JP2003342090A - 金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法 - Google Patents

金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法

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JP2003342090A
JP2003342090A JP2002154386A JP2002154386A JP2003342090A JP 2003342090 A JP2003342090 A JP 2003342090A JP 2002154386 A JP2002154386 A JP 2002154386A JP 2002154386 A JP2002154386 A JP 2002154386A JP 2003342090 A JP2003342090 A JP 2003342090A
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Yoshiyuki Hirose
義幸 広瀬
Takashi Chikuno
孝 築野
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒化アルミニウムと金属化層との接合強
度が高く、金属化層内にクラックのない金属化層を有す
る窒化アルミニウム焼結体を提供すること。 【解決手段】 窒化アルミニウムを主成分とするセラミ
ックスグリーンシートに導体高融点金属として、平均粒
径2μm以上、5μm以下(好ましくは、2.5μm以
上、4μm以下)のW粉末を含み、それ以外の無機物粉
末を混合しないペーストを塗布した後、全体を同時に焼
結して金属化層を有するか、該セラミックスグリーンシ
ートにスルーホールを穿孔し、該スルーホール内部に前
記ペーストを充填した後、全体を同時に焼結することに
より、金属化層を有し、Wの平均粒径が2μm以上、
5.5μm以下(好ましくは、2.5μm以上、4.5
μm以下)である窒化アルミニウム焼結体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体やIC用の基
板、パッケージ材料として有用な、金属化層を有する窒
化アルミニウム焼結体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウム焼結体は熱伝導率が高
いため放熱性に優れると共に、電気絶縁性や機械的強度
にも優れているため、発熱量の大きな半導体やICを搭
載する基板、パッケージ材料として用いられることが多
い。
【0003】窒化アルミニウムを基板やパッケージとし
て用いる場合には、この窒化アルミニウムの表面及び/
又は内部に金属化層を形成することが必要となる。とこ
ろが、窒化アルミニウムは金属との濡れ性に劣るため、
金属化が困難と考えられてきた。そこで、従来から、濡
れ性を改善し、金属化した時の金属化層と窒化アルミニ
ウム焼結体との接着強度を確保するために、様々な接着
増強用成分が検討されてきた。
【0004】このような接着増強用成分を配合してなる
金属化層形成材料を用いることにより、窒化アルミニウ
ム焼結体母材と金属化層との接合強度を高めている従来
例を挙げると次の通りである。
【0005】(特開平8−109084号公報)Mo、
W、Taから選ばれた1種以上の金属に、Al及び希土
類元素から選ばれた1種以上、ならびにTi、Zr、H
fから選ばれた1種以上からなる接着増強用成分を添加
したものを金属化層の形成材料とすることにより接合強
度を高めている。
【0006】(特開昭63−115393号公報)W及
び/又はMoの金属に、SiO2、Al23、CaOを
主成分とし、これに必要に応じてMgO、BaO、B2
3のいずれか1種以上を混合した接着増強用成分を添
加したものを金属化層の形成材料とすることにより接合
強度を高めている。
【0007】(特開昭63−195183号公報)W及
び/又はMoの金属に、CaO、BaO、SrO、Y2
3、CeO2、Gd23の1種以上と、Al23、Al
Nの一種以上とからなる接着増強用成分を添加したもの
を金属化層の形成材料とすることにより接合強度を高め
ている。
【0008】(特開平6−116068号公報)Mo、
W、Taから選ばれた1種以上を含有する第1の金属化
層に第2の金属化層を積層し、第2の金属化層には少な
くともSiO2又はAl23を含有した接着増強用成分
を含ませることにより接合強度を高めている。
【0009】また、例えば特開昭61−291480号
公報には、金属化層をW.Mo及びこれらの硼化物、炭
化物から選ばれた1種または2種の100重量部と窒化
アルミニウムまたは、窒化アルミニウム基材と同成分の
0.1〜50重量部とからなるように構成することによ
り、接合強度を高めることが記載されている。さらに、
特開平4−83783号公報には、金属化層を平均粒径
10乃至1.5μmのW粉末に窒化アルミニウム質焼結
