JP2003505354A - アルコール混合物の製造法 - Google Patents

アルコール混合物の製造法

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JP2003505354A JP2001511396A JP2001511396A JP2003505354A JP 2003505354 A JP2003505354 A JP 2003505354A JP 2001511396 A JP2001511396 A JP 2001511396A JP 2001511396 A JP2001511396 A JP 2001511396A JP 2003505354 A JP2003505354 A JP 2003505354A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、a)シクロペンテンおよび少なくとも1つの非環式モノオレフィンを含有する炭化水素混合物を複分解反応で変換し、b)複分解の反応混合物から、本質的に8〜20個の炭素原子を有するオレフィンを含有するオレフィン留分を分離し、c)場合によってはオレフィン留分中に含有されている、2個または複数個の不飽和化合物に少なくとも部分的に選択的な水素化を行ない、モノオレフィンに変換し、d)場合によっては選択的に水素化されたオレフィン留分を一酸化炭素および水素との反応によって接触的にヒドロホルミル化し、水素化することにより、アルコール混合物を製造する方法、このような方法によって得ることができるアルコール混合物、官能化されたアルコール混合物の製造法および官能化されたアルコール混合物の使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アルコール混合物の製造法およびこの方法により得ることができる
混合物に関する。更に、本発明は、先に記載されたアルコール混合物を官能化す
るための方法、こうして得ることができる官能化されたアルコール混合物および
このアルコール混合物の使用に関する。
【0002】 非イオン界面活性剤および陽イオン界面活性剤の製造のために約8〜20個の
炭素原子を有する脂肪アルコールを使用することは、公知である。そのために、
アルコールは、例えばアルコキシル化またはグリコシド化によって相応して官能
化される。生じるアルコキシレートは、非イオン界面活性剤としてそのまま使用
されるか、または他の官能化、例えば硫酸化またはホスフェート化によって陰イ
オン界面活性剤に変換されることができる。前記の界面活性剤の使用技術的性質
、例えば湿潤能、フォーム形成、脂肪溶解能、生物学的分解可能性等は、本質的
に使用されるアルコールの親水性炭化水素基の鎖長および分岐度によって定めら
れる。また、有効な界面活性剤への後加工に十分に好適であるアルコールは、界
面活性剤アルコールとも呼称される。
【0003】 コスヴィッヒ/シュタッヘ(Kosswig/Stache),"Die Tenside", Carl Hanser
Verlag, Muenchen, Wien, 1993, 第2.2章および第2.3章には、相応する脂肪アル
コールアルコキシレートへの脂肪アルコールと酸化アルキレンとの反応ならびに
この脂肪アルコールアルコキシレートの硫酸化およびホスフェート化が記載され
ている。
【0004】 脂肪アルコールは、天然の源から得ることもできるし、合成方法、例えば僅か
な数の炭素原子を有するエダクトからの分解によって得ることもできる。即ち、
例えばSHOPプロセス(Shell higher olefin process)により、エテンから出発
して、界面活性剤への後加工に適した炭素数を有するオレフィン留分を得ること
ができる。この場合、相応するアルコールへのオレフィンの官能化は、例えばヒ
ドロホルミル化および水素化によって行なわれ、この場合には、反応の実施に応
じて、1段階で作業されることができるかまたは2つの別々の反応段階で作業さ
れることができる。ヒドロホルミル化法および適した触媒の概観は、ベラー(Be
ller)他, Journal of Molecular Catalysis A 104 (1995), 第17〜85頁に記載
されている。脂肪アルコールを製造する、エチレンを基礎とする方法の欠点は、
出発材料の費用が高いことにあり、それによってこの方法は、経済的に不利であ
る。
【0005】 石油を水蒸気分解によって後処理する場合には、なかんずくC留分と呼称さ
れる、例えば約50%の全オレフィン含量を有する炭化水素混合物が生じ、その
中で、シクロペンテンに対して約15%および非環式モノオレフィン、特にn−
ペンテン(約15質量%)および他の異性体モノブテン(約20質量%)に対し
て残分が適用されうる。これまで、C留分の大工業的後処理は、本質的にその
中に含有されているシクロペンタンを取得するために蒸留により行なわれた。こ
の種の方法は、処理技術的に極めて費用がかかる。従って、シクロペンテンおよ
び場合によっては他の非環式モノオレフィンをC留分から価値のある生成物を
取得しながら、非蒸留的に除去することが必要とされる。
【0006】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第19654166号明細書には、シクロペン
テンから誘導されかつ遷移金属触媒の存在下でのC留分の複分解反応によって
得ることができる、エチレン系不飽和二重結合を有するオリゴマー混合物が記載
されている。
【0007】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第19654167号明細書には、例えばヒド
ロホルミル化および場合によっては引続く水素化によって、シクロペンテンに由
来するオリゴマー混合物を官能化する方法が記載されている。この場合には、二
価アルコールおよび多価アルコールの高い含量を有するアルコール混合物が生じ
る。この種のアルコール混合物は、界面活性剤アルコールとしての使用には不適
当である。
【0008】 本発明は、界面活性剤アルコールを製造するための方法を提供するという課題
を基礎とする。この場合には、生産費が高いエダクト、例えば殊にエテンの使用
ができるだけ断念されるはずである。好ましくは、本発明による方法において大
工業的に生じる出発炭化水素混合物が使用されるはずである。
【0009】 ところで、意外なことに、この課題は、シクロペンテンおよび少なくとも1つ
の非環式モノオレフィンを含有する炭化水素混合物を複分解反応で変換し、複分
解の反応混合物からC〜C20−オレフィン留分を分離し、引続きこのオレフ
ィン留分を接触的にヒドロホルミル化し、水素化するという1つの方法によって
解決されることが見い出された。従って、本発明の対象は、 a)シクロペンテンおよび少なくとも1つの非環式モノオレフィンを含有する炭
化水素混合物を複分解反応で変換し、 b)複分解の反応混合物から、本質的に8〜20個の炭素原子を有するオレフィ
ンを含有するオレフィン留分を分離し、 c)場合によってはオレフィン留分中に含有されている、2個または複数個の不
飽和化合物に少なくとも部分的に選択的な水素化を行ない、モノオレフィンに変
換し、 d)場合によっては選択的に水素化されたオレフィン留分を一酸化炭素および水
素との反応によって接触的にヒドロホルミル化し、水素化することにより、アル
コール混合物を製造する方法である。
【0010】 工程a) 好ましくは、複分解反応には、約5〜40質量%、有利に10〜30質量%、
殊に12〜20質量%の範囲内のシクロペンテン全含量を有する炭化水素混合物
が使用される。
【0011】 好ましくは、複分解に使用される炭化水素混合物の全オレフィン含量は、少な
くとも30質量%、有利に少なくとも40質量%、殊に少なくとも50質量%で
