JP2003344385A - 金属中酸素又は窒素の分析方法 - Google Patents

金属中酸素又は窒素の分析方法

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JP2003344385A
JP2003344385A JP2002160016A JP2002160016A JP2003344385A JP 2003344385 A JP2003344385 A JP 2003344385A JP 2002160016 A JP2002160016 A JP 2002160016A JP 2002160016 A JP2002160016 A JP 2002160016A JP 2003344385 A JP2003344385 A JP 2003344385A
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oxygen
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Kiyotaka Ito
清孝 伊藤
Masahiro Koike
政弘 小池
Shigenobu Araki
重信 荒木
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属試料中の酸素又は窒素を高精度で測定で
き、測定値のバラツキを小さくできる金属中酸素又は窒
素の分析方法を提供する。 【解決手段】 予備加熱工程S15では、不活性ガス中
において黒鉛るつぼ42内の被包体38が加熱される。
予備加熱は、被包体38の表面に付着した酸素及び/又
は窒素を取り除くとともに、チタン試料38Aとニッケ
ル浴38Bとが部分的な融着部39aを有するチタン試
料ユニット39を形成するために行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばチタン又は
チタン合金などの金属中に存在する酸素又は窒素を分析
する方法に関し、特に、酸素又は窒素の分析精度を高め
る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばチタン又はチタン合金などの試料
金属中に存在する酸素を分析するに際しては、上部電極
部材と下部電極部材との間に例えば1000A程度の大
電流を流すことにより、それら上部電極部材と下部電極
部材との間に挟まれた黒鉛るつぼを瞬時にチタン又はチ
タン合金試料(以下、チタン試料という)などの金属試
料の融点以上の設定温度(分析温度;例えば2500
℃)まで温度上昇させる。そして分析温度に保持してい
る間に、黒鉛るつぼ内の金属試料を融解させてその金属
試料中の酸素の反応生成物であるCO(一酸化炭素)を
発生させ、COを例えば非分散形赤外線検出器を用いて
測定し、そのCO値に基づいて試料金属中に存在する酸
素を測定することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高純度チタ
ン、高強度チタン合金などの開発が進められていること
に伴って、分析精度良くチタン又はチタン合金中の酸素
を測定することが必要とされると、チタン試料の表面に
付着した酸素による測定誤差の影響が大きくなる。それ
故、JIS H 1611(2001)では、チタン試料の表
面に付着した酸素の影響を除去するために、試料表面を
やすり研磨又は化学研磨によって清浄化することが規定
されている。しかし、これらの方法では、一旦清浄化さ
れた後の試料表面が大気中において再び酸化されたり酸
素吸着が行われたりして表層汚染(TiO)が発生す
るので、チタン試料の表面に付着した酸素の除去が十分
とは言えず、また、研磨技術の熟練度により測定値のバ
ラツキが大きくなりやすい。
【0004】さらに、JIS H 1620(1995)で
は、チタン試料中の酸素を効率よくCOとして抽出し抽
出率(回収率)を向上させるために、チタン試料を白金
浴又はニッケル浴で包んだもの(以下、これを被包体と
いう)を定量操作に供することが規定されている。この
うち、白金浴よりも安価なニッケル浴は、カプセル状、
バスケット状又はワイヤー状に形成される。このような
ニッケル浴は、定量操作の際試料投入工程において、チ
タン試料を包んだ状態で、不活性ガス充填空間内に設け
られた試料待機位置からその不活性ガス充填空間に配置
された黒鉛るつぼ内に落下投入される。ところが、被包
体を黒鉛るつぼ内へ落下投入したときに、落下の衝撃に
よってチタン試料がニッケル浴から跳び出すことがしば
しば起こる。すると、分析加熱工程において、チタン試
料とニッケル浴との融解時の混合がスムーズに進行せ
