JP2003502947A - リアルタイムパケット通信におけるタイムスタンプの推定 - Google Patents

リアルタイムパケット通信におけるタイムスタンプの推定

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Abstract

(57)【要約】 正常に予想される順序のタイムスタンプ値に当てはまらないタイムスタンプ値を有するリアルタイム通信パケットのタイムスタンプ値(TS)を効率的に圧縮および再構成する技法が提供される。タイムスタンプ値(TS)の第1の部分がヘッダ圧縮器(28)によって選択され、送信される(29)。タイムスタンプ値(TS)の第2の部分が、連続するパケットの受信間の経過時間に基づきヘッダ伸張器(53)によって推定される(75)。ヘッダ伸張器(53)は、第2の部分をヘッダ圧縮器から受信された第1の部分と結合して再構成されたタイムスタンプ値を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、パケット通信、より詳細にはリアルタイムパケット通信におけるヘ
ッダ圧縮に関する。
【0002】 (発明の背景) 用語「ヘッダ圧縮(HC)」は、二地点間リンクによってパーホップ(per ho
p)ベースでパケットヘッダにおいて搬送される情報に必要なバンド幅を最小化
する技術をいう。ヘッダ圧縮は通常、最初にのみ静的な情報を送ることによって
実現される。その後、半静的な情報が、以前のヘッダからの変更(デルタ)だけ
を送ることによって転送され、完全にランダムな情報は圧縮を伴わずに送られる
。それゆえ、ヘッダ圧縮は通常、ステートマシンで実現される。
【0003】 従来のヘッダ圧縮アルゴリズムは基本的に、受信伸張側においてかなり少ない
複雑性を伴う狭バンド幅の有線チャネルに合わせて設計されている。また、送信
圧縮側の複雑性は、できる限り多くの計算能力が径路指定のために必要とされる
ルータにおける効率的なインプリメンテーションを可能にするために低く保たれ
る。さらに、既存のヘッダ圧縮アルゴリズムが設計される対象の有線チャネルは
一般に、ビット誤りに関して極めて小さい確率を有する(例えば、10-6のビッ
ト誤り率)。無線チャネル(一般に損失の多い狭バンド幅リンクによって特徴づ
けられる)は一般に、誤りに関してかなり高い確率を有するので、従って、無線
チャネルでの使用のためのヘッダ圧縮は、より大きいビット誤りの確率を考えて
設計されなければならない(例えば、最大10-3のビット誤り率)。
【0004】 RTP/UDP/IPヘッダについての従来の圧縮方式は、しばしば、コンテ
キストと呼ばれる状態を備えるソフトステートマシン(soft-state machine)に
基づいている。伸張器のコンテキストはたいてい、受信された各パケットによっ
て更新され、パケットがリンク上で失われた場合、コンテキストは無効になる。
伸張器のコンテキストが無効にされると、全部の連続するパケットは、ソフトス
テートが完全な(圧縮されていない)ヘッダによって更新されるまで、破棄され
なければならない。更新の要求は、最初のパケットが破棄される(または失われ
る)ことを伸張器が認識した時に受信端から送信され、そしてその場合、その更
新(無圧縮ヘッダを伴うパケット)が到着する前に完全な往復(受信端から送信
端へ伝送され、戻ること)を要する。これは多数の損失パケットをもたらす。コ
ンテキストステートの損失はまた、受信側伸張器が圧縮ヘッダを首尾よく伸張で
きなかった場合にも起こり得る。
【0005】 圧縮ヘッダを伴うパケットのペイロードがリアルタイムサービスを含む場合、
いくつかの連続するパケットの損失が、そのリアルタイムサービスの品質を台無
しにすることがある。例えば、リアルタイム音声サービスの品質は、連続する失
われた音声フレームのために増大したパケット損失率により著しく劣化する。音
声フレームの誤りがバースト特性を有する場合、音声品質は、より相関性の低い
フレーム誤り特性を伴っても、同じ音声フレーム誤り率の場合よりもいっそう悪
くなるであろう。
【0006】 無効なコンテキストステートの確率を、そしてそれによってパケット損失を、
低減する一方法は、例えば、圧縮ヘッダ毎により多数のビットを使用することな
く、正しいコンテキストステートがどのようなものでなければならないかを伸張
器が首尾よく推定(推測)する確率を増大させることによって、受信機における
インテリジェンスを増大させることである。リアルタイム音声サービスの例では
、従来のRTPタイムスタンプフィールド値は一般に、音声の期間中には予測可
能な態様で増分する(従って、確実に予測または推測され得る)が、無音または
非音声期間後にタイムスタンプは、受信機の観点からよりランダム化された値を
有する。
【0007】 RTP/UDP/IPヘッダの圧縮のための現行の規格(例えば、参照によっ
てここに採り入れられる、Steven Casner and Van Jacobson, Compressing IP/U
DP/RTP Headers for Low-Speech Serial Links, IETF RFC 2508, IETF Network
Working Group, February 1999を参照)は、ここでCRTPと称する。CRTP