ある。適しているのは、100質量%までの全オレフィン含量を有する炭化水素
混合物である。
【0012】 好ましくは、複分解に使用される炭化水素混合物は、少なくとも1つの非環式
モノオレフィンを含有する。好ましい非環式モノオレフィンは、C−モノオレ
フィン、例えば1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メ
チル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテンおよびこれらの混合物から選択され
ている。好ましくは、非環式モノオレフィンに対するC−モノオレフィンの含
量は、少なくとも70質量%、好ましくは少なくとも80質量%、殊に少なくと
も90質量%である。
【0013】 好ましくは、複分解反応には、工程a)において、石油加工の際に大工業的に
生じる炭化水素混合物が使用される。この種の混合物は、所望の場合には、ジエ
ンの除去のために先に接触的部分水素化を行なうことができる。特に好適である
のは、例えば飽和C炭化水素および不飽和C炭化水素の含量が増加された混
合物、殊にC留分である。本発明による方法への使用に適したC留分を取得
するために、例えばナフサの水蒸気分解の際に生じる熱分解ガソリンが特に好適
である。この熱分解ガソリンは、所望の場合には、含有されているジエンおよび
アセチレンを本質的に選択的に相応するアルカンおよびアルケンに変換するため
に、最初に選択的に水素化することができる。引続き、分離工程、例えば分別蒸
留が行なわれ、この場合には、一面で芳香族炭化水素を含有する、他の化学合成
にとって重要なC〜C留分が生じ、他面、本発明による方法の工程a)で使
用可能なC留分が生じる。
【0014】 好ましくは、複分解のために、大工業的に生じる、例えば50〜60質量%、
例えば約56%の全オレフィン含量、例えば10〜20質量%、例えば約15質
量%のシクロペンテン含量および例えば33〜43質量%、例えば約38質量%
のC−モノオレフィン含量を有するC留分が使用される。この場合には、好
ましくはn−ペンテンに対して約16質量%および異性体ペンテンに対して約2
2質量%が適用されうる。
【0015】 また、本発明による方法の工程a)において、好ましくは、シクロペンテン含
有の炭化水素混合物、殊にC留分および非環式Cオレフィン含有混合物を含
む炭化水素混合物を使用することもできる。好ましくは、C−オレフィン混合
物は、石油留分、殊にラフィネートIIである。ラフィネートIIは、例えば高
分子量炭化水素、例えば粗製油を分解することによって得ることができる。好ま
しくは、ブテン−1およびブテン−2 60〜85体積%を含有するC−オレ
フィン混合物が使用される。好ましくは、C−オレフィン混合物は、飽和炭化
水素、例えばn−ブタン、イソブタン、Cアルカン等を最大で40体積%、好
ましくは最大で20体積%含有する。
【0016】 炭化水素混合物の複分解反応は、工程a)において、特に i)交叉複分解(Kreuzmetathese)による非環式モノオレフィンの不均等化、 ii)開環複分解によるシクロペンテンのオリゴマー化、 iii)ii)からのオリゴマーと炭化水素混合物の非環式オレフィンまたはi
)からの生成物との反応による鎖の分断を含み、この場合工程i)および/また
はii)および/またはiii)は、数回単独でかまたは組み合わせて実施され
ることができる。
【0017】 工程i) 種々の非環式オレフィンの交叉複分解と同じ非環式オレフィンの自己複分解と
の組合せならびに前記反応の数回の実施によって、異なる構造および炭素原子数
を有する数多くのモノオレフィンを得ることができ、このモノオレフィンは、複
分解の際に生じる反応混合物中でオリゴマーの末端基を形成する。本発明による
方法の1つの好ましい実施態様により、複分解には、交叉複分解生成物の形成を
可能にする触媒が使用される。このためには、有利に以下、特に活性であると記
載された複分解触媒が含まれる。この実施態様によれば、末端の二重結合なしに
、僅かな活性の触媒を使用する場合よりも高い含量のオリゴマーを有する複分解
混合物を得ることができる。
【0018】 工程ii) 開環複分解重合の意味において成長する鎖中へのシクロペンテンの挿入の平均
的数は、形成されたシクロペンテン−オリゴマー混合物の平均分子量を定める。
好ましくは、本発明による方法により、約138〜206の範囲内の平均分子量
を有するオリゴマー混合物が形成され、このことは、オリゴマー1個当たり1〜
2個のシクロペンテン単位の平均的数に相当する。
【0019】 工程iii) 鎖の分断は、なお活性の鎖末端を触媒複合体(アルキリデン複合体)の形で有
するオリゴマーを非環式オレフィンと反応させることによって行なわれ、この場
合には、一般に活性の触媒複合体が再び得られる。この場合、非環式オレフィン
は、不変のまま元来反応に使用される炭化水素混合物に由来するかまたは先に交
叉複分解で工程i)により変性されている。
【0020】 複分解に適した触媒は、公知であり、均一な触媒系および不均一な触媒系を含
む。一般に、本発明による方法には、周期律表の第6副族、第7副族または第8
副族の遷移金属を基礎とする触媒が適しており、この場合には、有利にMo、W
、ReおよびRuを基礎とする触媒が使用される。
【0021】 好ましくは、W、MoおよびReを基礎とする触媒/補助触媒系が使用され、
この触媒/補助触媒系は、少なくとも1つの可溶性の遷移金属化合物および/ま
たはアルキル化剤を含むことができる。そのために、例えばMoCl(NO) (PR/Al(CHCl;WCl/BuLi;WCl
EtAlCl(Sn(CH)/EtOH;WOCl/Sn(CH ;WOCl(O−[2,6−Br−C])/Sn(CHおよび
CHReO/CAlClが含まれる。
【0022】 更に、好ましい触媒は、付加的に2個の封鎖アルコキシ配位子および封鎖イミ
ド配位子を有する四座配位子Moアルキリデン錯体および四座配位子Wアルキリ
デン錯体、殊に((CHCO)Mo(=N−[2,6−(i−C−C])(=CHC(CH)および[(CF
(CH)O]Mo(=N−[2,5−(i−C)−C])(=
CH(CH)である。
【0023】 更に、好ましくは、Angew. Chem. 107, 第2179頁以降(1995), J. Am. Chem. S
oc. 118, 第100頁以降(1996)ならびにJ. Chem. Soc. Chem. Commun., 第1127頁
以降(1995)に記載された均一な複分解触媒が使用される。そのためには、殊に一
般式RuCl(=CHR)(PR′の触媒、例えば RuCl(=CHCH)(P(C11、 (η−p−シメン)RuCl(P(C11)/(CHSiC
HNおよび (η−p−シメン)RuCl(P(C11)/CCHN
含まれる。
【0024】 特に好ましい不均一な触媒は、担持材料としてのAl上のRe
ある。
【0025】 所望の場合には使用される触媒に応じて、複分解の場合には、交互に二重結合
含量および交互に末端二重結合含量を有するオリゴマー混合物を得ることができ
る。好ましくは、高い触媒活性を有する触媒、例えばAl上のRuCl (=CHC)(P(C11またはReが使用され、こ
の場合には、できるだけ僅かな含量の二重結合および僅かな沃素価を有する複分
解生成物を得ることができる。
【0026】 好ましくは、工程a)で得ることができる複分解反応混合物は、約200〜4
00g I/100gの範囲内の沃素価を有する。
【0027】 好ましくは、複分解反応の場合に工程a)において、本質的にシクロペンテン
に由来する一般式I
【0028】
【化1】
【0029】 〔式中、nは、1〜15の整数を表わし、R、R、R、Rは、互いに独
立に水素またはアルキルを表わす〕で示されるオリゴマーを含むオリゴマー混合
物が生じる。
【0030】 式I中の基R、R、RおよびRは、互いに独立に水素またはアルキル
