JP2003339608A - 食器洗い機 - Google Patents

食器洗い機

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JP2003339608A
JP2003339608A JP2002148714A JP2002148714A JP2003339608A JP 2003339608 A JP2003339608 A JP 2003339608A JP 2002148714 A JP2002148714 A JP 2002148714A JP 2002148714 A JP2002148714 A JP 2002148714A JP 2003339608 A JP2003339608 A JP 2003339608A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 残さい等の異物が分水手段に流入した場合で
も、確実に洗浄経路の切換えが行えるようにする。 【解決手段】 洗浄水が供給される洗浄手段27を切換
える分水手段37を備え、分水手段37は、洗浄手段2
7に各々連通した複数個の流出部39を有するケーシン
グ40と、ケーシング40内に設けた弁体41を有し、
洗浄ポンプ26の断続運転により流出部39を切換える
とともに、流出部39と弁体41との相対する面を弁体
41の直動方向より傾斜するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食器等に洗浄水を
噴射して洗浄する食器洗い機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的な食器洗い機は、図21に
示すように構成していた。以下、その構成について説明
する。
【0003】図に示すように、食器洗い機本体1は、内
部に洗浄槽2を設けており、この洗浄槽2内へ給水弁3
により水または湯を供給するようにしている。洗浄槽2
の底部には排水口4を設け、この排水口4に連通し、モ
ータによって駆動される洗浄ポンプ5を取り付け、この
洗浄ポンプ5により洗浄水を洗浄槽2の内部に循環する
よう構成している。また、排水口4には残さいを捕集す
る残さいフィルタ6を具備している。
【0004】すなわち、洗浄槽2内に供給された洗浄水
は、残さいフィルタ6を通過して洗浄ポンプ5に吸いこ
まれ、洗浄ポンプ5より洗浄槽2の内底部に設けた洗浄
手段(洗浄ノズル)7に供給される。洗浄ノズル7から
噴射された洗浄水は、食器を洗浄した後、再び排水口4
に戻るという経路で循環する。この際、食器から脱落し
た残さい等は、洗浄水とともに残さいフィルタ6に流入
し、この残さいフィルタ6を通過できない大きさの残さ
いは残さいフィルタ6に捕集される。
【0005】また、洗浄ノズル7と洗浄槽2の底部との
間には、洗浄水加熱用のヒータ8を装備し、洗浄ノズル
7の上方には、食器9(被洗浄物)を整然と配置でき、
洗浄水を効果的に食器9に噴射するように構成した食器
かご10を設置して効率的に洗浄を行っている。また、
排水ポンプ11は、排水経路12を通して洗浄水を機外
に排出するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
食器洗い機では、一般家庭等で使用される様々な形状の
食器9等の被洗浄物に対して、洗浄水は下方からの噴射
のみであり、食器かご10にセットしたすべての食器9
を十分に洗浄すること困難であった。また、洗浄槽2の
上方からの噴射がない場合、湯呑みや汁椀など糸底のあ
る食器類は、細かな残さいが糸底に堆積しやすく、ま
た、全体のすすぎ性能も不十分であるという課題を有し
ていた。
【0007】上記課題を解決するために、複数個の洗浄
ノズルを用いて多方向から洗浄水を噴射することが考え
られるが、一度に多量の噴射を行うためには、当然洗浄
槽に溜める給水量も多くしなくてはならない。すなわ
ち、給水量の増大によって洗浄水の温度上昇時間が長く
なり、結果として、運転時間が延びる、消費電力量が増
える、使用水量が増える、さらには、洗浄ポンプも大型
のものが必要となることから、コストの上昇や、一度に
多量の洗浄水を噴射することによる騒音、振動の増大な
ど数々の問題が発生する。
【0008】また、複数個の洗浄ポンプを用いることに
よって、これらの問題を解決することも考えられている
が、洗浄ポンプが各洗浄ノズル毎に必要であり、食器洗
い乾燥機全体に占める洗浄機構部容積が増大するため、
食器洗浄に必要な容積が十分確保できない、あるいは、
必要以上に食器洗い乾燥機本体が大きくなるなどの問題
がある。
【0009】そこで、洗浄水を供給する洗浄手段を選択
的に切換える切換え手段を用い、少量の水で、多方向か
ら効率的に洗浄する方法が提案されており、3方弁を用
いて切換えたり、電動モータで弁体を駆動するものなど
がある。また、モータ等の電動駆動手段を用いずに、洗
浄ポンプの断続運転により切換えるものもある。この場
合は、切換えのための専用動駆動源を必要としたいた
め、コストが安く、切換え手段の小型化を図ることがで
きる。
【0010】このような電動駆動手段を用いない切換え
手段は、例えば図22に示すような構成であり、円筒形
のケーシング13内に、わずかに小径の円筒形の弁体1
4を配し、弁体14の円筒部には開口部15を1ヶ所設
け、ケーシング13の円筒部には複数個の流出部16を
設け、この流出部16は各々複数個の洗浄手段(図示せ
ず)に連通されている。ケーシング13の内面と弁体1
4の外面には係合部17を設け、洗浄ポンプを断続的に
運転することで、弁体14を上下動および回転運動さ
せ、洗浄水を供給する流出部16を切換え、洗浄水が噴
射される洗浄手段を順次切換えるようになっている。
【0011】しかしながら、この構成では、ケーシング
13と弁体14との微少な隙間は略一定であり、残さい
や爪楊枝等の異物を伴って流れる洗浄水を循環した場合
