JP2003338650A - 光増幅器 - Google Patents

光増幅器

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JP2003338650A JP2003068988A JP2003068988A JP2003338650A JP 2003338650 A JP2003338650 A JP 2003338650A JP 2003068988 A JP2003068988 A JP 2003068988A JP 2003068988 A JP2003068988 A JP 2003068988A JP 2003338650 A JP2003338650 A JP 2003338650A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は広く一般的な希土類イオンが添加さ
れた増幅媒体を用いた光増幅器であって利得プロファイ
ルを一定に保つことができるものを提供する。 【解決手段】 本発明は、希土類を添加した増幅媒体を
用いる光増幅器において、利得プロファイルを一定に保
つように制御できる光増幅器に関する。本発明の光増幅
器は、増幅媒体としての希土類イオンをコアおよび/ま
たはクラッドに添加した希土類添加光ファイバまたは希
土類添加光導波路、該増幅媒体を励起するための励起手
段、前記増幅媒体内で生じた増幅された自然放出光の特
定の波長においてレーザー発振を起こさせる光共振器
と、該光増幅器内の光信号をモニタして前記励起手段を
制御するための制御部とを具備する。また、本発明は該
光増幅器の利得プロファイルを一定に制御する方法に関
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光増幅器に関す
る。より詳細には、希土類イオンを含有する増幅媒体を
備えた光増幅器の利得プロファイルを制御する技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】波長分割多重(WDM)通信は、近年に
おける光通信容量の急増に対応する最も有効な手段の1
つである。WDM通信では信号チャネル数の増加によ
り、通信容量の拡大を行うことを特徴としているが、そ
のためには信号波長域の拡大が不可欠である。
【0003】現在のWDM通信では、希土類イオン添加
光ファイバ増幅器が使用されている。WDM通信で使用
されている増幅帯域としては、エルビウム添加光ファイ
バ増幅器(EDFA)の増幅帯域であるC帯(1530
nm〜1570nm)がある。
【0004】一方、C帯と同等の低損失と低分散性を有
する帯域として、S帯(1460nm〜1530nm)
があり、次世代の信号波長域として注目されている。ツ
リウム添加光ファイバ増幅器(TDFA)は、S帯に増
幅帯域を有しており、精力的な検討がなされている。
【0005】S帯用のTDFAでは、光増幅器全体でL
帯のEDFAと同等のパワー変換効率(40%)が達成
されており、WDM伝送の実験も成功している(例え
ば、OFC2001 PD−1(非特許文献1)参
照)。さらに、C帯の増幅帯域を使用したEDFAとL
帯の増幅帯域を使用したEDFAとの帯域合波による広
帯域化も達成されており、これにより10.9Tbit
/sの広帯域伝送が報告されている(例えば、OFC2
001 PD−24(非特許文献2)参照)。
【0006】ところで、希土類添加光ファイバを増幅媒
体として用いた増幅器を中継器として複数用いたWDM
通信において、中継後の増幅器の出力スペクトルが変化
し、場合によっては、そのスペクトルが大きく歪むとい
う問題が発生する。
【0007】このような現象が現れるのは、伝送路の損
失の経時変化や信号チャネル数の変化により光増幅器へ
の入力信号光のパワーが変化し、これによって光増幅器
の利得スペクトルが変化し、この変化が伝送路全体で累
積して信号の歪みが生じるためである。
【0008】上述の増幅器の利得スペクトルが大きく歪
む現象は、伝送距離を制限する要因となるため、増幅器
の利得スペクトルが一定になるように制御する必要があ
る。その制御方法としては、各光増幅器において利得プ
ロファイルを一定に保つように制御すること(以下、利
得プロファイル一定制御とも称する。)が有効である。
【0009】例えば、石英系EDFAの制御方法の一例
として、1チャネルの信号光の利得をモニタし、そのチ
ャネルの利得が常に一定となるように励起光パワーを制
御する方法がある。石英系EDFAの利得プロファイル
を一定に制御する方法は、この方法でほぼ確立されてい
る。また、フッ化物PDFAの利得プロファイル一定制
御についても同様の方法で制御することができる。これ
らの光増幅器の増幅媒体(光ファイバ)は、増幅に関与
する準位が実質的に2つである増幅メカニズムにより動
作する。そのメカニズムは、増幅に関与する始準位(以
下増幅始凖位ともいう)と、増幅に関与する終準位(以
下増幅終凖位ともいう)または基底準位のみで取り扱う
ことができる非常に希なケースである。
【0010】これらのケースについて、図1を参照して
説明する。図1(A)は石英系EDFAの励起準位模式
図であり、図1(B)は、プラセオジム添加光ファイバ
増幅器(PDFA)の励起準位模式図である。
【0011】石英系EDFAでは、図1(A)に示され
るように、増幅終準位と基底準位が一致するため、増幅
に関与する準位が増幅始準位(13/2)と増幅終
準位(15/2)の2つとなる。従って、1チャネ
ルの信号光の利得をモニタし、そのチャネルの利得が常
に一定となるように励起光源の光量を調節して、利得プ
ロファイルを一定に保つように制御することができる。
【0012】また、PDFAでは、図1(B)に示すよ
うに、増幅に関与する準位が増幅始準位、増幅終準位お
よび基底準位の3つ存在する。しかし、PDFAでは、
増幅終準位の蛍光寿命が増幅始準位に比べ非常に短いた
め、増幅終準位を無視して考えることができる。従っ
て、石英系EDFAと同様にして利得プロファイルを一
定に保つように制御することができる。
【0013】このように、増幅に関与する準位が実質的
に2つである場合には、利得プロファイルを一定に保つ
ことは比較的容易である。
【0014】しかし、一般には、希土類イオンを添加し
た増幅媒体を用いた光増幅器では、増幅に関与する準位
が実質的に2つと見なせる場合は少なく、このような一
般的な光増幅器には、上述のような、1つの信号の波長
の利得をモニターし、その利得の変化から励起光源の光
量を調節して、利得プロファイルを一定に保つように制
御する方法を適用することができない。即ち、励起光源
の光量を調節して、1つの信号の波長の利得を一定に制
御するのみでは、入力信号のレベルの変動やその他の条
件(例えば温度変化)に対して利得プロファイルを一定
に制御することはできない。
【0015】このため、このような系では基本的に2種
類の異なる信号の波長での利得をモニタすることが必要
となり、複雑な制御をする必要があった。
【0016】上述のように、一部の希土類イオンが添加
された増幅媒体(光ファイバあるいは光導波路)を用い
た光増幅器では、1つの信号の波長の利得をモニタし
て、励起光を制御して、利得プロファイルを一定に制御
することができるが、その他の希土類イオンが添加され
た増幅媒体を用いた光増幅器では、利得プロファイルを
一定に制御することができない。
【0017】上述のような1つの信号の波長の利得をモ
ニターし、その変化に基づいて励起光源の光量を調節し
て、利得プロファイルを一定に保つ方法とは別に、共振
器を用いて利得プロファイルを一定に保つ方法も提案さ
れている。
【0018】例えば、E. Desurvire et al., "Gain con
trol in erbium-doped fiber amplifiers by all-optic
al feedback loop"., IEEE, Electronics Letters. Vo
l. 27, No.7, pp.560-561, 28th March 1991(非特許文
献3)では、フィードバックループの構成を導入して、
1波長のASEをレーザ発振させ、該波長の利得をクラ
ンプすることにより、利得スペクトラムを制御する技術
が提案されている。この他、利得をクランプする技術と
して、欧州特許出願公開第0497491号明細書(特
許文献1)、特表平9−509012号公報(特許文献
2)、特開平11−145533号公報(特許文献3)
などがある。
【0019】しかし、上述のような共振器を用いる方法
は、増幅に大きく関与する準位(即ち、利得スペクトル
の状態を決定する上で考慮すべき準位をいう。)が2つ
のみである石英系EDFAに対しては制御可能である
が、TDFA、その他の希土類添加光ファイバ増幅器に
対しては制御できない。
【0020】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0497491号明
細書
【0021】
【特許文献2】特開平7−521675号公報
【0022】
【特許文献3】特開平11−145533号公報
【0023】
【非特許文献1】OFC2001 PD−1
【0024】
【非特許文献2】OFC2001 PD−24
【0025】
【非特許文献3】E. Desurvire et al., "Gain control
in erbium-doped fiber amplifiers by all-optical f
eedback loop"., IEEE, Electronics Letters. Vol. 2
7, No.7, pp.560-561, 28th March 1991
【0026】
【非特許文献4】E. Desurvire, "Erbium-Doped Fiber
Amplifiers," A. Wiley-Interscience Publication, C
hapter 1, 1994
【0027】
【非特許文献5】Won Jae Lee et al., "Gain excursio
n & tilt compensation algorithm for TDFA using 1.4
μm/1.5μm dual wavelength control"., OFC2002, Th
Z3
【0028】
【発明が解決しようとする課題】従って、簡易な方法
で、広く一般の希土類添加増幅媒体を用いた光増幅器に
適用できる、利得プロファイルを一定に制御できる光増
幅器および制御方法が望まれている。
【0029】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的は、広く一般的な希土類イオンが添
加された増幅媒体を用いた光増幅器において、利得プロ
ファイルを一定に保つように簡便に制御できる光増幅器
を提供することにある。
【0030】また、本発明の目的は、広く一般的な希土
類イオンが添加された増幅媒体を用いた光増幅器を用い
て利得プロファイルを一定に保つように制御する制御方
法を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面は、
希土類を添加した増幅媒体を用いる光増幅器において、
利得プロファイルを一定に保つように制御できる光増幅
器に関する。特に本発明の光増幅器は、一般の希土類イ
オンを1または複数添加した増幅媒体を用いる光増幅器
に関する。
【0032】第1の実施形態によれば、本発明の光増幅
器は、増幅媒体としての希土類イオンをコアおよび/ま
たはクラッドに添加した希土類添加光ファイバまたは希
土類添加光導波路、該増幅媒体を励起するための励起手
段、前記増幅媒体内で生じた増幅された自然放出光のス
ペクトル内の少なくとも1波長でレーザー発振させる光
共振器と、該光増幅媒体に入力する光から選ばれる少な
くとも一つの所定の波長範囲の光のパワーおよび該光増
幅媒体から出力される光から選ばれる少なくとも一つの
所定の波長範囲の光のパワーから選択される少なくとも
1つの光パワーをモニタする監視手段、前記監視手段よ
り得られた値を基に前記励起手段を制御するための制御
部とを含む。
【0033】また、第2の実施形態によれば、本発明の
光増幅器は、増幅媒体として希土類イオンをコアおよび
/またはクラッドに添加した希土類添加光ファイバまた
は希土類添加光導波路、該増幅媒体を励起するための励
起手段、前記増幅媒体内で生じた増幅された自然放出光
を複数の発振波長でレーザー発振させる光共振器を含
む。
【0034】本発明の第2の側面は、光増幅器の利得プ
ロファイルを一定に制御するための方法である。
【0035】本発明の第1の実施形態の制御方法は、増
幅媒体としての希土類イオンをコアおよび/またはクラ
ッドに添加した希土類添加光ファイバまたは希土類添加
光導波路、該増幅媒体を励起するための励起手段、レー
ザー発振をさせる光共振器と、監視手段、前記監視手段
より得られた値を基に前記励起手段を制御するための制
御部とを含む光増幅器の利得プロファイルを一定に制御
する方法であって、光増幅器内で前記光共振器により増
幅媒体の増幅された自然放出光の前記増幅媒体内で生じ
た増幅された自然放出光のスペクトル内の少なくとも1
波長でレーザ発振を起こさせることと、前記監視手段に
より該光増幅媒体に入力する光から選ばれる少なくとも
一つの所定の波長範囲の光のパワーおよび該光増幅媒体
から出力される光から選ばれる少なくとも一つの所定の
波長範囲の光のパワーから選択される少なくとも1つの
光パワーをモニタし、前記監視手段より得られた値を基
に、前記制御部が前記励起手段を制御して前記励起光源
の光量を制御することとを含む。
【0036】本発明の第2の実施形態の制御方法は、増
幅媒体として希土類イオンをコアおよび/またはクラッ
ドに添加した希土類添加光ファイバまたは希土類添加光
導波路、該増幅媒体を励起するための励起手段、光共振
器を含む光増幅器の利得プロファイルを一定に制御する
方法であって、前記増幅媒体内で生じた増幅された自然
放出光を複数の発振波長でレーザー発振させることを含
む。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の第1の側面は、希土類を
添加した増幅媒体を用いる光増幅器において、利得プロ
ファイルを一定に保つように制御できる光増幅器に関す
る。
【0038】本発明の第2の側面は、希土類を添加した
増幅媒体を用いる光増幅器の利得プロファイルを一定に
保つための制御方法に関する。
【0039】本発明では、上述のように第1の実施形態
および第2の実施形態の光増幅器および制御方法があ
る。まず第1および第2の実施形態の原理について説明
する。
【0040】まず、増幅に関与する準位が増幅終凖位と
増幅始凖位の2つの準位のみである希土類を添加した増
幅媒体を用いる場合についてその光増幅器と利得プロフ
ァイルを一定に制御する方法について説明する。このよ
うな増幅器には、増幅媒体として石英系EDFAを用い
たものがある。
【0041】石英系のエルビウム添加光ファイバ(ED
F)を増幅媒体とする光増幅器は、増幅に関与する準位
が増幅終凖位(15/2)と増幅始凖位(
13/2)の2つの準位であり、比較的簡単な系であ
る。
【0042】このような増幅器は、例えば石英系EDF
を増幅媒体とする光増幅器(石英系EDFA)は、石英
系EDF、石英系EDFを励起するための励起手段、入
力信号光などをモニターするためのモニター手段、およ
びこのモニター手段からの情報を基に励起手段を制御す
るための制御部を少なくとも有する。
【0043】図2(A)は、石英系EDFを増幅媒体と
する光増幅器のEr3+イオンのエネルギー凖位を示す
図である。この光増幅器では、増幅の終凖位(
15/2)から増幅の始凖位(13/2)へ励起す
る方法を用いて増幅を行っている。石英系EDFAの利
得プロファイル一定制御の方法の一例は、1チャネル
(以下、ch.とも表記する。)の信号光の利得をモニ
タし、そのチャネルの利得が常に一定となるように励起
光パワーを制御するものである。
【0044】以下にこの制御の原理を説明する。
【0045】波長λにおけるエルビウム添加光ファイバ
増幅器の長手方向の位置xにおける単位長さあたりの利
得Gain(λ,x)は、以下の式で表される(例えば、E.
