JP2003502027A - パピローマウイルスl1タンパク質の細胞傷害性t細胞エピトープ、並びに診断法および療法におけるその使用 - Google Patents

パピローマウイルスl1タンパク質の細胞傷害性t細胞エピトープ、並びに診断法および療法におけるその使用

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JP2003502027A
JP2003502027A JP2001500659A JP2001500659A JP2003502027A JP 2003502027 A JP2003502027 A JP 2003502027A JP 2001500659 A JP2001500659 A JP 2001500659A JP 2001500659 A JP2001500659 A JP 2001500659A JP 2003502027 A JP2003502027 A JP 2003502027A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アミノ酸配列、ILVPKVSGL、RLVWACVGV、HLFNRAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILEDWNFGL、SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADVMTYI、YLPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFV、FYNPDTQRL、MHGDTPTLH、ETTDLYCY、QAEPDRAHYN、SMVTSDAQIを有するパピローマウイルスT細胞エピトープ、および/または機能的に活性であるその変異体、並びにまた、診断法および療法におけるその使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アミノ酸配列、ILVPKVSGL、RLVWACVGV、HLF
NRAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILEDWNFGL
、SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADVMTYI、
YLPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFV、FYNPD
TQRL、MHGDTPTLH、ETTDLYCY、QAEPDRAHYN、S
MVTSDAQIを有するパピローマウイルス(papillomavirus
、以下「乳頭腫ウイルス」ともいう)T細胞エピトープ、および/または機能的
に活性であるその変異体、並びにまた、診断法および療法におけるその使用に関
する。
【0002】 いぼ(wart)ウイルスとも称される、パピローマウイルスは、約8000
塩基対のゲノムサイズおよび直径およそ55 nmの二十面体キャプシドを持つ
、二本鎖DNAウイルスである。現在まで、100を越える、異なるヒト病原性
パピローマウイルス種(HPV)が知られており、このうちいくつか、例えばH
PV−16、HPV−18、HPV−31、HPV−33、HPV−39、HP
V−45、HPV−52またはHPV−58は、悪性腫瘍を引き起こす可能性が
あり、そして他のもの、例えばHPV−6、HPV−11またはHPV−42は
、良性腫瘍を引き起こす可能性がある。
【0003】 パピローマウイルスゲノムは、3つの部分に分けることが可能であり;第一の
部分は、ウイルス転写および複製のための制御配列を含む、非コード領域に合致
する。第二の領域、「E」(初期)領域は、多様なタンパク質コード部分E1−
E7を含み、このうち例えばE6およびE7タンパク質は、上皮細胞の形質転換
に責任があり、そしてE1タンパク質はDNAコピー数を調節する。E6および
E7領域は、悪性変性細胞でも発現される「癌遺伝子」である。第三の領域は、
L(後期)領域とも称され、2つのタンパク質コード部分L1およびL2を含み
、該部分は、ウイルスキャプシドの構造的構成要素をコードする。Lタンパク質
の90%以上がウイルスキャプシドに存在し、L1:L2比は一般的に30:1
である。本発明にしたがい、用語L1タンパク質は、パピローマウイルスの主な
キャプシドタンパク質を意味する(Baker T.ら(1991)Bioph
ys. J. 60, 1445)。
【0004】 50%を超える場合で、HPV−16は、子宮頚癌(子宮頚の癌腫)に関連付
けられる。HPV−16は、子宮頚新生物の形成の主なリスク要因である。免疫
系は、該疾患の進行に重要な役割を果たす。したがって、細胞性免疫反応および
特に抗原特異的Tリンパ球は、防御機構におそらく重要である。高い悪性度分類
の悪性子宮頚上皮内新生物(CIN II/III)および子宮頚腫瘍では、E
7遺伝子が、感染上皮のすべての層で、構成性に発現されることが、さらに見出
されてきている。したがって、E7タンパク質は特に、潜在的な腫瘍抗原および
活性化T細胞の標的分子とみなされる(例えば、WO 93/20844を参照
されたい)。しかし、患者中のE7誘導細胞性免疫反応は、疾患の経過に影響を
与えるには十分に強くないようである。免疫反応は、適切なワクチンにより、増
幅させることが可能である可能性がある。
【0005】 L1遺伝子の発現および/またはL1およびL2遺伝子の同時発現は、キャプ
ソマー(capsomer)、安定なキャプソマー、キャプシドまたはウイルス
様粒子(VLP)の形成を導くことが可能であることを示すことが可能であった
(例えばWO 93/02184、WO 94/20137またはWO 94/
05792を参照されたい)。キャプソマーは5つのL1タンパク質で構成され
る、オリゴマー型配置を意味する。キャプソマーは基本的構築ブロックであり、
これがウイルスキャプシドを構成する。安定なキャプソマーは、集合してキャプ
シドを形成することが不可能なキャプソマーである。キャプシドは、例えば72
キャプソマーで構成されるパピローマウイルスコートを意味する(Baker
T.ら(1991)Biophys. J. 60, 1445)。VLPは、
形態学的にそしてその抗原性において、損なわれていない(intact)ウイ
ルスに同一であるキャプシドを意味する。多様な動物系において、中和抗体の形
成により特徴付けられる体液性免疫反応を引き起こすのに、VLPを使用するこ
とが可能であった。しかし、ウイルス感染がすでに起こっている場合、抗体より
むしろ、ウイルス感染細胞の除去またはウイルス特異的細胞傷害性T細胞(CT
L)反応が必要であるようであるため、L1および/またはL2タンパク質に対
するウイルス中和抗体の形成は、臨床的に比較的重要性が低い。そして、VLP
は、細胞傷害性T細胞反応を引き起こすことが可能であるが、もっぱらキャプシ
ドタンパク質L1および/またはL2に対して向けられる免疫反応は、パピロー
マウイルスにより引き起こされる腫瘍を調節するのに適していないようである。
【0006】 したがって、キャプシドタンパク質L1および潜在的な腫瘍抗原E7の融合タ
ンパク質を含む、「キメラパピローマウイルス様粒子」(CVLP)(WO 9
6/11272およびMuller, M.ら(1997)Virology,
234, 93)が開発されてきている。CVLPは、E7タンパク質に対し
て向けられる体液性免疫反応を少ない度合いでしか引き起こさなかった(Mul
ler, M.ら(1997)、上記)。しかし、試験したいくつかのCVLP
は、実際、マウスで望ましいE7特異的細胞傷害性T細胞反応を誘導する(Pe
ng S.ら(1998)Virology 240, 147−57も参照さ
れたい)。したがって、クラスI MHC分子を介して提示されるE7腫瘍細胞
ペプチドは、細胞傷害性T細胞の標的分子に相当するであろうため、CVLPは
、ワクチンの開発、並びにすでに確立された感染およびそこから生じる腫瘍の治
療両方のため、関心が持たれる。
【0007】 CVLPを含むワクチンは、CVLP偽感染(pseudo−infecti
ng)細胞の原理に基づく。これは、CVLPおよびウイルスが、同様に細胞中
に進入し、そこでペプチドにプロセシングされ、そしてその後、該ペプチドがM
HCクラスIおよびII分子上に装填され、そして最後に、CD8またはCD4
陽性T細胞に提示されることを意味する。本刺激の結果として、CD8細胞は細
胞傷害性T細胞に分化し、そしてその後、細胞性免疫反応を引き起こすことが可
能であり、一方、CD4細胞はTヘルパー細胞に発展し、そしてB細胞を刺激し
、体液性免疫反応を生じ、またはCD8陽性T細胞を刺激し、細胞傷害性免疫反
応を生じ、そしてそれ自体、感染細胞の溶解を引き起こすことが可能である。
【0008】 小ペプチドは、すでに細胞表面上にあるMHCクラスI分子に結合し、そして
その後、CD8またはCD4陽性細胞をさらにプロセシングすることなく刺激し
、細胞性免疫反応を生じることが可能である。しかし、特定のペプチドは、特定
のMHC分子にしか結合されない可能性がある。したがって、天然集団では、M
HC分子の広い多型のため、特定のペプチドは、集団の少数部分によってのみ結
合され、そして提示される可能性がある。本発明にしたがい、提示は、ペプチド
またはタンパク質断片のMHC分子への結合を意味し、前記結合は、例えば、小
胞体、細胞外空間、エンドソーム、プロエンドソーム、リソソームまたはプロリ
ソソームで起こることが可能であり、そして前記MHC分子−ペプチド複合体は
その後、細胞膜の細胞外側に結合し、したがって免疫細胞に特異的に認識される
ことが可能になる。
【0009】 CVLPは細胞性および体液性免疫反応を両方引き起こし、そしてMHC制限
でないため、本技術は、一般的に、ワクチン開発に適しており、これはL1部分
が粒子を形成する能力を提供し、そしてさらなる抗原部分が前記L1部分に融合
しているためである。
【0010】 この種類のCVLPの開発のため、CVLPの免疫原性を直接研究するのに用
いることが可能な、利用可能な機能的アッセイ系を有することが絶対的に必要で
ある。こうしたアッセイ系は、異なる抗原比率を持つCVLPを、同一アッセイ
系を用いることにより研究することが可能な特性を有するべきである。細胞性免
疫反応は、腫瘍またはウイルス疾患の免疫療法に非常に重要であるため、CVL
Pにより引き起こされる細胞性免疫反応を測定することを可能にする目的が生じ
た。
【0011】 本目的は、MHC分子と、そして特定の態様において、HLA A2.01
MHC分子と関連し、例えば、in vivoおよびin vitroで細胞傷
害性T細胞反応を引き起こすT細胞エピトープを同定することにより、達成され