体と実質的に同一組成からなる無機物を3.0乃至1
0.0重量%含有した構成とすることにより、接合強度
を高めることが記載されている。
【0010】一方で、近年金属化層には低抵抗化が要求
されることが多い。特にパッケージや回路基板として金
属化層を有する窒化アルミニウムを用いる場合、これら
に実装する半導体やICの動作周波数が高くなってお
り、1×1010Hz以上となることもある。パッケージ
や回路基板はこの高周波信号を流す必要があるが、この
ような高周波信号の伝送にあたっては、金属化層での導
体損失が大きな問題となる。そのため、導体損失の低
減、すなわち低抵抗化が昨今特に強く要求されている。
【0011】ところが、従来取られていた方策によれ
ば、金属化層中に金属という導体と、接着増強用成分と
いう絶縁体とが混在することになり、金属化層の低抵抗
化には限界があった。また、単に低抵抗にするために
は、金属化層の厚みを厚くする方法が考えられるが、昨
今の高周波化に伴う導体損失の低減を実現するには、単
位体積あたりの抵抗率を減少する必要があり、金属化層
の厚みを厚くする方法は用いることができない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたものであり、金属化層の単位体積あた
りの抵抗率を減少させ、同時に金属化層と窒化アルミニ
ウム焼結体との接合強度も高めることができる、金属化
層を有する窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次の構成を有する。 (1)表面及び/又は内部に金属化層を有する窒化アル
ミニウム焼結体において、前記金属化層は導体高融点金
属と無機物からなり、前記導体高融点金属はWであり、
前記Wの平均粒径が2μm以上、5.5μm以下であ
り、前記無機物が1重量%以下であることを特徴とする
金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体。 (2)記Wの平均粒径が2.5μm以上、4.5μm以
下であることを特徴とする上記(1)記載の金属化層を
有する窒化アルミニウム焼結体。
【0014】(3)窒化アルミニウムを主成分とするセ
ラミックスグリーンシートに導体高融点金属を含むペー
ストを塗布した後、全体を同時に焼結することにより、
金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体を製造する方
法において、前記ペーストに含まれる導体高融点金属が
Wであり、前記W粉末に平均粒径が2μm以上、5μm
以下の粉末を使用し、それ以外の無機物粉末を混合しな
いことを特徴とする金属化層を有する窒化アルミニウム
焼結体の製造方法。 (4)前記Wに平均粒径が2.5μm以上、4μm以下
の粉末を使用することを特徴とする上記(3)記載の金
属化層を有する窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
【0015】(5)窒化アルミニウムを主成分とするセ
ラミックスグリーンシートにスルーホールを穿孔し、該
スルーホール内部に導体高融点金属を含むペーストを充
填した後、全体を同時に焼結することにより、金属化層
を有する窒化アルミニウム焼結体を製造する方法におい
て、前記ペーストに含まれる導体高融点金属がWであ
り、前記W粉末に平均粒径が2μm以上、5μm以下の
粉末を使用し、それ以外の無機物粉末を混合しないこと
を特徴とする金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体
の製造方法。 (6)前記Wに平均粒径が2.5μm以上、4μm以下
の粉末を使用することを特徴とする上記(5)記載の金
属化層を有する窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
【0016】(7)前記ペーストの粘度を10000P
以上、1000000P以下とすることを特徴とする上
記(5)記載の金属化層を有する窒化アルミニウム焼結
体の製造方法。 (8)前記ペーストの粘度を30000P以上、500
000P以下とすることを特徴とする上記(5)記載の
金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
【0017】(9)前記スルーホール内部に前記ペース
トを充填する際、前記スルーホール内部へのW粉末の充
填率を30%以上、70%以下とすることを特徴とする
上記(5)記載の金属化層を有する窒化アルミニウム焼
結体の製造方法。 (9)前記充填率を40%以上、50%以下とすること
を特徴とする請求項5記載の金属化層を有する窒化アル
ミニウム焼結体の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の金属化層を有する窒化ア
ルミニウム焼結体を構成する窒化アルミニウム焼結体母
材は、窒化アルミニウム粉末を主成分とし、これに焼結
助剤として広く知られているイットリウム、希土類金
属、アルカリ金属等の化合物の粉末を0.1〜10wt