Desurvire, "Erbium-Doped Fiber Amplifiers," A. Wi
ley-Interscience Publication, Chapter 1, 1994(非
特許文献4)参照)。
【0046】 Gain(λ,x)=(σe(λ)N2(x)−(σa(λ)N1(x)) (eq1)
【0047】
【数1】
【0048】σe:誘導放出断面積 σa:誘導吸収断面積 N2(x):位置xでの増幅の始凖位(13/2
のイオン数 N1(x):位置xでの増幅の終凖位(15/2
のイオン数 Ntotal:全イオン数
【0049】ここで(eq1)、(eq2)式より、下
式を得る。
【0050】 Gain(λ,x)=(σe(λ)N2(x)−(σa(λ)(Ntota l−N2(x)) (eq3)
【0051】(eq3)式から解るように、変数はN2
のみになる。
【0052】ここで、誘導放出断面積および誘導吸収断
面積は、増幅媒体に添加される希土類イオンの物性で決
定しているため、利得スペクトルを固定するためにはN
2を固定すること、即ち増幅始準位と増幅終凖位のイオ
ン数を固定する必要がある。
【0053】WDM伝送などでは、伝送路の損失の経時
変化や信号チャネル数の変化により光増幅器への入力信
号光のパワーが変化する。このような変化は、石英系E
DFAでは、13/2に存在するEr3+の誘導放
出速度が変化することに繋がり、結果として、N2が変
化し、(eq3)から解るように利得スペクトルが変化
する。
【0054】従って、石英系EDFを増幅媒体として用
いる光増幅器のように、増幅に関与する準位が2つであ
る場合には、任意の信号光波長をモニタし、この信号波
長での利得を一定に保つように励起光パワーを制御すれ
ば、光増幅器への入力パワーに関わらず(eq3)に基
づいて利得スペクトルは一定に保たれる。
【0055】利得を一定に制御するための具体的手順
は、増幅用光ファイバの入力端および出力端で信号光を
分波して、それぞれの場所での信号光パワーを検出し、
その検出値から信号光の利得を算出し、算出された利得
値と設定値との誤差成分が零になるように励起光量を調
節する。これが石英系EDFを増幅用光ファイバとして
用いた光増幅器で利得プロファイルを一定に制御するた
め原理である。
【0056】ところで、このように増幅メカニズムが増
幅始凖位と終凖位にいるイオンのみで記述できる系は非
常にまれである。たとえば、エルビウム添加光ファイバ
で前記と同じ誘導放出を利用する場合においても、光フ
ァイバを構成するホストガラスをフッ化物ガラスに変え
ただけでも、増幅の始凖位よりさらに高エネルギーの励
起凖位への遷移と、遷移した先の凖位での寿命が無視で
きなくなる。このような場合には、ある波長(例えば入
力信号光の1つの波長)での利得を一定に制御したとし
ても、利得プロファイルは一意的に決まらなくなる。こ
れは、増幅動作を記述するにあたり、増幅始凖位、増幅
終凖位およびそれ以外のイオン数を考慮する必要が生じ
たためである。即ち、例えばTDFAでは、総イオン数
が下記の(eq2’)により表され、上記(eq3)の
ように1つのパラメータ(N2)を考慮するのみでは不
十分となり、その他の準位のイオン数を考慮しなければ
ならなくなったためである。
【0057】
【数2】
【0058】3つの準位が増幅に大きく関与する希土類
添加光ファイバを用いる光増幅器には、ツリウム添加光
ファイバ(TDF)を用いた光増幅器がある。この光増
幅器では、図2Bに示すように、4準位の光増幅器であ
るが、増幅に大きく関与する準位が3つ存在する。即
ち、TDFAでは、増幅に大きく関与するエネルギー凖
位として、増幅の始凖位、終凖位および基底凖位が存在
する。従って、これらの準位を全て考慮する必要がある
ため、EDFAでの議論のように1波長の利得をモニタ
ーし、これを一定にするように制御するだけでは前記3
つの凖位間のイオン数を一定に保つことはできない。
【0059】図3は、WDM信号を増幅する場合、TD
FAにおいて光増幅器へ入射する波長λの信号光のパ
ワーと、TDFAより増幅されて出射された波長λ
信号光のパワーより計算される利得を一定にするように
TDFAの励起光量を調節した場合の、光増幅器の特性
を示す図である。
【0060】図3中に示すa〜cは、TDFAへの全入
力信号パワーが低い場合をa、中間の値の場合をb、高
い場合をcとして、光増幅器の特性を示したものであ
る。この特性を評価した条件は、TDFAのTm3+
加濃度が6000ppmであり、励起波長が1400n
mであった。増幅用のTm添加フッ化物光ファイバの励
起は、この光ファイバに対して前方向および後方向より
励起を行う双方向励起である。前方向励起光パワーと後
方向励起パワーの比は常に一定とした。図3より明らか
なように、単に一波長の利得を一定にしただけでは入力
信号光パワーの変化に対して利得プロファイルが変化す
る。このような現象は、共振器を用いた利得クランプを
使用する場合にも発生する。つまり、発振波長での利得
は常に一定となるが、それ以外の利得は一意に定まら
ず、利得プロファイルは一定にならない。
【0061】このような増幅に大きく関与する準位が3
つ存在する増幅媒体を含む光増幅器を制御する方法とし
て次のような制御方法が提案されている。この制御方法
は、TDFA光増幅器に関するもので、2通りの方法が
ある。この制御方法の1つは、双方向励起のTDFA光
増幅器で利用される。この制御方法では、2種類の信号
光の利得をモニタする。このモニタ情報に基づいて、増
幅用光ファイバの前方と後方の励起光のパワーの比を制
御することにより利得帯域を調節し、且つ、総励起光パ
ワーを制御することにより全体の利得を調節する方法で
ある。TDFAでは、前方と後方の励起光のパワー比を
変化させると利得スペクトルが波長シフトするという現
象が発生する。
【0062】また、TDFAの第2の制御方法として、
2波長(1.4μm、1.56μm)の励起光源の光量
を制御し、利得スペクトルを調節する方法がある(Won
JaeLee et al., "Gain excursion & tilt compensation
algorithm for TDFA using1.4 μm/1.5μm dual wavel
ength control"., OFC2002, ThZ3(非特許文献5)参
照)。
【0063】上述のような実質的に増幅に関与する準位
が2つである増幅媒体を含む光増幅器を除き、希土類イ
オンを添加した増幅媒体を用いた光増幅器の場合、励起
光源の光量の調節により一波長の利得を一定値に制御す
るのみでは、入力信号のレベルの変動や他の条件の変化
(例えば温度変化)に対して、利得プロファイルを一定
に制御することはできない。このため、このような系で
は基本的に2種類の信号波長での利得をモニタすること
が必要となり、複雑な制御をする必要があった。
【0064】本発明の光増幅器および制御方法では、増
幅始凖位、増幅終凖位およびその他の凖位を考慮する必
要がある希土類を添加した増幅媒体を用いることができ
る。以下では、その他の準位が第3の準位のみである場
合について説明するが、本発明はこれに限定されず、さ
らに多くの準位が関与する場合も含む。
【0065】本発明の光増幅器では、第3の準位が誘導
放出遷移に関与し、終凖位または第3の凖位が基底凖位
であるような増幅媒体を利用することができる。そし
て、本発明の制御方法は、これら3つの凖位のイオン数
を以下の(1)〜(4)方法で制御することによって、
簡便な利得プロファイル一定制御を実現する。 (1)第1の方法 この方法では、上述した3つの凖位のうち、誘導放出を
起こしている増幅媒体の任意の2つの凖位間での遷移に
より、当該光増幅器を含む光路中でレーザ発振を行わ
せ、同時に、例えば波長多重された信号光のうちの任意
の信号光または増幅帯域内で別途に入力された任意の入
力信号光をモニタし、その波長について利得を一定に制
御する。 (2)第2の方法 この方法では、上述した3つの凖位のうち、誘導放出を
起こしている増幅媒体の任意の2つの凖位間での遷移に
より、当該光増幅器を含む光路中でレーザ発振を行わ
せ、同時に光増幅器に入射される信号光の入射パワーと
レーザ発振光のパワーをモニタし、このパワーから得ら
れた値に基づいて利得プロファイルを一定に制御する。 (3)第3の方法 この方法では、上述した3つの凖位のうちの、誘導放出
を起こしている増幅媒体の任意の2つの凖位間での遷移
により、当該光増幅器を含む光路中でレーザ発振を行わ
せ、同時に信号光の出射パワーとレーザ発振光のパワー
をモニタし、このパワーから得られた値に基づいて利得
プロファイルを一定に制御する。 (4)第4の方法 この方法は、信号光のモニタを行わない方法である。こ
の方法は、上述した3つの準位から選択される2つの準
位からなる、異なる2種類の遷移で2種類のレーザー発
振を行わせる。即ち、上述した3つの凖位のうち、誘導
放出を起こしている増幅媒体の任意の2つの凖位間での
第1の遷移により、光増幅器を含む光路中で第1のレー
ザ発振を行わせる。これと同時に、3つの凖位のうち、
第1の遷移に係わった凖位とは異なる組み合わせで、光
増幅器を含む光路中において第2のレーザ発振を行わせ
る。
【0066】上述した第1〜第3の方法(第1の実施形
態)によれば、光増幅器を含む光路中でレーザ発振を行
わせるので、レーザ発振に関与する2つの凖位のイオン
数が一定の関係を満たすようになる。この条件下で、さ
らに任意の光信号の利得若しくは入力光のパワー若しく
は出力光のパワーが所定の値となるように励起光の強度
を制御すれば、残った一つの凖位も含めて、3つの凖位
のイオン数を一意に定めることが可能となる。この結
果、利得プロファイルを一意的に固定することができ
る。
【0067】上述した第4の方法(第2の実施形態)で
は、3つの凖位全てがレーザ発振に関与するので、3つ
の凖位のイオン数が一定の関係を満たすようになる。こ
こで、増幅媒体に添加された希土類イオンの総数が一定
であるという条件を課すことで、3つの凖位のイオン数
が一意に定まる。この結果、利得プロファイルを一意的
に固定することができる。
【0068】本発明では、複数のレーザ発振を起こさせ
ることが可能である。
【0069】上述のように、第1〜第3の方法では、本
発明では、光増幅器中でレーザ発振を行わせ、同時に任
意の信号光の利得をモニタすること、または、光増幅器
中でレーザ発振を行わせ、信号光とレーザ発振光との光
量をモニタすることにより利得プロファイルを一定に制
御することを特徴とする。上記第1〜第3の方法では、
具体的なモニタ信号として、以下の3つのものを使用す
ることができるが、これらは例示であり、本発明はこれ
らに限定されない。
【0070】(I)入力された少なくとも一つの信号光
について、増幅媒体へ入力する信号光パワーを一部分岐
し、光電変換して得られた電気信号と、増幅媒体より出
力される信号光パワーを一部分岐し、光電変換して得ら
れた電気信号との比より算出される、前記信号光の利得
に比例した電気信号(以下、第1モニタ法という)。な
お、入力された少なくとも1つの信号光は、伝送される
信号光であってもよく、光増幅器にモニタ用信号として
別途入力される信号であってもよい。
【0071】(II)入力された全信号光パワーを一部
分岐し、光電変換して得られた電気信号と、増幅媒体入
力端での共振器内のレーザ発振光の光を一部分岐してこ
の光を光電変換して得られた電気信号(レーザ発振光の
パワーに比例した信号)との和または線形結合された電
気信号(以下、第2モニタ法という)。
【0072】(III)出力される全信号光パワーを一
部分岐し、光電変換して得られた電気信号と、増幅媒体
出力端での共振器内のレーザ発振光の光を一部分岐して
この光を光電変換して得られた電気信号(レーザ発振光
のパワーに比例した信号)との和または線形結合された
電気信号(以下、第3モニタ法という)。
【0073】モニタ信号を用いずに制御を行う方法(上
記第4の方法)の場合は、増幅媒体を含む光増幅器内で
2種類の光共振器により2種類のレーザ発振を行う。こ
の方法では、この2種類の光共振器でレーザ発振された
発振光の波長は、例えば、次の3種類から選ばれる。本
発明では特に、異なる2種類の波長を用いることができ
る。
【0074】(A)レーザ発振光の波長は、増幅始凖位
から増幅終凖位への誘導放出により発生する増幅された
自然放出光(ASE)スペクトルの範囲内に含まれる
(以下、第1光共振器という)。
【0075】(B)レーザ発振光の波長は、増幅始凖位
から基底凖位への誘導放出により発生する増幅された自
然放出光(ASE)スペクトルの範囲内に含まれる(以
下、第2光共振器という)。
【0076】(C)レーザ発振光の波長は、増幅終凖位
から基底凖位への誘導放出により発生する増幅された自
然放出光(ASE)スペクトルの範囲内に含まれる(以
下、第3光共振器という)。
【0077】本発明の第1の実施形態によれば、上記原
理に従った第1の光増幅器が提供される。本発明の光増
幅器は、増幅媒体、該増幅媒体を励起するための励起手
段、前記増幅媒体内で生じたASEのスペクトル内の少
なくとも1波長でレーザー発振させる光共振器と、該光
増幅媒体に入力する光から選ばれる少なくとも一つの所
定の波長範囲の光のパワーおよび該光増幅媒体から出力
される光から選ばれる少なくとも一つの所定の波長範囲
の光のパワーから選択される少なくとも1つの光パワー
をモニタする監視手段、前記監視手段より得られた値を
基に前記励起手段を制御するための制御部とを含む。
【0078】第1の実施形態によれば、上記原理に従っ
た第1の制御方法が提供される。第1の制御方法には、
例えば、上記第1の実施形態の光増幅器を用いる方法が
含まれ、光増幅器内で前記光共振器により増幅媒体の増
幅された自然放出光の前記増幅媒体内で生じた増幅され
た自然放出光のスペクトル内の少なくとも1波長でレー
ザ発振を起こさせることと、前記監視手段により該光増
幅媒体に入力する光から選ばれる少なくとも一つの所定
の波長範囲の光のパワーおよび該光増幅媒体から出力さ
れる光から選ばれる少なくとも一つの所定の波長範囲の
光のパワーから選択される少なくとも1つの光パワーを
モニタし、前記監視手段より得られた値を基に、前記制
御部が前記励起手段を制御して前記励起光源の光量を制
御することとを含む。
【0079】第2の実施形態によれば、上記原理に従っ
た第2の光増幅器が提供される。本発明の光増幅器は、
増幅媒体、該増幅媒体を励起するための励起手段、前記
増幅媒体内で生じたASEを複数の発振波長でレーザー
発振させる光共振器を含む。
【0080】上述したような発振波長を有する光共振器
を得るためには、光共振器中に求める波長を選択するた