ず、チタン試料中の酸素Oと黒鉛るつぼの炭素Cとから
生成したCOガスをチタン試料により再吸着するゲッタ
ー作用が発生し、COの抽出量が低下し、測定値のバラ
ツキも大きくなる。
【0005】一方、JIS H 1620(1995)には、
ニッケル浴の表面に付着した酸素の影響を除去するため
に、浴表面を混酸、水、エタノール及びアセトンによっ
て洗浄することが規定されている。しかし、このような
方法では、一旦洗浄された後の浴表面が大気中において
再び酸化されたり酸素吸着が行われたりして表層汚染
(NiO)が発生するので、ニッケル浴の表面に付着
した酸素の除去が十分とは言えない。また、上記被包体
の形成に伴い、被汚染面としてチタン試料の表面積にニ
ッケル浴の表面積が加わることになるので、測定値のバ
ラツキが一層大きくなりやすい。
【0006】JIS H 1620(1995)の解説表2で
は、これらの測定値のバラツキ(標準偏差)が室内再現
許容差として表わされている。これによれば、代表的な
チタン合金Ti−6Al−4Vにおいて、平均酸素含有
率0.1470%(m/m)に対して、室内再現許容差
0.00551%(m/m)の測定結果が示されてお
り、測定精度は十分とは言えない。
【0007】なお、以上の説明は金属中の酸素の分析方
法(JIS H 1620(1995))における課題(測定
精度の向上)について述べたが、金属中の窒素の分析方
法(JIS H 1612(1993))においても、同様の
課題を提起することができる。すなわち、被包体を黒鉛
るつぼ内へ落下投入したときの衝撃によるチタン試料の
ニッケル浴からの跳び出しにより、Nガスの抽出量が
低下して測定値のバラツキが大きくなる。また、チタン
試料及び/又はニッケル浴の表面に付着した窒素の除去
が十分とは言えない。したがって、JIS H 161
2(1993)の表3によれば、チタン合金Ti−6Al−4
Vにおいて、平均窒素含有率0.007%(m/m)に
対して、室内再現許容差0.00095%(m/m)と
なり、測定精度は十分とは言えない。
【0008】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、金属試料中の酸
素又は窒素を高精度で測定でき、測定値のバラツキを小
さくできる金属中酸素又は窒素の分析方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記の課
題を解決するために、本発明は、不活性ガスで満たされ
た不活性ガス充填空間内に設けられた試料待機位置から
その不活性ガス充填空間に配置された黒鉛容器内に金属
試料を落下投入する試料投入工程と、一対の電極部材間
で電流を流すことにより両電極部材間に挟まれた前記黒
鉛容器を所定時間分析温度に維持して前記金属試料を融
解する分析加熱工程とを含み、前記金属試料の融解によ
り発生したCO又はNをガス分析計を用いて定量する
ことに基づいて前記金属試料中の酸素又は窒素を測定す
る金属中酸素又は窒素の分析方法であって、前記試料投
入工程に先立ち、前記金属試料を金属浴で包んだ被包体
を、前記黒鉛容器内においてその金属試料及び金属浴の
うち低い方の融点以下の温度で予備加熱することによ
り、前記金属試料と前記金属浴とが少なくとも部分的に
融着した金属試料ユニットを形成するとともに、前記被
包体の表面に付着した酸素及び/又は窒素を予め除去す
る試料調製工程を実施することを特徴とする。
【0010】このように、試料調製工程において金属試
料を金属浴で包んだ被包体を予備加熱することにより、
金属試料と金属浴とが部分的に融着した金属試料ユニッ
トが形成されるので、定量操作の際試料投入工程におい
て、金属試料ユニットを黒鉛容器内へ落下投入したとき
に、落下の衝撃によって金属試料が金属浴から跳び出す
ことが防止される。また、被包体の表面に付着した酸素
及び/又は窒素を予備加熱によって除去することができ
る。したがって、酸素含有率又は窒素含有率の測定値の
バラツキ(室内再現許容差等)を小さくでき、金属試料
中の酸素又は窒素の測定精度を向上させることができ
る。
【0011】そして、上記したような試料調製工程と試
料投入工程との間に、金属試料ユニットを黒鉛容器から
大気中に取り出して試料待機位置へ移送する試料移送工
程を含む場合には、定量操作の際、試料調製工程で作成
された金属試料ユニットを試料投入工程の試料待機位置
へ素早く移送することができる。したがって、金属試料
ユニットの大気中への取り出し時間が短くてすむので、
金属試料ユニットの表層汚染(酸素及び/又は窒素の再
付着)をごく僅かにかつほぼ一定に抑えることができ
る。しかも、金属試料ユニットを大気中へ取り出して試
料待機位置へ移送する間に、金属試料と金属浴との融着
