JP2003342164A - ブリケット製剤およびその製造方法 - Google Patents
ブリケット製剤およびその製造方法Info
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Abstract
に香料成分が容易に揮散し、生産効率に優れた発泡性ブ
リケット製剤を提供する。 【解決手段】 (1)炭酸塩、有機酸および香料を必須
成分とし、直径3〜10mmかつ厚さ2.5〜10mm
の大きさであることを特徴とした発泡性ブリケット製
剤。 (2)浴用剤であることを特徴とした(1)記載のブリ
ケット製剤。 (3)ブリケッティングマシンのロール面に滑沢剤を付
着させることを特徴とする(1)または(2)のブリケ
ット製剤の製造方法。
Description
の製造方法に関し、詳しくは、粒子形状の見た目が良好
で商品価値が高く、かつ、発泡時に香料成分が容易に揮
散する発泡性ブリケット製剤及び該製剤を容易に得るこ
とができる製造方法に関する。
物をブリケッティングマシンにて成形加工して得られる
ブリケット状の製剤を意味する。ブリケッティングマシ
ンとは、同速で互いに反対方向に回転する2本のロール
間で原料粉体を圧縮し成型する乾式圧縮造粒機の一つで
あり、このロールの表面には、ブリケットの母型である
ポケットが刻まれている。そのポケットの形状や大きさ
によって、種々の形状や大きさのブリケットを得ること
が可能となる。ブリケットの形状としては、ピロー状、
レンズ状、アーモンド状、プリズム状、棒状、フィンガ
ー状などの形状を作ることができ、大きさとしては、
0.3ccから200cc程度のブリケットの製造が可
能である。通常、ブリケット製造においては、ロール間
のクリアランスの大きさやロール同士の押さえ圧、フィ
ードスクリューの押圧力などを調整することによりシー
ト状一次成形体が得られる。ブリケットは、更にこの複
数のブリケット粒子が連結部を介してシート状に成形さ
れたシート状一次成形体を解砕することにより、得るこ
とができる。つまり、ブリケットを製造する作業工程
中、必ず解砕という工程をとることになり、粒子形状の
「欠け」や「バリ」は必然的に発生することとなる。
錬、肥料などの工業用分野において、作業上や環境上の
問題改善や反応の効率化のために、原料の成形加工によ
って得た中間製品として取り扱われる場合が殆どであ
り、従来、粒子形状の「欠け」や「バリ」などという製
剤の見た目に関して、大きな問題となることは少なかっ
た。一方、見栄えの改善を目的に、転動工程を設けるこ
とによりバリの少ないブリケット製剤を得ることも提案
されているが、実際にブリケット製剤の見た目を100
%改善ということは困難と考えられ、半ばあきらめられ
てきた。
にとまる最終商品である場合、そのブリケット形状の見
た目は商品価値を左右する重要な因子でもあり、この見
た目に関する改善がブリケット製剤の課題として挙げら
れてきた。
うとした場合、解砕時のバリ取り作業と同時に粒子本体
に「欠け」が多数生じ、また、小さなブリケット粒子を
得ようとした場合は、解砕時に「バリ」を完全にとるこ
とが難しく、きれいな粒子形状のものを作ることができ
なかった。つまり、いずれの場合も、見た目で満足する
ものが得られないという問題点を有していた。
使用原料の中には、圧縮成形時にロールのポケットへの
粉体の付着や詰まりなどが生じ易いものがあり、生産効
率を著しく低下させることが問題として指摘されてき
た。特に、水溶性高分子、炭酸塩および有機酸などの空
気中の水分で付着性が高まる成分を配合した製剤を製造
する場合に、ポケットへの付着、粉体の詰まりが頻発し
て生じる傾向が認められ、製造時問題となっていた。ロ
ールのポケットに粉体が詰まってふさがった場合、ブリ
ケット粒子を得ることはできず、ポケットに粉体が詰ま
るたびにロールの洗浄や清掃が必要となり、連続生産が
