JP2003344843A - カラーフィルターおよび液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルターおよび液晶表示装置

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JP2003344843A
JP2003344843A JP2002156868A JP2002156868A JP2003344843A JP 2003344843 A JP2003344843 A JP 2003344843A JP 2002156868 A JP2002156868 A JP 2002156868A JP 2002156868 A JP2002156868 A JP 2002156868A JP 2003344843 A JP2003344843 A JP 2003344843A
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Japan
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liquid crystal
color filter
display device
crystal display
resin
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JP2002156868A
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English (en)
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Takayuki Toyosaki
貴之 豊▲さき▼
Hiroyuki Sasaki
浩行 佐々木
Takao Kitagawa
隆夫 北川
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程を増やすことなく半透過型の性能を
十分に発揮するカラーフィルター構成であり、かつセル
ギャップムラが発生しにくく、画質を向上させたカラー
フィルターおよび液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 透明基板上に少なくとも着色層と保護膜
層を有し、着色層が透過用領域と反射用領域からなるカ
ラーフィルターであって、前記着色層の少なくとも一色
は透過用領域と反射用領域が同一色材料からなり、反射
用表示領域には透明領域を含むカラーフィルターであ
り、かつ樹脂からなるスペーサーを有することを特徴と
する液晶表示装置用カラーフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルタ
ー、およびそれを用いた液晶表示装置、とくに透過型液
晶表示装置と反射型液晶表示装置の両特性を具備する半
透過型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の液晶表示装置は簡便な画像表示能
力の利点を生かし、パーソナルコンピュータ、携帯情報
端末、デスクトップモニタを始め様々な用途で使用され
ている。バックライトを光源として使用する透過型液晶
表示装置においては、低消費電力化を進めるために光源
光の利用効率を高めることが求められ、1つの手段とし
てカラーフィルターの高透過率化が要求されている。し
かし、カラーフィルターの透過率は年々向上しているも
のの、現状ではこれ以上の消費電力の大幅な低下は望め
なくなってきており、最近では電力消費量の大きなバッ
クライト光源を必要とせず、光源を外光に求めた反射型
液晶表示装置の開発が進められており、透過型液晶表示
装置にくらべ約1/7と大幅な消費電力の低減が可能で
あることが発表されている(日経マイクロデバイス別冊
フラットパネル・ディスプレイ1998、P.12
6)。
【0003】反射型液晶表示装置は、透過型液晶表示装
置に比べ低消費電力であるが、十分な外光強度が確保さ
れない場所では視認性が極端に低下するという問題点が
ある。外光強度を補い視認性を向上する方法としては、
例えば特開平11−52366号公報記載の反射膜に光
を透過するための切り欠きを入れ、バックライトの光利
用効率を向上する方式、また、特開平10−15652
号公報記載の補助光源としてフロントライトを設けた反
射表示方式、あるいは特開平11−183892号公報
に記載の透過表示と反射表示の機能を兼ね備えた半透過
膜を装置内に装備するいわゆる半透過型表示方式などが
提案されている。
【0004】前述の半透過型表示方式では、バックライ
ト光を利用して表示を行う透過表示と外光を利用して表
示を行う反射表示とでは、光源光がカラーフィルターを
通過する回数が異なるため各領域の表示色や色調を同一
とするのは困難であったが、特開2001−33778
号公報に記載のように膜厚補正層となるスペーサ−を形
成し、1回通過の透過用領域に対し、2回通過の反射用
領域の膜厚を薄くする方式が提案されているが、色材料
の膜厚を変える場合では、透過表示での光源がバックラ
イト光、反射表示での光源が外光であることによる色調
の変化を補正することはできない。一方では、特開平2
001−167810号公報に記載のように、同一色材
料で構成した透過用領域と反射用領域の内、反射用領域
に透明領域を形成する方式も提案されているが、表示色
や色調は一致するものの、着色層中の透明領域により平
坦性が損なわれるため、液晶表示装置の組み立てにおい
て、対向基板とカラーフィルター間の間隙、すなわちセ