には、この隙間に異物が入り込み、噛み込んでしまうこ
とで弁体14は移動不能となり、洗浄水を供給する洗浄
手段の切換えができなくなるという課題を有していた。
【0012】これは、食器洗い機特有の課題であり、水
道水を切換える切換弁と違って、異物を伴った流れを対
象にしており、食品の他にも、魚の骨、爪楊枝、輪ゴ
ム、ビニールあるいは食器の破片等の材質、形状、大き
さ、硬さなども様々な異物が通過しても、詰まらない構
造とする必要がある。
【0013】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、残さいや爪楊枝等の異物が洗浄水と共に流入した場
合でも、弁体による洗浄水の切換えが確実に行えるよう
にすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の食器洗い機は、洗浄ポンプからの洗浄水が供
給される洗浄手段を切換える分水手段は、洗浄ポンプで
加圧された洗浄水が流入する流入部と複数個の洗浄手段
に各々連通した複数個の流出部を有するケーシングと、
ケーシング内に移動可能に設けた弁体とで構成され、弁
体が略直動および回転動作することで洗浄水を供給する
流出部を切換えるとともに、流出部と弁体との相対する
面は、弁体の直動方向より傾斜させたものである。
【0015】これにより、分水手段に異物が流入し、ケ
ーシングと弁体との間に異物が噛み込んだ場合でも、流
出部と弁体との相対する面は、弁体の直動方向に対して
傾斜させることで、弁体の直動に伴い流出部と弁体との
距離が離れ、挟まった異物が外れるようにしたものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、被洗浄物を収容する洗浄槽と、洗浄水を加圧する洗
浄ポンプと、前記洗浄槽内に洗浄水を噴射する噴射口を
有する複数の洗浄手段と、前記洗浄ポンプからの洗浄水
が供給される洗浄手段を切換える分水手段とを備え、前
記分水手段は、前記洗浄ポンプで加圧された洗浄水が流
入する流入部と複数の前記洗浄手段に各々連通した複数
の流出部を有するケーシングと、前記ケーシング内に移
動可能に設けた弁体を有し、前記弁体が略直動および回
転動作することで洗浄水を供給する流出部を切換えると
ともに、前記流出部と前記弁体との相対する面は、前記
弁体の直動方向より傾斜したことを特徴とするものであ
る。
【0017】これにより、給水量を増加させることな
く、任意の被洗浄物に対して複数方向から洗浄水を噴射
させることができるため、洗浄性能の向上を図ることが
できる。また、より短時間で洗浄することができるな
ど、高効率洗浄を実現することができる。さらに、給水
量やすすぎ回数の削減による省水量、省エネを実現する
ことができる。また、被洗浄物のかごへのセット位置、
セット方法を選ばないので、よりセット性に優れた食器
洗い機とすることができる。
【0018】また、洗浄水を噴射する洗浄手段の切換え
は、洗浄ポンプの断続運転により行うため、モータ等の
専用電動駆動手段を必要とせず、コストが安く、装置の
小型化を図ることができる。
【0019】さらに、流出部と弁体との相対する面は、
弁体の直動方向より傾斜させることで、切換え時の弁体
の直動によって、流出部と弁体との相対する面の距離は
離れるように作用し、残さいや爪楊枝等の異物を伴って
流れる洗浄水を循環し、流出部と弁体との隙間に異物が
入り込んだ場合でも、弁体が離れた際に、その異物を隙
間から除去することができる。このため、隙間に異物が
噛み込んでしまい、弁体が移動不能となることはなく、
確実に弁体の切換えを行える。
【0020】また、洗浄ポンプを運転した瞬間にケーシ
ングと弁体の間に異物が挟まった場合は、すべての洗浄
手段に洗浄水が供給されるなど、その時の洗浄水の供給
は不完全となるが、一旦洗浄ポンプ停止すれば、流出部
と弁体との距離が広がることから異物は取り除かれ、次
に洗浄ポンプを運転した際には問題なく切換えることが
でき、高効率で被洗浄物を洗浄できる。つまり、異物が
ケーシングと弁体との隙間に挟まった場合でも、その異
物は除去可能である分水手段を提供できる。
【0021】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、流出部と弁体との相対する面は、
平面形状としたものであり、形状が簡単で、かつ、平面
度のみで部品を容易に管理できることから、量産した場
合でも、所定寸法の部品を用いることで、漏れ等の少な
い安定した性能を有する分水手段を提供でき、高効率な
洗浄が行える。また、流出部と弁体が接触した状態で
も、弁体は回転可能であり、弁体の直動する距離に関係
なく洗浄水の経路を切換えでき、設計の自由度が向上す
る。
【0022】請求項3に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、流出部と弁体との相対する面は、
円錐形状としたものであり、相対する面は水平から傾斜
していることから、弁体が流出部から離れた時に、異物
が弁体上にとどまる可能性は低くなり、より異物の除去
性能が高い分水手段を提供できる。また、流出部と弁体
が接触した状態でも、弁体は回転可能であり、弁体の直
動する距離に関係なく洗浄水の経路を切換えでき、設計
の自由度が向上する。また、流出部は法線方向に成分を
含むことから、分水部の圧損低減を図ることもできる。
【0023】請求項4に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、流出部と弁体との相対する面は、
角錐形状としたものであり、相対する面は水平から傾斜
していることから、弁体が流出部から離れた時に、異物
が弁体上にとどまる可能性は低くなり、より異物の除去
性能が高い分水手段を提供できる。また、流出部と弁体
は略平面で相対することから、相対面の平面度と角度で
部品形状を容易に管理でき、量産した場合でも、所定寸