不可能となってしまうため、生産効率の改善が求められ
てきた。
均一で見栄えが良く、かつ発泡時に香料成分が容易に揮
散し、生産効率に優れた発泡性ブリケット製剤を提供す
ることをその課題とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、炭酸塩、有機酸お
よび香料成分を配合する浴用剤において、ブリケット粒
子をある特定の範囲の粒子径にすることにより、ブリケ
ット製剤を効率よく得ることができることを見出した。
更に、上記ブリケット製剤を製造する際、ロール面に滑
沢剤を付着させることにより、ブリケッティングマシン
のロールポケットへの粉体の付着、詰まりがなく、生産
効率の高い製造が可能となることを見出し、本発明を完
成するに至った。
3〜10mmかつ厚さ2.5〜10mmの大きさである
ことを特徴とした発泡性ブリケット製剤。 (2)浴用剤であることを特徴とした(1)記載のブリ
ケット製剤。 (3)ブリケッティングマシンのロール面に滑沢剤を付
着させることを特徴とする(1)または(2)のブリケ
ット製剤の製造方法。 に関する。
体の垂直方向の長さを意味し、厚さは2.5〜10m
m、特に3〜8mmが好ましい。この範囲を下回ると、
ブリケット粒子と「バリ」との境界がはっきりしないた
め、きれいな粒子形状を留めることが難しく、この範囲
を上回るとロールポケットからの製剤の抜けが著しく悪
化し、連続生産が困難となり、好ましくない。
の水平方向における、最長径を意味し、ブリケット製剤
の直径は3〜10mm、特に4〜8mmが好ましい。こ
の範囲を下回ると、解砕時のバリ取り作業をしてもきれ
いな粒子形状のものが得られず、好ましくない。また、
この範囲を上回ると、解砕時のバリ取り作業と同時に粒
子本体に「欠け」を多数生じ、見栄えの点で商品価値を
大きく減じるため好ましくない。
形状を有する場合、楕円形状の長径を、前記直径の範囲
の上限内に設定することが好ましい。また、楕円形状の
短径は前記直径の範囲の下限内に含まれることが好まし
い。さらに、短径は長径の1/2以上1未満がより好ま
しい。この範囲を下回ると、出来上がりのブリケット
は、解砕時や輸送時に粒子の折れが多数見られ、これも
商品として満足できるものではなく、好ましくない。
を有する場合も、最長径が前記楕円形状の長径にあた
り、最も短い辺の長さが、前記楕円形状の短径にあた
る。
ば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マ
グネシウム、炭酸アンモニウムなどが挙げられ、特に炭
酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムが入手の容易さから
好ましい。これらの炭酸塩は、単独または2種以上を組
み合わせて用いることができる。
配合する発泡性ブリケット製剤の総量を基準として10
〜80重量%であり、好ましくは15〜75重量%、特
に20〜50重量%の範囲であることが好ましい。この
範囲を下回ると、発泡力が弱く充分な香料成分の揮散が
得られない。また、この範囲を超えると、保存安定性の
確保が難しくなってくる。
ば、リンゴ酸、コバク酸、フマル酸、クエン酸、酒石
酸、マレイン酸、ピロリドンカルボン酸、アジピン酸、
グルタミン酸、アスコルビン酸などが挙げられ、特にコ
ハク酸、フマル酸、リンゴ酸が成形性の面で好ましい。
これらの有機酸は、単独または2種以上を組み合わせて
用いることができる。
配合する発泡性ブリケット製剤の総量を基準として10
〜80重量%であり、好ましくは15〜75重量%、特
に20〜50重量%の範囲であることが好ましい。この
範囲を下回ると、発泡力が弱く充分な香料成分の揮散が
得られない。また、この範囲を超えると、保存安定性の
確保が難しくなってくる。
く、特に0.1〜1重量%が好ましい。この範囲を下回
ると、香りの絶対的なボリューム感が弱く商品の魅力度
