JP2003343511A - 建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents

建設機械の油圧駆動装置

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JP2003343511A
JP2003343511A JP2002152596A JP2002152596A JP2003343511A JP 2003343511 A JP2003343511 A JP 2003343511A JP 2002152596 A JP2002152596 A JP 2002152596A JP 2002152596 A JP2002152596 A JP 2002152596A JP 2003343511 A JP2003343511 A JP 2003343511A
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pressure
hydraulic
displacement
hydraulic pump
valve
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JP2002152596A
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Kinya Takahashi
欣也 高橋
Yusaku Nozawa
勇作 野沢
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロードセンシング制御時における余剰流量の検
出機構を簡素化し、製品コストを低減する。 【解決手段】可変容量型の油圧ポンプ2によって駆動さ
れる複数の油圧アクチュエータ4等へ供給される圧油を
それぞれ制御する複数のクローズセンター型のコントロ
ールバルブ5等とを有する建設機械の油圧駆動装置にお
いて、油圧ポンプ2の吐出管路6と油圧タンク7との間
を接続するバイパス管路8と、複数の油圧アクチュエー
タ4等の最大負荷圧を導く最大負荷圧検出管路22と、
バイパス管路8上に設けられ、ロードセンシング差圧設
定のためのばね35の付勢力と最大負荷圧検出管路22
から導かれる最大負荷圧と油圧ポンプ2の吐出圧とに応
じて駆動されるポペット弁9と、このポペット弁9の変
位量を検出する変位検出手段37とを有し、この変位検
出手段37からの検出信号に基づき油圧ポンプ2の押し
のけ容積を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等、建設機械の油圧駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、建設機械の1つである油圧ショ
ベルは、下部走行体と、この下部走行体に旋回可能に設
けた上部旋回体と、この上部旋回体に回動可能に接続さ
れ、ブーム、アーム、及びバケット等の作業具を含む多
関節型のフロント機構とを備えている。
【0003】これら下部走行体、上部旋回体、及びフロ
ント機構は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装
置の被駆動部材を構成している。この油圧駆動装置は、
一般に、エンジン等の原動機と、この原動機によって駆
動する少なくとも1つの可変容量型の油圧ポンプと、前
記油圧ポンプから吐出された圧油により前記ブーム、ア
ーム、バケットをそれぞれ駆動するブーム用油圧シリン
ダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダ等
の油圧アクチュエータとを有している。
【0004】このような油圧駆動装置において、油圧ポ
ンプの吐出圧を前記最大負荷圧よりも前記ロードセンシ
ング差圧分だけ高くするいわゆるロードセンシング制御
を行うものとして、例えば、特開平5−26204号公
報に記載のものが提案されている。
【0005】この従来技術は、可変容量型の油圧ポンプ
と、この油圧ポンプによって駆動される複数の油圧アク
チュエータと、前記油圧ポンプから前記複数の油圧アク
チュエータへ供給される圧油をそれぞれ制御する複数の
クローズセンター型のコントロールバルブと、前記複数
