JP2003346420A - 記録再生装置、再生方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents

記録再生装置、再生方法、プログラム、記録媒体

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JP2003346420A
JP2003346420A JP2002152391A JP2002152391A JP2003346420A JP 2003346420 A JP2003346420 A JP 2003346420A JP 2002152391 A JP2002152391 A JP 2002152391A JP 2002152391 A JP2002152391 A JP 2002152391A JP 2003346420 A JP2003346420 A JP 2003346420A
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JP2002152391A
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Shuichi Noguchi
修一 野口
Kojiro Matsuyama
浩二郎 松山
Hiroyuki Kawahara
裕幸 河原
Takashi Yamamoto
崇 山本
Motoyuki Takai
基行 高井
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スムーズなキュー/レビュー操作の提供。 【解決手段】 記録再生装置において、バッファメモリ
としての第2のメモリ手段に加え、この第2のメモリ手
段よりも容量の大きい第1のメモリ手段を設けるように
する。その上で、ディスクから読み出したデータを、先
ず上記第1のメモリ手段に一時保持すると共に、この第
1のメモリ手段に対して、常に現在再生出力されている
データの時系列的に前後となるデータが保持されるよう
に制御する。これにより、ユーザーによるキュー/レビ
ュー操作が行われた場合に、ディスクに直接アクセスし
なくとも、キュー/レビューに必要なデータを上記第1
のメモリ手段から即座に読み出すことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録再生装置、及
び記録再生装置における再生方法、及び記録再生装置が
実行するプログラム、及びこのプログラムを記録した記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録再生装置として、ディス
ク記録媒体に記録されたデータについての記録・再生を
行うことができる各種ディスクプレイヤが普及してい
る。このディスクプレイヤとして、従来、例えば光磁気
ディスクに記録されたデータを再生することのできるM
D(Mini Disk)プレイヤが広く普及している。
【0003】図9に従来におけるMDプレイヤ100内
部の構成を簡略化して示す。なお、この図においては、
主にディスク110に記録されているデータについての
再生出力処理に関連する要部のみを示しており、その他
の部分については省略している。図示するようにこのM
Dプレイヤ100には、ディスク読出部101、バッフ
ァRAM102、デコーダ103、A/D変換器10
4、及びこれらの部位の全体制御を行うシステムコント
ローラ105が形成されている。
【0004】先ず、ディスク読出部101は、主にディ
スク110を回転させるためのスピンドルモータや、デ
ィスク110に記録されるデータを読み取るための光学
ヘッド、及び光学ヘッドにより読み取られたデータを所
要のフォーマットに変換するデータ処理部等を有して構
成される。このディスク読出部101は、システムコン
トローラ105の制御に基づき、ディスク110から読
み出したデータを、例えばATRAC(Adaptive Trans
form Acoustic Cording)方式の圧縮オーディオデータ
に変換し、これを図示するようにバッファRAM102
に供給する。
【0005】バッファRAM102は、ディスク読出部
101から供給される圧縮データを一時保持し、これを
バッファリングする。そして、このようにバッファリン
グした圧縮データをシステムコントローラ105の制御
に基づいてデコーダ103に対して出力する。
【0006】デコーダ103は、バッファRAM102
から入力された圧縮データについての伸長処理を行うこ
とによりデジタルオーディオデータを生成する。そし
て、このように生成されたデジタルオーディオデータ
は、A/D変換器104を介することによりアナログの
オーディオデータに変換され、これが図示するようにオ
ーディオ出力として再生出力されるようになる。
【0007】このようにMDプレイヤ100では、ディ
スク110から読み出したデータを一度バッファRAM
102にバッファリングしてから再生出力するように構
成されている。
【0008】ところで、上記のようなMDプレイヤ10
0では、データ再生に関するユーザー操作として、デー
タを早送りして再生出力する所謂「キュー」操作、及び
データを早戻しして再生出力する所謂「レビュー」操作
が可能とされているのが一般的である。また、これらの
キュー/レビュー操作として、そのキュー/レビュー倍
速度を、例えば操作キーの長押し等の操作に応じて可変
することができる機器も知られている。
【0009】ここで、上記したように、MDプレイヤ1
00においてはディスクから読み出したデータをバッフ
ァRAM102に或る程度バッファリングするようにさ
れているのであるが、このバッファRAM102として
は、その容量が比較的小さいものとされる。このため、
従来のMDプレイヤ100では、キュー/レビュー操作
が行われた場合、先ずディスク110にアクセスして直
接対応するデータを読み出すようにし、これをその都度
バッファRAM102に供給していくことでキュー/レ
ビュー操作に応じたデータ出力を行うようにされてい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにキュー/レビュー操作が行われる度にディスク11
0へのアクセス処理が生じることによっては、一般的に
ディスクへのアクセスには或る程度の時間を要するた
め、キュー/レビュー操作が行われてからこれに応じた
動作が実行されるまでに相当なタイムラグが生じること
となる。すなわち、上記MDプレイヤ100のような従
来の構成では、ユーザーに対してスムーズなキュー/レ
ビュー操作を提供することが困難であったものである。
【0011】また、上記のようにキュー/レビューの度
にディスク110にアクセスすることによっては、その
分、ディスク110へのアクセスのための電力消費を増
大させるという問題点も有していた。
【0012】さらに、先に述べたようにしてキュー/レ
ビューの速度を可変する場合には、設定された速度に応
じて、ディスク110からのデータ読み出し間隔を可変
する必要があり、このために、例えばディスク上のデー
タを読み出す光学ピックアップの移動等を上記設定され
た速度に応じて制御するために、システム的にモード変
更を行うなど別途に設定の追加が必要となる。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では以上
のような問題点に鑑み、記録再生装置として以下のよう
に構成することとした。すなわち、先ず、ディスク状記
録媒体に記録されている時間的に連続性のある情報を読
み出す読み出し手段を備えるようにし、さらに所定の記
憶容量を有し、上記読み出し手段により読み出された情
報が一時記憶される第1のメモリ手段と、上記第1のメ
モリ手段よりも少ない所定の記憶容量を有する第2のメ
モリ手段とを備えるようにする。その上で、上記第1の
メモリ手段に一時記憶された情報のうちから、入力操作
に応じた再生出力態様に応じて必要とされる情報を、第
2のメモリ手段に一時記憶させるための制御を実行する
メモリ制御手段を備え、さらに、上記第2のメモリ手段
に記憶された情報を読み出して再生出力する再生出力手
段を備えるようにした。
【0014】また、本発明では、上記問題点に鑑み、再
生方法として以下のようにすることとした。つまり、デ
ィスク状記録媒体に記録されている時間的に連続性のあ
る情報を読み出す読み出し処理と、所定の記憶容量を有
する第1のメモリ手段に対し、上記読み出し処理により
読み出された情報を一時記憶する第1の記憶処理とを実
行すると共に、上記第1のメモリ手段よりも少ない所定
の記憶容量を有する第2のメモリ手段に対し、上記第1
のメモリ手段に一時記憶された情報のうちから、入力操
作に応じた再生出力態様に応じて必要とされる情報を一
時記憶させるための制御を実行するメモリ制御処理と、
上記第2のメモリ手段に記憶された情報を読み出して再
生出力する再生出力処理とを実行するようにした。
【0015】また、本発明では、記録再生装置に実行さ
せるプログラムとして、以下のようにすることとした。
すなわち、記録再生装置をして、ディスク状記録媒体に
記録されている時間的に連続性のある情報を読み出す読
み出し処理と、所定の記憶容量を有する第1のメモリ手
段に対し、上記読み出し処理により読み出された情報を
一時記憶する第1の記憶処理とを実行させると共に、上
記第1のメモリ手段よりも少ない所定の記憶容量を有す