%程度添加した焼結用粉末を成形し、焼結して得られ
る。
【0019】成形方法としては、窒化アルミニウム粉末
と焼結助剤粉末にポリビニルブチラール(PVB)等の
樹脂結合剤、ジブチルフタレート(DBP)等の可塑剤
を混合し、これを造粒した後、プレス等で成形を行って
も良いし、混合後、ドクターブレード法でグリーンシー
トを作製しても良い。また、押し出し法等も適用するこ
とができる。
【0020】ただし、多層構造とするためには、窒化ア
ルミニウムと金属化層を焼結前に積層し、同時焼成する
必要がある。この場合、プレス成形では困難であるため
グリーンシートを用いることが多い。また、スルーホー
ルやビアを形成する場合もプレス成形では困難であるの
で、グリーンシートを用いて、同時焼成を行うのが一般
的である。以下では、主にグリーンシートを用いた同時
焼成による作製方法について説明する。
【0021】グリーンシートには必要に応じて、パンチ
等を用いてスルーホールを形成する。このスルーホール
には後述する組成のペーストが充填される。充填する方
法としては、スクリーン印刷など周知の方法を適用する
ことができる。更に、必要に応じて回路配線等を同様に
後述する組成のペーストを塗布して形成する。塗布方法
としては、スクリーン印刷、刷毛塗り、スピンローラー
塗りなど周知の方法を適用することができる。
【0022】本発明においてビア、回路配線形成に用い
るペーストは、導体粉末、樹脂結合剤及び溶剤からな
る。通常用いる接着増強用の無機物は混合しない。本発
明では前記導体粉末としてW粉末を用いる。本グリーン
シートは窒化アルミニウムと導体形成用組成物とを同時
に焼結する必要があるが、窒化アルミニウム粉末とW粉
末とは焼結温度を近くすることができ、さらに熱膨張率
も近いため、導体粉末としてWを用いることが好ましい
からである。
【0023】従来、窒化アルミニウムは金属との濡れ性
に劣るため、金属化が困難と考えられてきた。そこで、
濡れ性を改善し、金属化した時の窒化アルミニウムとの
接着強度を確保するために、接着増強用成分としてペー
ストに無機物を混合することが検討されてきた。通常こ
の無機物は10重量%以上添加される。これは体積に換
算すると30〜50体積%を占めることとなり、これが
金属化層の単位体積あたりの抵抗率を低下するには、大
きな妨げとなっていた。
【0024】昨今要求が高まっている金属化層の抵抗率
の低下を行うためには、無機物の添加なしに窒化アルミ
ニウムの金属化を行うことが必要不可欠と考え、窒化ア
ルミニウムと金属との接合メカニズムから見直すことと
した。その結果、窒化アルミニウムと金属の接合は、接
着増強用成分が介在することによる接合メカニズムと、
窒化アルミニウム粒子とW粒子が機械的に噛み合うイン
ターロックによる接合メカニズムがあることが判った。
さらに、窒化アルミニウムと金属との接合強度に対し
て、粒子同士のインターロックメカニズムの寄与度が大
きいことが判った。すなわち,接着増強用成分である無
機物を混合しなくても、窒化アルミニウムと金属の接合
は基本的には可能であることが判った。
【0025】しかし、接着増強用成分なしに充分な強度
を持った状態で金属化するには、ペースト中に混合する
W粒径やペーストの状態を厳密に制御しなければならな
い。その詳細については、主にグリーンシートに設けた
スルーホールにペーストを充填した後に同時焼成によっ
て金属化する方法を取り上げ、以下に説明する。
【0026】スルーホールに様々なWペーストを充填す
る実験を繰り返した結果、接着増強用成分無しで金属化
層が窒化アルミニウムと充分な強度で接合するために
は、少なくとも焼結後のWの粒径を窒化アルミニウム粒
子の粒径と同程度の大きさにする必要があることが判っ
た。しかし,これだけでは金属化層や窒化アルミニウム
にクラックが生じたり、接合強度が低下したりする不良
が多発し、歩留まりを向上することができなかった。こ
れらの不良発生原因を調査した結果、窒化アルミニウム
母材と金属化層部分の焼結開始温度、すなわち収縮開始
温度が大きく異なるのが最大の原因であることを突き止
めたのである。
【0027】一般的にW粉末は平均粒径1〜1.5μm
程度のものが用いられるが、これらの平均粒径のWで
は、焼結開始温度が窒化アルミニウムの焼結温度に比べ
て低い。例えば、1800〜1900℃で焼結する窒化
アルミニウムを考えると、窒化アルミニウムは1700
〜1800℃で焼結開始されるのに対して、Wは140
0〜1500℃で焼結開始される。
【0028】このように、窒化アルミニウムとWの焼結
開始温度が大きく異なると、例えばスルーホールに充填
したペーストを考えると、窒化アルミニウム母材が焼結
開始、すなわち収縮開始するより前に、ペースト部分が
収縮開始することになる。そのため、スルーホール周辺
の結合が弱い部分にクラックが生じやすくなる。例え
ば、スルーホールに充填したペーストに不均一部分があ
ればビア内部にクラックが生じ、窒化アルミニウム母材
に何かしらの欠陥があれば母材にクラックが生じる。ビ
ア、窒化アルミニウムの両方ともに欠陥が無い場合は、
