JP2003346846A - 燃料電池装置 - Google Patents

燃料電池装置

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JP2003346846A
JP2003346846A JP2002148027A JP2002148027A JP2003346846A JP 2003346846 A JP2003346846 A JP 2003346846A JP 2002148027 A JP2002148027 A JP 2002148027A JP 2002148027 A JP2002148027 A JP 2002148027A JP 2003346846 A JP2003346846 A JP 2003346846A
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fuel cell
chamber
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piezoelectric actuator
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JP2002148027A
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Tsutomu Miyamoto
勉 宮本
Yuji Fujimori
裕司 藤森
Yukio Kasahara
幸雄 笠原
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料電池の小型化に適した燃料循環機構を備
えた燃料電池装置を提供する。 【解決手段】 燃料電池セル1と、この電池セルへ供給
されるメタノールのタンクと、このメタノールを循環さ
せる流路とを備える燃料電池装置であって、この流路を
成す、前記電池セルの燃料室40の隔壁42に圧電アク
チュエータ50を付設した。前記圧電アクチュエータは
燃料室の隔壁に隣接して配置される。また、圧電アクチ
ュエータは、燃料源と燃料室との間で燃料を循環させる
管路に隣接して配置される。また、燃料室内の燃料の循
環流を整流する整流手段が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃料電池装置に係わり、
特に、発電用燃料を燃料電池に供給する構造が改良さ
れ、その結果、硬貨のサイズまで小型化可能な燃料電池
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、アノード(燃料極)、電解
質、及びカソード(空気極)が積層されて構成され、ア
ノードに水素を供給しカソードに酸素を供給して、化学
反応(アノード:H→2H+2e、カソード:1
/2O+2H+2e→H O)の自由エネルギー
変化を直接に電気エネルギーとして取り出すものであ
る。燃料電池は、化石燃料を使用しないクリーンエネル
ギーであるため、二酸化炭素排出量削減に貢献する環境
調和型電源として注目されている。
【0003】中でも、電解質に固体電解質膜を用いる固
体高分子型燃料電池(PEFC)は、低温での出力が大
きいため、小型の家庭用電源、ポータブル電源、移動体
用電源としての実用化が検討されている。また、直接メ
タノール型燃料電池(DMFC)も実用化が検討されて
いる。この型の燃料電池は、水素を取り出すための改質
を必要とせず、メタノールやジメチルメタノール等の液
体燃料を電池内部で直接利用する。
【0004】これまで、携帯電話等の携帯機器の電源と
しては、リチウムイオン電池等の二次電池が主流であっ
たが、最近ではPEFCやDMFCを携帯機器の電源と
して用いるための開発がなされている。PEFCやDM
FCは、充電が不要であり、燃料を連続供給すれば連続
使用が可能であるので、実用化されれば携帯機器の電源
の連続使用時間を著しく長くできるようになる。
【0005】図2には、燃料電池を備えて成る燃料電池
発電システム(燃料電池装置)が示されている。この燃
料電池システムは、燃料電池10と、メタノールタンク
21と、メタノールタンク21に連通されたミキシング
タンク22と、ミキシングタンク22から小型燃料電池
