JP2003337333A - バックライトユニット - Google Patents

バックライトユニット

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JP2003337333A
JP2003337333A JP2002146589A JP2002146589A JP2003337333A JP 2003337333 A JP2003337333 A JP 2003337333A JP 2002146589 A JP2002146589 A JP 2002146589A JP 2002146589 A JP2002146589 A JP 2002146589A JP 2003337333 A JP2003337333 A JP 2003337333A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー液晶表示用のバックライトユニットに
おいて、発光源である白色発光ダイオードの色度のバラ
ツキを液晶パネルのカラーフィルタ特性にマッチするよ
うに改善する。 【解決手段】 白色発光ダイオード1とその発光を光路
変換する導光板2、拡散板3、プリズムシート4、5等
を有し、透過型のカラー液晶表示板7等の照明を行うバ
ックライトユニット10において、その構成部品である
拡散板3等の上下面もしくはいずれか片面に真空蒸着も
しくはスパッタにより光学薄膜8を形成することによ
り、色度補正ができるようにした拡散板3等の構成部品
を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えば液晶パネル
を背面より照射するバックライトに関し、特に色度補正
機能を備えたバックライトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ブック型のワードプロセッサやコ
ンピュータ、又は携帯電話機、携帯TVのような小型、薄
型の情報機器の表示装置として、薄型でしかも見易い照
明機構を有する液晶表示装置が用いられている。このよ
うな液晶表示用の照明機構としてバックライトユニット
が従来より知られている。ここで液晶表示用バックライ
トユニットとは、液晶パネルを背後から全面にわたり照
射する面状の光源であり、蛍光ランプ、LED(発光ダ
イオード)等よりなる発光源と、その発光源の光束を液
晶パネルに照射する面状の光束に変換する導光板等の光
路変換手段を備えている。この中で、特に近年は、更な
る小型、薄型化と長寿命化を目的として発光源としてL
EDを用いたものが多く使用されるようになってきてい
る。
【0003】かかる面状光源により白色の照明光を出射
させ、パネル等に対し白色の照明をしようとするとき
は、発光源として白色の蛍光ランプを用いるか、LED
の場合にはR,G,Bの3種類のLEDを同時点灯、又
は時分割点灯して白色光を合成することが一般的であっ
た。更に最近は、LEDの場合、単独で白色に近い光を
発光する白色LEDが開発され、利用できるようになっ
てきた。このような白色LEDを用いることにより、小
型で簡単な構成で白色照明を目的とする液晶表示用バッ
クライトを形成することが可能となった。図15はこの
ようなうなLEDの発光源を持ち、カラー液晶パネルの
白色照明を目的とした従来の液晶表示用バックライトユ
ニットの一例の主要部を示す図であり、(a)は斜視
図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。
【0004】図15において、110はバックライトユ
ニットであり、導光板101と発光源としてLED10
2を有している。導光板101は無色透明なプラスチッ
ク材等の透光部材よりなる板状で略直方体形状をしてお
り、その一方の主面を光出射面101aとし、該光出射
面101aと対向する面には、発光源からの光を前記光
出射面101aに向けて反射させるための手段として、
その表面に複数の微小なシボ又は複数個の半球状ドット
等を有する光拡散面101bが形成されている。LED
102はLED基板103に支持されて導光板101の
入光側面101cに対向する位置に配設され、図示しな
い駆動回路より所定の電流が供給されて、後述するよう
な白色を目的とした光を発光、出射する。
【0005】図16(a)は白色発光を目的とするLE
D102の内部構造を示す図である。図16(b)はL
ED102の発光部の詳細を示す図である。図におい
て、102aは青色を発光する発光ダイオード素子、1
02bは発光ダイオード素子102aを保持する端子
A、102cは他方の端子B、である。発光ダイオード
素子102aのn電極102anおよびp電極102a
pはそれぞれボンデイングワイヤー102dにより、端
子A(102b)及び端子B(102c)に接続されて
いる。端子A(102b)の凹部内には発光ダイオード
素子102aを被うようにしてYAG蛍光体yを混入、
分散した樹脂層よりなる蛍光体層102fが充填されて
いる。102gは透光性を有する封止部材であり、端子
A(102b)及び端子B(102c)の突出部を除き
上記の部材全体を封止し、保護する。このようなLED
102において、発光ダイオード素子102aが青色発
光をすると、その青色発光の一部がYAG蛍光体yに吸
収されて黄緑色の励起光を発する。これにより、蛍光体
層102fの上面からは、蛍光体層102fを透過した
青色光とYAG蛍光体yで励起された励起光(蛍光)で
ある黄緑色の光が混ざり合って出射し、封止部材102
fを透過してLED102の外部に出射する。かかるL
ED102の発光の色度は、青色と黄緑色の光の強度の
比率により変化するが、これらの比率を適切に設定すれ
ば、理論的には真の白色又はその近傍において、所望の
