JP2003506006A - 活性化プロテインcの寒冷顆粒化 - Google Patents

活性化プロテインcの寒冷顆粒化

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、プロテインC水溶液を、貯蔵、取り扱いおよび回収に適当な状態に処理する方法に関する。本発明は、活性化プロテインC水溶液、および該溶液を寒冷顆粒に処理する改良法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、活性化プロテインCの大量製造法に関する。 (背景技術) プロテインCはセリンプロテアーゼであり、凝固カスケードのVa因子および
VIIIa因子を失活させることによって止血の調節において重要な役割を果た
している、天然に存在する抗凝固物質である。ヒトプロテインCは2本鎖チモー
ゲンとして循環し、これはリン脂質の表面でトロンビンおよびトロンボモジュリ
ンによってインビボ活性化されて、活性化プロテインC(aPC)となる。プロ
テインC酵素系は抗凝固作用の主な生理学的機構である。
【0002】 組換えヒトプロテインCは一般的に哺乳動物の細胞培養によって産出され、通
常のクロマトグラフィー法によって精製する。これらの技術を実験室スケールで
行う場合、aPCの得られた溶液は標準的な技術(例えば、凍結乾燥)によって
容易に取り扱われ、処理される。しかしながら、商業スケールでの製造の場合、
該aPCの製造操作および精製操作は大量の溶液を生じ、これは減菌バッグ中で
の製剤化の操作および充填の操作に直ちに送られる。大量のaPCを取扱うとい
うこの方法は、その溶液が安定でもなく、また容易に分配されるわけでもないと
いう理由で望ましくない。その上、大量のaPC溶液を取扱う必要性は、商業的
な精製操作のスケジュール、規模および場所を、商業的な製剤化の充填操作/仕
上げ操作の規模、スケジュールおよび場所に結び付ける。
【0003】 aPCの安定な製剤化前形態が好ましい。凍結乾燥は通常、大量の生物学的溶
液中のタンパク質をアモルファス状粉末として固体形にするのに実行可能な選択
である。しかしながら、アモルファス状のタンパク質は長期間では不安定であり
得る。商業的な製造工程において生じる大量の溶液は、溶液を取扱うのに必要な
費用および長時間のために、凍結乾燥を実行不可能にする。加えて、凍結乾燥し
たタンパク質はふわふわしており、ちりっぽくて、アモルファス状の固体粉末と
して取扱うのが困難である(AkersおよびSchmidtによる,BioPharm 10(4): 29
-31,1997)。
【0004】 aPCの凍結溶液は、容器が凍結し、不均一に解凍し、濃度勾配を生じ、自己
分解するために、商業的には適当ではない。大量の溶液の凍結は相当な時間を必
要とし、また得られる凍結溶液の「ブロック」は取扱うのが困難である。その上
、凍結したaPCの容器は、充填またはサンプリングにおいて容易に分配されな
い。
【0005】 従って、aPCの商業的な製造は、取扱うのが困難な大量の生物学的に活性な
溶液を生じる。製造工程の間、溶液の取り扱いを容易にし、且つ溶液の生成物の
清廉を維持する安定な製剤化前形態が好ましい。伝統的な「ブロック」凍結法ま
たは商業的な凍結乾燥法は実用的ではなく、またこの問題を解決しない。従って
、貯蔵、取り扱いおよび回収に適当な製造過程において生じる、aPC溶液の安
定な製剤化前形態を確認する要求が存在する。
【0006】 本発明は、活性化プロテインCの寒冷顆粒(cryogranule)を提供する。本発
明は更に寒冷顆粒の製造法を提供し、該方法は活性化プロテインC水溶液を供し
、そのaPC水溶液を小滴に分け、そしてその小滴を液体窒素中で凍結して寒冷
顆粒を得ることを含む。
【0007】 本発明は更に活性化プロテインCの寒冷顆粒を解凍し、医薬的に許容し得る賦
形剤を加え、その溶液を単位用量容器に分配し、そしてその溶液を凍結乾燥する
方法を提供する。
【0008】 本明細書で開示し、特許請求する本発明の目的のために、次の用語を以下に定
義する。
【0009】 組換えであるかまたは血漿由来の、aPCまたは活性化プロテインC:aPC
はヒトプロテインCを含み、ヒトプロテインであることが好ましいが、aPCは
プロテインCのタンパク質分解活性、アミド分解活性、エステル分解活性および
生物学的(抗凝固またはプロフィブリン溶解)活性を有する他の種または誘導体