法の部品を用いることで、漏れ等の少ない安定した性能
を有する分水手段を提供できる。また、流出部は法線方
向に成分を含むことから、分水部の圧損低減を図ること
もできる。
【0024】請求項5に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、流出部と弁体との相対する面は、
球形状としたものであり、弁体が多少傾斜して流出部に
対向した場合でも、相対する面は流出部も弁体も球形状
であることから、そのために流出部と弁体と隙間が広が
ることはなく、洗浄水の漏れ等は増大せず、切換え性能
を維持できる。
【0025】請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜
5に記載の発明において、洗浄水が通過することで残さ
いを捕集する残さいフィルタを設け、弁体が流出部から
離れる距離は、前記残さいフィルタの隙間以上としたも
のであり、分水手段に流入し得る異物の大きさ以上の隙
間が、流出部と弁体との間に存在し得るため、流入し得
るすべての異物を取り除くことが可能であり、より信頼
性の高い分水手段を提供できる。
【0026】請求項7に記載の発明は、上記請求項1〜
6に記載の発明において、洗浄水が通過することで残さ
いを捕集する残さいフィルタを設け、ケーシングと弁体
との最小隙間は、前記残さいフィルタの隙間以上とした
ものであり、分水手段に流入し得る異物の大きさ以上の
隙間が流出部と弁体との間に存在するため、その隙間に
異物が挟まり、弁体が切換え不能になることを防止す
る。
【0027】請求項8に記載の発明は、上記請求項1〜
7に記載の発明において、弁体は、前記弁体が直動する
方向に対して傾斜可能としたものであり、流出部と弁体
との間に一部に異物が挟まり、洗浄水の圧力等により弁
体に傾斜する力が作用した場合に、弁体がこじる形でケ
ーシング等に噛み込み、弁体が切換え不能になることを
防止する。
【0028】請求項9に記載の発明は、上記請求項1〜
8に記載の発明において、流出部は、ケーシング内に突
出して設けたものであり、流出部と弁体の接触面積は最
小になることから、流出部と弁体との間に異物が挟まり
にくくなり、切換え不要となる回数を低減できる。
【0029】請求項10に記載の発明は、上記請求項1
〜5に記載の発明において、流出部の形状は、扇形状と
したものであり、複数個の流出部で形成される形状が略
円形となることから弁体の外形を最も小さくでき、弁体
とケーシングとの間に十分な隙間を設け、異物の噛み込
みを防止しつつ、分水手段の小型化を図ることができ
る。このため、弁体の外形が略円形であるため、弁体と
ケーシングの間に異物が挟まりにくくなる。さらに、弁
体の移動に対する抵抗が減少するため、弁体の移動が円
滑、かつ短時間で行え、洗浄ポンプを停止させる時間を
短縮できるため、より短時間で高効率な洗浄が行える。
【0030】請求項11に記載の発明は、上記請求項1
〜10に記載の発明において、弁体は、前記弁体を洗浄
水が通過する開口部を有し、前記開口部は、弁体の外形
部と連結した切り欠き形状としたものであり、開口部
は、穴形状ではなく切り欠き形状であることから、ケー
シングと開口部と間に異物が挟まりそうになった場合で
も、その異物の逃げる場所があり、挟まる確率を低減で
きる。
【0031】請求項12に記載の発明は、上記請求項1
〜11に記載の発明において、分水手段は、分解可能な
構造としたものであり、分水手段の内部の清掃等が可能
であり、万が一、切換えが不可能となった場合でも、異
物を取り除く等の保守作業が行え、確実に切換え可能な
状態で製品を使用することができる。
【0032】請求項13に記載の発明は、上記請求項1
2に記載の発明において、分水手段は、洗浄槽内より分
解可能な構造としたものであり、ユーザーが保守作業を
行うことも可能であり、非常に容易に保守作業が行え
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0034】(実施例1)図1〜図5に示すように、食
器洗い機本体20には、扉21で開閉可能な洗浄槽22
を設け、食器等の被洗浄物23は食器かご24にセット
され、洗浄槽22内に収容している。給水弁25は洗浄
槽22に洗浄水を供給するものであり、洗浄ポンプ26
は洗浄水を加圧して、複数の噴射孔を設けた洗浄ノズル
(洗浄手段)27に供給し、洗浄ノズル27より洗浄水
を噴射する。洗浄手段27は、食器かご24の下方から
噴射する27a、27b、右上方より噴射する27c、
左側面より噴射する27dの、4ヶ所に設置しており、
噴流によって軸まわりに回転する回転ノズルとしてい
る。
【0035】洗浄槽22の底部には、洗浄ポンプ26の
吸い込み側へ連通した排水口28を有し、この排水口2
8には残さいを収集する残さいフィルタ29と加熱用の
発熱体30を設け、洗浄槽22の温度を検知する温度セ
ンサ31を設けている。排水ポンプ32は洗浄槽22内
の洗浄水を排出するものである。送風機33は、送風経
路34を通して洗浄槽22に空気を送り、その排気を排
気口35より排出するようにしている。
【0036】洗浄ポンプ26の吐出経路36には、洗浄
水を供給する洗浄手段27を選択的に切換える分水手段
37を設置しており、この分水手段37は、図3〜図5
に示す構造をしている。洗浄ポンプ26で加圧された洗
浄水が流入する流入部38と4個の洗浄手段27に各々
連通した4個の流出部39を有するケーシング40と、
ケーシング40内に移動可能に設けた弁体41とで構成
され、弁体41には洗浄水を通過させる開口部42を設
けている。
【0037】4個の流出部39は各々洗浄経路43で洗
浄手段27に連結されている。そして、弁体41の上昇
時に弁体41を所定角度だけ回転させる一組の上部係合
部44と、弁体41の降下時に弁体41を所定角度だけ
回転させる一組の下部係合部45とを、ケーシング40
側と弁体41側に各々設置している。