のコントロールバルブを介さず前記油圧ポンプの吐出管
路と油圧タンクとの間を接続するバイパスラインと、前
記複数の油圧アクチュエータの最大負荷圧を導く最大負
荷圧検出管路と、前記バイパスライン上に設けられ、ロ
ードセンシング差圧設定のためのばねの付勢力と、前記
最大負荷圧検出管路から導かれる前記最大負荷圧と、前
記油圧ポンプの吐出圧とに応じて駆動されるアンロード
弁(圧力補償付き流量制御弁)と、前記バイパスライン
のうち前記流量制御弁の下流側に設けられ通過流量を電
気信号に変換して出力する流量検出手段と、この流量検
出手段からの電気信号に応じた油圧駆動信号を生成する
電油変換弁と、この電油変換弁からの油圧駆動信号に応
じて前記油圧ポンプの押しのけ容積(傾転)を調整する
制御装置とを有している。
【0006】そして、上記従来技術では、バイパスライ
ンを通過する余剰流量を流量検出手段で検出し、その減
少・増加に応じて電油変換弁、制御装置を介し油圧ポン
プの傾転を増減させている。これにより、油圧ポンプの
押しのけ容積を、結果としてコントロールバルブを操作
する操作レバーの操作量に応じて制御するとともに、そ
のときのロードセンシングによるバイパスラインの余剰
流量が常に最小となるように制御し、省エネルギ化を図
っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には、以下の課題が存在する。
【0008】すなわち、省エネルギ化を図るためにロー
ドセンシング余剰流量を検出する機構として、アンロー
ド弁(圧力補償付き流量制御弁)と、通過流量を電気信
号に変換して出力する流量検出手段との2部品が必要と
なるため、構造が複雑化するとともに、製品コストの増
大を招いていた。
【0009】本発明の目的は、ロードセンシング制御時
における余剰流量の検出機構を簡素化し、製品コストを
低減することができる建設機械の油圧駆動装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、可変容量型の油圧ポンプと、この
油圧ポンプによって駆動される複数の油圧アクチュエー
タと、前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエー
タへ供給される圧油をそれぞれ制御する複数のクローズ
センター型のコントロールバルブとを有する建設機械の
油圧駆動装置において、前記複数のコントロールバルブ
を介さず前記油圧ポンプの吐出管路と油圧タンクとの間
を接続するバイパス管路と、前記複数の油圧アクチュエ
ータの最大負荷圧を導く最大負荷圧検出管路と、前記バ
イパス管路上に設けられ、ロードセンシング差圧設定の
ためのばねの付勢力と、前記最大負荷圧検出管路から導
かれる前記最大負荷圧と、前記油圧ポンプの吐出圧とに
応じて駆動されるポペット弁と、このポペット弁の変位
量を検出する変位検出手段と、この変位検出手段からの
検出信号に基づき前記油圧ポンプの押しのけ容積を制御
するポンプ制御手段とを有する。
【0011】本発明においては、コントロールバルブを
介さず油圧ポンプの吐出管路と油圧タンクとの間を接続
するバイパス管路にポペット弁を設け、このポペット弁
を、ロードセンシング差圧設定のためのばねの付勢力
と、複数の油圧アクチュエータの最大負荷圧と、油圧ポ
ンプの吐出圧とに応じて駆動する。これにより、例え
ば、ポペット弁の一方側(閉弁方向、背圧側)にばねの
付勢力を作用させるとともに最大負荷圧を導入し、ポペ
ット弁の他方側(開弁方向)に油圧ポンプの吐出圧を導
くことで、油圧ポンプの吐出圧を最大負荷圧よりもロー
ドセンシング差圧分だけ高くなるように制御するロード
センシング制御を実現することができる。
【0012】またこのようにバイパス管路に設けたポペ
ット弁でロードセンシング制御を行うことから、バイパ
ス管路を通過する流量に応じた変位が得られるというポ
ペット弁の特性を利用して、その変位量を変位検出手段
で検出し、その検出信号に基づきポンプ制御手段で油圧
ポンプの押しのけ容積を制御するだけで、ロードセンシ
ングによるバイパス管路の余剰流量を常に最小となるよ
うに制御し、省エネルギ化を図ることが可能となる。
【0013】この場合、ポペット弁の変位を検出する変
位検出手段は、ポペット弁の軸方向変位を電気的又は磁