10へ導かれた供給チューブ24aと、供給チューブ2
4aに設けられたポンプ23と、小型燃料電池10から
ミキシングタンク22へ導かれた排出チューブ24bを
備えている。
【0006】メタノールタンク21に燃料であるメタノ
ール溶液(例えば、メタノールの3%水溶液)を充填
し、ポンプ23を作動させると、メタノール溶液がミキ
シングタンク22、供給チューブ24aを通じて燃料電
池のアノード(燃料極)へ導かれる(矢印A)。未使用
のメタノール溶液や副生物は排出チューブ24bを通じ
てミキシングタンク22に還流される(矢印A’)。副
生物は、セパレータによって取り除かれる。空気(酸
素)はB及びB’方向に燃料電池のカソード(酸化極)
へ導かれる。これによって得られる小型燃料電池10か
らの出力を、集電部材を通じて取り出す。
【0007】既述のダイレクトメタノール型の固体高分
子燃料電池では、 燃料極:CH3OH+HO→CO+6H+6e 空気極:3/2O+6H+6e→3HO の反応が起こり、必要な起電力が得られる。
【0008】アノードで既述の反応が進むと、アノード
近傍に一酸化炭素、ホルムアルデヒド、蟻酸、又は未反
応物質(水、その他の不純物)が滞留し、反応効率が低
下する。そこで、既述のようにメタノールをアノードに
循環させて燃料を新鮮なものとし、化学反応速度が低下
しないようにしている。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、既述の
燃料電池装置では、メタノールをアノードに供給するた
めにポンプを併設しなければならず、燃料電池を小型化
する上で問題があっった。また、小型燃料電池の分野に
おいて、ポンプに代わる燃料循環手段は何ら提案されて
いない。またさらに、従来の燃料電池発電システムで
は、アノードに十分メタノール燃料を供給できない問題
があった。そこで、本発明は、燃料電池の小型化に適し
た燃料循環機構を備えた燃料電池装置を提供することを
目的とするものである。本発明の他の目的は、ポンプに
代わる新規な燃料循環手段を備えた小型燃料電池装置を
提供することにある。本発明の更に他の目的は、燃料循
環手段の制御特性に優れた小型燃料電池装置を提供する
ことにある。本発明の更に他の目的は、循環燃料の逆流
防止機能を備えた小型燃料電池装置を提供することにあ
る。本発明の更に他の目的は、燃料極に十分メタノール
系燃料が十分供給される小型燃料電池装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、振動手段の
一つである圧電体アクチュエータを利用した流体制御技
術を用いて既述の目的を達成することができるという知
見を得るに至った。即ち、本発明は、燃料電池セルと、
この電池セルへ供給される発電用燃料の供給源と、この
発電用燃料を循環させる流路と、前記流路に前記発電用
燃料の循環流を発生させる循環流発生手段と備え、前記
循環流発生手段は、前記流路に隣接して配置される圧電
アクチュエータと、この圧電アクチュエータの制御手段
と、を備えて構成される燃料電池装置であることを特徴
とする。
【0010】本発明の好適な形態において、前記流路
は、前記電池セルに付設され、前記燃料が供給される燃
料室と、前記燃料源と前記燃料室との間で前記燃料を循
環させる管路と、からなる。
【0011】前記圧電アクチュエータは、前記燃料室の
隔壁に隣接して配置されている。また、前記圧電アクチ
ュエータは、前記管路に隣接して配置されている。前記
燃料室内の前記燃料の循環流を整流する整流手段が設け
られている。
【0012】前記整流手段は、前記燃料の循環流に対す
る逆流を防止する逆止弁である。前記整流手段は、流路
インピーダンスが互いに異なるように設計された、前記
燃料室の前記燃料循環流に対する入口及びその出口であ
る。前記燃料室は前記燃料電池セルの燃料極に臨む反応
室と、前記圧電アクチュエータによって振動される振動
室とに区画され、振動室内で発生した燃料循環流が前記
反応室に供給されるようにした。
【0013】前記制御手段は前記燃料電池セルの発生電
圧を検出するセンサと、検出電圧が所定値以下の時に前
記圧電アクチュエータに駆動信号を出力する駆動制御回
路と、を備えてなる。メタノール系液体燃料が直接発電
用燃料として使用される。
