JP2003337170A - レーダ信号処理装置およびレーダ - Google Patents

レーダ信号処理装置およびレーダ

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JP2003337170A
JP2003337170A JP2003065705A JP2003065705A JP2003337170A JP 2003337170 A JP2003337170 A JP 2003337170A JP 2003065705 A JP2003065705 A JP 2003065705A JP 2003065705 A JP2003065705 A JP 2003065705A JP 2003337170 A JP2003337170 A JP 2003337170A
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Katsuyuki Yanagi
勝幸 柳
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Furuno Electric Co Ltd
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Furuno Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のαβトラッカーやカルマンフィルタな
どの推定運動量の安定性と追従性のトレードオフの問題
を回避し、それに伴う追尾誤りの発生確率を削減する。 【解決手段】 所定方向へ移動する物標の、複数スキャ
ン分のエコー画像を重ねた画像データに相当するテンプ
レートを用意し、捕捉・追尾しようとする物標の複数ス
キャン分のエコー画像を重ねた画像データであるエコー
トレイル画像データとマッチングさせ、マッチしたテン
プレートに対応する物標の移動方向を、捕捉・追尾すべ
き物標の移動方向として検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーダ探知信号
に含まれるエコーから、物標の位置を捕捉・追尾するレ
ーダ信号処理装置およびレーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】船舶用として広く採用されているパルス
方式レーダは、アンテナを2〜3秒程度で1回転させ、
全周の物標を探索する。このようなレーダを用いて他船
などとの衝突を予防することを目的として、自動衝突予
防援助装置(ARPA:Automatic Radar Plotting Ai
d)(以下、ARPAという。)が多数の船舶に搭載さ
れている。ここで、従来の一般的なARPAの構成を、
ブロック図として図13に示す。図13において、A/
Dコンバータ1は、レーダ探知信号をデジタルデータに
変換する。加算器4は、アンテナ角度センサ2が検出し
たアンテナ角度データと、方位センサ3が検出した船首
方位データとを加算して、アンテナの方位データを出力
する。エコー検出部5は、このアンテナの方位データ
と、A/D変換されたレーダ探知データとから、物標と
見なせるエコーを抽出(捕捉)し、各物標の代表位置を
求め、それをエコー選別ブロック6へ渡す。エコー選別
ブロック6は、現在追尾中の物標に該当するものだけを
選択する。すなわち、該当物標の推定運動量により、複
数のエコーから、最も該当するものと見なせるエコーを
1つだけ選択し、そのエコーに関するデータを運動推定
部8へ渡す。
【0003】運動推定部8は、GPS受信機7により自
船の船速を、また方位センサ3から自船の船首方位をそ
れぞれ入力し、選択されたエコーから物標の運動量を推
定する。この運動量の推定にはαβトラッカーやカルマ
ンフィルタを用い、現在の推定位置と選択されたエコー
の位置との間を新たな推定位置として求め、更にそれに
よって推定速度を求める。このようにして物標の追尾を
行う。
【0004】表示データ作成部9は、運動推定部8で推
定された各物標の位置および運動量を表示するためのデ
ータを作成し、表示部10でそれを表示する。
【0005】図14は、上記αβトラッカーのトラッキ
ング方法を示す図である。ここで、位置平滑化定数を
α、速度平滑化定数をβとする直線予測器として、第n
スキャンから第(n+1)スキャンを予測する様子を示
している。第nスキャンでの予測位置をP(n)、測定
位置をM(n)とすると、追尾誤差E(n)は、 E(n)=M(n)−P(n) である。平滑位置S(n)と平滑速度V(n)は、 S(n)=P(n)+αE(n) V(n)=V(n−1)+βE(n)/T で求められる。ここで、Tはサンプル周期である。これ
から、(n+1)スキャンの予測位置P(n+1)は、 P(n+1)=S(n)+V(n)T で求められる。α=0は予測位置、α=1は測定位置を
平滑位置とすることに相当し、αが小さいほど深く平滑
化されることを意味している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般にレーダ探知信号