において、タイムスタンプデルタ値は、値に依存して変化するビットの数により
符号化される。最後のパケットからの大きなタイムスタンプの変化は大きいデル
タ値を生じ、それは不利なことに、タイムスタンプ情報を指示するデルタ値を搬
送するために圧縮ヘッダにおいてより多くのビットを要求する。
【0008】 リアルタイム音声サービスにおいてDTX(不連続送信)または無音抑止が使
用される場合は常に、RTPヘッダのタイムスタンプフィールドは、音声を搬送
しているRTP/UDP/IPパケットのストリームにおいて予測し難い確率的
振る舞いを有する。それゆえ、タイムスタンプフィールドは、受信機において推
測によって伸張することが最も困難なフィールドの1つである。CRTPでは、
タイムスタンプデルタ値は、最後のパケットからのタイムスタンプの変化の大き
さに依存するビットの数により符号化される。従って、長い無音または非音声期
間は、タイムスタンプフィールドをデルタ変調するためにより多数のビットを必
要とし、その結果、無音期間後の最初のヘッダは一般に、音声期間に対応する音
声パケットにおけるものよりも大きくなる。
【0009】 従って、従来の方式に関係する前述の不利益を伴わないタイムスタンプ圧縮/
伸張技法を提供することが望ましい。
【0010】 本発明は、正常に予想される順序のタイムスタンプ値に当てはまらないタイム
スタンプ値を有するリアルタイム通信パケットのタイムスタンプ値を効率的に圧
縮および再構成する技法を有利に提供する。タイムスタンプ値の第1の部分がヘ
ッダ圧縮器によって選択され、送信される。タイムスタンプ値の第2の部分が、
連続するパケットの受信間の経過時間に基づきヘッダ伸張器によって推定される
。ヘッダ伸張器は、第2の部分をヘッダ圧縮器から受信された第1の部分と結合
して再構成されたタイムスタンプ値を生成する。
【0011】 (詳細な説明) 図1は、本発明に従った、例えばリアルタイム音声アプリケーションなどのリ
アルタイム通信アプリケーションにおける使用のための例示的なタイムスタンプ
圧縮・伸張技法を概念的に例示している。基本的に、受信機におけるヘッダ伸張
器は、ローカルクロックを使用して、音声非活動状態の期間前の最後の音声パケ
ットと音声非活動状態の期間後の最初の音声パケットとの間の経過時間を推定す
る。この経過時間の推定値に基づき、ヘッダ伸張器は、音声非活動状態の期間を
区切るそれらの2つの音声パケットのタイムスタンプフィールド間の差(または
デルタ)の推定を行うことができる。タイムスタンプ値間の差のこの推定値は、
音声非活動状態の前の最後の音声パケットの既知のタイムスタンプ値と組み合わ
せて、音声非活動状態の後の最初の音声パケットのタイムスタンプ値の経験に基
づく推測を行うために使用され得る。
【0012】 図1に示すように、送信端のヘッダ圧縮器では、音声非活動状態の後の最初の
音声パケットのタイムスタンプTSの最下位ビット(LSB)Lだけが、チャネ
ル13による送信のために11において選択される。チャネル13は、例えばU
MTSエアインタフェースまたは他のセルラー無線インタフェースといった無線
チャネルとすることができる。
【0013】 受信端での15では、受信されたパケットのタイムスタンプの推定値が以下の
例示的な方法で生成され得る。パケットn−1を音声非活動状態期間前の最後の
受信パケットとし、パケットnを次の連続する音声パケット、すなわち音声非活
動状態期間後の最初の音声パケットと指定する。受信端のヘッダ伸張器が、パケ
ットn−1が着信した時刻T(n−1)を認め、パケットnが着信した時刻T(
n)も認めた場合、2つのパケットの着信間の絶対時間差が、T(n)からT(
n−l)を引くことによって推定され得る。この時間差は、パケットn−1とパ
ケットnとの着信間の経過時間を表している。経過時間は、単位時間当たりにタ
イムスタンプ値がどれ程変化するかの推定値を経過時間に掛けることによって、
タイムスタンプ単位に変換できる。
【0014】 delta_Tを前述の時間差T(n)−T(n−1)により表現される経過
時間とし、TS_changeを単位時間当たりにタイムスタンプ値がどれ程変
化するかの推定値とする。値TS_changeはその後、値delta_Tと
掛けられ、いくつのタイムスタンプ単位が経過時間delta_Tと関係するか
の推定値、すなわちパケットn−1およびパケットnのタイムスタンプ値間の差
の推定値を生じる。このようにして、パケットnのタイムスタンプの推定値、T
S_estimateは、タイムスタンプ値の推定された差(TS_chang
eにdelta_Tを掛けたもの)を、パケットn−1の既知のタイムスタンプ
値に加算することによって与えられる。TS_estimateが15において
決定されると、TS_estimateの最上位ビットが実際のタイムスタンプ
TSの最下位ビットLの受信バージョンL’に付加され、それによってパケット
nのタイムスタンプ値の推測値TS_guessを作成する。17で、ヘッダ伸
張器は、TS_guessが元のタイムスタンプTSの正しい推測値であるかど
うかを判定しようと試みる。否定であれば、別の推測が15で行われ、正しい推
測値が生成されるかまたはタイムアウト条件が満たされるまで、そのプロセスが
繰り返され得る。
【0015】 図2は、図1に示された例示的なタイムスタンプ圧縮技法を実行できる例示的
