JP2003504171A - 親水性ポリマーからの多壁ポリマーマイクロカプセルの調製 - Google Patents

親水性ポリマーからの多壁ポリマーマイクロカプセルの調製

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JP2003504171A JP2000584988A JP2000584988A JP2003504171A JP 2003504171 A JP2003504171 A JP 2003504171A JP 2000584988 A JP2000584988 A JP 2000584988A JP 2000584988 A JP2000584988 A JP 2000584988A JP 2003504171 A JP2003504171 A JP 2003504171A
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hydrophilic
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エディス マシオウィッツ
ジュールズ エス. ジャコブ,
ドナルド イー. ザ サード チッカーリング,
キャスリーン ペカレック
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ブラウン ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション
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    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
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    • B01J13/12Making microcapsules or microballoons by phase separation removing solvent from the wall-forming material solution
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Abstract

(57)【要約】 特定の濃度および温度で互いに溶解しないが、溶液において正の拡張係数を有する2つ以上の親水性で水溶性のポリマーを使用して、多層ポリマーマイクロスフェアを形成する。この方法によって生成される多層マイクロスフェアは、極めて均一な寸法のポリマー層およびポリマー層に送達される物質の実質的な組み込みによって特徴付けられる。この方法の好ましい実施形態において、2つのポリマーが、水性溶媒に溶解され、組み込まれる物質が、ポリマー溶液に分散または溶解され、この混合物が、有機溶媒またはポリマー/水混合物中に懸濁され、そして攪拌され、そして溶媒が、ゆっくりとエバポレートされ、1つのポリマーによって形成される内部コアおよび第2のポリマーによって形成される外層を有するマイクロスフェアを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、特に制御化送達系における使用のための、多壁ポリマーマイクロス
フェア(multiwall polymer microsphere)を調
製するための方法である。
【0002】 物質(例えば、薬物、殺虫剤、肥料、洗剤、香料、および指示薬)の制御化送
達は、種々のプロセスを使用して達成され得る。1つのタイプの送達系において
、ポリマーカプセルが、送達されるべき物質の周りに、または送達されるべき物
質を組み込んで形成される。ポリマー(単数または複数)の形態および組成は、
物質を組み込むために使用され得る方法、カプセルが使用され得る環境、組み込
まれ得る物質のタイプを決定する。
【0003】 マイクロスフェアを調製するための1つのプロセスは、ホット−メルト技術で
ある。融解したポリマーが薬物とともに混合され、そしてこの混合物が非溶媒に
懸濁され、ここで、これは冷却されて、そして凝固される。このプロセスの主要
な利点は、低融点ポリマーのみが熱不安定性物質とともに使用され得ることであ
る。
【0004】 溶媒エバポレーション技術(これは、例えば、M.N.Vranckenの米
国特許第3,523,906号およびM.Morishitaの米国特許第3,
960,757号に開示される)が、生分解性ポリマーからマイクロスフェアを
調製するために使用されてきた(文献中に、および米国特許第4,272,39
8号においてH.Jaffeによって、報告される)。この手順は、一般的に、
塩化メチレンまたは他の揮発性溶媒にポリマーを溶解される工程、この溶液中に
薬物を溶解または懸濁させる工程、ならびに乳化剤を含有する水相で得れた混合
物を乳化させる工程からなる。溶媒がエバポレートされて、組み込まれるべき物
質を含有するマイクロスフェアが作製される。Morishitaの技術は、水
との混和性が乏しくかつ水よりも低い沸点を有する有機溶媒に、疎水性ポリマー
を溶解する。物質は、このポリマー溶液中に溶解または混合され、この溶液が、
親水性コロイドまたは表面活性剤の水溶液で乳化され、そしてこの有機溶媒が、
エバポレーションによって除去される。この方法の主要な制限は、使用される溶
媒が、カプセル化されるべき生物学的に活性な物質に有害であり得ることである
【0005】 マイクロカプセルを形成するために使用されるなお別の方法は、相分離である
。本質的に、ポリマーは、非溶媒の添加によって、または第1ポリマーと非相溶
性である第2ポリマーの添加によって、コアの周りに沈降させられる。
【0006】 ポリマーコーティングが、流動床法を使用して、球状粒子へ付加され得る。こ
の方法において、1つのポリマーのマイクロスフェアまたはカプセル化されるべ
き物質の粒子が、空気流によって鉛直カラム中で懸濁される。コーティングのた
めに使用されるポリマーが、適切な溶媒に溶解され、そして懸濁された粒子上に
噴霧される。均一なポリマーコーティングが、50μmよりも大きな粒子につい
て得られ得る。しかし、この方法は、水のエバポレーションのために必要とされ
る時間に起因して、水溶性ポリマーについて適切でない。
【0007】 Mathiowitzの米国特許第4,861,627号は、第1ポリマーか
ら作製されるポリマーコア、第2ポリマーから作製される均一なコーティング層