も含む。プロテインC誘導体の例については、Gerlitzらによる,米国特許第5,4
53,373号およびFosterらによる,米国特許第5,516,650号(これらは本明細書の
一部を構成する)に記載されている。
【0010】 r−hpc:原核生物細胞、真核生物細胞またはトランスジェニック動物中で
製造される、組換えヒトプロテインCチモーゲン。
【0011】 r−aPC−:r−hpcをインビトロ活性化することにより、または原核生
物細胞、真核生物細胞もしくはトランスジェニック動物から活性化型のプロテイ
ンCを直接に分泌させる[Cottinghamによる,WO97/20043号]ことによって
製造される、組換えヒト活性化プロテインCであり、例えば、チモーゲンとして
ヒト腎臓293細胞から分泌させ、次いで当業者にとってよく知られている方法
(例えば、Yanによる,米国特許4,981,952号、これは本明細書の一部を構成する
)によって精製し、そして活性化することを含む。
【0012】 チモーゲン:分泌型で不活性形態である、1本鎖または2本鎖のプロテインC
【0013】 寒冷顆粒:低温物質(例えば、液体窒素)と接触させた後に生成する、活性化
プロテインCの溶液またはスラリー由来の凍結し、分離した(discrete)顆粒。
【0014】 医薬製剤:治療剤として与えるのに適当な製剤または溶液。
【0015】 水溶液:水を含有する液体溶媒。水溶液は水だけを含んでもよいし、水と共に
1つ以上の混和性溶媒を含んでもよく、溶解した溶質(例えば、糖または他の賦
形剤)を含んでもよい。より通常に使用する混和性の溶媒は、短鎖の有機アルコ
ール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、短鎖のケトン(例え
ば、アセトン)およびポリアルコール(例えば、グリセロール)である。
【0016】 医薬的に許容し得るバルキング剤:均一な外見を有し、適当な溶質と一緒に再
懸濁した場合に直ちに溶解する、医薬的に洗練された(elegant)製剤を供する
試薬(例えば、スクロース、トレハロースおよびラフィノースが挙げられるが、
これらに限定しない)。医薬的に洗練された製剤は、非経口投与に望ましい。
【0017】 本発明は、活性化プロテインCの寒冷顆粒の製造法を提供する。寒冷顆粒はa
PCの生物学的活性を保ち、製造工程の間、貯蔵、取り扱いおよび回収に適当で
ある。
【0018】 大量の製造工程および製品の製造設備への大量の分配の間、組換えで産出した
タンパク質の生物学的活性を保つことは、バイオテクノロジー法において重要な
問題である。固体の大量の分配形を製造するたいていの大量の製造法と違って、
組換え技術によって製造されたタンパク質は、細胞培養工程および精製工程の間
に、大量の溶液を生じる。一般的に、この大量の溶液は製剤化操作および充填操
作に送られなければいけない。大量の生物学的な溶液は、冷蔵温度またはそれよ
り高い温度では溶液中で不安定なために、しばしば凍結される。それにも関わら
ず、凍結は遅く、且つ不均一であり、ある場合にはかなりの分解を生じ、このこ
とは生成物の品質に有害な影響を与え得る。組換えタンパク質の製造における凍
結−解凍の操作は多くの酵素を変成させたり、および/または失活させ得る。凍
結タンパク質を再溶解することは常に容易であるとは限らない。従って、組換え
タンパク質を含有する大量の溶液を伝統的に凍結することは、予測不可能であっ
て、通常は収率の低下およびタンパク質活性の低下を引き起こすだけでなく、製
剤化の操作および充填の操作に問題のある製剤化前形態を生じる(Pikalによる
,BioPharm 3(8): 18〜27,1990;Pikalによる,Biopharm 3(9): 26〜30,1
990)。
【0019】 伝統的な凍結法または凍結乾燥法を使用する場合、タンパク質は特有の安定性
の問題を生じる。不溶性タンパク質に至る凝集は一般的に観察され、これは酵素
活性に有害な影響を与え得る。その上、セリンプロテアーゼ(例えば、aPC)
は自己分解し、機能の低下に至る。aPCの製造について記載した以前の研究は
、大量のタンパク質物質の商業的な製造、貯蔵および取り扱いに関連する特有の
問題を扱ってはいない(例えば、米国特許第5,270,040号、第5,550,036号、第5,
681,932号および特願第7165605号)。従って、本出願人は、組換え製造した活性