状況の良否が一目で判別でき、分析試料としての合否が
容易に識別できる。このように、金属試料ユニットの移
送時間や融着状況の良否判定には、熟練度や経験による
有意差が発生しにくいので、定量操作で得られた測定値
の信頼度が高くバラツキが小さくなる。
【0012】さらに、試料調製工程と試料移送工程との
間に、試料調製工程で形成された金属試料ユニットを、
黒鉛容器とともに不活性ガス充填空間内において室温ま
で冷却する黒鉛容器冷却工程を含むようにすれば、予備
加熱温度まで高められた金属試料ユニットを室温まで冷
却することにより、上記試料移送工程における金属試料
ユニット表面での酸素及び/又は窒素の活性が一層抑え
られる。
【0013】つまり、試料調製工程は、金属試料を金属
浴で包んで被包体を形成する被包体形成工程と、被包体
を黒鉛容器に入れる被包体納入工程と、不活性ガス充填
空間に配置された黒鉛容器内において被包体を金属試料
及び金属浴のうち低い方の融点以下の温度で予備加熱す
る予備加熱工程と、を含んで構成することができる。こ
れによって、試料調製工程における被包体納入工程及び
予備加熱工程は、ガス分析工程における試料投入工程及
び分析加熱工程と共用化を図ることができるから、既存
のガス分析装置をそのまま使用して測定精度を高めるこ
とができる。例えば、被包体納入工程において、試料待
機位置にある被包体を黒鉛容器内へ落下投入することに
よって共用化が図れる。
【0014】ところで、上記の課題を解決する際、チタ
ン試料に適用した本発明は、不活性ガスで満たされた不
活性ガス充填空間内に設けられた試料待機位置からその
不活性ガス充填空間に配置された黒鉛容器内にチタン試
料を落下投入する試料投入工程と、一対の電極部材間で
電流を流すことにより両電極部材間に挟まれた前記黒鉛
容器を所定時間分析温度に維持して前記チタン試料を融
解する分析加熱工程とを含み、前記金属試料の融解によ
り発生したCO又はNをガス分析計を用いて定量する
ことに基づいて前記チタン試料中の酸素又は窒素を測定
する金属中酸素又は窒素の分析方法であって、前記試料
投入工程に先立って、前記不活性ガス充填空間に配置さ
れた前記黒鉛容器内において前記チタン試料を加熱する
ことによりそのチタン試料の表面に付着した酸素及び/
又は窒素を予め除去する予備加熱工程と、その予備加熱
工程を経た前記チタン試料を、前記黒鉛容器とともに前
記不活性ガス充填空間内において室温まで冷却する黒鉛
容器冷却工程と、冷却された前記チタン試料を前記黒鉛
容器から大気中に取り出して前記試料待機位置へ移送す
る試料移送工程と、を含むことを特徴とする。
【0015】このようにすれば、予備加熱工程により表
面に付着した酸素及び/又は窒素を一旦除去されたチタ
ン試料が、黒鉛容器冷却工程において室温まで冷却され
た後、試料移送工程において試料待機位置へ移送される
ことから、チタン試料の大気中への取り出し時間が短く
てすみ、チタン試料の表層汚染(酸素及び/又は窒素の
再付着)をごく僅かにかつほぼ一定に抑えることができ
る。特に、チタン試料を室温まで冷却してから移送する
ことにより、チタン及びチタン合金の活性化が抑えら
れ、酸素及び/又は窒素の吸収を抑制して酸素又は窒素
の測定精度が高められている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一適用例を図面を
参照して詳細に説明する。図1は、本発明方法が適用さ
れる金属中酸素及び窒素分析装置の一例を示す。この金
属中酸素/窒素分析装置1は、密閉容器状のガス抽出部
10と、ガス抽出部10から発生するCO(一酸化炭
素)ガス及びN(窒素)ガスを検出して定量するため
に、ガス抽出部10にフィルタ58を介して接続された
非分散形赤外線ガス測定部12とを備えている。上記ガ
ス抽出部10は、段付円柱状の気密な長手状空間(抽出
室)16(不活性ガス充填空間)を内部に形成してい
る。そのために、シール性および電気絶縁性を有するシ
ール部材14を介して上下方向において互いに密着或い
は嵌合する状態で順次積み重ねられた、下部電極部材1
8、上部電極部材20、および試料投入器22を備えて
いる。ヘリウムガス、アルゴンガスのような不活性ガス
が試料投入器22に設けられた注入口24から上記長手
状空間16内に注入されるとともにその長手状空間16
内の不活性ガスが上部電極部材20に設けられた排出口
26から排出されることにより、長手状空間16内には
不活性ガスが満たされるようになっている。
【0017】上記上部電極部材20は、全体として厚肉
円筒状を成し、上記長手状空間16の下部外周壁として
機能しているとともに、冷却液通路28をその壁内に備
えており、図示しない循環装置により循環させられる冷