、およびこれらのポリマーのうちの少なくとも1つの中に組み込まれた物質を有
するポリマーマイクロスフェアを作製するための方法を記載する。第1ポリマー
おおよび第2ポリマーは、互いに非混和性であり、そして適切な溶媒に溶解され
る場合、またはともに融解される場合に、別個の相に分離する。これらのポリマ
ーの界面張力は、一方のポリマーが他方のポリマーを採り込ませ、1つのポリマ
ーのコア、および第2ポリマーの均一なコーティングを有するマイクロスフェア
が生じる。マイクロスフェアは、揮発性有機溶媒中に可溶性であるポリマーから
作製される。
【0008】 これらの方法の全ては、制御化送達のためのマイクロスフェアまたはマイクロ
カプセルを作製する際に有用であるが、これらは特定の不利益を有する。米国特
許第4,861,627号に記載されるコーティング方法は、均一な層を有する
マイクロスフェアを提供するが、揮発性有機溶媒に可溶性でない親水性ポリマー
に適用可能でない。他のコーティング方法(これらは、親水性ポリマーに適用可
能である)は、常には均一なポリマー層を生じない。現在、実施し得る最善の方
法は、1つのポリマーから形成されるマイクロスフェアを第2ポリマー浴へ浸漬
することである(パンコーティング)。しかし、これらのコーティングは、適用
範囲(coverage)および厚みの両方に関して非均一である傾向にある。
これは、このポリマーがインビボで分解する際に薬物の線形性放出を必要とする
制御化薬物送達系における場合、制御化送達のためのシステムにとって致命的で
あり得る。さらに、これらの方法の多くが、複数の工程を必要とし、各段階での
品質制御問題の増加が伴う。最終的な収量は、頻繁に低い。
【0009】 従って、マイクロカプセル形態の2以上の親水性ポリマーからなる送達系を製
造するための単一工程方法を提供することが、本発明の目的である。
【0010】 ポリマー送達デバイスを作製するための方法を提供することが、本発明の別の
目的であり、この方法において、物質(固体の場合は粒子形態)または生存して
いる細胞が、直接的にポリマーへ組み込まれ得、そしてこの方法は、組み込まれ
るべき任意の熱不安定性物質に損傷を与えることを防止するために比較的低温で
実施され得る。
【0011】 (発明の要旨) 2以上の親水性ポリマーから、多層ポリマーの薬物、タンパク質、または細胞
の送達デバイスを調製するための単一工程方法が、開示される。相図によって指
示されるような特定の濃度で互いに溶解性でない任意の2以上の異なる生分解性
、または非分解性の、水溶性ポリマーが、使用され得る。この方法によって作製
される多層マイクロカプセルは、ポリマーの均一に寸法化された層を有し、そし
て生物学的に活性な薬剤(例えば、薬物または細胞)あるいは診断学的薬剤(例
えば、色素)を含む広範な物質を組み込み得る。
【0012】 好ましい実施形態において、2つの親水性ポリマーが水溶液に溶解され、組み
込まれるべき物質がこのポリマー溶液に分散または溶解され、この混合物が連続
相に懸濁され、そしてこの溶媒が徐々にエバポレートされて、1つのポリマーに
より作製された内部コアおよび第2ポリマーの外層を有するマイクロスフェアを
作製する。連続相は、有機油、揮発性有機溶媒、または第3ポリマーを含有する
水溶液のいずれかであり得、第3ポリマーは、ポリマーの第1の混合液に可溶性
でなく、そしてこの混合液が攪拌される際に第1の2つのポリマーの相分離を生
じさせる。
【0013】 別の実施形態において、2種以上の親水性ポリマーを、有機溶液と水溶液との
混合液中に溶解し、次いで共に混合する。適切な溶媒およびポリマーを選択する
ことにより、この2種の溶液は、互いに溶解せず、懸濁液または乳濁液を生じる
。次いで、この不溶性混合物は、なお別の連続相中で懸濁され得る。この相中で
、どのポリマーも可溶性ではなく、そして溶媒は、エバポレーションによって除
去される。
【0014】 別の実施形態において、温度の変化によりゲル化する2種の親水性ポリマーを
、別個に溶解し、2種のポリマー溶液を形成させる。これらの溶液を混合し、そ
して一方の層が他方の層を取り込むように相を分離し、次いで、温度を変化させ
て、ポリマーの1つをゲル化し得る。必要に応じて、この温度を変化させて、第
2のポリマーをゲル化し得る。いくつかの実施形態において、特に細胞がカプセ
ル化される場合、得られるマイクロスフェアを乾燥させる必要はない。
【0015】 別の実施形態において、イオン性架橋、共有結合性架橋、または熱架橋され得
るポリマーが、選択される。2種のポリマー溶液を混合し、そして一方の層が他
方の層を取り込むように層が分離される。次いで、一方または両方のポリマーは
、例えば、イオン性架橋を実施するためのイオン、アミン基のような官能基との
化学架橋を実施するためのグルタルアルデヒド、またはフリーラジカルの開始を
実施するアゾ−ビスイソブチロニトリル(AIBN)またはt−ブチルペルオキ
シドの架橋剤を添加することによって、紫外(UV)領域において活性な光開始
剤(例えば、ベンゾインエチルエーテル)またはフリーラジカル重合可能基(例
えば、炭素−炭素2重結合)を架橋するための可視光おいて活性な光開始剤によ
って架橋される。
【0016】 さらなる実施形態において、ポリマー溶液中の溶媒を迅速にエバポレートして
、第2の親水性ポリマーの層内の第1の親水性ポリマーの多重スフェアを生成す
る。エバポレーションの速度を変えて、第1ポリマーのコアおよび第2ポリマー
のコーティング、または第2ポリマーの層内の第1ポリマーの多重スフェアを形
成し得る。
【0017】 所望の組成の多層マイクロカプセルを生成するための重要なパラメータは、親
水性ポリマーの選択(ポリマーの純度および分子量を含む)、溶媒、溶解度およ
び溶媒中のポリマーの濃度、非溶媒の選択および組成(非溶媒に乳化剤を添加す
ることを含む)、処理温度、溶媒のエバポレーションの速度、混合速度、取り込
まれるべき基質の物理的特性および化学的特性、ならびに溶媒のイオン性組成(
すなわち、塩の濃度)である。最適の条件は、処理条件下においてポリマーの表
面張力または界面張力を測定することによって、当業者に経験的に決定され得る
【0018】 実施例は、ポリエチレングリコールとデキストラン、およびゼラチンとアガロ
ースを構成する多層マイクロカプセルの生成を実証する。
【0019】 (発明の詳細な説明) 第1の親水性ポリマーのコアおよび第2の親水性ポリマーのコーティングを含
むマイクロカプセル、ならびにマイクロカプセルを形成する方法が、開示される