ルギャップの適正化が得られない欠点があった。透明領
域近傍での液晶材料の配向不良を防ぐため保護膜が用い
られるが、着色層の膜厚および透明領域率などにより十
分な平坦性が得らない場合があり、均一なセルギャップ
を得るには十分であるとは言い難い。セルギャップを形
成するためには、従来はプラスチックビーズまたは、ガ
ラス繊維をスペーサーとして使用する。このスペーサー
部材は基板上に篩で散布する乾式法或いはアルコールや
クロロホルム中にスペーサー部材を分散し塗布する湿式
法などによりできるだけ均一に散布される。しかしなが
ら、この方式では以下のような問題点があった (1)液晶浸透時にスペーサー部材が動いてしまい分布
が偏りギャップムラが生じ表示ムラの原因となる。
(2)スペーサーが存在する位置が制御できないので非
表示部のみならず表示部上にものってしまい画質の低下
を招く。特に前述の着色層に透明領域を含む半透過型の
カラーフィルターにおいては概して透明領域の部分の総
膜厚が着色層部分より低くなるため、ギャップの分布が
一定にならず、ギャップムラを生じやすいという問題が
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点に鑑み創案されたもので、反射用表示領域と
透過用表示領域を有し、反射領域に透明領域を有する半
透過型液晶表示装置用カラーフィルターにおいて、着色
層中に含まれる透明領域部分により平坦性が損なわれて
も、液晶表示装置において均一なセルギャップを発揮す
ることが可能なカラーフィルターを簡便に提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下のカラ
ーフィルターによって平坦性を改善することが可能であ
ることを見いだした。すなわち、(1)透明基板上に少
なくとも着色層と保護膜層を有し、着色層が透過用領域
と反射用領域からなるカラーフィルターであって、前記
着色層の少なくとも一色は透過用領域と反射用領域が同
一色材料からなり、反射用表示領域には透明領域を含む
カラーフィルターであり、かつ樹脂からなる固定された
スペーサーを有することを特徴とする液晶表示装置用カ
ラーフィルターであって、(2)樹脂からなるスペーサ
ーがカラーフィルター上の遮光部に形成されていること
を特徴とする(1)に記載の液晶表示装置用カラーフィ
ルターであって、(3)樹脂からなるスペーサーが少な
くとも2色以上の着色層の重なり部分に形成されている
ことを特徴とする(1)または(2)に記載の液晶表示
装置用カラーフィルターであって、(4)カラーフィル
ター上の透過表示用領域と反射表示用領域の少なくとも
一方に樹脂からなるスペーサーを有することを特徴とす
る(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶表示装置用カ
ラーフィルターであって、(5)樹脂からなるスペーサ
ーが透明樹脂からなることを特徴とする(1)〜(4)
のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルターで
あって、(6)樹脂からなるスペーサーがネガ型レジス
トであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに
記載の液晶表示装置用カラーフィルターであって、
(7)樹脂からなるスペーサーがポジ型レジストである
ことを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の液
晶表示装置用カラーフィルターであって、(8)樹脂か
らなるスペーサーが非感光性樹脂であることを特徴とす
る(1)〜(5)のいずれかに記載の液晶表示装置用カ
ラーフィルターであって、(9)(1)〜(8)のいず
れかに記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とす
る液晶表示装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に本発明におけるカラーフィ
ルターを用いた液晶表示装置の構成例を示すが、発明の
効果が損なわなければ本構成例に特に限定されるもので
はない。
【0008】本発明のカラーフィルターは透過用領域T
と反射用領域Rにより構成される。透過用領域とは図1
の構成例においてアレイ基板等の対向基板7を通してバ
ックライト9からの透過光により色表示を行う着色層領
域を示す。一方、反射用領域とはアレイ基板7上に形成
された反射手段8からの反射光による色表示着色領域を
示す。反射手段を形成する基板は、カラーフィルター側
基板1、または対向基板7のいずれでもよい。すなわ
ち、液晶表示装置中の反射手段に対応するカラーフィル
ター上の着色層領域が反射用領域Rとなる。一方、液晶
表示装置中の反射手段が形成されていない部分に対応す
る着色層領域は透過用領域Tとなる。
【0009】本発明のカラーフィルターによれば、透明
基板2上に形成される少なくとも一色の着色層について
は、透過用領域と反射用領域に同一色材料(6R)によ
る着色層からなり、反射用領域Rは着色領域6Rと透明
領域6R1により構成される。ここで、色材料とは着色
層の膜の組成全体であり、同一色材料とは膜の組成が同
一であることを言う。透明領域とは具体的には可視領域
での平均透過率が80%以上である領域である。カラー
フィルター上の透過用領域や反射用領域は金属、遮光性
物質を含む樹脂、隣り合う着色層の重なり部などによる
遮光層3により区画された画素内で分割されて形成され
てもよく、または画素毎、または複数の画素を含む領域