却液(例えば冷却水)によって冷却されるようになって
いる。また、下部電極部材18は、全体として円盤状を
成し、上記長手状空間16の底壁として機能していると
ともに、その中央凹部32には冷却液が循環させられる
冷却器30の中央凸部34が密着状態で嵌め入れられて
おり、図示しない循環装置により循環させられる冷却液
(例えば冷却水)によって冷却されるようになってい
る。上記下部電極部材18と上部電極部材20は相互に
電気的に絶縁されてインパルス炉21を構成している。
インパルス炉21は、図示しない電源装置に接続され、
後述するチタン試料ユニット39(金属試料ユニット)
を内部に収納して分析温度に加熱する機能を有する。
【0018】試料投入器22に着脱可能に固定された蓋
体36によって試料投入器22の上端開口37が閉じら
れることにより、上記長手状空間16内の上端が気密に
閉じられている。この試料投入器22には、試料待機場
所(位置)として機能するために全体として容器状(椀
状)を成す一対の試料載置部材40aおよび40bが、
上記長手状空間16内の上部に位置するように設けられ
ている。この試料載置部材40a,40bは、予備加熱
工程においては、チタン試料38A(金属試料)をニッ
ケル浴38B(金属浴)で包んだ被包体38(図4
(b)参照)のインパルス炉21への投入待機位置とな
る。また、分析加熱工程においては、チタン試料38A
とニッケル浴38Bとが部分的に融着したチタン試料ユ
ニット39(図4(c)参照)のインパルス炉21への
投入待機位置となる。この試料載置部材40a,40b
は、図示しないアクチュエータによって駆動されるよう
に構成されている。つまり、被包体38又はチタン試料
ユニット39を待機させるために相互に接近させられた
閉状態すなわち図1の状態と、被包体38又はチタン試
料ユニット39を落下させて後述する黒鉛るつぼ42
(黒鉛容器)内に投入させるために離隔させられた開状
態とに駆動される。上記長手状空間16内の上部におい
てはその一対の試料載置部材40a,40bの開閉状態
に係わらず不活性ガスが流通させられる構造となってい
る。
【0019】上記長手状空間16内の下部においては、
黒鉛るつぼ42が両電極部材18,20に挟まれた状態
で固定されている。この黒鉛るつぼ42は、黒鉛製容器
であり、加熱が均一に行われるように内るつぼが外るつ
ぼ内に嵌め付けられかつ外るつぼの下部に穴をあけた複
式型(二重型)が好適に用いられる。この黒鉛るつぼ4
2は、その中に投入された被包体38又はチタン試料ユ
ニット39の表面汚染酸素及び窒素を除去させたり或い
はチタン試料ユニット39を溶融させるために、下部電
極部材18および上部電極部材20の間に流される比較
的大きな電流によって温度上昇させられるようになって
いる。
【0020】下部電極部材18および上部電極部材20
は、上記黒鉛るつぼ42の交換に際してそれらの間を開
くために、その軸方向すなわち上下方向において相対移
動可能に設けられている。本実施例では、上部電極部材
20に対して下部電極部材18が接近離隔可能に設けら
れており、下部電極部材18が上部電極部材20から下
方へ離隔させられた状態で、黒鉛るつぼ42の基部突起
44が下部電極部材18の中央部に設けられた取付穴4
6に嵌め着けられる。その後、その下部電極部材18が
上方へ向かって移動させられて上部電極部材20に気密
に嵌合させられると、黒鉛るつぼ42が図1に示すよう
に下部電極部材18および上部電極部材20によって上
下方向において挟持されるようになっている。
【0021】以下において、上記ガス抽出部10を用い
てチタン試料38A内の酸素及び窒素の定量分析を行う
方法を図2の工程図を用いて説明する。
【0022】<黒鉛るつぼ装填工程S0>図2におい
て、黒鉛るつぼ装填工程S0では、下部電極部材18が
下方に移動させられた状態でそれに黒鉛るつぼ42が装
着される。その後、再び下部電極部材18が上方へ移動
させられることにより、黒鉛るつぼ42が長手状空間1
6内に装填され、下部電極部材18および上部電極部材
20により上下方向から挟持される。
【0023】<試料調製工程S1>次に、試料調製工程
S1では、酸素及び窒素の定量分析を行うためのチタン
試料ユニット39が作成される。
【0024】(1)このうち試料準備工程S11では、
例えばJIS H 1611(2001)に定められているよ
うに、所定重量例えば0.1gとするために秤量しつ
つ、チタン又はチタン合金素材(例えばTi−6Al−
4V合金素材)の切断と、やすり研磨によるチタン素材
の表層除去が行われる。これにより、酸素及び窒素を測
定するためのチタン試料38Aが用意される。
【0025】(2)続いて、被包体形成工程S12で