。1実施形態において、第2のポリマーの実質的に均一なコーティングが、得ら
れ得る。
【0020】 本発明の方法は、以下に詳細に記載される。
【0021】 (I.成分) (ポリマーの選択) ポリマーは、それらの物理的な特性および化学的な特性、特に生物医学適用で
使用される場合、インビボでの生分解特性に基づいて選択される。食品成分とし
てFDAに認められたポリマーは、食品適用に好ましく、そして医学適用に認め
られたポリマーは、医学適用に好ましい。ポリマーの選択において考慮にいれな
ければならない因子には、ポリマーの純度、ポリマーの分子量、水性溶液および
水性/有機性溶液中でのポリマーの溶解度が挙げられる。さらに、このポリマー
は、互いに混和することができない。
【0022】 この方法で使用されるポリマーは、好ましくは、親水性ポリマーである。本明
細書中で記載されるように、親水性ポリマーは、水、または水といくらか極性の
ある有機溶媒(例えば、低分子量のアルコール、アセトン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトニトリルおよびテトラヒドロフ
ラン)との混合液中で可溶であるポリマーである。極性のある有機溶媒は、好ま
しくは、約0〜50体積%の濃度で存在する。
【0023】 本明細書中で使用される場合、「水溶性」は、ポリマー全体が水性溶液または
水性/有機溶液(緩衝生理食塩水または共溶媒として少量の添加された有機溶媒
を含む緩衝生理食塩水)中で完全に可溶であることを意味する。
【0024】 水溶性ポリマーの例としては、ポリ−L−リジンおよび他の天然もしくは合成
アミノ酸の正に荷電したポリアミノ酸、またはアミノ酸の混合物のようなポリマ
ー骨格またはポリマー側鎖のいずれかにアミン基を有するポリアミン(ポリ(D
−リジン)、ポリ(オルニチン)、ポリ(アルギニン)およびポリ(ヒスチジン
)を含む)、ならびにポリ(アミノスチレン)、ポリ(アミノアクリレート)、
ポリ(N−メチルアミノアクリレート)、ポリ(N−エチルアミノアクリレート
)、ポリ(N,N−ジメチルアミノアクリレート)、ポリ(N,N−ジエチルア
ミノアクリレート)、ポリ(アミノメタクリレート)、ポリ(N−メチルアミノ
メタクリレート)、ポリ(N−エチルアミノメタクリレート)、ポリ(N,N−
ジメチルアミノメタクリレート)、ポリ(N,N−ジエチルアミノメタクリレー
ト)、ポリ(エチレンイミン)のような非ペプチドポリアミン、ポリ(N,N,
N−トリメチルアミノアクリレートクロリド)、ポリ(メタクリルアミノプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(N
−ビニルピロリドン)のような4級アミンのポリマー、ならびにポリ(セリン)
、ポリ(トレオニン)、およびポリ(グルタミン)のような中性ポリ(アミノ酸
)が挙げられる。
【0025】 他の適切なポリマーには、天然に存在するタンパク質(例えば、ゼラチン、ウ
シ血清アルブミンおよびオボアルブミン)、ならびに複合糖(例えば、ヒアルロ
ン酸、デンプンおよびアガロース)が挙げられる。ポリマーは、任意の生体適合
性の水溶性高分子電解質ポリマーであり得る。一実施形態において、ポリカチオ
ン性ポリマー(例えば、ペンダント基として連結されたプロトン化複素環を有す
る任意のポリマー)が利用され得る。
【0026】 親水性ポリマーにはまた、ポリ(オキシアルキレンオキシド)(例えば、ポリ
(エチレンオキシド))、ポリ(ビニルアルコール)、天然または合成多糖類お
よび多糖類誘導体(例えば、アルギナート、チトサン、デキストラン、水溶性セ
ルロース誘導体(例えば、ヒドロキシエチルセルロールおよびカルボキシメチル
セルロース))、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート)、ポリ(ヒドロキシエ
チルメタクリレート)、ならびにポリアクリルアミド(例えば、イソプロピルア
クリルアミド)が挙げられる。本明細書中で使用される「誘導体」は、当業者に
よって慣用的に行われる、置換、化学基(例えば、アルキル、アルキレン)の付
加、ヒドロキシル化、酸化および他の修飾を有するポリマーを含む。
【0027】 二相水性系は、生物活性薬剤の複雑な混合物を精製するために、幅広く使用さ
れてきた。AlbertssonおよびTjerneld、第228巻、Met
hods in Enzymology(Academic Press,Ne
w York)、1994,4頁で報告されるような、水性二相系で一般に使用
されるポリマーの一覧表を表1に示す。マイクロスフェアを形成するために使用
され得る親水性ポリマーには、表1で列挙されるものが挙げられる。
【0028】
【表1】 これらの系は、非イオン性、イオン性および塩−ポリマー相互作用に従って分
類される。二相水性系を調製する際に制御されなければならない変数には、ポリ
マーの濃度および分子量、イオン組成、温度、分離に要する時間、ならびに界面
張力が挙げられる。この界面張力は、ポリマー濃度により直接影響される。例と
して、PEG−デキストラン系の界面張力は、成分の濃度を増加することによっ
て、0.0001mN m-1から0.1mN m-1まで変動し得る。
【0029】 好ましい生分解性ポリマーには、ゼイン、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アル
ブミン、ならびに親水性ポリマーと疎水性ポリマーの合成コポリマー(例えば、
PEG−PLGAコポリマー)が挙げられる。PLGAは、ポリL−乳酸とポリ
グリコール酸のコポリマーと定義される。
【0030】 これらのポリマーは室温で液体であるか、あるいは、例えば、ポリマーを融解
することによって、またはこのポリマーを溶媒に溶解することによって液化され
得る。どのポリマー系が多層マイクロスフェアを形成するかを決定するための最
も重要な基準は、液化ポリマーの界面張力およびそのポリマー系の拡張係数であ
る。界面張力は、測定され得るか、測定された表面張力から計算され得るか、ま
たは公表文献から決定され得る。ポリマー系の拡張係数は、この界面張力から計
算される。拡張係数が正の場合、一方のポリマーは他方を取り込む。
【0031】 溶液中のポリマーの表面および/または界面張力を決定することにより、一方
のポリマーが他方のポリマーを完全に包み込むか否かを決定し得る理論は、以下
に詳細に記載される。