る第2のメモリ手段に対し、上記第1のメモリ手段に一
時記憶された情報のうちから、入力操作に応じた再生出
力態様に応じて必要とされる情報を一時記憶させるため
の制御を実行するメモリ制御処理と、上記第2のメモリ
手段に記憶された情報を読み出して再生出力する再生出
力処理とを実行させるようにした。
【0016】さらに、本発明では、記録媒体として以下
のようにもすることとした。すなわち、記録再生装置を
して、ディスク状記録媒体に記録されている時間的に連
続性のある情報を読み出す読み出し処理と、所定の記憶
容量を有する第1のメモリ手段に対し、上記読み出し処
理により読み出された情報を一時記憶する第1の記憶処
理とを実行させると共に、上記第1のメモリ手段よりも
少ない所定の記憶容量を有する第2のメモリ手段に対
し、上記第1のメモリ手段に一時記憶された情報のうち
から、入力操作に応じた再生出力態様に応じて必要とさ
れる情報を一時記憶させるための制御を実行するメモリ
制御処理と、上記第2のメモリ手段に記憶された情報を
読み出して再生出力する再生出力処理とを実行させるプ
ログラムを記録するようにした。
【0017】上記のようにすることで、当該記録再生装
置においては、ディスクから読み出された情報が、先
ず、第2のメモリ手段よりも容量の大きい第1のメモリ
手段に一時記憶されるようになる。そして、このように
第1のメモリ手段に一時記憶された情報の一部が、さら
に第2のメモリ手段により一時記憶(バッファリング)
された後に再生出力されるようになる。そして、例えば
この第1のメモリ手段が十分に容量の大きいものとされ
れば、この第1のメモリ手段には、例えば再生出力態様
としてキュー/レビュー動作が行われる場合に必要な情
報として、現在再生出力されている情報の(時間的に)
前後となる情報が十分な程度に記憶されるようになる。
これにより、当該記録再生装置では、ユーザーによる例
えばキュー/レビュー操作が行われた場合、必要な情報
を上記第1のメモリ手段から読み出せば足るようにな
り、この結果、従来のようにキュー/レビュー操作が行
われる度にディスクにアクセスする必要がなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】本実施の形態としての記録再生装
置としては、一例として、磁界変調方式でデータ記録が
行われる光磁気ディスクであるミニディスク(MD)方
式のディスクに対する記録再生装置とする。但し、既に
普及している音楽用途のミニディスクのみではなく、よ
り高密度記録を可能とし、コンピュータユースの各種デ
ータのストレージに利用できる高密度ディスクについて
も対応可能な記録再生装置である。
【0019】図1により本例の記録再生装置の構成を説
明する。図1においては、本例の記録再生装置1を、例
えばパーソナルコンピュータ(或いはネットワーク)5
0として外部の機器との間でデータ通信可能な機器とし
て示している。例えば記録再生装置1は、パーソナルコ
ンピュータ50とUSBケーブル等の伝送路51で接続
されることで、パーソナルコンピュータ50に対する外
部ストレージ機器として機能できる。また、パーソナル
コンピュータ50を介したり、或いは直接ネットワーク
と接続できる機能を備えるなどしてネットワーク接続さ
れることで、音楽や各種データをダウンロードし、記録
再生装置1においてストレージ部2に装填されたディス
クに保存できるものともなる。
【0020】一方、この記録再生装置1はパーソナルコ
ンピュータ50等に接続しなくとも、例えばオーディオ
機器として機能する。例えば他のオーディオ機器等から
入力された音楽データをディスクに記録したり、ディス
クに記録された音楽データ等を再生出力することができ
る。即ち本例の記録再生装置1は、パーソナルコンピュ
ータ50等に接続されることで汎用的なデータストレー
ジ機器として利用でき、かつ単体ではオーディオ記録再
生機器としても利用できる装置である。
【0021】記録再生装置1は、ストレージ部2、キャ
ッシュメモリ3、USBインターフェイス4、バッファ
RAM5、表示部6、操作部7、システムコントローラ
8、ROM8a、RAM8b、エンコード/デコード部
10、入出力処理部11を備える。
【0022】先ず、ストレージ部2は、装填されたディ
スクに対する記録/再生を行う。ここで、本実施の形態
の記録再生装置1に備えられるストレージ部2の構成例
を図2に示す。
【0023】先ず、この図2において、ディスク40
は、上述した音楽用ミニディスク或いは高密度ディスク
である。このストレージ部2においては、装填されたデ
ィスク40をスピンドルモータ29によってCLV方式
で回転駆動させる。このディスク40に対しては記録/
再生時に光学ヘッド19によってレーザ光が照射され
る。光学ヘッド19は、記録時には記録トラックをキュ
リー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力を行
ない、また再生時には磁気カー効果により反射光からデ
ータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力を行
なう。このため、光学ヘッド19には、ここでは詳しい
図示は省略するがレーザ出力手段としてのレーザダイオ
ード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光
学系、及び反射光を検出するためのディテクタが搭載さ
れている。光学ヘッド19に備えられる対物レンズとし
ては、例えば2軸機構によってディスク半径方向及びデ
ィスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
【0024】また、ディスク40を挟んで光学ヘッド1
9と対向する位置には磁気ヘッド18が配置されてい
る。磁気ヘッド18は記録データによって変調された磁
界をディスク40に印加する動作を行なう。また、図示
しないが光学ヘッド19全体及び磁気ヘッド18をディ
スク半径方向に移動させるためスレッドモータ及びスレ
ッド機構が備えられている。
【0025】このストレージ部2では、光学ヘッド1
9、磁気ヘッド18による記録再生ヘッド系、スピンド
ルモータ29によるディスク回転駆動系のほかに、記録
処理系、再生処理系、サーボ系等が設けられる。記録処
理系では、音楽用ミニディスクに対する記録時に[EF
M変調・ACIRCエンコード]により変調を行う部位
と、高密度ディスクに対する記録時に[RLL(1−
7)PP変調、RS−LDCエンコード]により変調を
行う部位が設けられる。再生処理系では、音楽用ミニデ
ィスク(及び高密度ディスクのU−TOC)の再生時に
上記[EFM変調・ACIRCエンコード]の変調方式に
対する復調(EFM復調・ACIRCデコード)を行う
部位と、高密度ディスクの再生時に上記[RLL(1−
7)PP変調、RS−LDCエンコード]の変調方式に
対する復調(パーシャルレスポンスPR(1,2,1)
及びビタビ復号を用いたデータ検出に基づくRLL(1
−7)復調、RS−LDCデコード)を行う部位が設け
られる。
【0026】光学ヘッド19のディスク40に対するレ
ーザ照射によりその反射光として検出された情報(フォ
トディテクタによりレーザ反射光を検出して得られる光
電流)は、RFアンプ21に供給される。RFアンプ2
1では入力された検出情報に対して電流−電圧変換、増
幅、マトリクス演算等を行い、再生情報としての再生R
F信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラ
ー信号FE、グルーブ情報(ディスク40にトラックの
ウォブリングにより記録されているADIP情報)等を
抽出する。
【0027】音楽用ミニディスク再生時には、RFアン
プで得られた再生RF信号は、EFM復調部24及びA
CIRCデコーダ25で処理される。即ち再生RF信号
は、EFM復調部24で2値化されてEFM信号列とさ
れた後、EFM復調され、さらにACIRCデコーダ2
5で誤り訂正及びデインターリーブ処理される。即ちこ
の時点でATRAC圧縮データの状態となる。そして音
楽用ミニディスク再生時には、セレクタ26はB接点側
が選択されており、当該復調されたATRAC圧縮デー
タがディスク40からの再生データとして出力される。
この場合、図1のキャッシュメモリ3に圧縮データが供
給されることになる。
【0028】一方、高密度ディスク再生時には、RFア
ンプで得られた再生RF信号は、RLL(1−7)PP
復調部22及びRS−LDCデコーダ25で処理され
る。即ち再生RF信号は、RLL(1−7)PP復調部
22において、PR(1,2,1)及びビタビ復号を用
いたデータ検出によりRLL(1−7)符号列としての
再生データを得、このRLL(1−7)符号列に対して
RLL(1−7)復調処理が行われる。そして更にRS
−LDCデコーダ23で誤り訂正及びデインターリーブ
処理される。そして高密度ディスク再生時には、セレク
タ26はA接点側が選択されており、当該復調されたデ
ータがディスク40からの再生データとして出力され
る。この場合、図1のキャッシュメモリ3に復調データ
が供給されることになる。
【0029】RFアンプ21から出力されるトラッキン
グエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEはサーボ
回路27に供給され、グルーブ情報はADIPデコーダ
30に供給される。
