JP2003342579A - 液晶組成物 - Google Patents
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Abstract
い電圧保持率を有し、広いネマチック液晶温度範囲と低
い粘性と大きいΔnを有した液晶組成物を提供する。 【解決手段】液晶組成物が、A群:+1.5より大きい
誘電率異方性を有する化合物群と、B群:−1.5〜+
1.5の誘電率異方性を有する化合物群とから成り、A
群の化合物群が式(1)及び式(2)で表される化合物
を含有し、さらに式(3)で表される化合物を5〜15
%含有し、且つネマチック相温度範囲が75℃〜−10
℃、Δnが0.16〜0.35である液晶組成物。 [式中、R1〜R3はアルキル基など、A1及びA2はシク
ロヘキシレン基、フェニレン基など、Z1及びZ4は−C
OO−、単結合など、l、m、nは0、1又は2、1+
mは1〜3、X1〜X12はH、F又はC1、Q1及びQ2は
−OCH2−など、Y1及びY2はF又はC1、Z2、Z3は
いずれか一方は−C≡C−であり、他方は単結合、nは
1又は2。]
Description
置された画素部にスイッチング素子が設けられているア
クティブマトリクス型液晶表示素子に使用される液晶組
成物及び、これを用いた液晶表示素子に関する。
や、STN(Supertwisted Nematic)−LCD液晶表示素子は、
応答速度が遅く動画等を表示させる場合には不具合を生
じていた。
小さくすることによる高速化が提案されたが、液晶の屈
折率異方性を十分に大きくできないことや、製造が困難
など未解決点も多く残っている。
で、液晶がベンド構造を持ったセルに位相差フィルムを
組み合わせたOCB(Optically Compensated Birefringenc
e mode)モードが提案されている[特開平7-84254号公報,
SID93DIGEST, p277]。
式も可能だが、各画素に薄膜トランジスタ(TFT)やダイ
オードのスイッチング素子をつけて、画素に電圧を供給
するAM-LCD方式を用いると、コントラストを上げること
ができる。
異なり、スイッチング素子を通して、各画素に数十msec
毎に電荷を供給することにより駆動する。このため、電
荷が供給されてから数十msec後の次の書き込み時間まで
の間は、与えられた電荷を完全に保持できないと、表示
の悪化をきたすことになる。電荷が逃げると電極間の電
位が下がり、透過光強度が変化してコントラストが低下
してしまう。このため、AM-LCDでは、高い電圧保持特性
が求められる。高い電圧保持特性を得るため、AM-LCD用
液晶組成物は、高比抵抗を維持しやすい材料を取捨選択
して使用する必要がある。
ピューターの需要が高まり、屋外で動画対応表示の使用
を可能とする、広い使用温度範囲、低消費電力(長時間
のバッテリー駆動が可能)及び速い応答速度(動画に対
応)への要請が強まっている。
値電圧の低い液晶組成物が求められている。
する(液晶の閾値値電圧を低くする)ことが有効である。
しかし、閾値電圧を低くするためには、誘電率異方性
(Δε)を大きくする必要がある。Δεが大きいと、一般
には粘性が増大し、レスポンスが悪化する。また、周囲
の汚染の影響を受けやすくなるため、AM-LCDに要求され
る高い電圧保持率を維持することが難しくなるという問
題があった。
しも応えることができず、高温での電圧保持率の低下に
よるコントラスト低下、低温での結晶析出やスメクチッ
ク相の発現、動画に追随できないための尾引現象が見ら
れた。
化合物とジフルオロ化合物とを用いた液晶組成物の例が
開示されているが、液晶温度範囲が狭かったり、しきい
値電圧が高い等多くの問題点を抱えており、AM-LCD方式
で駆動される液晶表示素子の要請に最適な液晶組成物は
提供されていなかった。
加の状態では安定構造であるスプレイ配向している。こ
のスプレイ配向が電圧印加によりベンド配向に変化す
る。表示をするには、まず初期状態としてこのベンド配
向を確保する必要がある。従来からスプレイ配向からベ
ンド配向への転移時間を短くするために様々な方法が提
案されているが、必ずしも十分なものがなかった。例え
ば、チルト角を高めるとコントラストが低下してしま
い、転移のために大きな電圧を印加することは駆動電圧
の増加を招いていた。転移時間の低減策としては、弾性
定数比K33/K11(K33:曲がり、K11:広がりの弾性定数)を
小さくすることが安定したベンド構造を取りやすくなる
ため、液晶組成物のK33/K11が小さくなるための化合物
の選択が重要である。
広いOCB液晶表示素子のこれらの要請に必ずしも応える
ことができず、最適な液晶組成物は提供されていなかっ
た。
層の厚みを小さくしたAM-LCD方式で駆動される液晶表示
素子やOCB液晶表示素子に求められる高い電圧保持率を
有し、広いネマチック液晶温度範囲と低い粘性と大きい
Δnを有した液晶組成物を提供することにある。さら
に、その液晶組成物を使用したAM-LCD方式で駆動される
液晶表示素子を提供することにある。
解決するために、種々の液晶化合物を用いた液晶組成物