【0038】なお、図3等は概念的な図であり、実際に
は、ケーシング40は上下に2分割して、ビス止めや嵌
め込み、溶着や溶接等で結合された構造となる。また、
洗浄槽22が樹脂製の場合など、この洗浄槽22の底面
と一体でケーシング40の一部を構成することも可能で
ある。
【0039】上記構成において、まず、食器洗い機の基
本動作について説明する。食器等の被洗浄物23を食器
かご24にセットして洗浄槽22に収納し、洗剤を投入
した後、扉21により食器洗浄機本体20の開口部を閉
塞し、運転を開始する。被洗浄物23の汚れを落とす洗
浄工程、付着した洗剤や残菜を流すすすぎ工程、そして
被洗浄物23に付着している水適を乾燥させる乾燥工程
の順に実行する。
【0040】まず、給水弁25を動作して所定量の洗浄
水を洗浄槽22に給水し、つづいて洗浄ポンプ26によ
り洗浄水を加圧し、洗浄ノズル27から洗浄水を噴射す
る。この際、洗浄槽22内に設けたシーズヒータ等の発
熱体30に通電しており、洗浄水を加温しながら洗浄工
程は行われる。また、温度センサ31は洗浄槽22の温
度を検知しており、所定温度以上になると発熱体30へ
の通電を停止する。
【0041】洗浄水は、残さいフィルタ29を通過して
洗浄ポンプ26に吸い込まれ、洗浄ポンプ26より洗浄
槽22の内底部に設けた洗浄手段(洗浄ノズル)27に
供給されて、この洗浄ノズル27から噴射され、食器2
3を洗浄した後、再び排水口28に戻るという経路で循
環する。この際、食器23から脱落した残さい等は、洗
浄水とともに残さいフィルタ29に流入し、残さいフィ
ルタ29を通過できない大きさの残さいは残さいフィル
タ29に捕集される。
【0042】所定時間の洗浄工程を終えると、汚れを含
む洗浄水は排水ポンプ32により機外に排出され、新た
に洗浄水が供給される。洗浄ポンプ26を運転し、洗浄
ノズル27から再び洗浄水を噴射して、洗剤や残菜等の
付着した被洗浄物23のすすぎを行う。所定時間運転し
た後、洗浄水を排出し、再び洗浄水を供給するという動
作を繰り返し、このすすぎ工程は連続して3回程度行
う。最後に、洗浄水を機外に排出して、すすぎ工程は終
了する。
【0043】続いて乾燥工程を行い、送風機33を動作
させることにより、送風経路34を通って外気が洗浄槽
22内に送風され、排気口35から排出される。この
際、発熱体30には通電されており、送風と温度の両方
の効果によって被洗浄物23に付着した水滴の蒸発は促
進される。所定時間これらの乾燥工程を行い、運転を終
了する。
【0044】次に、本実施例の特徴的な構成である分水
手段37の動作、作用について説明する。図5に示すよ
うに、ケーシング40は略円筒形であり、その軸方向が
略鉛直方向に配置されており、洗浄ポンプ26で加圧さ
れた洗浄水が流入する流入部38はケーシング40の下
端部に、流出部39はケーシング40の上面に設置して
いる。弁体41は略平面形状をしており、流出部39と
弁体41との相対する面Aも平面形状としている。
【0045】洗浄ポンプ26を運転した場合、流入部3
8より流入した洗浄水の圧力によって弁体41は、上部
係合部44の傾斜に従って、略直動および回転を伴った
動作で上昇し、図5に示すように、所定の流出部39が
開口するような位置で固定され、この流出部39と連通
した洗浄手段27から洗浄水が噴射される。弁体41の
真下から見ると、図6のように、弁体41を洗浄水が通
過する位置に設けた開口部42が、所定の流出部39と
一致するように、上部係合部44を設定している(断面
図では係合部の詳細は図示しておらず、図8を参照のこ
と)。
【0046】続いて、洗浄ポンプ26を一旦停止する
と、弁体41を下方から押し上げていた圧力が作用しな
くなることから、弁体41はその自重で降下するが、こ
の際、下部係合部45の傾斜に従って回転しながら降下
し、図7に示すように所定位置で停止する。
【0047】再び、洗浄ポンプ26を運転すると、上部
係合部44の次の傾斜に係合され、弁体41は回転しな
がら上昇し、次の流出部39と連通されることで、次の
洗浄手段27から洗浄水を噴射する。このように、洗浄
ポンプ26を断続的に運転することで、洗浄水が噴射す
る洗浄手段27は27a、27b、27c、27dの順
で切換えることができる。
【0048】これらの作用によって、同時に4ヶ所の洗
浄手段27に洗浄水を供給するのではなく、順次、洗浄
水を送り込むため、給水量を増加させることなく、任意
の被洗浄物23に対して複数方向から洗浄水を噴射させ
ることができる。したがって、短時間で食器等に付着し
た汚染物を洗浄することができ、高効率洗浄を実現する
ことができる。
【0049】また、食器等に付着した洗剤や残さいを短
時間ですすぐことができるため、すすぎ回数を削減する
ことが可能である。例えば、すすぎ工程を4回行ってい
たものを3回に減少させることが可能である。一回の給
水量を増加させることなく、しかも、すすぎ回数を削減
できることから、ヒ−タを用いた洗浄水の加熱時間も短
縮することができ、省エネ、省水量をも実現することが
できる。
【0050】また、給水量を増大させることなく洗浄ノ
ズル27の数を増やすことができるため、食器等の被洗
浄物23に対してより多方向から洗浄水を噴射させる洗
浄方式とすることができる。よって、使用者は被洗浄物
23の食器かご24へのセット位置や、縦置き、伏せ置
き等のセット方法を選ぶことなく自由にセットできるた
め、よりセット性に優れた食器洗い機とすることができ
る。さらには、角鉢、深い小鉢、角皿等、単一方向から
の噴射では洗浄水が十分行き届かなかった食器に対して
も十分な洗浄性能を発揮することができる。
【0051】なお、1ヶ所の洗浄手段27から噴射する
時間は、数秒から1分程度で切換えれば、効率的な洗浄
が行えるが、1回の洗浄ないしすすぎ工程中に、少なく
とも1回はすべての洗浄手段27から噴射されるように
設定することが望ましい。したがって、10秒から30
秒程度に設定すればよい。