【0030】ADIPデコーダ30は、グルーブ情報に
対してバンドパスフィルタにより帯域制限してウォブル
成分を抽出した後、FM復調、バイフェーズ復調を行っ
てADIPアドレスを抽出する。抽出された、ディスク
上の絶対アドレス情報であるADIPアドレスは、図1
に示すシステムコントローラ8に供給される。そして、
システムコントローラ8ではADIPアドレスに基づい
て、所要の制御処理を実行する。またグルーブ情報はス
ピンドルサーボ制御のためにサーボ回路27に供給され
る。
【0031】サーボ回路27は、例えばグルーブ情報に
対して再生クロック(デコード時のPLL系クロック)
との位相誤差を積分して得られる誤差信号に基づき、C
LVサーボ制御のためのスピンドルエラー信号を生成す
る。またサーボ回路27は、スピンドルエラー信号や、
上記のようにRFアンプ21から供給されたトラッキン
グエラー信号、フォーカスエラー信号、或いはシステム
コントローラ8からのトラックジャンプ指令、アクセス
指令等に基づいて各種サーボ制御信号(トラッキング制
御信号、フォーカス制御信号、スレッド制御信号、スピ
ンドル制御信号等)を生成し、モータドライバ28に対
して出力する。即ち上記サーボエラー信号や指令に対し
て位相補償処理、ゲイン処理、目標値設定処理等の必要
処理を行って各種サーボ制御信号を生成する。
【0032】モータドライバ28では、サーボ回路27
から供給されたサーボ制御信号に基づいて所要のサーボ
ドライブ信号を生成する。ここでのサーボドライブ信号
としては、二軸機構を駆動する二軸ドライブ信号(フォ
ーカス方向、トラッキング方向の2種)、スレッド機構
を駆動するスレッドモータ駆動信号、スピンドルモータ
29を駆動するスピンドルモータ駆動信号となる。この
ようなサーボドライブ信号により、ディスク40に対す
るフォーカス制御、トラッキング制御、及びスピンドル
モータ29に対するCLV制御が行われることになる。
【0033】ディスク40に対して記録動作が実行され
る際には、キャッシュメモリ3からデータが供給され
る。音楽用ミニディスク記録時には、セレクタ16がB
接点に接続され、従ってACIRCエンコーダ14及び
EFM変調部15が機能することになる。この場合、オ
ーディオ処理部10からの圧縮データはACIRCエン
コーダ14でインターリーブ及びエラー訂正コード付加
が行われた後、EFM変調部15でEFM変調が行われ
る。そしてEFM変調データがセレクタ16を介して磁
気ヘッドドライバ17に供給され、磁気ヘッド18がデ
ィスク40に対してEFM変調データに基づいた磁界印
加を行うことでデータ記録が行われる。
【0034】高密度ディスク記録時には、セレクタ16
がA接点に接続され、従ってRS−LDCエンコーダ1
2及びRLL(1−7)PP変調部13が機能すること
になる。この場合、メモリ転送コントローラ3からの高
密度データはRS−LDCエンコーダ12でインターリ
ーブ及びRS−LDC方式のエラー訂正コード付加が行
われた後、RLL(1−7)PP変調部13でRLL
(1−7)変調が行われる。そしてRLL(1−7)符
号列としての記録データがセレクタ16を介して磁気ヘ
ッドドライバ17に供給され、磁気ヘッド18がディス
ク40に対して変調データに基づいた磁界印加を行うこ
とでデータ記録が行われる。
【0035】レーザドライバ/APC20は、上記のよ
うな再生時及び記録時においてレーザダイオードにレー
ザ発光動作を実行させるが、いわゆるAPC(Automati
c Lazer Power Control)動作も行う。即ち、図示して
いないが、光学ヘッド19内にはレーザパワーモニタ用
のディテクタが設けられ、そのモニタ信号がレーザドラ
イバ/APC20にフィードバックされる。レーザドラ
イバ/APC20は、モニタ信号として得られる現在の
レーザパワーを、設定されているレーザパワーと比較し
て、その誤差分をレーザ駆動信号に反映させることで、
レーザダイオードから出力されるレーザパワーが、設定
値で安定するように制御している。なお、レーザパワー
としては、再生レーザパワー、記録レーザパワーとして
の値がシステムコントローラ8によって、レーザドライ
バ/APC20内部のレジスタにセットされる。
【0036】説明を再び図1に戻す。キャッシュメモリ
3は、ストレージ部2でディスクに記録するデータ、或
いはストレージ部2によってディスクから読み出された
データについてのバッファリングを行うキャッシュメモ
リである。このキャッシュメモリへのデータの書込/読
出は、システムコントローラ(CPU)8において起動
されるタスクによって制御される。本実施の形態の場
合、このキャッシュメモリ3は例えばD−RAMにより
構成され、その容量としては、例えば後述するバッファ
RAM5よりも、データ再生時間としておよそ10倍程
度多くのデータを保持可能なものが選定される。また、
本実施の形態の場合、このキャッシュメモリ3は、例え
ばオーディオデータ再生時において、現在再生出力され
ているデータの時系列的に前後となる部分のデータが常
に保持されているようシステムコントローラ8により管
理されるのであるが、これについては後述する。
【0037】USBインターフェイス4は、例えば上記
パーソナルコンピュータ50とUSBケーブルとしての
伝送路51で接続された際の、データ伝送のための処理
を行う。
【0038】バッファRAM5、エンコード/デコード
部10、及び入出力処理部11は、例えば記録再生装置
1が単体でオーディオ機器として機能する場合に記録再
生データの入出力のための処理を行う。
【0039】入出力処理部11は、例えば入力系とし
て、ライン入力回路/マイクロホン入力回路等のアナロ
グ音声信号入力部、A/D変換器や、デジタルオーディ
オデータ入力部を備える。また、さらに出力系として、
デジタルオーディオデータ出力部や、D/A変換器及び
ライン出力回路/ヘッドホン出力回路等のアナログ音声
信号出力部を備える。
【0040】エンコード/デコード部10は、ディスク
40に対するデータ記録時には、入出力処理部11から
供給されるデジタルオーディオデータをATRAC方式
により圧縮する処理を行う。また、ディスク40に対す
るデータの記録時には、次に説明するバッファRAM5
から供給されるATRAC圧縮データをデコードする処
理を行う。
【0041】バッファRAM5は、データ再生時におい
て、ストレージ部2より読み出されキャッシュメモリ2
を介して入力されてくるデータを一時保持し、これをバ
ッファリングする。また、データ記録時においては、上
記エンコード/デコード部10より供給されるATRA
C圧縮データをバッファリングする。
【0042】なお、記録再生装置1単体でオーディオ機
器として動作する場合における、これらバッファRAM
5、エンコード/デコード部10、及び入出力処理部1
1による動作については後述する。
【0043】システムコントローラ8は、記録再生装置
1内の全体の制御を行うと共に、接続されたパーソナル
コンピュータ50との間の通信制御を行う。ROM8a
にはシステムコントローラ8の動作プログラムや固定パ
ラメータ等が記憶される。特に、本実施の形態の場合、
このROM8aには、キャッシュメモリ3を上述したよ
うにして管理するためのプログラムも格納される。
【0044】RAM8bはシステムコントローラ8によ
るワーク領域として用いられ、また各種必要な情報の格
納領域とされる。例えばストレージ部2によってディス
クから読み出された各種管理情報や特殊情報を記憶す
る。例えばP−TOCデータ、U−TOCデータ、プレ
イリストデータ、FATデータ等を記憶する。P−TO
Cデータ、U−TOCデータはミニディスクに記録され
ている音楽トラック等の管理情報である。また本例の記
録再生装置1が対応できるミニディスク方式に準拠した
高密度ディスクは、P−TOC、U−TOCによる管理
形式のうえに、FAT(File Allocation Table)ファ
イルシステムを構築したものである。またプレイリスト
は、高密度ディスクにおいてATRAC方式などによる
音楽データ等のアドレス等を管理する情報であって、F
ATシステム上の1つのファイルとして記録されるもの
である。高密度ディスクが装填された場合には、これら
FATやプレイリストの情報も読み込むことになる。
【0045】キャッシュ管理メモリ9は、例えばS−R
AMで構成され、上記したキャッシュメモリ3に一時保
持されるデータを管理する情報が格納される。システム
コントローラ8は、例えばオーディオデータ再生時にお
いて、このキャッシュ管理メモリ9を参照することによ
り、現在再生出力されているデータに対して時系列的に
前後となる部分のデータが常にキャッシュメモリ3に保
持されるよう制御を行う。このキャッシュ管理メモリ9
の情報については後述する。
【0046】表示部6は、システムコントローラ8の制
御に基づいて、ユーザーに対して提示すべき各種情報の
表示を行う。例えば動作状態、モード状態、楽曲等のデ
ータの名称情報、トラックナンバ、時間情報、その他の
情報表示を行う。
【0047】操作部7には、ユーザー操作のための各種
操作子として、操作キーやジョグダイヤルなどが形成さ
れる。ユーザーはこれらの操作キー又はジョグダイヤル
等を操作することにより、記録・再生、データ通信のた
めの所要の動作を指示することができる。そして、シス
テムコントローラ8は、操作部7によって入力された操
作情報に基づいて所定の制御処理を行うようにされる。