【0014】本発明は、また、触媒層に被反応流体を循
環供給する流体供給システムにおいて、前記流体の循環
用流路に圧電体アクチュエータを隣接して前記流路を振
動させることにより、前記流体に対する循環応力を得る
ように構成したことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】図1には本発明の第1の実施形態
に係わる燃料電池装置が示されている。符号30は燃料
極であり、符号32は燃料拡散層であり、符号34は空
気極であり、符号36は空気拡散層である。符号38は
プロトンのみ伝導させる固体電解質である。これらの各
構成部分を組み合わせて燃料電池セル1が構成される。
【0016】符号40は燃料拡散層に付設された燃料室
である。符号42は燃料室の隔壁を示す。燃料室にはメ
タノールがメタノールタンク(燃料源)21から循環供
給される。符号44はそれぞれ陽極端子又は陰極端子を
示す。前記固体電解質膜は、例えば、ナフィオン膜(デ
ュポン社商標名)からなり、アノードは、例えば、白金
(Pt)及びルテニウム(Ru)の合金を担持したカー
ボン触媒電極膜からなり、カソードは、例えば、白金
(Pt)を担持したカーボン触媒電極膜からなる。燃料
拡散層32はメッシュの金属フォーム(例えば、スチー
ルウール等)からなる多孔性膜であり、燃料室40へ導
かれたメタノール溶液は、燃料拡散層32内を拡散して
アノード30へ導かれる。アノード30において、メタ
ノールはプロトンに変換(改質)される。一方、空気拡
散層36もメッシュの金属フォーム(例えば、スチール
ウール等)からなる多孔性膜であり、空気(酸素)が図
2のB及びB’方向に空気拡散層内を拡散して、カソー
ド34へ導かれる。燃料拡散層32及び空気拡散層36
は、それぞれ、Al、SUSなどであってもよく、ま
た、スポンジチタン等の多孔性金属材料、カーボンペー
パー紙にカーボンを担持したもの、カーボンクロス等で
あってもよい。カーボンペーパー紙にカーボンを担持し
たものやカーボンクロスを用いる場合には、燃料拡散層
及び集電部材の双方の機能を持たせることができる。図
2の燃料が供給されるチューブ24a(管路)及び/又
は前記燃料室42が本発明の燃料循環流が通過する流路
を構成する。符号50は図2のポンプに代えて設けられ
た、燃料循環流発生手段としての圧電アクチュエータで
ある。この圧電アクチュエータは前記燃料室の隔壁に隣
接して、かつ隔壁に付着して設けられている。圧電アク
チュエータは圧電セラミックス52と圧電セラミックス
両端に設けられた一対の電極54,56と、この電極に
印加される電圧制御手段(圧電体アクチュエータ制御手
段)58とから構成される。圧電セラミックスの電極5
4,56に電圧を印加すると、圧電体セラミックス(P
ZT)52が伸縮変形する。隔壁42にはこのような変
形は無いので、変形による応力差から、圧電アクチュエ
ータが付設された隔壁42が燃料極側に撓む(42
a)。その時、燃料室40内のキャビティーは負圧とな
る。
【0017】符号60は燃料循環流を前記燃料室40内
に供給するノズルであり、符号62は燃料循環流を燃料
室40から排出するためのノズルである。これら各ノズ
ルには燃料循環流を矢印の方向に形成するために、燃料
循環流をこの矢印とは反対方向にならないようにする逆
流防止弁61a,61bが設けられている。
【0018】圧電アクチュエータに通電されると、既述
のように燃料室40の隔壁42aが燃料極30側に撓
み、その結果出口ノズル62から燃料室40内のメタノ
ールが排出される。この時、逆流防止弁61aの影響に
よって入口ノズル60からメタノールが燃料室40外に
排出されることはない。
【0019】次いで、圧電アクチュエータの印加電圧を
開放されるか、逆極性の電圧が印加されると、既述の応
力が開放されて隔壁42が元の位置に戻ろうとする。こ
の過程において、燃料室40の隔壁が元の位置に戻る動
作に同期して、新鮮な燃料が入口ノズル60から燃料室
内に供給される。この時出口ノズル62から燃料室40
内に向けてメタノールが逆流することは弁61bの作用
によってない。
【0020】このように圧電アクチュエータに通電を繰
り返すことによってキャビティ隔壁42を振動させるこ
とにより、既述のポンプと同じように、燃料循環流を発