【0032】 (ポリマー溶液と組み込まれる物質との混合) ポリマーは、2つの方法のいずれかで、組み込まれるべき物質と合わせられ得
る。1つの方法において、各ポリマーは別々に溶解または融解され、そしてその
溶液が合わせられる。2番目の方法において、両方のポリマーが同時に1つの溶
媒に溶解されるか、または一緒に融解される。ポリマーマイクロスフェア内の物
質の極限分散は、溶解および組合せ方法によって、部分的に決定される。組み込
まれるべき物質は、ポリマー溶液の一方もしくは両方、またはその混合物に直接
添加される。
【0033】 本来、細胞の様々な部分を互いに分離するために開発された、タンパク質分配
理論の要素は、特定のタンパク質を多層ポリマーマイクロスフェアの一方の層ま
たは他方に充填するように適合され得る。分配係数は、タンパク質自体の特性お
よび二相分離ポリマーの特性に依存する。各タンパク質について、そのポリマー
間の分配は、ポリマーの特定の特性を変化させることによって、変更され得る。
pH、イオン組成もしくはその系の温度、ならびに/またはポリマーの分子量お
よび濃度を変えることによって、タンパク質の分配係数は変えられて、特定のポ
リマー層の優先的な充填を達成し得る。各系について、カプセル化の正確な条件
は、測定された分配係数から実験的に決定されるか、文献に報告された分配係数
から決定されなければならない。「Partitioning in Aque
ous Two−Phase Systems」、Harry Walter編
、Donald E.Brooks,およびDerek Fisher,Aca
demic Press,Inc.(London,England)、198
5。
【0034】 ポリマーを、オーバーヘッド攪拌装置、マグネチックスターラーまたはアジテ
ーション(agitation)のような従来の手段を使用して一緒に混合する
。攪拌速度は、ポリマー層の形成に影響を及ぼし、各ポリマー−溶媒混合物につ
いて最適化され得る。
【0035】 (拡張係数の計算) 固体または液体基材に渡って自発的に拡張する液体の傾向は、W.D.Har
kin、「The Physical Chemistry of Surfa
ce Films」、23頁(Reinhold Pub.Co.New Yo
rk 1952)に記載される、Harkinの等式を使用して成分の表面張力
および界面張力の項で表現され得る。
【0036】 a.lambdaij=gammaj−gammai−gammaij (1) ここで、gammajおよびgammaiは、それぞれ基材の表面張力および液体
の表面張力であり、gammaijは、基材と液体との界面張力であり、そしてl
ambdaijは、基材j上の液体iの拡張係数である。拡張は、正の値のlam
bdaについてのみ生じることが予測される。
【0037】 Harkinの等式は、式1の表面張力の値を適切な界面張力に置き換えるこ
とによって、2つの異なる相が第3のものに分散される系について書き直され得
る: b.lambda31=gamma12−gamma32−gamma13 (2) この場合、lambda13は、成分1上の成分3の拡張係数(逆に、lamb
da13は、成分3上の成分1の拡張係数である)であり、そして、第2の成分の
表面からマトリックスを置き換えるための1つの拡張した成分の能力が考慮され
る物理的状態を記載する。式(1)との類似で、lambdaの値が正である場
合、エンベロープ(envelope)形成が観測されるが、lambda31
よびlambda13がともに負である場合、分散相は分離したままである。式2
はまた、種々のポリマーについての界面張力が既知である場合、S.Y.Hob
bs、M.E.J.DekkersおよびV.H.Watkins、Polym
er、第29巻、1598〜1602(1988)、ならびにそこに引用される
参考文献の方法を使用して、ポリマーブレンドの挙動を予測するために使用され
得る。
【0038】 (ポリマー溶液または液体) 第3の非混和性液体(相2)に懸濁される、2つの非混和性の液滴(相1およ
び3として示される)が接触される場合、同じ等式が適用され得る。得られる平
衡配置は、界面張力および拡張係数から容易に予測される。図1に概略的に示さ
れるようにこれらの場合が視覚化され得る: a)ポリマーAが完全にポリマーBを取り込むか、またはその逆 b)ポリマーBが部分的にポリマーAを取り込むか、またはその逆、そして c)両方のポリマー相が取り込まない。
【0039】 この理論に基づいて、界面張力を測定するか、または溶液中のポリマーの表面
張力の測定に基づいて界面張力を計算することが可能であり、そしてどのポリマ
ー−溶媒系が多層ミクロスフェアを生成するかを予測することができる。
【0040】 表面張力は、当業者に公知の技術を使用して測定され得る。例えば、表面張力
計が使用され得、この表面張力計は、de Nouy ring法を使用し、既
知の直径の白金リングからなり、これはポリマー溶液中に置かれ、次いでゆっく
り垂直に引き上げられる。このリングは液体の表面に付着し、この液体から離れ
ることに抵抗する。リングが液体表面から離れるために必要とされる力が測定さ
れ、見かけの表面張力として書き留められる。これは、真の表面張力を決定する
ために補正因子が乗算される。
【0041】 液体間の界面張力は、同様に測定される。異なる密度を有する2つの液体が、
混合を避けるために、容器に注意深く配置される。低い方の液体の十分内側にな
るまで、白金リングがゆっくり挿入される。特に界面において液体を混合しない
ように注意しながら、リングは、上層の液体が確実に無くなるように軽く揺すら
れる。次いで、下の液体の表面を壊し(break)、上の液体に入るまで、リ
ングを垂直に引き上げて、表面張力を決定するための同じ手順が続けられる。
【0042】 (水性溶媒または水性有機溶媒の選択) 溶媒系は、マイクロカプセルに組み込まれるポリマーが、最初に水溶液に行き
、次いで、別々の相に分離し、1つのポリマーが別のポリマーに取込まれるよう
に、ポリマーに関連して選択されなければならない。水、または水性/有機溶媒
(水および極性有機溶媒の混合物を含む)中に溶解され得る。いくつかの溶媒系
が物質の生物学的な活性に有害な効果を有し得るので、溶媒の選択は、ポリマー
に組み込まれるべき物質に依存する。
【0043】 水性/有機溶液は、水および約0〜50体積%の間の好ましい濃度の極性有機
溶媒の混合物を含み得る。適切な溶媒には、ケトン(例えば、アセトン)、エー