には、本来追尾したい物標(船舶)以外に、海面や雨な
どのクラッタが重畳されたり、追尾すべき物標のエコー
が消失したりすることがある。このようなクラッタの重
畳やエコーの消失は、間違ったエコーを追尾対象とした
り、追尾精度の劣化を招いたりする。場合によっては、
他の物標への乗り移りやロスト(追尾物標の見失い)と
いった追尾誤り状態になる。
【0007】前述の平滑化指数α,βを小さくすれば、
物標の推定速度が安定化し、追尾精度は向上する。しか
し、それでは物標の加速・変針中に追従誤差が大きくな
り,追尾不能となる場合が生じるので、ある程度の追従
性能のある平滑化指数を定める必要がある。すなわち、
推定速度の安定性と追従性とは相反する特性を示す。従
って追尾誤りの防止を、追尾フィルタであるαβトラッ
カーやカルマンフィルタだけに頼るのには限界があっ
た。
【0008】この発明の目的は、αβトラッカーやカル
マンフィルタなどの追尾フィルタだけに頼らず、物標の
運動推定を確実に行い、追尾誤りを発生しにくくしたレ
ーダ信号処理装置およびレーダを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明のレーダ信号処
理装置は、捕捉・追尾しようとする物標に対して複数回
スキャンして得たエコートレイル画像と、所定方向へ移
動する物標に対して複数回スキャンしたときに得られる
エコートレイル画像に相当するテンプレートとのマッチ
ングをとることにより、マッチしたテンプレートに対応
する物標の移動方向を、捕捉・追尾すべき物標の移動方
向として検知する移動方向検知手段を設けたことを特徴
とする。これにより、αβトラッカーやカルマンフィル
タなどの推定運動量の安定性と追従性とのトレードオフ
の問題を回避し、それに伴う追尾誤りの発生確率を削減
する。
【0010】また、この発明のレーダ信号処理装置は、
捕捉・追尾しようとする物標の位置とエコーの大きさを
求める手段と、該物標の位置とエコーの大きさを表すデ
ータを基にエコー画像を生成するとともに複数回のスキ
ャンによるエコー画像を基にエコートレイル画像を生成
する手段とを備えたことを特徴としている。これによ
り、エコートレイル画像をハードウエアにより作成しな
くても済むようにし、純粋な演算処理だけでエコートレ
イル画像を作成可能とし、そのことにより、回路規模を
削減できるようにする。
【0011】また、この発明のレーダ信号処理装置は、
捕捉・追尾しようとする物標に対して複数回スキャンし
て得たエコートレイル画像の、最新の位置から過去の方
向へ延びる尾引き部分の延びに応じて、前記物標の移動
速度を検知する移動速度検知手段を設けたことを特徴と
する。これにより、物標の移動方向だけでなく、移動速
度をも同時に検知できるようにする。また、この発明の
レーダ信号処理装置は、エコートレイル画像データとテ
ンプレートとの各画素の積和により、両者の相関の強さ
を求めることによって前記マッチングを行う。このよう
な相関の強さを求める方法により、単純な演算処理の繰
り返しによって、短時間にテンプレートとエコートレイ
ルとのマッチングを行えるようにする。
【0012】また、この発明のレーダ信号処理装置は、
前記積和演算の対象となるエコートレイル画像データま
たはテンプレートの、時間的に過去である画像ほど、そ
の重みを小さくしたことを特徴とする。これにより、よ
り現在に近い物標の運動を反映した結果を求める。
【0013】また、この発明のレーダ信号処理装置は、
レーダ探知信号により求めたエコー画像から、物標の位
置を求めるとともに、当該位置の時間経過による移動か
ら、物標の移動方向を推定する移動方向推定手段を備
え、前記移動方向検知手段は、前記移動方向推定手段に
より推定された方向に対応するテンプレートを前記エコ
ートレイル画像のマッチング対象にして、物標の移動方
向の推定を検証することを特徴とする。
【0014】これによりマッチングのための演算処理量
を少なくし、その分、高速処理を可能とする。また、従
来方式の物標の相対移動方向の推定と併用することによ
り、追尾誤りをより確実に防止できるようにする。
【0015】この発明のレーダは、前記の何れかの構成
によるレーダ信号処理装置と、前記エコートレイル画像
データを表示するエコートレイル画像表示手段を備えた
ことを特徴とする。このようにエコートレイル画像を表
示することにより、各物標の移動に伴う航跡を読み取れ
るようにする。
【0016】また、この発明のレーダは、時間的に過去
のエコー画像ほど表示の重みを小さくして、エコートレ
イル画像を表示するように構成する。これにより、物標
の移動に伴うエコートレイル画像の尾引きの方向および
尾引きの長さから、移動方向と速度を容易に把握できる
ようにする。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態に係るレーダ
信号処理装置およびレーダの構成を各図を参照して説明
する。図1はレーダの全体の構成を示すブロック図であ
る。図1において、同期信号発生器21は、変調器24
に対して送信トリガパルスを与える。変調器24は、こ
のトリガに応じて高圧電源23を電源としてパルス信号