に形成されてもよい。各領域の配置および比率は最適な
表示品位を得るため任意に設計することができる。透明
領域が存在する色が少なくとも一色あれば、より透過表
示と反射表示の差が小さくなり、製造工程数も少なくな
りコストダウンができるので、効果が発揮される。
【0010】透明領域を含む画素については、透明領域
の面積の反射用領域全体の面積に対する割合(以下「透
明領域率」と呼ぶ)が重要である。透明領域を含む着色
層が複数ある場合は、透明領域率が緑>赤>青の順に大
きいことが好ましい。具体的には、緑色着色層について
いえば、透明領域率が15%以上35%以下、赤色着色
層についていえば、5%以上20%以下、青色着色層に
ついていえば、2%以上15%以下であることが好まし
い。さらには緑色着色層についていえば、透明領域率が
20%以上30%以下、赤色着色層についていえば、8
%以上16%以下、青色着色層についていえば、5%以
上12%以下であることがより好ましい。
【0011】透明領域の形状は円、長方形、スリットな
どの形状にすることが可能であるが反射領域と加工性の
点から適宜選ばれる。また透明領域が1画素内に分割さ
れていてもよい。透明保護膜による平坦性を少しでも向
上させるには透明領域が分割され、個々の面積が小さ
く、かつ反射領域内で各々ができるだけ離れて形成され
ていることが望ましい。例えば、透明領域を円形で形成
する場合を以下に説明する。これは多角形やスリットの
場合も同じである。円の直径は10〜50μmにするこ
とが望ましい。直径10μm以下では色材料を精度よく
加工することが難しく透明領域面積のバラツキが大きく
なるため反射色の透過率のバラツキも大きくなる。また
直径50μm以上では、上部に透明保護膜をつけても透
明領域全体の膜厚の低下が大きくなりギャップムラの原
因となる。また、円は1つとは限らず、必要な透明領域
の面積分を形成することになるが、各円と円の間隔を1
0μm以上あけることが望ましい。10μm以下の間隔
では色材料の加工精度により各々の円がつながり、透明
領域が必要以上に大きくなってしまう場合がある。また
各透明領域が近接していると、その部分に透明保護膜が
十分に流れ込まず、透明保護膜の膜厚が薄くなりやはり
ギャップムラの原因となる。
【0012】透過用領域色度(x0,y0)と反射用領域
色度(x、y)の色度差δについては、δ=(x−
02+(y−y02≧1×10-3である着色層を含ま
ないことが好ましく、δ=(x−x02+(y−y02
≧5×10-4である着色層を含まないことがより好まし
い。ここでいう透過用領域色度とは、上述のカラーフィ
ルター透過用領域の着色層を顕微分光光度計などで測定
したときに得られる分光スペクトルから求められるもの
である。透過用領域が複数の領域に分割されている場合
は、それぞれの領域の分光スペクトルを測定し、面積に
ついての加重平均を取ることにより求める。反射用領域
色度とは該領域中の着色層領域の分光スペクトル、透明
領域の分光スペクトルをそれぞれ各波長で自乗し、着色
層領域と透明領域との面積についての加重平均を取るこ
とにより求められるものである。
【0013】色度の計算には、光源の違いを考慮に入れ
るため、透過用領域はC光源、2波長型光源、3波長型
光源の内のいずれかにより、反射用領域はC光源、D6
5光源で行うことが好ましい。ここでいう2波長型のL
ED光源の例としては、青色LEDと黄色蛍光体または
黄緑色蛍光体とを組み合わせて白色光を発するLED光
源があげられる。また、3波長型光源の例としては、3
波長蛍光管、紫外LEDと赤、青、緑蛍光体とを組み合
わせた白色LED光源、赤、青、緑各色のLEDを組み
合わせた白色LED光源、有機エレクトロルミネッセン
ス光源などがあげられる。
【0014】本発明のカラーフィルターの形成は、ガラ
ス、高分子フィルム等の透明基板側に限定されず、駆動
素子側基板にも行うことができる。カラーフィルターの
パターン形状については、ストライプ状、アイランド状
などがあげられるが特に限定されるものではない。画素
の形成方法については、フォトリソ法、印刷法、電着法
等があげられるが特に限定されない。パターン形成性な
どを考慮するとフォトリソ法で行うことがより好まし
い。
【0015】本発明のカラーフィルターによれば、少な
くとも赤、緑、青の3色の色画素から構成され、使用さ
れる着色材料は、有機顔料、無機顔料、染料問わず着色
剤全般を使用することができる。代表的な顔料の例とし
て、ピグメントレッド(PR−)、2、3、22、3
8、149,166、168、177,206、20
7、209、224、242,254、ピグメントオレ
ンジ(PO−)5、13、17、31、36、38、4
0、42、43、51、55、59、61、64、6
5、71、ピグメントイエロー(PY−)12、13、
14、17、20、24、83、86、93、94、1
09、110、117、125、137、138、13
9、147、148、150,153、154、16
6、173、185、ピグメントブルー(PB−)15
(15:1、15:2、15:3、15:4、15:
6)、21、22、60、64、ピグメントバイオレッ
ト(PV−)19、23、29、32、33、36、3
7、38、40、50などが挙げられる。本発明ではこ
れらに限定されずに種々の顔料を使用することができ
る。
【0016】上記顔料は必要に応じて、ロジン処理、酸
性基処理、塩基性処理、顔料誘導体処理などの表面処理
が施されているものを使用しても良い。なお、PR(ピ
グメントレッド)、PY(ピグメントイエロー)、PV
(ピグメントバイオレット)、PO(ピグメントオレン