めの光バンドパスフィルタ、またはこれと同等の波長選
択素子が必要である。また、光共振器の1周回における
レーザ発振波長での損失を調節するための何らかの手
段、たとえば可変光減衰器、固定光アッテネータ等が含
まれていることが好ましい。損失を調整する素子および
波長を調整する素子は、光共振器を構成する際に使用さ
れる光分岐手段(例えば、レーザ発振光を分離または合
波する手段)に機能として含ませることも可能である。
【0081】第2の実施形態によれば、上記原理に従っ
た第2の制御方法が提供される。この制御方法には、例
えば、上記第2の形態の光増幅器を用いる方法が含ま
れ、前記増幅媒体内で生じた増幅された自然放出光を複
数の発振波長でレーザー発振させることが含まれる。
【0082】第1の実施形態および第2の実施形態で
は、監視手段には、光バンドパスフィルタを含むことが
好ましい。また、第1および第2の実施形態には、上記
(1)〜(3)、(I)〜(III)、および(A)〜
(C)に従った方法、モニタ法、および共振器が含まれ
る。
【0083】本発明では、増幅媒体に添加される希土類
イオンは、1種類であっても複数種類であってもよい。
【0084】以下に図面を参照して本発明の光増幅器お
よび利得プロファイル一定制御の方法をさらに具体的に
説明するが、これらは例示であり、本発明はこれらに限
定されない。
【0085】本発明の第1の実施形態は、光増幅器の出
力端と入力端との間でループを形成した光共振器を含む
光増幅器に関する。第1の実施形態の光増幅器の概略を
図4に示し、第2の実施形態の光増幅器の概略を図5に
示す。
【0086】第1の実施形態の光増幅器400(図4)
は、光共振器402、監視手段404と制御部420を
具備した光増幅器である。光共振器402は、増幅媒体
410と、これを励起する励起手段412と、光分岐手
段414,416と、波長選択素子418を具備する。
また、監視手段404は、該光増幅媒体に入力する光か
ら選ばれる少なくとも一つの所定の波長範囲の光のパワ
ーおよび該光増幅媒体から出力される光から選ばれる少
なくとも一つの所定の波長範囲の光のパワーから選択さ
れる少なくとも1つの光パワーをモニタする。制御部4
20は、監視手段から得られた値を基に励起手段412
を制御する。本実施形態では、監視手段404はモニタ
される光を制御部に入力するための光分岐手段426,
428を含む。
【0087】増幅媒体410は、希土類元素イオンをコ
アおよび/またはクラッドに添加した希土類添加光ファ
イバを好適に用いることができる。特に本発明では、ツ
リウム添加光ファイバ、エルビウム添加光ファイバ、ホ
ルミウム添加光ファイバなどを使用することができる。
具体的には、増幅媒体としては、希土類イオンを添加し
た増幅用光ファイバを用いることができ、これは、ホス
トガラスとして石英ガラス、ビスマス系ガラス、非輻射
遷移の起こりにくいフッ化物系ガラスのZBLANガラ
ス、In−Pbガラスまたはテルライトガラス等であ
る。希土類イオンは、いずれのイオンであってもよい
が、ツリウムイオン(Tm3+)、ホルミウムイオン
(Ho3+)、エルビウムイオン(Er3+)が好まし
い。本発明では、これらのイオンの1種または複数種を
増幅媒体に添加することができる。
【0088】励起手段412は、増幅媒体を励起するた
めの励起光源422、424、励起光源からの光を合波
するための合波器436,438を含む。この光源は、
希土類添加光ファイバの励起に一般に用いられるもので
ある。例えば、半導体LD、InGaAs歪み量子井戸
LDなどが用いられる。具体的には、例えばNd−YL
Fレーザ、Nd−YAGレーザ、Tiサファイアレーザ
などの固体レーザや半導体レーザまたはファイバレーザ
等がある。図4に示される光増幅器では、励起光は双方
向励起であるが、本発明はこれに限定されず、前方励起
および後方励起であってもよい。
【0089】光分岐手段は、溶融延伸のファイバ型(分
岐型、波長分割多重型いずれも)誘電体多層膜、ファイ
バグレーティングまたはファイバグレーティングと組み
合わせたサーキュレータ等であり、入力信号および/ま
たはASEの一部を反射して取り出すためのデバイスで
ある。
【0090】また、共振器系に含まれる波長選択素子に
は、誘電体多層膜、ファイバグレーティングなどの光フ
ィルタが含まれる。
【0091】本発明では、光共振器には、可変光減衰器
などを導入することもできる。本発明では、光共振器
は、増幅媒体の利得と共振系の1周回の損失が一致した
ところで発振するが、可変光減衰器などを導入すること
により、増幅媒体の利得と共振系の1周回の損失の関係
を調整することができる。
【0092】合波器は、励起光/信号光合波カップラの
ような通常の合波器を使用すればよい。
【0093】監視手段404では、光分岐手段426,
428で分岐されたモニタされる光(以下モニタ信号と
も称する)(図4中の第1の信号および第2の信号)が
監視部419へ入力される。この監視部からの情報に基
づいて、制御部420が演算を施し、この値に基づいて
励起手段412が励起光の制御を行う。監視手段404
は、光分岐手段426,428で分岐されたモニタ信号
を電気信号に変換する光電変換器などを含んでいてもよ
い。光電変換器は、モニタ信号を電気信号に変換する。
本発明では、このモニタ信号または電気信号をモニタす
る。
【0094】制御部420の例は、差分信号発生回路、
利得信号算出回路(わり算回路)、およびこれらの組み
合わせ、和信号発生回路と線形結合算出回路などであ
る。本発明では、監視手段および制御部は、以下の制御
を行うものを含む。
【0095】(i) 前記監視手段が、少なくとも1つ
の信号光の入力および出力パワーをモニタし、前記制御
部が、前記監視手段より得られた値から信号光の利得を
算出し、予め定められた値若しくは外部より入力される
値と一致するように前記励起手段を制御する。
【0096】(ii) 前記監視手段が、前記増幅媒体
の信号入力端における前記光共振器内のレーザ発振光お
よび増幅媒体に入射する信号光のパワーをモニタし、前
記制御部が、前記監視手段より得られたレーザ発振光パ
ワー値と信号光パワー値の和、またはレーザ発振光パワ
ー値と信号光パワー値の線形結合により得られる値を算
出し、予め定められた値若しくは外部より入力される値
と一致するように前記励起手段を制御する。
【0097】(iii) 前記監視手段が、前記増幅媒
体の信号入力端において前記光共振器内のレーザ発振光
の一部と増幅媒体に入射する信号光の一部を同時に取り
出して、その総パワーをモニタし、前記制御部が、前記
監視手段より得られた値が予め定められた値若しくは外
部より入力される値と一致するように前記励起手段を制
御する。
【0098】(iv) 前記監視手段が、前記増幅媒体
の信号出力端における前記光共振器内のレーザ発振光お
よび増幅媒体から出射する信号光のパワーをモニタし、
前記制御部が、前記監視手段より得られたレーザ発振光
パワー値と信号光パワー値の和、またはレーザ発振光パ
ワー値と信号光パワー値の線形結合により得られる値を
算出し、予め定められた値若しくは外部より入力される
値と一致するように前記励起手段を制御する。
【0099】(v) 前記監視手段が、前記増幅媒体の
信号出力端において前記光共振器内のレーザ発振光の一
部と増幅媒体から出射する信号光の一部を同時に取り出
して、その総パワーをモニタし、前記制御部が、前記監
視手段より得られた値が、予め定められた値若しくは外
部より入力される値と一致するように前記励起手段を制
御する。
【0100】なお、第1の実施形態では、図4に示され
るようにアイソレータ430,432を設けることも好
ましい。
【0101】本実施形態において、光共振器を構成する
各部材および制御部などの任意の構成要素は、図4に示
される配置のみではなく、種々の配置をとることができ
る。
【0102】第1の実施形態の利得プロファイルを一定
に制御する方法では、光増幅器に入力される入力信号お
よび/または光増幅器内の増幅媒体で増幅された自然放
出光(ASE)の一部を取り出し、これを発振させる。
また、モニタされる光(以下モニタ信号とも称する)
(図4中の第1の信号および第2の信号)が監視部41
9へ入力される。この監視部からの情報に基づいて、制
御部420が演算を施し、この値に基づいて励起手段4
12が励起光の制御を行う。本発明では、モニタ信号ま
たはモニタ信号を変換して得られる電気信号をモニタす
る。
【0103】本発明では、監視手段および制御部によ
り、上記(i)〜(v)の制御を行う。
【0104】以下に本発明の光増幅器を用いた制御方法
(本発明の光増幅器の動作)について具体的に説明す
る。以下の説明では、シングルパスの構成で説明をする
が、本発明は、ダブルパスの構成、双方向光増幅器の構
成などを用いることもできる。
【0105】まず、信号光は、図4中の左側より入射
し、光分岐素子426によりその一部が分岐される。分
岐された信号光は、第1の信号として監視部419に入
力される。第1の信号は、電気信号であることが好まし
い。従って、本実施形態では、分岐された信号光を電気
信号に変換する光電変換素子などにより、モニタ信号光
を電気信号に変換することが好ましい。光分岐素子42
6を通過した信号光は、光分岐素子414、アイソレー
タ432、合波器436を通過して増幅媒体410に入
る。
【0106】励起光は、合波器436,438を介して
前方および後方から入射される。増幅された信号光はア
イソレータ430、光分岐素子416,428を通過し
た後に出力される。光分岐素子428は、出力信号光の
一部をモニタするために該信号光の一部を分岐するのも
のである。ここで分岐された光は第2の信号として監視
部419に入力される。第2の信号は、電気信号である
ことが好ましい。従って、本実施形態では、分岐された
信号光を電気信号に変換する光電変換素子などにより、
分岐された信号光を電気信号に変換することが好まし
い。
【0107】ここで、モニタする光は1チャネル以上の
波長数を有するWDM光、または、光増幅器に別途入力
される、増幅帯域の波長を有する光などである。本発明
では、上記(i)〜(v)に示される監視手段によりモ
ニタされる信号であることが好ましい。
【0108】第1の信号と第2の信号は監視部419を
経て制御部420に入力され、これらの入力信号の利得
などの値が求められ、その値が、予め設定された値と一
致するような励起光源の電流値を算出し、その電流値と
なるように励起光源422,424の光量を調整する。
本発明の制御部は、上記(i)〜(v)に記載の処理お
よび制御を行う。
【0109】アイソレータ430より出射される信号光
およびASE光は、光分岐素子416によりその一部が
取り出され、波長選択素子418を介して、光分岐素子
414より再度増幅媒体410に注入される。本実施形
態では、少なくとも増幅媒体410、励起手段412、
光分岐素子414,416および波長選択素子を含むル
ープにより光共振器が形成される。
【0110】この光共振器の発振波長は、光分岐素子4
14,416の分岐特性に波長依存性を持たせるか、ま
たは波長選択素子418の機能を使用するかのいずれ
か、または、これらの両方を同時に使用することで特定
される。光共振器は、この発振波長において、光共振器
の1周回の損失と増幅媒体410の利得が一致するとこ
ろで発振する。定常的に安定した発振が可能な場合、発
振する条件以上の励起光量を励起光源から注入しても、
波長選択素子などで選択された発振波長での増幅媒体4
10の利得は変化しない。
【0111】以上のようにして、光増幅器内で光共振器
によりレーザ発振を起こさせ、上記(i)〜(v)に示
される監視手段によりモニタしながら利得プロファイル
が一定になるように励起光源の光量を調節する。
【0112】本発明の第2の実施形態は、複数の共振器
を具備した光増幅器およびその増幅器の利得プロファイ
ルを一定に制御する方法である。
【0113】第2の実施形態の光増幅器の概略を図5に
示す。図5は、2つの共振器を備えた光増幅器を表す。
以下では、この例に基づいて説明をする。本実施形態の
光増幅器500は、第1の光共振器502および第2の
光共振器504を含む。第1の光共振器502は、増幅
媒体510と、これを励起する励起手段512と、光分
岐手段514,516と、波長選択素子518を具備す
る。第2の光共振器504は、増幅媒体510と、これ
を励起する励起手段512と、光分岐手段520,52
2と、波長選択素子524を具備する。
【0114】励起手段512は、増幅媒体を励起するた
めの励起光源526、528、励起光源からの光を合波
するための合波器530,532を含む。図5に示され
る光増幅器では、励起光は双方向励起であるが、本発明
はこれに限定されず、前方励起および後方励起であって
もよい。
【0115】本実施形態では、図5に示すように、2つ
の光共振器が発信状態を維持できるように、発振判定回
路534を有してもよい。発振判定回路は、各光共振器
から発振光の一部を取り出すための光分岐素子536,
538と共に発振判定手段を形成する。発振判定回路5
34へは、例えば、光分岐素子536,538により信
号光を取り出し、光電変換素子などを介して電気信号と
して信号が入力される。
【0116】また、本実施形態においても、光共振器に
は、可変光減衰器などを導入することもできる。本発明
では、光共振器は、増幅媒体の利得と共振系の1周回の
損失が一致したところで発振するが、可変光減衰器など
を導入することにより、増幅媒体の利得と共振系の1周
回の損失の関係を調整することができる。
【0117】第2の実施形態では、図5に示されるよう
にアイソレータ540,542を設けることも好まし
い。
【0118】なお、本実施形態において、光共振器を構
成する各部材および発振判定回路などの任意の構成要素
は、図5に示される配置のみではなく、種々の配置をと
ることができる。
【0119】本実施形態の各素子などは、先の第1の実
施形態で説明したものと同じものを使用することができ
る。
【0120】以下に本実施形態の光増幅器を用いた制御
方法(本発明の光増幅器の動作)について具体的に説明
する。以下の説明では、シングルパスの構成で説明をす
るが、本発明は、ダブルパスの構成、双方向光増幅器の
構成などを用いることもできる。
【0121】信号光は、光分岐素子514,520とア
イソレータ540と合波器530を介して増幅媒体51
0に入射する。増幅媒体510より出射した信号光は、
合波器532とアイソレータ542と光分岐素子52
2,516を介して出射される。
【0122】本実施形態では、第1の共振器および第2
の共振器を発振状態に維持するために、発振判定回路を