を電力増幅器25へ出力する。電力増幅器25は送信信
号を増幅し、サーキュレータ26を介しアンテナ27へ
出力する。アンテナ27による受信信号はサーキュレー
タ26を介して低雑音増幅器28へ導く。低雑音増幅器
28は、受信信号を増幅し、ミキサ29へ出力する。ミ
キサ29は、基準信号発生器・励振器22で発生された
周波数信号と受信信号との混合により受信中間周波信号
を出力する。IF増幅器・検波器・ビデオ増幅器30
は、この受信中間周波信号の増幅・検波・ビデオ信号
(レーダ探知信号)の増幅を行う。A/Dコンバータ1
はレーダ探知信号をデジタルデータに変換する。データ
処理器31は、同期信号発生器21から同期信号を入力
し、方位センサ3から自船の船首方位データを入力し、
GPS受信機7から自船の位置データを入力し、アンテ
ナ27から、アンテナ角度データを入力する。更に、こ
のデータ処理器31は、レーダ探知信号のデジタルデー
タ(レーダ探知データ)を入力して、後述する処理によ
って、物標の捕捉・追尾を行い、必要に応じて表示器1
0へエコートレイル画像などを表示する。
【0018】図2は、エコートレイル画像の様子およ
び、それを表示した場合の表示例を示す図である。ここ
で、E1,E2,E3などは、それぞれ船舶などの物標
の移動に伴って得られたエコートレイルである。この例
では、各エコートレイルの最も明るい部分が最新のエコ
ー画像であり、それを先頭として尾を引くように次第に
暗く延びている部分が過去のエコー画像である。この例
では、複数回分のスキャンによる複数のエコー画像を重
ねた画像をエコートレイル画像としている。そして、時
間的に過去のエコー画像ほど表示の重みを小さくしてい
る。この例では、明るいほど表示の重みが大きいので、
過去のエコー画像ほど暗く表示している。このような表
示内容から、物標の運動を読み取ることができる。すな
わち、エコートレイルの先頭となる位置が現在位置であ
り、そこから尾が延びている方向とは逆の方向に移動中
であり、その尾の長さに相当する速度で移動したこと、
または移動中であることがこれから読み取れる。
【0019】図3は、エコートレイル画像の所定の領域
と、後述するテンプレートとのマッチングをとるため
に、エコートレイル画像から抽出した所定領域の画像の
例を示している。この例では、エコートレイル画像デー
タのうち、追尾目標のエコートレイルの先頭位置を含む
所定領域をテンプレートとマッチングすべき範囲として
いる。例えば、追尾目標を中心として、縦13画素×横
13画素の範囲を、テンプレートとのマッチング範囲と
する。
【0020】図4はマッチングで用いるテンプレートの
例を示している。この例では、P00〜P35で示す2
4個のテンプレートを示している。各テンプレートは、
横13画素、縦13画素のデータである。ここで各テン
プレートの方向性のある棒状に延びる部分の値は1、そ
の他の部分の値は0である。例えばP00は中央から図
における上方向に直線状に延びている。P01は中央か
ら時計回りで15度ずれた方向に延びている。P02は
30度の方向に延びている。同様にP03は45度、P
04は60度、P05は75度の方向に延びている。ま
た、P10は90度方向に延びている。以下同様にし
て、15度ずつ方向性を持つ棒状のパターンをテンプレ
ートとしている。
【0021】図5は、図1に示したデータ処理器31に
おけるデータ処理の流れを表すブロック図である。図1
3に示した従来のシステムと異なるのは、トレイル画像
作成部11、テンプレートマッチング部12、および運
動量総合判定部13を設けた点である。
【0022】トレイル画像作成部11は、A/Dコンバ
ータ1によりA/D変換されたレーダ探知データを基
に、後述するようにエコー画像を生成し、エコートレイ
ル画像作成用のメモリに書き込む。その際、図5に示し
たようにGPS受信機7から自船位置のデータを入力
し、方位センサ3から自船の船首方位を入力し、この2
つのデータからエコー画像を上記メモリに対し書き込む
際に、絶対座標での位置に書き込む。
【0023】テンプレートマッチング部12は、後述す
るように、トレイル画像作成部11で作成されたエコー
トレイル画像と、テンプレートとのマッチングを行っ
て、追尾中の各物標の運動量を求める。
【0024】運動量総合判定部13は、運動推定部8に
より推定された追尾中の各物標の運動量とテンプレート
マッチング部12で求められた追尾中の各物標の運動量
とを比較して総合的に判定する。
【0025】図6はエコートレイル画像の生成方法の手
順を示すフローチャートである。まず、GPS受信機7
から自船位置のデータを入力し、方位センサ3から自船
の船首方位を入力し、この2つのデータからエコー画像
をエコートレイル画像作成用のメモリに対し書き込む際
に、絶対座標での位置に書き込むための変換パラメータ
を生成する(s11→s12→s13)。そして、前回
の(1スキャン分前の)エコー画像と今回のエコー画像
との各画素値の積を求める。但し、積は所定のビット数
に収まるように正規化する。これをエコートレイル画像
生成用のデータとする。上記「今回のエコー画像」はエ