を表わし、この場合”アルキル”の表現は、直鎖状アルキル基および分枝鎖状ア
ルキル基を含む。
【0031】 この場合には、特に直鎖状または分枝鎖状C〜C15−アルキル基、有利に
〜C10−アルキル基、殊に有利にC〜C−アルキル基である。アルキ
ル基の例は、殊にメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−
メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル
、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチル
プロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチル
プロピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチ
ルペンチル、4−メチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチル
ブチル、2,3−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジ−メチ
ルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2
,2−トリメチルプロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1−エチル
−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、1−メチルヘキシル、1−エチルペンチ
ル、2−エチルペンチル、1−プロピルブチル、オクチル、デシル、ドデシル等
である。
【0032】 式I中のnの値は、開環複分解反応によってシクロペンテンに由来するオリゴ
マー混合物中に導入されたシクロペンテン単位の数を表わす。nの値、ひいては
開環複分解の程度は、使用される複分解触媒の活性および非環式オレフィンと環
式オレフィンとの比によって影響を及ぼされうる。
【0033】 好ましくは、nの値は、約1〜4、殊に1〜2の範囲内にある。
【0034】 好ましいのは、成分の少なくとも50質量%、殊に少なくとも70質量%(ガ
スクロマトグラムの面積積分により測定した)が1を超えるnの値を有する式I
のオリゴマー混合物である。
【0035】 本発明による方法の工程a)に適した反応条件および触媒は、ドイツ連邦共和
国特許出願公開第19654166号明細書およびドイツ連邦共和国特許出願公
開第19654167号明細書に記載されており、この場合これらの刊行物は、
本明細書中に参考のために引用されている。
【0036】 工程b) 本質的に8〜20個の炭素原子を有するオレフィンを有するオレフィン留分を
分離するために、工程a)からの反応混合物は、1つ以上の分離工程にかけられ
る。適した分離装置は、当業者に公知の常用の装置である。これには、例えば蒸
留塔、例えば所望の場合には泡鐘、篩板、篩床、弁、側面排出口等を装備してい
てよい棚段塔、蒸発器、例えば薄膜蒸発器、落下型被膜蒸発器、ワイパーブレー
ド型蒸発器、サンベイ(Sambay)蒸発器等ならびにこれらの組合せが含まれる。
好ましくは、分別蒸留によるオレフィン留分が分離される。
【0037】 好ましくは、工程b)において、本質的に9〜18個の炭素原子、有利に10
〜15個の炭素原子を有するオレフィンを含有するオレフィン留分が分離される
【0038】 好ましくは、工程b)において分離されたオレフィン留分は、できるだけ高い
オレフィン含量を有する。好ましくは、オレフィン含量は、少なくとも40質量
%、有利に少なくとも50質量%である。特に好ましい実施態様によれば、オレ
フィン含量は、約100質量%である。
【0039】 前記したように、工程a)における複分解のためには、シクロペンテンおよび
非環式モノオレフィンと共に飽和化合物をも有する、炭化水素混合物を使用する
ことができる。工程b)において分離されたオレフィン留分が前記飽和化合物の
一部分を含有する場合には、これは、本発明によるオレフィン混合物への後加工
にとって一般に重要ではない。好ましくは、工程b)で分離されたオレフィン留
分は、約0〜60質量%、有利に約0.1〜50質量%の範囲内の飽和化合物含
量を有する。
【0040】 前記したように、工程a)における複分解の場合には、一般にモノオレフィン
および場合によってはエダクト炭化水素混合物からの飽和化合物と共に2個また
は複数個の不飽和化合物を有する反応混合物が生じる。好ましくは、工程b)で
分離されたオレフィン留分は、約60〜100質量%の範囲内の2個または複数
個の不飽和化合物含量を有する。
【0041】 所望の場合には、工程b)においてなお、複分解の反応混合物からの他の少な
くとも1つのオレフィン留分を分離することができる。この場合には、特に工程
a)で得ることができる反応混合物を混合物の全体量に対して少なくとも5質量
%の量で含有する留分が重要である。
【0042】 好ましくは、工程b)において、本質的に20個を超える、特に18個を超え
る、殊に15個を超える炭素原子を有するオレフィンを含有する少なくとも1つ
の他のオレフィン留分が分離される。好ましくは、この留分は、本質的に最高で
75個、特に有利に最高で50個、殊に最高で40個の炭素原子を有するオレフ
ィンを含有する。後加工のために、このオレフィン留分は、有利に最高で9個、
特に最高で8個、殊に最高で7個の炭素原子を有する、少なくとも1つの非環式
オレフィンを用いて交叉複分解されることができる。交叉複分解に適した低分子
量オレフィンおよびオレフィン混合物は、例えばエテン、ラフィネートIIまた
は工程a)からの複分解による相応するオレフィン留分である。後加工のために
、この高分子量の他のオレフィン留分は、所望の場合には、部分的または完全に
再び本発明による方法の工程a)で供給されてもよい。
【0043】 好ましくは、工程b)において、本質的に最高で9個、特に最高で8個、殊に
最高で7個の炭素原子を有するオレフィンを有する他のオレフィン留分が分離さ
れる。好ましくは、この留分は、本質的に少なくとも5個、特に少なくとも6個
の炭素原子を有するオレフィンを含有する。後加工のために、この低分子量の他
のオレフィン留分は、特に20個を超える、特に18個を超える、殊に15個を
超える炭素原子を有する、少なくとも1つの非環式オレフィンを用いて交叉複分
解されることができる。適した高分子量オレフィンおよびオレフィン混合物は、
例えば工程a)からの複分解による、前記された他の高分子量オレフィン留分で
ある。
【0044】 好ましくは、工程b)で分離された他のオレフィン留分の前記の交叉複分解反
応の場合には、再び本質的に8〜20個、特に9〜18個、殊に10〜15個の
炭素原子を有するオレフィンを含有する留分が生じる。
【0045】 工程c) 前記したように、本発明による方法により工程b)で分離されたオレフィン留
分は、モノオレフィンと共に2個または複数個の不飽和化合物の含量を有するこ
とができる。本発明によるアルコール混合物へのオレフィン留分の後加工の場合
には、前記の2個または複数個の不飽和化合物から、相応する2価アルコールま
たは多価アルコールが生じる。前記の2価アルコールおよび多価アルコールの高
すぎる含量は、場合によっては本発明によるアルコール混合物を界面活性化合物
の製造に使用する場合には、望ましいことではない。従って、必要な場合には、
工程b)からのオレフィン留分は、選択的に水素化されることができる。この場
合、2個または複数個の不飽和化合物は、少なくとも部分的にモノオレフィンに
変換される。それによって、好ましくは、オレフィン留分に対するモノオレフィ
ンの含量は、高くなる。