母材とビアの界面でクラックが生じることになる。これ
らのクラックの発生が接合強度の低下に直結しているの
である。
【0029】また同様に、印刷された金属化層を考えて
も、金属化層周辺にクラックが生じやすく、これに起因
して接合強度も低下する。このクラックやクラックに伴
う接合強度の低下を避けるためには、窒化アルミニウム
とWペースト部分の焼結開始温度を近づける必要があ
る。基本的にはWの焼結温度を高くして、窒化アルミニ
ウムの焼結開始温度に近づける必要があり、一般的に用
いる粒径より粗いW粉末を使用する必要がある。
【0030】使用するW粉末の平均粒径としては2μm
以上、5μm以下が好ましい。W粒径を数種類混合して
用いることも多いが、その場合、2μm以上、5μm以
下の粒径のWを50wt%以上用いることが好ましい。
W粉末の平均粒径が2μmより小さくなると、前述のよ
うに、Wの焼結開始温度が窒化アルミニウムの焼結温度
に比べて、かなり低くなるため用いることができない。
【0031】焼結開始温度が異なると前述のようにビア
内部、窒化アルミニウム母材、母材とビアの界面のいず
れか、もしくは全てでクラックが生じるが、W粉末の粒
径が小さくなればなるほど窒化アルミニウム母材で生じ
るクラックが特徴的となる。粒径の細かいW粉末の焼結
開始温度では、窒化アルミニウム母材では樹脂結合剤が
焼失しているものの窒化アルミニウム粒子は粒成長やネ
ックグロース等は生じておらず、非常に脆い状態となっ
ている。そのため、W部分の収縮開始による応力によっ
て容易にクラックが生じるものと考えられる。ここで生
じたクラックはビアの周辺に三日月状に入るのが特徴で
ある。
【0032】また、粒径の細かいW粉末では、、スルー
ホールにペーストを充填する場合、粉末の嵩密度が低く
なることに起因して、ペースト内のWの充填密度が低く
なるという問題も有する。この場合、焼結時の収縮が極
端に大きくなるため、窒化アルミニウム母材の収縮率と
大きく異なるようになり、ビアにクラックが生じやすく
なる。また、W粒径が細かいと凝集を避けることができ
ず、ビアに均一にWを充填できなくなり、同様にクラッ
クが生じやすくなる。
【0033】一般的には、W粉末の平均粒径が1μmよ
り小さくなると、Wの充填密度が極端に低くなったり、
凝集が起こりやすくなったりするため、ビア内に生じる
クラックを避けることが出来ない。一方、W粉末の粒径
が5μmより大きくなるとWの焼結性が劣化し、窒化ア
ルミニウムの焼結温度でWの焼結が充分に行われない。
そのため、クラックは生じないものの接合強度が低い。
また、ビア部分が焼結されていないため、気密性が求め
られる場合は対応することができない。
【0034】これらWの平均粒径が2μm以上、5μm
以下の粉末を使用した場合、焼結後の平均粒径が同様に
2μm以上、5.5μm以下となる。一般的に、粉末を
焼結した場合、粉末が粒成長するため、粉末の平均粒径
より焼結後の平均粒径が大きくなるのが普通である。し
かしながら、Wは難焼結材であり、窒化アルミニウムの
窒素中等の焼結雰囲気、焼結温度では、焼結があまり進
まない。W粉末の粒子同士の一部が接合してはいるもの
の、粒全体が成長している構造とはならない。そのた
め、平均粒径としては焼結前とほぼ同じとなる。この構
造は焼結体内部では顕著である。焼結体表面に形成され
たWでは、ある程度粒成長した構造とはなっており、粒
同士も密に結合されてはいるが、焼結体内部と大差はな
い粒径となっている。
【0035】このように焼結前のW粉末の平均粒径が2
μm以上、5μm以下である場合、窒化アルミニウムの
焼結後の平均粒径も同様に2〜5μmとなるのが一般的
であり、Wと同等の粒径となる。そのため、窒化アルミ
ニウム粒とW粒同士のインターロック効果を強く得るこ
とができる。
【0036】W粉末の平均粒径は、さらに好ましくは、
2.5μm以上、4μm以下が望ましい。異なる平均粒
径を有するW粒径を数種類混合して用いることも多い
が、その場合、2.5μm以上、4μm以下の平均粒径
のWを50wt%以上用いることが好ましい。一般的に
W粉末は平均粒径に対して、ある程度ブロードな粒度分
布を持っている。この粒度分布の広がりは粉末ロットに
よって、ある程度上下する。通常、平均粒径を中心に1
〜2μm程度の幅を持っているが、場合によっては2〜
3μm程度に広がることもある。その場合、W粉末の平
均粒径が2.5μmより小さいと、粒度分布が大きかっ
た場合、分布の中の小さなW粉末が起点となって金属化
層にクラックが生じることがある。平均粒径が2μm以
上であっても、分布の中の小さなW粉末が低い温度で焼
結、すなわち収縮開始してしまうからである。
【0037】一方、W粉末の平均粒径が4μmより大き
いと、粒度分布が大きかった場合、平均粒径が5μm以
下であっても、分布の中の大きな粉末が未焼となること
がある。これらを避けるには、W粉末の平均粒径を、
2.5μm以上、4μm以下が好ましいのである。この
平均粒径2.5μm以上、4μm以下のW粉末を焼結す
ると焼結後の平均粒径が同様に2.5μm以上、4.5