た。前記ペプチドは、好ましくは、配列ILVPKVSGL、RLVWACVG
V、HLFNRAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILED
WNFGL、SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADV
MTYI、YLPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFV、
FYNPDTQRL、MHGDTPTLH、ETTDLYCY、QAEPDRA
HYN、SMVTSDAQIを有する。これらの配列は、HPV16のL1およ
びE7ペプチドの一部である。これらは、アミノ酸領域L1 86−94(51
04)、L1 123−131(5106)、L1 285−293(5107
)、L1 275−283(5108)、L1 238−246(5109)、
L1 426−434(5112)、L1 28−39(2016)、L1 3
11−320(2017)、L1 408−417(2018)、L1 38−
47(2019)、L1 396−404(2020)、L1 349−357
(2022)、L1 298−306(27/28)、L1 90−98(9)
、E7 1−9(43)、E7 18−25(45)およびE7 44−53(
47/48)を含む。相当するエピトープの名称が括弧内に示される。
【0012】 E7エピトープ43、45および47/48は、すでに、Kastら, (1
994) Journal of Immunology 152, 3904
−3912に潜在的なエピトープとして公表されてきている。しかし、本刊行物
は、前記ペプチドがHLA A1分子に結合することが可能であることを示した
のみであり、細胞傷害性T細胞反応が実際に引き起こされることが可能であるか
どうか示していない。さらに、T細胞が該ペプチドをタンパク質の一部として認
識することを立証するデータは提供されない。というのは、HLA分子へのペプ
チド結合はそれ自体、必ずしも、また、T細胞に認識されるわけではないことが
、何度も示されてきている。さらに、T細胞は、ペプチドを認識し、この認識は
、前記細胞においてT細胞反応を誘導するペプチドの能力により測定可能である
が、T細胞は、必ずしも、また、相当するペプチドを含む全タンパク質を装填さ
れている細胞を認識しない。これは、ペプチドが、しばしば、プロテアーゼ切断
部位を含み、ペプチドが細胞において全タンパク質のプロセシング中に該部位内
で切断され、そしてしたがって破壊され、そしてしたがってもはやT細胞により
検出されることが不可能であるという事実により、説明することが可能である。
この問題は、例えばFeltkampら(1993), Eur. J. Im
munol. 23:2242−2249に確認される。
【0013】 本発明はしたがって、アミノ酸配列、ILVPKVSGL、RLVWACVG
V、HLFNRAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILED
WNFGL、SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADV
MTYI、YLPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFV、
FYNPDTQRL、MHGDTPTLH、ETTDLYCY、QAEPDRA
HYN、SMVTSDAQIを有するT細胞エピトープ、および/または機能的
に活性であるその変異体に関する。
【0014】 ILVPKVSGL、RLVWACVGV、HLFNRAGTV、YLRRE
QMFV、TLQANKSEV、ILEDWNFGL、SLWLPSEATVY
L、NLASSNYFPT、TLTADVMTYI、YLPPVPVSKV、Y
DLQFIFQL、ICWGNQLFV、FYNPDTQRL、MHGDTPT
LH、ETTDLYCY、QAEPDRAHYNまたはSMVTSDAQIの機
能的に活性である変異体は、T細胞細胞傷害性アッセイ系(例えば本発明の実施
例2−5を参照されたい)において、ILVPKVSGL、RLVWACVGV
、HLFNRAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILEDW
NFGL、SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADVM
TYI、YLPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFV、F
YNPDTQRL、MHGDTPTLH、ETTDLYCY、QAEPDRAH
YNまたはSMVTSDAQIの細胞傷害性に比較し、陰性コントロールの平均
および標準偏差の3倍の総計に対応し、好ましくは、少なくともおよそ30%で
あり、特に、少なくともおよそ50%であり、そして特に好ましくは、少なくと
もおよそ80%である細胞傷害性を有する、T細胞エピトープを意味する。
【0015】 好ましい変異体の例は、ILVPKVSGL、RLVWACVGV、HLFN
RAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILEDWNFGL、
SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADVMTYI、Y
LPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFV、FYNPDT
QRL、MHGDTPTLH、ETTDLYCY、QAEPDRAHYNまたは
SMVTSDAQIに、アミノ酸レベルで、少なくともおよそ65%、好ましく
は、少なくともおよそ75%、そして特に、少なくともおよそ85%の配列相同
性を有する、T細胞エピトープである。他の好ましい変異体はまた、ILVPK
VSGL、RLVWACVGV、HLFNRAGTV、YLRREQMFV、T
LQANKSEV、ILEDWNFGL、SLWLPSEATVYL、NLAS
SNYFPT、TLTADVMTYI、YLPPVPVSKV、YDLQFIF
QL、ICWGNQLFV、FYNPDTQRL、MHGDTPTLH、ETT
DLYCY、QAEPDRAHYNまたはSMVTSDAQIに、構造的に相同
である、T細胞エピトープである。こうしたエピトープは、T細胞エピトープ、
ILVPKVSGL、RLVWACVGV、HLFNRAGTV、YLRREQ
MFV、TLQANKSEV、ILEDWNFGL、SLWLPSEATVYL
、NLASSNYFPT、TLTADVMTYI、YLPPVPVSKV、YD
LQFIFQL、ICWGNQLFV、FYNPDTQRL、MHGDTPTL
H、ETTDLYCY、QAEPDRAHYNまたはSMVTSDAQIに対す
る特異的T細胞を生成し(DeBruijn M.L.ら(1991)Eur.
J. Immunol. 21, 2963−70;およびDeBruijn
M.L.(1992)Eur. J. Immunol. 22, 3013
−20)、そして例えば、ペプチド特異的T細胞による認識のため選択された、
合成的に産生されたペプチドに関しアッセイすることにより、見出すことが可能
である(実施例を参照されたい)。T細胞エピトープは特に、細胞傷害性T細胞
エピトープを意味する。しかし、同様にMHC I分子を認識することが可能な
、非細胞傷害性T細胞もまた知られ、したがって、本発明はまた、変異体として
、非細胞傷害性T細胞エピトープも含む。
【0016】 本発明の別の態様は、化合物の一部であるT細胞エピトープであり、該化合物
が、パピローマウイルスの天然発生L1タンパク質でなく、そしてパピローマウ
イルスの天然発生L1タンパク質の単独(exclusively)N末端また
は単独C末端欠失突然変異体でない、前記エピトープである。
【0017】 特定の態様において、アミノ酸配列ILVPKVSGL、RLVWACVGV
、HLFNRAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILEDW
NFGL、SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADVM
TYI、YLPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFVを有
するT細胞エピトープ、および/または機能的に活性であるその変異体は、異な
るパピローマウイルスのL1タンパク質中に、またはキメラL1タンパク質、例
えばHPV18L1E7融合タンパク質中に含まれてもよい。本発明のこうした
化合物は、CVLPを形成する能力を有する可能性がある。
【0018】 化合物の一部として、前記T細胞エピトープは、好ましくは、さらなるアミノ
酸配列を含むポリペプチドであってもよく、そして特に、融合タンパク質であっ
てもよい。特に、該化合物は、長さ少なくともおよそ50アミノ酸、好ましくは
、少なくともおよそ35アミノ酸、特に、少なくともおよそ20アミノ酸、そし
て特に好ましくは、少なくともおよそ9−12アミノ酸のポリペプチドであって
もよい。
【0019】 化合物を検出するため、またはそのT細胞結合活性を修飾するため、前記化合
物は、T細胞エピトープおよび/または前記融合タンパク質の化学的、放射性同
位体、非放射性同位体および/または蛍光標識を含んでもよい。
【0020】 本発明にしたがった化学的標識に適した、当業者に知られる化学的物質の例は
:ビオチン、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)またはストレプト
アビジンである。
【0021】 可能な態様において、ペプチドは、少なくとも1つのリジンを含むよう修飾さ
れる。当業者に知られる方式で、ビオチンまたはFITC(フルオレセインイソ
チオシアネート)を前記リジンにカップリングする。本方式で修飾されたペプチ
ドを、適切なMHC分子に、または適切なMHC分子を含む細胞に結合させる。
ペプチドはその後、標識アビジンまたはストレプトアビジンを介して、あるいは
FITC蛍光を介して直接、検出することが可能である。
【0022】 本発明にしたがった放射性同位体標識に適した、当業者に知られる同位体の例
は:3H、125I、131I、32P、33Pまたは14Cである。 本発明にしたがった、非放射性同位体標識に適した、当業者に知られる同位体
の例は:2H、または13Cである。
【0023】 本発明にしたがった蛍光標識に適した、当業者に知られる蛍光物質の例は:15 2 Eu、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン、
フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルデヒド(phtaldehy
de)またはフルオレスカミンである。
【0024】 やはり本発明にしたがった標識に用いることが可能な、本明細書に列挙されて
いない、さらなる標識が、当業者に知られる。 当業者に知られる本発明の化学的修飾の例は、アセチル、リン酸および/また
は単糖基の転移である。
【0025】 長さおよそ50アミノ酸の本発明のポリペプチドは、例えば化学的ペプチド合
成により、調製することが可能である。より長いポリペプチドは、好ましくは遺
伝子操作により生成される。したがって、本発明はさらに、以下の構成要素:(
a)少なくとも1つの制御配列および(b)本発明の化合物のアミノ酸配列をコ
ードする少なくとも1つの核酸を含む、前記T細胞エピトープまたは化合物を発
現するための核酸構築物に関する。前記核酸構築物は、好ましくはDNAまたは
RNAで作成される。適切な制御配列は、例えば、真核細胞における構成性、制
御可能、組織特異的、細胞周期特異的、または代謝特異的発現、あるいは原核細
胞における構成性、代謝特異的、または制御可能発現を可能にする。本発明にし
たがった制御可能配列は、プロモーター、アクチベーター配列、エンハンサー、
サイレンサー、および/またはリプレッサー配列である。
【0026】 真核生物における構成性発現を可能にする、適切な制御可能配列の例は、RN
AポリメラーゼIIIに認識されるプロモーターまたはウイルスプロモーター、
例えばCMVエンハンサー、CMVプロモーター、SV40プロモーター、およ
び例えばHBV、HCV、HSV、HPV、EBV、HTLVまたはHIVに由
来するウイルスプロモーターおよびアクチベーター配列である。
【0027】 真核生物における制御可能発現を可能にする制御可能要素の例は、対応するリ
プレッサーと組み合わせたテトラサイクリンオペレーターである(Gossen
M.ら(1994)Curr. Opin. Biotechnol. 5,
516−20)。
【0028】 真核生物における組織特異的発現を可能にする制御可能要素の例は、特定の細
胞種中でのみ発現されるタンパク質をコードする遺伝子のプロモーターまたはエ
ンハンサー由来のプロモーターまたはアクチベーター配列である。
【0029】 真核生物における細胞周期特異的発現を可能にする制御可能要素の例は、以下
の遺伝子:cdc25C、サイクリンA、サイクリンE、cdc2、E2F、B
−mybまたはDHFRのプロモーターである(Zwicker J.およびM
uller R.(1997)Trends Genet. 13, 3−6)
【0030】 真核生物における代謝特異的発現を可能にする制御可能要素の例は、低酸素、
グルコース欠乏、リン酸濃縮または熱ショックにより制御されるプロモーターで
ある。
【0031】 トランスフェクション、形質転換または感染により、前記核酸を導入し、そし
てしたがって真核または原核細胞においてポリペプチドを発現させることを可能
にするため、核酸は、プラスミドとして、あるいはウイルスまたは非ウイルスベ
クターの一部として存在してもよい。したがって、本発明はさらに、本発明のポ
リペプチドをコードする核酸を含むベクター、特に発現ベクターに関する。ここ
で特に適切なウイルスベクターは:バキュロウイルス、ワクシニアウイルス、ア
デノウイルス、アデノ関連ウイルスおよびヘルペスウイルスである。ここで特に
適切な非ウイルスベクターは:ビロソーム、リポソーム、陽イオン性脂質または
ポリリジン結合DNAである。
【0032】 本発明はさらに、少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、好ましくは提示
する細胞に関する。特定の態様において、細胞は、言及されるベクターの1つに
、トランスフェクション、形質転換され、または感染する。本細胞は、各場合に
用いられる制御可能配列の活性化を導く、当業者に知られる条件下で、本発明の
ポリペプチドを発現する。その後、例えば、上述の標識の1つを使用することに
より、該ポリペプチドを前記細胞から単離し、そして精製してもよい。遺伝子操
作およびそれに続く本発明の発現された化合物の精製による調製に適した細胞は
、原核および真核細胞、特に細菌細胞、例えば大腸菌(E. coli)、酵母
細胞、例えばS.セレビシエ(S. cerevisiae)、昆虫細胞、例え
ばスポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda
)細胞(Sf−9)またはトリコプルシア・ニ(Trichoplusia n
i)細胞、あるいは哺乳動物細胞、例えばCOS細胞またはHeLa細胞である
【0033】 特定の態様は、本発明のポリペプチドを発現する細胞自体を用い、そして特に
好ましい態様において、該細胞は、細胞表面上のMHC−1分子を介し、本発明
のポリペプチドの一部を提示する。本発明の細胞を調製するのに適した細胞は、
抗原提示細胞、例えばB細胞、マクロファージ、樹状細胞、線維芽細胞または他
のHLA A2.01陽性細胞であり、好ましい態様において、JY、T2、C
aSki細胞またはEBV形質転換B細胞株である。T細胞エピトープを含むポ
リペプチドを提示する、本発明の細胞は、免疫細胞、特にT細胞を再刺激するた
めの、および/またはT細胞活性化を測定するための標的細胞として使用しても
よい。本発明にしたがい、標的細胞は、MHC分子を介してT細胞エピトープを
提示し、そしてしたがって、T細胞活性化、特に該細胞に対する細胞傷害性T細
胞反応を特異的に引き起こす細胞を意味する。
【0034】 さらに、T細胞エピトープ含有化合物は、該化合物が、共有的に、あるいは疎
水性相互作用、イオン結合または水素結合により、少なくとも1つのさらなる種
、例えばペプチド、タンパク質、ペプトイド、直線または分枝オリゴまたは多糖
および核酸に連結されることにより特徴づけられる複合体の一部であってもよい
【0035】 したがって、本発明は、T細胞エピトープまたは化合物および少なくとも1つ
のさらなる化合物を含む複合体に関する。好ましい態様において、該ポリペプチ
ドは、MHCクラスI分子に、好ましくはHLA A2.01四量体としての該
分子に連結される。ヒトMHCクラスI分子が特に好ましい。Altman J
.D.ら(1996, Science 274, 94−6)による技術を用
い、例えば、ペプチド特異的細胞傷害性T細胞のT細胞受容体に結合することが
可能な、適切な結合されたペプチドを含むHLA A2.01四量体を調製する
ことが可能である。
【0036】 別の態様は、本発明の化合物または前記複合体の支持体成分への固定である。
適切な支持体成分の例は、セラミック、金属、特に貴金属、ガラス、プラスチッ
ク、結晶成分、あるいは本支持体、特に前記成分の薄層、あるいは(バイオ)分
子フィラメント、例えばセルロースまたは構造タンパク質である。
【0037】 本発明の複合体を精製するため、該複合体の構成要素はさらにまた、タンパク
質タグを含んでもよい。本発明のタンパク質タグは、例えばマトリックスに対す
る高親和性吸着、複合体の無視できる溶出を伴う、適切な緩衝液でのストリンジ
ェントな洗浄およびそれに続く吸着された複合体の特異的溶出を可能にする。当
業者に知られるタンパク質タグの例は、(HIS)6タグ、mycタグ、FLA
Gタグ、赤血球凝集素タグ、グルタチオントランスフェラーゼ(GST)タグ、
キチン結合親和性を持つインテインタグまたはマルトース結合タンパク質(MB
P)タグである。本発明のタンパク質タグは、N末端、C末端および/または内
部に位置してもよい。
【0038】 本発明は、更に、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの化合物による
T細胞活性化の in vitro 検出方法に関する。この種類の方法は、好ましくは、
次の三つの工程を含む。
【0039】 (a)第一工程において、細胞を、T細胞エピトープを含有する少なくとも一
つの化合物によって刺激する。この化合物は、T細胞エピトープを含有する少な
くとも一つの本発明の化合物、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本
発明の複合体、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定なキャプ
ソメア、少なくとも一つのVLP、少なくとも一つのCVLPおよび/または少
なくとも一つのウイルスであってよい。好ましい態様において、免疫細胞を、C
VLPと一緒のインキュベーションによって刺激する。この刺激は、例えば、ワ
クチン接種の形で、またはCVLPと一緒に免疫細胞を in vitro でインキュベ
ートすることによって行うことができる。この方法で刺激される免疫細胞は、例
えば、ワクチン接種後に、または腫瘍患者の場合、血液から、腫瘍からまたはリ
ンパ節から得られるおよび/または培養される。
【0040】 (b)第二工程において、細胞を、本発明の少なくとも一つのT細胞エピトー
プ、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の化合物、T細胞エピ
トープを提示する少なくとも一つの標的細胞とおよび/または本発明の少なくと
も一つの複合体と一緒にインキュベートする。
【0041】 (c)第三工程において、T細胞活性化を決定する。これに適した方法の例は
、T細胞によるサイトカイン産生または分泌、T細胞上の表面分子発現、標的細
胞溶解または細胞増殖の検出である。これに適した方法の例は、サイトカインア
ッセイ(cytokinassay)(Chapter 6.2 to 6.24 in Current Protocols in Immu
nology (1999), edited by Coligan J.E., Kruisbeek A.M., Margulies D.H., S
hevach E.M. and Strober W., John Wiley & Sons)、ELISPOT(Chapter
6.19 in Current Protocols in Immunology, 上記)、51Cr放出検定(Chapte
r 3.11 in Current Protocols in Immunology, 上記)または増殖の検出(Chapt
er 3.12 in Current Protocols in Immunology, 上記)である。用いられる方法
により、これに関して、細胞傷害性T細胞、Tヘルパー細胞、B細胞、NK細胞
のような免疫細胞と他の細胞とを区別することも可能である。本発明の標識を含
有する、本発明の化合物、複合体、および/または細胞の使用は、標識された化
合物、複合体および/または細胞のT細胞への結合の検出によってT細胞エピト
