JP2003504216A - 工作機械スピンドル用の軸受装置 - Google Patents

工作機械スピンドル用の軸受装置

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JP2003504216A
JP2003504216A JP2001509341A JP2001509341A JP2003504216A JP 2003504216 A JP2003504216 A JP 2003504216A JP 2001509341 A JP2001509341 A JP 2001509341A JP 2001509341 A JP2001509341 A JP 2001509341A JP 2003504216 A JP2003504216 A JP 2003504216A
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hydrostatic
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ベルント シュトゥーデマン
ノルベルト ヘネス
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デーエス テヒノロギー ヴェルクツォイクマシーネンバウ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
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Abstract

(57)【要約】 工作機械スピンドル用の軸受装置が、１つの静圧半径方向軸受と、少なくとも１つの半径方向・軸方向・ころがり軸受から成ること。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 本発明は、工作機械スピンドル用の軸受装置に関する。
【０００２】 工作機械スピンドルは、ころがり軸受、又は滑り軸受、特に静圧軸受にて支持
される。
【０００３】 ころがり軸受は、摩擦が少なく、それにより回転数が大きい場合にも温度上昇
が少ないという長所を有するが、ロール体とロールリングとの間の大きな局部負
荷がぎこちない動作の原因となり、その結果、振動が容易に伝達されてしまう、
又は、振動が軸受自体によって形成されてしまう。また、ころがり軸受機構が、
内リング、ロール体、外リングから構成されるために、ころがり軸受の回転精度
を近代的な工作機械において要求される小さな値にするには多大な手間と費用が
必要である。
【０００４】 それに対して静圧軸受機構では極めて高い回転精度が達成され、その理由は、
少ない部材、即ち、シャフト、軸受ブッシュ、及びケーシング穴だけが調整され
るからである。研磨心棒を用いた穴の研磨により、精確な一直線上の並び、精確
な直径、並びに最善の表面品質が達成される。潤滑油膜により振動減衰する動作
特性が達成されるので、静圧軸受は精確な精密削り作業にも使用可能である。更
に静圧軸受は非摩損性である。しかし、工作機械スピンドル用の申し分のない静
圧軸受機構のためには通常は２つの半径方向・静圧軸受（ラジアル・静圧軸受）
および２つの軸方向・静圧軸受（アキシアル・静圧軸受）が必要であるので、軸
受内にて必要とされる流体静力学的な圧力、即ち静圧力を構成するため、及び、
過度な温度上昇を伴うことなく十分な油処理量を達成するためには、高いポンプ
出力が必要である。更に、循環する潤滑油を均一の許容温度に保つためには冷却
集成装置が必要である。
【０００５】 本発明の基礎を成す課題は、周知の軸受装置の短所を伴うことなく、高い回転
精度、切削力が大きい場合における高い振動減衰、並びに高い回転数を可能とす
る軸受装置を創作することである。
【０００６】 この課題から出発して、本発明に従って、１つの静圧半径方向軸受と、少なく
とも１つの半径方向・軸方向・ころがり軸受とから構成される、工作機械スピン
ドル用の軸受装置が提案される。静圧半径方向軸受により、高い回転精度、極度
に堅固な軸受機構、高い振動減衰、並びに、例えば工作機械スピンドルにより支
持されている工具が加工材料に対して意図せずに衝突した際に生じ得る半径方向
衝撃に基づく損傷に対して高い安全性が提供される。
【０００７】 本発明は、静圧軸受機構の周知の特性が実質的には半径方向にて生かされ、そ
れに対して、軸方向では半径方向・軸方向・ころがり軸受によるガイドで十分で
あるという考察から出発している。更に、静圧軸受機構の有利な特性は実質的に
スピンドルの工具側の端部の領域にて作用し、それにより、この領域にだけ静圧
半径方向軸受が配設されればよい。
【０００８】 静圧半径方向軸受に対して平行に且つ隣接して少なくとも１つの半径方向・軸
方向・ころがり軸受が配設されている一方で、スピンドルの工具受容部に対する
スピンドルの反対端部に他の半径方向・ころがり軸受が配設されていると、ポン
プ出力および冷却能力が過度に増加することなく高い回転数が達成され、その理
由は、２つの半径方向軸受と２つの軸方向軸受を有する静圧完全軸受機構と比べ
て、単に４分の１のポンプ出力および冷却能力だけが必要となるからである。そ
れに対して、ころがり軸受に要求される油供給は軽視され得て、その理由は、こ
れらのころがり軸受が単に少量の作動オイルミストを用いて潤滑および冷却され
るからである。
【０００９】 好ましくは、両方向における軸方向負荷のための平行な２つの半径方向肩付き