【0052】また、洗浄水を噴射する洗浄手段27の切
換えは、洗浄ポンプ26の断続運転により行っており、
3方弁や電動モータ等の電動駆動減を必要とせず、安価
で、かつ、分水手段37の小型化を提供できる。また、
モータ駆動の場合には、回転軸はケーシング40を貫通
して設置する必要があり、稠密なシール手段を設ける必
要があり構造が複雑になると同時に、このシールが不良
の場合には、製品外部に水漏れを起こす可能性を有して
いたが、本構成では、ケーシング40を貫通して動作す
る部品は存在せず、外部に水漏れを起こす恐れはない。
【0053】円形の係合部を平面に引き伸ばしてその関
係を示すと、図8のようになっており、洗浄ポンプ26
の運転と停止を繰り返すことで、上下方向の略直動と回
転運動を組み合わせた動作をしながら弁体41の位置は
順次切換わる。本実施例では、4ヶ所の流出部39に切
換えるため、一回の停止と運転で弁体41が90度回転
する構成である。
【0054】なお、この係合部に関しては本構成に限定
するものではなく、洗浄ポンプ26を断続的に運転し際
に、洗浄ポンプ26を運転中に所定の流出部39と弁体
41の開口部42が一致すればよく、例えば、弁体41
の降下時にはほとんど回転せず、上昇時に約90度回転
したり、逆に、降下時に約90度回転し、上昇時にはほ
とんど回転しない構成であってもよい。また、三角形状
の爪部形状ではなく、図9に示すように、溝部46を軸
部47がならう構成でもよい。また、弁体41の外周部
に係合部を設けても同様の動作が得られる。
【0055】なお、図8に示した係合部だと、弁体41
は、流出部39に対して回転しながら接触することはな
く、接触面の摩耗はほとんどなく、耐摩耗性材料を使用
したりする必要はなく、単なるPPやPOM等の一般的
な樹脂成形品を使用することができる。
【0056】また、流出部39と弁体41は稠密に密着
することが望ましいが、部品の寸法精度等によりわずか
な隙間が存在したり、あるいは、1mm以下の微少な一
定の隙間を設けた場合でも、他の流出部39への多少の
漏れは発生するものの、分水手段37としては十分機能
することができる。
【0057】なお、洗浄ポンプ26を運転した状態で
は、ケーシング40内に作用する圧力によって弁体41
は、流出部39側、つまり上方に加圧されることによ
り、弁体41は流出部39とのシール面の密着性が増す
ため、洗浄水の漏れを極力小さくすることができ、より
多くの洗浄水が洗浄手段27より噴射されることから、
洗浄性能はさらに向上する。弁体41ないし流出部39
が水圧により変形可能であれは、このシール性はさらに
向上する。
【0058】なお、ケーシング40内は、洗浄ポンプ2
6の運転時には、通常、20〜40kPa程度まで加圧
されるため、弁体の大きさにもよるが、2〜10kg程
度の力が作用することになり、強固に流出部39に押し
付けられることになる。
【0059】さらに、流出部39と弁体41との相対す
る面は、弁体41の略直動方向、すなわち上下方向より
傾斜させている。図5に示すように、流出部39と弁体
41との相対する面は水平方向であり、弁体41の直動
方向からは90度傾斜していることになる。これによ
り、切換え時の弁体41の直動によって、流出部39と
弁体41との相対する面の距離は離れるように作用す
る。
【0060】したがって、残さいや爪楊枝等の異物49
を伴って流れる洗浄水を循環し、例えば図10に示すよ
うに、ケーシング40と弁体41との隙間に異物49が
入り込んだ場合でも、図11に示すように、洗浄ポンプ
26を停止し、弁体41が離れた際に、その異物49を
隙間から除去することができる。このため、隙間に異物
49が噛み込んでしまい、弁体41が移動不能となるこ
とはなく、確実に弁体41の切換えを行える。
【0061】また、図13に示すように、洗浄ポンプ2
6を運転した瞬間にケーシング40と弁体41の間に異
物49が挟まった場合でも、すべての洗浄手段27に洗
浄水が供給されるなど、洗浄水の供給が不完全となる可
能性はあるが、一旦洗浄ポンプ26停止すれば、流出部
39と弁体41との距離が広がることから異物49は取
り除かれ、次に洗浄ポンプ26を運転した際には問題な
く切換えることができ、高効率で被洗浄物23を洗浄で
きる。
【0062】なお、洗浄ポンプ26の停止状態で、異物
49が脱落しなかった場合でも、洗浄ポンプ26運転開
始時の水流によって流出部39側に異物49は流れ、隙
間に挟まり続けることはない。また、洗浄ポンプ26の
運転を1回停止しただけでは、異物49が取り除けなか
った場合でも、数回繰り返すことで、取り除くことがで
きる。また、弁体41の上面に傾斜を有する形状とすれ
ば、より異物49を排除しやすくなる。
【0063】つまり、異物49がケーシング40と弁体
41との隙間に挟まった場合でも、その異物49は除去
可能である分水手段37を提供できる。
【0064】なお、異物49としては様々なものが想定
され、食品の他にも、魚の骨、爪楊枝、輪ゴム、ビニー
ルあるいは食器の破片等が想定される。特に、爪楊枝や
さくらんぼの茎等の細長い物は、長さが長いにも関わら
ず、残さいフィルタを通過する可能性があり、本構成で
は、このような異物に対しても対応可能である。
【0065】また、本構成では、弁体41の上昇動作は
加圧された洗浄水の圧力で、降下動作は弁体41の自重
で行うようになっており、弁体41の軸方向は略鉛直方
向にとる必要がある。この場合、弁体41の比重は1以
上必要であり、加圧時に弁体41が上昇可能な範囲で大
きいほど、確実に降下および回転動作を行え、分水手段
37の切換え性能は高くなる。
【0066】また、弁体41の降下時間が短くなること
から、洗浄ポンプ26の停止時間を短くでき、洗浄時間
の短縮が図れる。樹脂材料で弁体41を構成しても、十
分な切換え動作は得られるが、金属などの比重の重い材
料を用いたり、樹脂材料と金属材料を組み合わせると有