なパケットデータ送信局を例示している。送信局は、例えば、セルラー通信ネッ
トワークにおいて動作する固定サイトまたは移動送信機とすることができる。図
2の実施形態において、パケットデータ通信アプリケーション24は、25でペ
イロード情報および26でヘッダ情報を生成する。ペイロード情報は、ペイロー
ド23を生成するためにペイロードプロセッサ20によって従来通りに使用でき
、ヘッダ情報26はヘッダ圧縮器28に適用される。ヘッダ圧縮器28は、ヘッ
ダ情報を圧縮して、圧縮されたヘッダ22を生じる。圧縮ヘッダ22およびペイ
ロード23はパケット21を構成する。従来の無線送信機29は、公知の技法を
使用して、セルラー無線リンクといった無線リンクによってパケット21を送信
することができる。
【0016】 通信アプリケーション24はさらに、25および26での現在のペイロードお
よびヘッダ情報が、(図1に関して上述したパケットnに対応する)音声非活動
状態の期間後に送信される最初の音声パケットであるRTP音声パケットに対応
していることを示す、レジューム信号27を供給する。ヘッダ圧縮器28は、例
えば図1に例示されたタイムスタンプ圧縮技法を含む、本発明のタイムスタンプ
圧縮技法を実行するために信号27の活動化に応答する。
【0017】 図3は、図2のヘッダ圧縮器28の代表的な実施形態を示している。図3のヘ
ッダ圧縮器の実施形態において、分離器33が通信アプリケーション24からヘ
ッダ情報26を受け取る。分離器33は、タイムスタンプ情報が残りのヘッダ情
報とは別個に圧縮され得るように、26で受信された他のヘッダ情報からタイム
スタンプフィールド情報を分離する。除算器35が、タイムスタンプ値をスケー
ル値TS_incrementで割ることによってタイムスタンプ値を基準化す
る。固定ビットレートを有する音声コーデックから生成された音声情報を搬送す
るリアルタイム音声サービスの例示的な場合をとれば、タイムスタンプは、音声
活動状態の期間において個々の連続するパケットとともに一定の増分量で増大す
ると予想することができる。値TS_incrementはこの一定の増分量の
推定値を表しており、例えば経験的観測によって決定できる。従って、除算器3
5は、タイムスタンプ値をスケールダウンするように動作し、それによってタイ
ムスタンプ値を表現するために必要なビットの数を低減する。他の実施形態では
、除算器35は、破線で示すように省略するかまたは選択的に使用することがで
きる。
【0018】 最下位ビット抽出器36は、除算器35から基準化されたタイムスタンプ値を
受け取り、その基準化された値から最下位ビット(LSB)を抽出する。37で
は、アペンド装置が、図2のレジューム信号27の活動化に応答して符号器39
によって生成されるレジュームコードをLSBに付加する。また装置37は、必
要に応じて随意のチェックサムジェネレータ38によってタイムスタンプや(随
意に)他のヘッダ情報から生成される(図3における破線を参照)チェックサム
(例えばCRCチェックサム)を付加することもできる。アペンド装置37の出
力はセレクタ30の入力39に適用され、セレクタ30の他の入力はやはり分離
器33からタイムスタンプ値を受け取る従来のタイムスタンプ圧縮器301の出
力と接続されている。
【0019】 セレクタ30はレジューム信号27によって制御されるので、従ってレジュー
ム信号27がアクティブである場合、LSB、レジュームコードおよびチェック
サムは、セレクタ30を介して、図2の圧縮ヘッダ22のタイムスタンプフィー
ルド31に付与される。言い換えれば、レジューム信号27が非アクティブであ
れば、従来のタイムスタンプ圧縮部301の出力がタイムスタンプフィールド3
1に付与される。
【0020】 また図3に示すように、分離器33から出力された他のヘッダ情報(非タイム
スタンプ情報)は、302で従来のヘッダ圧縮技法を用いて圧縮でき、結果得ら
れる圧縮ヘッダ情報はその後、従来と同様、圧縮ヘッダ22の他のフィールド3
2に付与され得る。
【0021】 図3Aは、図2および3においてレジューム信号27がアクティブである時に
生成されるタイムスタンプフィールド31を例示している。図3Aに示すように
、タイムスタンプフィールド31は、レジュームコードおよび基準化タイムスタ
ンプ値のLSBを含み、さらに、破線で図示されたように、38で生成されるチ
ェックサムを選択的に含む。
【0022】 図4は、図3の例示的なヘッダ圧縮器の実施形態によって実行できる例示的な
タイムスタンプ圧縮操作を例示している。最初に41で、レジューム信号がアク
ティブであるかどうかが判定される。否定であれば、タイムスタンプ圧縮は42
で従来通りに実行され、48で次のパケットを待つ。41でレジューム信号がア
クティブである場合、46でタイムスタンプ値(図1のTSを参照)が使用され
チェックサムを生成する。その後タイムスタンプ値は、43で、TS_incr
ement値を用いて基準化される。その後、44で最下位ビットが基準化タイ
ムスタンプ値から抽出されて、レジュームコードおよびチェックサム(随意の)
が45で最下位ビットに付加される。図4における破線は、46および43のチ
ェックサム生成および基準化操作が他の実施形態において省略されるかまたは選
択的に適用できることを示している。45で最下位ビットおよびレジュームコー