本実施の形態の場合、上記操作子として、データ再生時
における再生データの早送りを行う所謂「キュー」操作
キー、及び早戻しを行う「レビュー」操作キーも設けら
れている。またユーザーは、これらキュー操作キー、或
いはレビュー操作キーを所定時間以上押圧する所謂「長
押し」操作を行うことで、早送り/早戻し速度を可変す
る操作を行うことができるようにもされている。なお、
これらキュー/レビュー操作キーに対する操作が行われ
た場合の処理動作については後述する。
【0048】ここで、パーソナルコンピュータ50等が
接続された際の、システムコントローラ8による制御は
例えば次のようになる。システムコントローラ8は、U
SBインターフェイス4を介して接続されたパーソナル
コンピュータ50との間で通信可能とされ、書込要求、
読出要求等のコマンドの受信やステイタス情報その他の
必要情報の送信などを行う。システムコントローラ8
は、例えばディスクがストレージ部2に装填されること
に応じて、ディスクからの管理情報等の読出をストレー
ジ部2に指示し、キャッシュメモリ3を介して取り込ん
でRAM8bに格納させる。P−TOC、U−TOCの
管理情報を読み込ませることで、システムコントローラ
8はディスクのトラック記録状態を把握できる。またC
AT(Cluster Allocation Table)を読み込ませること
によりデータトラック内の高密度データクラスタ構造を
把握でき、パーソナルコンピュータ50からのデータト
ラックに対するアクセス要求に対応できる状態となる。
【0049】パーソナルコンピュータ50からの或るデ
ータの読出要求があった場合は、システムコントローラ
8はストレージ部2に、当該データの読出を実行させ
る。読み出されたデータはキャッシュメモリ3に書き込
まれる。但し、既に当該要求されたデータが既にキャッ
シュメモリ3に格納されていた場合は、ストレージ部2
による読出は必要ない。いわゆるキャッシュヒットであ
る。そしてシステムコントローラ8はキャッシュメモリ
3に書き込まれているデータを読み出させ、USBイン
ターフェイス4を介してパーソナルコンピュータ50に
送信させる制御を行う。
【0050】パーソナルコンピュータ50からの或るデ
ータの書込要求があった場合は、システムコントローラ
8は、伝送されてくるデータをキャッシュメモリ3に格
納させる。そして、キャッシュメモリ3に格納されたデ
ータをストレージ部2によってディスクに記録させる。
なお、ディスクへのデータ記録は、クラスタという単位
が最小単位で行われるものとされる。例えばクラスタは
32FATセクターである。もし、パーソナルコンピュ
ータ50等が記録要求したデータ量が数セクターなどで
あって1クラスタに満たない場合、ブロッキングと呼ば
れる処理が行われる。即ちシステムコントローラ8は、
ストレージ部2に、まず当該FATセクターを含むクラ
スタの読出を実行させる。読み出されたクラスタデータ
はキャッシュメモリ3に書き込まれる。そしてシステム
コントローラ8は、パーソナルコンピュータ50からの
FATセクターのデータ(記録データ)をUSBインタ
ーフェイス4を介してキャッシュメモリ3に供給させ、
格納されているクラスタデータに対して、該当するFA
Tセクターのデータの書換を実行させる。そしてシステ
ムコントローラ8は、必要なFATセクターが書き換え
られた状態でキャッシュメモリ3に記憶されているクラ
スタデータを、記録データとしてストレージ部2に転送
させる。ストレージ部2では、当該クラスタ単位のデー
タをディスクに書き込む。
【0051】なお、以上は例えばパーソナルコンピュー
タ50との伝送を伴うデータの記録再生のための制御で
あり、本実施の形態の記録再生装置1が、単体で、例え
ばミニディスク方式のオーディオデータなどの記録再生
を行う場合は、以下のような動作が得られるようにな
る。
【0052】先ず、ディスク40へのオーディオデータ
記録時には、入力TINとして、入出力処理部11にデジ
タルオーディオデータ(又はアナログ音声信号)が入力
される。入出力処理部11において、入力されたリニア
PCMデジタルオーディオデータ、或いはアナログ音声
信号で入力されここでA/D変換されたリニアPCMオ
ーディオデータは、エンコード/デコード部10に供給
されてATRAC圧縮エンコードされる。このようにエ
ンコード/デコード部10により生成された圧縮オーデ
ィオデータは、バッファRAM5によりバッファリング
された後、キャッシュメモリ3に蓄積される。そして所
定タイミング(ADIPクラスタ相当のデータ単位)で
キャッシュメモリ3から読み出されてストレージ部2に
転送される。ストレージ部2では、転送されてくる圧縮
データを所定の変調方式で変調してディスクに記録す
る。
【0053】一方、ディスク40から、例えばミニディ
スク方式のオーディオデータが再生される場合、ストレ
ージ部2は再生データをATRAC圧縮データ状態に復
調してキャッシュメモリ3に転送する。そして、このよ
うにしてキャッシュメモリ3に転送されたデータは、シ
ステムコントローラ8の制御に基づいた所要のタイミン
グでバッファRAM5に転送(コピー)される。バッフ
ァRAM5は、このようにして転送(コピー)された圧
縮データをバッファリングし、これを順次エンコード/
デコード部10に供給する。そして、エンコード/デコ
ード部10は、供給されてくる圧縮オーディオデータに
対してATRAC圧縮デコードを行ってリニアPCMオ
ーディオデータを生成する。生成されたリニアPCMオ
ーディオデータは、入出力処理部11に供給されてデジ
タルオーディオデータ出力部より出力される。或いはD
/A変換によりアナログ音声信号としてライン出力/ヘ
ッドホン出力されるようになる。
【0054】なお、この図1の記録再生装置1の構成は
一例であり、例えば入出力処理部11は、オーディオデ
ータだけでなく、ビデオデータに対応する入出力処理系
を備えるようにしてもよい。また、パーソナルコンピュ
ータ50との接続はUSBでなく、IEEE1394等
の他の外部インターフェイスが用いられても良い。
【0055】ここで、上記のように構成される本例の記
録再生装置1と、先に説明した従来のMDプレイヤ10
0とについて、記録データの経路に関しての相違を図3
を用いて比較してみる。この図において、図3(a)に
は従来のMDプレイヤ100の構成を簡略化して示し、
図3(b)には本例の記録再生装置1を簡略化して示
す。先ず図3(a)に示すように、従来の構成としての
MDプレイヤ100では、ディスク読出部101におい
てディスクから読み出したデータを、直接バッファRA
M102に保持させた後にこれをオーディオ出力するよ
うにされる。
【0056】これに対し、本実施の形態の記録再生装置
1においては、ストレージ部2によりディスクから読み
出されたデータを、先ずキャッシュメモリ3に保持させ
た後、ここからデータを読み出すようにしてバッファR
AM5からエンコード/デコード部10を介してオーデ
ィオ出力を行うようにされる。そして、上記キャッシュ
メモリ3としては、一般的にバッファRAM5の容量よ
りも十分に大きいものとされるため、上記キャッシュメ
モリ3に対しては、ディスクから読み出したデータを相
当量保持させることができるようになる。
【0057】これにより、再生出力態様として例えばキ
ュー/レビュー動作を行う場合、本例の記録再生装置1
においては、このように相当量のデータが保持されてい
るキャッシュメモリ3から必要なデータを読み出すこと
が可能となる。すなわち、この場合、ディスクに直接ア
クセスしなくとも、このキャッシュメモリ3に保持され
ているデータからキュー/レビューに必要なデータをバ
ッファRAM5に供給できるようになるものである。な
お、本実施の形態の場合、上記キャッシュメモリ3に
は、少なくともおよそ1曲分(再生時間にしておよそ5
分程度)のオーディオデータが保持可能とされている。
【0058】このようにしてキャッシュメモリ3内にデ
ィスクから読み出したデータを十分に保持できるように
なることを利用し、この記録再生装置1におけるキュー
/レビュー動作として、次の図4に示すような動作を行
うようにする。なお、この図4においては、キュー/レ
ビュー動作が行われる場合のキャッシュメモリ3からバ
ッファRAM5へのデータ転送について模式的に示して
いる。
【0059】この図4において、図4(a)では、例え
ば通常再生を1倍速とした場合における3倍速のレビュ
ーが行われる場合について示している。なお、この図4
においては、キャッシュメモリ3内に保持されているデ
ータを、キュー/レビュー時におけるデータの読み出し
単位(バッファメモリ5へのコピー単位)に区分けして
示している。また、この図に示すキャッシュメモリ3内
には、これらコピー単位のデータが、図示するように上
から下に再生時間軸に従った順序で格納されているもの
とする。
【0060】この場合、先ずレビュー操作が行われるの
に応じては、キャッシュメモリ3に保持されているデー
タに対し、図示するように再生時間軸の方向とは逆方向
(時系列的に前となる方向)に3倍速に対応するデータ
間隔(図中、間引き幅W=3)で間引き処理を行うよう
にされる。そして、この間引き幅で以て、図のように1
コピー単位とされる所定量のデータをバッファRAM5
へ転送すれば、3倍速のレビュー動作が実現されること
がわかる。一方、この図において、キュー操作が行われ