化プロテインCの商業的な製造に関連する化学的活性および生物学的活性の問題
を解決する方法を初めて提供し、そして貯蔵、取り扱いおよび回収に適当な安定
な大量のタンパク質物質を製造する場合に、寒冷顆粒が伝統的な凍結または凍結
乾燥よりも優れていることを発見した。
【0020】 一般的に、本明細書に記載する寒冷顆粒化したaPC溶液は、aPCおよび水
を含む。その溶液は他の賦形剤(例えば、医薬的に許容し得る塩およびバッファ
ーを含む)も含むことが好ましい。その寒冷顆粒溶液は、40mg/mLまでの
aPCを含む。その寒冷顆粒溶液は、約1mg/mL〜約30mg/mLのaP
Cを含有することが好ましい。その寒冷顆粒溶液は、約2.5mg/mL〜約2
0mg/mLのaPCを含有することがより好ましい。aPCの好ましい濃度は
10mg/mLである。
【0021】 aPCの寒冷顆粒化において使用する医薬的に許容し得る塩は、典型的に1つ
以上のタンパク質中の荷電基と、1つ以上の生理学的に許容し得る無毒のカチオ
ンまたはアニオンとの間で生成する塩を意味する。有機塩および無機塩としては
、例えば、塩酸、硫酸、スルホン酸、酒石酸、フマル酸、臭化水素酸、グリコー
ル酸、クエン酸、マレイン酸、リン酸、コハク酸、酢酸、硝酸、安息香酸、アス
コルビン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホ
ン酸、プロピオン酸、炭酸などの酸、または例えばアンモニウム、ナトリウム、
カリウム、カルシウムもしくはマグネシウムから製造される塩を含む。本発明の
好ましい塩は塩化ナトリウムである。塩化ナトリウム濃度は、約150mM〜約
1000mMであることが好ましい。塩化ナトリウム濃度は、約325mM〜約
650mMであることがより好ましい。好ましい塩化ナトリウム濃度は400m
Mである。
【0022】 pHを中位の酸性のpHから中位の塩基性のpHにコントロールする代表的な
バッファー系は、リン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、アルギニン、トリス(TRI
S)およびヒスチジンなどの化合物を含む。「トリス」は、2−アミノ−2−ヒ
ドロキシメチル−1,3−プロパンジオールおよびその生理学的に許容し得る塩
を意味する。生理学的に許容されて、且つpHを目的のレベルにコントロールす
るのに適当な他のバッファーは当業者によく知られている。好ましいバッファー
系は、クエン酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムを含む。最も好ましいバッフ
ァーはクエン酸ナトリウムである。好ましいモル濃度は、クエン酸塩の約10m
M〜約50mMである。モル濃度は約20mMであることがより好ましい。好ま
しいpHは約5.0〜約7.0である。pHは約5.6〜約6.4であることがより
好ましい。最も好ましいpHは約6.0である。
【0023】 従って、10mg/mLのaPC、23.4mg/mL(400mM)の塩化
ナトリウムおよび3.78mg/mL(20mM)のクエン酸塩を含み、賦形剤
を含まない溶液は、aPCの商業的な製剤化のための寒冷顆粒化に最適であるこ
とを見出した。
【0024】 本明細書の記載に記載するaPCの寒冷顆粒化は、貯蔵、取り扱いおよび回収
に適当で、安定な製剤化前のタンパク質物質を生成する。その方法は高収率であ
り、得られる生成物は綿状ではなく、−70℃で貯蔵する場合に、酵素的に安定
であり、そして製造セットに容易に含まれる。
【0025】 aPCの寒冷顆粒化は寒冷顆粒化装置(例えば、500Sクリオグラン(Cryo
gran)ユニット(IQF社、オンタリオ、カナダ))または当該分野で認められて
いる他の寒冷顆粒化装置を使用するのが好ましい。最適な寒冷顆粒は流動性であ
り、分離した凍結ペレットである。例えば、小滴が非常に小さい場合、「スプレ
ー」は、収率の低下または寒冷顆粒化装置のコンベヤーからの落下を生じる。小
滴が非常に大きい場合、それらは衝突し、凝集し、寒冷顆粒の「クロット」を形
成する。また、小滴が非常に大きい場合、それらは均一に凍結しない。小滴の均
一性およびそれ故、寒冷顆粒の大きさは、工程の流れを形成する小滴の流速の関
数(例えば、粘性および/または表面張力)である。寒冷顆粒の好ましい大きさ
は、直径約2mm〜約10mmである。