【0046】 選択的な水素化に適した触媒は、公知技術水準から公知であり、通常の均質触
媒および不均質触媒を含む。好ましくは、本発明による方法に適した触媒は、第
8副族または第1副族の遷移金属を基礎とし、この場合有利には、Ni、Pd、
RuまたはCuを基礎とする触媒が使用される。殊に、好ましくは、Cuまたは
Pdを基礎とする触媒が使用される。
【0047】 適した不均一な触媒系は、一般に不活性担体上の前記の遷移金属化合物の中の
1つを含む。適した無機担体は、このための常用の酸化物、殊に酸化形素および
酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、ゼオライト、炭化物、窒化物等ならびに
これらの混合物である。好ましくは、担体としてAl、SiOおよびこ
れらの混合物が使用される。殊に、本発明による方法においては、不均質触媒、
例えば米国特許第4587369号明細書;米国特許第4704492号明細書
および米国特許第4493906号明細書に記載されたものが使用され、この場
合これらの刊行物は、本明細書中に参考のために引用されている。更に、Cuを
基礎とする適した触媒系は、ダウケミカル(Dow Chemical)社によってKLP触
媒として販売されている。
【0048】 好ましくは、選択的な水素化のためには、2個および数個の不飽和化合物を6
0〜100質量%の範囲内で有するオレフィン留分が使用される。
【0049】 工程d) アルコール混合物の本発明による製造のために、工程b)で分離され、場合に
よっては工程c)で選択的に水素化されたオレフィン留分は、ヒドロホルミル化
され、水素化される。この場合、アルコール混合物の製造は、1段階で行なうこ
とができるかまたは2つの別々の反応工程で行なうことができる。
【0050】 好ましくは、工程d)で使用されるオレフィン留分は、175〜350g I /100gの範囲内の沃素価を有する。
【0051】 好ましくは、工程d)で使用されるオレフィン留分は、10〜90質量%、特
に30〜70質量%の範囲内の非分枝鎖状オレフィン含量を有する。
【0052】 ヒドロホルミル化に適した触媒は、公知であり、一般に周期律表の第VIII
副族の元素の塩または錯化合物を含む。特に、第VIII副族の金属は、コバル
ト、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、ニッケル、パラジウムおよび白金から
選択されている。本発明による方法には、好ましくは、ロジウムまたはコバルト
の塩および殊に錯化合物が使用される。
【0053】 適した塩は、例えばアルキルカルボン酸もしくはアリールカルボン酸またはア
ルキルスルホン酸もしくはアリールスルホン酸との水素化物、ハロゲン化物、硝
酸塩、硫酸塩、酸化物、硫化物または塩である。適した錯化合物は、例えば記載
された金属のカルボニル化合物およびカルボニル水素化物ならびに配位子として
のアミン、アミド、トリアリールホスフィン、トリアルキルホスフィン、トリシ
クロアルキルホスフィン、オレフィンまたはジエンとの錯体である。また、配位
子は、ポリマーの形またはポリマーと結合した形で使用されてもよい。また、触
媒系は、その場で(in situ)上記の塩および記載された配位子から製造される
こともできる。
【0054】 配位子の適したアルキル基は、前記の直鎖状または分枝鎖状C〜C15−ア
ルキル基、殊にC〜C−アルキル基である。シクロアルキルは、有利に場合
によってはC〜C−アルキル基で置換されていてもよいC〜C10−シク
ロアルキル、殊にシクロペンチルおよびシクロヘキシルを表わす。アリールは、
有利にフェニル(Ph)またはナフチルであり、これらは、場合によっては1、
2、3または4個のC〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、例えばメ
トキシ、ハロゲン、特に塩化物、または場合によってはエトキシル化されていて
もよいヒドロキシによって置換されている。
【0055】 適したロジウム触媒またはロジウム触媒前駆体は、ロジウム(II)塩および
ロジウム(III)塩、例えば塩化ロジウム(III)、硝酸ロジウム(III
)、硫酸ロジウム(III)、硫酸ロジウムカリウム(ロジウムミョウバン)、
ロジウム(II)カルボキシレートまたはロジウム(III)カルボキシレート
、特に酢酸ロジウム(II)および酢酸ロジウム(III)、酸化ロジウム(I
II)、ロジウム(III)酸の塩およびトリスアンモニウムヘキサクロロロダ
ート(III)である。
【0056】 更に、一般式RhX(L〔式中、Xは、ハロゲン化物、特に
塩化物もしくは臭化物、アルキルカルボキシレートもしくはアリールカルボキシ
レート、アセチルアセトネート、アリールスルホネートもしくはアルキルスルホ
ネート、殊にフェニルスルホネートおよびトルエンスルホネート、水素化物また
はジフェニルトリアジン陰イオンを表わし、L、L、Lは、互いに独立に
CO、オレフィン、シクロオレフィン、特にシクロオクタジエン(COD)、ジ
ベンゾホスホール、ベンゾニトリル、PRまたはRP−A−PRを表わし
、mは、1、2または3を表わし、nは、0、1または2を表わす〕で示される
ロジウム錯体が適している。R(このR基は、同一でも異なっていてもよい)は
、アルキル基、シクロアルキル基およびアリール基、特にフェニル、p−トリル
、m−トリル、p−エチルフェニル、p−クメニル、p−第三ブチルフェニル、
p−C〜C−アルコキシフェニル、有利にp−アニシル、キシリル、メシチ
ル、場合によってはエトキシル化されて存在していてもよいp−ヒドロキシフェ
ニル、イソプロピル、C〜C−アルコキシ、シクロペンチルまたはシクロヘ
キシルである。Aは、1,2−エチレンまたは1,3−プロピレンを表わす。好
ましくは、L1、L2またはL3は、互いに独立にCO、COD、P(フェニル
)3、P(イソプロピル)3、P(アニシル)3、P(OC2H5)3、P(シ
クロヘキシル)3、ジベンゾホスホールまたはベンゾニトリルを表わす。Xは、
有利に水素化物、塩化物、臭化物、酢酸塩、トシレート、アセチルアセトネート
またはジフェニルトリアジン陰イオン、殊に水素化物、塩化物または酢酸塩を表
わす。
【0057】 適したコバルト化合物は、例えば塩化コバルト(II)、硫酸コバルト(II
)、硝酸コバルト(II)、これらのアミン錯体または水和物錯体、コバルトカ
ルボキシレート、例えば酢酸コバルト、コバルトエチルヘキサノエート、コバル
トナフタノエート、ならびにコバルトのカルボニル錯体、例えばジコバルトオク
タカルボニル、テトラコバルトドデカカルボニルおよびヘキサコバルトヘキサデ
カカルボニルである。好ましくは、本発明による方法にとってコバルトカルボニ
ル錯体および殊にジコバルトオクタカルボニルが使用される。
【0058】 ロジウムおよびコバルトの記載された化合物は、原理的に公知であり、刊行物
に十分に記載されているか、またはこの化合物は、既に公知の化合物と同様に当
業者によって製造されてよい。また、この製造は、その場で行なうこともでき、
この場合この触媒活性の種は、前記の化合物から触媒前駆体としてヒドロホルミ
ル化条件下で初めて形成されてもよい。
【0059】 ロジウムを基礎とするヒドロホルミル化触媒を使用する場合には、この触媒は
、一般に1〜150ppm、有利に1〜100ppmの量で使用される。反応温
度は、ロジウムを基礎とするヒドロホルミル化触媒にとって一般に室温から20
0℃まで、有利に50〜150℃の範囲内にある。
【0060】 コバルトを基礎とするヒドロホルミル化触媒を使用する場合には、この触媒は
、一般にヒドロホルミル化することができるオレフィンの量に対して0.000
1〜0.5質量%の量で使用される。反応温度は、コバルトを基礎とするヒドロ
ホルミル化触媒にとって一般に100〜250℃、有利に150〜200℃の範