色度を得ることができる。(しかし、実際には、不可避
な製造条件のバラツキにより、発光ダイオード素子10
2aの青色発光の強度が変動し、YAG蛍光体yの濃度
(又は成分)のバラツキにより黄緑色の励起光の強度は
かなり変動するので、これらの加法混色によるLED1
02の発光の色度を所望の範囲に入れることは容易では
ない。)
【0006】図15に示すように、LED102からの
出射光は導光板101に入り、大部分の光は上面である
光出射面101aで全反射、下面である光拡散面101
bでは全反射又は乱反射を1回又は複数回行った後に上
面である光出射面101aより照明光105として外部
に出射する。外部に出射した照明光105は(b)に示
すように図示しないカラーフィルタを有する透過型もし
くは半透過型の液晶パネル(又は液晶表示板)107を
背後から照明する。なお、前記照明する面内の輝度の均
一性を確保するために上記下面101b内のシボの粗さ
を調整したり、半球状ドットの形状、密度を場所により
変えたりする。
【0007】次に図17は白色を目的としたLEDの発
光源を持ち、液晶パネルのカラー表示用の白色照明を目
的とした従来の液晶表示用バックライトユニットの他の
構成を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図
である。図17において、120はバックライトユニッ
トであり、102は白色発光ダイオード(又は白色LE
D)、101は導光板、103は拡散板、104はPy
プリズムシート、105はPxプリズムシート、106
は反射板、107はカラー表示用の透過型もしくは半透
過型の液晶表示板であり、図示しないカラーフィルタを
有している。白色発光ダイオード102はLED基板1
02bに保持されて導光板101の側面101cに対向
する位置に配置され、導光板101の上方には拡散板1
03、Pyプリズムシート104、Pxプリズムシート
105が順次重ねて配置される。反射シート106は導
光板101の下面101bに対向、近接して配置され
る。白色発光ダイオード102の発光は導光板101の
側面101cから入射し、導光板1の上面101aと下
面101bの間で反射を繰り返しながらその内部を伝播
し、その間に平滑な上面101aから(上方に)出射す
る。下面101bは細かな凹凸を有する乱反射面となっ
ており、光を種々の方向に拡散できるようになってい
る。反射板106は乱反射面である下面2bから外部に
出ようとする光を反射させて内部に戻し、光の利用効率
を上げる作用をなす。
【0008】導光板101の上面101aからの出射光
は拡散板103に達し、ここで光の方向が中程度の範囲
に絞りこまれる。更に、Pyプリズムシート104によ
りy方向の角度が絞りこまれ、Pxプリズムシート10
5によりx方向の角度が絞りこまれ、最終的には出射光
を略z方向に揃える。このz方向に揃った光線が液晶表
示板107に入射することにより液晶を透過する光の状
態を理想的なものとし、鮮明でSNの高い表示を可能と
する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このようにして、図1
5、図17にそれぞれに示して説明した小型・薄型のバ
ックライトユニット110及び120により、共にカラ
ーLCD用白色照明を目的とした液晶パネルの照明がな
される。しかしながら、上記のバックライトユニット1
10、120等の従来の液晶表示用の照明手段において
は、以下に述べるような問題点がある。即ち、上記のよ
うな透過型もしくは半透過型の液晶パネルは、カラー表
示のために、その内部に図示しないカラーフィルタを有
しているが、カラーフィルタの特性が各メーカーごとに
異なっている。一方、液晶パネルの表示する画像の色度
はカラーフィルターの特性(透過率の波長特性)と照明
光の色度即ち発光源である白色LED(102)の色度
に依存して定まる。例えば、R、G、Bの各カラーフィ
ルタの特性のバランスが完全にとれている場合には、白
色LEDの色度が完全に白色であれば、カラー信号が白
色のときは、液晶パネルの表示色は白色となる。
【0010】しかし、R、G、Bの各カラーフィルタの
特性の透過バランスがR,Gは透過率の高い方向に傾い
ているときは、白色LEDの色度が完全に白色であって
も、液晶パネルの表示色は黄緑がかった色となり、所望
の白色の表示色は得られない。この場合、所望の白色の
表示色を得るには、白色LEDの色度を完全な白色とせ
ず、R、G、よりもBが勝った青みがかった白色すなわ
ち、カラーフィルタと補色関係にある色度とすることが
必要である。このことは、白色を表示する場合に限ら
ず、カラー信号により指定された種々の色度の色を忠実
に表示しようとする場合にも成立つことである。よっ
て、液晶パネルのメーカーはカラーフィルタの特性のバ
ラツキにあわせて、この特性を補償できる色度の白色L
EDを色度のランクを指定してランク別に要求するよう
になってきた。
【0011】図19は前記白色LED102の発光の色
度を示すCIE色度図である。ここで、xはRの割合
を、yはGの割合を示す。そして、図には示していない
が、zをBの割合としたとき、常に x+y+z=1 の関係があるとしている。ここで、c0はR,G,Bの
成分比が1:1;1である白色の点を示し、この場合,
座標は略x=0.33,y=0.33,(z=0.3
3)となっている。ここで、b1は指定されたランクb
1の色度の範囲を示し、b2は指定されたランクb2の
色度の範囲を示す。ところが、かかる指定された領域b
1、b2内に色度を入れることを目的にLEDを製造し
ても実際の製品の色度はすでに説明したような製造上の
不可避な理由により、ばらつき、上記ランクb1、b2