有することが好ましい。光分岐素子538により、第1
の共振器内の光が分岐され、これがモニタ信号として発
振判定回路534に入力される。また、光分岐素子53
6により、第2の共振器内の光が分岐され、これがモニ
タ信号として発振判定回路534入力される。モニタ信
号としての光は、光電変換素子などにより電気信号に変
換されることが好ましい。両者のモニタ信号により共に
2つの共振器が発振するように励起光源526,527
から出射される励起光源の光量が制御される。
【0123】また、上記第1および第2の実施形態で
は、監視手段に光バンドパスフィルタを含め、モニタ信
号をこれに通すことが好ましい。
【0124】以上述べた各実施形態の光増幅器では、特
に増幅媒体内での信号光の伝搬方向については規定して
いなかったが、光増幅器が以下の(a)〜(c)の構成
を有し、信号光がこれらに示される伝搬方向をとること
ができる。
【0125】(a)増幅媒体の入力側または出力側の両
方、或いは、これらのどちらか一方に光アイソレータが
接続される。信号光は、増幅媒体内を一方向のみに伝搬
する(本明細書中で、シングルパスという)。
【0126】(b)増幅媒体の一方に光サーキュレータ
が接続され、増幅媒体の他端には少なくとも信号光を反
射させるミラー機能を有するデバイスが接続される。信
号光は光サーキュレータを通過して増幅媒体中を進行
し、増幅される。次いで、信号光は、これを反射させる
ミラーにより折り返されて増幅媒体中を反対方向に進行
し、増幅される。増幅された信号光は、サーキュレータ
を通過して出射する(本明細書で、ダブルパスとい
う)。この場合、上記の第1モニタ法から第3モニタ法
について考えると、信号光を一部分岐してモニタ信号を
取り出すために光分岐手段が設けられるが、その設置位
置は、増幅媒体より見て光サーキュレータを介して設置
される信号出射ポートに各々設置しても良い。また、光
分岐手段を、光サーキュレータと増幅媒体との間に設置
することもできる。この場合、光分岐手段自体の持つ結
合動作の方向性により入力側モニタと出力側モニタとを
区別することができる。
【0127】(c)増幅媒体の両方に光サーキュレータ
が接続される。2種類の進行方向の異なる信号光が同時
または時間的に分離された状態で増幅媒体中を互いに逆
方向に進行し、増幅される(以下、双方向光増幅器とい
う)。この場合、上記の第1モニタ法から第3モニタ法
について考えると、信号光を一部分岐してモニタ信号を
取り出すために光分岐手段が設けられるが、その設置位
置は、双方向の信号光のうち、どちらか一方の信号光を
規準にして増幅媒体の入力側と出力側に設置されればよ
い。具体的には、光分岐手段は、サーキュレータの外
側、サーキュレータと増幅媒体との間に設置することが
できる。
【0128】(実施例)以下、図面を参照して本発明の
実施例について説明する。 (実施例1)本実施例は、本発明の第1の実施形態の例
であり、特に上記(1)に相当する光増幅器および制御
方法の例である。
【0129】図6は、本発明の光増幅器を説明するため
の構成図である。図6に示されるように、本発明の光増
幅器は、光共振器、監視手段、および制御部を含む。光
共振器は、増幅媒体1306、該増幅媒体を励起するた
めの励起光源1314,1317、波長選択素子130
5、可変光減衰器1307、波長選択素子および可変光
減衰器へ信号光の一部を分岐する光分岐素子、波長選択
素子および可変光減衰器からの信号光を合波するための
光分岐素子1302を含む。監視手段は、第1のモニタ
する信号光を分岐する光分岐素子1301、第2のモニ
タする信号光を分岐する光分岐素子1311、制御部1
316、および、第1および第2のモニタする信号光の
共通波長の光を通すための光バンドパスフィルタ131
2,1320と、これらのモニタする信号光を電気信号
に変換する光電変換回路1313,1319を含む。制
御部は、該励起光源を制御するための励起光駆動回路1
315,1318を含む。本実施例では、双方向励起の
例を示したが、本発明はこれに限定されず、前方励起ま
たは後方励起であってもよい。
【0130】使用した増幅媒体1306は、Tmイオン
を添加、ホストガラスとしてはフッ化物系ガラスの一種
であるZBLANガラスである。Tm3+の添加濃度は
6000ppmとした。Tm添加ZBLAN系フッ化物
光ファイバの長さは5mとした。励起光源1314,1
317は、1400から1430nmまでの発振波長を
持つ半導体レーザを使用した。モニタする信号光を取り
出す部分の光分岐素子1301,1311は、誘電体多
層膜ミラーを使用し、入射信号光の1%を反射して取り
出す形式のデバイスである。
【0131】信号光は、1480nmから1510n
m、2nm間隔の16波を使用した。光バンドパスフィ
ルタ1312,1320は、中心波長1480nm、透
過帯域の半値全幅が0.8nmのものを使用した。光電
変換回路1313,1319は、InGaAs−PIN
−PDを使用した。光共振器を構成する光分岐素子13
02,1310は、1480〜1510nmでの通過損
失が0.2dB以下、1513〜1516nmでの分岐
比が95%である。
【0132】波長選択素子1305は、誘電体多層膜を
使用したもので、透過帯域の中心波長が1513nm、
損失0.5dB、半値全幅が0.8nmである。光共振
器1周回での1513〜1516nmでの損失が18d
Bになるように可変光減衰器1307を調整した。可変
光減衰器は光増幅器で通常用いられるものである。
【0133】監視部1316は、第1のモニタ信号(本
実施例では第1の電気信号)と第2のモニタ信号(本実
施例では第2の電気信号)の比から信号光の利得を算出
するわり算回路などを含む。より具体的には、差分信号
を発生させる差分信号発生回路と利得信号算出回路(わ
り算回路)が含まれる。
【0134】以下、図6に示した構成に基づいて本発明
の光増幅器の動作について具体的に説明する。まず、信
号光は、図6中の左側より入射し、光分岐素子1301
によりその一部が分岐される。分岐されたモニタする信
号光は、光バンドパスフィルタ1312を介して光電変
換回路1313に入って第1の電気信号となる。光分岐
素子1301を通過した信号光は、光分岐素子130
2、アイソレータ1303、励起光/信号光合波カップ
ラ1304を通過して増幅媒体1306に入る。
【0135】励起光は、励起光/信号光合波カップラ1
308を介して後方向からも入射される。増幅された信
号光はアイソレータ1309、光分岐素子1310,1
311を通過した後に出力される。光分岐素子1311
は、出力信号光の一部をモニタするためのものであり、
光バンドパスフィルタ1320を介して光電変換回路1
319に入って第2の電気信号となる。
【0136】ここで、信号光は1チャネル以上の波長数
を有するWDM光である。2台の光バンドパスフィルタ
1312,1320の通過波長は同一であり、WDM信
号光の特定の1チャネルの波長に合わせてある。
【0137】アイソレータ1309より出射される信号
光およびASE光は、光分岐素子1310によりその一
部が取り出され、可変光減衰器1307と波長選択素子
1305を介して、光分岐素子1302より再度増幅媒
体1306に注入される。これにより光共振器が形成さ
れる。
【0138】この光共振器の発振波長は、光分岐素子1
302,1310の分岐特性に波長依存性を持たせる
か、または波長選択素子1305の機能を使用するかの
いずれか、或いは両方同時に使用することで特定の波長
が選ばれる。選択された発振波長では、光共振器は、光
共振器の1周回の損失と増幅媒体1306の利得が一致
するところで発振する。定常的に安定した発振が可能な
場合、発振する条件以上の励起光量を注入しても発振波
長での増幅媒体1306の利得は変化しない。
【0139】上述の、第1の電気信号と第2の電気信号
は、割り算回路1316により利得信号に変換される。
この利得信号により、予め設定された値と一致するよう
に励起光駆動回路1315,1318が調整され、励起
光源の光量が制御される。励起光は、励起光/信号光合
波カップラ1304,1308により増幅媒体に注入さ
れる。
【0140】図7は、光共振器を構成するための光分岐
素子の位置関係を説明するための図である。なお、図7
において、図6と同じ構成要素には、図6と同じ符号を
用いた。光共振器を構成するための光分岐素子130
2,1310の位置は、色々なケースがある。光共振器
は、光分岐素子1302と増幅媒体1306と光分岐素
子1310と可変光減衰器1307と波長選択素子13
05のループにより構成される。この場合、光分岐素子
1302,1301および励起光/信号光合波カップラ
1304の挿入位置は、光アイソレータ1303を挟ん
でA,Bの位置が可能である。
【0141】特に、励起波長での光アイソレータ130
3の通過損失が高い場合には、励起光/信号光合波カッ
プラ1304の挿入位置はBが望ましい。A,Bの範囲
で、各々の素子の挿入位置は、発振波長における各分岐
手段の損失、カップラの損失などにより適当な位置が決
められるが、その配置は必ずしも図6で示した位置に限
定されない。
【0142】同様に、光分岐素子1311,1310お
よび励起光/信号光合波カップラ1317の挿入位置
は、CおよびDの位置が可能である。一般的には、光ア
イソレータ1309の光の逆方向阻止比は、広い波長域
で高いことが多いので、励起光/信号光合波カップラ1
317の挿入位置は、Cの位置が望ましい場合が多い。
光分岐素子1311,1310および励起光/信号光合
波カップラ1317に関しては、CおよびDの範囲で、
発振波長における各分岐部の損失、カップラの損失など
により適当な位置を決めることができる。しかし、その
配置は必ずしも図6で示した位置に限定されない。
【0143】図8は、各入力信号レベルを変えた場合
の、利得プロファイルの偏差の最大値をプロットした図
である。つまり、各入力信号レベルを−25,−20,
−15,−10dBm/ch.に設定し入力した場合の
利得スペクトルについて、−25dBm/ch.での利
得スペクトルを規準として、入力が変わった際の利得ス
ペクトルを、規準スペクトルからのずれのうち最大の値
をプロットした図である。
【0144】励起光量は、光共振器が発振するしきい値
の約1.3倍とした。利得の評価は、−35dBmの小
信号プローブ光をスキャンすることにより測定した。図
8中の点線は、モニタする信号光による利得の制御をか
けない場合の結果である。図8中の実線は、1480n
mの信号光をモニタし制御回路を働かせて、1480n
mでの利得が一定になるように制御を行った場合の値を
プロットしたものである。図8より、制御をかけること
により利得プロファイルが一定となることが明らかとな
った。
【0145】(実施例2)本実施例は、上記(1)で表
される光増幅器の例である。図9は、本発明の光増幅器
の第2実施例を説明するための構成図である。本実施例
は、ダブルパスの構成を用いた光増幅器の例であり、特
に、反射型の光増幅器の例である。
【0146】本実施例の光共振器は、実施例1と同様の
構成を有する。本実施例では、光共振器の入力端にサー
キュレータ1503が設けられ、光共振器の出力側にミ
ラー1508を設ける。本実施例の光増幅器の監視手段
は、図9に示されるように、第2の信号光を取り出す光
分岐素子1502が、増幅された出力信号を取り出すサ
ーキュレータ1503の出力端側に設けられることを除
いて実施例1と同様である。本実施例では、双方向励起
の例を示したが、本発明はこれに限定されず、前方励起
または後方励起であってもよい。
【0147】図9において、増幅媒体1526には、T
3+を2000ppmの濃度で添加したIn系フッ化
物光ファイバを使用した。光ファイバ長は20mであ
る。励起光源は、1030nmで発振するInGaAs
歪み量子井戸LDを使用した。本実施例の光増幅器は、
モニタする信号光を取り出すために、第1の電気信号を
取り出すための構成と、第2の電気信号を取り出すため
の構成を含む。第1の電気信号を取り出すための構成
は、光分岐素子1501、光バンドパスフィルタ151
7および光電変換回路1519を含む。第2の電気信号
を取り出すための構成は、光分岐素子1502、光バン
ドパスフィルタ1518および光電変換回路1520を
含む。
【0148】光分岐素子1501,1502は、誘電体
多層膜ミラーを使用し、入射信号光の1%を反射して取
り出す形式のデバイスである。
【0149】信号光は、1460nmから1490n
m、2nm間隔の16波を使用した。光バンドパスフィ
ルタ1517,1518は、中心波長1460nm、透
過帯域の半値全幅が0.8nmのものを使用した。光電
変換回路1519,1520は、InGaAs−PIN
−PDを使用した。光共振器を構成する光分岐素子15
04,1507は、1460〜1490nmでの通過損
失が0.2dB以下、1493〜1496nmでの分岐
比が95%である。
【0150】波長選択素子1510は、誘電体多層膜を
使用したものであり、透過帯の中心波長が1493n
m、損失0.5dB、半値全幅が0.8nmである。光
共振器1周回での1493〜1496nmの波長帯にお
ける損失が、20dBになるように可変光減衰器151
1を調整した。
【0151】以下、図9に示した構成に基づいて本発明
の光増幅器の動作について具体的に説明する。光分岐素
子1501を通過した信号光は、サーキュレータ150
3を介して増幅媒体1526に入り、ミラー1508で
反射されて、再度増幅媒体1526を通過し、サーキュ
レータ1503を介して光分岐素子1502側に出射さ
れる。
【0152】ここで、光分岐素子1501,1502
は、モニタする信号光として一部の信号光を分岐する。
分岐されたモニタする信号光は、同一の通過波長を有す
る光バンドパスフィルタ1517,1518を介して、
必要な信号光成分のみを取り出し、各々光電変換回路1
519,1520に入射して、電気信号に変換される。
第1および第2の電気信号は、割り算回路1516によ
り利得信号として取り出される。この利得信号により、
設定値と一致するように励起光駆動回路1514,15
15が制御され、励起光源1512,1513の励起光
量が制御される。励起光は、励起光/信号光合波カップ
ラ1505,1506により増幅媒体に注入される。
【0153】光共振器は、光分岐素子1504,150
7と波長選択素子1510と可変光減衰器1511と増
幅媒体1526よりなるループにより構成される。ここ
で、光分岐素子1504から、波長選択素子1510と
可変光減衰器1511を経て光分岐素子1507を結ぶ
光路部分にアイソレータを付加し、光共振器内の発振光
の進行方向を規定することも可能である。このアイソレ