生させるための応力を得ることができる。圧電アクチュ
エータは燃料室40のキャビティ隔壁42に隣接して設
けているために、ポンプを設置するための空間を必要と
しない。よって、燃料電池装置を小型化する上で好適で
ある。また、圧電アクチュエータを微細パターニング技
術を用いて隔壁に直接形成することができる図3は、圧
電アクチュエータの駆動波形と液体燃料の流量との関係
を示す特性図である。(1)は圧電セラミックスの駆動
波形(印加電圧)の時間変化特性であり、(2)は燃料
循環流の時間変化の特性であり、(3)は燃料拡散層内
の燃料流量の時間変化の特性図であり、(4)は燃料室
内キャビティを流れる燃料流量の時間変化特性である。
これら各特性は圧電体セラミックスの駆動波形の時間変
化に同期して変化する。したがって、圧電セラミックス
の歪変化が従来のポンプの特性に代わることが可能とな
る。なお、これら特性図において破線部分は液流の逆流
を表しているが、既述のとおり逆流防止弁が設けられて
いるのでこの逆流は防止される。
【0021】次に本発明の他の実施形態を図4に基づい
て説明する。この実施形態が図1の実施例と異なる部分
は、後者ではノズルに逆止弁が設けられているのに対し
て、前者では、二つのノズルの流路インピーダンス(抵
抗)に差を設け、この差によって、図4の矢印方向の燃
料循環流(定常流)を発生させるようにしている点であ
る。すなわち、燃料室40の入口60と出口62の流路
抵抗を異なるようにすると、燃料室の入側と出側におい
てそれぞれ圧電セラミックスの振動周波数に対する特性
が異なるようにできる。
【0022】例えば、圧電セラミックスが緩慢に撓んだ
ときに燃料を吸い易く、撓んだ圧電セラミックスが素早
く元に戻ったときに吸い込んだ燃料が逆流しない特性
(流路インピーダンス)を持ったノズルを入口或いは出
口に設け、他方の口にこれとは逆の特性を持ったノズル
を配置する。ノズルの流路インピーダンスは、ノズルの
断面積、ノズルの材質、ノズル先端の硬さ、ノズルの長
さ等によって適宜設定できる。
【0023】圧電セラミックスの伸縮、すなわち隔壁を
振動させるためには、既述のように電極に加えられる電
圧を制御すればよい。電極に正の電圧を印加すると圧電
セラミックスは伸び、電極に分極反転以下の負の電圧を
印加すると圧電セラミックスは縮む。電極に印加される
直流電界(kV/cm)を制御することによって、既述
のように、歪(ΔL/L:Lは圧電体セラミックスの長
さ、ΔLはその変化量)の時間当たりの変化率を変える
ことができる。圧電セラミックスの振動により一定方向
の液流が発生する。
【0024】図5は第3の実施形態を示すものであり、
既述の実施形態と異なる点は、燃料室40を振動室40
Aと反応室40Bに分画する点である。振動室40Aと
は圧電体アクチュエータによって振動する領域である。
反応室40Bとは燃料拡散層32に隣接し、燃料を燃料
拡散層32に送り込むための領域である。
【0025】振動室と反応室とは分画壁41によって仕
切られており、後者の体積は前者に比べて顕著に小さく
なるように設定されている。
【0026】このように構成したのは次の理由からであ
る。拡散層32内への燃料を供給する上での流れ抵抗は
大きいために、燃料室30に供給された燃料は電池セル
の拡散層32内に至ることなく、燃料室40を通過する
だけのおそれがあった。そこで、燃料室40内に反応室
40Bを設け、反応室40Bの体積を少なくし、かつ、
振動室40Aで発生した液流を反応室に流れるようにし
て、すなわち振動室40Aと反応室40Bとを液流に対
して直列に配置して、反応室40B内の流路圧を高める
ようにする。液流は振動室40Aから入り、反応室40
Bから排出される。このようにすることによって、反応
室内の燃料がアノードにまで到達し易くする。
【0027】図6は本発明の更に他の実施形態を示すも
のである。既述の実施形態においては、圧電体アクチュ
エータを、発電用燃料を循環させる流路を成す、燃料室
に隣接して設けていたが、この実施形態では、燃料室に
燃料を供給する管路80に隣接して圧電アクチュエータ
を設けた点が既述の実施形態とは異なる。
【0028】この管路80の途中には複数の圧電体アク
チュエータ50A乃至50Eが並列して配置され、この