ド(そして随意でチェックサム)が一体に付加された後、タイムスタンプフィー
ルドは47で圧縮ヘッダへの組立の準備ができ、その後、48で次のパケットを
待つ。
【0023】 図5は、図1に示された代表的なタイムスタンプ伸張技法を実行できるパケッ
トデータ受信局の代表的な実施形態を例示している。この受信局は、例えば、セ
ルラー通信ネットワークにおいて動作する固定サイトまたは移動受信機とするこ
とができる。図5の実施形態において、従来の無線受信機54は、図2に例示さ
れたパケット21といった送信パケットの受信バージョン21’を、例えばセル
ラー無線リンクなどの無線通信リンクから受信するために公知の技法を使用する
ことができる。図5に示すように、そうした受信バージョン21’は、図2の圧
縮ヘッダ22の受信バージョン22’および図2のペイロード23の受信バージ
ョン23’を含む。受信されたペイロードバージョン23’は、51におけるパ
ケットデータ通信アプリケーション52への入力のために受信ペイロード情報を
従来通りに生成できる、ペイロードプロセッサ58に供給され得る。受信された
圧縮ヘッダバージョン22’は、50における通信アプリケーション52への入
力のために受信ヘッダ情報を生成するために受信バージョン22’を伸張するヘ
ッダ伸張器53に供給される。
【0024】 図6は、図5のヘッダ伸張器の代表的な実施形態を例示している。圧縮ヘッダ
の受信バージョン22’は、従来の技法を使用して受信パケットがRTPパケッ
トであるか否かを検出できるRTP検出器61に入力される。音声非活動状態の
期間が生起していることを指示する、パケットがRTPパケットではないという
検出に応答して、検出器61は、圧縮ヘッダを従来のヘッダ伸張器64によって
処理させるようにセレクタ68および69を適切に制御する出力信号66を活動
化させる。RTPパケットが受信されたと検出器61が判断した場合、制御信号
66は、本発明に従ったタイムスタンプフィールド伸張を実施する処理パス60
0によって圧縮ヘッダが処理されるように、セレクタ68および69を制御する
【0025】 処理パス600は、圧縮ヘッダの受信バージョン22’の他のフィールドから
タイムスタンプフィールドを分離する分離器65を含む。タイムスタンプフィー
ルド以外のフィールド(図3の32を参照)の受信バージョンはその後、67で
従来のヘッダ伸張器に適用され得る。63でタイムスタンプフィールドの受信バ
ージョンは、タイムスタンプ伸張器60に入力される。タイムスタンプ伸張器は
、RTP検出器61から出力される制御信号66も入力として受け取る。63で
受信した制御信号66およびタイムスタンプフィールドに応答して、タイムスタ
ンプ伸張器60は、62でタイムスタンプを出力する。このタイムスタンプは、
伸張器67により生成される他の伸張されたヘッダ情報にアペンド装置601に
よって付加され、それによって、セレクタ69を介して図5の通信アプリケーシ
ョン52と選択的に結合される所要の受信ヘッダ情報を形成する(図5および6
の50を参照)。
【0026】 図7は、図6の代表的な実施形態のタイムスタンプ伸張器60を例示している
。図7の実施形態において、63で受信されたタイムスタンプフィールドは、図
3のレジュームコードを検出するコード検出器70に入力される。レジュームコ
ードが検出されなければ、受信されたRTPパケットは音声非活動状態の期間後
の最初の音声パケットではなく、従って、コード検出器70は、従来のタイムス
タンプ伸張器73がタイムスタンプフィールドを伸張し、62で所要のタイムス
タンプを生成できるようにするために、セレクタ703および700を適切に制
御する制御信号702を出力する(図6も参照)。
【0027】 コード検出器70がレジュームコードを検出した場合、制御信号702は、タ
イムスタンプフィールドが本発明に従った上述の例示的なタイムスタンプフィー
ルド伸張技法に従って伸張されるように、セレクタ703および700を制御す
る。この場合、受信されたタイムスタンプフィールド63は、タイムスタンプフ
ィールドからLSBおよびチェックサム(図3Aを参照)の受信バージョンを抽
出する抽出器72にセレクタ703を介して入力される。レジュームコードは単
に所要の伸張操作をトリガするための技法の1例にすぎないことに留意しなけれ
ばならない。
【0028】 タイムスタンプ推定器75は、概ね図1に関して上述した通り、タイムスタン
プ推定値TS_estimateを生成することができる。タイムスタンプ推定
器は、パケットn−1のタイムスタンプ、すなわち音声非活動状態の期間前に受
信された最後のRTPパケットのタイムスタンプを受け取る入力705を有する
。伸張器73によって生成されたこのタイムスタンプ値TS(n−1)は、記憶
装置77に記憶され、それは転じて推定器の入力705に結合される。伸張器7
3から出力される個々のRTPタイムスタンプは、(単一のレジスタとすること
ができる)記憶装置77に記憶することができ、それによってパケットn−1の
タイムスタンプTS(n−1)が、パケットnが着信した時にタイムスタンプ推
定器75に使用可能となるように保証する。
【0029】 タイムスタンプ推定器75はまた、パケットnおよびパケットn−1が受信さ
れた時刻T(n)およびT(n−1)を指示する情報も受け取る。この時刻情報