コートレイル画像生成用のデータとは別に、次回の積を
求めるまで、保存しておく(s14)。
【0026】このように、エコートレイル画像を作成す
る処理において、同一位置の画素について、前回のエコ
ー画像と今回のエコー画像とで積を求めることにより、
続けて所定レベルを超えるエコーについてのみエコート
レイルの処理対象とする。すなわち、クラッタのような
スキャン毎にランダムに入るエコーを残りにくくし、実
在する物標の航跡を強調する。
【0027】その後、今回求めたエコートレイル画像生
成用データを現在のエコートレイル画像に最大レベルで
重ね描きする(s15→s17)。
【0028】以上の処理を繰り返すうちに、所定の輝度
変更時間が経過したなら、現在保持しているエコートレ
イル画像の画像データについて、全ての画素の値をマイ
ナス1した後、今回のエコー画像を最大レベル(例えば
20)で重ね書きする(s16→s17)。これによ
り、過去のエコーであるほど、段階的に暗く(薄く)表
示されることになる。この今回書き込んだエコー画像
が、図2で示した各エコートレイルE1,E2,E3の
先頭部分に相当する画像である。
【0029】以上の処理をアンテナの1回転すなわち1
スキャン毎に繰り返すことによって、エコー画像の強度
レベルが20から→19→18→17・・・というよう
に順次暗く(薄く)なっていき、図2に示したように、
より過去のエコー画像であるほど暗く(薄く)尾を引い
たようなエコートレイル画像が得られる。
【0030】上記輝度変更時間を例えば200秒に設定
すると、輝度変更時間/レベル数=200/20=10
(秒)間で1度の割合で、エコートレイル画像全体につ
いて輝度レベルを1つ減らすようにする。ただし、レベ
ル0は減らしても0とする。
【0031】エコー画像の大きさは、その方位・分解能
の関係で、実際の大きさより広がるので、ある程度の消
失があってもエコートレイル画像としては航跡のような
尾が明確に残ることになる。
【0032】なお、上述のエコートレイル画像は、表示
用のメモリに書き込んで表示してもよいが、このエコー
トレイル画像は必ずしも表示する必要はなく、捕捉・追
尾すべき物標の移動方向の検知(推定)のための内部処
理として、表示用のメモリとは別に生成してもよい。
【0033】図7は、図1に示したデータ処理器31に
おける別のデータ処理の流れを表すブロック図である。
図5に示したデータ処理と異なるのは、エコー検出部5
の処理内容とトレイル画像作成部11の処理内容であ
る。図5に示した例では、トレイル画像作成部11は、
A/Dコンバータ1によりA/D変換されたレーダ探知
データを基にエコー画像を生成し、エコートレイル画像
作成用のメモリに書き込むようにしたが、この図7に示
す例では、A/D変換されたレーダ探知データを直接用
いないで、エコートレイル画像を作成する。
【0034】すなわち、先ずエコー検出部5は、アンテ
ナの方位データと、A/D変換されたレーダ探知データ
とから、物標と見なせるエコーを抽出し、各物標の代表
位置およびエコーの大きさを求め、それをエコー選別ブ
ロック6へ渡す。トレイル画像作成部11は、GPS受
信機7が求めた自船位置のデータと、方位センサ3が求
めた自船の船首方位と、アンテナの方位データと、エコ
ー検出部5で求めたエコーの大きさとに基づいてエコー
画像を作成するとともに、そのエコー画像によってエコ
ートレイル画像を更新する。
【0035】図8は、図7におけるエコートレイル画像
の生成方法の手順を示すフローチャートである。まず、
GPS受信機7から自船位置のデータを入力し、方位セ
ンサ3から自船の船首方位を入力し、この2つのデータ
からエコー画像をエコートレイル画像作成用のメモリに
対し書き込む際に、絶対座標での位置に書き込むための
変換パラメータを生成する(s31→s32→s3
3)。続いて、エコー検出部5からエコーの大きさに関
するデータを入力し、このデータに基づいて、相当する
大きさのエコー画像を作成する(s35)。エコーの大
きさに関するデータとしては、例えば直交座標の縦横に
広がる寸法、極座標の距離方向と方位方向にそれぞれ広
がる寸法、あるいは面積のデータである。これらのデー
タに基づいて、それに相当する寸法や面積のエコー画像
を作成する。
【0036】その後、今回求めたエコー画像を現在のエ
コートレイル画像に最大レベルで重ね描きする(s36
→s38)。このエコーレベル画像の生成処理は、エコ
ー検出部5で検出された物標についてのみ行うので、演
算処理によりエコートレイル画像を生成するとはいえ、
全体の演算処理量が大幅に増すことはない。
【0037】以上の処理を繰り返すうちに、所定の輝度
変更時間が経過したなら、現在保持しているエコートレ
イル画像の画像データについて、全ての画素の値をマイ
ナス1した後、今回のエコー画像を最大レベルで重ね書
きする(s36→s37)。これにより、過去に作成し
たエコー画像であるほど、段階的に暗く(薄く)表示さ
れることになる。
【0038】このように、レーダ探知データから直接エ
コートレイル画像を生成するのではなく、捕捉・追尾し
ようとする物標の位置とエコーの大きさを求めた後に、