圧電体アクチュエータの先端に管路80に衝突する飛翔
体82A乃至82Eがそれぞれ配設されている。
【0029】図7はこの実施形態に使用される圧電アク
チュエータの詳細図であって、二つの電極54,56が
それぞれ櫛歯状に形成されて互いに交差している。これ
ら電極間には圧電体セラミックス52が配置されてい
る。符合90は圧電体アクチュエータの基端部を固定す
る固定板である。符合82Aは圧電体アクチュエータの
先端に配置された板状の金属部材(飛翔体)であって、
圧電体セラミックスが瞬間的に伸びる方向の歪みとなる
変形を行うと、変形の応力が飛翔体82Aに伝達され
る。飛翔体82Aは管路80の壁面に接触して配置され
ている。
【0030】図8(1)に示すように、圧電体アクチュ
エータ50Aを瞬間的に歪ませると、飛翔体82Aは管
路80の径方向に打ち出され、管路が一時的に変形され
る。図8(2)に示すように、この後、飛翔体82Aは
元の位置に復帰して管路80の変形は解消される。複数
の圧電体アクチュエータ50A乃至50Eを管路に沿っ
て並列に配置し、各アクチュエータに供給される電圧の
印加タイミングを制御して、管路内の燃料に進行波を形
成させる。燃料流の進行方向を図6の矢印のように形成
することによって燃料室40に燃料を循環して供給する
ことができる。
【0031】図9は管路80内に燃料の進行波を形成す
る過程を示す、圧電体アクチュエータの動作タイミング
図であり、例えば、4つ並列に管路に対して配置されて
いる圧電体アクチュエータの両端のアクチェエーターに
通電して、管路を両側から変形させ((1)→
(2))、次いで、左側のアクチュエータから順番に飛
翔体82D−82Aを管路80に対して打ち出す
((3)→(4))。こうすることによって、変形され
た管路の二つの部分の間にある容積の燃料100に圧電
セラミックスの変形を応力を伝達して、矢印に示す方向
を持った液流を作り出すことが可能となる。
【0032】次に既述のアクチュエータ駆動制御手段5
8の詳細について説明する。この制御手段は、図10に
示すように、燃料電池セルの電圧検出回路58Aと、検
出電圧値と所定の電圧値とを比較するとともに、検出電
圧値が所定の電圧値以下となったときにアクチュエータ
駆動制御信号を発生する比較回路58Bと、駆動制御信
号を受けて前記電極に電圧信号(アクチェエータ駆動信
号)を出力する出力制御回路58Cとから構成される。
電圧値の変化率を変えることによって、圧電セラミック
スの伸縮の変化率を制御することが可能となる。
【0033】このように構成することによって、燃料極
での電気化学反応速度の低下を検出し、燃料室にメタノ
ール系燃料を直ちに供給することができるために、電気
化学反応速度の低下を防ぎ、安定した発電能力を維持す
ることが可能である。
【0034】以上説明した実施形態においては、循環流
発生手段を燃料電池の燃料室或いは管路に適用する場合
について説明したが、メタノール系燃料を水素に改質さ
せた後使用するタイプの燃料電池において、この水素改
質器へのメタノール系燃料を供給することに圧電アクチ
ュエータによる循環流を形成するようにしても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧電アクチュエータを燃料電池セルに供給される発電燃
料の循環流発生手段としたために、従来のポンプ機構を
省くことができ、その結果、小型化に適した燃料電池装
置を提供することができる。さらに本発明によれば、ポ
ンプに代わる新規な燃料循環手段を備えた小型燃料電池
装置を提供することができる。さらに本発明によれば、
燃料循環手段の制御特性に優れた小型燃料電池装置を提
供することができる。さらに本発明によれば、循環燃料
の逆流防止機能を備えた小型燃料電池装置を提供するこ
とができる。さらに本発明によれば、燃料極に十分メタ
ノール系燃料が十分供給される小型燃料電池装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係わる燃料電池装
置の構成図である。
【図2】 燃料電池発電システム図である。
【図3】 圧電アクチュエータの駆動特性と液流との関
係を示すグラフである。
【図4】 本発明の第2実施形態に係わる燃料電池装置
の構成図である。