は、ローカルクロック74からローカル時刻情報を受け取るために結合されてい
る記憶装置76から得ることができる。図6の検出器61によって検出された個
々のRTPパケットについて、記憶装置76は、ローカルクロック74によって
測定された通り、そのパケットの着信時刻を記憶する。従って、記憶装置76は
、前記のパケットnおよびn−1の着信の時刻を捕捉するために、2段スタック
を要するにすぎない。
【0030】 またタイムスタンプ推定器75は、上述の通りタイムスタンプ変化値TS_c
hange、および上述の通りタイムスタンプ増分値TS_increment
にもアクセスできる。タイムスタンプ推定器は、上で略述したようにTS_es
timateを生成するために、記憶装置76から受信したローカル時刻情報、
記憶装置77から受信したタイムスタンプ値TS(n−1)および、タイムスタ
ンプ変化値およびタイムスタンプ増分値に応答して動作可能である。TS_es
timateは、タイムスタンプ値の切捨てられた推定値を構成する最上位ビッ
ト(MSB)を抽出するMSB抽出器78に適用される。アペンド装置702が
、抽出器72から受信された最下位ビット(LSB)を抽出器78から出力され
た最上位ビット(MSB)に付加し、その結果は、乗算器71でTS_incr
ementと掛けられ、それによって上述の通りTS_guessを生成する。
タイムスタンプ推定器75は、TS_incrementを使用して、そのタイ
ムスタンプ推定値を図3の35での上述とほぼ同様にしてダウンスケールし、7
02でMSBとLSBとの正確な結合を可能にし、従って乗算器71はTS_g
uessを生成するためにその結果を再基準化するために使用される。
【0031】 ベリファイヤ(verifier)79は、TS_guessおよび抽出器72からの
チェックサムの受信バージョンを入力として受け取る。ベリファイヤ79は、受
信したTS_guess値および圧縮ヘッダ22’(破線を参照)において(随
意で)受け取った他の情報からチェックサムを生成し、その生成されたチェック
サムを受信チェックサムと比較するように動作可能である。チェックサムが一致
していれば、ベリファイヤの出力信号704は、後にTS_guess値をセレ
クタ700に接続する接続装置701を作動させる。
【0032】 受信チェックサムが生成チェックサムと一致しないとベリファイヤ79が判定
した場合、制御信号704は接続装置701を(図示された)その開位置に維持
し、タイムスタンプ推定器75に別のタイムスタンプ推定値が必要であると知ら
せる。このようにして、タイムスタンプ推定器は、チェックサムが一致するまで
かまたは、例えばタイムスタンプ推定器75またはベリファイヤ79のどちらか
におけるタイムアウト条件の達成が果たされるまで、タイムスタンプ推定値を生
成し続け得る。
【0033】 TS_estimateのビットの数は、例えば、図3のLSB抽出器36が
受け取るタイムスタンプ値のビットの数と等しいとすることができ、また、図7
の抽出器78が抽出するMSBの数は、例えば、図3の36におけるLSBの抽
出後に残る(そして破棄される)最上位ビットの数と等しいとすることができる
。36で抽出されるLSBの数および78で抽出されるMSBの数は、例えば、
LSB/MSB抽出のどのような組合せが各種条件下で所要の結果を生じるかを
決定するための経験的観測によって決定できる。例えば、LSB/MSB抽出の
様々な組合せが、伝送遅延の変動や、圧縮器および伸張器におけるクロック精度
といった要因に依存して使用することができる。従って、LSB/MSB抽出の
所要の組合せは、様々な伝送遅延変動条件および各種クロック精度条件の下での
経験的観測によって決定され得る。1例として、78で抽出されるMSBの数は
クロック74の精度に依存し得るであろう。クロック74がより精確であればあ
るほど、78においてより多くのMSBが抽出され得るであろうし、逆もまた言
える。さらに、36で抽出されるLSBの数は、78で抽出されるMSBの数に
基づき決定され得る。
【0034】 圧縮器および伸張器は、LSB/MSB抽出の所要の組合せを実施するために
事前にプログラムされ得るか、またはその組合せはパケットフローの間に動的に
変更可能とすることができる。例えば、圧縮器は、タイムスタンプ値の実際の変
化に基づき抽出されるようにLSBの数を選択でき、この情報を例えば図3Aに
例示されたレジュームコードの一部として伸張器に信号で伝えることができる。
【0035】 図7Aは、図7の伸張器の代替実施形態を破線で例示しており、ここにおいて
、図7の接続装置701(およびベリファイヤ79)は図3におけるチェックサ
ムの使用または省略に対応して選択的に省略または使用され、かつ/または、乗
算器71は図3における除算器35の使用または省略に対応して選択的に省略ま
たは使用される。推定器75は、除算器35および乗算器71の使用または省略
に対応してTS_estimateを基準化するかまたはその基準化を省略する
【0036】 図8は、図6〜7Aのタイムスタンプ伸張器の実施形態によって実行され得る
例示的なタイムスタンプ伸張操作を例示している。最初に80で、タイムスタン
プフィールドがレジュームコードを含むか否かが判定される。否定であれば、タ
イムスタンプフィールドは81で従来の伸張技法を用いて伸張され、その後89