も小さくなってしまい、かつロールポケットへの付着、
詰まり現象の改善効果が充分発揮されず、連続生産も困
難になってくる。また、この範囲を上回ると、粒子自体
が固まりにくく、輸送時の振動に耐えうる粒子硬度を確
保することが困難となってくる。特に香料成分の配合量
が多いと、成形時の圧力によりブリケット粒子表面に現
れる香料のシミ出しが見た目を悪化させると同時に、特
に浴用剤などへ利用する場合、浴湯表面に香料膜が目立
ち商品としても好ましくない。
たり、そうでない原料であっても長時間、高温多湿環境
下に保管しておいた場合などには、成形時にロールポケ
ットへの付着・詰まりを生じることが多い。この場合、
ブリケティングマシンのロール面に滑沢剤を付着させる
と、ロールポケットへの製剤の付着・詰まりをなくすこ
とが可能である。滑沢剤としては、タルク、ステアリン
酸マグネシウム、揮発性シリコーン油などが挙げられ、
特に100μm以下の粒子径のタルクを用いるのが好ま
しい。
が好ましい。噴霧方法としては、加圧空気などとともに
成型ロール表面に均一に吹き付ける方法が最も簡単で効
率的である。また、塗布方法としては、同じく成型ロー
ル表面に揮発性シリコーン油などを含浸させた吸収体を
圧着させる方法が挙げられる。どちらの方法も一次成形
体がロールから抜け、次の圧縮工程前までに行うこと
が、作業効率の面で好ましい。
体など別形態の原料と同時に配合すると、1回使用あた
りの均一性が担保されないが、使用量ごと個別包装すれ
ば、この限りではない。
「こなれ」現象については、本発明の直径、厚さを有す
るブリケット製剤が、使用時に製造時の95重量%以上
が維持されるようにするべきである。
またはアーモンド状が好ましく、特に、レンズ状が好ま
しい。
服用する医薬品、浴用剤、芳香剤、忌避剤、健康食品、
食品、家畜用飼料、肥料、洗浄剤などが挙げられる。配
合する香料成分により、浴用剤、芳香剤はより香りを楽
しむことができる。食品や飼料にフレーバーとして配合
することで、商品価値はより高まる。また肥料には、猫
や害虫などの忌避成分として配合することにより新たに
忌避剤を散布する必要がないなど、本発明以外の効果も
期待できる。また、これらのブリケット製剤は、粉体製
剤と異なり、使用する際に飛散せずにその場にとどま
り、発泡して効果を発揮するため、屋内での使用はもち
ろんのこと、屋外で使用するのも問題がない。また浴湯
や田圃など水面に散布する場合にも濡れやすく、飛散し
ない。
きさのブリケット状浴用剤を調製し、見た目と生産性に
ついて評価を行った。(浴用剤は、1回分(浴湯200
L)として、約50gを投入する。)
ーを用い、アンケート形式で見た目を評価し、その結果
を集計した。
て、下記判定基準をもって評価した。 平均点5 〜4.5 … ◎ 平均点4.5〜3.5 … ○ 平均点3.5〜2.5 … △ 平均点2.5〜1.5 … × 平均点1.5〜1 … ××
ケティングマシンに供給し連続的に成形した場合、ロー
ルポケットへの付着・詰まり具合を目視にて評価する。
ングマシンを用いて試作し、滑沢剤使用による生産性向
上の効果を評価した。
流した後、ブリケットタイプの消臭芳香剤約5gを便器
に投入する。便器内で勢いよく発泡し爽快なローズの香
りがトイレ中に広がると同時に、お茶の成分の消臭効果
により、快適な使用感が得られる。
ブリケティングマシンに供給し連続的に成形した場合、
各条件でのロールポケットへの付着・詰まり具合を目視
にて評価する。
後、予め均一に混合した液体原料を加え、粉体製剤を得
る。更に、この粉体製剤をブリケッティングマシンで成
形、粉砕、篩別し、直径4.8mm、厚さ4.2mmの
レンズ状のブリケットタイプ浴用剤を得た。本ブリケッ
トタイプの製剤は、生産性に何ら問題がなく、見た目に
も優れた浴用剤であった。
を、200Lの浴湯の中に投入すると、浴湯表面で勢い
よく発泡しユズの香りが浴室中に広がることにより、ア