気的に検出するもので足りるので、ポペット弁中に組み
込むかあるいはポペット弁と一体的に構成することがで
きる。したがって、本発明においては、ロードセンシン
グ制御時における余剰流量の検出機構を、事実上、変位
検出手段付ポペット弁の1部品のみで構成することがで
きる。この結果、アンロード弁(圧力補償付き流量制御
弁)と、通過流量を電気信号に変換して出力する流量検
出手段との2部品が必要であった従来技術に比べ、全体
の構造を簡素化し、製品コストを低減することができ
る。
【0014】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記ポペット弁は、その一方側に前記ばねの付勢力が作
用するとともに前記最大負荷圧が導かれ、その他方側に
前記油圧ポンプの吐出圧が導かれ、前記油圧ポンプの吐
出圧を前記最大負荷圧よりも前記ロードセンシング差圧
分だけ高くなるように制御する。
【0015】(3)上記(1)又は(2)において、ま
た好ましくは、前記変位検出手段は、前記ポペット弁の
変位量を電気的に検出し対応する電気信号を出力する手
段であり、前記ポンプ制御手段は、前記変位検出手段か
らの電気信号に応じた油圧駆動信号を生成する電気−油
圧変換手段と、この電気−油圧変換手段からの油圧駆動
信号に応じて前記油圧ポンプの押しのけ容積を調整する
傾転調整手段とを備える。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照しつつ説明する。本実施形態は、本発明を、下部
走行体と、この下部走行体に旋回可能に設けた上部旋回
体と、この上部旋回体に回動可能に接続され、ブーム、
アーム、及びバケット等の作業具を含む多関節型のフロ
ント機構とを備えた油圧ショベル(図示省略)に適用した
場合の実施形態である。
【0017】図1は、本実施形態に係る建設機械の油圧
駆動装置の要部構成を表す油圧回路図である。
【0018】図1において、この油圧駆動装置には、エ
ンジン1と、このエンジン1により駆動される可変容量
型の油圧ポンプ2及び固定容量型のパイロットポンプ3
と、油圧ポンプ2から吐出される圧油によって駆動され
る油圧アクチュエータ(この例では油圧シリンダ)4を含
む複数の油圧アクチュエータと、油圧ポンプ2と油圧ア
クチュエータ4との間に設けられ、油圧ポンプ2から油
圧アクチュエータ4へ供給される圧油の流れ(方向及び
流量)を制御するクローズセンター形のコントロールバ
ルブ(流量制御弁)5と、油圧ポンプ2の吐出管路6とタ
ンク7との間をコントロールバルブ5を介さずバイパス
して接続するバイパス管路8と、このバイパス管路8上
に設けたポペット弁9とが備えられている。
【0019】油圧ポンプ2の吐出管路6から分岐する管
路10にはリリーフ弁11が設けられており、ばね11
aの付勢力に応じて設定されるリリーフ圧によって、油
圧ポンプ2の吐出圧の最大値が規定されている。
【0020】パイロットポンプ3の吐出管路12から分
岐する管路13にも、上記同様、リリーフ弁14が設け
られており、ばね14aの付勢力に応じて設定されるリ
リーフ圧によって、パイロットポンプ3の吐出圧(=パ
イロット圧)の最大値が規定されている。
【0021】コントロールバルブ5は、パイロット操作
式の3位置切換弁であり、油圧ショベルに備えられた図
示しない操作レバー装置の操作レバーを例えば一の側
(又は他の側、以下、かっこ内対応関係同じ)に操作する
ことにより、操作レバー装置に備えられた減圧弁(図示
せず)で減圧されたパイロット圧が図1中右側のパイロ
ット管路15a(又は15b)を介しパイロット駆動部5
a(又は5b)に導かれて、切換位置5A(又は5B)に
切り換えられる。これにより、油圧ポンプ2から吐出さ
れた圧油を、吐出管路6、供給管路16、逆止弁17、
切換位置5A(又は5B)、ボトム側管路23(又はロ
ッド側管路24)を介し油圧アクチュエータ4のボトム
側油室4A(又はロッド側油室4B)に導いて油圧アクチ
ュエータ4を駆動し、油圧アクチュエータ4のロッド側
油室4B(又はボトム側油室4A)からの戻り油をロッド
側管路24(又はボトム側管路23)及び排出管路18を
介してタンク7に戻すようになっている。
【0022】なお、このとき、切換位置5A(又は5