た場合は、レビューの場合とは逆に、再生時間軸の順方
向(時系列的に後ろとなる方向)に間引き処理を行っ
て、これをバッファRAM5に転送すれば、3倍速再生
としてのキュー動作が実現される。
【0061】つまり、本例においては、上記図3で説明
したようにしてキャッシュメモリ3内にキュー/レビュ
ーを行うに必要なデータを保持しておくことが可能とな
ることにより、このようにキャッシュメモリ3に保持さ
れているデータに対して間引き処理を行って、これをバ
ッファRAM5へ転送することのみで、所定の倍速度に
よるキュー/レビューを行うことが可能となるものであ
る。
【0062】また、図4(b)には5倍速のレビューが
行われる場合が示され、この場合は上記図4(a)の場
合から間引き幅を変更し、5倍速に対応する間隔(間引
き幅W=5)で間引き処理を行うことで、5倍速のレビ
ュー動作が実現されることがわかる。また、この場合
も、キュー操作が行われた場合には、再生時間軸の順方
向に同等の間引き幅で以て間引き処理を行うことで5倍
速再生としてキュー動作が実現できる。つまり、上記図
4(a)の場合から再生倍速度を可変する場合は、この
ようにしてキャッシュメモリ3内のデータに対する間引
き幅を変更するのみで、キュー/レビューの倍速度を可
変することが可能となるものである。
【0063】ところで、上記したようなキュー/レビュ
ー動作を実現するにあたっては、上記キャッシュメモリ
3には、当然、現在再生出力されているデータの時間的
に前後における必要量のデータが常に保持され続けてい
ることが好ましい。つまり、キュー/レビュー操作が行
われたとき、このキャッシュメモリ3内において、現在
再生出力されているデータに対して時系列的に前後とな
る必要量のデータが常に保持されていなければ、バッフ
ァRAM5に対して必要なデータを転送することができ
ないものである。このために、本実施の形態の記録再生
装置1においては、図1で説明したようにして設けられ
るキャッシュ管理メモリ9を用いることで、キャッシュ
メモリ3に保持されるデータについての管理を行うよう
にする。そして、このようにキャッシュ管理メモリ9を
用いた管理を行うことで、キャッシュメモリ3内に、現
在再生出力されているデータに対して時系列的に前後と
なるデータが常に保持されるようにしようとするもので
ある。
【0064】ここで、本実施の形態の記録再生装置1に
設けられる、キャッシュ管理メモリ9を利用したバッフ
ァRAM5へのコピー済みデータの管理形態について、
図5を参照して説明する。なお、この図では、キャッシ
ュメモリ3の記憶領域として、図のように1〜600ま
でのコピー単位が存在すると仮定した場合を示してお
り、さらにこのコピー単位を便宜的に1アドレスが対応
しているものとして示している。まず、この図5に示す
ように、キャッシュ管理メモリ9には、キャッシュメモ
リ3に一時記憶されたデータのうち、既にバッファRA
M5にコピーされたデータのアドレス番号を示すため
の、コピー済ポインタを保持するようにされる。すなわ
ち、キャッシュメモリ3において、例えばアドレス15
のデータがバッファRAM5にコピーされた場合には、
このアドレス15を示すコピー済ポインタをセットする
ものである。
【0065】また、このキャッシュ管理メモリ9には、
図示するように上記コピー済ポインタに対応するように
してリンクポインタが保持される。このリンクポインタ
とは、対応するコピー済ポインタが示すアドレスの次
に、どのアドレスがバッファRAM5へコピーされたか
を示すためのポインタである。つまり、例えばアドレス
15の次にアドレス16のデータがコピーされた場合に
は、アドレス15が示されるコピー済ポインタに対応す
るリンクポインタとしては、図のように「16」が記さ
れるようになる。
【0066】さらに、このキャッシュ管理メモリ9に
は、現在キャッシュメモリ3に保持されているデータの
うち、最も初めにバッファRAM5にコピーされたデー
タのアドレス番号を示しておくために、コピー済先頭ポ
インタも保持するようにされている。このコピー済みポ
インタも、図のようにコピー済ポインタに対応するよう
にして記されるものである。
【0067】このようなキャッシュ管理メモリ9内の情
報を利用することにより、この記録再生装置1では、以
下のようにしてキャッシュメモリ3に保持されるデータ
について管理するようにする。例えば図5(a)に示す
ように、ディスク40からキャッシュメモリ3に読み出
されたデータから、アドレス16〜アドレス24の順で
バッファRAM5にデータがコピーされた場合、以下の
ような動作を行うようにする。
【0068】この場合、先ず、バッファRAM5にアド
レス15がコピーされた時点で、このアドレス15を示
すコピー済ポインタをセットするようにする。また、こ
のコピー済ポインタには、最も初めにコピーされたアド
レスであることを示す、コピー済先頭ポインタをセット
するようにもする。さらに、このように「15」を記し
たコピー済ポインタに対応するリンクポインタとして、
この時点では未だ次のコピーは行われていないことか
ら、最後にコピーされたことを示す「0」をセットして
おくようにする。そして、この後、アドレス16がコピ
ーされることに応じて、図のように新たなコピー済ポイ
ンタとしてこの「16」をセットした上で、上記「1
5」が記されるコピー済ポインタに対応するリンクポイ
ンタを「0」から「16」に書き換えるようにする。ま
た、このように今回セットした「16」を示すコピー済
ポインタに対応するリンクポインタとしては、(この段
階で)最後にコピーされたことを示す「0」をセットし
ておくようにする。この処理を繰り返すことにより、こ
の場合のキャッシュ管理メモリ9内の情報は、図示する
ようになる。
【0069】また、このような状態から、新たにアドレ
ス25のデータがバッファRAM5に対してコピーされ
た場合、キャッシュ管理メモリ9の状態は図5(b)に
示すようになる。すなわち、上記した状態から新たにア
ドレス25のデータがコピーされた場合、まず、新たな
コピー済ポインタとして、「25」が書き込まれる。ま
た、これと共に、図5(a)では「0」が記されていた
アドレス24のリンクポインタが、今回コピーされたア
ドレス番号である「25」に書き換えられるようにな
る。そして、今回コピーされたアドレス25のリンクポ
インタとしては、最後にコピーされたことを示す「0」
がセットされるようになる。
【0070】このような動作を繰り返すことで、コピー
済ポインタとしては、図示するようにキャッシュメモリ
3内のデータのうち、既にバッファRAM5にコピーさ
れた全アドレス(この場合15〜24)がセットされる
ようになる。そして、これと共に、リンクポインタに
は、図示するコピー済先頭ポインタが示すリンクポイン
タから始まるリンク情報が形成されるようになり、この
リンク情報を参照すれば、それぞれのデータがコピーさ
れた順序を把握することが可能となる。また、この場
合、最終的には最後にコピーされたことを示す「0」
が、アドレス25に対応するリンクポインタに記される
ようになり、このアドレス25のデータが現在バッファ
RAM5に対して転送されていることが示されるように
なる。
【0071】このようなキャッシュメモリ3の管理が行
われることを前提として、キュー/レビュー時に再生出
力すべきデータがキャッシュメモリ3にてできるだけ高
い確率で確保されるようにするための管理動作を、次の
図6を参照して説明する。図6には、キャッシュ管理メ
モリ9の状態として、キャッシュメモリ3に記録されて
いるデータが、アドレス15〜24、アドレス590〜
600、アドレス1〜6の順でバッファRAM5にコピ
ーされた場合が示されている。先ず、この場合、図5で
説明した動作が行われることにより、コピー済ポイン
タ、及びリンクポインタとしては、図のような情報がセ
ットされるようになる。そして、これにより、図中に矢
印で示すようにしてバッファRAM5にコピーされたア
ドレスの順序を把握することができるようになる。ま
た、このように形成されたコピー済ポインタのリンク数
をカウントすることにより、既にバッファRAM5にコ
ピーされたアドレス数(この場合は27個)も把握する
ことができる。
【0072】ここで、上述もしたように、本例の記録再
生装置1では、キャッシュメモリ3内に、常に現在再生
出力されているデータの時系列的に前後となるデータが
保持され続けるようにしようとするものである。このた
めに、本例では、上記コピー済ポインタのリンク数に関
して、所要の閾値を設定し、リンク数がこの閾値を超え
た時点で、キャッシュメモリ3に保持されているデータ
をコピーされた古い順に書き換え可能としていく動作を
行うようにしている。すなわち、このようにすること
で、キャッシュメモリ3に読み出されたデータのうち、
現在再生出力されているデータに対して再生時間的に一
定時間以上過去のものとなったデータを、順に書き換え
可能としていくようにするものである。
【0073】例えば、上記リンク数に関する閾値とし
て、「27」が設定されていたとする。すると、図6
(b)に示すように、28個目となるアドレス7のデー
タがバッファRAM5にコピーされた場合、図6(a)
においてコピー済先頭ポインタが示すアドレス15(時
系列的に最も古いデータ)を、図のように書き換え可能
アドレスに指定するようにする。また、これに応じて、
コピー済先頭ポインタを、図示するようにアドレス15
の次にコピーされたアドレス16に移動させるようにす
