための時間が残らない。故に偏極が達成されない。流速が
低すぎると、所望量の高度に偏極したキセノンが凍結するまでに長時間が経過し
すぎる。より具体的には、緩和のため、キセノン原子の偏極が再度低下する。キ
セノン原子の緩和は、凍結効果によって、そして凍結ユニットが暴露される強い
磁場のため、大きく減速する。そのため、希ガスキセノンを、偏極操作の後、で
きる限り速やかに且つ損失無く凍結する必要がある。一般に認められるように、
凍結操作によって緩和を回避することは不可能である。しかしながら、当初高度
に偏極した気体がもはや使用できなくなる程キセノン偏極が降下してしまうまで
には1ないし2時間が尚残っている。
【0013】 上に指摘の種類のポーラライザーは常に連結位置を持っている。連結位置とは
、偏極した気体がそれを通って導かれる少なくとも二つの導管を連結する位置で
ある。この導管は一般にガラスを含んでいる。連結は例えばフランジのような連
結要素によってなされる。
【0014】 偏極効果を生むレーザーの光は試料セル中に吸収される。この光の強度、した
がって試料セル中のアルカリ金属原子の偏極の程度は、相応じて減少する。技術
的理由により、一般に試料セルの横断面はレーザー光により均一に刺激されない
。その結果、アルカリ金属原子は均一に偏極しない。試料セルの壁との相互作用
もまた、試料セルの横断面に沿ったアルカリ金属原子の偏極を変化させる。その
結果、アルカリ金属原子の偏極は、試料セル中でその位置に応じて変化する。
【0015】 1個の遊離アルカリ金属原子を偏極させるためには、或る量のエネルギーが必
要である。この必要なエネルギーは、アルカリ金属原子の遊離電子を基底状態か
ら励起状態に高めるための共鳴周波数に対応する。レーザーからアルカリ金属原
子にエネルギーを最適に移動させるためには、レーザー光の周波数をアルカリ金
属原子の共鳴周波数に同調させねばならない。安価なレーザーは所定の周波数ス
ペクトル内の光を放射する。故にこれは個別的な或る周波数ではなく周波数の分
布を含むものである。レーザーの利用可能スペクトルは、いわゆる線幅で特徴付
けられる。アルカリ金属原子を経済的に偏極させるため、その周波数と線幅をア
ルカリ金属原子の共鳴周波数と光学的線幅にそれぞれ同調させたレーザーが提供
される。
【0016】 エネルギーをレーザーからアルカリ金属原子により良く移動可能とするために
、偏極中のアルカリ金属原子に衝突相手を提供する。特に4ヘリウム原子が衝突
相手としての役割を果たす。ヘリウム原子との相互作用または衝突のため、アル
カリ金属原子の光学的線幅が拡幅する。原子スペクトルが広ければ広いほど、そ
れに対応して、スペクトルの広い、したがって安価なレーザーの使用が可能とな
る。 アルカリ金属原子とヘリウムのような衝突相手の間の衝突回数は、圧力の増大に
比例して増加する。例えば4ヘリウムでは、アルカリ金属原子の光学的線幅の、
圧力による拡幅は、ヘリウムガスの圧力に比例する。さらに、ヘリウムは、アル
カリ金属原子の偏極に対し、僅かな撹乱影響を持つに過ぎないという価値ある性
質を持っている。よって、レーザーによるアルカリ金属原子の偏極では、通常98
パーセントのヘリウムを含み約10バールの圧力の気体混合物を用いて操作を実行
する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
現行技術に従って使用する100ワットのレーザーは、典型的なスペクトル幅2な
いし4ナノメートルのグラスファイバー連結ダイオードレーザーを含んでいる。1
0バールの気体圧では、ルビジウム原子の光学的転移の線幅は約0.3ナノメートル
に拡幅する。故に、典型的には2ナノメートル線幅である高価なダイオードレー
ザーを光ポンピング法に使用する、現行のルビジウム-キセノンポーラライザー
においては、レーザー光の一部分のみが用に供される。
【0018】 現行技術に従うと、ヘリウムの分圧は今のところ気体混合物中10バールまでで
ある。これは他の分圧に比して非常に高い(それぞれキセノンおよび窒素)。この
比較的高い分圧は、偏極した原子がガラスセルの試料壁に到達し、そこで例えば