B)には負荷圧検出ポート5Aa(又は5Ba)が設けら
れており、これら負荷圧検出ポート5Aa(又は5Ba)
で検出された油圧アクチュエータ4の負荷圧は、さらに
連通する負荷圧検出管路19を介し、シャトル弁20の
一方側に導入される。このとき、上記と同様にして、そ
の他の油圧アクチュエータについてもその負荷圧が検出
されており、その検出した負荷圧(他の油圧アクチュエ
ータが2つ以上あるときは各負荷圧のうち最大のもの)
が負荷圧検出管路21を介しシャトル弁20の他方側に
導入されている。そして、シャトル弁では、それらのう
ちの高圧側(いいかえれば、すべての油圧アクチュエー
タの最大負荷圧)を選択し、最大負荷圧検出管路22を
介しポペット弁9の背圧側へ導入するようになっている
(詳細は後述)。
【0023】操作レバー装置の操作レバーを一の側にも
他の側にも操作せず中立位置とすると、パイロット駆動
部5a,5bへのパイロット圧がなくなり、コントロー
ルバルブ5はばね5c,5dの付勢力によって中立位置
5Cに復帰する。これにより、逆止弁17を備えた供給
管路16、ボトム側管路23、及びロッド側管路24を
互いに遮断し、油圧アクチュエータ4の駆動を停止させ
るようになっている。
【0024】ポペット弁9は、弁本体25と、ポペット
26とを備えている。弁本体25には、入口ポート27
と、出口ポート28と、弁嵌挿孔29と、背圧室30
と、接続ポート31とが備えられている。
【0025】弁嵌挿孔29には上記ポペット26が摺動
可能に嵌挿してあり、このポペット26のうち弁本体2
5の弁座部25aに着座する部位にはシート面部26a
が形成されている。入口ポート27はバイパス管路8を
介し油圧ポンプ6の上記吐出管路8に接続されており、
出口ポート28はバイパス管路8を介して上記タンク7
に接続されている。
【0026】背圧室30は、上記接続ポート31を介し
上記最大負荷圧検出管路22に接続されるとともに、も
う一方の接続ポート32、これに接続する管路33、及
びこの管路33に設けた固定絞り34を介して、タンク
7に接続されている。
【0027】ポペット26の背圧室側には凹部(ばね室)
26bが形成されており、この凹部26bに、ポペット
26を閉弁方向(図1中下方)に付勢するロードセンシン
グ差圧設定用(詳細は後述)のばね35が配置されてい
る。また凹部26bには、ポペット26の移動に追従し
て変位するロッド36が例えばばね35を貫通するよう
に配置されている。言い換えれば、ポペット弁9は、バ
イパス管路8を通過するバイパス流量をポペット26及
びロッド36の変位に変換する機能を備えている。この
とき、背圧室30の外に変位検出手段37が設けられて
おり、変位検出手段37からの変位検出信号Sdは、コ
ントローラ38へ入力される。この変位検出手段は、ロ
ッド36の軸方向変位を例えば電気的あるいは磁気的に
検出するこの種のものとして公知の小型のものであり、
ポペット弁9中に組み込まれるか、ポペット弁9と一体
的に構成されている。
【0028】コントローラ38は、上記のようにして入
力した変位検出信号Sdに応じて、電磁比例弁39の駆
動信号Siを生成し出力する。電磁比例弁39は、油圧
ポンプ2の斜板2aの傾転を制御するレギュレータ40
へパイロットポンプ3からのパイロット圧を導くパイロ
ット管路41に設けられている。そして、ソレノイド駆
動部39aに入力する駆動信号Siに応じて、ばね39
bの付勢力に抗してパイロット管路41を連通させ、パ
イロット圧をレギュレータ40へ導入し、ピストン40
aをばね40bの付勢力に抗して図1中右方へ押圧し、
油圧ポンプ2の押しのけ容積(斜板2aの傾転角)を小さ
くするようになっている。
【0029】図2は、上記コントローラ38内における
上記駆動信号Siの生成機能を表すテーブルである。図
示のように、変位検出手段37から入力する変位検出信
号Sdの大きさに比例的に増加させて、駆動信号Siを生
成するようになっている。
【0030】上記構成において、コントローラ38、電
磁比例弁39、及びレギュレータ40が、各請求項記載
の変位検出手段からの検出信号に基づき油圧ポンプの押
しのけ容積を制御するポンプ制御手段を構成し、そのう
ち、電磁比例弁39が、変位検出手段からの電気信号に