で次のパケットを待つ。80でレジュームコードが検出された場合、タイムスタ
ンプ推定値(TS_estimate)が82で(所要の場合、基準化を伴って
)計算され、83でそこから最上位ビットが抽出される。84で、圧縮ヘッダに
おいて受信された最下位ビットが、基準化した推定値から抽出された最上位ビッ
トに付加され、その結果が(必要に応じて再基準化され)、タイムスタンプ推測
値(TS_guess)となる。その後85で、タイムスタンプ推測値はチェッ
クサムを生成するために使用され、生成されたチェックサムは、86で、タイム
スタンプフィールドにおいて受信されたチェックサムと比較される。生成された
チェックサムが、受信されたチェックサムと一致していれば、タイムスタンプ推
測値は87で受け入れられ、その後89で次のパケットを待つ。86において生
成チェックサムと受信チェックサムが一致しない場合、88で、例えば所定の経
過時間の値、または所定数の推測に基づき、タイムスタンプの推定を放棄するか
否かが決定される。88で放棄しないと決定された場合、82で別の基準化タイ
ムスタンプ推定値が計算され、83〜86の操作が繰り返される。別のタイムス
タンプ推定を行う際に、推定器75は例えば、推定値から抽出されるはずのMS
Bのうちの最下位ビットの1個以上を変えることができる。1例では、特定のビ
ット(または複数のビット)の変更が結果として所与のパケットのタイムスタン
プの再推定の成功を生じた場合、以降のパケットのタイムスタンプを再推定する
時に、この同じ変更が最初に試行され得る。88で放棄すると決定された場合、
89で次のパケットを待つ。
【0037】 図8における破線は、図7Aの実施形態に対応し、チェックサム検証は省略さ
れるか、または選択的に実行される。
【0038】 図9は、タイムスタンプの推定値を計算するために図8の82で実行され得る
例示的な操作を例示している。91で、最後のRTPパケット(T)n−T(n
−1)からの経過時間が決定される。92で、経過時間は(TS_change
を用いて)タイムスタンプ単位に変換される。93で、92で決定された経過タ
イムスタンプ単位の数が、最後のRTPパケット(パケットn−1)のタイムス
タンプ値(TS(n−1))に加算され、タイムスタンプ推定値を生じる。94
で、93で生成されたタイムスタンプ推定値に基準化因子(TS_increm
ent)が適用され、それによって所要の基準化タイムスタンプ推定値を生成す
る。図9における破線は、図7Aの実施形態に対応し、基準化は省略されるか、
または選択的に実行される。
【0039】 操作の1つの例示的な態様において、図3Aのレジュームコードは不要である
。この態様では、図1のタイムスタンプ圧縮・伸張技法が必ず使用されるので、
従って、セレクタ30、703および700(図3および7を参照)は常に「Y
」を選択するように制御される。対応して、図4における41および42での操
作および、図8における80および81での操作は、この態様では省略される。
【0040】 上に説明した本発明は、特に以下の例示的な利益を提供する。すなわち、タイ
ムスタンプ値を符号化するために必要なビットの数が低減する。タイムスタンプ
値を符号化するために必要なビットの数が、タイムスタンプ変化の大きさを問わ
ず一定に保つことができる。そして、タイムスタンプの絶対値がタイムスタンプ
変化の量を符号化するのではなく圧縮器において符号化されるので、頑強性が増
大する。
【0041】 上述の実施形態が従来のパケットデータ送信局および受信局のヘッダ圧縮器お
よび伸張器において、ソフトウェア、ハードウェアまたは両方での適切な修正に
よって容易に実施され得ることは、当業者には明白であろう。
【0042】 本発明はリアルタイム音声アプリケーションについて上述したが、本発明が、
連続するパケットのタイムスタンプ間の差がヘッダ伸張器において予測し難い、
例えばリアルタイムビデオアプリケーションといったあらゆるリアルタイムパケ
ットデータアプリケーションにも適用可能であることが明らかなはずである。
【0043】 本発明の例示的な実施形態を上に詳述したが、それは、多様な実施形態におい
て行うことができる本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従った例示的なタイムスタンプ圧縮・伸張技法を概念的に例示する。
【図2】 本発明に従った例示的なパケットデータ送信局を例示する。
【図3】 図3は図2のヘッダ圧縮器の例示的な実施形態を例示し、図3Aは図3のタイ
ムスタンプフィールドの例を例示する。
【図4】 図2および3のヘッダ圧縮器の実施形態により実行できる例示的な操作を例示
する。
【図5】 本発明に従った例示的なパケットデータ受信局を例示する。
【図6】 図5のヘッダ伸張器の例示的な実施形態を例示する。
【図7】 図7は図6のタイムスタンプ伸張器の例示的な実施形態を例示し、図7Aは図
6および7のタイムスタンプ伸張器の他の例示的な実施形態を例示する。
【図8】 図6〜7Aのタイムスタンプ伸張器実施形態によって実行できる例示的な操作
を例示する。
【図9】 基準化されたタイムスタンプ推定値を計算するために図8において実行できる