μm以下となる。
【0038】これらの粉末をエチルセルロース、ニトロ
セルロース等の樹脂結合剤とプチルカルビトール、テル
ピネオール等の溶剤に分散させることによってペースト
を得る。通常樹脂結合剤は、W粉末やマッチング用ガラ
ス等の粉末を100重量部とした場合、1〜3重量部混
合し、溶剤は3〜15重量部程度混合する。
【0039】混合方法について述べると、まず粉末と溶
剤だけをポットミルやボールミル、ライカイ機等を用い
て混合する。その後、三本ロール等を用いて樹脂結合剤
を混合する。この混合の際、特にポットミル、ボールミ
ル、ライカイ機を用いる時に、これらの使用機材から無
機物が混入することを避けることができない。例えば、
ポットミルでは中にいれるメディアであるボールが無機
物、一般的にはアルミナでできており、ボールミルでは
ボールとポットのインナーが無機物でできている。また
ライカイ機は鉢と混合棒が無機物でできている。これら
の混合機は,無機物同士が衝突、引きずることにより、
粉末や溶剤に剪断力を与えて混合するが、この衝突、引
きずりの際に無機物自体が摩耗し、ペースト中に混入し
ていくのである。
【0040】前述のように無機物としてはアルミナを用
いるのが一般的であるが,粉末として意図的にアルミナ
等を混合していなくても、アルミナ等の無機物の混入は
不可避である。混入量は使用する混合機や混合時間によ
って差があるが、1重量%以下となるのが一般的であ
る。そのため、焼結後の窒化アルミニウムの金属化層を
分析すると、1重量%以下の無機物が観察されるのを避
けることができない。
【0041】次に、これまでに述べてきたようなペース
トを窒化アルミニウムのグリーンシートのスルーホール
に充填する。このときに、スルーホール内部へのW粉末
の充填率を30%以上、70%以下とすることにより、
クラックやクラックに伴う接合強度の低下を避けること
ができる。
【0042】W粉末の充填率はスルーホールへWペース
トを充填する前後の重量変化と、スルーホールの総体積
から求めることができる。充填率が大きなものは焼結時
の収縮率が小さく、充填率が小さなものは収縮率が大き
い。W粉末の充填率はグリーンシートの相対密度(窒化
アルミニウムの焼結密度に対するグリーンシートの生密
度の相対値)、すなわち、 グリーンシートの相対密度=(グリーンシートの生密度
/窒化アルミニウムの焼結後の密度)×100(%) に相当する値である。
【0043】一般的にグリーンシートの相対密度は60
%前後であり、基本的にはW粉末の充填率も60%に近
づけた方が、両者の収縮率が近づくはずで、クラック等
を避けることができると考えられる。しかしながら、実
際には他の要因も考慮する必要がある。すなわち、スル
ーホールへ充填したW粉末は焼結の際に,平面方向、厚
み方向とも均等に収縮するのに対して、グリーンシート
はドクターブレード等でシートを作製する際の残留応力
を有しているため、平面方向、厚み方向で収縮率が異な
り、平面方向より厚み方向収縮率が大きくなる。さらに
は平面方向内でも収縮率が異なる。また、Wは窒化アル
ミニウムの焼結温度では完全に緻密には焼結しないた
め、焼結後の密度が純Wより低い。
【0044】これらの要因を考慮しつつWの最適充填率
を決定する必要がある。実際に実験を重ねた結果、W粉
末の充填率が30%より小さいと、W部分の焼結時の収
縮率が大きくなりすぎるため、ビア内のクラックを避け
ることができないことが判った。一方、W粉末の充填率
が70%より大きくなるとビアの収縮率が窒化アルミニ
ウム母材の収縮率より小さくなるため、窒化アルミニウ
ム母材にクラックが生じる。このときのクラックはビア
から放射状に生じる特徴がある。
【0045】スルーホール内部へのW粉末の充填率は、
更に好ましくは、充填率を40%以上、50%以下とす
ることが望ましい。充填率が40%より小さいと、ビア
にクラックはないものの、Wの収縮率が窒化アルミニウ
ムより大きいことに起因して、スルーホールの表面が陥
没してしまう。そのため、後述するように積層構造とし
た場合、上下面の導通をスルーホールで確保するが、ビ
ア表面の陥没に伴い接触面積が減る。これに伴い、接触
抵抗が増加するため、金属化層の低抵抗化を阻害するこ
とになる。
【0046】一方、充填率が50%より大きいと、ビア
にクラックがないものの、ビアが厚み方向に突っ張った
ようになり、上下面にビアが突出する。充填率50%は
窒化アルミニウムのグリーンシートの相対密度である6
0%より小さいが、前述のようにグリーンシートの収縮
率の異方性、Wが窒化アルミニウムの焼結温度で完全に
は焼結しないこと、に起因して厚み方向の収縮率が窒化
アルミニウムより小さくなったことが原因と考えられ
る。このビアの突出は外観だけでなく、金属化層に他の
金属部品をロー付け等の方法で接合する際に、ロー材が
流れにくい等の問題を引き起こす可能性がある。
【0047】W粉末の充填率を所望の値にするために
は、Wペーストの粘度が非常に重要となる。一般的に粘
度はペースト中の溶剤量が少ないほど、粘度が高くなる