玉軸受が、静圧半径方向軸受に隣接して、スピンドルの工具受容部に対する静圧
半径方向軸受の反対側に配置され得て、この場合、これらのころがり軸受は、通
常のころがり軸受と比べて、軸方向における剛性に関して遥かに改善されていて
、その理由は、それらが通常の１５°の押圧角度の代わりに２５°の押圧角度で
実施されるからである。
【００１０】 工作機械スピンドルが様々な回転数で駆動可能である場合、例えば、高い振動
減衰が重要である大きく且つ重いフライスヘッドを用いた重切削のための低い回
転数、高い回転精度が要求される同様に大きく且つ重いフライスヘッドを用いた
精密削り加工のための中間の回転数、及び、比較的小さな直径を有するドリルを
用いた穴を製造するため又は小さい直径のボールヘッドフライスを用いた簡単な
フライス作業のための高い回転数にとって、軸受装置が次のように形成されてい
ると有利である。即ち、静圧半径方向軸受が下方の回転数領域および場合によっ
ては中間の回転数領域においてのみ有効であり、高い回転数領域では有効ではな
いようにである。その際、高い回転数領域では、確かに、高い振動減衰、高い回
転精度、並びに極度に堅固な軸受機構のような静圧軸受機構の長所が排除されて
しまうが、これらの特性は、１５ｍｍまでの直径の穴を製造する際、及び、小さ
い直径のボールヘッドフライスを用いたフライス加工の際には必ずしも必要とさ
れるものではない。
【００１１】 静圧軸受機構は、圧油供給を遮断するという簡単な方式で無効にすることが可
能である。このことは、例えば、静圧半径方向軸受に対する圧油供給を予め設定
可能な回転数以上で遮断する自動切換装置によって達成され、この場合、好まし
くは、静圧半径方向軸受内にある油を吹き出すために静圧半径方向軸受の圧縮空
気付勢が同時に行われる。
【００１２】 次に、図面に示されている実施形態に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
【００１３】 図面には、工作機械において、非図示のスピンドルボックス内で軸方向に移動
可能であるバー１内で回転可能に支持されているフライススリーブ２の工具側の
領域だけが示されていて、フライススリーブ２には、フライススリーブ２内で軸
方向に移動可能であるが回転不能であるスピンドル５が設けられている。フライ
ススリーブ２及びスピンドル５は共同で工作機械メインスピンドル２、５を形成
する。
【００１４】 フライススリーブ２は、静圧軸受機構３を用いて並びにそれと隣接して半径方
向・肩付き玉軸受ペア４を用いてバー１内にて支持されている。
【００１５】 スピンドル５はその端部にテーパ受容部６を有し、このテーパ受容部６内には
フライスヘッド又はドリルの対応する急勾配円錐体、即ちテーパが差し込まれ、
自動工具締付装置７を用いて固定される。この自動工具締付装置７は同軸の引張
棒８を用いて周知の方式で工具を保持ないしは放出するために操作される。ほぼ
３００ｍｉｎ−１の低い回転数による重切削のためには、重く且つ大きいフライ
スヘッドが、フライススリーブ２に対するスピンドル５の図示されている位置に
おいて、これらのフライススリーブ２とスピンドル５から形成されている工作機
械メインスピンドル２、５に固定され、この場合、フライスヘッドへのトルク伝
達は、フライススリーブ２との形状拘束的な連結を介してのみ行われる。要求さ
れる送りは、非図示のスピンドルボックス内におけるバー１の軸方向の移動によ
り成される。高い回転精度を伴う精密削り加工は、ほぼ１２００ｍｉｎ−１の回
転数で実施される。
【００１６】 ほぼ３２００ｍｉｎ−１の回転数による小さい直径の工具を用いた軽切削の穿
孔作業およびフライス作業のためにはスピンドル５が軸方向に移動され、スピン
ドル５は、バー１よりも遥かに小さい直径を有し、それにより加工すべき加工材
料の遥かに小さい開口部内または穴内に挿入可能である。
【００１７】 静圧軸受機構３には圧油供給部９を介して圧油が供給され、油流出は油排出部
１０を介して行われる。流出するこの油は非図示の冷却装置に導かれ、それから
再び非図示のポンプに到達する。静圧軸受機構の作用方式は周知であるので詳細
な説明は省くものとする。
【００１８】 この静圧軸受機構に関して付言すべきこととして次のことが挙げられる。即ち
、この静圧軸受機構はほぼ１００μｍという大きな合計スリットで作動し、静圧
軸受機構３には流れ制御弁を介して大きな油体積流が導かれるということである
。それにより、油圧は、例えば加工材料に対する工具の衝突によるインパルスが
生じる軸受側で即座に増加され、それによってこのインパルスが即座に受け止め
られることになる。このようにして、ころがり軸受４は衝撃に対して保護され、
整備ないしは修理の手間と費用が減少される。
【００１９】 ころがり軸受４には、冷却および潤滑油が油供給部１１を介して導かれ、この
油はオイルミストとして球体に対して飛散される。この油はバー１内の油排出部
１２を介して再びオイルポンプへと返送される。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施形態を示す図である。
【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成１３年８月３日（２００１．８．３）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００３
【補正方法】変更