【図5】 本発明の第3の実施形態に係わる燃料電池装
置の構成図である。
【図6】 本発明の第4の実施形態に係わる燃料電池装
置の構成図である。
【図7】 図6の実施例に係わる圧電アクチュエータの
詳細説明図である。
【図8】 この圧電アクチュエータの動作説明図であ
る。
【図9】 この圧電アクチュエータの動作タイミング図
である。
【図10】 アクチュエータ駆動制御手段の詳細ブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1:燃料電池セル、10:燃料電池、21:メタノール
タンク、22:ミキシングタンク、24a:燃料供給チ
ューブ24a、23:ポンプ、24b:燃料排出チュー
ブ、30:燃料極、32:燃料拡散層、34:空気極、
36:空気拡散層、38:プロトンのみ伝導させる固体
電解質、40:燃料室、42:燃料室の隔壁、50:圧
電アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠原 幸雄 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 5D107 AA12 AA13 BB06 CC02 CC10 CC12 CD08 DD11 5H027 AA08 KK11 KK51 MM09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池セルと、この電池セルへ供給さ
    れる発電用燃料の供給源と、この発電用燃料を循環させ
    る流路と、前記流路に前記発電用燃料の循環流を発生さ
    せる循環流発生手段と備え、 前記循環流発生手段は、前記流路に隣接して配置される
    圧電アクチュエータと、この圧電アクチュエータの制御
    手段と、を備えて構成される燃料電池装置。
  2. 【請求項2】 前記流路は、 前記電池セルに付設され、前記燃料が供給される燃料室
    と、 前記燃料源と前記燃料室との間で前記燃料を循環させる
    管路と、 からなる請求項1記載の燃料電池装置。
  3. 【請求項3】 前記圧電アクチュエータが前記燃料室の
    隔壁に隣接して配置されている請求項2記載の燃料電池
    装置。
  4. 【請求項4】 前記圧電アクチュエータが前記管路に隣
    接して配置されている請求項2又は3記載の燃料電池装
    置。
  5. 【請求項5】 前記燃料室内の前記燃料の循環流を整流
    する整流手段が設けられてなる請求項2乃至4のいずれ
    か1項記載の燃料電池装置。
  6. 【請求項6】 前記整流手段は、前記燃料の循環流に対
    する逆流を防止する逆止弁である請求項5記載の燃料電
    池装置。
  7. 【請求項7】 前記整流手段は、流路インピーダンスが
    互いに異なるように設計された、前記燃料室の前記燃料
    循環流に対する入口及びその出口である請求項5記載の
    燃料電池装置。
  8. 【請求項8】 前記燃料室は前記燃料電池セルの燃料極
    に臨む反応室と、前記圧電アクチュエータによって振動
    される振動室とに区画され、振動室内で発生した燃料循
    環流が前記反応室に供給されるようにした請求項2乃至
    7のいずれか1項記載の燃料電池装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は前記燃料電池セルの発生
    電圧を検出するセンサと、検出電圧が所定値以下の時に
    前記圧電アクチュエータに駆動信号を出力する駆動制御
    回路と、を備えてなる請求項2乃至8のいずれか1項記
    載の燃料電池装置。
  10. 【請求項10】 メタノール系液体燃料を直接発電用燃
    料として使用する、請求項1乃至9のいずれか1項記載
    の燃料電池装置。
  11. 【請求項11】 触媒層に被反応流体を循環供給する流
    体供給システムにおいて、前記流体の循環用流路に圧電
    体アクチュエータを隣接して前記流路を振動させること
    により、前記流体に対する循環応力を得るように構成し
    た流体供給システム。
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