ータの有無に関わらず、レーザ発振を起こしている光の
波長における増幅媒体の利得は光共振器の1周回の損失
により固定され、取り出された波長におけるモニタする
信号光の利得は割り算回路1516を用いた電気的なフ
ィードバック系により固定されることから、増幅器とし
ての利得プロファイルは一意的に決定される。
【0154】図10は、ダブルパスの構成を用いた場合
の光分岐素子の挿入位置を説明するための図である。モ
ニタ手段、光共振器、および励起手段を構成する各光分
岐素子の挿入位置は、図9に示した以外にも色々な位置
が可能である。なお、図10において、図9と同じ構成
要素には、図9と同じ符号を用いた。
【0155】入射信号光のモニタ回路(光分岐素子15
01と光バンドパスフィルタ1517と光電変換回路1
519の組み合わせ)と、出射信号光のモニタ回路(光
分岐素子1502と光バンドパスフィルタ1518と光
電変換回路1520の組み合わせ)と、励起光の回路
(励起光/信号光合波カップラ1505と励起光源15
12、励起光/信号光合波カップラ1506と励起光源
1513の組み合わせ)と、光共振器(光分岐素子15
04,1507と可変光減衰器1511と波長選択素子
1510との組み合わせ)との相互の位置関係について
説明する。
【0156】光分岐素子1501,1502が光方向性
結合器の場合、光分岐素子1501はAおよびBの位置
が可能であり、光分岐素子1502はDおよびBの位置
が可能である。一方、光分岐素子1504および光分岐
素子1507は、それぞれAとD、BとC、AとC、D
とCの組み合わせが可能である。一方、励起光/信号光
合波カップラ1506はCの位置が望ましい。励起光/
信号光合波カップラ1505は、励起波長でのサーキュ
レータ1503の順方向損失、または逆方向損失が十分
低ければA,Dの位置が可能であるが、Bの位置が望ま
しい。A〜Dの各領域内での、個々のデバイスの相互の
位置関係は、各々のデバイスの光学特性を考慮さえすれ
ば自由に設定できる。
【0157】図11は、各入力信号レベルを−25から
−10dBm/ch.に変化させた際に、−25dBm
/ch.の時の利得プロファイルを規準として入力を変
えた場合の規準プロファイルからの利得の偏差の最大値
をプロットした図である。点線は、モニタする信号光の
波長で利得制御をかけない場合の特性であり、実線は利
得制御をかけた場合の特性である。図11より、制御を
かけることにより利得プロファイルが一定となることが
明らかとなった。
【0158】(実施例3)本実施例は、上記(1)で表
される光増幅器の例である。図12は、本発明の光増幅
器の第3実施例を説明するための構成図であり、双方向
光増幅器の例である。本実施例では、光共振器、監視手
段、および制御部は実施例1と同じ構造を有する。本実
施例では、図12に示されるように、光共振器の両端に
サーキュレータ1702、1707を設け、第1の入力
信号と第2の入力信号が光共振器に対向して入力され
る。なお、図12では、双方向励起の例を示したが、本
発明はこれに限定されず、前方励起または後方励起であ
ってもよい。
【0159】増幅媒体1726には、Tm3+を200
0ppmの濃度で添加したテルライト系光ファイバを使
用した。光ファイバ長は20mである。励起光源171
5は、1400nmで発振するLDを使用し、励起光源
1717は、1400nmで発振するLDと1600n
mで発振するLDから発生される光を合成して使用し
た。
【0160】本実施例は、モニタする信号光を使用して
利得プロファイルの状態を監視し、励起光駆動回路17
16、1718を使用して励起光源を制御して利得プロ
ファイルを一定に制御する。これらのうち、励起光駆動
回路1718につながる1400nmおよび1600n
mで発振する2台のLDにフィードバックをかけ、これ
らの励起光源を制御した。モニタする信号光の取り出し
は、光分岐素子1701,1708により行われ、これ
らには、融着延伸型のファイバカップラを使用した。こ
の光分岐素子は、入射信号光の1%を反射し取り出す形
式のデバイスである。
【0161】信号光には、1480nmから1510n
m、2nm間隔の16波を使用した。
【0162】光バンドパスフィルタ1711,1713
は、中心波長1510nm、透過帯域の半値全幅が0.
8nmのものを使用した。光電変換回路1712,17
14は、InGaAs−PIN−PDを使用した。光共
振器を構成する光分岐素子1703,1706は、14
80〜1510nmでの通過損失が0.2dB以下、1
474〜1477nmでの分岐比が95%である。
【0163】波長選択素子1709は、誘電体多層膜を
使用したもので、透過帯の中心波長が1476nm、損
失が0.5dB、半値全幅が0.8nmである。光共振
器1周回での1474〜1477nmでの損失は20d
Bになるように可変光減衰器1710を調整した。
【0164】入力信号レベルを−25から−10dBm
/ch.に変化させた。信号のこのような変化に対し、
−25dBm/ch.の時の利得プロファイルを規準と
した。入力を変えた際の規準プロファイルからの利得の
偏差の最大値は、1510nmで観測され、その値は、
利得制御をかけない場合7dBであるのに対し、利得制
御をかけた場合は0.3dBであった。
【0165】以下、図12に示した構成に基づいて本発
明の光増幅器の動作について具体的に説明する。光分岐
素子1701を通過した信号光は、サーキュレータ17
02を介して増幅媒体1726に入る。即ち信号光は、
光分岐素子1703と励起光/信号光合波カップラ17
04を通過して増幅媒体1726中に入り増幅される。
後方向励起光は、励起光/信号光合波カップラ1705
により合波される。
【0166】増幅された信号光は、光分岐素子170
6、サーキュレータ1707を通過し、光分岐素子17
08を介して取り出される。入射された信号光の一部
は、光分岐素子1701と光バンドパスフィルタ171
1と光電変換回路1712により電気信号に変換され、
出射された信号光の一部は、光分岐素子1708と光バ
ンドパスフィルタ1713と光電変換回路1714によ
り電気信号に変換される。
【0167】各々電気信号は、割り算回路1720によ
り利得信号に変化される。この利得信号により、予め設
定された値に一致するように、励起光駆動回路171
6,1718を介して励起光源715,717からの励
起光量が調整される。このように、入射された信号光の
うち、モニタする信号光の波長における利得は、電気的
なフィードバックにより制御される。
【0168】一方、光共振器は、光分岐素子1703,
1706と波長選択素子1709と可変光減衰器171
0と増幅媒体1726よりなるループにより構成され
る。
【0169】ここで、光分岐素子1703から、波長選
択素子1709と可変光減衰器1710を経て光分岐素
子1706を結ぶ光路内にアイソレータを付加し、光共
振器内の発振光の進行方向を規定することも可能であ
る。このアイソレータの有無に関わらず、レーザ発振を
起こしている光の波長での増幅媒体の利得は、光共振器
の1周回の損失により固定され、モニタする信号光の波
長における利得は割り算回路1720を用いた電気的な
フィードバック系により固定されることから、増幅器と
しての利得プロファイルは一意的に決定される。
【0170】図13は、図12に示した構成においてモ
ニタ手段、光共振器および励起手段を構成する各光分岐
素子の挿入位置を説明するための図である。モニタおよ
び光共振器を構成する各光分岐素子の挿入位置は、図1
2に示した以外にも色々な位置が可能である。なお、図
13において、図12と同じ構成要素には、図12と同
じ符号を用いた。
【0171】入射信号光のモニタ回路(光分岐素子17
01と光バンドパスフィルタ1711と光電変換回路1
712の組み合わせ)と、出射信号光のモニタ回路(光
分岐素子1708と光バンドパスフィルタ1713と光
電変換回路1714の組み合わせ)と、励起光の回路
(励起光/信号光合波カップラ1704と励起光源17
15、励起光/信号光合波カップラ1705と励起光源
1717との組み合わせ)と、光共振器(光分岐素子1
703,1706と可変光減衰器1710と波長選択素
子1709との組み合わせ)との相互の位置関係につい
て説明する。
【0172】光分岐素子1701はAまたはBの位置が
可能である。光分岐素子1708は、C或いはDの位置
が可能である。一方、光分岐素子1703と光分岐素子
1706は、それぞれ、AとD、BとC、AとC、およ
びBとCの組み合わせが可能である。一方、励起光/信
号光合波カップラ1704はAまたはBの位置であり、
Bの位置が好ましく、励起光/信号光合波カップラ17
05はCまたはEの位置であり、Cの位置が好ましい。
A〜Eの各領域内での個々のデバイスの相互位置は、各
々のデバイスの光学特性を考慮さえすれば自由に設定で
きる。
【0173】(実施例4)本実施例は、上記(2)で表
される光増幅器の例である。図14は、本発明の光増幅
器の第4実施例を説明するための構成図であり、シング
ルパスの構成を示す図である。本実施例の光増幅器は、
実施例1と同様の構成を有する光共振器と、増幅媒体の
入力端における、信号入力の全パワーと共振器の発振を
起こしている光のパワーの和をモニタする監視手段、お
よび励起光源を制御する制御部を有する。監視手段は、
信号入力光および光共振器の発振を起こしている光を取
り出すための光分岐素子1902、これらの光のパワー
を電気信号に変換する光電変換回路1910、この電気
信号から励起光駆動回路1912,1914へ信号を送
るための監視部(例えば差分信号発生回路)1915を
含む。制御部は、励起光源1911,1913を制御す
るための励起光駆動回路1912,1914を具備す
る。
【0174】増幅媒体1916には、Erを2000p
pmの濃度で添加したZr系フッ化物光ファイバを使用
した。光ファイバ長は7mである。
【0175】励起光源1911,1913には、980
nmで発振するLDを互いに偏波が直交するように配置
した偏波多重型励起ユニットを用いた。本実施例は、モ
ニタ信号光を使用して利得プロファイルの状態を監視
し、励起光駆動回路1912、1914を使用して励起
光源を制御することにより利得プロファイルを一定にす
る。本実施例の制御では、全LD(励起光源)にフィー
ドバック制御をかけたが、励起光/信号光合波カップラ
1904からの励起光量に対し、励起光/信号光合波カ
ップラ1905からの励起光量が常に1.4倍になるよ
うにした。
【0176】モニタ信号光を取り出す部分は、光分岐素
子1902、光電変換回路1910で構成される。光分
岐素子1902は、誘電体多層膜をフィルタとして使用
したパルク型のカップラであり、900〜100nmお
よび2500〜3000nmでの分岐比が1%である。
信号光は、2600から2630nmで2nm間隔の1
6波を使用した。光電変換回路1910はPIN−PD
を使用した。
【0177】光共振器を構成する光分岐素子1901,
1907は、2600〜2630nmでの通過損失が
0.2dB以下、2610〜2650nmで分岐比が9
5%である。波長選択素子1908は誘電体多層膜を使
用したもので、透過帯の中心波長が2630nm、損失
0.5dB、半値全幅が0.8nmである。光共振器で
は、1周回での2610〜2650nmでの損失が20
dBになるように可変光減衰器1909を調整した。
【0178】各入力信号レベルを−25から−10dB
m/ch.に変化させた。信号のこのような変化に対
し、−25dBm/ch.の時の利得プロファイルを規
準とした。入力を変えた際の規準プロファイルからの利
得の偏差の最大値は、利得制御をかけない場合5dBで
あるのに対し、利得制御をかけた場合は0.2dBであ
った。
【0179】以下、図14に示した構成に基づいて本発
明の光増幅器の動作について具体的に説明する。この実
施例においても、シングルパスの構成、ダブルパスの構
成、双方向光増幅器の構成は当てはまる。
【0180】本実施例の光増幅器は、光共振器と、第2
モニタ法とを同時に使用する。特に、本実施例では、第
2モニタ法において、全信号光を一部分岐する光分岐素
子と共振器内のレーザ発振光の増幅媒体入力端での光を
一部分岐する光分岐素子とを一つの光分岐デバイスによ
り行うことを特徴とする。分岐された全信号光のパワー
とレーザ発振光のパワーに基づいて、これらの光が同時
に導入される一つの光電変換素子に入射されて電気信号
に変えられる。
【0181】この電気信号とあらかじめ設定されている
レベルとの差分信号成分が零になるように励起光駆動回
路を調整する。励起光駆動回路の選択方法は、上述した
実施例と同じである。また、使用する光学素子について
も上述した実施例で説明したものと同一である。
【0182】信号光は、光分岐素子1901,1902
とアイソレータ1903と励起光/信号光合波カップラ
1904を介して増幅媒体に入射し、増幅媒体内で増幅
された信号光は、励起光/信号光合波カップラ1905
とアイソレータ1906と光分岐素子1907を介して
出射する。光共振器は、光分岐素子1901,1907
と波長選択素子1908と可変光減衰器1909と増幅
媒体1916よりなるループにより構成される。
【0183】光分岐素子1902は、光共振器内の発振
光と全入射信号光を各々規定の比率で取り出す機能を有
しており、取り出されたモニタ信号光は、光電変換回路
1910により電気信号に変換される。この電気信号
は、増幅媒体1916に入射する光の量に比例した信号
レベルとなっており、このレベルが予め定められたレベ
ルと比較さる。比較された信号レベルは、その差分信号
を発生する差分信号発生回路1915により差分信号と
して出力され、この差分信号により励起光駆動回路およ
び励起光源がフィードバック制御される。
【0184】この制御により、増幅媒体1916の入射
端に入る光は、予め定められた値または外部より設定さ
れた値に常に一致する。なお、各光分岐手段の挿入位置
は自由度があることは言うまでもない。なお、191
2,1914は励起光駆動回路を示している。
【0185】(実施例5)図15は、本発明の光増幅器
の第5実施例を説明するための構成図であり、シングル
パスの構成を示す例である。
【0186】本実施例は、図15に示されるように、共
振器の入力端側で第1のモニタする信号光を取り出すた
めの光分岐素子2002と、これから取り出されたモニ
タする信号光を電気信号に変換するための光電変換回路
2012を含むモニタする信号光を取り出す部分と、光
共振器内の可変光減衰器2010と光分岐素子2007
の間にアイソレータ2011を有することを除いて、実
施例4と同じ構成を有する。