る。
【0074】すなわち、このような動作を繰り返してい
くことで、コピーされた古い順に書き換え可能アドレス
を順次指定していくようにする。そして、これにより、
既にバッファRAM5にコピーされた(時系列的に過去
となる)データを、キャッシュメモリ3内において常に
閾値に対応した所定容量分だけ保持しておくように管理
するものである。このようにキャッシュメモリ3内にお
いて、現在再生出力されているデータに対して過去(再
生時間軸の前方向)となるデータが常に所定容量分だけ
保持され続けるようになることで、レビュー動作(早戻
し再生)を行うのに必要なデータを常に保持することが
できるようにしているものである。
【0075】ところで、一方のキュー動作(早送り再
生)に関しては、キャッシュメモリ3には、時系列的に
未来(再生時間軸の後ろ方向)となるデータが保持され
る必要がある。つまり、キュー動作を行うのに必要なデ
ータを確保しておくために、このキャッシュメモリ3に
対し、ディスク40から先読みしたデータを順次書き込
んでいくようにする必要がある。このために、本実施の
形態においては、システムコントローラ8により、上記
のようにして書き換え可能エリアに指定されたアドレス
に対し、所定タイミングで以て順次ディスク40から読
み出したデータを書き込んでいく処理が行われる。つま
り、所謂データの先読みを行ってキャッシュメモリ3に
書き込みを行うものである。そして、これにより、この
キャッシュメモリ3内に、時系列的に未来となるデータ
を所定容量以上保持し続けるようにされている。
【0076】このようにして、このキャッシュメモリ3
内に、時系列的に過去となるデータと、未来となるデー
タを所定容量分保持し続けるようにすることで、このキ
ャッシュメモリ3内にキュー及びレビュー動作を行うの
に必要なデータを確保しておくことができるようにな
る。そして、これにより、本実施の形態の記録再生装置
1においては、キュー/レビュー操作が行われた場合
に、このキャッシュメモリ3から必要なデータを読み出
すことができるようにしているものである。
【0077】上記図5、及び図6において説明したよう
な動作を実現するために、記録再生装置1においては、
次の図7に示すような処理動作を行ってキャッシュメモ
リ3を管理する。なお、この図では、ストレージ部2に
よりディスク40から読み出されたデータが、既にキャ
ッシュメモリ3に一時記憶されているものとする。ま
た、この図では、記録再生装置1が単体でオーディオデ
ータの再生を行っている場合について示している。
【0078】先ず、図1で説明したシステムコントロー
ラ8は、図示するステップS101において、キャッシ
ュメモリ3からバッファRAM5へのデータのコピーを
行ったかを監視する。そして、キャッシュメモリ3から
バッファRAM5へのデータのコピーを行った場合は、
図示するようにステップS102においてコピーされた
データのアドレス番号を認識する。
【0079】続くステップS103においては、今回コ
ピーされたアドレス番号(上記ステップS102で認識
したアドレス番号)を示すコピー済ポインタを、キャッ
シュ管理メモリ9にセットする処理を行う。そして、こ
の処理を実行するとステップS104に進む。
【0080】ステップS104においては、キャッシュ
管理メモリ9内で直前にセットされたコピー済ポインタ
に対応するリンクポインタに書き込まれている値「0」
を、今回コピーされたデータのアドレス番号に書き換え
る処理を行う。つまり、この処理は、例えば図5(a)
から図5(b)の状態への遷移として説明したように、
図5(a)ではアドレス24に対応するリンクポインタ
に書き込まれていた「0」を、図5(b)に示すように
新たにコピーされたアドレスの番号「25」に書き換え
るようにするものである。なお、今回のバッファRAM
5へのデータコピーが最初であった場合、このステップ
S104の処理が実行されないことは言うまでもない。
【0081】続くステップS105においては、今回新
たにセットされたコピー済ポインタに対応するリンクポ
インタとして、リンクの最後を示す「0」をセットす
る。上述もしたように、この「0」をセットしておくこ
とにより、システムコントローラ8は、現在キャッシュ
メモリ3内でどのアドレスのデータがバッファRAM5
に転送されているかを把握することができる。
【0082】続くステップS106においては、キャッ
シュ管理メモリ9内に形成されたコピー済ポインタのリ
ンク数が、所定の閾値を超えたか否かを判別する処理を
行う。リンク数が閾値を越えていない場合は、図示する
ように再びステップS101の処理を行うようにされ
る。また、リンク数が閾値を超えたと判別された場合
は、ステップS107に進む。
【0083】ステップS107においては、コピー済先
頭ポインタが示すコピー済ポインタにより示されている
アドレス番号を認識し、キャッシュメモリ3に保持され
ているデータのうち、この番号を有するアドレスを書き
換え可能エリアに指定する処理を行う。すなわち、この
処理によっては、キャッシュメモリ3内に現在記録され
ているデータのうち、最も初めにバッファRAM5へコ
ピーされたデータの記録されているアドレスを書き換え
可能エリアに指定する動作が得られることとなる。
【0084】ここで、上記説明によれば、ステップS1
06でコピー済ポインタのリンク数が所定閾値を超えた
ことが判別されるのに応じては、このステップS107
において、最初にコピーされたアドレスを書き換え可能
エリアに指定するようにされることとなる。つまり、本
実施の形態では、コピー済みデータの数がこの閾値に対
応する数を超えた時点で、キャッシュメモリ3内で最初
にバッファRAM5にコピーされたデータを書き換え可
能にするものである。従って、この場合、キャッシュメ
モリ3には、ディスク40から先読みされたデータの
他、既にバッファRAM5にコピーされたデータ(時系
列的に過去のデータ)が、上記閾値に対応するアドレス
数分だけ保持されるようになるものである。なお、この
閾値としては、バッファRAM5とキャッシュメモリ3
との容量の差を考慮して、キュー/レビュー操作が行わ
れた場合に、このキュー/レビューに必要なデータがな
るべく高い確率でキャッシュメモリ3に保持されている
ようにすることができる値に設定されればよい。つま
り、例えば現在再生出力されているデータを中心とし
て、時系列的に前後となるデータを均等に保持させてお
くことができる値に設定されればよい。
【0085】続くステップS108においては、現在コ
ピー済先頭ポインタが示しているリンクポインタにより
示されているアドレス番号を認識し、この番号が書き込
まれているコピー済ポインタにコピー済先頭ポインタを
移動させる処理を行う。すなわち、この処理によって
は、バッファRAM5へのデータのコピーが行われる毎
に、上記コピー済先頭ポインタが、リンクポインタによ
り示される番号に従って移動していくようにされる。そ
して、このようにして、上記コピー済先頭ポインタを、
リンクポインタにより示される番号に従って移動させて
いくようにすることで、ディスク40からキャッシュメ
モリ3に読み出されたデータを、バッファRAM5にコ
ピーされた古い順に書き換え可能エリアに指定していく
ことができるようになる。
【0086】このステップS108における処理を実行
すると、システムコントローラ8は、図示するようにこ
の図に示す処理を繰り返すようにされる。
【0087】上記のようにしてキャッシュメモリ3が管
理されるようになることに伴い、この記録再生装置1で
は、ユーザーによるキュー/レビュー操作が行われた場
合、次の図8に示すような処理動作を行うようにされ
る。先ず、システムコントローラ8は、図示するステッ
プS201において、図1で説明した操作部7に設けら
れるキュー操作キー、あるいはレビュー操作キーに対す
る操作の有無を監視する。そして、これら何れかの操作
キーに対する操作があった場合には、ステップS202
において、操作の行われている操作キーについての操作
継続時間の計測を開始する。
【0088】続くステップS203においては、上記ス
テップS201で操作されたキーがキュー操作キーであ
るかレビュー操作キーであるかの判別を行う。操作され
たキーがキュー操作キーであると判別した場合はステッ
プS204に進み、レビュー操作キーであると判別した
場合はステップS205に進む。
【0089】キュー操作が判別されたステップS204
においては、キャッシュメモリ3に一時記憶されている
データのうち、バッファRAM5に未だコピーされてい
ないデータ部分に対して、所定の間引き幅により間引き
処理を行う。例えば、図6の場合であれば、図中の未コ
ピー部分のアドレスのうちから、アドレス7、11、2
5、29・・・といった間引き幅でアドレスを決定し、
これによりキャッシュメモリ3内のデータからバッファ
RAM5にコピーすべきアドレス番号を決定しておくよ
うにするものである。なお、ここでは説明の便宜上、上
記間引き処理により決定されるアドレスを1アドレスの
みとしたが、この場合に決定されるアドレスとしては、
実際にはキュー/レビュー動作時に対応するコピー単位
としての複数のアドレスが決定されることとなる。この
ようにしてキュー操作に応じた間引き処理を実行する
と、ステップS206に進む。
【0090】また、レビュー操作が判別されたステップ
S205の場合は、キャッシュメモリ3に一時記憶され