囲内にある。
【0061】 反応は、約10〜650バールの高められた圧力で実施されることができる。
【0062】 H:COの量比は、一般に約1:5〜約5:1である。
【0063】 ヒドロホルミル化の際に生じるアルデヒドまたはアルデヒド/アルコール混合
物は、水素化前に必要に応じて、当業者に公知の常法により分離されることがで
き、場合によっては清浄化されることができる。好ましくは、水素化前にヒドロ
ホルミル化触媒は、反応混合物から除去される。このヒドロホルミル化触媒は、
一般に、場合によっては後処理後に、再びヒドロホルミル化に使用されることが
できる。水素化のために、ヒドロホルミル化で得ることができる反応混合物は、
水素と水素化触媒の存在下に反応される。
【0064】 適した水素化触媒は、一般に遷移金属、例えばCr、Mo、W、Fe、Rh、
Co、Ni、Pd、Pt、Ru等またはこれらの混合物であり、これらの遷移金
属またはこれらの混合物は、活性および安定性の向上のために、担体上、例えば
活性炭、酸化アルミニウム、珪藻土等の上に施こされることができる。触媒活性
の向上のために、Fe、Coおよび好ましくはNiは、ラネー触媒の形で極めて
大きな表面積を有するスポンジ金属として使用されることもできる。
【0065】 好ましくは、本発明による方法には、Co/Mo触媒が使用される。
【0066】 オキソアルデヒドの水素化は、触媒の活性に依存して有利に高められた温度お
よび高められた圧力で行なわれる。好ましくは、反応温度は、約80〜250℃
である。好ましくは、圧力は、約50〜350バールである。
【0067】 本発明による方法の1つの特殊な実施態様によれば、本発明によるアルコール
混合物の製造は、1段階の反応で行なわれる。そのために、オレフィン留分は、
一酸化炭素および水素と、オキソ−アルコールへの後水素化にも適しているヒド
ロホルミル化触媒の存在下で反応される。一般に、全てのヒドロホルミル化触媒
は、接触水素化の実施にも適しているが、しかし、この場合には、触媒活性に依
存して一般に専らのヒドロホルミル化の場合よりも高い温度および/または高い
圧力および/または長い反応時間ならびに大きな触媒量が使用される。
【0068】 ヒドロホルミル化および同時の水素化のための本発明による方法のためには、
有利にコバルトカルボニル触媒、殊にCo(CO)が使用される。反応温度
は、一般に50〜650バール、有利に100〜600バールの高められた圧力
の際に100〜220℃、有利に150〜200℃である。
【0069】 また、別の方法は、アルコールへのアルデヒドの還元のために使用されること
ができる。そのために、例えば錯体水素化物、例えばLiAlHおよびNaB
を用いての還元、ブーヴォー−ブランによるエタノール中のナトリウムを用
いての還元ならびに他の公知方法が含まれる。
【0070】 本発明のもう1つの対象は、本発明による方法により得ることができるアルコ
ール混合物である。
【0071】 好ましくは、アルコール混合物は、約200〜400mg KOH/g 生成
物、有利に250〜350mg KOH/g 生成物を有する。
【0072】 好ましくは、アルコール混合物は、0.5〜2.5、有利に0.7〜2.0の
範囲内のNMRにより測定された分岐度を有する。
【0073】 好ましくは、水素化の際にできるだけ完全な変換が行なわれ、したがって本発
明による方法により得ることができるアルコール混合物のカルボニル価は、一般
に僅かである。一般に、本発明によるアルコール混合物は、最高5のカルボニル
価を有する。
【0074】 本発明によるアルコール混合物は、有利に界面活性混合物を製造するための官
能化に適している。
【0075】 本発明のもう1つの対象は、官能化されたアルコール混合物を製造する方法で
あり、この場合には、前記の本発明によるアルコール混合物の中の1つは、アル
コキシル化され、グリコシド化され、硫酸化され、ホスフェート化され、アルコ
キシル化され、次に硫酸化されるかまたはアルコキシル化され、次にホスフェー
ト化される。
【0076】 従って、本発明の対象は、官能化されたアルコール混合物の製造法であり、こ
の場合には、 a)シクロペンテンおよび少なくとも1つの非環式モノオレフィンを含有する炭
化水素混合物を複分解反応で変換し、 b)複分解の反応混合物から、本質的に8〜20個の炭素原子を有するオレフィ
ンを含有するオレフィン留分を分離し、 c)場合によってはオレフィン留分中に含有されている、2個または複数個の不
飽和化合物に少なくとも部分的に選択的な水素化を行ない、モノオレフィンに変
換し、 d)場合によっては選択的に水素化されたオレフィン留分を一酸化炭素および水
素との反応によって接触的にヒドロホルミル化し、水素化し、 e)工程d)からのアルコール混合物をアルコキシル化し、グリコシド化し、硫
酸化し、ホスフェート化し、アルコキシル化し、次に硫酸化するかまたはアルコ
キシル化し、次にホスフェート化する。
【0077】 アルコール混合物のアルコキシル化は、少なくとも1つの酸化アルキレンとの
反応によって行なわれる。好ましいのは、一般式II
【0078】
【化2】
【0079】 〔式中、 Rは、水素または直鎖状または分枝鎖状のC〜C16−アルキル基を表わす
〕で示される化合物およびその混合物から選択される酸化アルキレンである。
【0080】 好ましくは、式II中のR基は、直鎖状または分枝鎖状のC〜C−アル
キル基、殊にC〜C−アルキル基を表わす。
【0081】 好ましいのは、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレンおよびこれらの
混合物から選択された酸化アルキレンである。
【0082】 アルコール混合物と酸化アルキレンとの反応は、当業者に公知の常用の方法に
より、そのために通常の装置中で行なわれる。
【0083】 こうして官能化されたアルコール混合物のポリマーエーテル鎖の平均鎖長は、
アルコールと酸化アルキレンとのモル量比によって定めることができる。好まし
くは、約1〜200個、有利に約1〜50個、殊に1〜10個の酸化アルキレン
単位を有するアルコキシル化されたアルコール混合物が得られる。
【0084】 アルコール混合物は、必要に応じて酸化アルキレンとだけ反応されることがで
きるかまたは2つ以上の異なる酸化アルキレンと反応されることができる。アル
コール混合物を2つ以上の酸化アルキレンからの混合物と反応させる場合には、
生じるアルコキシレートは、酸化アルキレン単位を本質的にランダムに分布させ
て含有する。酸化アルキレンを別々に順次に使用する場合には、添加順序に相応
して酸化アルキレン単位をブロックの形で重合導入して含有するアルコキシレー
トが生じる。
【0085】 アルコキシル化は、強塩基、例えばアルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類
金属水酸化物、ブレンステッド酸またはルイス酸、例えばAlCl、BF
によって促進されることができる。
【0086】 アルコキシル化は、好ましくは約80〜250℃、有利に約100〜220℃
の範囲内の温度で行なわれる。圧力は、有利に周囲圧力と600バールとの間に
ある。所望の場合には、酸化アルキレンは、例えば約5〜60%の不活性ガス混
合物を含有することができる。
【0087】 アルコキシル化によって得ることができる官能化されたアルコール混合物は、
きわめて良好な界面活性を示し、非イオン界面活性剤として多数の使用範囲で有
利に使用されることができる。
【0088】 アルコール混合物のグリコシド化は、本発明によるアルコール混合物と単糖類
、二糖類または多糖類との1回、2回または数回の反応によって行なうことがで
きる。この反応は、当業者に公知の常用の方法によって行なわれる。このために
は、脱水下での酸接触反応が含まれる。適した酸は、例えば鉱酸、例えばHCl