を大きくはみ出でた領域S内にばらついてしまう。図1
9において、c12およびc13は上記ランクb1、b
2から外れた白色LEDの色度を示す。
【0012】ここで、図18は前記のc12、c13、
c0の色度に対応する発光のスペクトル示す図である。
ここで、H12、H13、H0はそれぞれ、前記色度点
c12、c13、c0に対応するスペクトルを示す。こ
れらの、スペクトル図において、横軸は波長を示し、6
25nmの前後がRの領域、560nm前後がGの領
域、450nmの近傍がBの領域である。縦軸はスペク
トルの相対強度を示す。図18(a)に示すスペクトル
H12は、R、G、Bの比率が0.28:0.25:
0.47となり、かなりBの成分が他の成分よりかなり
大となっている。(参考までにスペクトルH0の場合は
R、G、Bの比率が0.33:0.33:0.33とな
っている。)スペクトルH12は白色LED102を構
成する青色発光ダイオード素子の輝度に対してYAG蛍
光体の濃度が少な過ぎる場合に対応し図19の色度図の
領域b1、b2よりも更に青みがかった色度となる。図
18(b)に示すスペクトルH13は、R、G、Bの比
率が0.37:0.33:0.3となりR、Gの成分が
Bの成分より大となっている。この場合は、前記の発光
ダイオード素子の輝度とのバランスでYAG蛍光体の濃
度が大きすぎる場合に対応し、領域b1、b2よりも黄
緑がかった色度となる。このように、白色LED102
を製造する際にその構成要素の不可避なバラツキによ
り、その発光の色度が指定されたランク(b1、b2)
に入らない場合を生ずる。
【0013】白色LEDの発光の色度が指定されたラン
クのいずれにも入らない場合は、その白色LEDは無駄
となってしまう。又、発光の色度が指定されたランク
(b1、b2)に入るものについても、ランクb1に入
る白色LEDとランクb2に入る白色LEDの個数の比
率がマッチングする液晶パネルの個数の比率と一致しな
い場合は、結果的に無駄を生ずる。例えば、ランクb1
の白色LEDを必要とする液晶パネルが50個、ランク
b2の白色LEDを必要とする液晶パネルが50個ある
とき、200個の白色LEDの中にランクb1に入るも
のが50個、ランクb2に入るものが100個、ランク
b1にも、ランクb2にも入らないものが50個あった
とすると、無駄になるのはランク外の50個だけではな
く、ランクb2に入るものの内50個はあまってしまっ
て使われないので、結果的に無駄となる。この場合、実
際に使用できる白色LED100個を得るために白色L
EDを200個入手する必要があり、結果的に100個
が無駄となる。このように、カラー表示を目的とした液
晶パネルの照明手段であるバックライト又はフロントラ
イトの照明光の色度は従来は白色LEDの色度そのもの
であるため、液晶パネルのカラーフィルタの特性にマッ
チするようにユーザーから指定された色度のランクを狙
って白色LEDを生産したとしても、ランクからは外れ
て、バックライト又はフロントライトに使用できないも
のが多数生じ、不良品又は在庫が増える結果となる。更
に最近はユーザーの指定する色度のランクは細かく要求
されるので、指定の色度に入れることがますます困難な
状態となってきている。
【0014】そこで本発明は、カラー表示用の液晶パネ
ルに用いられる照明手段であるバックライトユニットに
おいて、所望の色度ランク入らない白色LEDの色度を
補正して照明光の色度を所望の色度ランクに入れるよう
に改善することを目的とする。この発明の前記ならびに
そのほかの目的と新規の特徴は本明細書の記述および添
付図面から明らかになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めにその第1の手段として本発明は、バックライトユニ
ットにおいて、拡散板の上下面もしくはいずれか片面に
真空蒸着もしくはスパッタにより光学薄膜を形成するこ
とにより、色度補正ができるようにした拡散板を有する
ことを特徴とする。
【0016】上記の課題を解決するためにその第2の手
段として本発明は、バックライトユニットにおいて、プ
リズムシートの上下面もしくはいずれか片面に真空蒸着
もしくはスパッタにより光学薄膜を形成することによ
り、色度補正ができるようにしたプリズムシートを有す
ることを特徴とする。
【0017】上記の課題を解決するためにその第3の手
段として本発明は、バックライトユニットにおいて、透
明板の上下面もしくはいずれか片面に真空蒸着もしくは
スパッタにより光学薄膜を形成して色度補正のできる干
渉フィルタ板を形成し、その干渉フィルタ板を各種構成
部品の間に配置したことを特徴とする。
【0018】上記の課題を解決するためにその第4の手
段として本発明は、前記第1乃至第3の手段のいずれか
において、前記光学薄膜は、互いに屈折率の異なる膜を
交互に積層して形成された複数の膜よりなる干渉フィル
タであることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、図面に基づいて本発明の
第1実施形態につき図面を用いて説明する。図1は本発
明の第1実施形態に係る色度補正機能を有するバックラ
イトユニット10の構成を示す図であり、(a)は斜視
図、(b)は側面図である。(c)は(b)に示すC部
の拡大図である。図1において、1は白色発光ダイオー
ド(又は白色LED)、2は導光板、3は拡散板、8は
拡散板3の下面3bに形成された光学薄膜である。前記
光学薄膜8は、図1(c)に示すように、光の波長程度
の厚さで互いに屈折率の異なる光学薄膜層8bと8cを
交互に積層して形成され、干渉フィルタを構成してい
る。4はPyプリズムシート、5はPxプリズムシー
ト、6は反射板、7はカラー表示用の透過型もしくは半