を検討し、AM-LCD方式で駆動される液晶ディスプレイで
の特性の評価を行った結果、上記のAM-LCD用液晶組成物
には、 (1) AM-LCD方式に好適な高い電圧保持率 (2) 屋外でも使用できる広いネマチック液晶相温度範囲 (3) 高速レスポンスを可能にする大きいΔnと低い粘性 が必要であり、これらを同時に満たす液晶組成物として
下記の液晶組成物を見いだして本発明に至った。
れた画素部にスイッチング素子が設けられているアクテ
ィブマトリクス型液晶表示素子に使用される液晶組成物
において、該液晶組成物が A群:+1.5より大きい誘電率異方性を有する化合物群
と B群:−1.5〜+1.5の誘電率異方性を有する化合物群 とから成り、A群の化合物群の第一成分として一般式
(1)
炭素数2〜15のアルケニル基であり、この基は非置換で
あるか、あるいは置換基として少なくとも1個のハロゲ
ン基を有しており、そしてこれらの基中に存在する1個
又は2個以上のCH2基はそれぞれ独立してO原子が相互に
直接結合しないものとして-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OC
O-、-OCO-O-により置き換えられても良く、環A1は (a) トランス-1,4-シクロへキシレン基(この基中に存在
する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -
O- 及び/又は -S- に置き換えられてもよい) (b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基
又は隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置き換え
られてもよい) (c) 1,4-シクロヘキセニレン、1,4-ビシクロ(2.2.2)オ
クチレン、ピペリジン-1,4-ジイル、ナフタレン-2,6-ジ
イル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル及び1,2,3,4-
テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル からなる群より選ばれる基であり、上記の基(a)、基
(b)、基(c)はCN又はハロゲンで置換されていてもよく、
Z1は、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH2CH2-、-CH=
CH-、-C≡C-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=
CH- 又は単結合であり、l、mは0、1又は2であり、l+mは
1、2又は3であり、X1、X2、X3及びX4はそれぞれ独立し
てH、F又はClであり、Q1は-OCH2-、-OCF2-、-OCHF-、-C
F2-又は単結合であり、Y1はF又はClである。]で表され
る化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有
し、第二成分として一般式(2)
あり、Z2及びZ3は-C≡C-又は単結合であって、Z2、Z3い
ずれか一方は-C≡C-であり、他方は単結合であり、X5〜
X10はそれぞれ独立してH、F又はClであり、Q2は一般式
(1)のQ1の定義と同じであり、Y 2はF又はClである。)で
表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上を
含有し、第三成分として一般式(3)
あり、A2はA1の定義と同じであり、Z4はZ1の定義と同じ
であり、nは1又は2であり、X11及びX12はそれぞれ独立
してH、F又はClである。)で表される化合物から選ばれ
る化合物を1種もしくは2種以上を5%〜15%含有し、且つ
ネマチック相上限温度が75℃以上であり、ネマチック下
限温度が-10℃以下であり、屈折率の異方性が0.16〜0.3
5であることを特徴とする液晶組成物を提供する。
た、マトリクス状に配置された画素部にスイッチング素
子が設けられているアクティブマトリクス型液晶表示素
子を提供する。
(1)という。)は、駆動電圧の低下とネマチック液晶温度
範囲の拡大には非常に大きな効果がある。一方、一般式
(2)で表される化合物(以下、化合物(2)という。)は、大
きいΔnを有する化合物であり、駆動電圧の低下にも比
較的有効である、しかし、液晶組成物中に添加すること
により、ネマチック相下限温度を上昇させる問題点があ
った。一般式(3)で表される化合物(以下、化合物(3)と
いう。)は、化合物(1)と同様に駆動電圧の低下とネマチ
ック液晶温度範囲の拡大には非常に大きな効果がある
が、末端の-CN基の効果により化合物(1)と化合物(2)の
相溶性をさらに向上させる効果を有する。
物(2)と化合物(3)のそれぞれの化合物から1種又は2種以
上選ばれる化合物を含有する組成物である。化合物(1)
と化合物(2)のお互いの欠点を化合物(3)が補うことによ
り、組成物として、大きいΔn、低い粘性と低いネマチ
ック相下限温度範囲を有し、保持率が高いためAM-LCD駆