それらの情報を基にエコートレイル画像を生成するよう
にしても同様の効果を得ることができる。
【0039】図9は、図5または図7に示したテンプレ
ートマッチング部12での処理手順を示すフローチャー
トである。まず、追尾しているエコーの代表位置を求め
る(s21)。例えば、「今回のエコー画像」に含まれ
ている、二次元状に広がる複数のエコー画像の重心位置
をそれぞれの代表位置として求める。または、「エコー
トレイル画像」に含まれている複数のエコートレイルの
重心位置をそれぞれの代表位置として求める。続いて、
図3に示したように、エコートレイル画像より、代表位
置を中心とする所定範囲の部分画像Aを抜き出す(s2
2)。この画像の抜き出し範囲については後に詳述す
る。
【0040】その後、この部分画像Aとテンプレートと
の相関量を求める。(s23)。そして、複数のテンプ
レートとの相関量のうち、最も相関量の大きくなるテン
プレートを求める(s24)。そのテンプレートの棒状
パターンの向き+180度の方向、すなわちテンプレー
トの棒状パターンの向きとは逆方向を、その追尾してい
る物標の移動方向(以下「針路」という。)と見なす
(s25)。
【0041】なお、マッチングをとる、すなわち相関量
を求める、対象とするテンプレートは、図4に示した取
り得る全てのテンプレートとしてもよいが、図5に示し
た運動推定部8が従来方式により物標の針路を推定して
いるので、その針路に対応した1つまたは少数のテンプ
レートとのマッチングをとり、高い相関量が得られれ
ば、その推定が正しかったこととして扱うようにしても
よい。このように、従来方式により推定された方向に対
応するテンプレートをエコートレイル画像のマッチング
対象にして、物標の移動方向の推定を検証する方法によ
れば、マッチングに要する演算処理量を大幅に削減で
き、物標の運動量を速やかに求めることができる。
【0042】次に、上記マッチングのための相関量の求
め方について述べる。図3において、テンプレートのサ
イズをM×Mとし、エコートレイル画像から抜き出した
エコートレイル画像をt_img[M][M] 、k番目のテンプレ
ートをtplt[M][M][k] とすると、両者の相関量は次の式
で表される。
【0043】 xcorr[k] = ΣΣt_img[i][j] * tplt[i][j][k] …(1) 但し、2つの累和演算子Σの一方はi について 1〜M ま
で、他方はj について1〜M まで適用する。
【0044】この相関量xcorr の値が大きいほど相関が
強い、すなわち両者の類似度が高いことを意味する。図
3に示した画像と最も相関量が大きくなるのは、棒状パ
ターンが10時方向にあるテンプレート(図4に示した
テンプレートP32)である。
【0045】ここで、アンテナの1回転の時間を2秒、
エコートレイル画像を求めるためのエコー画像の重ね合
わせの時間を1分とすると、上記相関量を求める処理に
より、過去30スキャン分のエコー画像とテンプレート
との相関を一度に求めていることになる。従来方式によ
れば、捕捉・追尾開始時において、物標の運動量を推定
する場合に、ある程度測定データが揃うまでその針路が
推定できない。これに対し、エコートレイル画像には、
エコー画像を重ね合わせた時間分の過去のエコー画像の
情報が残っているので、捕捉・追尾開始直後から速やか
に針路の推定が可能となる。
【0046】なお、図4に示したテンプレートでは、各
画素の値を2値としたが、これを多値としてもよい。例
えば図10の(B)に示すように、棒状パターンの値
は、その先頭(テンプレートの中央)に近いほど、値を
大きくし、テンプレートの周辺に近づくほど、その値を
小さくしたパターンとしてもよい。このようなパターン
によれば、エコートレイルのうち、より最近のエコー画
像の重みが大きくなるので、より最近の物標の運動を重
視できるようになる。
【0047】また、抜き出したエコートレイル画像と2
値テンプレートとの相関量と、同エコートレイル画像と
多値テンプレートとの相関量の、両相関量を用いて針路
の推定を総合的に行ってもよい。2値テンプレートとの
相関量を求めることは、エコートレイルの時間的に長め
の情報について評価していることになり、多値テンプレ
ートとの相関量を求めることは、時間的に最近の情報ほ
ど重視して評価していることになる。そのため、前者の
相関量により求めた針路と後者の相関量により求めた針
路のそれぞれに、目的に応じた重みを付け、荷重平均し
た方向を針路として求めてもよい。その重みは周囲の状
況に応じて可変としてもよい。例えば、対象としている
エコートレイルの周囲に多のエコーが混み合っているよ
うな状況では、他のエコーの影響を受けにくくするため
に、時間的に最近の情報ほど重視すればよい。すなわ
ち、多値テンプレートとの相関量により求めた針路の重
みを大きくする。
【0048】また、上記2値テンプレートとの相関量
と、多値テンプレートとの相関量とを比較し、相関量が
より大きくなる方の相関量で求めた針路を採用する、と
いった方法で針路の推定を総合的に行ってもよい。
【0049】また、図4に示したようなテンプレート