が、粘度の高いペーストをスルーホールに充填した方
が、充填後の溶剤の揮発量が少なくなるため、充填率を
高くすることができる。そのため、Wペーストの粘度を
10000P以上、1000000p以下することが望
ましい。ちなみに粘度の値は、測定機器により若干の差
が認められるが、ブルックフィールド社製の5×HBD
V−I+を使用した粘度値を記している。
【0048】粘度が10000Pより小さいと、W粉末
の充填率を30%以上にできないため、クラックを避け
ることができない。一方、粘度が1000000Pより
大きくなると、W粉末の充填率が70%を超えるため、
窒化アルミニウムのクラツクを避けることができない。
【0049】Wペーストの粘度は、更に好ましくは30
000P以上、500000P以下てあることが望まし
い。粘度が30000Pより小さければ、W粉末の充填
率が40%より小さくなるため、ビア表面の陥没が生じ
る。さらには、印刷条件、乾燥条件によっては、ビアに
クラックが生じる場合もある。一方、粘度が50000
0Pより大きくなるとW粉末の充填率が50%より大き
くなるために、ビアの突出が生じる。さらには、ペース
トが非常に固いため、印刷条件によっては、印刷により
スルーホールにWペーストを完全には充填できないこと
もある。
【0050】このようにスルーホールにWペーストを充
填した後、回路印刷を行い、必要に応じてグリーンシー
トを積層する。積層はシートをモールド中にセットした
後に、プレス機により50〜80℃程度に熱しながら、
5〜10MPa程度の圧力を10〜20分程度かけて熱
圧着することによって行う。シート間には必要に応じて
溶剤や接着剤を塗布してもよい。
【0051】積層したシートは、任意の形に切断された
後に焼結される。焼結に先立ち、窒化アルミニウムのグ
リーンシートの樹脂結合剤、可塑剤、及びペーストの媒
体を除去するために、例えば300〜800℃というよ
うな温度で脱脂処理をしてもよい。
【0052】焼結は非酸化性雰囲気中で行うが、窒素雰
囲気中で行うのが好ましい。焼結温度、焼結時間は、焼
結後の窒化アルミニウム焼結体が熱伝導率等の特性が所
望の値となるように設定される。一般的に焼結温度は1
600〜2000℃であり、焼結時間は1〜5時間程度
に設定される。
【0053】前記のごとく、本発明の金属化層を有する
窒化アルミニウム基板は、金属化層の単位体積あたりの
抵抗率を減少させつつ、金属化層内に生じるクラックを
防ぎ、同時に窒化アルミニウムとの接合強度も高めるこ
とができる。また今まで主に述べてきたグリーンシート
を用いた同時焼結法によらなくても、例えば、窒化アル
ミニウム基板単体を一旦焼結した後に、本発明の金属化
層を実現するペーストを基板に塗布し、非酸化雰囲気
中、1600〜2000℃で焼結することによっても、
金属化層の単位体積あたりの抵抗率を減少させつつ、金
属化層内に生じるクラックを防ぎ、同時に窒化アルミニ
ウムとの接合強度も高めた金属化層を有する窒化アルミ
ニウム基板を得ることができる。ただし、この方法では
多層構造やスルーホールやビアを有する窒化アルミニウ
ム焼結体を得ることは困難である。
【0054】
【実施例】[実施例1]97重量部の窒化アルミニウム
粉末と3重量部のY23粉末とを混合し、これに樹脂結
合剤としてポリビニルブチラールを、また、可塑剤とし
てジブチルフタレートを、それぞれ10重量部及び5重
量部混合して、ドクターブレード法にて0.5mm厚の
グリーンシートを成形した。これを金型を使用して10
0mm×100mmに打ち抜いた後、パンチャーにてφ
0.3mmのスルーホールを形成した。
【0055】一方で、W粉末を100重量部として、5
重量部の樹脂結合剤であるエチルセルロースと、5重量
部の溶媒であるブチルカルビトールに分散させてW粉末
ペーストを作製した。混合にはポットミルと三本ロール
を用いた。使用したW粉末の平均粒径を表1に示す。
【0056】このペーストをスクリーン印刷機にてスル
ーホールに充填した。Wペーストの粘度をブルックフィ
ールド社製の5×HBDV一I+を使用して測定した結
果、100000Pであった。また、スルーホールにW
粉末ペーストを充填する前後で重量を測定し、W粉末の
充填率を測定した結果44%であった。
【0057】さらに、同じペーストに5重量部のブチル
カルビトールを混合し、粘度を低下させ、スクリーン印
刷機にて325メッシュ、乳剤厚20μmのスクリーン
を用いて回路印刷を行った。次に、印刷後のシートを2
枚重ねて積層した。積層はモールドにシートを2枚重ね
てセットし、プレス機にて50℃に熱しつつ、10MP
aの圧力で2分間熱圧着することで行った。その後、窒
素雰囲気中で600℃にて脱脂を行い、窒素雰囲気中で
1800℃、3時間の条件で焼結を行った。
【0058】焼結後、窒化アルミニウム上には回路配線
の部分は10μmの厚みの金属化層が形成されており、
ビア部分はφ0.25mmのビアに金属化層が形成され
ていた。この状態で、回路印刷部分、ビア部分にクラッ
クが発生していないかを40倍の顕微鏡で確認した。
【0059】この金属化層が形成された窒化アルミニウ