【0026】 液体窒素中であるか、または−40℃〜−90℃の温度で溶液を急速に凍結す
るのに適当な他の凍結剤中で、aPC寒冷顆粒溶液の小滴を接触させることによ
って、aPCの寒冷顆粒は生成する。aPCの分離した凍結ペレットは、寒冷顆
粒溶液を液体窒素と接触させる滞留時間中に生成する。aPC溶液と凍結剤を接
触させる手段は本発明にとって重要ではない。一般的に、液体窒素の流れおよび
凍結ペレットはメッシュコンベヤーベルト上に沈積し、このため液体窒素が収集
容器を通して、そしてその中に落下することを可能にする。aPCの凍結ペレッ
トを集め、隔離した容器に輸送し、溶液のガラス温度以下に保つ。
【0027】 適当に生成した寒冷顆粒は、適当に取扱う(例えば、すくいとり、秤量し、そ
して分離する)ことができる。バルキング操作および充填/仕上げ製造操作の間
のインターフェースをブリッジすることによって、aPCの寒冷顆粒化はその製
造法を有意に促進する。従って、寒冷顆粒化はaPC製造工程および精製工程に
利用可能な別法よりも顕著な利益を与える。
【0028】 製造例1 ヒトプロテインCの調製 組換えヒトプロテインC(r−HPC)は、当業者にとってよく知られた技術
(例えば、前述のYanによる,米国特許第4,981,952号、これは本明細書の一部を
構成する)によって、ヒト腎臓293細胞中で産出される。ヒトプロテインCの
遺伝子コードについては、Bangらによる,米国特許第4,755,624号(これは本明
細書の一部を構成する)で開示され、特許請求されている。293細胞中でヒト
プロテインCを発現するのに使用するプラスミドはプラスミドpLPCであって
、これはBangらによる,米国特許第4,992,373号およびBergらによる,米国特許
第5,661,002号(これらは本明細書の一部を構成する)に開示されている。プラ
スミドpLPCの構成については、欧州特許公開公報0445939号およびGrinnell
らによるBio/Technology 5: 1189-1192,1987(これらは本明細書の一部を構成
する)にも記載されている。要するに、そのプラスミドを293細胞中にトラン
スフェクトし、次いで安定な形質転換物を同定し、継代培養し、血清を含まない
培地中で増殖する。発酵後、ミクロろ過によって細胞を含まない培地を得る。
【0029】 ヒトプロテインCは、Yanによる,米国特許第4,981,952号(これは本明細書の
一部を構成する)の教示を適応させることによって培養液から分離する。アニオ
ン交換樹脂(Fast-Flow Q、ファーマシア)に吸収させる前に、清澄化した培地
をEDTA中で4mMにする。カラムの4倍量の20mMのトリス、200mM
のNaCl、pH 7.4、およびカラムの2倍量の20mMのトリス、150
mMのNaCl、pH 7.4を用いて洗浄後、20mMのトリス、150mM
のNaCl、10mMのCaCl、pH 7.4を用いて、結合した組換えヒ
トプロテインCチモーゲンを溶出する。溶出後の溶出したタンパク質は、SDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって判定すると、純度は95%より大き
い。
【0030】 タンパク質の更なる精製は、3Mのタンパク質のNaCl液を調製し、続いて
疎水的相互作用樹脂(Toyopearl Phenyl 650M、TosoHaas)(20mMのトリス
、3MのNaCl、10mMのCaCl、pH 7.4で平衡化する)に吸収
させることによって達成する。カラムの2倍量のCaClを含まない平衡化バ
ッファーで洗浄後、組み換えヒトプロテインCを20mMのトリス、pH 7.
4を用いて溶出する。溶出したタンパク質を、残留カルシウムを除去することに
よって、活性化のために調製する。その組換えヒトプロテインCを金属アフィニ
ティーカラム(Chelex-100、Bio-Rad)を通してカルシウムを除き、再びアニオ
ン交換体(Fast Flow Q、ファーマシア)に結合させる。これら両方のカラムを
直列に配置し、20mMのトリス、150mMのNaCl、5mMのEDTA、
pH 7.4中で平衡化させる。タンパク質をロードした後、Chelex-100カラム
を、その直列からはずす前にカラムの1倍量の同一バッファーを用いて洗浄する
。そのタンパク質を0.4MのNaCl、20mMのトリス−酢酸塩、pH 6.