例示的な操作を例示する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年7月20日(2001.7.20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 5K014 AA01 BA03 FA10 5K030 GA03 HA08 HB02 JA05 JT01 LA07

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信路によって送信されるデータパケットの圧縮ヘッダにお
    いて圧縮されたタイムスタンプフィールドを生成するためにタイムスタンプ情報
    を圧縮する方法であって、 タイムスタンプ情報の最下位の部分を抽出することと、 抽出した最下位の部分を圧縮されたタイムスタンプフィールドにおける圧縮さ
    れたタイムスタンプ情報として付与することとを含む方法。
  2. 【請求項2】 タイムスタンプ情報からチェックサムを生成することと、抽
    出した最下位の部分とともに、圧縮されたタイムスタンプフィールドにチェック
    サムを付与することとを含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記抽出工程前にタイムスタンプ情報を基準化することを含
    む、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 パケットがリアルタイム通信サービスにおいて使用されるパ
    ケットである、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 抽出した最下位の部分とともに、圧縮されたタイムスタンプ
    フィールドに所定のコードを付与することを含み、所定のコードが、そのパケッ
    トに関係するタイムスタンプ情報が容易に予測可能ではないことを指示するもの
    である、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 パケットはリアルタイム音声サービスにおいて使用される音
    声パケットであり、所定のコードは、音声パケットが音声非活動状態の期間後に
    送信された最初の音声パケットであることを指示するものである、請求項5記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 タイムスタンプ情報は複数のビットによって表現されたタイ
    ムスタンプ値を含み、前記抽出工程は選択された最下位ビットを複数のビットか
    ら抽出することを含む、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 所要のタイムスタンプ情報を生成するために通信路から受信
    されたデータパケットの圧縮ヘッダにおける圧縮されたタイムスタンプフィール
    ドを伸張する方法であって、 受信パケットの着信時刻と以前に受信したパケットの着信時刻との間の時間差
    を決定することと、 時間差および、以前に受信したパケットに関係する別のタイムスタンプ情報に
    基づき所要のタイムスタンプ情報の推定値を生成することとを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 通信路の送信端において所要のタイムスタンプ情報から導出
    された圧縮情報の受信バージョンを圧縮ヘッダから取得することと、所要のタイ
    ムスタンプ情報の推測値を生成するために、推定値の一部を圧縮情報の受信バー
    ジョンと結合することとを含む、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 推測値からチェックサムを生成することと、送信端におい
    て所要のタイムスタンプ情報から生成されたチェックサムの受信バージョンを圧
    縮ヘッダから取得することと、推測値が正しいかどうかを判定するために生成し
    たチェックサムを受信したチェックサムバージョンと比較することとを含む、請
    求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 所要のタイムスタンプ情報はタイムスタンプ値を含み、圧
    縮された情報の受信バージョンはタイムスタンプ値の選択された最下位の部分の
    受信バージョンを含み、前記結合工程が、最下位の部分の受信バージョンを推定
    値の選択された最上位の部分に付加することを含む、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記生成工程が、送信端における圧縮情報の導出の前に所
    要のタイムスタンプ情報に実行される基準化操作に対応して推定値を基準化する
    ことを含む、請求項9記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記決定工程は時間差を定量化するために時間単位を使用
    することを含む、請求項8記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記決定工程が、時間単位当たりのタイムスタンプの数の
    推定値を付与することと、時間単位をタイムスタンプ単位に変換するために時間