テル(例えば、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル)、ジメチルスルホキシ
ド、アルカンアミド(例えば、ジメチルホルムアミド)、ならびに低分子量のア
ルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールおよびプロパノ
ール)が挙げられるが、これには限定されない。他の適切な溶媒には、ジオキサ
ン、アセトニトリルおよびグリセロールが挙げられる。
【0044】 (組み込まれる物質の選択) 組み込まれ得る物質の例としては、薬物、肥料、殺虫剤、化学インジケーター
または染料、化学反応剤、空気および二酸化炭素のようなイメージングコントラ
スト剤、磁性化合物、放射性化合物、香水または香料が挙げられる。
【0045】 組み込まれ得る生物学的に活性な物質には、タンパク質、炭水化物、核酸、な
らびに無機および有機の生物学的に活性な分子が挙げられる。具体的な例として
は、酵素、ワクチン、抗生物質、抗腫瘍抑制剤、麻酔薬、ホルモン、脈管形成剤
、抗体、神経伝達物質、精神活性薬剤、生殖器官に影響する薬物、およびアンチ
センスオリゴヌクレオチドが挙げられる。
【0046】 組み込まれる物質は、ポリマー、ポリマー溶媒または溶媒がエバポレートされ
るかまたはゲル化する温度によって不利に影響されてはならない。物質は、好ま
しくは、溶液で、またはポリマー内で「チャネリング(channeling)
」を避けるのに十分な小さな粒子サイズであるが、この物質はまた、懸濁液で、
または気体の場合には、カプセル化される気体の存在下でポリマー溶液を音波処
理するかまたは空気混和する(aerating)ことによって提供され得る。
粒子サイズは、好ましくは、50ミクロン以下の範囲である。
【0047】 表面活性剤は、第2溶液の0体積%および50体積%の間の範囲の表面活性剤
で加えられ得る。有用な表面活性剤には、ポリビニルアルコール、ゼラチン、な
らびに当業者に公知の他の界面活性剤および乳化剤が挙げられる。
【0048】 (II.マイクロスフェア調製および特徴付け) ポリマー層内に生物活性薬剤のような物質を含む、多層ポリマーマイクロカプ
セル送達システムが、調製され得る。1実施形態において、第1および第2のポ
リマーが、水溶液中に溶解され、カプセル化されるべき物質が、このポリマー溶
液中に分散または溶解され、そしてこの混合物が、第3の溶液(これは、第3の
ポリマーを含む、有機溶媒もしくは有機油、または水溶液のいずれかであり得、
ここで最初の2つのポリマーは、この第3の溶液に可溶ではない)中に懸濁され
る。この混合物を撹拌して、第3の連続相中の最初の2つのポリマーのエマルジ
ョンを形成し、そして溶媒をゆっくりとエバポレートして、第1ポリマーの内部
コアおよび第2ポリマーの外層を有するマイクロスフェアを作製する。別の実施
形態においては、第2ポリマーの外層の形成を促進し、次いで第1ポリマーのコ
アの形成を促進することが必要である場合には、エバポレーションの速度が加速
され得る。
【0049】 別の実施形態においては、相分離が起こった後に、温度を低下させることによ
って、1つのポリマーが他のポリマーの層の内部に形成し得、従って、1つのポ
リマーが先にゲル化し、そしてさらに冷却することによって第2ポリマーのゲル
化を引き起こすことが、可能である。この実施形態において、マイクロカプセル
から水を除去する必要性がなくあり得る。さらに、これらのポリマーは架橋性基
を提供され得、そしてこれらのポリマーは、架橋剤の添加によってゲル化し得る
。この場合には、溶媒のエバポレーションは必要ではない。なお別の実施形態に
おいては、第1ポリマーのコアが第2ポリマーの層の内部に形成され得、次いで
溶媒が、スプレー乾燥または凍結乾燥によって、エバポレートされ得る。
【0050】 (エバポレーションによる溶媒の除去) 1実施形態において、溶媒エバポレーション技術は、ポリマーマイクロスフェ
アを作製するために使用され得る。この実施形態において、2つのポリマーが、
各ポリマーが可溶である水性溶媒中に、これら2つのポリマー溶液の曇点または
それよりわずかに高い濃度で、溶解される。次いで、溶媒中のこれら2つのポリ
マーの、得られる溶液または懸濁液は、異なるポリマー(これは、最初の2つの
ポリマーを強制的に相分離させる)を含む有機溶液または水性溶液に添加され、
ここで、この異なるポリマーは、最終製品の一部ではなく、そして相誘発物質と
してのみ使用され、溶媒がエバポレートされるにつれて固体のマイクロスフェア
を作製する。ポリマーがより濃厚となるにつれて、これらのポリマーは相分離を
開始し、そして十分な時間が与えられる場合には、上述の拡張係数理論によって
記述されるように、それらの熱力学的に最も安定な配置をとる。溶媒除去の速度
が増加する場合には、速度論的因子は拡張の程度を規定し、しばしばスフェアを
非平衡な配置にトラップする。
【0051】 競合する熱力学および速度論的プロセスのため、二重壁マイクロスフェアが、
2つの機構によって形成され得る。第1の経路は、完全な取り込みが拡張係数理
論によって予測され、そしてポリマー沈殿の速度がこの熱力学的平衡に達するに
十分に遅い、2つのポリマー溶液を含む。第2の方法においては、完全に取り込
まれた配置は、これら2つのポリマーが熱力学的平衡に近付く場合のこれら2つ
のポリマーの過渡的な中間体であり、そしてポリマー沈殿の速度は、これら2つ
のポリマーをこの非平衡の配置でトラップするよう調節される。特定の条件下で
は、水相は除去される必要がない(特に、細胞のカプセル化を含む実施形態にお
いて)。
【0052】 ポリマー多壁マイクロカプセルを形成するために、2つのポリマーの水溶液が
非溶媒(好ましくは、これらのポリマーをポリマー溶液中でポリマー溶液から相
分離させる物質を含む、有機溶媒または水溶液)に懸濁される。約0体積%と5
0体積%との間の、表面活性剤(例えば、界面活性剤または乳化剤)の第2の溶
液もまた添加され得る。次いで、溶媒(単数または複数)がゆっくりとエバポレ
ートされる。真空エバポレーション、凍結乾燥、または非溶媒中での溶媒エバポ
レーション、ならびに当業者に公知の他の方法が使用され得る。100℃未満の
温度が、多くの生物学的に活性な薬物の分解性の性質に起因して、好ましい。こ
のポリマー懸濁液は、1つのポリマーが他のポリマーを取り込んだ後に凍結され
、溶媒除去の間にマイクロスフェアを安定化させ得る。
【0053】 溶媒除去の速度、および先に記載したパラメーターを、1つのポリマー溶液に