ジ)等は、カラーインデックス(C.I.;The Societ
y of Dyers and Colourists社発行)の記号であり、正
式には頭にC.I.を付するもの(例えば、C.I.P
R254など)である。これは染料や染色の標準を規定
したものであり、それぞれの記号は特定の標準となる染
料とその色を指定するものもである。なお、以下の本発
明の説明においては、原則として、前記C.I.の表記
は省略(例えば、C.I.PR254ならば、PR25
4)する。
【0017】しかしながら、本発明のカラーフィルター
によれば、赤着色層用着色剤は、PR242、PR25
4、キナクリドン骨格を持つ顔料、PO38、PY1
7、PY138、PY150を使用することがより好ま
しい。緑着色層用着色剤は、PG7、PG36、PY1
7、PY138、PY150を使用することがより好ま
しい。また、青着色層用着色剤はPB15(15:1、
15:2、15:3、15:4、15:6)、60、P
V19、23を使用することがより好ましい。
【0018】本発明のカラーフィルターを用いる液晶表
示装置は反射光を得るための反射手段とバックライト光
源の両方を兼ね備えていることを特徴とする。反射手段
はアルミニウム、銀などを含む反射率の高い金属反射膜
が好んで用いられるが特に限定されない。また、透過用
領域は金属反射膜のエッチングなど部分的に反射手段を
形成する方法や、金属反射膜中にスリットを形成する方
法等があるが、特に限定されない。また、液晶表示装置
の駆動方法、表示方式にも限定されず、アクティブマト
リクス方式、パッシブマトリクス方式、TNモード、S
TNモード、ECBモード、OCBモードなど種々の液
晶表示装置に適用される。また、液晶表示装置の構成、
例えば偏光板の数、散乱体の位置、形状等にも限定され
ずに使用することができる。また、本発明のカラーフィ
ルターでは透明領域の形成による液晶材料の配向不良が
発生するため、着色層上に保護膜層4を有することが好
ましい。保護膜材料としては、エポキシ樹脂、アクリル
エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シロキサン樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ケイ素含有ポリイミド樹脂、ポリイミドシロ
キサン樹脂等が挙げられるが、好ましくは、アクリルモ
ノマーやエポキシモノマーを含む硬化収縮の小さい付加
重合化合物による樹脂が好適である。保護膜は前記樹脂
組成物を構成するための原材料を含む樹脂溶液組成物を
スピンコータ、ダイコータなどの塗布装置により、カラ
ーフィルター上に塗布して形成される。
【0019】塗布に用いられる樹脂溶液組成物は、固形
分濃度が高く塗膜収縮が小さいこと、粘度が低くカラー
フィルター全体に均一に塗布できることが求められる。
好ましくは、固形分濃度20wt%以上50wt%以
上、さらに好ましくは25wt%以上35wt%以下で
ある。また、粘度は好ましくは、5mPa・s以上35
mPa・s以下、さらに好ましくは5mPa・s以上2
0mPa・s以下である。
【0020】これら保護膜用樹脂溶液組成物がカラーフ
ィルター上に塗布された場合、反射用領域中に含まれる
透明領域は樹脂溶液組成物が充填され、着色領域との段
差は緩和される。一方、複数の着色領域間に段差が生じ
る場合、すなわち、着色層の膜厚が異なる場合も、樹脂
溶液組成物は厚い膜厚の着色層から低い膜厚の着色層方
向に流れ込み、着色層間に生じる段差を緩和する。した
がって、膜厚の厚い着色層上の保護膜層は薄く、膜厚の
薄い着色層上の保護膜層は厚くなる。
【0021】反射用領域に透明領域が形成された着色層
の膜厚が他の着色層の膜厚に比べ厚い場合において、前
記樹脂溶液が低い着色層側に流れ込み透明領域への充填
が行われにくく、段差の緩和が不十分となる。したがっ
て、少なくとも一色以上の透明領域を有する着色層とそ
の他の着色層の段差は好ましくは0.4μm以下であ
り、さらに好ましくは0.2μm以下にしなければなら
ない。さらに、透明領域を有する着色層の膜厚d1は、
他の着色層の膜厚d2に比べd1≦d2であることが好
ましい。また、全ての着色層が透明領域を有する場合、
その着色層間の段差は0.2μm以下が好ましく、さら
に好ましくは0.1μmである。着色層の膜厚段差を低
減することで、透明領域への保護膜用樹脂溶液組成物の
充填が十分に行われるため、液晶材料の配向不良が防げ
る。
【0022】更に均一なセルギャップを得るために、本
発明では樹脂からなるスペーサーを用いる。樹脂からな
るスペーサーは、ポジ型およびネガ型の感光性樹脂のい
ずれを用いてもよいが、要求される機械的強度などを考
慮して選択される。
【0023】ポジ型レジストとしては、特に限定される
ものではないが、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジ
スルホン酸エステルとの混合物が好ましく用いられる。
またネガ型レジストとしては、環化ゴムービスアジド
系、フェノール樹脂ーアジド系、アクリル系樹脂、化学
増感系などが挙げられ、たとえばアクリル系樹脂の場
合、分子量1000〜2000のオリゴマーが好適に用
いられ、ポリエステルアクリレートまたは、フェノール
ノボラックエポキシアクリレート、o−クレゾールノボ
ラックエポキシアクリレート等のエポキシアクリレー
ト、あるいは、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテ
ルアクリレート、オリゴマーアクリレート、アルキドア