動に適している。またOCB用液晶表示素子用の液晶組成
物として使用した際に、低い弾性定数比K33/K11(K33:曲
がり、K11:広がりの弾性定数)を有するために、初期状
態での安定したベンド構造を取りやすくなり、OCB用液
晶組成物としても非常に有用である。
(1)から選ばれる化合物を1種〜5種の範囲で含有するこ
とが好ましく、1種〜3種の範囲で含有することが特に好
ましい。また、式中R1は、炭素数1〜8のアルキル基又は
炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、炭素数1〜5のア
ルキル基又は式(a)〜(e)のアルケニル基が特に好まし
い。
シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましい。
Z1は、単結合が好ましい。l及びmは0又は1が好ましく、
l+mは1又は2が好ましい。X1、X2、X3及びX4は低電圧を
重視する場合には、X1〜X4のうち少なくとも3個はFであ
ることが好ましい。Q1は単結合が好ましい。Y1はFが好
ましい。
化合物(5)を挙げることができる。
X14、及びX16がFであることが更に好ましい。
は、2質量%〜50質量%が好ましく、5質量%〜30質量%が特
に好ましい。
の範囲で含有することが好ましく、2種〜3種の範囲で含
有することが特に好ましい。また一般式(2)中、R2は炭
素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基が
好ましく、炭素数1〜5のアルキル基又は式(a)〜(e)のア
ルケニル基が特に好ましい。
lであり、X5〜X10のうち少なくとも2個はFであることが
好ましい。Q2は単結合が好ましい。Y2はFが好ましい。
化合物(6)を挙げることができる。
X19、及びX22がFであることが更に好ましい。
は、2質量%〜50質量%が好ましく、10質量%〜40質量%が
特に好ましい。
の範囲で含有することが好ましく、2種〜3種の範囲で含
有することが特に好ましい。また一般式(3)中、R3は炭
素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基が
好ましく、炭素数1〜5のアルキル基又は式(a)〜(e)のア
ルケニル基が特に好ましい。
シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましい。
Z4は、単結合が好ましい。X11及びX12は低電圧を重視す
る場合には、少なくとも1個はFであることが好ましく、
両方Fであることがさらに好ましい。
は、8質量%〜12質量%が好ましい。
同じであり、A3〜A5はA1の定義と同じであり、Z5及びZ6
はそれぞれ-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH2CH2-、
-CH=CH-、-C≡C-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2
-CH=CH-、-CH=N-N=CH-又は単結合であり、oはO、1又は2
である。)で表される化合物(以下、化合物(4)という。)
は1種〜5種の範囲で含有することが好ましく、1種〜3種
の範囲で含有することが特に好ましい。また一般式(4)
中、R4、R5は炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8の
アルケニル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基又は
式(a)〜(e)のアルケニル基が特に好ましい。
以下の化合物群を挙げることができる。
種の化合物であるナフタレン環を有する化合物(1)とト
ラン構造を有する化合物(2)とを組み合わせ、さらに第
三の成分として化合物(3)を組み合わせることにより、
低いネマチック相下限温度と大きいΔnを同時に可能と
するものである。
を一定にしたままで、セル厚を薄くできるため、また小
さな分子の動きにより大きい光学的変化を起こせるため
応答速度の改善を図ることができ、有用である。本発明
の液晶組成物のΔnは、好ましくは0.18〜0.30であり、
更に好ましくは0.20〜0.28である。
要望の高まっている携帯端末ディスプレイ用として有用
である。本発明による組成物は、特に、ネマチック相が
結晶やスメクチックに転移するネマチック相下限温度に
対して拡大効果があるため、本発明の液晶組成物を使用
した液晶表示素子は、戸外の低温の環境でも高いコント
ラストでの動作が可能となる。本発明のネマチック相上
限温度が75℃以上であり、ネマチック下限温度が-10℃
以下であるが、好ましくはネマチック相上限温度が80℃
以上であり、ネマチック下限温度が-20℃以下である。
特性の低下や電流値の増加を抑制する効果を持つため、
AM-LCD駆動方式による液晶素子にさらに好ましく、化合
物(3)の含有量を5%〜15%にすることにより、本発明の液
晶組成物を使用した表示素子は戸外の過酷な熱・太陽光
・UV光の環境においても安定で、電圧保持特性の低下や