は、JIS H 1620(1995)に従い、図4(a)
(b)に示すようにチタン試料38Aをニッケル浴38
Bで包んで被包体38を形成する。ここでは、チタン試
料38Aは柱状(例えば円柱状)又は板状(例えば円板
状)であり、ニッケル浴38Bは線材をコイル状に巻い
たバスケット形状を呈し、上方ほど広口となるテーパを
有している。チタン試料38Aをニッケル浴38Bの広
口開口側から挿入すると、チタン試料38Aの底面部が
ニッケル浴38Bの下方縮径部内面で係止され、被包体
38が形成される。
【0026】(3)さらに、脱ガス工程S13では、例
えばJIS Z 2613(1992)に従って、黒鉛るつぼ
42に5000〜6000W(例えば5500W)程度
の電力が供給される。これにより黒鉛るつぼ42が強く
加熱され、黒鉛るつぼ42中の酸素、窒素などの脱ガス
が予め行われる。この黒鉛るつぼ42の加熱温度(脱ガ
ス温度)は、後の予備加熱工程S15における予備加熱
温度や分析加熱工程S43における分析温度よりも高い
2500〜2700℃(例えば2600℃)程度に設定
される。図3に示すタイムチャートのt1〜t2区間は
この状態を示しており、このt1〜t2区間に発生する
CO、N等のガス発生量は図3のように表わされる。
なお、脱ガス工程S13以降ガス量測定工程S44が終
了するまで長手状空間16に不活性ガスが流される。
【0027】(4)被包体投入工程S14(被包体納入
工程)では、蓋体36を開き、被包体形成工程S12で
作成された被包体38(図4(b)参照)を、試料投入
器22の上端開口37から一対の試料載置部材40a,
40b上に載置する。両試料載置部材40a,40bが
開状態とされることにより、被包体38が長手状空間1
6内に装填された黒鉛るつぼ42内に投入される。図3
のt2〜t3区間はこの状態を示す。
【0028】(5)そして、予備加熱工程S15では、
蓋体36が閉じられて長手状空間16が気密状態とされ
た状態で不活性ガスが流されるとともに、下部電極部材
18および上部電極部材20に電流が流される。これに
より、不活性ガス中において黒鉛るつぼ42内の被包体
38が加熱される。図3のt3〜t4区間はこの状態を
示している。例えば、予備加熱工程S15において発生
するCOは、被包体38(すなわち、チタン試料38A
及びニッケル浴38B)の表面の汚染酸素に対応してい
る。予備加熱は、被包体38の表面に付着した酸素及び
/又は窒素を取り除くとともに、チタン試料38Aとニ
ッケル浴38Bとが部分的な融着部39aを有する(図
4(c)参照)チタン試料ユニット39を形成するため
に、1000〜2000W(例えば1600W)の電力
が40〜150秒間(例えば100秒間)黒鉛るつぼ4
2に加えられることにより行われる。予備加熱温度は、
後述する分析温度よりも低く、またチタン試料38A及
びニッケル浴38Bのうち低い方の融点よりも低い温度
に設定される。ここでは、ニッケル浴38Bの融点より
も低い温度範囲である1000〜1455℃(例えば1
400℃)に設定されている。
【0029】<黒鉛るつぼ冷却工程S2(黒鉛容器冷却
工程)>黒鉛るつぼ冷却工程S2では、黒鉛るつぼ42
に対する電力供給を停止させるとともに冷却液通路28
に冷却液(例えば冷却水)を循環させることにより、予
備加熱工程S15により加熱された黒鉛るつぼ42が2
0秒〜120秒(例えば30秒間以上)の予め設定され
た冷却期間だけ冷却させられる。この冷却期間は測定能
率を損なわない範囲で長いほどよく、チタン試料ユニッ
ト39表面の活性化を抑制するために室温まで冷却する
のが望ましい。図3のt4〜t5区間はこの状態を示し
ている。
【0030】<試料移送工程S3>次いで、試料移送工
程S3では、下部電極部材18を上部電極部材20から
下方へ離隔させ、チタン試料ユニット39を黒鉛るつぼ
42から大気中に取り出し、蓋体36を開いて試料待機
位置(一対の試料載置部材40a,40b上)へ人為的
に移送する。その後、下部電極部材18は上方移動して
上部電極部材20と嵌合し、一対の試料載置部材40
a,40bは閉状態とされる。なお、この間も長手状空
間16内には不活性ガスが連続供給されている。図3の
t4〜t5区間はこの状態を示しており、上記黒鉛るつ
ぼ冷却工程S2と並行して実施される。また、上記移送
の間に、チタン試料ユニット39を上下反転したりする
ことにより、目視にてチタン試料38Aとニッケル浴3
8Bとの融着状況を判別する。このとき、チタン試料3
8Aがニッケル浴38Bから跳び出していたり、融着部
39a(図4(c)参照)の形成が不良の場合には、次
工程のガス分析工程S4には進まず試料調製工程S1か
らやり直す。