およびHSOである。この場合には、一般にランダムな鎖長分布を有するオ
リゴ糖が得られる。特に、平均的なオリゴマー化度は、1〜3個のサッカリド基
の場合に存在する。もう1つの適した方法によれば、サッカリドは、最初に低分
子量C〜C−アルカノール、例えばエタノール、プロパノールまたはブタノ
ールとの反応によってアセタール化されることができる。アセタール化は、有利
に酸接触されて行なわれる。引続き、この場合に生じる、低分子量のアルコール
を有するグリコシドは、本発明によるアルコール混合物と反応されて相応するグ
リコシドに変換されることができる。この反応には、一般にサッカリド水溶液も
適している。他の適した方法によれば、サッカリドは、最初にハロゲン化水素と
の反応によって相応するO−アセチルハロゲンサッカリドに変換することができ
、引続き本発明によるアルコール混合物を用いて酸結合化合物の存在下でグリコ
シド化されることができる。
【0089】 好ましくは、グリコシド化のために単糖類が使用される。殊に、ヘキソース、
例えばグルコース、フラクトース、ガラクトース、マンノース等およびペントー
ス、例えばアラビノース、キシロース、リボース等が使用される。特に好ましく
は、グルコースが使用される。サッカリドは、個別的にかまたは混合物の形で使
用されることができる。サッカリド混合物の場合には、一般にランダムに分布さ
れた糖基を有するグルコシドが生じる。アルコール性ヒドロキシド基への数回の
サッカリド付着の場合には、本発明によるアルコール混合物のポリグリコシドが
生じる。また、ポリグリコシド化のために、多数のサッカリドが順次にかまたは
混合物として使用されることができ、したがって生じる官能化されたアルコール
混合物は、サッカリドをブロックの形でかまたはランダムに分布されて組み込ま
れて含有する。このアルコール混合物は、反応条件、殊に反応温度、フラノース
構造またはピラノース構造を生じることができる。
【0090】 グリコシド化に適した方法および反応条件は、例えばUllmanns Encyclopedia
of Industrial Chemistry, 第5版, 第A25巻 (1994), 第792〜793頁およびそこで
引用された刊行物に記載されている。
【0091】 グリコシド化によって得ることができる官能化されたアルコール混合物は、極
めて良好な界面活性を示し、非イオン界面活性剤として多数の使用範囲に有利に
使用されることができる。
【0092】 先に記載されたアルコール混合物またはアルコキシル化されたアルコール混合
物の硫酸化またはホスフェート化は、酸アルキルスルフェートまたはアルキルエ
ーテルスルフェートへの硫酸または硫酸誘導体との反応または酸アルキルホスフ
ェート化またはアルキルエーテルホスフェートへの燐酸または燐酸誘導体との反
応によって行なわれる。
【0093】 アルコールを硫酸化するのに適した方法は、例えば米国特許第3462525
号明細書、米国特許第3420875号明細書または米国特許第3524864
号明細書に記載されているような当業者に公知の常法であり、この場合これらの
刊行物は、本明細書中に参考のために引用されている。また、硫酸化に適した方
法は、Ullmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第5版, 第A25巻 (199
4), 第779〜783頁およびそこで引用された刊行物に記載されている。
【0094】 本発明によるアルコール混合物の硫酸化のために硫酸を使用する場合には、こ
の硫酸は、特に75〜100質量%、殊に85〜98質量%である。この種の硫
酸は、濃硫酸および一水和物の名称で得ることができる。
【0095】 必要な場合には、硫酸を用いての硫酸化のために、溶剤または希釈剤を使用す
ることができる。適した溶剤は、例えば水で共沸混合物を形成するもの、例えば
トルエンである。
【0096】 硫酸化されたアルコール混合物の製造に適した実施態様によれば、アルコール
混合物は、反応容器中に装入され、硫酸化剤は、絶えず混合しながら添加される
。アルコール混合物のできるだけ完全なエステル化を達成するために、アルカノ
ールと硫酸化剤とのモル量比は、有利に約1:1〜1:1.5、殊に1:1〜1
:1.2である。所望の場合には、硫酸化剤は、非イオン界面活性化合物と陰イ
オン界面活性化合物とからなる混合物を使用することによる、アルコキシル化さ
れたアルコール混合物の硫酸化の場合には、モル不足量でも使用されることがで
きる。硫酸化は、好ましくは80℃まで、殊に40〜75℃の周囲温度の範囲内
の温度で行なわれる。
【0097】 更に、適した硫酸化剤は、例えば三酸化硫黄、三酸化複合体、硫酸中の三酸化
硫黄の溶液(オレウム)、クロロスルホン酸、塩化スルフリル、アミドスルホン
酸等である。三酸化硫黄を硫酸化剤として使用する場合には、反応は、好ましく
は落下型被膜蒸発器中で、有利に向流で実施されることができる。この場合、変
換は、非連続的または連続的に行なうことができる。
【0098】 硫酸化の際に生成される反応混合物の後処理は、当業者に公知の常法により行
なわれる。そのためには、例えば中和、場合によっては使用される溶剤の分離等
が含まれる。
【0099】 先に記載されたアルコール混合物およびアルコキシル化されたアルコール混合
物の硫酸化は、一般に硫酸化のために類似の方法で行なわれる。
【0100】 アルコールを硫酸化するのに適した方法は、例えばSynthesis 1985, 第449頁
〜第488頁に記載された、当業者に公知の常法であり、この場合この刊行物は、
本明細書中に参考のために引用されている。
【0101】 適した硫酸化剤は、例えば燐酸、ポリ燐酸、五酸化燐、POCl等である。
POClを使用する場合には、残存する酸クロリド官能基は、エステル化によ
り加水分解される。
【0102】 硫酸化またはホスフェート化によって得ることができる官能化されたアルコー
ル混合物およびその塩は、極めて良好な界面活性を示し、陰イオン界面活性剤と
して多数の使用範囲で有利に使用されることができる。
【0103】 本発明のもう1つの対象は、先に記載された方法によって得ることができる官
能化されたアルコール混合物およびその塩である。
【0104】 本発明の他の対象は、界面活性剤、分散剤、紙助剤、汚染物溶解剤、耐蝕剤、
分散液のための助剤、結垢抑制剤としての官能化されたアルコール混合物の使用
である。
【0105】 好ましくは、官能化されたアルコールの本発明による混合物は、極めて良好な
界面活性の性質を示す。即ち、この混合物の水溶液は、例えば良好な表面張力値
および/または混濁点を示す。
【0106】 本発明は、次の制限されない例につき詳説される。
【0107】 例 ガスクロマトグラムの撮影のために、DB 5.30m×0.32mm ガラ
ス毛管酸(Glaskapillarsaeure)ならびにフレームイオン化検出器および接続さ
れた組込ユニットを有するヒューレットパッカード(Hewlett Packard)社の5
890ガスクロマトグラフを使用した。
【0108】 沃素価は、g 沃素/100g 生成物として定義されており、カウフマン(
Kaufmann)により測定された。そのために、300mlの三角フラスコ中に試験
物質約0.2gを正確に秤量して供給し、クロロホルム20ml中に溶解し、臭
素溶液正確に20.00mlを添加し、2時間暗中で放置する。その後に、沃化
カリウム溶液10mlおよび沃化カリウム約2gを添加する。析出された沃素を
濃厚な溶液に対してチオ硫酸ナトリウム規定溶液を青の呈色が失われるまで滴定
する。カウフマンにより使用された臭素溶液を得るために、臭化ナトリウム12
0gをメタノール約900ml中に溶解する。このために、臭素6.5mlを添
加し、メタノールを注入して1000mlにした。この場合、この溶液は約0.