応じた油圧駆動信号を生成する電気−油圧変換手段を構
成し、レギュレータ40が、電気−油圧変換手段からの
油圧駆動信号に応じて前記油圧ポンプの押しのけ容積を
調整する傾転調整手段を構成する。
【0031】次に、以上のように構成した本実施形態の
動作及び作用を以下に説明する。
【0032】(1)ロードセンシング機能 上記したように、ポペット弁9において、ポペット26
の一方側(開弁方向側)にはバイパス管路8を介して油圧
ポンプ2の吐出圧が導かれ、ポペット26の他方側(閉
弁方向側)には、ばね35による付勢力と、最大負荷圧
検出管路22を介し背圧室30に導入された最大負荷圧
とが作用している。油圧ポンプ2の吐出圧が上記(ばね
35の付勢力)+(最大負荷圧)より小さい場合はポペッ
ト26は弁座部25aに着座した状態であり、吐出圧が
(ばね35の付勢力)+(最大負荷圧)以上になると、ポペ
ット26のシート面部26aが弁座部25aから離れ、
入口ポート27と出口ポート28とが連通する。このよ
うな動作により、油圧ポンプ2の吐出圧を最大負荷圧よ
りもロードセンシング差圧分だけ高くなるように制御す
るロードセンシング制御を実現することができる。
【0033】(2)余剰流量低減機能 (2−1)コントロールバルブ中立時 コントロールバルブ5を含むすべてのコントロールバル
ブが中立位置にある場合には、負荷圧検出管路19及び
最大負荷圧検出管路22は排出ライン18を介してタン
ク7へ接続される。したがって、最大負荷圧検出管路2
2内の圧力はタンク圧となって(ばね35の付勢力)+
(最大付加圧検出管路22からの最大負荷圧)は小さくな
り、入口ポート27側からポペット26に加わるポンプ
吐出圧のほうが大きくなり、ポペット26のシート面部
26aが弁座部25aから離れ図1中上方へ移動し、入
口ポート27と出口ポート28とが連通する。これによ
り、油圧ポンプ2から吐出された圧油は、バイパス管路
8、入口ポート27、出口ポート28、バイパス管路8
を経てタンク7へ排出される。
【0034】このとき、上記のようなポペット26の図
1中上方への移動がロッド36の変位として変位検出手
段37で検出され、変位検出信号Sdとしてコントロー
ラ38に入力され、これに応じた駆動信号Siが電磁比
例弁39のソレノイド駆動部39aに入力され、電磁比
例弁39が開弁方向に駆動される。これにより、パイロ
ット管路41を介したパイロット圧によってレギュレー
タ40のピストン40aが図1中右方向へ移動し、油圧
ポンプ2の吐出流量が低減される。このようにして、バ
イパス管路8を通過するバイパス流量(言い換えればロ
ードセンシング制御における余剰流量)qが増加する
と、これに応じてポンプ吐出流量Qが減少するように制
御され、この結果バイパス流量qは、最小に抑制され
る。
【0035】(2−2)コントロールバルブ操作時 次に、上記の状態から、例えばコントロールバルブ5の
パイロット駆動部5a(又は5b、以下かっこ内対応関
係同じ)にパイロット圧が導かれてコントロールバルブ
5が切換位置5A(又は5B)に切り換えられると、油
圧ポンプ2から吐出された圧油は、吐出管路6、供給管
路16、逆止弁17を経てボトム側管路23(又はロッ
ド側管路24)へ接続され、またこれと同時に負荷検出
ポート5Aa(又は5Ba)を介し負荷検出管路18に
も接続される。しかしながら、油圧アクチュエータ4が
作動され始めるまでは、切換位置5Aの可変絞り5Ab
(又は切換位置5Bの可変絞り5Bb)内において圧力
損失が発生しないことから、負荷検出ポート5Aa(負
荷検出ポート5Ba)、負荷検出管路18、及び最大負
荷圧検出管路22内の圧力はポンプ吐出圧に維持され
る。したがって、ポペット26を挟んで背圧室30側の
圧力も入口ポート27側の圧力もポンプ吐出圧でたがい
に略等しくなることから、ポペット26はばね35の力
によって閉弁状態にされる。このようにして、コントロ
ールバルブ5の切り換え操作当初においては、可変容量
ポンプ2からの全吐出圧油がボトム側管路23(又はロ
ッド側管路24)へ送られ、そしてこれにより油圧アク
チュエータ4が駆動される。
【0036】そして、このようにして油圧アクチュエー
タ4が駆動され始めると、コントロールバルブ5の切換
位置5Aの可変絞り5Ab(又は切換位置5Bの可変絞