ム基板の金属化層の上に、無電解めっき法にて厚み3〜
5μmのNiめっき層を形成した。次に800℃のホー
ミングガス中でめっき層をアニールし、次にφ0.5m
m、引っ張り強度500MPaのFe−Ni−Co合金
ピンを銀ろうを用いてろう付けした。ろう付け温度は8
00℃、雰囲気は水素、窒素の混合ガス雰囲気であっ
た。
【0060】次に、窒化アルミニウム基板を固定し、F
e−Ni−Co合金ピンを引っ張って強度を測定し、破
壊モードを観察した。さらに、回路印刷部分、ビア部分
でのクラックの発生の有無を確認するために、断面を研
磨し、電子顕微鏡(1000倍)によって確認した。ま
た、焼結後のWの粒径を電子顕微鏡にて確認した。
【0061】これらの評価結果をペースト配合内容と同
様に表1に示す。本発明で規定する数値範囲内のW粉末
粒径、焼結後のWの平均粒径では回路印刷面、ビア部分
ともにクラックは生じていなかった。一方、本発明範囲
外のものに関しては、W粉末、焼結後のW粒径が細かい
ものについては、ビアにクラックが認められた。
【0062】引っ張り強度及び破壊モードについては、
本発明で規定する範囲内の粒径のものでは、引っ張り強
さ20MPaで金属化層とFe−Ni−Co線とのろう
付け部分が破断した。これより、窒化アルミニウムと金
属化層との接合強度は20MPa以上であることが判
る。一方、本発明の範囲外のペースト配合では、接合強
度は20MPaより低く、強度の低いペーストは、ビア
の真上の金属化層内で破壊していた。
【0063】なお、焼結後のWペースト部分に、W以外
の無機物がどれだけ含有しているかを、スルーホール中
心部のWを採取し、プラズマ発光分光分析にて定量化し
た。その結果、Al元素が0.3重量%検出された。ま
た、別途スルーホール中心部の組成をX線回折装置にて
測定した結果、A1203が検出された。Al元素の含
有量から、A123の含有量を換算した結果、0.57
重量%であった。
【0064】
【表1】
【0065】[実施例2]W粉末のロットを変更して、
実施例1と同様な実験を行い、W粉末ロットによって引
っ張り強度、金属化層のクラックがどう影響を受けるか
を調べた。使用したW粉末ロット数はそれぞれの平均粒
径に対して10ロットである。これらのロットに対し
て、実施例1と同じ評価を行った。その中で引っ張り強
度が一番低かったロットの結果を表2に示す。
【0066】本発明の範囲外のW粉末粒径及び焼結後の
W平均粒径を有するものに関しては、W粉末、焼結後の
W平均粒径が細かいものには、ビアにクラックが認めら
れた。一方、本発明の範囲内のW粉末粒径、焼結後のW
平均粒径を有するものであっても、W粉末平均粒径が
2.5μmより小さいものには、ビアにクラックが認め
られた。
【0067】引っ張り強度及び破壊モードについては、
本発明の範囲外のペースト配合では、接合強度が20M
Paより低く、強度の低いペーストは、ビアの真上の金
属化層内で破壊していた。一方、本発明の範囲内のW粉
末粒径、焼結後のW平均粒径であっても、W粉末粒径が
2.5μmより小さいもの、3.5μmより大きいもの
に関しては、接合強度が20MPaより低く、ビアの真
上の金属化層内で破壊していた。W粉末粒径が2.5μ
m以上、3.5μm以下のものは、引っ張り強さ20M
Paで金属化層とFe−Ni−Co線とのろう付け部分
が破断した。これより、窒化アルミニウムと金属化層と
の接合強度は20MPa以上であることが判る。また、
実施例1と同様にスルーホール部のW以外の無機物量を
測定した結果、A123が0.55〜0.64重量%検
出された。
【0068】
【表2】
【0069】[実施例3]実施例1の試料4と同じ平均
粒径2.5μmのW粉末を用い、ペーストの粘度を変化
させて、その影響を調べた。検討したWペーストの粘度
を表3に示す。実験方法は実施例1と同じとした。実施
例1と同様に各試料のピンの引張り強度、ビア部分のク
ラックを測定した。結果を表3に示す。本発明の範囲外
のペースト配合では、接合強度が20MPaより低く、
強度の低いペーストは、ビアの真上の金属化層内で破壊
していた。本発明の範囲外の試料23ではビアにクラッ
ク及び陥没が認められ、試料32ではビアの突出及び窒
化アルミニウムのクラックが認められた。
【0070】さらに本発明の範囲内のものでも、Wペー
ストの粘度が30000Pより小さく、W粉末の充填率
が40%より小さい試料24ではビア表面に陥没が認め
られた。また、Wペーストの粘度が500000Pより
大きく、W粉末の充填率が50%より大きい試料31で
はビアの突出が認められた。
【0071】
【表3】
【0072】[実施例4]各試料についてn数を100
枚に増やして実施例3と同じ実験を行った。各試料につ
いて、100枚のW粉末充填率を測定し、さらに焼結後
にビアクラックの観察を行った。測定した100枚のW
粉末充填率の最大値と最小値とを表4に示す。表4に示
されるように、W粉末の充填率にはばらつきがあること
が判った。さらにクラックを観察すると、試料34の一
部にもビアクラックが認められ、試料41の一部にも窒