ープを認識するT細胞の検出を可能にする。好ましい態様において、T細胞の表
面への本発明のMHC−ポリペプチド複合体の結合を検出する。これは、MHC
複合体自体が標識される、例えば、蛍光標識されるように、または追加の工程に
おいて、MHC特異的な標識された、例えば、蛍光標識された抗体が、MHC複
合体を順次検出するために用いられるように行うことができる。次に、T細胞の
蛍光標識を、例えば、蛍光活性化セルソーター(FACS)で測定し且つ評価す
ることができる。T細胞への複合体の結合を検出するもう一つ可能な方法は、T
細胞活性化を再度測定することである(サイトカイン検定、Elispot、51Cr放
出検定、増殖、上を参照されたい)。しかしながら、これには、共受容体(例え
ば、CD28)の、例えば、共受容体特異的抗体(抗CD28)および/または
他の非特異的活性化因子(IL−2)による同時刺激が必要である。
【0042】 本発明は、更に、工程(a)の後に導入される追加工程(a’)を含有する方
法に関する。 (a’)工程(a)に続くこの追加工程(a’)において、単離されるまたは
培養される細胞を、T細胞エピトープを含有する本発明の化合物を負荷された少
なくとも一つの標的細胞、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明
の複合体、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定なキャプソメ
ア、少なくとも一つのVLP、少なくとも一つのCVLPおよび/または少なく
とも一つのウイルスと一緒に、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本
発明の複合体、および/またはT細胞エピトープを提示する少なくとも一つの標
的細胞と一緒に、工程(b)の前に少なくとも約8週間、具体的には、少なくと
も約1週間同時培養する。
【0043】 同時培養とは、細胞を、 (i)T細胞エピトープを含有する本発明の化合物を負荷された少なくとも一
つの標的細胞、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の複合体、
少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定なキャプソメア、少なく
とも一つのVLP、少なくとも一つのCVLPおよび/または少なくとも一つの
ウイルスの存在下において、 (ii)T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の複合体の存在下
において、 (iii)T細胞エピトープを提示する少なくとも一つの標的細胞の存在下にお
いて、 同一成長培地および同一組織培養容器中で成長させることを意味する。
【0044】 本発明は、更に、T細胞エピトープを提示する標的細胞を製造する方法に関す
る。ここで、異なったT細胞エピトープの組合せを標的細胞に負荷することは可
能である。好ましい態様において、標的細胞を、T細胞エピトープを含有する少
なくとも一つの化合物および/またはT細胞エピトープを含有する少なくとも一
つの複合体と一緒にインキュベートする。特に好ましい態様において、標的細胞
を、本発明のポリペプチドを含有する成長培地中でまたは本発明の結合したポリ
ペプチドを含むMHCクラスI複合体と一緒にインキュベートする。MHCクラ
スI複合体は、例えば、HLA A2.01四量体として存在しうる。これに関
して、四量体は、通常は、4個のペプチドを結合している。これらは、同一であ
りうるし、またはそれ以外には、異なったペプチド種でありうる。更に好ましい
態様において、標的細胞を、核酸および/またはベクターを用いてトランスフェ
クションさせる、形質転換させるおよび/または感染させる。特に好ましい態様
では、標的細胞を、ワクシニアウイルスベクターを用いて感染させる。本発明の
方法は、抗原提示細胞、例えば、B細胞、マクロファージ、樹状細胞、胚性細胞
または線維芽細胞または他のHLA A2.01陽性細胞を用いて、そして好ま
しい態様では、JY、T2、CaSki細胞またはEBVで形質転換されたB細
胞系を用いて行われる。
【0045】 用いられるCVLPは、乳頭腫ウイルスL1タンパク質またはその変異型、特
に、HPV16 L1タンパク質および、必然的ではないが、L1に異種のタン
パク質またはその変異型を含有する。それら二つのタンパク質は、直接的にまた
は間接的に結合していてよい。本発明によれば、直接的に結合するとは、二つの
タンパク質が互いに、例えば、ペプチド結合またはジスルフィド結合によって共
有結合していることを意味する。間接的に結合するとは、それらタンパク質が、
非共有結合、例えば、疎水的相互作用、イオン結合または水素結合によって結合
していることを意味する。もう一つの態様において、CVLPは、L1タンパク
質またはその変異型の他に、乳頭腫ウイルスL2タンパク質を含有する。
【0046】 本発明のL1タンパク質の好ましい態様の例は、一つまたはそれ以上の欠失、
特に、C末端欠失を有するL1タンパク質である。C末端欠失は、C末端に位置
する核局在化シグナルが欠失しているので、ウイルス様粒子形成の効率を増加さ
せることが可能であるという利点を有する。したがって、C末端欠失は、好まし
くは、約35個までのアミノ酸、具体的には、約25個〜約35個のアミノ酸、
特に、約32個〜約34個のアミノ酸である。例えば、HPV16 L1タンパ
ク質の32アミノ酸長さC末端欠失は、ウイルス様粒子の形成を少なくとも約1
0倍増加させうるのに充分である。更に、L1タンパク質は、一つまたはそれ以
上の突然変異を有することがありうるし、またはL1部分は、種々の乳頭腫ウイ
ルスのL1タンパク質から構成されていてよい。本発明のL1タンパク質の共通
の特徴は、それらが、VLPまたはCVLPの形成を可能にするということおよ
びそれらが本発明の少なくとも一つのT細胞エピトープを含有するということで
ある。
【0047】 好ましい態様において、L1タンパク質またはその変異型およびL1に異種の
タンパク質は、融合タンパク質である。複数の種々のタンパク質またはそれらの
一部分から構成される異種タンパク質も含まれる。これらは、例えば、タンパク
質のエピトープ、具体的には、細胞傷害性T細胞エピトープでもありうる。これ
に関して、本発明によるエピトープは、約50アミノ酸、好ましくは、少なくと
も約35アミノ酸、具体的には、少なくとも約20アミノ酸、特に好ましくは、
少なくとも約9アミノ酸長さの合成ポリペプチドの一部分であってもよい。
【0048】 好ましくは、ウイルスタンパク質に由来する、例えば、HIV、HBVまたは
HCV、好ましくは、乳頭腫ウイルス、詳しくは、ヒト乳頭腫ウイルスに由来す
る、L1に異種のタンパク質である。
【0049】 好ましい態様において、そのウイルスタンパク質は、乳頭腫ウイルスEタンパ
ク質、好ましくは、E6および/またはE7タンパク質である。Eタンパク質が
欠失Eタンパク質、好ましくは、C末端欠失、特には、C末端欠失E7タンパク
質である場合には、欠失L1タンパク質に関連するこれら構築物は、好ましくは
、ウイルス様粒子を形成しうるので、それは特に好適である。特に好ましいのは
、55個までのアミノ酸、好ましくは、約5個〜約55個のアミノ酸、特に、約
38個〜約55個のアミノ酸の欠失である。
【0050】 もう一つの態様において、L1に異種のタンパク質は、非ウイルス病原体の抗
原に由来しうる。同様に、それらは、例えば、チログロブリン、ミエリン塩基性
タンパク質または透明帯糖タンパク質3(ZP3)のような自己免疫抗原に由来
しうるが、これらは、例えば、甲状腺炎、多発性硬化症、卵巣炎または慢性関節
リウマチのような特定の自己免疫疾患に関係している。好ましい態様において、
L1に異種のタンパク質は、腫瘍抗原、好ましくは、MARTのような黒色腫抗
原、Her2 neu(c−erbB2)、BCRA−1またはCA125のよ
うな卵巣癌抗原、CA125のような結腸癌抗原、またはHer2 neu(c
−erbB2)、BCRA−1、BCRA−2のような胸部癌抗原に由来する。
【0051】 本発明は、更に、試料からの調製によって得られるT細胞の活性化の in vitr
o 検出方法に関する。この方法は、ある試料、例えば、患者の血液試料または腫
瘍患者の腫瘍若しくはリンパ節が、乳頭腫ウイルスL1タンパク質特異的細胞傷
害性T細胞を含有しているかどうか決定することを可能にする。この種類の検出
方法は、次の行程を含む。
【0052】 (a”)第一工程において、細胞を、例えば、患者から採血することによって
または例えば、腫瘍またはリンパ節の調製によって得る。次に、それら細胞を成
長培地中に取り、培養する。
【0053】 (b)第二工程において、細胞を、T細胞エピトープを提示する少なくとも一
つの標的細胞と一緒にまたはT細胞エピトープを含有する化合物を成分として含
む少なくとも一つの複合体と一緒にインキュベートする。
【0054】 (c)第三工程において、T細胞活性化を決定する。これに適した方法の例は
、T細胞によるサイトカイン産生または分泌、T細胞上の表面分子発現、標的細
胞溶解または細胞増殖の検出である。これに適した方法の例は、サイトカインア
ッセイ(Chapter 6.2 to 6.24 in Current Protocols in Immunology (1999), e
dited by Coligan J.E., Kruisbeek A.M., Margulies D.H., Shevach E.M. and
Strober W., John Wiley & Sons)、ELISPOT(Chapter 6.19 in Current
Protocols in Immunology, 上記)、51Cr放出検定(Chapter 3.11 in Curren
t Protocols in Immunology, 上記)または増殖の検出(Chapter 3.12 in Curre
nt Protocols in Immunology, 上記)である。用いられる方法により、これに関
して、細胞傷害性T細胞、Tヘルパー細胞、B細胞、NK細胞のような免疫細胞
と他の細胞とを区別することも可能である。本発明の標識を含有する、本発明の
化合物、複合体、および/または細胞の使用は、標識された化合物、複合体およ
び/または細胞のT細胞への結合の検出によってT細胞エピトープを認識するT
細胞の検出を可能にする。好ましい態様では、T細胞の表面への本発明のMHC
−ポリペプチド複合体の結合を検出する。これは、MHC複合体自体が標識され
る、例えば、蛍光標識されるように、または追加の工程において、MHC特異的
な標識された、例えば、蛍光標識された抗体が、MHC複合体を順次検出するた