クリレート、メラミンアクリレート等を挙げることがで
き、また多官能光重合性アクリレートモノマーとして
は、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレートなどが挙げられる。
【0024】さらに、上記に示した樹脂のみでは目的の
機械的物性が満たせなかった場合、樹脂の中に各種の添
加剤を入れて調整しても良い。添加剤としては、たとえ
ば、無機粒子では、シリカ、硫酸バリウム、炭酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、タルクなどの体質顔料、および
黒、赤、青、緑などの着色顔料、およびアルミナ、ジル
コニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コージライ
トなどのセラミック粉末、およびガラス−セラミックス
複合粉末などが用いられる。体質顔料のうち、バライ
ト、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカおよびタル
クが好ましい。
【0025】スペーサー4を形成する方法としては、た
とえば、樹脂を基板上に塗布・乾燥した後に、パターニ
ングを行う方法などがある。樹脂を塗布する方法として
は、着色層と同様、ディップ法、ロールコータ法、スピ
ナー法、ダイコーティング法、ワイヤーバーによる方法
などがあるが、均一な高さの形状を形成する点からはダ
イコーティング法が好ましい。この後、真空乾燥を行
い、さらにオーブンやホットプレートを用いて加熱して
も良い。
【0026】このようにして得られたスペーサー4はそ
の後、露光・現像を行い再度加熱する。このとき露光量
は樹脂の膜厚、スペーサーの面積などにより異なる。
【0027】ポジ型フォトレジストの場合、露光量は6
0〜300mj/cm2 が好ましく、より好ましくは8
0〜160mj/cm2 である。また、現像液濃度もス
ペーサーの形状や高さ、面積により異なるが0.5〜3
%がより好ましく、より好ましくは1〜2.5%、さら
に好ましくは2〜2.4%である。
【0028】ネガ型フォトレジストの場合、露光量は1
00〜500mj/cm2 が好ましくより好ましくは1
50〜300mj/cm2 である。現像液濃度について
は0.05〜3%が好ましく、より好ましくは0.1〜
1%である。
【0029】この後オーブンやホットプレートで再加熱
して硬化を完了させる。再加熱の温度は、用いる樹脂の
種類に応じて適宜選択すればよいが、たとえばポリイミ
ド系樹脂を用いた場合、好ましくは180〜300℃の
範囲であり、より好ましくは250〜290℃の範囲で
ある。またアクリル系樹脂を用いた場合、好ましくは1
80〜290℃の範囲であり、より好ましくは220〜
250℃の範囲である。
【0030】非感光樹脂を用いてスペーサー4を形成す
ることも可能である。使用する樹脂としては、特に限定
されないが、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂などの材料が好ましく用いられる。
【0031】さらに、上記に示した樹脂のみでは目的の
機械的物性が満たせなかった場合、樹脂の中に各種の添
加剤を入れて調整しても良い。添加剤としては、たとえ
ば、無機粒子では、シリカ、硫酸バリウム、炭酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、タルクなどの体質顔料、および
黒、赤、青、緑などの着色顔料、およびアルミナ、ジル
コニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コージライ
トなどのセラミック粉末、およびガラス−セラミックス
複合粉末などが用いられる。体質顔料のうち、バライ
ト、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカおよびタル
クが好ましい。
【0032】非感光性樹脂を用いてスペーサー4を形成
する方法としては、たとえば、樹脂を基板上に塗布・乾
燥した後に、パターニングを行う方法などがある。樹脂
を塗布する方法としては、着色層と同様、ディップ法、
ロールコータ法、スピナー法、ダイコーティング法、ワ
イヤーバーによる方法などがあるが、均一な高さの形状
を形成する点からはダイコーティング法が好ましい。こ
の後、真空乾燥を行い、さらにオーブンやホットプレー
トを用いて加熱しても良い。
【0033】この様にして得られた非感光性樹脂被膜
は、その上にポジ型フォトレジストの被膜を形成した後
に、露光、現像を行う。必要に応じて、ポジ型フォトレ
ジストを除去し、加熱乾燥(本キュア)する。本キュア
条件は、樹脂により異なるが、前駆体からポリイミド系
樹脂を得る場合には、塗布量により若干異なるが、通常
200〜300℃で1〜60分加熱するのが一般的であ
る。
【0034】スペーサーの形状としては、特に限定され
るものではなく、円形、楕円形、長円系、正方形、長方
形、三角形、その他の多角形等適宜選択される。スペー
サーの大きさも特に限定されるものではない。面積が大
き過ぎると低温発泡の原因となり、また、小さいとスペ
ーサーが潰れやすくギャップムラを生じやすくなる。適
正な大きさはパネルの設計やパネルの製造条件により異
なるが、円形であれば10μmφ〜20μmφが望まし
い。
【0035】スペーサーの配置場所としては、カラーフ
ィルターを作製後のパネル作製工程から限定される。カ
ラーフィルター上に配向膜を塗布後、ラビングロールに
て基板上を擦り液晶材料の配向処理が行われるが、スペ