5を用いて溶出する前に、そのアニオン交換カラムをカラムの3倍量の平衡バッ
ファーを用いて洗浄する。組換えヒトプロテインC溶液および組換え活性化プロ
テインC溶液のタンパク質濃度を、UV 280nmでの吸光度を測定し、それ
ぞれE0.1%=1.81または1.85を得た。
【0031】 製造例2 組換えヒトプロテインCの活性化 ウシトロンビンを、50mMのHEPES(pH7.5、4℃)の存在下で、
活性化CH−セファロース4B(ファーマシア)に結合させる。その結合反応を
、約5000ユニットのトロンビン/樹脂mLを用いてカラムに既に充填した樹
脂上で行った。MEAを濃度が0.6mL/Lの循環溶液になるまで加える前に
、トロンビン溶液を該カラムに約3時間循環させる。樹脂上の未反応アミンの完
全な遮断を保証するために、そのMEAを含有する溶液を更に10〜12時間循
環させる。遮断した後、トロンビンを結合させた樹脂を、カラムの10倍量の1
MのNaCl、20mMのトリス、pH 6.5を用いて洗浄して、全ての非特
異的に結合したタンパク質を除去し、そして活性バッファー中で平衡化の後、活
性反応液に使用する。
【0032】 精製したrHPCをEDTA中で5mMに調製し(残留カルシウムをキレート
させるため)、20mMのトリス、pH 7.4または20mMのトリス−酢酸
塩、pH 6.5を用いて2mg/mLの濃度まで希釈する。この物質を、50
mMのNaClおよび、20mMのトリス、pH 7.4または20mMのトリ
ス−酢酸塩、pH 6.5を用いて37℃で平衡化したトロンビンカラムを通す
。流速は、rHPCとトロンビン樹脂の接触時間が約20分となるように調節す
る。流出液を集め、直ちにアミド分解活性をアッセイする。その物質が確立した
aPC標準液に匹敵する特異的活性(アミド分解性)を有しない場合、そのトロ
ンビンカラムに再循環させて、そのrHPCの活性化を完結させる。これに続い
て、次の処理工程を待つ間、aPCをより低濃度に保つために、上記の通り、2
0mMのバッファー(pHは7.4または6.5)を用いてその物質を1:1に希
釈する。
【0033】 150mMのNaClと共に活性化バッファー(20mMのトリス、pH 7
.4、または20mMのトリス−酢酸塩、pH 6.5)中で平衡化させたアニオ
ン交換樹脂(Fast Flow Q,ファルマシア)にaPCを結合させることによって
、浸出したトロンビンをaPC物質から除去した。トロンビンはこれらの条件下
でアニオン交換樹脂と相互作用しないが、そのカラムに通すことによって試料を
適用する流出液に入れる。aPCをそのカラム上にローディングする場合、5m
Mのトリス−酢酸塩、pH 6.5または20mMのトリス、pH 7.4中の0
.4MのNaClを用いた逐次溶出によって結合したaPCを溶出する前に、カ
ラムの2〜6倍量の20mMの平衡バッファーを用いて洗浄を行う。カラムのよ
り高倍量の洗液は、ドデカペプチドのより完全な除去を促進する。
【0034】 活性化プロテインCの抗凝固活性を、活性化部分トロンボプラスチン時間(A
PTT)凝固アッセイの凝固時間の持続時間を測定することによって決定した。
希釈バッファー(1mg/mLのラジオイムノアッセイ等級ウシ血清アルブミン
[BSA]、20mMのトリス、pH 7.4、150mMのNaCl、0.02
%のNaN)中で標準曲線を作製し、プロテインCの濃度が125〜1000
ng/mLの範囲となるようにし、一方、試料をこの濃度範囲内のいくつかの希
釈液に調製した。各試料キュベットに、50μLの冷ホース血漿および50μL
の再構成した活性部分トロンボプラスチン時間試薬(APTT試薬、シグマ)を
加え、37℃で5分間インキュベートした。インキュベートした後、50μLの
適当な試料および標準液を各キュベットに加えた。基本凝固時間を測定するため
に、試料または標準液の存在下で希釈バッファーを用いた。各試料または標準液
にCaCl(50μL、37℃、30mM)を加えた後、直ちに、フィブロメ
ーター(fibrometer)(CoA Screener Hemostasis Analyser、American Labor)
のタイマーを開始させた。試料中の活性化プロテインCの濃度は、標準曲線の直
線回帰式から算出した。本明細書で報告する凝固時間は、3つの反復試験(標準
曲線用試料を含む)の最小値の平均である。
【0035】 実施例1 活性化プロテインC冷凍顆粒の製造 500Sのクリオグランユニット(IQF社、オンタリオ、カナダ)を、活性化