は、画像のパターンデータとして予め保持しておいても
よいが、(1)式で示した相関量の演算時に、棒状のパ
ターンが所定方位を向くテンプレートのデータを演算に
より必要な時点で求めるようにしてもよい。
【0050】また、図3および図4に示した例では、エ
コートレイル画像から追尾目標の最新のエコー画像の代
表位置を画像の中央になるようにし、またテンプレート
についても棒状パターンの先頭位置が画像の中央になる
ように、そのパターンを定めたが、エコートレイル画像
から抜き出した画像に含まれている追尾目標のエコー代
表位置に合わせて、テンプレートの棒状パターンの先頭
位置を合わせるようにしてもよい。また、エコートレイ
ル画像から抜き出す領域は、最新のエコー自体の面積を
求めた上で、その面積割合が適切となるようなサイズを
抜き出すようにしてもよい。さらに、抜き出すべき領域
内に含まれる最新のエコー画像を含む尾引き部分(航
跡)の面積を求めた上で、その面積割合が適切となるよ
うなサイズを抜き出すようにしてもよい。例えば、抜き
出す領域のサイズ(縦横の画素数)とテンプレートのサ
イズとが一致するようにスケーリングしてもよい。この
ことにより、物標の大きさに関わらずに、テンプレート
との相関量に基づく針路推定の精度を高く維持できる。
【0051】また、エコートレイル画像の更新は常に行
う必要があるが、テンプレートとのマッチングは複数ス
キャン(例えば5スキャン)毎に1回の割合で、間引い
て行ってもよい。更に、次のような追尾誤りの起こりや
すい状態の時にだけ、1スキャン毎にテンプレートマッ
チングを行い、その他の場合には間引いて行うようにし
てもよい。
【0052】(1)追尾開始時 (2)追尾フィルタにより計算された物標の移動速度が
大きく変わった時 (3)追尾ロスト状態になった時 (4)物標の周囲にエコーが多く存在する時 図5または図7に示した運動量総合判定部13では、テ
ンプレートマッチング部12で求められた相関量最大の
テンプレートのパターンの向きからの物標の針路を判定
するだけでなく、物標の移動速度も検知する。
【0053】次に、その二つの具体例を示す。図11
は、エコートレイル画像の尾引きの長さから物標の移動
速度を求める例を示している。まず、テンプレートマッ
チングにより推定した針路の反対方向に、最新のエコー
画像の中心からベクトルを延ばしていき、ベクトル線上
にエコートレイル画像がどこまで延びているかを探す。
図11において、直線の矢印は推定した針路方向+18
0度の方向に延びる上記ベクトル線であり、太い枠で囲
んだ画素がトレイル画像の消失点である。この消失点ま
でのベクトル線の長さが移動速度に比例する。この長さ
に相当する距離をRとすれば、推定移動速度Vは、V=
R/Tで求められる。但し、Tは尾引き部分の持続時間
である。
【0054】図12は、最新のエコー画像から時間的に
過去のエコー画像ほどエコートレイルの強度を小さくし
たエコートレイル画像を基にして、その尾引き部分の平
均的な強度変化から物標の移動速度を求める例を示して
いる。
【0055】この尾引き部分の強度は、一定時間毎に減
少し、最後に0になるものである。したがって、テンプ
レートマッチングにより推定した針路の反対方向に、最
新のエコー画像の中心からベクトルを延ばしたときの、
そのベクトル線上のエコートレイル画像の強度(画素の
値)をプロットすれば、図12に示す破線のように右下
がりの直線上に分布することになる。但し、実際には種
々の変動要因により、プロット位置はこの直線の近傍に
ばらつく。そこで、最新エコー画像の中心からの距離に
対するエコートレイル画像の強度変化を表す直線を最小
2乗法により求める。
【0056】例えば、上記ベクトル線に沿って幾つかの
画素の強度をサンプリングし、n個の画素Piの強度を
Yi、最新のエコー画像の中心からの距離をXiとすれ
ば、(Xi,Yi)(i=1,2,3...n)におい
て、Xiの一次の多項式 f(Xi)=aXi+b を当てはめ、しかも S=Σ(Yi−f(Xi))2 (ここで、累和演算子Σは、i について1〜nまで適用
する。)としたとき、Sを最小にするようなa,bを求
める。
【0057】このときの直線y=ax+bと、点(X
i,Yi)(i=1,2,3...n)の距離の2乗総
和は最も小さくなっている。また、aは1次式の傾きで
あり、エコートレイル画像の尾引き部分の平均的な強度
変化に一致する。
【0058】図12に示す点eのように、前後の強度か
らあまりにかけ離れた点は対象とする物標によるもので
はないものと見なして、上記計算に対象外とする。この
ことにより、a,bの精度を向上させる。
【0059】このようにして、直線のパラメータを求め
た後、強度=0,すなわy=0としたときのxの値を、
最新のエコー画像の中心からエコートレイル画像の尾引
きの末端までの長さとして求める。この長さに相当する
距離をRとすれば、推定移動速度Vは、V=R/Tで求
められる。但し、Tは尾引き部分の持続時間である。
【0060】なお、最小2乗法以外の方法として、指数
平滑法を用いてもよい。例えば、距離方向(x軸方向)
に隣接する2点間の強度変化の傾きを順に求め、それを