ーサー部分は周囲よりも高さを持っているため、スペー
サー近傍は非配向或いは配向の乱れが生じる。このため
正常配向でない部分を表示領域から隠すために、カラー
フィルターの遮光部に設けられるのが普通である。遮光
部が2色以上の画素の重なりにより形成されている場合
はこの部分に設けられる。更に遮光部がない場合や画素
の重なりがあるために平坦性が十分でない場合は、画素
領域にスペーサを設ける場合もある。この場合は画素の
透過領域および反射領域のどちらに設けてもよいが、反
射領域には透明領域を含むために平坦性が悪い場合が多
く、透過領域に設ける方がより好ましい。
【0036】以下にカラーフィルター作製方法の一例を
述べるが、本発明のカラーフィルターの製造方法は特に
限定されない。透明基板或いはパターニングされたクロ
ム基板上に、少なくともポリイミド前駆体、着色剤、溶
剤からなるカラーペーストを塗布した後、風乾、加熱乾
燥、真空乾燥などにより、ポリイミド前駆体着色被膜を
形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレート
などを使用し、50〜180℃の範囲で1分〜3時間行
うのが好ましい。次に、このようにして得られたポリイ
ミド前駆体着色被膜に、通常の湿式エッチングによりパ
ターンを形成する。まず、ポリイミド前駆体着色被膜上
にポジ型フォトレジストを塗布し、フォトレジスト被膜
を形成する。続いて該フォトレジスト被膜上にマスクを
置き、露光装置を用いて紫外線を照射する。露光後、ポ
ジ型フォトレジスト用アルカリ現像液により、フォトレ
ジスト被膜とポリイミド前駆体着色被膜のエッチングを
同時に行う。エッチング後、不要となったフォトレジス
ト被膜を剥離する。
【0037】ポリイミド前駆体着色被膜は、その後、加
熱処理することによって、ポリイミド着色被膜に変換さ
れる。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるい
は、真空中などで、150〜350℃、好ましくは18
0〜250℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的
または段階的に行われる。以上の工程を赤、緑、青のカ
ラーぺースト、必要に応じてブラックのカラーぺースト
について行うと、液晶表示装置用カラーフィルターが作
製できる。
【0038】次に、このカラーフィルターを用いて作成
した液晶表示装置の一例について述べが、本発明のカラ
ーフィルターを使用する半透過液晶表示装置は特に限定
されない。上記カラーフィルター上に、透明保護膜を形
成し、さらにその上にITO膜などの透明電極を成膜す
る。更に樹脂からなるスペーサーを形成する。このカラ
ーフィルター基板と、所定の箇所に金属蒸着膜などの反
射電極が形成された反射電極基板とを、さらにそれらの
基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施
した液晶配向膜をカラーフィルター上の樹脂からなるス
ペーサーを介して、対向させて貼りあわせる。なお、反
射電極基板上には、反射電極以外に、光拡散用の突起
物、薄膜トランジスタ(TFT)素子や薄膜ダイオード
(TFD)素子、および走査線、信号線などを設け、T
FT液晶表示装置や、TFD液晶表示装置を作成するこ
とができる。次に、シール部に設けられた注入口から液
晶を注入した後に、注入口を封止する。つぎに、ICド
ライバー等を実装することによりモジュールが完成す
る。本発明は、優れた平坦性が必要な3.5μm以下の
狭セルギャップの液晶表示装置などには特に効果を発揮
する。
【0039】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0040】実施例1 A.ポリアミック酸溶液の作成 γ−ブチロラクトン 525g、N−メチル−2−ピロ
リドン 220g中に4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル 95.1gおよびビス(3−アミノプロピル)テ
トラメチルジシロキサン 6.2gを30℃で溶解後、
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物 144.1gを添加し、70℃に昇温した。3時
間反応後、無水フタル酸 3.0gを添加し、さらに7
0℃で2時間反応させ、25重量%のポリアミック酸溶
液(PAA)を得た。
【0041】B.分散剤の合成 γ−ブチロラクトン 2667g、N−メチル−2−ピ
ロリドン 527g中に、4,4′−ジアミノベンズア
ニリド 161.3g、3,3′−ジアミノジフェニル
スルホン 176.7g、およびビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサン 18.6gを添加し30
℃で溶解させた後、3,3′,4,4′−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物 439.1gを添加し、70
℃に昇温した。3時間反応後、無水フタル酸2.2gを
添加し、さらに70℃で2時間反応させ、20重量%の
ポリアミック酸溶液であるポリマー分散剤(PD)を得
た。
【0042】C.着色層形成用ペーストの作成 溶媒のγ−ブチロラクトン 42.8g、3−メトキシ
−3−メチル−1−ブタノール 20.2g中に、着色
用顔料であるピグメントレッドPR209、3.83g
(85wt%)、ピグメントオレンジPO38、0.6
7g(15wt%)とポリマー分散剤(PD) 22.