【0187】増幅媒体2026には、Tm3+を600
0ppmの濃度で添加したZr系フッ化物光ファイバを
使用した。光ファイバ長は7mである。励起光源201
4,2016は1400nmで発振するLDである。
【0188】本実施例は、モニタする信号光を使用して
利得プロファイルの状態を監視し、励起光駆動回路20
15、2017を使用して励起光源を制御することによ
り利得プロファイルを一定にする。本実施例の制御で
は、励起光駆動回路2015,2017につながる14
00nmで発振する全てのLDにフィードバック制御を
かけた。但し、励起光/信号光合波カップラ2005か
らの励起光量をP1とし、励起光/信号光合波カップラ
2006からの励起光量をP2とした場合、以下の式に
従うように互いの光量の関係を制御した。
【0189】P2(mW)=400t P1(mW)=100t+300 但し tは0から1の実数
【0190】モニタする信号を取り出す部分の光分岐素
子2002,モニタ信号取り出し部分の2004には、
融着延伸型のファイバカップラを使用した。これは、1
470〜1530nmでほぼ一定で1%の分岐比をもつ
融着延伸型カップラである。但し、光分岐素子2002
は、図15中の左から右の方向に伝搬する光のみを分岐
し、光分岐素子1004は、図15中の右から左の方向
に伝搬する光のみを分岐する。信号光は、1480nm
から1510nm、2nm間隔の16波を使用した。
【0191】光電変換回路2012,2013は、In
GaAs−PIN−PDを使用した。光共振器を構成す
る光分岐素子2003,2007は、1480〜151
0nmでの通過損失が0.2dB以下、1513〜15
17nmでの分岐比が95%である。
【0192】波長選択素子2009は、誘電体多層膜を
使用したものであり、透過帯の中心波長が1515n
m、損失が0.5dB、半値全幅が0.8nmである。
光共振器は、1周回での1515nmでの損失が17d
Bになるように可変光減衰器2010で調整される。
【0193】各入力信号レベルを−25から−10dB
m/ch.に変化させた。信号のこのような変化に対
し、−25dBm/ch.の時の利得プロファイルを規
準とした。入力を変えた際の規準プロファイルからの利
得の偏差の最大値は、1515nmにおいて、利得制御
をかけない場合6dBであるのに対し、利得制御をかけ
た場合は0.3dBであった。なお、図中符号200
1,2008,2011は光アイソレータを示してい
る。
【0194】以下、図15に示した構成に基づいて本発
明の光増幅器の動作について具体的に説明する。本実施
例は、上記第2モニタ法において、全信号光を一部分岐
する光分岐素子と共振器内のレーザ発振光の増幅媒体入
力端での光を一部分岐する光分岐素子とが別々のもので
あり、これらを使用することによりそれぞれの光が、そ
れぞれ別の光電変換素子に入射されて、それぞれの光の
パワーに対応した各々独立の電気信号に変えられる。得
られた電気信号は、何らかの電気的手段により両者の線
形結合または和の成分となる電気信号に変換され、これ
を取り出し、電気信号とあらかじめ設定されているレベ
ルとの差分信号成分が零になるように励起光駆動回路を
調整する。励起光駆動回路の選択方法は、上述した実施
例と同じである。また、使用する光学素子についても上
述した実施例で説明したものと同一である。
【0195】信号光は、アイソレータ2001と光分岐
素子2002,2003と励起光/信号光合波カップラ
2005を介して増幅媒体2026に入射される。増幅
媒体2026内で増幅された信号光は、励起光/信号光
合波カップラ2006と光分岐素子2007とアイソレ
ータ2008を介して取り出される。
【0196】光共振器は、光分岐素子2003,200
7と波長選択素子2009と可変光減衰器2010とア
イソレータ2011と増幅媒体2026よりなるループ
により構成される。光分岐素子2002,2004は、
共に方向性結合器として動作する。このために光分岐素
子2004は、信号光とは反対方向に進行する光共振器
内のレーザ発振光のみを分岐し取り出す。
【0197】光分岐素子2002,2004より取り出
された、入射信号光に対応するモニタする信号光、モニ
タ信号光と、レーザ発振光に対応するモニタ光は、各々
光電変換回路2012,2013により電気信号に変換
され、和信号発生回路2018において両者の足し算が
おこなわれ、同時に外部設定レベルと和成分との比較が
おこなわれ両者の差分信号が出力される。
【0198】励起光駆動回路2015,2017および
励起光源2014,2016では、差分信号が零になる
ようにフィードバック制御される。なお、各光分岐素子
の挿入位置は自由度があることは言うまでもない。
【0199】(実施例6)本実施例は、上記(3)で表
される光増幅器の例である。
【0200】図16は、本発明の光増幅器の第6実施例
を説明するための構成図であり、シングルパスの構成を
示す例である。
【0201】本実施例では、増幅媒体の入力端におけ
る、信号入力の全パワーと共振器の発振を起こしている
光のパワーの和をモニタし、励起光源を制御する、監視
手段および制御部に代えて、増幅媒体の出力端におけ
る、信号出力の全パワーと共振器の発振を起こしている
光のパワーの和をモニタし、励起光源を制御する、監視
手段および制御部が、図16に示されるように、アイソ
レータ2105と光分岐素子2107の間に設けられて
いることを除いて、実施例4と同じ構成を有する。
【0202】増幅媒体2116としては、Tm3+を6
000ppmの濃度で添加したZr系フッ化物光ファイ
バを使用した。光ファイバ長は7mである。励起光源2
110,2112は1400nmで発振するLDであ
る。
【0203】本実施例は、モニタ信号光を使用して利得
プロファイルの状態を監視し、励起光駆動回路211
1、2113を使用して励起光源を制御することにより
利得プロファイルを一定にする。
【0204】本実施例の制御では、励起光駆動回路21
11,1113につながる1400nmで発振する全て
のLDにフィードバック制御をかけた。但し、励起光/
信号光合波カップラ2103からの励起光量をP1と
し、励起光/信号光合波カップラ2104からの励起光
量をP2とした場合、以下の式に従うように互いの光量
の関係を制御した。
【0205】P1(mW)=2×P2(mW)
【0206】モニタ信号光取り出し部の光分岐素子21
06には、融着延伸型のファイバカップラを使用する。
これは、1470〜1530nmでほぼ一定で1%の分
岐比をもつ融着延伸型カップラである。信号光は、14
80nmから1510nm、2nm間隔の16波を使用
した。光電変換回路2114は、InGaAs−PIN
−PDを使用した。
【0207】光共振器を構成する光分岐素子2101,
2107は、1480〜1510nmでの通過損失が
0.2dB以下、1513〜1517nmでの分岐比が
95%である。波長選択素子2108は、誘電体多層膜
を使用したものであり、透過帯の中心波長が1515n
m、損失0.5dB、半値全幅が0.8nmである。光
共振器では、1周回での1515nmにおける損失は1
7dBになるように可変光減衰器2109が調整され
た。
【0208】各入力信号レベルを−25から−10dB
m/ch.に変化させた。信号のこのような変化に対
し、−25dBm/ch.の時の利得プロファイルを規
準とした。入力を変えた際の規準プロファイルからの利
得の偏差の最大値は、1515nmにおいて、利得制御
をかけない場合6dBであるのに対し、利得制御をかけ
た場合は0.3dBであった。
【0209】以下、図16に示した構成に基づいて本発
明の光増幅器の動作について具体的に説明する。本実施
例では光共振器と、上記第3モニタ法とを同時に使用す
る。
【0210】信号光は、光分岐素子2101とアイソレ
ータ2102と励起光/信号光合波カップラ2103を
介して増幅媒体に入射される。増幅された信号光は、励
起光/信号光合波カップラ2104とアイソレータ21
05と光分岐素子2106,2107を介して取り出さ
れる。
【0211】光共振器は、光分岐素子2101,210
7と波長選択素子2108と可変光減衰器2109と増
幅媒体2116よりなるループにより構成される。光分
岐素子2106は、光方向性結合器としては動作しない
形式の分岐素子であり、全信号光とレーザ発振光とを同
時にある比率でモニタ成分として分岐する。光分岐素子
2106より取り出されたモニタ信号光は、光電変換回
路2114により、モニタ信号光のパワーに対応した電
気信号に変換され、差分信号発生回路2115により外
部設定レベルとモニタ成分との比較がおこなわれ両者の
差分信号が出力される。
【0212】励起光駆動回路2111,2113および
励起光源2110,2112では、差分信号が零になる
ようにフィードバック制御される。なお、各光分岐手段
の挿入位置は、自由度があることは言うまでもない。ま
た、光分岐素子を、レーザ発振成分と増幅された信号成
分に対して各々別々に用意することも可能である。
【0213】(実施例7)本実施例は、上記(4)で表
される光増幅器の例である。図17は、本発明の光増幅
器の第7実施例を説明するための構成図であり、シング
ルパスの構成を示す例である。
【0214】本実施例は、2つの光共振器により光増幅
器の利得プロファイルを一定に制御する。本実施例で
は、2つの共振器に同じ光ファイバを使用するため、両
共振器での増幅媒体の希土類イオンの濃度は同じであ
る。従って、上記(4)のような2つの共振器を用いて
利得プロファイルを一定に制御するために求められる、
共振器内の増幅媒体の希土類イオンの総数が一定である
という条件は満たされる。
【0215】増幅媒体2226としては、Tm3+を6
000ppmの濃度で添加したZr系フッ化物光ファイ
バを使用した。光ファイバ長は7mである。励起光源2
217,2219は1400nmで発振するLDであ
る。本発明の制御では、励起光駆動回路2218,22
20につながる1400nmで発振する全てのLDにフ
ィードバック制御をかけた。
【0216】第1の光共振器を構成する光分岐素子22
01,2208は、1480〜1510nmでの通過損
失が0.2dB以下、1513〜1517nmでの分岐
比が95%である。波長選択素子2209は誘電体多層
膜を使用したものであり、透過帯の中心波長が1515
nm、損失が0.5dB、半値全幅が0.8nmであ
る。光共振器は、1周回での1515nmにおける損失
が17dBになるように可変光減衰器2212が調整さ
れた。
【0217】第2の光共振器を構成する光分岐素子22
02,2207は、1480〜1510nmでの通過損
失が0.2dB以下、1600〜1800nmでの分岐
比が95%である。波長選択素子2210は誘電体多層
膜を使用したものであり、透過帯の中心波長が1700
nm、損失が0.5dB、半値全幅が0.8nmであ
る。光共振器は、1周回での1700nmにおける損失
が16dBになるように可変光減衰器1213が調整さ
れた。
【0218】本実施例では、2つの光共振器が常に発振
状態となるための制御部分を有する。該制御部分はモニ
ター信号光取り出し部を有する。モニタ信号光取り出し
部は、光分岐素子2215,2211と、光電変換回路
2214,2216を含む。光分岐素子2215,22
11は、融着延伸型のファイバカップラを使用し、14
70〜1750nmでほぼ一定で1%の分岐比をもつ融
着延伸型カップラである。光電変換回路2216,22
14は、InGaAs−PIN−PDを使用した。信号
光は、1480nmから1510nm、2nm間隔の1
6波を使用した。
【0219】光電変換回路2214,2216での電気
信号を用いて、第1の光共振器および第2の光共振器が
常に発振状態になるように発振判定回路2221を用い
て励起光源をフィードバック制御した。
【0220】各入力信号レベルを−25から−10dB
m/ch.に変化させた。信号のこのような変化に対
し、−25dBm/ch.の時の利得プロファイルを規
準とした。入力を変えた際の規準プロファイルからの利
得の偏差の最大値は、光共振器による制御をかけない場
合に6dBであるのに対し、制御をかけた場合は0.3
dBであった。
【0221】以下、図17に示した構成に基づいて本発
明の光増幅器の動作について具体的に説明する。本実施
例は、第1の光共振器と第2の光共振器の2つの光共振
器を持つ光増幅器の例である。本実施例の場合、励起光
源は光増幅器内の2つの光共振器がともにレーザ発振状
態に保たれればよい。従って、この目的を達成するため
に各々のレーザ発振状態をモニタする機能(図17で
は、光分岐手段2211、光電変換回路2216、発振
判定回路2221、および、光分岐手段2215、光電
変換回路2214、発振判定回路2221などから構成
される)を光増幅器内に組み込むことができる。この機
能によりレーザ発振の状態をモニタし、常に両光共振器
がレーザ発振するように励起光源を調整することが可能
となる。
【0222】以上に説明した光増幅器において、図17
に示すように、光共振器中に1周回の損失を可変にする
ための可変減衰器2212、2213等を含むことも可
能である。
【0223】信号光は、光分岐素子2201,2202
とアイソレータ2203と励起光/信号光合波カップラ
2204を介して増幅媒体2226に入射する。増幅媒
体2226より出射した信号光は、励起光/信号光合波
カップラ2205とアイソレータ2206と光分岐素子
2207,2208を介して出射される。
【0224】光共振器は、光分岐素子2201と波長選
択素子2209と可変光減衰器2212と光分岐素子2
215,2208により構成される第1の光共振器と、
光分岐素子2202,2211と波長選択素子2210
と可変光減衰器2213と光分岐素子2207により構
成される第2の光共振器である。
【0225】光分岐素子2215は、第1の共振器内の
光を分岐し、光電変換回路2214に入力するためのも
のであり、得られた電気信号は発振判定回路2221に
入力される。光分岐素子2211は、第2の共振器内の
光を分岐し光電変換回路2216に入力するためのもの
であり、得られた電気信号は発振判定回路2221に入
力される。両者の電気信号により共に2つの共振器が発
振するように励起光駆動回路2218,2220によ
り、励起光源2217,2219から出射される励起光
量が制御される。なお、各光分岐素子の挿入位置は自由
度があることは言うまでもない。
【0226】(実施例8)図18は、本発明の光増幅器
の第8実施例を説明するための構成図であり、シングル
パスを直列に2段に接続する場合を示す。まず、第1の
光増幅器について説明する。第1の光増幅器2301