ロマテラピー効果が得られた。
後、予め均一に混合した液体原料を加え、粉体製剤を得
る。更に、この粉体製剤をブリケッティングマシンで成
形、粉砕、篩別し、直径6.6mm、厚さ5.2mmの
アーモンド状のブリケットタイプ忌避芳香剤を得た。本
ブリケットタイプの製剤は、生産性に何ら問題がなく、
見た目にも優れた忌避芳香剤であった。
0gを、250mLの水を溜めたポットの中に投入する
と、勢いよく発泡し、蚊に対して忌避効果を有するカレ
ンソウエッセンシャルオイルを部屋中に揮散させること
ができた。更に、嗜好性の低いカレンソウエッセンシャ
ルオイルの香りをペパーミント調香料でマスキングする
ことにより、多くの人に受け入れられる嗜好性の高い商
品とすることが可能となった。
後、予め均一に混合した液体原料を加え、粉体製剤を得
る。更に、この粉体製剤をブリケッティングマシンで成
形、粉砕、篩別し、直径9.4mm、厚さ8.8mmの
アーモンド状のブリケットタイプ健康食品を得た。本ブ
リケットタイプの製剤は、生産性に何ら問題がなく、見
た目にも優れた健康食品であった。
に含むと、発泡しながら爽やかな香りが感じられ、ショ
ウガやニンニクの臭いが気にならない飲み口に優れたも
のであった。
後、予め均一に混合した液体原料を加え、粉体製剤を得
る。更に、この粉体製剤をブリケッティングマシンで成
形、粉砕、篩別し、直径3.8mm、厚さ3.2mmの
レンズ状のブリケットタイプパイプクリーナーを得た。
尚、ブリケティングマシンによる成形時には、滑沢剤と
して100μm以下に整粒したタルクをロール面に噴霧
して試作を行った。本ブリケットタイプの製剤は、生産
性に何ら問題がなく、見た目にも優れたパイプクリーナ
ーであった。
面所の排水口に投入すると、排水口内の水と反応して勢
いよく発泡しながら、排水口内の汚れを落とした。同時
に、レモンの香りが洗面所に広がり、排水口から出てく
る嫌な臭いをマスキングして気にならない状態となっ
た。
後、予め均一に混合した液体原料を加え、粉体製剤を得
る。さらに、この粉体製剤をブリケッティングマシンで
成形、粉砕、篩分し、直径4.8mm、厚さ4.0mm
のレンズ場のブリケットタイプ忌避性肥料を得た。本ブ
リケットタイプの製剤は、生産性に何ら問題がなく、見
た目にも優れた忌避性肥料であった。
畑1km2 当たり30kgの割合で散布したところ、土
中の水分や降雨によって、時間をかけて発泡し、鳥害を
防ぐことができた。また散布の方法も簡便であり、植物
の生育にも好ましいものであった。
ルデヒド、シンナミックアルコール、d−リモネン、タ
ーピネオール、レモングラスオイル、メチルノニルケト
ン、メチルフェニルケトン、青葉アルコール、青葉アル
デヒド、メントール、シトラール、シトロネラール、シ
トロネロール、リナロール、パインオイル等の忌避効果
の高い香料成分を適宜配合した。
好で商品価値が高く、かつ、発泡時に香料成分が容易に
揮散する発泡性ブリケット製剤が得られ、かつ該製剤を
容易に製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】炭酸塩、有機酸および香料を必須成分と
し、直径3〜10mmかつ厚さ2.5〜10mmの大き
さであることを特徴とした発泡性ブリケット製剤。 - 【請求項2】浴用剤であることを特徴とした請求項1記
載のブリケット製剤。 - 【請求項3】ブリケッティングマシンのロール面に滑沢
剤を付着させることを特徴とする請求項1または2記載
のブリケット製剤の製造方法。
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2003
- 2003-05-29 CN CN03138231A patent/CN1461668A/zh active Pending
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