5gを添加し、ガラスビーズ 90gと共に小型分散機
(ホモジナイザー)に封入し、7000rpmで5時間
分散した。ガラスビーズを濾過除去し、PR209とP
O38からなる分散液5%溶液を得た後、この分散液
50.0gをポリアミック酸溶液(PAA) 8.0g
とγ−ブチロラクトン 42.0gの希釈混合溶液に添
加混合し、赤色着色層形成用ペースト(R1)を得た。
以下同様の手順により、着色用顔料としてピグメントグ
リーンPG36、75wt%とピグメントイエローPY
138、25wt%を含む緑色着色層形成用ペースト
(G1)、着色用顔料としてピグメントブルーPB1
5:1、93wt%、ピグメントバイオレットPV2
3、7wt%を含む青色着色層形成用ペースト(B1)
を得た。
【0043】D.着色層の作成 ガラス基板(コーニング株式会社製”1737”)上の
クロムをパターン加工し、ブラックマトリックスを形成
した後、該基板上にスピンナーで赤着色層形成用ペース
ト(R1)を塗布した。該塗膜を120℃で20分間熱
処理後、ポジ型フォトレジスト(シプレー製”SRC−
200”)を塗膜上に塗布し、90℃で10分乾燥し
た。前記レジスト塗膜上より、反射用領域に12%の透
明領域率を有するクロム製のフォトマスクを通して36
5nmで60mj/cm2の強度を有する紫外線により
露光した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイドの2.23%の水溶液からなる現像液に浸漬
し、フォトレジストの現像、ポリイミド前駆体の着色塗
膜のエッチングを同時に行った。エッチング後不要とな
ったフォトレジスト層をメチルセロソルブアセテートで
剥離し、ポリイミド前駆体の着色塗膜を270℃で30
分熱処理し、ポリイミドからなる着色層を形成した。同
様な方法により、青色着色層形成用ペースト(B1)を
用い、赤色着色層の隣に青色着色層を配置した。この
際、反射用領域内での透明領域率が9%のフォトマスク
を使用した。次に、ペースト(G1)を用い、赤色着色
層と同様フォトリソ加工により緑反射用領域内に着色層
を配置した。露光時に使用したフォトマスクは、反射用
領域に20%の透明領域率を有するクロム製のフォトマ
スクを使用した。なお作製したR,G,Bの画素膜厚を
測定したところそれぞれ1.4μm1.6μm、1.5
μmであった。
【0044】E.透明保護膜およびITOの形成 この後、アクリル系樹脂(JSR製”オプトマー363
R8”)溶液をカーテンフローコーターで塗布し、オー
ブンで260℃、30分加熱して透明保護膜を形成し
た、素ガラス部分の膜厚を測定したところ1.0μmで
あった。透明保護膜を形成後、最も画素膜厚の厚い緑画
素の透明領域部分と通常の着色層部分との段差を測定し
たところ0.3μmの段差があった。さらにその上にI
TO膜を膜厚0.14μmとなるようスパッタリング成
膜した。
【0045】F.スペーサーの形成 感光性アクリル樹脂(JSR製”NN−777”)をカ
ーテンフローコーターで塗布し。80℃で加熱しながら
真空乾燥を実施した。さらに、高圧水銀灯を用いて30
0mJ/cm2紫外線照射してマスク露光を実施した後、
0.4%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶
液を用いて現像し、オーブンで240℃、40分加熱し
て反応を完了させた。スペーサーはクロムブラックマト
リックスによる遮光層の位置に配置した。作製されたカ
ラーフィルターのスペーサー高さを接触式表面段差計で
測定したところ、ITOからのスペーサー高さは3.0
μmであった。スペーサーの形状は底部12μm、上部
10μmの円柱状であり先端は丸みを帯びていた。
【0046】G.液晶表示装置の作製と評価 カラーフィルター基板上にポリイミド系配向膜を塗布・
加熱した後、ラビング処理をして、同様に配向膜を形成
した、ラビング処理をしたTFT基板とをシール剤を用
いて貼り合わせた。次にシール部に設けられた注入口か
ら液晶を注入後注入口を封止し、さらに偏光板などの光
学フィルムを貼り合わせて液晶表示装置を得た。作製し
た液晶表示装置のセルギャップを大塚電子製セルギャッ
プ測定装置RETS−3000で測定した結果、平均
2.8μmであった。この液晶表示装置を非点灯及び点
灯状態で目視観察した結果、ギャップムラはなく、均一
であった。この液晶表示装置を用いて低温発泡および高
温でのギャップムラの評価を行った。低温発泡評価は−
20℃の環境に24時間放置した、真空泡の有無を確認
することで実施した。高温時のギャップムラ評価は50
℃で液晶表示装置を立てて観察することで行った。その
結果、低温発泡の発生はなく、また高温時のギャップム
ラも許容範囲内であった。
【0047】実施例2 実施例1においてITOを形成した後、スペーサーの形
成場所を緑画素と青画素の重なり部分に形成した以外は
実施1と同様に作製した。実施1と同様に液晶表示装置
を作製し、評価した結果、セルギャップは平均2.9μ
mであった。この液晶表示装置を非点灯及び点灯状態で
目視観察した結果、ギャップムラはなく、均一であっ
た。
【0048】実施例3 実施例1においてITOを形成した後、スペーサーの形
成場所をB画素の透過領域に形成した以外は実施1と同
様に作製した。実施1と同様に液晶表示装置を作製し、
評価した結果、セルギャップは平均2.8 μmであっ
た。この液晶表示装置を非点灯及び点灯状態で目視観察
した結果、 ギャップムラはなく、均一であった。
【0049】実施例4 実施例1においてITOを形成した後、スペーサーの形
成場所を反射領域に形成した以外は実施1と同様に作製
した。実施1と同様に液晶表示装置を作製し、評価した
結果、セルギャップは2.8μmであった。この液晶表
示装置を非点灯及び点灯状態で目視観察した結果、ギャ
ップムラはなく、均一であった。
【0050】実施例5 実施例1において、スペーサー材料としてポジ型レジス
トを使用した。ポジ型レジストとしてはシプレー社製フ
ォトレジストSRC−100を用いた。フォトレジスト
SRC−100をカーテンフローコーターで塗布し、ホ
ットプレートで100℃、10分間で加熱した。次に、