ているデータのうち、既にバッファRAM5にコピーさ
れたデータに対して所定の間引き幅で間引き処理を行
う。つまり、この場合もキャッシュ管理メモリ9を参照
した上で、例えば図6に示すコピー済ポインタのうちか
ら、アドレス6、2、598、594・・・などといっ
た間引き幅でアドレス番号を決定するようにし、キャッ
シュメモリ3内のデータからバッファRAM5にコピー
すべきデータを決定しておくようにするものである。そ
して、この処理を実行するとステップS206に進む。
【0091】ステップS206においては、上記ステッ
プS204、或いはステップS205の間引き処理によ
り決定されたアドレスのデータを、順次バッファRAM
5にコピーする動作を開始する。そして、このようにし
てバッファRAM5にコピーされたデータは、図1で説
明したようにしてエンコード/デコード部10、及び入
出力処理部11を介して出力されるようになり、これに
より上記ステップS204、S205の処理による所定
の間引き幅に応じたキュー、或いはレビュー出力が実現
される。
【0092】続くステップS207では、例えばキュー
操作キー、又はレビュー操作キーに対する操作が継続さ
れているか否かを判別することにより、ユーザーによる
キュー操作、又はレビュー操作が終了したか否かを判別
する。ユーザーによるキュー、又はレビュー操作が終了
したと判別した場合は、図示するようにステップS21
1において処理動作を終了する。また、ユーザーによる
キュー又はレビュー操作が終了していないと判別した場
合は、ステップS208に進む。
【0093】ステップS208においては、上記ステッ
プS202の処理により計測を開始した操作継続時間に
基づき、ユーザーによるキュー、又はレビュー操作が所
定時間以上行われたか否かを判別する。ユーザーによる
キュー、又はレビュー操作が、所定時間以上継続してい
ないと判別した場合は、図示するようにステップS20
7において再び操作が終了したか否かの判別を行うよう
にする。また、キュー、又はレビュー操作が所定時間以
上行われていると判別した場合は、ステップS209に
進む。
【0094】ステップS209では、キャッシュメモリ
3からバッファRAM5にコピーするデータの間引き幅
を変更する処理を行う。この場合、上記ステップS20
4、或いはステップS205における間引き幅よりも広
い間引き幅が設定されることとなる。例えば、レビュー
操作が行われた場合で、上記のようにしてステップS2
05でアドレス6、2、598、594・・・といった
間引き幅が設定されていたとすると、ここでは、例えば
アドレス6、599、592、20・・・という広い間
引き幅でアドレスを決定するようにする。このようにし
て間引き幅の変更を行うと、ステップS210に進む。
【0095】ステップS210では、上記ステップS2
09の処理により決定されたアドレスのデータを、順次
バッファRAM5にコピーする動作を開始する。この場
合も、このようにバッファRAM5にコピーされたデー
タはエンコード/デコード部10、入出力処理部11を
介して出力される。そして、これにより上記ステップS
206の場合に比してより高速な再生速度によるキュ
ー、又はレビュー出力が行われるようになる。
【0096】続くステップS211においては、キュー
操作キー、或いはレビュー操作キーに対する操作の終了
を監視する。そして、これらキュー操作キー、或いはレ
ビュー操作キーに対する操作が終了したと判別された場
合は、図示するようにステップS212においてこの図
に示す処理動作を終了する。
【0097】以上、本実施の形態としての記録再生装置
1について説明した。上述もしたように、本実施の形態
の記録再生装置1では、バッファRAM5よりも大容量
とされるキャッシュメモリ3が設けられることにより、
データ再生時においては、ディスク40から読み出され
たデータが、先ずこのキャッシュメモリ3に一時保持さ
れるようになる。そして、このようにしてキャッシュメ
モリ3に保持されたデータの一部がさらにバッファRA
M5に転送された後に、再生出力が行われるようにされ
ている。このように構成された上で、この記録再生装置
1では、上記キャッシュメモリ3内に保持されるデータ
がキャッシュ管理メモリ9内の情報に基づいて管理さ
れ、これによりこのキャッシュメモリ3内には、常に現
在再生出力されているデータの時系列的に前後となるデ
ータが保持されるようになる。
【0098】これにより、この記録再生装置1において
は、キュー/レビュー操作が行われた場合に、ディスク
40に直接アクセスしなくとも、キュー/レビューに必
要なデータをキャッシュメモリ3内から即座に読み出す
ことが可能となる。この結果、この記録再生装置1にお
いては、キュー/レビュー操作に対する応答性が大幅に
向上されるようになる。
【0099】また、上記のようにキュー/レビュー操作
が行われる毎にディスク40にアクセスする必要がなく
なることにより、この記録再生装置1においては、消費
電力の大幅な低減が図られるようになる。
【0100】また、上記したようにしてキャッシュメモ
リ3が大容量とされ、このキャッシュメモリ3に対して
常に現在再生出力されているデータの時系列的に前後と
なるデータが保持されるようになることで、例えば早送
り/早戻し速度を可変させる場合は、キャッシュメモリ
3内のデータの間引き幅を変更することのみでこれを実
現することが可能となる。すなわち、本実施の形態の記
録再生装置1においては、このように早送り/早戻し速
度を可変させる場合に、従来ではディスクへのアクセス
動作を可変制御するために必要であった設定を不要とす
ることができるものである。
【0101】また、本実施の形態の記録再生装置1にお
いては、ROM8a内に、上記してきた再生方法の動作
を実行させるためのプログラムが格納され、該プログラ
ムにより本実施の形態の記録再生装置1としての動作を
実現できるものである。
【0102】さらに、そのようなプログラムが記録され
た記録媒体によれば、本実施の形態の記録再生装置1と
しての動作を実現するプログラムの提供が容易となり、
装置設計やシステム構築に好適である。該プログラムを
記録する記録媒体は、或いはフレキシブルディスク、C
D−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Ma
gnet optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Di
sc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル
記録媒体などにより実現されてもよい。
【0103】ここで、これまでに説明したように、キャ
ッシュメモリ3に対し、現在再生出力されているデータ
に対して時系列的に前後となるデータを常に保持させて
おくことが可能となることにより、本実施の形態の記録
再生装置1では、以下のような変形例としての再生出力
動作を行うことも可能となる先ず、第1の変形例として
は、ディスク40からキャッシュメモリ3に読み出した
データのうちから、ユーザー操作に応じた指定トラック
からの所謂頭出し再生を行うようにするものである。つ
まり、キャッシュメモリ3内に保持されているデータの
うち、指定されたトラックの先頭データが記録されるア
ドレスを検索し、このアドレスから順にバッファRAM
5へデータコピーをしていくようにするものである。な
お、上記本実施の形態のようにしてキュー/レビュー動
作を行う場合は、キャッシュメモリ3には、少なくとも
およそ1曲分(再生時間にしておよそ5分程度)のオー
ディオデータが常に保持されていれば有効に適用できる
ものと考えられる。これに対し、この変形例の場合は、
キャッシュメモリ3に保持されるべきデータとして、相
当な量のデータが保持可能な場合においてより好適に適
用できるものである。すなわち、この変形例は、今後キ
ャッシュメモリ3の容量が十分に増大した場合、或いは
現状の容量であっても、より高圧縮率によるデータ圧縮
方式が採用され、コピー単位量あたりのデータ記憶容量
が増大した場合においてより好適に適用できるものであ
る。
【0104】第2の変形例としては、区間指定リピート
再生を行うものである。すなわち、ユーザー操作により
指定された或る1区間を繰り返しリピート再生するもの
である。この場合の処理動作としては、ユーザー操作に
より区間が指定されるのに応じて、先ず指定区間の始点
となるアドレスのデータから順にバッファRAM5にコ
ピーを開始し、指定区間の終点となるアドレスのデータ
をコピーした時点で、再び上記始点となるアドレスのデ
ータから順にバッファRAM5にコピーしていくように
すればよい。この変形例の場合においても、ディスク4
0へのアクセス処理を省略することができるようにな
る。
【0105】なお、以上の説明では、キャッシュメモリ
3に保持されるデータに対する管理処理、及びユーザー
操作に応じたキュー/レビュー処理動作が、主にオーデ
ィオデータを対象として行われる場合を例に挙げたが、
このようなキャッシュ管理処理、及びキュー/レビュー
処理動作は、例えばビデオデータ等の他の時系列データ
を対象とした場合にも好適に適用できるものである。
【0106】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明では、デ
ィスクから読み出されたデータを、先ず、バッファメモ
リとしての第2のメモリ手段よりも大容量とされる、第