【補正の内容】
【０００３】 ころがり軸受は、摩擦が少なく、それにより回転数が大きい場合にも温度上昇
が少ないという長所を有するが、ロール体とロールリングとの間の大きな局部負
荷がぎこちない動作の原因となり、その結果、振動が容易に伝達されてしまう、
又は、振動が軸受自体によって形成されてしまう。また、ころがり軸受機構が、
内リング、ロール体、外リングから構成されるために、ころがり軸受の回転精度
を近代的な工作機械において要求される小さな値にするには多大な手間と費用が
必要である。これらの短所の一部を回避するために、ドイツ特許出願公開第２６ ３０７４０号公報から、ころがり軸受の外リングを静圧軸受に配設することが知 られている。このことは、その製造に関して多大な手間と費用を必要とする。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００４
【補正方法】変更
【補正の内容】
【０００４】 それに対して静圧軸受機構では極めて高い回転精度が達成され、その理由は、
少ない部材、即ち、シャフト、軸受ブッシュ、及びケーシング穴だけが調整され
るからである。研磨心棒を用いた穴の研磨により、精確な一直線上の並び、精確
な直径、並びに最善の表面品質が達成される。潤滑油膜により振動減衰する動作
特性が達成されるので、静圧軸受は精確な精密削り作業にも使用可能である。更
に静圧軸受は非摩損性である。この種の静圧完全軸受機構はドイツ特許出願公開 第４３２４１４０号公報に記載されている。 しかし、工作機械スピンドル用の申
し分のない静圧軸受機構のためには通常は２つの半径方向・静圧軸受（ラジアル
・静圧軸受）および２つの軸方向・静圧軸受（アキシアル・静圧軸受）が必要で
あるので、軸受内にて必要とされる流体静力学的な圧力、即ち静圧力を構成する
ため、及び、過度な温度上昇を伴うことなく十分な油処理量を達成するためには
、高いポンプ出力が必要である。更に、循環する潤滑油を均一の許容温度に保つ
ためには冷却集成装置が必要である。
【手続補正４】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００６
【補正方法】変更
【補正の内容】
【０００６】 この課題から出発して、本発明に従って、スピンドルの工具側の端部の領域に おける １つの静圧半径方向軸受と、この静圧半径方向軸受に対して平行に設けら れている 少なくとも１つの半径方向・軸方向・ころがり軸受とから構成される、
工作機械スピンドル用の軸受装置が提案される。静圧半径方向軸受により、高い
回転精度、極度に堅固な軸受機構、高い振動減衰、並びに、例えば工作機械スピ
ンドルにより支持されている工具が加工材料に対して意図せずに衝突した際に生
じ得る半径方向衝撃に基づく損傷に対して高い安全性が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘネス ノルベルト ドイツ連邦共和国 デー・53332 ボルン ハイム シュタチオーネンヴェーク 31 Ｆターム(参考） 3C045 FD13 FD14 3C048 BC03 CC04 CC07 3J102 AA02 AA09 BA03 CA02 CA09 GA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】工作機械スピンドル用の軸受装置において、この軸受装置が、
    スピンドル（２、５）の工具側の端部の領域に配設されている１つの静圧半径方
    向軸受（３）と、この静圧半径方向軸受（３）に対して平行に設けられている少
    なくとも１つの半径方向・軸方向・ころがり軸受（４）とから成ることを特徴と
    する工作機械スピンドル用の軸受装置。
  2. 【請求項２】静圧半径方向軸受（３）に対して平行に且つ隣接して少なくと
    も１つの半径方向・軸方向・ころがり軸受（４）が配設されていることを特徴と
    する、請求項１に記載の軸受装置。
  3. 【請求項３】スピンドル（２、５）の工具受容部（６）に対する静圧半径方
    向軸受（３）の反対側にて、両方向における軸方向負荷のための平行な２つの半
    径方向肩付き玉軸受（４）が静圧半径方向軸受（３）に隣接して配設されている
    ことを特徴とする、請求項２に記載の軸受装置。
  4. 【請求項４】半径方向肩付き軸受（４）が２５°の押圧角度を有することを
    特徴とする、請求項５に記載の軸受装置。
  5. 【請求項５】スピンドル（２、５）が様々な回転数で駆動可能であり、静圧
    半径方向軸受（３）が下方の回転数領域でのみ有効であることを特徴とする、請
    求項２、３、または４に記載の軸受装置。
  6. 【請求項６】切換装置が静圧半径方向軸受（３）への圧油供給部（９）を予
    め設定可能な回転数以上にて遮断することを特徴とする、請求項５に記載の軸受
    装置。
  7. 【請求項７】切換装置が、静圧半径方向軸受（３）が無効となるように静圧
    半径方向軸受（３）内にある油を、この油を吹き出すために圧縮空気で付勢する
    ことを特徴とする、請求項５または６に記載の軸受装置。
JP2001509341A 1999-07-08 2000-06-29 工作機械スピンドル用の軸受装置 Pending JP2003504216A (ja)

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