透過型の液晶表示板であり、図示しないカラーフィルタ
を有している。白色発光ダイオード1は保持基板1bに
保持されて導光板2の側面2cに対向する位置に配置さ
れ、導光板1の上方には拡散板3、Pyプリズムシート
4、Pxプリズムシート5が順次重ねて配置される。反
射板(又は反射シート)6は導光板2の下面2bに対
向、近接して配置される。白色発光ダイオード1の発光
は導光板2の入光側面2cから入射し、導光板2の上面
2aと下面2bの間で反射を繰り返しながらその内部を
伝播し、その間に平滑な上面2aから上方に出射する。
下面2bは細かな凹凸を有する乱反射面となっており、
光を種々の方向に拡散できるようになっている。反射板
6は乱反射面である下面2bから外部に出ようとする光
を反射させて内部に戻し、光の利用効率を上げる作用を
なす。
【0020】ここで、導光板2の上面2aからの出射光
は拡散板3の下面3bに形成された光学薄膜8を通って
拡散板3に入射し、ここで光の方向が中程度の範囲に絞
りこまれ、拡散板3上面3aから出射する。出射した光
はPyプリズムシート4に入射するが、Pyプリズムシ
ート4によりy方向の角度さらに絞りこまれ、次にPx
プリズムシート5によりx方向の角度が絞りこまれ、最
終的には出射光を略z方向に揃える。このz方向に揃っ
た光線が液晶表示板7に入射することにより液晶を透過
する光の状態を理想的なものとし、鮮明でSNの高い表
示を可能とする。
【0021】本第1実施形態の特徴とするところは、す
でに述べたように、拡散板3の下面3bに光学薄膜が形
成されているところであり、この光学薄膜8の存在によ
り白色発光ダイオード1からの光の色度補正がなされ
る。以下にこの色度補正の原理につき説明する。図2は
干渉フィルタの原理を示す図である。図において、12
は透明基板、8は1層の光学薄膜よりなる干渉フィルタ
である。透明基板12および光学薄膜8の屈折率をそれ
ぞれn1、nとし、n1=1.5、n=1.4、空気の
屈折率を1.0とする。光学薄膜の厚みをdとする。図
2(a)に示すように、空気中から光学薄膜8に入射す
る入射光sの一部は反射され反射光s1となり、残りは
透過し透過光s2となる。反射光s1についてみると、
空気と薄膜8の境界で反射される光s1fと薄膜8と透
明基板12との境界で反射される光s1gとが合成され
てなり、どちらの境界においても、光の方向に対し屈折
率が増加する界面であるので、それぞれに位相がπだけ
ずれるので、反射光s1fと反射光s2gの位相差は、
反射による影響はなく、実効的光路差2ndによる位相
のズレだけを考慮すればよい。
【0022】ここで、図3は光の波形を示す図である。
光の波動は一般に、図3(a)の点線の波形のように y=Asin2π((t/T)−(x/λ))・・・・(1) で表される。ここで、xは光の進行方向の座標、λは光
の空気中の波長、tは時間、Tは周期、Aは振幅であ
る。(ここで、(1)式で示される点線の波形は、実線
で示されるy=−Asin2π(x/λ) の波形が時
間tの経過により進行した状態を示す。)ここで、光の
位相φは φ=2π((t/T)−(x/λ))・・・・(2) であり、この位相φにより、光の瞬間的な強さyが決ま
る。すなわち(1)式は y=Asinφ ・・・・(3) となる。(2)式に示すφのうち2π(t/T)は時間
に依存する成分であり、2π(x/λ)は原点からの進
行距離xすなわち光路長に依存する成分である。
【0023】今、図2に示す反射光s1fとs1gの波
形y1、y2をそれぞれの位相φ1、φ2を用いて
(3)式により表すと、 y1=A1sinφ1 y2=A2sinφ2 となる。ここで、y2はy1に対し光路差の分だけ位相
がずれるので、その位相差をΔφとすれば、図3(b)
に示すように y1=A1sinφ1 y2=A2sinφ2=A2sin(φ1−Δφ) ・ ・・・(4) となる。ここで(2)式を用いてφ1、φ2を表せば φ1=2π((t/T)−(x/λ)) φ2=2π((t/T)−(x/λ)−(2nd/
λ)) となり、反射光s1fと反射光s1gの位相差Δφは Δφ=φ1―φ2=2π(2nd/λ)・・・・(5) となり、これは実質的光路差2ndによる分である。こ
こで、図3(c)に示すように、2nd=λ/2 であ
るときは(5)式より、位相差Δφは Δφ=πとな
り、反射光s1fとs1gは逆位相となる。この場合は
図2(b)に対応し、合成された反射光s1は最小とな
り、逆に透過光s2は最大となる。一方、図3(d)に
示すように、 2nd=λ であるときは(5)式よ
り、位相差Δφは Δφ=2π となり、反射光s1f
とs1g同位相となる。この場合は図2(c)に対応
し、合成された反射光s1は最大となり、逆に透過光s
2は最小となる。
【0024】ここで、ここで、合成された反射光 y=
y1+y2 とΔφの一般的な関係を求めるために、
A1=A2 と仮定して(4)を用いると、 y=y1+y2=A(sinφ1+sin(φ1−Δφ)) =2Asin((2φ1−Δφ)/2)・cos(Δφ/2)・・・・(6) (6)式については、下記の公式を利用した。 sinA+sinB=2sin((A+B)/2)・c
os((A−B)/2) (6)式において sin(2φ1−Δφ)/2 の成
分については,φ1が、上記のように φ1=2π
((t/T)−(x/λ)) であり、tとxに依存し
て変動するので、 sin((2φ1−Δφ)/2)
の値は1と−1の間で変動する。一方、cos(Δφ/
2)の成分は変動しない値であるΔφ=2π(2nd/
λ)によりきまってしまう。よって、yの振幅y0は
(6)式及び(5)式より y0=2A|cos(Δφ/2)| =2A|cos2π(nd/λ)|・・・・( 7) ここで、(7)式を用いて、位相差Δφと合成された反