は、図6に示した実施例1と同一のものである。従っ
て、光増幅器1の構成および動作は、先に実施例1で説
明したとおりである。
【0227】また、第2の光増幅器2302は、図14
(実施例4)と同じである。従って、以下にこの増幅器
の各部品を説明するが、図14をベースに説明する。
【0228】増幅媒体1916としては、Tm3+を6
000ppmの濃度で添加したZr系フッ化物光ファイ
バを使用した。光ファイバ長は7mである。励起光源1
911,1913は1400nmで発振するLDを互い
に偏波が直交するように配置した偏波多重型励起ユニッ
トを用いた。モニタ信号光を使用した制御では、全LD
にフィードバック制御をかけたが、励起光/信号光合波
カップラ1904からの励起光量に対し、励起光/信号
光合波カップラ1905からの励起光量が常に2倍にな
るようにした。
【0229】モニタ信号光取り出し部分の光分岐素子1
902は、誘電体多層膜をフィルタとして使用したバル
ク型のカップラである。これは、1460〜1530n
mでの分岐比が1%である。信号光は、1480〜15
10nmで2nm間隔の16波を使用した。
【0230】光電変換回路1910はPIN−PDを使
用した。光共振器を構成する光分岐素子1901,19
07は、1480〜1510nmでの通過損失が0.2
dB以下、1470〜1477nmでの分岐比が95%
である。波長選択素子1908は誘電体多層膜を使用し
たもので、透過帯の中心波長が1475nm、損失が
0.5dB、半値全幅が0.8nmである。光共振器
は、1周回での1475nmにおける損失が15dBに
なるように可変光減衰器1909が調整された。
【0231】各入力信号レベルを−25から−10dB
m/ch.に変化させた。信号のこのような変化に対
し、−25dBm/ch.の時の利得プロファイルを規
準とした。入力を変えた際の規準プロファイルからの利
得の偏差の最大値は、利得制御をかけない場合10dB
であるのに対し、利得制御をかけた場合は0.3dBで
あった。
【0232】実施例1や実施例4以外の実施例2,3,
5,6および7で説明した光増幅器を任意に選択してこ
れらを直列に接続することが可能である。複数の光ファ
イバ増幅器を直列に繋ぐことにより、より高効率動作が
期待できる。
【0233】(実施例9)図19は、本発明の光増幅器
の第9実施例を説明するための構成図であり、シングル
パスを直列に2段に接続する場合を示す。本実施例の光
増幅器は、実施例8で説明した2段型光増幅器の中間部
分(接続部分)に利得等価器2402および可変光減衰
器2403を挿入したものである。
【0234】利得等価器2402は、長周期ファイバグ
レーティングを使用したものであり、可変光減衰器24
03は、1480〜1510nmでの損失の平坦度が
0.1dB以下である。
【0235】このように、利得等価器2402および可
変光減衰器2403を用いることにより、実施例8では
1480〜1510nmでの利得平坦度が30%であっ
たのに対して、本実施例では2%となった。
【0236】ここで、利得平坦度とは以下のように定義
した。 (利得平坦度)={(増幅帯域内の最大利得)−(同帯
域内の最小利得)}/(同帯域内の最小利得)
【0237】各入力信号レベルを−25から−10dB
m/ch.に変化させた。信号のこのような変化に対
し、−25dBm/ch.の時の利得プロファイルを規
準とした。入力を変えた際の規準プロファイルからの利
得の偏差の最大値は、利得制御をかけない場合10dB
であるのに対し、利得制御をかけた場合は0.3dBで
あった。
【0238】第1の光増幅器2401および第2の光増
幅器2404は、上述した実施例1〜実施例7に記載さ
れている光増幅器の中から任意に選択することができ
る。利得等価器2402は、利得プロファイルを平坦化
するために挿入され、光可変減衰器2403は、第2の
光増幅器への入力信号光量を調整する役目を有する。
【0239】(実施例10)図20は、本発明の光増幅
器の第10実施例を説明するための構成図であり、シン
グルパスを直列に2段に接続する場合を示す。本実施例
の光増幅器は、実施例8で説明した2段型光増幅器の中
間部分に利得等価器2502および可変光減衰器250
3を挿入したものである。さらに本実施例の光増幅器
は、光分岐素子2504、光バンドパスフィルタ250
6、光電変換回路2507および差分信号発生回路25
08からなる制御部を含む。光分岐素子2404は、1
480〜1510nmで分岐比1%のバルク型デバイス
である。光バンドパスフィルタ1506は、透過帯の中
間波長が1480nm、半値全幅が0.8nm、透過中
心波長での損失1dBである誘電体多層膜をフィルタと
して使用したデバイスである。
【0240】利得等価器2502は、長周期ファイバグ
レーティングを使用したもので、可変光減衰器2503
は、1480〜1510nmでの損失の平坦度が0.1
dB以下であり、外部からの電気信号により減衰量が制
御できる。
【0241】本実施例では、光増幅器の制御は、上記制
御部により1480nmの信号光をモニタし、その値が
一定となるように、制御部の差分信号発生回路2508
を介して、光可変減衰器2503をフィードバック制御
した。この結果、第2の光増幅器2505に入射する信
号光の各々のチャネルでのレベルが一定になる。
【0242】本実施例により、実施例8では1480〜
1510nmでの利得平坦度が30%であったのに対し
て、本実施例では2%となった。
【0243】ここで利得平坦度とは以下のように定義し
た。 (利得平坦度)={(増幅帯域内の最大利得)−(同帯
域内の最小利得)}/(同帯域内の最小利得)
【0244】さらに、各入力信号レベルを−25から−
10dBm/ch.に変化させた。信号のこのような変
化に対し、−25dBm/ch.の時の利得プロファイ
ルを規準とした。入力を変えた際の規準プロファイルか
らの利得の偏差の最大値は、利得制御をかけない場合1
0dBであるのに対し、利得制御をかけた場合は0.3
dBであった。また、本実施例の光増幅器の信号出力部
分での各WDM光のレベルは常に3dBmに保たれた。
【0245】この実施例10に記載されているように、
本発明の光増幅器は、可変光減衰器を制御する制御部を
含むことができる。このような光増幅器の可変光減衰器
の減衰量は、取り出されたモニタ信号光に基づいて電気
的に調整する機能を有する制御部により調整されうる。
【0246】第1の光増幅器2501および第2の光増
幅器2505は、上述した実施例1〜実施例7に記載さ
れている光増幅器の中から任意に選択することもができ
る。利得等価器2502は、利得プロファイルを平坦化
するため挿入される。光分岐素子2504は、信号光の
一部を分岐する。光バンドパスフィルタ2506は、任
意の1チャネルの信号のみを取り出し、光電変換回路2
507によりこの信号が電気信号に変換される。この電
気信号と差分信号発生回路2508内に予め設定された
値とから、制御信号が発生され、この制御信号により可
変光減衰器が制御される。
【0247】第1の光増幅器2501と第2の光増幅器
2505の差が小さくなるように、好ましくは零になる
ように、光可変減衰器の減衰量をフィードバック制御す
る。
【0248】この実施例では、第2の光増幅器への入力
信号はWDM信号の各チャネルの入力レベルが等しくな
る。
【0249】(実施例11)図21は、本発明の光増幅
器の第11実施例を説明するための構成図であり、シン
グルパスを多段に結合した光増幅器の例である。本実施
例では、光増幅器2618と、光増幅器2619の2台
を使用する。本実施例は、光増幅器に入力される入力信
号を予め2つの帯域に分割し、各々を別の光増幅器で増
幅し、増幅された信号光を再度合波する例である。な
お、図中符号2602は第1の光増幅器、2603は利
得等価器、2604は可変光減衰器、2605は光分岐
素子、2606は第2の光増幅器、2607は光バンド
パスフィルタ、2608,2615は光電変換回路、2
609は差分信号発生回路を示している。
【0250】光増幅器2618は、実施例10と同一の
ものである。従って、光増幅器2618の構成および動
作は実施例10で説明したとおりである。光増幅器26
19は以下に説明する。
【0251】光増幅器2619中で示した第3の光増幅
器2610は、実施例1で用いた光増幅器である。光分
岐素子2613は、1460〜1490nmであり、こ
れは分岐比1%のバルク型デバイスである。光バンドパ
スフィルタ2614は、透過帯の中心波長が1460n
m、半値全幅が0.8nm、透過中心波長での損失1d
Bである誘電体多層膜をフィルタとして使用したデバイ
スである。
【0252】利得等価器2611は、長周期ファイバグ
レーティングを使用したものである。可変光減衰器26
12は、1460〜1490nmでの損失の平坦度が
0.1dB以下であり、外部からの電気信号により減衰
量が制御できる。
【0253】本実施例の光増幅器の制御は、1460n
mの信号光をモニタし、その値が一定となるように差分
信号発生回路2616を介して、可変光減衰器2612
をフィードバック制御した。これにより、光増幅器26
19から出射する信号光の各々のチャネルでのレベルが
一定になる。
【0254】信号光帯域分波器2601および信号光帯
域合波器2617は、1460〜1476nmの帯域と
1480〜1510nmの帯域を合分波する。信号光
は、1460〜1476nmにおいて2nm間隔で配置
した9波と、1480〜1510nmで2nmで配置し
た16波とをあわせた25波WDMである。
【0255】各入力信号レベルを−25から−10dB
m/ch.に変化させた場合、信号光合波器2617か
らの出力光は、制御をしない場合10dB以上変化した
のに対して、制御をした場合は、5.0〜5.2dBm
にすべての信号光成分が入った。
【0256】
【発明の効果】本発明の第1の光増幅器では、少なくと
も光増幅器内にレーザ発振する光共振器を有し、任意の
信号光の利得を制御すること、または、少なくとも光増
幅器内にレーザ発振する光共振器を持ち、レーザ発振光
と信号光パワーとの合計を一定に制御することができ
る。また、本発明の第2の実施形態では、光増幅器内に
2以上の光共振器を組み込むことにより、利得スペクト
ルを一定に制御することができる。
【0257】また、本発明の光増幅器は、WDM伝送シ
ステムに適用した場合、信号チャネル数の変化に伴う入
力レベルの変動および温度変化による利得スペクトルの
変化に対し、信号光の利得スペクトルの制御が可能であ
る。
【0258】また、本発明の光増幅器は、伝送路損失の
経時変化時の補償に必要な出力を一定に制御することが
でき、さらに、発振波長のホールバーニング等にも対応
することができる。
【0259】本発明の制御方法は、広く一般的な希土類
イオンを添加した増幅媒体を用いた光増幅器で利用可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(B)は、それぞれ、Erイオ
ン、およびPrイオンの、増幅に大きく関与するエネル
ギー準位を表す模式図である。
【図2】(A)および(B)は、それぞれ、Erイオン
およびTmイオンのエネルギー凖位を示す図である。
【図3】TDFAにおいて波長λでの利得を一定に
し、TDFAの励起光量を調節した場合の特性を示す図
である。
【図4】本発明の光増幅器の第1の実施形態の構成を説
明するための構成図である。
【図5】本発明の光増幅器の第2の実施形態の構成を説
明するための構成図である。
【図6】本発明の光導波路の第1の実施形態の実施例を
説明するための構成図である。
【図7】図6に示す実施例の光共振器を構成するための
光分岐手段の位置関係を説明する図である。
【図8】実施例1において、各入力信号レベルを変えた
場合の利得プロファイルの偏差の最大値をプロットした
図である。
【図9】本発明の光増幅器の第2実施例を説明するため
の構成図である。
【図10】実施例2(ダブルパスの構成)の光分岐素子
の挿入位置を説明するための図である。
【図11】実施例2において、各入力信号レベルを−2
5から10dBm/ch.に変化させた場合の利得プロ
ファイルの偏差の最大値をプロットした図である。
【図12】本発明の光増幅器の第3実施例を説明するた
めの構成図である。
【図13】実施例3の各光分岐素子の挿入位置を説明す
るための図である。
【図14】本発明の光増幅器の第4実施例を説明するた
めの構成図である。
【図15】本発明の光増幅器の第5実施例を説明するた
めの構成図である。
【図16】本発明の光増幅器の第6実施例を説明するた
めの構成図である。
【図17】本発明の光増幅器の第7実施例を説明するた
めの構成図である。
【図18】本発明の光増幅器の第8実施例を説明するた
めの構成図である。
【図19】本発明の光増幅器の第9実施例を説明するた
めの構成図である。
【図20】本発明の光増幅器の第10実施例を説明する
ための構成図である。
【図21】本発明の光増幅器の第11実施例を説明する
ための構成図である。
【符号の説明】
400、500 光増幅器 402、502 光共振器 404、504 監視手段 410、510 増幅媒体 412、512 励起手段 414、416、426、428、518、524、5
36、538 光分岐素子 418 波長選択素子 419 監視部 420 制御部 422、526 励起光源 426、530、532 合波器 430、432、540、542 アイソレータ 534 発振判定回路 1305、1908、2009、2108 波長選択
素子 1213、1307、1511、1709、1710、
1909、2010、2109 可変光減衰器 1312、1320、1506、1507、1517、
1518 光バンドパスフィルタ 1316 監視部 1316 算回路 1316 制御部 1503、1702、1707 サーキュレータ 1508 ミラー 1915、2508 差分信号発生回路 2018 和信号発生回路 2221 発振判定回路 2402 利得等価器 2601、2617 信号光帯域分波器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 誠 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5F072 AB07 AB09 AK06 KK30 PP07 YY17

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増幅媒体としての希土類イオンをコアお
    よび/またはクラッドに添加した希土類添加光ファイバ
    または希土類添加光導波路、該増幅媒体を励起するため