ついて制御して、別のポリマー溶液のコアの周りに層を形成し、そして均一な層
を生成することが、重要である。しかし、ポリマー層形成に対する溶媒除去の速
度の影響は、最終製品を改変するために有利に使用され得る。例えば、溶媒除去
の速度の増加は、第2ポリマー層の内部での第1ポリマーのスフェアの形成を引
き起こす。これらのスフェアを含むことは、1つのポリマーの「チャネル」を他
のポリマーの内部に形成する際に、有用であり得る。エバポレーションの速度を
なおさらに増加させることによって、内層は形成されず、そして全ての第1ポリ
マーが、第2ポリマー層の内部にスフェア形態で存在する。これらのスフェアを
含むことは、生分解性ポリマー(例えば、ゼイン、ウシ血清(BSA)、ヒト血
清アルブミン(HSA)、およびPEG−PLGA)の「チャネル」を、非分解
性ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール(PEG))の外層の内部に形成
する際に、有用であり得る。
【0054】 (スプレー乾燥による溶媒の除去) マイクロスフェアはまた、組み込まれるべき物質を含むポリマー溶液をスプレ
ー乾燥させることによって、形成され得る。取り込みポリマーがより高い表面張
力を有して完全にそのポリマーを被覆するに十分にゆっくりと、これらのスフェ
アを乾燥させることが、重要である。
【0055】 (溶融ポリマーの混合物の冷却) 多層マイクロスフェアは、正の拡張係数を有する2つの溶融ポリマーが非溶媒
に乳化され、次いで急速に冷却されると、形成され得る。冷却の速度は、完全な
、均一なポリマーの層を有するマイクロスフェアの形成に重要である。
【0056】 (1つまたは両方のポリマー層を形成する架橋ポリマー) 親水性であり、かつ架橋性基(例えば、イオン的または共有結合的に架橋し得
る官能基)を含むポリマーが利用され得る。これらのポリマーを使用する場合に
は、これらのポリマーが架橋する前に、ポリマー溶媒をエバポレートすることは
、必要ではないかもしれない。この実施形態において、溶液中のこれら2つのポ
リマーは、相分離し、その結果、1つのポリマー層が他方を取り込み、次いで一
方または両方のポリマー層が、架橋する。
【0057】 ヒドロキシル基、カルボン酸基およびアミン基は、当業者にとって公知の金属
イオンを使用して架橋され得る。好ましい実施態様において、ポリ(カルボキシ
ラトフェノキシ)ホスファゼンおよびそのコポリマーのような加水分解安定なポ
リ(有機ホスファゼン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)またはメ
タクリル酸コポリマーまたはアルギネートもしくはキトサン(カルボン酸基、ス
ルホン酸基もしくはヒドロキシル置換基を含む)は、カルシウム、鉛、ランタン
、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル
、クロム、またはカドミウム、および好ましい実施形態において亜鉛のような二
価または三価カチオンで架橋される。1実施形態において、薬学的に受容可能な
カチオンが利用され得る。
【0058】 アミン基間の共有結合は、グルタルアルデヒドのようなカップリング剤を使用
して、または二酸塩化物を使用して形成され得る。
【0059】 このポリマーはまた、フリーラジカル重合性官能基を有し得る。フリーラジカ
ル重合性基の例は、炭素−炭素二重結合である。好ましい重合性領域は、アクリ
レート、ジアクリレート、オリゴアクリレート、ジメタクリレート、オリゴメタ
クリレート、または他の生物学的に受容可能な光重合性基である。これらの基は
、アゾ−ビス−イソブチロニトリル(AIBN)およびt−ブチル過酸化物のよ
うなフリーラジカル開始剤、ベンゾインエチルエーテルのようなUV領域(38
0nm以下の波長)において有用な光開始剤、および当業者にとって公知の特定
の色素および化学化合物のような可視領域(約380〜800nm)において有
用である光開始剤を使用して重合され得る。
【0060】 有用な光開始剤は、短い時間枠(せいぜい数分、そして最も好ましくは数秒)
内で、細胞毒性のないフリーラジカル発生によってポリマーの重合を開始するた
めに使用され得るものである。長波長紫外線(LWUV)開始のために選択され
る開始剤は、エチルエオシン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、他のアセトフェノン誘導体、およびカンファーキノンのような色素である。
色素はまた、可視領域内で使用され得る。色素による光吸収によって、その色素
が三重項状態をとり、三重項状態がアミンと引き続いて反応して重合を開始する
フリーラジカルを形成する。好ましい色素として、エオシン色素、ならびに2,
2−ジメチル−2−フェニルアセトフェノン、2−メトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、およびカンファーキノンのような開始剤が挙げられる。
【0061】 (個々の相のゲル化によるマイクロスフェア形成) ポリマーの個々の特性を利用することによって、相分離および取り込みに続く
個々の層のゲル化および固化を誘導することが可能である。開発され得る1つの
特性は、温度依存ゲル化である。ゼラチン、アルブミンおよびアガロースゲルの
ような多くの天然に存在する親水性ポリマーは、濃縮された溶液の温度が低下さ
れる場合に、ゲル化する。アガロースおよびゼラチンのゲル化温度は供給源およ
び処方に依存して26〜40℃の範囲内にあり、一方アルブミン溶液は15℃未
満で固化する。イソプロピルアクリルアミドのような幾つかの合成ポリマーの疎
水性誘導体はまた、温度依存溶液特性を示し、ゲル化点は、疎水性置換および濃
縮の程度に依存して20〜60℃の範囲内である。
【0062】 タンパク質をベースとするポリマーの別の熱特性(すなわち、変性または凝固
)は、多壁スフェアの層を固化するために使用され得る。アルブミン、カゼイン
またはゼインの濃縮された溶液が80℃より上に加熱されると、それらのタンパ
ク質が変性し、それらの4次構造を変化させ、そして固化する。この特性は、ウ
シ血清アルブミンおよびゼインの単一壁マイクロスフェアを作製するために使用
された。
【0063】 さらに、一方のポリマーの熱的ゲル化または凝固特性は、他方のポリマーのイ
オン性(または他の)ゲル化特性と合わせられ得る。例えば、アルギネートは、
二価または三価のカチオンと架橋され得る。(ゲル化点より上に加熱された)ア