高圧水銀灯を用いて100mj/cm2 紫外線照射して
マスク露光を実施した後、2.25%のテトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像し、ホット
プレートで240℃、10分間加熱し、反応を完了させ
た。作製したカラーフィルタのスペーサー高さを接触式
表面段差計で測定した。ITOからのスペーサー高さは
3.0μm。スペーサーの形状は底部11μm、上部1
0μmの円柱上であり、断面形状は台形状になってい
た。 (液晶表示装置の作製と評価)実施例1と同様にして横
電界方式の液晶表示装置の作製を行った。作製した液晶
表示装置のセルギャップを大塚電子製セルギャップ測定
装置RETS−3000で測定した結果、平均2.9μ
mであった。この液晶表示装置を非点灯および点灯状態
で目視観察した結果、ギャップムラはなく、均一であっ
た。
【0051】実施例6 実施例1において、スペーサー材料として非感光ポリイ
ミド樹脂を使用した。ポリイミド樹脂をカーテンフロー
コーターで塗布し、ホットプレートで130℃、10分
間加熱、乾燥させた。ポジ型フォトレジスト(シプレー
社製、SRC−100)をカーテンフローコーターで塗
布、ホットプレートで100℃、5分間プリベイクし、
超高圧水銀灯を用いて100mj/cm2 紫外線照射し
てマスク露光した後、2.25%のテトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド水溶液を用いて、フォトレジストの
現像と樹脂塗膜のエッチングを同時に行い、パターンを
形成、メチルセロソルブアセテートでレジスト剥離し、
ホットプレートで300℃、10分間加熱することでイ
ミド化させ、スペーサーを完成させた。作成したカラー
フィルタのスペーサー高さを接触式表面段差計で測定し
た。ITOからの高さは表示領域で2.8μmであっ
た。スペーサーの形状は円柱上で、頂部の大きさは直径
10μmφであった。 (液晶表示装置の作成と評価)実施例1と同様にして液
晶表示装置の作成を行った。この液晶表示装置を非点灯
及び点灯状態で目視観察した結果、ギャップムラはな
く、均一であった。
【0052】比較例1 実施例1において、着色層の膜厚、透明領域率、透明保
護膜層の膜厚はそのままでITOを形成後、樹脂による
スペーサーを設けずにカラーフィルタを作成した。樹脂
スペーサーの形成の代わりにプラスチックビーズを散布
することにより同様に液晶表示装置を作製し、評価した
結果、セルギャップは実施例1と同様に2.8μmとす
ることができたが、ビーズの分布が一定にならず目視観
察でギャップムラが確認できた。このムラはパネル作成
工程における加熱・加圧時のムラを反映していた。
【0053】
【発明の効果】着色層の反射表示領域に透明領域部分を
含むカラーフィルターにおいて、樹脂からなるスペーサ
ーを設けることで、液晶セルギャップの均一化が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルターを用いた液晶表示装
置を示す図である。
【符号の説明】
1:カラーフィルター 2:透明基板 3:遮光層 4:保護膜層 5:透明電極層 6R,6R1:着色層 7:対向基板(アレイ基板) 8:反射手段 9:バックライト 10:液晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H089 LA09 LA11 LA12 LA16 MA03X NA14 NA17 TA12 TA13 TA17 2H091 FA02Y FA15Y FA34Y FD04 FD06 FD23 FD24 LA13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に少なくとも着色層と保護膜
    層を有し、着色層が透過用領域と反射用領域からなるカ
    ラーフィルターであって、着色層の少なくとも一色は透
    過用領域と反射用領域が同一色材料からなり、反射用領
    域には透明領域を含むカラーフィルターであり、かつ樹
    脂からなる固定されたスペーサーを有することを特徴と
    する液晶表示装置用カラーフィルター。
  2. 【請求項2】 樹脂からなる固定されたスペーサーがカ
    ラーフィルター上の遮光部に形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の液晶表示装置用カラーフィルタ
    ー。
  3. 【請求項3】 樹脂からなる固定されたスペーサーが少
    なくとも2色以上の着色層の重なり部分に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示
    装置用カラーフィルター。
  4. 【請求項4】 カラーフィルター上の透過用領域と反射
    用領域の少なくとも一方に樹脂からなる固定されたスペ
    ーサーを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  5. 【請求項5】 固定されたスペーサーが透明樹脂からな
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液
    晶表示装置用カラーフィルター。
  6. 【請求項6】 樹脂からなる固定されたスペーサーがネ
    ガ型レジストであることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  7. 【請求項7】 樹脂からなる固定されたスペーサーがポ
    ジ型レジストであることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  8. 【請求項8】 樹脂からなる固定されたスペーサーが非
    感光性樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のカラー
    フィルターを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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