射光(図2のs1)の振幅y0関係を求めた結果を図4
(a)に示す。これによればΔφがπの奇数倍のとき、
最小値ゼロとなり、πの整数倍のときに最大値2Aとな
るが、変化曲線の勾配は最大値付近では緩やかであり、
最小値付近では最も急峻となる。次に図4(b)は位相
差Δφと透過光(図2のs2)の強さの関係を示す図で
ある。ここで縦軸は、透過光の最大値を1としたときの
透過率ηを示す。透過率ηは、図4(a)の場合とは逆
に、Δφがπの奇数倍のとき最値1(ηmax)とな
り、πの整数倍のときに最小値(ηmin)となり、変
化曲線の勾配は最大値付近では最も急峻であり、最小値
付近では緩やかとなる。これは、入射光sが一定であれ
ば、反射光と透過光の合計は一定であり、反射光s1と
透過光s2の関係は、反射光s1が減少すれば透過光s
2が増大し、反射光s1が増大すれば透過光s2が減少
するという逆の関係にあるからである。
【0025】前記の透過光(s2)の透過率ηと波長λ
の関係を図4(c)に示す。ここで実線の曲線は
(5)式の関係すなわち、 λ=4πnd/Δφ を用
いてΔφに対応するλを横軸にとり、図4(b)に示す
透過光s2の透過率ηを縦軸に対応させて示したもので
ある。ここで横軸のλが増大するほどこれに反比例して
Δφは減少して行く。λがndから4ndに増加して行
くとその間にΔφは4πからπに減少し、ηは4π(n
d)と2π(2nd)において最小となり3π(1.3
3nd)とπで最大となり増減を繰り返す。しかしλが
4nd以上となると、Δφはπ以下となり、λを増加さ
せるに従ってηは最小値(ηmin1)に向かって単調
に減少し、もはや最大値は生じない。(よって、4nd
以上の高波長側の波長成分を完全にカットする帯域フィ
ルタに適している。)この性質を利用すれば、入射光の
うち所望の波長の成分を透過させ又は、所望の波長の成
分の透過を阻止することができる。例えば、透過する波
長λを黄緑色の波長として λ=5.6×10−7
選択し、図4(c)の実線に示すようににηが最大値
となる波長 λ=4nd よりdを求めればd=λ/4
n=5.6×10−7 /4×1.4=1×10−7
となる。dをこの値に設定すれば、λ=4ndである
波長5.6×10−7の透過率ηは最大値1となる(点
Y)。次にこのdにおいて、青色の波長4.5×10
−7 は略3.2ndに相当し、その波長における透過
率ηは最小値ηmin1に近く(点B)、黄緑色の透過
率1よりも低下する。このようにして、図2に示す1層
の光学薄膜8による干渉フィルタによっても原理的には
色度補正ができる。
【0026】しかし、一般に入射光sのうち、反射光s
1となる比率は低く、反射光s1が最大となり透過光s
2が最小となった場合でも、入射光sの大部分は透過し
て透過光s2となるので、透過率が最低値ηmin1場
合でもこれはゼロに近い値ではなく、例えば0.9(9
0%)を超える等むしろ1に近い値である。よって、実
際に使用する干渉フィルタは後述するように複数の光学
薄膜を積層した構造とし、フィルタ効果を加重し、所望
の波長において透過率の低下が十分になされるよう図ら
れている。
【0027】所望の遮断特性を得ようとすれば、一般に
は、図5に示すような、積層構造の光学薄膜8よりなる
干渉フィルタを用いる必用がある。図において8bは屈
折率nbの光学薄膜層であり、8cは屈折率ncの光学
薄膜層であり、nc>nbの関係がある。光学薄膜層8
bと8cは交互に積層されている。ここで、光学薄膜層
8bおよび8cの厚みをそれぞれdb、dcとしたと
き、光の波長λに対し原則として db=λ/4nb で dc=λ/4nc の関係にあるとき、この波長λの成分を透過し、これよ
り外れた波長の成分の透過を阻止する。その阻止の程度
は図4(c)の点線、点線に示すように、積層の段
数を重ねるほど効果が掛け合わされて、透過率の下降の
カーブは急峻となってフィルタ効果が強まって行く。
(透過率ηの最小値はηmin1からηmin2、ηm
in3へと順次低下して行く。)このようにして、所望
のフィルタ特性に近づけることができる。なお、積層の
段数が増えるに従って、光学薄膜層間の反射が複雑とな
るので、膜厚の条件は上記のものからは外れたものとな
るが、この点を考慮して各膜厚を適切に設定すれば、目
的を達成することができる。(なお本第1実施形態にお
いて実際に用いる光学薄膜8は図1(c)の拡大図に示
すように、透光性のプラスチックよりなる導光板2の上
面に上記の薄膜層8bと8cが積層されて形成され、光
学薄膜8に対する光の方向は図5の説明図とは逆に、透
明基板である導光板2から入射して光学薄膜8を通過し
て空気中に出射するので、逆方向となるが、光の逆行の
原理により、原理説明と同様のフィルタ効果を得ること
ができる。)なお、本第1実施形態において実際に用い
られる光学薄膜8の透過特性については後に詳述する。
【0028】次に、干渉フィルタとしての光学薄膜の形
成方法につき説明する。その1つの方法は通常の真空蒸
着法又はスパッタリングにより、TiO 、SiO
、Al などの無機材料をガラス基板等に付着
堆積させる方法である。但しこの方法は、膜厚は薄膜材
料の加熱量によってきまるので干渉フィルタが多層構造
となっている場合には、個々の膜厚を精密に制御して形
成する上で不利な面もある。この点を改善するため、他
の1つの方法として、高周波イオンプレーテイング法に
より、プラズマを用いて、無機材料と有機材料を複合化
させることにより、光学薄膜を形成する方法が知られて
おり、本発明において、この技術を利用することができ
る。すなわち、薄膜材料において新に有機材料であるC
2H4、Al2O3、ヘキサメチルジシロキサンなどを
無機材料に加え、高周波イオンプレーテイング法によ