常磁性中心との相互作用のために偏極を喪失することが稀であることを意味する
。ヘリウムの分圧が増加すると共に、偏極した原子が都合悪くセル壁に衝突する
確率は減少する。
【0019】 レーザーの全パワーを使用し、同時に壁との衝突による不都合な緩和効果を低
下させるためには、30バールよりはるかに高いヘリウム圧で操作を実施せねばな
らなかった。これは現行技術では不可能である。
【0020】 気体混合物の組成に関しては、さらに以下のことに留意せねばならない。 例えばルビジウムのような偏極したアルカリ金属原子は蛍光を放射させる。この
ような放射がさらなる偏極アルカリ金属原子により捕捉された場合、その捕捉は
当該アルカリ金属原子の脱偏極をもたらす。希ガスの偏極に使用する気体混合物
中の窒素は、上述の望ましくない脱偏極効果を低減させるためにその蛍光放射を
捕捉する働きをする。気体混合物中の元素窒素は、キセノンと同様、低い分圧し
か持たない。この分圧は、現行技術では典型的には0.1バールである。
【0021】 例えばキセノン原子のような重い希ガス原子は、アルカリ金属原子との衝突の
際、該アルカリ金属原子の偏極に甚だしい緩和を惹起する。光ポンピング法にお
いてアルカリ金属原子の偏極をできる限り高く維持するためには、気体混合物中
のキセノンガスの分圧を相応じて低くせねばならない。気体混合物中のキセノン
分圧が0.1バールであっても、全試料体積の70パーセントのアルカリ金属原子の
偏極を達成するためには、100ワット前後のレーザー出力が使用される。
【0022】 現行技術は、一片のガラスから吹き込みしたガラスセルを使用することを含ん
でいる。従来、所望の高圧に耐え得るガラスセルを他の方法で製造することは不
可能であった。ガラスセルを上記の製造方法で製造した結果、レーザー光が出入
りする窓は常に湾曲しまたは円形となる。レーザー光の出入りの際に、望ましく
ない不都合なレンズ効果が起こる。レーザーの光は集束しまたは拡大する。これ
が、ガラスセルの気体混合物中のアルカリ金属原子を偏極させる効果に関してか
なりの悪化を惹起する。
【0023】 希ガスの偏極のためのガラスセルは以下の要求を満たすべきである: それは、摂氏200度までの温度においてアルカリ金属に関して非磁性または耐性
であり、耐圧性であるべきである。 当該ガラスセルは弁で閉鎖できなければならない。弁の頭部は当該気体混合物
の存在下で摂氏200度に耐えねばならず、加えて、非磁性且つ耐圧性でなければ
ならない。希ガスの偏極に及ぼす弁の影響はできる限り低くなければならない。
セルの内表面はキセノンまたはルビジウムの偏極に撹乱影響を及ぼしてはならな
い。故に、セルの内壁に、常磁性中心または実際強磁性中心があってはならない
。セルが構成されている材料はさらに、完全に非磁性でなければならない。 レーザーの光はレンズ効果無しに、即ち平行に、セルを通過してできる限り遠く
に伝搬可能でなければならない。 セルの入光窓は、レーザーの光の吸収ができる限り小さくなければならない。
さもなければこの窓は過熱され、最終的には崩壊する。 入光窓は常圧または高圧下で複屈折性であってはならない。さもなければレーザ
ーの円偏光が破壊され、または少なくとも低下する。 故に、全体として、希ガスが30バールよりはるかに高い圧で偏極することが望
ましい。ガラスを含む試料セルは、高圧に起因して受ける可能性のある負荷が最
小でなければならない。
【0024】
【課題を解決するための手段】 本発明の目的は、広帯域および狭帯域レーザーが最適な方式で等しく使用でき
る、希ガスのためのポーラライザーを提供することである。 本発明の目的は、請求項1の特徴を有する装置によって達成する。該装置を操
作する方法は、さらなる独立請求項の特徴を有する。付記した請求項に、有利な
形態を開示する。
【0025】
【発明の実施の形態】
請求項1に開示のポーラライザー(polarizer)は試料セルを含んでいる。特に
希ガスおよびアルカリ金属原子を含む気体混合物をこの試料セル内に導入する。
アルカリ金属原子をレーザーによって偏極させる。偏極したアルカリ金属原子は