めに用いられるように行うことができる。次に、T細胞の蛍光標識を、例えば、
蛍光活性化セルソーター(FACS)で測定し且つ評価することができる。T細
胞への複合体の結合を検出するもう一つ可能な方法は、T細胞活性化を再度測定
することである(サイトカイン検定、Elispot、51Cr放出検定、増殖、上を参
照されたい)。しかしながら、これには、共受容体(例えば、CD28)の、例
えば、共受容体特異的抗体(抗CD28)および/または他の非特異的活性化因
子(IL−2)による同時刺激が必要である。
【0055】 本発明は、更に、工程(a”)の後に導入される追加工程(a’)を含有する
方法に関する。 (a’)工程(a”)に続くこの追加工程(a’)において、単離されるまた
は培養される細胞を、T細胞エピトープを含有する本発明の化合物を負荷された
少なくとも一つの標的細胞、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発
明の複合体、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定なキャプソ
メア、少なくとも一つのVLP、少なくとも一つのCVLPおよび/または少な
くとも一つのウイルスと一緒に、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの
本発明の複合体、および/またはT細胞エピトープを提示する少なくとも一つの
標的細胞と一緒に、工程(b)の前に少なくとも約8週間、具体的には、少なく
とも約1週間同時培養する。
【0056】 同時培養とは、細胞を、 (i)T細胞エピトープを含有する本発明の化合物を負荷された少なくとも一
つの標的細胞、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の複合体、
少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定なキャプソメア、少なく
とも一つのVLP、少なくとも一つのCVLPおよび/または少なくとも一つの
ウイルスの存在下において、 (ii)T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の複合体の存在下
において、 (iii)T細胞エピトープを提示する少なくとも一つの標的細胞の存在下にお
いて、 同一成長培地および同一組織培養容器中で成長させることを意味する。
【0057】 本発明は、更に、T細胞の活性化の in vitro 検出のための検定システム(キ
ット)であって、 (a)少なくとも一つの本発明のT細胞エピトープ、少なくとも一つの本発明
の化合物、少なくとも一つの本発明のベクター、少なくとも一つの本発明の細胞
および/または少なくとも一つの本発明の複合体、および (b)免疫系のエフェクター細胞、好ましくは、T細胞、具体的には、細胞傷
害性T細胞またはTヘルパー細胞 を含む検定システムに関する。
【0058】 具体的な態様において、検定システムは、例えば、患者の血液試料中または腫
瘍患者の腫瘍若しくはリンパ節中に存在するL1タンパク質特異的細胞傷害性T
細胞を決定するのに用いられる。この場合、(b)に記載の細胞は、検定システ
ム中に含有される対照細胞であり、第一キット成分である(a)に挙げられる物
質によるその活性化は、標準として役立つ。この反応で認められる活性化を、患
者から単離された細胞の、キット成分(a)によるT細胞活性化と比較する。
【0059】 もう一つ具体的な態様において、検定システムは、例えば、T細胞エピトープ
を含有する化合物、T細胞エピトープを含有する複合体、キャプソメア、安定な
キャプソメア、VLP、CVLPおよび/またはウイルスのL1タンパク質特異
的抗原性を決定するのに用いられる。この場合、(a)に記載の物質は、第二キ
ット成分である(b)に挙げられる細胞への活性化作用が標準として役立つ対照
物質である。この反応で認められる活性化を、キット成分(b)へのT細胞エピ
トープ含有化合物、T細胞エピトープを含む複合体、キャプソメア、安定なキャ
プソメア、VLP、CVLPおよび/またはウイルスの活性化作用と比較する。
【0060】 本発明は、更に、免疫応答を引き起こすまたは検出するための、少なくとも一
つのT細胞エピトープ、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の
化合物、T細胞エピトープ含有化合物をコードする核酸を含有する少なくとも一
つの本発明のベクター、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の
細胞、および/またはT細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の複
合体の使用に関する。
【0061】 in vitro の並びに in vivo の免疫細胞刺激に適した細胞は、具体的には、本
発明の分子の少なくとも一つを、それらのMHCクラスI分子によって提示する
細胞である。抗原提示に適した細胞の例は、免疫細胞と一緒に培養されることに
よって特定のT細胞を刺激することができるB細胞、樹状細胞、マクロファージ
、線維芽細胞または他のHLA A2.01陽性細胞である。
【0062】 具体的な態様において、免疫応答を検出するために、本発明の化合物、例えば
、本発明のT細胞エピトープを更に含有するHPV18 L1E7融合タンパク
質を用いることは可能である。このような本発明の化合物は、CVLPを形成す
る能力を有することがありうる。
【0063】 本発明は、更に、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の化合
物、T細胞エピトープ含有化合物をコードする核酸を含有する少なくとも一つの
ベクター、T細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の細胞、および
/またはT細胞エピトープを含有する少なくとも一つの本発明の複合体、および
適宜、薬学的に許容しうる担体を含有する薬剤または診断薬に関する。
【0064】 当業者に知られている担体の例は、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラーゼ、天然または改質セルロー
ス、ポリアクリルアミド、アガロース、水酸化アルミニウムまたは磁鉄鉱である
【0065】 本発明の薬剤または診断薬は、溶液中に存在してよい、固体マトリックスに結
合していてよいおよび/またはアジュバントと混合されていてよい。 この薬剤または診断薬は、いろいろな方法で投与することができる。当業者に
知られている投与形式の例は、例えば、経口、鼻腔内、静脈内、筋肉内および/
または局所投与による非経口、限局性および/または全身性投与である。好適な
投与形式は、例えば、特定の乳頭腫ウイルス感染の自然の感染経路によって影響
される。投与される量は、患者の年齢、体重および全身の健康状態、および乳頭
腫ウイルス感染の種類に依る。この薬剤または診断薬は、カプセル剤、液剤、懸
濁剤、エリキシル剤(経口投与用)または滅菌液剤若しくは懸濁剤(非経口また
は鼻腔内投与用)の形で投与することができる。用いることができる不活性な且
つ免疫学的に許容しうる担体は、例えば、生理食塩水またはリン酸緩衝化生理食
塩水である。薬剤は、治療的有効量で投与される。これらは、防御免疫応答を引
き起こすのに充分な量である。
【0066】 具体的な態様において、本発明の化合物、例えば、本発明のT細胞エピトープ
を更に含有するHPV18 L1E7融合タンパク質を薬剤または診断薬として
用いることは可能である。このような本発明の化合物は、CVLPを形成する能
力を有することがありうる。
【0067】 図面および次の実施例は、本発明を制限することなく、より詳細に説明するた
めのものである。 実施例 1.出発物質の説明 ・HPV16 L1ΔC*E71-55CVLPの製造は、ドイツ特許出願DE19
812941号にしたがって行われた。Mueller M.et al. (1997) Virology 234
,93-111 も参照されたい。
【0068】 ・L1 VLPの製造は、Mueller M.et al. (1997) Virology 234,93-111 に
したがって行われた。 ・ATCC番号CRL−1992として入手することができるT2細胞は、抗
原プロセッシングに関連した輸送においてある欠点を有し、これは、小胞体中へ
のMHC−1分子の負荷を止める。それにもかかわらず、細胞表面上に存在して
いる負荷されないMHC−1分子は、例えば、ペプチド含有培地中で細胞をイン
キュベートすることによって負荷することができるので、これら細胞は、抗原を
提示するのに極めて適している。
【0069】 ・WEHI細胞は、ATCC番号CRL−2148として入手することができ
る。 ・PBMCは、例えば、Rudolf M.P. et al. (1999), Biol.Chem. 380,335-40
にその単離が記載されている末梢血単核細胞を意味する。
【0070】 ・BLCLは、エプスタイン・バールウイルス(Dr.Andreas Kaufmann, Fried
rich-Schiller University, Jena, Germany から入手される)によって形質転換
されたB細胞系を意味する。
【0071】 ・BB7.2は、α−HLA A2.01特異的単クローン性マウス抗体(A
TCC HB−82)を意味する。 ・α−humCD28は、ヒトCD28の細胞外部分に対して向けられる単ク
ローン性マウス抗体を意味する。
【0072】 ・α−humCD3/PEは、ヒトCD3(ε)の細胞外部分に対して向けら
れ且つ蛍光マーカーフィコエリトリンを含有する単クローン性マウス抗体を意味
する(Medac, Hamburg, Germany)。
【0073】 ・α−humCD4/Cychrome は、ヒトCD4の細胞外部分に対して向けら
れ且つ蛍光マーカー Cychromeを含有する単クローン性マウス抗体を意味する(
DAKO;Glostrup, Denmark)。
【0074】 ・α−humγインターフェロン/FITCは、ヒトγインターフェロンに対
して向けられ且つ蛍光マーカーFITCを含有する単クローン性ラット抗体を意
味する(Medac, Hamburg, Germany)。
【0075】 ・α−humCD8/PEは、ヒトCD8の細胞外部分に対して向けられ且つ
蛍光マーカーフィコエリトリンを含有する単クローン性マウス抗体を意味する(
Pharmingen, Heidelberg, Germany)。
【0076】 ・インフルエンザMPは、インフルエンザマトリックスタンパク質のアミノ酸