プロテインCの寒冷顆粒化に用いる。その500sクリオグランユニットは、1
5〜18ゲージ・スクウェア−チップニードル(gauge square-tipped needles
)、1/2”長を備えた72ノズルの充填ヘッドを有し、ニードル当り、約15m
L/分の液体供給量で操作する。12”幅の液体窒素の流れは、生成物の入り口
の点でインターフェースし、毎時約65Lの寒冷顆粒化溶液を処理する。従って
、ニードル当り15mL/分および72ニードルのノイズ充填ヘッドで、100
Lの溶液の1ロットについての運転時間は約90分である。従って、寒冷顆粒化
溶液(10mg/mLのaPC、23.4mL(400mM)の塩化ナトリウム
および3.78mg/mL(20mM)のクエン酸塩、pH 6.0を含む)を5
00Sのクリオグランユニット中で処理して小滴を生成させ、これを記載の通り
、寒冷顆粒に凍結する。
【0036】 実施例2 組換えヒト活性化プロテインCの安定性 寒冷顆粒化した組換えヒトプロテインC(aPC)の安定性を34週間にわた
って追跡した。自動部分トロンボプラスチン時間(APTT)バイオアッセイを
用いて、aPCの力価を追跡し、タンパク質加水分解による切断から得られる分
子の様々な形態を、高速液体クロマトグラフィー/マス分光学(HPLC/MS
)を用いて追跡した。
【0037】 寒冷顆粒化したaPCを、実施例1の記載に従って製造した。これらの寒冷顆
粒を−70℃で凍結保存し、分析のために、試料を定期的に取り出した。以下の
表は、上記の操作のいずれを分析の様々な時点で使用したかということを示す。
【表1】 N/A− データは入手不可能 HPLC/MS法の測定限界値(limit of quantitation、LOQ)は5%で
あり、従って「<5%」値はLOQより低い。
【0038】 貯蔵期間中に、aPC寒冷顆粒ロットの力価の全体の減少についての証拠はな
く、タンパク質加水分解切断生成物のパーセンテージは貯蔵期間中、増加しなか
った。33週の時点でのN−末端分解生成物のパーセンテージは、それら方法の
測定限界値よりも増加した。これら3つのデータの組み合わせに基づくと、−7
0℃で凍結貯蔵した場合に、aPC寒冷顆粒の安定性は34週以上であることが
証明された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ナンシー・デロレス・ジョーンズ アメリカ合衆国46222インディアナ州イン ディアナポリス、ミッドベイル・ドライブ 3149番 Fターム(参考) 4B050 CC03 DD11 FF18 JJ03 LL01 4C076 AA29 CC11 CC14 EE30 FF36 FF63 4C084 AA03 BA44 DC03 MA44 NA03 ZA53

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性化プロテインC水溶液を、貯蔵、取り扱いおよび回収に
    適当な状態に処理する方法であって、 (a)活性化プロテインC水溶液を小滴に分け; (b)その小滴を凍結して寒冷顆粒にする ことを含む方法。
  2. 【請求項2】 活性化プロテインCはヒト活性化プロテインCである、請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 液体窒素を用いて小滴を凍結する、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 寒冷顆粒は、直径が約2mm〜約10mmである、請求項3
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 活性化プロテインCの寒冷顆粒。
  6. 【請求項6】 活性化プロテインCはヒト活性化プロテインCである、請求
    項5に記載の寒冷顆粒。
  7. 【請求項7】 aPCの凍結乾燥製剤の製造法であって、 (a)寒冷顆粒を解凍して、溶液を得; (b)場合により、その溶液に医薬的に許容し得るバルキング剤を加え; (c)その溶液を単位用量容器に分配し; (d)その溶液を凍結乾燥する ことを含む方法。
  8. 【請求項8】 医薬的に許容し得るバルキング剤がスクロースである、請求
    項7に記載の方法。
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