JP2003342082A - セラミック製接合体の製造方法 - Google Patents

セラミック製接合体の製造方法

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JP2003342082A
JP2003342082A JP2002150699A JP2002150699A JP2003342082A JP 2003342082 A JP2003342082 A JP 2003342082A JP 2002150699 A JP2002150699 A JP 2002150699A JP 2002150699 A JP2002150699 A JP 2002150699A JP 2003342082 A JP2003342082 A JP 2003342082A
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Mikiji Ohashi
幹司 大橋
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺のセラミック製接合体でも容易に製造す
ることができるセラミック製接合体の製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 加熱装置11は高周波加熱装置であり、
セラミック製長尺ダクト1の外周側に配置されたリング
状の発熱体13と、発熱体13の外周側に配置された誘
導コイル15と、誘導コイル15に高周波を印加する高
周波発生装置とを備えている。そして、高周波発生装置
により、誘導コイル15に高周波の電圧を印加すること
により、発熱体13を高温に加熱し、この高温の加熱に
より、ろう材5を溶融させる。その後、ろう材5を冷却
して固化させることにより、第1のセラミック製ダクト
部材3aの上端面9aと第2のセラミック製ダクト部材
3bの下端面9bとをろう付け止して、セラミック製長
尺ダクト1を完成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば粒子加速器
の粒子が通過する通路を構成する部材として用いること
ができる、絶縁型のセラミック製接合体の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、長尺のセラミック製ダクトを
製造する場合には、図8に示す様に、セラミック製筒状
部材P1の端面に、セラミック製筒状部材P1の外径よ
り大きな金属製のフランジP2をろう付けし、更に各フ
ランジP2同士を溶接することにより、長尺のセラミッ
ク製ダクトP3を製造していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な技術では、セラミック製ダクトP3の外径より大きな
フランジP2を接合するので、セラミック製ダクトP3
の有効径が大きくなり、不都合が生じることがあった。
【0004】例えば粒子加速器では、セラミック製ダク
トP3の外側にマグネットを配置するが、径の大きなフ
ランジP2が存在すると、所定の寸法形状のマグネット
を配置することができず、そのため、所望の性能が得ら
れないという問題があった。また、マグネットの近傍
に、大きな金属製のフランジP2があると、マグネット
の磁力がフランジP2の影響を受けてしまい、その点か
らも、所望の性能が得られないという問題があった。
【0005】更に、その製造方法においては、セラミッ
ク製ダクトP3にフランジP2をろう付けしてから、フ
ランジP2同士を溶接するので、製造する作業の手間が
多くなり、コストアップになるという問題があった。そ
の上、セラミック製ダクトP3のろう付けは、通常加熱
炉内にて行われるが、例えば1mを超えるセラミック製
ダクトP3を入れることができる加熱炉はあまり無く、
更に、それ以上の数mに及ぶ長尺のセラミック製ダクト
P3を入れる加熱炉自体存在していないのが実状であ
る。
【0006】本発明は前記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、(例えば接合して形成され
たセラミック製接合体の有効径が小さい様な)長尺のセ
ラミック製接合体でも容易に製造することができるセラ
ミック製接合体の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1の発明
は、全長1m以上のセラミック製接合体(例えばダクト
や中実の部材)の製造方法であって、非酸化雰囲気中に
て、2個以上のセラミック製接合部材(例えばダクトや
中実の部材)同士を、互いの端面を向かい合わせ、その
間にろう材を配置した状態で、高周波加熱を行うことに
より、各端面同士をろう付け接合することを特徴とする
セラミック製接合体の製造方法を要旨とする。
【0008】本発明では、高周波加熱によるろう付けに
より、全長1m以上のセラミック製接合体を製造してい
る。従って、従来の様に、フランジをろう付けしてから