時間的に新しい方から古い方へ順に指数平滑していく。
このことによって、上記直線の傾きに略等しい値を求め
てもよい。
【0061】更に、エコートレイル画像とテンプレート
との相関量から物標の移動速度の概略値を求めるように
してもよい。すなわち物標の移動速度が遅くてエコート
レイル画像の尾(航跡)の長さが短い場合には、テンプ
レートとのマッチングによる相関量が小さくなり、逆
に、尾(航跡)が長く延びている場合には、相関量が大
きくなるので、その関係から物標の概略移動速度を求め
るようにしてもよい。
【0062】さて、図5または図7に示した運動量総合
判定部13では、運動推定部8とテンプレートマッチン
グ部12とでそれぞれ求められた2つのデータを考慮し
て、新たな推定量を表示したり、運動推定部8の追尾フ
ィルタにフィードバックすることによって追尾誤りを低
減する。例えば、テンプレートマッチングによる運動推
定量の重みを0.4、運動推定部8による運動推定量の
重みを0.6とした加重平均による新たな推定量を算出
する。エコートレイル画像の付近に他のエコーが多く、
追尾誤りを起こしやすい状態と判断した場合には、上記
テンプレートマッチングによる運動推定量の重みを重く
してもよい。
【0063】また、結果によっては、後から推定量を変
えてもよい。例えば、テンプレートマッチングによる針
路推定量と運動推定部8による針路推定量とが全く一致
しない場合に、一旦、運動推定部8による値を採用して
表示部に結果を表示しておき、その後、テンプレートマ
ッチングにより推定された針路上の最も近いエコーBを
新たに追尾する。そして、次のいずれかまたは複数の事
象が起こった場合に、エコーBを、それまで運動推定部
8で追尾してきた物標として扱い、追尾およびその結果
の表示を継続するようにしてもよい。
【0064】(1)運動推定部8による運動推定量の絶
対値が大きすぎたり、その時間的変化が異常であった
り、追尾ロストを起こした場合 (2)エコーBの運動推定量やエコーの大きさなどか
ら、本来追尾すべきエコーであったものと判断した場合 (3)エコートレイルの尾引き方向に、ある時間経過し
たときに、その尾引きを延長するようなエコートレイル
画像が現れた場合 以上に示した実施形態では、トレイル画像作成部11が
物標の真運動(固定基準点に対する運動)によるエコー
トレイル画像を生成し、運動総合判定部13が物標の真
運動を求めるようにしたが、これらを自船に対する物標
の相対運動に適用してもよい。すなわち、自船に対する
相対位置関係にあるエコー画像をエコートレイル画像作
成用のメモリに順じ重みを変化させて重ね書きすること
によって相対運動によるエコートレイル画像を作成し、
そのエコートレイル画像に対してテンプレートマッチン
グを行うことにより、物標の相対運動を求めることがで
きる。このときに用いるテンプレートは、既に示したも
のと同様である。
【0065】
【発明の効果】この発明によれば、捕捉・追尾しようと
する物標に対して複数回スキャンして得たエコートレイ
ル画像と、所定方向へ移動する物標に対して複数回スキ
ャンしたときに得られるエコートレイル画像に相当する
テンプレートとのマッチングをとることにより、マッチ
したテンプレートに対応する物標の移動方向を、捕捉・
追尾すべき物標の移動方向として検知するようにしたた
め、従来のαβトラッカーやカルマンフィルタなどの推
定運動量の安定性と追従性のトレードオフの問題を回避
し、それに伴う追尾誤りの発生確率を削減することがで
きる。
【0066】また、この発明によれば、捕捉・追尾しよ
うとする物標の位置とエコーの大きさを求める手段と、
該物標の位置とエコーの大きさを表すデータを基にエコ
ー画像を生成するとともに複数回のスキャンによるエコ
ー画像を基にエコートレイル画像を生成する手段とを備
えたので、エコートレイル画像をハードウエアにより作
成する必要がなくなり、純粋な演算処理だけで作成で
き、そのことにより、回路規模が削減できる。
【0067】また、この発明によれば、エコートレイル
画像データとテンプレートとの各画素の積和により、両
者の相関の強さを求めることによって前記マッチングを
行うことにより、単純な演算処理の繰り返しによって、
短時間にテンプレートとエコートレイルとのマッチング
を行うことができる。
【0068】また、この発明によれば、積和演算の対象
となるエコートレイル画像データまたはテンプレート
の、時間的に過去の画像ほど、その重みを小さくしたこ
とにより、より現在に近い物標の運動を反映した結果を
容易に求めることができる。
【0069】また、この発明によれば、レーダ探知信号
により求めたエコー画像から、物標の位置を求めるとと
もに、当該位置の時間経過による移動から、物標の移動
方向を推定する移動方向推定手段を備え、この推定され
た方向に対応するテンプレートをエコートレイル画像の
マッチング対象にして、物標の移動方向の推定を検証す
るようにしたことにより、マッチングのための演算処理
量が少なくなり、その分、高速処理が可能となる。ま
た、従来方式の物標の相対移動方向の推定と併用するこ
とになり、追尾誤りをより確実に防止できるようにな
る。