【0031】<ガス分析工程S4>さらに、ガス分析工
程S4では、JIS H 1620(1995)及びJIS
H1612(1993)に従って、酸素及び窒素の定量分析が
行われる。
【0032】(1)このうち脱ガス工程S41では、試
料調製工程S1の中で実施した脱ガス工程S13と同様
の操作が、図3におけるt5〜t6区間で行われる。
【0033】(2)続いて、試料投入工程S42では、
一対の試料載置部材40a,40bを開状態とすること
により、試料移送工程S3において試料待機位置(両試
料載置部材40a,40b上)へ移送されたチタン試料
ユニット39を、長手状空間16内に装填された黒鉛る
つぼ42内に投入する。図3のt6〜t7区間はこの状
態を示している。
【0034】(3)さらに、分析加熱工程S43では、
下部電極部材18および上部電極部材20を介して黒鉛
るつぼ42に脱ガス工程S13(又はS41)をやや下
回る4000〜5000W(例えば4500W)程度の
電力を供給し、黒鉛るつぼ42をチタン試料38A(及
びニッケル浴38B)の融点よりも高く脱ガス温度をや
や下回る2300〜2500℃(例えば2400℃)程
度の分析温度(抽出温度)にて、予備加熱工程S15と
ほぼ同じ40〜150秒間(例えば100秒間)加熱す
る。図3のt7〜t8区間はこの状態を示している。
【0035】(4)そして、分析加熱工程S43(図3
のt7〜t8区間)中にガス量測定工程S44が設定さ
れている。分析加熱工程S43において黒鉛るつぼ42
内のチタン試料ユニット39が融解され、そのチタン試
料38A内の酸素が黒鉛るつぼ42の炭素と結合するこ
とにより、その酸素の量に応じた量のCO(一酸化炭
素)が発生させられる。また、チタン試料38A内の窒
素が遊離して窒素ガスN となる。これらのCO及びN
は不活性ガスと共にフィルタ58を通して非分散形赤
外線ガス測定部12へ供給され、そこでCO及びN
量が特定される。例えば、COの吸収波長は4.7μm
であるので、吸収スペクトルのうちの4.7μmの波長
における高さに基づいてCOの量が特定されるととも
に、そのCOの量に基づいてチタン試料38A中の酸素
量が換算され表示される。
【0036】図5に図2の変形例を示す。図5の工程図
では、図2と比べて試料調製工程S1の中の脱ガス工程
S13と、黒鉛容器冷却工程S2とが省略され、被包体
投入工程S14と試料移送工程S3とが一部変更されて
いる。なお、図5において図2と共通する部分には同一
符号を付して説明を省略する。
【0037】(1)図5において、被包体形成工程S1
2にてチタン試料38Aをニッケル浴38Bで包んで被
包体38を形成した後、脱ガス工程S13を行わずに、
被包体納入工程S14’に移行する。このとき、被包体
納入工程S14’では、被包体38は試料投入器22か
ら黒鉛るつぼ42内へ投入せずに、下部電極部材18を
上部電極部材20から下方へ離隔させ、被包体38を黒
鉛るつぼ42内へ人為的に直接入れることができる。
【0038】(2)一方、予備加熱工程S15にて被包
体38を予備加熱した後、黒鉛容器冷却工程S2を行わ
ずに、試料移送工程S3’に移行する。このとき、試料
移送工程S3’では、試料移送工程S3(図2)におけ
る下部電極部材18の下方移動、及びチタン試料ユニッ
ト39の大気中への取り出しは行われず、その代りに、
長手状空間16において黒鉛るつぼ42内から試料待機
位置へのチタン試料ユニット39の移送が行われる。こ
の場合のチタン試料ユニット39の移送には例えば図6
に示す移送具50が用いられ、手動によりまたはアクチ
ュエータ駆動により操作される。この移送具50は、基
端部がエアコンプレッサ等の空気源(図示せず)からの
ホース52に接続され、先端部に吸盤54が設けられた
金属管56と、金属管56の外周面に開閉操作機構(図
示せず)により回動可能に取り付けられた複数(例えば
2個)の開閉爪57とから構成されている。
【0039】そして、予備加熱工程S15にて被包体3
8を予備加熱した後、蓋体36及び一対の試料載置部材
40a,40bを開き、移送具50が試料投入器22の
上端開口37を通って黒鉛るつぼ42まで挿入される。
このとき、黒鉛るつぼ42内でチタン試料ユニット39
のチタン試料38Aを負圧を利用して吸盤54に吸着さ
せた状態で、移送具50を僅かに上方へ移動操作し、負
圧の変化によりチタン試料38Aとニッケル浴38Bと
の融着状況を判別する。負圧が相対的に大のときは両者
の融着が良好と判断して、開閉爪57によりチタン試料
ユニット39(ニッケル浴38B)を把持して移送具5
0をさらに上方へ移動操作し、一対の試料載置部材40
a,40bの閉状態とされた後にその負圧を正圧として
チタン試料ユニット39の吸着を解き、そのチタン試料