フランジ同士を溶接するのではなく、直接にろう付けに
よりセラミック製接合部材同士を接合するので、製造工
程を簡易化でき、製造コストも低減できる。
【0009】また、従来の様に、大径の金属製のフラン
ジを使用して接合するのではないので、セラミック接合
体の有効径が、実際のセラミック製接合部材の外径より
大きくなることはない。尚、本発明では、ダクトとは軸
方向に貫通孔を有する筒状部材のことを示している(以
下同様)。
【0010】(2)請求項2の発明は、前記セラミック
製接合部材は、それぞれ25cm以上であることを特徴
とする前記請求項1に記載のセラミック製接合体の製造
方法を要旨とする。本発明は、各セラミック製接合部材
の長さを例示したものであり、この様な長さのもの(更
には50cm以上のもの)でも容易に接合することがで
きる。
【0011】(3)請求項3の発明は、前記向かい合う
各端面の間に金属部材を配置するとともに、該金属部材
と各端面との間に前記ろう材を配置して、前記ろう付け
接合することを特徴とする前記請求項1又は2に記載の
セラミック製接合体の製造方法を要旨とする。
【0012】本発明では、各セラミック製接合部材同士
を、単にろう材のみで接合するのではなく、金属部材を
挟んでろう付けしているので、接合強度が高いという利
点がある。 (4)請求項4の発明は、接合する一方又は両方のセラ
ミック製接合部材の端面を、セラミック製ダクトの軸中
心の垂直面より傾斜させ、前記各セラミック製接合部材
の端面同士を、前記ろう付け接合することにより、その
接合部分にて曲がった形状を有するセラミック製接合体
を形成することを特徴とする前記請求項1〜3のいずれ
かに記載のセラミック製接合体の製造方法を要旨とす
る。
【0013】本発明によれば、セラミック製接合体とし
て、いわゆるストレートなものでなく、接合部分で曲が
った形状のものを製造できる。従って、この様に曲がっ
た形状を有するものを順次接合すれば、緩やかにカーブ
したり、環状となったものも製造することができるの
で、使用範囲が広がるという効果がある。
【0014】(5)請求項5の発明は、第1のセラミッ
ク製接合部材と第2のセラミック製接合部材とを、互い
の端面である接合面にて接合する場合に、前記接合面の
外周端の外側を囲むように発熱体及び誘導コイルを配置
するとともに、少なくとも前記接合面の外周端、発熱
体、及び誘導コイルを含むように、前記各セラミック製
接合部材の外周面の所定範囲を気密性のカバー部材で覆
い、更に、前記カバー部材で覆われた空間を非酸化雰囲
気として、高周波加熱によりろう付け接合を行うことを
特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載のセラミ
ック製接合体の製造方法を要旨とする。
【0015】本発明は、セラミック製接合体の製造方法
(特にセラミック製接合体が中実な場合に好適な製造方
法)の構成を例示したものである。本発明では、必要な
箇所のみをカバー部材で覆い、その内部を非酸化雰囲気
とすればよいので、加熱装置の構成を簡易化できる。つ
まり、セラミック製接合体全体を加熱装置(例えば大型
の加熱炉)内に入れる必要はないので、非常に長尺の接
合体でも、容易にしかも低コストで製造することができ
るという顕著な効果を奏する。
【0016】(6)請求項6の発明は、前記セラミック
製接合部材が中空部を有するダクトである場合に、前記
セラミック製接合部材同士を、その中空部が開口する各
端面にて、ろう付けにより接合して前記セラミック接合
体を形成することを特徴とする前記請求項1〜4のいず
れかに記載のセラミック製接合体の製造方法を要旨とす
る。
【0017】本発明では、従来の様に大径の金属製のフ
ランジを使用しないので、ダクトの有効径を従来より小
さくできる。そのため、例えば粒子加速器では、セラミ
ック製接合体の外側に径の小さなマグネットを配置でき
るので、高い加速性能が得られるという効果がある。し
かも、径の大きなマグネットを製造する必要がないの
で、低コスト化に寄与するという利点がある。
【0018】更に、本発明によれば、マグネットの近傍
に大きな金属製のフランジがないので、マグネットの磁
力を十分に発揮でき、その点からも、所望の性能が得ら
れるという効果がある。 (7)請求項7の発明は、第1のセラミック製接合部材
と第2のセラミック製接合部材とを、互いの端面である
接合面にて接合する場合に、前記接合面の外周端の外側
を囲むように発熱体及び誘導コイルを配置するととも
に、少なくとも前記接合面の外周端、発熱体、及び誘導
コイルを含むように、前記各セラミック製接合部材の外
周面の所定範囲を気密性のカバー部材で覆い、且つ、前
記各セラミック製接合部材の接合面と反対側の各端面の
開口部を、気密性の封止部材で覆い、更に、前記各セラ
ミック製接合部材内の中空部と前記カバー部材で覆われ
た空間とを非酸化雰囲気として、高周波加熱によりろう
付け接合を行うことを特徴とする前記請求項6に記載の