効である。また、弁体41が流出部39から離れる方向
に作用するばねやゴム材料などの付勢手段50(図示せ
ず)を用いることでも、確実に弁体41を移動させるこ
とができる。この場合は、鉛直上向きにとる必要はな
く、どの方向に分水手段37を設置しても、同様の効果
が得られる。
【0067】また、弁体41が流出部39から離れる距
離は、残さいフィルタ29の隙間以上としており、残さ
いフィルタ29を通過して分水手段37に流入し得る異
物49の大きさ以上の隙間が、流出部39と弁体41と
の間に存在し得るため、洗浄ポンプ26を停止した際
に、その間に挟まった異物49を取り除くことができ、
常に信頼性の高い分水手段37を提供できる。
【0068】なお、残さいフィルタ29の隙間以上と
は、丸孔の直径、メッシュの辺長さなどがこれに相当す
るが、厳密には図12に示すように残さいフィルタ29
を通過し得る異物49の最小寸法B以上のことである。
また、残さいフィルタ29には、排水孔28に固定され
取り外し不可の固定フィルタ51と取り外して掃除でき
る着脱フィルタ52の2個を有する場合があるが、いず
れか小さい方の寸法(通常は着脱フィルタ52)に設定
すれば、通常運転時には問題なく対応できる。ただし、
着脱フィルタ52の誤設置や取り付け忘れ等の可能性も
あるため、固定フィルタ51の隙間以上の距離を離れる
ように設定すれば、確実である。
【0069】また、ケーシング40と弁体41との最小
隙間は、前記残さいフィルタ29の隙間以上に設定して
いる。ケーシング40と弁体41との隙間とは、弁体4
1の外周および端面方向であり、流出部39側の端面
は、弁体41が直動する距離のことである。なお、前記
残さいフィルタ29の隙間以上とは、上述の通りであ
る。これにより、分水手段37に流入し得る異物49の
大きさ以上の隙間が流出部39と弁体41との間に存在
するため、その隙間に異物49が挟まり、弁体41が切
換え不能になることを防止する。
【0070】また、弁体41は、弁体41が直動する方
向すなわち上下方向に対して傾斜可能としている。図1
3に示すように、流出部39と弁体41との隙間に一部
に異物49が挟まり、洗浄水の圧力等により弁体41に
傾斜する力が作用した場合でも、弁体41がこじる形で
ケーシング40等に噛み込み、弁体41が切換え不能に
なることを防止する。例えば、中心軸体48の隙間等で
ある。また、これにより弁体41やケーシング40が破
損する恐れもない。傾斜する角度は、上述した残さいフ
ィルタ29の隙間の大きさの異物49が挟まった場合に
傾斜する角度以上傾斜可能であればよい。
【0071】また、図5に示したように、各々の流出部
39は、パイプ状にケーシング40内に突出して設けて
いる。これにより、流出部39と弁体41との接触面積
は、4本のパイプの端面のみであり、突出させていない
場合と比べて小さくでき、流出部39と弁体41との間
に異物49が挟まりにくくなり、切換え不良の回数を低
減できる。ただし、この構成に限定するものではなく、
流出部39や弁体41の形状次第では、突出させなくて
も同様の効果を得ることができる。
【0072】また、弁体41を貫通した中心軸体48を
設置しているが、これは流出部39に対して進退自在に
設けた弁体41の直動動作の安定性を高め、弁体41の
脱落を防止するよう作用するが、必須ではなく、外周部
や係合部等によってこれらの作用が得られれば、特に必
要はなく、この構成に限定するものではない。
【0073】また、洗浄水が供給されている洗浄手段2
7を検知する検知手段(図示せず)を用いれば、洗浄手
段27ごとに噴射時間を可変することもでき、より効率
的な洗浄が行える。例えば、洗いにくい茶碗に対する洗
浄力を向上するために、洗浄手段27aからの噴射時間
を他よりも長くすることなどが効果的である。
【0074】検知手段としては、弁体41の回転位置を
検知する手段や、洗浄経路43内の圧力を検知したり、
流れる水の有無を検知する手段など種々の方式が考えら
れる。また、4ヶ所にセンサを用いる必要はなく、1ヶ
所であっても、洗浄ポンプ26の運転・停止の回数の情
報と併せれば、いずれの位置から噴射されているかを知
ることができる。
【0075】また、被洗浄物23が少量の場合など、す
べての洗浄手段27から洗浄水を噴射する必要がない場
合には、不必要な洗浄手段27からの噴射時間は、1秒
以下程度のごく短時間とすることで、ほとんど噴射させ
ず、必要な洗浄手段27のみから噴射することで、より
効率的な洗浄を行うことが可能であり、運転時間の短縮
が図れる。
【0076】また、すすぎの最終の噴射は食器かご24
の上方に設けた洗浄手段27cから噴射するようにする
ことで、微細な粒子の付着をできるだけ少なくすること
ができ、より洗浄性能を高めることができる。
【0077】なお、本実施例において、洗浄手段27は
4ヶ所とし、すべて回転可能な回転ノズルとしたが、4
ヶ所に限定するものではなく、食器かご24の食器配置
等に応じに、その個数を設定すればよい。2ヶ所以上で
あれば効果を発揮するが、全ての食器23に対して2方
向以上からの噴射が得られることが洗浄性能を向上する
上で重要であることから、4ヶ所以上であることが望ま
しい。
【0078】逆に、分岐数が多すぎると、1個の洗浄手
段27から噴射される総水量が小さくなり洗浄効果が薄
れることから10ヶ所以下、好ましくは6ヶ所以下であ
ることが望ましい。また、回転ノズルを用いると洗浄性
能は向上するが、洗浄手段27の占める空間が増大する
ことから、本体の外郭寸法が同一の場合、食器を収容す
る部分の容積が減少する課題もあるため、図14のよう
に背面および上方に設置するノズルが回転しない固定式
の洗浄手段27とすることも有効であり、回転ノズルや
固定ノズル等の方式や、その噴射口の個数に限定するも
のではない。また、設置位置も背面や前面などでもよ
い。
【0079】また、複数個の洗浄手段27のうち噴射さ
れる洗浄手段27は1ヶ所のみとしたが、弁体41の開