    の励起手段、前記増幅媒体内で生じた増幅された自然放
    出光のスペクトル内の少なくとも1波長でレーザー発振
    させる光共振器と、該光増幅媒体に入力する光から選ば
    れる少なくとも一つの所定の波長範囲の光のパワーおよ
    び該光増幅媒体から出力される光から選ばれる少なくと
    も一つの所定の波長範囲の光のパワーから選択される少
    なくとも1つの光パワーをモニタする監視手段、前記監
    視手段より得られた値を基に前記励起手段を制御するた
    めの制御部とを含むことを特徴とする光増幅器。
  2. 【請求項2】 前記監視手段が、少なくとも1つの信号
    光の入力および出力パワーをモニタするものであり、前
    記制御部が、前記監視手段より得られた値から信号光の
    利得を算出し、予め定められた値若しくは外部より入力
    される値と一致するように前記励起手段を制御するもの
    であることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
  3. 【請求項3】 前記監視手段が、前記増幅媒体の信号入
    力端における前記光共振器内のレーザ発振光および増幅
    媒体に入射する信号光のパワーをモニタするものであ
    り、前記制御部が、前記監視手段より得られたレーザ発
    振光パワー値と信号光パワー値の和、またはレーザ発振
    光パワー値と信号光パワー値の線形結合により得られる
    値を算出し、予め定められた値若しくは外部より入力さ
    れる値と一致するように前記励起手段を制御するもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
  4. 【請求項4】 前記監視手段が、前記増幅媒体の信号入
    力端において前記光共振器内のレーザ発振光の一部と増
    幅媒体に入射する信号光の一部を同時に取り出して、そ
    の総パワーをモニタするものであり、前記制御部が、前
    記監視手段より得られた値が予め定められた値若しくは
    外部より入力される値と一致するように前記励起手段を
    制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の
    光増幅器。
  5. 【請求項5】 前記監視手段が、前記増幅媒体の信号出
    力端における前記光共振器内のレーザ発振光および増幅
    媒体に出射する信号光のパワーをモニタするものであ
    り、前記制御部が、前記監視手段より得られたレーザ発
    振光パワー値と信号光パワー値の和、またはレーザ発振
    光パワー値と信号光パワー値の線形結合により得られる
    値を算出し、予め定められた値若しくは外部より入力さ
    れる値と一致するように前記励起手段を制御するもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
  6. 【請求項6】 前記監視手段が、前記増幅媒体の信号出
    力端において前記光共振器内のレーザ発振光の一部と増
    幅媒体から出射する信号光の一部を同時に取り出して、
    その総パワーをモニタするものであり、前記制御部が、
    前記監視手段より得られた値が、予め定められた値若し
    くは外部より入力される値と一致するように前記励起手
    段を制御するものであることを特徴とする請求項1に記
    載の光増幅器。
  7. 【請求項7】 前記光共振器の発振波長が前記信号光を
    増幅するための希土類イオンの増幅始準位から増幅終凖
    位への誘導放出により発生する増幅された自然放出光ス
    ペクトルの帯域内に位置することを特徴とする請求項1
    乃至6に記載の光増幅器。
  8. 【請求項8】 前記発振波長が、信号光帯域の短波長側
    に位置することを特徴とする請求項7に記載の光増幅
    器。
  9. 【請求項9】 前記発振波長が、信号光帯域の長波長側
    に位置することを特徴とする請求項7に記載の光増幅
    器。
  10. 【請求項10】 前記光共振器の発振波長が前記信号光
    を増幅するための希土類イオンの増幅始準位から基底準
    位への誘導放出により発生する増幅された自然放出光ス
    ペクトルの帯域内に位置することを特徴とする請求項1
    乃至6に記載の光増幅器。
  11. 【請求項11】 前記光共振器の発振波長が前記信号光
    を増幅するための希土類イオンの増幅終準位から基底準
    位への誘導放出により発生する増幅された自然放出光ス
    ペクトルの帯域内に位置することを特徴とする請求項1
    乃至6に記載の光増幅器。
  12. 【請求項12】 増幅媒体として希土類イオンをコアお
    よび/またはクラッドに添加した希土類添加光ファイバ
    または希土類添加光導波路、該増幅媒体を励起するため
    の励起手段、前記増幅媒体内で生じた増幅された自然放
    出光を複数の発振波長でレーザー発振させる光共振器を
    含むことを特徴とする光増幅器。
  13. 【請求項13】 前記光共振器の複数の発振波長が、前
    記信号光を増幅するための希土類イオンの増幅始準位か
    ら増幅終凖位への誘導放出により発生する増幅された自
    然放出光スペクトルの帯域内に位置することを特徴とす
    る請求項12に記載の光増幅器。
  14. 【請求項14】 前記光共振器の複数の発振波長が、前
    記信号光を増幅するための希土類イオンの増幅始準位か
    ら増幅終凖位への誘導放出、増幅始準位から基底準位へ
    の誘導放出および増幅終凖位から基底準位への誘導放出
    により発生する3つの増幅された自然放出光スペクトル
    の帯域のうち少なくとも2つの帯域内に位置することを
    特徴とする請求項12に記載の光増幅器。
  15. 【請求項15】 前記発振器がバンドパスフィルタをさ
    らに具備することを特徴とする請求項1乃至14に記載
    の光増幅器。
  16. 【請求項16】 前記光共振器の共振器内損失を可変に
    する手段をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至1
    5に記載の光増幅器。
  17. 【請求項17】 前記各々の光共振器のレーザ発振状態
    を監視し、発振状態を維持できるように前記励起手段を
    制御する発振維持手段を含むことを特徴とする請求項1
    乃至16に記載の光増幅器。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至17に記載の光増幅器か
    ら選択される複数の光増幅器を直列および/または並列
    に接続したことを特徴とする多段光増幅器。
  19. 【請求項19】 少なくとも1つの光増幅器の後段に利
    得等価器および可変減衰器から選択される光デバイスの
    1つ以上または利得等価器と可変減衰器が複合化された
    機能を有する光デバイスをさらに含むことを特徴とする
    請求項1乃至18に記載の光増幅器。
  20. 【請求項20】 可変減衰器、または利得等価器と可変
    減衰器が複合化された機能を有する光デバイスを含み、
    該光デバイスからの出射信号光のパワーをモニタし、そ
    のパワー値に基づき前記可変減衰器の光損失を調整する
    ことを特徴とする請求項19に記載の光増幅器。
  21. 【請求項21】 前記増幅媒体が、信号光を増幅するイ
    オンとしてツリウムイオンを添加した希土類添加光ファ
    イバまたは希土類添加光導波路であり、該イオンの最も
    エネルギーの低い基底準位を1番目として数えた場合、
    増幅の始準位が4番目の準位であり、増幅の終凖位が2
    番目の準位であることを特徴とする請求項1乃至20に
    記載の光増幅器。
  22. 【請求項22】 励起手段の励起波長が、630〜72
    0nm、740〜830nm、1000〜1100n
    m、1320〜1520nmの範囲より選ばれる1以上
    の波長であることを特徴とする請求項21に記載の光増
    幅器。
  23. 【請求項23】 励起手段の励起波長が、630〜72
    0nm、740〜830nm、1000〜1100n
    m、1320〜1520nmの範囲より選択される1以
    上の波長であり、且つ、1000〜1300nm、15
    20〜2000nmの範囲のうちから選択される1以上
    の波長の励起光を同時に増幅媒体に入力させることを特
    徴とする請求項21に記載の光増幅器。
  24. 【請求項24】 前記増幅媒体が、信号光を増幅するイ
    オンとしてホルミウムイオンを添加した希土類添加光フ
    ァイバまたは希土類添加光導波路であり、該イオンの最
    もエネルギーの低い基底準位を1番目として数えた場
    合、増幅の始準位が3番目の準位であり、増幅の終凖位
    が2番目の準位であることを特徴とする請求項1乃至2
    0に記載の光増幅器。
  25. 【請求項25】 前記増幅媒体が、信号光を増幅するイ
    オンとしてエルビウムイオンを添加した希土類添加光フ
    ァイバまたは希土類添加光導波路であり、該イオンの最
    もエネルギーの低い基底準位を1番目として数えた場
    合、増幅の始準位が3番目の準位であり、増幅の終凖位
    が2番目の準位であることを特徴とする請求項1乃至2
    0に記載の光増幅器。
  26. 【請求項26】 増幅媒体としての希土類イオンをコア
    および/またはクラッドに添加した希土類添加光ファイ
    バまたは希土類添加光導波路、該増幅媒体を励起するた
    めの励起手段、レーザー発振をさせる光共振器と、監視
    手段、前記監視手段より得られた値を基に前記励起手段
    を制御するための制御部とを含む光増幅器の利得プロフ
    ァイルを一定に制御する方法であって、光増幅器内で前
    記光共振器により増幅媒体の増幅された自然放出光の前
    記増幅媒体内で生じた増幅された自然放出光のスペクト
    ル内の少なくとも1波長でレーザ発振を起こさせること
    と、前記監視手段により該光増幅媒体に入力する光から
    選ばれる少なくとも一つの所定の波長範囲の光のパワー
    および該光増幅媒体から出力される光から選ばれる少な
    くとも一つの所定の波長範囲の光のパワーから選択され
    る少なくとも1つの光パワーをモニタし、前記監視手段
    より得られた値を基に、前記制御部が前記励起手段を制
    御して前記励起光源の光量を制御することとを含むこと
    を特徴とする制御方法。
  27. 【請求項27】 前記監視手段が、少なくとも1つの信
    号光の入力および出力パワーをモニタし、前記制御部
    が、前記監視手段より得られた値から信号光の利得を算
    出し、予め定められた値若しくは外部より入力される値
    と一致するように前記励起手段を制御することを特徴と
    する請求項26に記載の制御方法。
  28. 【請求項28】 前記監視手段が、前記増幅媒体の信号
    入力端における前記光共振器内のレーザ発振光および増
    幅媒体に入射する信号光のパワーをモニタし、前記制御
    部が、前記監視手段より得られたレーザ発振光パワー値
    と信号光パワー値の和、またはレーザ発振光パワー値と
    信号光パワー値の線形結合により得られる値を算出し、
    予め定められた値若しくは外部より入力される値と一致
    するように前記励起手段を制御することを特徴とする請
    求項26に記載の制御方法。
  29. 【請求項29】 前記監視手段が、前記増幅媒体の信号
    入力端において前記光共振器内のレーザ発振光の一部と
    増幅媒体に入射する光信号の一部を同時に取り出して、
    その総パワーをモニタし、前記制御部が、前記監視手段
    より得られた値が予め定められた値若しくは外部より入
    力される値と一致するように前記励起手段を制御するこ
    とを特徴とする請求項26に記載の制御方法。
  30. 【請求項30】 前記監視手段が、前記増幅媒体の信号
    出力端における前記光共振器内のレーザ発振光および増
    幅媒体に出射する信号光のパワーをモニタし、前記制御
    部が、前記監視手段より得られたレーザ発振光パワー値
    と信号光パワー値の和、またはレーザ発振光パワー値と
    信号光パワー値の線形結合により得られる値を算出し、
    予め定められた値若しくは外部より入力される値と一致
    するように前記励起手段を制御することを特徴とする請
    求項26に記載の制御方法。
  31. 【請求項31】 前記監視手段が、前記増幅媒体の信号
    出力端において前記光共振器内のレーザ発振光の一部と
    増幅媒体から出射する光信号の一部を同時に取り出し
    て、その総パワーをモニタし、前記制御部が、前記監視
    手段より得られた値が、予め定められた値若しくは外部
    より入力される値と一致するように前記励起手段を制御
    することを特徴とする請求項26に記載の制御方法。
  32. 【請求項32】 増幅媒体として希土類イオンをコアお
    よび/またはクラッドに添加した希土類添加光ファイバ
    または希土類添加光導波路、該増幅媒体を励起するため
    の励起手段、光共振器を含む光増幅器の利得プロファイ
    ルを一定に制御する方法であって、前記増幅媒体内で生
    じた増幅された自然放出光を複数の発振波長でレーザー
    発振させることを含むことを特徴とする制御方法。
  33. 【請求項33】 前記光共振器の複数の発振波長が、前
    記信号光を増幅するための希土類イオンの増幅始準位か
    ら増幅終凖位への誘導放出により発生する増幅された自
    然放出光スペクトルの帯域内に位置することを特徴とす
    る請求項32に記載の制御方法。
  34. 【請求項34】 前記光共振器の複数の発振波長が、前
    記信号光を増幅するための希土類イオンの増幅始準位か
    ら増幅終凖位への誘導放出、増幅始準位から基底準位へ
    の誘導放出および増幅終凖位から基底準位への誘導放出
    により発生する3つの増幅された自然放出光スペクトル
    の帯域のうち少なくとも2つの帯域内に位置することを
    特徴とする請求項32に記載の制御方法。
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