ガロースの濃縮された溶液は、アルギネートと混合され得、そして相分離がアガ
ロースの冷却およびアルギネートの金属イオンによるゲル化によって誘発され得
る。
【0064】 (さらなるポリマー層の形成) さらなるポリマーは、上記の技術を使用して積層され得るが、このプロセスの
複雑さは各々の追加のポリマーと共に劇的に増加する。それ故に、ホット−メル
ト(hot−melt)技術のような当該分野において公知の方法を使用して他
の層を追加することが好ましい。
【0065】 本発明は、以下の非限定的実施例によってさらに説明される。
【0066】 (実施例1:ポリエチレングリコールおよびデキストランから調製されるマイ
クロカプセル) 二重壁マイクロスフェアを形成するために、ポリエチレングリコール(PEG
、分子量8,000Da)およびデキストラン(分子量500,000D)を使
用した。30%PEG(w/v)および20%デキストラン(w/v)の個別の
溶液を調製し、等容量で一緒に混合した。少量のBlue Dextran(分
子量、2,000,000Da)を視覚的トレーサーとして作用するようにデキ
ストラン溶液に加えた。この混合物を振盪し、互いにそれらの相を分散させた。
この溶液を300mlの鉱油中に注入し、攪拌して乳濁液を形成した。3日間攪
拌を継続し、その間、水溶媒の蒸発を促進するためにこの溶液を90℃まで加熱
した。サンプルを定期的に除去し、光学顕微鏡を使用して観察した。最初に、こ
の小滴は明確な相分離を示し、外層としてデキストランを有した(図2および3
)。時間を経て幾らかのマイクロスフェアが凝集する間、このスフェアの二重壁
特性が維持された。鉱油をデカンテーションし、エタノールで放置したマイクロ
スフェアを洗浄することによって、硬化したビーズを回収した。
【0067】 (実施例2:アガロースおよびゼラチンから調製されるマイクロスフェア) 実施例1と同様の方法を、ポリマーとしてのアガロースおよびゼラチンを用い
て使用したが、この場合、ゲル化温度の差が相分離を誘発した。20%アガロー
ス(w/v)および4%ゼラチン(w/v)の個別の溶液を調製し、50℃に維
持し、この溶液を液体状態に維持した。この溶液を等容量で混合し、振盪によっ
て分散し、80℃の300mLの鉱油に注入した。この混合物を、エマルジョン
小滴が適切なサイズ範囲になるまで攪拌し、次いで、油浴を4℃まで急速に冷却
した。油をデカンテーションすることによってこのマイクロスフェアを回収し、
エタノールで洗浄した。このスフェアを走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて分
析した(図4)。これらのスフェアの内部コアはアガロースからなり、これは4
2℃で固化し、一方、外部のコアはゼラチンからなり、これは4℃で固化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、1つのポリマーが別のポリマーを取り込んだマイクロスフェア(左下
)、1つのポリマーが別のポリマーを部分的に取り込んだマイクロスフェア(中
央下)およびどのポリマーも他のポリマーを取り込まないマイクロスフェア(右
下)の概略図である。
【図2】 図2は、ポリエチレングリコールの内部コアおよびデキストランの外部コアを
含む、マイクロスフェアの光学顕微鏡写真である。
【図3】 図3は、ポリエチレングリコールの内部コアおよびデキストランの外部コアを
含む、いくつかのマイクロスフェアの光学顕微鏡写真である。
【図4】 図4は、ゼラチンの外部コアおよびアガロースの内部コアを含む、マイクロス
フェアの走査型電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C12N 15/09 C12N 15/00 A (72)発明者 ジャコブ, ジュールズ エス. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02780, タウントン, レイク リッジ ドライブ 95 (72)発明者 チッカーリング, ドナルド イー. ザ サード アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01701, フラミンガム, ホーリー ウ ェイ 3 (72)発明者 ペカレック キャスリーン アメリカ合衆国 ミシガン 48642, ミ ッドランド, ハイブルック ドライブ 3201 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA20 HA17 4C076 AA63 EE13A EE23A EE25A EE30A GG22 GG26 4G005 AA01 AB03 BA06 BB06 BB08 BB09 BB25 DB12Z DD07Z DD08Z DD13Z DD24Z DD37Z DD63Z EA01 EA02 EA03 EA04 EA05 EA07

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性で水溶性のポリマーの多層ポリマーマイクロスフェア
    を形成するための方法であって、該方法は、以下: (i)第1および第2の親水性で水溶性のポリマーを選択する工程; (ii)該第1の親水性で水溶性のポリマーを、該第1のポリマーに対する溶
    媒を含む第1の溶液に溶解する工程; (iii)該第2の親水性で水溶性のポリマーを、該第2のポリマーに対する
    溶媒を含む第2の溶液に溶解する工程; (iv)該親水性で水溶性のポリマーの溶液を混合する工程; (v)該混合された親水性で水溶性のポリマーの溶液を第3の溶液と合わせる
    工程であって、該第3の溶液は、有機油、有機溶媒、およびそれらの組合せから
    なる群から選択され、ここで、該第1および第2の親水性で水溶性のポリマーは
    可溶性ではなく、従って、該親水性で水溶性のポリマーの相分離を引き起こし、
    そして該親水性で水溶性のポリマーの表面張力および界面張力がマイクロスフェ
    アの形成をもたらすことを可能にし、各マイクロスフェアは、該第1の親水性で
    水溶性のポリマーの内部コア、および該第1の親水性で水溶性のポリマーのコア
    を取り囲む、該第2の親水性で水溶性のポリマーの少なくとも1つの別個の外層