25モルであり、この溶液を褐色のガラス瓶中に保存する。
【0109】 アルコール価は、mg KOH/g 生成物として定義されている。測定のた
めに、試験物質約1gを正確に秤量して供給し、アセチル化試薬9.8mlを添
加し、室温で24時間放置する。その後に、蒸留水25mlを添加し、15分間
攪拌し、イソプロパノール25mlを添加し、変曲点に対して苛性ソーダ規定溶
液を用いて電位差滴定する。アセチル化試薬を得るために、ピリジン810ml
、無水酢酸100mlおよび酢酸9mlを混合する。
【0110】 I.複分解 例1: シクロペンテンおよび1−ペンテンそれぞれ17.1mlからなる1:1の混
合物に室温および常圧でCHCl50ml中の(p−シメン)RuCl
P(Cy)8.6ミリモルとMeSiCHN2mlとからなる”その場で
”得られた触媒混合物を添加した。この場合には、弱いガス発生が観察された。
3時間の攪拌後、前記溶液を中性のAlを介してクロマトグラフィー処理
し、無色の濾液を蒸留により未反応の低沸点物質から除去した。次の組成を有す
る無色の低粘稠な液体956gが残存した(GC単位面積当りの百分率): C101826%、C152622%、C203417%、C2542 13%、C305010%、C35587%、C40665%。
【0111】 沃素価:351g I/100g 例2: C留分1 l(シクロペンテン含量:15%)を室温で常圧下でCHCl 20ml中のRuCl(=CHPh)(PCy0.6ミリモルの溶液と
反応させた。この場合には、弱いガス発生が観察された。1時間の攪拌後、前記
溶液をAlを介してクロマトグラフィー処理し、無色の濾液を蒸留により
未反応の低沸点物質から除去した。次の組成を有する無色の低粘稠な液体96g
が得られた(GC単位面積当りの百分率): C124%、C1611%、C101814%、C12203%、
13248%、C152612%、C17282%、C18325%
、C20349%、C22364%、C23404%、C25427%
、C28483%、C30506%、C33561%、C35584%
、C40583%、C40663%、C40662%、C40661%
【0112】 沃素価:329g I/100g 例3: シクロペンテンと1−ペンテンとからなる1:1の混合物を60℃、5バール
および1〜3時間の滞留時間で連続的にReO/Alを備えた管状反応
器中にポンプ輸送した。引続き、115℃および常圧で運転される落下型被膜蒸
発器を用いて、反応生成物を低沸点留分と高沸点留分とに分離し、第1のものを
複分解処理に返送した。高沸点留分を真空中で低沸点物の残量と分離した。50
〜500g l−1−1の空時収量で淡い黄色の液体が得られ、これを最終的
にAl上でクロマトグラフィー処理した。取り出された試料は、次の組成
を有していた(GC単位面積当りの百分率): C123%、C169%、C101816%、C12202%、C 13248%、C152613%、C17282%、C18326%、
203411%、C22361%、C23404%、C25429%
、C28482%、C30506%、C35583%、C40662%
、C40661%、C45741%。
【0113】 沃素価:349g I/100g 例4: C5留分1 lを60℃、5バールおよび1.2時間の滞留時間で連続的にR
eO/Alを備えた管状反応器中にポンプ輸送した。115℃および常
圧で運転される落下型被膜蒸発器を用いて、反応生成物を低沸点留分と高沸点留
分とに分離した。この高沸点留分を蒸留によって真空中で低沸点物の残量と分離
した。85g l−1−1の空時収量および70%までのシクロペンテン変換
率で淡い黄色の液体が得られ、これを最終的にAl上でクロマトグラフィ
ー処理した。取り出された試料は、次の組成を有していた(GC単位面積当りの
百分率): 異性体のC12、C12、C14、C14、C16、C16、C1847%、 異性体のC1018、C1120、C1220、C1222、C13 22 、C1324、C1424、C142644%、 異性体のC1526〜C25429%。
【0114】 沃素価:325g I/100g II.アルコールの製造 例5 例4に記載の複分解反応混合物を減圧下で分別蒸留した(理論的分離段60個
;返送流比5;100ミリバールで分離した留分、塔頂温度96〜124℃、塔
底温度126〜173℃)。この場合には、次の組成を有するオレフィン留分が
分離された(GC単位面積当りの百分率): C1052.2%、C1115.0%、C121.5%、C131.4%、C H8.9%、C1521.1%。沃素価は、284g I/100gであっ
た。このオレフィン留分4960gをCo(CO)18.9gで185℃お
よび合成ガス(CO/H 1:1)を用いての280バールで水496gおよ
びヘプタン6 lを添加しながら20 lの回転攪拌型オートクレーブ中でヒド
ロホルミル化し、この場合反応時間は、7.5時間であった。オートクレーブの
冷却および放圧の後、反応抽出物を10%の酢酸で空気導入下に90℃で脱コバ
ルトした。生じるヒドロホルミル化混合物を2.5 lの管状反応器中で細流運
転形式(Rieselfahrweise)でCo/Mo固定床触媒で175℃および水素を用
いて280バールで10質量%の水を添加しながら水素化した。ヘプタンの蒸留
による分離後に、326mg KOH/gのOH価を有するアルコール混合物が
得られた。
【0115】 このアルコール混合物を蒸留により後処理し、99℃/9ミリバール〜144
℃/40ミリバールの沸騰範囲を有する留分を分離した(粗製ヒドロホルミル化
生成物に対して40質量%)。この留分は、296mg KOH/gのOH価を
有する。H−NMRにより、1.02の平均分岐度が測定された。
【0116】 例6 例5からのオレフィン留分を分別蒸留した(例5と同様の装置;200ミリバ
ールで分離された留分、塔頂温度95〜110℃、塔底温度130℃)。この場
合には、次の組成を有するオレフィン留分が分離された(GC単位面積当りの百
分率): C1072.5%、C1123.0%、C123.9%。沃素価は、295g
/100gであった。このオレフィン留分2260gをCo(CO)
.5gで185℃および合成ガス(CO/H 1:1)を用いての280バー
ルで水226gおよびヘプタン1.5kgを添加しながら20 lの回転攪拌型
オートクレーブ中でヒドロホルミル化し、この場合反応時間は、7.5時間であ
った。オートクレーブの冷却および放圧の後、反応抽出物を10%の酢酸で空気
導入下に90℃で脱コバルトした。生じるヒドロホルミル化混合物を2.5 l
の管状反応器中で細流運転形式でCo/Mo固定床触媒で175℃および水素を
用いての280バールで10質量%の水を添加しながら水素化した。
【0117】 このアルコール混合物を蒸留により後処理し、80℃/2ミリバール〜114
℃/2ミリバールの沸騰範囲を有する留分を分離した(粗製ヒドロホルミル化生
成物に対して71質量%)。この留分は、310mg KOH/gのOH価を有
する。H−NMRにより、1.14の平均分岐度が測定された。