58〜66GILGFVFTLを意味する(Dunbar P.R. et al. (1998) Curr.B
iol. 26,413-6 を参照されたい)。
【0077】 ・HPV16E7ペプチドは、ヒト乳頭腫ウイルスE7タンパク質のアミノ酸
11〜20YMLDLQPETTを意味する。 ・Parker による http://www-bimas.dcrt.nih.gov/molbio/hla#bind/index.ht
ml のペプチド予想プログラムで行われる可能なHLA A2.01結合ペプチ
ドに関するアルゴリズムに基づいて(Parker,KC et al. (1994) J.Immunol. 152
:163)、下のペプチドを、HPV16L1の候補として識別し、合成した。具体
的なペプチドの一定のアミノ酸位置を、GenBank 受託番号k02718として寄
託されたL1配列のMet(+1)に関して示す(下の表1を参照されたい)。
【0078】
【表1】
【0079】 ・更に、どの場合にも9個のアミノ酸だけオーバーラップし且つHPV16L
1およびE7タンパク質の配列を包含する20マーペプチドを合成した。それら
ペプチドを、1〜52まで逐次的に番号を付けた。それらの名称および配列を、
次の表に要約するが、ここにおいて、“restr.”は制限される意味である
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】 ・ゴルジプラグ(Golgi Plug)は、Pharmingen(Hamburg, Germany)によって
入手可能である。 ・モネンシンは、Sigma(Deisenhofen, Germany)によって入手可能である。
【0083】 ・IL−2は、Becton Dickinson(Hamburg, Germany)から入手した。 ・PBS中のMTT溶液は、PBS中2.5mg/mlの臭化3−[4,5−
ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムを意味す
る(Sigma, Deisenhofen, Germany)。
【0084】 ・PBSは、リン酸緩衝化生理食塩水を意味し、16.6mM Na2HPO4 、8.4mM NaH2PO4、150mM NaCl pH7.4から成る。 ・細胞は、それぞれの場合に、10%ウシ胎児血清、カナマイシンおよびアン
ピシリンを含むRPMI培地(Gibco BRL,Eggenstein; Germany)中におい
て37℃および5%CO2で培養した。
【0085】 ・Luma プレートおよび Canberra-Packerd Bプレートカウンターは、Canberr
a-Packerd, Dreieich, Germany から入手した。 ・FACScanカリバー(calibur)は、蛍光活性化セルソーターを意味し
;その装置は、Becton Dickenson(Hamburg, Germany)から入手した。
【0086】 ・Cellquest ソフトウェアは、Becton Dickinson(Hamburg, Germany)から入
手した。 2.CVLPに刺激されたT細胞によるペプチド特異的TNFα分泌 (a)CVLP特異的T細胞の調製 HLA A2.01陽性ドナーのヒトT細胞(4x105個)を、HPV16
L1ΔC*E71-55CVLPを用いて、1μg/ml CVLP、105個の照
射された末梢血単核細胞(PMBC)および10IU/ml IL−2を週1回
加えながら37℃で8週間刺激し、そして採取した。
【0087】 (b)抗原を用いた刺激 それら細胞を、100μlの培地中、10IU/ml IL−2の存在下にお
いて種々の抗原(各10μg/mlのPMBC+E7ペプチド;PMBC+HP
V16 L1ΔC*E71-55(CVLP);PMBC+5104、5105、51
06、5107、5108、5109、5112、5113)を用いて37℃で
一晩刺激した。この時間中に、刺激される細胞はTNFαを産生する。
【0088】 (c)TNFαの検出 翌日、50μlの上澄みを取り出し、凍結させ、再融解させ(一緒に取り出さ
れるかもしれない細胞を破壊するために)、そして0.9x106個のWEHI
細胞、2μg/mlアクチノマイシンDおよび400mM LiClを含有する
50μlの細胞懸濁液に加えた。それら細胞を37℃で24時間インキュベート
した。この時間中に、TNFα(上澄み中に存在する場合)は、WEHI細胞の
アポトーシスを引き起こす。PBS中2.5mg/ml MTT溶液50μlの
添加は、非アポトーシス細胞を3時間以内に褐色に染色したが、アポトーシス細
胞は黄色のままであった。細胞は全て、100μlの溶解緩衝液(34% N,
N−ジメチルホルムアミド,20%ドデシル硫酸ナトリウム)を加え、37℃で
少なくとも6時間インキュベートすることによって溶解し、その結果、色素が放
出された。最後に、溶液の吸収を595nmで測定した。
【0089】 図1は、いろいろな抗原の関数として595nmで測定される吸収を示す。低
吸収は、低色素産生を意味し、したがって、対応するT細胞が刺激されたために
多数のTNFαに暴露された多数のアポトーシス細胞を意味する。したがって、
T細胞刺激は、595nmでの吸収が減少すると共に増大した。
【0090】 結果:ペプチド5104、5106、5107、5108、5109および5
112は、CVLP特異的T細胞を刺激することが可能であった。 3.T2細胞へのペプチドの結合 (a)T2細胞の負荷 HLA A2.01陽性ドナーの2.5x106個のT2細胞を、2%ヒト血
清を含有する培地中において、0、10μg/mlまたは100μg/mlの5
105、5106、5107、5109、5112、5113、インフルエンザ
MP、2016、2017、2018、2019、2020、2021、202
2、2023、2024、2025ペプチドの存在下の37℃で一晩インキュベ
ートした。この時間中に、適合するペプチドは、非生理学的に空のMHC−1分
子に結合することによってそれら分子を安定化させることができるが、適合する
ペプチドを含まないMHC−1分子は、比較的速やかに細胞中に再吸収される。
したがって、特異的に結合するペプチドは、細胞表面上のMHC−1分子の数を
増加させる。
【0091】 (b)T2細胞のMHC−1複合体へのペプチド結合の検出 翌朝、細胞を採取し、0.5%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有するPB
Sを用いて洗浄し、そしてMHC−1分子を検出した。これは、抗体BB7.2
と一緒に氷上で30分間インキュベートし、洗浄し、α−マウスFITC抗体を
用いて氷上で更に30分間染色することによって行われる。それら細胞を再度洗
浄し、FACScanカリバー中で測定し、Cellquest ソフトウェアを用いて分
析した。
【0092】 図2は、いろいろなペプチドの関数として測定される蛍光を示す。 結果:L1ペプチド5106、5107、5109、5112、2016、2
017、2018、2019、2020および2022とのインキュベーション
後のT2細胞は、既知のインフルエンザペプチドMPとのインキュベーション後
と同様、細胞表面上に有意に多いMHC分子を示し、MHC分子への対応するペ
プチドの結合が示される。
【0093】 4.種々の抗原提示細胞を用いたCVLPに刺激されたT細胞の再刺激 HLA A2.01陽性ドナーのヒトT細胞(4x105個)を、HPV16
L1ΔC*E71-55CVLPを用いて、1μg/ml CVLPおよび105
の抗原提示細胞(照射PMBC)を週1回加えながら37℃で8週間刺激し、そ
して採取した。次に、それら細胞を、100μlの培地中において37℃で、1
0IU/ml IL2および0.5μg/ml α−ヒトCD28の存在下で1
0μg/mlの種々の抗原を用い、 (a)CVLPと一晩インキュベートされるPBMCを用いて (b)L1 2022ペプチドと一晩インキュベートされるPBMCを用いて (c)L1 2025ペプチド(対照ペプチド)と一晩インキュベートされる
PBMCを用いて再刺激した。
【0094】 1時間後、1μlのゴルジプラグを加えた。それら細胞を37℃で更に5時間
インキュベートした。次に、細胞を固定し、透過性にし、そしてα−humCD
3/PE、α−humCD4/Cychrome およびα−humγインターフェロン
/FITCを用いて染色した。それら細胞を、それらの標識に関してFACSc
anカリバーで調べ、Cellquest ソフトウェアによってデータを分析した。
【0095】 結果:図3は、CVLPとインキュベートされるPBMCも、L1ペプチド2
022とインキュベートされるPBMCも、CVLPに刺激されたT細胞を再刺
激したが、対照ペプチドとインキュベートされるPBMCはしなかったことを示
す。
【0096】 5.種々の抗原提示細胞を用いたCVLPに刺激されたT細胞の再刺激 HLA A1陽性ドナーのヒトT細胞(4x105個)を、HPV16 L1
ΔC*E71-55CVLPを用いて、1μg/ml CVLPおよび105個の抗原
提示細胞(照射PMBC)を週1回加えながら37℃で5週間刺激し、そして採
取した。次に、それら細胞を、100μlの培地中において37℃で、10IU
/ml IL2の存在下、図4のX軸に沿って示される10μg/mlのペプチ
ドを用いて再刺激した。緩衝液だけを用いてインキュベートされる細胞は、負の
対照として役立った。
【0097】 1時間後、1μlのモネンシン(300μM)を加えた。それら細胞を37℃
で更に5時間インキュベートした。次に、細胞を固定し、透過性にし、そしてα
−humCD8/PE、α−humCD4/Cychrome およびα−humγイン
ターフェロン/FITCを用いて染色した。それら細胞を、それらの標識に関し
てFACScanカリバーで調べ、Cellquest ソフトウェアによってデータを分
析した。
【0098】 結果:図4は、ペプチド43、47および48と一緒にインキュベートされる
PBMCは、CVLPに刺激されたT細胞を再刺激したが、残りのペプチドとイ
ンキュベートされるPBMCはしなかったことを示す。ペプチド43は、配列M
HGDTPTLHの9マーペプチドを含有し、二つのオーバーラップするペプチ
ド47および48は、配列QAEPDRAHYNの10マーペプチドを含有し、
これらは、どの場合も、Kast et al.(上記)にHLA A1結合ペプチドとし
て記載されているが、これらに関して、関数検出を行うことは、これまでのとこ
ろ不可能であった。
【0099】 6.種々の抗原提示細胞を用いたCVLPに刺激されたT細胞の再刺激 非HLAに分類されるドナーのヒトT細胞(4x105個)を、HPV16
L1ΔC*E71-55CVLPを用いて、1μg/ml CVLPおよび105個の