ユニット39を一対の試料載置部材40a,40b上に
載置する。一方、負圧が相対的に小のときは両者の融着
が不良と判断して、開閉爪57によりチタン試料ユニッ
ト39(ニッケル浴38B)を把持したまま移送具50
を蓋体36から外部へ取り出し、次工程のガス分析工程
S4には進まず試料調製工程S1からやり直す。
【0040】
【実施例】図1の金属中酸素/窒素分析装置1を用い、
図2の工程に沿ってチタン試料38A中の酸素及び窒素
を定量操作した。分析条件は以下の通りである。 チタン試料38A:Ti−6Al−4V合金試料をJ
IS H 1611(2001)5.1.2 a)やすり研磨
にて表層除去した。 ニッケル浴38B:通常バスケットとしてLECO製
763−029、UHPバスケットとしてLECO製5
02−344を用いた。 脱ガス工程(S13,S41) ・供給電力:5500W ・脱ガス温度:2600℃ 予備加熱工程(S15) ・供給電力:1600W ・予備加熱温度:1400℃ ・予備加熱時間:100秒間 黒鉛るつぼ冷却工程(S2) ・冷却時間:120秒間 ガス分析工程(S43) ・供給電力:5000W ・分析温度:2400℃ ・分析時間:30秒間
【0041】そして、Ti−6Al−4V合金試料中の
酸素含有率及び窒素含有率について、測定値(n=5)
の平均値及び標準偏差(室内再現許容差σ)が表1のよ
うに算出された。なお、試料投入工程(S42)で用い
た5個のチタン試料ユニット39において、チタン試料
38Aがニッケル浴38Bから跳び出る現象は発生しな
かった。
【0042】
【表1】
【0043】
【比較例】比較例として、図2の工程中S13(脱ガス
工程)〜S3(試料移送工程)を省略してチタン試料3
8A中の酸素及び窒素を定量操作した。このときのTi
−6Al−4V合金試料中の酸素含有率及び窒素含有率
について、測定値(n=5)の平均値及び標準偏差(室
内再現許容差σ)が表2のように算出された。なお、試
料投入工程(S42)で用いた5個のチタン試料ユニッ
ト39において、2個のチタン試料38Aがニッケル浴
38Bから跳び出る現象が発生した。
【0044】
【表2】
【0045】表1及び2によれば、平均酸素含有率が約
0.16wt%において、予備加熱工程(S15)を含
む場合には室内再現許容差σ=0.0010〜0.00
12wt%に対して、予備加熱工程を含まない場合には
σ=0.0036〜0.0044wt%であった。この
ことから、被包体の予備加熱工程を含む本発明の分析方
法では、従来の方法に比べて約3倍以上の測定精度が得
られることがわかる。
【0046】同様に、平均窒素含有率が約0.007w
t%において、予備加熱工程(S15)を含む場合には
室内再現許容差σ=0.0003〜0.0004wt%
に対して、予備加熱工程を含まない場合にはσ=0.0
008〜0.0013wt%であった。このことから、
被包体の予備加熱工程を含む本発明の分析方法では、従
来の方法に比べてやはり約3倍以上の測定精度が得られ
ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法が適用される金属中酸素/窒素分析
装置の一例の構成を示す説明図。
【図2】図1の分析装置を用いた作業工程を示す工程
図。
【図3】図2のタイムチャート。
【図4】チタン試料ユニットの形成手順を示す説明図。
【図5】図2の変形例を示す工程図。
【図6】図5の試料移送工程で用いられる移送具の一例
を示す説明図。
【符号の説明】
1 金属中酸素/窒素分析装置 10 ガス抽出部 12 ガス測定部 16 長手状空間(不活性ガス充填空間) 18 下部電極部材 20 上部電極部材 21 インパルス炉 22 試料投入器 38 被包体 38A チタン試料(金属試料) 38B ニッケル浴(金属浴) 39 チタン試料ユニット(金属試料ユニット) 40a,40b 試料載置部材 42 黒鉛るつぼ(黒鉛容器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 重信 愛知県名古屋市緑区大高町中ノ島52−1 Fターム(参考) 2G052 AA11 AB01 AB02 AD32 AD42 CA03 CA04 DA24 EB06 EB11 EB13 2G055 AA03 BA02 CA14 CA24 CA25 EA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガスで満たされた不活性ガス充填
    空間内に設けられた試料待機位置からその不活性ガス充
    填空間に配置された黒鉛容器内に金属試料を落下投入す
    る試料投入工程と、一対の電極部材間で電流を流すこと