口部42を2ヶ所、あるいはそれ以上設けることで、複
数個の洗浄手段27から同時に噴射させ、その位置を切
換えることも可能である。
【0080】また、複数個の流出部39のうちの1個
を、機外に洗浄水を排出する排出経路に接続すれば、排
水ポンプ32を用いずに排水を行うこともでき、排水ポ
ンプ32を設置する必要がなくなり、コストダウンや装
置の小型化が図れる。なお、洗浄運転時に順次洗浄手段
27を切換える時に、この流出部39も必ず通過するた
め、ここで洗浄ポンプ26を運転しつづけると洗浄中に
排水されてしまうため、洗浄水が供給されている流出部
39を検出し、排水時以外は、この排水用の流出部39
に対して洗浄水を供給する時間をごく短時間とすること
で、排水時以外の機外への排水を防止できる。また、排
水経路の途中に開閉弁を設ければ、確実に機外への洗浄
水の排水を防止できる。
【0081】また、洗浄ポンプ26は、運転と停止を繰
り返す構成としたが、インバータモータを使用した洗浄
ポンプ26のように、ポンプの出力を可変できるものを
使用する場合には、ポンプの出力の強弱を利用して弁体
41を切換えることも可能である。弱時の出力を、弁体
41が流出部39から離れる出力以下にすれば切換え可
能であり、ポンプの運転と停止の回数が減少することか
ら、モータの寿命向上を図ることができる。また、静音
化もつながる。
【0082】なお、本発明は洗浄水の切換方式に関する
ものであり、食器洗い機本体20の形状や大きさ、扉2
1の開閉方式、食器の配置、個々の部品の配置等を限定
するものではない。また、実施例1では、乾燥機能を有
する食器洗い乾燥機の例を示したが、乾燥機能を伴わな
い食器洗い機においても同様の効果が得られる。
【0083】(実施例2)図15〜図17に示すよう
に、流出部39と弁体41との相対する面を平面形状以
外としたものである。
【0084】図15に示したものは、流出部39と弁体
41との相対する面を円錐形状としたものである。図の
ように、相対する面は水平より傾斜しており、弁体41
が流出部39から離れた時に、挟まった異物49が弁体
41上にとどまる可能性は低くなり、より異物49の除
去性能が高い分水手段37を提供できる。なお、回転軸
の方向はいずれの方向に設置しても水平より傾斜するた
め、効果が得られる。
【0085】また、流出部39と弁体41が接触した状
態でも、弁体41は回転可能であり、弁体41の直動す
る距離に関係なく洗浄水の経路を切換えでき、設計の自
由度が向上する。さらに、図のように、流出部39を出
た洗浄水が水平方向に屈折する構成の場合、円錐形の流
出部39は法線(水平)方向に成分を含むことから、分
水部の圧損低減を図ることもできる。なお、弁体41が
離れる距離とは、面と面との距離のことであり、図中の
C寸法がその距離である。
【0086】また、円錐部のテーパ角度Dに限定はない
が、0度に近くなるとクサビの効果により弁体41の移
動が不可能となったり、必要な隙間を確保するための直
動距離が長くなり、ケーシングが大きくなるなどの課題
を有しており、角度Dは30度以上、好ましくは90度
以上であることが望ましい。
【0087】また、図16に示したものは、流出部39
と弁体41との相対する面を角錐形状としたものであ
る。相対する面が水平より傾斜することでは円錐と同様
の作用であり、さらに、流出部39と弁体41は略平面
で相対することから、相対面の平面度と角度で部品形状
を容易に管理でき、量産した場合でも、所定寸法の部品
を用いることで、漏れ等の少ない安定した性能を有する
分水手段37を提供できる。
【0088】また、図17に示したものは、流出部39
と弁体41との相対する面を球形状としたものである。
弁体41が多少傾斜して流出部39に対向した場合、わ
ずかに開口部42と流出部39の位置はずれるものの、
相対する面は流出部39も弁体41も球形状であること
から、そのために流出部39と弁体41と隙間が広がる
ことはなく、洗浄水の漏れ等は増大せず、切換え性能を
維持できる。
【0089】(実施例3)図18に示すように、流出部
39の形状は扇形状としたものであり、弁体41の開口
部42は弁体41の外形部と連結した切り欠き形状とし
たものであり、基本的な構成および作用、効果は実施例
1と同様である。
【0090】流出部39の形状を扇形状とし、複数個の
流出部39を軸周りに配置すると、それらの流出部39
で形成される形状Eは、略円形となる。同じ流出部39
の面積を確保する場合、この形状が最も弁体41の外形
を小さくでき、弁体41とケーシング40との間に十分
な隙間を設け、異物49の噛み込みを防止しつつ、分水
手段37の小型化を図ることができる。
【0091】また、弁体41の外形が略円形となれば、
弁体41とケーシング40の間に異物49が挟まりにく
くなり、切換え不良を起こす確立も減少する。さらに、
弁体41の移動に対する抵抗が減少するため、弁体41
の移動が円滑、かつ短時間で行え、洗浄ポンプ26を停
止させる時間を短縮できるため、より短時間で高効率な
洗浄が行える。
【0092】また、図19に示すように、開口部42を
弁体41の外形部と連結した切り欠き形状とすること
で、流出部39やケーシング40と開口部42と間に異
物49が挟まりそうになった場合でも、その異物49の
逃げる場所があり、挟まる確率を低減できる。
【0093】(実施例4)図20に示すように、分水手
段37を分解可能な構造としたものである。
【0094】図は洗浄槽22の底部の斜視図であり、蓋
部53を回して取り外すことにより、分水手段37を分
解可能としている。これにより、分水手段37の内部の
清掃等が可能であり、万が一、切換えが不可能となった
場合でも、異物49を取り除く等の保守作業が行え、確
実に切換え可能な状態で製品を使用することができる。
特に、洗浄槽22内より分解可能な構造とした場合に
は、食器洗い機本体20を分解することなく保守作業が