電流値増加などによる表示不良を起こしにくい。具体的
には60℃で500時間放置した後の保持率が95%以上の場合
は表示不良を起こしにくいが、85%以下の場合表示不良
を起こす場合がある。
33/K11(K33:曲がり、K11:広がりの弾性定数)を小さくす
ることが安定したベンド構造を取りやすく有効である。
本発明の化合物(1)、化合物(2)と化合物(3)を組み合わ
せることにより、より小さな弾性定数比K33/K11を可能
とする。液晶組成物の曲がり(K33)と広がり(K11)の弾性
定数の比K33/K11は0.8〜1.5が好ましく、0.8〜1.2であ
ることが更に好ましい。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、以下の実施例及び比較例の組成物における
「%」は「質量%」を意味する。実施例中、測定した特性
は以下の通りである。
アイソトロピック転移温度(℃) T-n :ネマチック相下限温度;クリスタル又はスメクチ
ック-ネマチック転移温度(℃) Δε:25℃での誘電率異方性 (-) Δn :25℃での複屈折率(-) η :20℃での粘度(mPa・s) HR :60℃での保持率(%)(セル厚6μmのTN-LCDに液晶を
注入し、5V印加、フレームタイム20ms、パルス幅64μs
で測定したときの測定電圧と初期印加電圧との比を%で
表した値) d :TN-LCD液晶表示素子のセル厚(μm) τ :TN-LCD表示素子の応答速度(msec) K11 :広がりの弾性定数(pN) K33 :曲がりの弾性定数 (pN) K33/K11 :弾性定数比(-) TN-LCD表示素子の作製は以下のようにして行った。
1」(JSR社製)を塗布し、この配向膜をラビングして90°
配向状態を形成したツイスト角90°のTN-LCDセルを作製
し、このセルに液晶組成物を注入してTN-LCD表示素子を
作製した。セル厚dはΔn×dが約0.5になるように選定し
た。
o.1を調整し、この組成物の諸特性を測定した結果を比
較例1と共に表1に示す。
ない比較例1と比較して、ネマチック温度範囲が拡大し
ていることがわかる。しかもネマチック相上限温度(Tn
i)だけでなく、ネマチック相下限温度(T-n)に対しても
改善されている。駆動電圧を低くするためには、誘電率
異方性Δεを大きくする材料が必要であるが、誘電率異
方性が大きい系では一般に粘性が増大し、レスポンスが
悪化する。実施例1は比較例1よりも同等の誘電率異方性
を有しているにもかかわらず低粘性であり、液晶表示素
子での応答速度も実施例1の応答速度は(6.3msec)、比較
例1の応答速度(7.0msec)と比較して高速であることがわ
かる。上記の実施例1で得られた液晶組成物の保持率
は、測定温度60℃で99%以上の高い保持率を示し、60℃
での恒温槽に500時間放置後の保持率も95%を達成してお
り、アクティブマトリクス型液晶表示素子用として十分
使用できるレベルであった。それに対し、化合物(3)を2
8%含有している比較例1の60℃での恒温槽に500時間放置
後の保持率は60%に落ちており、アクティブマトリクス
型液晶表示素子用として使用できるレベルではなかっ
た。また実施例1で得られた液晶組成物を使用したアク
ティブマトリクス型液晶表示素子は-20℃から70℃の広
い温度範囲で良好なコントラストを示した。
成物No.2を調整し、この組成物の諸特性を測定した結果
を参考例と共に表2に示す。
で広いネマチック温度領域を達成し、大きな誘電率異方
性を達成している。応答速度も5.8msecであり、液晶組
成物の保持率も、測定温度60℃で99%以上の高い保持率
を示した。化合物(3)を含まない参考例2と比較した場合
でも、実施例2は広いネマチック温度領域を達成し、大
きな誘電率異方性を達成しており、応答速度も高速であ
ることがわかる。実施例2の弾性定数比(K33/K11)は参
考例2とともに1.2であり、OCB液晶表示素子を作製した
ところ、スプレー配向からベンド配向に転移する電圧も
低く、OCB用液晶組成物としても有効であることがわか
った。
液晶温度範囲、低い粘性と大きいΔnを有し、AM-LCD方
式で駆動される液晶表示素子用組成物として有用であ
り、高い電圧保持率を有するAM-LCD駆動液晶表示素子を
提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 マトリクス状に配置された画素部にスイ
ッチング素子が設けられているアクティブマトリクス型
液晶表示素子に使用される液晶組成物において、該液晶
組成物が、 A群:+1.5より大きい誘電率異方性を有する化合物群
と、 B群:−1.5〜+1.5の誘電率異方性を有する化合物群 とから成り、A群の化合物群の第一成分として一般式
(1) 【化1】 [式中R1は、炭素数1〜15のアルキル基又は炭素数2〜15
のアルケニル基であり、この基は非置換であるか、ある
いは置換基として少なくとも1個のハロゲン基を有して
おり、そしてこれらの基中に存在する1個又は2個以上の
CH2基はそれぞれ独立してO原子が相互に直接結合しない