抗原提示細胞(照射PMBC)を週1回加えながら37℃で6週間刺激し、そし
て採取した。次に、それら細胞を、100μlの培地中において37℃で、10
IU/ml IL2の存在下、図5のX軸に沿って示される10μg/mlのペ
プチドを用いて再刺激した。緩衝液だけを用いてインキュベートされる細胞は、
負の対照として役立った。
【0100】 1時間後、1μlのモネンシン(300μM)を加えた。それら細胞を37℃
で更に5時間インキュベートした。次に、細胞を固定し、透過性にし、そしてα
−humCD8/PE、α−humCD4/Cychrome およびα−humγイン
ターフェロン/FITCを用いて染色した。それら細胞を、それらの標識に関し
てFACScanカリバーで調べ、Cellquest ソフトウェアによってデータを分
析した。
【0101】 結果:図5は、ペプチド27および28と一緒にインキュベートされるPBM
Cは、CVLPに刺激されたT細胞を再刺激したが、残りのペプチドとインキュ
ベートされるPBMCはしなかったことを示す。二つのオーバーラップするペプ
チド27および28は、配列SMVTSDAQIのペプチドを含有するので、実
際に認識されるペプチドは、本質的には、この配列を包含するはずである。
【0102】 7.種々の抗原提示細胞を用いたCVLPに刺激されたT細胞の再刺激 HLA A1陽性ドナーのヒトT細胞(4x105個)を、HPV16 L1
ΔC*E71-55CVLPを用いて、1μg/ml CVLPおよび105個の抗原
提示細胞(照射PMBC)を週1回加えながら37℃で6週間刺激し、そして採
取した。
【0103】 20マーペプチド1〜51を、行列によってペプチドプールA〜Hおよび1〜
7で組み合わせた。
【0104】
【表4】
【0105】 次に、HLA A1陽性ドナーのそれらT細胞を、100μlの培地中の37
℃で、10IU/ml IL2の存在下においてそれらペプチドプールを用いて
再刺激した。これに関して、個々のペプチドそれぞれについて1μg/mlを加
えるような量のペプチドプールを用いた。緩衝液だけを用いてインキュベートさ
れる細胞は、負の対照として役立った。
【0106】 1時間後、1μlのゴルジプラグを加えた。それら細胞を37℃で更に5時間
インキュベートした。次に、細胞を固定し、透過性にし、そしてα−humCD
8/PE、α−humCD4/Cychrome およびα−humγインターフェロン
/FITCを用いて染色した。それら細胞を、それらの標識に関してFACSc
anカリバーで調べ、Cellquest ソフトウェアによってデータを分析した。
【0107】 結果:図6は、ペプチドプールEおよび6と一緒にインキュベートされるPB
MCは、CVLPに刺激されたT細胞を再刺激したが、残りのペプチドプールと
インキュベートされるPBMCはしなかったことを示す。ペプチドプールEおよ
び6は両方とも、ペプチド45を含有するので、これは、おそらく、CVLPに
刺激されたT細胞の再刺激に関与している。ペプチド45は、順に、ペプチドE
TTDLYCYを含有し、これは、Kast et al.(上記)によってHLA A1
結合ペプチドとして記載されているが、これに関して、関数検出を行うことは、
これまでのところ不可能であった。
【0108】 更に、HLA A24陽性ドナーのT細胞を、上のペプチドプールを用いて再
刺激し、分析した。 結果:図7は、ペプチドプールAおよび2と一緒にインキュベートされるPB
MCは、CVLPに刺激されたT細胞を再刺激したが、残りのペプチドプールと
インキュベートされるPBMCはしなかったことを示す。ペプチドプールAおよ
び2は両方とも、ペプチド9を含有するので、これは、おそらく、CVLPに刺
激されたT細胞の再刺激に関与している。Parker et al.(上記)による予想は
、配列FYNPDTQRLを有し、したがって、おそらくはペプチド9の活性に
関与するHLA A24に可能なペプチドを生じる。
【0109】 8.ペプチド9を負荷されたBLCL細胞の溶解 HLA A24陽性ドナーのBLCL細胞を、51Crと一緒に37℃で1時間
インキュベートし、培地を用いて3回洗浄し、二つのアリコートに分けた。10
μg/mlのペプチド9を、一方の細胞アリコートに加え、もう一方のアリコー
トは、ペプチド不存在下に負の対照として役立てた。次に、それぞれの場合にお
いて、2000個の細胞(=標的細胞)を増加量のT細胞(=エフェクター細胞
)に150μlの全量で加えた。それらT細胞を、43種類のペプチドの混合物
(ペプチド1〜43,各1μg/ml)を用いて5週間にわたって予め刺激した
。自然のおよび最大の細胞溶解のための反応混合物を平行して設定した。自然の
溶解には、培地中でインキュベートされた標的細胞を用い、最大溶解には、0.
5%トリトンを用いてインキュベートされた標的細胞を用いた。それら混合物を
37℃で5時間インキュベートした。50μlの混合物上澄みを、Luma プレー
トに入れ、室温で一晩乾燥させた。翌朝、放射性51Crの量を、Canberra-Packe
rd Bプレートカウンターによって測定し(計数)、トリトン混合物の最大溶解
細胞と比較した。特異的溶解百分率を、次の式にしたがって決定した。
【0110】 x=100・(計数−自然計数)/(最大計数−自然計数) 図8は、ペプチド9を負荷されたBLCL細胞をT細胞が効率よく溶解するこ
とは可能であったが、負荷されていないBLCL細胞を溶解することはできなか
ったことを示す。したがって、ペプチド9は、HLA A24に制限される細胞
傷害性T細胞エピトープである。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、いろいろな抗原提示末梢血リンパ球(PBL)によって順に刺激され
たT細胞の上澄みと一緒にインキュベートされたWEHI細胞溶解産物の595
nmでの吸収として測定されるMTT染色の図式分析を示す。特異的抗原提示P
BLによって刺激されたT細胞は、TNFαを放出する。これは、WEHI細胞
のアポトーシスを引き起こすので、これら細胞はもはや、MTTを処理して帯褐
色色素にすることができない。低吸収は、低色素産生を意味し、したがって、対
応するT細胞が刺激されたために多数のTNFαに暴露された多数のアポトーシ
ス細胞を意味する。したがって、T細胞の刺激は、特定の抗原に関して595n
mでの吸収が減少すると共に増大する。
【図2】 図2は、細胞表面上に位置するMHC−1分子がFITC標識抗体を用いて標
識されたT2細胞の、FACS分析で測定される蛍光の図式分析を示す。X軸上
に示されるペプチドをMHC−1分子が特異的に結合することができる細胞は、
それらMHC複合体が細胞表面上に蓄積しうるように特異的結合がそれら複合体
を安定化させるので、増加した多数のMHC−1分子を有する。
【図3】 図3は、異なった抗原を提示する末梢血単核細胞(PBMC)を用いてCVL
P特異的ヒトT細胞を再刺激後の3回のFACScan実験の分析を示す。各実
験についてのT細胞特異的CD3の含量を左から右へ示し、活性細胞に特異的で
あるヒトγインターフェロンの含量を下から上へ示す。
【図4】 図4は、異なった抗原を提示する末梢血単核細胞(PBMC)を用いてHLA
A1陽性ドナーの特異的ヒトT細胞を再刺激後のFACScan実験の分析を
示す。PBMCに負荷された具体的なペプチドの名称を、左から右へ示す。“な
し”は、緩衝液だけを用いてインキュベートされたPBMCである。Y軸は、γ
インターフェロン発現に基づいてFACScan実験で反応性と分類されたCD
8陽性T細胞の比率を示す。
【図5】 図5は、異なった抗原を提示する末梢血単核細胞(PBMC)を用いて、非H
LAと分類されたドナーの特異的ヒトT細胞を再刺激後のFACScan実験の
分析を示す。PBMCに負荷された具体的なペプチドの名称を、左から右へ示す
。“なし”は、緩衝液だけを用いてインキュベートされたPBMCである。Y軸
は、γインターフェロン発現に基づいてFACScan実験で反応性と分類され
たCD4陽性T細胞の比率を示す。
【図6】 図6は、異なった抗原を提示する末梢血単核細胞(PBMC)を用いてHLA
A1陽性ドナーの特異的ヒトT細胞を再刺激後のFACScan実験の分析を
示す。PBMCに負荷された具体的なペプチドプールの名称を、左から右へ示す
。“なし”は、緩衝液だけを用いてインキュベートされたPBMCである。Y軸
は、γインターフェロン発現に基づいてFACScan実験で反応性と分類され
たCD8陽性T細胞の比率を示す。
【図7】 図7は、異なった抗原を提示する末梢血単核細胞(BLCL)を用いてHLA
A24陽性ドナーの特異的ヒトT細胞を再刺激後のFACScan実験の分析
を示す。BLCLに負荷された具体的なペプチドプールの名称を、左から右へ示
す。“なし”は、緩衝液だけを用いてインキュベートされたBLCLである。Y
軸は、γインターフェロン発現に基づいてFACScan実験で反応性と分類さ
れたCD8陽性T細胞の比率を示す。
【図8】 図8は、ペプチド9を用いてHLA A24陽性ドナーのBLCL細胞(=標
的細胞)を負荷後の51Cr放出実験の分析を示す。それら標的細胞は、ペプチド
1−43を用いて刺激されたT細胞(=エフェクター細胞)によって溶解された
。X軸は、用いられたエフェクター細胞対用いられた標的細胞の比を示し、Y軸
は、標的細胞からの51Cr放出によって決定される、特異的に溶解された標的細
胞の%を示す。それら%値は、実施例7に与えられる式によって計算された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/46 C07K 14/025 4C087 A61P 31/12 C12N 7/04 4H045 C07K 14/025 C12Q 1/02 C12N 5/10 C12N 15/00 ZNAA 7/04 5/00 B C12Q 1/02 A61K 37/02 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA32 CA06 DA02 EA04 GA11 HA01 4B063 QA18 QQ08 QR48 QS31 4B065 AA90X AA99Y AB01 AC20 BA02 CA46 4C076 AA12 BB01 BB13 BB15 BB25 CC35 EE56 FF31 4C084 AA02 AA07 AA22 BA01 BA22 BA23 DC50 MA17 NA14 ZB331 ZB332 4C087 AA01 AA02 AA03 BC83 CA12 MA02 NA14 ZB33 4H045 AA11 BA10 BA16 CA01 DA86 EA29 FA74