行えることから、ユーザーが保守作業を行うことも可能
であり、非常に容易に保守作業が行える。
【0095】なお、蓋部53をねじ体とした本構成以外
に、ビス締めで分解可能であったり、蓋部53を挿入す
れば爪部が嵌合し、ワンタッチで着脱できる構成など、
いかなる方法であってもかまわない。また、洗浄槽22
内から分解できなくても、底面より簡単に分解できれ
ば、容易に保守作業は行える。
【0096】また、本実施例のように洗浄槽22内にケ
ーシング40の開口位置がある場合、洗浄槽22とケー
シング40を一体部品で形成することができ、この場合
は、分水手段37からの水漏れの恐れがなくなる。
【0097】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、異物がケ
ーシングと弁体との隙間に挟まった場合でも、その異物
を容易に除去して、洗浄水が供給される洗浄手段を的確
に切換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の食器洗い機の要部断面図
【図2】同食器洗い機の要部断面図
【図3】同食器洗い機の分水手段の斜視図
【図4】同食器洗い機の分水手段の分解斜視図
【図5】同食器洗い機の分水手段の洗浄ポンプ運転状態
での断面図
【図6】同食器洗い機の分水手段の弁体の下面図
【図7】同食器洗い機の分水手段の洗浄ポンプ停止状態
での断面図
【図8】同食器洗い機の分水手段の係合部の詳細図
【図9】同食器洗い機の分水手段の他の係合部の詳細図
【図10】同食器洗い機の分水手段に異物が挟まった状
態の断面図
【図11】同食器洗い機の分水手段の洗浄ポンプ停止状
態での断面図
【図12】異物の代表例の斜視図
【図13】本発明の実施例1の食器洗い機の分水手段の
流出部と弁体との間に異物が挟まった状態の断面図
【図14】同食器洗い機の洗浄手段に固定ノズルを用い
た断面図
【図15】同実施例2の食器洗い機の分水手段の流出部
と弁体との相対する面の形状を円錐形状とした断面図
【図16】同実施例2の食器洗い機の分水手段の流出部
と弁体との相対する面の形状を角錐形状とした斜視図
【図17】同実施例2の食器洗い機の分水手段の流出部
と弁体との相対する面の形状を球形状とした断面図
【図18】同実施例3の食器洗い機の分水手段の流出部
の平面図
【図19】同実施例3の食器洗い機の分水手段の弁体の
平面図
【図20】同実施例4の食器洗い機の要部分解斜視図
【図21】従来の食器洗い機の要部断面図
【図22】同食器洗い機の切換手段の斜視図
【符号の説明】
22 洗浄槽 26 洗浄ポンプ 27 洗浄ノズル(洗浄手段) 37 分水手段 38 流入部 39 流出部 40 ケーシング 41 弁体

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物を収容する洗浄槽と、洗浄水を
    加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄槽内に洗浄水を噴射す
    る噴射口を有する複数の洗浄手段と、前記洗浄ポンプか
    らの洗浄水が供給される洗浄手段を切換える分水手段と
    を備え、前記分水手段は、前記洗浄ポンプで加圧された
    洗浄水が流入する流入部と複数の前記洗浄手段に各々連
    通した複数の流出部を有するケーシングと、前記ケーシ
    ング内に移動可能に設けた弁体を有し、前記弁体が略直
    動および回転動作することで洗浄水を供給する流出部を
    切換えるとともに、前記流出部と前記弁体との相対する
    面は、前記弁体の直動方向より傾斜したことを特徴とす
    る食器洗い機。
  2. 【請求項2】 流出部と弁体との相対する面は、平面形
    状とした請求項1記載の食器洗い機。
  3. 【請求項3】 流出部と弁体との相対する面は、円錐形
    状とした請求項1記載の食器洗い機。
  4. 【請求項4】 流出部と弁体との相対する面は、角錐形
    状とした請求項1記載の食器洗い機。
  5. 【請求項5】 流出部と弁体との相対する面は、球形状
    とした請求項1記載の食器洗い機。
  6. 【請求項6】 洗浄水が通過することで残さいを捕集す
    る残さいフィルタを設け、弁体が流出部から離れる距離
    は、前記残さいフィルタの隙間以上とした請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の食器洗い機。
  7. 【請求項7】 洗浄水が通過することで残さいを捕集す
    る残さいフィルタを設け、ケーシングと弁体との最小隙
    間は、前記残さいフィルタの隙間以上とした請求項1〜
    6のいずれか1項に記載の食器洗い機。
  8. 【請求項8】 弁体は、前記弁体が直動する方向に対し
    て傾斜可能とした請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    食器洗い機。
  9. 【請求項9】 流出部は、ケーシング内に突出して設け
    た請求項1〜8のいずれか1項に記載の食器洗い機。
  10. 【請求項10】 流出部の形状は、略扇形状とした請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の食器洗い機。
  11. 【請求項11】 弁体は、前記弁体を洗浄水が通過する
    開口部を有し、前記開口部は、前記弁体の外形部と連結
    した切り欠き形状とした請求項1〜10のいずれか1項
    に記載の食器洗い機。
  12. 【請求項12】 分水手段は、分解可能な構造とした請
    求項1〜11のいずれか1項に記載の食器洗い機。
  13. 【請求項13】 分水手段は、洗浄槽内より分解可能な
    構造とした請求項12記載の食器洗い機。
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