ものとして-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCO-O-に
より置き換えられても良く、環A1は (a) トランス-1,4-シクロへキシレン基(この基中に存在
する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -
O- 及び/又は -S- に置き換えられてもよい) (b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基
又は隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置き換え
られてもよい) (c) 1,4-シクロヘキセニレン、1,4-ビシクロ(2.2.2)オ
クチレン、ピペリジン-1,4-ジイル、ナフタレン-2,6-ジ
イル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル及び1,2,3,4-
テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル からなる群より選ばれる基であり、上記の基(a)、基
(b)、基(c)はCN又はハロゲンで置換されていてもよく、
Z1は、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH2CH2-、-CH=
CH-、-C≡C-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=
CH- 又は単結合であり、l、mは0、1又は2であり、l+mは
1、2又は3であり、X1、X2、X3及びX4はそれぞれ独立し
てH、F又はClであり、Q1は-OCH2-、-OCF2-、-OCHF-、-C
F2-又は単結合であり、Y1はF又はClである。]で表され
る化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有
し、第二成分として一般式(2) 【化2】 (式中R2は、一般式(1)のR1の定義と同じであり、Z2及び
Z3は-C≡C-又は単結合であって、Z2、Z3のいずれか一方
は-C≡C-であり、他方は単結合であり、X5〜X10はそれ
ぞれ独立してH、F又はClであり、Q2は一般式(1)のQ1の
定義と同じであり、Y2はF又はClである。)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有し、第
三成分として一般式(3) 【化3】 (式中R3は、一般式(1)のR1の定義と同じであり、A2はA1
の定義と同じであり、Z4はZ1の定義と同じであり、nは1
又は2であり、X11及びX12はそれぞれ独立してH、F又はC
lである。)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
もしくは2種以上を5%〜15%含有し、且つネマチック相上
限温度が75℃以上であり、ネマチック下限温度が-10℃
以下であり、屈折率の異方性が0.16〜0.35であることを
特徴とする液晶組成物。 - 【請求項2】 前期B群の化合物として一般式(4) 【化4】 (式中R4及びR5は、一般式(1)のR1の定義と同じであり、
A3〜A5はA1の定義と同じであり、Z5及びZ6はそれぞれ-C
OO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-C
≡C-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 、-
CH=N-N=CH-又は単結合であり、oはO、1又は2である。)
で表される化合物から選ばれる化合物を1種もしくは2種
以上を含有する請求項1記載の液晶組成物。 - 【請求項3】 一般式(1)の化合物を2〜50質量%含有
し、一般式(2)の化合物を2〜50質量%含有する請求項1記
載の液晶組成物。 - 【請求項4】 一般式(1)の化合物として、環A1がトラ
ンス-1,4-シクロヘキシレン基であり、Z1が単結合であ
り、Q1が単結合である一般式(5) 【化5】 (式中R6は、一般式(1)のR1の定義と同じであり、p及びq
は0、1又は2であり、p+qは1又は2であり、X13〜X16はそ
れぞれ独立してH又はFである。)から選ばれる1種もしく
は2種以上の化合物を含有し、一般式(2)の化合物とし
て、Z2が単結合であり、Z3が-C≡C-であり、Q2が単結合
であり、Y2がFである一般式(6) 【化6】 (式中R7は、一般式(1)のR1の定義と同じであり、X17〜X
22はそれぞれ独立してH又はFである。)から選ばれる1種
もしくは2種以上の化合物を含有する請求項1〜3のいず
れかに記載の液晶組成物。 - 【請求項5】 マトリクス状に配置された画素部にスイ
ッチング素子が設けられているアクティブマトリクス型
液晶表示素子であって、前記液晶が請求項1〜4のいずれ
かに記載の液晶組成物である液晶表示素子。
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