1のメモリ手段(キャッシュメモリ)に一時保持するよ
うにしている。そして、このように第1のメモリ手段に
一時保持したデータの一部を、さらに第2のメモリ手段
に転送した後に再生出力を行うようにしている。その上
で、本発明では、上記第1のメモリ手段に一時保持され
るデータについて、既に第2のメモリ手段に転送(コピ
ー)されたデータを或る程度保持し続けるよう管理する
ことにより、上記第1のメモリ手段内において、常に現
在再生出力されているデータの時系列的に前後となる必
要量のデータが保持されるようにしている。
【0107】これにより、当該記録再生装置において
は、例えばキュー/レビュー操作が行われた場合に、デ
ィスクに直接アクセスしなくとも、キュー/レビューに
必要なデータを上記第1のメモリ手段から即座に読み出
すことが可能となる。この結果、本発明によっては、キ
ュー/レビュー操作に対する応答性を大幅に向上させる
ことが可能となり、ユーザーに対してスムーズなキュー
/レビュー操作を提供することが可能となる。
【0108】また、上記のようにキュー/レビュー操作
が行われる毎にディスクにアクセスする必要がなくなる
ことによっては、その分キュー/レビュー操作に伴う処
理負担を軽減できると共に、消費電力の大幅な低減が図
られるようになる。
【0109】また、上記のように第1のメモリ手段が大
容量とされ、この第1のメモリ手段に対して、常に現在
再生出力されているデータの時系列的に前後となる必要
量のデータを保持させておくことが可能となることで、
例えば早送り/早戻し速度を可変させる場合は、第1の
メモリ手段内のデータに対する間引き幅を変更すること
のみでこれを実現することが可能となる。すなわち、本
発明によっては、このように早送り/早戻し速度を可変
させる場合に、ディスクへのアクセス動作を可変制御す
るための設定を不要とすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施の形態としての記録再生装
置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態の記録再生装置のストレージ部のブ
ロック図である。
【図3】従来のMDプレイヤと実施の形態の記録再生装
置との構成を比較する図である。
【図4】キャッシュメモリからバッファRAMへのデー
タ転送を模式的に示す図である。
【図5】実施の形態の記録再生装置におけるキャッシュ
メモリ管理情報を説明する図である。
【図6】同じく、実施の形態の記録再生装置におけるキ
ャッシュメモリ管理情報を説明する図である。
【図7】実施の形態としてのキャッシュメモリ管理処理
動作を説明するフローチャートである。
【図8】実施の形態の記録再生装置において得られるキ
ュー/レビュー処理動作を説明するフローチャートであ
る。
【図9】従来のMDプレイヤ内部の要部の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 記録再生装置、2 ストレージ部、3 キャッシュ
メモリ、4 USBインターフェイス、5 バッファR
AM、6 表示部、7 操作部、8 システムコントロ
ーラ、8a ROM、8b RAM、9 キャッシュ管
理メモリ、12 10 エンコード/デコード部、11
入出力処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河原 裕幸 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 山本 崇 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 高井 基行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D044 BC03 CC06 FG10 FG23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状記録媒体に記録されている時
    間的に連続性のある情報を読み出す読み出し手段と、 所定の記憶容量を有し、上記読み出し手段により読み出
    された情報が一時記憶される第1のメモリ手段と、 上記第1のメモリ手段よりも少ない所定の記憶容量を有
    する第2のメモリ手段と、 上記第1のメモリ手段に一時記憶された情報のうちか
    ら、入力操作に応じた再生出力態様に応じて必要とされ
    る情報を、第2のメモリ手段に一時記憶させるための制
    御を実行するメモリ制御手段と、 上記第2のメモリ手段に記憶された情報を読み出して再
    生出力する再生出力手段と、 を備えていることを特徴とする記録再生装置。
  2. 【請求項2】上記メモリ制御手段は、 上記情報の再生出力態様として早送り又は早戻しを指示
    するための入力操作に応じて、上記第1のメモリ手段か
    ら、一定時間に対応した間引き幅で以て情報を読み出
    し、上記第2のメモリ手段に対して一時記憶させること
    が可能に構成されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
  3. 【請求項3】上記メモリ制御手段は、 上記入力操作により指示される早送り又は早戻しの速度
    に応じて、上記第1のメモリ手段から情報を読み出すと
    きの上記間引き幅を変更可能に構成されている、 ことを特徴とする請求項2に記載の記録再生装置。
  4. 【請求項4】 上記メモリ制御手段は、 上記再生出力手段により現在出力されている情報に対し
    時系列的に前又は後ろとなる情報が、上記第1のメモリ
    手段内に常に所定容量以上保持され続けるように制御す
    る、 ことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
  5. 【請求項5】 ディスク状記録媒体に記録されている時
    間的に連続性のある情報を読み出す読み出し処理と、 所定の記憶容量を有する第1のメモリ手段に対し、上記
    読み出し処理により読み出された情報を一時記憶する第
    1の記憶処理と、 上記第1のメモリ手段よりも少ない所定の記憶容量を有
    する第2のメモリ手段に対し、上記第1のメモリ手段に
    一時記憶された情報のうちから、入力操作に応じた再生
    出力態様に応じて必要とされる情報を一時記憶させるた
    めの制御を実行するメモリ制御処理と、 上記第2のメモリ手段に記憶された情報を読み出して再
    生出力する再生出力処理と、 を実行することを特徴とする再生方法。
  6. 【請求項6】 ディスク状記録媒体に記録されている時
    間的に連続性のある情報を読み出す読み出し処理と、 所定の記憶容量を有する第1のメモリ手段に対し、上記
    読み出し処理により読み出された情報を一時記憶する第
    1の記憶処理と、 上記第1のメモリ手段よりも少ない所定の記憶容量を有
    する第2のメモリ手段に対し、上記第1のメモリ手段に
    一時記憶された情報のうちから、入力操作に応じた再生
    出力態様に応じて必要とされる情報を一時記憶させるた
    めの制御を実行するメモリ制御処理と、 上記第2のメモリ手段に記憶された情報を読み出して再
    生出力する再生出力処理と、 を記録再生装置に実行させることを特徴とするプログラ
    ム。
  7. 【請求項7】 ディスク状記録媒体に記録されている時
    間的に連続性のある情報を読み出す読み出し処理と、 所定の記憶容量を有する第1のメモリ手段に対し、上記
    読み出し処理により読み出された情報を一時記憶する第
    1の記憶処理と、 上記第1のメモリ手段よりも少ない所定の記憶容量を有
    する第2のメモリ手段に対し、上記第1のメモリ手段に
    一時記憶された情報のうちから、入力操作に応じた再生
    出力態様に応じて必要とされる情報を一時記憶させるた
    めの制御を実行するメモリ制御処理と、 上記第2のメモリ手段に記憶された情報を読み出して再
    生出力する再生出力処理と、 を記録再生装置に実行させるプログラムを記録した記録
    媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005196784A (ja) * 2004-01-05 2005-07-21 Microsoft Corp メディアプレーヤーのユーザインターフェースと対話するためのシステムおよび方法
WO2005093746A1 (ja) * 2004-03-29 2005-10-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 高速ダビング装置

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WO2005093746A1 (ja) * 2004-03-29 2005-10-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 高速ダビング装置
US8055120B2 (en) 2004-03-29 2011-11-08 Panasonic Corporation High speed dubbing apparatus

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