セラミック製接合体の製造方法を要旨とする。
【0019】本発明は、セラミック製接合体の製造方法
の構成を例示したものである。本発明では、必要な箇所
のみをカバー部材や封止部材で覆い、その内部を非酸化
雰囲気とすればよいので、加熱装置の構成を簡易化でき
る。つまり、セラミック製接合体全体を加熱装置(例え
ば大型の加熱炉)内に入れる必要はないので、非常に長
尺のダクトでも、容易にしかも低コストで製造すること
ができるという顕著な効果を奏する。
【0020】(8)請求項8の発明は、前記セラミック
製接合体の軸方向と垂直の断面の形状が、長方形又は正
方形を含む多角形、円形、及び楕円形のうちのいずれか
であることを特徴とする前記請求項1〜7のいずれかに
記載のセラミック製接合体の製造方法を要旨とする。
【0021】本発明は、セラミック製接合体(従ってセ
ラミック製接合部材)の断面形状(ダクトでは外形形
状)を例示したものである。尚、多角形の場合には、そ
の角部は、必要に応じて面取りがなされてR形状となっ
ている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明のセラミック製接合
体の製造方法の実施の形態の例(実施例)を、図面を参
照して説明する。 (実施例1)ここでは、例えば粒子加速器において、粒
子が通過する通路の周囲を構成するために使用されるセ
ラミック製接合体(セラミック製長尺ダクト)の製造方
法を例に挙げる。
【0023】a)まず、セラミック製長尺ダクトの構成
を説明する。図1に示す様に、本実施例のアルミナから
なるセラミック製長尺ダクト1は、長さ1000mm×
外径φ200mm×厚み5mmの円筒状のダクトであ
り、2体の同様なアルミナの焼成品であるセラミック製
接合部材(セラミック製ダクト部材)3a、3b(3と
総称する)をつなぎ合わせたものである。
【0024】つまり、セラミック製長尺ダクト1は、図
2に分解して示す様に、長さ500mm×外径φ200
mm×厚さ5mmの円筒形のセラミック製ダクト部材3
同士を、その軸方向長毛方向につなぎ合わせるように、
(例えばJIS BAg−8の銀ろうである)共晶ろう
材5を使用して、貫通孔である中空部7a、7b(7と
総称する)が開口するリング状の端面9a、9b(9と
総称する)にて、ろう付け接合したものである。
【0025】b)次に、前記構成のセラミック製長尺ダ
クト1の製造方法を説明する。 装置構成 まず、セラミック製長尺ダクト1の製造方法に用いる加
熱装置について説明する。
【0026】図3に示す様に、加熱装置11は、高周波
の交番電圧を印加して加熱を行ういわゆる高周波加熱装
置である。この加熱装置11は、セラミック製長尺ダク
ト1の外周側にて所定距離だけ離れて配置されたリング
状の(例えばカーボンからなる)発熱体13と、発熱体
13を誘導加熱するために、発熱体13の外周側にて所
定距離だけ離れて、発熱体13を数回まわる様に配置さ
れた誘導コイル15と、誘導コイル15に対して高周波
の電圧を印加する高周波発生装置(図示せず)とを備え
ている。
【0027】前記発熱体13と誘導コイル15とは、略
直方体の箱状の容器17の中に配置されている。この容
器17の上面19と下面21には、それぞれ貫通孔2
3、25が形成されており、この貫通孔23、25を同
図の上下方向に貫く様に、セラミック製長尺ダクト1
(詳しくは接合前の両セラミック製ダクト部材3)が配
置される。よって、前記発熱体13は、セラミック製長
尺ダクト1が貫挿される空間より外周側に所定距離だけ
離れる位置に固定されていることになる。
【0028】尚、容器13には、後に窒素ガスを充填す
る際に使用するチューブ(図示せず)などを取り付けて
おく。 製造手順 次に、上記加熱装置11を用いて行われる高周波加熱に
よるろう付けの工程について説明する。
【0029】前記図3に示す様に、まず、第1のセラミ
ック製ダクト部材3aの中空部7aが開口する一方の端
面側(開口部分26)を、気密性の閉塞部材27で覆
う。具体的には、アルミホイールなどで端面を塞いだ後
に、その周囲を接着材で固めて封止する。
【0030】次に、封止した側を下にして、第1のセラ
ミック製ダクト部材3aを垂直に立て、その上部を前記
容器17の下面21の貫通孔25から入れて、上端面9
aが容器17内に位置するようにする。詳しくは、第1
のセラミック製ダクト部材3aの上端面9aが、発熱体
13の内側に位置するようにする。
【0031】次に、その上端面9aの全体にわたって、
上述したろう材5を配置する。次に、前記容器17の上
面19の貫通孔23に、第2のセラミック製ダクト部材
3bの下部を入れ、第1のセラミック製ダクト部材3a
の上に、第2のセラミック製ダクト部材3bを立てて、
第1のセラミック製ダクト部材3aの上端面9aと第2
のセラミック製ダクト部材3bの下端面9bとを一致さ
せる。
【0032】これにより、第1のセラミック製ダクト部
材3aの上端面9aと第2のセラミック製ダクト部材3