化アルミニウムにクラックが認められた。それらの試料
のW粉末充填率を調査した結果、試料34についてはW
粉末充填率が30%より小さいものにビアクラックが生
じていた。また、試料41についてはW粉末充填率が7
0%を超えていたものに窒化アルミニウムのクラックが
生じていた。
【0073】
【表4】
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、窒化アルミニウムに形
成する主に導体高融点金属からなる金属化層を形成する
ペーストの導体高融点金属として窒化アルミニウムと熱
膨張率の近いWを選択し、W粉末の平均粒径を2μm以
上、5μm以下、より好ましくは2.5μm以上、4μ
m以下に制御すると共に、接着増強用成分である無機物
を混合しないようにすることによって、金属化層の単位
体積あたりの抵抗率を低下させつつ、金属化層にクラッ
クが発生せず、窒化アルミニウムとの密着強度の高い金
属化層を形成することができる。このため、窒化アルミ
ニウムを低抵抗率が要求される用途、例えば高周波用途
のIC用の基板、パッケージ材料として好適に用いるこ
とができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面及び/又は内部に金属化層を有する
    窒化アルミニウム焼結体において、前記金属化層は導体
    高融点金属と無機物からなり、前記導体高融点金属はW
    であり、前記Wの平均粒径が2μm以上、5.5μm以
    下であり、前記無機物が1重量%以下であることを特徴
    とする金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体。
  2. 【請求項2】 前記Wの平均粒径が2.5μm以上、
    4.5μm以下であることを特徴とする請求項1記載の
    金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体。
  3. 【請求項3】 窒化アルミニウムを主成分とするセラミ
    ックスグリーンシートに導体高融点金属を含むペースト
    を塗布した後、全体を同時に焼結することにより、金属
    化層を有する窒化アルミニウム焼結体を製造する方法に
    おいて、前記ペーストに含まれる導体高融点金属がWで
    あり、前記W粉末に平均粒径が2μm以上、5μm以下
    の粉末を使用し、それ以外の無機物粉末を混合しないこ
    とを特徴とする金属化層を有する窒化アルミニウム焼結
    体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記Wに平均粒径が2.5μm以上、4
    μm以下の粉末を使用することを特徴とする請求項3記
    載の金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 窒化アルミニウムを主成分とするセラミ
    ックスグリーンシートにスルーホールを穿孔し、該スル
    ーホール内部に導体高融点金属を含むペーストを充填し
    た後、全体を同時に焼結することにより、金属化層を有
    する窒化アルミニウム焼結体を製造する方法において、
    前記ペーストに含まれる導体高融点金属がWであり、前
    記W粉末に平均粒径が2μm以上、5μm以下の粉末を
    使用し、それ以外の無機物粉末を混合しないことを特徴
    とする金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記Wに平均粒径が2.5μm以上、4
    μm以下の粉末を使用することを特徴とする請求項5記
    載の金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記ペーストの粘度を10000P以
    上、1000000P以下とすることを特徴とする請求
    項5記載の金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ペーストの粘度を30000P以
    上、500000P以下とすることを特徴とする請求項
    5記載の金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記スルーホール内部に前記ペーストを
    充填する際、前記スルーホール内部へのW粉末の充填率
    を30%以上、70%以下とすることを特徴とする請求
    項5記載の金属化層を有する窒化アルミニウム焼結体の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 前記充填率を40%以上、50%以下
    とすることを特徴とする請求項5記載の金属化層を有す
    る窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
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