    により両電極部材間に挟まれた前記黒鉛容器を所定時間
    分析温度に維持して前記金属試料を融解する分析加熱工
    程とを含み、前記金属試料の融解により発生したCO又
    はNをガス分析計を用いて定量することに基づいて前
    記金属試料中の酸素又は窒素を測定する金属中酸素又は
    窒素の分析方法であって、 前記試料投入工程に先立ち、前記金属試料を金属浴で包
    んだ被包体を、前記黒鉛容器内においてその金属試料及
    び金属浴のうち低い方の融点以下の温度で予備加熱する
    ことにより、前記金属試料と前記金属浴とが少なくとも
    部分的に融着した金属試料ユニットを形成するととも
    に、前記被包体の表面に付着した酸素及び/又は窒素を
    予め除去する試料調製工程を実施することを特徴とする
    金属中酸素又は窒素の分析方法。
  2. 【請求項2】 前記試料調製工程と前記試料投入工程と
    の間に、 前記金属試料ユニットを前記黒鉛容器から大気中に取り
    出して前記試料待機位置へ移送する試料移送工程を含む
    請求項1に記載の金属中酸素又は窒素の分析方法。
  3. 【請求項3】 前記試料調製工程と前記試料移送工程と
    の間に、 前記試料調製工程で形成された前記金属試料ユニット
    を、前記黒鉛容器とともに前記不活性ガス充填空間内に
    おいて室温まで冷却する黒鉛容器冷却工程を含む請求項
    2に記載の金属中酸素又は窒素の分析方法。
  4. 【請求項4】 前記試料調製工程は、 前記金属試料を前記金属浴で包んで前記被包体を形成す
    る被包体形成工程と、 前記被包体を前記黒鉛容器に入れる被包体納入工程と、 前記不活性ガス充填空間に配置された前記黒鉛容器内に
    おいて前記被包体を前記金属試料及び前記金属浴のうち
    低い方の融点以下の温度で予備加熱する予備加熱工程
    と、 を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の金属中
    酸素又は窒素の分析方法。
  5. 【請求項5】 前記被包体納入工程は、前記試料待機位
    置にある前記被包体を前記黒鉛容器内へ落下投入させる
    ものである請求項4記載の金属中酸素又は窒素の分析方
    法。
  6. 【請求項6】 前記金属試料がチタン又はチタン合金試
    料であり、前記金属浴がニッケル浴である請求項1ない
    し5のいずれか1項に記載の金属中酸素又は窒素の分析
    方法。
  7. 【請求項7】 不活性ガスで満たされた不活性ガス充填
    空間内に設けられた試料待機位置からその不活性ガス充
    填空間に配置された黒鉛容器内にチタン又はチタン合金
    試料(以下、チタン試料という)を落下投入する試料投
    入工程と、一対の電極部材間で電流を流すことにより両
    電極部材間に挟まれた前記黒鉛容器を所定時間分析温度
    に維持して前記チタン試料を融解する分析加熱工程とを
    含み、前記金属試料の融解により発生したCO又はN
    をガス分析計を用いて定量することに基づいて前記チタ
    ン試料中の酸素又は窒素を測定する金属中酸素又は窒素
    の分析方法であって、 前記試料投入工程に先立って、 前記不活性ガス充填空間に配置された前記黒鉛容器内に
    おいて前記チタン試料を加熱することによりそのチタン
    試料の表面に付着した酸素及び/又は窒素を予め除去す
    る予備加熱工程と、 その予備加熱工程を経た前記チタン試料を、前記黒鉛容
    器とともに前記不活性ガス充填空間内において室温まで
    冷却する黒鉛容器冷却工程と、 冷却された前記チタン試料を前記黒鉛容器から大気中に
    取り出して前記試料待機位置へ移送する試料移送工程
    と、 を含むことを特徴とする金属中酸素又は窒素の分析方
    法。
  8. 【請求項8】 前記予備加熱工程は、 前記チタン試料をニッケル浴で包んで被包体を形成する
    被包体形成工程及び前記被包体を前記黒鉛容器に入れる
    被包体納入工程とともに、試料調製工程を構成し、 かつ、前記不活性ガス充填空間に配置された前記黒鉛容
    器内において前記被包体を前記ニッケル浴の融点以下の
    温度で予備加熱することにより、前記チタン試料と前記
    ニッケル浴とが少なくとも部分的に融着したチタン試料
    ユニットを形成するとともに、前記被包体の表面に付着
    した酸素及び/又は窒素を予め除去する請求項7に記載
    の金属中酸素又は窒素の分析方法。
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