bの下端面9bとの間に、ろう材5を挟んだ状態となる
(図2参照)。従って、第1のセラミック製ダクト部材
3aの上端面9aと第2のセラミック製ダクト部材3b
の下端面9bとろう材5とは、発熱体13の内側に配置
されることになる。
【0033】尚、第1のセラミック製ダクト部材3aの
上に第2のセラミック製ダクト部材3bを立てる場合に
は、かなり長尺となるので、倒れたりずれたりしない様
に、適宜支えを設けておく。次に、第2のセラミック製
ダクト部材3bの上端側の開口部分33を、第1のセラ
ミック製ダクト部材3aの下端側と同様にして、気密性
の閉塞部材35で覆う。尚、この閉塞部材35には、後
に窒素ガスを充填する際に使用するチューブ(図示せ
ず)などを取り付けておく。
【0034】次に、第1のセラミック製ダクト部材3a
と容器17の下面21との隙間を、気密性を保つために
封止部材(例えばアルミホイールと接着剤)37で塞ぐ
とともに、第2のセラミック製ダクト部材3bと容器1
7の上面19との隙間を、気密性を保つために封止部材
39で塞ぐ。
【0035】次に、前記閉塞部材35のチューブを利用
して、第1のセラミック製ダクト部材3aと第2のセラ
ミック製ダクト部材3bとの内側の中空部7内に、非酸
化性ガスである窒素ガスを充填し、同様に容器17のチ
ューブを利用して、容器17内にも窒素ガスを充填す
る。
【0036】この状態で、高周波発生装置により、誘導
コイル15に高周波の電圧を印加することにより、発熱
体13を高温に加熱し、この高温の加熱により、ろう材
5を溶融させる。その後、高周波加熱を停止し、ろう材
5を冷却して固化させることにより、第1のセラミック
製ダクト部材3aの上端面9aと第2のセラミック製ダ
クト部材3bの下端面9bとをろう付けして、セラミッ
ク製長尺ダクト1を完成する。
【0037】c)この様に、本実施例では、第1のセラ
ミック製ダクト部材3aの上端面9aと第2のセラミッ
ク製ダクト部材3bの下端面9bとの間にろう材5を配
置し、更に、その周囲に発熱体13及び誘導コイル15
を配置するとともに、両ダクト部材3内の中空部7及び
容器17内に窒素ガスを充填して、高周波加熱によるろ
う付けを行っている。
【0038】これにより、長さが1m以上のセラミック
製長尺ダクト1であっても、大きな加熱炉を使用するこ
となく、低コストで容易に製造することができる。ま
た、従来の様に、フランジをろう付けしてからフランジ
同士を溶接するのではなく、直接にろう付けによりセラ
ミック製ダクト部材3同士を接合できるので、製造工程
を大きく簡易化することができる。
【0039】更に、本実施例によれば、セラミック製長
尺ダクト1は、従来の様に大径の金属製のフランジを使
用して接合するのではなく、単にろう材5を使用して各
セラミック製ダクト部材3同士を接合するだけで製造で
きるので、ダクトの有効径が、実際のセラミック製ダク
ト部材3の外径より大きくなることはない。
【0040】そのため、例えば粒子加速器では、セラミ
ック製長尺ダクト1の外側に径の小さなマグネットを配
置できるので、高い加速性能が得られるという効果があ
る。しかも、径の大きなマグネットを製造する必要がな
いので、低コスト化に寄与するという利点がある。
【0041】その上、本実施例では、マグネットの近傍
に大きな金属製のフランジがないので、マグネットの磁
力を十分に発揮でき、その点からも、所望の性能が得ら
れるという効果がある。 (実施例2)次に、実施例2について説明するが、前記
実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0042】図4に示す様に、本実施例のセラミック製
長尺ダクト41は、全長3500mmに及ぶ非常に長い
ストレートなダクトである。このセラミック製長尺ダク
ト41は、それぞれ長さ500mm×外径φ200mm
×厚み5mmの円筒形状の7本のセラミック製ダクト部
材43を、前記実施例1と同様に、軸方向に連接するよ
うに、その開口端面同士をろう付け接合したものであ
る。
【0043】尚、セラミック製長尺ダクト41の両端面
には、他のセラミック製長尺ダクト41との接合のため
に、フランジ45がろう付けされている。本実施例にお
いても、前記実施例1と同様に、高周波ろう付けを行う
が、ろう付けする位置が、徐々に異なってゆくので、即
ちろう付け位置が順次高くなるので、その高さに合わせ
て、(発熱体、誘導コイル、容器等を備えた)加熱装置
の位置を変更してゆく。
【0044】本実施例においても前記実施例1と同様な
効果を奏するとともに、特に、数mに及ぶ非常に長いダ
クトを製造する場合に好適に対処できる。つまり、従来
は、個々のセラミック製ダクト部材にフランジを取り付
け、それらを順次溶接しなけば、その様な長尺のダクト
を製造することは事実上不可能であったが、本実施例で
は、高周波加熱する位置をずらすだけでよく、大型の加
熱炉を使用しなくとも(実際にはこの様な大きな加熱炉