り5Bb)内にポンプ吐出圧油が流動し始め、可変絞り
5Ab(又は5Bb)内に圧力降下が発生するため、こ
の分だけ負荷検出ポート5Aa(又は5Ba)、負荷検
出管路19、最大負荷検出管路22内の圧力が低下す
る。この結果、最大負荷圧検出管路22内の圧力が小さ
くなった分、入口ポート27側からポペット26に加わ
るポンプ吐出圧のほうが大きくなり、前述したのと同
様、ポペット26が図1中上方へ移動し、入口ポート2
7と出口ポート28とが連通する。
【0037】このポペット26の連通(開口)挙動につ
いてさらに詳しく説明する。いま、負荷検出管路19及
び最大負荷圧検出管路22の圧力をps(但し管路内で
の圧力損失は無視する)、バイパス管路8を介し導かれ
るポンプ吐出圧をPd、上記圧力ps,Pdが作用するポ
ペット26における受圧面積をそれぞれA(ここでは説
明の簡単化のため同一とする)、ばね35の付勢力をF
とすると、ポペット26が開口するかどうかは、開弁方
向に作用する(Pd・A)と閉弁方向に作用する(ps・
A+F)との大小関係で決まる。
【0038】言い換えれば、 (Pd−ps)・A>F … (1) となれば、ポペット26は開口する。
【0039】このとき、コントロールバルブ5の絞り5
Ab又は5Bb内における圧力低下Δp=Pd−psであ
ることから、上記式(1)を置き換えると、 Δp・a>F … (2) の状態になると、上述したようにポペット26が開口し
て入口ポート7と出口ポート8とが連通し、バイパス管
路8内に流動が発生することとなる。これにより、上述
したように流量検出手段37によってバイパス流量qが
検出される(このときの油圧アクチュエータ4への供給
圧油量は、ポンプ吐出流量をQとして、Q−qとな
る)。
【0040】ところが、このようにしてポペット26が
連通してバイパス流量qが大きく(ポペット26の変位
が大きく)なっていくと、上述したように、変位検出手
段27、コントローラ38、電磁比例弁39、レギュレ
ータ40の作用により、油圧ポンプ吐出流量Qが減少す
るように制御される。この結果、絞り5Ab又は5Bb
内の通過流量(油圧アクチュエータ4への供給油量)が
減少し、圧力低下Δpが減少する。そして、Δp・A<
Fの状態に至ると、ポペット26の開口面積が減少(バ
イパス流量qが減少)し、この結果、変位検出手段2
7、コントローラ38、電磁比例弁39、レギュレータ
40の作用により油圧ポンプ吐出流量Qが増大し、圧力
低下Δpが増加する。
【0041】このようなバランス挙動の繰り返しによ
り、最終的に、Δp・A=Fの状態になるように、流量
q,Qが設定されることとなる。すなわち、油圧アクチ
ュエータ4に供給される油量Q−qは、絞り5Ab又は
5Bbにおける圧力低下Δpのみによって、言い換えれ
ばコントロールバルブ5の操作量のみによって、設定さ
れる。そして、このバイパス流量q(言い換えれば油圧
アクチュエータ4に供給されることなく絞り捨てられる
余剰流量)が増加するにしたがって、前述したようにポ
ンプ吐出流量Qが減少するよう制御される結果、バイパ
ス流量qは常に最小となるよう制御される。これによ
り、油圧駆動装置全体の省エネルギ化を図ることができ
る。
【0042】そして、本実施形態においては、ポペット
26の変位を検出する変位検出手段37は、前述のよう
にポペット弁9中に組み込むかあるいはポペット弁9と
一体的に構成できることから、バイパス流量(=ロード
センシング制御時における余剰流量)qの検出機構を、
事実上、変位検出手段37付ポペット弁9の1部品のみ
で構成することができる。この結果、アンロード弁(圧
力補償付き流量制御弁)と、通過流量を電気信号に変換
して出力する流量検出手段との2部品が必要であった従
来技術に比べ、全体の構造を簡素化し、製品コストを低
減することができる。
【0043】なお、上記実施形態においては、複数の油
圧アクチュエータのうち油圧アクチュエータ4のみが駆
動される場合を例にとって説明したが、これに限られ
ず、他の油圧アクチュエータ、あるいははそれらと油圧
アクチュエータ4が併せて駆動される場合も同様の原理
にて同様の作用効果を得ることができることはいうまで
もない。また、以上においては、建設機械の例として油
圧ショベルを例にとって説明したが、これに限られず、