り、無機材料と有機材料を複合化させて、所望の薄膜を
形成するものである。
【0029】具体的には図6に示すように、真空チャン
バー内に無機材料蒸発部とガス化した有機材料導入のた
めの有機材料導入部、プラズマ発生のための高周波電圧
印加部、成膜される透明基板を設ける。無機材料を加熱
等により蒸発させ、有機材料は、チャンバー外部よりガ
スとして導入され、プラズマ雰囲気中でプラズマのエネ
ルギーにより、有機物と無機物の化学的に活発なイオン
分子を発生させて、無機・有機複合薄膜を透明基板上に
生成する。この技術によれば、成膜時における薄膜材
料、ガスの種類、及びプラズマ出力など、制御要素が多
く、これらを個別に調整することで、膜厚およお膜構成
を正確に制御できる。無機材料と有機材料を任意に組
み合わせて複合化することによって適切な屈折率を得る
こことができる。低温(常温)でも成膜できるところ
から、プラスチックへ成膜も可能である。高周波イオ
ンプレーテイング法により、薄膜が緻密で欠陥の少ない
構造となり、強度が向上する。このようにして、本発明
において、図1(c)に示すような積層構造で所望のフ
ィルタ特性を有する干渉フィルタを形成することができ
る。
【0030】以下に、本第1実施形態における光学薄膜
8の色度補正の作用を説明する。ここで、白色発光ダイ
オード1の発光スペクトルの一例を図7(a)スペクト
ルH12に示す。又、このスペクトルH12に対応する
色度を図10の色度図のc12に示す。(なお、本実施
形態においては、白色発光ダイオード1を2個用いてい
るが、スペクトルH12は2個の平均的なスペクトルで
ある。)図10に示す色度図の色度点c12は、指定さ
れた色度ランクb1、b2よりも左下方に外れており、
スペクトルH12のR、G、Bの比率は略R:G:B=
0.28:0.25:0.47となっており、図7
(a)に示すように450nmをピークとする青色光の
強度が、560nmを中心とする黄緑色の光の強度に比
してかなり大となっている。このため白色発光ダイオー
ド1の発光色は、かなり青みがかった白色となってい
る。
【0031】次に、図7(b)に示すスペクトルF12
は前記光学薄膜8の透過率の波長特性を示すものであ
り、波長略560nmの部分にピークを有し、そのR、
G、Bの比率はRf:Gf:Bf=0.89:1:0.
705となっている。かかる波長特性はすでに説明した
原理により、図1(c)に示す光学薄膜8の光学薄膜層
8b、8cの厚み及び積層数を適切に設定することによ
り得ることができる(光学薄膜層8b、8cの厚みによ
り、ピーク波長が決まり、その前後の波長における下降
のカーブの傾斜は積層数により決まる。)。白色発光ダ
イオード1の発光光線が、上記したように導光板2内を
経てその上面2aに形成された光学薄膜8を通過する際
に白色発光ダイオード1の発光は光学薄膜8のフィルタ
作用により、そのスペクトル比が変化する。ここで、白
色発光ダイオード1のスペクトル比R1:G1:B1
は、スペクトル比Rf:Gf:Bfの光学薄膜のフィル
タ作用により、減法混色の原理により補正され、補正後
の光のスペクトル比Rh:Gh:Bhは Rh:Gh:Bh=R×Rf:G×Gf:B×Bf ・・・・(8) となる。(8)式に前記の数値を代入すれば、 Rh:Gh:Bh=0.28×0.89:0.25×
1:0.47×0.705=0.3:0.3:0.4 となる。
【0032】図7(a)に示すスペクトルH2は光学薄
膜8を通過後の色度補正された光線のスペクトルであ
り、そのR、G、Bの比率は0.3:0.3:0.4と
なっている。このスペクトルH2の光線の色度は図10
の点c2となっており、ランクb2の領域に入ってい
る。このようにして所定のランクb2に入るように色度
補正された光線が光学薄膜8から出射し、すでに述べた
経路を経て照明光として液晶表示板7に入射する。この
際、照明光は液晶表示板7のカラーフィルタの特性にマ
ッチした色度となっており、液晶表示板7は忠実な(色
度の再現性に優れた)カラー表示を行うことができる。
【0033】次に、図8(b)に示すスペクトルF11
は前記光学薄膜8の他の一例の透過率の波長特性を示す
ものであり、G(波長560nm)の部分にピークを有
し、そのR、G、Bの比率はRf:Gf:Bf=0.8
6:1:0.56となっている。この場合、図8(a)
に示す白色発光ダイオード1の発光スペクトルH12に
対する色度補正後の光線のスペクトルのR、G、Bの比
率は(8)式を用いて、 Rh:Gh:Bh=0.28×0.86:0.25×
1:0.47×0.56=0.32:0.33:0.3
5 となる。この場合の色度補正後の光線のスペクトルを図
8(a)のH1に示す。このスペクトルH1の光線の色
度は図10の点c1となっており、色度ランクb1の領
域に入っている。このようにして、所定の色度ランクか
ら外れた色度c12の発光をなす白色発光ダイオード1
の発光の色度を光学薄膜8よりなる干渉フィルタを用い
て所定の色度ランクb1又はb2に入るように色度補正
をすることができる。
【0034】以下に、本第1実施形態において、白色発
光ダイオード1の発光の色度が、図10に示す色度点c
13にある場合について説明する。図10に示すように
色度点c13は所定の色度ランクb1、b2から外れて
いる。図9(a)に示すスペクトルH13は色度点c1
3に対応する白色発光ダイオード1の発光のスペクトル
であり、R、G、Bの比率はR1:G1:B1=0.3
7:0.33:0.3となり、青色の成分が黄緑色の成
分よりも不足している。一方これに対応する光学薄膜8
の透過率のスペクトルF13は図9(b)に示すよう
に、青色のB(波長450nm)の部分にピークを有
し、そのR、G、Bの比率はRf:Gf:Bf=0.