は存在しない)、どの様な長いダクトであっても容易に
製造できるという顕著な効果を奏する。 (実施例3)次に、実施例3について説明するが、前記
実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0045】図5に分解して示す様に、本実施例のセラ
ミック製長尺ダクト51は、各セラミック製ダクト部材
53a、53b同士を、金属部材を介してろう付けした
ものである。つまり、セラミック製ダクト部材53a、
53bの間に、その端面55a、55bと同形状の厚み
5mmのリング状の(例えば非磁性体であるチタン製
の)金属部材57を配置し、この金属部材57と各端面
55a、55bとの間に、それぞれ、ろう材59a、5
9bを配置する。
【0046】そして、これらを重ね合わせた状態で、前
記実施例1と同様に、高周波ろう付けを行い、各セラミ
ック製ダクト部材53a、53b同士を接合して、セラ
ミック製長尺ダクト51を完成する。本実施例によって
も、前記実施例1と同様な効果を奏するととももに、ろ
う付け部分に金属部材57を挟むので、接合強度が大き
く向上するという利点がある。 (実施例4)次に、実施例4について説明するが、前記
実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0047】図6に分解して示す様に、本実施例のセラ
ミック製長尺ダクト61は、各セラミック製ダクト部材
63a、63b同士を、所定の傾斜角度α(例えば2
度)を持たせ、ろう材65を用いて高周波ろう付けした
ものである。つまり、各セラミック製ダクト部材63
a、63bの端面67a、67bは、各セラミック製ダ
クト部材63a、63bの中心軸に対して垂直ではな
く、中心軸に垂直な平面に対して(1/2)α(例えば
1度)だけ傾いているので、接合されたセラミック製長
尺ダクト61は、αだけ折れ曲がった形状となる。
【0048】本実施例によっても、前記実施例1と同様
な効果を奏するとともに、ストレートでない折れ曲がっ
た形状であるので、各種の用途(例えば湾曲した部分へ
の適用など)に利用することができる。 (実施例5)次に、実施例5について説明するが、前記
実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0049】図7に示す様に、本実施例のセラミック製
長尺ダクト71は、全長3500mmに及ぶ非常に長い
緩やかに曲がった形状のダクトである。このセラミック
製長尺ダクト71は、それぞれ長さ略500mm×外径
φ200mm×厚み6mmの円筒形状の7本のセラミッ
ク製ダクト部材73を、前記実施例1と同様に、長手方
向に連接するように、その開口端面75同士をろう付け
接合したものである。
【0050】特に、本実施例では、前記実施例4と同様
に、各セラミック製ダクト部材73の端面75は、中心
軸に対して垂直ではなく、中心軸に垂直な平面に対して
β(例えば2度)だけ傾斜しているので、全体として、
γ=7β(例えば14度)折れ曲がった形状となってい
る。
【0051】尚、セラミック製長尺ダクト71の両端面
には、他のセラミック製長尺ダクト71との接合のため
に、フランジ75がろう付けされている。本実施例によ
っても、前記実施例1と同様な効果を奏するとともも
に、ストレートでなく緩やかに湾曲した形状であるの
で、例えば粒子を通過する湾曲した通路を形成するのに
好適である。
【0052】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。例え
ば、前記実施例では、中空のダクトに本発明を適用した
が、中実の棒状のセラミック製接合体の製造に本発明を
適用した場合も、同様な効果が得られる。
【0053】この接合の際には、セラミック製接合部材
の接合部分の周囲を覆う様にカバー部材を配置し、その
内側の空間を非酸化雰囲気として、同様に高周波加熱を
行えばよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のセラミック製長尺ダクトを示す斜
視図である。
【図2】 実施例1のセラミック製長尺ダクトの接合部
分を拡大して示す分解斜視図である。
【図3】 実施例1のセラミック製長尺ダクトの製造方
法を示す説明図である。
【図4】 実施例2のセラミック製長尺ダクトを示す平
面図である。
【図5】 実施例3のセラミック製長尺ダクトの一部を
破断して示す断面図である。
【図6】 実施例4のセラミック製長尺ダクトの一部を
破断して示す断面図である。
【図7】 実施例5のセラミック製長尺ダクトを示す平
面図である。
【図8】 従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1、41、51、61、71…セラミック製長尺ダクト 3a、3b、3、43、53a、53b、63a、63