、自身の偏極を希ガスへと伝える。偏極した希ガスを、次いで、特に凍結ユニッ
トに供給する。特に、希ガスキセノンおよびクリプトンは、技術的および経済的
点において実施可能なコストで凍結できる。試料セルはガラス、より具体的には
特に硼珪酸ガラスを含んでいる。試料セルは、偏極させる光線のための少なくと
も1個の入光窓を持つのが有利であり、この窓は、平面ガラス、特に硼素フロー
トガラス(borofloat glass)を含んでいる。次に、平面ガラスを含むこの窓ま
たは複数の窓を、試料セルのガラス残部と融合させる。試料セルにつながるおよ
び試料セルから出ていく導管もまたガラス製である。当該装置のガラス要素、例
えば試料セル、供給容器または凍結ユニットは圧力室に配置する。圧力室という
語は、30バールおよびそれ以上の圧力に耐えることのできる圧力室を意味するた
めに使用する。この室の壁は特に、非磁性高品質綱を含んでいるが、これは当該
材料が特に安定であり、したがって少なくとも30バールの圧力に耐えるのに適し
ているためである。特記したガラスと、平面ガラスを含む窓を備えた試料セルの
有利な構造は、試料セルについてなされた上述の要求を特に満足させるものであ
る。
【0026】 試料セル内の圧力に対応する圧力は、圧力室内部で作られる。それにより、当
該ガラスはいかなる圧力差にも暴露されず、または極めて僅かな圧力差に暴露さ
れるだけで済む。圧力差が数バールということはあり得、これは問題ない。した
がって全体のガラス配置は僅かな圧力の負荷の下におかれるだけで済む。使用す
るガラスの厚さは薄くすることができる。レーザー光が通過して試料セル内に至
る窓の光学的品質は、このようにして向上させることができる。
【0027】 試料セル中で30バールおよびそれ以上の圧力を作り出し、そのようにして本発
明の目的を達成することもまた、容易に可能である。圧力は、レーザーの個別ス
ペクトル幅が、使用するアルカリ金属原子の光学的線幅に適合するよう選択する
。とりわけ、実質上10バール以上の高圧で希ガス原子が壁と偏極破壊的接触をす
ることは避けられる。全体として、本発明に係るポーラライザーを用い、比較的
自由に選択できる圧力を用い、10バールの常套的ポーラライザーの操作動力を並
列によって超えることが可能である。このガラスの典型的な壁の厚さは2ないし5
mmである。
【0028】 試料セル中の気体はその組成の点で、試料セル外部の圧力セル中の気体と実質
上対応する。試料セル中の気体混合物が実質上例えばヘリウムを含む場合、圧力
セル中の気体もまた、有利性のためまたは簡略化のため、全面的にヘリウムを含
む。このようにして、試料セルを、例えば空気中の酸素といった不純物から容易
に防護することができる。加えて、微細な漏れ口があった場合、ヘリウムガスの
みが試料セル中に漏出し、その結果係る漏出は致命的なものとならない。一般的
に、圧力セル(試料セル外部の)中のアルゴンのような気体はさらに、空気中の酸
素からの重要な防護を確実とし、そして圧力の均等化を確実とするのに充分であ
ることが理解できるであろう。
【0029】 一例として、レーザーのスペクトル幅がルビジウム原子の光学的転移のスペク
トル幅と正確に同じ大きさである場合、このルビジウム原子は最も効率的にポン
ピングされる。ヘリウムガスを使用する場合、アルカリ金属原子の光学的転移の
拡幅はヘリウム圧に比例することが知られている。例えば、ルビジウムD1-線(79
4.8ナノメートル)は、ヘリウム圧10バールでΔλ=0.35に拡幅する。出力10 0ワットおよびスペクトル幅2ナノメートルのレーザーを使用すると、約50ないし
60バールのヘリウム圧が、効率の点で最適となる。スペクトル幅が1ナノメート
ルしかない強力なレーザーダイオードモジュール(これは多数のレーザーダイオ
ードでできている)を使用したとしても、レーザーのエネルギーを偏極の目的に
最適使用するためには、30バールの圧力が必要である。これらの詳細は、何故30
バールおよびそれ以上に圧力を増大させるとパワーを実質的に増大させる結果と
なるのかを明らかにしている。
【0030】 ゆえに、本発明の有利な態様において、圧力室を少なくとも50バールの圧力に