6:0.68:1 となっている。白色発光ダイオード
1の前記の発光スペクトルH13に対する色度補正後の
光線のスペクトルのR、G、Bの比率は(8)式を用い
て、 Rh:Gh:Bh=0.37×0.58:0.33×
0.68:0.3×1=0.3:0.3:0.4 となる。この補正後のスペクトルは図9(a)のH2に
示される。そのスペクトルH2の光の色度点は図10に
示すc2となり、ランクb2に入る。以上に説明したよ
うに本第1実施形態によれば、導光板に設けた光学薄膜
による干渉フィルタの作用により、所望の透過波長の前
後において急峻なカット特性を示し特に高波長側におい
ては通過帯域を残す残ことなく完全なカットできるた
め、色素を用いた吸収型のカラーフィルタよりもカット
特性に優れたカラーフィルタの利用が可能となる。よっ
て、優れた色度補正が可能となる。なお、本第1実施形
態の変形例として、図示は省略するが、拡散板3の下面
3bに光学薄膜8を設ける代わりに、その上面(3a)
に光学薄膜(8)を設けたものがある。この場合も光学
薄膜のカラーフィルタ作用により同様の効果が得られ
る。
【0035】以下に本発明の第2実施形態に係るバック
ライトユニットにつき図面を用いて説明する。図11
は、そのバックライトユニット20の構成を示す図であ
り、(a)は全体の構成を示す側面図、(b)および
(c)はそれぞれ、(a)におけるC部およびD部を示
す拡大図である。図11に示すように、拡散板3の上面
3aおよび下面3bに光学薄膜8が形成されている。白
色発光ダイオード1からの光が、導光板2を経て拡散板
3の下面に形成された光学薄膜8を通過するときには、
すでに説明したように光学薄膜8の干渉フィルタとして
の作用により色度補正がなされるが、この透過光が拡散
板3の中を通り、その上面3aに形成された光学薄膜8
を通過する際にもその干渉フィルタとしての作用により
さらなる色度補正がなされる。このように2回にわたり
光学薄膜8のフィルタ作用を受けることになるので、実
効的なフィルタ特性は図1に示す第1実施形態の光学薄
膜8のフィルタ作用が重ね合わされたような効果とな
る。
【0036】なお本第2実施形態においては、拡散板3
の上面3aに設けられた光学薄膜8に対しては光線が拡
散板3の内部より入射して透過光が空気中に出射するの
で、光の方向は図5の説明図とは逆方向となるが、光の
逆行の原理により、原理説明と同様のフィルタ効果を得
ることができる。このようにして、本第2実施形態にお
いては、フィルタ効果が加重された結果、図1に示すバ
ックライトユニット10に比較し、よりシャープな色度
補正が可能となる。本第2実施形態は、白色発光ダイオ
ードのカラーバランスが大きくくずれている場合に、こ
れを色度補正するのに適している。
【0037】以下に本発明の第3実施形態につき図面を
用いて説明する。図12は、そのバックライトユニット
30の構成を示す図であり、(a)は全体の構成を示す
側面図、(b)は(a)のF部の拡大図である。図12
に示すように、本第3実施形態においては、Pxプリズ
ムシート5の上面aおよび下面5bに、光学薄膜8が形
成されている。すでに説明したのと同様の原理により白
色発光ダイオード1の発光が導光板2、拡散板3、Py
プリズムシート4経てPxプリズムシート5に入射する
が、その際にその下面5bに形成された光学薄膜8を通
る。次にPxプリズムシート5入射した光線はここでx
方向の角度が絞りこまれ、その上面5aに設けられた光
学角膜8を通って出射し、照明光として液晶表示板に入
射する。ここで、光線がxプリズムシート5の下面5b
に設けられた光学薄膜8を通過する際にも、xプリズム
シート5の上面5aに設けられた光学薄膜8を通過する
際にも、すでに説明した原理により光学箱膜8の干渉フ
ィルタとしての作用により色度補正がなされるので、色
度補正の効果が加重され、シャープな色度補正が可能と
なる。なお、図示は省略するが本第3実施の変形例とし
て、Pxプリズムシート(5)の上面(5a)および下
面(5b)いずれか片側に光学薄膜(8)を設けたもの
もある。これらの変形例は、図1に示す第1実施形態と
基本的には同様の原理により、同様の色度補正の効果を
得ることができる。なお、図示は省略するが、本発明に
おいては、Pyプリズムシート4(図1(a)参照)の上
下の面またはいずれか片側に光学薄膜を形成する場合も
あるが、この場合も上記のようにPxプリズムシート5
の上下の面またはいずれか片側に光学薄膜8を形成した
のと同様の効果を有する。
【0038】以下に本発明の第4実施形態につき図面を
用いて説明する。図13は、そのバックライトユニット
40の構成を示す図であり、(a)は全体の側面図、
(b)は(a)のG部の拡大図である。図13において
19は干渉フィルタ板であり、透明基板9の上面9aお
よび下面9bにそれぞれ光学薄膜8が形成されることに
より干渉フィルタ板19が作成される。干渉フィルタ板
19は、ここでは、導光板2と拡散板3の間に挿入され
て配置されている。図13に示すバックライトユニット
40においては、導光板2の上面2aから出射した光線
は干渉フィルタ板19を通って拡散板3の達するが、そ
の間に干渉フィルタ板19において、その透明基板9の
下面9bの光学薄膜8を通過する際と上面9aの光学薄
膜8を通過する際には、いずれも干渉フィルタとしての
作用により、すでに説明した原理により、色度補正がな
され、効果が重合され、シャープな色度補正ができる。
【0039】なお、図示は省略するが透明基板9の上面
(5a)および下面(5b)いずれか片側に光学薄膜
(8)を設けた干渉フィルタ板もある。この場合も光学
薄膜の干渉フィルタとしての作用により、色度補正が可
能である。なお、図13に示すような干渉フィルタ19
板は構造が単純で、製造が容易であり、また、必用に応
じて、バックライトユニットの色々な場所、例えば、拡
散板3とPyプリズムシート4の間、Pyプリズムシー
ト4とPxプリズム5の間、Pxプリズム5と液晶表示