油圧アクチュエータを備えるものであれば、他の建設機
械、例えばクローラクレーン、ホイールローダ等に対し
ても適用でき、この場合も同様の効果を得る。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、ロードセンシング制御
時における余剰流量の検出機構を、事実上、変位検出手
段付ポペット弁の1部品のみで構成することができるの
で、アンロード弁(圧力補償付き流量制御弁)と、通過
流量を電気信号に変換して出力する流量検出手段との2
部品が必要であった従来技術に比べ、全体の構造を簡素
化し、製品コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による建設機械の油圧駆動
装置の要部構成を表す油圧回路図である。
【図2】図1に示したコントローラ内における駆動信号
生成機能を表すテーブルである。
【符号の説明】
2 油圧ポンプ 4 油圧アクチュエータ 5 コントロールバルブ 6 吐出管路 7 油圧タンク 8 バイパス管路 9 ポペット弁 22 最大負荷圧検出管路 35 ばね 37 変位検出手段 38 コントローラ(ポンプ制御手段) 39 電磁比例弁(電気−油圧変換手段、ポ
ンプ制御手段) 40 レギュレータ(傾転調整手段、ポンプ
制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 AA01 AB05 BB02 CA09 DA03 DA04 DB05 3H089 AA27 BB01 BB27 CC01 CC11 DA02 DA03 DB03 DB27 DB46 DB49 DB54 DB73 DB75 EE06 EE14 EE22 EE36 FF05 FF12 GG02 JJ02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポン
    プによって駆動される複数の油圧アクチュエータと、前
    記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータへ供給
    される圧油をそれぞれ制御する複数のクローズセンター
    型のコントロールバルブとを有する建設機械の油圧駆動
    装置において、 前記複数のコントロールバルブを介さず前記油圧ポンプ
    の吐出管路と油圧タンクとの間を接続するバイパス管路
    と、 前記複数の油圧アクチュエータの最大負荷圧を導く最大
    負荷圧検出管路と、 前記バイパス管路上に設けられ、ロードセンシング差圧
    設定のためのばねの付勢力と、前記最大負荷圧検出管路
    から導かれる前記最大負荷圧と、前記油圧ポンプの吐出
    圧とに応じて駆動されるポペット弁と、 このポペット弁の変位量を検出する変位検出手段と、 この変位検出手段からの検出信号に基づき前記油圧ポン
    プの押しのけ容積を制御するポンプ制御手段とを有する
    ことを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の建設機械の油圧駆動装置に
    おいて、前記ポペット弁は、その一方側に前記ばねの付
    勢力が作用するとともに前記最大負荷圧が導かれ、その
    他方側に前記油圧ポンプの吐出圧が導かれ、前記油圧ポ
    ンプの吐出圧を前記最大負荷圧よりも前記ロードセンシ
    ング差圧分だけ高くなるように制御することを特徴とす
    る建設機械の油圧駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の建設機械の油圧駆動
    装置において、前記変位検出手段は、前記ポペット弁の
    変位量を電気的又は磁気的に検出し対応する電気信号を
    出力する手段であり、前記ポンプ制御手段は、前記変位
    検出手段からの電気信号に応じた油圧駆動信号を生成す
    る電気−油圧変換手段と、この電気−油圧変換手段から
    の油圧駆動信号に応じて前記油圧ポンプの押しのけ容積
    を調整する傾転調整手段とを備えることを特徴とする建
    設機械の油圧駆動装置。
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