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列、ILVPKVSGL、RLVWACVGV
    、HLFNRAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILEDW
    NFGL、SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADVM
    TYI、YLPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFV、F
    YNPDTQRL、MHGDTPTLH、ETTDLYCY、QAEPDRAH
    YN、SMVTSDAQIを有するT細胞エピトープ、および/または機能的に
    活性であるその変異体。
  2. 【請求項2】 前記変異体が、ILVPKVSGL、RLVWACVGV
    、HLFNRAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILEDW
    NFGL、SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADVM
    TYI、YLPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFV、F
    YNPDTQRL、MHGDTPTLH、ETTDLYCY、QAEPDRAH
    YNまたはSMVTSDAQIに、アミノ酸レベルで、少なくともおよそ65%
    、好ましくは、少なくともおよそ75%、そして特に、少なくともおよそ85%
    の配列相同性を有することで特徴付けられる、請求項1に記載のT細胞エピトー
    プ。
  3. 【請求項3】 前記変異体が、ILVPKVSGL、RLVWACVGV
    、HLFNRAGTV、YLRREQMFV、TLQANKSEV、ILEDW
    NFGL、SLWLPSEATVYL、NLASSNYFPT、TLTADVM
    TYI、YLPPVPVSKV、YDLQFIFQL、ICWGNQLFV、F
    YNPDTQRL、MHGDTPTLH、ETTDLYCY、QAEPDRAH
    YNまたはSMVTSDAQIに、構造的に相同であることで特徴付けられる、
    請求項1に記載のT細胞エピトープ。
  4. 【請求項4】 T細胞エピトープが細胞傷害性T細胞エピトープであるこ
    とで特徴付けられる、請求項1−3のいずれかに記載のT細胞エピトープ。
  5. 【請求項5】 パピローマウイルスの天然発生L1タンパク質でなく、そ
    してパピローマウイルスの天然発生L1タンパク質の単独N末端または単独C末
    端欠失突然変異体でない、請求項1ないし4のいずれかに記載のT細胞エピトー
    プを含む化合物。
  6. 【請求項6】 化合物がポリペプチド、特に融合タンパク質であることで
    特徴付けられる、請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 化合物が、長さ少なくともおよそ50アミノ酸、好ましく
    は、少なくともおよそ35アミノ酸、特に、少なくともおよそ20アミノ酸、そ
    して特に好ましくは、少なくともおよそ9−13アミノ酸のポリペプチドである
    ことで特徴付けられる、請求項5または6に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 化合物が、T細胞エピトープおよび/または前記融合タン
    パク質の化学的、放射性、非放射性同位体、および/または蛍光標識、並びに/
    あるいはT細胞エピトープおよび/または融合タンパク質の化学的修飾を含むこ
    とで特徴付けられる、請求項5−7のいずれかに記載の化合物。
  9. 【請求項9】 T細胞エピトープまたは請求項5−8のいずれかに記載の
    T細胞エピトープを含む化合物をコードすることで特徴付けられる核酸。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の核酸を含むことで特徴付けられる、ベ
    クター、特に発現ベクター。
  11. 【請求項11】 請求項5−8のいずれかに記載の少なくとも1つのT細
    胞エピトープを含む、好ましくは提示することで特徴付けられる細胞。
  12. 【請求項12】 細胞を、請求項9に記載の核酸および/または請求項1
    0に記載のベクターでトランスフェクション、形質転換するおよび/または該核
    酸および/またはベクターに感染させることで特徴付けられる、請求項11に記
    載の細胞。
  13. 【請求項13】 細胞を、請求項5−8のいずれかに記載の少なくとも1
    つの化合物および/または請求項5−8のいずれかに記載のT細胞エピトープを
    含む、請求項15−17のいずれかに記載の少なくとも1つの複合体とインキュ
    ベーションしたことで特徴付けられる、請求項11に記載の細胞。
  14. 【請求項14】 細胞がB細胞、マクロファージ、樹状細胞、線維芽細胞
    、特に、JY、T2、CaSki細胞またはEBV形質転換細胞であることで特
    徴付けられる、請求項11または12に記載の細胞。
  15. 【請求項15】 請求項1−4のいずれかに記載のT細胞エピトープ、ま
    たは請求項5−8のいずれかに記載の化合物、および少なくとも1つのさらなる
    化合物を含む、複合体。
  16. 【請求項16】 少なくとも1つのMHCクラスI分子を、好ましくはH
    LA A2.01四量体として含むことで特徴付けられる、請求項15に記載の
    複合体。
  17. 【請求項17】 前記MHCクラスI分子が、ヒトMHCクラスI分子、
    特にHLA A2.01分子であることで特徴付けられる、請求項16に記載の
    複合体。
  18. 【請求項18】 請求項1−4のいずれかに記載のT細胞エピトープを含
    む少なくとも1つの化合物によるT細胞活性化のin vitro検出法であっ
    て、以下の工程: a)少なくとも1つの前記化合物を用いた細胞の刺激; b)請求項1−4のいずれかに記載のT細胞エピトープまたは請求項15−17
    のいずれかに記載の複合体を提示する、少なくとも1つの標的細胞の添加、およ
    び c)T細胞活性化の決定 を含む、前記方法。
  19. 【請求項19】 工程a)の後に、以下のさらなる工程a’): a’)少なくともおよそ1週間、特に、少なくともおよそ8週間: (i)請求項5−8のいずれかに記載の化合物、請求項15−17のいずれか
    に記載の少なくとも1つの複合体、少なくとも1つのキャプソマー、少なくとも
    1つの安定なキャプソマー、少なくとも1つのVLP、少なくとも1つのCVL
    P、および/または少なくとも1つのウイルスを装填した少なくとも1つの標的
    細胞、 (ii)請求項15−17のいずれかに記載の少なくとも1つの複合体、 (iii)および/または請求項1−4のいずれかに記載のT細胞エピトープ
    を提示する少なくとも1つの標的細胞 と、細胞の同時培養 を、工程b)の前に含むことで特徴付けられる、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 標的細胞を、請求項5−8のいずれかに記載の少なくと
    も1つの化合物および/または請求項5−8のいずれかに記載のT細胞エピトー
    プを含む、請求項15−17のいずれかに記載の少なくとも1つの複合体とイン
    キュベーションすることで特徴付けられる、請求項11、13、14、18また
    は19のいずれかに記載の標的細胞の産生法。
  21. 【請求項21】 標的細胞を、請求項9に記載の核酸および/または請求
    項10に記載のベクターでトランスフェクション、形質転換するおよび/または
    該核酸および/または該ベクターに感染させることで特徴付けられる、請求項1
    1、12、14、18または19のいずれかに記載の標的細胞の産生法。
  22. 【請求項22】 標的細胞がB細胞、マクロファージ、樹状細胞、線維芽
    細胞、特に、JY、T2、CaSki細胞またはEBV形質転換細胞であること
    で特徴付けられる、請求項20または21に記載の標的細胞の産生法。
  23. 【請求項23】 工程a)の代わりに、以下の工程a”): a”)T細胞を含む試料の産生および調製、並びにそれに続く培養 を行うことで特徴付けられる、請求項18または19に記載の方法。
  24. 【請求項24】 a)請求項1−4のいずれかに記載の少なくとも1つの
    T細胞エピトープ、請求項5−8のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物、
    請求項10に記載の少なくとも1つのベクター、請求項11−14のいずれかに
    記載の少なくとも1つの細胞、および/または請求項15−17のいずれかに記
    載の少なくとも1つの複合体、および b)免疫系のエフェクター細胞、好ましくはT細胞、特に細胞傷害性T細胞また
    はTヘルパー細胞 を含む、T細胞活性化のin vitro検出のためのアッセイ系。
  25. 【請求項25】 免疫反応を引き起こすまたは検出するための、請求項1
    −4のいずれかに記載の少なくとも1つのT細胞エピトープ、請求項5−8のい
    ずれかに記載の少なくとも1つの化合物、請求項10に記載の少なくとも1つの
    ベクター、請求項11−14のいずれかに記載の少なくとも1つの細胞、および
    /または請求項15−17のいずれかに記載の少なくとも1つの複合体の使用。
  26. 【請求項26】 請求項5−8のいずれかに記載の少なくとも1つの化合
    物、請求項10に記載の少なくとも1つのベクター、請求項11−14のいずれ
    かに記載の少なくとも1つの細胞、および/または請求項15−17のいずれか
    に記載の少なくとも1つの複合体、並びに適切な場合、薬学的に許容しうるキャ
    リアーを含む、医薬品または診断剤。
  27. 【請求項27】 請求項5−8のいずれかに記載の少なくとも1つの化合
    物、請求項10に記載の少なくとも1つのベクター、請求項11−14のいずれ
    かに記載の少なくとも1つの細胞、および/または請求項15−17のいずれか
    に記載の少なくとも1つの複合体が、溶液中に、固体マトリックスに結合し、お
    よび/またはアジュバントと混合され、存在することで特徴付けられる、請求項
    26に記載の医薬品または診断剤。
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