耐え得るように設計する。特にこの要件は、その圧力に付される部品に関しても
適用する。例えばこれは、特に、好ましくは高品質綱をも含む連結管に適用する
。さらにこれは、例えばニードル弁、遮断弁および連結された測定ユニット、例
えば圧力測定ユニットもしくは流動する気体の速度を測定するための流量計をも
包含する。
【0031】 圧力室は、特に、取り外せる蓋を備えている。ポーラライザーの実際の要素(
actual elements)は、その時開放されている室によって、圧力室中に導入でき
、または必要ならば置換することができる。
【0032】 この室はさらに、厚いガラス製の円窓または丸窓を有している。この円窓は、
潜水鐘で知られる方法により、圧力室の壁にはめ込まれている。その場合、2個
の丸窓が、試料セル中でアルカリ金属原子を偏極させるレーザー線が出入りする
窓としての役割を果たすことができる。さらなる丸窓は観察目的に役立つ。例え
ば、このさらなる丸窓により、さらなるレーザー線を、例えば試験目的のため、
そのレーザーからの光の吸収に基づいて試料セル中の偏極の分布を測定するため
に試料セル内を通過させることができる。加えて、丸窓を通して、凍結ユニット
中で気体(特にキセノンガス)を凍結する操作がどれだけ進行したかを立証するこ
ともできる。
【0033】 丸窓が観察目的で備えられる場合、圧力室の圧力をヘリウムのような気体によ
って作り出すのが特に有利である。ヘリウムのような気体は水分を含まない。故
に、凍結ユニットまたは丸窓上での水分の凝縮や、凍結ユニット上での氷の層の
形成さえも回避できる。それ故、本発明の有利な態様では、圧力室を高品質鋼管
、減圧器具、圧力測定ユニットおよび弁によってヘリウムタンクに連結する。ヘ
リウムタンク内のヘリウムガスは、例えば150バールの圧力である。圧力室は、
減圧器具および弁を用いて、所望のヘリウム圧、例えば50バールになるよう制御
できる。
【0034】 本発明の有利な態様では、ガラス部品内で得られる圧力は、圧力室の残部の圧
力より高い。圧力の相違は典型的には1ないし2バールである。この事がさらに、
圧力室から試料セル等に不純物が全く漏出しないことを確実とする。
【0035】 圧力室を備えるということは、従来使用されてきた器具(devices)がこれ以
上使用できない、または容易にはこれ以上使用できないことを意味する。一般に
圧力室内では限定された大きさの空間しか利用できないため、先の器具は圧力室
にかろうじて配置できるか、または全く配置できない。例えば、閉鎖された圧力
室内の凍結ユニットへの接触は、かなり困難である。故に本発明の有利な態様で
は、金属棒を例えば圧力室の壁にねじで取り付ける。この金属棒は特に、熱をと
りわけ良好に伝導できる銅のような金属を含んでいる。金属棒の一端は凍結ユニ
ットの一部と接触させる。金属棒の他端には冷却手段を配置し、これは外部(圧
力室の外)から接触可能である。冷却手段としては特に液体窒素を使用する。こ
の金属の熱伝導性のため、凍結ユニットの温度は液体窒素の温度と実質上変わら
ないであろう(77ケルヴィン)。よって本発明に係るこのデザイン形態により、凍
結ユニットの冷却が単純な様式で可能となる。
【0036】 希ガスが凍結ユニット内で凍結される領域に、磁石を配置する。これらの磁石
によって1000ガウス以上の磁場が作り出される。特に、この磁場の強度は2000ガ
ウスである。一例として、ネオジム-鉄-硼素を含む磁石および/または顎型磁石
の形態の磁石を使用する。このような磁石は所望の高磁場強度の達成を可能にす
る。磁場は氷状態にある希ガスの偏極の崩壊を防止する。例えば、ケルヴィンの
温度および2000ガウスの磁場では、偏極したキセノンの(T1-)緩和時間は約1ない
し2時間である。
【0037】 例えば現行技術に従ってポーラライザー内で1グラムの偏極したキセノン-氷を
製造するためには、半時間ないし1時間を要する。本発明に係るポーラライザー
ははるかに高いレベルの効率であるため、例えば1グラムの偏極したキセノン-氷
が約10分間で得られる。この時間ではキセノン偏極の喪失は無視できる。本発明