【0118】 III.界面活性混合物の製造 例7 (酸化エチレン7モルを有する脂肪アルコールエトキシレートの製造) 例5で得られたアルコール混合物380gをNaOH1.5gと一緒に乾燥型
の2 lのオートクレーブ中に注入した。オートクレーブの内容物を150℃に
加熱し、酸化エチレン616gを圧力下にオートクレーブ中に圧入した。全酸化
エチレン量の注入後、オートクレーブを150℃でなお30分間維持した。冷却
後、反応抽出物を硫酸で中和した。得られた界面活性剤混合物は、DIN 53
917により水中の1%の溶液で測定された46℃の混濁点を有していた。DI
N 53914により測定された表面張力は、1g/lの濃度の場合に26.8
mN/mであった。
【0119】 例8 (酸化エチレン11モルを有する脂肪アルコールエトキシレートの製造) 例6で得られたアルコール混合物270gをNaOH1.5gと一緒に乾燥型
の2 lのオートクレーブ中に注入した。オートクレーブの内容物を150℃に
加熱し、酸化エチレン726gを圧力下にオートクレーブ中に圧入した。全酸化
エチレン量の注入後、オートクレーブを150℃でなお30分間維持した。冷却
後、反応抽出物を硫酸で中和した。得られた混合物は、DIN 53917によ
り水中の1%の溶液で測定された95.5℃の混濁点を有していた。DIN 5
3914により測定された表面張力は、1g/lの濃度の場合に31.2mN/
mであった。
【0120】 例9 (アルキルホスフェートの製造) 例6で得られたアルコール混合物360gを攪拌容器中で窒素雰囲気下に60
℃に加熱し、徐々にポリ燐酸167gを添加した。この場合には、温度は65℃
を超えなかった。添加の終結時に、温度を70℃に上昇させ、反応バッチ量を前
記温度でなお1時間攪拌した。DIN 53914により1g/lの濃度で測定
された32.1mN/mの表面張力を有する界面活性剤混合物が得られた。
【0121】 例10 (アルキルエーテルホスフェートの製造) 例7で得られた脂肪アルコールエトキシレート490gを攪拌容器中で窒素雰
囲気下に60℃に加熱し、徐々にポリ燐酸85gを添加した。この場合には、温
度は65℃を超えなかった。添加の終結時に、温度を70℃に上昇させ、バッチ
量を前記温度でなお1時間攪拌した。DIN 53914により1g/lの濃度
で測定された35.7mN/mの表面張力を有する界面活性剤混合物が得られた
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年10月9日(2001.10.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 9/11 C07F 9/11 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ペーター シュヴァープ ドイツ連邦共和国 バート デュルクハイ ム クレーヘーレンヴェーク 23 (72)発明者 ミヒャエル シュルツ ドイツ連邦共和国 ルートヴィヒスハーフ ェン ダウナー シュトラーセ 39 (72)発明者 ユルゲン トロープシュ ドイツ連邦共和国 レーマーベルク イム オーベレン ベルク 81 (72)発明者 ハンス−ウルリヒ イェーガー ドイツ連邦共和国 ノイシュタット エル シッヒヴェーク 31 Fターム(参考) 4H006 AA02 AA03 AB68 AC11 AC29 AC41 AC43 AC45 BA09 BA14 BA16 BA20 BA23 BA30 BA32 BA33 BA34 BA37 BA40 BA44 BA48 BC40 BD10 BD70 BE20 BE40 FE11 GN06 GP01 4H039 CA29 CA60 CE00 CL45 4H050 AA01 AA02 AB68 WA13 WA23

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール混合物の製造法において、 a)シクロペンテンおよび少なくとも1つの非環式モノオレフィンを含有する炭
    化水素混合物を複分解反応で変換し、 b)複分解の反応混合物から、本質的に8〜20個の炭素原子を有するオレフィ
    ンを含有するオレフィン留分を分離し、 c)場合によってはオレフィン留分中に含有されている、2個または複数個の不
    飽和化合物に少なくとも部分的に選択的な水素化を行ない、モノオレフィンに変
    換し、 d)場合によっては選択的に水素化されたオレフィン留分を一酸化炭素および水
    素との反応によって接触的にヒドロホルミル化し、水素化することを特徴とする
    、アルコール混合物の製造法。
  2. 【請求項2】 工程a)において、5〜40質量%、有利に10〜30質量
    %の範囲内のシクロペンテン含量を有する炭化水素混合物を使用する、請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程b)において、本質的に9〜18個の炭素原子、有利に
    10〜15個の炭素原子を有するオレフィンを含有するオレフィン留分を分離す
    る、請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程d)において使用されるオレフィン留分が175〜35
    0g I/100gの範囲内の沃素価を有する、請求項1から3までのいずれ
    か1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程d)において使用されるオレフィン留分が10〜90質
    量%、有利に30〜70質量%の範囲内の非分枝鎖状オレフィン含量を有する、
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法により得る
    ことができるアルコール混合物。
  7. 【請求項7】 200〜400mg KOH/g生成物、有利に250〜3
    50mg KOH/gの範囲内のOH価を有する、請求項6記載のアルコール混
    合物。
  8. 【請求項8】 0.5〜2.5、有利に0.7〜2.0の範囲内の平均分岐
    度を有する、請求項6または7記載のアルコール混合物。
  9. 【請求項9】 官能化されたアルコール混合物の製造法において、請求項6
    から8までのいずれか1項に記載のアルコール混合物をアルコキシル化し、グリ
    コシド化し、硫酸化し、ホスフェート化し、アルコキシル化し、次に硫酸化する
    かまたはアルコキシル化し、次にホスフェート化することを特徴とする、官能化
    されたアルコール混合物の製造法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の方法によって得ることができる、官能化さ
    れたアルコール混合物。
  11. 【請求項11】 界面活性剤、分散剤、紙助剤、汚染物溶解剤、耐蝕剤、分
    散液のための助剤、結垢抑制剤としての請求項10記載の官能化されたアルコー
    ル混合物の使用。
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