素子7の間、又は導光板2と反射板6の間に配置するこ
とができる。このような場合も図13に示したバックラ
イトユニット40と同様の効果が得られる。
【0040】次に図14は図13に示すバックライトユ
ニット40の他の一つの変形例であるバックライトユニ
ット50の構成を示す図である。図14に示すようにバ
ックライトユニット50においては、干渉フィルタ19
板が白色発光ダイオード1と導光板2の間の隙間に配置
されている。干渉フィルタ板19の支持方法は、例え
ば、バックライトユニット50の図示しないケースに保
持用のスリット設け、このスリット内に干渉フィルタ1
9板の端部を挿入保持することにより行うこともできる
干渉フィルタ19板の透明基板9の白色発光ダイオード
1と対向する前面9cと、導光板2と対向する背面9d
にはそれぞれ光学薄膜8が形成されており、白色発光ダ
イオード1の発光が導光板2の入光側面2cに到達する
前にすでに説明した原理により当該干渉フィルタ板19
により白色ダイオード1の発光を所望の色度に補正をす
ることができる。なお、白色発光ダイオード1と導光板
2の間の隙間に配置される干渉フィルタ板に関しては、
本発明は図14に示される前記干渉フィルタ板19に限
らず、干渉フィルタ板の透明基板9の前面(9c)およ
び背面(9d)のいずれか片側に光学薄膜(8)が形成
されたものを用いても色度補正の効果を得ることができ
る。
【0041】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
白色発光ダイオードを発光源とするカラー液晶パネル用
のバックライトユニットにおいて、その拡散板、プリズ
ムシート等の構成部品の表面に光学薄膜を形成すること
により、又は透明板の表面に光学薄膜を形成した別個の
干渉フィルタ板をバックライトユニットの前記構成部品
の間に配置することにより、光学薄膜のシャープな波長
フィルタ作用により、白色発光ダイオードの発光の色度
のバラツキを補正して、所望の色度のランクに入れるこ
とができる。これにより、バックライトユニットの照明
光の色度をカラー液晶パネルの特性にマッチした色度と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバックライトユニットの第1実施形態
の構成を示す図である。
【図2】本発明に使用する光学薄膜による干渉フィルタ
の原理的構成を示す図である。
【図3】図2に示す干渉フィルタにおける反射光の波形
を示す図である。
【図4】図2に示す干渉フィルタのフィルタ特性を示す
図である。
【図5】複数の光学薄膜層よりなる干渉フィルタの構成
を示す図である。
【図6】本発明に使用する光学薄膜の製造方法の一例を
示す図である。
【図7】図1に示すバックライトユニットにおける干渉
フィルタの波長特性および色度補正の効果を示すスペク
トル図の一例を示す図である。
【図8】図1に示すバックライトユニットにおける干渉
フィルタの波長特性および色度補正の効果を示すスペク
トル図の他の例を示す図である。
【図9】図1に示すバックライトユニットにおける干渉
フィルタの波長特性および色度補正の効果を示すスペク
トル図の更なる他の一例を示す図である。
【図10】図1に示すバックライトユニットにおける白
色発光ダイオードの発光の色度および色度補正後の照明
光の色度を示す色度図である。
【図11】本発明のバックライトユニットの第2実施形
態の構成を示す図である。
【図12】本発明のバックライトユニットの第3実施形
態の構成を示す図である。
【図13】本発明のバックライトユニットの第4実施形
態の構成を示す図である。
【図14】図13に示すバックライトユニットの変形例
のバックライトユニットの構成を示す図である。
【図15】従来のバックライトユニットの一例を示す図
である。
【図16】白色発光ダイオードの構成を示す図である。
【図17】従来のバックライトユニットの他の例を示す
図である。
【図18】白色発光ダイオードの発光の波長スペクトル
を示す図である。
【図19】白色発光ダイオードの発光の色度を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 白色発光ダイオード 2 導光板 3 拡散板 4 Pyプリズムシート 5 Pxプリズムシート 6 反射板 7 液晶表示板 8 光学薄膜 8b、8c 光学薄膜層 9、12 透明基板 10、20、30、40、50 バックライトユニット 19 干渉フィルタ板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡散板の上下面もしくはいずれか片面に
    真空蒸着もしくはスパッタにより光学薄膜を形成するこ
    とにより、色度補正ができるようにした拡散板を有する
    ことを特徴とするバックライトユニット。
  2. 【請求項2】 プリズムシートの上下面もしくはいずれ
    か片面に真空蒸着もしくはスパッタにより光学薄膜を形
    成することにより、色度補正ができるようにしたプリズ
    ムシートを有することを特徴とするバックライトユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 透明板の上下面もしくはいずれか片面
    真空蒸着もしくはスパッタにより光学薄膜を形成して色
    度補正のできる干渉フィルタ板を形成し、その干渉フィ
    ルタ板を各種構成部品の間に配置したことを特徴とする
    バックライトユニット。
  4. 【請求項4】 前記光学薄膜は、互いに屈折率の異なる
    膜を交互に積層して形成された複数の膜よりなる干渉フ
    ィルタであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれかに記載のバックライトユニット。
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