に係る装置は、故に、高収率であるためのみならず製造が非常に迅速に実行でき
るという理由のために有利である。
【0038】 ヘリウム・クライオスタット(helium cryostat)により金属棒を約20ケルヴィ
ンに冷却することもできることが理解できるであろう。20ケルヴィンでは、キセ
ノン-氷の偏極の緩和時間は約1日である。それ故この状態のキセノンは、より長
く保存または蓄積させることができる。
【0039】 本発明のさらなる有利な態様では、外部(圧力室の外)から接触可能な金属棒の
他端に、この金属棒を加熱するための手段がある。金属棒の加熱は、凍結ユニッ
ト中のキセノン-氷の速やかな加熱を惹起する。より具体的には、本発明者等は
、キセノン-氷が徐々に融解する時、偏極の大部分が喪失することを見出した。
金属棒を加熱する手段を使用することにより、このプロセスはかなりスピードア
ップする。偏極の喪失はこのようにしてさらに回避できる。
【0040】 現行技術では、試料セルおよび供給容器を熱い空気を用いて加熱する。このプ
ロセスは、試料の位置では僅かな磁場しか作り出されないという理由で、特にル
ビジウム-キセノンポーラライザーに使用する。熱い空気は長いホースによって
試料の位置まで、または試料セルの位置まで運搬する。この加熱プロセスは高圧
室内部では殆ど達成できない。それ故、本発明のさらなる態様では、加熱操作を
以下の方法のうちいずれか一つに従って、または以下の装置のうちいずれか一つ
によって行うのが有利である。
【0041】 本発明の次の形態では、供給容器および試料セルの入光窓を高周波加熱手段で
部分的に加熱する。入光窓を加熱して、ルビジウム金属が入光窓に沈着できない
ようにする。さもなければレーザー光が望ましくない影響を受けるであろう。高
周波加熱手段は例えば、供給容器および試料セルの入光窓に巻き付けた加熱用ワ
イヤーによって具体化される。
【0042】 高周波加熱手段は、所望の効果を達成するため、加熱せねばならない部分だけ
を徐々に加熱する。故に、加熱は効果的な方法で達成される。
【0043】 導電性表面を高周波加熱によって加熱し、したがって供給容器中のルビジウム
金属が加熱される。加熱の効率をさらに改善するため、本発明のさらなる有利な
態様では、供給容器内部で、アルカリ金属を、特に銅を含むワイヤーメッシュに
適用する。ワイヤーメッシュが作られている金属は磁性であってはならず、加え
てこれは貴金属であるべきである。故に、例えば白金または銀が、包含される材
料として考えられる。本発明のこの形態により、ルビジウム金属の表面積は実質
上増大する。結果として、必要な加熱パワーは大幅に低減する。
【0044】 高周波加熱手段を操作する周波数は、基本周波数および調波または低調波周波
数が、偏極されるべき希ガス、即ち例えばキセノンの共鳴周波数と実質上相違す
るように選択すべきである。さもなければ希ガスの偏極は破壊されるであろう。
例えばキセノンの共鳴周波数は典型的には10ないし50kHzである。HF-加熱手段の
操作のための典型的な周波数は1ないし2MHzである。
【0045】 本発明のさらなる態様では、供給容器内のアルカリ金属をレーザーによる加熱
によって蒸発させる。特に約795ナノメートルの波長を有する、例えば4ないし5
ナノメートルの広帯域レーザーがとりわけ良く適合する。係るレーザーの動力は
典型的には30ワットである。使用するレーザーは、安価であることから特にダイ
オード棒である。都合の良いことにレーザー光はレンズによって集束する。レー
ザー光は、例えば供給容器のルビジウム金属上にある観察窓を通って偏向する。
レーザーによる加熱は、厄介な磁場が生成しないという利点を与える。さらに、
高圧室中にワイヤー等を導入する必要がない。
【0046】 本発明のさらなる有利な態様は、試料セルに気体を供給する導管を加熱する手
段を包含する。それにより、供給容器または試料セルにそれぞれ供給される気体
混合物の加熱が惹起される。供給管を加熱する手段は特に、電気的に所望温度ま
で加熱することによる油浴であり、これは例として挙げた。例えばシリコーン油