【0070】この発明のレーダによれば、エコートレイ
ル画像データを表示するエコートレイル画像表示手段を
備えたことにより、各物標の移動に伴う航跡を容易に読
み取れるようになる。
【0071】また、この発明によれば、時間的に過去の
エコー画像ほど表示の重みを小さくして、エコートレイ
ル画像を表示するように構成したことにより、物標の移
動に伴う航跡の方向および航跡の長さから、移動方向と
速度を容易に把握できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーダ全体の構成を示すブロック図
【図2】エコートレイル画像の例を示す図
【図3】エコートレイル画像から抜き出したマッチング
対象の画像の例を示す図
【図4】テンプレートの例を示す図
【図5】図1におけるデータ処理器31のデータ処理の
流れを示すブロック図
【図6】エコートレイル画像の生成処理の手順を示すフ
ローチャート
【図7】データ処理器31の別のデータ処理の流れを示
すブロック図
【図8】エコートレイル画像に関する別の生成処理の手
順を示すフローチャート
【図9】テンプレートマッチングの処理手順を示すフロ
ーチャート
【図10】テンプレートの異なった例を示す図
【図11】エコートレイル画像から移動体の移動速度を
検知するための方法を示す図
【図12】エコートレイル画像の尾引きの延びる方向へ
の強度変化の例を示す図
【図13】従来のレーダ信号処理装置のデータ処理の流
れを示すブロック図
【図14】αβトラッカーの方法を示す図
【符号の説明】
27−アンテナ E1,E2,E3−エコートレイル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダ探知信号から、当該レーダ探知信
    号に含まれるエコー画像に対応する物標の位置を捕捉・
    追尾するレーダ信号処理装置において、 捕捉・追尾しようとする物標に対して複数回スキャンし
    て得たエコートレイル画像と、所定方向へ移動する物標
    に対して複数回スキャンしたときに得られるエコートレ
    イル画像に相当するテンプレートとのマッチングをとる
    ことにより、マッチしたテンプレートに対応する物標の
    移動方向を、捕捉・追尾すべき物標の移動方向として検
    知する移動方向検知手段を設けたことを特徴とするレー
    ダ信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記捕捉・追尾しようとする物標の位置
    とエコーの大きさを求める手段と、該物標の位置とエコ
    ーの大きさを表すデータを基にエコー画像を生成すると
    ともに前記複数回のスキャンによるエコー画像を基に前
    記エコートレイル画像を生成する手段とを備えたことを
    特徴とする請求項1に記載のレーダ信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記捕捉・追尾しようとする物標に対し
    て複数回スキャンして得たエコートレイル画像の、最新
    の位置から過去の方向へ延びる尾引き部分の延びに応じ
    て、前記物標の移動速度を検知する移動速度検知手段を
    設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のレー
    ダ信号処理装置。
  4. 【請求項4】 前記マッチングは、前記エコートレイル
    画像と前記テンプレートとの各画素の積和演算により、
    両者の相関の強さを求めることにより行う請求項1、2
    または3に記載のレーダ信号処理装置。
  5. 【請求項5】 前記積和演算の対象となる前記エコート
    レイル画像または前記テンプレートの、時間的に過去で
    ある画像ほど、その重みを小さくした請求項4に記載の
    レーダ信号処理装置。
  6. 【請求項6】 前記レーダ探知信号に含まれるエコー画
    像から、物標の位置を求めるとともに、当該位置の時間
    経過にともなう移動から、物標の移動方向を推定する移
    動方向推定手段を備え、前記移動方向検知手段は、前記
    移動方向推定手段により推定された方向に対応するテン
    プレートを前記エコートレイル画像のマッチング対象に
    して、物標の移動方向の推定を検証する請求項1〜5の
    いずれかに記載のレーダ信号処理装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項1〜6のいずれかに記載のレ
    ーダ信号処理装置と、前記エコートレイル画像を表示す
    るエコートレイル画像表示手段を備えたレーダ。
  8. 【請求項8】 前記エコートレイル画像は、複数回分の
    スキャンによる複数のエコー画像を重ねた画像であり、
    前記エコートレイル画像表示手段は、時間的に過去のエ
    コー画像ほど表示の重みを小さくして表示するようにし
    た請求項7に記載のレーダ。
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