    単位当たりのタイムスタンプの推定された数を使用することと、時間差を定量化
    するためにタイムスタンプ単位を使用することとを含む、請求項13記載の方法
  15. 【請求項15】 前記生成工程が、タイムスタンプ単位によって定量化され
    た時間差を以前に受信したパケットに関係するタイムスタンプ値に加算して推定
    値を生成することを含む、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 通信路によって送信されるデータパケットの圧縮ヘッダに
    おいて圧縮されたタイムスタンプフィールドを生成するためにタイムスタンプ情
    報を圧縮する装置であって、 タイムスタンプ情報を受け取るための入力と、 前記入力と結合され、タイムスタンプ情報からその最下位の部分を抽出する抽
    出器と、 前記抽出器と結合され、前記抽出した最下位の部分を、圧縮されたタイムスタ
    ンプフィールドの圧縮されたタイムスタンプ情報として供給する出力とを特徴と
    する装置。
  17. 【請求項17】 前記入力と前記抽出器との間に結合され、タイムスタンプ
    情報を基準化する基準化装置を含む、請求項16記載の装置。
  18. 【請求項18】 パケットがリアルタイム通信サービスにおいて使用される
    パケットである、請求項16記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記出力が前記抽出した最下位の部分とともに圧縮タイム
    スタンプフィールドへの包含のために所定のコードを受け取るように結合されて
    おり、前記所定のコードは、そのパケットに関係するタイムスタンプ情報が容易
    に予測可能ではないことを指示するために付与される、請求項18記載の装置。
  20. 【請求項20】 パケットがリアルタイム音声サービスにおいて使用される
    音声パケットであり、所定のコードは、音声パケットが音声非活動状態の期間後
    に送信された最初の音声パケットであることを指示するものである、請求項19
    記載の方法。
  21. 【請求項21】 タイムスタンプ情報が複数のビットによって表現されたタ
    イムスタンプ値を含み、前記抽出器は選択された最下位ビットを前記複数のビッ
    トから抽出するように動作可能である、請求項16記載の装置。
  22. 【請求項22】 所要のタイムスタンプ情報を生成するために通信路から受
    信されたデータパケットの圧縮ヘッダにおける圧縮されたタイムスタンプフィー
    ルドを伸張する装置であって、 通信路からパケットを受け取るためのパケット入力と、 前記パケット入力と結合され、受信パケットの着信の時刻を記録する時刻記録
    装置と、 前記時刻記録装置と結合され、前記時刻記録装置から受け取った情報に応答し
    て、前記受信パケットの着信時刻と以前に受信したパケットの着信との間の時間
    差を決定する推定器とを含み、 前記推定器が、前記以前に受信したパケットに関係するタイムスタンプ情報を
    受け取るための入力を有しており、前記推定器は、前記時間差および、前記以前
    に受信したパケットに関係する前記タイムスタンプ情報に基づき所要のタイムス
    タンプ情報の推定値を生成するように動作可能である、装置。
  23. 【請求項23】 通信路の送信端において所要のタイムスタンプ情報から導
    出された圧縮情報の受信バージョンを受け取るための入力と、前記推定器と結合
    され、前記推定値を受け取り、その一部を抽出する抽出器と、前記抽出器および
    前記最後に言及した入力と結合され、前記推定値の前記抽出した部分を圧縮され
    た情報の前記受信バージョンと結合して所要のタイムスタンプ情報の推測値を生
    成するアペンド装置とを含む、請求項22記載の装置。
  24. 【請求項24】 所要のタイムスタンプ情報はタイムスタンプ値を含み、圧
    縮された情報の受信バージョンは、タイムスタンプ値の選択された最下位の部分
    の受信バージョンを含み、前記抽出器は、前記推定値からその最上位の部分を抽
    出するように動作可能であり、前記アペンド装置は、最下位の部分の受信バージ
    ョンを、前記推定値から抽出した最上位の部分に付加するように動作可能である
    、請求項23記載の装置。
  25. 【請求項25】 データパケットに関係するタイムスタンプ情報を通信路に
    よって通信する方法であって、 タイムスタンプ情報の第1の部分を抽出することと、 抽出した第1の部分をデータパケットのヘッダのタイムスタンプフィールドに
    おける圧縮したタイムスタンプ情報として付与することと、 通信路によってデータパケットを送信することと、 通信路からデータパケットを受信することと、 受信パケットの着信時刻と以前に受信したパケットの着信時刻との間の時間差
    を決定することと、 前記時間差および、以前に受信したパケットに関係する別のタイムスタンプ情
    報に基づきタイムスタンプ情報の第2の部分の推定値を生成することと、 第1および第2の部分を結合してタイムスタンプ情報を再構成することとを特
    徴とする方法。
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