を使用する場合、この浴は摂氏200度まで加熱できる。
【0047】 レーザーによる加熱法のようなこの方法は、試料セルの入光窓に、不都合な沈
着が起こり得るという問題を含んでいる。この問題を解決するため、本発明のさ
らなる態様は、入光窓のドーピングを提供し、それによりレーザーの光が大幅に
吸収される。次いで入光窓は自動的に加熱され、望ましくない沈着が防止される
。 クロムは、窓を好都合にドーピングして、その結果窓が上記のように加熱される
、好適な物質である。
【0048】 図面は本発明の態様の基本構造を例示するものである。
【0049】 試料セル1は圧力容器または圧力コンテナ2内に配置される。圧力コンテナ2は
非磁性V4A綱でできている。圧力コンテナ2は、円窓または丸窓の形の覗き窓3を
有している。圧力コンテナ2の外側には、レーザーが配置され、そのレーザーの
光4は第一の覗き窓3を通って圧力コンテナ2の内部に至り、試料セル1を通ってさ
らなる窓3により再び圧力コンテナ2を出ていく。
【0050】 気体混合物を試料セル1内部に導入する。この気体混合物は150バールの圧力で
供給容器に入れる。これは例えば以下の組成を持つ:98%(容量)の4ヘリウム、1%
(容量)のキセノンおよび1%(容量)の窒素。気体混合物はまず導管によって減圧器
具5に供給する。ここから流出弁6に進む。遮断弁7は弁6の下流に連結する。次い
で気体混合物を流量計8に流し、それにより流動する気体の量が測定できる。次
に気体混合物を気体クリーナー9に通し、その後さらなる遮断弁7に進む。連結し
ている配管10はV4A綱でてきており、内径が3mmである。管10は圧力コンテナ2の
壁を貫通している。連結部11は管10をガラス導管に連結している。ガラス導管は
まず、ガラスを含む遮断弁12内に開口している。ガラス導管はここから供給コン
テナまたは供給容器13へと進む。加熱巻き線14は供給容器13に巻き付けてある。
加熱巻き線14は高周波電流で操作する。すると供給容器13が加熱される。操作中
、ここで蒸発するアルカリ金属を供給容器13に配置する。蒸発したアルカリ金属
は上述の気体混合物と共に試料セル1の中へと進む。
【0051】 アルカリ金属原子または希ガスの偏極は、上記の方法で試料セル1において起
こる。次いでこの気体混合物は試料セルを出て、最初にさらなるガラス遮断弁12
に至る。このさらなるガラス遮断弁12の後に凍結ユニット15がある。ユニット15
の低い方の端には永久磁石16を配置する。偏極した希ガス原子を伴う気体混合物
をこの永久磁石16によって強い磁場に暴露させる。このようにして望ましくない
緩和現象を低減させる。本明細書中、銅フィンガーとしても呼称される、銅を含
む棒17は、圧力コンテナ2を出て、圧力コンテナ2外部の液体窒素中に浸漬されて
いる。この窒素はデュワー瓶(Dewar vessel)18に入っている。銅フィンガー17
は、強い磁場の均質領域である凍結ユニット15の末端に接触している。このよう
にして、凍結ユニット15の末端が極度に冷却されるので、偏極した希ガスは強い
磁場で凍結する。
【0052】 残りの気体は、ガラス遮断弁12、連結部11およびV4A綱を含む管10により、ユ
ニット15から圧力コンテナ2の外へと進む。次いでこの気体混合物は交差部分19
に進むが、これはマノメーター20、遮断弁7およびニードル弁21に連結している
。排出流はニードル弁21によって調節する。圧力室またはガラスユニット内部の
獲得圧力は、当図面に示す2個のマノメーター20によって監視する。ニードル弁2
1の下流にはさらなる遮断弁7を配置する。さらなる気体瓶または気体コンテナ内
には200バール圧力の4ヘリウムを配置する。このヘリウムガスは、減圧器具5、
流出弁6および交差部分19によって、V4Aを含むパイプを通り圧力容器2内部に導
入する。交差部分19は圧力の監視を可能にするためマノメーター20にも連結させ
る。さらに、導管が交差部分19から遮断弁7へと延びている。このようにして、5
0バールまでの操作圧力を、試料セル外部の圧力コンテナ2内部に作り出すことが
できる。この圧力はヘリウムガスによって提供される。すると同等に高い操作圧