b、73…セラミック製ダクト部材 5、55a、55b、65…ろう材 13…発熱体 15…誘導コイル 11…加熱装置 17…容器 57…金属部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 31/02 310 B23K 31/02 310B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全長1m以上のセラミック製接合体の製
    造方法であって、 非酸化雰囲気中にて、2個以上のセラミック製接合部材
    同士を、互いの端面を向かい合わせ、その間にろう材を
    配置した状態で、高周波加熱を行うことにより、各端面
    同士をろう付け接合することを特徴とするセラミック製
    接合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記セラミック製接合部材は、それぞれ
    25cm以上であることを特徴とする前記請求項1に記
    載のセラミック製接合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記向かい合う各端面の間に金属部材を
    配置するとともに、該金属部材と各端面との間に前記ろ
    う材を配置して、前記ろう付け接合することを特徴とす
    る前記請求項1又は2に記載のセラミック製接合体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 接合する一方又は両方のセラミック製接
    合部材の端面を、セラミック製接合部材の軸中心の垂直
    面より傾斜させ、前記各セラミック製接合部材の端面同
    士を、前記ろう付け接合することにより、その接合部分
    にて曲がった形状を有するセラミック製接合体を形成す
    ることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載
    のセラミック製接合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1のセラミック製接合部材と第2のセ
    ラミック製接合部材とを、互いの端面である接合面にて
    接合する場合に、 前記接合面の外周端の外側を囲むように発熱体及び誘導
    コイルを配置するとともに、少なくとも前記接合面の外
    周端、発熱体、及び誘導コイルを含むように、前記各セ
    ラミック製接合部材の外周面の所定範囲を気密性のカバ
    ー部材で覆い、 更に、前記カバー部材で覆われた空間を非酸化雰囲気と
    して、高周波加熱によりろう付け接合を行うことを特徴
    とする前記請求項1〜4のいずれかに記載のセラミック
    製接合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記セラミック製接合部材が中空部を有
    するダクトである場合に、 前記セラミック製接合部材同士を、その中空部が開口す
    る各端面にて、ろう付けにより接合して前記セラミック
    接合体を形成することを特徴とする前記請求項1〜5の
    いずれかに記載のセラミック製接合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 第1のセラミック製接合部材と第2のセ
    ラミック製接合部材とを、互いの端面である接合面にて
    接合する場合に、 前記接合面の外周端の外側を囲むように発熱体及び誘導
    コイルを配置するとともに、少なくとも前記接合面の外
    周端、発熱体、及び誘導コイルを含むように、前記各セ
    ラミック製接合部材の外周面の所定範囲を気密性のカバ
    ー部材で覆い、且つ、前記各セラミック製接合部材の接
    合面と反対側の各端面の開口部を、気密性の封止部材で
    覆い、 更に、前記各セラミック製接合部材内の中空部と前記カ
    バー部材で覆われた空間とを非酸化雰囲気として、高周
    波加熱によりろう付け接合を行うことを特徴とする前記
    請求項6に記載のセラミック製接合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記セラミック製接合体の軸方向と垂直
    の断面の形状が、長方形又は正方形を含む多角形、円
    形、及び楕円形のうちのいずれかであることを特徴とす
    る前記請求項1〜7のいずれかに記載のセラミック製接
    合体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104002008A (zh) * 2014-05-08 2014-08-27 珠海格力电器股份有限公司 感应钎焊装置
CN113385766A (zh) * 2021-05-10 2021-09-14 西安交通大学 面向陶瓷基复合材料及碳/碳复合材料的高温感应钎焊装置

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