    を含む、工程、 を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の溶液が、水溶液である、請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の溶液の少なくとも1つが、水および極
    性溶媒を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の溶液が同一であり、そしてここで、工
    程(i)〜(iv)が、該第1および第2の親水性で水溶性のポリマーを単一溶
    液中で混合する工程を包含する、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の方法であって、ここで、工程(v)が、前
    記ポリマー溶液を前記第3の溶液と混合する工程の後に、前記合わされた混合物
    から溶媒をエバポレートし、前記ポリマーの相分離および前記マイクロスフェア
    の形成を促進させる工程をさらに包含する、方法。
  6. 【請求項6】 前記第3の溶液が、有機溶媒または有機油である、請求項5
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記第3の溶液が、第3のポリマーを含む水溶液であり、該
    第3のポリマーが、前記第1および第2のポリマーならびに該第3の溶液の相分
    離を促進する、請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記第3の溶液が、表面活性剤を含む、請求項7に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記表面活性剤が、乳化剤である、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項5に記載の方法であって、前記第2のポリマーの層
    内に前記第1のポリマーのスフェアを形成するために、前記溶媒をエバポレート
    する工程が急速に実施される、方法。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の方法であって、該方法が、以下: (vi)前記合わされた混合物を冷却し、それによって前記マイクロスフェア
    内の前記第1および第2のポリマーをゲル化させる工程、 をさらに包含する、方法。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の方法であって、前記第1および第2の親
    水性で水溶性のポリマーの少なくとも1つが、架橋性基を含み、そしてここで、
    該方法が、以下: (vi)該官能基を架橋させ、それによって該第1および第2のポリマーの少
    なくとも1つをゲル化させる工程、 をさらに包含する、方法。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の方法であって、ここで、前記マイクロス
    フェアに組み込まれる物質が、工程(ii)で、少なくとも前記第1のポリマー
    溶液に添加され、そしてここで、該物質が、工程(v)で、該マイクロスフェア
    中の少なくとも該第1のポリマーに組み込まれる、方法。
  14. 【請求項14】 前記物質が、工程(v)で、前記マイクロスフェア中の前
    記第1および第2の親水性で水溶性のポリマーに組み込まれる、請求項13に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の方法であって、ここで、組み込まれる第2
    の物質が、工程(iii)で、前記第2のポリマー溶液に添加され、そしてここ
    で、該第2の物質が、工程(v)で、前記マイクロスフェア中の少なくとも前記
    第2のポリマーに組み込まれる、方法。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載の方法であって、組み込まれる前記物質
    が、生物学的に活性である、方法。
  17. 【請求項17】 前記マイクロスフェアの周りにさらなるポリマー層を形成
    する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項1に記載の方法であって、ここで、前記第1および
    第2の親水性で水溶性のポリマーが、ポリアミン、天然および合成の多糖、ポリ
    (オキシアルキレン)オキシド、ポリアクリルアミド、ならびに親水性ポリマー
    および疎水性ポリマーの合成コポリマーからなる群から選択される、方法。
  19. 【請求項19】 前記第1および第2の親水性で水溶性のポリマーが、それ
    ぞれ生分解性高分子電解質である、請求項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】 第1および第2の親水性で水溶性のポリマーならびに該ポ
    リマーの少なくとも1つに組み込まれる物質から形成されるポリマーマイクロス
    フェアであって; ここで、各ポリマーが、少なくとも1つの層を形成し、そしてここで、該ポリ
    マーが互いに別個である、ポリマーマイクロスフェア。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載のポリマーマイクロスフェアであって、
    ここで、前記第1および第2の親水性で水溶性のポリマーが、ポリアミン、天然
    および合成の多糖、ポリ(オキシアルキレン)オキシド、ポリアクリルアミド、
    および親水性ポリマーおよび疎水性ポリマーの合成コポリマーからなる群から選
    択される、ポリマーマイクロスフェア。
  22. 【請求項22】 前記第1および第2のポリマーが、それぞれ生分解性高分
    子電解質である、請求項20に記載のポリマーマイクロスフェア。
  23. 【請求項23】 前記ポリマーが、生分解性であり、そしてここで、前記物
    質が、生物学的に活性な薬剤である、請求項20に記載のポリマーマイクロスフ
    ェア。
  24. 【請求項24】 前記第2のポリマーが、前記第1のポリマーの層内にスフ
    ェアを形成する、請求項20に記載のポリマーマイクロスフェア。
  25. 【請求項25】 前記ポリマーが、2つの別個の層を形成し、そして前記物
    質が両方の層に組み込まれる、請求項20に記載のポリマーマイクロスフェア。
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