力を試料セル1の内部に有利に提供することができる。圧力容器2は蓋22を持ち、
これは、必要ならば偏極器具の一部を除去または交換するために開口することが
できる。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年11月7日(2001.11.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウンル,ティムール ドイツ連邦共和国 42781 ハーン アム ハング 16 (72)発明者 ホーリング,ホルスト ドイツ連邦共和国 デー−52459 インデ ン−ピア マリーンシュトラーセ 7ガッ ト カルタウス (72)発明者 ジルズ,カール ドイツ連邦共和国 デー−50859 コロン ボデルシュウィングシュトラーセ 13 エー Fターム(参考) 4C096 AA20 AB07 AB41 AB50 AC04 FC14 5F072 AB13 KK30 YY01 YY11 YY20

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスを含む器具が内部に配置されている圧力室(2)によって特
    徴づけられる、ガラスを含む器具(1、11、12、13、15)を備えた希ガスのための
    ポーラライザー。
  2. 【請求項2】 圧力室(2)が多数の丸窓(3)を有している請求項1に記載のポー
    ラライザー。
  3. 【請求項3】 圧力室内に配置され、ガラスを含む管により試料セル(1)に連
    結している凍結ユニット(15)、圧力室の壁に連結し凍結ユニット(15)の少なくと
    も一部に隣接する金属棒(17)、および、棒(17)を冷却または加熱する、圧力室外
    部にある冷却および/または加熱器具(18)、を含む請求項1または請求項2に記載
    のポーラライザー。
  4. 【請求項4】 ガラスを含む当該器具が試料セル(1)および特に凍結ユニット(
    15)をも包含する前記請求項のいずれか1項に記載のポーラライザー。
  5. 【請求項5】 試料セルの入光窓および/またはアルカリ金属が入れられる供
    給容器(13)を加熱する、高周波加熱手段が備えられている前記請求項のいずれか
    1項に記載のポーラライザー。
  6. 【請求項6】 高周波加熱手段としての働きを有するワイヤー(14)が、試料セ
    ルの入光窓の縁および/またはアルカリ金属の供給容器(13)の周囲に巻き付けら
    れている前記請求項のいずれか1項に記載のポーラライザー。
  7. 【請求項7】 供給容器(13)が、ガラスを含む導管によって試料セル(1)に連
    結しており、アルカリ金属がその上に配置されている、金属を含む多孔性基質、
    特にワイヤーメッシュが、当該供給容器に配置されている前記請求項のいずれか
    1項に記載のポーラライザー。
  8. 【請求項8】 アルカリ金属が入れられる供給容器(13)を加熱するためのレー
    ザーが備えられている、前記請求項のいずれか1項に記載のポーラライザー。
  9. 【請求項9】 アルカリ金属を供給容器に供給するための気体供給導管を加熱
    する手段が備えられ、該供給容器は試料セルの上流に配置されている、前記請求
    項のいずれか1項に記載のポーラライザー。
  10. 【請求項10】 試料セルへの気体供給導管を加熱するための手段として油浴
    が備えられている、前記請求項のいずれか1項に記載のポーラライザー。
  11. 【請求項11】 試料セルへの入光窓に、光吸収のためのドーピング物質が備
    えられている、前記請求項のいずれか1項に記載のポーラライザー。
  12. 【請求項12】 圧力室(2)および試料セル(1)内で少なくとも30バールの圧力
    を設定し、次いで試料セル中の希ガスを偏極する、前記請求項のいずれか1項に
    記載のポーラライザーを操作する方法。
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